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    長門「朝倉涼子を幸せにしてほしい…」

    1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/25(日) 21:11:34.85 ID:6Mp6iD7K0

    キョン「なんだって?」

    長門「朝倉涼子、彼女を幸せにしてほしい」

    キョン「……俺が?」

    長門「そう」

    キョン「えっと、すまん。なぜ俺なんだ?」

    長門「朝倉涼子はあなたに好意を抱いている」

    キョン「好意?」

    長門「そう。つまりあなたを愛している」

    キョン「はぁ…そりゃどうも」

    長門「だから朝倉涼子を幸せにしてほしい」



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    2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/25(日) 21:15:48.57 ID:6Mp6iD7K0

    キョン「幸せにしろって言われてもな…」

    長門「なに?」

    キョン「いや、具体的にはどうすりゃいいんだ?」

    長門「彼女の好意を受け止めればいい」

    キョン「それってつまり…」

    長門「朝倉涼子と付き合うべき」

    キョン「やっぱそうなるか」

    長門「だめ?」

    キョン「ダメってわけじゃないんだが…まぁ、その…」

    長門「なに?」

    キョン「正直、今まで朝倉のことを意識したことがなかった」

    長門「そう…」


    6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/25(日) 21:24:08.56 ID:6Mp6iD7K0

    長門「でも大丈夫」

    キョン「大丈夫ってどういうことだよ?」

    長門「言葉のとおり。何も問題ない」

    キョン「いや、俺は朝倉に好意を寄せてるわけじゃないんだぞ」

    長門「でも朝倉涼子の側にいれば何も問題ない」

    キョン「朝倉のそばに?」

    長門「そう。彼女と一緒にいればすぐに朝倉涼子の魅力に気づくはず」

    キョン「ず、ずいぶんと自信ありげに言うんだな」

    長門「当然。彼女はとても良い子…すぐに分かるはず」

    キョン「そんなものか?」

    長門「そんなもの」


    8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/25(日) 21:30:44.76 ID:6Mp6iD7K0

    長門「彼女と付き合ってほしい…」

    キョン「う~ん…なぁ、一つ聞いてもいいか?」

    長門「なに?」

    キョン「どうして長門がそう頑張るんだ?もしかして朝倉に頼まれたのか?」

    長門「違う。これは私の意思でしていること」

    キョン「自分で?」

    長門「そう。朝倉涼子は私の大切な存在」

    長門「私が彼女の幸せを願うのは当然。だからあなたにお願いしている」

    キョン「そうなのか…」

    長門「もう一度お願いする。朝倉涼子を幸せにしてほしい」

    キョン「長門…」


    13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/25(日) 21:38:43.42 ID:6Mp6iD7K0

    キョン「分かった。協力するよ」

    長門「ほんと?」

    キョン「ああ、べつにあいつのこと嫌いじゃないし…それに」

    長門「それに?」

    キョン「朝倉は長門が推薦するほどの良い子なんだろ?」

    キョン「だから俺もすぐに朝倉のこと好きになれるさ」

    長門「良かった…」

    キョン「でも、まぁ、一つ問題があるんだがな」

    長門「なに?」

    キョン「いやな、恥かしい話今まで一度も女性と付き合ったことがないから…」

    キョン「どうしたものか分からなくてな」

    長門「それなら問題ない。私に任せてほしい」

    キョン「お前に?」

    長門「そう。私に名案がある」


    16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/25(日) 21:45:42.99 ID:6Mp6iD7K0

    長門「朝倉涼子にこれを渡せばいい」

    キョン「これって…映画のチケットか?」

    長門「そう。これでデートに誘えばいい」

    キョン「デート!?」

    長門「そう、デート」

    キョン「いきなりデートはきつくないか?」

    長門「そんなことはない」

    長門「それにあなたからデートに誘えば彼女はとても喜ぶ」

    キョン「まぁ、それはそうもかしれないが…」

    キョン「でも待ってくれ!一体どうやって映画に誘えばいいんだ?」

    長門「……忠告しておく」

    キョン「長門?」

    長門「それを聞いたらあなたは男ではない。自分で考えるべき」

    キョン「仰るとおりです…はい」


    18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/25(日) 21:57:38.83 ID:6Mp6iD7K0

    キョン「自分で考えろか…」

    キョン「さて、どうやって朝倉を映画に誘ったものか…」

    キョン「………」

    キョン「あのさ、一緒に映画を観に行かないか?」

    キョン「ダメだ!普通過ぎる」

    キョン「ヒマなら俺と一緒に映画行かない?」

    キョン「いや、これはあまりにも軽すぎるな。谷口じゃないんだから」

    キョン「チケットあるよ。チケット」

    キョン「って!これじゃあダフ屋じゃねーか!」

    キョン「はぁ、一体全体どうやって朝倉を誘えばいいものやら…」


    21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/25(日) 22:10:05.99 ID:6Mp6iD7K0

    ―次の日―

    キョン「結局、何も思い浮かばなかった…」

    キョン「しょうがない。直球で誘ってみるか」

    キョン「んっ?噂をすれば朝倉がいるじゃないか」

    キョン「よう、朝倉」

    朝倉「あっキョンくん、お、おはよう」

    キョン「んっ?どうしたんだ?なんか驚いたような顔をしているが」

    朝倉「ううん、なんでもないの」

    キョン「ふ~ん、そっか。ところでお前に話があるんだが」

    朝倉「話?何かしら?」

    キョン「あのさ、朝倉って映画とか興味ある方?」

    朝倉「映画?嫌いじゃないけど…それがどうかしたの?」

    キョン「よ、良かったら…その、一緒に映画を観に行かないか?」

    朝倉「えっ!?わ、私と!?」


    23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/25(日) 22:21:12.11 ID:6Mp6iD7K0

    キョン「ああ、友達に映画のチケットを貰ってな…」

    朝倉「ほ、ほんとに私でいいの?」

    キョン「他に行く奴がいなくてな…ダメかな?」

    朝倉「ううん!私でよければ――」

    ハルヒ「ちょっと!バカキョン!なに突っ立てるのよ!」

    キョン「おわっ!ハルヒ!」

    ハルヒ「朝からうるさいわね。なに驚いてるの…んっ?」

    ハルヒ「あらっ?何よこれ?」バッ

    キョン「わっ!バカ!返せ」

    ハルヒ「これって映画のチケットじゃないの!」

    ハルヒ「すごいわ!しかも私が観たかった作品のじゃない!」

    ハルヒ「ちょっとキョン!あんたこれどうしたのよ?」

    キョン「ああ、友達から貰ったんだ…」

    ハルヒ「へぇ~奇特な人もいるものね。そうだわ!良いことを思いついたわ!」


    28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/25(日) 22:28:05.49 ID:6Mp6iD7K0

    キョン「な、なんだよ…良いことって」

    ハルヒ「ふふん。どうせあんたのことだから一緒に観に行く人がいないんでしょ?」

    キョン「えっ?」

    ハルヒ「だから私が一緒に行ってあげてもいいわ」

    朝倉「あっ涼宮さん、あのう…」

    ハルヒ「あらっ朝倉じゃない。私に何か用?」

    朝倉「えっと、その…」

    キョン「なぁハルヒ、じつはそのチケットは――」

    ハルヒ「あ~すごい楽しみだわ。私この作品観たかったのよ」

    ハルヒ「キョン!あんたにお礼言っておくわ」

    キョン「いや、だからそのチケットは朝倉に――」

    朝倉「良かったわね、涼宮さん」ニコッ

    キョン「朝倉…?」


    36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/25(日) 22:36:50.24 ID:6Mp6iD7K0

