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    地の四天王「光の勇者よ、助けてくれ!」

    1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 20:46:53.34 ID:gAY6tPnbo

    光の勇者(以下、勇者)「馬鹿な! 何を言っている!」

    地の四天王(以下、地王)「頼む! お願いだ!」

    勇者「やめろ! それでも魔王軍の幹部か!」

    地王「お前しか! お前しか居ないのだ!」


    地王「酔って、朝起きたら闇の魔王様がベッドに居たのだ!」

    地王「薄らぼんやりと、ヤっちゃった記憶があるのだ!」


    勇者「だから俺に言うのはやめろってえええええ!!」

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    2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 20:50:06.71 ID:gAY6tPnbo

    地王「ええい、お前はそれでも勇者か!?」

    勇者「それでもって、どれでもだ!」

    地王「救いを求める手を振り払うつもりか!?」

    勇者「俺に助けを求めるな!」


    地王「ああ……俺は、おしまいだ!」

    地王「魔王様は……初めてだった……!」


    勇者「そういう事言うなってえええええ!!」


    3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 20:54:57.30 ID:gAY6tPnbo

    勇者「というか、何故お前がここに居る!?」

    地王「今日は非番なのだ!」

    勇者「そうじゃなくて! 俺に助けを求めるな!」

    地王「ええい、わからんやつだ!」


    地王「勇者よ、敵ながらお前は天晴なやつ!」

    地王「その力を見込んで、助けを求めているのだ!」


    勇者「こういう助けの求められ方ははじめてだよ!」


    4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 20:58:54.93 ID:gAY6tPnbo

    勇者「そもそも! どうしてそうなった!?」

    地王「よくぞ聞いてくれた!」

    勇者「聞きたくて聞いてるんじゃねえ!」

    地王「勇者よ! 心して聞くが良い!」


    地王「実は、酔ってあまり記憶が無いのだ」

    地王「何となく、一緒に飲んでたなぁ、程度にしか覚えていない」


    勇者「最悪だな! お前、ほんと最悪だな!」


    5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:02:24.83 ID:gAY6tPnbo

    勇者「しかし、その……なんだ……」

    地王「ん? 何か、気になることでもあったか?」

    勇者「……魔王が初めてだったとかは、覚えてるんだな」

    地王「ああ」


    地王「シーツに、血の痕が残っていてだな」

    地王「歩き方に違和感があり、これはもう、となったわけだ」


    勇者「これはもう、じゃねえよ!!」


    6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:08:00.67 ID:gAY6tPnbo

    地王「加えて、会議の時の魔王様の行いだ」

    勇者「……様子でも違ったのか」

    地王「いや、そこはいつもとは変わらなかった」

    勇者「じゃあ、行いって何だよ」


    地王「こう、闇の魔力で影を操ってだな?」

    地王「それを伸ばし、コッソリ俺の指に絡めてきたのだ」


    勇者「なんだそれ、可愛いな!?」


    7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:12:14.17 ID:gAY6tPnbo

    地王「魔王様は美しい!」

    勇者「……まあ、そうだな」

    地王「そして、可愛らしい面もあると知った!」

    勇者「……まあ、そうだな」


    地王「だが……このままでは、まずい!」

    地王「水の四天王の怒りを買ってしまう!」


    勇者「……ん?」


    8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:16:11.04 ID:gAY6tPnbo

    勇者「水の四天王は、女だったはずだが?」

    地王「ああ、水の大精霊で、ボン・キュッ・ボンだ」

    勇者「……そういう言い方やめろ?」

    地王「……穏やかで、いつも微笑みを絶やさぬ美しい女だ」


    地王「だが! 私以外に手を出したら許さない、と!」

    地王「そう言った時の目は、笑っていなかったのだ!」


    勇者「待て待て待て待て!!」


    9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:21:10.00 ID:gAY6tPnbo

    勇者「お前! 今のって……お前!?」

    地王「護岸工事等で、奴とは行動を共にする機会が多くてな」

    勇者「やめろ! それ以上聞かせるんじゃない!」

    地王「まあ、時に酒宴もあるのだ」


    地王「酒宴の翌朝、いつも隣で寝ているのだ」

    地王「こう……幸せそうな寝顔でな?」


    勇者「だから言うなってえええええ!!」


    10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:27:42.56 ID:gAY6tPnbo

    勇者「お前! 水の四天王と良い仲だったのか!?」

    地王「悪い仲ならば、そうはならんだろう」

    勇者「なのに、魔王に手を出したと!?」

    地王「その通りだ!」


    地王「右の指に影、左の指に水が絡んできた!」

    地王「もし、その二つが重なったらどうなるか……わかるな?」


    勇者「やめろ! 他人事だが怖い!」


    11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:32:07.27 ID:gAY6tPnbo

    地王「しかし、考えてもみろ勇者よ!」

    勇者「何をだ!?」

    地王「どちらも、酔った勢いなのだ!」

    勇者「かも知れんが、お前最低だな!?」


    地王「だから、な?」

    地王「こう……何とかならないか?」


    勇者「俺に、その状況をどうしろと!?」


    12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:37:50.25 ID:gAY6tPnbo

    地王「無論、決まっているだろう!」

    勇者「……一応だが、聞いてやる」

    地王「俺が死なず!」

    勇者「まあ、そう言うだろうな」


    地王「何事も無かったように!」

    地王「二人との関係が、自然消滅する様にだ!」


    勇者「難易度高すぎるだろうが!!」


    13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:42:41.22 ID:gAY6tPnbo

    地王「水の四天王だけならば、まだ何とかなったのだ!」

    勇者「闇の魔王も加わり、複雑化した……と」

    地王「光の勇者よ、助けてくれ!」

    勇者「いや……そう言われてもだな」


    地王「早急に、何とかしなくてはならんのだ!」

    地王「婚約者――火の四天王にバレる前に!」


    勇者「待て! 待て待て待て待て! 待て!」


    14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:47:49.78 ID:gAY6tPnbo

    勇者「婚約者!? 火の四天王が!?」

    地王「幼き頃に決められたものだがな?」

    勇者「お前、婚約者が居たのに……何だお前!?」

    地王「バレたら、魔王領は終わり……」


    地王「……いや、案外平気かも知れん」

    地王「奴は、こういう時は怒らずにションボリする性格だ」


    勇者「やめろ! 心が痛い!」


    16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:53:21.26 ID:gAY6tPnbo

    地王「奴の怒りの炎が魔王領を包むと思っていたが……」

    勇者「……それこそ、炎のような性格をしているしな」

    地王「うむ、火龍王の娘にして、最高の武人だ」

    勇者「それが婚約者だとは……」


    地王「あ、やはり駄目だな」

    地王「父である火龍王が全てを焼き尽くす程怒り狂うだろう」


    勇者「そりゃそうだろうな!!」


    17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 21:57:56.75 ID:gAY6tPnbo

    勇者「しかし、火の四天王にはまだ手を出してないんだな!?」

    地王「無論! そうであれば、既にバレているだろう!」

    勇者「! 婚約の解消をすれば良いんじゃないか!?」

    地王「! その手があったか!」


    地王「では、今度口づけを求められた時」

    地王「その時に、婚約の解消を申し出ることにする」


    勇者「お前それ最悪のタイミングだろう!?」


    18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 22:02:33.34 ID:gAY6tPnbo

    勇者「っていうか、キスしてるじゃねえか!」

    地王「こう、軽くな? チュッとな?」

    勇者「度合いは聞いてねえよ!」

    地王「照れているのか、これ以上は結婚してから、と言ってな」


    地王「……そんな女との婚約の解消を提案するとは!」

    地王「勇者よ! お前は、やはり俺が見込んだ奴だ!」


    勇者「やめろ! お前に見込まれたくない!」


    20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 22:11:05.38 ID:gAY6tPnbo

    地王「迷いは晴れた! なんと清々しい気分よ!」

    勇者「お前、本当に婚約解消する気か!?」

    地王「何と言えば、納得して貰えるだろうか?」

    勇者「俺に聞くな! 頼むから!」


    地王「……ふっ、まあ良い」

    地王「お前には、勇気を授けられたからな」


    勇者「俺のせいみたいな言い方をするな!」


    21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 22:18:11.12 ID:gAY6tPnbo

    地王「まず、火の四天王との婚約を解消!」

    勇者「待て待て! まとめに入るな!」

    地王「そして、うまく誤魔化しつつ!」

    勇者「……闇の魔王、水の四天王との関係の自然消滅を狙うと?」

    地王「その通りだ!」


    地王「……光の勇者よ」

    地王「その時は……敵であるが、頼りにしているぞ」


    勇者「……地の四天王」

    勇者「お前のことは、忘れな……いや、早く忘れるよ」


    23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/30(火) 22:28:18.70 ID:gAY6tPnbo

      ・  ・  ・

    地王「――久しぶりだな、勇者よ!」

    勇者「昨日会ったばかりだろうが!……何か進展したのか?」

    地王「いいや、まだだ! だが、助けてもらいたい!」

    勇者「!? やめろ、言うな! 俺に助けを求めるな!」


    地王「酔って、朝起きたら風の四天王がベッドに居たのだ!」

    地王「薄らぼんやりと、ヤっちゃった記憶があるのだ!」


    勇者「だから俺に言うのはやめろってえええええ!!」



    おわり


    26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/31(水) 20:33:47.97 ID:Ynza/GXfo

    書きます


    闇の魔王「祝福の聖女よ、其方に尋ねたい」


    27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/31(水) 20:38:52.54 ID:Ynza/GXfo

    祝福の聖女(以下、聖女)「闇の魔王!? 何故、ここに!?」

    闇の魔王(以下、魔王)「先程申したばかりだろう」

    聖女「貴女と話す事など、何もありません!」

    魔王「……ほう」


    魔王「ならば、他を当たろう」

    魔王「コイバナと言うのは、女ならば誰でも好むと聞いたからな」


    聖女「詳しいいいいいいいっく!!」


    28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/31(水) 20:43:09.26 ID:Ynza/GXfo

    聖女「コイバナ!? それは、恋バナですか!?」

    魔王「うむ、そうだ」

    聖女「闇の魔王である貴女が、恋をしたと!?」

    魔王「それは、余にもわからぬ」


    魔王「ただ、奴を想うと胸に痛みが走るのだ」

    魔王「だが……それが不快ではなく、何とも心地良い」


    聖女「ガチの恋バナじゃないですか!!」


    29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/31(水) 20:50:01.83 ID:Ynza/GXfo

    聖女「だ、だけど! どうしてそれを私に!?」

    魔王「其方達しか、余は知らぬ」

    聖女「えっ?」

    魔王「配下の者達には、見せられぬからな」


    魔王「闇の魔王ともあろう者が、迷う様を」

    魔王「恋など……余には無縁だと思っていた」


    聖女「初恋ってことですか!!」


    30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/31(水) 20:55:44.31 ID:Ynza/GXfo

    魔王「ふふ……其方からすれば、滑稽に見えるだろう」

    聖女「いいえ! そんな事は、決してありません!」

    魔王「……要らぬ気遣いは無用だ」

    聖女「素敵じゃないですか! 初恋なんて!」


    魔王「……祝福の聖女よ」

    魔王「其方に、尋ねたい事があるのだ」


    聖女「何でも聞いてください! ええ、何でもです!」


    31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/31(水) 21:01:21.90 ID:Ynza/GXfo

    聖女「祝福の聖女の名に恥じぬよう、答えましょう!」

    魔王「ふふっ……敵である其方を頼もしいと思う時が来ようとはな」

    聖女「それは違います! 恋に、敵も味方もありません!」

    魔王「……ならば、尋ねよう」


    魔王「男とは、一度ヤったら興味が無くなるとは真か?」


    聖女「……」

    聖女「すみません、もう少しホーリーな感じの質問だと思ってました」


    32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/31(水) 21:06:00.21 ID:Ynza/GXfo

    聖女「……ええ、と……ですね」

    魔王「もし、これが真ならば……」

    聖女「……ならば?」

    魔王「……わからんな」


    魔王「奴と、世界」

    魔王「どちらを先に滅ぼすか、わからん」


    聖女「世界としては良い迷惑ですよ!!」


    33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/31(水) 21:12:45.24 ID:Ynza/GXfo

    聖女「魔王が、世界を滅ぼす理由が男で良いんですか!?」

    魔王「構わぬ」

    聖女「構いますよ! どうしてそこまで!?」

    魔王「奴が、奪ったからだ」


    魔王「余の心……そして、純潔を」

    魔王「故に、滅ぼすしかあるまい?」


    聖女「無いですよ! 何言ってるんですか!?」


    34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/31(水) 21:19:39.99 ID:Ynza/GXfo

    聖女「それに、興味を失ったって決まった訳じゃないでしょう!?」

    魔王「……」

    聖女「貴女の勘違いかも知れないじゃないですか!」

    魔王「……ならば、何故」


    魔王「何故! 奴は、余に何も言って来ない!」

    魔王「それが気にかかり、何も手に付かん!」


    聖女「……あの、急に可愛いのやめてくれません?」


    35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/31(水) 21:26:10.39 ID:Ynza/GXfo

    聖女「ええっと……お相手は、配下の人ですよね?」

    魔王「……うむ」

    聖女「相手が貴女――闇の魔王だから、恐れ多いとか……」

    魔王「……あの夜、奴は言った」


    魔王「――魔王様、お忘れですか?」

    魔王「――俺は男で、貴女は女だ」

    魔王「――そして、貴女の配下に臆病者は居ない」


    魔王「……とな」


    聖女「くっ……! 他人事なのに、キュンときた!」


    36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/31(水) 21:34:38.14 ID:Ynza/GXfo

    魔王「奴は、余の金色の魔眼を真っ直ぐに見て言った」

    聖女「そっ、それから!? それから!?」

    魔王「力強くだが、優しく抱き寄せられ……」

    聖女「からの!?」


    魔王「……呪文を唱えるのをお互い封じ合った」

    魔王「気づけば……余は、自ら魔眼を封じていた」


    聖女「キャ――ッ!/// キャ――ッ!///」


    37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/31(水) 21:47:15.85 ID:Ynza/GXfo

    聖女「何ですかそれ!/// っはー!/// 何なんですか!///」

    魔王「あの夜の、ほんの一部だが」

    聖女「これ以上は!/// これ以上は、もう!///」

    魔王「……ふむ、そうか」


    魔王「……祝福の聖女よ」

    魔王「もう少しだけ、続きを話しても良いか?」


    聖女「惚気ないでくださいよ!/// もう!///」


    38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/31(水) 21:52:20.37 ID:Ynza/GXfo

    聖女「んー、んー、あー……ゴホンッ!」

    魔王「どうした」

    聖女「……大丈夫です!」

    魔王「何?」


    聖女「その方の、貴女に対する愛は本物です!」

    聖女「この私――祝福の聖女が保証します!」


    魔王「……」


    39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/31(水) 21:57:26.63 ID:Ynza/GXfo

    魔王「……何故、奴は何も言ってこない?」

    聖女「魔王、貴女は……その方には、何か?」

    魔王「いや……」

    聖女「……それが答えですよ」


    聖女「その方も不安に……いえ、もしかしたら……」

    聖女「ふふっ! 照れているのかも、知れませんよ?」


    魔王「……何?」


    40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/31(水) 22:03:55.24 ID:Ynza/GXfo

    魔王「奴が……照れている、だと?」

    聖女「はい、とても情熱的な口説き文句でしたし」

    魔王「馬鹿な、有り得ん」

    聖女「有り得ない事が起きるのが、恋というものです」


    聖女「闇の魔王よ、貴女に尋ねます」

    聖女「貴女の配下に――」


    聖女「主である貴女に手を出し、それを何とも思わない」


    聖女「……そんな、恥知らずは居ますか?」


    魔王「……!」


    41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/31(水) 22:10:46.60 ID:Ynza/GXfo

    魔王「……ふふっ、奴め……そういう事だったか」

    聖女「けれど、女性を不安にさせるものではないですけどね!」

    魔王「構わん」

    聖女「えっ? 良いんですか?」


    魔王「奴が、余を想い悩んでいるとわかったのだ」

    魔王「その悩み苦しむ姿を見るも、また一興というもの」


    聖女「……うふふっ! 意地悪ですね!」


    42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/31(水) 22:18:17.20 ID:Ynza/GXfo

    魔王「だが、徒に苦しみを与える訳にもいくまい」

    聖女「それじゃあ……どうするんですか?」

    魔王「闇の魔力で影を操り、奴の指を捕らえるとしよう」

    聖女「えっと……それが、何か?」


    魔王「余の右の小指と、奴の右の小指を繋ぎ、教えるのだ」

    魔王「逃げられない運命だ、とな」


    聖女「……不意打ちはやめてくださいよぉ!///」


    43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/31(水) 22:23:15.49 ID:Ynza/GXfo

    魔王「しかし……其方には、世話になったな」

    聖女「愛の女神の祝福を受けた身として、当然の事をしたまでです」

    魔王「いや、それでは余の気がすまぬ」

    聖女「……そうですね、でしたら――」


    聖女「進展があったら、教えてくださいね?」


    魔王「……ふっ、良かろう」

    魔王「闇の魔王の名に於いて、約束しよう!」


    聖女「……それでは」

    聖女「祝福の聖女より、貴女の恋に祝福を!」


    44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/10/31(水) 22:34:39.19 ID:Ynza/GXfo

      ・  ・  ・

    聖女「あぁ……良い事をした後は、本当に清々しい気分です!」

    聖女「……ん?」

    聖女「この、魔力は――」


    水の四天王「――久しぶりですわね、祝福の聖女」


    聖女「あっ、やっぱり!」

    聖女「あれから、どうなったんですか?」


    聖女「以前から相談されてる、同僚の方との恋の行方は!」



    おわり


    51: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/01(木) 19:53:41.37 ID:slMWXJpBo

    書きます


    火の四天王「剣の乙女よ、お前と話がしたい」


    52: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/01(木) 19:57:28.65 ID:slMWXJpBo

    剣の乙女(以下、乙女)「火の四天王が、話し合い?」

    火の四天王(以下、火王)「お前と私は……少し、似ているからな」

    乙女「そうかしら? それで、話って?」

    火王「……ああ」


    火王「キスしようとした時、相手が何か言いたげだったら……」

    火王「……お前なら、どうする?」


    乙女「……」

    乙女「うん」


    53: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/01(木) 19:59:38.61 ID:slMWXJpBo

    乙女「うん、何が? 何て?」

    火王「何だ、聞こえなかったか?」

    乙女「ううん? 聞こえてたわよ?」

    火王「……もう一度、聞く」


    火王「キスする時、相手が何か考え事をしていたら……」

    火王「……お前ならば、どうする?」


    乙女「……」

    乙女「はい」


    54: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/01(木) 20:03:14.69 ID:slMWXJpBo

    乙女「キスって……切り捨てる、略してキス?」

    火王「何だ? まさか、キスを知らないか?」

    乙女「いや、そうじゃないけど……」

    火王「……ならば、三度聞く」


    火王「キスする時、婚約者の様子が普段と違ったら……」

    火王「……剣の乙女のお前ならば、どうする?」


    乙女「……」

    乙女「はあ、婚約者」


    55: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/01(木) 20:08:31.99 ID:slMWXJpBo

    火王「何分、剣と将の道以外には疎くてな」

    乙女「なるほどね」

    火王「こういった時、どうすれば良いものか、な」

    乙女「はー……はー、はー、はー」


    乙女「貴女は、聞こうと言うのね?」

    乙女「ファーストキスもまだの私に、それを聞くのね?」


    火王「……」

    火王「えっ?」


    56: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/01(木) 20:12:08.48 ID:slMWXJpBo

    火王「そう……なのか?」

    乙女「そうだけど?」

    火王「その……す、すまん」

    乙女「あらあら、まあまあ」


    乙女「剣と将の道以外に疎い!?」

    乙女「馬鹿にしてるの!? 婚約者が居るのに!?」


    火王「す、すまん! な、何だかすまん!」


    57: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/01(木) 20:16:04.51 ID:slMWXJpBo

    乙女「ねえ、どうして私に聞いたのかしら?」

    火王「お、お前は、その……女の私から見ても美しいからだ」

    乙女「うん、それで?」

    火王「それに……人間は、お前位の年齢ならば」


    乙女「ならば、何だって言うの!? ねえ、何!?」

    乙女「静の剣と、動の剣の道しか歩いて来なかったけど!?」


    火王「……」

    火王「せ、静の剣だけでなく……動の剣も使えるのだな!」


    58: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/01(木) 20:18:50.79 ID:slMWXJpBo

    乙女「急に来て、何? えっ、婚約者とキスしてるって自慢?」

    火王「きっ、キスだけ! それも、チュッとだけだ!」

    乙女「……」

    火王「……」


    乙女「……もし、今の言葉に偽りがあれば」

    乙女「私は、私の全てを以て貴女を斬るわ」


    火王「……」


    59: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/01(木) 20:23:50.77 ID:slMWXJpBo

    乙女「チュッとなら、セーフ……まだ、私達は対等……!」

    火王「それ以上は、結婚してからと……な」

    乙女「未婚だから、セーフ……まだ、私達は対等……!」

    火王「で、では、私は帰――」


    乙女「待ちなさい」

    乙女「まだ、話は終わってないでしょう?」


    火王「……」


    60: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/01(木) 20:27:25.96 ID:slMWXJpBo

    乙女「それで、何て言ったかしら?」

    火王「こ、婚約者が……キスする時、何か言いたげでな」

    乙女「今まで、チュッとしかしてこなかったのよね?」

    火王「それは……結婚前ならば、当然だろう」


    乙女「そんな訳ないでしょ!?」

    乙女「ねえ、何!? 貴女はんんんああああああ!?」


    火王「頼む! せめて! せめて、人の言葉で!」


    61: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/01(木) 20:32:18.34 ID:slMWXJpBo

    乙女「貴女は! チュッとしかさせてこなかったのよね!?」

    火王「あ、ああ……そうだが」

    乙女「馬鹿じゃないの!? ねえ、馬鹿じゃないの!?」

    火王「なっ!? この私を愚弄するか!」


    乙女「ディープなキッスをしたがってるのよ!」

    乙女「貴女、そんな事もわからないの!?」


    火王「でぃっ、ディープな……キッス!?///」


    62: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/01(木) 20:37:14.33 ID:slMWXJpBo

    火王「それは、お前……し、舌を……///」

    乙女「絡めてくんずほぐれつさせるアレよ!」

    火王「あ……ぁぅぁ///」

    乙女「何照れてるの!? ぶった斬るわよ!」


    火王「……そ、そうだとしても!」

    火王「私には、ディープなキッスの仕方がわからん!」


    乙女「私だって知らないわよ! 知りたいわよ!」


    64: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/01(木) 20:43:47.84 ID:slMWXJpBo

    乙女「むしろ、キスする時って呼吸はどうしてるの!?」

    火王「えっ? チュッとだから、こう……止めている」

    乙女「ディープの時は!? ねえ、どうするつもり!?」

    火王「……わ、わからん!/// 私には、わからん!///」


    火王「想像しただけで、全身から炎が溢れそうだ!///」

    火王「……出る!(ボワッ)/// 絶対、火のブレスが出てしまう!(ボワッ)///」


    乙女「想像だけで火のブレス出てるじゃないの!」


    65: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/01(木) 20:48:35.17 ID:slMWXJpBo

    火王「! だから……父上は、チュッとする以上を禁じたのか!」

    乙女「貴女の父上って……火龍王よね?」

    火王「ああ、そうだ……それ以上は、結婚してから、とな」

    乙女「……これは、私の推測だけれど」


    乙女「結婚したら――貴女と相手に加護が与えられて……」

    乙女「……火のブレスが出ない、もしくは平気になるんじゃない?」


    火王「!」

    火王「それだ……そうに違いない!」


    66: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/01(木) 20:54:47.63 ID:slMWXJpBo

    火王「そうでなければ……ディープなキッスなど夢のまた夢!」

    乙女「……ねえ」

    火王「む、何だ?」

    乙女「貴女の婚約者は……それを知ったんじゃないかしら」


    乙女「……そうだとしたら、全てに説明がつくわ」

    乙女「今までチュッで良かったのに、急に何か言いたげになったのは――」


    火王「――……プロポーズ……?」


    乙女・火王「……」


    67: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/01(木) 21:05:19.15 ID:slMWXJpBo

    火王「いや、そんな……まさか」

    乙女「違うと言い切れるかしら?」

    火王「だ、だがっ!」


    火王「私の顔の左側は、龍の鱗に覆われている!」

    火王「幼き頃より、陰で醜いと言われているのだぞ!?」


    乙女「私は、女の貴女から見ても美しいみたいね」

    乙女「けれど、ファーストキスもまだよ」


    火王「……」


    乙女「何か言って頂戴」


    68: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/01(木) 21:12:33.10 ID:slMWXJpBo

    乙女「そもそも、貴女の婚約者はその顔について?」

    火王「か……顔というか、だな?」

    乙女「うん」

    火王「幼き頃より、奴は……奴だけは……」


    火王「か……可愛い、と///」

    火王「この私をだぞ?/// か、可愛いと言うのだ……!///」


    乙女「……」

    乙女「うん」


    69: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/01(木) 21:19:16.03 ID:slMWXJpBo

    火王「そう言う時の笑みは、偽りなく真っ直ぐで……///」

    乙女「はい」

    火王「や、奴が……?(ボワッ)/// プロポーズ……?(ボワッ)///」

    乙女「……っふ」


    乙女「魔王軍幹部! 火の四天王ぉぉぉおおおああ!!」

    乙女「剣の乙女の、この剣はぁ! んんあああああ!!」

    乙女「うううううううう!! ほあああああああ!!」


    火王「!? どっ、どうした!?」


    70: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/01(木) 21:29:42.62 ID:slMWXJpBo

    乙女「これ以上、好きにはさせないわ!」

    火王「剣の乙女!?」

    乙女「そもそも、私達は相容れぬ運命!」

    火王「いや、式には招待す――」


    乙女「全て、断ち切ってあげるわ!」

    乙女「剣の乙女の、秘奥を以て!」


    火王「……そうは行かんぞ!」

    火王「火の四天王の、燃え盛る炎を消せると思うな!」


    71: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/01(木) 21:36:44.76 ID:slMWXJpBo

      ・  ・  ・

    乙女「……ちいっ! 逃したか……!」


    風の四天王(以下、風王)「――おやおや、穏やかじゃないね」


    乙女「あっ、貴方は……風の四天王!?」

    風王「美しい顔に、そんな表情は似合わないよ」

    乙女「っ!?///……な、何をしに来た!?///」


    風王「僕は、君に会いに来たのさ」


    乙女「……」

    乙女「えっ?」


    74: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/01(木) 21:50:04.43 ID:slMWXJpBo

    乙女「わ……私に何の用かしら?///」

    風王「君は、僕から見て魅力的な女性だからね」

    乙女「みりょっ!?///」

    風王「そんな君に、色々と教えて貰いたいんだ」

    乙女「な……何を……?///」


    風王「長らく、男のフリをしてきたからね」


    乙女「はい///」

    乙女「…………はい?」


    風王「彼の……男の心を射止める秘訣を教えて欲しい」


    乙女「……」

    乙女「とりあえず、奥義を使うわ」



    おわり


    78: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/02(金) 20:53:48.06 ID:nIYSmejao

    書きます


    地の四天王「光の勇者よ! 雌雄を決する時が来た!」


    79: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/02(金) 20:59:00.52 ID:nIYSmejao

    地の四天王(以下、地王)「ふはは、覚悟は良いか!」

    光の勇者(以下、勇者)「地の四天王!? くっ、本気なのか!?」

    地王「言うまでも無い! 俺には時間がないのだ!」

    勇者「待て! 一体、何があった!?」


    地王「闇の魔王様、水の四天王、風の四天王……」

    地王「酔ってヤっちゃった事がバレている気がする!」


    勇者「それは時間が無いな!?」


    80: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/02(金) 21:02:54.41 ID:nIYSmejao

    勇者「だが、それならどうしてお前は生きてるんだ!?」

    地王「皆が、力を高めているからだ!」

    勇者「!? お前を殺すためにか!?」

    地王「いや……そうではなくな?」


    地王「今晩、俺を除く四天王の三人と魔王様でな」

    地王「……女子会をやるそうなのだ」


    勇者「高めてるのは女子力じゃねえか!!」


    81: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/02(金) 21:06:53.97 ID:nIYSmejao

    地王「風の四天王と酔ってヤっちゃったのは話しただろう」

    勇者「……ああ、サラッと言う事じゃないけどな」

    地王「それでな……奴め……!」

    勇者「風の四天王が……バラしたのか」


    地王「男装をやめ! なんと、スカートを履いてきたのだ!」

    地王「スラリと伸びた足が、まだ目に焼き付いているわ!」


    勇者「だから、どうした!?」


    82: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/02(金) 21:11:45.48 ID:nIYSmejao

    地王「どうした、だと? 無論、褒めた!」

    勇者「魔王に、火と水の四天王も居た時にか!?」

    地王「会議の場だ、居るに決まっているだろう」

    勇者「お前、なんっ……!? 何だ!?」


    地王「良いものは、キチンと良いと褒める!」

    地王「それが出来ぬ程、俺は狭量では無いわ!」


    勇者「時と場合ってもんがあるだろうが!!」


    83: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/02(金) 21:17:14.21 ID:nIYSmejao

    地王「まあ……ポロッと言った所は、ある」

    勇者「だろうな!」

    地王「だが、問題はその後なのだ」

    勇者「……やめろ、聞きたくない」


    地王「見ろ、右手の小指と、左手の薬指の痣を」

    地王「それと、後ろ髪が少し焦げている」


    勇者「だからって見せるなよなあああああ!!」


    85: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/02(金) 21:20:59.01 ID:nIYSmejao

    地王「それから、あれよあれよと盛り上がり……」

    勇者「まあ……風の四天王は、今まで男の格好をしてたしな」

    地王「ああ……女だけで集まって、となっても……」

    勇者「……おかしくないな」


    地王「その時! チラリと!」

    地王「チラリと、全員が俺の事を見たのだ!」


    勇者「……」


    86: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/02(金) 21:25:15.73 ID:nIYSmejao

    勇者「全員、お前との事を話すだろうな……」

    地王「……バレている気がすると言っただろう?」

    勇者「!……そう言えば」

    地王「……最近、な」


    地王「――本当の気持ちはわかっている」

    地王「そんな言葉を全員に言われたのだ」


    勇者「……!」


    87: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/02(金) 21:31:45.82 ID:nIYSmejao

    勇者「……待て、他人事なのに恐怖で吐きそうだ」

    地王「光の勇者よ、俺の本当の気持ちとは何だ!?」

    勇者「頼むから! ここで自分探しをするな!」

    地王「わからん……何が、わかられているのだ!」


    地王「俺は……俺は、恐ろしい!」

    地王「何故! 何故、俺は酔ったらヤっちゃうのだ!」


    勇者「俺はお前が酒をやめないのが恐ろしいよ!」


    88: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/02(金) 21:36:26.89 ID:nIYSmejao

    地王「……女子会で話されるのは、俺の事だろう」

    勇者「バレてるにせよ、バレてないにせよ……」

    地王「……俺には、地獄が待っているだろう」

    勇者「まあ……当然と言えば、当然の報いだな」


    地王「――時に、光の勇者よ」

    地王「お前は、祝福の聖女と剣の乙女とは、どうなのだ?」


    勇者「……」

    勇者「はっ!?」


    89: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/02(金) 21:39:21.08 ID:nIYSmejao

    勇者「どう、って……何だよ、急に」

    地王「どちらか、もしくは両方とヤっちゃってるのか?」

    勇者「そんな訳があるか!」

    地王「何!? それは本当か!?」


    勇者「当たり前だろう!」

    勇者「あの二人は、大切な旅の仲間だ!」


    地王「……ふむ」


    90: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/02(金) 21:43:06.64 ID:nIYSmejao

    地王「祝福の聖女に、不満でもあるのか?」

    勇者「いや……可愛いし性格も良い、守ってあげたくなる子だ」

    地王「俺の見た所では、お前を慕っているぞ?」

    勇者「まあ……それは、俺もわかっているが……」


    勇者「……その、何だ」

    勇者「宗教関係の子は……な? わかるだろ?」


    地王「……ふっ、それでこそ俺の見込んだ男よ」


    91: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/02(金) 21:49:14.86 ID:nIYSmejao

    勇者「まあ、俺も男だからな……」

    地王「ああ、我慢出来ぬ時もあっただろう」

    勇者「でもな……あの子は、女神に最も愛されてるんだ」

    地王「そうでなければ、祝福の聖女ではないしな」


    勇者「良い雰囲気になった時は特に、な」

    勇者「こう……俺も、視線を感じるんだ」


    地王「見守っているのだなぁ」


    93: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/02(金) 21:54:40.44 ID:nIYSmejao

    地王「ならば、剣の乙女は? どこが不満だ」

    勇者「まあ……綺麗だし優しいし、尊敬出来る人だ」

    地王「うむ、それに強い」

    勇者「……本人には、絶対に言うなよ?」


    勇者「あれだけ好条件が揃ってて……キスもまだらしい」

    勇者「これは、何か恐ろしい闇が潜んでいるんじゃないか、とな」


    地王「……ふっ、勇気と蛮勇を履き違えぬ思慮深さだ」


    94: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/02(金) 22:03:24.39 ID:nIYSmejao

