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    陽乃「比企ヶ谷君は可愛いなあ」八幡「」ゾクッ

    1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/11(木) 20:55:55.13 ID:LCxdDI0Z0

    雪乃「姉さん?何故ここにいるのか聞いているのだけれど」

    陽乃「このまま貰っちゃいたいぐらい可愛いなあ」

    八幡「いや、あのちょっと冗d

    雪乃「姉さん、答えになってないのだけれど」

    陽乃「うーん……」

    陽乃「雪乃ちゃんからネトりに来ました」

    陽乃「みたいな?」

    八幡 (やばいこの人若干マジだ)((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル



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    26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/11(木) 22:51:37.62 ID:eYsL9eM5O

    雪乃「……誤解を招くような言い方はやめてちょうだい」

    陽乃「?……はて」キョトン

    八幡「そ、そうですよ。俺と雪ノ下はただ部活が同じというだけであって……」

    陽乃「もうとっくにつきあってるものだと思ったのに……残念」

    八幡(その反応じゃまるで略奪自体が目的みたいじゃないか……)

    八幡(まあ、どっちみち俺と雪ノ下がつきあうとかあり得ないからどうでもいいが)

    陽乃「ってことは比企谷君は今フリーなんだから……やっぱりお姉さんとつきあいなさい!」ビシッ


    30: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/11(木) 23:17:43.55 ID:wYmRRfQg0

    雪乃「ちょっ、ちょと待って姉さん」

    陽乃「んー? どうしたのかな雪乃ちゃーん?」ニヤニヤ

    雪乃「え、えっと…… その……」

    陽乃「言いたいことがあるならはっきり言ったほうがいいと思うなー」ニヤニヤ

    雪乃「か、彼は部員でありそれ以前に平塚先生から引き受けた依頼でもあるの」

    雪乃「彼の人格が更正されない限り他人の手に引き渡すわけにはいかないわ」

    陽乃「んー じゃあ、素直に『比企ヶ谷君と一緒にいたい』って言ったら一緒にいさせてあげる!」

    雪乃「……姉さんのそういう所、嫌いだわ」

    八幡「おい、俺抜きで話が進み過ぎじゃねぇか?」


    44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 00:34:21.75 ID:UMk8BfgTO

    陽乃「ん~だって今のところ比企谷君は誰が相手であっても多分同じ反応しかしないと思うんだ」

    陽乃「だから最初から比企谷君の意思とは関係ないも同じでしょ?」

    八幡「俺に選ぶ権利ない、くらいならまだしも断る権利くらいは認めて欲しいです」

    雪乃「そうね、このまま比企谷君とつきあうなんてことになったら姉さんが可哀想だわ」

    八幡「言い出しっぺはその姉の方なんだが……」

    陽乃「雪乃ちゃんにそういうこと言われるのはちょっと心外だな……」

    陽乃「私がこんなことしてるのは雪乃ちゃんにもその原因の一端があるのに」


    45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 00:43:56.34 ID:UMk8BfgTO

    雪乃「……どういうこと?」

    陽乃「…………結婚」ボソッ

    八幡「!」

    雪乃「え……?」

    陽乃「……させられそうになってるんだよね、今」

    雪乃「……見合い相手、というかそういう……候補の人がいるのは話には聞いていたけど……まさか」

    陽乃「こんなに早いとは、ね……私も正直言って驚いてる」

    八幡(この人はこの人で大変なんだな……)


    48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 00:57:43.50 ID:UMk8BfgTO

    雪乃「……ごめんなさい、姉さん」

    陽乃「あ!いや、そこまで言わせるつもりで言ったんじゃないから……」

    八幡(いやどう見ても今のは……)

    雪乃「……私がワガママを言ったせいで姉さんに迷惑を」

    陽乃「ま、私にまで逃げられると困るからさっさと身を固めろってことなんだろうけど……」

    陽乃「最終的にそうなるにしても……まだ私はモラトリアムやってたいんだよね」

    雪乃「……それで便宜上の彼氏が今姉さんには必要ってことね」

    陽乃「そういうこと♪」


    50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 01:09:55.47 ID:UMk8BfgTO

    雪乃「事情は理解したけれど……何故よりによって彼なの?」

    八幡「オイ、よりによってって……俺ほど隅によりによった存在はいないと思うが」

    陽乃「アッハハハ!相変わらず比企谷君は愉快なこと言うねぇ~」バシバシ

    八幡「背中痛いです……」

    雪乃「姉さん……冗談抜きで答えてちょうだい。あなたなら恋人候補なんて引く手あまたでしょうに」

    陽乃「ん~まぁ、それはそうかもしれないけどさ」

    八幡(自分で言ってしまうあたり、やはり姉妹だなこの二人は……)


    52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 01:27:20.67 ID:UMk8BfgTO

    陽乃「私が気に入った男の中で一番落とすのが難しそうだから……かな?」ニコッ

    八幡「そんなことを笑顔で言わないで下さい。怖いです……」

    雪乃「だいたい落とすも何も……この男は始めから落ちてるじゃない……ドン底に」

    陽乃「アハハハ、そうなんだ?じゃあ私が底無し沼に落としてあげるよ、比企谷君☆」

    八幡「姉妹で俺のハートえぐるのは勘弁して下さい」

    陽乃「意外だな~甘言こそ君の嫌いそうな言葉だと思ったのに」


    53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 01:37:06.16 ID:UMk8BfgTO

    八幡「別に甘言自体が嫌いって訳じゃないですよ……」

    八幡「最後まで甘くなくて途中で裏切られるのが嫌なだけであって」

    陽乃「そういうことなら心配いらないよ、比企谷君」

    雪乃「……どういうことかしら」

    陽乃「何も一生私と一緒にいろだなんて言うつもりないよ?せいぜい私が大学卒業するまででいいし」

    陽乃「最初から偽りの関係とわかっているなら裏切られる心配もないでしょう?」

    八幡(さりげなく逃げ道をいくつか塞がれてしまったぞ……)


