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    lw´‐ _‐ノv意地っ張りが見る粉雪、のようです

    4: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:12:07.94 ID:rnat6+ekO

     【ぷろろーぐ】


    ――風が冷たくなってきて。
     寒い、寒い、と人は言う。

    「あ、雪だ」

     人通りの多い街、どこからか聞こえたその声は、少し弾んだ澄んだ声。

     声を聞き、少女はぴたりと足を止める。

    lw´‐ _‐ノv 「……雪なんか見飽きたし」

     大きめの紺色のダッフルコートに身を包み、真っ白な長い毛糸のマフラーを首に巻いた、少女。

    lw´‐ _‐ノv 「米が降れ。白米が。外人で例えるならキアヌ・リーブスみたいな白米が降れ」

     そう言って、歩き出した。
     揺れるマフラーの端には、片目のとれた茶色い熊の刺繍があった。

     それは。

     その熊は、きっと。

     少女の、大切な――



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    5: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:13:01.58 ID:rnat6+ekO



    lw´‐ _‐ノv意地っ張りが見る粉雪、のようです



    8: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:15:33.96 ID:rnat6+ekO


     【ひとりめのともだち】


    ( ^ω^)「シューちゃん。シューちゃん」

     ある日の昼休み、小学五年生にしては太りすぎな少年が、隣に座る少女に声をかけた。

    lw´‐ _‐ノv 「なぁに? キモブタ君」

     シューと呼ばれた少女は返事をする。
     教室内なのに、首には白いマフラー。
     端に刺繍された茶色い熊、大きな二つの黒い瞳。
     そして、なぜか机一面にばらまかれた米。
     キアヌ・リーブスの様な、白米。
     全てが、よくわからない子だった。


    9: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:16:48.14 ID:rnat6+ekO

    ( ^ω^)「キモブッ……ブーンにはブーンって名前があるおっ!」

    lw´‐ _‐ノv 「あるおっ!」

    ( ^ω^)「給食だお! カレーだお。今日は寒いからきっと美味しいおっ! 一杯食べるおっ!」

    lw´‐ _‐ノv「食べるおっ!」

    (;^ω^)「真似すんなお……もういいお」

    lw´‐ _‐ノv 「おっおっおっ!」

    (;^ω^)「……おーい! ドクオ! 給食食べるおっ!」

     ブーンはシューに話しかけるのを止め、別の友達の元へ走っていった。

    lw´‐ _‐ノv 「……」

     シューは一人、米を食べ続ける。
     ぽりぽり、ぽりぽり。

     シューは一人、無表情のまま。


    11: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:18:53.83 ID:rnat6+ekO






    ( ´∀`)「今日は寒いモナ」

     屋敷の様に大きな家の縁側に座って、茶を啜る老人。

    lw´‐ _‐ノv 「……モナ」

     その隣で、シューは米を食べる。

    ( ´∀`)「こっちの方が美味しいモナよ?」

     袋に入った醤油味の薄い煎餅を、シューへと向ける老人。
     しかし、シューはそれに見向きもせず、ひたすらに米を食べ続ける。

    lw´‐ _‐ノv 「……わたしを満足させたければ、うまい棒コンポタ味を持ってくるんだな。タコ焼味きはダメだ。硬い。歯がえらいことになる。ポテチもダメだ。歯茎に刺さる。あれは痛い。人格変わるほど痛い」

    (;´∀`)「そ、そうモナ」

    lw´‐ _‐ノv 「……寝る」

    ( ´∀`)「おやすみ、シュー」

    lw´‐ _‐ノv 「……おやすみ、おじいちゃん」


    12: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:19:50.19 ID:rnat6+ekO

     老人の傍を離れ、二階にある自分の部屋へと向かったシュー。
     おじいちゃんと呼ばれた老人は、それを見送りながら薄い笑みを浮かべる。

    ( ´∀`)「本当に……不器用な孫だモナ」

     だけど――

    ( ´∀`)「可愛い孫、だモナ」

     また一つ笑って、老人も自分の部屋へと向かった。


    13: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:20:42.69 ID:rnat6+ekO






    ( ^ω^)「……」

     夜、布団の中で、ブーンは一人、考える。

    ( ^ω^)(シューちゃんはよくわからないお)

    ( ^ω^)(だけど、だけど)



    14: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:22:39.83 ID:rnat6+ekO


    ――ポチがいないおっ! 真っ白な毛の可愛い犬だおっ! 一緒に捜してくれおシューちゃん!