    地王「しかし、闇を払うのが光の勇者だろう」

    勇者「考えてもみろ? 闇を……はい、払いました!」

    地王「うむ! 天晴!」

    勇者「そこで目に入るのは、俺とあの人の年齢差だ!」


    勇者「今は! 10年、20年は良い!……だが! 40年、50年後!」

    勇者「闇を払った未来に、希望が待ち受けているとは思えないんだ!」


    地王「勇者らしからぬ言葉よなぁ」


    95: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/02(金) 22:11:47.40 ID:nIYSmejao

    地王「しかし……ならば、遠慮は要らんようだな」

    勇者「……本気、みたいだな」

    地王「ああ、その通りだ」


    勇者「俺の命を手土産に有耶無耶にしよう……って所か」


    地王「? 何を言っているのだ?」

    地王「お前の首を持って行っても、俺の首が隣に並ぶだけだろう」


    勇者「……」

    勇者「はっ?」


    96: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/02(金) 22:17:19.54 ID:nIYSmejao

    勇者「ま……待て待て!」

    地王「む? どうした?」

    勇者「地の四天王、お前の目的は何だ!?」

    地王「考えも見ろ、光の勇者よ」


    地王「光の勇者という、リーダー」

    地王「祝福の聖女という、回復後衛」

    地王「剣の乙女という、物理前衛」


    勇者「……おい」


    地王「あと一人居たら、もっとバランスが良くなるな?」


    勇者「おぉい!?」


    99: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/02(金) 22:23:59.07 ID:nIYSmejao

    勇者「お前、何言ってんの!?」

    地王「安心しろ、俺の配下の者は優秀だ」

    勇者「お前の領地の心配なんか微塵もしてねえよ!」

    地王「ほとぼりが冷めるまでだ! な? なっ?」


    地王「それに、書き置きは残してきた」

    地王「俺より強いやつに会いに行く……とな」

    地王「これで、俺がどこへ行ったかわかるまい!」


    勇者「滅茶苦茶相手が限られてるじゃねえか!!」


    100: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/02(金) 22:29:51.31 ID:nIYSmejao

    地王「お前達三人の近くなら、聖なる力でバレにくいのだ!」

    勇者「駄目だ! 絶対に駄目だ!」

    地王「俺を倒した事にしても良いぞ? おっ、それが良いな!?」

    勇者「魔王と四天王三人が本気で俺を殺しに来るわ!」


    地王「情けないぞ、光の勇者よ!」

    地王「目の前の命を救えずして、世界が救えると思っているのか!」


    勇者「救われる側が言う台詞じゃねえよ!!」


    101: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/02(金) 22:37:51.16 ID:nIYSmejao

    勇者「そもそも、お前の体格なら一発でバレるわ!」

    地王「確かに、この俺の肉体は鋼の様に鍛え抜かれているな!」

    勇者「バレなかったとしても、二人が嫌がる!」

    地王「確かに、この俺のセクシーさは色々と混乱を招くだろうな!」


    地王「だからこそ! 光の勇者よ!」

    地王「――雌雄を決しに来たのだ!」


    勇者「……」

    勇者「は?」


    103: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/02(金) 22:49:23.26 ID:nIYSmejao

    地王「この俺は、大地を――鉱物すら自在に操る!」

    地王「戦いの時には、己が肉体をも鉱物と化すのだ!」

    地王「――つまり!」

    パァァ……


    勇者「……おい……おい!!」


    ……ァァッ

    地の四天王な美少女「――性別も、この通りなのだ!」

    地の四天王な美少女「壁でも魔法後衛でも、任せて貰おう!」


    勇者「……雌雄って……うん」

    勇者「……」


    勇者「誰でも良いから、助けてくれ!!」



    おわり


    109: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 11:23:45.83 ID:NMxzUlwWo

    書きます


    水の四天王「祝福の聖女よ、お願いがありますわ」


    110: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 11:28:00.66 ID:NMxzUlwWo

    祝福の聖女(以下、聖女)「水の四天王の貴女が……お願いですか?」

    水の四天王(以下、水王)「ええ、貴女にしか頼めないのです」

    聖女「……お断りします」

    水王「何ですって?」


    聖女「貴女のお願い事は、私の信仰が許しません!」

    聖女「今の貴女は――状態異常(儚)にかかっています!」


    水王(儚)「……」


    111: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 11:31:44.55 ID:NMxzUlwWo

    水王(儚)「……あまり、私の心を覗かないでくださいまし」

    聖女「落ち込んでるのが丸わかりなだけです!」

    水王(儚)「ふふっ……貴女は、何でもわかってしまうのね」

    聖女「誰だって、今の貴女を見ればわかります!」


    水王「――ふっ!」

    水王(儚)「……これで、どうかしら?」


    聖女「あの……すぐ、儚い感じに戻りましたよ」


    112: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 11:35:40.88 ID:NMxzUlwWo

    聖女「一体、何があったんですか?」

    水王(儚)「……どこかへ、行ってしまわれたのです」

    聖女「それって……もしかして」

    水王(儚)「ええ……貴女にお話していた、彼が」


    水王(儚)「――俺より強いやつに会いに行く」

    水王(儚)「……そんな、書き置きを残して」


    聖女「何ですか!? その、馬鹿みたいな理由は!?」


    113: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 11:38:58.04 ID:NMxzUlwWo

    水王(儚)「……私にも、よくわかりませんわ」

    聖女「私だって、全然わかりませんよ!」

    水王(儚)「ただ……彼は、私の前から消えてしまった」

    聖女「無責任にも程がありますよ!」


    水王(儚)「だから、祝福の聖女よ……」

    水王(儚)「貴女の力で……彼に関する記憶を封じて欲しいのです」


    聖女「!?」


    114: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 11:42:44.57 ID:NMxzUlwWo

    聖女「き……記憶を封じる!?」

    水王(儚)「ええ、お願いしますわ」

    聖女「貴女が望んでいるなら、出来ると思いますけど……」

    水王(儚)「……私は、魔王軍幹部、水の四天王」


    水王(儚)「果たさねばならぬ役目があります」

    水王(儚)「思い悩み、立ち止まっている暇は……ありませんの」


    聖女「……」


    115: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 11:46:50.38 ID:NMxzUlwWo

    聖女「記憶を封じたら、好きだって気持ちも忘れちゃうんですよ」

    水王(儚)「ええ、そうでしょうね」

    聖女「貴女は、本当にそれで良いんですか?」

    水王(儚)「……ほんの少しだけ、昔話をしましょうか」


    水王(儚)「私は……彼をとても嫌っていたのです」

    水王(儚)「それこそ、視界に入れるのも嫌でしたのよ?」


    聖女「……えっ?」


    116: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 11:54:14.76 ID:NMxzUlwWo

    聖女「そう……だったんですか?」

    水王(儚)「……野蛮で粗野、優雅さの欠片も無い愚か者」

    聖女「……散々な評価だったんですね」

    水王(儚)「私は水の大精霊、当然でしょう?」


    水王(儚)「けれど、轡を並べて事に臨んでいく内に……」

    水王(儚)「ゆっくりと、ゆっくりと……それが変わっていったのです」


    聖女「……」


    117: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 12:00:47.76 ID:NMxzUlwWo

    水王(儚)「当然、何度も衝突はしましたわ」

    聖女「けれど……二人は、それを乗り越えてきた」


    水王(儚)「……私の案と、彼の案」

    水王(儚)「その二つを合わせて、大きな成功を収めた時」


    聖女「……」


    水王「……――ふふっ」

    水王「あの笑い合った時、私は完全に恋に落ちたのでしょうね」


    聖女「――!」


    118: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 12:07:21.61 ID:NMxzUlwWo

    水王「情緒など、露程も感じない始まりでしょう?」

    聖女「……はい、そう思います」

    水王「憧れていたロマンスとは、程遠いものですわ」

    聖女「……」


    水王(儚)「……だから」

    水王(儚)「彼が姿を消した今、その記憶が消えたとしても――」


    聖女「――だからこそ!」

    聖女「絶対に、忘れるなんて駄目です!」


    水王(儚)「……祝福の聖女?」


    119: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 12:13:19.89 ID:NMxzUlwWo

    聖女「何なんですか!? ふざけないでください!」

    水王(儚)「……何故、貴女は怒っているの?」


    聖女「私は、愛の女神の加護を受けた、祝福の聖女です!」

    聖女「その私に……!」


    聖女「――幸せな日々の記憶を封じろなど!」

    聖女「――愛する人への想いを封じろなど!」


    聖女「……出来るわけがないじゃないですか!」


    水王(儚)「……」


    120: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 12:16:47.51 ID:NMxzUlwWo

    聖女「むしろ、その逆!」

    水王(儚)「……逆?」

    聖女「貴女の、愛を踏みにじる行為を止めます!」

    水王(儚)「……」


    聖女「貴女自身を敵に回そうとも!」

    聖女「私は、想い人の事を語る貴女の微笑みの味方です!」


    水王(儚)「っ……!」


    121: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 12:21:26.83 ID:NMxzUlwWo

    水王(儚)「けれど……辛いのです! 苦しいのです!」

    聖女「言い訳をして、考えることをやめないでください!」

    水王(儚)「私に! 何を考えろと言うのですか!?」

    聖女「そんなの、決まってるじゃないですか!」


    聖女「――俺より強いやつに会いに行く」

    聖女「……その書き置きの、意味をですよ!」


    水王(儚)「あの書き置きの……意味……?」


    122: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 12:27:32.34 ID:NMxzUlwWo

    水王(儚)「……私は――」

    水王(儚)「去る時に、ただ何となくそれらしい理由を書いた」

    水王(儚)「――そう、考えていたのですが……」


    聖女「……自分より、強い相手に会いに行く」

    聖女「そんなの……そんな理由なんて、一つだけじゃないですか」


    水王(儚)「……お、教えてくださいまし!」

    水王(儚)「その理由とは、何なのでしょうか!?」


    聖女「……強くなるためですよ」


    水王(儚)「っ――!」


    124: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 12:34:28.96 ID:NMxzUlwWo

    水王(儚)「つ……強くなるため……?」

    聖女「己の殻を破るには、それが一番ですから」

    水王(儚)「そんなっ! 何故!?」

    聖女「……貴女です」


    聖女「水の四天王である貴女を――」

    聖女「――守れる程の力を得るためです!」


    水王「っ――!!」


    125: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 12:43:21.61 ID:NMxzUlwWo

    水王「ま、まさか……そんな……」

    聖女「そうでなければ、何も残さずに去るでしょう」

    水王「け、けれど! 私はそれを望んではいませんわ!」

    聖女「……水の四天王」


    聖女「想い人が、強くなるという理由で貴女の元を去った」

    聖女「……それは、確かに貴女の望みではないでしょう」

    聖女「でも、貴女の今の表情は――」


    聖女「それこそが、真実だと疑っていないと、私に告げています」


    水王「……ふふっ」

    水王「……ええ、その通りですわ」


    126: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 12:53:23.99 ID:NMxzUlwWo

    水王「私は……彼をいつの間にか侮っていたのかも知れません」

    聖女「侮っていた……ですか?」

    水王「恋という名の濃霧が、見失わせてしまっていた……」


    水王「彼は馬鹿……本当に、大馬鹿者ですわ」

    水王「その大馬鹿者が、思い描く未来」

    水王「後ろでも、隣でも無く……前に立とうとする、決意」

    水王「……うふふっ、本当に……馬鹿ですわね」


    聖女「――水の四天王」

    聖女「私にお願いって、何ですか?」


    水王「――祝福の聖女」

    水王「そんなものは、忘れてしまいましたわ」


    127: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 13:04:57.94 ID:NMxzUlwWo

      ・  ・  ・

    聖女「……本当に、男の人って馬鹿なんですから」

    聖女「でも……勇者様も、そういう所があるし……」

    聖女「……///」

    聖女「愛の女神様、私の恋も見守っててください……!///」


    闇の魔王(儚)「……ゅ……ぃ……ょ……願ぃ……」


    聖女「……闇の魔王!?」

    聖女「一体、何が……っていうか、声小さい!!」


    聖女「あああ! 泣いてないで、私に話してみてください!!」



    おわり


    132: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 20:27:59.04 ID:NMxzUlwWo

    書きます


    風の四天王「剣の乙女、君に何があった?」


    133: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 20:31:38.14 ID:NMxzUlwWo

    剣の乙女(以下、乙女)「急に現れておいて、いきなり質問?」

    風の四天王(以下、風王)「いや、そんなつもりは無かったんだが……」

    乙女「あら、そんなに私が変わったように見える?」

    風王「……そうだね、まるで別人だ」


    乙女「……愛する人が――彼女が出来た」

    乙女「私が変わったのは、それが理由よ」


    風王「成る程、そういう事……」

    風王「…………えっ?」


    135: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 20:35:47.56 ID:NMxzUlwWo

    風王「今、何て言ったんだい?」

    乙女「聞こえなかったのかしら」

    風王「ええ、と……勇者に、彼女が出来たのかな?」

    乙女「違うわ」


    乙女「この私、剣の乙女に――彼女が出来たのよ」

    乙女「……全く、勘違いしないで頂戴」


    風王「……いや、待ってくれ」

    風王「えっ? 君は女で……えっ、彼女?」


    136: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 20:40:29.39 ID:NMxzUlwWo

    乙女「それで? 私に、何の用かしら?」

    風王「いや、ちょっと……その前に」

    乙女「どうしたの、不思議な顔をして」

    風王「君は……恋愛対象が、女性だったのかい?」


    乙女「運命の相手が、たまたま女だっただけ」

    乙女「……私は、彼女に会うために生まれてきたのよ」


    風王「……」

    風王「そ、そう……なんだね」


    138: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 20:45:10.94 ID:NMxzUlwWo

    乙女「彼女の事が知りたい? 良いわ、教えてあげる」

    風王「口を挟む暇すら与えてくれないのかい」

    乙女「私が、恋の相手に望んでいたものは、唯一つ」

    風王「……」


    乙女「この私よりも、強い事よ」

    乙女「彼女は……新しい仲間の彼女は、本当に強いわ」


    風王「……一つだけど、非常に厳しい条件だったんだね」


    139: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 20:50:07.08 ID:NMxzUlwWo

    乙女「私の剣戟の隙間を縫うように、攻撃魔法を飛ばし……」

    風王「それは……本当に、優れた使い手だね」

    乙女「時に前に出て盾となり、敵に大きな隙を作り出す……」

    風王「それは……敵としては、非常に厄介だね」


    乙女「ええ、本当に頼もしい仲間よ」

    乙女「彼女と出会えた運命に……感謝しないとね」


    風王「……敵の僕としては、素直に祝福出来ないな」


    141: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 20:56:06.11 ID:NMxzUlwWo

    乙女「けれど、突然現れても……信用出来ないでしょう?」

    風王「まあ、そうだろうね」

    乙女「だから、年長者としてお酒の席を設けたの」

    風王「お酒が入れば、本音も出るだろうしね」


    乙女「そうして、飲んでいたらね?」

    乙女「――お前は、相手に恵まれていなかっただけだ」

    乙女「――出会って来た男は、見る目が無かったらしい」

    乙女「……ですって! ふふっ! ねえ、聞いてる?」


    風王「……うん、まあ、聞いてるよ」


    143: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 21:04:41.93 ID:NMxzUlwWo

    乙女「それでね? 彼女ったら、もうっ!」

    風王「……うん」

    乙女「あれよあれよと、酒場の上の宿を取ってね?」

    風王「……うん」


    乙女「……まあ、そんな感じで……ね?」

    乙女「私は……女の喜びを知ったの」

    乙女「やっ、やだもうっ!/// 何を言わせるのよ!///」


    風王「君が言い出したんだけどね?」

    風王「それに、言いにくいんだけど……」

    風王「……君のそれは、知ったかぶりだと思うよ」


    144: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 21:08:22.83 ID:NMxzUlwWo

    乙女「いいえ、私はそこで己の弱さを知ったわ」

    風王「己の弱さ?」

    乙女「ええ、そうよ……私自身ですら、知らなかったの」

    風王「剣の乙女である、君が?」


    乙女「この……右の鎖骨の、このライン」

    乙女「ここを舌でツウッとされると、なんだか凄いのよ」


    風王「ねえ、赤裸々すぎやしないかい?」


    145: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 21:12:01.68 ID:NMxzUlwWo

    風王「けれど……それが、君が変わった理由か」

    乙女「そう、愛が私を変えたのよ」

    風王「……愛、か」

    乙女「私は、愛を知って――強くなった」


    乙女「……けれど、風の四天王」

    乙女「貴女は、弱くなったわね」


    風王「……はは、これは手厳しいね」


    146: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 21:17:54.45 ID:NMxzUlwWo

    乙女「今日の貴女は、どうしてまた男装をしてるのかしら?」

    風王「……女の格好をする理由が無くなっただけさ」

    乙女「ふぅん? そうなの」

    風王「それに、僕にはこっちの格好の方が似合うだろう?」


    乙女「いいえ、むしろ滑稽だわ」

    乙女「今の貴女は、女としての自分に自信が持てず……」

    乙女「踏み出した一歩を引っ込めただけだもの」


    風王「……君は、本当に厳しいな」


    147: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 21:28:35.33 ID:NMxzUlwWo

    乙女「今の貴女なら、目をつぶっても勝てるわ」

    風王「……へえ、試してみるかい?」

    乙女「死にたければ、かかって来なさい」

    風王「っ……! 言うじゃないか!」


    乙女「ええ、見るに堪えないもの」

    乙女「敵とは言え、何かから逃げている貴女を見るのは」

    乙女「……ああ、臆病風でスカートがめくれるから、ズボンをはいてるのね?」


    風王「……!」


    148: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 21:34:24.43 ID:NMxzUlwWo

    風王「随分と……舌が回るようになったじゃないか」

    乙女「彼女の舌技に比べれば、大したことは無いわ」

    風王「……急に惚気ないでくれるかい?」

    乙女「貴女が戦う気が無いってわかったから……つい、ね」


    風王「……確かに、君の言う通りだ」

    風王「今の僕は……本当に、弱い」


    乙女「やっぱり、自覚はあったのね」


    149: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 21:41:06.80 ID:NMxzUlwWo

    風王「男など……そんな風に見下していた僕がだ」

    乙女「……」

    風王「一人の男が居なくなってしまっただけで、ね」

    乙女「違うわ」


    乙女「性別なんて……関係の無いわ」

    乙女「男だから? 女だから?……そんなのは、些細な事よ」

    乙女「愛する、求めている人が消えてしまって、悲しい」

    乙女「……それだけでしょう?」


    風王「……」


    150: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 21:46:52.82 ID:NMxzUlwWo

    風王「君は……何か、知っているのかい?」

    乙女「いいえ、何も。けれど、推測は出来る」

    風王「……」

    乙女「フラれたの? それとも、死んだのかしら?」


    風王「……忽然と、姿を消してしまったんだ」

    風王「僕が、スカートをはいて行った……その夜にね」


    乙女「……馬鹿馬鹿しい」


    151: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 21:51:13.38 ID:NMxzUlwWo

    乙女「それで、また男装をするようになったの?」

    風王「……言いたくないな」

    乙女「じゃあ、言わせて貰うわ」

    風王「……」


    乙女「貴女が女の格好をして、男装をやめた事」

    乙女「それが、何かのきっかけになったと思ってるでしょう?」

    乙女「……そんな筈、有るわけ無いでしょう!」


    風王「……」


    152: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 21:56:15.00 ID:NMxzUlwWo

    風王「……けれど、変わった事と言えば」

    乙女「それ以外に無い、とでも?」

    風王「……その通りだよ」

    乙女「……あのねぇ!」


    乙女「自信があるのか無いのか、ハッキリしなさいよ!」

    乙女「貴女が、男の格好をしたら、その男は戻ってくるの?」

    乙女「……ああもう! イライラさせないで頂戴!」


    風王「……」


    153: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 22:01:56.78 ID:NMxzUlwWo

    風王「……だったら、僕はどうすれば良いんだ!」

    乙女「そんなの、私が知るわけないでしょう」

    風王「ああ、そうだろうね! 君は、僕の敵だから!」

    乙女「ええ、だからこそ……私は知っているわ」


    乙女「風の四天王」

    乙女「――貴女は、探しものをするのが得意だ、って」

    乙女「それこそ……私の知らない方法も知ってるわよね」


    風王「っ――!!」


    154: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 22:11:26.52 ID:NMxzUlwWo

    風王「彼を……探す……?」

    乙女「何? そんな事も思いつかなかったの?」

    風王「……考えもしなかった」

    乙女「呆れた……貴女、それでも四天王の一人なの?」


    風王「……ああ、僕は風の四天王だ」

    風王「狙った獲物は――絶対に逃さないのさ」


    乙女「……どうやら、調子を取り戻したみたいね」

    乙女「風は、留まり続けるべきじゃないもの」


    風王「感謝するよ、剣の乙女」

    風王「君は、僕の女々しさを見事に断ち切ってくれた!」


    155: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/03(土) 22:19:54.98 ID:NMxzUlwWo

      ・  ・  ・

    乙女「……恋は盲目と言うけれど」

    乙女「時に……己をすら、見失わせてしまうのね」

    乙女「……」

    乙女「私は……彼女を見失わないよう、気を付けないと」


    火の四天王「剣の乙女よ! 婚約が……!」

    火の四天王「パパが、婚約を解消しろと言ってきた!」


    乙女「……貴女、火龍王をパパって呼んでるの?」

    乙女「それより、婚約を解消って……もう、わかったから!!」


    乙女「一緒に良い方法を考えるから、ブレスを吐かないで頂戴!!」



    おわり


    160: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/04(日) 20:24:37.12 ID:pzPuf0d4o

    書きます


    地の四天王な美少女「光の勇者よ、話とは何だ?」


    161: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/04(日) 20:28:15.82 ID:pzPuf0d4o

    光の勇者(以下、勇者)「地の四天王、心当たりは無いか?」

    地の四天王な美少女(以下、地女)「おっと、その呼び方はやめて貰おうか」

    勇者「良いから座れ」

    地女「今は、地の四天王――改め!」


    大地の魔女(以下、地女)「大地の魔女!」

    地女「ふはは! ちゃん付けでも構わんぞ!」


    勇者「座れって言ってんだろ!?」


    162: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/04(日) 20:32:12.18 ID:pzPuf0d4o

    地女「宿屋であまり大声を出すな……よいしょっと」

    勇者「……ベッドの上でぺたんこ座りすんな」

    地女「むう、何故だ?」

    勇者「……唇を尖らせるのはやめろ」


    地女「あれも駄目、これも駄目……」

    地女「勇者よ! お前はリーダーではあるが、母親では無いぞ!」


    勇者「だったら、一々言わせるんじゃねえってんだ!」


    163: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/04(日) 20:36:01.31 ID:pzPuf0d4o

    地女「まあ、お前の話とやらの心当たりはある」

    勇者「まあ、そうだろうな!」

    地女「いずれは話し合わねばならんと思っていたぞ」

    勇者「……むしろ、遅い位だっての」


    地女「確かに……もっと早く話すべきだったな」

    地女「――攻撃魔法で先制してからの戦術と連携を」


    勇者「そんな感じでお前が馴染みすぎだって話だよ!!」


    165: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/04(日) 20:41:33.97 ID:pzPuf0d4o

    地女「何を言っている? 旅の仲間ならば、当然だろう?」

    勇者「違うだろ!? お前は、四天王の一人だろ!?」

    地女「何!? まだ、仲間と認めていないのか!?」

    勇者「当たり前だろうが!」


    地女「ならば、どうしたら認めてくれるのだ!?」

    地女「……まあ、お前に認められなくても居座るがな~」

    ぽふんっ、ごろごろ~っ


    勇者「ベッドの上で転がるんじゃねえええええ!!」


    166: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/04(日) 20:45:09.09 ID:pzPuf0d4o

    地女「まあ、落ち着け勇者よ」

    勇者「お前のその落ち着きが腹立つんだよ」

    地女「せっかく良い宿を取ったのだ、しっかり休息をとるべきだろう」

    勇者「……っていうか、なんでお前と同じ部屋なんだよ」


    地女「今の財布事情を考えたら、二部屋が限度」

    地女「部屋割りに不満があるのなら、今から代わるか?」


    勇者「……いや、良い」


    167: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/04(日) 20:50:17.09 ID:pzPuf0d4o

    勇者「本来は男のお前と……」

    地女「祝福の聖女、剣の乙女を同室にするのはまずいだろうな」

    勇者「……おかげで、俺があの二人に変な目で見られた」

    地女「うむ、それはそうだろう」


    地女「光の勇者とは言え、お前は男だ」

    地女「……ふっ、まさかあの二人に心配される日が来るとは」


    勇者「満更でもなさそうに微笑んでんじゃねえよ」


    168: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/04(日) 20:55:20.65 ID:pzPuf0d4o

    勇者「……っていうか、いつの間にあの二人と仲良くなったんだ」

    地女「祝福の聖女は、恐らく相談に乗ったからだろうな」

    勇者「相談?」

    地女「うむ!」


    地女「お前の――光の勇者の倒し方の相談だ!」

    地女「まあ、倒し方というか……倒され方というかな?」


    勇者「……待て待て待て待て!!」


    169: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/04(日) 21:00:10.11 ID:pzPuf0d4o

    勇者「お前、あの子に何を教えた!?」

    地女「祝福の聖女が信仰する女神教には、『十の戒律』というものがある」

    勇者「……いきなり何だよ」

    地女「悲しいかな……愛を司るとは言え、所詮は女神」


    地女「女神教の、『十の戒律』なぞ、大して役に立たん!」

    地女「俺の、『男をオトす10のテクニック』の方が男のツボを抑えているのだ!」


    勇者「そりゃあ、お前は男だからな!」


    170: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/04(日) 21:05:10.59 ID:pzPuf0d4o

    勇者「変なこと吹き込んでたら、ぶっとばすぞ!?」

    地女「何を言う! 俺は、女の味方だ!」

    勇者「お前程の女の敵は見たことねえよ!」

    地女「ええい、ならば見せてやろう!」


    地女「この、左の頬にかかった髪をかきあげる時にな――」

    …スッ

    地女「――こう、左手でなく……右手で、クロスさせるように」

    地女「……どうだ! 色っぽさ、二割増だろう!」


    勇者「滅茶苦茶小技じゃねえか!!」


    171: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/04(日) 21:11:19.27 ID:pzPuf0d4o

    地女「確かに、大技や大魔法も局面を決める上で重要だな」

    勇者「そういうのは教えてないだろうな!?」

    地女「馬鹿者が! 何を言っている、光の勇者よ!」

    勇者「っ!?」


    地女「ここぞと言う時こそ、勇者であるお前の役目だろう!」

    地女「その腰に下げた聖剣は、ただの飾りか!?」


    勇者「……くそっ! 一瞬でも気圧された自分に腹が立つ!」


    172: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/04(日) 21:16:03.39 ID:pzPuf0d4o

    地女「まあ、そんな訳で聖女の味方になったのだ」

    勇者「……道理で、最近」

    地女「おっ? グッと来たか? ん? んんっ?」

    勇者「……うるせえよ」


    地女「はっはっは! 光の勇者よ!」

    地女「足掻いても無駄だと言っておこうか! はっはっは!」

    ぺちん、ぺちん、ぺちん、ぺちん!


    勇者「足の裏で拍子とってんじゃねえ!!」


    173: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/04(日) 21:20:13.27 ID:pzPuf0d4o

    地女「それで、剣の乙女とはだな」

    勇者「……何があったんだよ」

    地女「うむ」

    勇者「……」


    地女「それが、まるでわからんのだ」

    地女「一緒に飲みに行ったような……行ってないような?」


    勇者「……おい……おい、お前!?」


    174: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/04(日) 21:27:02.66 ID:pzPuf0d4o

    勇者「お前、おい……まさか!?」

    地女「女の体だと、酒に弱くてなぁ」

    勇者「男の方でも弱いじゃねえか!」

    地女「……あまり言ってくれるな、光の勇者よ」


    地女「地の四天王は――四天王の中でも最弱」

    地女「……分かっていても、言われる方は複雑なのだ」


    勇者「お前、酒向いてねえぞ!?」


    175: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/04(日) 21:31:14.17 ID:pzPuf0d4o

    地女「では……光の勇者――いや、リーダー!」

    勇者「……絶対に断る」

    地女「お前は敵だが、頼りにしているぞ!」

    勇者「ダブルスタンダードも大概にしろよ!?」


    地女「酔って、剣の乙女とヤっちゃったかどうか」

    地女「こう……さりげな~く聞いといてくれ、な?」


    勇者「どういう聞き方だ!?」

    勇者「どう転んだって、さりげなくならねえぞ!?」


    176: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/04(日) 21:37:22.21 ID:pzPuf0d4o

    地女「……まあ! そんな感じで交流を深めたのだ!」

    勇者「かつてない程の危機がパーティーを襲っている……!」

    地女「案ずるな、光の勇者よ」

    勇者「……あん?」


    地女「もし、剣の乙女とヤっちゃっていたら……」

    地女「お前も、聖女とヤっちゃえばバランスが良くなる」


    勇者「お前、本当いい加減にしろよ!?」


    177: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/04(日) 21:48:28.58 ID:pzPuf0d4o

    勇者「……だが、悔しいことにお前が居ると楽だ」

    地女「うむ、こちらも戦い方に幅が出来、強くなった」

    勇者「……危ない場面も、助けられたな」

    地女「仲間を助けるのは、当然だろう」


    地女「――だが、忘れるなよ……光の勇者」

    地女「大地の魔女の正体は――地の四天王」

    地女「決して、頼れるだけの偉大な魔法使いでは無い」

    地女「男同士の様に気楽で、いやらしい話も出来る美少女では無いのだ」

    …ポリポリ


    勇者「とりあえず、ベッドの上で菓子を食うのをやめろ」


    178: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/04(日) 21:59:37.20 ID:pzPuf0d4o

      ・  ・  ・

    地女「――お、お願いだっ! お願いだ、勇者!」

    勇者「ええい、うるさい!」

    地女「頼む! 乱暴にしないでくれ!」

    勇者「だったら、大人しくしてろ!」


    地女「!? こっ、拘束魔法!?」

    地女「くっ……! か、解除出来ん!」


    勇者「当たり前だろう!」

    勇者「お前をどこへも行かせるかよ!」


    179: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/04(日) 22:06:19.07 ID:pzPuf0d4o

    地女「そんな……何故だ!?」

    勇者「お前が誘ってきたからだ――」


    祝福の聖女(以下、聖女)「……ゆ、勇者様……!?」

    剣の乙女(以下、乙女)「なっ……何をして……!?」


    勇者「……」

    勇者「待ってくれ!! 二人は誤解してる!!」

    勇者「コイツが、酒を飲みに行こうと――」


    地女「せっ……聖剣なんぞには、決して負けぬ……!」


    聖女・乙女「さ――最低!!」


    勇者「俺の話を聞いてくれえええええ!!」




    おわり


    182: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/05(月) 21:52:14.51 ID:JcT9AcbUo

    書きます


    闇の魔王「祝福の聖女よ、何かあったのか?」


    183: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/05(月) 21:55:46.67 ID:JcT9AcbUo

    祝福の聖女(以下、聖女)「……闇の魔王さん」

    闇の魔王(以下、魔王)「ひどく憔悴しているようだが……」

    聖女「……聞いて、貰えますか?」

    魔王「敵とは言え、其方には世話になっているからな」


    聖女「勇者様が……勇者様が!」

    聖女「無理矢理、女性をヤっちゃおうとしてたんです!」


    魔王「……」

    魔王「……すまぬ、あまり力になれそうにない」


    184: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/05(月) 22:00:47.55 ID:JcT9AcbUo

    魔王「しかし、何かの間違いではないのか?」

    聖女「人は、誰しも間違いを犯すものです!」

    魔王「聖女よ、落ち着くのだ」

    聖女「私は冷静です! ええ、冷静ですとも!」


    聖女「今も、冷静に神に祈りを捧げていたんです」

    聖女「貴女の与える試練は、あまりにも過酷すぎます、って」


    魔王「……」


    185: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/05(月) 22:04:21.37 ID:JcT9AcbUo

    魔王「だが……英雄色を好むという言葉もある」

    聖女「……魔王さん」

    魔王「許すのもまた愛……そう言っていたではないか」

    聖女「……」


    聖女「……闇の魔王」

    聖女「貴女の想い人がそうしているのを見たら、どう思いますか?」


    魔王「許せ、軽はずみな発言だった」


    186: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/05(月) 22:09:38.73 ID:JcT9AcbUo

    魔王「して……勇者は、何処に居る?」

    聖女「……逃げたんです」

    魔王「逃げただと?」

    聖女「……はい」


    聖女「剣の乙女さんが、無表情で……」

    聖女「その……斬り落とすと言って襲いかかったので」


    魔王「……成る程な」


    187: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/05(月) 22:15:10.42 ID:JcT9AcbUo

    聖女「勇者様には光の加護があるので……」

    魔王「まあ、生きては居るだろうな」

    聖女「聖剣と魔法も駆使し、秘めた力も覚醒していましたからね」

    魔王「余の関わらぬ所で、決戦が行われていたか」


    聖女「……もし、斬り落とされて帰ってきたら」

    聖女「私……ちゃんと回復させる自信がありません」


    魔王「案ずるな、祝福の聖女よ」

    魔王「そうだとしても、剣は振るえる」


    188: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/05(月) 22:20:54.52 ID:JcT9AcbUo

    魔王「しかし、光の勇者め……我が軍だけでなく……」

    聖女「……」

    魔王「…………ゅ……ゅぅ、う~……じ……んっ、んんっ!」

    聖女「……魔王さん?」


    魔王「……其方まで苦しめるとは!」

    魔王「ふふっ……罰として、奴の故郷を滅ぼしてくれよう」


    聖女「あの……同郷なので、私の故郷でもあるんです」

    聖女「なので、はい……お気持ちだけ、ありがたく」


    189: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/05(月) 22:29:39.34 ID:JcT9AcbUo

    魔王「しかし……光の勇者と、剣の乙女め」

    聖女「えっ? 勇者様はともかく……」

    魔王「今の其方を捨て置くなど、看過出来るものではない」

    聖女「あっ、いえ……私だけじゃなく――」


    ガチャッ!

