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    ヘッドライン

    QB 「MIB……?」K 「インキュベーターは」J 「バンバンだ」

    1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 21:20:14.80 ID:pbx49BoF0


    ―――――アメリカ・ニューヨーク州 MIB本部


    Z 「エージェントK、エージェントJ。楽しい楽しい『休暇中』だったというのに、急ぎ本部まで来てもらってすまないな」

    J 「いいや、おかげさまでエンジョイはしてたぜ。Z」

    J 「どっかの『頭のとんでる』野郎が、標高8000メートルの山頂に仕掛けた水爆級の代物を撤去するには――」

    J 「それなりにハイキングも『楽しめなきゃ』、損ってもんだからな」

    K 「Z. 結局、目標場所に『犯エイリアン』の証拠はなかったが、そちらで足どりは掴めたのか?」

    Z 「その件も兼ねてなんだが……君たち二人はジャパンに飛んでくれ」

    J 「……オイオイ、いきなりどういうことだぁ?」

    K 「Z?」

    Z 「うむ。どうやら今回の事件は、ジャパンの『ミタキハラシティ』という場所となにか密接に関わっているようなのだ」




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    3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 21:21:24.44 ID:pbx49BoF0


    Z 「二人はそこに行って、引き続き今回の事件の調査をしてもらい――」

    Z 「可能であれば一連の黒幕の拘束、及び排除を任命する」

    Z 「詳細は現地支部で聞いてくれ」

    J 「アァーァ。今度はチョモランマのデスマーチとは違って、ずいぶんとまぁ大雑把な感じだね」

    Z 「帰ってきたばかりだというのに、急な仕事で重ねてすまんな」

    K 「らしくないな、構わんさ」

    K 「それで、出発はいつ?」

    Z 「あぁ……」



    Z 「―――3秒後だ」


    4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 21:23:03.65 ID:pbx49BoF0


    ―――――見滝原市・ケーキ屋前


    マミ「うふふ。お茶会のケーキ、どれも美味しそうだったものだからついつい買いすぎちゃったわ」ドッサリ

    マミ「早く帰って準備しないと、鹿目さんたちが来ちゃうかもしれないわね。急ぎましょうか」スタスタ


    ―――バクンッ!


    マミ「!?」ビクッ


    フシュゥゥゥゥゥゥゥ……―――


    マミ(な、なに?なんなの……!?)

    マミ(向こうにある、『危険』表記のガスタンクの扉が、突然開いた……?)

    マミ「こ、ここからじゃよく見えないわね。移動しましょう」コソコソ


    7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 21:25:18.66 ID:pbx49BoF0


    J 「……」フラフラ

    K 「……」フーッ

    J 「…………ハハァッ、WAO!ボットーン!」

    J 「イカスねぇ、ボットン。俺は『ジャーッ』より断然、コッチの方が好きだね!」

    J 「なんてったって服が濡れないのがイイッ!のんきな通行人に『あら?またジャーッされたの、ブラックメェン。濡れたらそこそこいい男ね』なんて軽口叩かれることもない!」

    J 「まぁ流石に、本部からマッハ20でいきなり太平洋横断ってのは驚いたが、欠点っつったら髪のセットが乱れるくらいで――」

    K 「J……」ハァ

    J 「ど……!」チラッ

    K 「行くぞ」スタスタ

    J 「……」スタスタ


    8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 21:28:00.81 ID:pbx49BoF0


    マミ 「」ポカーン

    マミ (タンクの中からいきなり黒スーツの男たちが!?)エーッ

    マミ (なんなのアレなんなのアレ、秘密諜報機関かしら!?)

    マミ (FBI?CIA?フリーメイソン?それともそれとも!?)キラキラ

    マミ (こ、これは尾行して調査しないといけないわね……!)ワクワク

    マミ (見滝原の平和を守るために……)

    マミ (そう!見滝原の平和を守るためであって――)

    マミ (決して、知的好奇心なんて不純な動機からではないわ!)キリッ

    マミ (ホントよ!見滝原の平和を守るための、ホントにそれだけの尾行なんだからね!!)コソコソ


    9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 21:30:06.17 ID:pbx49BoF0


    ―――――見滝原某所・鉄塔の上


    ほむら「…………」

    ほむら「……なにかがおかしいわ」

    ほむら「今回はいつもとは違う。ここら一帯から、なにか言いしれない不安のようなものが漂っている」

    ほむら「ワルプルギスの夜が来るまでは、まだ時間があるはずだけれど……」

    QB 「やぁ、暁美ほむら」ヒョコッ

    ほむら「……インキュベーター!」


    12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 21:32:05.72 ID:pbx49BoF0


    ほむら「何の用かしら」ファサッ

    ほむら「生憎と私は忙しいから、今は貴方に風穴を開けている暇も無いのだけれど」キッ

    QB 「何の用とはご挨拶だね。用がなければ、わざわざ君の元まで来るはずがないじゃないか」

    ほむら「……」イラッ

    ほむら「用件を言いなさい」ジャコッ

    QB 「風穴を開けている暇もないんじゃなかったのかい?」キュップイ

    QB 「まぁ、別にいいけどね」

    QB 「実は現在、見滝原近辺に強大な魔女が出現しようとしているのさ」


    15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 21:34:12.54 ID:pbx49BoF0


    ほむら「強大な魔女ですって?」

    ほむら「……お前にしてはなにやら具体性を得ないわね」スッ

    ほむら「いったいどのくらい強大だっていうの」

    QB 「そうだね……」

    QB 「恐らくだけど、最終的な被害率はあの『ワルプルギスの夜』級じゃないかな」

    ほむら「なっ!?」

    QB 「しかもこの魔女は、それこそ物凄い威力の爆弾のように、一度に周囲を焼き払うタイプみたいだからね」

    QB 「阻止するチャンスは、今からでもあまり多くは無いかもしれないよ?」


    16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 21:36:27.77 ID:pbx49BoF0


    ほむら「なんてことなの……」

    ほむら「今すぐに結界を探し出さないと!」グッ

    QB 「あぁ、それと。伝え忘れていたよ、暁美ほむら」

    ほむら「……なによ」ピタッ

    ほむら「これ以上、悪いニュースがあるって言うんじゃないでしょうね」クッ

    QB 「いや、そこまでのものでもないよ」

    QB 「少し前のことだけど、見滝原市に怪しげな二人組がやってきたみたいなんだ」

    ほむら「怪しげな……? 魔法少女ではないの?」


    18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 21:38:37.01 ID:pbx49BoF0


    QB 「いや、真っ黒なスーツとサングラスをした、二人組の男だよ」

    QB 「なにやらこの界隈を訝しげに調査しているようだったから、君も気をつけた方が良い」

    QB 「といっても、これは魔法少女である君には、いらないお節介だったかな」

    ほむら「……忠告は受け取っておくわ」

    ほむら「それで――」

    QB 「ん?」

    ほむら「用件は以上ね?」

    QB 「あぁ、もう僕の伝えたいことh」バチュン

    ほむら「……」フッ

    ほむら「……急ぎましょう」ダッ


    20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 21:40:38.71 ID:pbx49BoF0


    ―――――見滝原某所 路地裏 MIB日本支部前



    J 「アー……、K?」

    K 「なんだ、坊や」

    J 「俺にはココがどう見ても、ウドン屋にしか見えないんだが――」

    J 「日本のエージェントってーのは、みんなウドン好きなわけ?」

    K 「かもな。入るぞ」ガラガラ  ラッシャーイ

    J 「……センスを疑っちまうよ」 ラッシャーイ、ニメイサマデスネー


    21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 21:41:46.15 ID:pbx49BoF0


    店員「なんにしやすかー?」

    K 「ヤサイマシマシニンニクカラメアブラ」

    店員「…………大根おろしはどうしやすか?」ピクッ

    K 「あぁ、頼む。器から溢れるくらいにな」

    店員「……奥の座敷のほうへどうぞー」アァザーッス

    K 「ジャパニーズ・ザシキ、久しぶりだな」スタスタ

    J 「なぁ……。今のやりとりって、どーーーしても必要なの?」スタスタ





    マミ「……」コソコソ


    23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 21:43:34.73 ID:pbx49BoF0


    ―――――うどん屋、地下数十m



    局員「MIB日本支部へ、ようこそいらっしゃいました」フカブカ

    局員「わたくしはエージェント『L』と申します。伝説的凄腕エージェントであるお二人にお会いできて、恐悦至極ですわ」

    J 「アー……エージェント、L?」

    J 「失礼ながら、大変キュートでいらっしゃる貴方の年齢も、大いに気になるところではあるんだけども――」

    J 「とりあえずはあのナンセンスの塊のような、ザシキ型エレベーターの発案者の顔をまず拝みたいんだが」

    J 「今いるかな?」

    L 「あら、それでしたらわたくしですが」

    L 「なにかお気に召さない点でも、ございましたか……? うふふふ」


    26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 21:46:30.73 ID:pbx49BoF0


    J 「…………あっ、そう!?あんただったの? いやぁ、L!あれが素晴らしいって話をしたくてさぁ!」ワタワタ

    J 「俺らじゃ到底理解できない古き良き『伝統芸術<トラディショナル・アート>』って言うの?」

    J 「ジャパニーズ・タタミ!それと現代文明の融合ってのは、その国に根付く文化の象徴とも言えるべき代物だよね!」

    K 「俺はタタミの良さぐらいわかるぞ」

    J 「俺もだ」

    J 「アー、それにほら。そこに、そこにあるでっかいオブジェ! あの、アー……」

    L 「スカイツリーですか?」

    J 「そう、スカイツリー!知ってる!ギネス認定の世界一高い電波塔<タワー>だろ?」


    29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 21:49:03.45 ID:pbx49BoF0


    J 「ここから近いんだよなぁ?ぜひ一度観光したいよ」

    K 「……」

    L 「あれの頂上には、ニューヨークは自由の女神像を参考に、巨大な『記憶でっち上げ装置<ニューラライザー>』を建造中ですの」

    J 「Oh...そいつはCOOLだね……」

    L 「うふふふ。聞いていたよりも大変ユニークな方々ですわね。なにより、お褒めに預かり光栄です」

    L 「それでは、本題に入りましょうか」


    32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 21:51:49.23 ID:pbx49BoF0


    L 「本日、お二人が解決されたネパールはエベレスト山頂での超規模爆発未遂事件ですが、実行犯の動機、手段などはまだわかっておりません」

    L 「当初はエイリアンの仕業かとも思われましたが、実行犯の痕跡があまりに皆無なことから、その可能性が薄れました」

    L 「どうやらもっと違う、我々の感知し得ない生命体の仕業であるようです」

    J 「感知し得ない生命体?」

    L 「その生命体―仮名称をボマーとしましょう―は通常では視認できないらしく、目視での対応は不可能なのですが――」

    L 「ボマーの出す特殊なα波をキャッチする、特別製のセンサーとサングラスをこちらで開発いたしました」スッ

    L 「視覚化できさえすれば、あとは対象も実体化できるはずですので、その後の対応はお二人にお任せします」


    34: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 21:54:51.83 ID:pbx49BoF0

