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    リヴァル「ルルーシュ!?お前、死んだはずじゃ」

    1: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/24(木) 21:56:05.71 ID:CWPnnakT0



    リヴァル「ルルーシュ!?お前、死んだはずじゃ」

    皇歴2018年 12月5日

    ここ数か月、色々なことがあった。シャーリーやスザクが死んだり、ルルーシュが皇帝になったかと思えばゼロに殺されたり、カレンが復学したり、オレが生徒会長になったり・・・。

    だけど、始まりがあれば終わりもある。ここ数か月の激動が嘘のように今は平凡な日々を過ごしている。何ら変わらない、ありふれた日常だ。

    これからも平凡な日々が続くと信じて疑わなかった。この日、学校へ行くまでは・・・。



    前作→シャルル「ルルーシュ!10人を満足させなければぁ貴様は死ぬ!」


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    2: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/24(木) 22:00:08.72 ID:CWPnnakT0


    ジリリリリリ!

    リヴァル「・・・ん」モゾ

    ポチッ

    …… シーンッ

    リヴァル「ふわぁ~。さみぃなぁ・・・」

    ベッドから出る事を拒否する体に気合を入れて起き上がり、顔を洗ってトーストを焼く。トーストが焼きあがるのを待っている間、カレンダーに目が留まり ある事に気がついた。

    リヴァル「そっか。今日はルルーシュの誕生日か・・・」


    3: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/24(木) 22:04:15.93 ID:CWPnnakT0


    悪逆皇帝として汚名を歴史に刻んだ今は亡き友人ルルーシュ。アイツとの思い出がいくつか蘇ってきた所でふと思った。

    リヴァル「アイツもスザクも何で世界征服なんかしようとしたんだろう?」

    皇帝ルルーシュ、ナンバーズの英雄スザク、黒の騎士団エースのカレン、戦略兵器を作った科学者ニーナ、総督ナナリー、ナイトオブラウンズのジノとアーニャ・・・。

    皆が世界と信念を賭けて戦っている時、オレは見ている事しか出来なかった。いや、あの最終決戦だけに限ったことじゃない。

    あれだけ皆の近くに居ながらオレだけがずっと何もなかった。所詮オレはただの脇役だから・・・。

    チーンッ!

    トーストが焼きあがった所で考えるのをやめた。

    歴史を変えるような行動を起こすアイツらの考えなんて凡人のオレに分かるはずがないし。

    リヴァル「まっ。脇役だからこそ平和で平穏な生活をおくれるってのもあるよな」


    4: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/24(木) 22:08:07.73 ID:CWPnnakT0


    パンを食べ終わり、歯磨きをして、制服に着替えて寮を出る。いつも通りの出発時間だ。

    いつも通りに授業を受けて、いつも通りに生徒会に顔を出して、いつも通りに・・・と考えていた所で、いつもと違う光景が目に入った。

    60代くらいか? 熟年のオジさんとオバさんが再建されたばかりの校舎を眺めて嬉しそうに話していた。オバさんは足が悪いのだろうか。クルマ椅子に乗っている。

    リヴァル(何だ? あの人たち・・・誰かの両親かな?)

    オバさんがこちらに気がつき声をかけてきた。

    *「あっ。リヴァルさん!?」

    オレはビクっとなった。 あれ? 知り合いにこんな人居たっけ・・・。


    5: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/24(木) 22:13:18.25 ID:CWPnnakT0


    オジさんがオバさんを肘で小突き、オバさんがハッとしたような表情をした。

    *「すみません。私たち、この学園のOB・OGで校舎が懐かしくなって見に来たんです」

    オバさんが優しい微笑を浮かべて答えた。若い頃は綺麗だったんだろうなぁ。

    リヴァル「はぁ。そうすか。ゆっくりしていって下さいね。・・・でも、どうしてオレの名前を?」

    *「生徒会長のお名前とお顔くらいは存じていますよ。大変かもしれませんが、お仕事頑張ってくださいね」

    リヴァル「ありがとうございます。では、授業がありますので、これで・・・」

    *「あ、はい。引き留めてしまい、すみません」

    リヴァル「いえ。では、失礼します」

    生徒会長って こんな注目されているのか。頑張らないとなぁ。


    6: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/24(木) 22:17:07.20 ID:CWPnnakT0


    教室に着くと同時に全体を見渡してみると、心なしか いつもより人が少ないように感じた。風邪が流行りだしたのか?

    席に着き 一息ついた所で声が聞こえてきた。オレにとっては懐かしく、驚くべき声が・・・。

    ルルーシュ「おはよう。リヴァル」

    リヴァル「ルルーシュ!?」

    ガタッ!

    勢いよく立ち上がり叫んだせいかクラス中の視線がこちらに集まる。

    ルルーシュ「どうした?寝ぼけているのか?」

    ルルーシュが不思議そうな顔をしている。だけど不思議なのはこっちだよ!だって・・・

    リヴァル「お前、死んだはずじゃ・・・!?」


    8: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/24(木) 22:24:24.01 ID:CWPnnakT0


    ルルーシュ「何を言っている? 頭でも打ったのか?」

    リヴァル「え!? だ、だってよ・・・!」

    何がなんだか分からない。前の席に座っていたソフィに声をかける。

    リヴァル「ソフィ! ルルーシュはゼロに殺されたよな? なぁ!?」

    ソフィ「え? リヴァル君、何を言っているの?」

    リヴァル「何って・・・ルルーシュは突然皇帝になっただろ!それで・・・」

    ソフィ「皇帝? ルルーシュ君が・・・?」

    ルルーシュ「そんな訳ないだろう。 オレはただの学生だ」

    リヴァル「だけど・・・」


    9: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/24(木) 22:29:11.39 ID:CWPnnakT0


    ルルーシュ「今日のリヴァルは何かおかしいぞ?」

    「おはよう」

    困惑しているオレの後ろから、これまた懐かしく元気な声が聞こえてきた。

    ルルーシュ「おはよう。シャーリー」

    リヴァル「な、なんで・・・」

    シャーリー「どうしたの? 何か変な空気が流れているような・・・」

    リヴァル「シャーリー!?」

    シャーリー「何でそんな驚いてるの?」


    11: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/24(木) 22:34:05.60 ID:CWPnnakT0


    リヴァル「お前も死んだはずじゃ!?」

    シャーリー「死っ!?・・・ってヒドイよ! 冗談でも そんな事言わないでよ」

    ルルーシュ「気にするな、シャーリー。今日のリヴァルは、その・・・調子が悪いみたいなんだ」

    シャーリー「ルル・・・」

    ソフィ「リヴァル君。大丈夫? 保健室行く?」

    おいおい。オレは正常そのものだぜ。・・・いや、正常じゃないのかもな。ルルーシュもシャーリーも幻覚か? それともコレは夢なのか?

    カレン「おはよ!」

    お馴染みの元気な声が聞こえてきた。カレンだ! そうだ。カレンなら同じ生徒会メンバーだし、この異変が分かるに違いない!


    12: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/24(木) 22:38:43.28 ID:CWPnnakT0


    リヴァル「カレン! ルルーシュとシャーリーが!」

    カレン「ん? ルルーシュとシャーリーがどうかしたの?」

    ルルーシュ「いや、オレは何ともないが・・・」

    シャーリー「私も・・・」

    リヴァル「カレン! ルルーシュとシャーリーが居るんだぞ!?」

    カレン「見れば分かるわよ・・・」

    リヴァル「おかしいと思わないのか!? だって、こいつらは・・・死んだだろ?」

    カレン「はぁ? アンタ何言ってんのよ。さすがに不謹慎よ」

    カレンがムッとした顔をしている。どういう事だ?おかしいのはオレの方か?オレだけが おかしいのか?


    14: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/24(木) 22:43:54.54 ID:CWPnnakT0


    シャーリー「リヴァルはどうしちゃったの・・・?」

    ルルーシュ「分からない」

    カレン「まだ寝ぼけてんじゃないの?」

    寝ぼけてなんかいない! だけど・・・反論したところで空しくなるだけだ。

    オレは力なく椅子に座りこんだ。

    ルルーシュ「大丈夫か?」

    リヴァル「あぁ。悪い、ちょっと疲れてるみたいだ。暫く放っておいてくれよ」

    ルルーシュ「・・・そうか。分かった」

    何がどうなってるんだ? 何でルルーシュとシャーリーが居て、誰も何も言わないんだよ!


    17: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/24(木) 22:49:48.66 ID:CWPnnakT0


    シャーリー「そういえば、さっき知らないオジさんとオバさんが校舎前に居たんだけど」

    あぁ。さっき居たあの人たちの事か・・・。

    ルルーシュ「あぁ。居たな」

    カレン「あたしも見たよ。 あたしを見て微笑んでるように見えたんだけど・・・」

    シャーリー「私はジロジロ見られたよ」

    ルルーシュ「オレもだ。もっともオレの時は微笑じゃなく・・・」

    カレン「なに?」

    ルルーシュ「・・・いや。何でもない。恐らく気のせいだろう」


    18: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/24(木) 22:54:26.26 ID:CWPnnakT0


    シャーリー「でも、あの人たち何なんだろうね?」

    カレン「そうね」

    あの人たちよりも、この状況の方が何なんだ!って感じだよ・・・。

    ガラッ!

    *「授業はじめるぞ!席につけ」

    このあと、授業は全く頭に入らなかった。不安と疑問で頭がいっぱいだったからだ。

    それに気になることもある。ルルーシュとシャーリーが学校に来ているのに何故スザクは来てないんだ?

    あいつも死んだはず・・・だよな? 色々な事を考えているうちに放課後になった。

    気分がのらないけど、生徒会の活動に行かなきゃな・・・。


    26: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/25(金) 21:11:00.56 ID:t4Aewh+r0


    ―生徒会室

    ただでさえ朝から衝撃的な事ばかりなのに、またしても衝撃的な事が起こった。

    居るはずのないヤツらが生徒会室に続々と集まってきたんだ。

    リヴァル「なんで、お前らが居るの?」

    ルルーシュ「またそんな事を・・・」

    ホントなら居るはずのないヤツらに次々と質問をした。

    リヴァル「ニーナ。復学届け出したのか? どこかの研究機関で働いてたんじゃなかったのか?」

    ニーナ「え? 休学なんてしてないし働いてもいないけど・・・」


    27: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/25(金) 21:17:18.41 ID:t4Aewh+r0


    リヴァル「ジノ、お前学校やめてエベレストの登山に向かったよな?」

    ジノ「確かに探検家になってエベレストにも登ろうと思ってるけど、それは将来の話で学校はやめてないぜ?」

    リヴァル「アーニャ。ワカヤマのミカン畑で働いてるんじゃなかったのか?」

    アーニャ「意味が分からない」

    リヴァル「ロロ。お前も死んだって聞いてたんだけど」

    ロロ「いきなり何てことを。新手のイジメですか?」

    リヴァル「そんな・・・」


    29: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/25(金) 21:26:10.87 ID:t4Aewh+r0


    カレン「何言ってるのよ・・・。昨日も一昨日も皆で生徒会活動したじゃない」

    リヴァル「え?」

    昨日と一昨日はお前と二人で新生徒会メンバーの勧誘に行っただろ?

    ・・・口に出しても、この様子だとまた変な目で見られるのは分かりきってるな。

    落ち着け。まずは状況整理からだ。

    リヴァル「あのさ、今日って皇歴2018年の12月5日だよな?」

    シャーリー「そうだよ」

    どうやら日にちは当たっているらしい。




    31: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/25(金) 21:33:10.76 ID:t4Aewh+r0


    ロロ「今日は兄さんの誕生日だね」

    ルルーシュ「そうだな」

    シャーリー「確かに! おめでとうルル!」

    カレン「おめでと」

    リヴァル「あ・・・おめでとう。ルルーシュ」

    ルルーシュ「ありがとう」

    皆がルルーシュにお祝いメッセージを贈っている。

    お祝いムードの中、水を差して申し訳ないと思いつつも次の質問をした。

    コイツらが居るのに、アイツらが居ない事を疑問に思っていたからだ。


    32: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/25(金) 21:40:28.66 ID:t4Aewh+r0


    リヴァル「なぁ。 スザクとナナリーって今日学校休み?」

    質問をした途端、全員の顔色が変わった。

    ルルーシュ「・・・リヴァル。誰だそれは?」

    リヴァル「本気で言ってんの? お前の親友と最愛の妹だよ!」

    ルルーシュ「オレの友人にスザクという名前のやつは居ないし、兄弟はロロだけだが」

    ロロ「うん・・・」

    リヴァル「・・・そっか。わりぃ、変なこと言って」

    ルルーシュの性格上、冗談や嘘でこんな事は絶対言わないはずだ。だから、本当に二人の事を知らないんだろう。

    どういう事だよ。意味わかんねぇよ・・・。


    33: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/25(金) 21:44:03.90 ID:t4Aewh+r0


    シャーリー「今日のリヴァルは変だよ? 早く帰って寝た方が良いんじゃ」

    リヴァル「あぁ・・・。悪いけど、そうさせてもらうよ」

    これ以上変な質問を続けて変な眼で見られるのもイヤなので、この場を離れることにした。

    会長に連絡してみるか? いや、また変なヤツだと思われて終わるだろうな・・・。

    ・・・オレ、頭がおかしくなっちゃったのかな? 

    誰も居ないラウンジで佇んでいると、朝から続いていた軽いパニック状態が落ち着いてきた。


    34: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/25(金) 21:49:03.02 ID:t4Aewh+r0


    オレの頭がおかしくないって証明するにはどうすれば良いんだろ?

    ・・・普通に考えて、オレの言ってることが正しいと分かる証拠があれば良いんだよな。

    つまりルルーシュが皇帝になった証拠や死んだっていう証拠があれば良いワケで・・・

    リヴァル「あっ!!」

    何で今まで気が付かなかったんだろう。

    そうだよ!数か月前まで新聞や雑誌は皇帝ルルーシュの事ばかり取り上げてたじゃんか!

    ってことは、図書室に行けばルルーシュ死亡の証拠が腐るほど見つかるだろ!

    オレは駆け足で図書室に向かった。


    35: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/25(金) 21:54:54.74 ID:t4Aewh+r0


    ―図書室

    図書室に入ってすぐの雑誌コーナーで数か月前の雑誌を手当たり次第にめくった。

    1冊、また1冊とパラパラとページをめくっては他の雑誌を調べる。

    調べた雑誌が増えるごとに緊張感が増していく。

    気が付いたら雑誌コーナーにある雑誌すべてを調べ終わっていた。

    リヴァル「何でだよ。ルルーシュの記事全然ないじゃん・・・」

    ぞくっ!

