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    ほたる「白菊ほたるは男の子なんです」【モバマス】

    1: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 12:20:00.04 ID:jGtiZepD0
    もし白菊ほたるちゃんが男の子だったらというお話
    棟方愛海編

    前作
    https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1587307417/

    SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1588475999


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    2: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 12:22:14.23 ID:jGtiZepD0
    ほたる(こんにちは、白菊ほたるです)

    ほたる(今私は泰葉ちゃんの買い物に付き合ってます)

    泰葉「ごめんね、ほたるちゃん。買い物に付き合わせちゃって」

    ほたる「いえいえ、いつもお世話になってるから」

    泰葉「私の買い物なんだから袋くらい持つのに……重くない?」

    ほたる「このくらいなら全然平気だよ」

    泰葉「さすが、一応男の子なだけあるね」

    ほたる「一応じゃなくてちゃんと男なんだけど……」

    ほたる(そう、実は私……いえ僕、白菊ほたるは……男なんです)

    3: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 12:23:49.95 ID:jGtiZepD0
    ほたる(僕はいろいろあって男であることを隠し、女装してアイドルをやっています)

    ほたる(大変なことも多いのですが、鷹富士茄子さんと隣にいる岡崎泰葉ちゃんの協力もありこれまでバレずにやっています。2人には感謝してもしきれません)

    ほたる(だから2人の頼みとあれば買い物でもなんでも、できる限りのことはしようと思っています)

    泰葉「うーん、どれがいいかな?」

    ほたる(泰葉ちゃんはまだお店の服を見ては悩んでいます。女の子って本当買い物が長いんだなぁと思います)

    泰葉「ほたるちゃん、これとこれ、どっちがいい?」

    ほたる(泰葉ちゃんが両手に服を持って聞いてきます。ひとつはパステルブルーのワンピースで、もうひとつは白を基調とした花柄のワンピース。どっちもよく似合いそうです)

    ほたる「どっちも……」

    泰葉「どっちもはなしね」

    ほたる「えと……じゃあ、花柄の方かな……」

    泰葉「オッケー、はい、じゃあこれ持って試着室に行って」

    ほたる「え?」

    泰葉「え? ……ってほたるちゃんが着るのを選んでたんだよ」

    ほたる「僕の!?」

    泰葉「僕じゃないでしょ」

    4: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 12:28:59.06 ID:jGtiZepD0
    愛海「ほーたるちゃん!」

    ほたる「きゃああ!」

    ほたる(突然後ろから肩を叩かれ思わず悲鳴を上げてしまいました)

    ほたる(振り返ると棟方愛海ちゃんがいて満面の笑みを浮かべています)

    泰葉「ほたるちゃん……今、きゃああって……」

    ほたる(哀れむような眼で見てくる泰葉ちゃん。違うんです、確かに女の子っぽい悲鳴でしたが油断していただけです)

    愛海「2人ともお買い物?」

    泰葉「そうなの。たくさん買っちゃった」

    愛海「ほたるちゃん、両手がふさがって重そうだね。お山揉んであげようか?」

    ほたる「揉むならせめて肩にしてください……」

    泰葉「2人は仲良いんだね」

    愛海「だって同期だもんねー」

    泰葉「へー、そうなんだ」

    愛海「じゃああたし先に行くね、また後で!」

    ほたる(そう言って愛海ちゃんは走り去ってしまいました。急いでたんでしょうか)

    泰葉「愛海ちゃん元気だね」

    ほたる「そうですね」

    泰葉「それじゃあ試着してきてね」

    ほたる「えぇ……」

    5: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 12:31:01.35 ID:jGtiZepD0
    女子寮

    ほたる「おトイレ……」

    ほたる(とある深夜、僕はトイレのため目が覚めてしまい部屋を出ました)

    ほたる(用を済まし部屋に戻ろうとしたとき、食堂の方から誰かのすすり泣くような声が聞こえてきます)