    L 「今日、お二人がエベレストでされた対処法は、巨大装置を使っての爆発座標の固定化」

    L 「つまりはフィールドを張って、爆発自体を固定空間内に抑えたようですが――」

    L 「今回も同じ規模であるとは限りませんし……」

    L 「なにより地形状、装置を設置するスペースもありませんので、爆発前にボマーを排除することが最重要目標になるかと思われます」

    L 「……本来であれば、現地局員である我々が赴くはずなのですが、今回の件がエイリアン問題とわずかに抵触している事」

    L 「加えて、一度事件に関わっている超ベテランのお二人が適任であると、本部からのお達しですのでご了承ください」


    35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 21:55:45.68 ID:pbx49BoF0


    L 「そして、ここからもより重要な案件です」

    L 「さきほど、実行犯はボマーと言いましたが、実はそれとは別に黒幕的存在がいるようなのです」

    L 「エイリアン問題に抵触すると言ったのはこれが理由です」

    K 「黒幕……」

    L 「そのエイリアンの名は『インキュベーター』」

    L 「こいつもボマー同様、通常の目視は不可能ですが、こちらのサングラスで視覚化できます」

    L 「なにか特定の条件を満たした少女も目視可能との話ですが、詳細は不明です。こちらの方も、可能であれば逮捕か排除をお願いします」


    37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 21:57:13.25 ID:pbx49BoF0


    L 「説明は以上ですが、質問はありますか?」

    K・J 「ない」

    L 「うふふ、流石です。銃はいかがいたしますか?」

    L 「必要であれば、いくらでも提供いたしますが……」

    K 「結構。前の任務から特急で来たからな、持ち越しだ」

    J 「俺のは相変わらず、この可愛いチビ銃だけどね……」

    L 「わかりました。それでは、ご武運を……」フカブカ


    40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 21:58:50.43 ID:pbx49BoF0


    L 「………………お二人はもう出られたようですね」

    L 「さて」

    L 「出てきなさい、そこの貴方」

    マミ「!」

    マミ「よくわかったわね。気配は消していたつもりだったのだけれど……」スッ

    マミ(この人、私より小さいのに全然隙が無い……)

    L 「気配を消す?」

    L 「そんな特技はね……、ここではクズ同然なのよ。うふふふふ」

    マミ「……貴方たちはいったい、何者なの?」


    45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:02:00.18 ID:pbx49BoF0


    マミ「さっきの話を聞いた限りだと、エイリアンのせいで見滝原が大変なことになるみたいだけれど……」

    マミ(それに、QBがその黒幕ですって?)

    マミ「私にも、詳しく説明してくれるかしら……?」

    L 「…………えぇ、もちろんいいわよ」スチャ

    マミ「ほんとっ!?」パァッ

    L 「それにはまず、この棒の先端を見て欲しいわ」スッ





    ―――ピカッ!


    46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:05:49.26 ID:pbx49BoF0


    マミ「」ポケーッ

    L 「本日は製麺工場見学ツアーをご利用いただき、ありがとうございました」ニコッ

    マミ「……?」

    L 「今回で日本人の心である麺の深い歴史と、材料から完成までの工程を事細かに堪能できたことと思われますが――」

    L 「お客様が両手一杯に抱えていらっしゃる、生クリームたっぷりの洋菓子入り袋は正直見るに耐えません」

    L 「そんなものばかり食べているから、局所的にふくよかになっていくのです。もっと私なんかを見習って、スレンダーかつピンポイントな需要を目指して――」スッ



    ―――ピカッ!


    51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:07:53.82 ID:pbx49BoF0


    マミ「」ポケーッ

    L 「本日は製麺工場見学ツアーをご利用いただき、ありがとうございました」ニコッ

    L 「お出口はあちらとなっておりますので、道中お気をつけて」フリフリ

    L 「あぁ、それとその両手に抱えたケーキ」

    L 「どうぞお一人でお食べになって、ぶくぶく太ってしまいなさいね」ニコッ

    マミ「……」フラフラ

    L 「うふふふ。それでは」フリフリ


    53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:09:46.21 ID:pbx49BoF0


    ―――――地上・MIB日本支部前


    K 「そういえば、この街に来てから尾行があったようだが、気づいていたか?」スタスタ

    J 「ん?鼻の穴がどうしたって?」スタスタ

    K 「……」ジーッ

    J 「ジョークだよ……。なんか両手に菓子袋抱えた、トルネードみたいな髪型した女だろ?」

    J 「ウドン屋までずっとつけてきてたが、あからさまに素人だったな」

    K 「今回の件と、なにか関係していたかも知れん」

    J 「K、あんた考えすぎさ。どうせ出歯亀だ」


    55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:12:29.08 ID:pbx49BoF0


    ほむら(……)

    ほむら「そこの二人、止まりなさい」スッ

    K・J 「?」

    ほむら「貴方たちね。この土地にいきなりやってきた、黒服の不審人物というのは」

    J  「……不審人物?俺らからしたら、突然現れた目の前に現れたお嬢ちゃんの方が、だいぶ不審だぜ」ハッ

    K  「……すみませんが、どちらさまでしょうか?」ニコッ

    K  「私はITU(国際電気通信連合)のブラウンです。こっちは相棒のマクフライ。標準時制定の現地調査のために本日ココを訪れたのですが――」

    K  「相棒はまだ新米でして。口が過ぎるようですが、どうかご容赦ください」ハハッ


    57: ミス >>55 突然現れた→突然 2012/05/17(木) 22:15:16.81 ID:pbx49BoF0


    ほむら「…………そう。ブラウンさんに、マクフライさん」ジトッ

    ほむら「随分日本語が達者なのね」

    K  「えぇ。個人的に、日本が好きでして」

    ほむら「名乗られたからには、こちらも名乗っておくわ。暁美ほむらよ」ファサッ

    ほむら「いきなりで申し訳ないのだけれど、貴方たちにひとつだけ警告しておく」キッ

    ほむら「これ以上この街に関わらないことね。できれば今すぐ、なるべく遠くへ出て行きなさい」

    ほむら「でないと……命の保障はできないわ」シュン



    J  「…………いっちまったぜ、なんだっていうんだ。可愛い顔してエイリアンか、アイツ」

    K  「……」


    61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:18:15.39 ID:pbx49BoF0


    J 「まぁ、いいか。こっちはお仕事をするだけですものね」

    J 「ところで、K。Lからもらったカウンターはちゃんと動いてんのかい?」

    K 「あぁ。たった今、微弱だが『ボマー』の波動をキャッチした。半径100m以内」ピッピポッ

    K 「おまけに大気スペクトル分析の結果、パープルのお墨付だ」

    J 「……ってーことは?」

    K 「おそらく『ボマー』本体ではなく、インキュベーターの足跡だろう。移動はしていないようだが……」

    ―――ピー!ピー!

    K・J 「!」

    J 「近いぜ」ダッ

    K 「あのレストランだな」スタスタ


    63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:19:32.67 ID:pbx49BoF0


    ―――――レストラン内・奥のテーブル席


    さやか「それでさぁ、中沢がそこでなんて言ったと思う!?」プププッ

    さやか「 『やっぱり便座カバーは、コミュニケーションツールには向いてないな(キリッ』だってさぁ!」ゲラゲラ

    まどか「もー、おっかしいよそれー!」エヒヒヒヒ

    仁美 「ゆ、愉快な方ですわね、中沢君は!」ウフ、ウフフフフ

    さやか「あはは、でしょー!?そんでさぁ、それに対しての恭介の返しがまた絶妙で――」



    K  「あの~、すみません。談笑中のところ申し訳ないのですが」

    J  「ちょっとお話をうかがってもよろしいですかぁ?」


    64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:21:22.93 ID:pbx49BoF0


    さやか「へっ?」

    まどか「えっ?」

    仁美 「!」

    J  「あっ、ウェイターさん。水はいらないよ」ドサッ

    K  「失礼」ドサッ

    さやか・まどか「……え、えぇっ?」

    仁美 (この人達……)タラッ


    66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:22:28.55 ID:pbx49BoF0


    K  「申し遅れました。私、国際動物保護センターのスタビンズと申します。隣は部下のドリトル」ニコッ

    K  「実は現在、日本国内の希少な野生動物の調査を行ってまして――」

    さやか「…………はぁ」

    まどか(さやかちゃ~ん。なんなの、この人達……)ヒソヒソ

    さやか(あたしに訊かないでよ……。黒スーツばっちり決めたおっさん二人組の知り合いなんていないよ)ヒソヒソ

    まどか(保健センターの人って言ってるけど、ホントかなぁ……)ヒソヒソ

    さやか(怪しすぎるでしょ。そんな人たちがレストランの中に入ってきて、いきなり女子中学生に声掛ける?ふつー)ヒソヒソ

    仁美 (……)ビクビク


    67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:24:32.26 ID:pbx49BoF0


    J  「……怪しまれるのも無理はありません。ですが、私達の質問に答えてくださるだけでいいんです」

    J  「なるべく時間も取らせません」

    さやか「……まぁ、そういうことなら」

    K  「良かった。それではお訊きしたいのですが……」

    K  「ここらへんで、『白いネコ』を見たことがありますか?」

    J  「それも、両耳から太い触手のような物が一本ずつ生えていて、真っ赤な目をした奴」

    さやか・まどか「!」

    仁美 (……)


    69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:26:18.74 ID:pbx49BoF0


    さやか(まどか、これって……)ヒソヒソ

    まどか(うん。QBのこと、だよね)ヒソソ

    さやか(なんでこいつらがQBを……)ヒッソー

    さやか(あいつって、魔法少女の素質がある人間にしか見えないんじゃなかったの?)ヒソッソヒソソ

    まどか(わかんないよ。この人達は女の子じゃなさそうだし……)ヒソーン

    さやか(いや、それは見ればわかる)ヒーソッソ

    さやか(なんにせよ、この場は黙っといた方が良さそうだね。あたしたち魔法少女のこともあるし)ヒソミ

    仁美 (……)


    71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:28:44.93 ID:pbx49BoF0


    K  「どうです。何かご存知ですかな?」

    さやか「さーてね。そんな気持ち悪い生き物、見つけたら即交番に持っていって懸賞金GETしちゃうけど」

    まどか「い、いくらくらいなんだろうねー? そんな不思議なネコさんがいたら」

    J  「……心当たり無い?」

    さやか「ないです、ないです。あ、見つけたら連絡しましょうか?」

    さやか「電話番号さえ教えてくれたらいつでも――」

    K  「いいえ、もう結構です」フー

    さやか・まどか(ホッ)


    73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:30:40.74 ID:pbx49BoF0


    J  「めんどくせーから、そっちの海藻生物に訊くとしよーぜ」ジャキ

    仁美 (!?)ビックーン

    まどか「!?」

    さやか「えっ、銃!?ちっちゃ!」

    J  「……おい、湿っぽくて磯臭ぇ『シーウィーディアン』」

    J  「知ってること全部吐かねーと、ド頭ふっとばすぞ」キュィィィ

    仁美 (……)ダラダラダラダラ


    76: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:32:37.28 ID:pbx49BoF0


    さやか「ちょ、ちょっとあんた!いい加減にしなさいよ!」バッ

    さやか「いきなりやってきてなんなのさ!?オモチャでもそんなもん、人に向けないでくれる!?」

    まどか「さ、さやかちゃん……」オロオロ

    仁美 「……だ、大丈夫ですわ。お二人とも」アセアセ

    仁美 「あんなもの。所詮オモチャなんですから、突きつけられようとなんてことはありません」

    仁美 「それに、店内で騒いでも他のお客さんのご迷惑になりますし……」チラッ

    J  「このオモチャを下げてほしかったら、知ってること全部言えってんだよ。このワカメ」キュィィィィ

    J  「みっつ数えるうちに言いな。 3――」


    79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:35:05.54 ID:pbx49BoF0


    K  「早くゲロった方が良いぞ、ウィーディアン」

    K  「こいつ、トサカにきてる」

    J  「2――」

    仁美 「ふ、ふん。おそらくカルシウムが足りてないんでしょう」

    仁美 「昆布をオススメしますわ。カルシウム含有量は、牛乳なんて目じゃありませんのよ」

    J  「1――」

    さやか「まったく、なんだっていうのさ!もう行こう、ひt」



    ―――バチュンッ!!!