    一瞬凍りつくような視線を窓の外から感じた。


    36: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/25(金) 22:00:46.15 ID:t4Aewh+r0


    窓の方を確認したが何もなかった。気のせいか。

    リヴァル「はぁ。・・・待てよ?」

    絶望に傾いていた心が再び希望に向かって傾いた。

    ここにルルーシュ関係の本が無い理由を思いついたからだ。

    この学園から悪逆皇帝を輩出してしまったんだ。

    学園の評判に関わるようなモノを置かないように、ルルーシュの記事がない雑誌を選んで置いたに違いない。それなら・・・!

    オレは急ぎ足でショッピングモールの本屋に向かった。


    37: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/25(金) 22:07:56.85 ID:t4Aewh+r0


    ―ショッピングモール 本屋

    本屋につくと脇目も振らずに評論本が置いてある本棚へ向かった。

    先週本屋に寄ったとき、タイトルにルルーシュの名がついた評論本がいくつかあったのを思い出したからだ。

    本棚を端から順に探す。一段目・・・二段目・・・三段目・・・・。

    リヴァル「・・・あれ?」

    ・・・無い。ルルーシュに関する本が。タイトル的にも、かすりもしないものばかりだ。

    それにしても、さっきから何となく視線を感じるような気がする。疲れてんのかな?

    店内をくまなく探しても目当てのものは見つからず、精根尽き果てたオレは帰宅する事にした。

    リヴァル「うわぁ。もう日が暮れてるよ・・・」

    学園まで戻ってきた所で、ふと気が付いた。思った事が自然と口に出た。

    リヴァル「アッシュフォード学園が皇帝ルルーシュの証明になるかも!」


    38: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/25(金) 22:13:07.03 ID:t4Aewh+r0


    アッシュフォード学園はついこの間再建した。

    再建理由は皇帝ルルーシュと超合衆国の会議がアッシュフォード学園で行われた時に、ランスロットが学園の建物を壊した為だ。

    だから再建の事実が証明できれば皇帝ルルーシュが存在した証明へ繋がると考えた。

    恐らく生徒会のやつらはその事実を突き付けても納得しないだろう。

    だけど良いんだ。オレの頭がおかしくなってる訳じゃないって自分自身への証明になるから。

    リヴァル「再建された事実が目に見えて分かるモノ。それは伝説の木だ!」

    その木の下でヴィレッタ先生が扇首相に告白を強要した事から、恋が実る木として伝説になったらしい。

    あの木は移植されて植えてある場所が変わった。だから・・・!


    39: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/25(金) 22:19:00.29 ID:t4Aewh+r0


    ―アッシュフォード学園 庭

    今日一番心が躍った。

    リヴァル「あった。伝説の木が・・・移植先の場所に」

    まだオレの頭がおかしいと決めつけるのは早い。希望が湧いてきた。

    帰ったら今日起きたことを整理しよう。ネットで色々調べてみるのもいいかもしれない。

    そしたら何が起きているのか少しは分かるはずだ。そう思った瞬間

    ぞくっ!!

    図書室に居たとき感じた刺すような冷たい視線を背中に感じた。

    恐る恐る後ろを振り向くと・・・


    40: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/25(金) 22:24:20.83 ID:t4Aewh+r0


    リヴァル「・・・誰も居ないな。また気のせいか?」

    リヴァル「・・・とりあえず帰るか」

    寮に着きシャワーを浴びて一息ついたところで、先程ポストに入っていた手紙を手に取った。

    リヴァル「差出人は書いてないな・・・」

    手紙をあけてみると、赤色のインクで乱暴に大きな文字で こう書かれていた。



    “気づいているのか?”



    鳥肌が立ち、冷や汗が流れた。


    48: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/26(土) 22:20:38.21 ID:9EpHMOQz0


    リヴァル「気づいているかって、やっぱルルーシュの事だよな・・・」

    リヴァル「この差出人も皇帝ルルーシュを知っているのか? だったらオレの仲間?」

    リヴァル「でも、この乱暴な書き方は敵意を持っているようにも見えるよなぁ。こういう事になった犯人の仕業かもしれない」

    リヴァル「・・・ただのイタズラって可能性もある」

    数分後、この件について考えるのをやめた。この手紙だけじゃ結局何も分からないからだ。

    リヴァル「ネットで情報収集でもするか!」

    皇帝ルルーシュで検索してみる。・・・オレの望んでいる検索結果は出てこない。

    検索結果の1つを何気なくクリックしてみた。そこにはブリタニア帝国の近代史が記載されていた。オレは愕然とした。


    49: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/26(土) 22:25:56.32 ID:9EpHMOQz0


    リヴァル「なんだよコレ・・・。シャルル皇帝になってからブリタニアは侵略戦争を止め、以来一度も戦争をしていないって・・・」

    オレの知っているシャルル皇帝は侵略戦争の限りを尽くしてたぞ。

    待てよ。ブリタニアが侵略をしてないってことは・・・。

    次の検索ワードを打ち込みエンターを押す。予想通りの結果がモニターにうつった。

    リヴァル「やっぱりか。ゼロと黒の騎士団も無かったことになってる」

    じゃあ、アッシュフォード学園の再建は何故行われたんだ?

    この疑問は次の検索ですぐに明らかになった。

    リヴァル「アッシュフォード学園、校舎老朽化に伴う大幅な再建・・・ね」





    50: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/26(土) 22:31:33.33 ID:9EpHMOQz0


    ネット探索は翌朝まで続いた。

    ネットから得られた情報でオレの知っている事と食い違っているものは大きく分けて3つあった。

    まず、1つ。ここ十年、紛争や戦争は全く起きていない平和な世界だと言う事。

    平和の為に先代皇帝シャルル陛下が尽力を尽くし、今の皇帝シュナイゼル陛下が後を引き継ぎ各国と協力しているらしい。

    だからイレブンや皇帝ルルーシュ亡きあとに出来た合衆国ブリタニアも存在していないみたいだ。

    2つめ。この世界にはナイトメアフレームが無い。俗にいうロボットはアニメやゲームの中だけの話みたいだ。

    そして3つめ。死んだはずの人たちが生きている事。

    ルルーシュやシャーリーはこの目で確認したし、ネットで調べた限りクロヴィス殿下やユーフェミア皇女殿下も健在みたいだ。

    スザクとナナリーが居ない事になっているのは気がかりだけど・・・。



    51: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/26(土) 22:39:24.19 ID:9EpHMOQz0


    これ以外はオレの知っている事と一致した。たとえば、世界地図や町の風景もオレの知っているものだったし、最近タバタッチが流行ってる事とかも。

    以上の事を踏まえて、昨日の昼ごろから頭の片隅に可能性の1つとして置いていた推測が頭いっぱいに広がった。

    リヴァル「ここってパラレルワールドか?」

    SF小説やSF映画でお馴染みの平行世界。そんなの作り話だと信じて疑わなかった。

    だけど、これはもう信じるしか・・・。オレは何らかの事故でこの世界に来てしまったのかもしれない。

    だとしたら、元々この世界に居たオレは オレが居た世界に飛ばされたのだろうか?

    なんてことを考えていたら、いつも起床している時間になっていた。

    いつもと同じように支度をして、いつもと同じ時間に寮を出て、いつもと同じ時間に教室に着く。

    こんな事になっても生活習慣は全く変わらないなんて、よく訓練されているよな。


    52: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/26(土) 22:43:20.35 ID:9EpHMOQz0


    教室に入るとルルーシュとシャーリーが既に居た。

    リヴァル「おーっす」

    ルルーシュ「リヴァル」

    シャーリー「おはよ」

    リヴァル「どしたの? 二人揃って変な顔して・・・」

    昨日あれだけ取り乱していたオレの言えたことじゃないと自覚しつつも、明らかに顔が曇っている二人を見て問わずにはいられなかった。

    シャーリー「あのね。放課後リヴァルと話したい事があるんだけど・・・」

    リヴァル「良いけど。何を話すんだ?」


    53: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/26(土) 22:48:47.63 ID:9EpHMOQz0


    シャーリー「それは放課後に。話が長くなるかもだから」

    リヴァル「どういうこと?」

    ルルーシュ「重たい話になるかもしれないしな。後でゆっくり話そう」

    リヴァル「分かった」

    何だろう? まさか精神病院の紹介とかじゃないよな?

    暫くするとカレンが教室に入ってきた。

    カレン「おはよ。リヴァルはもう大丈夫なの?」

    リヴァル「あ、あぁ。心配かけて悪かったな。昨日はちょっと・・・疲れてたんだ」

    カレン「そう。ならいいけど」

    これ以上変な目で見られるのは耐えきれないからな。普段通りを心がけよう。


    54: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/26(土) 22:52:13.16 ID:9EpHMOQz0


    *「授業はじめるぞー。席に着け」

    昨日は全く頭に入らなかった授業も今日はちゃんと理解出来た。

    数学は何の違和感もなかったし、世界史は昨日ネットで調べた通りの内容だった。

    放課後になり、オレはルルーシュとシャーリーに呼ばれてラウンジへ向かった。

    何となく重い空気が漂っていて、ラウンジの席に着くまで誰も言葉を発さなかった。

    イスに座ったところで、シャーリーが口を開いた。

    シャーリー「リヴァルはスザクって人とナナリーって人を知ってるんだよね?」

    驚いた。まさかシャーリーにこんな事を聞かれるなんて。

    知っていると言ったら、また頭がオカシイ奴と思われるかもしれないと考えながらも正直に答える事にした。

    リヴァル「あぁ。知ってるよ。でも、何で?」

    オレの言葉を聞いて、シャーリーが不安な顔をした。


    55: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/26(土) 22:58:26.81 ID:9EpHMOQz0


    シャーリー「昨日寮に帰ったあとね。ソフィにコレを渡されたの」

    シャーリーは机の上に本を置いた。

    リヴァル「それは?」

    シャーリー「日記帳なの。私の机に落ちてたらしいんだけど、見覚えがなくて・・・でもページを捲ってみると間違いなく私の字で」

    リヴァル「見覚えのない日記帳か。でも、それがどうかしたのか?」

    シャーリー「付箋がはってあるページを見て」

    リヴァル「一緒に見るか?」

    隣の席に座っているルルーシュに聞いた。

    ルルーシュ「いや、オレは昨夜のうちに見せて貰った。リヴァルが見てくれ」

    リヴァル「分かった」

    コイツ、シャーリーと夜に会ってたのかよ。こっちの世界の二人は良い感じなのかな?

    最初の付箋のページを見て、そんな軽い考えは一気に吹き飛んだ。



    56: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/26(土) 23:05:52.77 ID:9EpHMOQz0


    リヴァル「おい、これって・・・!」

    心拍数が上がる。急いで付箋のあるページを次々と捲る。

    付箋のあるページをいくつか読んだ所でルルーシュが口を開いた。

    ルルーシュ「車イスのナナリー。転校生のスザク。シャーリーのお父さんの死去・・・。これに心当たりはあるか?」

    リヴァル「・・・ある」

    オレはルルーシュとシャーリーに話した。

    昨日起きた事、パラレルワールドの可能性、元居た世界の事を。

    二人は無言で、だけど真剣に話を聞いている。説明が終わり一息ついた。

    ルルーシュ「にわかには信じられないが・・・お前の様子を見る限り嘘じゃないようだな。オレはお前の話を信じるよ」

    リヴァル「ありがとう。正直誰にも相談できないと思っていたから嬉しいよ」

    ルルーシュ「確かに。いきなりパラレルワールドだといわれても冗談にしか聞こえないからな」


    57: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/26(土) 23:16:52.17 ID:9EpHMOQz0


    シャーリー「でも、そうすると何でパラレルワールドの私が書いた日記帳が私の部屋にあったのかな?」

    リヴァル「分かんないけど何かの間違いでオレと一緒に飛ばされてきたんじゃないか?」

    シャーリー「なのかなぁ」

    ルルーシュ「リヴァル。お前に聞きたい事があるんだけどな」

    リヴァル「なに?」

    ルルーシュ「昨日、オレは皇帝になってゼロに殺されたって言ってたよな?」

    リヴァル「あぁ。あればビックリしたぜ」

    ルルーシュ「でも、シャーリーの日記帳によるとゼロの正体はオレらしいんだが何があったんだ?」

    リヴァル「え!? ルルーシュがゼロ!?」

    急いで日記帳の続きを読む。・・・本当だ。ゼロの正体がルルーシュだと書かれている。

    じゃあ、ルルーシュを殺したゼロは誰だったんだ?

    ルルーシュ「・・・まぁ、平行世界のオレがどうであろうとオレには関係ないが」

    リヴァル「はは・・・」


    58: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/26(土) 23:22:28.71 ID:9EpHMOQz0


    ルルーシュ「それで、リヴァルはどうしたいんだ? 元の世界に帰る方法を探すのか?」

    リヴァル「あぁ。こっちの世界に比べたら悲惨なことが多い世界だったけど、それでもオレの生きてきた世界だから・・・」

    ルルーシュ「そうか。なら、オレも協力しよう」

    リヴァル「ありがとう」

    ルルーシュ「と言っても、何が出来るか全く分からないけどな・・・」

    リヴァル「確かに。正直オレもどうすれば良いのかサッパリだよ」

    シャーリー「いきなり謎の日記帳が出てきて凄く不安になっちゃったけど、種が分かると面白いね。もっとリヴァルが居た世界の話を聞きたいな」

    ルルーシュ「そうだな。オレも興味がある」

    シャーリー「私と私のお父さんが死んじゃったっていうのはショックだなぁ」

    リヴァル「あの時は本当つらかったよ・・・」


    59: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/26(土) 23:28:00.88 ID:9EpHMOQz0


    シャーリー「でも、日記帳読んで思わず微笑んじゃった部分もあったけど」

    リヴァル「何で?」

    シャーリー「パラレルワールドの私もやっぱり私なんだなぁって」

    ルルーシュ「どういうことだ?」

    シャーリー「る、ルルは知らなくていいの! そうだ!私のお墓があった場所に行ってみたいんだけど」

    ルルーシュ「この世界にお前の墓があるわけないだろ」

    シャーリー「それは分かってるけど! でも、どんな感じの場所にあるのか見てみたいなぁって」

    リヴァル「構わないけど。そんなに遠くないし」

    シャーリー「行こうよ、ルル!」

    ルルーシュ「分かったよ」

    オレたちはシャーリーのお墓があった場所へ向かった。

    不安は一気に吹き飛び、ルルーシュとシャーリーがオレに理解を示してくれた喜びでいっぱいだった。

    道中、二人にオレの居た世界の生徒会について話してやった。二人とも楽しそうに聞いていた。

    そして、集団墓地についた。


    60: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/26(土) 23:34:16.58 ID:9EpHMOQz0


    リヴァル「シャーリーのお墓は、シャーリーのお父さんの隣に建ったんだよ」

    シャーリー「お母さん一人ぼっちになっちゃって可哀想・・・」

    リヴァル「その分、お前は沢山親孝行してやれよ」

    シャーリー「そうだね」

    リヴァル「あそこにあるのがシャーリーのお墓があった場所だよ。でも、こっちの世界では先約が居るみたいだ。すでに石碑が建ってるな」

    シャーリー「他の世界で私が眠っている場所に、違う誰かが同じ場所で眠ってるって不思議な感じだね」

    ルルーシュ「確かにな」

    シャーリー「同じ場所に眠っている者として、黙祷を捧げよう」

    オレたちはお墓の前に立った。

    石碑に刻まれている名前を見てオレたちは愕然とした。

    シャーリーは崩れ落ち、オレとルルーシュは動揺を隠せずにいた。

    なんで? パラレルワールドじゃなかったのかよ・・・?