    大地の魔女(以下、地女)「祝福の聖女よ、お菓子を持って来たぞ!」


    聖女「新しい仲間の、大地の魔女さんも居ますから!」

    魔王「ふむ……成る程」


    地女「……」

    バタンッ!


    聖女「へっ?」

    魔王「む?」


    190: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/05(月) 22:39:09.45 ID:JcT9AcbUo

    聖女「あっ、あの……大地の魔女さん?」

    魔王「どうした……闇の魔王の、余が恐ろしいか?」

    聖女「大丈夫ですよ! その……可愛い所もありますから!」

    魔王「……祝福の聖女よ、それは他言無用だと言っただろう」


    ……しんっ


    聖女・魔王「……」

    聖女「あれ……?」

    魔王「……ふむ」


    191: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/05(月) 22:43:39.93 ID:JcT9AcbUo

      ・  ・  ・

    地女「……!」

    地女(祝福の聖女と……魔王様が、裏で繋がっていただと!?)

    地女(ぬうう! いかん! これは……いかん!)

    地女(どこまで……どこまでバレちゃっているのだ!?)


    地女「今は……今は、此処を離れねば!」


    …ズブッ!


    地女「しまっ!? 影に呑まれ――」


    …とぷんっ!


    192: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/05(月) 22:49:17.88 ID:JcT9AcbUo

      ・  ・  ・

    聖女「――わあっ! このお菓子、美味しいですね!」

    魔王「人の作った嗜好品なれど、中々のものだ」


    地女「うむ!」

    地女「では……歯を磨いて寝ることにするのだ」


    魔王「――待て」


    地女「!? な、何か……?」


    魔王「……其方とは、ゆっくり話がしたい」


    地女「し、しかし……その、もうねむねむなのだ、すまぬな……!」

    地女(バレているのか!? ええい、どっちなのだ!?)


    193: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/05(月) 22:58:23.55 ID:JcT9AcbUo

    聖女「でも……眠いのなら、寝た方が良いですよ」

    聖女「……あんな事があった後ですし」


    地女「!」

    地女(祝福の聖女よ、素晴らしい支援だ!)

    地女(やはり、頼れるものは仲間というものよ!)


    魔王「ならば、此処で眠れば良いだろう?」

    魔王「剣の乙女は、勇者を追って居ないのだから」


    地女「!?」

    地女(……それすらも上回るか!)

    地女(ぬうう! 希望を砕き、絶望を与えるとは……!)


    194: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/05(月) 23:10:48.85 ID:JcT9AcbUo

    聖女「ええ、と……どう、しますか?」

    地女「いや、遠慮しておこう!」

    魔王「何? 余の命に逆らうと?」

    地女「っ……!?」


    地女「……こればかりは、聞けぬ!」

    地女「例え……誰に命じられようとも!」


    聖女「えっ、は……はい……」

    魔王「……」


    195: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/05(月) 23:16:44.71 ID:JcT9AcbUo

      ・  ・  ・

    地女「……」

    地女(せえええええふ! 離脱に成功した!)

    地女(後は、魔王様が帰ったら……姿を消すだけだな!)

    地女(どこか遠く……俺の魔力を隠してくれる、聖なる……)


    地女「……安息の地へ!」


    「――行かさぬ」


    地女「へっ――?」


    …とぷんっ!


    196: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/05(月) 23:19:46.48 ID:JcT9AcbUo

    地女「――ぬうっ、おお……!?」


    魔王「ようこそ、大地の魔女……」

    魔王「……いや」


    地女「……!」


    魔王「魔王軍、四天王が一人――」

    魔王「――地の四天王よ」


    地女「……」


    魔王「……」


    197: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/05(月) 23:23:45.61 ID:JcT9AcbUo

    魔王「……余の魔眼を欺けると思ったか?」

    地女「……」

    パァァ…


    …ァァァ

    地の四天王(以下、地王)「……」

    地王「……お久しぶりです、魔王様」


    魔王「……」


    地王「……」


    198: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/05(月) 23:26:00.07 ID:JcT9AcbUo

    魔王「……地の四天王よ」

    地王「……はっ」

    魔王「……」

    地王「……」


    魔王「――俺より強いやつに会いに行く」

    魔王「それは……光の勇者の事だったのだな」


    地王「……」

    地王「…………」


    地王「その通りでございます!!」


    199: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/05(月) 23:33:18.62 ID:JcT9AcbUo

    魔王「確かに……前よりも、力をつけている」

    地王「お褒めに預かり、恐悦至極!!」

    魔王「だが……其方の勝手な振る舞いは、不快極まりない」

    地王「そ、それは……!」


    魔王「許してほしくば……」

    魔王「……」


    魔王「……――強く、抱きしめよ」


    地王「っ……!」


    200: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/05(月) 23:41:23.79 ID:JcT9AcbUo

      ・  ・  ・

    地王『――というわけでな!?』

    地王『引き続き、お前のパーティーに居続ける事になったぞ!』

    地王『力を付け、必ず戻って来いとのご命令だ!』

    地王『俺は……俺は、命の危機を乗り越えたのだ!』


    地王『……だが、問題は全て解決した訳ではない』

    地王『素面の状態で……影の中で、三回ヤっちゃったのだ!』


    光の勇者(以下、勇者)「ゴミみてえな思念波飛ばしてくんじゃねえよ!!」


    201: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/05(月) 23:50:13.45 ID:JcT9AcbUo

    地王『仕方あるまい! 俺も……男なのだ!』

    勇者「お前のせいで、俺は追われてるんだぞ!?」

    地王『魔王様は、ちょこちょこ会いに来ると言っていた』

    勇者「だったらお前もう帰れよおおおおお!!」


    ―ヒュッ!


    勇者「っ、うおおおっ!?」


    剣の乙女(以下、乙女)「避けるな……!」


    勇者「まっ、ままっ、待て! 頼む、話し合おう!」


    地王『あ、結局の所、俺は剣の乙女とヤっちゃってたか?』


    乙女「女の敵め!」



    勇者「――どっちも、今話し中だ!!」



    おわり


    206: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/06(火) 21:48:32.89 ID:c5E94vi1o

    書きます


    火の四天王「剣の乙女よ、礼を言わせてくれ」


    207: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/06(火) 21:52:40.57 ID:c5E94vi1o

    剣の乙女(以下、乙女)「礼? 何のかしら?」

    火の四天王(以下、火王)「婚約に関する話だ」

    乙女「……ああ、あの話ね」

    火王「おかげで、婚約を解消せずに済んだぞ」


    火王「――やっぱり、嫁には行かせたくない」

    火王「全く……パパは、子離れが出来なくて困る」


    乙女「私は、貴女が『パパ』呼びなのにも未だ戸惑ってるわ」


    208: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/06(火) 21:57:39.89 ID:c5E94vi1o

    火王「!? ち、父上! 父上だ!」

    乙女「別にいいわよ、今更取り繕わなくたって」

    火王「だが……私にも、体面というものがある」

    乙女「ふぅん?」


    乙女「――婚約を解消しろ」

    乙女「そう言われて、半ベソかいてたのは誰かしら?」


    火王「あわっ、わ、忘れてくれ!///」


    209: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/06(火) 22:02:37.79 ID:c5E94vi1o

    乙女「それで? どう説得したの?」

    火王「お前の助言通り、マ……母上に協力を仰いだ」

    乙女「大喧嘩にでもなった?」

    火王「いや、そんな事はない」


    火王「――今の、私の様な幸せをこの子にも」

    火王「そう母上が言ったら、娘の前だと言うのに……全く!」


    乙女「……熱々じゃないの」


    210: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/06(火) 22:07:31.10 ID:c5E94vi1o

    乙女「でも、貴女の婚約者は行方知れずなのよね」

    火王「ああ、だが……奴なら必ず戻ってくる」

    乙女「ねえ、どうしてそこまで信じられるの?」

    火王「? 何を言っている」


    火王「――信じる力の強さ」

    火王「それをよく知っているのは、お前達だろう」


    乙女「……呆れる位、真っ直ぐなのね」


    211: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/06(火) 22:13:39.33 ID:c5E94vi1o

    火王「奴も、私を信じてくれている」

    乙女「でなきゃ、書き置きだけ残して居なくならない、か」

    火王「ああ、そうだとも!」

    乙女「とっても素敵な人なのね」


    火王「うん!!(ボワッ)」


    乙女「熱い!」

    乙女「盛り上がるのは良いけど、ブレスはやめて頂戴!」


    212: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/06(火) 22:18:11.05 ID:c5E94vi1o

    乙女「でも……そんなに素敵な人なら、心配ね」

    火王「? 何がだ?」

    乙女「浮気しないか、よ」

    火王「……」


    火王「……!」プルプル

    火王「……!」ジワァ…


    乙女「じょっ、冗談よ!」

    乙女「あああ、泣かないで頂戴! 冗談だから!」


    213: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/06(火) 22:25:33.94 ID:c5E94vi1o

    火王「……すまない、想像したら悲しくなった」

    乙女「その人の事、本当に好きなのね」

    火王「……ああ! 勿論だ!」

    乙女「他に、良い人が居るかも知れないのに?」


    火王「……私の顔が、今よりも鱗に覆われていた幼き頃」

    火王「火龍王の娘だからと、誰もが愛想笑いを向ける中……」

    火王「……奴だけが、私に言った」


    火王「――ブス」


    火王「……とな」ニコッ


    乙女「……笑える台詞じゃないと思うけれどね」


    214: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/06(火) 22:34:36.86 ID:c5E94vi1o

    乙女「周囲の者達が、黙ってなかったでしょうに」

    火王「当然、怒り狂ったぞ! 尤も、内心ではどうか知らんが!」

    乙女「火龍王は?」

    火王「なんと、あまりの怒りにひっくり返ってな! ははは!」


    火王「それがおかしくて、思わず笑ってしまった私を見て……」

    火王「……奴は――」


    火王「――可愛い!」


    火王「……と、言ったんだ!(ボワッ)///」


    乙女「……物凄い手のひら返しよね」


    215: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/06(火) 22:41:50.22 ID:c5E94vi1o

    火王「……本当に、単純な奴なんだ」

    乙女「ねえ、この話もう何度も聞いてるんだけど」

    火王「それでな!(ボワッ)/// それでな!(ボワッ)///」

    乙女「……続けるのね」


    火王「――この子の可愛さを引き出すとは、さすが火龍王!」

    火王「――俺にも、そのひっくり返り方を教えて欲しいのだ!」

    火王「……なんてな?(ボワッ)/// なんてな?(ボワッ)///」


    乙女「……火龍王が親馬鹿で助かったのよね」


    216: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/06(火) 22:49:36.49 ID:c5E94vi1o

    火王「……奴のこの馬鹿さは、年月を重ねても変わらなかった」

    乙女「それを信じ続ける貴女も、馬鹿だと思うけどね」

    火王「む」

    乙女「でも、まあ……嫌いじゃないわよ、そういうの」


    火王「おっと、私に手を出そうとするなよ?」

    火王「確かに、お前は良き友人ではある」

    火王「だが、私は浮気は絶対にしない」


    乙女「……あのね、私の事を何だと思ってるわけ?」


    217: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/06(火) 22:55:41.26 ID:c5E94vi1o

    乙女「私は、運命の相手が女性だっただけよ」

    火王「運命か……なら、私と奴も運命で結ばれている」

    乙女「随分と自信ありげじゃない」

    火王「私は、案外ロマンチストなんだ」


    ガチャッ!

    大地の魔女(以下、地女)「剣の乙女よ、飲みに行くのだ!」


    乙女・火王「ん」


    地女「……」

    バタンッ!


    乙女・火王「……」


    218: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/06(火) 23:03:22.55 ID:c5E94vi1o

      ・  ・  ・

    地女「……!」

    地女(ぬうう! 何ということだ!)

    地女(剣の乙女と、火の四天王が裏が繋がっていたとは!)

    地女(勇者と聖女が二人で話すから……と)

    地女(気を利かせて、飲みに出ようと思ったのが間違いであったか!)


    地女「今は……今は、此処を離れねば!」


    乙女「の……飲みに行くって……その///」モジモジ


    地女「!? いつの間に背後に!?」


    乙女「あ……あ、愛の力で///」


    219: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/06(火) 23:10:15.71 ID:c5E94vi1o

      ・  ・  ・

    乙女「――紹介するわ、この子が……」

    地女「……大地の魔女なのだ」

    火王「私は、魔王軍幹部の一人、火の四天王」

    乙女「……どう? 私の、運命の相手は///」


    火王「そうだな……」

    火王「見た所、かなりの使い手の様だ」

    火王「私達、四天王にも勝るとも劣らない魔力を秘めている」


    地女「そ……そんなでもないぞ」

    地女(せええええふ! せふせふせええええふ!!)

    地女(魔王様と違い、魔眼が無いのでバレてはいない!)


    220: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/06(火) 23:17:04.33 ID:c5E94vi1o

    地女「……」

    地女(だが、いずれはボロが出るかも知れん!)

    地女(俺が、地の四天王だと知られる前に……離脱せねば!)

    地女(ええい! これが、運命の悪戯というやつか!)


    地女「……それじゃ、あとは二人で」


    「「二人で?」」


    地女「むう?」


    乙女「二人になるのは……三人で飲んでからでも、ね?///」モジモジ

    火王「……あまり、見せつけてくれるなよ?」


    地女「……むおお!?」


    221: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/06(火) 23:24:34.31 ID:c5E94vi1o

      ・  ・  ・

    ダダダダッ、ガチャッ!

    地女「――光の勇者よ、まずい事になった!」

    光の勇者(以下、勇者)「っ!? な、何だ!?」

    地女「あ、ファーストキスおめでとうと言っておこう」

    勇者「……お前、何で知ってんの!?」


    地女「酔って、朝起きたら火の四天王と剣の乙女がベッドに居たのだ!」

    地女「恐らくだが、二人まとめてヤっちゃったのだ!」


    勇者「お前、何やってんの!?」


    222: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/06(火) 23:32:10.14 ID:c5E94vi1o

    地女「そりゃあお前、夜で人気が無いとは言え、なぁ」

    勇者「お前、広場の噴水の前……通ってたのか!?」

    地女「うむ! あそこがムードが良いと、助言したのは俺だ!」

    勇者「お前……なんっ、どこまで見てたんだ!?」


    地女「だが、光の勇者よ! 見損なったぞ!」

    地女「祝福の聖女が、不意打ちとは言えチュッとしてきたのだ!」

    地女「男ならば、ガバッと抱きしめブチュッとすべきだろうが!」


    勇者「ほぼほぼ見てんじゃねえかあああああ!!」


    223: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/06(火) 23:43:09.18 ID:c5E94vi1o

    地女「不意打ちに対処出来なければ、この先はもっと危険だぞ」

    勇者「この野郎……!」

    地女「ふはは、既に歯車は動き始めた!」

    勇者「手を……手を出さないようにしてたのに!」


    地女「ふはは! 無駄だが、気をつける事だな!」

    地女「ふははははっ! はっははははは!」

    地女「……だが、突然キスされたとはいえな?」

    地女「呆けるだけというのは、さすがにいかんと思うぞ」


    勇者「……頼む、言うな」


    224: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/06(火) 23:47:24.91 ID:c5E94vi1o

    地女「……まあ、説教はこの位にするとしてだ!」

    勇者「そ、そうだ! お前、二人まとめてって……」

    地女「だが……不幸中の幸いだったぞ」

    勇者「……何がだよ」


    地女「二人は、まだ起きていなかったからな?」

    地女「こう……俺が居た形跡を消し、コッソリ抜け出してきたのだ」



    勇者「……」

    勇者「……いや、お前それ――」


    225: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/06(火) 23:51:31.01 ID:c5E94vi1o

      ・  ・  ・

    火王「……ん……む……朝か」

    火王「此処は、一体……それに……裸?」

    火王「痛っ!? 飲みすぎて、何も覚えて――」


    乙女「ん……う~ん」


    火王「……」

    火王「!?」


    乙女「激し……むにゃむにゃ」


    火王「!!!???」


    226: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/07(水) 00:01:56.81 ID:eXgVFMmJo

    火王「つ……剣の乙女?」

    乙女「……ん~?」

    火王「お、起きろ! 起きてくれ!」

    乙女「…………おはよう」


    火王「ではなく! 昨晩、一体何があった!?」

    火王「わ、わた……お前と!?」


    乙女「……まあ、良いわよ」

    乙女「運命って言うのは、どう転ぶかわからないものね」クスリ


    火王「さすがに爛れすぎだろう!」



    おわり


    229: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/07(水) 21:17:51.01 ID:eXgVFMmJo

    書きます


    大地の魔女「光の勇者よ、状況を整理しよう」


    230: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/07(水) 21:21:22.66 ID:eXgVFMmJo

    光の勇者(以下、勇者)「……まあ、そうだな」

    大地の魔女(以下、地女)「どうした、嫌そうな顔をして」

    勇者「お前な……楽しい話じゃないだろ」

    地女「では、早速だが!」


    地女「大地の魔女という美少女は仮の姿!」

    地女「この俺は、魔王軍四天王が一人――地の四天王なのだ!」


    勇者「楽しそうに話すんじゃねえってんだよ!!」


    231: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/07(水) 21:26:26.05 ID:eXgVFMmJo

    地女「本来の姿は、鍛え上げられた鋼の肉体を持つ男の中の男!」

    勇者「女の敵の間違いだろうが」

    地女「何を言う、光の勇者よ」

    勇者「……あん?」


    地女「俺は、ただ酔ってヤっちゃっただけなのだ」

    地女「あまり人聞きの悪い表現はやめて貰おう」


    勇者「どう聞いても人聞きが悪いわ!!」


    232: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/07(水) 21:29:48.11 ID:eXgVFMmJo

    勇者「酔って色々と手を出して逃げて来た奴が、よくもまあ……」

    地女「まあ、何とかなるだろう!」

    勇者「お前、どうしてそんなに前向きなんだよ!?」

    地女「知れたことよ」


    地女「……光の勇者」

    地女「敵とは言え、頼りにしているぞ」


    勇者「お前の、その俺への信頼は何なの!?」


    233: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/07(水) 21:34:35.98 ID:eXgVFMmJo

    勇者「姿を変えてるとは言え、魔王にはバレたんだろ?」

    地女「ああ、魔王様の魔眼は欺けなかったのだ」

    勇者「……お前、よく殺されなかったな」

    地女「バレて影に引きずり込まれた時は、肝を冷やしたぞ!」


    地女「だがまあ、今後はちょこちょこ会いに来るそうなのだ」

    地女「――余とお前、二人だけの秘密だな」

    地女「……と、嬉しそうに笑っていた」

    地女「魔王様もお喜びのようで、俺も鼻が高いわ!」


    勇者「勇者パーティーと魔王城で遠距離恋愛すんじゃねえよ!!」


    234: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/07(水) 21:40:23.38 ID:eXgVFMmJo

    勇者「っていうか、剣の乙女と火の四天王はどうするんだ!」

    地女「どう、とは?」

    勇者「なんでキョトンとしてるんだよ!?」

    地女「何を言っている」


    地女「酔っていて、俺もほとんど覚えていないのだ」

    地女「それに、どちらもヤっちゃった時、俺は女の姿だった」

    地女「加えて、俺が地の四天王だとは気付かれていない」

    地女「まあ……女同士なら、セーフだろう! うむ、セーフ!」


    勇者「放ったらかしにしとくつもりかよ!?」


    235: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/07(水) 21:45:38.21 ID:eXgVFMmJo

    勇者「それに、他にもまだ居るだろう!」

    地女「ああ、だが……水の四天王ならば心配ないぞ」

    勇者「いや、お前……この状況を知ったら怒り狂いそうだって」

    地女「まず、間違い無く俺の命を狙ってくるだろう」


    地女「――だが、案ずるな! 光の勇者よ!」

    地女「お前の聖剣と光の加護!」

    地女「祝福の聖女の支援と回復!」

    地女「剣の乙女の圧倒的な剣技!」

    地女「そこに! この俺が加われば……恐るるに足りん!」


    勇者「お前、その発言最悪すぎるぞ!!」


    236: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/07(水) 21:51:17.79 ID:eXgVFMmJo

    地女「地は水に有利とは言え、万が一もあるからな!」

    勇者「絶対に手は貸さないからな!?」

    地女「何!? 仲間を見捨てるというのか!?」

    勇者「そもそも、属性の有利不利なら風の四天王はどうするんだよ!」


    地女「……あー……風の四天王か」

    地女「奴はなぁ……うむむ、どうするか……」


    勇者「……ん?」


    237: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/07(水) 22:01:53.07 ID:eXgVFMmJo

    勇者「なんだ、妙に歯切れが悪いじゃないか」

    地女「風の四天王は、男の格好をしていただろう?」

    勇者「まあ……俺達は男だと思ってたんだけどな」

    地女「それでな……少し、悪いと思っているのだ」


    地女「風の四天王は……体は女、心は男だったのかも知れん」

    地女「だが、酔った勢いでヤっちゃってだな?」

    地女「体は女、心は男……しかし、目覚めさせてしまったのだろう」

    地女「この責任は……どう取るべきか……!」


    勇者「お前、気遣う所おかしいぞ」


    238: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/07(水) 22:05:53.77 ID:eXgVFMmJo

    地女「おかしくはないぞ、光の勇者よ!」

    勇者「いや、おかしいっての!」

    地女「ええい、わからんのか!?」

    勇者「わかんねえっつってんだろうが!」


    地女「酔った勢いで、お前が今の俺をヤっちゃってだな」

    地女「俺が、目覚めてしまったとしたら……どう思う?」


    勇者「それは……なんか申し訳なくなるな」

    勇者「……」

    勇者「いやお前、変な想像させんじゃねえよ!!」


    239: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/07(水) 22:13:12.40 ID:eXgVFMmJo

    地女「だが、俺の言いたい事はわかっただろう」

    勇者「……まあ、何となく」

    地女「勇者よ……もしそうなった時、お前ならばどうする?」

    勇者「……一つ、無かったことに」


    「――出来ると思うかい?」


    勇者・地女「!?」


    風の四天王(以下、風王)「やあ、御機嫌よう」


    勇者・地女「!!?」


    240: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/07(水) 22:18:03.87 ID:eXgVFMmJo

    勇者「か、風の四天王!?」

    地女「ど、どうして此処に!?」


    風王「僕は、捜し物が得意でね」

    風王「君を見つけた方法は……教えられないな」

    風王「だって……また、逃げた時に困るだろう?」

    風王「そうは思わないかい?」

    風王「――地の四天王」


    地女「くっ……勇者よ、どうする!?」

    勇者「ここで俺に振るんじゃねえよ!!」


    241: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/07(水) 22:25:13.72 ID:eXgVFMmJo

    風王「それと、勘違いを訂正しておくよ」

    風王「僕は、元々身も心も女さ」

    風王「男の格好をしていたのは……ちょっとした趣味かな」

    風王「だから……ふふっ、君が気に病む必要なないよ」


    地女「おおっ、そうだったのか!」

    地女「ならば、良し!」

    地女「感謝するぞ、風の四天王よ! 心が軽くなった!」


    風王「……」


    勇者「空気が重くなってんだよおおおおお!!」


    242: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/07(水) 22:31:52.35 ID:eXgVFMmJo

    風王「……地の四天王」

    風王「このまま、僕と一緒に戻ろう」


    地女「すまんが、それは出来ん」


    風王「どっ、どうしてだい?」

    風王「何か、理由でもあるのかい!?」


    地女「それは……」チラッ

    勇者「……」

    地女「すまんが、それは言えん」


    風王「っ……!」ギロッ!


    勇者「……えっ?」


    243: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/07(水) 22:38:28.92 ID:eXgVFMmJo

    風王「そうか……君が、地の四天王を……!」ギロッ!


    勇者「いや! いやいや待て待て! はっ!?」

    地女「違う! 光の勇者は、悪くないのだ!」


    風王「っ!? ゆ、勇者を庇うのかい……!?」


    地女「そうではないのだ、風の四天王よ!」

    勇者「そっ、そうだ! 風の四天王、勘違いはよせ!」


    風王「……ふ……ふふふ」

    風王「君たち……随分と、仲が良いじゃないか!」


    地女「うむ、仲は良いな」

    勇者「お前ちょっと黙っててくんない!?」


    244: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/07(水) 22:45:40.31 ID:eXgVFMmJo

    風王「……もう一度だけ聞くよ」

    風王「地の四天王、僕と一緒に戻ろう」


    地女「俺の答えは変わらん」

    勇者「いやもう、帰れって! 頼むから!」


    風王「ふふ……あははははっ!」

    風王「こんな屈辱、生まれて初めてだよ!」

    風王「……!」ギロッ!


    勇者「ほらああああ!! 俺を睨んでるじゃねえかあああ!!」


    245: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/07(水) 22:52:11.31 ID:eXgVFMmJo

    風王「そうか……地の四天王、君は……」

    風王「……女の、僕よりも――」


    勇者「おいコラ、テメエ! 早く誤解を解け! 早ーく!!」


    風王「――そこの……男の、光の勇者を選ぶんだね」


    地女「む? いやいや、何を言っているのだ?」

    地女「そういう意味で選ぶなら、女のお前を選ぶぞ?」

    地女「それに、お前は美人だしな!」


    風王「……」

    風王「えっ? はっ……えっ?」


    246: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/07(水) 23:03:02.26 ID:eXgVFMmJo

      ・  ・  ・

    地女「――ふはは! 光の勇者よ、風の四天王を退けたな!」

    勇者「呑気に笑ってんじゃねえよ!!」

    地女「……ふっ、慌てるな」

    勇者「あん?」


    地女「奴は、引き際に言っていた」

    地女「――君が此処に居る事は、僕の胸の中に閉まっておこう」

    地女「……とな! ふっはははは!!」


    勇者「お前がしでかした事がバレる心配はしてねえ!!」


    247: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/07(水) 23:11:57.50 ID:eXgVFMmJo

    地女「やはり、お前を頼って正解だったぞ!」

    勇者「……腹が立つ位、お前に都合良く行ってるな」

    地女「お前のお陰だ、光の勇者よ」

    勇者「ぶっとばすぞ?」


    地女「光の加護は、仲間をも災いから守る」

    地女「……言い伝えは、やはり真実だった」


    勇者「……は?」


    地女「でなければ、とっくに俺の首は飛んでいるだろうからな!」


    勇者「……ま、待て待て! 待て!」

    勇者「この状況は、マジで俺のせいでもあるのか!?」


    248: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/07(水) 23:24:20.94 ID:eXgVFMmJo

    地女「頼りにしているぞ、光の勇者!」

    勇者「やめろ! 今、俺をそう呼ぶな!」

    地女「リーダー!」

    勇者「! お前をパーティーから外せば――」


    地女「ふはは! そうはさせんぞ!」

    地女「……状況が良い感じになるまで!」

    地女「この、地の四天王!」

    地女「お前を道連れにしてくれるわ!!」


    勇者「お前を殺――したら……俺が恨まれるもんな!!」


    地女「うむ! だから、これからも――」


    パァァ……ァァァ


    地の四天王「光の勇者よ、助けてくれ!」



    おわり


    254: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 20:48:44.18 ID:nWRwErPCo

    書きます


    水の四天王「祝福の聖女よ、何かありましたの?」


    255: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 20:52:12.13 ID:nWRwErPCo

    祝福の聖女(以下、聖女)「わ……わかりますか?」

    水の四天王(以下、水王)「ええ、落ち着きがありませんもの」

    聖女「じ、実は……勇者様に、キスしちゃいました///」

    水王「まあ! とうとう、一歩踏み出したんですのね!」


    聖女「はいっ!///」

    聖女「なので……私達、結婚しますっ!///」


    水王「大きな一歩すぎやしませんこと!?」


    256: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 20:57:19.69 ID:nWRwErPCo

    聖女「えっ? 何か、おかしな事言いましたか?」

    水王「ええと……キスしただけ、ですのよね?」

    聖女「えっ? ええっ?」

    水王「……祝福の聖女?」


    聖女「私の――祝福の聖女がキスしたんですよ?」

    聖女「ええと、これはもう……結婚しか無いんですけど……」


    水王「どっ、どういう事ですの!?」


    257: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 21:01:23.89 ID:nWRwErPCo

    聖女「正確には、結婚せざるを得ないと言うか……」

    水王「キスしただけで!?」

    聖女「愛の女神に使える私が、あ……愛を捧げたわけですから///」

    水王「女神教の戒律……ではありませんのね」


    聖女「結婚しなかった場合は……えへへ!///」

    聖女「全身の、毛穴という毛穴から血が吹き出ちゃいますけどね!」


    水王「笑い事じゃありませんわよ!!」


    258: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 21:06:19.30 ID:nWRwErPCo

    聖女「えっ? 結婚すれば、大丈夫ですよ?」

    水王「結婚しなければ、死んでしまうのでしょう!?」

    聖女「だっ、大丈夫ですよ! 死にはしません!」

    水王「けれど……無事では済みませんわよ!?」


    聖女「地獄の苦しみで、精神が崩壊するらしいです!」

    聖女「だから、何の問題もありませんよ!」


    水王「廃人になってしまうだけでしょうに!!」


    259: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 21:10:12.75 ID:nWRwErPCo

    水王「ひっ、光の勇者はこの事を知って!?」

    聖女「あっ、ゆ……勇者様には言わないでください!」

    水王「何故!?」

    聖女「だ……だって……」


    聖女「重い女だ……なんて、思われたくありませんし」

    聖女「だから、勇者様には内緒にしてくださいね!」


    水王「知らぬ間に、命を背負わせているのに!?」


    260: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 21:17:20.35 ID:nWRwErPCo

    聖女「でも、大丈夫ですよ! 絶対に結婚しますから!」

    水王「……随分と、自信があるんですのね」

    聖女「だ、だって……勇者様の事……好きですから///」

    水王「私も……貴女程素直になれたら」


    水王「――友人の結婚式はとても素敵だった」

    水王「――花嫁衣装には、とても憧れる」

    水王「……と、遠回しな言い方をせずに済みましたのに」


    聖女「あの……かなり、直接的だと思うんですけど」


    261: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 21:24:31.07 ID:nWRwErPCo

    水王「あら、私達は何度も体を重ねましたのよ?」

    聖女「……私達がまだキスだけって、からかってます?」

    水王「ふふっ! さあ、それはどうでしょうね」

    聖女「もーっ!……ふふふっ!」


    水王「子供が出来やすい日を狙っていたのですけれど……」

    水王「恋と言うのは、中々うまくいかないものですわね」


    聖女「あ、あの! 私には……は、早すぎる話題です!」


    262: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 21:33:47.54 ID:nWRwErPCo

    水王「避妊魔法は知っているでしょう?」

    聖女「愛の無い魔法ですが……はい、知ってます……」

    水王「けれど、時に奇跡が起き、子供を授かる事がある……」

    聖女「そうです!! それこそ、愛の奇跡です!!」


    水王「――大丈夫だから」

    水王「こう言うと、殿方は勘違いしてしまうんですのよ」

    水王「……魔法を使ったなどと、一言も言っていないのに」

    水王「そして……奇跡が起こるのですわ」


    聖女「……うぁ……ぁ、愛のなせる業ですね!!」


    263: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 21:42:26.91 ID:nWRwErPCo

    水王「まあ……奇跡は、起きませんでしたけれどね」

    聖女「まだ、戻って来てないんですか?」

    水王「先日貴女に諭されましたし、気長に待ちますわ」

    聖女「……早く、帰って来ると良いですね」


    水王「ええ……耐えきれず、零れた涙が湖にならぬ内に」


    聖女「……水の四天王さん」


    水王「その湖の水が溢れ、津波となって街を飲み込まぬ内に」


    聖女「水の四天王さん!?」


    264: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 21:47:30.55 ID:nWRwErPCo

    水王「ああ……早く、帰ってきてくださいまし……!」

    聖女「私も、祝福の聖女として、平和のために祈ります」

    水王「今頃、どこで何をしているの……!」

    聖女「あ、あのー……水の四天王さん?」


    水王「愛しの、地の四天王……!」


    聖女「……」

    聖女「えっ?」


    265: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 21:49:58.70 ID:nWRwErPCo

    聖女「みっ、水の四天王さん!?」

    水王「……えっ?」

    聖女「いっ、今の……今のって!?」

    水王「す、すみません……自分の世界に入ってしまって……」


    聖女「水の四天王さんの想い人って――地の四天王だったんですか!?」


    水王「……」

    水王「ちっ――違いましゅわにょ!?」


    266: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 21:57:32.19 ID:nWRwErPCo

    聖女「同僚って……あー! あー、そういう事ですか!」

    水王「ちっ、違……違いましてよ!」

    聖女「確かに……はー! 職場恋愛って、はいはい!」

    水王「……くううっ!/// 迂闊でしたわ!///」


    水王「ぜ、絶対!/// 誰にも言わないでくださいまし!///」

    水王「祝福の聖女よ、お願いしますわ!///」


    聖女「……」

    聖女「えー?」ニマニマ


    267: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 22:02:07.49 ID:nWRwErPCo

    聖女「どうしてですか?」ニマニマ

    水王「そ、それは……魔王様と、他の四天王の前では、ですね……」

    聖女「はいはい?」ニマニマ

    水王「……バレないように、振る舞っているのです」


    水王「だって……ねえ?」

    水王「水と、地の四天王がだなんて……うふふっ!///」


    聖女「もーっ!/// も――っ!///」


    268: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 22:10:51.98 ID:nWRwErPCo

    水王「絶対……絶対、内緒ですわよ?///」

    聖女「ふふっ、勿論ですよ!///」

    水王「やだもう、どうして貴女まで顔を赤くしてるの///」

    聖女「わかりません/// なんか、うつっちゃいました///」


    水王「……あの人が、帰ってきたら」

    水王「私と貴女……そして、地の四天王と光の勇者の四人で――」


    聖女「っ!?」ゴクリ…


    水王「精霊の湖の側にある、別荘に遊びに行きません?///」


    聖女「行きます!/// ぜ~ったい行きます!///」


    269: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 22:17:33.04 ID:nWRwErPCo

    聖女「凄いです……なんか、世界が輝いて見えます!」

    水王「うふふっ! 当然、貴女と勇者の部屋は一緒でしてよ!」

    聖女「えっ……えー?/// ええ~っ?///」

    水王「……ゴホンッ!」


    水王「……祝福の聖女よ」

    水王「私の想い人の事は、誰にも言わない」

    水王「……誓って、頂けますか?」


    聖女「……水の四天王」

    聖女「私は、貴女の想い人の事は、決して口外しません」

    聖女「愛の女神様と――」


    聖女「――私達の、友情にかけて!!」


    270: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 22:22:09.18 ID:nWRwErPCo

      ・  ・  ・

    闇の魔王(以下、魔王)「祝福の聖女よ、今日は機嫌が良いな」

    聖女「……えへへっ、わかっちゃいますか?」

    魔王「ああ、余と其方の仲では無いか」

    聖女「……魔王さん」


    魔王「例え、人間を全て滅ぼしたとしても……」

    魔王「そ……其方だけは、生かしておこう」


    聖女「えっ、あの……」

    聖女「はあ……あ、ありがとう……ございます……?」


    272: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 22:30:51.89 ID:nWRwErPCo

    魔王「ふむ……あまり、嬉しそうでは無いな」

    聖女「いっ、いえ!」

    魔王「何なりと申せ、其方は何が望みだ?」

    聖女「えっ?」


    魔王「其方の、今の上機嫌な様子」

    魔王「それは……勇者と、誓いの口付けを交わしたから」

    魔王「――だけはあるまい?」


    聖女「それは……」


    273: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 22:34:49.86 ID:nWRwErPCo

    聖女「その……内緒なんです」

    魔王「何?」

    聖女「ええ、と……内緒の話を聞いて……」

    魔王「……ふむ」


    魔王「秘密の共有、か」

    魔王「確かに、それは互いの絆を深めるものだ」


    聖女「だから……言えないんです」

    聖女「……ごめんなさい」


    魔王「……」

    魔王「構わん、許す」


    274: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 22:40:11.17 ID:nWRwErPCo

    魔王「だが、面白くは無いな」

    聖女「えっ?」

    魔王「どれ……余も、其方だけに秘密を明かそう」

    聖女「ど、どうしてですか……?」


    魔王「余が、闇の魔王だからだ」

    魔王「そして、祝福の聖女……其方が――」


    聖女「私が……?」


    魔王「……いや、それは明かせぬ」


    275: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 22:47:01.67 ID:nWRwErPCo

    魔王「――余が、明かす秘密」

    聖女「……」

    魔王「それは――余が恋をし、愛を育んでいる者の事だ」

    聖女「えっ!? それって……」


    魔王「その者の名を……其方に教えよう」

    魔王「どうだ? 知りたくはないか?」


    聖女「それは……知りたいです!!」

    聖女「だって、ずっと『内緒だ』って言ってたんですもん!!」


    277: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/08(木) 22:51:25.85 ID:nWRwErPCo

    魔王「その者の所在は明かせぬが……」

    聖女「構いません! ええ、構いませんとも!」

    魔王「ふふっ……其方は、コイバナには食いつきが良いな」

    聖女「はいっ!」


    聖女「だって私は――祝福の聖女ですから!」

    聖女「それに……私達が、こうして話すきっかけ」

    聖女「それも――恋の話でしたからね!」ニコッ!