    55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 01:48:11.94 ID:UMk8BfgTO

    八幡「仮にそうだとして、どのみち俺には雪ノ下さんの提案に乗るメリットがないと思うんですが」

    陽乃「ん~まだお姉ちゃんって呼んでくれないの?いや、恋人なら陽乃か」

    八幡「それに雪ノ下さんの家族や周りの人間にウソをつく義理もありませんし」



    陽乃「ま、仕方ないか……比企谷君は由比ヶ浜ちゃんのことが好きみたいだし」

    雪乃「!」

    八幡「!?」


    61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 02:06:05.91 ID:UMk8BfgTO

    八幡「……」

    陽乃「お?その沈黙は……さては図星か?図星だな!」ウリャウリャ

    八幡「な、何をバカなことを……ゆ、由比ヶ浜は部活が同じだけで……雪ノ下と同じだけで」

    雪乃「……」

    陽乃「はは~ん、つまり比企谷君は雪乃ちゃんと由比ヶ浜ちゃんの両方が好き、と」

    八幡「な!?誰もそんなこと言ってないじゃないですか……部活仲間以外の何物でもないですよ」

    雪乃「……」


    64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 02:15:44.23 ID:UMk8BfgTO

    陽乃「あれ?どうしたの雪乃ちゃん、さっきから黙り込んじゃって……ひょっとして動揺してる?」

    雪乃「今会話してるのは姉さんと比企谷君なね、なのだから私が口を挟むのはオカシイでしょう……」

    陽乃「じゃあ私の提案にも邪魔しないってことでいいんだよね?」

    雪乃「私には最初から関係ない……それに比企谷君が断れば」

    陽乃「……私が彼を断れなくするくらい……簡単だよ?」

    八幡(オイオイ何するつもりなんだこの人は……)


    72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 02:25:17.94 ID:UMk8BfgTO

    陽乃「比企谷君も比企谷君だよ……別に他に好きな人がいないのなら私につきあってくれてもいいじゃない」

    八幡「い、いや……今のところ誰ともつきあうとか……そういうのは」

    陽乃「相変わらずだなぁ……じゃあ奉仕部への依頼ってことにしちゃおうか」

    雪乃「!」

    八幡「仮にそうだとしても……」

    陽乃「……ねぇ、雪乃ちゃん。今私がこういう状況になってるのは……」

    雪乃「!………………わかったわ、姉さん」


    74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 02:35:27.90 ID:UMk8BfgTO

    雪乃「……比企谷君。今の姉さんがこうなっているのは私にもその責任の一端がある」

    八幡(おい、まさか……)

    雪乃「そして今の姉さんを説得できるだけの能力が残念ながら私にはない」

    雪乃「……だから恥を忍んで言います。比企谷君、どうか姉さんにつきあってあげて下さい」

    八幡「え?いや……俺は……」

    陽乃「比企谷君は雪乃ちゃんのお願いならきいてくれる人だと思ってたんだけどなぁ……」


    77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 02:43:10.53 ID:UMk8BfgTO

    八幡「ハハ……嫌だな、勝手にそんな期待されても困りますよ……」

    八幡(どうすりゃいいんだよ、これ……)

    八幡(ここで断る理由がすぐ見つかるとは思えないし……)

    八幡(断ったところでこの姉が何しでかすのか……)

    八幡(正直言ってこの姉の雪ノ下への振る舞いは好きになれるもんじゃないし……)

    八幡(また雪ノ下に都合が悪いことが起こったら……いや、起こされても困る)


    79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 02:50:32.19 ID:UMk8BfgTO

    八幡(ここでOKしてしまえばとりあえずは姉も雪ノ下も満足するとはいえるか……)

    八幡(でもウソでつきあうだなんて……)

    八幡(しかしよく考えてみれば一度は雪ノ下とそういうことしてんだよな……)

    八幡(これじゃあますます断れないじゃないか……)




    八幡「……俺が協力できる範囲だけ、ですよ」


    82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 03:01:42.95 ID:UMk8BfgTO

    陽乃「お!それはOK の返事ということでよろしいか?」

    八幡「……」コクリ

    陽乃「ありがと~やっぱり比企谷君は私が見込んだだけのことはあるね」ダキッ

    八幡(うわ!いきなり抱きつくな、胸が……)

    雪乃「……」

    八幡「ちょ、雪ノ下さん、離れてください……場所も場所ですし」

    陽乃「デートスポットにもなるショッピングモールで何か問題が?」

    陽乃「それに恋人同士になったのにその呼び方はないと思うな」


    85: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 03:10:49.43 ID:UMk8BfgTO

    八幡「は、離れてください陽乃さん……(雪ノ下の視線が……)」

    陽乃「ま、今はそれで許したげるか」パッ

    雪乃「私の方は用事も済んでいるし、もう帰るわ」

    陽乃「そう?じゃあバイバイ~比企谷君は借りてくね~」

    八幡「人をモノみたいに言わんで下さい……」

    雪乃「……一応お礼を言っておくわ。ありがとう…………さよなら」クルッ


    スタスタスタ……

    八幡「あ、おい……」


    113: ちょっとだけ投下 2013/07/12(金) 09:30:46.99 ID:UMk8BfgTO

    八幡(元々休みの日に雪ノ下と買い物に来ていたのは俺のティーカップを買うということだったが……)

    八幡(修学旅行から帰ってそんなに経たずして俺の意図したことは"それとなく"由比ヶ浜に伝わったらしい)

    八幡(そして雪ノ下にも……それで表面上の関係は元に戻っただけに思えた)

    八幡(とはいえ雪ノ下から買い物に誘われたのは正直言って驚いたが……)