    石碑にはこう刻まれていた。

    “シャーリー・フェネット ここに眠る”



    74: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/28(月) 19:32:47.20 ID:rEeX1OzS0


    ルルーシュ「シャーリー」

    泣き崩れるシャーリーの肩にルルーシュが手を置き慰めている。

    しばらくしてシャーリーが落ち着きを取り戻した。

    ルルーシュ「今日はそろそろ陽が暮れるし帰ろう。明日また話せるか?少し考える時間も欲しいしな」

    リヴァル「あぁ」

    ルルーシュ「シャーリー。立てるか?」

    シャーリー「うん・・・。ごめんね。迷惑をかけて」

    お墓に自分の名前が刻まれていたんだ。泣き崩れてしまうのも無理はない。

    生年月日も亡くなった日にちも完全に一致しているから同姓同名の別人という訳でもないだろう。

    行きの楽しい雰囲気とは対照的に、帰りは足取りも空気も重かった。


    75: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/28(月) 19:35:17.44 ID:rEeX1OzS0


    道中、誰かに見られているような気配を感じた。

    3人揃ってこんな沈んだ顔をして歩いていれば、そりゃ気になってチラ見くらいするよな。 

    学園まで着いたところで、ルルーシュたちと別れた。

    ここで少し違和感を感じた。

    そういえば、こっちのルルーシュもクラブハウスに住んでるんだよな・・・。

    オレの居た世界ではナナリーの体が不自由だったから特例で二人はクラブハウスに住んでいた。

    この世界にナナリーが居ないなら全寮制なんだしオレと同じ寮に入っているはずなんじゃないか?

    ・・・まぁ、そんな気にかけるような事でもないか。

    それより、シャーリーの墓があった事の方が問題だよな。


    76: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/28(月) 19:38:29.56 ID:rEeX1OzS0


    寮に着きポストを確認する。また変な手紙が入ってたらイヤだなぁと思っていたら・・・

    リヴァル「うげっ」

    また差出人不明の手紙が入っていた。

    帰宅した後、すぐにベッドに倒れこんだ。

    今日は謎が増える一方だったな。この世界はパラレルワールドのハズじゃないのか?

    シャーリーは大丈夫かな?

    手紙見ないと・・・。でも昨日の例もあるし見るの怖いな。

    今日も疲れた・・・。

    ・・・。


    77: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/28(月) 19:41:02.91 ID:rEeX1OzS0


    ・・・ん。

    あれ?ここは何処だろう?

    綺麗な夕焼け空が一面に広がっている。

    寝そべった体を起こすと信じられない光景が見えた。

    な、何だコレ!? 空に浮かんでる!?

    神殿が空に浮かんでいる。その神殿に繋がる階段も浮かんでいる。そして、オレが今居るココも・・・。

    辺りを見渡しても何もない。神殿と階段とオレが居る所だけだ。

    リヴァル「あ、あれ・・・?」

    立ち上がろうとしたが足に力が入らない。

    立ち上がろうと必死になっていると突然頭に声が響いた。

    何を言っているか聞き取れなかった。初めて体験する感覚で頭が痛くなったからだ。

    脳に直接大声で語りかけられたら こんな感じなのかなと思った。

    暫く頭痛でもがいていると、痛みも治まった。一息つき目を開けると・・・


    78: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/28(月) 19:44:06.14 ID:rEeX1OzS0


    ・・・。

    リヴァル「・・・あれ? 夢か」

    見慣れた自分の部屋が見える。

    リヴァル「何かヤケにリアルな夢だったなぁ・・・」

    時計を見ると朝5時になっていた。

    リヴァル「マジ!?」

    そういえば昨日寝てなかったし、かなり疲れてたからな。熟睡しちゃうのも無理はないか。

    たっぷり寝てリフレッシュしたオレは手紙を読むことにした。

    前回の手紙と同様に赤いインクで乱暴に大きくこう書かれていた。


    “深入りするな”



    79: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/28(月) 19:49:38.77 ID:rEeX1OzS0


    ある程度覚悟をしていたから昨日ほど衝撃は受けなかった。それでも背筋が凍った。

    どういう事だ?

    “気づいているのか” から “深入りするな” に変わったという事は・・・差出人はオレが何かに気付いて行動にうつしたと思っているんだよな。

    こんな手紙を送るくらいだから、その行動を良く思っていないんだろう。

    昨日オレがした事の中に、差出人にとって不都合な行動があったという事か。

    そして、その不都合な行動をしている所を偶然見られた。

    あるいは・・・

    監視されている?


    80: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/28(月) 19:52:14.09 ID:rEeX1OzS0


    鳥肌が立った。凡人の中の凡人であるオレに監視なんてつく訳ないだろと思いつつも否定しきれない可能性。

    段々怖くなってきた・・・。学校に行ったらルルーシュに相談しよう。

    気が付けば良い時間になっていたので支度を整え いつもより早めに家を出た。

    カレン「あっ。リヴァル! おはよ」

    リヴァル「おーっす」

    校舎の前でカレンと鉢合せ一緒に教室に向かった。

    教室に入るとルルーシュとシャーリーが既に居た。

    朝の挨拶を済ませると、ルルーシュが手に持っていたものをオレたちに見せてきた。

    ルルーシュ「これ、何か分かるか?」


    81: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/28(月) 19:57:59.78 ID:rEeX1OzS0


    なんだコレ? 紙で出来た鳥?

    カレン「それ、折り紙の鶴だよ」

    ルルーシュ「折り紙? なんだそれは?」

    カレン「何だって言われても・・・折り紙は折り紙よ。1枚の紙でこうやって何かの形を作るの。鶴を折ると願い事が叶うって言われているのよ」

    リヴァル「へぇ~。ジャパニーズカルチャー?」

    カレン「そう。昔お母さんと一緒によく折ったよ。ルルーシュがその鶴を折ったの?」

    ルルーシュ「いや。ロロが部屋掃除していた時に見つけたらしい」

    カレン「ロロが折った訳じゃなくて?」

    ルルーシュ「ロロもこれをよく分かってなかったから違うと思う」

    カレン「ふぅん。変わったこともあるもんね」


    82: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/28(月) 20:00:21.21 ID:rEeX1OzS0


    ルルーシュはオレの顔をチラっと見た。オレはルルーシュの言いたい事が分かった。

    シャーリーの日記と同じように、この鶴にも見覚えがあるか? そう聞きたいんだろ?

    オレは首を横に振った。

    期待させて悪いけど、鶴には見覚えがない・・・。

    放課後になり、オレとルルーシュとシャーリーの3人はラウンジで話し合いをする事にした。

    まずはシャーリーからの報告。昨日はこれと言って変わったことはなかったらしい。

    実家に電話をしてシャーリーの両親の元気も確認出来たそうだ。

    続いてルルーシュからの報告。

    ルルーシュ「報告は2つある。1つは朝も見せた この鶴だ」

    そう言ってルルーシュは机の上に先ほどの折り紙で出来た鶴を置いた。


    83: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/28(月) 20:07:54.65 ID:rEeX1OzS0


    リヴァル「ルルーシュにもロロにも見覚えが無いものってことだよな?」

    ルルーシュ「あぁ。シャーリーの日記と同じように死んだオレに縁のあるものかと思ったんだが・・・」

    リヴァル「悪いな。オレは折り紙なんて初めて見たよ」

    ルルーシュ「そうか・・・。もしかしたら個人でヒッソリやっていたものかもしれないな」

    ルルーシュがひっそり折り紙を折るってガラじゃないなぁ・・・と思いつつも冷やかす雰囲気でもないので口には出さなかった。

    リヴァル「そうだな。それで、もう1つは?」

    ルルーシュ「もう1つはコレだ」

    そう言ってポケットから手紙を出した。


    84: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/28(月) 20:09:17.78 ID:rEeX1OzS0


    オレとシャーリーは手紙を見た。

    オレと同じパターンで赤色インクの怖い文書かと思いドキドキしていたが、そんな事は無くパソコンで書かれた味気のない文字だった。

    用件は非常に分かりやすい。

    ルルーシュ「知り合ったキッカケは覚えていないが・・・知人が送ってきた手紙だ。このタイミングで手紙が来ると言う事は何か知っているのかもしれない。勿論、この件とは全く関係ない可能性もあるけどな」

    手紙にはこう書かれていた。

    -------------------------------------------------

    話がある。今週の土曜、家に居ろ
    C.C.

    ------------------------------------------------


    90: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/29(火) 18:28:48.84 ID:3v8U6zqq0


    リヴァル「今週の土曜って明日じゃん!」

    ルルーシュ「あぁ。オレからの報告は以上だ。リヴァルは?」

    リヴァル「オレは・・・」

    オレは不審な手紙を二人に見せた。

    シャーリーは手紙を見てビクっとなり、ルルーシュは眉間にシワを寄せた。

    昨日の行動の中に手紙の差出人を困らせるような事があったかもしれない、という仮説についても話した。

    ルルーシュ「不都合があるというなら、この世界についてオレたちが調べている事か墓地に行った事で間違いないだろう」

    リヴァル「それぐらいしか思い浮かばないんだよね」

    シャーリー「確かに私の、その・・・お墓があって私が生きているっていうのは何かがありそうな感じはするけど」

    ルルーシュ「そうだな。何か隠された真実があるのは間違いないだろう」



    91: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/29(火) 18:31:05.48 ID:3v8U6zqq0


    シャーリー「怖いけど・・・気になるね」

    ルルーシュ「他に何かあるか?」

    リヴァル「・・・いや。特にないな」

    あと変わったことと言えば、やけにリアルな夢を見たことくらいだけど・・・さすがに夢の事まで話すのはどうかと思ったので言わなかった。

    シャーリー「これだけだと、結局この世界は何なのかサッパリだね」

    ルルーシュ「昨日から考えていた複数の可能性がいくつかに絞れはしたがな」

    リヴァル「なに?」

    ルルーシュ「1つは集団催眠術にかかっている可能性だ」

    シャーリー「集団催眠術?」


    92: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/29(火) 18:34:01.07 ID:3v8U6zqq0


    ルルーシュ「あぁ。本当はリヴァルの言うような戦争があったのかもしれない。その痕跡としてシャーリーの墓や学園の再建がある。だが、何者かが何らかの事実を隠蔽しようとして今オレたちが常識だと考えている事を本当の事だと思うよう洗脳した」

    リヴァル「催眠術・・・」

    催眠術には心当たりがあった。前の世界でシャルル皇帝の不思議な力で記憶を書き換えられた事があったからだ。でも、シャルル皇帝はルルーシュに殺されたハズ・・・。

    シャーリー「じゃあ、私たちが生きているのは?」

    ルルーシュ「・・・オレたちは本物のルルーシュとシャーリーじゃないのかもな」

    シャーリー「え?」

    ルルーシュ「皇帝ルルーシュの事実を隠蔽しようと考えたのなら、洗脳して自分はルルーシュやシャーリーだと思い込んだ影武者を用意するのは普通にあり得る話だ」

    シャーリー「そんな・・・」

    ルルーシュ「最も、この理論で行くと皇帝ルルーシュ関係の書籍や電子データ全てを抹消しなければいけない。それに、すべての人を洗脳し、戦争で死んだ人たちに影武者を用意するのはあまりにも膨大な仕事量だ。完璧に実行するのは不可能に近いだろう」

    リヴァル「じゃあ、この可能性は低いってことか」

    ルルーシュ「あぁ。高度な洗脳技術と世界を牛耳れるほどの権力、財力、組織力があるのなら分からないが・・・可能性は限りなくゼロに近いだろう。それにオレなら死を隠蔽するのであれば、墓も壊す」

    リヴァル「確かにな。頭の片隅に入れておく程度にしとけってことね」


    94: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/29(火) 18:37:04.08 ID:3v8U6zqq0


    ルルーシュ「2つめの可能性は、やはりパラレルワールドだ」

    シャーリー「でも、私のお墓があるよ?」

    ルルーシュ「リヴァルと一緒にいくつかリヴァルの世界にあったものが一緒に飛んできただけなのかもしれない。シャーリーの日記、シャーリーの墓、オレの鶴がそうだ」

    シャーリー「あっ。なるほど!お墓も別世界から飛んできたものだとしたら確かに納得が行くね」

    リヴァル「あの脅迫めいた手紙はパラレルワールドの存在を知られたくない事情があるからとか?」

    ルルーシュ「かもな」

    リヴァル「なるほど。それなら説明がつくな」

    ルルーシュ「3つ目の可能性は・・・これが最も可能性が高いが・・・」

    リヴァル「な、なに・・・?」

    ルルーシュ「オレたちの頭がおかしくなっているか幻覚を見ているかだ」

    リヴァル「まぁ、客観的に考えたら そう考えるのが普通だよなぁ。・・・そうじゃない事を祈るよ」

    シャーリー「本当だよ」

    ルルーシュ「とまぁ、今の所考えられる可能性はこの3つだな」


    95: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/29(火) 18:40:41.65 ID:3v8U6zqq0