    82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:37:45.26 ID:pbx49BoF0


    さやか・まどか「…………………………えっ?」ベットリ

    仁美 「……」ドサッ

    K  「おい、小僧!なんで撃った!?」

    J  「警告しただろ!?」

    K  「場所を考えろ!いちいち処理班を呼ぶのも面倒かもしれんのだぞ、ここはニューヨークじゃない!」

    まどか「仁美ちゃん……仁美ちゃん……?あ、頭が…………」プルプル

    さやか「ひと、み…………?」タラッ

    さやか「…………!」ギッ


    84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:39:30.35 ID:pbx49BoF0


    さやか「この、人殺しっ!!」ガァッ

    さやか「仁美がなにしたって言うのよっ!あんたたちは頭が狂ってるっ!」

    まどか「仁美ちゃん……仁美ちゃぁん……」ポロポロ

    K・J 「……」

    さやか「と、とにかく警察!じゃない、救急車を――」








    『まったくもう……。ホントに撃ってしまわれるのですから、たまったものではありませんわ』


    89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:41:19.54 ID:pbx49BoF0


    さやか・まどか「…………!?」

    『飲食店とは言え、いきなり人の頭を撃ち抜くなんて常識知らずも良いとこです』

    さやか「あ、あぁ……!?」ガクガク

    ひ  『今まで必死に周りに隠してきたというのに、これで台無しじゃありませんか』

    まどか「ひ、仁美ちゃんの頭が……生えて、いく……!?」ブルブル

    ひと 『当たり所が悪かったら、鼻ぐらいひん曲がっていたかもしれませんのよ?』

    さやか・まどか「ガクガクブルブル」

    仁美 「そうなってしまったら、お嫁にいけないどころの話ではありませんわ!」カンセーイ


    93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:43:27.35 ID:pbx49BoF0


    J  「……そうなったら、『藻』だけの水槽で一生温室管理してやるよ。よりどりだろ?」

    仁美 「結構です。それにそういうことを言っているのではありません!」

    まどか「仁美、ちゃん……?生きてるの?」ワタワタ

    仁美 「えぇ、この通りピンピンですわ」

    さやか「ピンピンですわ、じゃないよ仁美!一体どうなってんのさ!そこのおっさんがおもちゃの銃ぶっ放したと思ったら仁美の頭が吹っ飛んで救急車呼ぼうと思ったのにいつの間にか仁美の頭は生えちゃっててムグッ」

    仁美 「落ち着いてください、さやかさん……」ヒトサシユビッ

    K  「そいつはシーウィード星の海藻型エイリアンなのさ。頭どころか、どこをふっ飛ばしたって再生する」


    98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:46:22.59 ID:pbx49BoF0


    さやか「…………ホントなの、仁美?」

    まどか「嘘、だよね?仁美ちゃんがエイリアンだなんて……」

    仁美 「…………申し訳ありません。すべて事実ですわ」

    仁美 「ですけど、お二人を騙したつもりはないんですのよ!」

    仁美 「地球に移住してきたころ、右も左もわからぬ私に、気さくに声を掛けてくれたのがお二人でした」

    仁美 「私は嬉しかった。母星では友達が少なかったのですけど、地球に来てすぐにこんなにも素敵な方々に巡り合えたのですから」

    仁美 「ただ、やはり私が地球で言う『異星人<エイリアン>』であることは、どうしても言い出すキッカケが見つからなかった……」


    103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:49:11.13 ID:pbx49BoF0


    仁美 「それを言えば二人は、きっと怯えるか蔑む」

    仁美 「そんなことは、弱い私にはどうしても耐えられなかった……」

    さやか「仁美……」

    まどか「仁美ちゃん……」

    仁美 「さやかさん、まどかさん。こんな私でもまだ、お友達で……いてくれますか?」ウルッ

    さやか「……あったりまえよ!仁美がなんだろうと、あんたはあたしたちの友達さ!」

    さやか「馬鹿にするやつはぶっとばす!」

    まどか「うん!仁美ちゃんが宇宙人だからって、わたしたちの過ごした時間は変わらないもん!」

    まどか「これからもずっと友達だよっ!」

    仁美 「さやかさん……まどかさん……。ありがとう」グスッ


    106: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:54:19.90 ID:pbx49BoF0


    J  「アー……、ちょっといいかなお嬢ちゃんたち?」

    さやか「……あによ、今イイとこなの。見てわかんない、おじさん?」

    J  「だれがおじさんかっちゅーの!友情を確かめ合うのも素晴らしいんだけどよ――」

    J  「お前はとっとと知ってること、全部教えてくれよ。こっちも切羽つまってんだから」

    仁美 「…………私、何も知りませんわ。帰ってくださるかしら」フン

    J  「……」ガシャッ キュィィィィィィィ

    仁美 「嘘ですわ、マジ嘘ですわ!知ってること全部話します!」


    109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 22:57:48.19 ID:pbx49BoF0


    仁美「貴方たちが知りたがっているのは、おそらくインキュベーターのことですわね?」

    さやか・まどか「!」

    K 「あぁ、そうだ。奴が絡んでいる超々規模爆発事件について調査している」

    仁美「……あれは事件などではありません。一種の『災害』です」

    J 「……どういうことだ」

    仁美「インキュベーターは、私たちのような少女の中から特に素質のある者を選び、その者の願いをひとつ叶える代わりに、魔法少女として契約をかわすのです」

    K 「魔法少女……?」


    113: さるさんこわいです…… 2012/05/17(木) 23:00:35.35 ID:pbx49BoF0


    仁美 「魔法少女は『魔女』と呼ばれるモンスターを退治するための戦士」

    仁美 「この魔女こそが、今回の『災害』の元凶ですわ」

    さやか(仁美は、魔法少女も、魔女のことも知ってたんだ……。でも、こいつらは……?)

    J  「オイオイ、ちょっと待て?」

    J  「その魔女とやらは、いったいどのくらい居やがるんだ?全部が『アレ』みたいな爆発を引き起こせるっていうのか?」

    仁美 「数の方は、正直わかりません。ですが、エベレストのようなケースは稀です」

    仁美 「ほとんどの魔女は程度の差こそあれ、人知れず人を狩っていくような連中ですから」

    まどか(エベレストって、あのおっきい山のこと……?)

    K  (やはりインキュベーターの前に、真っ先にボマーを排除しなければならないわけか……)


    119: さるさんこわいです…… 2012/05/17(木) 23:05:22.63 ID:pbx49BoF0


    K 「それで、今回はどのくらいの規模なんだ」

    仁美「……時間も場所も詳しくは予測できません」

    仁美「ですが、威力はおそらく日本全土を飲み込むくらいには」

    K 「ふむ……」

    J 「アァーア、そいつはヘビーな話だね」

    仁美「私は、逃げるつもりはありません。この街で死ねるなら本望ですわ」

    仁美「それに、最期に友達ともわかりあえましたし……」

    K 「……」クイクイッ スチャ

    J 「!」スチャ


    124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 23:09:15.93 ID:pbx49BoF0


    まどか「仁美ちゃん…………。大丈夫だよ、私達も残るから!」

    まどか「どのみち、そんなすごい爆発なら逃げられそうもないし――」

    さやか「そうそう!それに、あたしやマミさんだっているんだもん、なんとかなるって!任せておきなさい!」

    仁美 「まどかさん、さやかさん……!」ウルウル

    K  「いやぁ!お嬢さん方、ご協力ありがとう」パッ

    K  「お礼と言ってはなんですが、こちらをご覧ください」スッ





    ―――ピカッ!


    128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 23:12:10.72 ID:pbx49BoF0


    さやか・まどか「」ポケー

    K 「あんたらは爆発事件なんて知らなかったし、聞いてもいなかった」シャコン

    K 「こころゆくまで、友達と楽しいおしゃべりを続けてくれ」

    J 「アー、ここじゃ騒がしいだろうから、どっか別のところでお茶会でも開くといい!ケーキなんか買ってさ」

    J 「あぁ、それと!お友達は選べるんだぜ……?」

    K 「それでは、幻覚はここらでおさらばするとしよう」スタスタ

    仁美「ちょっと貴方たち!せっかく二人と友情を深められたというのに、記憶をリセットしてしまいましたの!?」

    仁美「ムキー!やっぱり協力なんてするんじゃありませんでしたわー!」


    133: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 23:15:31.58 ID:pbx49BoF0


    ―――――某ゲームセンター


    杏子 「よっ、ほっ、はっ!くらえ、必殺コンボォ!」カチャカチャ トニカクスッゴイアイノテッケンパーンチ!

    -You Win-

    杏子 「ひゃっふー!あたしの勝ちー!」ガッツ

    ほむら「佐倉杏子」ヌッ

    杏子 「ぃいひゃぁ!?」ビクーンッ

    杏子 「……な、なんだ、ほむらかよ」ビクビク

    杏子 「いきなり後ろに立つんじゃねぇ!びっくりするだろうが!」

    ほむら「ごめんなさい……。でも、とても深刻で、且つ急ぎの話があるの」

    杏子 「ん…………。なにがあったんだい?」


    135: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 23:17:55.30 ID:pbx49BoF0


    ―――――


    杏子 「『ワルプルギスの夜』級の魔女、ね……」ゴクゴク

    杏子 「確かに、そりゃシャレになんねぇくらいヤバイな」プハーアンバサウメー!

    杏子 「しゃーない。あたしも犬死はごめんだからね。退治の話、のってやるよ」ロッキーポリポリ

    ほむら「助かるわ、佐倉杏子……」

    杏子 「お互いサマさ」モグモグ

    杏子 「ところで、マミやさやかには話つけてあんのかい?」ポリポリ

    ほむら「…………いいえ、まだよ」

    杏子 「まったく……。しゃーないな、途中で会いもするだろ」ポリ…


    137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 23:20:17.43 ID:pbx49BoF0


    ほむら「出現場所は、見滝原近辺としかわかっていないわ」

    ほむら「でも、今夜中に出現すると見て間違いはないはず……」

    ほむら「街の南北に分かれて、時計回りに探索していきましょう」

    杏子 「あーいよ」

    杏子 「……っと、その前に――」ガサゴソ

    ほむら「?」

    杏子 「くうかい?」スッ


    141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 23:25:08.08 ID:pbx49BoF0


    ―――――見滝原某所



    J 「ケ―イ。まだ見つからねーのかよー……」

    J 「だいたいその魔女ってやつ、ホントにここらへんにいるのかぁ?」

    J 「いつ爆発するかもわかんねぇのに、これじゃ体力の無駄遣いだっての……」

    K 「いるかどうかをハッキリさせるためにも、ボマー本体かインキュベーターを見つける必要があるんだろうが――」


    ―――ピー!ピー!ピー!


    K・J 「!」


    142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 23:26:52.62 ID:pbx49BoF0


    K  「……反応は微弱だが、スペクトル分析は――」カチッ

    K  「グリーンだ」フン

    J  「おうおう。やっとおいでになったか、野良猫野郎が」


    『ひどい言われようだね。君たちとは初対面のはずだけど、いつもそうなのかい?』


    K  「……」

    QB 「やぁ、はじめまして。M.I.B<メン・イン・ブラック>の諸君」ヒョコ

    J  「…………『孵化者<インキュベーター>』なんていうから、聖母みてぇな面してんのかと思ったら――」

    J  「ずいぶんとまぁ、お粗末な仮面貼り付けてやがるぜ」ハッ


    143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 23:28:49.41 ID:pbx49BoF0


    QB 「心外だね。これは人間の警戒心を解き、リラックスさせやすくするための姿さ」

    QB 「皮肉とは言え、さっきの言葉は君たちの感覚をも疑問視することになりかねないよ?」

    J  「……K。こいつ異常にむかつくんですけど」

    J  「言い回しが回り回って回りくどいんだよ!」

    K  「……落ち着け」

    K  「インキュベーター。貴様に訊きたいことがいくつかある」

    K  「全て答えてもらうぞ」

    QB 「…………」


    144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 23:30:54.35 ID:pbx49BoF0


    QB 「……断る、といったら?」

    K  「なんだと?」ピクッ

    J  「おい、どういうことだ。このノッペラ猫野郎」

    QB 「もちろん、そのままの意味さ」

    QB 「君たちの、その質問とやらに答えて、僕になにかメリットがあるとも思えないしね」

    QB 「まぁ、どのみち何をしても、もう手遅れだろうさ」

    QB 「君たちも、残り少ない余生をたのしむt」バチュンッ!