    陽乃「比企谷君」

    八幡(しかしまさかその出かけた先でこんなことになるとは……)

    陽乃「比企谷君!」

    八幡「え?」


    115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 09:37:51.33 ID:UMk8BfgTO

    陽乃「もう~『え?』じゃないよ……さっきから何度も呼んでたのに」

    八幡「……すいません」

    陽乃「ごめんね?せっかくの雪乃ちゃんとのデートを邪魔しちゃって」

    八幡「だからそんなんじゃないですって……」

    陽乃「ふ~ん……まあいいけど」

    八幡「それで……俺は具体的に何をすればいいんですか?」

    陽乃「ん……そうね、とりあえずは時々私とデートしてくれればそれでいいかな?」


    116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 09:47:16.32 ID:UMk8BfgTO

    八幡「……そんなことでいいんですか?てっきり雪ノ下家に拉致でもされるものかと」

    陽乃「アハハハ、やだなぁ~私が今家に連れていったところでどうにもならないでしょ?」

    八幡(『今』って……後々そうする予定でもあんのかよ……)

    陽乃「比企谷君そういうフリするの上手くなさそうだし……まずは実績を作らないとね」

    八幡「そ、そうですか……」

    陽乃「ま、比企谷君に好きな人がいるなら私も諦めるけどそうじゃないみたいだし……これからもよろしくね」

    八幡「ハ、ハァ……よろしくお願いします」


    117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 09:56:19.53 ID:UMk8BfgTO

    陽乃「何か不満そうだね?……あ!わかった!もっとお姉さんと色々なことできると思ったんでしょ?」

    八幡「は?」

    陽乃「いや、比企谷君が望むならそういうことするのに私はやぶさかじゃないけど……」

    八幡「モテない男子をあんまりからかうと反感買いますよ?」

    陽乃「またまたご謙遜を……それにからかいって訳でもないんだけどなぁ~」

    八幡「冗談でも本気でもやめてください……」

    陽乃「ま、じゃあその辺りは比企谷君に嫌がられない程度ってことで♪」


    119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 10:14:33.45 ID:UMk8BfgTO

    八幡「それより……雪ノ下に迷惑がかからないようにしてくださいよ」

    陽乃「こんな時も雪乃ちゃんの心配?相変わらず優しいなぁ、比企谷君は。私ちょっと嫉妬しちゃう」

    八幡「いや、現に文化祭の時とか……」

    陽乃「……私は迷惑かけたりかけられたりっていうのが家族だと思うけどな」

    陽乃「比企谷君も妹いるならなんとなくわかるでしょ?」

    八幡「それはそうかもしれないですが……(なんか上手いこと言いくるめられてるような)」

    陽乃「それに迷惑かけてるっていうなら今の比企谷君のその態度こそ雪乃ちゃんに迷惑かけてるんじゃないの?」

    八幡「!」


    138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 13:23:10.13 ID:UMk8BfgTO

    八幡「……どういう、意味ですか?」

    陽乃「あら?それを私が言ってもいいのかな」

    陽乃「今度こそ比企谷君の退路が絶たれちゃうんだけど……いい?」

    八幡「……いや、やっぱりいいです」

    陽乃「ま、今はまだそれでもいいかもしれないけど」

    陽乃「後退りで逃げ続けてると崖から落ちちゃうから気をつけてね」ニッコリ

    八幡「……肝に銘じときます」


    142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 13:57:36.74 ID:UMk8BfgTO

    陽乃「よしよし、今日はこの辺にしとこうかね」

    八幡(え?こんなことこれからも言われ続けるの?)ゲンナリ

    陽乃「ちょ……そんな顔しないでよ。冗談よ冗談」

    陽乃「これからは私の恋人として振る舞ってもらわなきゃだからそんなことは忘れさせてあげる」

    八幡「そうですか……」

    陽乃「まあ、じゃあメルアド交換でもしますかね」

    八幡「じゃあこっちの画面にアドレス表示させてるんでこちらに送って下さい」

    陽乃「はいは~い♪」ポチポチ

    陽乃「はい、比企谷君の方に私の送ったよ」


    144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 14:17:45.23 ID:UMk8BfgTO

    八幡「あの……これはどういう」

    陽乃「ん?どうかした?」

    八幡「何故雪ノ下のアドレスまで送信されているのでしょうか」

    陽乃「私、雪ノ下陽乃だよ?」

    八幡「そうじゃなくて!何故雪ノ下雪乃のアドレスまでこっちに送られたのか訊いてるんですよ!」

    陽乃「いや~さっき君のアドレス帳を見たら雪乃ちゃんのはなかったから……プレゼント?」

    八幡「他人の個人情報をプレゼントしないで下さい……」


    146: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 14:24:39.80 ID:UMk8BfgTO

    陽乃「他人じゃないよ、私の大切な家族だよ?」

    八幡「なら余計ダメじゃないすか……」

    陽乃「大丈夫。私、比企谷君のことは信用してるから」

    八幡「それ、雪ノ下雪乃が言わないと意味のない台詞だと思うんですが……」

    陽乃「ううん、雪乃ちゃんもあなたのこと信用してるから……」

    八幡「そうですか……まぁどっちにしろ俺じゃあ他人のアドレスバラす相手もいないですしね……」

    陽乃「またまたそういうこと言っちゃって!」


    147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 14:33:24.62 ID:UMk8BfgTO

    陽乃「君のそういう精神的自傷癖、庇護欲をそそっちゃうよ。どおりで静ちゃんも目をつける訳だ」

    八幡「え……あ、気をつけます」

    陽乃「別にいいのよ?そういうところが君のかわいいところだから」

    陽乃「だから変わらなくていいんだよ?」

    八幡「貴方が言うともの凄い皮肉に聞こえるんですが……」

    陽乃「まあまあ、私としてはどちらに解釈されても困りはしないから気にしないでね」

    八幡(どうもこの人と話してるといつも掌の上で遊ばれてる感じだな……)