    朝倉「その映画ずっと観たかったんでしょ?」

    ハルヒ「そうよ。公開が楽しみで楽しみでしょうがなかったのよ!」

    朝倉「そっか。それはすごく楽しみね」

    ハルヒ「ありがとう、朝倉。というわけでキョン!当日は10時に集合!いいわね!」

    キョン「あっおい!待てよ、ハルヒ!」

    キョン「行っちまいやがった…」

    キョン「おいっ!朝倉!お前、良かったのかよ」

    朝倉「うん」

    キョン「うんって…もしかして誘って迷惑だったか?」

    朝倉「そんな!迷惑だなんて…誘ってくれてすごい嬉しかったわ」

    キョン「じゃあ、なんだってハルヒに譲っちまうんだよ」

    朝倉「だって涼宮さん、観たかった映画みたいだし…」

    キョン「だからってあいつに譲ることはないだろ」


    39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/25(日) 22:44:42.82 ID:6Mp6iD7K0

    朝倉「エヘヘ、ごめんね。せっかく誘ってくれたのに」

    キョン「本当にいいのか?」

    朝倉「うん、涼宮さんと楽しんできて」

    キョン「分かった。今更ハルヒに断わることもできないし、あいつと観に行くよ」

    朝倉「映画の感想聞かせてね」

    キョン「すまん…」

    朝倉「じゃあ、授業が始まっちゃうから私はこれで…」

    キョン「ああ…」


    キョン「すまん長門…せっかくのチャンスをふいにしちまったよ」


    45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/25(日) 22:53:35.93 ID:6Mp6iD7K0

    長門「ただいま」

    朝倉「グスン…グスン…」

    長門「朝倉涼子?」

    朝倉「あっ長門さん…グスン」

    長門「泣いているの?」

    朝倉「うわぁぁぁん!!」

    長門「まずは落ち着いてほしい…」

    朝倉「ごめんなさいごめんなさい」

    長門「大丈夫…良い子良い子」ナデナデ

    朝倉「わ、私キョン君に映画に誘われたんだけど…」

    長門「彼に?それはとても喜ばしい」

    朝倉「で、でも私…断わってしまったの…うわぁぁん!!」

    長門「大丈夫。落ち着いて説明してほしい」


    48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/25(日) 23:05:34.55 ID:6Mp6iD7K0

    長門「そう…そんなことが」

    朝倉「うん。私バカだから…ほんとは彼と行きたかったのに」

    朝倉「なのに…涼宮さんに譲っちゃって…それで…グスン」

    長門「大丈夫。朝倉涼子、あなたは悪くない」

    朝倉「でも…せっかく彼が誘ってくれたのに…私」

    長門「また機会があるはず。落ち込むことはない」

    朝倉「そうかな…?」

    長門「そう。あなたに好意がなければ彼は誘わないはず」

    長門「だから気に病むべきではない」

    朝倉「長門さん…励ましてくれてどうもありがとう」

    長門「いい」

    長門「(問題は彼…朝倉涼子を泣かせた。許さない)」



    50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/25(日) 23:09:38.75 ID:6Mp6iD7K0









               サクッ










    長門「あなたを許さない…」

    キョン「うぁっ…ぁっ……」

                    ~Fin~


    52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/25(日) 23:10:32.99 ID:ScNikNjRO

    さて誰か続きを


    54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/25(日) 23:12:00.43 ID:wFSYzruR0

    はいカットー!
    ↓から本番行きまーす


    71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 00:00:53.29 ID:FnEmb/p/O

    朝倉「私は見ているだけ。ただ見ているだけでなにもしなかった」

    長門「こういうことは男性から行動するべき」

    朝倉「思いは、言葉や行動にしないと伝わらないわ」

    長門「それでも……」

    朝倉「そうなればいいなと、私はただ思っていただけ」


    73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 00:11:03.31 ID:FnEmb/p/O

    朝倉「彼は私を映画に誘ってくれた」

    長門「それは私が………」

    朝倉「……やっぱり」

    長門「………ごめんなさい」

    朝倉「なんとなくわかってた」

    長門「ごめんなさい」

    朝倉「ううん、私がぐずぐずしてたから」


    75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 00:22:46.16 ID:FnEmb/p/O

    朝倉「長門さんに頼まれたから、彼は私を映画に誘ってくれた」

    長門「……そう」

    朝倉「だけど……私は嬉しかった」

    長門「そう」

    朝倉「ああ、こんな日が来るんだ……そう思ったわ」


    77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 00:34:54.25 ID:FnEmb/p/O

    朝倉「なのに! なのに!!」

    長門「……朝倉涼子」
    朝倉「なのに!! 私はその誘いを……涼宮さんに……」

    長門「朝倉涼子!」

    朝倉「私は弱いの、私はずるいの」

    長門「自分を責めないで」

    朝倉「グスン……」


    81: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 00:43:34.95 ID:FnEmb/p/O

    長門「それに大丈夫。あなたの気持ちは彼に伝わってる」

    朝倉「グスン……グスン……それがなに?」

    長門「彼は……満更でもなかった」

    朝倉「グスン……それで?」

    長門「彼もあなたに好意を抱いていると思う」

    朝倉「………」

    長門「朝倉涼子?」

    朝倉「………」


    84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 00:49:56.98 ID:FnEmb/p/O

    朝倉「……………………………………え?」


    長門「だから、彼もあなたに」

    朝倉「マジかよ!!!!!!」

    長門「!」びくっ

    朝倉「つうことは……つうことはよ……………」

    長門「涼子?」

    朝倉「野郎は俺のこと好きってことかよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

    長門「ひい!!」びくっ


    87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 00:55:19.10 ID:FnEmb/p/O

    朝倉「そうだよな!? そうだよな!?」

    長門「涼子……」ドキドキ

    朝倉「長門おおお!!」グオオオオ

    長門の肩をガシッ

    長門「はいいい!!」びくびくっ

    朝倉「野郎は俺のことが好き…………き、嫌いじゃないんだよな?」

    長門「そう……ですね」ドキドキドキドキ


    88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 01:00:14.81 ID:FnEmb/p/O

    朝倉「マジかよ……マジかよ……」

    ほっぺをつねり

    朝倉「いったあ! ……夢じゃない」

    朝倉「マジかよ……マジかよマジかよ……」







    朝倉「……うへへ」


    91: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 01:06:15.96 ID:FnEmb/p/O

    朝倉「キョンくんもあたしのことが……」

    朝倉「たまんねえぜ!!!!」

    長門「涼子……」

    朝倉「グヘヘへ」

    長門「………」

    朝倉「はっ………」

    長門「終わった?」

    朝倉「……はい」

    長門「涎を拭いて」

    朝倉「……はい」ふきふき


    93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 01:16:59.95 ID:FnEmb/p/O

    長門「今のあなたを彼は知らなくてよかった」

    朝倉「……はい」

    長門「あまりキャラを壊さないで欲しい」

    朝倉「……はい」

    長門「やって良いこと悪いことの判断は出来るはず」

    朝倉「……反省してます」

    長門「涼宮ハルヒに譲ってよかった、映画に行ってたら結果は火を見るより明らか」

    朝倉「……はい」


    95: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 01:23:45.00 ID:FnEmb/p/O