    K  「…………」シュゥゥゥゥ

    J  「K。落ち着けって言ったのはあんただろ……」


    150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 23:32:46.15 ID:pbx49BoF0


    K  「使えないなら、排除したほうがまだマシだ」

    『この星の住人は、本当に野蛮だね』

    K・J 「!?」

    『自分にとって著しく不都合な存在が目の前に現れると、すぐに“感情的”になって排除しようとする』

    QB 「わけがわからないよ」ヒョコ

    J  「どういうことだぁ……。別のインキュベーターか?」

    QB 「そうであるとも言えるし、そうでないとも言えるね」モキュモキュ

    QB 「まぁ、それを君たちに教えるつもりはないんだけd」バチュンッ!

    K  「……」シュゥゥゥゥゥ


    151: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 23:34:02.21 ID:pbx49BoF0


    QB 「せめて言い終わるまでは待ってほs」バチュンッ!

    QB 「聞いてるのかい、この類人えn」バチュンッ!

    QB 「ちょっt」バチュンッ!

    QB 「聞いてk」バチュンッ!

    QB 「ty」バチュンッ!



    ―――バチュン!バチュン!バチュン!バチュン!



    ―――バチュチュチュチュチュチュチュチュチュチュチュチュチュチュチュチュン……!


    161: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 23:37:12.24 ID:pbx49BoF0


    QB 「わかったよ……しゃべるから……」ヒョコ

    QB 「もう勘弁してくれ」

    QB 「個体を無為に減らされるのは、とても効率的とは言えないんだ……」

    J  「……や、やるな。あいつの残りに限界があるの、知ってたのか」

    K  「……いや?」

    K  「今知った」

    J  「…………」

    QB 「まったく、わけがわからないよ……」モキュモキュ


    166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 23:39:19.82 ID:pbx49BoF0


    J  「それで。魔女とやらはいったいいつ、どこに現れるんだよ」

    QB 「さぁ? 僕にも詳しい場所までは分かりかねるね」

    K  「……」

    QB 「ただ、爆発する期限は今からきっかり一時間後だというのはわかるよ」

    K・J 「!」

    J  「おい、それはマジなんだろーな。嘘だったらけつに火ぃつけるぞ」

    QB 「生憎と、僕は嘘はつかない。『聞かれないことには答えない』けどね」


    171: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 23:42:00.86 ID:pbx49BoF0


    K  「日本がふっとぶ、というのは本当か」

    QB 「『少なくとも』、ね」

    J  「…………最悪に見積もるとどうなる?」

    QB 「アジアの三分の一は、太平洋になってしまうと思うよ」

    J  「ハッ!そりゃ最悪だーね」

    K  「そんなことになれば、無論アメリカや他の国も壊滅する。物理的にも経済的にも――」

    K  「世界の終わりだ」


    173: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/17(木) 23:45:58.13 ID:pbx49BoF0


    QB 「これで満足かい?それじゃあ、僕はもうお暇させてもらうよ」

    J  「アー、どこへでも行っちまえ」シッシッ

    J  「今この場で、てめぇが尻尾巻いて地球から逃げ出すまで『インキュベーター叩き』をやってもいいが――」

    J  「生憎、そんなヒマもなさそうだしな」

    QB 「……せいぜい絶望するといいよ。人類」スッ

    K  「…………行ったか」

    J  「さーて、と。相変わらずいつもギリギリだな、俺たち」ピッ

    J  「あと一時間……か」


    175: ◇asDxESzrTygcBUI 2012/05/17(木) 23:48:26.99 ID:pbx49BoF0


    K 「…………J。俺は一旦、日本支部へ戻る」

    J 「ハァッ!?」

    K 「少し用意するものができたんでな」

    K 「お前は引き続きボマーの探索、及び見つけ次第阻止にあたれ」スタスタ

    J 「おい、K!ちょっと待て、おい!」

    J 「…………マジかよ、あいつ行っちまったぜ」

    J 「状況わかってるのかね、どいつもこいつも」

    J 「しゃーない。一人で気ままに、『セクスィーな女』とやらを探しに行こうか――」


    177: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/17(木) 23:51:29.36 ID:pbx49BoF0


    ほむら「……言った筈よね」シュン

    J  「Wow!?」

    ほむら「この街から出て行きなさい、と」

    J  「…………セクシーとは縁のなさそうなお嬢ちゃん。また逢ったな」

    ほむら「……」ピクッ

    J  「今日はずいぶんとまぁ、可愛い女とばっかり会う日だ」

    ほむら「……そう。私の方は厄日だけれどね、マクフライさん」

    J  「ん?マクフライ?」

    ほむら「えっ?」


    181: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/17(木) 23:55:31.09 ID:pbx49BoF0


    ほむら「なるほど。胡散臭いとは思っていたけど、偽名だったのね」

    ほむら「相棒のブラウンさん――あぁ、こっちもどうせ偽名ね」

    ほむら「彼はどこか行ってしまったようだけれど……」

    ほむら「貴方たち、いったい何者なの?」

    ほむら「場合によっては私の障害とみなして、排除させてもらうわ」チャキ

    J   「Wait,wait,wait!わかった!説明するから!」

    J   「その銃を、おろしてくれ」

    ほむら「…………」スッ


    183: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/17(木) 23:57:44.04 ID:pbx49BoF0


    J   「フーッ…………」

    J   「今、地球には何千何万という数のエイリアンが、人知れず社会に溶け込んでいる」

    J   「そいつらの大半は大人しく暮らし、社会に貢献したりする奴らだが、もちろん例外もいる」

    J   「俺たちはそういうエイリアン関係の事件を解決するために結成された、秘密組織だ」

    J   「今、ここジャパンのミタキハラで、エベレスト爆破未遂事件になにか関係することがあるということで、調査に来ていて――」

    J   「ついさっきインキュベーターって奴に会って事の真相を尋ねたところ、実行犯は魔女―俺たちはボマーって呼んでるが―ってわけのわからないやつで、居場所も今のところ全然わからない」

    J   「だが奴の話だと、一時間以内にはエベレストで未遂だった水爆級の爆発より遥かにでかい爆発が起こるらしく、どうやらその規模はアジアの大陸が三分の一ふっとぶ程度らしいってことだ」

    J   「………………これで満足?」

    ほむら「……」アゼン


    184: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:00:15.19 ID:pbx49BoF0


    ほむら「…………この先の角を曲がったところに良い精神科医がいるから、お勧めするわ」ハッ

    ほむら「――と、言いたいところだけど。インキュベーターを知っているのなら、どうやら事実らしいわね」

    ほむら「どうやって奴と接触したのかは知らないけれど……」

    J  「それはこいつ。特別製サングラスのおかげ。魔女や奴の波動をキャッチして見えるようにする優れモンだ」チョイチョイ

    ほむら「なるほど、便利なものね……」

    ほむら「しかし爆発の予想範囲や時間の誤差は、思ったより大きかったか……」ブツブツ

    ほむら「どのみち、防ぐのだから関係ないけれど……」ブツブツ

    J  「……ところで、なんであんたもあのいけすかねぇ野郎を知ってるんだ?」

    ほむら「あいつに聞かなかったかしら? 私は魔女を倒す存在、魔法少女よ」ヘンシン

    J  「Ah… なんか聞いたことあるな、ソレ……」


    185: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:03:05.71 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「まぁ、私の場合、他の魔法少女とは違って武器は銃火器がメインだけどね」チャキ

    J   「他にもいるのかよ。しかし、随分とラジカルなファンシー少女だなぁ」

    ほむら「……ちなみに、貴方の本当の名前は何と言うの?」

    J   「…………Jだ」

    ほむら「そう、J」

    ほむら「覚えてないかもしれないけど、私の名前は暁美ほむらよ」

    J   「いや、忘れるわけないって」

    J   「ファーストコンタクトは、それなりに衝撃的だったからよ」

    ほむら「……そう。なら、いいわ」ファサッ

    ほむら「私も貴方と同じ、この街と大切な人を救うために行動している」


    189: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:05:54.80 ID:pbx49BoF0


    J  「つまり……、お嬢ちゃんの狙いは魔女ってこと?」

    ほむら「無論よ」ファサッ

    ほむら「貴方の目的も」

    J  「魔女退治」

    J  「二人の利害は」

    ほむら「一致」

    ほむら「結論――」


    ―――ピシッ、ガシッ、グッグッ!


    J・ほむら『同盟成立ってわけね』


    193: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:08:15.41 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「それで、探すにあたって本当に手がかりも何もないのかしら」

    J   「あぁ、まったくボウズさ。このポンコツには、でかいのなんて食いつきゃしない」パシッ

    J   「引っかかったのは、今んとこ『ワカメ星人』と『すかした白ネコ』だけってね」

    ほむら(白ネコはともかく、ワカメ星人……?)

    J   「あんたこそ、魔女専門の掃除屋<スイーパー>なんだろ?心当たりか何かないのかよ?」

    ほむら「結界の反応があればこのソウルジェムが光る筈なんだけど――」スッ

    ほむら「数時間前から豆電球ほどの輝きもないわね。貴方の持ってる探知機は、やたら高性能みたいだけど……」

    J   「アー……。すまない、お嬢ちゃん。結界って?」

    ほむら「魔女と、その使い魔が隠れる異空間よ。大体の魔女は、これを自分の縄張りとして活動しているわ」


    196: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:12:13.60 ID:1A0XTkvp0


    J  「おいおい、次々わけのわからない専門用語を出さないでくれ。使い魔ってのは何だ?」

    ほむら「……使い魔というのはその名のとおり、魔女の使いよ」

    ほむら「魔女への到達を妨害してくる奴がほとんどだけど、大体は有象無象が多いから、こちらはそこまで警戒しなくてもいいわ」

    J  「オウ、なるほど。とりあえず結界とやらを探し出して、使い魔とやらを蹴散らして、魔女を撃ち殺せばいいんだな?」

    ほむら「概ね、そういうことよ」

    J  「そうなるとやっぱり目標はその結界だな。もうここら一帯は探したはずなんだが、どこにも反応がねぇのよ」

    ほむら「そんなはずないわ。嘘はつかないインキュベーターが、見滝原近辺にいると言ったのだし……」


    197: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:13:29.96 ID:1A0XTkvp0


    J   「そうは言ってもな。このカウンターは半径5kmきっかり探知できるようになってんだ」

    J   「東西南北探しきったぜ?」

    ほむら「市役所は?」

    J   「探した」

    ほむら「図書館」

    J   「ない」

    ほむら「西の工事現場」

    J   「全然」

    ほむら「北のビル郡」

    J   「なかった」


    200: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:16:34.58 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「絶対にどこかにいるはずよ。インキュベーターも把握して、残り一時間を切ってるなら、必ず……」

    J   「Hummm……」

    ほむら「あと、探してない場所は……。空中か、地中くらいのものかしら」

    ほむら「可能性もなくはないけど、もしそうだったら本当に手のつけようが……」

    J   (……空? そら……ソラ……)

    J   (……………………!)