    ほたる「誰かいるのかな……」

    ほたる(気になったので少し顔を出して覗くと、愛海ちゃんが1人座って突っ伏していました)

    ほたる「愛海ちゃん?」

    愛海「ほたるちゃん……」

    ほたる(顔を上げた愛海ちゃんにはいつもの元気はなく、目には涙が溜まっています)

    ほたる「愛海ちゃん、泣いてたんですか?」

    愛海「うん……」

    ほたる「……何があったか聞いてもいいですか?」

    6: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 12:33:08.65 ID:jGtiZepD0
    ほたる(僕は泣いていた愛海ちゃんに連れられ、彼女の部屋に入りました)

    ほたる(愛海ちゃんの部屋はかわいらしいぬいぐるみやらクッションやらがたくさんあり、いかにも女の子という感じの部屋でした)

    ほたる(僕は愛海ちゃんが落ち着いて話し始めるのを待ちます)

    愛海「ほたるちゃんはお母さんとお父さんのことどう思ってる?」

    ほたる「え?」

    ほたる(愛海ちゃんから出てきたのは両親の話題)

    ほたる(僕の両親は何度事務所が倒産しても、嫌な顔をせず僕を応援してくれました。女装して一人暮らしをすると伝えたらさすがに驚かれましたが……)

    ほたる「私はお母さんもお父さんも……好きですよ」

    ほたる(面と向かって言うのは少し恥ずかしいですが、僕は両親にすごく感謝しています。そのことを愛海ちゃんに伝えました)

    愛海「私もね、お母さん達のこと大好き。毎日電話してくれたり食べ物とか送ったりしてくれるし」

    愛海「でもね、夜に1人で寝てるとね。すごく寂しく感じるときがあるんだ」

    ほたる(愛海ちゃんが泣いていた原因は、いわゆるホームシックというものでした)

    愛海「聞いてくれてありがとうね。ほたるちゃんに話したら元気でた」

    ほたる(そう言って笑顔を向ける愛海ちゃん。でも笑顔は少し寂しそうでした)

    ほたる(なにか僕にできることは……)

    7: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 12:36:25.55 ID:jGtiZepD0
    次の日

    ほたる「愛海ちゃん。一緒に帰りませんか」

    愛海「うん、帰ろ帰ろ」

    ほたる(僕にできることを考えましたが、一緒にいる時間を増やして寂しがらせないようにするくらいしか思いつきません)

    ほたる(というわけでレッスン終わりの愛海ちゃんを誘って一緒に帰ることにしました)

    愛海「ほたるちゃん待って~」

    ほたる(考え事をしてたらいつのまにか愛海ちゃんを引き離して歩いていました)

    ほたる「す、すみません、……」

    愛海「ほたるちゃんって以外と大股で歩くの速いよね」

    ほたる「そ、そうですかね……」

    愛海「あ、コンビニ寄っていい? 晩ご飯買っていきたい」

    ほたる「もちろん。私も買っていく予定でした」

    8: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 12:38:15.36 ID:jGtiZepD0
    コンビニ

    ほたる「親子丼とカツ丼どっちがいいかな……」

    愛海「ほたるちゃん決まった?」

    ほたる「えーと……カツ丼にしようと思います」

    愛海「あたしは肉まんとあんまんにしようかな」

    ほたる「それだけで足りるの?」

    ほたる(その後、レジの列を並んでいると棚に期間限定のポテトチップスがあったのでつい手に取ってしまいました)

    愛海「ほたるちゃん、この時間からポテチはまずくない? 太っちゃうよ?」

    ほたる「おいしいから大丈夫ですよ~」

    愛海「いやまあ、やわらかくなってくれるのは個人的に嬉しいんだけど……」

    ほたる(逆にみんなもっと食べた方がいいと思うんだけどなあ)

    ほたる(そんなことを考えながら会計を済ませようとすると、揚げ物半額セールをやっていることに気がつきました)

    ほたる「すみません、揚げ鶏も1ついいですか?」

    愛海「!?」

    9: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 12:40:10.09 ID:jGtiZepD0
    女子寮