    長門「反省した?」

    朝倉「……はい」

    長門「彼と恋仲になりたい?」

    朝倉「は、はい! お願い……お願いします!」

    長門「なら、次はあなたから彼を誘って」

    朝倉「あたあたあた……あたしが!?」

    長門「そう」

    朝倉「無理よ!」

    長門「無理じゃない」


    98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 01:39:48.96 ID:FnEmb/p/O

    長門「あなたは言った、自分は何もしてないと」

    朝倉「そう……だけど……」

    長門「彼は、あなたを映画に誘った」

    朝倉「それは長門さんが」

    長門「あなたは涼宮ハルヒに映画を譲った、その行為は男性から見たらとても良い印象」

    朝倉「そう……なの?」

    長門「そう」


    102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 01:57:45.80 ID:FnEmb/p/O

    長門「あなたから彼を誘っても邪険にはされない」

    朝倉「……邪険」

    長門「彼は負い目を感じている、あなたを映画に誘うはずが涼宮ハルヒに」

    朝倉「とにかく私がキョンくんを誘えばいいのね」

    長門「そういうこと」

    朝倉「……なんて誘えばいい?」


    103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 02:05:59.59 ID:FnEmb/p/O

    長門「なんでも大丈夫」

    朝倉「なんでもって言われても」

    長門「また映画に誘うのもよし、買いたい本があると彼に付いて来てもらうのもよし」

    朝倉「むむむ……」

    長門「ハイキングやお散歩、ウィンドウショッピングもよし」

    朝倉「むむむむ」

    長門「決まった?」


    105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 02:13:29.09 ID:FnEmb/p/O

    長門「………」

    朝倉「どれがいいかしら……」

    長門「涼子」

    朝倉「なに?」

    長門「あなたは料理が得意」

    朝倉「まあ……苦手ではないけど」

    長門「彼を自宅に招いて、あなたの料理の腕を振る舞うというのもある」

    朝倉「キョンくんを………お家に………」

    長門「そう」


    107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 02:25:14.95 ID:FnEmb/p/O

    朝倉「キョンくんを………………」

    朝倉「………お家に……」

    長門「そう」

    朝倉「……うへ」

    長門「涼子」

    朝倉「……ごめんなさい」

    長門「三度目はない」

    朝倉「……はい」

    長門「それで決まった?」

    朝倉「うん」


    109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 02:33:00.53 ID:FnEmb/p/O

    朝倉「長門さん、料理にするわ!」

    長門「なにゆえ」

    朝倉「男は胃袋を掴めば手に入れたも同然って、なにかで読んだわ!」

    長門「料理が上手な女性を嫌いな男性はいない」

    朝倉「だよね!」

    長門「だけど、あまりに手の込んだ料理は好まれない」

    朝倉「そうかしら?」


    110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 02:41:14.51 ID:FnEmb/p/O

    長門「男性の舌は子どもっぽい。簡単な料理で大丈夫」

    朝倉「簡単なねえ……」

    長門「季節も考えて」

    朝倉「季節か……」

    長門「早い、安い、美味いおまけに簡単。これが揃えばばっちし」

    朝倉「意外と注文が多いわね」


    111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 02:50:08.25 ID:FnEmb/p/O

    長門「一番いいのは彼の好物」

    朝倉「キョンくんの好きな食べ物って……なに?」

    長門「知ってたらあなたに教えてる」

    朝倉「そうよね……」

    長門「まだ彼が、あなたの家に来て料理を食べる約束もとれていない。早く誘うべき」

    朝倉「それが一番の難関なのよね」


    114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 02:57:21.59 ID:FnEmb/p/O

    長門「うだうだ言わないで」

    朝倉「うう、わかっててもドキドキするわ」

    長門「負けない勝負になにを怖がる」

    朝倉「そんな単純なことじゃないのよ。恋って、愛って、思うって」

    長門「朝倉涼子。あなたは苦しい?」

    朝倉「そうね……苦しいわ。彼を思ってるから」


    115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 03:03:05.51 ID:FnEmb/p/O

    朝倉「とんでもない強敵もいるし」

    長門「それはわかる。涼宮ハルヒは注意するべき」

    朝倉「あたしは、涼子は負けないわ」

    長門「そのいき」

    朝倉「やるぞ! やるぞおお!」

    長門「さてと……」


    121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 03:25:06.35 ID:FnEmb/p/O

    カゼノナカノスーバルースナノカノギーンガー

    キョン「お、電話……長門か」

    ピッ

    キョン「もしもし」

    長門「あなたにはがっかりした」

    キョン「…………さっそくどうした」

    長門「あなたには失望した」

    キョン「やめろ、お前の口調で言われるとなんか知らんが凹む」


    122: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 03:33:23.26 ID:FnEmb/p/O

    長門「あなたは、朝倉涼子を映画に誘えなかった」

    キョン「ああ……そのことか」

    長門「なにかいうことは」

    キョン「言い訳はしない。すべて俺が悪い、すまない長門」

    長門「それは私ではなく朝倉涼子に言って」

    キョン「そうだよな……ほんと」


    124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 03:42:47.56 ID:FnEmb/p/O

    キョン「あそこでハルヒが来るなんて……」

    長門「言い訳はしないと言ったはず」

    キョン「……耳が痛いな」

    長門「映画はいけなくなった。あなたはどうするき?」

    キョン「そりゃまあ……他のなにかに誘うよ。まだ考えてないけどな」

    長門「私に案がある」


    125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 03:53:29.18 ID:FnEmb/p/O

    キョン「案?」

    長門「そう、次のデートプラン」

    キョン「それは是非とも聞きたいな」

    長門「それが人に頼む態度?」

    キョン「……お願いします」

    長門「特別」

    キョン「……ありがとうございます」


    126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 03:59:27.87 ID:FnEmb/p/O

    長門「彼女、朝倉涼子は料理が上手くなりたい」

    キョン「ふむふむ」

    長門「作っても食べるのが自分だけだと力も入らない」

    キョン「長門は同じマンションじゃないのか?」

    長門「ちょっと黙って」

    キョン「……はい」

    長門「誰かに作るとなると美味しく作ろうと力も入る」

    キョン「確かに」


    128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 04:08:11.13 ID:FnEmb/p/O

    長門「そこであなた」

    キョン「なるほど」

    長門「好意を抱いているあなたに食べさせる為に、彼女は全力を注ぐ」

    キョン「なんか恥ずかしいな」

    長門「女の子ひとりもろくに誘えなかったあなたは確かに恥ずかしい」

    キョン「………まだいうか」

    長門「次がうまく行くまで」


    129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 04:17:32.22 ID:FnEmb/p/O