    ――やだ。犬、嫌い。

    ――酷いお……もういい一人で捜すおっ!

    ――いない、いないお……。

    ――もう真っ暗だお。寒いお。だけどポチはもっと寒いお。

    ――もっと捜すお。ポチ!! どこだおポチ!!

    ――わんわん。ポチだよ。

    ――え?

    ――わんわん。はい。あげるよキモブタ君。

    ――ポチ! どこ行ってたんだお! 寂しかったお!

    ――わんわん。

    ――あ、シューちゃん。ありがとうだお。ほんとにほんとにありがとうだお!

    ――わ……わんわん。わんわんわん。ばいばいキモブタ君。

    ――あ、待ってくれおシューちゃん!


    16: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:24:29.13 ID:rnat6+ekO

    ( ^ω^)(あの時、シューちゃんの服は泥まみれだったお)

    ( ^ω^)(僕より必死になって捜してくれたお)

    ( ^ω^)(だから僕は、シューちゃんの事が好きだお)

    ( ^ω^)(よくわからないシューちゃんだけど)

    ( ^ω^)(嫌いには、なれないお)

    ( ^ω^)(だから僕は、毎日シューちゃんに声をかけるお)

    ( ^ω^)(いつも酷いことを言われるけど)

    ( ^ω^)(それでも、それでも)


     シューちゃんは、誰よりも優しい子だお――


     それだけは声に出して、ブーンは布団に潜り込んだ。


     【ひとりめのともだち:やさしいブーン】


    17: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:26:26.61 ID:rnat6+ekO


     【ふたりめのともだち】


    ξ゚⊿゚)ξ「ねぇシュー?」

     ある日の休み時間、金髪を綺麗に巻いた、青い瞳の少女が、シューの元へやってきた。

    lw´‐ _‐ノv 「なぁに? 巻き糞ハーフちゃん」

     目だけを巻き糞に向け、シューはやはり、ひたすらに米を食べ続ける。
     今日の白米は、キアヌ・リーブスというよりエディ・マーフィという様な艶を放っていた。

    ξ゚⊿゚)ξ「まきぐッ……まだ名前覚えてくれないの? ツンよ!」

    lw´‐ _‐ノv 「シングルベッドで夢とお前抱いてるけど何か質問ある? (6)」

    ξ゚⊿゚)ξ「つん……く♂?……違うわよっ! 話を聞きなさい!」

    lw´‐ _‐ノv 「聞く聞く」


    18: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:27:20.37 ID:rnat6+ekO


    ξ゚⊿゚)ξ「あのね、わたしね」

    lw´‐ _‐ノv 「おやばぁさんや。こんな所にまな板が」

    lw´‐ _‐ノv 「あらあらおじいさん。それは少女の胸ですよ」

    lw´‐ _‐ノv 「ほほぅこいつはまいった。しかしなんと将来性の無い胸だこと」

    lw´‐ _‐ノv 「おじいさん、そんな事を言ってはいけませんよ。わたしだって若い頃はうんたらかんたら」

     既に、巻き糞……ツンはいなくなっていた。


    19: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:29:32.86 ID:rnat6+ekO




    ξ゚⊿゚)ξ(まったく! ほんとに変な子なんだから!)

     肩で風を切りながら廊下を歩くツン。
     怒る、というよりは呆れていた。

    「あはは! あの番組ほんとおもしろ……あ、ツンだ」

    「うっわ、ツンとかまだ生きてたんだ」

    「青い瞳とかキモいわーほんと」

     歩くツンの前方に、廊下の窓際にもたれて、そう話す三人の女達がいた。

    ξ゚⊿゚)ξ(……無視無視)

     慣れているのか、ツンは言葉を無視して、表情も変えずに三人を通り過ぎようと――

    「うわ! 手が滑った!」

     ツンの頭の上で、べちゃりと気味の悪い音がした。


    21: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:30:35.96 ID:rnat6+ekO

    「ごめんごめん。雑巾飛んじゃった」

    「うわくっせ! ツンの頭チョーくせぇ! ちゃんと洗ってる? 腐った牛乳みたいな臭いがする」

    「くせぇ! あっちいけよツン!」

    ξ ⊿ )ξ(……我慢我慢)

    「おい、無視すんなよ!」

     歩くツンの背中めがけ、投げられた雑巾。
     今度は首の後ろから、べちゃりと音。

     首から背中へ、背中から腰へ、腰からスカートの中へ、スカートの中から足元まで、腐った牛乳が垂れ続けた。

    ξ ⊿ )ξ(……ッ!!)