    ほむら「空中は……今はどうしようもないから、まずは近辺の深い地下施設から探してみましょうか」

    J   「おい……!」


    207: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:19:11.75 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「ここらで一番深い地下施設といったら……、浄水場かしら?」

    J   「おい、ちょっと……!」

    ほむら「時間も無いわね。ここから東よ、急ぎましょうか」

    J   「おい!」

    J   「『絶壁ちゃん』!」

    ほむら「!?」

    J   「あれは?」クイッ

    ほむら「……………?」クルッ





    ほむら「……………………………『スカイツリー』!!」


    211: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:22:13.08 ID:1A0XTkvp0


    J   「よっし、そうと決まりゃあ――」ピッ キュインキュイン

    ほむら「何を?」

    J   「『ハイヤー』だよ!」


    ―――ブロォォォン、ブォン! キキィッ!


    J   「ンー!ジャパンの車も悪くないね」ピッ キュインキュイン  シュコン

    J   「さ、乗りな」ピッ キュインキュイン  ガチャ

    ほむら「黒のGT‐Rね……。いかにも、男が好きそうな車だわ」ドサッ


    217: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:25:05.39 ID:1A0XTkvp0


    J   「よ、っと」ドサッ

    J   「シートベルトを閉めろ」カチャッ

    ほむら「……あのね、物には言い方ってものがあるのよ」

    ほむら「女の子に頼みごとをしたいなら、もう少し丁寧にお願いできるかしら?」

    J   「…………シートベルトを、お閉め、下さい」

    ほむら「あら、やればできるじゃなきゃぁぁあぁぁぁぁあぁっ!」グォォォォォォン!



    ―――キィィッ! ガォン!ブロロロォォォォォォ!


    220: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:26:53.49 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「いたた……」

    ほむら「貴方……よくも……」ガサゴソ

    J   「言い忘れてたが、そこの『赤いボタン』には何があっても触るなよ」

    ほむら「!」バッ

    J   「スカイツリーまで、道なりに数十分ってとこか……」

    J   「余裕あるな、土産でも買ってくかい?」

    ほむら「あなた、状況わかってるの!?」

    ほむら「そんな場合じゃないでしょう!」


    224: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:30:56.85 ID:1A0XTkvp0


    J   「軽いジョークさ。カルシウム足りてる?」チラッ

    J   「…………!」

    J   「お嬢ちゃん。悪いが、プンスカ怒ってる暇はあんまりなさそうだぜ……!」

    ほむら「……?」クルッ

    ほむら「…………使い魔よっ!追いかけてくる!」

    J   「よっしゃあ、振り切ってやろうぜぇっ!」ガォン グォォォォォォォン!

    J   「yaaahooooooo!!」


    225: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:32:24.16 ID:1A0XTkvp0


    ―――――



    J   「ハハーッ! どうよ、あっという間だろ?」

    ほむら「…………!」

    ほむら「前よ!!」

    J   「おわぁっ!?」グンッ 

    J   「ったく、しつこいんだよね! 」グォン

    J   「近道使うぜ!」

    ほむら「えっ、近道って……そっちは川よ!?」


    227: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:35:12.62 ID:1A0XTkvp0


    J   「お嬢ちゃん、さっきの『赤いボタン』を押してくれ!」

    ほむら「えっ?……これね!」ポチッ

    J   「シートベルトをお閉め下さい」グォン

    ほむら「……ちょっと、J !?」

    ほむら「J !!」

    ほむら「ジェーーーーーーーーーーーイ!!!」



    ―――きゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!



    ―――ザッパァァン!!


    229: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:37:47.98 ID:1A0XTkvp0


    ―――ブォォォォォォォォォッ!



    J   「こいつぁいい!スーパースピードボートだ!」

    ほむら「く、車が……変形してボートに!?」

    ほむら「…………でも、まだ追ってくる!」

    J   「もう少し待ちな!」

    ほむら「ま、待てって言われたって……!」

    ほむら「追いつかれるわ!窓を開けて迎撃を――」

    J   「ここだ!掴まれっ!!」グンッ


    232: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:40:56.79 ID:1A0XTkvp0


    ―――ドパァァンッ!!!


    使い魔‘s「!」


    ―――ザパァ、ザパパァンッ!


    ―――グシャッ!!



    ほむら「…………使い魔がっ!」

    J   「ahaaaa!見たかぁ!?ジャックポッドだぁ!」

    J   「水柱に目ぇ眩まして、橋に突っ込んでったぜっ!」



    ―――バォン、ブォォォォォォォォォッ!


    234: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:46:30.43 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「ぜぇ……ぜぇ……」

    ほむら「まったく……無茶するわ……」ゼェハァ

    J   「まぁ、落ち着けよ。音楽でも聴くか?」ピッ  ジャジャジャジャラン♪ジャージャジャジャジャラーン♪

    J   「街中ほら、honky tonk blue. 息苦しい街風~♪」

    J   「滲み出した汗の雫が~、排気ガスに解けてく~♪」

    J   「いい歌だなぁ!ジャパン最高のロッカーじゃないか!」

    ほむら「尾崎は、何十年も前に亡くなったのよ!」

    J   「いいや、故郷に帰っただけさ!」


    ― I am a worker, get so tied -

    ― Wasted time leaves little money ―

    ― Any way… ―


    238: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:50:57.28 ID:1A0XTkvp0


    ―――――スカイツリー付近



    さやか「もう!マミさんがお茶会に誘ってくれたっていうのに――」シュタッ

    さやか「なんでケーキ1人で全部食べちゃうんですかっ!」

    マミ  「うぅ……。ご、ごめんなさい、美樹さん」シュタッ

    マミ  「何故だかわからないけど、どうしても一人で食べてしまわないといけない気がして……」シュタッ

    マミ  「それに、私が用意する予定だったのに、何故か美樹さんたちもケーキたくさん買ってくるし……」

    さやか「うっ……。それは、わたしも……」

    さやか「何故だかケーキを買わなきゃいけないような気がしたからで……」シュタッ


    239: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:52:40.26 ID:1A0XTkvp0


    さやか「あぁ、もう、とにかく!」

    さやか「まどかと仁美も、マミさん家で待ってることですし!」

    さやか「とっとと魔女やっつけて、二次会開いちゃいましょうよ!」

    マミ  「二次会……!」パァッ

    マミ  「美樹さん!急ぐわよっ!」シュターンッ

    さやか「あぁ、ちょ!マミさんっ!」ワタワタ

    さやか「待って下さいよーっ!」シュターンッ


    243: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:55:12.42 ID:1A0XTkvp0


    ―――スカイツリー頂上 工事現場



    杏子 「ここか……」

    杏子 「あん?」

    さやか「おっ?」スタッ

    マミ  「あらっ?」スタッ

    杏子 「なんだ。やっと来たのか、お前ら」

    さやか「杏子?あんたもこの魔女を倒しにきたの」

    杏子 「あぁ、ほむらに頼まれてな」

    マミ  「暁美さんに?」


    244: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:57:08.72 ID:1A0XTkvp0


    杏子 「あぁ」

    杏子 「なにやらこの中にいる魔女は、あの『ワルプルギスの夜』と同じぐらい、やばい奴らしいぜ?」

    杏子 「一定時間経つと辺りを一気に焼き払っちまう、核爆弾みてーなとんでもねー奴だと」

    マミ 「なんですって!?」

    さやか「あのー、マミさん……?」オズオズ

    さやか「その……『ワルズギルの夜』ってなんなんですか?」

    マミ 「お父様は歴代最弱!?」

    マミ 「じゃなくって!史上最悪の魔女のことよ」


    247: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 00:59:23.56 ID:1A0XTkvp0


    マミ 「でも、なんてことなの……!」

    マミ 「だったらなおさら、気を引き締めて行かないといけないわね」キッ

    杏子 「そういうこった」

    杏子 「てゆーか、さやか。それぐらい、魔法少女なら知っとけよ」

    さやか「むー!さやかちゃんにだって知らないことぐらいありますー!」フーン

    杏子 「いや、知らない事の方が多いだろ。お前は……」ハァ

    杏子 「――っと、無駄話してる場合じゃなかったな」


    250: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 01:01:32.83 ID:1A0XTkvp0


    杏子 「さっき、先に入ったほむらからのテレパシーがあったんだが、どうやらそいつが爆発するのはあと二十分くらいらしいぜ」

    杏子 (なんか変なおっさんも一緒だって言ってたけど……)

    さやか「えぇっ、ちょ!?それヤバくない!?」

    マミ 「急ぎましょう!」タッ

    杏子 「おう!」タッ

    さやか「うわぁ、待ってー!?」タッ



    ―――シュゥン……


    267: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 01:12:23.13 ID:1A0XTkvp0


    ―――――鏡の魔女・結界内



    J  「そういえばよー、お嬢ちゃん」スタスタ

    ほむら「……なによ?」スタスタ

    J  「あんたさっき、『自分は他の魔法少女とは違う』って言ってたが――」

    J  「具体的にはどう違うんだい?」

    J  「X-MENみたいに、サイコキネシス使えるとか?」

    ほむら「……それほど、便利な能力でもないわ」

    ほむら「私の魔法はその能力にほぼ全てを回しているから、他の魔法少女で言う固有の武器を持てないの」


    268: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 01:14:04.74 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「弓、剣、銃、槍 ――」

    ほむら「ほとんどの魔法少女は、自分の武器と、自分の魔法とを組み合わせて戦闘を行うわ」

    ほむら「もちろん、魔法も武器も千差万別、十人十色だけどね」

    J  「なるほど、説明はわかった……」

    J  「で、結局アンタの魔法ってのはなんなのよ?」

    ほむら「それは――」

    ほむら「!」バッ


    271: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 01:15:38.64 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「来たわ……!」

    J   「…………さっきの使い魔って奴?向こうからやってくるね」

    ほむら「ちょうどいいわね。あいつを倒すついでに、見せてあげるわ」

    J   「え? オイオイ、俺はもっとnice bodyで妖艶な女性にしか興味ないんだ。折角だけど――」

    ほむら「違うわよ、バカッ!私の魔法を見せるって言ってるの!」

    ほむら「どこでもいいから、私の身体に触りなさい」

    J   「やっぱそっちが目的じゃねぇか。最近の若い子は進んでるなぁ、オイ……」

    ほむら「しつこいっ!」


    273: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 01:17:14.47 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「いくわよ」カシャン

    J   「…………………………Jesus」

    ほむら「私と、私に触れている物以外の時間を止めることができる」

    ほむら「これが私の魔法よ」

    ほむら「厳密には、これだけというわけではないのだけどね」

    J   「こりゃホントにすげぇ……」

    J   「正直、ただのコスプレ少女だろうと半信半疑だったが、ファンタスティック4もびっくりの能力だぜ」

    ほむら「使い魔は1体だけ。このグ口ックで充分ね」チャキ ガァンガァンガァン


    274: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 01:18:17.38 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「そして時は動き出す――」カシャン

    使い魔「ピギィッ!」ボボボン

    J  「Oh… 無敵じゃんか、こんなの」

    ほむら「そんなことない……」

    J  「?」

    ほむら「なんでもないわ。とにかく、これでわかってもらえたかしら?」

    ほむら「本来であれば私1人でも事足りるのだけど、今回は戦力が大いに越したことはないから――」

    ほむら「仕方なく、貴方にも同行を許したのよ」ファサッ


    275: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 01:20:12.63 ID:1A0XTkvp0


    J  「………………」

    ほむら「わかったら、貴方はサポートにまわっていればいいわ」

    ほむら「魔女に関してはベテランの私に任せておきな――」

    J  「……」チャキ キュィィィィィィン

    ほむら「えっ、ちょ、何? 突然、銃なんか向けて……」ビクッ

    ほむら「言い過ぎた、かしら?」オドオド

    ほむら「…………ご、ごめんなさ――」





    ―――バチュンッ!