    魔王「……ならば、聞くが良い」ニコリ

    魔王「余の、愛する者とは……」


    聖女「とは!? わぁ~っ!/// ドキドキします!///」ニコニコ!


    魔王「地の四天王だ」



    おわり


    285: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/09(金) 21:54:08.91 ID:zozdBxOjo

    書きます


    火の四天王「剣の乙女よ、私はどうすれば良い?」


    286: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/09(金) 21:59:02.19 ID:zozdBxOjo

    剣の乙女(以下、乙女)「急に現れて、何?」

    火の四天王(以下、火王)「私には……もう、わからない」

    乙女「だから、何が?」

    火王「奴に……婚約者に、何と言えばいいのだ!」


    乙女「酔って、朝起きたら剣の乙女がベットに居た」

    乙女「どっちも裸で、覚えてないけどヤっちゃったらしい」

    乙女「……じゃない?」


    火王「……うわあああ!!」


    287: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/09(金) 22:02:44.40 ID:zozdBxOjo

    乙女「大きな声を出さないで、うるさいわよ」

    火王「私は! 私は、裏切ってしまった!」

    乙女「ねえ、聞いてるの?」

    火王「浮気……しかも、事もあろうに敵とだ!」


    乙女「あのね、声を抑えてくれない?」

    乙女「そんなだから、あの時も声が大きいのよ」


    火王「どの時――」

    火王「――……言うな! 頼む、言わないでくれ!」


    288: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/09(金) 22:05:48.46 ID:zozdBxOjo

    乙女「だったら、声を小さくして頂戴」

    火王「……わかった」

    乙女「そうそう、良い子ね」

    火王「私は……どうすれば……!」


    乙女「……あのね、火の四天王」

    乙女「あまり、被害者ぶらないで貰えるかしら?」


    火王「……」

    火王「えっ?」


    289: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/09(金) 22:08:57.15 ID:zozdBxOjo

    乙女「覚えてないみたいだけど、貴女……ノリノリだったわよ?」

    火王「ばっ、馬鹿な! 有り得ん!」

    乙女「……何? 本当に、覚えてないの?」

    火王「覚えていたら、正気を保てているものか!」


    乙女「――んー、ちゅ~っ! ちゅ~う~っ!」

    乙女「って、貴女――」


    火王「わ――っ!?/// わ――っ!?///」


    290: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/09(金) 22:11:56.08 ID:zozdBxOjo

    火王「う……嘘だろう!?///」

    乙女「良かったわね、火の四天王」

    火王「! やはり嘘か! 驚かせる――」

    乙女「いえ、そうじゃなくて」


    乙女「結婚していなくても、ブレスは出なかったわよ」

    乙女「もんのすごいディープなキッスをしても」


    火王「ひああああ!?(ボワッ)/// ひああああ!?(ボワッ)///」


    291: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/09(金) 22:15:42.36 ID:zozdBxOjo

    火王「有り得ない!/// そんな、ふしだらな!///」

    乙女「まあ、最初のキスは恐る恐る……チュッって感じだったわね」

    火王「だろう!? そこから、無理矢理――」

    乙女「ええ」


    乙女「チュッとしたら、目を見開いてね」

    乙女「そこからはもう、スリスリベタベタ……」

    乙女「言葉遣いも、なんだか幼くなっちゃって、もう」


    火王「おぶっふ!?(ボワァッ)///」


    292: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/09(金) 22:19:25.00 ID:zozdBxOjo

    乙女「それで、やっと会えただの……」

    火王「そんな! そんなっ……!」

    乙女「ずっと、探してただの……」

    火王「探してなどいなかった……!」


    乙女「――本当に、見せつけてくれたわ」

    乙女「恋人の私が見てるっていうのに」


    火王「……」

    火王「えっ?」


    293: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/09(金) 22:24:32.30 ID:zozdBxOjo

    火王「私は、お前と……その、しっ、しちゃった訳では無いのか?」

    乙女「当たり前でしょう?」

    火王「なっ、何だと!?」

    乙女「……はあ、本当に何も覚えてないのね」


    乙女「……貴女としたのは、私の恋人」

    乙女「大地の魔女のお姉様よ」


    火王「おっ……お姉様……?」


    294: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/09(金) 22:30:56.36 ID:zozdBxOjo

    火王「だが、待て……待ってくれ……!」

    乙女「一対一の決闘じゃなく、集団戦闘だったの」

    火王「はっ……ほっ……!?」

    乙女「まあ、結果は私達の惨敗だったけれど、ね」


    乙女「交互でも、一対二でも……凄かったわ、お姉様///」

    乙女「……ふふっ!」

    乙女「今度は、二人がかりででも、一矢報いましょうね?」


    火王「……すまない、少し時間をくれ」

    火王「は、破廉恥すぎて……理解が追いつかない……!」


    296: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/09(金) 22:36:11.06 ID:zozdBxOjo

    乙女「あの夜、一番破廉恥だったのは貴女だけれどね」

    火王「ういっ!?(ボワッ)///」

    乙女「あと……一つ、お願いがあるんだけど」

    火王「おっ、お願い……!?///」


    乙女「貴女、盛り上がると龍の翼が出るみたいなの」

    乙女「ただ、あまりパタパタされると邪魔なのよね」


    火王「つっ……つつつ、翼まで出ていたのか!?(ボワァァッ)///」


    297: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/09(金) 22:45:15.96 ID:zozdBxOjo

    乙女「何? そんなに驚くこと?」

    火王「わ……私の魔力の源は、喜びの感情なんだ……」

    乙女「ふぅん、そうだったのね」

    火王「強者と戦える喜びが溢れた時、龍の翼が出るんだが……」


    乙女「性の喜びが溢れて、翼が出たのね」

    乙女「戦闘狂かと思いきや、色情狂だったって事かしら」


    火王「っ……!(ボワッ)/// っふぅっ……!(ボワァッ)///」


    298: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/09(金) 22:53:00.35 ID:zozdBxOjo

    火王「私が、そんなっ……!」

    乙女「残念だけど、事実は変えられないわ」

    火王「う……うあぁっ……!」

    乙女「……ふふっ」


    乙女「――ようこそ、火の四天王」

    乙女「貴女はもう……私と同じ」

    乙女「――お姉様の、妹なのよ」


    火王「やめろ……! やめてくれぇっ……!」


    299: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/09(金) 22:57:08.57 ID:zozdBxOjo

    火王「私には――婚約者が居る!」

    乙女「それは、運命の相手じゃなかったのよ」

    火王「そんな……そんな事……!」

    乙女「いいえ、貴女の体は知っていたわ」


    乙女「貴女の運命の相手は――大地の魔女」

    乙女「これは、何があろうと揺るがないわ」


    火王「う……ううっ……!」

    …ガクッ!


    300: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/09(金) 23:06:23.12 ID:zozdBxOjo

    乙女「……火の四天王」

    火王「……」

    乙女「私は、貴女のあの時の喜び様が忘れられないわ」

    火王「……」


    乙女「大地の魔女のお姉様と、唇が触れ合った時」

    乙女「あの時の貴女は、とても嬉しそうな顔をしていたわ」


    乙女「――まるで、探し求めていたものを見つけたみたいに」


    乙女「……ね」


    火王「……剣の乙女」


    301: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/09(金) 23:11:23.37 ID:zozdBxOjo

    乙女「認められないなら、お願いしてみなさいよ」

    火王「お願い……?」

    乙女「私も、貴女だから……許してあげるんだから」

    火王「何をだ……?」


    乙女「酔っていない状態で、大地の魔女のお姉様とキスをするの」

    乙女「その時、貴女が感じた想いに……素直になれば良いわ」


    火王「……少し」

    火王「少しだけ……考えさせてくれ」


    302: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/09(金) 23:18:24.99 ID:zozdBxOjo

      ・  ・  ・

    乙女「……はぁ、本当に世話が焼けるんだから」

    乙女「……」

    乙女「――そこに居るのは、わかってるわよ」

    乙女「隠れてないで、出てきなさい」


    風の四天王(以下、風王)「……」


    乙女「御機嫌よう、とは言わないのかしら?」


    風王「……ああ、まあね」


    303: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/09(金) 23:28:34.47 ID:zozdBxOjo

    乙女「それで? 貴女の探しものは見つかったの?」

    風王「……ああ、見つけるには見つけたよ」

    乙女「あら、良かったじゃないの」

    風王「だけど、まだ戻れないと……言われてしまったんだ」


    風王「――女の僕を選ぶ、と」

    風王「……そう、言ってくれはしたんだけどね」


    乙女「……」

    乙女「ん?」


    304: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/09(金) 23:41:44.24 ID:zozdBxOjo

    乙女「貴女の想い人って、男性よね?」

    風王「ああ、そうだよ」

    乙女「……そうよね、私の勘違いよね」

    風王「勘違い?」


    乙女「貴女の想い人が――」

    乙女「――私の恋人、大地の魔女のわけないものね」


    風王「……」


    305: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/09(金) 23:49:24.22 ID:zozdBxOjo

    風王「……少し、意地悪をしようかな」

    乙女「何? 意地悪?」

    風王「僕と君は、元々敵同士だからね」

    乙女「……何を勿体ぶってるのかしら」


    風王「――僕と、大地の魔女は……ある秘密を共有している」

    風王「それも……とてもとても、重大な秘密を」


    乙女「……何なの、それは」


    306: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/09(金) 23:56:10.26 ID:zozdBxOjo

    風王「ははっ、さあてね!」

    フワッ…


    乙女「っ、待ちなさい! 話は終わってないわ!」


    風王「気になるなら、直接本人に聞いてみると良いさ」

    風王「――私に、何か隠し事をしてませんか?」

    風王「ってね! ははははっ!」


    乙女「風の四天王! 待ちなさい!」

    乙女「……」

    乙女「……逃げ足の早い……!」


    307: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 00:04:17.12 ID:Dg3S28BXo

      ・  ・  ・

    大地の魔女(以下、地女)「光の勇者よ、気付いているか?」

    光の勇者(以下、勇者)「……ああ、二人の様子がおかしい」


    地女「剣の乙女は――最近、剣筋に迷いが見られる」


    勇者「祝福の聖女は――近頃、何か思い悩んでるみたいだ」


    地女「どうするのだ、リーダー」


    勇者「……」


    308: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 00:10:10.47 ID:Dg3S28BXo

    地女「聖女の悩みとは、恐らく……」

    勇者「……」


    地女「光の勇者よ」

    地女「お前との、恋の行方に関する事だろう」


    勇者「……多分、そうなんだろうな」

    勇者「そして、剣の乙女の迷いってのは……」


    地女「……うむ」

    地女「……サッパリわからんなぁ」


    地女・勇者「……」


    309: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 00:18:29.69 ID:Dg3S28BXo

    地女「……よし! ここは任せて貰おう!」

    勇者「何?」

    地女「なぁに、お前には世話になっているからな!」

    勇者「まあ……本当にそうだな」


    地女「今の俺は、見た通り美少女だ!」

    地女「つまり、ガールズトークすらお手の物よ!」


    勇者「……今みたいな状況は、初めてなんだ」

    勇者「だから……何だ、その……」


    地女「ええい、皆まで言うな! 光の勇者よ!」

    地女「大船に乗ったつもりで――」


    地女「地の四天王に、全て任せておけ!」



    おわり


    318: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 21:06:14.05 ID:Dg3S28BXo

    書きます


    地の四天王「光の勇者よ、お前は留守番だ!」


    320: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 21:11:24.42 ID:Dg3S28BXo

    光の勇者(以下、勇者)「いやお前……その格好」


    地の四天王「む? おお、そうだったそうだった!」

    パァァ……ァァァ

    大地の魔女(以下、地女)「――うむ! これで美少女だな!」


    勇者「自分で言うんじゃねえ!」

    勇者「っつーか、服くらい着ろ!」


    321: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 21:16:00.83 ID:Dg3S28BXo

    地女「良いではないか、減るものでもなし」クネッ

    勇者「色っぽいポーズ決めんな!」

    地女「やれやれ、朝から元気だな」

    勇者「……っていうか、なんで元の姿に戻ってたんだよ?」


    地女「む? おお、昨晩は闇の魔王様がお忍びで来ていてな?」

    地女「それで、まあ……なっ? わかるだろう?」


    勇者「ああもう、お前本当何なの!?」


    322: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 21:19:22.32 ID:Dg3S28BXo

    地女「今は、大地の魔女――お前達の仲間だ」

    勇者「……本当に、頼むぞ」

    地女「うむ、祝福の聖女と、剣の乙女の事は任せておけ」

    勇者「……本当の、本当に頼むからな」


    地女「光の勇者よ、お前には世話になっている」

    地女「それに俺は、このパーティーが気に入っているのだ」

    地女「俺に出来る事ならば、喜んでやろうではないか」


    勇者「……四天王の言葉とは思えないよな、本当に」


    323: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 21:22:32.62 ID:Dg3S28BXo

      ・  ・  ・

    祝福の聖女(以下、聖女)「あの……お話って、何ですか?」

    地女「まあまあ! まずは、ケーキを食べるぞ!」

    聖女「……」

    地女「この店のケーキは、街でも評判なのだ!」


    地女「――ケーキは、悩みごとを解決してはくれん」

    地女「だが、食べれば幸せな気分になるだろう?」


    聖女「……大地の魔女さん」


    324: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 21:26:52.43 ID:Dg3S28BXo

    聖女「……私が悩んでるのに、気付いてたんですね」

    地女「当たり前だろう?」

    聖女「えっ?」

    地女「加入して日が浅いが、もうパーティーの仲間なのだからな!」


    地女「……ままっ、そんな事はどうでも良い!」

    地女「ケーキはいくつ食べる? 二つか? 三つでも良いぞ!」


    聖女「ひ、一つで十分です」


    325: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 21:32:16.04 ID:Dg3S28BXo

    聖女「……すみません、ご迷惑をおかけして」

    地女「むう?」

    聖女「私のために、こんな事まで……」

    地女「何を言っているのだ」


    地女「今日は、ケーキを食べて女子トークをしに来ただけ」

    地女「迷惑だとは、微塵も考えてはいないぞ」

    地女「……食べ終わって、美味しかった、との礼は受け取るがな!」


    聖女「……ふふっ」

    聖女「……ありがとう、ございます」


    326: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 21:36:47.63 ID:Dg3S28BXo

    地女「お前が話したいというなら、聞くのもやぶさかではない」

    聖女「……」

    地女「言えないというのなら、それもまた良し」

    聖女「……大地の魔女さん」


    地女「ただ、礼を言われる時は、笑っていて欲しいものだな!」

    地女「最近の作り笑いでない……先程のような、自然な笑顔で」


    聖女「……うふふっ」

    聖女「美味しくてお礼を言うって、決まってるんですね!」


    327: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 21:40:59.23 ID:Dg3S28BXo

    聖女「……少しだけ、相談しても良いですか?」

    地女「うむ! かかってくるが良い!」

    聖女「これは……私の友達二人の話なんですが」

    地女「二人?」


    聖女「私の友達二人が……悪い、一人の男に弄ばれてるんです」

    聖女「けれど……二人共、その男を信じているんです」

    聖女「私は……その事を告げるべきなんでしょうか?」


    地女「……とんだ悪人が居たものだな!!」


    328: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 21:44:31.22 ID:Dg3S28BXo

    地女「何処の痴れ者だ、その男は!」

    聖女「それは……約束なので、言えないんです」

    地女「ふむ……そうなのか」

    聖女「二人共、私を信頼して……相手が誰か教えてくれたんです」


    地女「……祝福の聖女」

    地女「お前は、よっぽどその二人に信頼されているのだなぁ」


    聖女「……はい」


    329: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 21:46:30.98 ID:Dg3S28BXo

    聖女「お互い、立場があるけれど……とっても仲良しなんです」

    地女「どちらも、得難い友人という訳か」

    聖女「……はい」

    地女「……ならば、答えは決まっている」


    地女「祝福の聖女よ」

    地女「その事で悩むのは、もうやめるのだ」


    聖女「……」

    聖女「えっ?」


    330: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 21:56:12.48 ID:Dg3S28BXo

    地女「お前の悩みとは、そもそも他人の恋愛」

    聖女「だ、だけどっ!」

    地女「それにな? 祝福の聖女よ」

    聖女「……何ですか」


    地女「その二人が、男を信じ切っているのならば……」

    地女「女同士の、壮絶な戦いが始まるかも知れんぞ?」


    聖女「あり得……無いとも言い切れない!!」


    331: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 21:59:24.16 ID:Dg3S28BXo

    地女「だから、放っておくのが一番なのだ」

    聖女「でも……私は、どうしたら……」

    地女「何を言っているのだ? そんなものは決まっている」

    聖女「えっ?」


    地女「まず、食べるケーキを選ぶ!」

    地女「甘い物無くして、女子トークとは言えないからな!」


    聖女「……」

    聖女「あ……あはははっ!」


    332: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 22:03:09.85 ID:Dg3S28BXo

    聖女「……何も解決してないけど、ちょっと気が楽になりました」

    地女「うむ! それは良かった!」

    聖女「でも……また、その事で悩むと思います」

    地女「難儀な性格だな」


    聖女「その時は……また、お話を聞いて貰えますか?」


    地女「任せておけ!」ニコッ!


    聖女「そ……それと、ですね……?」

    聖女「あの……お姉ちゃん、って呼んでもいいですか……?」


    333: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 22:06:28.00 ID:Dg3S28BXo

      ・  ・  ・

    剣の乙女(以下、乙女)「――ふっ!」

    ブンッ!

    乙女「……くっ」


    「――剣の乙女よ、此処に居たのか」


    乙女「……お姉様」


    地女「うむ! 大地の魔女のお姉様なのだ!」


    334: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 22:10:00.04 ID:Dg3S28BXo

    乙女「……どうして、此処に?」

    地女「迷っていたら、辿り着いた……というのは、どうだ?」

    乙女「……」

    地女「まあ、それは冗談としてだ」


    地女「剣を振るう時には、迷うな」

    地女「お前の剣技には、迷いは似合わない」


    乙女「……お姉様」


    335: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 22:12:57.30 ID:Dg3S28BXo

    乙女「あ……あのっ!」

    地女「む? 何だ?」


    乙女「大地の魔女のお姉様……!」

    乙女「お姉さまは、私に何か隠していませんか!?」


    地女「うむ!」

    地女「お前には、沢山の事を隠しているぞ!」


    乙女「えっ、あ……いえ、あのっ!?」

    乙女「そんなに開き直られると……え、ええっ!?」


    336: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 22:17:53.80 ID:Dg3S28BXo

    地女「誰でも、隠し事の十や二十はあるものだろう?」

    乙女「一つや二つ、ではなく!?」

    地女「ふはは! 恐れ入ったか!」

    乙女「多すぎます! 何を隠しているんですか!?」


    地女「剣の乙女よ、とりあえず一つ教えよう!」

    地女「隠し事のある女というのは、何故か魅力的なのだ!」


    乙女「何か違います、お姉様!」

    乙女「私の質問への答えとしては、何か違います!」


    337: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 22:24:11.29 ID:Dg3S28BXo

    地女「違ったか?」

    乙女「違うわよ! 私が聞いたのは、秘密! 秘訣じゃないわ!」

    地女「おおっ、やはりお前は敬語よりそっちの方がいいな!」

    乙女「きゅ、急に何を……」


    地女「それで? この大地の魔女の何が知りたい?」

    地女「遠慮せずに、何でも聞くが良い!」


    乙女「な、何が……って……」


    338: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 22:30:35.60 ID:Dg3S28BXo

    乙女「……」

    地女「さあ、遠慮するな! 答えるとは限らんがな!」

    乙女「……ふふっ、何よそれ?」

    地女「年長者として、出来る限りは答えよう!」


    乙女「……やめておくわ」

    乙女「だって、隠し事が魅力なら……えっ!?」

    乙女「まっ、待って!? 年長者って言った!?」


    地女「む? 言っていなかったか?」


    339: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 22:39:05.79 ID:Dg3S28BXo

    乙女「だって、どう見ても私より年下じゃないの!」

    地女「魔法で姿を変えているのだ」

    乙女「ま……待って……! えっ、ちょっと……!」

    地女「どうした? 頭が痛いのか?」


    乙女「あ、貴女は……一体、何者なの?」

    乙女「どうして、此処に居るの?」


    地女「大地の魔女は、迷う少女を助けに来た」

    地女「仲間を助けるのは、当然の事だからな!」


    乙女「しょ……少女って……!///」


    340: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 22:44:34.30 ID:Dg3S28BXo

    地女「剣の乙女よ、お前に聞こう!」

    乙女「……私に、何を?」

    地女「そんなものは、決まっている!」

    乙女「……」


    地女「最近、お前の剣には迷いが見られる!」

    地女「その理由、話して貰うぞ!」

    地女「さあ……ガールズトークの始まりなのだ!」


    乙女「……」

    乙女「へっ?」


    341: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 22:48:30.99 ID:Dg3S28BXo

    乙女「ねえ……全然、何もわかってなかったの?」

    地女「ああ、サッパリな!」

    乙女「……」

    地女「わからない事は聞く! ふはは、素直だろう!」


    乙女「……ふふっ」

    乙女「あっ、あはははっ! 何よ、それ!」

    乙女「ふふふっ、あはっ、あははははっ!」


    地女「むう……?」

    地女「どうして笑っているのだ……?」


    342: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 22:57:46.51 ID:Dg3S28BXo

      ・  ・  ・

    地女「――と、言う訳だ! 二人共、元気になったぞ!」

    勇者「……お前、凄いな」

    地女「光の勇者よ、もっと褒め称えても構わんぞ!」

    勇者「いや……素直に凄いと思った」


    地女「――祝福の聖女の悩み」

    地女「一瞬だけ、俺のことかとも思ったがな?」

    地女「俺は、ヤっちゃった数は二人ではきかぬ!」

    地女「それに、酔ってただけで、弄んだつもりはない!」

    地女「――だから、どこかのクズの話なのだ!」


    勇者「いや、お前の方がクズだろう!?」


    343: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 23:05:44.52 ID:Dg3S28BXo

    地女「光の勇者よ、俺の事よりも、聖女に笑顔が戻った事を喜べ」

    勇者「……俺が聞いても、大丈夫としか言ってくれなかったからな」

    地女「愛する者に心配をかけまいと……健気ではないか」

    勇者「あ、愛するって……う、うるせえよ!///」


    地女「――剣の乙女の迷い」

    地女「あれは恐らく……まあ、何だ」

    地女「……年齢に関する事だな」

    地女「ほら……今の俺の見た目は美少女だろう?」

    地女「だから、まあ、色々とな? 気を付けていこうな?」


    勇者「……ああ、そうだな」


    344: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 23:14:54.95 ID:Dg3S28BXo

    地女「それに……安心ばかりもしてられん」

    勇者「お前は、安心してる暇なんか全く無いと思うぞ」

    地女「それを言うならば、お前もだぞ? 光の勇者よ」

    勇者「……あん?」


    地女「光の勇者よ!」

    地女「祝福の聖女に、お前からキスをし――」

    地女「――舌を入れるのだ!」


    勇者「……」

    勇者「…………」


    勇者「はっ?」


    345: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 23:21:33.31 ID:Dg3S28BXo

    勇者「まっ、待て! 待て待て待て待て! 何だそれ!?」

    地女「いやぁ! 女子トークをしてたら、つい……な?」

    勇者「つい!? 何でだ!? どうしてそうなった!?」

    地女「うむ!」


    地女「なんか、楽しくなっちゃってな?」

    地女「――次は、勇者からキスをしてくると予言しよう!」

    地女「――それも、とても熱いキスだ!」

    地女「そう言って、盛り上がっちゃったのだ」


    勇者「何してくれてんだよお前はよおおおおお!?」


    346: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/10(土) 23:32:01.48 ID:Dg3S28BXo

    地女「光の勇者よ、お前も男だろう!」

    勇者「だけど、お前……!」

    地女「祝福の聖女は、待ち望んでいるのだぞ! 物凄く!」

    勇者「お前のせいでな! ってか、物凄くとか言うんじゃねえ!」


    地女「ふはは! 観念するが良い、光の勇者よ!」

    地女「お前は、決して逃れられぬ!」

    地女「この新たな力――お姉ちゃんパワーからはな!」


    勇者「めんどくせえ力をつけてんじゃねえええええ!!」



    おわり


    350: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/11(日) 19:16:29.34 ID:y970MzfQo

    書きます


    闇の魔王「地の四天王は、お前達の中でも最弱」


    351: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/11(日) 19:21:01.50 ID:y970MzfQo

    闇の魔王(以下、魔王)「お前達が居れば、問題あるまい」


    火の四天王(以下、火王)「……」

    水の四天王(以下、水王)「……」

    風の四天王(以下、風王)「……」


    魔王「――捨て置け」


    魔王(……と、命じておけば良いだろう)

    魔王(奴が戻っては、二人の時間が取りにくくなってしまう)


    352: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/11(日) 19:26:33.70 ID:y970MzfQo

    水王「――魔王様の仰る通りですわ」

    水王「そもそも、私はあの男が四天王である事が疑問でしたの」

    水王「あの男は……ねぇ?」


    水王「――品位というものが、欠けていますでしょう?」


    水王(いやあああああ!! いやあああああ!!)

    水王(一刻も早く、彼を探したいのに!!)

    水王(……ああっ、昔の私はなんて愚かだったのかしら!)

    水王(職場では仲が悪いフリを続けよう、なんて……どうして!)


    353: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/11(日) 19:31:37.01 ID:y970MzfQo

    火王「――確かに、水の四天王の言う通りだ」

    火王「奴は、四天王を名乗るには力も足りていなかった」

    火王「ふん! 居なくなって、清々した!」


    火王「――真の強者しか、私は認めん」


    火王(うわあああああ!! うわあああああ!!)

    火王(浮気をしてしまって気まずいからと、何て事を!!)

    火王(ででででも! 強くなったら帰って来ると!)

    火王(……どんな顔して会えば良いんだあああああ!!)


    354: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/11(日) 19:38:43.80 ID:y970MzfQo

    風王「――僕の意見も、似たようなものかな」

    風王「彼は、美しくなかった」

    風王「上に立つ者として、相応しい容貌とは言えなかったからね」


    風王「――ブ男が居ては、気分が盛り下がるよ」


    風王(――さあ、考えろ考えろ考えろ!!)

    風王(如何に彼を――地の四天王を切り捨てさせるか!)

    風王(戻るべき場所を失った彼は、僕の元へ来るしかなくなる!)

    風王(いや、いっそ二人で何処か遠くへ……あっ、良い! それ良い!)


    355: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/11(日) 19:43:01.77 ID:y970MzfQo

    魔王「……ふむ」

    魔王「お前達の意見がここまで揃うとは、珍しいな」


    火王・水王・風王「……」


    魔王「奴が戻っても席が無いのならば……ふふっ!」

    魔王「――いっそ、余の小間使いでもさせるかな」


    火王・水王・風王「……」

    火王・水王・風王「えっ!?」


    356: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/11(日) 19:49:35.45 ID:y970MzfQo

    魔王「どうした? 何を驚く事がある」


    魔王(……ふん、命拾いしたな)

    魔王(余の前で、奴を侮辱するなど……到底許せるものではない)

    魔王(――だが、今日の余は寛大だ)

    魔王(昨晩、奴の所へ赴きイチャコラして来たばかり……)


    魔王「奴でも、それ位は務まるであろう」


    魔王(――そして!)

    魔王(この案を通せば、二人の時間が増えると言うものよ!)


    357: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/11(日) 19:58:56.01 ID:y970MzfQo

    水王「――まあ、そんな!」

    水王「……魔王様、恐れながら申し上げます」

    水王「あんな野蛮人に、小間使いが務まるはずがありませんわ」


    水王「――ふふっ、お戯れも程々になさってくださいな」


    水王(小間使いなんて出来るはずないわ!)

    水王(彼は、全然気が利かないし、器用でも無いし!)

    水王(だからこそ、誰かが支えてあげないと……!)

    水王(……おはようから、おやすみなさいまで!)


    358: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/11(日) 20:05:22.30 ID:y970MzfQo

    火王「――魔王様の側に仕えるなら、強くなくては」

    火王「奴が、魔王様の戦いの邪魔になる事も有り得る」

    火王「……例え、どこで何をしていようとも――」


    火王「――奴が、その資格を持てるとは思えない」


    火王(戻ってきたら、私と結婚するんだから!)

    火王(強くなって帰ってきて、プロポーズを――)

    火王(――された時……なんと言えば良い……?)

    火王(お前以外の者に体を弄ばれ、喜んでしまっていたと!?)


    359: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/11(日) 20:14:22.67 ID:y970MzfQo

    風王「――!」

    風王(これは……好機!)


