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    五航戦瑞鶴の暗躍

    2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/27(金) 21:54:14.83 ID:cpCMTaI40


    私、五航戦。正規空母瑞鶴は日夜暗躍に勤しむ艦娘である。

    標的は、戦艦上がりの一航戦。憎き朴念仁の加賀。

    あの加賀めをギャフンと言わせる為、私はどんな手段を用いても孤軍奮闘せねばならない。

    だがしかし、そんな私にも流儀はある。盗賊ににも義賊の一派があるように。信念を忘れてはならないのだ。

    1に、加賀以外に迷惑をかけないこと。

    2に、悪戯の度を超えてイジメの域に達しないこと。

    この2カ条を絶対とし私はあの加賀めに仕掛けるのだ。

    さぁ、今日の私は>>3をするとしよう。

    SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1485521533



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    3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/27(金) 21:55:35.25 ID:G5X+D5cvo

    焼き鳥の差し入れ


    4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/27(金) 22:02:25.96 ID:el8BeFWN0

    >憎き朴念仁
    で>>3か
    これは・・・・


    5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/27(金) 22:14:29.67 ID:cpCMTaI40


    一つの存在に、二つの選択肢があるとなぜか、意見の対立が生じる。

    やれチョコが多い方がいいのは当たり前だ。いいやクッキー生地が多い方が美味しいに決まっていると。

    そんな平行線が続く論議は、焼き鳥の存在についても同じだ。

    塩派か、タレ派か。

    たまにどちらでも無い。何もつけないのが通だという輩もいるが、それはめっぽう少ない。


    6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/27(金) 22:15:46.64 ID:cpCMTaI40


    では、私はというと、勿論タレ派だ。

    なら、加賀はというと、何故か塩派だ。

    あの加賀は、タレの焼き鳥を味覚がアホな奴の食べ物といい手をつけないのだ。タレ派をバカにしすぎだ!

    それで今私はというと、加賀に使いを頼まれ鎮守府から約4キロ離れた所にあるコンビニへと猛ダッシュをしているのだ。

    往復で8キロ。致し方ない。これも大いなる計画のため。


    7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/27(金) 22:23:39.15 ID:cpCMTaI40


    その大いなる計画とは。察しのいい方々はもうお気づきだろう。

    焼き鳥を買い占めるのだ。しかしタレ味だけを。

    ここで私は念には念を入れ、焼き鳥タレ味しか買っていかないつもりだ。飲み物も買わない。寒い中食べるのが至福の肉まんも買わない。

    全部、焼き鳥。タレ味を買い占め、あの加賀めに差し出すのだ。

    その時加賀は一体どんな顔をするのか、想像するとにやけ面が止まらない。

    ともかく、私はコンビニにたどり着いたのだ。

    瑞鶴「すみません焼き鳥ください。タレ味全部を」


    8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/27(金) 22:40:47.80 ID:cpCMTaI40


    カウンターに両手を叩きつける。脅しているわけじゃない。疲れているのだ。

    店員「え、はっ?」

    瑞鶴「タレ味、全部。焼き鳥。わかる?焼き鳥のタレ味全部」

    店員「はぁ....」

    なんだこいつはと言わんばかりの顔をされる。それもそうだ。目の前に突然現れた絶世の美少女が髪をボサボサにし、過呼吸気味で話し始めたら注文の内容も頭に入らないだろう。

    自分の美貌が憎いわ。まったくね。

    しかし今そんな事はどうでもいい。この待ち時間の間私は息を整える。すると店員さんが全ての焼き鳥のタレ味を入れ終えたのかパンパンになった袋を置き、会計を始めていた。

    店員「合計で2165円です」

    瑞鶴「タンマ!!!」

    なんて事だ、お金が足りない。加賀から渡されたのは500円玉一枚だ。一応財布は持ってきているが英夫一枚しかない。

    瑞鶴「あのちょっと待っててもらっていいですか?」

    店員「はい.....」

    私は踵を返す。そしてコンビニATMから私の貯金を崩し会計を終えたのであった。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


    9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/27(金) 22:57:45.99 ID:T3cXQXcuO

    あれかこの五航戦はちょっと頭が残念な・・・


    10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/27(金) 22:59:53.59 ID:cpCMTaI40


    加賀「遅いわ。一体どれだけ待たせるつもりなのかしら」

    イライラしているせいか足が貧乏揺りをしている。

    瑞鶴「すみません加賀さん!!これでも全力で走ってきたんです!!」

    まったく、なんだこいつは。礼の一つも言えないのか。外の気温が何度か知ってる?2度よ2度。そんな中を耳も鼻も寒さで悴んで、挙げ句の果てには自分の預金を崩した私に説教ですか。

    加賀「鍛錬が足りないのでは?そんな事では呆気なく沈んでしまいますよ?いいですか、私はあなたのためを思って言っているんです。私のせいであなたが沈んだら、私も他の皆んなもバツが悪いのですから、しっかりと鍛錬してもらわないと困ります」

    瑞鶴「はい....」


    11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/27(金) 23:02:20.25 ID:cpCMTaI40


    さて。一体どんな顔をするのやら。想像が楽しくてにやけてしまいそうだわ。

    瑞鶴「ほら加賀!!受け取りなさい!!」

    加賀「焼き鳥ですか。....瑞鶴、塩味は?」

    瑞鶴「あっ!ゴッメーン!ウッカリ、タレシカカッテナカッターー」

    加賀「ぐぬぬ」

    瑞鶴「じゃあ、私が、責任をとって、全部、頂きますねー」

    私の作戦通りに事が進めばこうなるに違いない。あぁ悔しがる加賀の顔が早く見たいわ。


    13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/27(金) 23:18:47.00 ID:cpCMTaI40


    加賀「はぁ....まぁいいわ。次から気を付けなさい。それで、戦利品は?」

    きたきたきた!ザマァみろってんだ!あんたの焼き鳥ねぇから!!全部タレ味だから!!

    瑞鶴「はい!どうぞ!」

    私は頭を下げ袋を加賀に献上する。

    加賀「....随分と買ってきたのね。私の渡したお金で足りたの?」

    足りてないし。手数料払って預金崩したし。

    瑞鶴「少し足りませんでしたけど、加賀さんの為に、預金を崩したので大丈夫です!」

    加賀「まったく、後でレシート渡しなさい。足りなかった分の金額は私が払うから」

    瑞鶴「いえいえ!そんな悪いですよ!」

    ほんと?返してくれるの?たまにはいい事するじゃない。


    14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/27(金) 23:30:15.66 ID:cpCMTaI40


    加賀「そう。ならいいわ」

    瑞鶴「あぁ!!」

    加賀「なに?」

    瑞鶴「いえ、なんでもないです....」

    まったく察してほしい。ほんと朴念仁ね加賀は。一度断るのを礼儀とする日本人の美徳を知らないのかまったく。

    加賀「変な瑞鶴ね」

    加賀は鼻で笑った。普段笑う事の少ない加賀はこうやって笑う。どうせ私を馬鹿にしているのだろう。

    だが、今回は私が鼻で笑ってやる。いいや大声でお腹を抱えて笑ってやるわ。

    加賀は袋の取ってを開いた。勝った、私は加賀に勝った。勝利のファンファーレが鳴り止まないわ。ええいうるさい集中させて。

    加賀「この匂い、焼き鳥ですか....。しかもこんなに....」

    瑞鶴「はい!加賀さんの為に今回は奮発しました!」

    加賀さんの為にね。


    15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/27(金) 23:47:13.01 ID:cpCMTaI40


    加賀「そう。ですが私一人で食べるのは寂しですので、あなたもお食べなさい」

    瑞鶴「いいんですか?」

    いやいやあんたの分ないから。全部私の焼き鳥だから。

    加賀「ええ。寒い中お使いをしたあなたにも食べる権利があります。どれ....」

    焼き鳥が入った紙袋を取り出す。なんて嬉しそうな顔をするんだ加賀は。豪勢な夕餉を目の前にした時と変わらないじゃない。

    加賀「....この焼き鳥、タレ味ね」

    一転。眉をひそめる。それよその顔が私は見たかったのよ!

    瑞鶴「あれぇー?加賀さんって焼き鳥のタレ味食べれないんですかー?」

    えぇ知っているわよ。あんたはタレ味を馬鹿にしている事を、後裏で私をターキーコールちゃんってあだ名で呼んでる事も。全部知ってるわよ。

    加賀「これも、これも、全部タレ味ですか....」


    16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/28(土) 00:11:10.36 ID:o9VIclx+0


    なんて清々しい。あんなに落ち込んでる加賀は滅多に見れない。さぁ追い討ちを....。

    加賀「そう、あなたは知らなかったのね。ごめんなさい。私塩派なの。買ってきてもらってなんだけどあなたが全部食べていいわよ」

    そう言って袋を私に渡す。あれ?案外あっさりしてるわね。

    瑞鶴「あ、ありがとうございます...。ん?」

    冷たい。袋が無茶苦茶冷たい。まるで冷凍食品をさっき自然解凍し終えたくらいに冷たい。

    不意に脳裏に浮かび上がる言葉。

    外の気温が何度か知ってる?2度よ2度。


    17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/28(土) 00:11:59.56 ID:o9VIclx+0


    瑞鶴「ぁあ!!クソ!!そりゃ冷めるわ!!」

    加賀「さっきからあなたどうしたの?それよりも早く食べなさい。冷めるといけないから」

    絶対知ってるでしょ!この焼き鳥が冷や鳥になってるってことくらい!!クソ!!この朴念仁め!