    148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 14:45:00.09 ID:UMk8BfgTO

    陽乃「……多分いつか役に立つ時が来るからそのアドレスは持っときなさい」

    八幡「ハァ……」

    陽乃「それとも何?もしかして浮気してるみたいな気分でアレとか?」

    八幡「なっ!?……とにかく持っておけばいいんですね」

    陽乃「そうそう」

    八幡「……今日はもういいですか?」

    陽乃「ん、偶然会ったのにつきあわせてしまったね。今度埋め合わせはするから」

    八幡「いや、それって……」

    陽乃「もちろんデートだよ」ニコニコ

    八幡「……ですよねー」


    150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 14:53:55.33 ID:UMk8BfgTO

    陽乃「詳しいことはまた連絡するからよろしくね」

    八幡「はい……では……さようなら、雪ノ下さん」

    陽乃「陽乃さん」

    八幡「雪ノ下さん」

    陽乃「陽乃さん」

    八幡「…………陽乃さん」

    陽乃「よろしい。じゃあまた今度ね、比企谷君」

    八幡「はい、また今度……」


    153: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 15:05:16.29 ID:UMk8BfgTO

    スタスタスタ


    クルリ


    陽乃「比企谷君!雪乃ちゃんも私もあなたのこと気にかけてるから!」

    陽乃「じゃあね~♪」

    タッタッタッ



    八幡「ズルいよな……」

    八幡(ああいう言い方されたら本音かと勘違いするだろうが……)


    154: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 15:21:05.27 ID:UMk8BfgTO

    その夜の比企谷家

    食卓

    小町&八幡「いただきます」

    小町「ねぇねぇお兄ちゃん?」

    八幡「何だ?……」

    小町「なんか……疲れてる?」

    八幡「あ?まぁインドア派の人間がたまに出かけるとどうしても、な……」

    小町「いや、そうじゃなくて……雪乃さんとのデート、上手くいかなかったのかなって」

    八幡「デートじゃねえよ。ただの買い物だ」


    158: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 15:28:27.53 ID:UMk8BfgTO

    小町「いやそれを世間ではデートとですね……いや、まあそれはともかくとして」

    小町「雪乃さんと何かあった?」

    八幡「そりゃまあ何かはあるだろ……」

    小町「ん……まあ別にお兄ちゃんが喋りたくないならそれでもいいけど……」

    小町「最近のお兄ちゃん見てると前とは別の意味で心配だからさ~」

    八幡「……どういう意味だ」

    小町「……対人関係に疲れてる、みたいな感じするから」

    八幡「……」


    160: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 15:43:05.21 ID:UMk8BfgTO

    八幡(別に小町に今日のことを黙っておく理由はないか……)

    八幡(しかし話すのが億劫だ……何故だ?)

    八幡(ただ、関係者があの2人の時点で早晩小町にも知られるだろう……)

    八幡(そうなった時、隠してたと思われるのも癪だしな……別に後ろめたいことしてる訳じゃないし)

    八幡「なあ、小町」

    小町「お!何かニュースかね?」




    八幡「雪ノ下とつきあうことになった…………らしい」

    小町「マジで!?」


    163: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 15:56:38.44 ID:UMk8BfgTO

    小町「え、いやこれはこれはどうも小町の検討違いが失礼をば致しまして……」

    八幡「待て、その反応はやはり検討違いだ……俺が言いたいのは」

    小町「いや~お兄ちゃんが雪乃さんとねぇ……」

    小町「いつかはそういう可能性ももしかしたら、とは思ってたけど……意外と早かったかな~」

    小町「なんだか小町、お兄ちゃんが遠くへ行っちゃったみたいで哀しいよ」ウルウル




    八幡「俺がつきあうことになったのは雪ノ下陽乃だ」

    小町「…………はい?」


    165: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 16:08:23.46 ID:UMk8BfgTO

    小町「え?雪ノ下陽乃って……雪乃さんのお姉さんの?」

    八幡「そうだ」

    小町「あのちょっと、いや大分黒そうなお姉さんとお兄ちゃんがつきあうって?」

    八幡「……そうだ」

    小町「またまたご冗談を。お兄ちゃん、いくら照れてるからってそんなウソまでつかなくても」

    八幡「……」

    小町「つ、つかなくても……」

    八幡「……」


    168: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 16:21:02.40 ID:UMk8BfgTO

    小町「あ、ありえないよお兄ちゃん!あのお方はお兄ちゃんの手に負える玉じゃないよ!?」

    八幡「そんなことこの俺が一番分かっとるわ」

    小町「だいたい何で陽乃さんとお兄ちゃんが?ま、まあ嫌われてる訳じゃないんだろうけど……」

    八幡「安心しろ、小町。何も本当につきあうってわけじゃない」

    小町「どういうことですかね?」

    八幡「なんか政略結婚させられそうだから偽でもいいから恋人が必要とかなんとか」

    小町「……事情はだいたいわかったけど何でお兄ちゃんなの?」チラッ

    八幡「そんなこと俺が訊きたいくらいだ!あとそんな憐れむような目で俺を見るな!」


    171: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 16:27:18.83 ID:UMk8BfgTO

    小町「とりあえず陽乃さんは見合いを回避したいからお兄ちゃんを……なるほど……んん?」

    小町「お兄ちゃん」

    八幡「はい」

    小町「今日は雪乃さんと一緒だったんじゃないの?」

    八幡「そうだ」

    小町「じゃあ陽乃さんとはどこで会ったの?」

    八幡「買い物先で、偶然な」


    173: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 16:35:32.56 ID:UMk8BfgTO