    眠くなってきたお


    長門「彼女に料理の練習話を振って、あなたを彼女の自宅に招待させるように頑張って」

    キョン「ちょちょ、ちょっと待ってくれ! いきなりハードルが高いだろ」

    長門「あなたなら大丈夫」

    キョン「その根拠は?」

    長門「私が言うのだから」

    キョン「………」


    132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 04:29:28.38 ID:FnEmb/p/O

    長門「あとひとつ、涼宮ハルヒに気をつけて」

    キョン「わかってる。また妨害されたら堪ったもんじゃない」

    長門「涼宮ハルヒはあなたを狙っている」

    キョン「その言い方は笑えんな」

    長門「報告を楽しみにしてる」

    キョン「最善を尽くす。それじゃ」

    ピッ


    キョン「ふう……さてどうするか、古泉に聞くか?」

    キョン「そりゃないな」


    136: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 05:16:31.81 ID:FnEmb/p/O

    ―――何日かして


    放課後

    キョン「さてさて、長門は今日を指定したけど……うまく行くか」

    キョン「ハルヒは用があるとかで帰ったし、とりあえず部室行くか」



    ガチャ……

    バタン


    キョン「長門もいない……どうしたもんか」

    コンコン

    キョン「誰だ? どうぞ」



    159: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 13:21:25.78 ID:FnEmb/p/O

    ガチャ


    朝倉「こんにちわ」

    キョン「おお朝倉か」

    朝倉「キョキョ、キョンくん!」

    キョン「尻餅をつくほど驚かなくても、大丈夫か?」

    朝倉「だって油断してたから……」

    キョン「油断?」

    朝倉「こ、こっちの話よ!」

    キョン「追求はしないさ」


    160: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 13:34:40.37 ID:FnEmb/p/O

    キョン「なんの用だ」

    朝倉「えっと、長門さんに呼ばれて……」

    キョン「長門? 長門ならいないぞ」

    朝倉「えええっ!?」

    キョン「俺が入って来た時は誰もいなかったから、もう帰ったんじゃないか?」

    朝倉「そうなんだ……」

    キョン「?」


    165: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 13:51:20.57 ID:FnEmb/p/O

    朝倉「えっと……うんと……そうだ映画、そう映画はどうだった?」

    キョン「ああ……映画な」

    朝倉「どうしたの? 暗くなっちゃって」

    キョン「いや、お前と行くはずだったのにハルヒと行ったから」

    朝倉「……もういいわ、それよりキョンくんの感想を聞かして」

    キョン「まかせろ。久々に寝ることなく最後まで起きてたからな」


    166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 14:08:20.79 ID:FnEmb/p/O

    キョン「それでな」

    朝倉「うんうん」

    キョン「主人公が」

    朝倉「そうなんだ」

    キョン「だから」

    朝倉「なるほどね」

    キョン「なんだよな」

    朝倉「わかる、すごいわかる」

    キョン「しかし」

    朝倉「それもあるわね」


    167: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 14:22:17.43 ID:FnEmb/p/O

    キョン「俺はそう思ったわけだ」

    朝倉「どうしよう、すごく見に行きたいわ!!」

    キョン「目が輝いてたもんな」

    朝倉「今度ひとりで行こうかしら……」

    キョン「DVD待てばいいじゃないか」

    朝倉「ダメよ! 私は映画館で見る派なの」

    キョン「さいですか」


    168: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 14:34:41.14 ID:FnEmb/p/O

    朝倉「やっぱりキョンくんと見に行きたかったな」

    キョン「遅いぞ。もう券はない」

    朝倉「なのよね……」

    キョン「でも」

    朝倉「でも?」

    キョン「なんだ、もう一度見たいと俺も丁度思っていたところだ」

    朝倉「そ、そう」

    キョン「だから朝倉、今度の土日にあの映画見に行かないか? 一緒に」


    170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 14:46:08.24 ID:FnEmb/p/O

    朝倉「………もう一回言ってちょうだい」

    キョン「今度の土日に一緒に映画見に行きませんか?」

    朝倉「………誰と?」

    キョン「俺と」

    朝倉「………誰が?」

    キョン「お前が」

    朝倉「………お前って?」

    キョン「朝倉涼子」

    朝倉「…………」

    キョン「迷惑か?」

    朝倉「ぜ、ぜんぜん迷惑じゃないッスよ!!!」


    171: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 14:59:53.20 ID:FnEmb/p/O

    キョン「朝倉……唾とんだ」

    朝倉「ごめんなさい!! 待って拭くから」

    キョン「いや、大丈夫だ」

    朝倉「いいの!」

    キョン「はい」

    朝倉「ごめんね」

    フキフキ

    キョン「………」

    フキフキ

    キョン(顔が近い……)

    朝倉(あ……顔が……)


    174: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 15:22:06.52 ID:FnEmb/p/O

    キョン(朝倉、可愛いな……)

    朝倉(停止する。生命活動停止する)

    キョン(なんか)

    朝倉(このまま死ぬの? 私は死ぬの?)

    キョン(このままだと……)

    朝倉(涼子生きて、生きるのよ涼子)

    キョン(き……)

    朝倉(お願い涼子)

    キョン(き……)

    朝倉(近い! 鼻血出る!)


    177: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 15:37:18.68 ID:FnEmb/p/O

    ドタドタドタドタドタドタ

    ドバアアアアン


    ハルヒ「とおおおおうっ」


    キョン・朝倉「ひゃああああ!!」

    ハルヒ「あれ? キョンしかいないの?」

    キョン「ハルヒ!! お前……もうちょっと考えて入れ!!」

    ハルヒ「なによ! 私の勝手でしょ!!」


    180: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/26(月) 16:09:27.71 ID:FnEmb/p/O

    キョン「心臓が……」

    朝倉「まだドキドキいってる……」

    ハルヒ「そういえば、なんで朝倉がいるの?」

    キョン「いちゃダメなのか」

    ハルヒ「そんなこと言ってないわよ!!」

    朝倉「長門さんと会う約束してたの、涼宮さん」

    ハルヒ「有希と? でも有希はいないわよ」

    朝倉「うん。だからキョンくんにちょっと付き合ってもらってたの」


    215: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 00:09:21.93 ID:UGCFpwFuO

    ハルヒ「ふうん、まあいいわ。キョン。あとはあんたに任せるわ」

    キョン「帰んのか?」

    ハルヒ「そ、みんないないようだし、あたしも暇じゃないの」

    キョン「いつも暇してる団がなにをいうか……」

    ハルヒ「うるさい! それじゃね!」


    キョン「あいつなにしに来たんだ」

    朝倉「…………」


    217: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 00:27:14.11 ID:UGCFpwFuO

    朝倉「…………」

    キョン「朝倉?」

    朝倉「えっ? あ、なに?」

    キョン「大丈夫か? 顔色悪いぞ」

    朝倉「そうかしら」

    キョン「ようやく見つけた親の敵を取り逃がしたような」

    朝倉「どんな顔よ!!!」

    キョン「おっ、元に戻ったな」

    朝倉「…………ばかっ」


    222: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 00:45:36.71 ID:UGCFpwFuO

    キョン「えっと……なんの話してたっけ?」

    朝倉「……映画?」

    キョン「それだそれ、返事は?」

    朝倉「見に行きましょう!」

    キョン「うっし」

    朝倉「えへへ」

    キョン「そうだ朝倉」

    朝倉「はい? 今度はなにかしら?」

    キョン「お前、料理の練習中らしいな」

    朝倉「……なぜそれを」


    223: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 00:55:27.53 ID:UGCFpwFuO