    リヴァル「すげぇよ、ルルーシュ! お前が味方で本当に良かった」

    シャーリー「ルルはやれば出来る人だもん!当然だよ」

    ルルーシュ「誉めても何も出ないぞ。と、すっかり話しこんでしまったな。もう日が暮れている」

    シャーリー「冬は陽が落ちるの早いね~」

    リヴァル「今日は帰ろうか」

    ルルーシュ「あぁ。また何かあれば連絡しあうと言う事でいいか?」

    シャーリー「うん」

    リヴァル「宜しく頼むよ」

    オレたちは解散した。


    96: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/29(火) 18:43:26.94 ID:3v8U6zqq0


    もしかしたら、この世界で一生を過ごすことになるかもしれないんだよなぁ。それも良いかな。ルルーシュやシャーリーも居るし生徒会の皆も。オレの求めていた学園生活はコレだよ。

    まぁスザクやナナリーが居ないのは残念だけど・・・。

    元の世界の生徒会はオレとカレンだけだったしな・・・。こっちの方が楽しいかもな。

    寮に着き、ポストを恐る恐る開いてみると・・・

    何もなかった。

    今日は差出人を不満にさせるような行動をしなかったらしい。

    ポストに手紙が入っていないことがこんなに嬉しいと思う日が来るとは思わなかったよ。

    洗濯して夕飯食べてシャワーを浴びて授業で出た宿題をやり終えた所で、そろそろ寝る時間になった。

    Prrrr…


    97: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/29(火) 18:46:11.40 ID:3v8U6zqq0


    リヴァル「電話だ。・・・ルルーシュからだ」

    ピッ

    リヴァル「もしもし」

    ルルーシュ「もしもし。オレだが」

    リヴァル「おぅ。どしたの?」

    ルルーシュ「明日C.C.と会うという手紙をさっき見せただろ?」

    リヴァル「あぁ」

    ルルーシュ「お前も立ち会ってくれないか?」

    リヴァル「良いけど、何で?」

    ルルーシュ「少し思う所があってな」


    98: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/29(火) 18:50:29.67 ID:3v8U6zqq0


    リヴァル「思う所って?」

    ルルーシュ「オレの知っているC.C.は手紙でいちいち来訪予告なんてせず、人の迷惑など一切考えず突然現れ、勝手に家に入るタイプなんだ」

    リヴァル「何それ? とんでもないな」

    ルルーシュ「とにかく・・・ダメか?」

    リヴァル「いや、良いよ。明日何時にそっち行けばいい?」

    ルルーシュ「そうだな。昼前には来てくれるか?」

    リヴァル「分かった」

    ルルーシュ「ありがとう。じゃあ、また明日な」

    リヴァル「あぁ。おやすみ」

    ピッ

    リヴァル「それにしても、C.C.って人はとんでも無いな・・・。勝手に現れ、勝手に家に入るって。是非とも顔を見てみたくなってきたぜ」

    眠くなってきたので、オレは眠りについた。


    99: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/29(火) 18:53:05.70 ID:3v8U6zqq0


    翌日

    昼前にルルーシュのクラブハウスに顔を出す。

    ルルーシュ「よく来てくれたな。あがってくれ」

    リヴァル「おじゃましまーす」

    リビングでオレたちは腰をおろした。

    リヴァル「その様子だとC.C.って人はまだ来てないみたいだな」

    ルルーシュ「あぁ」

    リヴァル「どんな用件なのかなぁ」

    ルルーシュ「分からない。・・・アイツが連絡をよこすなんてよっぽどの事だが・・・」

    ルルーシュは少し不安そうだった。暫くすると・・・

    ピンポーン


    100: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/29(火) 18:55:07.91 ID:3v8U6zqq0


    ルルーシュ「来たみたいだ。行ってくる」

    リヴァル「あぁ。オレも出迎えにいくよ」

    ルルーシュ「分かった」

    何故か無性にC.C.という人を早く見たくてしょうがなかったので、オレも玄関で出迎える事にした。

    オレたちは玄関に着きドアをあけると

    *「こんにちは。C.C.です」

    顔が見えた。

    へぇ、この人がC.C.か。ってか、この人って確か・・・

    と考えている間にルルーシュが声を発した。

    ルルーシュ「・・・誰だ お前は?」



    112: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/30(水) 18:51:53.85 ID:MusIz5J50


    誰だって・・・この人がC.C.だったんじゃないのか?

    見たところ60代くらいの中年男性。オレの記憶に間違いがなければ先日クルマ椅子のオバさんと校舎を見に来てた人だ。

    *「あぁ、すまない。言い方が悪かったね。僕の名前は・・・セブンだ。C.C.の伝言を伝えに来た」

    リヴァル「セブンさん・・・」

    ルルーシュ「C.C.の伝言?」

    *「そうだ。それを君に伝えるのが契約条件だから」

    ルルーシュ「契約条件とは?」

    リヴァル「なぁ、込み入った話になりそうだし中に入って話さない?」

    中年の男がオレをチラっと見た。

    ルルーシュ「そうだな。上がってください」

    *「オジャマします」


    114: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/30(水) 18:54:05.53 ID:MusIz5J50


    応接間に移動し、オレはルルーシュの隣に、中年の男はルルーシュの向かい側に座った。

    ルルーシュ「いまお茶を入れてくるので待っていて下さい」

    *「お構いなく」

    ルルーシュ「いえ。こっちがホストですから。では」

    ルルーシュは奥へ行った。

    今のルルーシュのセリフに何か感じるものがあったのだろうか。中年の男は微笑んでいた。

    *「こっちがホスト、か。変わってないな」

    微笑んでいた理由を知りたくなり、勇気を出して聞いてみた。

    リヴァル「あの、何か面白い所があったんですか?」

    *「ちょっとね・・・。それにしても、リヴァル会長も来ているとは思わなかったよ」



    115: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/30(水) 18:56:47.85 ID:MusIz5J50


    リヴァル「はは。アイツとは親友なので遊びに来るくらいしますよ」

    *「そうか。学校は楽しいかい?」

    リヴァル「まぁ、はい。最近色々あって悩みもあるんですけど、生徒会の皆と一緒に居られて楽しいです」

    *「その時間を大切にしないとね。その楽しさが、いつまでも続くわけじゃないから」

    リヴァル「分かってます。・・・痛いほど」

    *「・・・悩みがあると言ったね? 僕でよければ相談にのるけど」

    初対面の人に今までの事を話したら間違いなく精神病院を紹介されるだろう。それに、この人が あの恐ろしい手紙を送りつけてきたという可能性もある。ここは慎重になるべきだよな。

    リヴァル「・・・いえ、プライベートなことなので。お気遣いありがとうございます」

    *「分かった。でも、僕で良ければOBとして、いつでも相談に乗るからね。リヴァル生徒会長」

    リヴァル「ありがとうございます。ぶしつけですみませんが、先日校舎を眺めていた・・・」

    *「それは僕だよ」

    リヴァル「やっぱり」


    116: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/30(水) 18:58:34.80 ID:MusIz5J50


    ルルーシュ「お待たせ」

    ルルーシュが皆にお茶を配り、席に着いた。

    ルルーシュ「では・・・話して貰いましょうか」

    *「C.C.からの伝言はこんな感じだ」

    *「“神の島に存在する扉の先で眠っている剣に願え。真実が知りたい、と”」

    リヴァル(全くわかんね。何が言いたいんだろ?)

    ルルーシュ「どういう意味です?」

    *「僕が伝えられるのはこれだけだよ」

    ルルーシュ「そうですか。ところで何故C.Cではなく貴方が? アイツなら自分で来そうなものですが」

    中年男性は一呼吸置いてから口を開いた。

    *「C.C.は・・・もう居ないんだ」


    117: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/30(水) 19:03:10.75 ID:MusIz5J50


    ルルーシュの顔色が変わった。

    ルルーシュ「居ない? どういう事ですか。死んだとでも?」

    *「死んだと言う訳じゃないんだ。何て言ったらいいのか分からないけど・・・僕たちでは観測できない形になったとしか」

    ルルーシュ「どういう意味ですか?」

    *「すまない。上手い表現が出来ない。とにかく、君たちの元にはもう現れないという事だけは確かだよ」

    ルルーシュ「何があったのですか?」

    *「僕たちはある目的のために行動した。僕たちと行動を共にする契約条件として、先の伝言を君に伝える事を要求した。そして、C.C.は目的を果たして居なくなった」

    ルルーシュ「・・・一体何をしたのですか?」

    *「詳しい事は言えない。だが、君にとって不利益な事をしていないのは誓うよ」

    リヴァル(この人の言う、ある目的と言うのが今の状態を作り出す事だと考えるのは邪推か? ルルーシュもその可能性は考えていると思うけど・・・)


    118: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/30(水) 19:06:48.34 ID:MusIz5J50


    ルルーシュ「貴方はC.C.と どういった関係なんですか?」

    *「どういった関係か・・・」

    男は考え込んでいるようだった。

    *「敵だった時もあるし同志だった時もある。改めて問われると難しいね。・・・彼女は盾で僕は剣だった。そういう関係かな」

    ルルーシュ「盾と剣・・・?」

    *「うん」

    ルルーシュ「盾と剣の所有者は?」

    *「・・・もうこの世には居ないよ」

    ルルーシュ「そうですか」


    119: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/30(水) 19:09:41.92 ID:MusIz5J50


    *「聞きたい事があるんだけど良いかい? 君とC.C.の事だ」

    ルルーシュ「何ですか?」

    *「君は一時期C.C.とルームシェアをしていたことがあるよね?」

    ルルーシュ「・・・はい」

    *「C.C.との思い出を聞かせてくれるかな? 僕にとって彼女は仲間だったから。話を聞いてみたいんだ」

    ルルーシュ「アイツとの思い出ですか。いつも家でゴロゴロして、ピザを食べて・・・」

    *「はは、相変わらずだね。そういえば、C.C.とは何処で知り合ったんだい?」

    ルルーシュ「・・・どこで?」

    *「うん。どんな感じで出会ったのか聞いてみたくて」

    ルルーシュ「どんな感じで・・・」


    120: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/30(水) 19:13:14.38 ID:MusIz5J50


    *「ごめん。答えたくないならいいんだけど」

    ルルーシュ「いえ、そういう訳ではないのですが思い出せないんです」

    *「そうなのか。じゃあ、C.C.が君の家を出て行った時の事は?」

    ルルーシュ「・・・」

    *「その沈黙は、思い出せないと解釈して良いかい?」

    ルルーシュ「・・・えぇ」

    リヴァル(ルームシェアしてた奴が出て行った時の事を忘れるとか あるもんなのか?)

    *「出会った時の事も分かれた時の事も覚えていないのか。君とC.C.はどういった関係だったんだ?」

    ルルーシュ「どういった関係?」

    *「そう。僕はC.C.との関係を剣と盾だと例えた。では、君とC.C.は?」

    中年男性は鋭い眼光をルルーシュの瞳に向けている。まるで何かを見極めようとしているかのように・・・。


    121: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/30(水) 19:20:18.91 ID:MusIz5J50


    ルルーシュ「・・・友人です。多分、特別な。何故かは分からないけど、そう思うんです」

    *「そうか。もしもC.C.がその言葉を聞いたら喜んでいたと思うよ」

    ルルーシュの瞳を捕えていた視線が少し それたように見えた。

    対照的にルルーシュは男をジっと見つめていた。

    ルルーシュ「こちらからも質問していいですか?」

    *「なんだい?」

    ルルーシュ「貴方は先日学園の校舎を眺めていましたよね?」

    *「うん。さっきリヴァル会長にも同じことを聞かれたよ」



    122: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/30(水) 19:24:23.95 ID:MusIz5J50


    リヴァル「はは」

    ルルーシュ「あの時、オレを見た瞬間 貴方の隣に居た女性は泣いていましたよね。あれは何故ですか?」

    *「気のせいじゃないか? 僕の隣に居た人は泣いてなかったよ」

    ルルーシュ「そうですか。では、質問を変えます」

    ルルーシュの顔が真剣になった。

    一緒に賭けチェスに行った時、何度か この表情を見たことがある。勝負を賭ける時の表情だ。

    ルルーシュ「何故このような世界を創ったのですか?」

    中年男性の顔色が変わった。



    130: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/31(木) 19:06:32.40 ID:zP313sbQ0


    *「この様な世界とは?」

    ルルーシュ「とぼけるのですか? 皇帝ルルーシュとゼロの居ない世界ですよ」

    ルルーシュは冷静に、しかし力強く言った。

    中年男性はひどく驚いていた。

    *「な、何故君がゼロや皇帝ルルーシュを・・・?」

    中年男性はリヴァルを見た。

    *「そうか。リヴァルが皇帝ルルーシュの事を話したのか」


    リヴァル「はい」

    やっぱり この人は前の世界の事を知っていた!そしてオレが前の世界の記憶がある事も。・・・あの悍ましい手紙を送ったのは、多分この人なんだろうな。

    *「・・・何故僕が世界を創ったと思ったんだい?」


    131: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/31(木) 19:09:41.50 ID:zP313sbQ0



    ルルーシュ「カマをかけただけです。ただ、今の反応で疑惑が確信に変わりました」

    *「君の推理を聞かせてもらおうか」

    ルルーシュ「リヴァル。この世界と前の世界で大きく違うのは戦争関連だと言ったな? 戦争に関する痕跡がほとんど無くなっていると」

    リヴァル「あぁ」

    ルルーシュ「世界を変えた張本人なら、本当に世界が変わっているか確認したいハズだ。ネットや書籍を見れば、この世界で今まで戦争が起きたかどうか容易に確認できる。そして前の世界で戦争を起こした大国の首脳陣の様子もメディアを通して見る事が出来る」

    リヴァル「確かにな」

    ルルーシュ「だが、例外として皇帝ルルーシュは一般の学生として生活していた。平和な世界になっているのなら、一般人の事をネットやメディアで確認なんて出来はしない。だから・・・」

    リヴァル「直接様子を見る必要があるという事か」

    ルルーシュ「そうだ。先日、彼がアッシュフォード学園に現れたのはオレの様子を確認する為だろう」

    *「・・・よく出来た推理だね。でも、根拠がないよ」

    ルルーシュ「根拠なら先ほどの会話の中にある」


    132: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/31(木) 19:16:19.39 ID:zP313sbQ0