    小町「ということは陽乃さんと会った時は雪乃さんもいたんじゃないの?」

    八幡「そう、だ」

    小町「ないわーそれはないわー」

    小町「お兄ちゃんはちょーっとクズなところはあるけど根は真面目だと思ってたのに……小町、悲しいよ」

    八幡「いや、なんか言い訳するのもオカシイから事実を述べさせてくれよ」

    小町「被告人、容疑について簡潔に説明されたし」

    八幡「冤罪だ、冤罪……」


    176: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 16:54:27.54 ID:UMk8BfgTO

    八幡「まあ、その何だ?あの姉の権謀術数によって早々に俺がNOと言う道は塞がれた。想像はできるだろ?」

    小町「なんとなく想像ついちゃうのがまた……」

    八幡「とにかくそれでだ、あの姉は自分がこんな目に遭った遠因は雪乃にもあると宣った」

    小町「ん、どういうこと?」

    八幡「今雪ノ下が一人暮らししてるのは母親と上手くいってないからなんだが……」

    八幡「母としてはこのまま姉にも逃げられると困るわけだ。そこで……」

    小町「あ~なるほどね」

    小町(これじゃあ雪乃さんも陽乃さんを止められない訳だ)

    小町「……ごめんねお兄ちゃん。小町てっきり雪乃さんにわざと嫌われるようなことしたのかと……」


    178: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 17:13:26.57 ID:UMk8BfgTO

    八幡「何でわざわざそんなことする必要あるんだよ」

    八幡「俺はいつも自分の流儀を貫いてるだけだ!そこに他人の意思など関係ない!」

    小町「ウワーカックイイー」

    小町(結衣さんと一時疎遠になった時落ち込んでたのはどこの誰だったかねぇ?)

    小町「全く……お兄ちゃんも痩せ我慢もほどほどにするんだよ」

    八幡「だからしてないって……」


    180: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 17:35:12.53 ID:UMk8BfgTO

    小町「まあ事情が事情だしフリだけみたいだから小町はあんまりとやかくは言わないよ」

    八幡「お前は俺の保護者か」

    小町「え?小町はいつもお兄ちゃんの心を保護してるつもりだったけど?」

    八幡「まあ否定はせんわ」

    小町「でも~その代わりと言ってはなんですが」

    八幡「?」

    小町「お兄ちゃんはもうちょっと雪乃さんや結衣さんの心を理解すべきだと思うのです」


    183: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 17:44:22.94 ID:UMk8BfgTO

    八幡「それができたら苦労してないわ」

    小町「おや?ということは少なくとも理解しようという気はあるのですね、感心感心」

    八幡「……まあ何とでも言えばいいさ」

    小町「結衣さんにもちゃんと話すんだよ?」

    八幡「何をだよ?」

    小町「今日のこと!」

    八幡「……別に隠す理由はないからな」


    188: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 18:33:16.21 ID:UMk8BfgTO

    小町(結衣さんはともかくお兄ちゃんと雪乃さんはもうちょっと素直になってくれないかな~と思ってたけど)

    小町(案外これは良い刺激になるかも?)

    小町(相手が陽乃さんというのがちょっと気になるけど……)

    小町(まあ万が一でも上手くいけばそれはそれで……)

    八幡「何ニヤニヤしてんだ小町、さすがに今の顔はシスコンの俺でも擁護するのが難しいぞ」

    小町「お兄ちゃんは私より自分の心配をすべきだよ……」





    190: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 18:40:42.29 ID:UMk8BfgTO

    月曜日の放課後

    奉仕部 部室

    ガラッ

    八幡「……うっす」

    雪乃「……こんにちは」

    八幡「……」

    雪乃「……」

    八幡&雪乃「あの」

    八幡「お先にどうぞ」

    雪乃「その……昨日は姉がご迷惑を……ごめんなさい」


    193: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 18:47:35.11 ID:UMk8BfgTO

    八幡「いや、雪ノ下が気にすることじゃないだろ……なんか悪かったな、俺の方こそ」

    雪乃「何故あなたが謝るのかしら、比企谷君?あなたはトラブルに巻き込まれた側なのに」

    八幡「それはそうなんだが……」

    八幡(確かに何で雪ノ下に謝ってんだろ、俺……訊かれると答えられない)

    ガラッ

    結衣「ゆきのん、ヒッキーやっはろー!」

    雪乃「こんにちは、由比ヶ浜さん」

    八幡「お、おう」


    195: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 18:56:34.37 ID:UMk8BfgTO

    八幡(ま、また昨日のことを話さなきゃいかんのか……何でこんなに気が重いんだろう)

    八幡(しかし黙っててどうにかなる問題でもないし……)

    八幡「あ、あのな……ちょっと今日は由比ヶ浜に話があるんだ」

    結衣「うん、そうだね」

    八幡「ん?……それでその話というのがだな……」

    結衣「うん」ニコニコ

    八幡(笑顔を向けられるとかえって話しづらい……)

    八幡「結論から言うと……その、俺と陽乃さんが……」

    結衣「……」


    196: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 19:12:17.05 ID:UMk8BfgTO

    雪乃「……由比ヶ浜さん、あなたも結構意地悪なところあるのね」

    結衣「ちょっとゆきのん!」

    八幡「由比ヶ浜……ひょっとしてお前」

    結衣「まあまあいいから話してよ」

    八幡(とりあえずこの反応なら大丈夫そうか……?)

    八幡「結論から言うと雪ノ下家の事情が原因で俺と雪ノ下陽乃が恋人のフリをすることになった」

    結衣「そうみたいだね」


    205: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 19:50:00.51 ID:UMk8BfgTO

    八幡「『そうみたいだね』ってお前……やっぱり知ってたのか?」

    結衣「まあね。昨日ゆきのんから電話があったから」

    八幡(雪ノ下ってわざわざそういうこと言うような奴だっけ……?)