    キョン「料理の上手な女性に大概の男は弱いからな」

    朝倉「それは……キョンくんも?」

    キョン「そうだな。料理が上手くて、さらに美人ならいうことなしだ」

    朝倉「最後のは余計ね」

    キョン「なにをいう、最後のは重要だぞ」

    朝倉「もう!」


    224: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 01:03:39.07 ID:UGCFpwFuO

    キョン「なにが言いたいかというとだ、お前の料理を食わしてくれ」

    朝倉「私の……料理を?」


    226: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 01:18:27.82 ID:UGCFpwFuO

    朝倉「どうして?」

    キョン「えっと、ええええ……そのなんだ」
    朝倉「ねえ?」

    キョン「だから……あれだ……」

    朝倉「ねえ?」

    キョン「うううう……ですからね」

    朝倉「……まあいいわ、ひとりでご飯を食べても美味しく感じないし」

    キョン「ということは」


    227: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 01:27:41.69 ID:UGCFpwFuO

    朝倉「食べに来る?」

    キョン「行って……いいんのか?」

    朝倉「嫌なら来なくてけっこうですけど」

    キョン「是非ともお願いします」

    朝倉「素直でよろしい」

    キョン「いつ行けばいいんだ?」

    朝倉「そうね……」


    230: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 01:45:49.12 ID:UGCFpwFuO

    朝倉「いまからじゃ時間もあれだから、明日なんてどうかしら?」

    キョン「明日だな、楽しみにしてるぞ」

    朝倉「あんまり期待しちゃダメよ」

    キョン「料理は朝倉の得意なやつでいいからな」

    朝倉「わ、わかったわ。絶対にうまいって言わせてあげるんだから!」


    231: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 02:03:21.18 ID:UGCFpwFuO

    長門「ただいま」

    朝倉「………」

    長門「朝倉涼子?」

    朝倉「………」

    長門「鍋をずっと見てどうしたの?」

    朝倉「………」

    長門「ねえ?」

    朝倉「ちょっと黙ってて」

    長門「この匂いは……」くんくん

    朝倉「これが大事なの」


    237: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 02:17:48.75 ID:UGCFpwFuO

    長門「くんくん……やっぱり、くんくん……この匂いは」

    朝倉「下ごしらえがすべてを決めるのよ」

    長門「くんくん……スパイスの匂いはするけど、ルーは?」

    朝倉「これから作るのよ」

    長門「くんくん……売っているのではなく?」

    朝倉「手抜きはしません」


    238: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 02:26:52.54 ID:UGCFpwFuO

    長門「くんくん……鍋は?」

    朝倉「出汁よ」

    長門「くんくん……とてもきれい」

    朝倉「まだ五時間しか煮てないわ」

    長門「ご……」

    朝倉「まだまだ煮るわ」

    長門「くんくん……」グギュルルルルルルルルルルル

    朝倉「………」

    長門「………涼子」

    朝倉「………ダメよ」


    239: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 02:34:18.77 ID:UGCFpwFuO

    長門「………」グゥゥゥゥゥゥゥゥ

    朝倉「………」

    長門「………」グゥィグゥイグギュッルルル
    朝倉「………」

    長門「………限界」

    朝倉「だからダメ」

    長門「あなたは悪魔」

    朝倉「ダメなものはダメ」

    長門「あなたは鬼」

    朝倉「言ってなさい」
    長門「………」グゥゥゥ


    241: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 02:43:44.14 ID:UGCFpwFuO

    長門「目が霞む……」

    朝倉「うそ」

    長門「ふらふらして来た」

    朝倉「聞こえません」

    長門「耳鳴りが」

    朝倉「わああああ、わああああ」

    長門「……ほんとに限界」

    朝倉「一杯だけよ」


    242: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 02:55:52.88 ID:UGCFpwFuO

    長門「早くしてほしい早く」

    朝倉「まだルーしか出来てないけどいい?」

    長門「ルーとご飯、福神漬けがあればなにもいらない」

    朝倉「長門さん、福神漬け切らしちゃった……」

    長門「……あんなちゃらちゃらした野菜はいらない」

    朝倉「らっきょうはあるわよ」

    長門「それを早く言って」


    248: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 03:17:45.65 ID:UGCFpwFuO

    朝倉「はい、召し上がれ」

    長門「……いただきます」

    長門「あむっ!」バックン

    長門「………」もぐもぐもぐもぐ

    長門「………」もっきゅもっきゅ

    長門「………」ゴックン

    長門「おかわり」

    朝倉「味の感想は?」

    長門「おかわり」

    朝倉「聞けよ」


    249: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 03:24:05.89 ID:UGCFpwFuO

    長門「人は言った、質より量だと」

    朝倉「あなた宇宙人でしょ?」

    長門「宇宙人は思った、お腹いっぱい食べられることはありがたいと」

    朝倉「その宇宙人あなたでしょ?」

    長門「さあおかわりを」

    朝倉「おかわりの前に味よ味!!」


    252: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 03:39:46.87 ID:UGCFpwFuO

    長門「味? まあ悪くない」

    朝倉「悪くないってなによ!!」

    長門「おかわりまだ?」

    朝倉「話はまだ終わってないわ!」

    長門「話はおかわりを食べてから」

    朝倉「まったく」

    長門「次は、カレーを飲むに挑戦する」

    朝倉「ウガンダか!!」


    285: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 18:43:39.87 ID:UGCFpwFuO

    長門「ふう……とりあえずこれで我慢する」

    朝倉「なにが我慢? 8皿も食べておいて」

    長門「10皿食べなかった」

    朝倉「どこに入るのよ」

    長門「このカレーは彼に?」

    朝倉「そうよ」

    長門「あなたも彼を誘うことが出来た、一歩前進」

    朝倉「違うの」

    長門「……なにが違う?」

    朝倉「私からじゃないの、キョンくんが」


    286: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 18:55:35.95 ID:UGCFpwFuO

    長門「彼から?」

    朝倉「そう、おまけに映画に行きませんか? だって」

    長門「また映画に?」

    朝倉「今度の土日にね」

    長門「とても順調」

    朝倉「うん」

    長門「だけど今のあなたは……あまり嬉しそうじゃない」


    287: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 19:11:07.56 ID:UGCFpwFuO

    朝倉「また私からじゃなかった」

    長門「それはたまたま」

    朝倉「わかってるの、でも自分がちょっと嫌になっちゃって」

    長門「涼子」

    朝倉「はい! もうおしまい、ごちそうさまね」

    長門「………」

    朝倉「お皿洗わなくっちゃ」

    長門「私も手伝う」

    朝倉「あら珍しい」


    288: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 19:23:46.92 ID:UGCFpwFuO

    長門「洗いはまかせて」

    朝倉「それじゃあ私はお皿を拭きます」

    長門「泡が」シュワシュワシュワ

    朝倉「長門さん洗剤つけすぎよ」フキフキ

    長門「あう……」

    朝倉「ふふ、鼻についてる」

    長門「とってほしい」

    朝倉「はいはい」

    長門「返事は一回」

    朝倉「はい」


    290: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 19:38:31.16 ID:UGCFpwFuO