    ほたる(女子寮ではご飯を食べてから寝るまでの時間、愛海ちゃんと遊ぶようになりました)

    ほたる(今日は裕子さんとアーニャさんにもお願いしてトランプで遊んでいます)

    裕子「ムムムーン、さいきっくバリア!」

    アーニャ「はい、あがりです」

    裕子「そんなー!」

    愛海「ユッコちゃんまたビリ~」

    ほたる「私が2位……こんな幸運なことがあるなんて……」

    愛海「ということで罰ゲーム通り1位が最下位のお山を登るね!」

    裕子「うわーん! 聞いてないですよー!」

    10: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 12:41:26.51 ID:jGtiZepD0
    ほたる(愛海ちゃんはあの日の夜と違い、本当に楽しそうな顔をしています)

    アーニャ「アツミ、楽しそうですね」

    ほたる「はい」

    アーニャ「アーニャも少し前に、パパとママと離れて、さびしい気持ちになりました。アツミの気持ち、よく分かります……」

    ほたる「そうなんですか……」

    アーニャ「でもアツミは、もう大丈夫ですね」

    ほたる「なんでですか?」

    アーニャ「ホタルが、いるからです」

    ほたる「私が?」

    ほたる(どういう意味だろう?)

    ほたる(詳しく聞こうとしましたが、裕子さんがきわどい姿になってしまったため、その日はお開きとなりました)

    11: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 12:43:13.76 ID:jGtiZepD0
    事務所

    泰葉「ほたる君、最近愛海ちゃんとずっと一緒にいない?」

    茄子「そうですよ、寂しいですよ~」

    ほたる(ある日の事務所、茄子さんと泰葉ちゃんと集まっていた僕は、愛海ちゃんと一緒にいる経緯を話しました)

    泰葉「ホームシックか……」

    茄子「愛海ちゃんはああ見えて寂しがり屋ですからね」

    ほたる「だからできる限り一緒にいて寂しい思いをさせたくなくて」

    茄子「ほたる君は優しいですね~」

    泰葉「ほたる君はホームシックになったりしないの?」

    ほたる「僕はその、男ですし……それに茄子さんや泰葉ちゃんがいますから、そんな寂しくないです……」

    ほたる(実際2人の前では素の自分を出せるので安心するのですが……言っててすごく恥ずかしくなりました)

    泰葉「ほたる君……お姉ちゃん嬉しいよ……!」

    茄子「ああもう、可愛いすぎます!」

    ほたる「で、ですからおふたりも愛海ちゃんをよろしくお願いします」

    泰葉「もちろんだよ!」

    茄子「どんとこいです!」

    ほたる「ありがとうございます」

    泰葉「でも気をつけてね。正体がばれないように」

    ほたる「は、はい」

    ほたる(真剣な声色で釘を刺されましたが、言われなくても大丈夫です。もともと愛海ちゃんは要注意人物でしたから)

    12: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 12:44:00.49 ID:jGtiZepD0
    愛海「ほたるちゃーん!」

    ほたる「わっ!」

    ほたる(そんな話をしていると事務所の扉から入ってきた愛海ちゃんが僕の背中に飛び込んできました)

    茄子「愛海ちゃん、いきなり飛び込んだら危ないですよ~」

    愛海「ごめんごめん、重かったよね?」

    ほたる(心配そうに聞いてくる愛海ちゃん。思ったよりも軽くてこちらが心配になるくらいでしたが、ここは力の弱い女の子になりきることにしましょう)

    ほたる「重いです」

    愛海「ふぐっ!」

    泰葉「はぁ……」

    茄子「ほたるちゃん……」

    ほたる(ため息をつく泰葉ちゃんと半眼でじっと見てくる茄子さん。この後2人から女の子の扱い方についてみっちり指導されるのでした……)

    13: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 12:45:07.06 ID:jGtiZepD0
    女子寮

    ほたる(ある日の夜、僕は愛海ちゃんに呼ばれ彼女の部屋にお邪魔しました)