    八幡(それだけ由比ヶ浜と仲良くなった、と解釈すればいいのか?)

    八幡「それじゃあわざわざ俺が言った意味なくないか?」

    結衣「あたしにとってはあったからいいんです!」

    八幡「そうですか……」

    雪乃「しかしあなたもなかなか酷いことするものね」

    八幡「何で私の方を見ておっしゃるのでしょうか……雪ノ下さん」


    207: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 19:59:41.15 ID:UMk8BfgTO

    雪乃「やっぱりこの男……自覚なかったみたいよ」

    結衣「まあなんとなく分かってたけど……でも……でも!」

    八幡「な、何急に怒りだしてるんだよ由比ヶ浜……」

    結衣「ヒッキー…………もしかして約束忘れちゃった、の?」ウルウル

    八幡「『約束』?…………………………もしかして」

    結衣「やっぱり忘れてる……うわ~ん、ゆきのん、ヒッキーが……ヒッキーが!」ダキッ

    雪乃「まあこの男がクズなのは最初から分かってたことじゃない……」ヨシヨシ

    八幡「いや、待て由比ヶ浜。誤解だ誤解」


    210: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 20:08:35.43 ID:UMk8BfgTO

    雪乃「『誤解は解く必要がない。何故ならもう解は出てるから』」

    八幡「今そのセリフを引用しないでくれよ……」

    八幡「しかし自分が言ったことを否定するのは癪なのもまた事実……」

    八幡「……誤解するなら勝手にすればいい。今から俺が喋るのは独り言だ。聞くかどうかはそちらにまかせる」

    結衣「……聴くだけ聴く」

    八幡「そうかい……別に俺は由比ヶ浜と一緒に出かける約束を忘れた訳じゃない」


    213: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 20:20:28.14 ID:UMk8BfgTO

    八幡「ただ、その……何だ?俺としても色々考えることがあってだな……」

    八幡「……できればちゃんと喜んでもらえるようなことがしたいし……」

    八幡「その……こんなことを自分が言うのもアレだが……失敗したくなかったんだよ!」

    結衣「!」

    八幡「それでなかなか言い出せなくて……結果的に蔑ろにしたみたいで……悪かった」

    結衣「……」

    八幡「だから由比ヶ浜……今回のことは謝る」

    結衣「……許さない」ニッコリ


    261: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 23:27:12.44 ID:UMk8BfgTO

    八幡「……え?」

    結衣「今陽乃さんと偽恋人なのは……しょうがないことだとは思うよ」

    結衣「でも、それとあたしの約束を後回しにするのは別!だいたいさ……」

    結衣「陽乃さんと偶然会ったのは……その……ゆきのんとデートしてたからだし……」

    雪乃「ごめんなさい、由比ヶ浜さん。そういう約束があるとは知らず……それに」

    八幡「デートじゃなくて買い物だ」

    結衣「それをデートって言うんだよ!」


    264: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 23:39:34.90 ID:UMk8BfgTO

    八幡「す、すいません……」

    雪乃「ごめんなさい……」

    結衣「あ、ゆきのんはもういいよ、昨日話してもらった分でチャラってことで」

    八幡(え?何この扱いの差は……)

    八幡「それで……私めは何をすれば許して頂けるのでしょうか……?」

    結衣「それなんだけど……とりあえず約束の後回しは別に先延ばしでもいいよ」

    八幡「と言いますと……?」

    結衣「あたしより先に陽乃さんとデートしてもいいってこと」


    267: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 23:47:08.39 ID:UMk8BfgTO

    八幡「……それは俺にとっては都合がいい話だが……本当にいいのか」

    結衣「いいよ」

    結衣「その代わりね……ちょっと耳貸して」

    八幡「(何だ?雪ノ下に聞かれたら困る話なのか?)」ヒソヒソ

    結衣「(ゆきのんにはもう話したよ……)」ヒソヒソ

    八幡「(じゃあわざわざ何でこんなことするんだよ)」

    結衣「(……ただしたかったから。それだけ)」

    八幡「(そ、そうか……)」


    272: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/12(金) 23:59:09.91 ID:UMk8BfgTO

    八幡「(で、俺は一体どうすれば……)」

    結衣「(――――)」

    八幡「はい!?え…………いや、さすがにそれはちょっと……」

    結衣「まさか、断るなんて言わないよね」

    八幡「……陽乃さんを後回しにするってことで手を打つ訳には……」

    結衣「ヤダ」

    八幡「……」


    278: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 00:18:20.17 ID:ZckBDm7GO

    八幡「雪ノ下……お前はその……」

    雪乃「さっき由比ヶ浜さんが言ったでしょう。私に許可を求める必要などないわ」

    雪乃「それに……私の友達のお願いごとだから……できれば叶えてほしいわね」

    八幡(助けを求めたら退路を絶たれてしまったでござる)

    八幡「……由比ヶ浜はその……いいのかよ……」

    結衣「『今』はそれでいいよ。陽乃さんとのことは諦めた上で言ってるんだし」


    280: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 00:30:38.58 ID:ZckBDm7GO

    八幡「そうですか……」

    八幡「それに俺が承諾したところで陽乃さんが許すとも……」

    雪乃「別に契約内容に反してるわけじゃないからいいんじゃないかしら」

    結衣「それにあたしが陽乃さんに許される必要はないしね」




    八幡「……わかったよ」


    283: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 00:38:29.91 ID:ZckBDm7GO






    陽乃『あ、もしもし?比企谷君?今週の土曜日空いてる?もしあいてるなら……』





    土曜日


    陽乃「これは一体どういうことかしら?比企谷君?」ニコニコ

    八幡「い、色々とサプライズ的な……アレで……(笑顔が怖い)」


    285: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 00:52:31.93 ID:ZckBDm7GO