    瑞鶴「あの、後でも.....」

    加賀「なに?言いたいことがあるならハッキリと言いなさい。それでは人に伝わらないわよ」

    瑞鶴「いえ!なんでもないです!頂きます!」

    袋を引き裂き中の冷や鳥を取り出す。まるでみたらし団子みたい。ネトネトしてる。

    うわぁ食べなくないなぁ。後でレンチンしてから食べたいなぁ。そっちの方が絶対美味しいし。

    齧り付く。共喰い、じゃなかった。食事だ。

    うわまっず。


    18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/28(土) 00:13:13.85 ID:o9VIclx+0


    加賀「どう、おいしい?」

    瑞鶴「ハイトッテモオイシイデス」

    加賀「そう。なら全部食べ終わったら稽古を再開しましょうか」

    私は涙を流す。本来ならば嬉し涙の予定だったが、悔し涙に変わっているのはなぜだ。計画は完璧だったはずなのに。

    まだだ、こんなので私の暗躍が終わるつもりはない。

    この加賀をギャフンと言わす。その日が来るまで私は諦めない

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


    23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/28(土) 09:20:12.77 ID:2vFRzSt00


    1月27日 天気 (晴れ) pm.10:23 瑞鶴

    前回の反省。あったかい食べ物を買ってくる時は注意。冷たいと大抵不味い。

    完全に負けた。だけど反省と対策は怠らない。偉いわ私。この小さな出来事がいつかは羽ばたき目的に達するに違いないと私は思う。これからも頑張ろう。

    では、次の作戦は>>25としよう。これで勝負よ加賀!


    25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/28(土) 09:27:39.75 ID:+kxPWsUj0

    食い放題に誘ってみる。
    続き期待しています。


    26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/28(土) 09:34:33.34 ID:9xTx84Gg0

    焼き鳥は加賀の蔑称だけどスルー?


    27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/28(土) 09:45:28.13 ID:2vFRzSt00

    >>26
    焼き鳥→鳥→七面鳥→瑞鶴→ターキーコール。すみませんこう考えてました。次からしっかりと考えてから進めます。


    29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/28(土) 11:47:58.91 ID:2vFRzSt00


    加賀「どうしたの?さっきからずっと呆けてて」

    瑞鶴「はっ!!加賀さんすみません。何だか世界が一度壊れて再構築を始めたような気がしてて....」

    加賀「あなた、疲れてるの?」

    龍驤「なんや~、加賀さんのしごきがキツくてもうアカンのか~?せやから加賀、あんまイジメたらアカンってウチ言ったやん」

    加賀「これくらい普通です。何より実戦の方が遥かに危険ですから、寧ろもっと....」

    瑞鶴「あはは....」


    30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/28(土) 11:51:17.67 ID:2vFRzSt00


    私は加賀と龍驤さんに挟まれて電車の中、うつらうつらと右に左に揺れ、私の耳を通り穴として、二人は会話を楽しんでいるのです。

    加賀と違って龍驤さんは優しい人です。接点の少ない私にも気を遣って話しかけてくれるんです。

    それに比べて、さっきからあんたの先輩でもある龍驤さんに講釈を垂れる加賀は。なんやねん!

    で、御三方御一行はわざわざ電車に乗り込みどちらに向かうのか。

    それほ、もう一つの戦場。自分の練度とは関係なく根気と威勢を必要とする場。

    食べ放題のお店に行くこと。

    あいにく鎮守府の周りは山に木々に、海や川。田舎から田舎へ。人里離れた辺鄙の地にぽつんとあり、わざわざ自転車を漕いで無人駅がある所にまで行かなければならないのです。


    31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/28(土) 11:52:18.84 ID:2vFRzSt00


    海を渡って町に行けばいいと私は思うけど、規約だなんだ、法令に引っかかるだと言われ、地を駆け巡られなければいけないのです。

    そう。こいつ加賀は私に自転車を渡さなかったのだ。

    訓練です。この一言が憎くてたまらない。

    そして私は駆ける中、現実から目も背ける為に夜な夜な思い付いた考えを、色々と深めていたのだ。

    前回は詰めが甘かった。しかし今回はそうはいかない。

    なぜならば、食べ放題の店とは正規空母達の独壇場だからだ。


    32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/28(土) 11:55:11.01 ID:2vFRzSt00


    大食い飯、他方で言われる穀潰しと。戦艦のみなさんを除きそう言われることがある。戦艦の皆さんはよく働くからだ。

    打って変わって、出撃を交代制としているのに、正規空母達の胃袋は底を知らない。しかし龍驤さんも元はといえば、正規空母の端くれ。それなりに食べる。

    しかし加賀。こいつは規格外だ。よく食う。なんでそんなに食べ急ぐのか、私にはわからない。それにこいつは夜中に食料を食い散らかす銀蠅だというのをみんなには知られていない。

    ともかく、私は加賀に一戦挑むつもりだ。

    知らず知らずの内に、自分が負けているのを知らず幸せそうな顔が、徐々に移り変わる様を私は、もう一度みたい。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


    37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/28(土) 22:48:33.46 ID:Rih4F7vc0


    龍驤「ほれ瑞鶴。これ付けな店には入れへんで」

    サングラスとマスク、ニット帽を鞄から取り出して私に渡す。

    瑞鶴「なんですかこれ....」

    龍驤「サングラスとマスク、ニット帽。見ての通り変装道具や」

    瑞鶴「いやいやいや。見ればわかりますよ....」

    加賀「付けなさい瑞鶴」

    加賀を見るともう変装を終えていた。なんだか、

    瑞鶴「加賀さん不審者みたいですね。その格好だと」

    おっと本音が漏れた。しかし加賀はそんな事は気にもせず、ため息を漏らしたのだ。


    38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/28(土) 22:49:36.92 ID:Rih4F7vc0


    加賀「はぁ....。まったく初心者はこれだから」

    なんやねんこいつは。

    龍驤「あぁそうなん、知らんのか。ウチら空母系の艦娘が飲食店に行く時はな、変装するのが当たり前なんや」

    瑞鶴「あぁ....そういうことですか....」

    私でも察しがついた。

    大食い飯、穀潰しのイメージがある空母系の艦娘は軽空母、正規空母構わず一緒くたに考えられるのか。

    それに今から向かうのは食べ放題の店。店からすると、バカみたい食べる空母達を招き入れれば、大損くらうのは計り知れてる。

    だからこんな陳腐な変装をしなければいけないのか。


    39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/28(土) 22:50:46.19 ID:Rih4F7vc0


    加賀「どうやら察しがついたみたいね。ほらさっさと付けなさい」

    仕方なく私は三点セットを取り付ける。

    龍驤「お!似合ってんな~。それでこそ空母ってもんや!」

    瑞鶴「はぁ....」

    しかし三人揃ってマスクを付け。サングラスと帽子で顔を隠し町を練り歩くのは、やっぱ不審者そのものじゃないかと私は思った。

    加賀「さぁ行きましょうか」

    龍驤「せやな。戦場がウチらを待っとるで」

    まぁ、いっか。なんか楽しいし。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


    40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/28(土) 23:13:42.65 ID:Rih4F7vc0


    町を闊歩すること約30分。どうやら加賀の食欲が脳内を食い散らかし、歩く行動を拒否し始めた所で店は決まった。

    私達の餌食となる店は、中華料理の食べ放題の店だ。ごめんなさい今日は。

    制限時間は90分。バイキング形式ではなく、店員さんに料理の注文をすると運ばれてくるタイプらしい。

    さぁ、今回の計画はこうだ。

    私の自慢の胃袋で加賀を制圧する。まどろっこしい計画は必要のない、至ってシンプルかつ私の得意分野で勝負する。

    とにかく食べる。食べて食べて、食べまくる。

    もちろん、加賀もアホみたいに食べるし、何より満足するまで止まらないはずだ。

    するとどうなる?いずれは店の材料が底をつきるはずだ。そうしたら、加賀は悔しがるに違いない。

    速攻で終わらせる。スピード勝負よ。これでも私は速さには自信があるわ。それに加賀には絶対負けない自信がある。


    41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/28(土) 23:36:55.70 ID:Rih4F7vc0


    で、変装の効果は如何程か。何かの手違いか、店員さんは全く疑うこともなく私達を招き入れたのだ。

    龍驤「なんや結構呆気なかったな~」

    加賀「そうですね。門前払いされるのが当たり前ですから。しかし見た所、あの応対した店員はアルバイトですね。それにまだ新人」

    龍驤「修行が足らんかったな。ウチらを招き入れた事を後でこっぴどく叱られるで、あの店員は。そんじゃあ」

    加賀「とりますか」

    加賀と龍驤さんは、スパイ映画に有りがちな覆面を剥ぎ取る様な仕草でマスクとサングラスを掴み取り、やけに大きな動作で右に払う。

    そして、帽子を机の上に置いた。

    突如だ。この空間に漂う空気が殺気立つ。全ての視線が鋭利な刃物の様に私達に飛ばされる。

    ひそひそと、声が騒めきを始めた。

    ねぇあれって艦娘よね。おい誰だよあんな奴ら入れた奴。新人ちょっとこっちこい。先輩時間なんで上がりますね。ヤベェちょっと厨房行ってくるわ。テーブル席七番覚えとけよ。


    47: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 13:25:11.93 ID:BAb4la0s0


    胃が痛い。冷や汗が止まらない。申し訳なくて身体が縮こまる。しかしなぜ、この二人はメニューを見ながら当たり前のようにお冷を飲めるのか。龍驤さんに至ってはおしぼりで顔を拭いてるし。