     走り、女子トイレに駆け込むツン。


    23: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:32:49.71 ID:rnat6+ekO

    「ぎゃはは! 漏らしやがった!」

    「小便白くね? ハーフって小便白いの?」

    「むしろセーエキなんじゃねアレ。ぎゃははは!」

     手を叩いて笑う三人の女。
     それに近付く、一つの影。

    ――ねぇ。

    ――お米、食べる?

    「は?」

    「なにそれ? ご飯? どこから出したの?」

    ――それはこっちのせりふ。

    「は? え? 何コイツ?」

    ――ねぇ。

    ――雑巾、どこから出したの?

     直後、三つの悲鳴が廊下に響いた。


    24: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:34:02.59 ID:rnat6+ekO






     女子トイレの個室。鼻を啜る音が聞こえる。

    ξ ⊿ )ξ(なんでわたしばっかり……)

     物心ついた時から、ツンは周りとどこか違った。
     金髪と、青い瞳。
     しかし、ツンは外国語が喋れない。
     周りの人達と、同じ。なのに――

     周りは皆、黒い髪。黒い瞳。

     たったそれだけの違いで、ツンはいじめられた。
     小学生になってからの五年間ずっと、小さな痛みから大きな痛みまで、色々味わってきた。

     死にたい、とすら思った。

     だけど今年の春、あの子に出会った。
     五年生で初めて同じクラスになったあの子。
     今日みたいな寒い日には、いつも白いマフラーを巻いていて、いつもいつも米を食べてる、変なあの子。


    25: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:35:46.59 ID:rnat6+ekO


    ――ひっく。ひっく。

    ――ねぇ。

    ――お米、食べる?

    ――え?……食べ……ないわよっそんっなの!ひっく。

    ――いつも泣いてるね。

    ――うるさいっ!


    28: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:39:12.25 ID:rnat6+ekO


    ――みんな、巻き糞が可愛いから嫉妬してるだけ。

    ――え?

    ――そんなもんだよ人間なんて。人の間と書くけれど、人の間には喜怒哀楽が詰まってる。

    ――何言ってるのかわかんないし、ドヤ顔やめて。

    ――どやっ! ワイの言葉どやっ! 心にずっきゅーんてくるやろ? どやっ!

    ――誰よ。

    ――泣き止んだね。

    ――え?

    ――君には、笑顔が似合うよ。

    ――ドヤ顔やめっ……ふふっ、もういい。

    ――ねぇ。

    ――お米、食べる?

    ――いらな……いや、いただ……いや、やっぱいらないわ。

    ――ああ、可哀相なキアヌ・リーブス。

    ――なん、なんで?


    30: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:40:17.00 ID:rnat6+ekO


    ξ゚⊿゚)ξ(わたしは、あの子に救われた)

    ξ゚⊿゚)ξ(些細なことだけど、ね)

    ξ゚⊿゚)ξ(ほんとに、変な子)

     ふっと笑って、立ち上がるツン。
     同時に、コンコンと、個室の扉を叩く音がした。


    ――ねぇ。

    ――お米、食べらりゅ?


    ξ゚⊿゚)ξ(噛んだ)
    lw´‐ _‐ノv (噛んだ)


    32: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:41:26.87 ID:rnat6+ekO


    ξ゚⊿゚)ξ「なに? もう授業始まってるよ。戻りなよ」


    ――おじさん、わたしの脱ぎたてのおパンティー、いる? えぇ匂いしまっせ。なぁ?


    ξ゚⊿゚)ξ「は?」


    ――スカートもあるで。服もあるさかい、はよ出てきぃや。


    ξ゚⊿゚)ξ


    ξ ⊿ )ξ(あぁ、なるほどね)


     ばんっ! と乱暴に扉を開け、シューに抱き着くツン。

    ξ ⊿ )ξ「ほんとにありが――」

    lw´‐ _‐ノv「うわ巻き糞が抱き着いてきた。しかも臭い。とびきり臭い。腐った牛乳臭い。巻き糞が牛乳臭いとかほんと人格変わるほど臭い。ここは米の匂いを嗅ごう、くんくんくんくん。あー、良い匂い。でも巻き糞は牛乳臭いまま。わたしの人生オワタ」