    風王「――闇の魔王様」

    風王「地の四天王が戻ったら、僕に預けて貰えませんか?」


    魔王「えっ?」

    魔王(ほう?)


    水王・火王・風王「えっ?」


    魔王「……」

    魔王「……ほう?」


    362: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/11(日) 20:21:34.23 ID:y970MzfQo

    魔王「風の四天王よ、其方は何を考えている?」

    魔王「……申してみよ」


    水王(今……魔王様、「えっ?」って素で仰ったわ)

    火王(今……魔王様、「えっ?」と素で言われたぞ)

    風王(今……魔王様、「えっ?」って素で言ったよね)


    風王「……」

    風王「僕が、彼を教育します」

    風王「……魔王様の側に仕えるに相応しい者に」


    風王(教育期間は……彼が、僕のものになるまで!)


    363: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/11(日) 20:28:13.87 ID:y970MzfQo

    魔王「……ふむ、成る程」

    魔王「其方ならば、属性の相性も良い」

    魔王「……躾をするには、適任という訳か」


    魔王(だが! それでは、余との時間が今よりも減ってしまう!)

    魔王(風の四天王の目を欺くのは、余とて容易ではない!)

    魔王(――いっそ、皆に余と奴の関係を告げるか!?)

    魔王(嗚呼、そうだ! そうすれば――)


    火王・水王「――お待ち下さい」


    魔王「……む?」


    風王「……!」


    364: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/11(日) 20:36:49.73 ID:y970MzfQo

    水王「――教育係ならば、私にお任せを」

    水王「主に仕えるとは、どういう事か……」

    水王「この、水の四天王が教えて差し上げますわ」


    水王(凄い……凄いわ、風の四天王!)

    水王(教育係になれば、彼と二人っきりになり放題じゃない!)

    水王(二人でお買い物に行って、ふ、夫婦と間違われたり……!)

    水王(嗚呼、駄目よ! 「うむ!」だなんて……もう! もうっ!)


    魔王「……ふむ」


    365: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/11(日) 20:43:14.35 ID:y970MzfQo

    火王「――いや、私にお任せください」

    火王「奴は、武人として私が鍛え直してくれる」

    火王「魔王様、その任……この、火の四天王に」


    火王(けっ、こっ、けこっ、結婚前に! 同棲期間が!)

    火王(ぱ、パパ! 「孫の顔が見たい」なんて、そんな!)

    火王(いや、しかし私は……ああっ、「うむ!」と、言われても!)

    火王(だが……う、「生む!」なーんて……あ、出る! 翼出る!)


    魔王「……ふむ」


    366: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/11(日) 20:49:43.05 ID:y970MzfQo

    風王「――何を言ってるんだい、君達」


    水王・風王「?」


    風王「水の四天王」

    風王「君は、属性的に彼を抑えられないだろう?」

    水王「……確かに、そうですわね」

    水王(相性は良いんですのよ! 何のとは言えませんけれど!)


    風王「火の四天王」


    火王「何だ?」

    ―バサァッ!


    風王「……熱いから、翼をしまって貰えるかな?」


    367: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/11(日) 20:57:05.08 ID:y970MzfQo

    火王「む……これはすまなかった」

    火王「魔王様のお役に立てる喜びに、我が身の抑えがきかなんだ」

    火王(あわっ! わ、わっわわっ!?)


    風王「――君は、なんだかんだで情に厚いからね」

    風王「訓練ならばともかく、躾は向いていないと思うよ」

    火王「……確かに、お前の言う通りかも知れん」

    火王(子供が出来たら……し、叱れない! 甘やかしてしまう!)


    風王「闇の魔王様」


    魔王「……」


    風王「地の四天王の教育係は、僕にお任せください」

    風王(ふふふ……ははははっ! やった! やったぞ!)


    368: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/11(日) 21:10:16.86 ID:y970MzfQo

    風王「……」

    風王(地の四天王……君は、僕の物になる!)

    風王(当然だろう? 僕に、屈辱を味あわせたんだから!)

    風王(ふふふ……! 楽しみでしょうがないよ……!)

    風王(地の四天王、君が僕に直に与えてくれる――)


    風王(――辱めの数々が!)


    風王「……!」ゾクゾクッ!


    水王・火王「くっ……!」

    水王・火王(風の四天王め……!)


    魔王「……」


    369: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/11(日) 21:19:00.29 ID:y970MzfQo

    魔王「――其方達の申し出はわかった」


    水王・火王「っ!」

    風王「!」

    風王「では――!」


    魔王「が、決めるのは今ではない」

    魔王「奴に――地の四天王に、選ばせようではないか」

    魔王「……誰の元へ行くかをな」


    水王・火王・風王「!」


    魔王「……ふふっ、己の運命を選ばせてやると言うのだ」

    魔王「これ程慈悲深い裁きはあるまい?」


    371: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/11(日) 21:32:58.74 ID:y970MzfQo

    水王「……成る程、さすがは魔王様」

    水王(やりましたわ――っ! 私、とっても有利じゃないの!)


    火王「……寛大なご処置を賜るとは、奴は幸せ者です」

    火王(私も幸せです! 私達……幸せになります!)


    風王「……それは、今から楽しみですね」

    風王(彼は、僕を選んでくれる! ああっ、なんて待ち遠しいんだ!)


    魔王「地の四天王が誰を選ぶのか……見物だな」

    魔王(余を選ぶ事は、最早決まっているのだがな……うふふっ!)



    魔王・水王・火王・風王「――ふふふふふっ!」




    おわり


    379: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 20:23:41.50 ID:bWcFzkNHo

    書きます


    地の四天王「光の勇者よ、いざ出陣の時!」


    380: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 20:27:18.76 ID:bWcFzkNHo

    光の勇者(以下、勇者)「いや……お前、出陣とか言うなって……」

    地の四天王(以下、地王)「ええい、なんだその腑抜けた顔は!」

    勇者「いや、だからな……」

    地王「気合を入れろ! 歯を食いしばれ!」


    地王「祝福の聖女と、熱い口付けをしに行くのだろう!」

    地王「この俺自ら、歯の磨き残しが無いかチェックしてくれるわ!」


    勇者「余計な気を回してんじゃねえええええ!」


    381: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 20:30:09.44 ID:bWcFzkNHo

    勇者「そもそも! なんでそう思うんだよ!?」

    地王「ふん! わからぬと思ったか!」

    勇者「だから、何でだっての!」

    地王「知れたこと!」


    地王「――今晩、大事な話があるんだ」

    地王「……そう言われたと、祝福の聖女に相談されたからよ!」


    勇者「筒抜けじゃねえか糞があああああ!」


    382: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 20:34:27.21 ID:bWcFzkNHo

    地王「ふはは! 普段の俺は、大地の魔女だからな!」

    勇者「ああ、そうだな! お姉ちゃんとか呼ばれてるもんな!」

    地王「うむ! 色々アドバイスしておいたぞ!」

    勇者「お前、本当余計な事ばっかしてくれるよな!」


    地王「光の勇者よ、お前はもう逃げられぬ!」

    地王「祝福の聖女の愛と――」

    地王「――この俺の! お姉ちゃんパワーからはな!」ムキムキッ!


    勇者「姉ぶるのは、せめて女の姿の時にしてくれ!」


    383: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 20:38:58.01 ID:bWcFzkNHo

    勇者「そもそも! なんでその姿で居るんだよ!」

    地王「何? わからんのか?」

    勇者「……魔王が来てたんだな! ああ、そうだろうよ!」

    地王「む? それは違うぞ、光の勇者よ」


    地王「女の所へ行く男を見送るのに、女の姿では締まらんだろう」

    地王「仲間として……男として、決戦に赴くお前を送り出すためだ」


    勇者「……変な気遣いすんなよな」


    384: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 20:43:48.41 ID:bWcFzkNHo

    地王「そもそも、何が不満なのだ」

    勇者「あん?」

    地王「宗教関連? 女神に見られている気がする?」

    勇者「……」


    地王「そんなもの、女神教を滅ぼしてしまえば良いだろう」

    地王「女神には、まあ……なんだ」

    地王「見せつけてやれば良いのだ! 余す所なくな!」


    勇者「大雑把過ぎるアドバイスをありがとうよ!!」


    385: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 20:48:16.51 ID:bWcFzkNHo

    地王「何か、他に気になることでもあるのか?」

    勇者「……言いたくねえ」

    地王「ふむ、ならば当ててやろう」

    勇者「……」


    地王「お前達――光の勇者、祝福の聖女、剣の乙女は三人」

    地王「二人が付き合うと、残った一人が非常に気まずいから……だろう?」


    勇者「……まあ、それはある」


    386: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 20:51:40.80 ID:bWcFzkNHo

    地王「今は、俺が居るではないか」

    勇者「お前は地の四天王で敵だけどな!」

    地王「ええい! いい加減、腹をくくれ!」

    勇者「お前には言われたくねえ台詞だよ!」


    地王「祝福の聖女は、今日は薄化粧をしてくる!」

    地王「照れていないで、褒めるのを忘れるなよ!」


    勇者「お前……お前本当さあああああ!?」


    387: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 20:57:35.23 ID:bWcFzkNHo

    勇者「なんでそこまで詳しいんだよ!?」

    地王「無論! 俺が、聖女のお姉ちゃんだからだ!」

    勇者「なんでそこまで親身になってんだよ!?」

    地王「……ふっ」


    地王「愛の女神の祝福とは……恐ろしいな」

    地王「お姉ちゃん、と呼ばれるとな?」

    地王「任せなさい! という気分になってしまうのだ」


    勇者「祝福関係あんのかそれ!?」


    388: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 21:03:20.44 ID:bWcFzkNHo

      ・  ・  ・

    闇の魔王(以下、魔王)「祝福の聖女よ、其方に力を授けよう」

    祝福の聖女(以下、聖女)「!? な、何を言って……!?」

    魔王「この宝石には、余の闇の魔力が込められている……」

    聖女「闇の魔力が!? う、受け取れません!」


    魔王「この宝石に、影よ、と念じるのだ」

    魔王「さすれば……三時間は女神の目すら欺けるだろう」


    聖女「さ、三時間!? それに……どんな意味が!?」


    389: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 21:09:17.89 ID:bWcFzkNHo

    魔王「其方は、今宵……光の勇者と口付けを交わすのだろう?」

    聖女「ふえっ!?/// ど、どうしてそれを!?///」

    魔王「余の魔眼は、其方の考えなど全て見通している」

    聖女「ま……まさか、心を!?」


    魔王「普段は、男では気付かぬ……肌の色を整える程度」

    魔王「だが、今日は――色付きのリップもしているのでな」


    聖女「はいっ! 街で見かけた、唇がプルプルに見え――」

    聖女「……心を読まれた方がマシな感じです!///」


    390: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 21:15:22.68 ID:bWcFzkNHo

    聖女「だけど……どうして、そんな物を?」

    魔王「……先日、余の発言が其方を不快にさせてしまったからな」

    聖女「あ、あれは……魔王さんが悪いんじゃありません!」

    魔王「ならば、ただの贈り物として受け取るが良い」


    魔王「……次の機会には十四時間のものも用意しよう」

    魔王「今後、必要になってくるだろうからな」


    聖女「ですから、どうして女神様の目を欺く必要が!?」


    391: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 21:20:19.32 ID:bWcFzkNHo

    聖女「私達は、女神様にやましい事はありません!」

    魔王「……ふむ」

    聖女「キスだって、その……神様の前で、誓いのキスもしますし!///」

    魔王「……祝福の聖女よ」


    魔王「其方は、甘いな」

    魔王「光の勇者と言えども……奴は男なのだぞ?」


    聖女「男だから何だって言う……」

    聖女「……」

    聖女「あっ」


    392: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 21:32:07.83 ID:bWcFzkNHo

    聖女「いや……いやいやいや!/// えっ、ええっ!?///」

    魔王「祝福の聖女よ、其方は……深い口付けを侮っている」

    聖女「いやっ、でも!/// そんな……えー!?/// ええーっ!?///」

    魔王「余とて、あれには抗う術を知らぬ」


    魔王「闇の魔王の言葉が信じられぬか?」

    魔王「ふふっ……どうする?」

    魔王「――祝福の聖女よ」


    聖女「……」

    聖女「…………」


    聖女「……わあっ、とっても素敵な宝石ですね!」

    聖女「ありがとうございます、魔王さん!」


    393: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 21:42:12.31 ID:bWcFzkNHo

    聖女「やましい事は……やましい事は、ありませんけど!」

    魔王「見られながらと言うのも、な」

    聖女「ほ、他に……何か、気をつける事ってありますか?」

    魔王「……ふむ、そうだな」


    魔王「祝福の聖女よ、流れに身を任せすぎるな」

    魔王「――相手は、光の勇者」

    魔王「――其方は、祝福の聖女」

    魔王「今、愛の奇跡が起きては……困るであろう?」


    聖女「きっ、気をつけます!」

    聖女「その奇跡に関しては……二人で相談して……」

    聖女「けっ、計画的に!/// 計画的にミラクルします!///」


    394: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 21:53:18.72 ID:bWcFzkNHo

      ・  ・  ・

    地王「――ふはは! 思い通りに事が進んだわ!」

    地王「光の勇者……そして、祝福の聖女!」

    地王「――なんと、御しやすい!」

    地王「今日のこの状況が――」


    地王「この、地の四天王と!」

    地王「闇の魔王様の狙い通りだとも知らずに!」

    地王「……ふはははっ! ふっはははははっ!」


    地王「……この旅が終わったら、なーんぞ認められるものか!」

    地王「その時は、奴らか俺たちのどちらかが倒れているではないか!」


    地王「光の勇者と、祝福の聖女に――幸あれ!」


    地王「はっはっは! はぁっはははははっ!」


    396: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 22:02:20.85 ID:bWcFzkNHo

    地王「……さて、今宵はもう何の予定も無い」

    地王「魔王様も、城に戻り……静かに応援すると言っていたからな!」

    地王「――むん!」


    パァァ……ァァァ


    大地の魔女(以下、地女)「――ならば、この大地の魔女は!」

    地女「昼に買っておいた、菓子を食べるまでよ!」


    地女「……いや、待つのだ」


    地女「――今は、飲みに行くなという勇者が居ない」

    地女「つまり……」


    地女「……完全に自由だな?」


    397: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 22:10:52.51 ID:bWcFzkNHo

    地女「……」

    地女「――ぬうう! リーダー不在とは!」

    地女「ええい! 光の勇者め、面倒をかけさせてくれる!」

    地女「こうなったら、各々が判断し行動する他あるまい!」

    地女「……ならば!」


    地女「――いざ、酒場♪」

    ぴょいんっ♪


    ガチャッ!


    火の四天王(以下、火王)「――大地の魔女よ」


    地女「ぬおおおおっ!?」


    398: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 22:15:44.48 ID:bWcFzkNHo

    火王「す……すまない、驚かせてしまったな」

    地女「な、何なのだ!? 急に現れて……」

    火王「それは……お前に、頼みがあって来た」

    地女「頼み?」


    火王「……理由は聞かず――」

    火王「――私と、きっ、キスをして欲しい!」


    地女「何故だ!?」


    火王「いや、即座に聞き返さないでくれるか!?」


    400: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 22:21:39.13 ID:bWcFzkNHo

    地女「しかしだな……突然現れて、キスをねだるなど……」

    火王「いっ、言いたいことはわかっている!///」

    地女「あまり……そのな? 良くないぞ? わかるか?」

    火王「わかっていると言っているだろう!?///」


    地女「……火の四天王よ」

    地女「ストレスが溜まっているのなら、飲みに行くか?」

    地女「奢るぞ? どうだ? 遠慮はするな?」


    火王「優しさで畳み掛けて来ないでくれ、頼むから!///」


    401: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 22:29:19.12 ID:bWcFzkNHo

    地女「悩みでもあるのか? ん?」

    火王「そのっ! 飲んだあとの事が悩みだ!」

    地女「飲んだ後?……あー……あーあーあー……」

    火王「私は、未だに信じられん!」


    火王「お前ときっ、キスしただけで翼が出たなど!」

    火王「婚約者を差し置いて、体がお前を選んだなどと!」


    地女「……まあ、なんだ」

    地女「……体は正直だったと言うことで、一つ」

    地女(何だ!? バレたのか!? バレているのか!?)

    地女(キスして、俺が地の四天王だとバレるなど、あるのか!?)


    402: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 22:33:45.78 ID:bWcFzkNHo

    火王「私の心は、奴のものだ!」

    火王「私の精神は……肉体なんぞには負けない!」

    火王「むしろ――心の力で!」

    火王「この体を御し切ってみせる!」


    地女「うむ! その心意気、天晴!」

    地女「……それでは、もう行くな?」


    火王「待て待て待て待て!」

    火王「話を聞いていなかったのか!? 行くな!」


    403: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 22:44:01.14 ID:bWcFzkNHo

    火王「行かせんぞ、大地の魔女!」

    がしっ!

    地女「ふん! そんな細腕で、止められると思ったか!」

    火王「お前の方が腕は細いぞ!」

    地女「ぬおお!? そうだったのだ!」


    火王「暴れるな! 大人しくしろ!」

    火王「チュッとするだけだ! それで済む!」


    地女「それだけで済まぬかも知れんではないか!!」


    404: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 22:48:53.82 ID:bWcFzkNHo

    火王「……ぬぐぐううっ!」

    地女「……ふんぎぎぎっ!」


    火王「……!」

    火王(私に……私に力を貸してくれ!)

    火王(お前への愛が、本物であると証明させてくれ!)


    火王「――出るな、龍の翼よ!」

    チュッ!

    地女「んむっ!?」


    火王「!」

    ―バッサァッ!


    405: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/12(月) 22:52:19.19 ID:bWcFzkNHo

    火王「……」バサバサッ!

    地女「で、出たな! もう離せ! なっ!」

    火王「……」タシンッ! タシンッ!

    地女「し、尻尾も出ているな! なっ!」


    地女「――火の四天王よ!」

    地女「もう、大地の魔女に用は無いな!?」


    火王「……ああ、無い」

    火王「私が、話があるのは――」


    火王「――地の四天王だ」


    …タシンッ!



    おわり


    408: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 10:46:04.60 ID:2zdbHm1Go

    書きます


    地の四天王「光の勇者よ、やり遂げたようだな!」


    409: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 10:50:47.19 ID:2zdbHm1Go

    地の四天王(以下、地王)「良い面構えになっているぞ!」

    光の勇者(以下、勇者)「その……変に察するのやめろって」

    地王「いやぁ、めでたいめでたい!」

    勇者「……なんか、妙に嬉しそうじゃねえか」


    地王「いやな? お前がブチュッとしてる間に、火の四天王が来てな?」

    地王「正体がバレたと思いきや、バレずに済んでいたのだ!」


    勇者「命が助かったんなら、そりゃ喜ぶよな!」


    410: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 10:56:05.77 ID:2zdbHm1Go

    地王「さすがの俺といえど、あの時は肝を冷やしたぞ!」

    勇者「火の四天王に冷やされるなんて、皮肉っぽいな」

    地王「奴め、唐突にあらわれてキスを迫ってきてだな……」

    勇者「はぁ!? なんだ、火の四天王は女のお前に――」


    地王「うむ! 大地の魔女に惚れているようなのだ!」

    地王「チュッとしただけで翼と、さらに尻尾まで出てだな?」


    地王「――地の四天王が戻ったら、婚約の解消を申し出る」


    地王「……と、笑いながら言っていたぞ!」


    勇者「それは……お前としては助かった、のか?」


    411: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 11:03:34.70 ID:2zdbHm1Go

    地王「うむ! 当初の計画通りだな、光の勇者よ!」

    勇者「火の四天王と婚約を解消して、時間稼ぎ……ってあれか」

    地王「そうだ! ふはは、光の加護の効果は凄いな!」

    勇者「敵のお前を守ってる形なのが癪だよ!」


    地王「しかし……あの様な危機が訪れるとは」

    地王「まるで、三時間程……光の加護が消失したようだった」

    地王「光の勇者よ、今後はこのような事の無いように頼むぞ」


    勇者「痴情のもつれで光の加護を頼るんじゃねえええええ!!」


    412: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 11:09:36.95 ID:2zdbHm1Go

    地王「火の四天王に関しては、これでもう安心だな!」

    勇者「婚約を解消したから、戻っても大丈夫だと?」

    地王「うむ! いやー、助かった助かった!」

    勇者「……」


    地王「まさか、あちらから婚約を解消してくれるとは!」

    地王「この俺の未来は、光で溢れているな!」

    地王「はっはっはっはっは!」


    勇者「……」


    413: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 11:14:19.10 ID:2zdbHm1Go

    勇者「おい」

    地王「む? 何だ?」

    勇者「良いのか?」

    地王「光の勇者よ、何を言っている」


    地王「俺は――酔って、他の女達とヤっちゃってるのだぞ?」

    地王「火の四天王も、そんな男が婚約者では……な?」


    勇者「いや……そりゃまあ、本当にそうだけどよ」


    414: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 11:21:44.88 ID:2zdbHm1Go

    地王「火の四天王は、大地の魔女に想いを寄せた」

    地王「つまり、奴にとって――」


    地王「――この、地の四天王は用済みなのだ!」


    地王「あとは、大地の魔女の姿でな?」

    地王「こう……良い感じに、新しい相手を探すのだ、と」

    地王「その様な事を言って、スッと消え去れば完璧だ!」


    勇者「……」


    415: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 11:27:52.87 ID:2zdbHm1Go

    地王「水の四天王は、まあ、このまま放置で良いだろう」

    勇者「……そうなのか?」

    地王「うむ! 奴とは、しばらく会っていないのでな!」

    勇者「……だから何だよ?」


    地王「遠距離で、会えない期間が長ければ――」

    地王「――なんとなく! 自然消滅するだろう!」


    勇者「ああ……まあ、そうかも知れないな」


    416: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 11:34:50.48 ID:2zdbHm1Go

    地王「闇の魔王様は……素面でヤっちゃっているのが、なぁ」

    勇者「……」

    地王「風の四天王も……何を考えているか、良くわからんからな!」

    勇者「……」


    勇者「――地の四天王、もう一度だけ聞く」

    勇者「火の四天王に関して……本当に、これで良いんだな?」


    地王「……うむ、これで良いのだ」


    地王「俺の命が助かりつつ、火の四天王も前へ進める」


    地王「……ふはは! これ以上の結末はあるまい!」


    417: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 11:48:31.53 ID:2zdbHm1Go

    勇者「……お前がそう言うんなら、良いさ」

    地王「うむ!」

    勇者「まぁ……たまには、二人でメシでも行くか」

    地王「ほう!」


    地王「それは――」

    パァァ……ァァァ

    大地の魔女「――大丈夫か? 浮気と誤解されんか?」


    勇者「まあ、街に繰り出すならその姿になるよな!」

    勇者「っつーか、お前に浮気の心配なんかされたくねえよ!!」


    418: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 11:52:27.66 ID:2zdbHm1Go

      ・  ・  ・

    火の四天王(以下、火王)「……ふぅ」

    火王「……」

    火王「もう……眠るか」

    火王「……」


    …ぼふっ!


    火王「……」

    火王(……起きていると、考えてしまうから)


    火王(大地の魔女――地の四天王の事を)


    火王「……」


    419: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 11:59:01.87 ID:2zdbHm1Go

    火王「……奴め、私が気付いた事に……気付かないとは」


    火王(私に正体を明かさなかった)

    火王(それは……理由あっての事)

    火王(その理由とは、恐らく……)


    火王「剣の乙女は……美しいからな」


    火王(この、醜い顔の私とは違う)

    火王(男ならば、美しい者を選ぶのは当然の事だろう)

    火王(それに……剣の乙女は、精神的にも素晴らしい奴だ)


    火王「……っふ……うっ……!」


    420: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 12:09:44.60 ID:2zdbHm1Go

    火王「うぅ……えっ……!」


    火王(剣の乙女は、気付いているのだろうか?)

    火王(大地の魔女の正体が、地の四天王という事に)

    火王(……いや、私には関係無いか)

    火王(もう、婚約者では無くなるのだから)


    火王「っ、ふぅっう! ぐすっ! うっ、ううっ、えぇぇっ……!」


    火王(奴らが、何処で何をしようと私には関係無い)

    火王(むしろ……私は、邪魔者なんだ)

    火王(あの二人の――地の四天王の、邪魔者)

    火王(そう思われて居るなら……)


    火王「……もう……会えないよぉっ……!」


    421: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 12:18:20.66 ID:2zdbHm1Go

      ・  ・  ・

    剣の乙女(以下、乙女)「――出てきなさい、火の四天王」

    火王「……よく気付いたな」

    乙女「ええ、当然でしょう」

    火王「……」


    乙女「もう、この私――剣の乙女に迷いは無いもの」

    乙女「今なら、斬れない物は無いんじゃないかしら?」


    火王「……ふふっ、頼もしいな」


    422: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 12:23:31.57 ID:2zdbHm1Go

    乙女「以前の私だったら、気付かなかったでしょうね」

    火王「……」

    乙女「……って、何かあったの!? その顔……」

    火王「……」


    火王「剣の乙女よ、最後に一つだけ聞かせて欲しい」

    火王「関係無いと思いはしたが……」


    火王「――私は、お前を友だと思っているから」


    乙女「火の四天王……?」


    423: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 12:28:00.20 ID:2zdbHm1Go

    乙女「最後って……何よ、それ?」

    火王「剣の乙女」

    乙女「……何、聞きたいことって」

    火王「……」


    火王「……剣の乙女よ」

    火王「お前は、大地の魔女のあの姿が――」


    乙女「――知ってるわ」

    乙女「けれど、姿形なんて……些細な問題でしょう?」


    火王「……やはり、知っていたのか」


    424: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 12:35:07.84 ID:2zdbHm1Go

    乙女「聞きたいことって、それだけ?」

    火王「ああ、それだけだ」

    乙女「ねえ……貴女、様子が変よ?」

    火王「……」


    火王「……剣の乙女」

    火王「奴と……幸せにな」


    乙女「……火の四天王」

    乙女「そんなの、言われるまでも無いわ」


    425: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 12:46:54.44 ID:2zdbHm1Go

      ・  ・  ・

    水の四天王(以下、水王)「祝福の聖女よ、光の勇者とは?」

    祝福の聖女(以下、聖女)「えっ……えー?/// それはぁ……///」

    水王「もーう! 勿体ぶらないで、教えてくださいな!」

    聖女「えっと……えっとですね……///」


    聖女「チュッとされてぇ……/// しっ、しっ、しし舌が……///」

    聖女「それでそれで……/// あぅあ、思い出すと……///」…ツーッ

    聖女「――びばばべばびぼびべびば!///」タパパッ!


    水王「聖女、鼻血!! 物凄く鼻血が吹き出してますわ!!」


    426: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 12:52:46.93 ID:2zdbHm1Go

    水王「あああ服が! それに、顔が血だらけで!」

    聖女「ぶうばばま゙……ぼべぼびょうべぶべびべ///」タパパッ!

    水王「何を言っているか、全くわかりませんわ!」

    聖女「あぶぁ?」タパパッ!


    聖女「……」タパパパ…

    聖女「」

    …ドサッ!


    水王「しゅ……祝福の聖女――っ!?」


    427: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 12:58:33.18 ID:2zdbHm1Go

      ・  ・  ・

    聖女「……す、すみません……ご迷惑をおかけしました」

    水王「もう! 興奮して鼻血を出すだなんて、ウブすぎますわ!」

    聖女「その……後から冷静になって思い出すと……ですね///」…ツーッ

    水王「!? 水よ!」


    水王「――そんな事では、先が思いやられますわ!」

    水王「この先、もっと凄いことをするんですから!」


    聖女「は……はの……」

    聖女「みふへ、はなへんは……」


    水王「水で鼻栓をしないと、また倒れてしまうでしょうに!」


    428: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 13:02:49.75 ID:2zdbHm1Go

    水王「結婚までに、何とかしないといけませんわね……」

    聖女「……あい」

    水王「けれど、私……しばらく来られそうにありませんの」

    聖女「ほうはんへふは?」


    水王「火の四天王が――」


    聖女「?」


    水王「――婚約を発表したんですのよ」


    聖女「え――っ!?」

    スポンッ!


    429: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 13:09:15.40 ID:2zdbHm1Go

    聖女「それ、本当なんですか!?」

    水王「以前より、結婚を申し込まれていた――」


    水王「――赤龍王と」


    水王「まあ……所謂、政略結婚ですわね」

    水王「けれど、これで火の領地は一枚岩になりますわ」

    水王「その、正式な発表の場に招待されましたの」


    聖女「へええ……でも、結婚ですか!」

    聖女「それは、とても素晴らしいことですね!」


    430: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 13:17:45.64 ID:2zdbHm1Go

    水王「どうなんでしょうね?」

    水王「噂によれば、火の四天王の魔力が急激に弱まり……」

    水王「……その話を受けざるを得なかった、という事ですけれど」


    聖女「えっ、どうしてですか?」


    水王「龍族は、力を至上としていますもの」

    水王「そのトップが弱いとなれば、抑えがきかなくなってしまうの」

    水王「本当、野蛮で困りますわね!」

    水王「私の水で、全て飲み込んでしまいたくなりますわ!」


    聖女「あ……あはははは……」


    431: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 13:22:37.95 ID:2zdbHm1Go

    水王「けれど……結婚、良いですわよねぇ」

    聖女「はい……羨ましいです」

    水王「ああっ! 地の四天王が戻ってくるのが、待ち遠しいですわ!」

    聖女「…………そう、ですね」


    水王「……祝福の聖女よ」

    水王「式には、来てくださいましね!」ニコッ!