    ほたる「今日はどうしたんですか?」

    愛海「さっきお母さんから荷物が来ててね、中にこれが入ってたんだ」

    ほたる「えっと……『気になるリンゴ』?」

    愛海「そう、青森の有名なお土産の1つでね。リンゴまるごと1個をパイで包んだお菓子なんだ」

    ほたる「わぁ、おいしそうですね」

    愛海「あたしも大好きなんだ。一緒に食べよ」

    ほたる「いいんですか?」

    愛海「もちろん。用意するからちょっと待ってて」

    14: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 12:46:31.11 ID:jGtiZepD0
    ほたる・愛海「「いただきます」」

    ほたる(1個の『気になるリンゴ』を2人で分けて、一口いただきました)

    ほたる「……!」

    ほたる(普通のアップルパイと違いリンゴがふにゃっとしてなくシャクシャクで、かんだ瞬間リンゴの香りと甘酸っぱさが口の中を刺激します)

    ほたる(その後ゆっくりとシロップの甘さとバターの風味が広がり思わずとろけそうになります)

    ほたる(これは……やばいです。美味しすぎてすぐになくなっちゃいそうです)

    15: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 12:47:47.70 ID:jGtiZepD0
    愛海「……んっ」

    ほたる「愛海ちゃん?」

    愛海「ひぅ……んっ、うぅ……」

    ほたる(愛海ちゃんの手が止まっていたので、顔をのぞき込むと、愛海ちゃんの目からポロポロと涙が零れていました)

    愛海「……ひぅ、ぃぐっ……ぐすっ……」

    ほたる「どっ、どどどどうしたんですか?」

    愛海「これ食べたら……手紙のこと、思い出しちゃって……えぅっ、んんっ」

    ほたる「手紙……?」

    愛海「荷物にね、リンゴだけじゃなくて、手紙も入ってたんだ……」

    愛海「手紙にさ、お母さんから『友達とこれ食べて元気だしなさい。離れてても愛海を応援してるよ』って……」

    愛海「あたしが寂しかったことなんてお見通しだったみたい……」

    愛海「『気になるリンゴ』も誕生日とか卒業式とか記念日に食べてて……なんか、その日のこと思い出したらっ、胸がぎゅっとしちゃって……」

    ほたる「愛海ちゃん……」

    ほたる(会ったことはないけど、愛海ちゃんのご両親は素敵な人なんだろうな)

    ほたる「……おいしいですね、このリンゴ」

    愛海「うん……すっごく、おいしい……」

    ほたる(ごしごしっと目をこすった愛海ちゃんは、それからまた、ゆっくりと食べ始めました)

    16: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 12:48:44.45 ID:jGtiZepD0
    ほたる(その後食べ終わって後片付けをしたら、だいぶ遅い時間になりました)

    ほたる「それでは私部屋に戻りますね」

    ほたる(僕が部屋を出ようとすると、愛海ちゃんが僕の服の裾を掴んできました)

    ほたる「愛海ちゃん……?」

    愛海「ねえほたるちゃん」

    ほたる「はい」

    愛海「今日……一緒に寝てくれない?」

    17: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 12:49:17.91 ID:jGtiZepD0
    ほたる「え?」

    ほたる(愛海ちゃんからのお願い。できれば聞いてあげたいのですが、男とバレる可能性もありますし、そもそも男女で一緒に寝るのはアイドル的にも大問題です)

    ほたる「そ、そういうのは、ちょっと……」

    愛海「……嫌?」

    ほたる(しゅんっとする愛海ちゃん。いつも元気な姿を見てるだけに、しおらしい愛海ちゃんからのお願いを断れるはずもなく……)

    ほたる「……しょうがないですね。今日だけですよ」

    18: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 12:50:29.89 ID:jGtiZepD0
    ほたる(そんなわけで今、僕は愛海ちゃんと布団を並べて寝ています)