    長門「涼子」シュワシュワ

    朝倉「なに?」フキフキ

    長門「自分を傷つけてはいけない」シュワシュワ

    朝倉「傷つけてない」フキフキ

    長門「自分の傷はいつまでも残る」シュワシュワ

    朝倉「だから傷なんて」フキフキ

    長門「甘えてもいい」シュワシュワ

    朝倉「誰に甘えるの?」フキフキ

    長門「自分にも彼にも、もちろん私にも」

    キュッ

    朝倉「私はもう充分甘えたの」


    293: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 20:05:25.59 ID:UGCFpwFuO

    長門「あなたはいつまで気にするの」

    朝倉「いつまでって……」

    長門「甘えたなら、また甘えればいい」

    朝倉「それこそいつまでよ」

    長門「いつまでも、いつまでも。自分で出来るまで」

    朝倉「だって……」

    長門「私はそれまであなたを助ける」

    朝倉「長門さん」

    長門「あなたが誰の手も借りず自分で進めた時は、私を助けてほしい」

    朝倉「もちろん助けるわ」

    長門「その時は、私が助けを必要としてるはず」


    294: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 20:16:43.82 ID:UGCFpwFuO

    朝倉「助けるわ。ダメになっちゃうぐらい助けるわよ!」

    長門「それはやめて」

    朝倉「ダメになるまではしないわ」

    朝倉「長門さんがうじうじしてたら、うじうじしてた私が助けてあげるから!」

    長門「はいはい」

    朝倉「返事は一回よ」

    長門「はい」

    朝倉「楽しみに待っててね」

    長門「楽しみにしてる」


    296: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 20:26:31.83 ID:UGCFpwFuO

    ブルブルッ
    ブルブルッ


    キョン「ん? マナーだったか。こんな時間にだれだ……長門か」

    ピッ

    キョン「はい」

    長門「わたし」

    キョン「さっそくだが用はなんだ?」

    長門「早く出てほしかった」

    キョン「すまん、それは悪かった」

    キョン「で?」


    304: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 21:46:16.27 ID:UGCFpwFuO

    長門「彼女のことで、あなたに聞きたいことがある」

    キョン「なんだ?」

    長門「彼女をどう思う?」

    キョン「どう思うって……」

    長門「あなたは彼女をまた映画に誘った」

    キョン「そうだが」

    長門「彼女のことが気になりだしたのでは?」

    キョン「気になりだしたなら……長門にいわれてからだが」


    306: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 21:55:50.36 ID:UGCFpwFuO

    長門「彼女にたいして好意を抱いている」

    キョン「まあ」

    長門「彼女のことが好きになりだした」

    キョン「ううん……まだそこはなんとも」

    長門「彼女のことを押し倒したいと」

    キョン「女の子がそんな言葉を使うな!」

    長門「なぜ?」

    キョン「なぜって、なんでもだ」

    長門「押し倒したくないの?」

    キョン「それは違うといえば嘘になるが……だから使うな」


    307: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 22:05:26.07 ID:UGCFpwFuO

    長門「彼女の魅力に気づき始めた」

    キョン「ゆっくりとだがな」

    長門「遅いくらい」

    キョン「そうか?」

    長門「そう。朝比奈みくるよりも朝倉涼子は魅力的」

    キョン「朝比奈さんと比べるとだな」

    長門「なにか?」

    キョン「いや……なんでもない」


    310: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 22:17:28.44 ID:UGCFpwFuO

    長門「彼女は私の大切な存在」

    キョン「そうだよな」

    長門「彼女の幸せを願う」

    キョン「うん」

    長門「だから明日は決めて」

    キョン「うん?」

    長門「頑張ってほしい」

    キョン「なにを頑張るんだ?」

    長門「男女が部屋の中ですることと言えば」
    キョン「い、言えば?」

    長門「………」


    311: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 22:25:40.55 ID:UGCFpwFuO

    長門「それより先を私に言わせたいの?」

    キョン「いや……」

    長門「あなたも子どもじゃない」

    キョン「しかし……飛躍し過ぎだろ」

    長門「最近の若者は進んでる」

    キョン「階段何段飛ばしだよ」

    長門「もしもの時は、責任をしっかりとってもらう」

    キョン「責任……」

    長門「なにがあるかわからないから」


    312: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 22:34:22.06 ID:UGCFpwFuO

    長門「言いたいことはそれぐらい」

    キョン「はいよ」

    長門「それじゃあ」

    キョン「ああ、おやすみ」

    長門「彼女をお願い」

    キョン「わかったよ」

    長門「あと、避妊はするように」

    キョン「やっぱりかよ!!」


    ピッ

    キョン「くそ……切りやがった、あの三才」


    314: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 22:50:45.12 ID:UGCFpwFuO

    ――当日


    キョン「いたいた、朝倉!」

    朝倉「こっちこっち」

    キョン「すまん、待たせたか?」

    朝倉「ううん、私も今来たとこ」

    キョン「嘘を言え」

    朝倉「ちょっと! 待っててあげたのにそれってひどい」

    キョン「まあまあ、早く行くぞ」


    315: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 23:04:21.60 ID:UGCFpwFuO

    キョン「まさかお前と一緒に帰るとはな」

    朝倉「そうね」

    キョン「………」

    朝倉「………」

    キョン(黙ってしまった……)

    朝倉(なにか話さないと)

    キョン(どうするよどうするよ!)

    朝倉(なにかないかしら)


    キョン・朝倉「あの……」


    キョン・朝倉「あ」


    317: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 23:12:51.18 ID:UGCFpwFuO

    キョン「どうぞ」

    朝倉「キョンくんから」

    キョン「いやいや朝倉から」

    朝倉「いやいやいやいやキョンくんから!」

    キョン「ぷっ」

    朝倉「……なによ」

    キョン「なんでもないさ」

    朝倉「……変なの」


    キョン「変でけっこう」


    318: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 23:19:58.10 ID:UGCFpwFuO

    キョン「ここらへん公園でもあるのか? 子ども多いな」

    朝倉「確か近くにあったはずよ」

    キョン「元気に走ってら」

    朝倉「子どもは風の子だからね」

    キョン「俺もあんな時があったのか……」

    朝倉「おじさんみたい」

    キョン「そうか、もうジジイか」


    子ども「わああい」タッタッタッ


    321: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 23:29:49.93 ID:UGCFpwFuO

    キョン「走ってる走ってる」

    子ども「わあああい、わあ!」

    キョン「転けた、泣いてる泣いてる」

    朝倉「言ってる場合!? 僕、大丈夫?」

    キョン「男は転けて泣いてなんぼだ」

    朝倉「うるさい!」

    キョン「へいへい」

    子ども「ううう」グスグス


    322: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 23:37:30.65 ID:UGCFpwFuO

    朝倉「怪我はない?」

    子ども「うん」グスグス

    朝倉「立てる?」


    子ども「うん」

    朝倉「よかった、それじゃあまた遊んでらっしゃい」

    子ども「うん、お姉ちゃんありがとう」タッタッタッ

    朝倉「ふう」

    キョン「慣れてるな」

    朝倉「そうかしら」

    キョン「朝倉は良いお母さんになるな」


    325: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/27(火) 23:52:42.96 ID:UGCFpwFuO