    聖女「……」

    聖女「は……はい……」


    聖女(一体……なんの式になるんでしょうか……)



    おわり


    435: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:34:13.82 ID:2zdbHm1Go

    書きます


    祝福の聖女「火の四天王が、婚約発表するそうです」


    436: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:39:25.50 ID:2zdbHm1Go

    剣の乙女(以下、乙女)「えっ? それは本当なの?」

    祝福の聖女(以下、聖女)「はい、確かな情報です」

    乙女「成る程……だから……」

    聖女「あ、あの……大丈夫ですか?」


    大地の魔女(以下、地女)「なんっ、ななななんっ、何がだ!?」

    地女「これは……ちょっと床板の触り心地を確かめてな! うむ!」


    光の勇者(以下、勇者)「……触り心地はどうだよ?」


    437: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:42:51.86 ID:2zdbHm1Go

    乙女「火の四天王の婚約者というのが、誰か知ってる?」

    聖女「赤龍王……という方みたいです」

    乙女「ふぅん? 聞いたこと無いわね」

    聖女「あ、あの……大丈夫ですか?」


    地女「うむ!! うむ!! 大丈夫だ!!」

    地女「いやぁ! この床板は触り心地が最高だな!」


    勇者「……そいつは良かったな」


    438: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:46:50.91 ID:2zdbHm1Go

      ・  ・  ・

    地女「――焦った! 本当に肝が潰れるかと思ったぞ!」

    勇者「二人は不審がってたけどな」

    地女「だが! これで完璧に、火の四天王に関しては解決だ!」

    勇者「……」


    地女「いやぁ、大地の魔女の姿の――俺に惚れてると思いきや!」

    地女「赤龍王と婚約発表など、想像以上に良い結果だぞ!」


    勇者「……」


    439: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:49:27.07 ID:2zdbHm1Go

    勇者「どうして、火の四天王の魔力は急激に弱まったんだろうな」

    地女「恐らく……マリッジブルーというやつだな」

    勇者「そうか?」

    地女「うむ!」


    地女「火の四天王の魔力の源は――喜びの感情」

    地女「結婚を前に、不安になっているだけだろう」


    勇者「……」


    440: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:52:47.19 ID:2zdbHm1Go

    勇者「赤龍王ってのは、どんな奴なんだ?」

    地女「出来た男だぞ! 顔も、性格も良い素晴らしい奴だ!」

    勇者「そうなのか?」

    地女「うむ!」


    地女「火の領地は、火の四天王の父――火龍王」

    地女「そして、赤龍王の大きな二つの勢力が存在していた!」

    地女「その二つが一つになれば――繁栄は約束されたようなものだ!」


    勇者「……そうか」


    441: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 19:58:38.08 ID:2zdbHm1Go

    勇者「お前は、それに関してどう思う?」

    地女「予想以上に、最高の結果だ!」

    勇者「どうしてだ?」

    地女「うむ!」


    地女「まあ、火の四天王もな?」

    地女「俺の様な男よりも、赤龍王と一緒になった方が幸せだと思うのだ」

    地女「さらに、領地は栄える!」

    地女「――これを最高と言わずして、何と言う!」


    勇者「――‘らしく’無い事言ってんじゃねえええええ!!」


    地女「ゆ……勇者?」


    442: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 20:04:12.94 ID:2zdbHm1Go

    地女「ど、どうしたのだ? 男の子の日か?」

    勇者「なんだそれ!? そんなもんねえよ!」

    地女「ええい! ならば、一体何だと言うのだ!」

    勇者「わかんねえなら言ってやるよ!」


    勇者「俺の知っている、地の四天王は!」

    勇者「自分の都合で女を振り回す、どうしようも無いクズだ!」

    勇者「それが、何だ!? 何だ、今のお前は!」

    勇者「今のお前は、最高に気持ち悪いんだよ!」


    地女「ぬうう……! どう反応して良いかわからん……!」


    443: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 20:11:18.07 ID:2zdbHm1Go

    地女「……しかしなぁ、今更どうも出来んぞ?」

    勇者「糞が! 俺だって、こんな事言いたくねえんだよ!」

    地女「では、この話は終わりということで……」

    勇者「終わるな!」


    勇者「――大地の魔女!」

    勇者「お前の言葉が本当なら――」


    勇者「――火の四天王と、赤龍王の結婚は認められない!」


    勇者「俺達パーティーにとって、大きな障害になる可能性がある!」


    地女「……光の勇者?」


    444: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 20:17:30.39 ID:2zdbHm1Go

    地女「お前……何を言っているのだ?」

    勇者「一枚岩になった火の領地は勢いを増す……そうだな?」

    地女「うむ……まあ、そうだろうな」

    勇者「だったら、決まってるだろうが!」


    勇者「光の勇者は!」

    勇者「魔王軍の勢力の一つが、勢いを増すのを止める!」

    勇者「婚約発表だぁ? させるかよ、そんなもん!」


    地女「光の勇者よ、正気か!?」

    地女「お前それは……人として、かなり最低だぞ!?」


    446: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 20:25:30.65 ID:2zdbHm1Go

    勇者「俺が、どうして気を遣わなきゃならねえんだ!」

    地女「気遣いを覚える事が、大人への第一歩なのだ」

    勇者「そういうこっちゃねえんだよ!」

    地女「むう……?」


    勇者「お前は……地の四天王はクズだ!」

    勇者「そのくせ、変におせっかいを焼いてきやがって……!」

    勇者「それで、大地の魔女はパーティーメンバーで……!」

    勇者「ああもう! 俺にも、よくわかんねえんだよ!」

    勇者「――わかれ!!」


    地女「……」


    447: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 20:35:02.14 ID:2zdbHm1Go

    地女「……光の勇者よ、相わかった」

    勇者「……」


    地女「お前は、俺を心配してくれているのだな」

    地女「婚約者――火の四天王が、俺から離れていく」

    地女「その事を聞き、俺の様子が普段とは違ったので、だ」

    地女「うむ……確かに、少し前から‘らしく’無かったかも知れんな」

    地女「そんな俺を――敵である俺を気遣ってくれた」

    地女「敵ではあるが、旅の仲間として過ごしてきたのだ……」

    地女「だが……それを素直に言うのは、気恥ずかしかったのだろう?」


    勇者「……そこまでわかれとは言ってねえんだよおおおお!!」


    451: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 20:42:54.34 ID:2zdbHm1Go

    勇者「何なんだよ! お前、本当さぁ!?」

    地女「だがなぁ……それでもなぁ……」

    勇者「……何だよ」

    地女「うむ」


    地女「せっかく、良い感じに出来たのにだな?」

    地女「婚約発表を止めに行くとなると……な?」

    地女「それに、光の加護があってもバレるかも知れん」

    地女「そうなっては……俺の命が危ない!」


    勇者「……」


    452: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 20:47:37.55 ID:2zdbHm1Go

    勇者「……成る程、わかった」

    地女「おお、わかってくれたか!」

    勇者「お前は、今の時点から――」


    勇者「俺の、パーティーメンバーじゃねえ」


    地女「? 光の勇者よ、何を言って――」

    地女「――っ!?」

    地女「ぬうう! この身を包んでいた、聖なる力を感じぬ!?」


    勇者「えっ……いや、マジで?」

    勇者「光の加護って、こんなんでオフになるのか!?」


    454: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 20:54:33.55 ID:2zdbHm1Go

    地女「光の勇者よ、助けてくれ!」

    地女「光の加護が無いと、色々とバレてしまう!」

    勇者「だったら、条件がある」

    勇者「火の四天王に関して、お前の本音を聞かせろ」


    地女「火の四天王は可愛い!」

    地女「魔族の生は長いので、結婚なんぞ御免だが!」

    地女「他にバレずにヤれるなら、ヤっちゃいたい所だ!」

    地女「他の男にくれてやるなんぞ、勿体無い感が凄い!」

    地女「――ほれ、パーティーに入れてくれ!」


    勇者「予想以上にクズで入れたくねえええええ!!」


    456: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 21:01:41.49 ID:2zdbHm1Go

    地女「早く! 早く入れてくれ! 早ーく!」

    勇者「……駄目だ!」

    地女「ひっ、ひどいではないか!? 騙したのか!?」

    勇者「……入れて欲しきゃ、さっさと行ってこい!」


    勇者「クズは、クズらしく!」

    勇者「火の四天王の婚約発表をぶっ潰して来い!」


    地女「ぬうう……ぜ、絶対だぞ!?」

    地女「戻ったら、絶対入れてくれ!」


    勇者「……ははは!」

    勇者「光の加護が欲しいなら、急ぐんだな!」


    勇者「……ま、たまには俺が振り回すのも悪くねえだろ?」


    457: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 21:07:28.19 ID:2zdbHm1Go

      ・  ・  ・

    乙女「――逃げるなクズがあああああっ!」

    聖女「――勇者様? どうして逃げるんですか?」


    勇者「誤解だああああっ!!」


    乙女「おっ、おおっ、お姉様に!」

    乙女「入れてくれと……おっお、おねだりさせるるるるううるうるううう!?」

    聖女「勇者様のあの時の誓いは嘘だったんですか?」

    聖女「ねえ、答えてください……答えて、答エテ、こタエテ、コタエテ……?」


    勇者「怖い怖い怖い怖い!!」


    458: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 21:17:49.13 ID:2zdbHm1Go

      ・  ・  ・

    地女「……ふっ、光の勇者め」

    地女「婚約発表の場を壊しに行けなど……」

    地女「はっはっは! 勇者らしからぬ言葉よな!」

    地女「……」


    地女「やはり、俺が見込んだ通り……天晴な奴だ」

    地女「まさか、この俺に使いっ走りをさせるとはな!」


    ――キランッ!


    地女「流れ星……か」


    地女「……光の勇者よ」

    地女「お前の出した条件――見事果たして見せよう!」



    おわり


    460: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 21:56:45.74 ID:2zdbHm1Go

    書きます


    火の四天王「……婚約発表は、三日後か」


    461: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:00:08.81 ID:2zdbHm1Go

    火の四天王(以下、火王)「こんなにも……簡単だとは」

    火王「私と奴の婚約は……ずっと、秘密だったと言うのに」

    火王「……」

    火王「……うっ……ふぅっ……うぅっ……!」ポロポロッ…


    地の四天王(以下、地王)「火の四天王よ」

    地王「何を泣いているのだ?」


    火王「……」

    火王「はいっ!?」


    462: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:03:18.63 ID:2zdbHm1Go

    火王「ど、どうやって……私の部屋まで!?」

    地王「石造りの建物など、俺の前では何も無いに等しい」

    火王「ど、どうして……此処に来た!?」

    地王「うむ!」


    地王「まあ、大きな声では言いにくいんだがな?」

    地王「ちょっと夜這いに来た」


    火王「本当に大きな声では言えない理由だな!?」


    463: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:07:12.88 ID:2zdbHm1Go

    地王「俺だって、色々と考えたのだぞ?」

    火王「なっ、何を考えたと言うんだ!」

    地王「お前の、婚約発表の場を潰す方法だ」

    火王「……えっ?」


    地王「正式に発表されるパーティーに颯爽と登場、とも考えた!」

    地王「だが、水の四天王と風の四天王が前入りしていたのだ!」

    地王「いくら俺でも、その状況では無理だ!」


    火王「待て! 待て待て待て待て!」


    464: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:10:20.76 ID:2zdbHm1Go

    火王「お前は、何を言ってるかわかっているのか!?」

    地王「当たり前だろう」

    火王「私は、婚約発表を三日後に控えているんだぞ!?」

    地王「それならば、延期になるぞ」


    地王「ちょっと赤龍王をボコボコにしてな」

    地王「あれは恐らく、二ヶ月は静養が必要だろう」


    火王「お前は何をやってるんだ!?」


    465: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:17:28.67 ID:2zdbHm1Go

    地王「いや、最初は話し合いに行ったのだ!」

    火王「何を話すことがある!?」

    地王「無論、婚約発表を取りやめる事だ!」

    火王「断られて、赤龍王を闇討ちしたのか!?」


    地王「いやぁ……」


    地王「――火の四天王は、顔こそ美しいとは言えない」

    地王「――だが……」


    地王「……まで聞いて、カッとなって手が出てしまったのだ」

    地王「俺の魔力の源は怒りなので、奴が生き残れたのは奇跡だった」


    火王「お前は……お前は、本当に何をしている!?」


    468: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:26:49.44 ID:2zdbHm1Go

    地王「美しくない、なんて……なあ? 腹が立つではないか」

    火王「だが! だが、と……内面を褒めようとしていただろう!」

    地王「お前は、可愛い! 自信を持つのだ!」

    火王「……うるさい!」


    火王「お前は……私を捨てて、剣の乙女を選んだだろう!?」

    火王「そんなお前が、どうして今更私の前に現れる!?」


    地王「何を言う! 酔って、朝起きたらベッドに居ただけだ!」


    火王「そんな訳があ――……」

    火王「……」

    火王「うん」


    469: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:30:14.15 ID:2zdbHm1Go

    地王「それでな? お姉様と呼ばれていてな?」

    火王「……ああ、呼んでいたな」

    地王「そんなのは、なあ? 男と言い出しにくいだろう」

    火王「……まあ……確かにそうだな」


    地王「覚えてはいないが、ヤっちゃった時は女の姿だった」

    地王「女同士ならセーフ! という事にならんか?」


    火王「……な、何とも言えん!」


    471: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:39:07.35 ID:2zdbHm1Go

    地王「まあ、とりあえず婚約発表の場は潰させて貰った」

    火王「……そうみたいだな」

    地王「うむ!」

    火王「……剣の乙女は、どうする気だ?」


    地王「……まあ、なんだ」

    地王「火の四天王よ、お前に任せたい」

    地王「ただならぬ関係ではあるわけだからな!」


    火王「えっ!? わ、私が何とかしないといけないのか!?」


    472: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:48:22.71 ID:2zdbHm1Go

    地王「……まあ、他の事は後で考えるとしよう!」

    火王「いや、待て!」

    地王「待たぬ!」

    火王「おい! 勝手にベッドに寝転がるな!」


    地王「それは違うぞ、火の四天王よ!」

    地王「俺は、ひっくり返っているのだ!」

    地王「それが、お前の可愛さを引き出すと知っているからな!」


    火王「……お前……覚えていたのか?」

    火王「あの……初めて会った時の事を……」


    474: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 22:55:01.55 ID:2zdbHm1Go

    地王「? 何を言っている、当たり前だろう」

    火王「……」

    地王「あの後、火龍王に半殺しにされたのも良い思い出だ!」

    火王「……」


    地王「それに、翼と尻尾が出たらな? やりにくいと思うのだ」

    地王「後ろからだと、可愛い顔が見えなくなってしまうだろう?」

    地王「つまり――尻に敷かれに来たのだ!」


    火王「そ……それって……」


    475: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 23:02:18.62 ID:2zdbHm1Go

    火王「本当に……良いのか……?」

    地王「この、鍛え抜かれた肉体を……ぬう、袖が引っかかって……!」

    火王「あ……うん、脱ぐの手伝うぞ」

    地王「おおっ、すまぬな!」


    地王「――この、鍛え抜かれた肉体を見るが良い!」

    地王「例え、相手が何者であろうとも!」

    地王「最後まで――支えきってみせるわ!」


    火王「……!」

    ―バサァッ! タシンッ!


    地王「むしろな? 下から突き上げて――」


    火王「――嬉しいっ……!」


    477: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 23:11:09.45 ID:2zdbHm1Go

      ・  ・  ・

    大地の魔女(以下、地女)「……と、言うわけだ!」

    光の勇者(以下、勇者)「お前、それ……」

    地女「光の勇者よ、お前の出した条件は達成したぞ!」

    勇者「いや、だが……」


    勇者「お前……プロポーズした事になってないか?」


    地女「なっていないだろう?」

    地女「上に乗って、存分に腰を振れという意味でしかないぞ?」


    勇者「そうか……いや、そうか!?」


    478: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 23:16:29.92 ID:2zdbHm1Go

    地女「とりあえず、ほれ! パーティーに入れてくれ!」

    勇者「あ、ああ……お前はパーティーメンバーだ」

    地女「……おおっ! 聖なる力で覆われていく!」

    勇者「とりあえず……後で、二人の誤解を解いてくれ」


    地女「全く……お前は、いつも誤解されているな」

    地女「もう少し、言動には慎重になった方がいいぞ?」


    勇者「あのな!? 全部お前が原因だからな!?」


    479: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 23:26:44.50 ID:2zdbHm1Go

    勇者「って言うか……お前、やっぱり強いんだな」

    地女「赤龍王には……まあ、菓子折りでも贈っておこう」

    勇者「それで良いのか!?」

    地女「安心するのだ、正体はバレていないぞ!」


    地女「ボコった時は、この美少女の姿だったからな!」

    地女「だが、ボコった後……」

    地女「――貴女のお名前は……?」

    地女「と、妙に熱っぽい視線を送ってきていてな?」

    地女「あれは……一体何だったのだろうか……?」


    勇者「お前はどうしてそう……そう、ぬああああ!?」


    481: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 23:31:42.01 ID:2zdbHm1Go

    勇者「火の四天王は……どうしたんだ?」

    地女「とても、幸せそうな寝顔をしていてな……」

    勇者「……それで?」

    地女「……うむ」


    地女「長居して、水の四天王と風の四天王にバレるとも限らんしな」

    地女「起こさないよう、コッソリ抜け出して戻ってきた」

    地女「こう……ちゃんと、肩まで布団をかけてだぞ」


    勇者「それ大丈夫なのか!?」

    勇者「っつーか、最後のくだり要るか!?」


    483: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 23:37:25.53 ID:2zdbHm1Go

    地女「光の勇者よ、案ずるな!」

    勇者「いや、だってお前!」

    地女「ええい、俺を信じろ!」

    勇者「お前の、どこを!?」


    地女「火の四天王は、今回の事は誰にも言わん」

    地女「火龍王の娘にして、誇り高き武人が、だ」

    地女「夜這いされてお楽しんじゃいました……」

    地女「……などと、言える筈が無いだろう?」


    勇者「……本当クズだな、お前はよぉ!?」


    484: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 23:43:37.59 ID:2zdbHm1Go

    地女「だが、祝福の聖女と剣の乙女の誤解を解けるのは?」

    勇者「ああ、そうだな! お前だけだよクソッタレ!」

    地女「ふっ……パーティーには、役割というものがあるからな!」

    勇者「お前のせいで生まれた役割だよ!」


    地女「ふむ……つまり――」

    地女「――母なる大地、という事だな?」


    勇者「お前、本当に言葉を考えてくれない!?」

    勇者「それは今後使うなよ!? 絶対、誤解を招く!」


    485: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/13(火) 23:59:41.66 ID:2zdbHm1Go

    地女「誤解など、恐るるに足らんぞ」

    勇者「少しは恐れてくれ、頼むから!」

    地女「……光の勇者」

    勇者「……何だよ」


    地女「誤解があってもな?」

    地女「こう、割と何とかなったりするものなのだ!」


    勇者「だけど……どんどん、状況が悪くなって無いか?」


    地女「なぁに、何とかなる!」

    地女「光の勇者よ、明日を信じられぬ者に未来は無いぞ!」


    勇者「四天王らしくないなぐさめすんじゃねえよ!!」



    おわり


    490: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/14(水) 20:56:27.23 ID:dDW5kg4Eo

    書きます


    大地の魔女「光の勇者よ、傍を離れるな!」


    491: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/14(水) 21:01:34.82 ID:dDW5kg4Eo

    光の勇者(以下、勇者)「くそっ、離しやがれ!」

    大地の魔女(以下、地女)「ええい、離すものか!」

    勇者「離せっつってんのがわかんねえのか!」

    地女「離れるなと言っているのがわからんのか!」


    風の四天王(以下、風王)「……僕は、二人まとめででも構わないよ」

    風王「さあ、始めようか……!」


    地女「! 来るぞ、勇者!」

    地女「……――説教だ!」

    勇者「だから、なんで俺を巻き込むんだよおおおおお!?」


    492: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/14(水) 21:05:36.76 ID:dDW5kg4Eo

    風王「僕が、どうして怒っているかわかるかい?」


    地女「光の勇者よ、油断するな!」

    地女「あれが、奴のいつもの手なのだ!」


    勇者「お前、そんなに風の四天王に説教されてんのか!?」


    地女「うむ! 領地が隣だからな!」

    地女「……ああやって、ポロッと自白するのを誘っているのだ!」

    地女「あの手に、何度してやられた事か!」


    勇者「そりゃあ、心当たりが多ければしてやられるだろうよ!」


    風王「……」


    493: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/14(水) 21:10:17.05 ID:dDW5kg4Eo

    風王「それじゃあ、単刀直入に聞くよ」

    風王「火の四天王の婚約発表の場をぶち壊したのは――」


    地女「光の勇者が指示した事だ!」

    勇者「オイコラてめえええええ!?」

    地女「俺は、最初は反対していたのだ!」

    勇者「いや、そりゃしてたけど……!」

    地女「ぬうう、光の勇者め! 人の幸せを妬むなど!」

    勇者「違うからな!? いや、そうだけど……違うぞ!?」


    風王「……」


    494: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/14(水) 21:14:30.46 ID:dDW5kg4Eo

    風王「方法は、勇者が決めたのかい?」


    勇者「違う! コイツが決めた!」

    地女「かぁっ! 一回、パス!」

    勇者「……なんだよ、それ?」

    地女「パスした事により、方法を決めたのはお前になったのだ」

    勇者「ふっざけんなよ!? 一回って事は――」

    地女「察しが良いな! 俺は、あと二回パスを残している!」

    勇者「コイツだ! コイツが決めた!」


    風王「……」


    495: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/14(水) 21:18:56.45 ID:dDW5kg4Eo

    風王「……じゃあ、方法を決めたのも勇者で良いさ」


    勇者「はあっ!? おい、なんだよそれ!」

    地女「むっ!? 裁定に文句をつけるつもりか!?」

    勇者「ったりめえだろ!? 俺じゃねえからな!」

    地女「ええい! 光の勇者よ、見苦しいぞ!」

    勇者「風の四天王! 裁きは公平に行え!」

    地女「風の四天王! 人生は平等では無い!」


    風王「……」

    風王「…………そろそろ、良いかな?」


    地女・勇者「……はい」


    496: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/14(水) 21:24:35.00 ID:dDW5kg4Eo

    風王「君達、バレないとでも思ったのかい?」

    風王「僕が――風の四天王が、見逃すとでも?」


    勇者「いや、だけど……」

    地女「その……なあ?」


    風王「事が公にならず、今も呑気にしてられるのは……」

    風王「……一体、どこの四天王のおかげだい?」


    地女「……」スッ…

    勇者「っふ!……っくく、おい……手ぇ上げるなよ……!」


    風王「この僕が! 風の四天王が、隠蔽工作をしたからだよ!」


    497: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/14(水) 21:29:35.53 ID:dDW5kg4Eo

    風王「方法は、他にいくらでもあっただろう!?」

    風王「どうして、赤龍王を襲ったりしたんだ!」


    地女「その、な?……つい、カッとなって」


    風王「そもそも! 上手くいっていた筈だろう!」

    風王「放っておけば、火の四天王は君から離れた!」

    風王「――光の勇者、どうして彼を煽ったんだ!?」


    勇者「いや、なんか……つい、と言うか」


    風王「つい、じゃないんだよ! つい、じゃ!」


    498: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/14(水) 21:37:14.31 ID:dDW5kg4Eo

    風王「僕の苦労がわかるか!?」

    風王「……ああ、言ってもわからないだろうね!」

    風王「本当に……これだから、男ってやつは!」


    地女「……」

    勇者「……」

    地女「……なっ、恐ろしいだろう?」ボソボソ

    勇者「ああ……何も言い返せない」ボソボソ


    風王「っ!」キッ!


    地女・勇者「……何でもありません」


    499: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/14(水) 21:42:27.25 ID:dDW5kg4Eo

    風王「……僕が、どうしてそこまでしたかわかるかい?」


    地女・勇者「……」


    風王「……」


    地女「……」

    勇者「……おい」ボソッ

    地女「……何だ」ボソッ

    勇者「……何か言えって」ボソボソ


    地女「――サッパリわからん!」


    風王「君に、死んで欲しくないからだよ!」

    風王「あのね、そのくらい分かって貰えるかな!?」


    500: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/14(水) 21:52:52.23 ID:dDW5kg4Eo

    風王「だから……死なれちゃ、困るんだ」

    風王「そのためなら――何だってするさ」


    地女「あー……つかぬ事を聞くがな?」

    地女「……アレも見ていたのか?」


    風王「……見たくなんてなかったさ!」

    風王「けど、火の四天王の魔力があんなに高まったら……」

    風王「……意識を集中せざるを得なかったんだよ!」


    勇者「お前……凄いな」


    風王「……うるさい、黙れ」


    501: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/14(水) 21:58:52.35 ID:dDW5kg4Eo

    風王「アレが露見――水の四天王にバレていたら」

    風王「水の四天王の事だ……」

    風王「……きっと、火の四天王を手にかけていただろうね」


    地女・勇者「……」


    風王「そして――怒り狂った君は、水の四天王を殺しただろう」

    風王「その怒りを鎮める事は……きっと不可能だ」

    風王「それこそ……殺してしまわない限り」

    風王「白羽の矢が立つのは……まあ、僕で間違いないかな」


    地女・勇者「……」


    502: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/14(水) 22:07:07.52 ID:dDW5kg4Eo

    風王「僕に……君は、殺せない」

    風王「かと言って、殺されるのも御免だ」

    風王「だって――僕は、君を手に入れたいんだから」


    勇者「なあ……コイツが、何人に手を出してるか知ってんのか?」

    地王「うむ!」

    地王「俺が言うのも何だが……他に、良い男は居るぞ?」


    風王「……かも知れない」

    風王「いや……きっと、そうなんだろうね」


    風王「――けど、僕は君が欲しいんだ」


    地女「……風の四天王」


    勇者「な、なあ……すまん、物凄く居辛いんだが……!?」


    503: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/14(水) 22:14:18.43 ID:dDW5kg4Eo

    風王「終わり良ければ全て良し、って言うだろう?」

    風王「……魔族の生は長いんだ」

    風王「意中の相手に、過去に別の相手が居たなんて当たり前の事」

    風王「……今は、それが偶然近い時期なだけ」


    風王「――最後に、僕を選んでくれればそれで良い」


    地女「……むう」


    勇者「……!」

    勇者(なんで俺が居るのにこういう空気出すんだよおおおお!!)


    505: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/14(水) 22:22:11.04 ID:dDW5kg4Eo

    風王「……こんなに心の内を晒したのは、初めてだよ」

    地女「あー……まあ、何だ」


    地女「お前が、そこまで俺にこだわるのは……」

    地女「――‘あの時’の事が、きっかけか?」


    風王「……そうだね、‘あの時’からだよ」

    風王「でなければ……体を許したりはしなかったさ」


    地女「……むうう」


    勇者「……!?」

    勇者(‘あの時’って何だよ!?……なんて聞ける空気じゃねえ!)


    506: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/14(水) 22:32:58.81 ID:dDW5kg4Eo

      ・  ・  ・

    地女「……風の四天王め」

    地女「……」

    地女「まさか……‘あの時’の事をそこまで……」

    地女「……むううっ!」


    地女「――答えは、いつまででも待つ」

    地女「……と言われても! 俺は、どうしたら良いのだ!」

    地女「光の勇者よ、助けてくれ!」


    勇者「‘あの時’って何なんだよおおおおお!?」


    507: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/14(水) 22:46:35.29 ID:dDW5kg4Eo

      ・  ・  ・

    風王「……」


    風王(風を自在に操り、地に縛られた者達を蔑んでいた……あの時)

    風王(僕は――君に破れた)

    風王(気付いた時には……僕は地に転がり、君に見下されていた)

    風王(敗北の屈辱を――恥辱を受けた)


    風王「風が……地に負ける」


    風王(有り得ないと信じられず……死を覚悟した)

    風王(……いや、みっともなく……怯えた姿を見せた)

    風王(そんな僕に……君は、手を差し伸べたんだ)


    風王(――四天王として、俺と共に魔王様に仕えんか?)


    風王(……なんて、満身創痍の姿で……笑いながら)


    508: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/14(水) 22:54:11.85 ID:dDW5kg4Eo

      ・  ・  ・

    地女「光の勇者よ、俺が教えたとは……絶対に言うなよ?」

    勇者「良いから、さっさと教えろ!」

    地女「良いか? 絶対に言うなよ!?」

    勇者「良いから言え! 気になるだろうが!」


    地女「四天王になっての最初の命令が、奴の討伐だったのだ」

    地女「もう、本当に運良く勝ててな! あれは豪運だった!」

    地女「そうしたら、奴め……殺されると思ったのか、な?」

    地女「まあ、なんだ……オシッコちびっちゃってな?」


    勇者「あっ! これ、聞かない方が良かったやつだな!?」


    509: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/14(水) 23:19:04.30 ID:dDW5kg4Eo

      ・  ・  ・

    風王「……!」ゾクッ!


    風王(……ああっ、思い出すだけでも体が震える!)

    風王(僕に、この感覚を与えてくれるのは君しか居ない!)

    風王(……だから、絶対に君は死なせない)

    風王(……生きて、僕に――)

      ・  ・  ・

    地王『あー……なんだ……これで拭け、遠慮するな?』

      ・  ・  ・

    風王「……!」ゾクゾクッ!


    風王(――恥辱と、生の実感を与え続けてくれ!)


    510: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/14(水) 23:31:36.05 ID:dDW5kg4Eo

      ・  ・  ・

    地女「……変に真面目で、プライドが高かった分……な?」

    勇者「……歪んだのか」

    地女「趣味嗜好は自由だが、奴は特殊でなぁ」

    勇者「……まともな奴だと思ったのに……!」


    地女「だからな……いくら俺でも、ちょっと責任を感じるのだ」

    地女「まあ……これ以上は、な?」

    地女「プライバシーというものは、大切にしなければいかん」


    勇者「……ああ、そうだな」


    511: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/14(水) 23:47:18.28 ID:dDW5kg4Eo

    地女「……だが、奴のお陰で助かったのだ!」

    勇者「……まあ、今後は十分気をつけよう」

    地女「うむ!」

    勇者「風の四天王に関しては……まあ、頑張れ」


    地女「……光の勇者よ」

    地女「地属性の俺では……風属性の奴に、今はもう対抗出来ん」

    地女「……いざという時は、頼むぞ」

    地女「本当に責任は感じるが……ちょっと、本当に勘弁なのだ」


    勇者「物凄くお似合いな気がしたが……」


    勇者「……苦手属性は、しょうがねえよな」



    おわり


    520: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 15:51:32.76 ID:ua+8PPg4o

    書きます


    水の四天王「祝福の聖女よ、式が中止になりましたわ」


    521: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 15:54:58.37 ID:ua+8PPg4o

    祝福の聖女(以下、聖女)「えっ、婚約発表の式が……ですか?」

    水の四天王(以下、水王)「ええ、何者かが侵入して……」

    聖女「そ、それって一大事じゃないですか!?」

    水王「……そうですわね」


    水王「この私――水の四天王の顔も潰してくれましたの」

    水王「犯人を捕らえたら……ふふっ、どうしてくれましょうね!」


    聖女「と、とりあえず落ち着きましょう! ねっ!?」


    522: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 15:58:42.55 ID:ua+8PPg4o

    水王「はぁ……全く、事後処理も大変でしたのよ」

    聖女「水の四天王さん……お疲れ様です」

    水王「うふふっ、貴女のその言葉だけでも癒やされますわ」

    聖女「そ……そうですか?///」


    水王「ええ、貴女のお陰でこれからも頑張れそうですわ」

    水王「彼の――地の四天王の領地を侵略するのを!」グッ!


    聖女「それは良かった……」

    聖女「……って、侵略!?」


    523: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 16:01:16.01 ID:ua+8PPg4o

    聖女「えっ!? 四天王同士で……戦争ですか!?」

    水王「うふふっ、まあ……ある意味ではそうですわね」

    聖女「だっ、大丈夫なんですか!? そんな事して!」

    水王「勿論、抜かりはありませんわ」


    水王「地の四天王の領地の民達も……ええ」

    水王「とても、感謝してくれているんですのよ」


    聖女「か……感謝……?」


    524: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 16:04:33.89 ID:ua+8PPg4o

    聖女「し、侵略で……戦争なんですよね?」

    水王「貴女は、私と地の四天王の領地が隣なのはご存知?」

    聖女「はい……知っています」

    水王「それで……彼は、今不在でしょう?」


    水王「その隙を突いて、ね?」

    水王「――水の四天王が居ると、地の領地はとても助かる」

    水王「……と、地の領地の民達が思う様に行動してるんですの!」


    聖女「それって……どういう事ですか?」


    525: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 16:08:23.71 ID:ua+8PPg4o

    水王「具体的には、上下水道設備の充実ですわね」

    聖女「は、はあ……」

    水王「あとは、農耕に必要な河の流れを操作したり……」

    聖女「……えっと、つまり」


    水王「地の領地の民達に、感謝の言葉と共に聞かれますの」

    水王「――水の四天王様は、地の領地のためにどうしてここまで……?」

    水王「……うふふっ! なんてね!」


    聖女「……外堀を埋めてるってことですか!?」


    526: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 16:13:49.75 ID:ua+8PPg4o

    水王「私、聞かれたらこう答えるようにしてますの」

    聖女「な、何て答えてるんですか……?」

    水王「……うふふっ!」

    聖女「……!」


    水王「――貴方達は、彼の愛する領地の民達ですもの」

    水王「――ならば、彼が不在の時に私が動くのは当然ですわ」

    水王「……ってね! うふふっ!」


    聖女「物凄く色んな憶測が飛び交いそうな返しですね!?」


    527: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 16:20:36.19 ID:ua+8PPg4o

    水王「この間も、街を視察していたら言われましたの……」

    聖女「なっ、何て!? 何て言われたんですか!?」

    水王「小さな子供と言うのは、時に驚くような事を言いますわよね……」

    聖女「えっ?」


    水王「――地の四天王様と、水の四天王様っていつ結婚するの?」

    水王「……ですって! うふふふっ!」

    水王「私、驚いてしまって! もう! うふふっ!」


    聖女「小さな子供まで、そういう風に思ってるんですか!?」


    528: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 16:31:02.51 ID:ua+8PPg4o

    水王「周囲に居た大人達は、慌ててしまって……」

    聖女「他の領地を収める四天王相手……ですもんね」

    水王「けれど、小さな子どもに罪はありませんわ」

    聖女「水の四天王さん……」


    水王「だから、ね?」

    水王「その子の頭を撫でながら――」

    水王「――残念ですけど……水の四天王の私でも、わかりませんの」

    水王「――地の四天王様に、聞いてくださいな」

    水王「……と、微笑み、許してあげましたわ」


    聖女「……想像しただけで和やかになります!」


    529: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 16:38:42.87 ID:ua+8PPg4o

    水王「それを見ていた、伝統の職人の方が居ましてね?」

    聖女「地の領地で、伝統と言うと……」

    水王「石工や、彫刻ですわね」

    聖女「そうでした! 本当に、見事な細工ですよね!」


    水王「その……職人の方達がね?」

    水王「広場に建っている、地の四天王の像の隣に……」

    水王「私の――水の四天王様の像を立てる……と、盛り上がってしまって」

    水王「……うふふっ! 困ってしまいましたわ!」


    聖女「……」

    聖女(すみません、魔王さん……今だけは……!)