    *「え?」

    ルルーシュ「おかしいと思ったのですよ。C.C.との出会いと別れについてオレが答えられなかった時。そして、C.C.の事をどう思っているのかをオレが答えた時」

    *「・・・」

    ルルーシュ「出会いも別れも覚えていない相手の事を大切な友人だと答えるのは不自然だと思いませんか? なのに、貴方は安堵の表情を浮かべた。・・・これがどういう事か分かるか? リヴァル」

    リヴァル「うーん・・・。よく分かんないけど、不自然だと思わなかった理由があるって事だよな?」

    ルルーシュ「そういう事だ。貴方にとってオレがC.C.との出会いも別れも覚えていない事は規定事項だったんだ。むしろオレが答えられない事を確認したかったと言っても良い」

    リヴァル「何でそれを確認したがったんだ?」

    ルルーシュ「皇帝ルルーシュも戦争に関する存在だ。なら、皇帝ルルーシュに纏わる記憶や痕跡も消えていると言う事だよな」

    リヴァル「そうだな。実際誰も皇帝ルルーシュの事を知らなかったからな」

    ルルーシュ「つまり、そういう事だ」

    リヴァル「へ?」

    ルルーシュ「ルルーシュとC.C.の出会いは皇帝ルルーシュに関するものだと言う事だ。これは推測だが、皇帝ルルーシュはC.C.との出会いによって成り立つ存在だったのだろう」


    133: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/31(木) 19:24:49.47 ID:zP313sbQ0


    *「・・・確かに君の話が正しいとするなら、君とC.C.の出会いの記憶がないのは皇帝ルルーシュと関わっているからだと言う事は出来るかもしれない。でも、皇帝の存在に直結すると推測した理由は?」

    ルルーシュ「オレはさっきC.C.との関係を大切な友人だと言った。あれは嘘だ」

    リヴァル「え? そうなの?」

    *「・・・ッ」

    ルルーシュ「何故かは分からないがC.C.との関係を聞かれた時、真っ先に思いついたのが“共犯者”だったんだ。貴方の様子を見る為に誤魔化しましたがね」

    *「なっ・・・!」

    ルルーシュ「本当に共犯者という間柄だったのだとしたら、歴史に汚名を刻むほどの悪党だった皇帝ルルーシュのやっていた事に理解を示し最後まで付き添ったのだろう。なら、皇帝ルルーシュはC.C.に支えられていたと考えても不自然じゃない」

    リヴァル「なるほどな。わざわざルルーシュの前に現れたのは、C.C.の伝言を伝える事だけじゃなく皇帝ルルーシュに繋がるC.C.関連の記憶が無い事を調べる為か」

    ルルーシュ「だが、オレのささいな言動から それを見極めなければならない。これは皇帝ルルーシュとC.C.に近い関係だった者でなければ出来ない事だ」

    リヴァル「確かに・・・」


    134: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/31(木) 19:29:00.81 ID:zP313sbQ0


    *「・・・」

    ルルーシュ「先ほど、貴方はC.C.との関係を盾と剣と言った。もしも、その所有者が皇帝ルルーシュだと仮定したら?」

    リヴァル「それって、もしかして・・・」

    ルルーシュ「そろそろ貴方の口から真実を聞かせて貰いたいのですが? 皇帝ルルーシュの側近 ナイトオブゼロの枢木スザク」

    スザク「・・・驚いたよ。あの会話の中でそこまで推理するとは」

    ルルーシュ「リヴァルから皇帝ルルーシュの話を聞いていたからこその結果だけどな」

    スザク「確かに。リヴァルが記憶を継承しているのはイレギュラーだったよ」

    リヴァル「スザク!? 本当にスザクなのかよ!?」

    スザク「そうだ。僕は枢木スザクだ」


    135: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/31(木) 19:34:17.81 ID:zP313sbQ0


    リヴァル「え? だってお前は死んだはずじゃ。それにオレたちと同い年で・・・何でそんな年とってんの!?」

    スザク「・・・その話は出来ない」

    ルルーシュ「貴方がこの世界を創った事は間違いないですね?」

    スザク「それも答えられない。知りたいなら自分で調査するべきだ。その為のヒントをC.C.から貰っただろう」

    ルルーシュ「そこが一番引っかかっている所なんだがな」

    リヴァル「どういうこと?」

    ルルーシュ「考えてもみろ。コイツとC.C.が協力して この世界を創ったとする。コイツの言う事を信用するなら、世界を創った直後C.C.はオレたちに干渉出来ない形となった。つまり、伝言を伝えずに そのままにしておく事も出来たはずだ」

    リヴァル「確かに・・・」

    ルルーシュ「なのにオレの家に出向いて直接話をした。伝言の事だけじゃない。会話の中でオレが何かに気付くリスクを考えたら、もっと低リスクにC.C.に関する記憶を調べる方法は他にもあったはずだ」

    スザク「・・・」


    136: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/31(木) 19:40:46.48 ID:zP313sbQ0


    ルルーシュ「自分の立場が悪くなると知りながら、オレにヒントを与えたいと言う気持ちがあったと思わざるを得ない」

    スザク「ふふ。やっぱり君はルルーシュだね。さすがだよ」

    ルルーシュ「なら話して頂きたい」

    スザク「先ほども言った。自分たちで調査しろと」

    ルルーシュ「・・・」

    スザク「・・・ミレイ会長に連絡を取って今度ミレイ会長が行くロケ地についていくと良い。そこにヒントがある」

    ルルーシュ「ミレイ会長に・・・」

    スザク「でも、真実は時として残酷だ。知らない方が良い事もある。それでも前に進む覚悟が出来てから連絡を取れ」

    ルルーシュ「覚悟なら出来ているさ」

    スザク「そうか。なら、僕から話すことはもう無い。そろそろお暇するよ」

    スザクは腰を上げた。


    137: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/31(木) 19:48:27.28 ID:zP313sbQ0


    リヴァル「スザク。お前に聞きたい事があるんだけど、お前はオレに手紙を出したりしたか?」

    スザク「出してないよ? 僕はルルーシュしか観察していない。ルルーシュを観察している際に、君が記憶を持っている事を知って驚いたけどね」

    嘘を言っているようには見えなかった。スザクは嘘が下手だから何となく分かる。

    リヴァル「そうか。変なこと聞いて悪かったな」

    スザクじゃないなら誰が・・・!?

    スザク「いや。・・・そうだ。1つ言い忘れていた」

    ルルーシュ「なんだ?」

    スザク「久しぶりに君たちと話せて嬉しかった」

    スザクは微笑んだ。

    そうだった。学生時代のコイツは、いつも自分を責めているような顔をしていた印象が強いけど、こういう優しい顔も出来るんだったな・・・。


    138: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/31(木) 19:52:12.95 ID:zP313sbQ0


    ルルーシュ「・・・そうか。すまないな。お前との記憶が無くて」

    スザク「君の事だ。何故みんなが僕に関する記憶がないかも気づいているんだろう?」

    ルルーシュ「・・・推測だがな」

    スザク「十分さ。じゃ、おじゃましました」

    スザクは去って行った。

    リヴァル「まさか、あの中年がスザクだったとはなぁ。でも、スザクとの記憶がない理由って?」

    ルルーシュ「すまないが、その話は置いといてくれ。それよりも・・・」

    リヴァル「なに?」

    ルルーシュ「オレは真実を知りたい。だからミレイ会長に連絡を取ろうと思っている。・・・お前は?」

    リヴァル「オレ?」

    ルルーシュ「あぁ。元々お前のパラレルワールド騒ぎから始まったことだ。だが、これはもうオレの問題でもある。だからオレは一人でも行動するつもりだ」

    リヴァル「・・・」

    ルルーシュ「だけど、アイツが言っていたように知らない方が良い事もあるかもしれない。引くなら今だ」


    139: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/31(木) 19:55:13.22 ID:zP313sbQ0


    リヴァル「水臭いな!オレも一緒に行くに決まってるだろ。前の世界の記憶がまた役に立つかもしれないしな!」

    ルルーシュは何かを考え込んでいるような顔をした。

    ルルーシュ「もしもオレの推測の1つが正しいとしたら、お前に究極の選択を迫るかもしれない。その時、何があってもオレの言う通りの選択をしてくれるか?」

    ルルーシュは懇願するかのような眼でオレを見ていた。そんなの言われるまでも無い!オレはルルーシュの親友だ。親友が信じた選択ならオレだって信じるに決まっている!

    リヴァル「当たり前だろ!」

    ルルーシュ「そうか。ありがとう」

    リヴァル「結局、スザクがこの世界を創ったって事でいいのか?」

    ルルーシュ「あぁ。十中八九な。そしてC.C.はオレにヒントを与えた」

    リヴァル「真実を知る為のか」

    ルルーシュ「それもある。だが、恐らくそれだけじゃない」


    140: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/31(木) 19:58:11.37 ID:zP313sbQ0


    リヴァル「他に何があるの?」

    ルルーシュ「お前を前の世界を戻す方法だ」

    リヴァル「おぉ!それは助かるな」

    ルルーシュ「あぁ」

    リヴァル「そういえば、オレにあの変な手紙を送ってきた奴さ・・・」

    足音が玄関の方から聞こえてきた

    ロロ「ただいまー。あ、リヴァルさん。こんにちは」

    ロロが帰ってきてたようだ。

    リヴァル「よぅ、ロロ」

    ルルーシュ「おかえり、ロロ」


    141: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/01/31(木) 19:59:59.52 ID:zP313sbQ0


    ロロ「ところで兄さん。今日一緒に遊びに行く約束は・・・」

    ルルーシュ「勿論覚えているよ。リヴァル、すまないが今日の所はこれで解散でいいか?」

    リヴァル「あ、あぁ」

    ルルーシュ「ミレイ会長にはオレの方から連絡を入れておく」

    リヴァル「分かった。頼んだぜ」

    ロロ「すみません、リヴァルさん。せっかく来ていたのに」

    リヴァル「いいんだよ。家族で居る時間も大切にしないとな!」

    ロロ「ありがとうございます」

    リヴァル「じゃあ、オジャマしました~」

    オレはルルーシュの家を出た。


    150: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/02(土) 13:35:51.97 ID:oHoPUQvz0


    寮の自室に帰った後、何があったかをまとめる事にした。

    前の世界で死んだと思われたスザクが生きていて、この世界を創る事を決めて・・・

    ルルーシュに伝言を伝える事を条件としてC.C.って人がスザクに協力して世界を創り、結果としてC.C.って人は観測できない形になったんだよな。

    こっちの世界と前の世界の大きな違いは、オレの調べた限り大きく分けて3つ。

    シャルル皇帝就任後は一切戦争が起きていないといったように平和な歴史に変わっている。ナイトメアが存在しない。前の世界で死んだ人も生き返っている点だ。

    こっちの世界が作られた後、スザクは本当に自分が望む世界になっているのかを確かめる為に、前の世界で皇帝ルルーシュだった こっちの世界のルルーシュを観察しに学園に現れた。

    スザクの姿は中年になってて気づかなかったけど、この時オレもスザクに会ってたんだよな。

    ルルーシュの観察中にオレが前の世界の記憶が持っている事にも気づいたとか言ってたな。

    んで、今日ルルーシュにC.C.の伝言を伝えに来た。そしてオレたちにミレイ会長にアポを取れと言い残した・・・と。

    ・・・色んなことが分かったけど、まだ明らかになっていない事もある。


    151: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/02(土) 13:37:19.77 ID:oHoPUQvz0


    スザクがこの世界を創った動機。この世界を創った方法。元の世界に帰る方法。そして物騒な手紙の送り主だ。

    この世界を創った動機は、多分だけど・・・ルルーシュやシャーリー、戦争で死んだ人たちを生き返らせたかったんじゃないんかな?

    新しく世界を創るのが その手段だったと。多分スザクの事だからそんな感じだろう。

    この世界を創った方法は全然ワカンネ。考えるのはルルーシュに任せよう。

    元の世界に戻る方法は・・・ルルーシュが言うには、C.C.の伝言の中にオレが前の世界に戻るヒントがあるとか言ってたな。これは何とかなりそうだな。

    物騒な手紙の送り主はスザクじゃなかった。スザクじゃないとしたら、あと考えられるのはスザクと一緒に学園に来ていたクルマ椅子の女性だ。

    あの人はオレの名前を呼んだ。つまりオレの事を知っているワケで。

    なおかつスザクと一緒に居て、しかもクルマ椅子に乗っていると言う事は・・・。

    やっぱりアイツなのかな?

    何でこんな事を・・・。

    ・・・まぁ、良いや。とりあえず送り主の予想がついただけでも、大分気が楽になった。

    帰る目途もたちそうだし、今はこの世界を楽しもう。

    前の世界に帰りたくなくなったりしてな、はは。

    この日はのんびり過ごした。



    152: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/02(土) 13:39:03.93 ID:oHoPUQvz0


    翌日 日曜の夜にルルーシュから電話がかかってきた。

    ルルーシュ「ミレイ会長に例の件を話した。許可も出たぞ」

    リヴァル「そっか! んで、どこに行くって?」

    ルルーシュ「神根島という所らしい」

    リヴァル「神根島? それってさ・・・」

    ルルーシュ「あぁ。恐らくC.C.の言っていた神の島の事だろう」

    リヴァル「その島に扉があって、その先に剣があるって事か」

    ルルーシュ「そうだな。出発は来週の金曜夜で土曜の朝に到着予定だ」

    リヴァル「了解。そういやさ、シャーリーは連れて行くのか?」


    153: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/02(土) 13:40:19.67 ID:oHoPUQvz0


    ルルーシュ「いや、来ない。今日の昼にシャーリーと話して決まった」

    リヴァル「そっか」

    ルルーシュ「用件はそれだけだ。また明日学校で」

    リヴァル「あぁ。また明日な!」

    ピッ

    リヴァル「シャーリーと話すならオレも呼んでくれれば良いのになー。今日ヒマだったのに」

    リヴァル「・・・ま、オレが行ったら お邪魔虫になっちゃうか」

    結局日曜日はダラダラと過ごして終わった。


    154: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/02(土) 13:41:58.31 ID:oHoPUQvz0


    月曜日になり、いつもの時間に起きて、いつものように準備して、いつもの時間に寮を出た。

    教室に入り、ルルーシュたちと楽しく話をして、だらだら授業を受けて、放課後は生徒会へ行く。

    リヴァル「あれ? ロロそんなロケット持ってたっけ?」

    白色のハート型のロケットをロロが持っていた。見覚えがある。前の世界でコイツが持っていたやつだ。

    ロロ「自分の部屋を掃除していたら見つけたんです。見覚えが無いんですが、妙に気に入っちゃって・・・女の子っぽい感じがして変ですか?」

    リヴァル「いや。良いと思うよ」

    ロロ「ありがとうございます」

    ルルーシュはオレの方を見ていた。

    オレは軽く頷いた。

    恐らくシャーリーの日記やルルーシュの鶴と同じく前の世界から転送されてきたものだろう。

    そういえば今日のシャーリーは少し様子がおかしいような・・・何かボーっとしているような。気のせいかな?