    龍驤「なんや瑞鶴、こっち見て」

    瑞鶴「いや、何でもないです....」

    龍驤「.....まぁええわ、今日はそういう日やないしな。ほれ瑞鶴!好きなの選び!どれ食べても値段は変わらへんしな!」

    どれと、私はメニューを眺める。

    お一人様三品までの注文で、最大三人前までの注文が可能と。

    よし、とりあえず>>48を頼もう。


    48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 13:46:02.44 ID:5Fl7XLUaO

    七面鳥


    49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 14:21:36.14 ID:BAb4la0s0


    龍驤「決まったみたいやな。加賀は何にしたんや?」

    加賀「手始めに炒飯と餃子を2人前で。龍驤さんは何にしますか?」

    龍驤「ウチは同じく炒飯と、後は酢豚2人前やな」

    加賀「酢豚にパイナップルは?」

    龍驤「見てみ、ないわ。今回はしっかりと確認したで!」

    瑞鶴「龍驤さん酢豚にパイナップルダメなんですか?」

    龍驤「あかん。意味わからへんもん」

    加賀「以前一緒に中華料理店に行った時、龍驤さんは酢豚頼んだの。そうしたら」

    龍驤さんはメニュー表を机に広げる。そして酢豚の写真を指差し。


    50: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 14:22:48.47 ID:BAb4la0s0


    龍驤「入ってたんや!お初やったからな、食べたんや!そしたらもうマズイッたらマズイッたら.....」

    加賀「それ以来トラウマに」

    龍驤さんはメニュー表に項垂れて涙を流します。あぁそのメニュー表は諭吉一枚なんですよ....。

    龍驤「その後調べたで。なんでこんなイカれた黄色をぶち込むのか。なんでやと思う瑞鶴?」

    突っ伏したまま、こっちに顔を向ける龍驤さん。やめてくださいそんな顔をしながらこっち見るの。

    瑞鶴「肉を柔らかくする為、ですか?」

    龍驤「そうやろ?そう思うやん?それが違うねん」

    加賀「そうなんですか」

    龍驤さんは加賀の方に向きます。さっきと同じで。


    51: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 14:41:25.65 ID:BAb4la0s0


    龍驤「一応パイナッポーには肉を柔らかくする成分は入ってん。なんやったかな?クレペリン?ポリプロピレンだったか、まぁええわ。そんなような名前の成分が入ってん。それが肉を柔らかくするやけど」

    加賀「プロメリンですね」

    スマホを取り出した加賀はそう言った。

    龍驤「あぁそれやそれ。その~ぷろ、ぷろ、プロポロメリン」

    瑞鶴「色々ごっちゃになってますよ....」

    龍驤「名前はどうでもいいんや。そいつがな、確か60度くらいで成分がなくなるんやって」

    加賀「それでなぜ酢豚にパイナップルが入っているのかと言うと、隠し味なんだそうですね」

    龍驤「....加賀なぁ。なんでウチの話しのオチを持っていくねん....」


    52: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 14:55:12.91 ID:BAb4la0s0


    加賀「まどろっこしいですから。それにお腹が空きました。瑞鶴。あなたは何を頼むつもりなの?」

    瑞鶴「あ!ハイ!えっと....し、七面鳥丸焼きを...」

    龍驤「えぇ....」

    加賀「ぶっ!し、七面鳥ですか....。龍驤さんこれは自虐ネタとして扱い、笑うのが礼儀ですよ」

    珍しく吹き出した加賀は一瞬でいつも通り、無表情に変わった。いやいや、自虐ネタじゃないし。

    龍驤「あっ、そういう奴か.....。ガチ過ぎて分からへんかったな。あ、アハハハ!!」

    瑞鶴「ぁ、いえ別にそういう意味じゃ....」

    龍驤「いや~スマンかったな。龍驤さん失格やわぁ~」

    加賀「まぁ何でもいいわ。取り敢えず頼みましょうか」

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


    53: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 15:23:45.58 ID:BAb4la0s0


    龍驤「イケるやんこの店!」

    加賀「すみません次は餃子3人前、シュウマイ3人前、回鍋肉3人前で」

    加賀は黙々と胃袋に突っ込み食い散らかす。いや汚く食べてる訳じゃないんだけどね。

    てかおかしい。なんで私のだけこんなに遅いの!?

    龍驤さんと加賀の料理はものの5分でやってきたのに。

    龍驤「やっぱ瑞鶴のは遅いなぁ....」

    瑞鶴「なんでですかね....」

    龍驤「そらそうやん。七面鳥の丸焼きなんて時間が掛かるに決まってるやん。ええか?こういうオーダー制の食べ放題は、初めは少なめ、手っ取り早く作れるのを頼むのか当然や」

    マズイ。計画に大きなズレが生じ始めた....。

    こうして燻ってる間にあの加賀は着々と満足げ、幸福そうな顔をしている。

    それにお腹が空いたなぁ....。この日のために前日の夕食と、今日の朝抜いてきたってのに....。

    龍驤「しゃあないなぁ....。ウチの酢豚少し食べな。ほれ、美味しいで」

    瑞鶴「すみません....」

    龍驤「瑞鶴ぅ?こういう時はすみませんじゃなくて、ありがとうって言うんやで。そこら辺のとこが瑞鶴はアカンなぁ」

    瑞鶴「すみませ....。ありがとうございます!」


    54: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 15:36:14.20 ID:BAb4la0s0


    龍驤「そう!それでいいんや!あと来ない間に次の注文を頼むのもアリやで。時間を有効に使う。ここは戦場って言ったのは冗談でやない。本気、マジや」

    瑞鶴「マジですか....」

    龍驤「見てみ、加賀を。一言を喋らへん。食うに徹してるんや」

    瑞鶴「マジですね....」

    負けてられない。クソ!!七面鳥がくる前に注文しまくらないと!3品までと3人前まで一気に頼めるはず!!よし>>55だ!


    55: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 15:43:51.99 ID:84L+zunn0

    トリュフのパスタ モッツァレラピザ お子様ランチ注文


    56: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 15:44:00.20 ID:lHeHI+6nO

    炒飯・餃子・ラーメンの三種の神器を二つずつ


    57: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 15:44:25.24 ID:/2hr5FVkO

    油淋鶏
    生春巻
    エビチリ


    58: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 16:00:13.61 ID:BAb4la0s0


    瑞鶴「ありがとうござい....。すみませーん!」

    龍驤「瑞鶴、このボタン押すんや....。それにアホかお前は....」

    龍驤さんからボタンを渡される。なんかボタン見るとテンション上がるのはなんでだろう。映画の見過ぎかな?

    瑞鶴「押して、いいんですか?」

    龍驤「押さな注文できへんで。てか見てなかったんか」

    瑞鶴「爆発は?」

    龍驤「せん」

    瑞鶴「なんかあそこの扉から禿げたおじさんの顔パネルとか、刃物のパネルとか出てきませんか?」

    龍驤「出てこーへんわ。てかなんで吉本新喜劇?辻本茂雄を思い出すんや?」

    瑞鶴「押しますね....」

    龍驤「押せって....」

    押す。なんか音がなった気がするけど、気のせいかな?

    龍驤「ぁあ!!連打はアカン!アカンって!!」


    59: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 16:20:09.27 ID:BAb4la0s0


    瑞鶴「今のでいいんですか?何も起きなかったですから、気がついてないと思って....」

    龍驤「音なったやん気がつかなかったんか....。あぁほら来たで、店員さんが」

    若い店員さんが気怠げにやって来た。その顔を見ると急に胃が痛くなった。ごめんさい。私の計画の為、あなた達には頑張ってもらわないと。

    店員「ご注文をどうぞ」

    そういえば、鎮守府に勤めている顔馴染みの人間の人と話すのは初めてだ。そう考えると、やたら頭の中がぐるぐるし始めた。あれ、えっと。

    瑞鶴「す、すみません!あ、いやありがとうございます!いやすみません!」

    龍驤「すまんなぁ、にいちゃん。鎮守府以外のとこで人と喋るの初めてなんや。許してやってな」

    店員「はぁ...」

    訳わかんなくなってきた。取り敢えず頭に浮かんだ料理を。

    瑞鶴「トリュフのパスタ!モッツァレラピザ!あとお子様ランチで!!」

    店員「申し訳ございません。当店は中華料理屋でして、そのような品は....」

    龍驤「あぁもう見てられへん....。そんじゃあ炒飯、餃子、ラーメン2人前で頼むわにいちゃん」

    加賀「後、油淋鶏と生春巻きエビチリ一人前」


    60: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 16:22:49.55 ID:agZetak4o

    瑞鶴先輩かわいいらぎ


    61: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 16:33:20.76 ID:BAb4la0s0


    店員「かしこまりました」

    店員さんは去っていった。

    龍驤「瑞鶴。一旦水飲もか?」

    瑞鶴「はい....」

    なんてザマだ。これでは加賀に笑い者にされてしまう。そう思った私は加賀の方を目線だけ動かして見るが、ただひたすらに口に料理を運んでいるだけで、何の興味すら湧いていないように見えた。

    龍驤「適当に定番頼んどいたけど、ええよな?」

    瑞鶴「はい。食べるのが目的なんで何でもいいです」

    龍驤「全く、次からはちゃんとメニューにあるのを頼んむやで。それと落ち着いてからな。じゃあウチの料理分けっこしよか?」

    瑞鶴「ありがとうございます...」

    龍驤「よし!成長したな瑞鶴ぅ!」

    バンバンと背中を叩かれる。ヤバイ。なんていい人なんだ龍驤さんは。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


    68: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 20:14:20.13 ID:BAb4la0s0


    これは私の知らない所で起きた真実。なんで私がモノローグを語っているのかは、私も知らない。

    それは私達がバカみたいに料理を食べる事を戦場と呼ぶのなら、彼らの戦場は調理台とガスコンロの上で行われる。

    ひたすらに鍋を振り、包丁で具材を切り刻む。滴る汗の存在など気にも止めずに。彼らの苦痛は、一向に辿りつけない水平線をただ無心で目指す時の感情と似ている。

    ただただ、同情せざるを得ない。

    店長「おいこらぁ!まだ餃子できねぇのかぁ!!」

    店員2「無理です!!一気に7人前なんて!!」

    店長「なんでもいい!とにかくなんとかしろぉ!!」


    69: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 20:16:10.82 ID:BAb4la0s0