    朝倉「なっ! なによ突然!!」

    キョン「いやなに、あの子を優しくする朝倉の姿がお母さんみたいだなって思って」

    朝倉「ふうん」

    キョン「俺もあんな母さんがよかったなって」

    朝倉「な、な、なんで?」

    キョン「え? まあ……なんとなくだな」


    326: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 00:03:00.10 ID:skH7bVukO

    キョン「とかなんとか言ってるうちに」

    朝倉「着いたね……あれ?」

    キョン「ありゃ長門か? こっち来た」

    長門「涼子……落ち着いて聞いてほしい」

    朝倉「どうしたの!? なにがあったの!?」

    長門「落ち着いてほしい……」

    朝倉「だから、どうしたの?」

    長門「……食べちゃった」

    朝倉「……え?」


    328: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 00:12:36.85 ID:skH7bVukO

    長門「食べちゃった」

    朝倉「食べたって……まさか」

    長門「そう、そのまさか」

    朝倉「だっていっぱいあったでしょ!?」

    長門「そう、いっぱいあった」

    朝倉「だったら……」

    長門「いっぱいあるから大丈夫だと思っていた、そして気づいたら」

    長門「なにもなかった……」

    朝倉「お前、上着脱げ」


    331: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 00:23:37.08 ID:skH7bVukO

    長門「……それはちょっと」

    朝倉「つべこべ言わず脱げ」

    長門「きょ……拒否する」

    朝倉「五秒待つ」

    長門「……はい」

    キョン「話が見えないんだが……長門! お前!」

    朝倉「やっぱりな」

    キョン「長門……腹が……すっげえ出てるな」

    長門「恥ずかしい」

    朝倉「やかましい」


    332: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 00:36:01.08 ID:skH7bVukO

    朝倉「どうすんだ」

    長門「どうもこうも……ケフ」

    朝倉「ゲップすんな」
    長門「無理……ケップ」

    キョン「卵丸飲みした蛇見たいだな」つんつん

    長門「うう……触らないで」

    キョン「わわ、すまん」

    朝倉「だから、どうする気だ」

    長門「とりあえず横にならせて」

    朝倉「させねえ」


    334: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 00:47:55.24 ID:skH7bVukO

    長門「うう……横に、横に」

    朝倉「じゃかあしい」

    キョン「まあまあ、朝倉」

    朝倉「キョンくんはちょっと黙っててね」ニコ

    キョン「は、はい!」(やべえ……目が)

    長門「うう……お助け……」

    朝倉「さっそくか」

    長門「横に……」


    335: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 00:56:39.87 ID:skH7bVukO

    つまらんギャグしか浮かばん……


    朝倉「しょうがない、お部屋に戻りなさい」

    長門「ありがとうございます」

    朝倉「ダッシュで」

    長門「うう……」

    キョン「………」

    朝倉「どうしよう」

    キョン「飯の話か?」

    朝倉「そう、長門さんが食べちゃったから」


    337: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 01:12:03.58 ID:skH7bVukO

    キョン「なんかないのか?」

    朝倉「なにも……」

    キョン「じゃあ買いに行こうぜ、腹減っちゃったよ俺」

    朝倉「今から?」

    キョン「まだ大丈夫だろ、サッと出来るやつでいいからさ」

    朝倉「じゃあ……行きましょうか」

    キョン「さっさと行こうぜ」


    339: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 01:31:20.84 ID:skH7bVukO

    鷹の爪はじまった


    キョン「なに作るんだ?」

    朝倉「サッとだからね」

    キョン「俺のイメージでサッとは炒飯だ」

    朝倉「炒飯……」

    キョン「あと野菜炒めかな?」

    朝倉「野菜炒めか……」

    キョン「まあ朝倉にまかせる」

    朝倉「それが困るのよ」

    キョン「献立に悩む母親だな」

    朝倉「誰のせい?」

    キョン「知らん」


    347: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 02:50:25.89 ID:skH7bVukO

    朝倉「いいわ、両方作りましょう」

    キョン「両方とは豪華だな」

    朝倉「そう?」

    キョン「そうだぞ」

    朝倉「ふうん」

    キョン「ふうんはないだろ、ふうんは」

    朝倉「早く買って帰りましょう」

    キョン「聞いてるのか?」

    朝倉「私もお腹減った」

    キョン「なあ」


    349: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 03:25:14.89 ID:skH7bVukO

    朝倉「ほら、早く袋に」

    キョン「久々に見たなエコバック」

    朝倉「キョンくん持ってないの?」

    キョン「俺は買い物に行かないからな、母親は持ってたな」

    朝倉「手伝いしなさい」

    キョン「たまにしてるぞ。そういえばなんでエコバック使うんだ?」

    朝倉「環境の為よ」

    キョン「そうなのか」

    朝倉「嘘よ」

    キョン「嘘かよ」

    朝倉「レジ袋貯まってゴミになっちゃうじゃない」

    キョン「それはあるな」


    355: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 04:03:36.52 ID:skH7bVukO

    朝倉「キョンくん持って」

    キョン「あいよ」

    朝倉「ラクチンラクチン」

    キョン「ほら行くぞ」

    朝倉「待ってよ」

    キョン「俺は空腹だ」

    朝倉「誰が作るのよ?」

    キョン「朝倉」

    朝倉「わかってるならよろしい」

    キョン「へいへい」

    朝倉「返事は一回」

    キョン「へい」


    356: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 04:19:05.15 ID:skH7bVukO

    キョン「おおお、外寒いぞ!」

    朝倉「それに真っ暗」

    キョン「早く帰ろう早く」

    朝倉「キョンくん寒いの?」

    キョン「朝倉、お前は寒くないのか?」

    朝倉「寒いけど我慢出来るよ」

    キョン「そうか俺は我慢出来ん」

    朝倉「じゃあかたっぽの手を貸して」

    キョン「こうか?


    383: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 16:33:11.20 ID:skH7bVukO

    朝倉「はい!」

    ギュッ

    キョン「うお!」

    朝倉「なによ、声なんて出しちゃって」

    キョン「いや……突然だったからついな」

    朝倉「失礼しちゃうわ」

    キョン「すまんすまん」

    朝倉「ふん」

    キョン「でも、うん……あったかいな」

    朝倉「そう、良かったわ」

    キョン「ありがとな」

    朝倉「どういたしまして」


    384: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 16:45:10.81 ID:skH7bVukO

    キョン「しかしあの店安かったな」

    朝倉「たまにもっと安くなるのよ」

    キョン「そんな安くしてどうすんだ」

    朝倉「余って捨てる寄りかはマシよ」

    キョン「買う側からすればありがたいが、ちょっと心配するな」

    朝倉「買ってくれなきゃ意味がないでしょ?」

    キョン「難しいもんだ」

    朝倉「単純なんだけどね」


    385: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 16:55:42.92 ID:skH7bVukO

    朝倉「キョンくん」

    キョン「うん?」

    朝倉「今の私達さ」

    キョン「うん」

    朝倉「どういう風に見えてるかしら?」

    キョン「手、繋いでるしな」

    朝倉「うんうん」

    キョン「ギリギリ友達に見えなくもないが……」

    朝倉「それはないわ」

    キョン「まあ付き合ってるってのが妥当だろ」


    387: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 17:19:16.94 ID:skH7bVukO