    ξ ⊿ )ξ「あり……ありが……あ……あぁぁぁァァァアアアアアアアア?」


    ξ# ⊿ )ξ「臭い臭いうるせぇぇぇぇぁぁぁァァアア!!!!」


    33: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:42:57.31 ID:rnat6+ekO


     シューは、ツンの手によりなんかもうとにかく酷い目に遭った。
     最初は無言でそれを耐えたシューだったが……。


    「ちゅべ」


     一度だけ聞こえたそんな悲鳴。
     それを聞けば、シューがどの様な目に遭ったかを想像するのは、容易いことだった――


    36: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:44:39.58 ID:rnat6+ekO




     並んで廊下を歩くシューとツン。
     傷だらけのシューとなぜか肌をツヤツヤさせたツン。

    lw´‐メ _メ‐ノv 「痛い。足の小指が取れる時みたいに痛い」

    ξ*゚⊿゚)ξ「と、取れるのシュー? それより、なんでアンタ着替え持ってたの?」

    lw´‐メ _メ‐ノv「キアヌ・リーブス」

    ξ゚⊿゚)ξ「は?」

     なによそれ、と聞きかけたツンだったが、それは言えずに終わる。

    「ぎゃああああああ!」

    「熱ぅぅぅぅい!」

    「ママぁぁぁぁぁ! ママぁぁぁぁぁ!」


    37: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:45:40.72 ID:rnat6+ekO

     廊下を歩く二人の横を、三人の女が走り抜けたから。

     それぞれ、顔一面に、白米。
     ホカホカ炊き立ての、白米。

    ξ゚⊿゚)ξ(え、なにあれ? 湯気出てる。え? なに? うわぁ)

    lw´‐メ _メ‐ノv「あれ、冷めないよ」

    ξ;゚⊿゚)ξ(冷めないの!? なにこのシューこわい。すごくこわい)


    38: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:46:37.81 ID:rnat6+ekO



    ξ゚⊿゚)ξ


    ξ ⊿ )ξ「シュ、シュー?」

    lw´‐メ _メ‐ノv「なぁに? 巻き糞」

    ξ# ⊿ )ξ「まきぐッ……フゥゥゥ……スハー……スゥゥ……」

    ξ゚⊿゚)ξ「あり……ありがとう……ね」






    lw´‐メ _メ‐ノv 「うわ米が耳に詰まった。こりゃ大変。巻き糞がなにか言ったけど聞こえない」


    40: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:47:56.06 ID:rnat6+ekO




    ξ゚⊿゚)ξ



    ξ^ー^)ξニコッ



    ξ ー )ξ



    ξ#<●>ー<●>)ξカッ



     また一つ。

    「ちゅべ」

     そう、聞こえた気がした――



     【ふたりめのともだち:てれやなツン】


    43: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:52:02.14 ID:rnat6+ekO


     【さんにんめのともだち】


    ( ・∀・)「ねぇねぇシューたんシューたん」

     ある日の放課後、やはり机に撒き散らした米を食べ続けるシューに、一人の少年が声をかけた。

    ( ・∀・)「シューたんはさ、僕ちんの事どう思う? 思う?」

    ( ・∀・)「ほら、僕ちん、超イケメンじゃん? じゃん?」

    ( ・∀・)「でさ、シューたん、可愛いじゃん? じゃん?」

    ( ・∀・)「二人、付き合えば、お似合いじゃん? じゃん?」

    ( ・∀・)「どう? どう? 僕ちんの事、好き? 好きでしょ?」

    ( ・∀・)「あ、あとさ、僕ちんのパパ、超金持ち。金持ち」

    ( ・∀・)「欲しいものある? ない? ある?」

    ( ・∀・)「ガンダム? ガンダムとか、どう? ガンダムとかさ、どう? どう?」


    45: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:53:37.48 ID:rnat6+ekO

    ( ・∀・)「あと、僕ちんの、ママも、超綺麗。超、綺麗」

    ( ・∀・)「ママ」

    ( ・∀・)「ママの…お胸」

    ( ;3;)「ママ、ママ、お胸吸いたい」

    ( ・∀・)「ママ、ママ、ねぇねぇママ。僕のママ。ママ、ママぁ」

    ( ・∀・)「まままままままままままままままマママママママママママママまままママァァァァアアアアアアアア!!!!」


    46: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:55:02.36 ID:rnat6+ekO





    lw´‐ _‐ノv 「お米、食べる?」



    ( ・∀・)「うん。食べる。食べる」



    lw´‐ _‐ノv 「ぽりぽり」



    ( ・∀・)「ぽりぽり」



    ( ・∀・)「美味しいよママ」



    lw´‐ _‐ノv (あ、この人少しだけ変だ)