    愛海「ほたるちゃん離れすぎじゃない?」

    ほたる「い、いえそんなことは……」

    愛海「ほたるちゃんが許可しない限りお山は登らないから安心してよ」

    ほたる「け、けど、あんまり近づくと、その……」

    愛海「だめ……?」

    ほたる(うぅ、だからそういう声を出されると断れない……)

    ほたる(なんていうか、愛海ちゃんは甘え上手です)

    ほたる「……ダメじゃないです」

    愛海「良かったぁ……」

    ほたる(そう言って愛海ちゃんはすり寄ってきて僕の手を取りました)

    ほたる「わわっ……!?」

    愛海「寝るまででいいからさ、手繋いでていい?」

    ほたる「は、はい……」

    ほたる(結局何も断れなかった僕は愛海ちゃんが寝るまでドキドキしっぱなしで、日を越えるまで眠ることができませんでした)

    19: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 12:55:35.20 ID:jGtiZepD0
    朝 愛海視点

    愛海「うぅ~ん……朝……」

    愛海(目が覚めたあたしは、すぐ隣にほたるちゃんがいることに気づいた)

    愛海(そっか、そういえば昨日はほたるちゃんと……なんか恥ずかしいとこ見せちゃったなぁ)

    愛海(ほたるちゃんはまだぐぅぐぅ寝ている。昨日は遅くまで眠れなかったのかな?)

    愛海「かわいいなぁ」

    愛海(ほたるちゃんは優しいよね。最近一緒にいるのはあたしが寂しくならないようにするためなんだよね、きっと)

    愛海(ほたるちゃんの寝顔を見ると胸がぎゅっと締め付けられる。この胸の中にわき上がる感情は一体何なんだろう)

    愛海(あたしは胸の高鳴りを抑えるためほたるちゃんのお山を見て落ち着くことにした。まだ成長してないお山。きっとこれから大きくなるんだろうね、楽しみ楽しみ)

    愛海「……ん?」

    愛海(なんとなく視線を下半身にずらしたとき妙な感じがした。そこにはあるはずのないお山があって……)

    愛海「……え?」

    愛海(どういうこと? え、なんで下にお山が……サイキック?)

    愛海(ある疑念が生じた。それを確かめるために、あたしはほたるちゃんのお山に手をのばす)

    愛海(登山家として入山許可証のないお山は登らないようにしてたけど……ごめんね)

    愛海(お山に触れると女の子のような柔らかさはそこになく、お父さんのような硬い感触があった)

    愛海「これ、これって……そんな、ほたるちゃんが……」

    20: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 12:56:39.02 ID:jGtiZepD0
    ほたる視点

    ほたる(うーん……)

    ほたる(朝か……)

    愛海「おはよう、ほたるちゃん」

    ほたる「あ、愛海ちゃん……おはようございます……」

    ほたる(だいぶ遅くまで寝ていたようで、起きた頃にはもうお昼前でした)

    愛海「パン焼くからほたるちゃんも食べてって」

    ほたる「はい、ありがとうございます」

    21: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 12:59:37.41 ID:jGtiZepD0
    愛海「ほたるちゃん、ちょっといい」

    ほたる(ご飯を食べ終え自分の部屋に戻ろうとする僕を、愛海ちゃんが呼び止めました)

    愛海「話があるの」

    ほたる(そう言って深呼吸をする愛海ちゃん。どうやら話を切り出せないでいるようです)

    ほたる(なんの話だろう?)

    愛海「ありがとうね、ほたるちゃん」

    ほたる「え?」

    愛海「あたしが泣いてるのを見てからさ、色々気を使ってくれたよね。一緒に帰ったり遊んだり」

    ほたる「気づいてましたか……」

    愛海「ほたるちゃんのおかげで前よりも寂しく思うことは減ったんだ。だからありがとう」

    ほたる「そんな、別にたいしたことはしてないですよ」

    愛海「そんなほたるちゃんをあたしは絶対に嫌わない。だからこれはその上での質問。正直に答えて欲しいんだ」

    ほたる(真剣な表情の愛海ちゃん。断れるはずもなく僕は頷きます)

    愛海「ほたるちゃんって……男の子だよね」

    ほたる「っ……!!」

    22: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 13:03:41.64 ID:jGtiZepD0
    ほたる(バレてる)

    ほたる(なんで、いつから?)