    店員3「店長!!追加でラーメン、炒飯、春巻き3人前です!!」

    店員4「あとエビチリ、エビマヨ5人前だそうです!」

    店長「何番席だぁ!?」

    店員3「な、7番席....。艦娘の席です」

    店員5「ヒィィイ!!もうだめだぁ!!」

    常軌を逸した怒涛の連続は、誰も止められない。阿鼻叫喚を叫ぶ彼らの悲痛な声は私達の咀嚼音によって遮られる。

    そもそも前提からしておかしいのだ。私の目的はこの店の材料を食い尽くす事なのだから。

    店長3「あぁ!!クソッタレ!!また鳴りやがった!!7番席!!」


    70: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 21:57:10.00 ID:BAb4la0s0


    その日、彼らは初めて体感しただろう。国を、世界を人間を守る艦娘の脅威的な、力を。

    店員5「なぁ、いつまで俺はネギを切ってればいい、にんじんを切ってればいい。教えてくれよ、後輩」

    店員2「わかりません....」

    店員5「見てくれよ俺の腕。もう痙攣を始めてやがるのに、止まらないんだよぉぉお!!」

    店員2「わかりません!!すみません!!」

    この時無の境地を超越し、表れた感情の正体を彼らは、まだ認識できずにいた。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


    71: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 22:13:26.17 ID:BAb4la0s0


    最初の料理を完食し、その間に注文をした料理を胃袋に片付ける最中だ。

    私達のテーブルに広がる様々な一品料理の他、皿洗いが追いついていないのか、完食した皿が山積みになっている。しかし乗り切らない分もある。それは机の周りに塔をなす様に並べられている。

    かれこれ、60分経った。いわゆる後半戦に突入しているのだが、加賀のスピードは最初に劣らず寧ろリズムよく、テンポよく口に運び続けているのはなぜだ。

    加賀が注文のボタンを押した。すると何度目かの店員さんがやってくる。

    店員3「ご注文は....」

    見るからに顔から正気が消えた、無感情な機械になっている。

    加賀「追加で天津飯、青椒肉絲、八宝菜2人前」

    私は>>72だ。


    72: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 22:14:43.44 ID:MKc6hWAZo

    小籠包


    73: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 22:15:34.05 ID:MKc6hWAZo

    あ、3つじゃないから安価下で


    74: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 22:18:49.05 ID:agZetak4o

    カシューナッツ炒め
    チンジャオロース
    ナマコオイスターソース炒め


    75: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 22:24:46.19 ID:BAb4la0s0

    >>73
    別に一個でいいんですけど安価下って事なんで、龍驤さんの料理って事で進めますね。


    76: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 22:31:31.15 ID:BAb4la0s0


    瑞鶴「なら私は、カシューナッツ炒めと、青椒肉絲とナマコのオイスターソース炒めで一人前でお願いします...」

    龍驤「ならウチは最後に小籠包で。悪いねぇにいちゃんさっきからずっと」

    店員「かしこまりました....」

    なんて哀愁漂う背中だ。だがしかし諦められない。

    龍驤「しかし瑞鶴はやたら高いのばっか頼むなぁ。元取りか?」

    瑞鶴「いや、そういうわけじゃ....。なんか面白そうなんで頼んでみました」

    私は桃饅頭を掴み取り口に押し込む。こう談笑を続けているうちにも、加賀は暴走列車の様に止まらないのだから。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


    77: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 23:02:42.64 ID:BAb4la0s0


    店員3「青椒肉絲3!天津飯、八宝菜2!カシューナッツ炒め、ナマコのオイスターソース炒め、小籠包1です!!」

    店長「おいピーマンどうした!足らねぇぞ!」

    店員5「はい!すぐに!!」

    この店長は今は怒り散らしているが、普段はアルバイトには良く慕われている人物だ。風邪気味だと連絡すれば、代わりを入れたり、何とかして現場を回そうと、彼は一層の努力をする。

    しかしそんな人望厚い彼でも、この状況下では全てが一変する。これが戦場の闇だ。この人間の心を覆い隠す戦場の闇は、全てを変貌させることができてしまう魔の物質なのだ。

    店員7「クソったれ!俺たちはやられてばっかなのかよ!!」

    鍋に具材を叩きつけ彼は叫ぶ。この場の誰しもが同じ事を思っているはずだ。

    店員8「.......」


    78: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 23:03:41.02 ID:BAb4la0s0


    この時、無言彼にはある一つの閃きが表れた。

    店員7「おい、お前、何してるんだ....」

    鍋を振る彼の手は止まった。釘付けになってしまったのだ。

    店員8「何って決まってるだろ」

    彼の手は、自然と豆板醤に伸びていた。

    店員8「反撃だよ。もう我慢できねぇ俺は」

    復讐心。じわじわと芽吹いていた感情は復讐心だ。ここまで俺たちを痛ぶる奴らへの。

    店員7「おい、いいのかよそんな事して....」


    79: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/29(日) 23:05:07.66 ID:BAb4la0s0


    店員8「いいんだよ。もう。耐えた俺たちは」

    店長「おいお前」

    店長の声が店員の背後から表れた。恐怖心からか、彼の背筋は凍りつき直立とした。

    店長「.....入れるなら通常の5倍入れろ。それくらいしないと艦娘には一矢報えないぞ」

    店員7「店長!いいんですか!?」

    店長「あぁもういい。何かあったら俺の命令でやったと言え」

    彼らの反撃はここから、始まった。それは私にも大きなダメージを与える事となる大きな決断だったのは、私は今でも知らない。でもモノローグが私なのはなぜだろう。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


    85: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/31(火) 22:46:44.83 ID:eU9eexxn0


    店員2「ご注文の品は以上ですね!失礼します!」

    私達がさっき頼んだ料理が運ばれてきた。

    気のせいかしら。さっきと違って生き生きしてるような....。

    龍驤「なんか生き返ってたな....。上がりの時間なんかな、あのにいちゃんは」

    まぁそんな事はどうだっていい。肝心なのは加賀だ。

    今の加賀は無様なお腹を晒している。千と千尋の肥大したカオナシが目の前にいるとしたら、多分お腹はこんな感じなんだろう。

    思いっきり笑い飛ばしてやろう、と思ったけれども、いざ自分のお腹を確認し手の平で撫で回すと、加賀の事を馬鹿にできないくらいになっていた。

    フードファイターの人を思い出す。あの人たちも5kg、10kgと胃袋に突っ込んでいたけどここまでにはならない。それに食べ終えた後、トイレに居座り.....。食事中、控えよう。


    86: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/31(火) 22:47:57.32 ID:eU9eexxn0


    龍驤「うぁ、ナマコキモいな~。てか食べ放題の店によくあるな、高級料理やで、高級料理」

    瑞鶴「ひっさいじゃないでふか」

    カシューナッツ炒めと炒飯を口にねじ込み噛んでる最中だったから、ちゃんと発音できない。

    龍驤「まぁ小さいけどな.....。あっ!閃いたで!瑞鶴、鉄腕DASH見てたやろ!」

    飲み込むと同時に頷く。そして残っていた炒飯を皿を持ち上げ口に流れ込ませる。

    龍驤「しかし、二人はよう食うなぁ....。ウチはもう限界やで。まぁお好きに~。ウチは小籠包ちゃんをゆっくり食べてるで~」

    そう言って蒸篭から小籠包を一つと、薬味を乗せ口に運ぶ。

    瑞鶴「あっ、割らないで食べるんですか...」

    遅かった。もう破裂した皮から、とめどなく溢れた肉汁が口の中に広がっていっていた。

    龍驤「なんやこいつ!クソ熱いやないか!!」


    87: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/31(火) 22:49:40.51 ID:eU9eexxn0


    私はそっと冷水が入った水を龍驤さんに渡した。

    さてと、次は青椒肉絲を殲滅しようかしら。加賀のと合わせて3人前ずつ。てか一緒にされてるし。そうだ!気がついたら自分の食べる分が無くなっていたら、ムカつく事この上ないだろう!食べよう!

    にしても、赤いわ。この青椒肉絲は。それに何だか鼻にツンとくるし、涎が....。

    小皿に青椒肉絲をよそう。そして、取り敢えずかきこんだ。

    瑞鶴「なにこれ!辛っら!!」

    辛い!バカじゃないのこれ!

    龍驤「そんな辛いんか?どれ....」

    興味を持った龍驤さんは同じく小皿に青椒肉絲を乗せ食べる。


    88: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/31(火) 22:52:27.52 ID:eU9eexxn0


    龍驤「....まぁこんなもんやな。てかよく今までこの店は耐えてたわ。尊敬するわ」

    嘘でしょ?さっき小籠包の熱さでキレてたのに、この辛さは大丈夫っていうの?辛すぎよ!ピーマンの味やお肉の味なんてない。辛い、この味しかないのよ?そりゃ比叡さんのカレーよりか劣るけど、あれには悪意のスパイスは入ってないのよ!