    陽乃「まあ……なんとなく事情は予測できるけど……一応比企谷君が説明してね」

    八幡「えっとこちらは……陽乃さんもご存知かとは思いますが……」

    「今、比企谷君とおつきあいをさせていただいている……由比ヶ浜結衣です」

    陽乃「あれ?オカシイな、今比企谷君とつきあってるのは私の筈だけど」

    結衣「でも、それはフリだけですよね?」

    陽乃「あ、そういう事情まで話しちゃったのね……雪乃ちゃんは」

    雪乃「別に秘匿するように言われたわけではないので」


    288: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 01:01:49.67 ID:ZckBDm7GO

    陽乃「それもそうね…………私のミスだったか」

    陽乃「でも…………あなたも"フリ"なだけよね?由比ヶ浜ちゃん」

    由比ヶ浜「"今は"……ですけどね」

    陽乃「ふ~ん、そっかそっか。まあ最初から本気だと逃げられちゃうもんね」

    結衣「それはあたしもホトホト悩まされてるところで……」

    陽乃(まさかこういう展開になるとは……まあこれはこれで面白そうだから、いいか)


    289: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 01:15:16.76 ID:ZckBDm7GO

    陽乃「それで……雪乃ちゃんはどうしてここに?まさか雪乃ちゃんまで……?」

    雪乃「……まさか。今日は由比ヶ浜さんに頼まれて来ただけよ」

    雪乃「今後はこんなことするつもりはないから安心してちょうだい、姉さん」

    陽乃「またまたそんなこと言っちゃって~ホントは羨ましいんじゃないの?」ウリャウリャ

    雪乃「その肘でつつくのやめてちょうだい」


    293: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 01:27:26.88 ID:ZckBDm7GO

    雪乃「……私は姉さんの邪魔をしようだなんてセコいことは考えないわ」

    雪乃「むしろ姉さんの今の状況そのものを障害と捉えてこれを取り除くつもりよ」

    陽乃「ありゃりゃ……こりゃ最初に私が困ってるみたいなこと言わなきゃ良かったのかな?」

    雪乃「もう遅いわよ……」

    陽乃「ふ~ん……雪乃ちゃんがどうやって私の結婚話を取り止めさせるのかは分からないけど……楽しみにしてるね♪」

    雪乃「ええ、そのつもりでいてちょうだい」


    294: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 01:39:14.34 ID:ZckBDm7GO

    雪乃「そしてそれが姉さんへの借りを返すことにもつながる」

    陽乃「……なるほどね」

    八幡「えっと……とりあえず今日由比ヶ浜と雪ノ下がいるのはそういう訳みたいで……」

    陽乃「……」

    八幡「あの……」


    297: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 01:49:42.98 ID:ZckBDm7GO

    陽乃「……そろそろ潮時、かな?」

    陽乃「いや~、まさか冗談をここまで本気にされるとは」








    「「「はい!?」」」


    303: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 02:13:00.80 ID:ZckBDm7GO

    陽乃「私まだ大学在学中なんだから……結婚?いやいくらうちの親とはいえないよ、それはない」

    雪乃「……」

    結衣「……」

    八幡「…………なら」

    八幡「俺に恋人のフリをしろと言ったのは一体どういう……?」

    陽乃「う~ん…………面白そうだったから?」テヘ

    雪乃「……姉さん……あなたって人は……」プルプル


    306: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 02:28:14.52 ID:ZckBDm7GO

    雪乃「昔から私に冗談が通じにくいとわかってて散々遊ばれはしたけれど……」

    雪乃「こ、こんな……こんなことが……」

    結衣「ゆ、ゆきのん……お、落ち着いて」

    雪乃「……いえ、ここで怒っても仕方ないわね。それも込みで姉さんのイタズラなんだし」

    雪乃「……でも、姉さんのイタズラに私の大切な友達を巻き込んだことだけは許さない」

    八幡「!」

    結衣「ゆきのん……」


    310: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 02:39:16.30 ID:ZckBDm7GO

    結衣「あ……あたしたちのことは気にしないでいいよ……」

    結衣「最初に聞いた時はちょっとショックだったけど……別に悪いことばかりじゃなかったし」

    雪乃「由比ヶ浜さん……」

    結衣「……今回のことでヒッキーのこともゆきのんのことも前より知ることができたし」

    八幡「……」

    結衣「だ、だから……お姉さんのこと……あたしに免じて、ていうのも変な話だけどさ……」

    結衣「ヒ、ヒッキーも……」


    317: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 02:49:46.17 ID:ZckBDm7GO

    八幡「ん?まあ……雪ノ下がそこの姉ちゃんに苦労させられてることは知っていたしな」

    八幡「俺としてはウソの方が助かるからまあ……別に」

    八幡「それにお前と違って姉ちゃんの方は嘘つきなのもわかっていたことで……今更腹も立たんわ」

    陽乃「ま……そういうことみたいだから……許して?雪乃ちゃん」

    雪乃「……あなたは被害者に甘えないの」

    雪乃「全く…………そういう憎めないところがますます憎たらしいのよね、姉さんは」


    321: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 02:56:40.88 ID:ZckBDm7GO

    陽乃「私は雪乃ちゃんのそういう優しいところ、大好きだよ」スリスリ

    雪乃「頬擦りやめて」

    陽乃「ちぇー」

    陽乃「比企谷君と由比ヶ浜さんも…………ごめんなさい」

    結衣「あ、あの!」

    陽乃「なに?」

    結衣「本当にウソ……なんですよね?」


    329: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 03:16:20.81 ID:ZckBDm7GO

    陽乃「ウソだよ?…………"今のところ"は、ね」

    結衣「……あたし、負けませんから」

    陽乃「うんうん、頑張ってね色々と……由比ヶ浜ちゃん」

    八幡(……なんか火花散ってる?)