    ほたる(いや、考えるよりも先に答えないといけない)

    ほたる(愛海ちゃんは僕のことを信じて正直に答えて欲しいと言ったのだから、正直に答えないといけない)

    ほたる「……はい。僕は、男です」

    愛海「……やっぱそうなんだ」

    ほたる「ごめんなさい。ずっと騙していて……」

    愛海「謝る必要はないよ。さっきも言ったけどあたしはほたるちゃん……いや、ほたる君を絶対に嫌わないから。このことを言いふらすつもりもない」

    ほたる(願ってもないことを言ってくれる愛海ちゃん。僕は誠意としてこれまでのこと全てを話しました)

    ほたる「前に所属していた事務所が倒産したとき、今のプロデューサーさんに声をかけられたんです――」

    愛海「そうだったんだ……女装アイドルなんてプロデューサーも無茶なことを考えるね」

    ほたる「はい、茄子さんと泰葉ちゃんの協力もあってなんとかやっていけてます」

    愛海「確かに茄子さんと泰葉さんと仲良いよね」

    ほたる「はい、2人には本当に感謝しています」

    愛海「むぅ……これからはあたしも協力するよ」

    ほたる「え、いいんですか?」

    愛海「もちろんだよ、なんたって一緒に寝た仲じゃない」

    ほたる「そ、そうですね……」

    愛海「次はほたる君の部屋でお泊まりしようよ」

    ほたる「いや、男女が同じ部屋で寝るのはちょっと……」

    愛海「言うこと聞かないとお山登るよ?」

    ほたる「えぇ……」

    愛海「これからもよろしくね、ほたる君」

    ほたる(いつもの元気な笑顔を見せる愛海ちゃん。こうして協力者が1人増えるのでした)

    23: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 13:05:08.38 ID:jGtiZepD0
    茄子「で、愛海ちゃんにバレちゃったんですか」

    ほたる「はい……」

    泰葉「気をつけてって言ったのに」

    ほたる「面目ないです……」

    愛海「ほーたーるーちゃん!」

    ほたる「ひゃんっ!」

    ほたる(例によって後ろからやってきた愛海ちゃんに飛びつかれて変な声が出てしまいました)

    愛海「今日もお山登っていい?」

    ほたる「いつも登ってるみたいに言わないでください」

    茄子「愛海ちゃんは男の子のお山も登るんですね~」

    愛海「もちろん女の子のお山が一番だけどほたる君もなかなかいいよ」

    茄子「……どんな感じなんですか」

    愛海「華奢な身体なんだけどやっぱり少し硬くて、ギャップにドキッとするというか……」

    泰葉「へえ……」

    茄子「そうなんですか……」

    ほたる(僕はどんな顔して聞けばいいのだろう)

    茄子「ねえ、ほたるちゃん」

    ほたる「はい?」

    茄子「私にも登らせてください」

    ほたる「ダメです」

    茄子「少しだけですから」

    ほたる「や、泰葉ちゃん助けて……」

    泰葉「わ、私も少しだけ……」

    ほたる「勘弁してください~」

    ほたる(こんなことをしてますが、素の自分でいられるこの空間が大好きです。恥ずかしくて言えないけれど)

    ほたる(いつも僕を支えてくれる皆さんに心の中で感謝を伝えながら、僕はその場から逃げ出すのでした)

    24: ◆r5XXOuQGNQ 2020/05/03(日) 13:09:32.97 ID:jGtiZepD0
    終わりです。ありがとうございました
    これで当初考えていた3人のお話が書き終わりました。また何か思いついたら書いていこうと思います

    引用元: ・ほたる「白菊ほたるは男の子なんです」【モバマス】

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