    これは倫理が吹っ飛んでないとできない技巧だ....。

    てか、龍驤さんの言い振りに、私は何か引っかかる。

    瑞鶴「耐えてた?何をですか?」

    龍驤「ん?あぁ、そうやな。初やもんな瑞鶴は。えぇと、ウチと加賀は休暇の日にはよく店屋に突撃するんは知ってるな」


    89: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/01/31(火) 22:56:01.63 ID:eU9eexxn0


    艦娘の休暇なんて殆ど無いけど、休日が二人被ると一緒に町に出かけに行く姿を、ちょくちょく私は見る。そういう事だったのか。

    瑞鶴「ええ、まぁ」

    龍驤「そんでウチはともかく加賀はよく食う」

    そう言って加賀の土手っ腹を叩く。お尻を叩いた時の音に凄く似ていた。しかし、やはりというか、加賀は気にも留めずかっ込んでいる。

    忘れていた、私も食べないと。取り敢えず問題の青椒肉絲の隣にあるナマコを口へ。意外とおいしい、コリコリしてる。

    龍驤「....瑞鶴もよう食うわ....頭おかしいんとちゃう?まぁええか。そんでな、どの店にも言える事なんやけど、ウチらが長い時間店に居座ってると、店員さんがキレたか何だか知らんけど、変わってくんねん。料理の味が」

    瑞鶴「変わってくる?」

    肉まんを掴み取り齧り付く。一応弁明しておくと、先輩が話している最中に食事をするのは、無礼千万な行為だという理解はある。致し方ないのだ。ごめんなさい龍驤さん。

    龍驤「変わんねん。この店みたいに露骨に辛くなったり、甘くなったり酸っぱくなったりな。たまに量が減るってのもあるけど、見てみ、ウチらにはこの悪魔の加賀さんが付いてんねん。そんな事したらブチギレるのは、明白やろ?まぁ何度かあったんやけどな、コワイで~」

    想像する。小言製造機加賀が怒り狂う姿を。あぁなんて見っとも無い....。あんなお腹で怒られてもなぁ。

    龍驤さんは青椒肉絲をまた小皿によそう。

    龍驤「でも物事には限度ってもんがある。そんでその物差しになるのが、加賀や。加賀がこれ食ってブチギレなかったらセーフ。キレたらアウト。ほれ加賀。食せ」


    93: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 21:04:14.94 ID:bOZVllox0


    箸でつまんだパプリカとたけのこ、その他諸々を加賀の口元に近づける。すると脊髄反射の様に青椒肉絲めがけて動いた加賀の顔は、当たり前と言わんばかりに、青椒肉絲を口に吸い込んでいった。

    一体、どんな反応するか。このアホみたいに辛いのに対して。

    龍驤「....無反応!セーフ!!食えるレベルや!」

    ....もしかしてこいつ味音痴じゃないの....。

    龍驤「まぁでもなぁ....食えるゆうても辛いもんは辛い。ウチらは慣れてるけど、瑞鶴は無理せんでええんよ?」

    と言われても、目的実行の為、多少。いやかなり無理するんだけどさ。我慢しないといけない。

    瑞鶴「まだ全然食べられますよ!」

    龍驤「ええんか....」

    多分ここからは香辛料、唐辛子が倍々ましましでやってくる。でもかかってきなさい!辛いの味覚は食欲増進の効果が。赤色には興奮作用の効果。二つは今の私に必要な、勢いを補えるはず。

    瑞鶴。反抗戦よ。負けないわ、次は>>94だ!



    94: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 21:05:07.10 ID:7bWIVmbhO

    北京ダック


    95: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 21:32:32.59 ID:bOZVllox0

    龍驤「....また北京ちゃん頼んだんか。笑っといた方がええんか一応?」

    瑞鶴「いやだってあれから丸焼き届いてないじゃないですか。食べたいんですよ本当に」

    北京ダックは早くきた。しかし丸焼きは届いていない。この差はやる気の違いからだと思うけど。

    しかし見るぶんには何の変哲も無い北京ダック。直ぐにでも食べられるように包んであるのを見ると、一体ここの従業員は何を仕掛けているのかと、戦々恐々とする。

    一口サイズ。瑞鶴、行けるわ勢いで。臆することはない。

    瑞鶴「あぁ!!もう!!辛いってばぁあ!!」

    何これ!やっぱ辛いしかないんだけど!甜麺醤の存在は見えるのに、味の甘辛さとかない。隠し味が意味してない。

    北京ダックを解体する。するとわらわらと刻まれた唐辛子の群れがこれでもかと入っている。まるで、てんとう虫の冬眠みたい。

    なら、勢い!勢い!勢いだ!!残りの3個を圧縮し口にねじ込む。そして水で口内を洗い流して完食だ!

    北京ダックはダメだ。危険すぎる。これだと包んである料理はこういった爆弾式で攻めてくるに違いない。もっとオープンな料理を選ぼう。

    >>96。これなら安全なはず。


    96: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 21:34:41.94 ID:0Tx2GBC7o

    胡麻団子


    99: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 22:56:51.79 ID:bOZVllox0


    デザートは別腹。女子が持つ、男子には無い胃袋の器官。これを利用しようと胡麻団子を注文した。

    しかし、さっきから厨房の方がまた慌ただしくなってきた感じがする。それに具材の大きさが最初に比べると明らかに小さく、細かくなってきてもいる。兵糧が底をつき始めたのか。

    もう少し、もう少しで食べ尽くせる。辛抱よ。

    そしてやはり、胡麻団子も見た目普通。次は一体何してくるのか。何だか楽しみになってきたのは、なんでだろう。

    やっぱ甘い食べ物だし、餡子の中に砂糖を溶かしてるのかな。それともお餅がねちゃねちゃなのかな。さすがに辛いってのはないでしょ。

    あれやこれやと思い浮かぶけど、食べればわかる。一つ。口に放り込む。

    胡麻。胡麻の味。幾重にも重ねる胡麻の風味と、時々餡子。

    瑞鶴「ってほとんど胡麻じゃん!!」

    私は胡麻団子を箸で真っ二つにする。なるほどそういうことか。餡子を核にした団子星は、餅を地層として、その上に化石の様に胡麻が密集している。それが重なり合い、そうして胡麻団子になっているみたいだ。

    なんて悪質だ。いやずっと悪質だったけどさ。

    まぁこれが本当の胡麻団子ってね。食べれなくない。これがずっと続くなら気が楽だわ。

    それじゃ>>100なら、どう出てくるかな?


    100: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/03(金) 23:08:41.78 ID:WzojQOYno

    麻婆茄子


    101: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 00:20:44.57 ID:GDHLmjyr0


    龍驤「なぁ....瑞鶴はホンマもんのアホなんか?ウチ言うたよな?次からは辛いや酸っぱいが跳ね上がるって。なんで麻婆茄子なんて頼むんや?」

    瑞鶴「ほんとですね。なんでですかね。私にも分かりません」

    なんで頼んだんだろう。目に見えて危険が満載な料理なのに。麻婆春雨、麻婆豆腐。語頭に麻婆、語尾に具材名を付ければ、辛い料理と決まったも同然なのに。

    例の如く、期待通り私の麻婆茄子は赤かった。茄子にひき肉が、ラー油の血の池に浸されて、これ見よがしに刻まれた唐辛子が乗せられている。唐辛子の量が少ないのを見ると、これに頼らなくても、舌を唸らせる自信に満ち溢れているからなのか。

    しかし、マズイ。料理がじゃなくてね。

    はっきり言って胃袋が限界だ。たぶんCTスキャンか何かで体を輪切りに検査すると、あれやこれやと詰め込んで風船みたいに胃袋が膨れ上がってるはずだ。圧迫感がヤバイ。


    102: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 00:21:49.19 ID:GDHLmjyr0


    恐る恐る加賀の方を横目で見やる。私は絶句した。何がこいつの食事を支えているのか、理解できなかったからだ。食ってる、まだ食ってる。

    たぶん私は、この麻婆茄子を完食したら死ぬ。確実に絶対に。食べ放題が終了する前に敗北を確信したわ。勝てないわ、どう奮闘しても、勝てないんだ加賀には。

    恐怖で箸が震える。胃袋の中身が逆流するのが怖いんじゃない。辛いのが解ってて食べるのが怖いわけでもない。

    食事をする。この行為に私は恐怖を感じているのだ。まさか三大欲求を満たす行為の一つに戦くとは、私は知らなかったのよ。

    龍驤「瑞鶴、顔色悪いで?それウチが食べようか?」

    瑞鶴「いいえ、大丈夫です....。自分のお尻くらい自分で拭けます....」

    私の大先輩にこんな人外の料理を渡すわけにはいかない。根性よ、気合いよ!瑞鶴!


    103: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 00:23:42.99 ID:GDHLmjyr0


    茄子を摘まみ取る。茄子の匂いが空気に触れ鼻腔を刺激する。香辛料の香り、今日何度も苦しめられた豆板醤と唐辛子の香りだ....。

    やたらと涎が溢れ出してくる。でもこれは辛さを想像したからじゃない。嘔吐中枢周辺の唾液分泌中枢が唾液を出せ!出せって命令してるから。ようは吐く寸前の生理現象。

    口に入れた。最早味なんてわからない。意識がスレスレの嘔吐感に向いてるせいだ。あぁ止めとけばよかった....。こんなのに勝負挑むんじゃなかった....。

    噛む、噛む、飲み込み。一息ついて、摘み上げだ麻婆茄子を睨みつけ、躊躇いながら口に運ぶ。そして噛む。それを何度も繰り返す。

    龍驤「ホンマに食べ切った...」

    やっと、やっと終わった。当初の計画なんて、もう忘れた。なんだっけ。あぁ店の食材の底を尽かして、加賀を満足させないようにするんだっけ。

    店の食材は無理だったけど、加賀を満足させない目的は達成した。未だに満足気じゃないから。


    104: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 00:27:43.62 ID:GDHLmjyr0


    もう何も、頼みたくない。当分中華料理は御免だ。

    龍驤「瑞鶴水いるか?」

    瑞鶴「いいです....」

    水もいらない。拮抗の現状を崩しかねない。ただの劇物だ。

    すると、足音がこつこつと、鳴り響く。厨房の方から真っ直ぐこちらに前進しているみたいだ。

    また加賀が何か頼んだのか。全くよく食べる。私はもう何も頼んでないし知らぬ存ぜぬ。

    しかしなぜかその足音は私の隣で止まった。いやな予感に悪寒が走る。微かに香る肉の匂い。

    なんで、今更来るのよ。もう、無理....。

    店員2「大変長らくお待たせ致しました!七面鳥の丸焼きでございます。ご注文の品は以上となります」

    目の前が真っ暗になった。本当の意味で。

    後から龍驤さんに何が起こったのかを尋ねた

    龍驤「瑞鶴が突然動かなくなって驚いたで。見たら白目向いて椅子にもたれ掛かってたし。あぁ七面鳥は加賀が食べたで。しかし豚さん二匹を連れて帰るのはエライ大変やったで!」

    こう言っていた。

    敗北の味は、豆板醤と唐辛子の味がした。鮮明に覚えてるのはこれだけよ。思い出したくもないわ!!