    276: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 01:22:14.71 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「!」

    使い魔「ぴぎゃぁっ!」ドサッ

    ほむら(使い魔が、私の後ろに……!)

    J   「……」シュゥゥゥゥ

    J   「で。サポートで、いいんだよな?」

    ほむら「ふ、ふん!わかっていればいいのよ……」

    J   「オイオイ。何か言わなきゃいけないことが、あるんじゃないの?」ニヤニヤ

    ほむら「………………ありがとう」ムスッ


    280: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 01:24:37.53 ID:1A0XTkvp0


    ―――――結界内・広間



    J   「ひらけた場所に出たな」

    J   「ついにラスボスの部屋か?」

    ほむら「いいえ、魔女はまだ少し先よ。ここはおそらく、侵入者を迎え撃つための空間……」

    ほむら「何がくるかわからないわ。注意しましょう」キョロキョロ

    ―――ウジュル……ウジュル……

    J   「!」

    J   「……あー、お嬢ちゃん?」チョイチョイ

    ほむら「何よ。貴方も少しは周りを警戒しなさい」キョロキョロ


    283: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 01:28:09.94 ID:1A0XTkvp0


    J   「あそこにいるのってよ……」クイッ

    ほむら「…………!さっきと違う使い魔よっ!」

    J   「アァーア、やっぱり――」

    使い魔「いあいあ!」シュルルルルル

    J   「……!おい、危ないぃぃぃぃぃえぇぇぇぇぇえぇぇっ!?」グイーン!

    ほむら「J!?」

    ほむら「くっ!私をかばって、早速使い魔の触手に捕まった……!?」

    ―――うじゅるじゅる……うじゅるうじゅるうじゅる……

    ほむら「使い魔がどんどん出てくる!囲まれる!?」


    287: さるさん 2012/05/18(金) 01:38:44.45 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「なんて数なの……!部屋の面という面、ほぼ全てに……!」

    ほむら(それに、こいつら……)

    ほむら(動きは鈍いみたいだけど、足元以外、身体のほとんどが触手で覆われているから、おそらくガードが固い……)

    J   「ほむらぁぁっ!助けてくれよ、オイ!」

    ほむら(おまけに約1名……)

    J   「いってぇ、この野郎!殴るのは無しだぜ!?おらぁっ!」ドグシャァ

    ほむら(完全に拘束されてるから……)

    J   「あぁ、ちょぉ!?だめ、そっちは……!」アァン

    ほむら(状況は…………)


    288: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 01:41:13.55 ID:1A0XTkvp0


    J   「後ろはダメだって!オイ、足広げるんじゃねぇバカか!?」ウワォ

    ほむら(状況……)

    J   「クソがぁ!なめんじゃねぇぞ、触手野郎ども!てめーらなんかこーしてこーして、こうだ!」ムスビー

    ほむら(…………)

    J   「おひゃぁ!?ウソウソ、ジョークだって怒らないで!だからスーツの中はだめぇっ!」

    J   「ぎゃあ!うっそ、マジかよ!?ホントに、そっちはダメだから!!」

    J   「Oh , noooooooooooooooooooooooooooooooooooooooo!!!」

    ほむら(………………………誰が得するのよ、この絵面)オエッ


    291: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 01:43:57.88 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「なんて、気持ち悪がってる場合じゃない!」

    ほむら(時よ、止まれ)カシャン

    ほむら(自動小銃<カラシニコフ>で、Jの周りの触手を撃ち落とす!)パラララララララ

    ほむら「そして時は動き出す」カシャン

    使い魔「はすたっ!」ボボボボボボボン

    ―――うじゅるうじゅる……

    J   「全然減ってねーぞぉっ!ぎゃぁぁぁぁぁっ!」グワングワン

    ほむら「ちぃっ、物量が違いすぎる!」


    293: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 01:45:53.05 ID:1A0XTkvp0


    ほむら(いったいどうしたら……)パラララララララララ カチッカチッ

    ほむら(手榴弾やRPGなら一掃できるだろうけど、Jが捕まっている以上それは出来ない!)ポイッ

    ほむら(いくら時を止めたって、普通の銃じゃ手数が足りない!)チャキ ガァンガァン

    ほむら(それこそ、重機関銃でも持ってこなければ……)ガァンガァンガァン

    使い魔「いあいあ」シュルルル バシッ

    ほむら「あぁ!?銃が!」ガラガラ

    ―――うじゅるうじゅるじゅる……うじゅる……

    ほむら「万事……休す、かしら……」


    295: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 01:47:56.60 ID:1A0XTkvp0


    『諦めちゃ駄目よ、暁美さん!』

    ほむら「えっ!?」



    ―――ズババババババババン!!



    使い魔「はすたぁぁあぁっ!」ドサドサドサ

    ほむら「使い魔がっ!?」

    ほむら「まさか……?」バッ

    『いやー。危ないところだったね、転校生!』

    『ったく、らしくないなぁ。もうちょっと気張ってろよ、ほむら』


    296: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 01:49:41.71 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「…………貴方たちっ!」

    さやか「助っ人かと思った?正解、さやかちゃんでしたっ!」バーン

    マミ  「間に合ってよかったわ!」

    杏子 「しっかし、うじゃうじゃいやがるな。気持ち悪いったらないよ……」

    ほむら「お願い!まずは、Jを助けて!」

    マミ  「J?」

    さやか「リーガー?」

    杏子 「ボケてる場合か、あいつだろっ!行くぞ、さやか!」シュタッ

    さやか「よ、よっしゃあっ!」シュタッ


    299: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 01:52:43.69 ID:1A0XTkvp0


    杏子 「おぉりゃあっ!」ズバァン

    さやか「えーいっ!」ズバァン

    J   「Ouch!!」ドズッ

    J   「アー……。助かったけど、もっと丁寧に落としてくれよ……」サスサス

    ほむら「……よかった」ホッ

    J   「まぁ、ありがとよ。見知らぬお嬢さんたち」ニカッ

    マミ  「暁美さん、あの人は?」

    マミ  「まさか、結界に取り込まれた――」

    ほむら「いいえ、彼は一般人ではないわ。どちらかといえば、こちら側の人間よ」


    301: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 01:54:37.39 ID:1A0XTkvp0


    杏子 「なんだそりゃあ。テレパシーでも言ってたが、どういうことだよ?」

    さやか「おじさん……、どっかで会った事なかったっけ?」

    J   「……さぁ? デジャヴュじゃないか?」

    J   「それに助けてもらってすぐで悪いんが、悠長に説明してる暇もなさそうだ……」

    ―――うじゅじゅじゅじゅるじゅうじゅるうじゅるうじゅるじゅる…………

    杏子 「おいおい……。ちょいと笑えない数だな」

    さやか「なんか、さっきより増えてる気がするんですけどー……」


    302: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 01:56:30.52 ID:1A0XTkvp0


    マミ  「…………おかしいわね」

    ほむら「貴方も気づいた? 巴マミ」

    マミ  「えぇ。いくらなんでも、敵の数が多すぎる」

    マミ  「史上最悪の魔女と同等レベルだからといっても、これは……」

    ほむら「…………おそらく魔女は、結界内の全兵力をここに集結させているのよ」

    ほむら「しかもこの使い魔。さっきから私たちを捕らえようとするばかりで、一向に攻撃はしてこない……」

    マミ  「つまり、この使い魔たちの役割は、『撃退』ではなく『拘束』?」

    ほむら「おそらく、そういうことね」

    ほむら「単純な役割しか与えられていない分、膨大な物量とその触手で侵入者を足止めする『数の暴力』!」


    304: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 01:58:47.45 ID:1A0XTkvp0


    さやか「攻撃してこないってわかれば、こっちのもんじゃん!」ズバン

    杏子 「!」

    杏子 「さやか、あぶねぇ!」ズバン

    使い魔「いあっ!」ドサッ

    さやか「あ、ありがと、杏子……」ドキドキ

    杏子 「お前は無闇に突っ込みすぎなんだよ!」

    さやか「もう少しで、あられもないさやかちゃんの肢体がおびただしい数の触手責めにあうところだったよ……」ガクガクブルブル

    杏子 「な、何考えてんだ!ヘン夕イっ!」


    305: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 02:01:22.68 ID:1A0XTkvp0


    マミ  「油断しちゃ駄目よ!」パァンパァン

    マミ  「いくら攻撃してこないといっても、捕まったらとても1人では抜けられそうもないわ!」

    ほむら「それに、魔女が爆発する時間もある!」ボシュッ ドガァン

    ほむら「J!タイムリミットまで、あとどのくらい!?」

    J   「アー……、あと10分もないな!」ビシュンビシュン

    さやか「うえっ、10分!?」ズババン

    杏子 「ギリギリじゃねぇかっ!」ドボォ

    マミ  「みんな、がんばって!!」パァン


    307: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 02:02:17.73 ID:1A0XTkvp0


    マミ  「ティロ・フィナーレッ!」ドゴォーン!

    杏子 「ロッソ・ファンタズマァッ!」ブブブブン ズバァッ

    さやか「スクワルタトーレェェェェッ!」ズバババァン!

    ほむら「クロックアップからの、鈍器、鈍器、鈍器、鈍器、鈍器そして鈍器!」ガガガガガガガガガン

    使い魔‘s「いあいあ、はすたぁぁぁぁぁっ!!」グシャァ

    J   「………………………………」

    J   「…………………アー、えーと」

    J   「発砲」ビシュン

    使い魔「いあっ!」ボンッ


    310: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 02:04:10.86 ID:1A0XTkvp0


    ―――――うじゅるじゅるじゅるうじゅる……じゅるじゅるうじゅるうじゅるうじゅうじゅる……

    さやか「はぁ、はぁ……。だめ、こいつら全然減らないよっ!」

    杏子 「キリがねぇぞ……!」

    マミ  「もう、時間が無いっ!」

    ほむら「弾もほとんど残ってないわ……」

    J   「………………」

    ほむら「ここを……ここを抜ければ、魔女はすぐそこなのに……!」


    311: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 02:05:40.71 ID:1A0XTkvp0


    J   「……」スタスタ

    ほむら「!?」

    ほむら「J、どこに行くの!?」

    さやか「おじさん、だめだ!それ以上そっちに行ったら捕まっちゃうよ!」

    杏子 「あの野郎、どうするつもりだ……!?」

    マミ  「と、とにかく援護を……」

    ―――うじゅるうじゅる……

    杏子 「ちぃ!? 邪魔だ、お前らっ!」


    313: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 02:06:52.25 ID:1A0XTkvp0


    J  「まったく……。どいつもこいつも飽きるほど同じ面並べて、幸せ大家族かっつーの」スタスタ

    J  「なぁ、わからないんだけどさぁ――」スタスタ

    J  「はるばるジャパンまで来て、地球の表面を更地にしようとして、いったい何の得があるって言うんだよ?」ピタッ

    J  「騒ぎを起こす奴はなぁ……、結局自分たちの身を、滅ぼすんだぜ?」

    ―――うじゅるうじゅるじゅる……

    J  「…………いい加減降参しねーと、ひでぇ目にあわせっぞ」



    ―――ガチッ キュィィィィィィィィィィィィィィ……



    J  「……もう遅いぜ」ニヤッ


    314: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 02:07:53.21 ID:1A0XTkvp0


    J   「全員、伏せろぉっ!!!」バッ

    全員 「!?」バッ



    ―――ギャガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!

    ―――ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!

    ―――ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!

    ―――ガガガガガガガガガガガガガガガ!!!!!