    155: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/02(土) 13:43:17.06 ID:oHoPUQvz0


    カレン「そういえば、そろそろクリスマスパーティーの企画した方が良いんじゃない?」

    ジノ「おっ!良いねぇ」

    アーニャ「サンタさんにお願い・・・する?」

    ニーナ「うん。皆でお願いしようね」

    アーニャ「嬉しい」

    ジノ「アーニャは可愛いなぁ~。あっ、勿論カレンもな!」

    カレン「はいはい」

    アーニャ「シャーリーは何をお願いする?」

    シャーリー「え、わたし? お願いって?」

    アーニャに声をかけられシャーリーは驚いていた。話を聞いていなかったみたいだ。やっぱり様子がおかしいな。


    156: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/02(土) 13:44:26.74 ID:oHoPUQvz0


    アーニャ「サンタさんに・・・」

    シャーリー「さ、サンタさんか!えーっとねぇ、私は・・・新しい競泳水着かなぁ」

    アーニャ「そんなので良いの?」

    シャーリー「競泳水着って結構高いんだよ」

    ジノ「部活熱心だなぁ」

    アーニャ「ルルーシュは・・・?」

    ルルーシュ「オレはそうだな。特にないかもな」

    カレン「相変わらず冷めた男ね」

    ルルーシュ「ほっとけ」

    アーニャ「冷めたルルーシュ。記録」ピッ



    157: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/02(土) 13:45:30.57 ID:oHoPUQvz0


    ルルーシュ「冷めたルルーシュって・・・」

    カレン「ふふ。熱いルルーシュが見てみたいわね」

    ジノ「熱いルルーシュ先輩なんて全く想像がつかないな」

    ニーナ「確かに・・・」

    アーニャ「リヴァルは何をお願いする?」

    リヴァル「あ、オレ? 皆で花火をあげたいな・・・」

    何も考えていなかった。思いつきでも何でもなく、勝手に出てきた言葉だった。

    みんな不思議な顔をしていた。



    158: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/02(土) 13:47:41.56 ID:oHoPUQvz0


    アーニャ「冬に花火・・・?」

    カレン「ぷっ。みんなで花火って、いつでも出来るじゃない!でも生徒会長としては模範的答えかもね」

    リヴァル「はは。ありがと」

    ジノ「なかなかシャレてんじゃん。クリスマスに花火いいんじゃないか?」

    カレン「それも楽しそうね」

    ニーナ「私もやってみたいかも・・・」

    ジノ「じゃ、クリスマスパーティのメインイベントは花火だな!ルルーシュ先輩はどう思う?」

    ルルーシュ「良いんじゃないか? オレは賛成だ。シャーリーとロロは?」

    シャーリー「う、うん。私も賛成だよ」

    ロロ「僕も賛成です」

    カレン「楽しみね!みんなで一緒に何かするのって楽しいもんね」

    ジノ「リヴァル、良かったな!願い事が叶うぞ!・・・って、なに泣いてんだよ?」






    159: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/02(土) 13:49:08.23 ID:oHoPUQvz0


    リヴァル「へ?」

    気付かないうちに涙がこぼれていたらしい。とっさに出てきた言葉とはいえ、一番の願いだったことには違いない。前の世界で果たせなかった約束。

    皆に自分の願いが受け入れられ、願いが叶いそうだと分かって気持ちが高ぶっていたみたいだ。

    アーニャ「泣いているリヴァル。記録」ピッ

    カレン「泣くほど嬉しかったの? そんなに あたしたちと花火したかったのなら、もっと早く言いなさいよ!」

    はは、あの時のルルーシュと立場が入れ替わってるな。・・・と思ったら

    カレン「シャーリー、貰い泣き!?」

    ニーナ「ルルーシュとロロも涙目になってる・・・?」


    160: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/02(土) 13:50:42.53 ID:oHoPUQvz0


    シャーリー「だ、だって・・・こういうのは反則だよぉ」グスッ

    ルルーシュ「泣いてない。目にゴミが入ったんだ」

    ロロ「泣いてません。目にゴミが入ったんです」

    ルルーシュとロロが同時に喋った。

    ジノ「はは。やっぱ兄弟だなぁ~!言い訳も同じか」

    カレン「もうやめてよ!あ、あたしだって・・・こういう雰囲気弱いのに」

    なんとシャーリーも泣いていた。しかも、ルルーシュとロロも少し泣きそうになってるし。

    なんか近いようで遠かったルルーシュに初めて親近感が湧いたな。


    161: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/02(土) 13:52:19.33 ID:oHoPUQvz0


    アーニャ「ルルーシュの涙目はレア。連射で記録」ピピピピピピピッ!

    ルルーシュ「おい!アーニャ、その画像は消せ!」

    アーニャ「それは出来ない相談」

    ニーナ「ロロの涙目も可愛いね」

    ロロ「ば、バカにしないでください!」

    ジノ「カレン。泣きたくなったら、いつでも胸を貸そう」

    カレン「は? 何言ってんのよ。ってか、あたしじゃなくて既に泣いているシャーリーに言ったら?」

    ジノ「シャーリーには、ルルーシュ先輩が居るだろ」

    シャーリー「え!? な、なななんでルルがそこで出てくるの!?」

    カレン「動揺しすぎでしょ」

    ジノ「はは。シャーリーは面白いなぁ」

    シャーリー「もぅ!」


    162: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/02(土) 13:55:14.89 ID:oHoPUQvz0


    シャーリーをからかって満足した顔をしながらジノがオレに話しかけてきた。

    ジノ「なぁ、リヴァル。生徒会メンバーって本当良い仲間だよな?」

    リヴァル「なんだよ、いきなり・・・。そんなの・・・当たり前じゃんか」

    ジノ「そのメンバーを束ねてるのがお前なんだぜ。誇ってくれよな、生徒会長」

    リヴァル「あ、あぁ・・・そうだな・・・」

    ジノ「でもなぁ、オレたちのボスが泣き虫なのも問題だよなぁ」

    アーニャ「泣き虫リヴァル。記録」ピッ

    リヴァル「な、泣き虫リヴァルって何だよ!イジメられっ子みたいじゃねぇか!」

    ジノ「あはは」

    結局この日はずっとオレ、ルルーシュ、ロロ、シャーリーはカレンたちにイジられた。

    こんなに満たされた一日は久しぶりだった。

    やっぱり、生徒会メンバーは最高だ。ずっと皆と一緒に居られればいいのにと思った。

    でもな、スザク。お前もコレを望んで新しく世界を創ったんだろ?

    だったら、何でここにお前とナナリーが居ないんだよ・・・。


    171: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/03(日) 12:08:05.56 ID:TAzXOTet0



    翌日は生徒会活動と並行してクリスマスパーティーの準備を進めた。

    ジノ「カレン。何だそれ?」

    カレン「折り紙よ。この前ルルーシュが持ってきてた鶴見たら作りたくなっちゃって」

    ジノ「その紙をどうするんだ?」

    カレン「まぁ、見ててよ」

    カレンはテキパキと折り紙を折っていく。やがて鶴の形になった。

    ジノ「すげぇ!手先器用だなぁ」

    アーニャ「かわいい」ピッ

    カレン「慣れれば簡単よ。アンタたちもやる?」

    ジノ「やってみようかな!」

    アーニャ「私も」


    172: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/03(日) 12:09:13.88 ID:TAzXOTet0


    カレン「出来たらクリスマスツリーに飾ろうね。ちなみに千羽鶴って言って、1000羽折ると願いが叶うと言われてるのよ」

    ジノ「1000羽はキツイなぁ」

    アーニャ「ジノに作らせて私の願いを叶える」

    ルルーシュ「・・・願い、か」

    離れた所からカレンたちを見ていたルルーシュが呟いた。

    リヴァル「どうしたんだ? ルルーシュ」

    ルルーシュ「この前の鶴の事なんだけどな」

    リヴァル「あぁ。あれがどしたの?」

    ルルーシュ「前の世界のオレは、どうしても叶えたい願いとかあったと思うか?」

    リヴァル「どうだろ? 分かんないや。でも、皇帝になるくらいだから何かあったんじゃないか?」

    ルルーシュ「・・・そうだな」


    173: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/03(日) 12:10:23.79 ID:TAzXOTet0


    ロロ「クリスマスツリー用のモール下さい」

    ニーナ「もう無くなっちゃった」

    ルルーシュ「オレが買ってこよう」

    ニーナ「良いの?」

    ルルーシュ「あぁ。・・・シャーリー」

    シャーリー「なに?」

    ルルーシュ「一緒に来てくれるか?」

    シャーリー「え、あ、うん!行く!」

    ルルーシュ「他に必要なモノはあるか?」

    ニーナ「えっと、じゃあ必要なものメモするね」

    ルルーシュ「頼む」

    カレン、ジノ、アーニャは驚いた表情をした。

    オレもちょっと驚いた。ルルーシュからシャーリーを誘うなんて あまりないからな。


    174: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/03(日) 12:11:29.76 ID:TAzXOTet0


    ニーナ「・・・はい。コレお願いね」

    ルルーシュ「分かった。ちょっと行ってくる。行くぞ」

    シャーリー「あ、待ってよ!行ってきます!」

    二人が生徒会室を出た瞬間・・・

    ジノ「なぁ? ルルーシュ先輩いつになく積極的じゃね?」

    アーニャ「クリスマスに向けてカップルになる?」

    ジノ「かもなぁ!」

    カレン「むぅ・・・まぁ、仕方ないか・・・」

    ジノ「カレン。何でそんな残念そうな顔してるんだ?」

    カレン「べ、別にしてないわよ!」


    175: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/03(日) 12:12:31.26 ID:TAzXOTet0


    アーニャ「残念そうなカレン。記録」

    カレン「ちょっ!」

    ニーナ「ロロから見た感じはどうなの?」

    ジノ「おっ。聞きたいねぇ。弟からの意見」

    ロロ「そうですね。よく分かりませんが、ここ数日兄さんはシャーリーさんの事を気にかけてはいますね」

    ジノ「おー!」

    カレン「・・・そっかぁ」

    アーニャ「ついに、じれったい関係に終止符」

    カレン「帰ってきたら二人を尋問しなきゃね!」

    ジノ「あはは。楽しみだなぁ」


    176: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/03(日) 12:13:29.26 ID:TAzXOTet0


    気にかけてるってのは、多分恋愛じゃなくて例の件でだよなぁ。

    でも、もしもルルーシュとシャーリーが付き合ったら・・・やっぱり嬉しいな。

    前の世界のアイツらはせっかく学校公認のカップルになったのに、すぐ死んじまったからな・・・。

    せめて、この世界で一緒になってくれたら。

    2時間後、二人は帰ってきた。

    シャーリー「ただいまー」

    ニーナ「お帰り。二人ともありがとう」

    ロロ「お疲れさま」

    ルルーシュ「お安い御用だ」

    カレン「さーて、ルルーシュとシャーリーに聞きたい事があります!」


    177: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/03(日) 12:15:22.61 ID:TAzXOTet0


    カレン「二人は付き合ってるの!?」

    シャーリー「えぇ!?」

    この後、下校時間になるまでカレンを筆頭に皆でルルーシュとシャーリーは付き合ってるのか徹底的に尋問をした。

    付き合ってないと分かると今度は徹底的にチャチャをいれた。

    動揺するシャーリーと変わらずクールなルルーシュが対照的だった。

    この翌日以降も生徒会の皆と楽しく活動した。

    ルルーシュがシャーリーと一緒に居る時間が多くなったのは気のせいじゃないだろう。微笑ましい。

    そして日を重ねていき・・・

    ついに土曜日を迎えた。


    182: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/04(月) 19:55:12.37 ID:X+IO5q/l0


    金曜日の夜、オレとルルーシュはミレイ会長との待ち合わせ場所である港に向かった。

    港に着くとミレイ会長は既に居た。

    ミレイ「やっほぉう! 久しぶりね。二人とも」

    ルルーシュ「お久しぶりです」

    リヴァル「会長も変わらずっすね」

    もう会長でないにも関わらず“会長”と呼んでしまうのはオレにとって会長はミレイ会長だけだからなのだろう。

    ミレイ「こちら事前に連絡した見学の学生二人でーす」

    会長がオレたちをスタッフに紹介した。

    *「よろしくー」

    リヴァル&ルルーシュ「宜しくお願いします」

    ミレイ「もうみんな揃ってるから船に乗りましょ」

    オレたちは船に乗り込むと船は出発した。


    183: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/04(月) 19:56:50.48 ID:X+IO5q/l0


    ミレイ「ルルーシュからロケについてきたいって連絡あった時は驚いたわよ」

    ルルーシュ「ちょっと調べたい事がありまして。感謝します」

    ミレイ「何を調べるの?」

    ルルーシュ「無人島にすむ生物の生態観察です」

    ミレイ「えっ。いつの間にそんな趣味持ったの?」

    ルルーシュ「会長が卒業してからですかね」

    ミレイ「リヴァルはそれの付き添い?」

    リヴァル「はい。そんなかんじです」

    本当の事を言えないとはいえ、生態観察って・・・。

    ミレイ「ふぅん。そういえばさ」

    久々に会った会長との話は盛り上がった。3人で語り夜を明かした。

    土曜日の朝、神根島に着いた。


    184: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/04(月) 19:58:14.54 ID:X+IO5q/l0


    ミレイ「私たちは仕事があるから。17時にここ集合でいい?」

    ルルーシュ「はい」

    ミレイ「じゃ、気を付けてね~。何かあったらすぐ連絡するように!」

    リヴァル「ありがとうございます」

    オレたちは会長と別れた。

    リヴァル「どうする? この島結構デカいぜ。扉探すの大変そうじゃね?」

    ルルーシュ「あぁ。手当たり次第探すしかないだろうな」

    リヴァル「やっぱそうなるか」

    オレたちは林の中へと入って行った。


    185: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/04(月) 19:59:56.34 ID:X+IO5q/l0