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


    106: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 01:03:02.47 ID:GDHLmjyr0


    2月4日 天気 (晴れ) pm.10:10 瑞鶴

    前回の反省。横槍に注意。龍驤さんは優しい。

    食べ放題は危険がいっぱいだった。フードファイターの人は凄い。今度行くならデザート系にしよう。あれなら施しようがないだろうから。それと体重が増えた、ダイエットを敢行することをここに書き示す。

    反省を踏まえ、>>107ならどうだろう。


    107: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 01:23:51.57 ID:PmUqnTB7o

    食い放題が駄目なら飲み放題


    108: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 02:09:50.95 ID:JCstUmPgo

    もうダメな予感しかしない


    109: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 10:22:24.40 ID:uzyt5Ph70

    わかりました飲み放題でお話進めます。で、6種類くらい飲み物選んでもらいたいです。実際に自分が飲んでSSに反映させるので....。


    110: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 11:27:07.63 ID:fCI+j7K9o

    ローズヒップティー(近くの焼肉屋で実際にドリンクバーにある)
    無理なら炭酸水(CO2以外無添加)


    111: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 11:41:10.68 ID:OZDqfIlyo

    ウーロンハイ


    112: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 11:42:58.08 ID:n4S6yYcCO

    カシスオレンジ


    113: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 11:52:31.84 ID:hsqvUYp1o

    ウォッカ


    114: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 11:59:21.12 ID:wgH0PaCSO

    シルバーティップスインペリアル無理ならアールグレイ


    115: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 12:39:52.85 ID:I+m/IEuF0

    泡盛


    116: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 13:24:57.86 ID:uzyt5Ph70

    髪の毛切ったついででコンビニで買ってきました。
    置いてないのもちらほらあったので、
    ポカリ、コーラ、ジャスミンティー、午後ティーミルク、オレンジジュース、炭酸水、ハイボール、ワンカップ大関、コーヒー。こいつらで進めます。あと地の文は極力割きます。酔ったらすみません。


    119: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 14:12:50.70 ID:uzyt5Ph70

    鎮守府には娯楽が少ない。

    私達の職業は兵隊。それ故に私だって、加賀だって、艦娘のみんなに言えることがある。

    何かの拍子で、ぽっくり逝ってしまうかもしれない可能性が、いつも私達の隣に寄り添っているってこと。

    そんなストレスに苛まれ鬱憤溜まる中、数少ない鎮守府の娯楽で一番人気があるのは。

    瑞鶴「くっれない!にそっまぁた!!こっ!のお、れ、を!!」

    カラオケで思いっきり叫ぶこと。気持ちいいのよこれが!


    120: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 14:14:24.87 ID:uzyt5Ph70


    扶桑「山城?次は何を歌う?」

    山城「姉さまより先でいいのでしょうか?」

    扶桑「いいのよ。歌わないと、那珂がどんどん入れるわよ」

    那珂「えっと、次は~。恋するフォーチュンクッキーと、スカートひらり!あとは~」

    加賀「もしもし?間宮さん次はポテト大盛りで」

    ああ、龍驤さんはどうしたの?って思ってそうだから、一応いない理由を。ウチはカラオケ下手やから参加せぇへんわ。こう言っていて頑なに参加を拒否していた。どんだけ下手なんだろうか。すごく気になる。

    瑞鶴「ふぅ、さいっこう!!」

    さて、と、今回の作戦を確認。


    121: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 14:16:02.60 ID:uzyt5Ph70


    この鎮守府にあるカラオケボックスは、なんとドリンク飲み放題!食べ物は別途料金制だけど。これを利用する。

    扶桑「ねぇ瑞鶴?私コーラが欲しいのだけれど」

    瑞鶴「はい!ただいま!」

    一番下っ端の私はドリンク係に任命されている。さだめね。

    防音室を出てドリンクバーに向かう。なぜかこの鎮守府にはアルコール飲料もドリンクバーに置かれている。

    ここで、艦娘の豆知識。艦娘はアルコールを摂取しても酔いません。駆逐艦も軽巡洋艦も。そう造られているから。

    瑞鶴「まったくみんな人使いが荒いわね....」

    ドリンクバーのボタンを押しながら愚痴る。

    まぁ致し方ない。今回の作戦の要になるのだから、それくらいは許してあげよう。

    カラオケメンバーは扶桑さん、山城さん、那珂さん、加賀、そして私。


    122: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 14:25:59.32 ID:uzyt5Ph70


    さてこの布陣を見て思うことは、そう。

    不幸二姉妹と、オチ要員がいること!これなら今までの私の様にはならない。しかも私は幸運艦名高い瑞鶴!この作戦に落ち度はないわ。もし何か私に起きるのならば、神の見えざる手が働かないと起きないはず。

    で、何を仕掛けるのかと言うと。

    混ぜるわ、ドリンクバーの飲み物を。なに?学生かよって?お酒あるしそんな事ない。

    まぁ見てなさい。カラオケでストレス発散できるし、加賀に下手物飲ませてほくそ笑むのは私よ。

    瑞鶴「....うぁあ!!コーラ溢れた!」

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


    123: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 14:35:42.55 ID:rcrLnjZjo

    ここのずいずいほんっと初々しいかわいい


    124: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 14:46:11.29 ID:uzyt5Ph70


    扶桑「ドリンクを、混ぜる?」

    瑞鶴「ハイ!楽しいと思いますよ!どうですやってみませか?」

    那珂「那珂ちゃんはさんせーい!」

    よし、那珂さんはどうせそんな事だろうと思った。元々こちらの頭数に入ってたわよ。

    加賀「食べ物で遊ぶ事は、私は反対ですね」

    瑞鶴「大丈夫ですよ!量少なめで飲み切れる分だけ入れますから」

    どうせそんな事だと思ったわ。残さなければいいのよ。

    扶桑「山城は、どうする?」

    なんかワクワクしてる様に見える。これなら二人獲得ね。

    山城「姉さまがやりたいのならば、私も」

    扶桑「なら、賛成で」

    4体1。勝ったわ。多数決の原理に従いなさい加賀。

    加賀方をあえて笑顔で見る。笑顔は大事よ、人間関係、もとい艦娘関係を円滑にする為にも、煽るためにもね。

    加賀「.....わかりました。ですが、飲み切れない分は責任を持って瑞鶴が飲みなさい。言い出しっぺはあなたですからね」

    瑞鶴「えっ、あっ!ハイ!」

    想定外だった。何も考えずに返事しちゃった。まぁいいわ、少しだけだし。

    瑞鶴「じゃあ、じゃんけんで勝った人が歌えて、誰に、何を、混ぜて飲ませるか決定権を得ますって事で」

    みんな立ち上がる。勝つ為、歌う為に。

    じゃんけん!ポン!



    125: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 14:51:45.74 ID:uzyt5Ph70

    安価をとります。ちなみに家にあった飲み物をプラスして。
    グレープジュース。コーラ。ポカリ。ジャスミンティ。午後ティーミルク。カルピス。オレンジジュース。炭酸水。エナジードリンク。ワンカップ大関。ハイボール。鬼殺し。です。どんだけ混ぜてもいいです。あと飲むのは僕なんでお手柔らかに....。

    >>126が負け。混ぜる飲み物を決めてください。


    126: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 15:24:18.71 ID:Jj/e9e8Io

    なかちゃん
    ポカリと午後ティー


    128: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 16:35:42.39 ID:uzyt5Ph70

    扶桑「やったわ!私の勝ちね!」

    想定外がここにも。まさか勝つなんて。

    瑞鶴「そ、それじゃあ誰に飲ませますか?」

    各々懇願する様に目を瞑り、手を組む。空気を読んで私も同じようにする。

    扶桑「そうね、じゃあ那珂。ポカリスエットとミルクティーを混ぜて、飲みなさい」

    那珂「ええ!!那珂ちゃん体張ってお仕事しないよぉ!?」

    手をばたばた振って意思表示。しかしそんな事は御構い無しと、笑顔でもう一度。

    扶桑「飲みさない、那珂」

    もしかして、これがいわゆる、、ドSってやつ?

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    瑞鶴「那珂さん、どうぞ」

    結局私が運び係、さだめよ。

    やはりというか、ミルクティーの色が強すぎるせいでポカリの存在は皆無。

    匂いも、やっぱりミルクティー。果たしてどんな味がするのかな?

    那珂「意外と普通だし大丈夫そう!那珂ちゃん、いっきまーす!」

    自信に満ち溢れた那珂さんは一気飲みをする。そして眉をひそめ、味を言葉に表そうと考えているようだ。

    加賀「で、味は?」

    那珂「筆舌しがたい...。不味くはないんだけど、何度も飲みたくない味。最初にポカリが現れて、次にミルクティーが来るんだけど、最後にまたポカリ。で、喉に絡みついて....」

    扶桑「それで?もっとしっかりと言ってみなさい?」

    那珂「まずい!!」

    その那珂さんの顔をみた扶桑さんはなんて満足げなんだ。身悶えてる。

    まずい。そりゃそうだ。.....そうだ記念に写真に撮っとこう。

    扶桑「では、聴いてください。栄光の架け橋」

    山城「姉さま頑張ってください!!」

    なんだか、やってしまった感がある。この作戦は。

    瑞鶴「じゃ、じゃあ。扶桑さんが歌ってる間にじゃんけんしましょう」

    じゃんけん!ポン!