    ―――キュンキュンキュン…………


    317: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 02:09:48.96 ID:1A0XTkvp0


    ―――シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ……



    さやか「なな、ななななななななな!?」ゴソ

    杏子 「なんだっていうのさ……!」スクッ

    マミ  「すごい……!使い魔が、ほとんど片付けられちゃった……!」ググッ

    ほむら「いったい、誰が……?」スクッ

    J   「……ったく。わざわざそのでかい『原子スプレーバルカン』を取りに、日本支部に行ってたってぇのか?」

    ほむら「!」

    K   「……あぁ」

    K   「なかなかイカすだろ?」ガシャン


    319: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 02:10:41.98 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「あ、貴方!」

    K   「ん?やぁ、また逢ったな、お嬢さん」

    さやか「なに、ほむらの知り合い?」

    ほむら「そこにいるJと一緒に行動してた人物よ。確か名前は――」

    K   「Kだ」

    杏子 「また変なおっさんが増えた……」

    ほむら「なにはともあれ、助かったわ。K……」

    マミ  「……!」

    マミ  「みんな!まだよ!」


    322: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 02:12:23.31 ID:1A0XTkvp0


    ―――うじゅるじゅるうじゅるうじゅる……うじゅるじゅるうじゅるうじゅる……



    さやか「うっそぉ!? あんだけやってもまだ出てくるのっ!?」

    マミ  「……………………どうやら、少し勘違いをしていたようね」

    マミ  「ここにいる使い魔が、魔女の全兵力というわけじゃないんだわ」

    マミ  「こいつらに際限なんてないのよ。倒しても倒しても無尽蔵に湧いてくる」

    杏子 「……まさにその身体に、『拘束』の役割を与えられた使い魔ってわけかい」

    ほむら「でもそうとわかれば、ここは一点突破で道を作るしかないわね……!」


    324: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 02:14:04.36 ID:1A0XTkvp0


    さやか「でも、どうするのさっ!?」

    さやか「あたしたちのソウルジェムだって、さっきのでもうだいぶ穢れちゃったし……!」

    杏子 「正直ここで無茶をしても、この数じゃあ突破できるかなんてわからねぇし――」

    杏子 「その後にも魔女戦が控えてんだろ?やっぱきついぜ……」

    マミ  「だからって、ここでやらなければすべてが終わりよ!」

    ほむら「………………」

    ほむら「……J、……K」

    K・J 「ん?」

    ほむら「私たち全員で、一度だけ道を切り開くから――」

    ほむら「魔女は、貴方たちにお願いできるかしら?」


    326: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 02:15:14.36 ID:1A0XTkvp0


    杏子 「おい、ほむら!正気か!?」

    杏子 「こんなどこの馬の骨ともわからねぇ奴らに、あたしたちの――」

    杏子 「いや、地球の未来を預けるっていうのかよっ!?」

    さやか「そうだよ!魔女のことは、魔法少女が一番わかってるし――」

    さやか「だからこそ、これはあたしたちがやらなきゃいけないことじゃないかっ!」

    マミ  「暁美さん……」

    ほむら「気持ちはわからないでもないわ。でも、今は――」

    J   「…………」

    K   「…………自惚れるなよ、ガキども」


    328: 二度目のさるさん…… 2012/05/18(金) 02:24:09.42 ID:1A0XTkvp0


    全員 「!」

    K   「地球はいつだって、数え切れないくらいたくさんの脅威にさらされてんだ!」

    K   「それを一度や二度救ったくらいで、お前らは英雄気取りか!」

    K   「民衆は何も知らないほうが幸せなのさ。それを守るためには、魔法少女だろうが誰でもいい――」

    K   「『出来る奴』が、その脅威を取り除かないといけないんだ!」

    K   「だが別に腰抜けのお嬢ちゃんたちに頼らんでも、俺たちだけでいけるさ」

    K   「いくぞ、J」

    J   「……あいよ」


    332: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 02:27:07.45 ID:1A0XTkvp0


    杏子 「……………………待ちな」ザッ

    K   「……」

    J   「……!」

    杏子 「黙って聞いてれば、誰が腰抜けだってぇ……?」チャキ

    さやか「そうだよ!」ザッ

    さやか「そこまで言われてボケッと突っ立ってたら、正義の魔法少女さやかちゃんの名が廃るってもんさ!」チャキ

    マミ  「貴方たちの言うとおりだわ……」ザッ

    マミ  「四の五の言ってられない。出来る人が、やらなくちゃいけないのよね……!」チャキ

    ほむら「………………」ザッ

    ほむら「二人とも…………」


    333: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 02:29:36.06 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「頼んだわ!」ダッ

    さやか「てぇいっ!」ダッ

    マミ  「はぁっ!」ダッ

    杏子 「だぁっ!」ダッ



    ―――ズバババババ! ドブシュ! ガガガガガァン! ドォォォォォォン!



    ほむら「今よっ!行って!!」

    K   「……任せろ」ダッ

    J   「任しときななって!」ダッ


    334: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 02:32:31.32 ID:1A0XTkvp0


    ―――――鏡の魔女の間



    魔女 『オォォォォォォォォォォォン――』



    J  「…………芸術的っていうか、なんていうか」

    K  「ボマーは双子だったのか? まるで『鏡合わせ』だな」



    魔女 『オォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン――』ズズズズズズズズ



    J  「あいつらがくっついてる部分が、お互いに吸い込まれるように合わさってくぜ」

    K  「なるほど。ボマーの身体が全て交わった時が、世界の終わりというわけだな」


    335: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 02:36:05.06 ID:1A0XTkvp0


    K  「とっとと片付けるぞ」ポイッ

    J  「あいよ」バシッ

    J  「やっぱラスボスは、どでかい武器で倒さなきゃね!」ガシャコ

    K  「…………J」ガシャコ

    J  「あん、なんだい?」キュィィィィン

    K  「しばらく見ないうちに………………随分と『女』をたらし込んだな」キュィィィィン

    J  「…………羨ましいか?」ハン

    K  「まさか。俺は、年上好きだ」フン



    ―――ボォ、ボォン!!!



    ―――ドガァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァンッッッ!!!!!


    339: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 02:42:47.64 ID:1A0XTkvp0


    魔女 『オ゛ォォォォォォォォォォォォォン――』ガラガラガラガラガラ



    ―――ドガシャァァァァァン…………



    J  「ふぅ……」

    K  「……」ピッ

    K  「L。ボマーは殲滅した」

    L  『さすがです』

    K  「本部にもよろしく伝えてくれ」ピッ

    J  「……しかしあんた、ホントにこのバズーカとバルカンを取りに行くためだけに、1人で戻ったのかよ」


    341: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 02:45:42.59 ID:1A0XTkvp0


    K  「もちろんそれだけじゃないがな……」

    J  「へぇ。お忙しいこって」

    K  「…………まだ、気になることもいくつか残って――」

    魔女 『ゴガァァッ!!!』グワバッ

    K・J 「!!?」



    ―――ガァン! ボボボボボボン!


    343: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 02:47:59.16 ID:1A0XTkvp0


    魔女『アァァ…………』ドサッ シュゥゥゥゥゥゥゥ

    K  「…………」

    J  「…………」

    K  「……」クルッ

    J  「……」クルッ

    ほむら「…………わたしたちも大概だけど」フッ



    ―――随分変わったお仕事ね


    345: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 02:50:56.82 ID:1A0XTkvp0


    ―――――地上・スカイツリー近辺



    さやか「終わったんだね……」

    マミ  「えぇ、世界は……救われたのよ……」

    杏子 「あー、しかしつっかれたぜー!今日は流石に、帰って寝るかぁ……」ノビーッ

    ほむら「一応いくつかグリーフシードはあるから、これで穢れを少しでも吸い取ってちょうだい」スッ

    杏子 「おっ、気前がいいな」ヒョイッ

    さやか「……あたしももらっておくよ、転校生」ヒョイッ

    ほむら「二人も、本当にお疲れ様……」

    K  「なんてことはない。俺たちは仕事をしただけだ」


    347: 四度目の…おさるさん… 2012/05/18(金) 02:55:19.09 ID:1A0XTkvp0


    J  「そうさ?だいたい、いつもあんな感じだしなぁ」

    ほむら「ふふ。いつもああやってボコボコにされてるの?」

    J  「あれが俺流なの!結果が良ければいいんだよ!」

    K  「自分ひとりでその結果を出せれば、一人前なんだがな」

    J  「おい、K。やめてくれよ?俺はもう、ガキじゃねぇんだから」

    ほむら「うふふふふ!本当に変な人達ね」


    350: 四度目の…おさるさん… ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 02:57:35.14 ID:1A0XTkvp0


    J  「さて、それじゃあ……」スッ

    さやか「……?何それ?」

    杏子 「殺人光線か?」

    J  「違う違う!ここがピカッと光って、ハッピーエンド。綺麗さっぱりに締めるのさ」

    J  「ばっちい触手責めにあった記憶なんて、早く忘れてもらいたいもんでね」

    マミ 「……私たちの記憶を……消すの?」

    ほむら・さやか・杏子「!!!」

    J  「…………まぁ、ちょこっとだけね」シャコン


    353: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:01:13.96 ID:1A0XTkvp0


    さやか「な、なんでさっ!別にあたしたち、誰にもしゃべらないよっ!?」

    杏子 「そうだぜ!あんたらのことバラしたところで得なんかねぇし、何よりしゃべるやつなんかいねぇし……」

    マミ 「考え直して、くれないかしら……?」

    マミ 「私たちとしては、心強い仲間ができたようで嬉しかったし――」

    マミ 「できれば、貴方たちを覚えたままの……この記憶でいたいのだけれど……」

    J  「…………………」ハァ

    J  「……」チラッ

    ほむら「………………」


    356: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:04:33.77 ID:1A0XTkvp0


    J   「なぁ、K。やっぱり――」

    K   「……MIB規則773条【I】項の1だ」

    K   「民間人の記憶は必ずニューラライズしなければならない」

    J   「K、そうだけどさぁ……」

    K   「どんな理由があろうと、だ……」

    ほむら「…………………」





    『おーい!みんなー!』


    358: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:07:21.43 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「!?」

    さやか「まどか!?どうしてここに……?」

    まどか「それが……QBがみんなここにいるだろうって……」ゼェゼェ

    まどか「ごめんなさい……。私、仁美ちゃんをマミさんの家に置いてきちゃって……」ハァハァ

    J   「……バーベキュー好きなエイリアンでも友達にいんの?」

    まどか「ひゃっ!?あの……この人達は?」

    マミ  「心配しなくても良いわ、鹿目さん。この黒服の人達は味方よ」

    杏子 「あぁ、こいつらのおかげであたしらは助かったんだ」


    360: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:08:40.45 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「……ちなみにJ。QBというのは、インキュベーターの通称よ」

    J   「Ah…」

    K   「……」

    ほむら「インキュベーター、出てきなさい……」

    QB 「…………やぁ」ヒョコッ

    ほむら「あなた、よくも騙してくれたわね……」

    QB 「騙した?僕がかい?」


    363: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:10:37.92 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「えぇ、そうよ」

    ほむら「貴方、この二人の正体は始めから分かっていたんでしょう」

    ほむら「あわよくばわたしたちと彼らをぶつけて、場を混乱させようとしたのね」

    QB 「…………」

    ほむら(そしておそらく、巴マミや美樹さやかにギリギリまで伝えなかったのは――)

    ほむら(彼女たちを爆発まで間に合わせないことによって、より絶望の落差を高めるため……)

    ほむら(でも……だったらどうして、私には魔女の情報を漏らしたのかしら……)

    QB 「君の言っている事は、否定するほど間違ってはいないよ。暁美ほむら」


    364: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:13:38.76 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「!」

    QB 「君にそこの二人組の事を伝えれば、まず真っ先に対立してくれると思ったからね」

    QB 「君は魔法少女の中でも人一倍、警戒心が強いから」

    QB 「そもそも、今回の魔女の到来は、僕にだって予測していなかったイレギュラーだったのさ」

    QB 「君に魔女の情報を伝えたのも、一番情報が伝達しにくく、且つ適度に広がるコミュニケーション範囲だと予想したからだけどね」

    QB 「どちらにしても、僕にはプラスしかない状況を作り出すのは、骨が折れたよ」

    マミ 「QB……あなた……」


    366: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:16:36.22 ID:1A0XTkvp0


    K   「ごちゃごちゃと、御託はいいんだ。インキュベーター」スタスタ

    QB 「やぁ、K……だったかな?」

    QB 「今回だけは君たちの助力に感謝するよ」

    J   「おい、K?無駄だぜ、あの使い魔ほどじゃないが、そいつもド頭かち割ったってキリがねぇだろ」

    QB 「彼の言うとおりだよ。それこそ『骨折り損のくたびれ儲け』さ」

    K   「…………いいや」ピタッ

    K   「くたびれる必要も、骨を折る必要もない」シャコン


    370: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:18:44.19 ID:1A0XTkvp0


    J   「おいおい、K。ニューラライザーはもっとどうしようもねぇだろぉ……」

    QB 「それが君たちの誇るオーバーテクノロジー、『ニューラライザー』かい?」

    QB 「無駄だよ。僕らは各個体で記憶情報を共有しているからね」

    QB 「たかだか数十年、数百年記憶をでっち上げられようが、すぐに同期して回復するよ」

    K   「そうか……」スチャ

    K   「それを聞いて、安心したよ」





    ―――ピカッ!