    朝倉「付き合ってるって……つまり?」

    キョン「つまり、彼氏彼女の関係」

    朝倉「そうよね……やっぱり」

    キョン「すまんな、俺なんかで」

    朝倉「そんなことないわよ!」

    キョン「俺じゃ朝倉と釣り合わんだろうに」

    朝倉「そんなことないわ」

    キョン「せめて古泉クラスじゃないと」

    朝倉「ダメよ」

    キョン「ダメ? ダメってのはなにがだ?」


    388: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 17:40:09.30 ID:skH7bVukO

    朝倉「彼じゃダメよ」

    キョン「古泉が嫌いってことか?」

    朝倉「そうじゃない、そうじゃない」

    キョン「あいつは人気あるのに」

    朝倉「違うって」

    キョン「わかってるよ」

    朝倉「……キョンくんじゃないと」

    朝倉「キョンくんじゃないとダメなの……」

    キョン「俺か」

    朝倉「……そう」


    390: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 18:02:03.76 ID:skH7bVukO

    キョン「それは……」

    朝倉「なにも言わずに黙って聞いて」

    キョン「……わかった」

    朝倉「キョンくん、映画に誘ってくれたよね」

    キョン「誘ったな」

    朝倉「長門さんに、頼まれて」

    キョン「知ってたのか」

    朝倉「うん」

    キョン「……そうか」


    392: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 18:30:31.51 ID:skH7bVukO

    キョン「あの時は悪かった」

    朝倉「ううん、あれは涼宮さんが来ちゃったから」

    キョン「いや……俺がもっとはっきりしていれば」

    朝倉「涼宮さんに取られて行けなかったけど……私は嬉しかった」

    朝倉「とってもとっても、嬉しかったの」

    朝倉「キョンくんが私を誘ってくれた、夢みたい」

    朝倉「そのあと、家に帰ったら、私は泣いてたわ」


    402: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 21:05:14.03 ID:skH7bVukO

    朝倉「泣いた」

    朝倉「止めたくても」

    朝倉「止めようとしても溢れて」

    朝倉「悲しくて、悲しくて、悲しくて、悲しくて」

    朝倉「辛くて、辛くて、辛くて、辛くて」

    朝倉「泣いて、泣いて、泣いて、泣いて」

    朝倉「涼宮さんが許せなくて、キョンくんといたくて」

    朝倉「お話したくて、側にいたくて」

    朝倉「一緒に笑いたくて……」


    404: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 21:31:39.40 ID:skH7bVukO

    キョン「朝倉……」

    朝倉「ごめんね、なんか言いたくなっちゃって」

    朝倉「そしたら止まらなくなって」

    キョン「………」

    キョン「いいんじゃねえの?」

    朝倉「え……?」

    キョン「そう思うって、そう感じるって、それだけ一生懸命ってことだから」

    朝倉「……うん」

    キョン「思って貰えてそいつは嬉しいと思うよ?」

    朝倉「うん」

    キョン「宇宙人なのに人間らしいな、お前」

    朝倉「そうよね」


    405: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 21:46:10.57 ID:skH7bVukO

    朝倉「キョンくん」

    キョン「なんだ」

    朝倉「今なら言えそうだから、今しか言えそうにないから言います」

    朝倉「あなたが……好きです」

    朝倉「私はあなたが好きです」

    キョン「ちょっと待った」

    キョン「途中で止めて悪いんだが、俺も話たいことがある」

    朝倉「話たいこと?」


    406: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 21:56:42.19 ID:skH7bVukO

    キョン「俺は長門に頼まれたんだ」

    朝倉「なんて?」

    キョン「朝倉涼子を幸せにしてほしい」

    朝倉「そんな風に……」

    キョン「初めはびっくりしたな。朝倉涼子はあなたを愛している、なんて言われたし」

    朝倉「そんなことも」

    キョン「俺は朝倉のことを意識したことなかったから、とにかく驚いたな……うん」

    朝倉「………」


    408: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 22:11:02.91 ID:skH7bVukO

    キョン「したら長門は、朝倉の側にいれば問題ないと言い出した」

    朝倉「私の側に?」

    キョン「そうだぞ。朝倉と一緒にいればすぐに魅力に気づくとな」

    朝倉「すごい自信ね」

    キョン「まったくだ」

    キョン「でも、長門は朝倉が良い子だとすぐにわかるといってたぞ」

    朝倉「長門さん……」


    410: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 22:26:17.31 ID:skH7bVukO

    キョン「長門は、朝倉と付き合ってほしいと言った」

    朝倉「そこまで……」

    キョン「ああ、お節介焼きすぎだな」

    キョン「そんで長門に聞いたんだ、なんでそう頑張る、朝倉に頼まれたのか? とな」

    朝倉「なんて言ったの?」

    キョン「自分の意思だと、朝倉涼子は大切な存在だから彼女の幸せを願うのは当然だと言い切ったぞ」

    朝倉「そんなことを……」


    412: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 22:38:06.06 ID:skH7bVukO

    キョン「そして俺は長門に協力した」

    キョン「あの長門がそこまで推薦するほどの良い子なんだからな」

    キョン「俺もすぐに朝倉のことを好きになれると思った」

    朝倉「好きに……」

    キョン「そうだ」

    キョン「そしたらどうだ、すぐに朝倉のことを好きになった」


    413: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 22:50:45.26 ID:skH7bVukO

    キョン「先に言わせてしまったが、言わせてくれ」

    キョン「朝倉涼子さん。あなたが好きです」

    キョン「幸せにします、だから付き合って下さい」

    キョン「ああ、ちなみにこの告白は長門には頼まれてないからな」

    キョン「俺の正直な気持ちだ」


    414: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 23:02:02.57 ID:skH7bVukO

    だらだらと長く語ってしまったが。
    こうして俺は涼子と付き合うことになった。

    発端は長門の突然の頼みだったが、まあ結果オーライで。

    長門は喜んでいたな。
    涼子にようやく春が来ただなんだ言って、どこにあったか赤飯を炊いてくれた。
    気が早いぞ。


    417: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 23:12:42.95 ID:skH7bVukO

    ハルヒにはまだ知らせていない。
    さっさと知らせなければいけないのだろうが、まあ知らせなくても大丈夫な気がする。

    長門も言ってたし。
    あいつから頼んで来たのだから、それなりに考えてるはずだ。

    古泉には知らせた。
    文句を言われたが一応は祝福してくれた、仕方ない今度ゲームで勝たせてやろう。

    朝比奈さんは…………以下略で。


    420: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/28(水) 23:26:21.21 ID:skH7bVukO

    涼子は毎日幸せそうだ。
    俺の横でニコニコしている。
    一緒に帰って、一緒に笑って。

    本当に俺と付き合ったから幸せなのかと、ふと疑問に思う。

    なあ、涼子。
    お前は今、幸せか……?

    「幸せよ。誰かさんが側にいてくれるから」

    本人がいうのだから、そうなんだろう。


    長門……これでよかったか?




    おわーりー


    引用元: 長門「朝倉涼子を幸せにしてほしい…」

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