    負けたのは>>130だった。そしてこれを飲む羽目になったのだった。


    130: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 16:48:15.89 ID:QPJ3Asfho

    加賀
    大関とカルピス


    131: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 17:54:00.09 ID:uzyt5Ph70


    瑞鶴「よっしゃぁぁあ!!」

    勝った、勝ったわ!!やっぱこの作戦最高よ!!

    那珂「ずいずいそんな言葉言うんだぁ...。那珂ちゃんびっくら古今和歌集!」

    山城「....脳みそ夫?」

    那珂「あれ山城さん知ってるの?超マイナーだけど」

    山城「年末年始で見ました!知ってる人いたんですね!」

    この二人はどうでもいいわ。とにかく、指名は決まってる。

    瑞鶴「私は、加賀さんを指名します!大関と、カルピスを混ぜたのを飲んでもらいます!」

    加賀「瑞鶴?それが何を意味するか、わかっているのかしら?」

    何って、ドリンク混ぜたのを飲んでもらうことでしょ?

    瑞鶴「はいっ!ちゃんとわかってますよ!」

    加賀「そう、ならいいわ。不味かったら、覚悟しなさい」

    ん?意見の食い違いを感じる....。

    山城「なんでブレイクしないのかしら?」

    那珂「さぁ?」

    扶桑「い~く~つもぉーのー!とっきを!超えてぇええ!!」

    もしかして、私と加賀意外誰も気にしてない!?てか扶桑さん歌が....。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


    132: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 18:13:51.60 ID:uzyt5Ph70


    瑞鶴「加賀さん!お待たせしました!是非ご賞味を!」

    言わないわ。わかってそうだもん。

    加賀「見た目カルピスね。本当に入れたの?大関を」

    瑞鶴「はい!もちろん!」

    カルピス少なめ大関多めでね。加賀にカルピス大関を差し出す。私も作った時面白半分で匂いを嗅いだ。何かに似た匂いだった。

    加賀「では、いただきます」

    攪拌するようにグラスを回す。そして、飲んだ。

    さっきと考え込むように同じく口をへの字に曲げる。

    加賀「普通に美味しいわね。カルピスの甘みが口の中に広がって、その後大関の苦味がやってくる。そして直ぐに大関の味は消えて、広がるアルコールの風味。瑞鶴、首の皮一枚繋がったわね」

    瑞鶴「恐縮です」

    なんだ美味しいのか。つまらないから写真は撮らないわ。

    扶桑「ふぅ....。スッキリしました」

    マイクを机に置き、私はそれを取った。

    瑞鶴「よし、次は私ですね!前前前世!」

    那珂「加賀さんちょっと頂戴、うん美味しいですねこれ!」

    山城「じゃあ瑞鶴が歌ってる内にじゃんけん、しましょうか」

    じゃんけん!ポン!

    飲む羽目になったのは>>133らしい。私は歌ってたから後から知った。


    133: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 18:34:33.26 ID:XaKLMgRxo

    はい


    134: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 18:35:08.96 ID:XaKLMgRxo

    すまん誤爆
    安価下


    135: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 18:36:11.17 ID:qPHZStFio

    瑞鶴
    カルピスとジャスミンティー


    136: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 23:02:26.67 ID:uzyt5Ph70


    瑞鶴「ふぅ!スッキリした!」

    カルピス大関が評判いいみたいなのは解せないけど、まぁ私は命拾いしたんじゃないかと思ってる。渡した時の加賀の視線は冷ややかで、悪寒が走った気がしたからね。

    さて、と。次は誰が餌食になるのかなぁ?

    悦に浸っていた私は周りを見る。

    なんだか、全員にこにこしながら私を見てるし。

    山城「瑞鶴」

    瑞鶴「はい?なんですか?」

    山城さんから私のコップを渡される。まさか。

    山城「ご指名ですよ。ジャスミンティーとカルピスを混ぜなさいと、加賀さんから」

    えぇ....。マジですか。

    加賀「瑞鶴にはお礼をしなければ。これは礼儀です。さあ瑞鶴。早くしなさい」

    余計なお世話だわ!てか取り行くのやっぱ自分なのか!

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    量の調節をしたわ。誰も見てないし。カルピス多め、ジャスミンティー少なめ。これなら味の強いカルピスが勝るはず。

    那珂「やっぱカルピスって凄いんだね。色が変わらない。さすがL-92乳酸菌!」

    扶桑「さっきから那珂は変な事ばっかり知ってるのね。そんなに変な事を知ってるの?」


    137: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 23:04:15.83 ID:uzyt5Ph70


    那珂「いつでもCMキャラクターに任命されてもいいように、勉強中です!」

    瑞鶴「じゃあ、飲みますね」

    加賀「瑞鶴、安心しなさい。今の所不味かったのは那珂だけだから」

    安心できるかい。甘いカルピスと爽やかなジャスミンティーが合うわけないでしょ!

    匂いを、確認。うん、安全圏にいる。スッキリしてる。

    試飲がてら少しだけ口に含み、空気と混ぜ合わせ飲み込む。こうすると味の確認が少量でもできるのよ。

    瑞鶴「あれ、美味しい....」

    残りを一気に飲み干す。

    山城「なんだ美味しいのね...」

    なにがっかりしてるのよ。

    扶桑「で、鮮明に詳細なさい瑞鶴」

    もしかして扶桑さんが一番楽しんでるんじゃ....。

    瑞鶴「鮮明にって言われてもですね、普通にお店にあるような味で。カルピスジャスミンティーって完成された味、ですね」

    飲めばわかる。これに尽きる。

    加賀「....まぁいいわ。気になるなら自分で飲めばわかる話ですから。では、私が歌います。古い日記」

    山城「あの頃は、ハッ!ですよね姉さま」

    那珂「はいはーい!実はハッ!ってあれ歌詞じゃないんですよー!那珂ちゃんの豆知識!」

    扶桑「じゃあなんで言うの?」

    那珂「テンションが上がった時言うそうです!カラオケの歌詞にハッ!って付いてて本人はびっくりしたらしいんですよ」

    山城「.....びっくら?」

    那珂「古今和歌集!」

    瑞鶴「はいはい。皆さん。じゃんけんしましょうか」

    脱線が多い人達だ。さて、

    じゃんけん!ポン!

    >>138次の餌食はこの人だった。


    138: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 23:08:11.08 ID:1/z8zvY7o

    オレンジジュースとポカリ
    那珂ちゃん


    139: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 23:19:09.11 ID:uzyt5Ph70


    那珂「やったぁ!!那珂ちゃんの勝ちぃ!」

    うぁ、1番当たって欲しくない人が勝ったわ。そう思うのは私だけじゃなくて扶桑さんに山城さんも。それに加賀までもが一瞬歌声に影響が現れた。

    那珂「じゃあ....」

    人差し指で順に指差していく。そして神様の一言に委ね始めた。

    那珂「どれにしようかな、天の神様の言う通り!!あっ、私だ」

    なんで自分を頭数に入れてるのこの人。

    那珂「もぉ!仕方ないから那珂ちゃん飲みます!オレンジジュースとポカリスウェット!」

    瑞鶴「行ってきます」

    勝手に話しが進んで、勝手に終わった。自己完結型の極みね那珂さんは。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


    140: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 23:44:33.52 ID:uzyt5Ph70


    瑞鶴「那珂さんオレンジポカリです」

    那珂「ありがとーずいずい!」

    那珂さんに抱きしめられる。愛情表現が過度ね。悪い気はしないけど。

    これは、胸の内だけの話。私は那珂さんをただのアホの人だと思っていた。十中八九のね。誰がどう見ても愛すべきただのアホ。

    だけど誤解していた。このオレンジポカリ。文面から伝わる商品名感は、計算されていなければできない代物だ。

    アホを装い、自ら美味しい方向に持って行く事ができているのも然り。まさにアイドルの鑑ね。

    那珂「えー絶対まずいですよぉ~これ~」

    前口上もしっかりと、行う。

    扶桑「山城は、何を歌いたいの?」

    山城「姉さまが歌ってほしいと思う曲ならなんでも....」


    141: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 23:46:17.50 ID:uzyt5Ph70


    加賀「ハッ!」

    那珂「だって見てくださいよ~これ~。ほとんど黄色ですよぉ?」

    期待を上げるための準備も怠らない。まじまじと私は観察を続ける。

    那珂「もぅ、仕方ないから!!那珂ちゃん飲みまーす!!」

    グラスを突き上げ、那珂さんは一気に飲み干した!長引かせて長引かせたら、最後は勢いが大切と言うわけね。勉強になります。

    那珂「んっ!!おいしぃ~。ポカリスウェットとオレンジジュースの甘さが凄くマッチしてて~」

    横文字使うといいのね。

    那珂「それが口の中で一気に溶け合って、もう凄く美味しいです!」

    なるほど、生まれながらのコメディアンの素質というのはこれの事を示すのか。

    扶桑「終わった?」

    山城「みたいですね。じゃあじゃんけんを、しましょうか」

    ....私以外だれも気にしてないのね。

    じゃんけん!ポン!

    >>142。今度はこの人だ。


    142: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 23:47:17.06 ID:uzyt5Ph70

    今日はここまでにします。個人的にはジャスミンティーとカルピスが1番美味しかったです。是非。


    143: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 23:48:25.48 ID:uzyt5Ph70

    すみません。自分で安価とってしまいました。
    安価下で....。


    144: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/05(日) 23:51:41.38 ID:rcrLnjZjo

    扶桑
    炭酸水+午後ティー


    147: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/09(木) 22:53:02.61 ID:GQZ56OKQ0


    山城「やった!私の勝ちですね!」

    まさかのどんでん返し。私とは正反対の不幸と名高い山城さんの勝ち。一体どういうことなの。

    山城「えっと!それじゃあ.....いけない、何も考えてなかったわ....。不幸の私が勝つなんて考えてもなかったもの....。それじゃあ、瑞鶴....」

    扶桑「まって山城」

    扶桑さんが割って入る。なんだか知らないけど何やら免れれた予感がする。

    扶桑「山城。私を指名してくれないかしら」

    扶桑さんは山城さんの手を握り懇願するように、そう言った。

    山城「私が、姉さまを....?」

    扶桑「そう、私を指名してほしいの」

    山城さんは首を振る。勢いよく、髪振り乱しながら。意志の強さに比例して。

    山城「イヤです!私が、私が姉さまに、あんな物を飲ませるなんて!できません!」

    目尻に涙を浮かべる。それを見た扶桑さんはゆっくりと、首を振る。

    扶桑「いいえ、山城。貴方ならできるわ。だって、私の自慢の妹ですもの」

    山城「....姉さま....」

    扶桑「山城....」

    那珂「あのぉ?まだ続けますかぁ?」

    あんたが言うな!