    371: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:21:33.27 ID:1A0XTkvp0


    QB 「……」

    QB 「……」コテン

    まどか「きゅ、QB……?」

    QB 「……」シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン……

    ほむら「QBが……」

    マミ  「消えちゃった……」

    さやか「いったい、どういうことなの……?」

    杏子 「お、おい。K……」

    J   「どういうことなんだよ。説明しろ……」


    375: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:23:31.16 ID:1A0XTkvp0


    K   「奴の死骸を俺たちのアジトで分析した結果、奴は遥か太古の昔から、人類の文明に干渉してきた存在だということが判明した」シャコン

    K   「だが真の目的は、君たちのような魔法少女から莫大なエネルギーを搾取することだったらしいが――」

    K   「物理的に奴を殲滅することは不可能だった。なにせ奴は生体端末でしかないからな」スチャ

    K   「だから、奴らの同期する記憶情報にエラーを起こさせることにした。それも生半可じゃないのを、だ」

    J   「…………アー、つまり?」

    K   「……具体的には奴の記憶を、この1回限りの特別改造ニューラライザーで『宇宙創成以前』まで戻した」

    ほむら「なんですって!?」


    379: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:27:20.31 ID:1A0XTkvp0


    K  「記憶を共有してる奴らにとっちゃ、いきなり自分たちの記憶情報が真っ白になったか――」

    K  「もしくは、俺たちの計り知れない何か膨大な情報が流れ込み、回線がパンクしたことだろう」

    K  「奴らは、おそらく本星に回収された」

    ほむら「…………でもっ!それじゃあ問題の先延ばしで、何の解決にもなっていないわ!」

    J  「お、おい?」

    ほむら「あいつだけをこの星から追い出したところで、今いる魔法少女や、魔女の問題が片付いたわけじゃない……」

    K  「…………」


    381: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:29:22.33 ID:1A0XTkvp0


    さやか「あれっ?ない、ない!」ガサゴソ

    杏子 「あぁ!?あたしのもだ!」ガサゴソ

    マミ 「わ、私のもないわっ!」ガサゴソ

    まどか「み、みんなどうしたの、急に!?」

    さやか「あたしたちのソウルジェムがないんだよぉっ!」

    まどか「えぇっ!?」

    ほむら「!」サッ

    ほむら「わ、わたしのもない……」

    ほむら「もしかして……」


    382: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:32:12.46 ID:1A0XTkvp0


    まどか「ほむらちゃん?」

    ほむら「あなたたち……。変身できる?」

    さやか「えっ、そりゃあ………………あれっ?」

    杏子 「なんでだ!?変身もできねぇぞ!?」

    マミ  「……これはまずいわね、早くソウルジェムを見つけないとっ!」

    ほむら「いいえ」

    ほむら「……おそらく、その必要はないわ」


    384: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:34:42.79 ID:1A0XTkvp0


    K  「……おそらくだが、インキュベーターが本星に回収されたことによって、彼らの技術で作り出された魔法少女システムも解除されたのだろう」

    J  「アァーア、晴れて自由の身ってわけね。おめでとさん」

    さやか「で、でも!それじゃ恭介の手足はっ!」

    ほむら「……それも心配はいらないわ、美樹さやか」

    ほむら「QBは私たちと、たったひとつの願いと引き換えに魔法少女になる契約を交わしたけれど――」

    ほむら「本来、願いが叶う事と、魔法少女になる事はイコールじゃないのよ」

    ほむら「だから、私たちはもう魔法少女じゃなくなってしまったけれども、叶えた願いはそのままのはずよ」

    ほむら「もちろんそれは、時間もそのままということだけれども……」

    杏子 「…………」


    387: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:38:16.41 ID:1A0XTkvp0


    マミ 「で、でも!魔女はどうするの!?」

    マミ 「もし世界中の魔法少女がいなくなったとしても、今いる魔女は消えるわけではないんでしょう!?」

    マミ 「その人知れない脅威は、いったい誰が取り除くというの!?」

    J  「…………それに関しても、なんの心配もいらないね」

    J  「MIBが総出で、世界中の魔女を殲滅すると約束するぜ?」

    全員「!!」

    J  「汚ぇ仕事は、おじさんたちに任しとけって」

    K  「J……。勝手な――」

    J  「これぐらいいいだろうが。どの道エイリアン絡みだし、乗り掛かった船だよ……」フッ

    K  「まったく……」


    389: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:40:31.20 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「わ、私は…………」

    J  「ン……?」

    ほむら「私は……私たちは、本当に自由でいいの…………?」ポロポロ

    ほむら「もう怯えて日々を過ごしたり、過去に押しつぶされそうにならなくてもいいの……?」ポロポロ

    ほむら「未来を……、大切な人と生きても、いいの……?」ギュッ

    まどか「ほむらちゃん……」ギュッ

    J  「…………」

    J  「あぁ……」

    J  「お前らはもう、どこにでもいる……『普通の女の子』だよ」


    391: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:41:49.81 ID:1A0XTkvp0


    ほむら「ありがとう……J」ヒッグ

    ほむら「ありがとう……K」グシュッ

    まどか「……あのっ!……私からも、お二人にお礼を言わせて下さい」

    まどか「本当に、ありがとうございました」ペコリ

    さやか「ん……魔法少女じゃなくなっちゃうのは、少し残念だけど……」

    マミ 「えぇ。平和に、過ごせるのね……」

    杏子 「まぁ、これからもあたしの人生だ。気ままに生きるさ」

    マミ 「あら、じゃぁ昔みたいに、私の家に来ない?歓迎するわ!


    394: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:44:00.80 ID:1A0XTkvp0


    J  「それじゃあ、これにてホントにハッピーエンドだな」シャコン

    ほむら「…………」

    J  「なんだよ、ほむら。そんな泣きそうな顔するんじゃねぇって」

    J  「お前はもっとこう……人様を見下したような目をしてればいいんだよ。こいつみたいに」クイッ

    K  「……」

    ほむら「ふふ、『ほむら』ね……」

    ほむら「会ったばかりの時は、『お嬢ちゃん』呼ばわりだったのに……」

    ほむら「……………………もう、お別れなのね」

    J  「…………あぁ」


    396: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:47:06.69 ID:1A0XTkvp0


    さやか「結構楽しかったよ、お二人さん」ピース

    杏子 「縁があったら、またどこかでな」ヒラヒラ

    マミ 「さようなら、秘密諜報員さん」ウフフ

    まどか「えっ?あー、えー……さようなら……?」ペコリ

    K  「……」スチャ

    J  「……」スチャ

    ほむら「K」

    ほむら「J」

    ほむら「また、会いましょう――」


    397: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:48:22.45 ID:1A0XTkvp0


    K  「いいや」

    J  「これきりさ」





    ―――ピカッ!


    400: エピローグラスト5レス 2012/05/18(金) 03:52:45.37 ID:1A0XTkvp0


    ―――――アメリカ・ニューヨーク州 MIB本部



    『おはよう!今日も良い天気だね』

    『えぇ。ほんとに気持ちの良い天気……』

    『あー!あんたあたしのポケットからチョコ盗っただろぉ!?』

    『ちげーよぉ!チョコが顔出してあたしに食ってほしいと叫んでたのさ!』

    『もぉ……2人とも喧嘩しないの……』


    403: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:54:08.38 ID:1A0XTkvp0


    J  「…………」カタカタカタ

    K  「…………」コクッ

    K  「…………どの子が好みだったんだ?」

    J  「!」カチャカタカタタン

    『消去<デリート>しました』

    K  「ふむ……。天下の凄腕エージェント、Jも若さには惹かれると見たぞ」

    J  「…………ゴホン」

    K  「まぁ、安心しろ。失恋ってのは、年が離れていればいるほど、人を大きく成長させる――」

    J  「やめてくれよ、K……」ウンザリ


    405: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:55:30.04 ID:1A0XTkvp0


    J  「まぁ、それにしても、あの時はなかなかに大変だったよなぁ……」

    J  「世の中、エイリアン以上に『おかしなこと』だらけだ」

    K  「………………むしろ、この宇宙は『お菓子』のようなものだからな」
    *
    J  「…………?」

    K  「ケーキのように、材料を混ぜられ、こねられ、寝かされ、焼かれ――」

    K  「そして様々なトッピングを施されて、ようやく完成する……」

    K  「いつかこの宇宙も、誰かにパクリと食べられるように――」

    K  「ある日突然崩壊するかもしれない」

    K  「この宇宙は……お菓子のように、脆く儚い物なのさ」


    406: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:57:13.97 ID:1A0XTkvp0


    J  「アー……K?」

    J  「それってもちろん……」

    J  「冗談だよな?」

    K  「…………」フン

    K  「それがわかって、ようやく一人前だぞ?坊や」スタスタ

    J  「なんだよ、ったく……」スタスタ


    409: ◆xIUCOBGU1LJR 2012/05/18(金) 03:59:16.04 ID:1A0XTkvp0


    ―――これ、ひとつ下さいな

    ―――はい、どうぞ!

    ―――ただいま。ほら、ケーキだぞ

    ―――やったー!

    ―――じゃあ、みんなでいただきましょうか?

    ―――せーの……

    ―――いただきまーすっ!





    ―――サクッ








                                                         To be continued…
                                To be continued…


    412: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/18(金) 04:01:50.37 ID:oSOz5PTv0


    伝統的な終わり方だな


    414: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/18(金) 04:02:11.53 ID:Le+bcTzAO

    終わりか乙
    すげーよかったぞ


    417: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/18(金) 04:02:38.35 ID:pZjceW8n0

    乙、雰囲気がそれっぽいのとテンポが良かったよ


    418: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/18(金) 04:02:53.05 ID:2oSuM1s50

    最後まで再現率が半端無かった
    乙!


    419: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/18(金) 04:03:28.96 ID:/TZ81+0h0


    雰囲気も伏線回収も秀逸だな


    421: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2012/05/18(金) 04:04:17.31 ID:cO/9S8RF0


    MIBらしさに溢れたストーリーだった最高


    424: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/18(金) 04:05:40.87 ID:SCDLddT50

    ここまで起きててよかったと思えるSSだった
    完走してくれてありがとう!


    引用元: QB 「MIB……?」K 「インキュベーターは」J 「バンバンだ」

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