    陽乃「雪乃ちゃんも、だよ」

    雪乃「……私は関係ないでしょう」

    陽乃「またまたそんな照れちゃって……ま、とりあえず今はそれもいっか」


    332: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 03:31:12.87 ID:ZckBDm7GO

    陽乃「ふ~……今日は色々面白いものも見れたし私はそろそろ退散しますかね」

    八幡「え?いや、それじゃあ……」

    陽乃「それとも何?最初の予定通りにお姉ちゃんとデートしたかった?」

    八幡「いや、それもどうかとは思いますが……」

    陽乃「でしょ?じゃあ、ハイこれ……私からのお詫びも兼ねて比企谷君にプレゼント」

    八幡「え?でもこれ……」


    334: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 03:43:04.81 ID:ZckBDm7GO

    陽乃「(いいからいいから……)」ヒソヒソ

    八幡「(わ、悪いですよこんな……)」

    陽乃「(お金のことなら気にしないで。どうしてもお返ししたいならデートでお願いね)」

    八幡「(またそんなことを……とりあえず今は大人しく受けとります)」

    陽乃「よろしい。じゃあ比企谷君も雪乃ちゃんも由比ヶ浜ちゃんもまたね~♪」

    結衣「え?あ、はい……さようなら(今ヒッキーと何話してたんだろ)」

    雪乃「さよなら」

    八幡「……さようなら」



    タッタッタッタッ


    335: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 03:55:30.77 ID:ZckBDm7GO

    八幡「……相変わらず嵐みたいだったな、お前の姉貴」

    雪乃「本当にそうね。人間関係も荒らしていくし」

    結衣「ま、まあまあ……終わったことは水に流して」

    八幡「妙に好意的じゃないか、由比ヶ浜……」

    八幡「あ、あと言っておくが雪ノ下陽乃の話がウソだと分かった以上、由比ヶ浜のあのお願いもナシだからな」

    結衣「わ、わかってるよ……(もうちょっとバレるのが遅かったらなあ……)」


    338: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 04:14:47.64 ID:ZckBDm7GO

    結衣「ねぇヒッキー?」

    八幡「……何だ?」

    結衣「もし失敗しても……次が来るの待ってるから」

    結衣「だから……あまり一回にこだわらなくても……」

    八幡「そう言ってもらえると助かる。由比ヶ浜には悪いが今日をその一回目とすることにするよ」


    341: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 04:58:05.40 ID:ZckBDm7GO

    結衣「ど、どういうこと……?」

    八幡「さっき雪ノ下の姉貴にこれをもらったんだよ」ピラッ

    雪乃「それは……映画のチケット?」

    結衣「しかも今日ので3人分……」

    八幡「どうやら本人的には今日バラすのが既定路線だったようだ」

    雪乃「本当にあの人は…………ズルい」


    342: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 05:06:18.00 ID:ZckBDm7GO

    八幡「まあそういうことだから……使わないのも勿体ないから行こうぜ」

    雪乃「で、でも私は……」

    結衣「ゆきのんも一緒に行こ?」

    雪乃「(しかし本来ならあなたと比企谷君で……)」ミミウチ

    結衣「(大丈夫大丈夫。あたしはまだ"次"があるし)」

    結衣「(それに……ゆきのんも一緒に見たいでしょ?ヒッキーと)」

    雪乃「(そ、そんなことは…………)」

    結衣(もう……相変わらずめんどくさいなあ)


    345: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 05:14:56.59 ID:ZckBDm7GO

    結衣「ゆきのんも一緒に行くって!」

    八幡「おう、それは良かった。映画見るのに由比ヶ浜と二人じゃ会話が噛み合わなさそうだからな」

    結衣「ちょっとそれどういう意味だ!?」

    八幡「まあだから由比ヶ浜とは別の場所を改めて考えるってことだよ」

    結衣「(……ヒッキーの捻デレめ)」ボソッ

    八幡「何か言ったか?」

    結衣「なんでもありませーん。ね?ゆきのん」

    雪乃「わ、私はとやかく言える立場じゃない、というか……」


    346: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 05:25:52.15 ID:ZckBDm7GO

    結衣(おや、自覚はあったの?……あまりあたしもうかうかしてられないのかな?)

    結衣(しかしそうはいってもあんなお願いしたのはなあ……)

    八幡「じゃあ、行くぞ二人とも」

    雪乃 コクリ

    結衣「あ……あのさヒ、ヒッキー?」

    八幡「今度はなんだよ」


    347: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 05:34:50.75 ID:ZckBDm7GO

    結衣「この間はその……無茶なお願いしてごめんね」

    八幡「無茶なお願い?ああ、恋人のフリするとかってやつか」

    八幡「そもそも俺があの姉貴の要求を断れなかったのが悪いんだし」

    八幡「由比ヶ浜との約束……忘れてるみたいな行動取ったのもあるし」

    結衣「それもあるけど……ヒッキー嘘つくのとか嫌いそうだし」

    八幡「確かに俺はそういうことは好きじゃないな」


    349: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 05:45:29.36 ID:ZckBDm7GO

    八幡「ただまあなんというか……由比ヶ浜か雪ノ下か、それこそ雪ノ下陽乃って可能性もないとはいえないが……」



    八幡「たとえ"今"はウソでも…………いつか"本物"になれればいいと思う」






    八幡「ほら……『ウソから出た真』って諺もあるくらいだしな」

    雪乃&結衣「!」


    おわり


    351: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 05:51:13.67 ID:ZckBDm7GO

    スレタイがスレタイだから最初は陽乃√を書こうと思ったが……結局思いつかなかった……


    350: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 05:50:06.16 ID:akA/QclC0

    乙!
    第二話はよ


    354: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/13(土) 06:37:35.20 ID:50lZAO3TO

    大層乙である


    引用元: 陽乃「比企ヶ谷君は可愛いなあ」八幡「」ゾクッ

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