    聖女「……もおおおお! 困ってる顔じゃないですよー!」


    530: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 16:47:45.56 ID:ua+8PPg4o

    水王「けれど、彼の像よりも大きく作ると言っていたんですの!」

    聖女「えっ? それって……良い事じゃないんですか?」

    水王「……いいえ、そんな事はありませんわ」

    聖女「えっ?」


    水王「――私は、支えに来たのです」

    水王「――決して、あの方より目立とうとは思いません」

    水王「……ねっ? わかるでしょう?」


    聖女「すっ、凄いです! えっ、あっ、あっ、わっ!」

    聖女「わ、私も……その台詞、どこかで使って良いですか!?」


    531: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 16:57:53.53 ID:ua+8PPg4o

    水王「……結局、そのお話はお断りしましたわ」

    聖女「えっ!? どうしてですか!?」

    水王「……言い出した職人の方達が、ね?」

    水王「地の四天王の像を作った方達だったみたいで……」

    聖女「……どう断ったんですか?」


    水王「――腕の悪い職人には、頼めませんわ」


    聖女「ええっ!? そんな事言っちゃったんですか!?」


    水王「――広場の、地の四天王の像を見れば……腕はわかります」

    水王「――地の四天王は、もっと凛々しい顔立ちですわ」


    聖女「うう――っ!?/// 聞いてるこっちが恥ずかしいです!///」


    532: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 17:04:53.87 ID:ua+8PPg4o

    水王「なので、今は……地の四天王の像を作り直してますの」

    聖女「えっ、と……出来はどうなんでしょう?」

    水王「私も、その原因なので見に行きはするんですけれど……」

    聖女「その言い方だと、見られてないんですか?」


    水王「私の意見を全て聞いたら、別人になってしまう、って」

    水王「……うふふっ! だから、出来てからのお楽しみなの!」


    聖女「もーっ、水の四天王さんったら!///」

    聖女「ふふっ……似てない様に見えても、怒っちゃ駄目ですよ?」


    533: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 17:14:23.11 ID:ua+8PPg4o

    水王「けれど……彼の妹が問題なのです」

    聖女「えっ? 地の四天王に……妹さんが居たんですか?」

    水王「ええ、とても可愛らしい子ですのよ」

    聖女「へええ……でも、問題って?」


    水王「――義姉上、と」

    水王「‘まだ’そう呼んではいけないと、何度も言うのに……うふふっ!」


    聖女「もう、妹さんも攻略済みなんですか!?」


    534: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 17:26:25.17 ID:ua+8PPg4o

    水王「彼の両親は、もう遠方でご隠居なさってますし」

    聖女「えっ、それじゃあ……」

    水王「彼が不在の今、留守を預かっているのは彼の妹ですの」

    聖女「それは……大変そうですね」


    水王「当然、不慣れな事もありましたわ……」

    水王「けれど、水の四天王の私もフォローしましたもの」

    水王「……あの兄には勿体無い――と、言われていますわ!」


    聖女「……」


    535: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 17:32:58.01 ID:ua+8PPg4o

    聖女「水の四天王さん、あのっ……!」

    水王「? どうかしましたの?」

    聖女「……!」


    聖女「もし! もし……恋敵が出てきたら、どうしますか!?」


    水王「……祝福の聖女?」


    聖女「お願いします、答えてください!」


    水王「……」

    水王「――当然、戦いますわ」


    聖女「……!」


    536: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 17:40:46.96 ID:ua+8PPg4o

    聖女「ま……魔法の撃ち合いとか、ですか」

    水王「えっ!? そ、そんな事しませんわよ!?」

    聖女「えっ!? そ、そうなんですか!?」

    水王「もうっ! 貴女は、とんだ勘違いをしていますわ!」


    水王「――水の四天王の戦いは、とても静か」

    水王「それは……恋の戦争と言えど、同じ事ですわ」

    水王「……うふふっ!」

    水王「陣地の形成は……もう、済んでいましてよ?」


    聖女「……水の四天王さん」


    水王「まあ、最悪の場合は武力行使をしますけれどね?」


    聖女「やっぱり、勘違いじゃなかったじゃないですかー!」


    537: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 17:46:29.37 ID:ua+8PPg4o

      ・  ・  ・

    光の勇者(以下、勇者)「おい」

    大地の魔女(以下、地女)「んー?」モグモグ

    勇者「寝転がって菓子を食いながら返事をするな!」

    勇者「お前……そういえば、自分の領地は良いのか?」


    地女「うむ!」

    地女「俺の配下の者達は、出来る者達が揃っているからな!」

    地女「ふはは! それは、俺を見ればわかるだろう?」


    勇者「ああ……お前が頭でも、うまく機能してたんだもんな」


    538: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 17:53:27.72 ID:ua+8PPg4o

    勇者「気になったりはしないのかよ?」

    地女「それは、まあ……多少はな?」

    勇者「たまには、見に行かなくて良いのか?」

    地女「大丈夫だろう」


    地女「俺の――地の四天王の領地の民達」

    地女「奴らは、心配せずとも大丈夫だ」

    地女「ふっ……何せ、俺が帰るべき場所の者達だしな!」


    勇者「……早く問題を片付けて、帰ってくれよな」


    539: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 18:04:58.07 ID:ua+8PPg4o

    地女「ふむ……その時は、お前も遊びに来い!」

    勇者「勇者を遊びに招く四天王が何処に居る!」

    地女「ふはは! 罠の可能性を恐れているのか!」

    勇者「罠の方が気分的にマシだよ!」


    地女「俺の妹は、この姿の俺に似て美少女だぞ!」クネッ!

    地女「お前が祝福の聖女にフラれたら、紹介してやろう!」


    勇者「余計なお世話だ!」

    勇者「地の四天王! 俺は、お前とは違う!」

    勇者「……って、お前妹居たのかよ!?」


    地女「……はっはっは!」


    地女「何にせよ、領地に戻る時が楽しみだな!」



    おわり


    544: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 22:18:41.83 ID:ua+8PPg4o

    書きます


    火の四天王「剣の乙女、お前に大事な話がある」


    545: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 22:21:26.39 ID:ua+8PPg4o

    剣の乙女(以下、乙女)「あら、思ったよりも元気そうじゃない」

    火の四天王(以下、火王)「……ああ、まあな。それで、話というのは――」

    乙女「――待って」

    火王「? 剣の乙女?」


    乙女「……火の四天王」

    乙女「随分と雰囲気が違うけれど……何があったの?」


    火王「っ!? す、鋭いな……」


    546: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 22:26:02.24 ID:ua+8PPg4o

    火王「それは……これからする話に関わりがある」

    乙女「……ふぅん?」

    火王「その……だな……!」

    乙女「……随分と、言いにくそうね」


    乙女「……当ててあげるわ」

    乙女「火の四天王、貴女――‘女’になったわね?」


    火王「っ!!?」

    火王「すっ、鋭すぎないか!!?」


    547: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 22:30:11.33 ID:ua+8PPg4o

    火王「なっ、何故それがわかった!?」

    乙女「脚さばき、雰囲気、そして……魔力が増しているもの」

    火王「……それでわかるのは、お前位なものだろうな」

    乙女「もう、話はわかったわ」


    乙女「貴女……私を笑いに来たんでしょう!?」

    乙女「光の勇者は――光の加護」

    乙女「祝福の聖女は――愛の祝福」

    乙女「剣の乙女は――鉄の処*、って!」


    火王「鈍い!!!」


    549: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 22:35:24.29 ID:ua+8PPg4o

    火王「私が、そんな事でお前を笑う筈がないだろう!?」

    乙女「良いのよ、わかってるわ」

    火王「全然わかっていないぞ!?」

    乙女「良いのよ、慣れてるもの」


    乙女「男には――あれだけ美人で‘まだ’って……なんか怖くね?」

    乙女「……とか!」

    乙女「女には――剣の道を歩いてるのに、バージンロード歩いてるよね」

    乙女「……とか!」

    乙女「……陰で、散々言われてきたんだから!!」


    火王「剣の乙女! おっ、落ち着いてくれ! 頼む!」


    550: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 22:39:47.52 ID:ua+8PPg4o

    火王「私は、お前を笑ったりなどはしない!」

    乙女「相手は誰? 中止になった、婚約発表の相手?」

    火王「ち、違う! お……お前の……よく知る人物だ」

    乙女「私の、よく知る人物……?」


    乙女「……」

    乙女「……光の勇者?」


    火王「あああ、違う違う!」

    火王「光の勇者ではない! 良いか!? 違うからな!?」


    551: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 22:45:20.69 ID:ua+8PPg4o

    火王「ほら! い、居るだろう!?」

    乙女「私のよく知る人物となると……ねえ、まさか……?」

    火王「その……だ、大地の魔女だ……!」

    乙女「……ねえ、待って頂戴」


    乙女「それが本当なら……」

    乙女「……大地の魔女のお姉様は――」


    乙女「――おㄘんㄘんが、生やせるって事?」


    火王「ま、まあ……ある意味では」

    火王「しかし、何というか……真剣な顔で、その単語はやめてくれるか?」


    552: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 22:50:15.19 ID:ua+8PPg4o

    乙女「もしかして、婚約発表の場を壊したのも……お姉様?」

    火王「……そう、だな」

    乙女「そして、貴女を‘女’にした……と?」

    火王「……ああ///」


    乙女「――閃!」

    ヒュッ―!


    …ゴガァァンッ!


    火王「っ!?」

    火王(何という剣速だ! それに、離れた場所の岩を真っ二つに……!)


    乙女「……」


    553: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 22:54:00.57 ID:ua+8PPg4o

    乙女「……火の四天王、ここからは偽りは許さないわ」

    火王「……ああ、無論だ」

    乙女「少し、移動しましょう」

    火王「私は……此処でも構わない」


    乙女「? 何を言ってるの?」

    乙女「あの、斬った岩の所まで行くわよ」


    乙女「――それで、どんなだったか描いて教えて頂戴」


    火王「……か」

    火王「描いて教える!?」


    554: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 22:58:44.13 ID:ua+8PPg4o

    乙女「貴女、絵は得意かしら?」

    火王「まあ……苦手ではないが……」

    乙女「だったら、早く……ん、この小石で良いわね」

    火王「まっ、待て! 私に、何を描けと!?」


    乙女「そんなの、決まってるでしょう」

    乙女「大地の魔女のお姉様の――おㄘんㄘんよ」


    火王「剣の乙女!? お前、本気で言っているのか!?」


    555: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 23:04:45.34 ID:ua+8PPg4o

    乙女「……敵を知り己を知れば、百戦危うからず」

    火王「こ、小石を握らせないでくれ!」

    乙女「? なら、どうやって描くつもり?」

    火王「描くつもりは無い!」


    乙女「良いじゃないの!! 描いて教えてよ!!」

    乙女「もおおおおお!! もおおおおお!!」

    乙女「ねえ、火の四天王!! あのね!!?」

    乙女「私が!! 怒ってないと!! 思ってるの!!?」


    火王「すっ、すまない! 描く! 描くから、落ち着いてくれ!」


    556: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 23:09:53.43 ID:ua+8PPg4o

    乙女「出来るだけ、正確に描いて頂戴」

    火王「……静と動が、ハッキリしているな」

    乙女「ねえ、早くして」

    火王「……どうしてこうなってしまったんだ……!?」


    火王「た、確か……こんな感じ、で」

    カリカリ…


    乙女「……嘘でしょう?」


    火王「こう……だったぞ(ボワッ)///」

    カリカリ…


    乙女「……絵が下手過ぎて、全然わからないわ!!」


    557: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 23:17:02.09 ID:ua+8PPg4o

    乙女「ねえ、私は何を描いてと言ったか覚えてる?」

    火王「お、おちん……お、覚えている!(ボワッ)///」

    乙女「他の物を描いてとは、言ってないわよ?」

    火王「わ……わかりやすいかと思ったんだ!」


    乙女「火の四天王、貴女――……」

    乙女「……」

    乙女「口頭と……こう、手で教えて頂戴」


    火王「可哀想な物を見る目を向けないでくれ!」


    558: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 23:23:59.16 ID:ua+8PPg4o

    乙女「長さは?」

    火王「な、長さは……こ、この位?」

    乙女「!? ふ、太さは!?」

    火王「確か……こ、この位だった気がする」


    乙女「……」ジィッ


    火王「どうした?」


    乙女「いえ、そこに……こんなのが入ったのかと」ジィッ


    火王「!?(ボワッ)///」

    火王「そういう目を向けるのもやめてくれ!(ボワッ)///」


    559: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 23:32:25.86 ID:ua+8PPg4o

    乙女「や、やっぱり痛かった?」

    火王「喜びで、体の昂ぶりが凄くて……(ボワッ)///」

    乙女「ど、どんな風に? ねえ、どうやって?」

    火王「こう、私が上になって……(ボワッ)///」


    乙女「うっ、上になって!?」

    乙女「……うう、上になって!?」


    火王「この話は、そろそろやめにしてくれないか!?(ボワッ)///」


    560: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 23:41:10.60 ID:ua+8PPg4o

    火王「大事な話があると言っただろう!?」

    乙女「そんな……ええっ……?/// う、上に……?///」

    火王「剣の乙女、戻ってきてくれ!」

    乙女「……え、な……何?」


    火王「――剣の乙女」

    火王「お前は人間で、敵だが……私にとって、大切な友人だ」

    火王「だから――」


    火王「――こちら側に、付く気は無いか?」


    乙女「……」


    561: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 23:48:47.80 ID:ua+8PPg4o

    乙女「……残念だけど、それは出来ないわ」

    火王「……やはり、そうか」

    乙女「ええ、私がこう答えると……わかってたでしょう?」

    火王「……まあ、な」


    火王「それd」


    乙女「じゃあ、話を戻すわね」

    乙女「上に乗って……あ、貴女が腰を振ったの?」ジィッ!


    火王「~~~っ!(ボワッ)/// 剣の乙女!(ボワッ)///」


    562: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/15(木) 23:58:46.37 ID:ua+8PPg4o

    火王「お前は、どうしてそう……そっちに話を行かせたがる!?」

    乙女「だ、だって……仕方ないじゃないの!」

    火王「何が仕方ないんだ!?」

    乙女「……だって!」


    乙女「こんな事を聞けるの、貴女位なんだもの!」

    乙女「他に、誰に聞けって言うの!?」


    火王「つ、剣の乙女……」


    乙女「世界を救う勇者パーティーの一員の――剣の乙女が!」

    乙女「おㄘんㄘんや、初体験の事を誰に聞けるって言うの!」


    火王「す、すまない……確かに、お前の言う通りだ」


    563: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 00:11:31.07 ID:wp+PDzrqo

    乙女「私だって……怖いものは、怖いの」

    火王「……わかった」


    火王「――この、火の四天王!」

    火王「お前のために、出来うる限りの事はしよう!」


    乙女「火の四天王……!」


    火王「お前には……色々と借りもあるからな」


    乙女「じゃ、じゃあ――」

    乙女「私の時は、一緒に居てくれる!?」


    火王「……」

    火王「えっ!!?」


    564: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 00:19:26.76 ID:wp+PDzrqo

      ・  ・  ・

    光の勇者(以下、勇者)「おい」

    大地の魔女(以下、地女)「んー?」パタパタ

    勇者「寝転がって足パタパタさせて本読んでんじゃねえ!」

    勇者「お前……火の四天王は、どうなったんだ?」


    地女「うむ!」

    地女「よくわからんが、時間が欲しいらしい」

    地女「愛と友情と仕事と……とにかく、板挟みだそうなのだ」


    勇者「……その点、お前は悩みがなさそうだな」


    565: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 00:24:06.48 ID:wp+PDzrqo

    地女「何を言う、俺とて悩みの一つや二つはある」

    勇者「お前の行動からすると、少なすぎるぞ?」

    地女「悩んでいても、始まらんしな」

    勇者「……で? その、悩みってのは何だよ?」


    地女「いや、最近……剣の乙女がな?」

    地女「――私も、覚悟しています」

    地女「と言ってくるのだが……何の覚悟かわからんのだ」


    勇者「……くれぐれも、これ以上ややこしくするなよ?」


    566: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 00:39:21.29 ID:wp+PDzrqo

    地女「まあ……時が来れば、自ずと分かるか」

    勇者「……お前、考えるのやめたな?」

    地女「うむ! なるようにしかならんからな!」

    勇者「どうしてそんなに楽観的になれるんだよ!」


    地女「ふはは! それが俺の長所なのだ!」

    地女「並大抵の輩には、真似出来んだろうがな!」


    勇者「真似したいとも思わねえよ!」

    勇者「地の四天王! 絶対に、パーティー内で揉めるなよ!?」

    勇者「……最近、祝福の聖女も時々様子が変になるし……!」


    地女「……はっはっは!」


    地女「光の勇者よ、存分に思い悩むが良い!」



    おわり


    571: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 19:49:03.06 ID:wp+PDzrqo

    書きます


    大地の魔女「祝福の聖女よ、相談とは何だ?」


    572: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 19:52:35.62 ID:wp+PDzrqo

    祝福の聖女(以下、聖女)「……すみません、急に呼び出して」

    大地の魔女(以下、地女)「なぁに、気にすることはない!」

    聖女「……お姉ちゃん」

    地女「うむ! お姉ちゃんに、何でも相談するが良い!」


    聖女「……」

    聖女「……奇跡が……起きちゃったんです」


    地女「……」

    地女「奇跡?」


    573: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 19:56:50.78 ID:wp+PDzrqo

    地女「奇跡が起きたのなら、良い事では無いか?」

    聖女「はい……そう、なんですけど……」

    地女「祝福の聖女よ、何を暗い顔をしているのだ?」

    聖女「……」


    聖女「……」

    聖女「……子供が……出来たんです」


    地女「……」

    地女「……何だと?」


    574: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 19:59:15.33 ID:wp+PDzrqo

    地女「誰が?」

    聖女「……私に」

    地女「誰との?」

    聖女「ゆ、勇者様とのです!」


    地女「それは――」


    聖女「っ……!」ビクッ!


    地女「めでたいではないか!!」


    聖女「……」

    聖女「えっ?」


    575: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 20:01:35.34 ID:wp+PDzrqo

    地女「光の勇者は、その事を知っているのか!?」

    聖女「い、いえ……まだです……」

    地女「ふはははははっ! 奴が、父親か!」

    聖女「あ……あのっ!」


    聖女「おっ……怒らないんですか!?」


    地女「何故だ!?」


    聖女「え……ええっ!?」


    576: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 20:06:08.76 ID:wp+PDzrqo

    地女「怒る理由が、何処にあると言うのだ!?」

    聖女「で、でもっ!」


    聖女「私達は、世界を救う旅をしてる最中なんですよ!?」

    聖女「そ、それなのに……妊娠だなんて……!」


    地女「子を授かった事を喜ばぬ世界など滅びれば良いのだ!!」

    地女「ええい! 何ならば、この手で直々に滅ぼしてくれる!!」


    聖女「……!」

    聖女「お……お姉ちゃん……!」ポロポロッ


    577: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 20:13:02.00 ID:wp+PDzrqo

    地女「あああ……!? な、何故泣く……!?」

    聖女「わ、わた……ふ、不安で……!」ポロポロッ

    地女「……大丈夫だぞ、何も不安になる事など無い」

    聖女「だ……誰にも、言えなくっ……て……!」ポロポロッ


    地女「大地の魔女の――お姉ちゃんの胸で好きなだけ泣くのだ」

    地女「……ほうれ、触り心地の良いおᘄぱいだぞ!」

    ぎゅっ!

    聖女「っ……! うっ、えええっ……!」ポロポロッ


    地女「……」

    地女(……ぬうう! どうしたものか!?)


    578: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 20:19:24.63 ID:wp+PDzrqo

      ・  ・  ・

    聖女「……えへへ、いっぱい泣いちゃった///」

    地女「うむ!」

    聖女「……ありがとう、ちょっとスッキリした」

    地女「はっはっは! おかげで、服がビショビショだ!」


    聖女「……お願いがあるの」

    聖女「この事は……誰にも言わないで」


    地女「……」

    地女「……むう」


    579: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 20:26:17.74 ID:wp+PDzrqo

    地女「誰にも言わず、どうするつもりだ?」

    聖女「……パーティーを抜けて、隠れて過ごすつもり」

    地女「何だと?」

    聖女「だって……子供が出来たって、バレたら――」


    地女「うむ」

    地女「お前は、確実に狙われるだろうな」

    地女「光の勇者と、祝福の聖女の子など……生かしておく訳にはいかん」

    地女「魔の者にとっては、天敵の様な存在だからな」


    聖女「……うん」


    580: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 20:28:36.83 ID:wp+PDzrqo

    地女「だがな? お前が抜けて、どうなる?」

    聖女「えっ?」

    地女「抜けた後のパーティーの事を考えてみるのだ」

    聖女「それは……」


    地女「うむ」

    地女「祝福の聖女が不在のパーティーなど、取るに足らんな」

    地女「最初の内は良いかもしれんが、次第に厳しくなるだろう」

    地女「それ程までに、お前の存在は大きい」


    聖女「……」


    581: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 20:37:56.85 ID:wp+PDzrqo

    地女「まあ、お前もそれがわかっていたのだろう?」

    聖女「うっ……ふぅっ……!」ポロポロッ

    地女「あああ! 責めているのではないぞ!」

    聖女「で……でもっ……!」


    地女「一緒に、考えるのだ」

    地女「なぁに、大抵の事はなんとかなるものだからな!」


    聖女「……ふふっ」

    聖女「お姉ちゃんが言うと……本当に、そんな気がしてくる」


    582: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 20:48:17.79 ID:wp+PDzrqo

      ・  ・  ・

    地女「……」

    地女(今日は、それぞれが考えて、明日……という事になったが)


    地女「……どうしたものかなぁ」


    地女「……」

    地女(地の四天王として考えるならば――またと無い好機)

    地女(聖女を庇いながら戦う勇者を仕留め……)

    地女(後は、残った剣の乙女と祝福の聖女を殺す……と)


    地女「光の加護も、愛の祝福も無くなり――」

    地女「――多分、色々バレて俺も死んでしまうなぁ」


    地女「……どうしたものかなぁ」


    583: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 20:55:26.83 ID:wp+PDzrqo

    地女「むう……!」


    地女(闇の魔王様は、祝福の聖女を友人と仰っているが……)

    地女(むう……どう動かれるか、わからんな)


    地女「むうう……!」


    地女(他の四天王達も……どう動くかわからん)

    地女(……ええい、女心は理解出来ぬ!)


    地女「むううう……!」


    地女(剣の乙女は? そもそも、光の勇者の加護はどうした!)

    地女(この俺――地の四天王が、追い詰められているではないか!)


    地女「……ええい! わから――んっ!!」


    584: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 21:07:54.50 ID:wp+PDzrqo

    地女「俺は、こういった小賢しい事は考えられんのだ!」


    地女「大地の魔女として生きようとも!」

    地女「追い詰められていき……俺は死ぬ!」

    地女「光の勇者、祝福の聖女、剣の乙女……」

    地女「……誰が欠けても、俺は死ぬ!」

    地女「そもそも!」


    パァァ……ァァァ


    地の四天王(以下、地王)「正体が、地の四天王とバレている!」

    地王「そして、勇者達を全滅させたら……俺は死ぬ!」

    地王「酔った勢いで、ヤっちゃったので……」

    地王「……痴情のもつれで、俺は死ぬ!」


    地王「……ぬあああん! どうすれば良いのだ――っ!?」


    585: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 21:19:40.58 ID:wp+PDzrqo

    地王「何か……何か無いものか……!?」

    地王「こう、良い感じに……」


    地王「勇者達の旅が休止しつつ……」


    地王「魔王様達も、動きを止め……」


    地王「……俺が! 生き残る方法は!」


    地王「……」


    地王「ええい、駄目だ!」

    地王「思いつく考えは、どれも最終的に俺が死ぬ!」


    586: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 21:27:03.58 ID:wp+PDzrqo

    地王「ぬうう……! どうすれば良いのだ……!?」


    ―ガチャッ

    勇者「おい、微妙に外に声が漏れて――」


    地王「おっ、おのれぇ……光の勇者……!」

    地王「この俺をここまで追い詰めるとは……!」


    勇者「……はっ?」


    地王「! 現れたな、このクズめ!」


    勇者「はあっ!?」


    587: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 21:32:53.48 ID:wp+PDzrqo

    勇者「……」


    …バタンッ!


    勇者「――おい! 誰がクズだ! 誰が!」

    地王「ええい、お前以外に居らんだろうが!」

    勇者「お前が言える台詞じゃねえよ!」

    地王「何を言っているのだ!」


    地王「父親になるとも知らず、のほほんとしおって!」

    地王「……」

    地王「今の無し!」


    勇者「……」

    勇者「はっ?」


    588: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 21:38:44.15 ID:wp+PDzrqo

    地王「地の四天王、何も言っていない」

    勇者「何だその一人称!? おい、もう一度言え!」

    地王「地の四天王、何も言っていない」

    勇者「そっちじゃねえよ! 父親とか言ったよな!?」


    地王「……光の勇者よ」

    地王「祝福の聖女には、誰にも言わないでと言われたのだ」

    地王「だから……なっ? この通り、なっ?」


    勇者「な……何で……! よ、よりによって……!」

    勇者「お前の口から聞かされなきゃいけねえんだよおおおおお!?」


    589: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 21:43:13.91 ID:wp+PDzrqo

    勇者「おい、何でお前がそれを知ってる!?」

    地王「俺が、聖女のお姉ちゃんだからだ」

    勇者「……聖女の所へ行ってくる!」

    地王「っ!?」


    地王「待て! 行って、どうするつもなのだ!?」


    勇者「抱き締めるに決まってんだろうが!!」


    地王「うむ!! 行け、光の勇者よ!!」


    590: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 21:53:50.36 ID:wp+PDzrqo

      ・  ・  ・

    地王「いやぁ~……どうしたものかなぁ」

    地王(勇者のあの様子なら……旅の休止は受け入れられるだろうな)


    地王「……だがなぁ」

    地王(腹が出てくれば、確実にバレるからなぁ)

    地王(下級の魔族でも、数が多ければ凌ぎきれんだろうしなぁ)


    地王「……むうう」

    地王「どうしたものかなぁ」


    591: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 22:00:59.05 ID:wp+PDzrqo

    地王「ぬうう……!」


    闇の魔王(以下、魔王)「地の四天王よ、どうした?」


    地王「!? ま、魔王様!」

    魔王「魔王様、だと?」

    地王「! も、申し訳ありません……!」


    魔王「二人きりの時は……ハニー、と」

    魔王「そう、呼ばないと拗ねると言った筈だが?」


    地王「も、申し訳ありません……ハニー……!」


    592: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 22:10:37.58 ID:wp+PDzrqo

    地王「し、しかし……恐れながら!」

    魔王「どうした? 其方は、何を恐れる?」

    地王「は……ハニー呼びは、流石に恥ずかしいのです!」

    魔王「何を言う」


    魔王「其方は――余の、彼ピッピであろう?」モジモジ

    魔王「ハニーと呼ぶは、当然の義務と知れ」モジモジ


    地王「は……はっ!」


    593: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 22:15:24.24 ID:wp+PDzrqo

    魔王「だが……余の影に引き込まれても、気付かぬとは」

    地王「い、いつの間に!?」


    魔王「地の四天王よ、椅子になれ」


    地王「……御意!」

    …どすっ!

    地王「……さ、どうぞ」


    魔王「うむ」

    …ぽすんっ


    魔王「地の四天王の玉座は――城の玉座よりもほっこりするな」


    地王「……勿体なきお言葉」


    594: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 22:24:51.78 ID:wp+PDzrqo

    魔王「して……其方は、何を考えていた?」

    地王「いえ……大した事ではありませぬ」

    魔王「余の魔眼を欺けると思っているのか?」

    地王「っ……!」


    魔王「余ではない、他の女の事で思い悩むとは……」

    魔王「……地の四天王よ、其方に罰を与える」


    地王「ば、罰……ですか……!?」


    魔王「――今日は、敬語を禁ずる」


    地王「な、何と……!? 敬語を……!?」


    595: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 22:33:42.69 ID:wp+PDzrqo

    魔王「余の命に、逆らうつもりか?」

    地王「では、普通に話させて貰うぞ」

    魔王「……ふふっ、それで良い」

    地王「しかし、ハニーよ」


    地王「毎回、このやり取りをする必要があるのか?」

    地王「最近、ちょっとまどろっこしく思ってきたのだ」


    魔王「……ある!」

    魔王「これをやらぬと……その、上手く切り替えが出来ぬ!」


    596: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 22:40:01.08 ID:wp+PDzrqo

    魔王「それで? 其方は、何を悩んでいた?」

    地王「……それは、秘密なのだ」

    魔王「何? 余にも言えぬ事なのか?」

    地王「言えんなぁ……」


    魔王「もしも、余以外の……他の女の事だった場合――」

    魔王「――今、言わねば……」

    魔王「誰のとは言わぬが、命は無いと思え?」


    地王「祝福の聖女の事なのだ!」


    597: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 22:50:35.65 ID:wp+PDzrqo

    魔王「そうか……祝福の聖女、か」

    地王「うむ」

    魔王「お姉ちゃんと呼ばれ、慕われているそうだな」プクー!

    地王「……」


    地王「うむ……お姉ちゃん、困っているのだ」

    もにっ、もにもにっ

    魔王「ぷふっ! んむむむっ……ん~っ」


    地王「……はぁ、困ったのだ」

    魔王「……頬のもにもにを続けよ」


    598: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/16(金) 23:03:15.60 ID:wp+PDzrqo

    魔王「祝福の聖女の事で、悩んでいる……と」

    地王「うむ……こんなに悩むとは、思わなんだ」

    魔王「……不愉快だな」

    地王「?」


    魔王「祝福の聖女は、余の……ゆ、友人」

    魔王「だが、其方は余の事だけ考えて居れば良い」

    魔王「……ふふっ、喜べ」


    地王「ぬう……?」


    魔王「地の四天王よ、祝福の聖女に関する悩み」

    魔王「……闇の魔王が――滅してやろう」



    おわり


    603: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 10:06:16.13 ID:CMkDw/X/o

    書きます


    闇の魔王「祝福の聖女よ、余の魔眼は欺けぬ」


    604: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 10:12:25.53 ID:CMkDw/X/o

    祝福の聖女(以下、聖女)「っ……!」

    闇の魔王(以下、魔王)「ふふっ、そう構えるな」

    聖女「貴女は、私を……どうするつもりですか……!?」

    魔王「何、少しばかり話をするだけだ」


    魔王「その、子の――」

    魔王「――名前は考えているのか?」


    聖女「……き」

    聖女「気が早すぎやしませんか!?」


    605: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 10:19:35.49 ID:CMkDw/X/o

    聖女「それに……祝福の聖女と、光の勇者様の子なんですよ!?」

    魔王「ああ、聖なる力を其方の内から今でも感じるぞ」

    聖女「っ……!?」


    魔王「さて、では――」

    スッ―


    聖女「影から……それは、魔導書!?」


    魔王「――この書から、名付けの方法を学ぶが良い」


    聖女「……」

    聖女「えっ!?」


    606: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 10:25:52.75 ID:CMkDw/X/o

    魔王「どうした? 祝福の聖女よ、受け取れ」

    聖女「あ……ありがとう、ございます」

    魔王「礼は要らぬ」


    魔王「さて、では――」

    スッ―


    聖女「影から……無数の魔導書が!?」


    魔王「――結婚の情報に関する書」

    魔王「――妊娠、出産に関する書」

    魔王「――育児に関する書」

    魔王「ふふっ……余は、一通り揃えている」


    聖女「か……数が多いので、とりあえずしまってください!」


    607: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 10:32:13.94 ID:CMkDw/X/o

    聖女「え、ええと……!?」

    魔王「この様な時、男は頼りにならぬと言うからな」

    聖女「そ、それは……はい、よく聞きますね」

    魔王「ならばこその、備えよ」


    魔王「祝福の聖女よ」

    魔王「何かあれば……何時でも余を頼れ」


    聖女「……魔王さん……!」


    608: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 10:39:08.94 ID:CMkDw/X/o

    聖女「本来、敵である私を……見逃してくれるんですか?」

    魔王「其方は、何を言っている?」

    聖女「えっ? だ、だって……」

    魔王「……ふむ」


    魔王「――闇の魔王に、敵など居らぬぞ」

    魔王「何人足りとも、余の前では無力」

    魔王「我が闇の魔力は――全てを呑み込むのだから」


    聖女「ぜ、絶望的な台詞なのに……それが頼もしい!」


    609: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 10:47:48.68 ID:CMkDw/X/o

    魔王「力の差を知り、まだ抗うと言うのなら……それも良かろう」

    聖女「わ、私達は……人間は、負けません!」

    魔王「ほう、面白い」

    聖女「……!」


    魔王「ならば――三年の時を与える」

    魔王「それだけの時があれば、赤ちゃんに関しても落ち着……」


    聖女「えっ!?」


    魔王「……それだけの時があれば、余を楽しませるだけの」

    魔王「――戦いになる程度には、力を付けられよう」


    聖女「……」

    聖女「……闇の魔王さんっ!」


    610: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 11:00:18.11 ID:CMkDw/X/o

      ・  ・  ・

    光の勇者(以下、勇者)「――クソッ! 一体、何を話してるんだ!?」

    地の四天王(以下、地王)「光の勇者よ、心を鎮めるのだ」

    勇者「だけど! 聖女と魔王が、二人きりなんだぞ!?」

    地王「だが、今のお前に何が出来ると言うのだ」


    地王「……光の勇者よ」

    地王「俺は――既に、死を覚悟しているぞ」


    勇者「地の四天王……まさか、お前……!?」

    勇者(魔王を裏切って……こちら側について、戦うつもりか!?)