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


    148: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/09(木) 22:54:46.44 ID:GQZ56OKQ0


    扶桑「これが、ミルクティーを炭酸水で割った飲み物....」

    山城「姉さま、頑張ってください!」

    カルピス同様、濁りが強い飲み物は簡単に色は変わらない。今回もミルクティー一色だ。

    那珂「炭酸水って那珂ちゃん苦手だなぁ」

    瑞鶴「何でですか?」

    那珂「だって苦いもん...。なのに!食事前に我慢して那珂ちゃんは飲むんです!食事前に炭酸水を飲むと、炭酸で胃が膨れて満腹中枢が刺激されます。つまり!ダイエット効果が!」

    瑞鶴「有名ですよそれ」

    結局那珂さんの話ですか。

    扶桑「それでは、いただきます」

    全く動じず口に含む。すると意志とは正反対に、目を細めた。

    扶桑「....すっぱい。いいえ、苦いわ。でも甘い」

    味覚がこんがらがっているのかな。あれやこれやと、表現する。確認するように扶桑さんはもう一度口に運ぶ。

    扶桑「すっぱい、苦い、甘い」

    もう一度。

    扶桑「....すっぱい。....苦い。......甘い」

    山城「姉さま!もうやめて!味覚がおかしくなります!」

    山城さんは、頭にはてなが浮かんでいる扶桑さんから飲み物を取り上げ、まだ残るそれを飲み込んだ。

    山城「....すっぱい。.....苦い。.....甘い」

    那珂「えぇ~何が起きてるの一体....」

    瑞鶴「さぁ....」

    加賀「私が歌っている間に何か起きたのかしら?」

    加賀は歌い終わってた。

    瑞鶴「さぁ....。私には何もわかりませんね....」

    那珂「まぁいっか!気を取り直して!

    じゃんけん!ぽん!

    那珂「>>149さん!おめでとうございます!」


    149: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/09(木) 23:02:11.12 ID:i0RML4eOo

    加賀


    150: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/09(木) 23:41:41.37 ID:GQZ56OKQ0


    瑞鶴「....私の勝ち、ですね」

    やっぱ伊達じゃないわ。幸運艦とは本物だ。

    私は抑えきれない喜びにほくそ笑む。ずっと思案してた最終計画を今こそ、実行すべきだと私の悪魔と天使が意気投合する。

    一息。

    瑞鶴「私は、加賀さんを指名します」

    加賀「ほぅ....」

    加賀はソファに踏ん反り返り、虚勢を張る。見てなさい加賀!あんたは今から私の一言で地獄に落ちるのよ!

    当初からあった計画。それは、

    瑞鶴「加賀さんには、ドリンクバーの全部を混ぜて、飲んでもらいます」

    加賀「......」

    冷ややかな視線が私に送られた。これが私の計画。肉を切らせて骨を断つ戦法よ。今までの経験上私が加賀に一撃を与えるには、多少のリスクを承知しければいけないという結論に至った。

    食べ放題の件は私が満足し、尚且つ加賀を陥れるように考えていたから失敗した。二兎を追う者は一兎をも得ずのことわざにあるように。

    ならば最初から私も痛手を覚悟すれば、活路は見えたも同然。まぁ怒られるくらいなら、どってことないない。

    加賀「はぁ、わかりました。ターキーちゃんの意向に従いましょう。今回は無礼講ですからね」

    加賀は立ち上がり個室を出て行った。すると扶桑さんと山城さんが近づいてきた。

    扶桑「瑞鶴、まだ間に合うわよ?」

    瑞鶴「え?加賀さん無礼講って言ってましたよ」

    お酒付きだし意味も合ってる、

    山城「はぁ....。だから瑞鶴は加賀さんにターキーちゃんって言われてるのよ....」

    瑞鶴「そんなあだ名があるんですか....」

    もちろんしってます。

    扶桑「でも加賀は愛称でそう言ってるから、あまり気にしなくてもいいわよ」

    那珂「あーあ那珂ちゃん知らなーい」

    まぁいいや。怒られるくらいならね。

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


    151: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/10(金) 00:32:04.20 ID:LAsbcL3y0


    正気か加賀は。

    加賀「これが現品よ」

    やたらと遅いと思っていたら、加賀はとんでもない物にドリンクを突っ込んできた。

    このカラオケボックスのサイドメニューで一番高価で一番大きなメニュー。それは、メガいちごパフェ。高さ約30cm。直径20cm。いちご、生クリーム、コーンフレーク、アイスクリームましまし。挙げ句の果てにはイチゴのショートケーキを2つ乗せる暴挙をする、正規空母御用達のメニュー。

    その容器にドリンクを突っ込んできた。馬鹿でしょ本当に....。

    瑞鶴「加賀さんそんなに飲むんですか?」

    加賀「えぇ飲みますよ。約束事は絶対、ですからね」

    なんでそんなに威勢がいいんだ。不思議でならない。絶対不味いのはわかっているのに。


    152: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/10(金) 00:33:10.78 ID:LAsbcL3y0


    扶桑「加賀?あんまり自棄になるのは....」

    加賀「正気です」

    山城「不味そうですね....」

    加賀「えぇ不味いでしょうね」

    那珂「一気!一気!」

    加賀「那珂は黙ってなさい」

    両手で鷲掴み、臆することなく口にする近づける。そして、飲み始めた。

    なぜだか、申し訳なくなってきた。いくら私の鬱憤ばらしとはいえ、さすがにやりすぎたのでは、と。もしも私が加賀にこんなのを飲まされたら、泣いてしまう。

    それなのに私は、面白い半分でこんな最低な事を夜中に想像しては笑っていた。

    加賀が何色か形容できない液体を飲み続け、ついに噎せた。苦しそうに。

    私は目をそらす。胸が痛い。

    扶桑「それくらいに....」

    もうやめて加賀。

    山城「.....」

    私が悪かった。

    那珂「うわぁすごい....4分の1くらい飲んでる」


    153: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/10(金) 00:34:21.51 ID:LAsbcL3y0


    瑞鶴「もうやめてください!加賀さん!」

    私は叫んでしまった。すると他の人には耳を貸さなかった加賀は、飲むのを止めた。

    瑞鶴「すみません加賀さん!私がバカでした!すみません!すみません!」

    私は頭を下げた。なんでだろう。涙が出てきた。

    容器を置く音が聞こえた。あぁ私は今から引張叩かれる。だって大先輩にこんな最低な事をしたんだから。それくらいされて当然だ。もう覚悟はできてる。

    頭に衝撃が加わる。優しく覆い被さる力加減で。

    加賀「私はあなたの教育係なんですから、あなたがバカな事くらい知っています」

    ぽんぽんと2回頭を叩かれる。

    加賀「物覚えも良くないし、口下手で言いたい事も上手く伝えられない。それに詰めも甘い」

    その通りだ。その事で加賀には怒られてばかりだ。

    加賀「この際だからハッキリ言わせてもらいます。あなたは頑張ってるわ。いつも私に怒られてばっかりで鬱憤も溜まるでしょう。ですから、今回の件は水に流します」

    どうやら、私はこの人に対して大きく勘違いしていたみたいだ。


    154: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/10(金) 00:37:32.51 ID:LAsbcL3y0


    加賀は使えない私が嫌いだと思ってた。だから凄く怒るし、訓練はキツくしてると思ってた。

    バカだな私は。大バカだ。こんな人に復讐だなんて、本当にバカだ。

    那珂「よかったね~ずいずい!」

    山城「よかったわね、瑞鶴」

    扶桑「ふぅ.....」

    この鎮守府はいい人しかいない。龍驤さんも含めて。やっとその事に気がつけた。

    私は顔を上げる。自然と目の前にいた加賀の表情も視界に入った。

    バカな瑞鶴ね、呆れたわ....。まったく、とでも言いたげに嫌味の無い優しい表情を加賀は浮かべていた。

    瑞鶴「加賀さん。今まで本当にすみませんでした!」

    加賀「何度も言わせないで。もういいわよ」

    瑞鶴「いえ!本当にすみません!」

    加賀「はぁ。瑞鶴?あなた、最後に1つやらなければいけない事があるでしょう。それを終えたら幾らでも話を聞きます」

    最後にやらなければいけない事?なによそれ。

    加賀「飲みきれなかった分は、瑞鶴が、責任を持って、飲み干す。そういう約束でしょう?」

    瑞鶴「あっ」

    加賀「ほら、あなたの為に沢山作ってきました。しっかり、飲み切りなさい」

    珍しく声を大きくし、笑った。

    クソ!!結局こうなるのね!!

    やっぱ加賀さんには一泡吹かせてやらないと!!

    だから、その為にも、私は日夜暗躍するのだ。



    おしまいです。


    156: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/10(金) 00:40:43.15 ID:egKAQFCxo


    ずいかがは良い


    159: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/02/10(金) 12:15:38.06 ID:hQnBIWOH0

    安価の捌き方もそこからの話の広げ方も扱いが上手くて感心しました
    オチも良くてとても面白かったです


    引用元: 五航戦瑞鶴の暗躍

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