    30分ほど歩いたが扉や人工物は一向に見つかる気配がない。

    リヴァル「それにしても、さすが無人島だなぁ。自然豊かだ」

    ルルーシュ「・・・そうだな」

    リヴァル「ん? どしたの?」

    ルルーシュ「態度に出すなよ?」

    ルルーシュは声をひそめて言った。

    リヴァル「え、あ、うん・・・」

    ルルーシュ「誰かに見られている」

    リヴァル「マジで?」

    ルルーシュ「あぁ。間違いない」


    186: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/04(月) 20:01:57.39 ID:X+IO5q/l0


    リヴァル「誰だろう? 会長たちが隠れてオレたちの撮影してる?」

    ルルーシュ「どうだろうな。枢木スザクという可能性もあるな」

    リヴァル「あ、確かに。どうすんだ?」

    ルルーシュ「どうもしないさ。ただ、何かあったらすぐ逃げ出す用意だけはしておけよ」

    リヴァル「分かった」

    緊張感が高まる中、オレたちは島を探索した。

    4時間ほど経ち、疲れが出てきた。

    リヴァル「なぁ、少し休まない?」

    ルルーシュ「そうだな。林を抜けたら休むか」

    リヴァル「あぁ」


    187: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/04(月) 20:03:24.17 ID:X+IO5q/l0


    林を抜けると、荒野になっており崖が見えた。崖には大きな穴が開いていた。

    リヴァル「なぁ、もしかして あの穴の先に扉があるんじゃね?」

    ルルーシュ「かもしれないな。少し休んだら行ってみるか」

    リヴァル「そうだな!」

    オレたちは大きな岩に腰かけ休息をとった。

    リヴァル「そいえばさ。もしかしたら、今日元の世界に帰れるかもしれないんだよな・・・」

    ルルーシュ「あぁ。うまくいけばな」

    リヴァル「そうなると名残惜しさも出てくるな。この一週間本当楽しかったぜ!あんな風に、もう一度皆で生徒会活動するのが夢だったからさ」

    ルルーシュ「・・・そうか。前の世界はお前とカレンだったんだな」

    リヴァル「そそ。お前やシャーリー、ロロとまた一緒に居られて幸せだったぜ」


    188: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/04(月) 20:04:33.51 ID:X+IO5q/l0


    ルルーシュ「じゃあ、この世界に残るか?」

    リヴァル「そうしたい気持ちもあるけどさ。でも、前の世界の両親やカレンたちも心配してるかもしれないし・・・」

    ルルーシュ「・・・そうだな。オレもお前は元の世界に戻るべきだと思うよ。少し寂しいけどな」

    リヴァル「嬉しい事言ってくれるなぁ」

    ルルーシュ「何がだ?」

    リヴァル「前の世界のルルーシュはそんな風に言ってくれたことなかったからさ」

    ルルーシュ「照れてただけだろ。オレだって、こんな状況じゃなければ言わないさ」

    リヴァル「はは」

    ここでオレは最近気になっていた事を聞くことにした。


    189: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/04(月) 20:06:07.27 ID:X+IO5q/l0


    リヴァル「なぁ。お前、シャーリーと付き合わないの?」

    ルルーシュの眉がピクっと反応した。

    ルルーシュ「何故?」

    リヴァル「何故って・・・シャーリーはお前の事好きだろ。お前だってシャーリーの事、特別視してるだろ?」

    ルルーシュ「・・・そうだな。思い当たるところがないわけではないな」

    リヴァル「だろ。だったら、付き合えば良いのに」

    ルルーシュ「・・・」

    リヴァル「余計なお世話だろうけどさ」

    ルルーシュ「・・・分かったよ。お前が元の世界に無事帰ったらな行動にうつそう」

    リヴァル「そか。・・・って、帰れないでずっとここの世界で暮らすことになったら どーすんだ!?」


    190: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/04(月) 20:07:17.85 ID:X+IO5q/l0


    ルルーシュ「それはそのとき考えるさ。そろそろ出発しないか?」

    リヴァル「かわされた気がするけど、まぁいいや。行こうか!」

    オレたちは腰を上げ、崖にあいている穴へ向かって歩き出した。

    よく見てみると穴は洞窟になっているようだ。

    ルルーシュ「奥へ行ってみるか」

    リヴァル「あぁ。・・・何か化け物とか出て来そうで怖いな」

    オレたちは洞窟の中に進んだ。なかはヒンヤリとしている。

    両脇には人工的に作られた柱が立っている。これは期待出来るな。

    奥は暗くて見えなかったが、意外にも歩いてすぐの所に大きな扉があった。

    後ろを振り返ると外の光が十分に見える距離だった。


    191: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/04(月) 20:08:28.02 ID:X+IO5q/l0


    リヴァル「ビンゴだったみたいだな」

    ルルーシュ「あぁ。これが神の島の扉だろう・・・」

    オレたちは扉の前に立った。

    リヴァル「これ、何かの紋章? 何かニッポンの某自動車メーカーのエンブレムに似てるな・・・」

    ルルーシュ「そうだな」

    リヴァル「どうやって開くんだろ?」

    ルルーシュ「押してみるか」

    ルルーシュは扉に触った。

    するとルルーシュは光に包まれ、消えた。

    リヴァル「る、ルルーシュ!? 消えた・・・!?」


    192: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/04(月) 20:10:31.46 ID:X+IO5q/l0


    カタ…カタ…

    オレが驚いていると後ろから物音が聞こえてきた。

    誰かこっちに来る!?

    後ろを振り返ると、誰も居なかった。

    人の気配を感じて、振り返ると誰も居ない・・・先週もこんな事あったな

    ・・・と思っていたら

    洞窟の外からヒョコっと顔だけが出てきた。

    遠くて、よく見えないが髪の長い人が こっちを見ているようだった。

    オレは全身の毛が逆立った。

    身体が硬直している間も、こちらに近づいてくる事も無く顔だけを見せていた。

    自分の心臓の鼓動が聞こえる。


    193: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/04(月) 20:11:53.26 ID:X+IO5q/l0


    オレは後ずさりすると、扉に体が触れた。

    すると体が光に包まれた。


    ルルーシュ「大丈夫か? リヴァル」

    ルルーシュの声が聞こえる。

    あれ? 洞窟に居るのに明るい。

    閉じていた目を開いた。

    周りをよく観察すると洞窟ではなく夕焼け空が見えた。そして空に浮かぶ神殿も・・・。

    気が付くとオレは いつか夢で見た場所に居た。


    198: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/06(水) 20:44:47.77 ID:Q33kKXyS0


    リヴァル「ここは・・・」

    ルルーシュ「突然場所が変わってビックリしたな。しかし雰囲気的にここに剣があるのは間違いないだろう。奥に行ってみるぞ」

    リヴァル「あ、あぁ」

    オレたちは宙に浮かぶ階段を登っていった。

    階段を上がりきり、柱で囲まれた神殿らしき場所の中心地まで移動した。

    しかし剣らしきものは見当たらなかった。

    リヴァル「なんもないな・・・」

    ルルーシュ「あぁ・・・」

    ルルーシュは辺りを見渡して言った。

    ルルーシュ「もしかしたら剣と言うのは比喩表現で、この場所の事を 剣 と例えたのかもしれない。試しにここで真実が知りたいと願ってみよう」


    199: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/06(水) 20:46:16.35 ID:Q33kKXyS0


    リヴァル「分かった。やってみるよ」

    オレは真実が知りたいと願った。この世界の事、元の世界に帰る方法・・・。

    知りたいと強く念じた。

    しかし何も起こらなかった。

    やっぱり、剣を見つけなければダメなんじゃ・・・

    ルルーシュ「そうか・・・。そういうことか」

    ルルーシュが声を発した。

    リヴァル「おい。そういう事って?」

    ルルーシュ「この世界の事が分かった。お前を元に世界に返す方法もな」

    リヴァル「なんだって!?」

    ルルーシュ「真実が知りたいと願った瞬間、映像と音声が頭の中に一気に流れこんできた」


    200: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/06(水) 20:47:39.56 ID:Q33kKXyS0


    リヴァル「マジか。オレは何も起こらなかったんだけど・・・」

    ルルーシュ「・・・いま、お前を元の世界に戻そう」

    リヴァル「待てよ! そんなに急がなくても・・・せめて、この世界の事を教えてくれよ」

    ルルーシュ「覚悟はあるか? 衝撃を受けるかもしれないぞ」

    リヴァル「大丈夫だ。こっちに来るって決めた時から覚悟は出来てるって」

    ルルーシュ「そうか。なら、話そう」

    ルルーシュは少し間を置いて話始めた。

    ルルーシュ「まず最初に聞きたいんだけどな。お前が居た元の世界は皇歴何年だった?」

    リヴァル「ん? こっちと同じだよ。2018年だ」

    ルルーシュはオレの言葉を聞いて、やっぱりな という顔をした。


    201: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/06(水) 20:49:08.09 ID:Q33kKXyS0


    ルルーシュ「やはりそう思っているか。落ち着いて聞いてくれよ。お前が元に居た世界は・・・皇歴2058年だ」

    リヴァル「58年!? ウソだろ!?」

    ルルーシュ「この世界が2018年をベースに創られているから記憶も2018年までの分しか無かったんだろうな。最も、記憶がある事自体驚くべきことだが」

    リヴァル「じゃ、じゃあ元の世界に帰ったらどうなるんだよ・・・?」

    ルルーシュ「恐らくすべての記憶を思い出して、元の肉体に戻るだろう」

    元の世界に帰ったら58歳!? 信じられないような事だけど・・・今までも信じられない事の連続だったし今更疑う事はしない。恐らく本当の事なんだろう。

    リヴァル「マジかぁ。驚いたな。はは・・・」

    ルルーシュ「同級生のはずの枢木スザクがあれだけ年を重ねていたのは、元の世界のアイツの肉体に合わせていたからだろう」

    リヴァル「あ。なるほどね・・・。それで、この世界はどうやって作られたんだ?」

    ルルーシュ「あぁ。・・・ところで、お前はギアスという力を知っているか?」


    202: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/06(水) 20:50:34.13 ID:Q33kKXyS0


    リヴァル「ギアス? なんだそれ?」

    ルルーシュ「表には出ていない力だったみたいだな。一言でいえば超能力のようなものだ」

    リヴァル「超能力!? マジで!?」

    1つだけ心当たりがあった。シャルル皇帝に記憶を書き換えられた時だ。

    シャルル皇帝がギアスとかいうのを持っていたのかもしれない。

    ルルーシュ「皇帝ルルーシュはギアスを持っていた。そして、ギアスを授けたのはC.C.だ」

    リヴァル「ってことは、この前お前が推理していた通りC.C.の出会いが皇帝ルルーシュの存在に繋がったってことなんだな・・・」

    ルルーシュ「あぁ。そして、ギアスに纏わる力を過去に持っていたC.C.は この神殿の力を使う事が出来た。この神殿の力によって、この世界を創ったわけだ」

    リヴァル「この神殿の力?」

    ルルーシュ「あぁ。元々は人類の意識を共有する為に使われるものだったようだがな。一度皇帝ルルーシュが破壊したみたいだ」


    203: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/06(水) 20:52:11.71 ID:Q33kKXyS0


    リヴァル「ルルーシュ・・・そんな事もやってたのか。ってか、人類の意識を共有ってスケールがデカいな」

    ルルーシュ「壊れた神殿を枢木スザクたちが何十年もかけて修復し、自分たち好みにカスタマイズした。そしてC.C.の力でシステムを起動させて、この世界を創ったわけだ」

    リヴァル「なるほど。で、結局この世界はなんなんだ?」

    ルルーシュ「簡潔に言えば、Cの世界が作り出した箱庭だな」

    リヴァル「Cの世界?」

    ルルーシュ「概念の説明は難しい。Cの世界は人の心や記憶の集合体。輪廻の海と言った所か・・・」

    リヴァル「悪い。よく分かんないや」

    ルルーシュ「そうだな。ありふれた言葉でいえば、この世界はゲームと同じ。シミュレーションの世界だ」

    リヴァル「シミュレーション!?」

    ルルーシュ「あぁ。この神殿のシステムを使って、Cの世界が記憶していた2018年の世界をベースに この世界と人間が創られた。シャーリーの墓があったのもそれが理由だ」


    204: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/06(水) 20:55:07.07 ID:Q33kKXyS0


    リヴァル「・・・」

    ルルーシュ「オレやシャーリーのように既に死んでしまっていた人間も、Cの世界から個体データをダウンロードする事によって生き返った」

    リヴァル「固体データをダウンロードって・・・」

    ルルーシュ「世界観の設定として、情報媒体や人々の記憶に対して皇帝ルルーシュをはじめとした戦争関係は無かったことにするというプログラミングが行われた。それ以外にもいくつか操作されているみたいだがな」

    ルルーシュ「だからオレたちにはお前の言っている事が分からなかったし、戦争関連の書籍や記録は この世界から全て無くなっていたんだ」

    リヴァル「なるほど・・・」

    ルルーシュ「ついでに言うと、この世界が創られたのは10日前。お前がルルーシュは死んだはずだと騒いでいた日から この世界は始まった」

    リヴァル「え!? でも、それ以前の記憶があるぜ・・・!?」

    ルルーシュ「元の世界の記憶を引き継いでいたからだろうな。オレも全く分からなかった」

    リヴァル「想像以上にスゲー話だな・・・。ところで、元の世界に戻る方法は?」


    205: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/06(水) 20:57:27.75 ID:Q33kKXyS0


    ルルーシュ「オレが ある呪文を唱えればいい。この神殿のシステムを起動したのはC.C.だからな。元の世界でC.C.からギアスを与えられたことで、オレの肉体にもC.C.と同じように神殿のシステムを起動できる因子が刻まれている」

    リヴァル「なるほど。意外と簡単なんだな」

    ルルーシュ「だが、この神殿も完全じゃないみたいでな。一度起動したら24時間しか機能しない。24時間経ったら、恐らくもう2度とこの神殿は使えなくなる」

    リヴァル「・・・」

    ルルーシュ「そして、真実を知る際に神殿の一部の機能を起動させてしまった。つまり・・・」

    リヴァル「今から24時間以内に帰らなきゃいけないってわけね」

    ルルーシュ「そういうことだ」

    リヴァル「なるほどね・・・」


    206: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/06(水) 20:59:28.50 ID:Q33kKXyS0


    ルルーシュ「じゃあ、元の世界に戻すぞ?」

    リヴァル「お、おい・・・」

    ルルーシュは何か焦っているように見えた。いや、何かを隠そうとしているのか?