    地王「……」

    地王(酒を飲んで寝ている内に、全て解決しておらんかなぁ)


    611: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 11:05:14.23 ID:CMkDw/X/o

    聖女「で、でも……他の魔族が、黙ってないと思うんです」

    魔王「余の意に反し、其方を襲う者が出てくると?」

    聖女「……はい」

    魔王「ふむ……そうかも知れぬな」


    魔王「ならば、全て滅ぼすか?」

    魔王「余は、地の四天王が――」

    魔王「――彼ピッピが居れば、それで良い」


    聖女「そ、それは……暴君すぎませんか!?」

    聖女「それとあと、教えたのは私だけど……彼ピッピ呼びはやめません!?」


    612: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 11:08:31.05 ID:CMkDw/X/o

      ・  ・  ・

    勇者「地の四天王……お前、良いのか?」

    地王「良いも何も、こうなっては仕方が無いのだ」

    勇者「っ……!」

    地王「心残りがあるとすれば……」


    地王「光の勇者よ」

    地王「お前と、心ゆくまで存分に酒を酌み交わしたかったぞ」


    勇者「っ……地の四天王っ……!」


    613: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 11:15:42.45 ID:CMkDw/X/o

      ・  ・  ・

    聖女「だ、だけど……もし、そうなっても……」

    魔王「人間側が――其方が子を生む事を良しとせぬ、か」

    聖女「はい、私が……しばらく、戦えなくなりますから」

    魔王「ふむ……」


    魔王「やはり、全て滅ぼすか」

    魔王「そう……全てをな……!」


    聖女「そ、それもちょっと!」

    聖女「あのっ! 一度、滅ぼす所から離れませんか!?」


    614: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 11:18:58.82 ID:CMkDw/X/o

      ・  ・  ・

    勇者「……馬鹿野郎、何言ってやがる」

    地王「む?」

    勇者「酒なんか、いくらでも飲めば良いじゃねえか」

    地王「……光の勇者?」


    勇者「最後まで、諦めるんじゃねえ」

    勇者「お前は――光の勇者の仲間だろ?」


    地王「っ……光の勇者……!」


    615: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 11:36:50.65 ID:CMkDw/X/o

      ・  ・  ・

    魔王「だが、滅ぼさぬとなると……少し面倒だな」

    聖女「……」


    魔王「勇者の一行が、旅を中断せざるを得ず……」


    魔王「そこに、迂闊に手を出せぬと思う状況……」


    聖女「そんな状況……!」


    魔王「――ある」


    聖女「……」

    聖女「えっ?」


    616: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 11:46:57.78 ID:CMkDw/X/o

      ・  ・  ・

    勇者「……行こう、二人の所へ」

    地王「……まあ、逃げられはせんだろうからな」


    地王「――むん」

    パァァ……ァァァ

    大地の魔女(以下、地女)「はあ……どうしてこうなったのだ」

    地女「……光の勇者よ」

    地女「お前の光の加護を……頼りにしているぞ」


    勇者「……ああ、任せとけ」

    勇者「っと……こういう時は、やっぱり言っておくべきだよな」


    地女「む?」


    勇者「地の四天王よ、助けてくれ」


    617: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 11:52:57.89 ID:CMkDw/X/o

      ・  ・  ・

    地女「――地の四天王よ、助けてくれ」キリッ!

    勇者「お前! 本当もうマジでやめろってえええええ!!」

    地女「はっはっは! 良いではないか、良いではないか!」

    勇者「クソッ……チクショウ……!」


    地女「さすがは、闇の魔王様だ!」

    地女「まさか、あんな案を思いつくとはな!」

    地女「やはり男は駄目だな、男は!」


    勇者「お前も男だろうがよおおおおお!!」


    618: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 12:00:08.05 ID:CMkDw/X/o

    勇者「っていうか、どうして聖女と魔王があんなに仲が良いんだよ……!」

    地女「ぷくく! お前の顔、傑作だったぞ!」

    勇者「っぐ……うおお……!」

    地女「床に、正座させられ――」


    地女「――考えの足りぬ男だな」

    地女「――己が欲望を制御出来んとは」

    地女「――其方は、それでも光の勇者か?」

    地女「……と、魔王様に説教されているお前の顔はだ!」


    勇者「ふっ……ぐうおお……!」


    619: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 12:14:25.20 ID:CMkDw/X/o

    地女「うむ、だが……奇跡は仕方無いよな? うむ、奇跡は」

    勇者「変ななぐさめすんなよ!」

    地女「お前も、避妊魔法は使っていたのだろう?」

    勇者「その……盛り上がって、雰囲気で……」


    地女「――この、馬鹿者が!」

    地女「男側が魔法を使うのがエチケットだと教えたではないか!」

    地女「それに、女の言う――大丈夫――は、信用するなと!」

    地女「お前の油断が、この事態を招いたのだ!」


    勇者「言い返せないからって……ここぞとばかりに……!」


    620: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 12:24:04.57 ID:CMkDw/X/o

    地女「だが――魔王様の智謀には恐れ入ったぞ!」

    勇者「ああ……本当にな」

    地女「うむ!」


    地女「大地の魔女に――地の四天王が封印された事にする」

    地女「こうなれば……魔族は、迂闊に手を出せぬ」

    地女「何せ、この俺を封印する程の力があるのだからな!」

    地女「この、地の四天王を!」


    勇者「だが……それと引き換えに、大地の魔女も大量に魔力を失った」

    勇者「それに気付かれないよう、一時的に身を隠す」

    勇者「……地の四天王を封印する程の力の持ち主だ」

    勇者「人間側としても、無理をさせて失うのは大きな痛手になる」


    地女「うむ!!」


    621: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 12:37:01.13 ID:CMkDw/X/o

    地女「主要な者達に、声をかけておく必要があるがな!」

    勇者「……ああ、そうだな」

    地女「と、言うわけで……ちょっと行ってくるのだ!」

    勇者「いやお前、軽く言ってるけど大丈夫か!?」


    地女「光の勇者よ、案ずるな!」

    地女「俺から説明しないと、納得せぬ者も居るだろう」

    地女「それにな? ほら……あれだ」

    地女「色々と、バレちゃうかも知れんしな?」


    勇者「俺は、そっちの心配をしてんだよ!」


    622: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 12:46:48.80 ID:CMkDw/X/o

    地女「無論、わかっている」

    勇者「本当にわかってんだろうな!?」

    地女「うむ! 俺は、この計画の要だからな!」

    勇者「……そうじゃねえよ」


    勇者「……地の四天王」

    勇者「お前は、俺と思いっきり酒を飲むんだろう?」

    勇者「だから――必ず、生きて帰って来いよ」


    地女「……ぬうっ……不覚!」

    地女「この地の四天王をキュンとさせるとは……!」


    勇者「キュンとか言うんじゃねえよ気持ち悪ぃな!!」


    623: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 12:53:47.62 ID:CMkDw/X/o

    地女「浮気は――聖女のお姉ちゃんとして、許さんぞ?」

    勇者「するわけねえだろ!」

    地女「妊娠中に娼館に行くのはセーフか、話し合っておけよ?」

    勇者「行くわけねえだろ!?」


    地女「……うむ! それでこそ、俺が見込んだ男!」

    地女「光の勇者よ、やはりお前は天晴な奴だ!」


    勇者「ああもう、わかったら行ってこい!」


    地女「だが、お前に……一つだけ忠告しておこう」

    地女「――酒は、飲んでも呑まれるなよ?」


    勇者「良いからさっさと行けってんだよおおおおお!!」



    おわり


    630: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 20:26:09.88 ID:CMkDw/X/o

    書きます


    地の四天王「光の勇者よ、俺は無力だった」


    631: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 20:30:17.36 ID:CMkDw/X/o

    光の勇者(以下、勇者)「地の四天王!? もう戻ってきたのか!?」

    地の四天王(以下、地王)「……うむ」

    勇者「無力だった、って……何があったんだ?」

    地王「俺には……もう、何も出来ぬ状況だったのだ」


    地王「……地の領地、水の領地、火の領地、風の領地」

    地王「どこも、顔を出したら結婚せざるを得ない感じになっていたのだ!」


    勇者「……」

    勇者「はあっ!?」


    632: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 20:32:39.34 ID:CMkDw/X/o

    勇者「待て待て! どうしてそうなった!?」

    地王「俺は、まず自らの領地――地の領地に向かった」

    勇者「ああ……妹さんに、留守を頼むって話だったな」

    地王「……ところがな」


    地王「俺の留守中に、水の四天王が妹を懐柔していたのだ!」

    地王「俺の屋敷に、何故か水の四天王の部屋があったのだ!」


    勇者「滅茶苦茶入り込まれてるじゃねえか!?」


    633: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 20:36:31.75 ID:CMkDw/X/o

    勇者「それ、本当に水の四天王の部屋だったのか!?」

    地王「間違いない! これを見るが良い!」

    勇者「……ん? なんだコレ……?」

    地王「うむ!」


    地王「水の四天王の、お気に入りの下着なのだ!」

    地王「見ろ! 水の魔力で編まれた、スケスケの下着だ!」


    勇者「自宅で下着泥棒して帰ってきてんじゃねえええええ!!」


    634: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 20:40:41.29 ID:CMkDw/X/o

    地王「水の四天王はナイスバディな上、この下着……そそるぞ~?」

    勇者「あ、ああ……って、そういう話じゃねえだろ!?」

    地王「加えて、広場の俺の像の隣に……水の四天王の像が建っていたのだ」

    勇者「……えっ?」


    地王「なのでな? 見つかったらマズイと思い、撤退した」

    地王「すまぬ……成果は、この下着しか無い」


    勇者「お前、本当にそれは心の底から謝ってくれ!!」


    635: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 20:51:08.00 ID:CMkDw/X/o

    地王「そして、水の領地の――水の四天王だ」

    勇者「!? 水の四天王に会ったのか!?」

    地王「はっはっは! そんな訳が無かろう!」

    勇者「そうだよな! 外堀埋められまくってるもんな!」


    地王「色々と、仕事の引き継ぎをしているようだったな」

    地王「水の四天王は――嫁に来る準備を着々と進めているようだ」


    勇者「なんか……本当に、地に足ついた生き方してんな」


    636: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 20:54:14.18 ID:CMkDw/X/o

    地王「まあ、なので……次に行ったのだ」

    勇者「次って言うと――火の四天王だな」

    地王「うむ」

    勇者「火の四天王なら、割と話が簡単に行ったんじゃないか?」


    地王「それがな? 火の領地に踏み入ったらな?」

    地王「火龍王に決闘を申し込まれたのだ」


    勇者「……」

    勇者「はああっ!?」


    637: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 20:59:40.43 ID:CMkDw/X/o

    勇者「火龍王って、火の四天王の父親にか!?」

    地王「うむ! 先代の、火の四天王なのだ!」

    勇者「それで……ど、どうなったんだ!?」

    地王「うむ!」


    地王「――我を倒さねば、娘には会わせぬ!」

    地王「……と、言われてな」


    勇者「お前……それ、よくある‘アレ’じゃねえか!!」


    638: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 21:08:23.19 ID:CMkDw/X/o

    勇者「お前のような奴に娘はやれん、とか言われたんだろ!?」

    地王「おおっ! 光の勇者よ、よくわかったな!」

    勇者「やっぱり、プロポーズした事になってんじゃねえか!!」

    地王「うむ……それには、俺も慌ててな」


    地王「――ならば、帰る!」

    地王「……と、一旦出直そうとしたのだ」

    地王「火龍王には……幼き頃から、世話になっているからな」

    地王「そんな、恩のある相手をボコる訳にもいくまい?」


    勇者「いや……それ! それ、お前……!?」


    639: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 21:12:43.37 ID:CMkDw/X/o

    地王「すると、火龍王は怒り狂ってな……」

    勇者「そうだろうな! 父親の立場なら、怒るよな!」

    地王「プロポーズは誤解だ、と言おうとしたのだがな?」

    勇者「言ったのか!?」


    地王「……言えなかったのだ」

    地王「――火の四天王と、その母君が突然現れてな」


    勇者「……陰で見てたんだろうな」


    640: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 21:23:13.54 ID:CMkDw/X/o

    地王「もう怒る怒る……怒りに釣られて火山も噴火してな」

    勇者「……妻と娘に怒られる父親、か」

    地王「絶え間ない口撃に、火龍王も為す術が無かったぞ」

    勇者「それで……お前は、どうしたんだよ?」


    地王「――また今度、出直して来て!」

    地王「……そう、二人に言われてな」

    地王「助けを求めるような火龍王の視線を振り切り、撤退した」


    勇者「その状況なら……まともに話も出来なさそうだしな」


    642: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 21:32:02.07 ID:CMkDw/X/o

    地王「そして、俺は風の領地――風の四天王を訪ねたのだ」

    勇者「流石に、風の四天王は話がスンナリ行ったよな!?」

    地王「まあ……話すには、話したぞ!」

    勇者「? 何か、ひっかかる言い方だな」


    地王「身を隠す間、風の領地に留まる事を条件に出された」

    地王「風の四天王の狙いは、恐らく――事実婚なのだ」


    勇者「いや……えっ、そうなのか!?」


    643: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 21:40:36.91 ID:CMkDw/X/o

    勇者「純粋に……善意とかじゃないのか?」

    地王「残念だが、それは無いぞ」

    勇者「いや、そんなのわからねえだろ!?」

    地王「光の勇者よ、風の四天王を甘く見るな」


    地王「奴は――風の結界を用意していた」

    地王「地属性の俺では……その結界の出入りは出来ぬのだ」


    勇者「……お前、さりげなく一番の危機だったのか!?」


    644: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 21:49:29.15 ID:CMkDw/X/o

    地王「ふはは! だが、みすみすやられる俺では無い!」

    勇者「まあ……此処に居るってことは、逃げられたんだもんな」

    地王「うむ!」

    勇者「お前……どうやって逃げたんだよ?」


    地王「――お前は、良い嫁になりそうだな!」

    地王「と、そう言って照れている間に颯爽と撤退した」

    地王「……死中に活を見出したのだ!」


    勇者「お前……邪推だったら、自分で自分の首を締めただけだぞ!?」


    645: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 22:02:22.46 ID:CMkDw/X/o

    地王「しかし、まあ……風の四天王の協力は取り付けた……な?」

    勇者「ああ、まあ……そうだな」

    地王「水の四天王は顔を合わせられず……火の四天王は保留だ」

    勇者「……それで、こんなにすぐ帰ってきたのか」


    地王「……こんな成果では、おめおめと帰れなかった」

    地王「己の無力を嘆いた俺は――酒場へと赴いたのだ」


    勇者「……」

    勇者「待て」


    646: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 22:10:17.58 ID:CMkDw/X/o

    地王「久々の酒は美味かった! ああ、美味かった!」

    勇者「お前……飲んで、どうした!?」

    地王「銘酒『竜殺し』! スルリとした飲み口で、カパカパいけた!」

    勇者「酒の感想なんか聞いちゃいねえんだよ!」


    地王「朝起きたら見知らぬ女がベッドに居たのだ!」

    地王「薄らぼんやりと、ヤっちゃった記憶があるのだ!」


    勇者「なんでお前はそうなんだよおおおおお!?」


    647: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 22:17:32.98 ID:CMkDw/X/o

    勇者「お前! それでどうしたんだ!?」

    地王「うむ! その女が寝てる間に逃げてきたぞ!」

    勇者「このクズ! んあああもう、このクズ!」

    地王「大丈夫だ! 俺が、地の四天王とはバレていない! 多分!」


    地王「それでな? 確か……」

    地王「雷の――勇者だったか、女帝だったかと言っていたのだが……」

    地王「光の勇者よ、どちらだと思う?」


    勇者「俺に聞くんじゃねえよおおおおお!!」


    648: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 22:26:47.51 ID:CMkDw/X/o

    勇者「お前って奴は……どうしてだよ!?」

    地王「うむ……俺も、自分で自分が恐ろしい」

    勇者「いっそ、全部話した方が早いんじゃねえか!?」

    地王「光の勇者よ、何を言っている!」


    地王「和平など、有り得ぬ!」

    地王「――全滅か!」

    地王「――先延ばしか!」

    地王「既に……和解など出来ぬ状況なのだ!」


    勇者「お前のせいでな!」


    649: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 22:33:03.42 ID:CMkDw/X/o

    地王「それでな? 先延ばししている間に、なっ?」

    地王「良い感じに、時が解決してくれると……俺は信じているのだ」


    勇者「クソッ……どうして、こんなにややこしくなったんだ!」


    地王「――光の勇者よ、すまぬな」

    地王「俺が、酔ってヤっちゃったばかりに、迷惑をかけている」


    勇者「本当にな!?」


    地王「だが……そのおかげで、こうして気安く話せる仲になれた」

    地王「その点に関しては、俺に感謝しても良いのではないか?」


    勇者「うるせえよ!……うるせえよ!!」


    650: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 22:45:30.57 ID:CMkDw/X/o

    地王「何にせよ、あまり時間は残されていない」

    勇者「まあ……そうだな」

    地王「祝福の聖女のお腹が目立つ前に、何とかせねばな!」

    勇者「……本当にな!」


    地王「さて……それでは」

    パァァ……ァァァ

    大地の魔女「――明日に備えて、今日はもう寝るか!」


    勇者「くそっ……どうしてこうなったんだ……!」


    651: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 22:53:21.75 ID:CMkDw/X/o

      ・  ・  ・

    祝福の聖女(以下、聖女)「……という訳なんです」

    剣の乙女(以下、乙女)「……なるほどね」

    聖女「すみません……迷惑をかけちゃいますよね」

    乙女「何を言ってるのよ、水臭い」


    乙女「――赤ちゃんと、光の勇者との結婚」

    乙女「祝福の聖女……本当に、おめでとう」



    聖女「ふふっ……ありがとうございます」


    652: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/17(土) 23:01:59.10 ID:CMkDw/X/o

    乙女「旅が中断している間……私達が、貴女も守るわ」

    聖女「剣の乙女さん……」

    乙女「光の勇者と、私と……大地の魔女のお姉様の三人で、ね」

    聖女「本当に……ありがとうございます……!」


    乙女「猶予は三年、でしょう?」

    乙女「それだけあれば……私も、お姉様との子供を授かれると思うの」

    乙女「だから、私も感謝してるわ」


    聖女「……はい?」


    乙女「ふふっ! きっと――奇跡が起きると思うのよね!」


    聖女「……」

    聖女「えっ!?」



    おわり


    656: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/18(日) 19:52:02.73 ID:CrfyuX0vo

    書きます


    地の四天王「光の勇者よ、世話になった!」


    657: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/18(日) 19:55:41.43 ID:CrfyuX0vo

    地の四天王(以下、地王)「俺とお前は、本来ならば敵同士!」

    地王「だが、お前は……そんな俺を救ってくれた!」

    地王「お前が居なければ、とうに俺の命は尽きていただろう!」

    地王「……ふっ」


    地王「光の勇者よ! 例え、敵同士であろうとも……」

    地王「お前は……俺の――真の友だ!」


    地王「友よ、本当に世話になった!」


    658: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/18(日) 19:58:47.02 ID:CrfyuX0vo

      ・  ・  ・

    光の勇者(以下、勇者)「……まあ、そうだな」

    勇者「だけどな? 地の四天王」

    勇者「なんで……こんな朝っぱらから、そんな事を言うんだ?」

    勇者「……と、いうか――」


    地王『む、ちょっと待つのだ光の勇者よ』

    地王『酔い止め? 何を言う!』

    地王『この俺は、酒には酔うが船酔いなどせぬわ!』


    勇者「――お前はどこに居んだよおおおおお!?」


    659: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/18(日) 20:03:10.16 ID:CrfyuX0vo

    勇者「起きたら、お前の痕跡は綺麗サッパリなくなってるし!」

    勇者「大体、どっから思念波飛ばしてんだ!? 酔い止め!?」

    勇者「地の四天王! まさかとは思うが……」

    勇者「――全部放り出して、逃げる気じゃねえだろうな!?」


    地王『光の勇者よ』

    地王『大地の魔女として、お前達と……仲間と過ごした日々!』

    地王『俺は、決して忘れる事はないぞ!』


    勇者「待て! 待て待て待て待て! 待て!!」


    661: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/18(日) 20:08:26.72 ID:CrfyuX0vo

    勇者「お前、ふざっ……ふざけんなよ!?」

    勇者「計画にしても、まだお前の仕事が残ってんだろうが!」

    勇者「せめて、それを片付けてからにしろよ!」

    勇者「やる事をやってからだろ!? なあ、おい!!」


    地王『光の勇者よ、後は任せた!』

    地王『……と、引き継ぎは果たされた!』

    地王『お前ならば、見事やり遂げてみせるだろう!』


    勇者「ふっざけんじゃねえぞこらあああああ!?」


    663: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/18(日) 20:14:09.00 ID:CrfyuX0vo

    勇者「お前は、真の友と言っておきながらそういう事するのか!?」

    勇者「状況が状況なら、感動する台詞だよ!」

    勇者「けどなぁ! この状況で言われても怒りしか湧かねえよ!」

    勇者「さっさと戻って来い! 冗談じゃねえぞ!?」


    地王『光の勇者よ、何を言っているのだ』

    地王『――俺とお前は、本来ならば敵同士!』 

    地王『……と、言う訳でな?』

    地王『お前を困らせる事に、何の躊躇いもない!』


    勇者「……こんのクズ野郎があああああ!!」


    664: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/18(日) 20:20:17.92 ID:CrfyuX0vo

      ・  ・  ・

    地王「まあ、俺とてこの決断をするのは躊躇った」

    地王「……だが!」

    地王「俺は、気付いた! 気付いちゃったのだ!」


    地王「――あれ?」

    地王「何がどう転んでも、俺が死ぬ状況になっているな?」

    地王「……とな!」


    勇者『俺がぶっ殺してやるから戻って来いやあああああ!!』


    665: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/18(日) 20:26:17.31 ID:CrfyuX0vo

      ・  ・  ・

    勇者「そもそも、お前が原因だろうが!」

    勇者「勇者に尻拭いを頼む四天王が何処に居る!?」

    勇者「っつーか、友とかいう発言はどうしたんだよ!」

    勇者「お前、友に対する仕打ちがこれか!?」


    地王『ほう! クラーケンが出るかも知れぬと!』

    地王『ふはは! 酒のツマミにしてくれるわ!』


    勇者「聞けよお前はよおおおおお!?」


    666: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/18(日) 20:35:37.78 ID:CrfyuX0vo

    勇者「……もうキレた」

    勇者「ああ、上等だよ! 地の四天王!」

    勇者「お前の所業を洗いざらいぶちまけてやるよ!」

    勇者「そうすりゃ、魔王や四天王達がお前を追うだろうからな!」


    地王『光の勇者よ、やめておくのだ』

    地王『――何故、お前がそれを知っているのか?』

    地王『と、いう流れになったらな? なっ? わかるだろう?』

    地王『――俺の次に詰んでいるのは、お前なのだ』


    勇者「……どチクショウがあああああ!!」


    667: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/18(日) 20:39:47.33 ID:CrfyuX0vo

      ・  ・  ・

    地王「それになぁ……嫌な予感がするのだ」

    地王「こう、何と言うかな?」


    地王「――今が、限界」


    地王「――これ以上は、必ず誰かが不幸になる」


    地王「……とな」

    地王「まあ! その、誰か、の中に俺は確実に含まれているが!」


    勇者『今は俺が不幸の真っ最中だよこらあああああ!!』


    668: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/18(日) 20:43:04.04 ID:CrfyuX0vo

    地王「――光の勇者よ!」

    地王「お前は、この俺が見込んだ男!」

    地王「どんな苦難にも負けず、未来を掴み取る!」

    地王「――真の勇者だ!」


    地王「それに……お前は、父親になるのだろう」

    地王「へこたれている暇など……あるまい?」


    勇者『余計なお世話だよくそったれえええええ!!』


    669: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/18(日) 20:50:10.80 ID:CrfyuX0vo

      ・  ・  ・

    勇者「あああもう! 何て言えば良いんだよ!?」

    勇者「聖女は魔王と仲良くなってて……」

    勇者「剣の乙女も、火の四天王と……」

    勇者「それに! 他の四天王にも何て言えば!」


    地王『光の勇者よ、案ずる事は無い!』

    地王『お前が、良い感じに立ち回り……ほとぼりが冷めた頃!』

    地王『――俺は、必ず戻ってくる!』

    地王『お前と酒を酌み交わし……お前と聖女の子を見に、な』


    勇者「まるっきり俺任せじゃねえかあああああ!!」


    670: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/18(日) 20:53:55.70 ID:CrfyuX0vo

      ・  ・  ・

    地王「ふはは! ならば、今一度言おう!」


    地王「光の勇者よ、助けてくれ!」


    地王「……と、言うわけで俺はもう船に乗り込む」

    地王「なので、別れの挨拶はこれで終わりなのだ」


    地王「――船に乗り遅れる訳にはいかんからな!」

    地王「そして!」

    地王「――もし出港が遅れでもしたら、気まずいのでな!」


    勇者『なんでそういう所はまともなんだよお前はよぉ!?』


    671: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/18(日) 21:01:08.43 ID:CrfyuX0vo

      ・  ・  ・

    地王「まあ、なんだ」

    地王「――待っていてくれ、必ず戻る」

    地王「……とか言っておけば大丈夫なのだ! 多分!」

    地王「それでは――光の勇者よ、さらばだ!」

    地王「また、相まみえる日を楽しみにしているぞ!」


    勇者『っ!? おい、ちょっとまっ』


    地王「はい、終了……と」

    地王「……さて」


    地王「船室に行き、たらふく酒を飲んでくれるわ!」

    地王「はっはっはっ! はぁ―――っはっはっはっ!!」


    672: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/18(日) 21:10:25.56 ID:CrfyuX0vo

      ・  ・  ・

    勇者「おい! ちょっ……おい、マジでか!?」

    勇者「……」

    勇者「マジでかぁ……!?」

    勇者「……」


    勇者「本当に……俺がやるしかねえのか……!?」

    勇者「アイツの……超弩級の尻拭いを……!?」


    勇者「……」


    勇者「こんな事になるなら……!」


    勇者「最初から、奴を倒しておくんだった……!」


    673: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/18(日) 21:17:14.70 ID:CrfyuX0vo

      ・  ・  ・

    地王「……う……むむ」

    地王「……ふわぁぁあ……む」

    地王「……」

    地王「あー……たらふく飲んで、寝てしまったのだ」


    地王「……む?」


    地王「船室で飲んでいた筈なのだが……」


    地王「……むうう?」



    地王「俺は、どうして砂浜で寝ているのだ?」



    おわり


    677: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/19(月) 20:13:14.66 ID:t+7DveKTo

    書きます


    光の勇者「地の四天王、戻って来るなよ」


    678: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/19(月) 20:18:44.49 ID:t+7DveKTo

    光の勇者(以下、勇者)「……頼むぞ、本当に」

    勇者「……」

    勇者「顔も見たくない、ってのは正直ある」

    勇者「……」


    勇者「地の四天王、本当に頼むぞ」


    勇者「……お前が戻って来たら――」


    勇者「――地獄が始まる」


    679: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/19(月) 20:25:29.60 ID:t+7DveKTo

      ・  ・  ・

    祝福の聖女(以下、聖女)「ふんふん~ん♪」

    聖女「……ふふっ!」


    聖女(突然居なくなっちゃって……悲しかったけど)

    聖女(でも――帰って、来るんだよね)

    聖女(大地の魔女の……お姉ちゃん)

    聖女(戻って来るの……楽しみだなぁ)


    聖女「お姉ちゃん……闇の魔王さんとは、もう知り合いだから――」

    聖女「――水の四天王さんも紹介したいな!」


    聖女「それで、光の勇者様と、剣の乙女さんと……」

    聖女「……私達の赤ちゃんと、皆で……えへへ///」


    681: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/19(月) 20:40:32.81 ID:t+7DveKTo

      ・  ・  ・

    闇の魔王(以下、魔王)「……ふふっ」

    魔王「地の四天王よ……まさか、余をも欺くとは」


    魔王(隠れ潜む間、余の側近として傍に置こうとしていたのだが)

    魔王(計画が露見せぬ様、念には念を……という訳か)

    魔王(ふっ……余は、きっと引き止めてしまっただろうな)

    魔王(……地の四天王よ)


    魔王「――其方は、今何処に居る?」

    魔王「嗚呼、何故……余は、こんなにも苦しい思いをせねばならん」


    魔王「……戻ったら、この苦しみの代償を支払って貰わねば」

    魔王「ふふっ……地の四天王――其方自身で、な」


    682: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/19(月) 20:47:52.44 ID:t+7DveKTo

      ・  ・  ・

    水の四天王(以下、水王)「……ふぅ」

    水王「地の四天王は……貴方は、まだ戻らないのね」


    水王(けれど――待っていてくれ、必ず戻る)

    水王(貴方がそう言ったらしいと……魔王様にお聞きしましたわ)

    水王(皆の前では、戻ってこなくても良いと……虚勢を張るのが精一杯)

    水王(けれど……次に貴方の顔を見た途端、涙が溢れてしまうでしょうね)


    水王「――早く、戻ってきてくださいな」

    水王「地の領地の民も、妹君も……祝福してくれますわ」


    水王「……戻ったら、皆に二人で言いましょうね」

    水王「私達が――愛し合っている、と」


    683: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/19(月) 20:54:42.83 ID:t+7DveKTo

      ・  ・  ・

    剣の乙女(以下、乙女)「――閃!」

    乙女「……少し、休むか」


    乙女(お姉様……あんまりよ)

    乙女(恋人である私と、顔も合わせず行ってしまうなんて)

    乙女(……けれど、もし面と向かって言われたら)

    乙女(……私は、無理にでも貴女に着いて行ってしまったでしょうね)


    乙女「……大地の魔女のお姉様」

    乙女「貴女の思惑通り――戻るまで、私が聖女を守るわ」


    乙女「その役目が終わったら……きっと」

    乙女「私達にも――愛の奇跡が起きるわよね」


    684: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/19(月) 21:02:59.15 ID:t+7DveKTo

      ・  ・  ・

    火の四天王(以下、火王)「……はぁ」

    火王「地の四天王……私の、愛しい人」


    火王(パパは……ママと二人で叱り倒しておいたぞ)

    火王(――言ってみたかった)

    火王(……なんて、そんな理由だったんだからな)

    火王(そもそも……婚約の話も、パパが最初に言い出したのに!)


    火王「お前は……私を奪いに、単身乗り込んできてくれた」

    火王「あの時の喜びが、今でも私に力を与えてくれる」


    火王「……戻ったら皆に……剣の乙女に二人で言おう」

    火王「地の四天王――大地の魔女は……火の四天王と結婚する、と」


    685: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/19(月) 21:18:15.00 ID:t+7DveKTo

      ・  ・  ・

    風の四天王(以下、風王)「どれ、少し味見……」

    風王「……少し薄いけど、その方が良いかな」


    風王(――お前は、良い嫁になりそうだな!)

    風王(地の四天王……君は、恐ろしい男だよ)

    風王(まさか、この僕が……料理の練習をするだなんて、ね)

    風王(それもこれも……全部、君が悪いんだ)


    風王「君を逃さないための風の結界に気づいていながら……」

    風王「僕にあんな言葉をかけた意味が……わからない筈、ないだろ?」


    風王「ははっ! エプロン姿は……気に入ってくれるかな?」

    風王「君が戻ったら……誰を犠牲にしてでも、二人で居ようね」


    686: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/19(月) 21:22:20.43 ID:t+7DveKTo

      ・  ・  ・

    勇者「……お前がきっかけで、結ばれた友情もあった」

    勇者「……」

    勇者「それが無ければ、俺と聖女も……ただの仲間のままだった」

    勇者「……ああ、驚いたよ」


    勇者「――勇者様が浮気しても、私は怒りませんよ」

    勇者「――全身の毛穴から血が吹き出し、激痛で発狂しますから」


    勇者「……感謝はしてるさ!  ああ、凄くしてる!」

    勇者「だけど……何か……! 何かなぁ!?」


    687: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/19(月) 21:26:22.54 ID:t+7DveKTo

    勇者「……だけど、地の四天王」

    勇者「……」

    勇者「お前が戻ってきたら……全部、終わるんだ」

    勇者「……」


    勇者「地の四天王よ」

    勇者「頼むから……帰って来ないでくれ……!」


    勇者「それが……俺の望みだ……!」


    688: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/19(月) 21:31:51.41 ID:t+7DveKTo

      ・  ・  ・

    地の四天王(以下、地王)「帰りたい! 今すぐにでも、帰りたい!」

    地王「ええい、何なのだこの島は!」

    地王「何故、溢れんばかりの聖なる力に包まれている!」

    地王「おかげで、思念波も全く使えん!」


    地王「伝説の、妖精達の楽園でもあるまいに!」


    地王「泳いで離れようとしても、島の反対側についてしまう!」

    地王「これでは、島から離れることすら出来ぬではないか!!」


    689: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/19(月) 21:38:09.67 ID:t+7DveKTo

    地王「何が楽園だ、図に乗るな!」

    地王「まあ、確かに? 素晴らしい場所ではあるが?」

    地王「俺は――」


    地王「――肉が食いたい!」


    地王「それに何より――酒が飲みたい!」


    地王「どちらも無い島でなど、バカンスにならんわ!」

    地王「……ええい!」


    地王「魔法で、島を海の底に沈めてやろうか!」


    690: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/19(月) 21:45:10.91 ID:t+7DveKTo

    地王「そのためには……島の中央に行く必要があるな」

    地王「あのでかい樹が……恐らく、島の中央か」

    地王「……何とも見事な」

    地王「もしもこの島が妖精達の楽園ならば……あれは世界樹か」


    地王「まあ、だからどうしたという事も無いな!」

    地王「俺は、一刻も早く酒が飲みたいのだ!」


    地王「酒よ、待っていろ!」


    地王「この地の四天王、すぐにでも舞い戻るぞ!」



    第一部 おわり


    693: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/19(月) 22:01:30.48 ID:t+7DveKTo

    暇つぶしに蛇足書いてましたが、第二部の予定は一切ありません
    全員の死亡フラグ立てての島流しENDです
    続き書きたい人が居たら、書いちゃっておkです


    694: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/19(月) 22:07:11.67 ID:IyxHoDRco

    そんな殺生な…


    698: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/19(月) 23:13:36.64 ID:2BRj+vpc0

    まぁ新キャラ出さないと地王死ぬしなこのままだと()


    700: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/20(火) 00:57:22.87 ID:rcdAn8D30


    楽しみだったんだがまあ仕方ない


    701: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/11/20(火) 01:44:49.10 ID:0xiAdYZDO


    面白かったよ

    途中何度も胃が痛くなったけど…


    引用元: 地の四天王「光の勇者よ、助けてくれ!」

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