    いつもは何を考えているか分からないのに今はこんな状態だ。何かあるんだろうか・・・。

    いや、心の奥底に引っかかっているものは以前からあった。しかし、それが何か気づけていない。

    ルルーシュの顔を見ていると、ルルーシュはオレを見ていた。

    いや、オレじゃなくオレの後ろに視線がいっていた。

    *「全てを知ったようだね」

    後ろから声がした。振り返ると中年の姿をしたスザクが居た。


    210: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/07(木) 20:41:20.42 ID:hxzM6JYX0


    リヴァル「スザク・・・」

    ルルーシュ「枢木スザク」

    スザク「それで、君はリヴァルを元の世界に戻すつもりかい?」

    ルルーシュ「そうだ」

    スザク「そうか。それは、この世界がどうなるか知った上での発言だな?」

    ルルーシュ「あぁ」

    スザク「・・・あと、僕たちがこの世界を創った理由を知ったうえで?」

    ルルーシュ「そこまでは知らないな。オレが得られた情報は この世界の創生に関する情報とリヴァルを元の世界に返す方法だけだ。元の世界の事やお前たちの心情まで把握出来たわけではない」

    スザク「そうか・・・全てを知ったわけじゃないんだな」

    リヴァル「この世界がどうなるか知ったうえでってどういうことだ?」


    211: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/07(木) 20:42:31.84 ID:hxzM6JYX0


    ルルーシュ「それは・・・」

    スザク「君を元の世界に戻すプログラミングを起動したら この世界は崩壊する。僕らの技術では元の世界とこの世界のリンクを外すことは出来なかったから」

    リヴァル「なんだって!?」

    ルルーシュ「・・・」

    リヴァル「本当なのかよ? ルルーシュ」

    ルルーシュ「・・・あぁ」

    リヴァル「何で・・・」

    ルルーシュ「安心しろ。お前は元の世界に帰れる。元の世界の皇歴2018年時にも存在していて この世界が創られた時点でも存在していた人間は魂を一度Cの世界に転送されて この世界に産みだされた」

    リヴァル「つまり、どういうことだよ?」

    ルルーシュ「40歳以上の人間は元の世界で昏睡状態になっているという事だ。この世界から離脱することで元の世界のお前は意識を取り戻す」


    212: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/07(木) 20:43:51.74 ID:hxzM6JYX0


    リヴァル「でも、この世界が崩壊するってことはルルーシュは死ぬんだろ!?」

    ルルーシュ「そうだな。それは仕方ない。オレは元々死んでいた人間だからな」

    リヴァル「そんなの・・・!」

    ルルーシュ「この可能性は以前から考えていた。だからシャーリーやロロにも確認はとった。二人とも覚悟を決めてくれたよ」

    リヴァル「あ・・・」

    オレは思い出した。だから、クリスマスパーティの話をしたときコイツらは・・・。自分がそれまで存在していないかもしれない事が分かっていたから・・・

    リヴァル「なんでだよ・・・」

    ルルーシュ「さぁ、話はもう終わりだ。世界を元に戻そう」

    スザク「考えを変える気はないのか?」

    ルルーシュ「あぁ」


    213: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/07(木) 20:45:03.17 ID:hxzM6JYX0


    *「何故ですか!?」

    スザクの後ろから女性の声が聞こえた。

    ぼんやり姿が見えてきた。さっきの洞窟でオレをジロジロ見つめていた人とシルエットが似ている。

    そして、女性はスザクの隣まで移動した。クルマ椅子に乗っている。以前スザクと一緒に学園に来ていた人だ。

    スザク「ナナリー・・・来ていたのか」

    ナナリー「はい」

    リヴァル「やっぱりナナリーだったのか・・・」

    ルルーシュ「元の世界ではオレの妹だったらしいな。すまないな。お前に関する記憶が抜けていて」

    ナナリー「お兄さまは この世界がイヤなんですか? ここは元の世界とは違って争いのない平和な世界です。みんな幸せになれます」

    ルルーシュ「ダメだ。この世界には未来が無い」


    214: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/07(木) 20:46:12.81 ID:hxzM6JYX0


    リヴァル「未来が無いって?」

    ルルーシュ「先ほども言った通り、この世界はCの世界のデータべースを参照にして創られた。オレやシャーリーの肉体データは18歳までしかない。だから、オレたちは死ぬまでずっとこの肉体のままだ。他の奴らにしても元の世界で死んだ時点までしか成長しない。寿命で死ぬかどうかも分からない」

    ナナリー「そんな事、些細な問題のはずです!」

    ルルーシュ「それは自然の理に反する。この世界はある意味完結しているんだ」

    スザク「・・・」

    ルルーシュ「それに、元の世界とこの世界のリンクを繋げたままにしておくと遅かれ早かれ元の世界にも何らかの悪影響を及ぼす」

    リヴァル「・・・」

    ルルーシュ「それならオレは、例え自分が存在していなくても元の世界を選ぶ。オレは明日が欲しい」

    スザク「・・・ッ!!」

    ナナリー「お兄さまは・・・また自分を犠牲にするんですか!? いつもそうやって!周りの気持ちも考えずに・・・!」


    215: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/07(木) 20:47:17.37 ID:hxzM6JYX0


    リヴァル「ナナリー・・・」

    ナナリー「それに、お兄さまが犠牲になったにも関わらず あの世界は・・・!」

    ルルーシュ「何を言われようとオレの決意は変わらない」

    ナナリー「どうして・・・」

    スザク「ナナリー。これがルルーシュの決意だ。受け入れよう。賭けはC.C.の勝ちだ」

    ナナリー「うぅ・・・」

    リヴァル「賭け?」

    スザク「ルルーシュ。君の共犯者は君の最大の理解者だった」

    ルルーシュ「そうか・・・。誇りに思うよ。そういうヤツに出会えて」

    ルルーシュはオレの方を向いた。

    ルルーシュ「じゃあ、お別れだ。リヴァル」


    216: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/07(木) 20:48:20.85 ID:hxzM6JYX0


    リヴァル「待てよ!この世界も元の世界も無事に済む方法だってあるかもしれない!もっと考えようぜ!」

    ルルーシュ「そんな時間は無い。それに、オレの家で言っただろ? お前には究極の2択を迫るかもしれないと。その時オレの言う通りに選択してくれると約束したはずだ」

    リヴァル「こんなの・・・こんなの想定外だったに決まってるだろ!!」

    ルルーシュは清々しい顔をした。

    ルルーシュ「Lasciate ogne speranza, voi ch'intrate'」

    ルルーシュが謎の言葉を発すると夕焼け空が光に満ちた。

    ナナリー「お兄さま・・・!」

    ルルーシュ「あと10分もすればこの世界は終わる。お前たちは元の世界に帰れる。最後の10分を楽しむとするか」

    リヴァル「おまえ!」


    217: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/07(木) 20:49:40.47 ID:hxzM6JYX0


    ナナリー「お兄さまは卑怯です」

    ルルーシュ「・・・」

    ナナリー「・・・でも、この一週間お兄さまが元気にしているのを見れて良かったです」

    ルルーシュ「そうか」

    スザク「君は元の世界で僕に生きろと言った」

    ルルーシュ「・・・」

    スザク「だが、僕も君に言いたかった。この世界で生きろと」

    ルルーシュ「すまないな」

    スザク「まったくだ。君はやっぱりルルーシュだった。記憶が抜けていても明日を望むとはね」

    ルルーシュ「あぁ。何であろうとオレはオレだ」


    218: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/07(木) 20:51:26.18 ID:hxzM6JYX0


    リヴァル「・・・そういえば、ついでに聞きたいんだけどさ。オレに物騒な手紙をおくったのってナナリーか?」

    ナナリー「はい」

    リヴァル「何故あんな手紙を?」

    ナナリー「このような状況になるのを防ぎたかったからです。結局防げませんでしたが・・・」

    リヴァル「お前、暫く合わないうちに変わったな。昔はそんなことする奴じゃなかったのに」

    ナナリー「元の世界であんな目にあえば誰だって性格は歪みます」

    リヴァル「あんな目にって?」

    ナナリー「リヴァルさんが気にする事じゃないです」

    リヴァル「あ、そうなの・・・。ところで、何でお前やスザクの存在が抹消されていたんだ? あと何でお前たちだけ元の世界の体なんだ?」

    スザク「僕たちはこの世界に異変が起きた際、対処する為にすべての記憶を持っていなければならなかった。だけど、18歳時の体に戻ると大事な記憶が全部無くなってしまう。だから記憶を持ったままにするには、この世界に存在していない事にして元の世界の体で居る必要があったんだ」

    リヴァル「なるほどな・・・」


    219: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/07(木) 20:53:18.69 ID:hxzM6JYX0


    ルルーシュ「そういえばリヴァル。元の世界からいくつか転送されたものがあっただろ? 折り紙だったり、シャーリーの日記だったり」

    リヴァル「あぁ」

    ルルーシュ「あれについてな。仮説をたてたんだ」

    リヴァル「仮説?」

    ルルーシュ「元の世界で、その人の中で とても強い印象に残っていたものが この世界にも反映されたようなんだ」

    リヴァル「なるほど・・・」

    ルルーシュ「シャーリーの場合は日記帳。学園の友人がゼロだと分かり、それを記したものだ。強く印象に残っているのも頷ける」

    リヴァル「あぁ・・・」

    ルルーシュ「オレの場合は“願い”だ。先ほど情報を得た際に、オレのギアスは人に自分の願いを強制する力だったという事が分かった」

    スザク「お願いというには、ずいぶん乱暴だったけどね」


    220: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/07(木) 20:54:43.75 ID:hxzM6JYX0


    ルルーシュ「そして折り紙の鶴は願いを叶えるものであるとカレンは言っていた。オレにとって強く印象に残っていたのはギアスであり、願いの力であるギアスを比喩として具体化したものが折り紙でオレの手元に転送されたんじゃないかと思う」

    ナナリー(折り紙の鶴は、私との思い出の品だったからだと信じたいです・・・)

    リヴァル「なるほどな・・・」

    ルルーシュ「それでな。多分、お前にも転送されてきたものがある」

    リヴァル「え? なに!?」

    ルルーシュ「それは・・・記憶だ。それしか、お前が皇帝ルルーシュや枢木スザクたちの記憶を持っていた理由が思い浮かばない」

    リヴァル「え!?」

    ルルーシュ「こんなこと言うのも恥ずかしいが・・・お前にとって、オレや生徒会の皆と過ごす時間は何よりも大切なものだったんじゃないか?」

    リヴァル「・・・」

    ルルーシュ「だから、元の世界の記憶がそのまま転送された。オレはそう考えた」


    221: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/07(木) 20:56:41.90 ID:hxzM6JYX0


    リヴァル「・・・そうだな。そうかもしれない。皆と一緒に過ごした時間が最高に楽しかったから。また皆と生徒会活動したいって、ずっと思ってた」

    スザク「リヴァルは・・・リヴァルだけが生徒会の中で、生臭い事情とは関係ない位置で最初から最後まで中立で居てくれたんだよね」

    リヴァル「え?」

    スザク「生徒会の中で、僕はルルーシュやカレンと最初敵同士だった。そして、中盤でニーナやジノ、アーニャと共にルルーシュやカレンを倒そうとした。だけど終盤はルルーシュと共にナナリーたちと戦った」

    リヴァル「そうだな・・・」

    スザク「僕たちは戦いあった。でも、リヴァルだけは黒の騎士団やブリタニアといった勢力関係なく腹の探り合いも無く皆に対して平等に接してくれた」

    リヴァル「でも、それを言ったら会長も・・・」

    ナナリー「ミレイさんは私やお兄さまがブリタニアの皇族だった事や私たちの生い立ちを知っていましたから。裏事情など知らず、生徒会の中で唯一普通の生活をおくっていたリヴァルさんは今思えば平和の象徴だったかもしれません」

    リヴァル「平和の象徴って・・・ただ蚊帳の外に居ただけだろ」

    スザク「帰る場所は必要だったから。君が変わらない日常を守っていてくれたんだ」

    リヴァル「そんなの・・・」


    222: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/07(木) 20:57:44.69 ID:hxzM6JYX0


    辺りが急激に揺れ始めた。

    ルルーシュ「お別れの時間だ」

    リヴァル「ルルーシュ!」

    スザク「ルルーシュ・・・」

    ナナリー「お兄さま・・・私は・・・」

    ルルーシュ「じゃあな」

    頭が割れるように痛くなった。

    「私は絶対にあきらめませんから!どんな手を使ってでも必ず!」

    ・・・


    223: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/07(木) 21:00:17.22 ID:hxzM6JYX0


    リヴァル「う・・・」

    *「あっ!お母さん!リヴァルおじいちゃんが目を覚ましたよ!」

    *「お父さん!」

    眼を開けると娘と孫の姿が見えた。

    辺りを見渡してみた。どうやらココは病室のようだ。

    ぼーっとする頭で医者の話を聞く。

    なんでも、ここ一週間近く原因不明の意識不明状態になっていたらしい。

    しかも、驚くべきことにオレだけじゃなく40歳以上の奴は全員そのような状態になったそうだ。

    経済は麻痺して大混乱になっていたみたいだ。

    意識不明になっている間、夢を見ていた。

    アッシュフォード学園時代の皆と一緒に居る夢。

    本当にあんな風に過ごせたらよかったのになと思いつつ、風景を見ようと窓の方に目を向けた。

    すると窓際の机に、夢に出てきた折り紙の鶴が置いてあった。

    おわり


    228: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/07(木) 21:48:18.12 ID:MAJg5mfFo

    乙!
    おもしろかった!!


    229: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/07(木) 22:00:00.01 ID:ueIJ7wiXo

    乙ー
    リヴァル視点だと色々切ないわなコードギアスは
    平和に過ごしてたと思ったら友達同士が殺しあったり歴史に汚名を残す皇帝になったり


    230: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/07(木) 23:43:33.60 ID:gk+PD0i00

    乙っすー
    ある程度覚悟はしてたがなんて切ないED…


    231: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします 2013/02/08(金) 00:02:00.28 ID:GzKtHUkFo

    おつー
    やっぱ最後はしんみりだよな…


    引用元: リヴァル「ルルーシュ!?お前、死んだはずじゃ」

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