     【さんにんめのともだち:へんたいモララー】


    49: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:57:04.15 ID:rnat6+ekO


     【よにんめのともだち】


    川 ゚ -゚)「なぁシュー」

     ある日の帰り道、小学生ながらこいつはけしからん胸を持つ少女は、隣を歩くシューに声をかけた。

    lw´‐ _‐ノv 「なぁに? 胸以外何の取り柄も無いくせに男は沢山寄ってくる魔性の女Qooちゃん」

    川  - )「ガッ………ハッ……」

    川;゚ -゚)「フゥゥゥ……お前、いつもそのマフラーしてるな」

     真っ白な、毛糸のマフラー。
     可愛い熊の刺繍がついた、マフラー。

     それは、シューの宝物。

    lw´‐ _‐ノv 「そうモナね」

    川 ゚ -゚)「モナ?……母親に買って貰ったのか?」

    lw´‐ _‐ノv 「は……は」

    川 ゚ -゚)「はは?」


    50: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:57:58.70 ID:rnat6+ekO


    lw´‐ _‐ノv 「はっくしょん」

    川 ゚ -゚)「うわ唾かかったマジお前の人生これから先ポケモンで例えるならカビゴンみたいな人生になれ」

    lw´‐ _‐ノv 「とぅるる~。あ、電話だ。はいもしもし。はい。はい。あぁシャッチョサン、ウチならええ女いまっせ。やりたい放題でっせ? なにをって? それは言えまへんわー。ポリスに手錠でかっちょんされてしまいますわー」

    川 ゚ -゚)

    川  - )「グッ……ゲフォ……」


    51: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 02:59:47.32 ID:rnat6+ekO

    川 ゚ -゚)「お前、いつもそうだな」

    lw´‐ _‐ノv 「なぁに? 無駄に発育した胸を無駄にたゆんたゆんさせながら無駄に男子を誘惑する無駄な存在のQooちゃん」

    川  - )「ゴェ……ゴェェェェ!! ゴェェェェ!!」

    川  - )「フゥ、フゥ」

    川;゚ -゚)「……逃げるな! 友達から!」

    lw´‐ _‐ノv 「……!」

     突然の言葉に、驚くシュー。

    川 ゚ -゚)「お前はいつもそうだ! 自分からは歩み寄る癖に、相手が寄って来ると逃げる! なぜだ?」

    川 ゚ -゚)「ブーンも! ツンも! モラ……ラーはいいや。私も! 皆お前に感謝してる! だけど、皆お前の事を何も知らない」


    53: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:00:51.35 ID:rnat6+ekO



    ――ねぇ。

    ――お米、食べる?


    川 ゚ -゚)「転校生だった私は、一ヶ月間誰とも話さなかった。モララーは何か言ってたけど忘れた!」

    川#゚ -゚)「てかアイツ気持ち悪い! ママママ五月蝿い! しかも」

    川 ・∀・)『クーたんクーたん。今何色のおパンチュ履いてるの? 黒? 黄色? あ、ピンクでしょ? 見せてよクーたん』

    川#゚д゚)「ってなんだゴルァァァァァ!! ほんきでキモいんじゃウルァァァアアアアアア」


    55: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:02:13.45 ID:rnat6+ekO

    川  - )「フシュルルルルル……」



    川  - )



    川 ゚ -゚)そ



    川 ゚ -゚)「シューがいない! くそっ。また逃げられた!」


    56: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:04:10.76 ID:rnat6+ekO


    ――米?

    ――せっかく遠足にきたのに、ずっと一人だね。

    ――転校生だからな。

    ――しかも私は暗いから、ずっと一人で当然だ。

    ――ずっと、ずっと。


    57: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:06:03.31 ID:rnat6+ekO


    ――へい旦那。このゲームは二人用なんでぃ! お一人様は帰ってくれねぇかぁい?

    ――そ、そんな、そこをなんとかっ。

    ――ダメダメぇい! さぁさぁとっとと帰ってくれぇい!

    ――しばし待てぃ!

    ――あん? 誰だてめぇい?

    ――萌えっ子シューちゃん参上!! そのゲーム、私も混ぜてもらおうか。

    ――へへっ。こいつぁ参ったぜ。さぁさぁお二人様なら大歓迎! どんどんやってきな!

    ――あ、ありがとうございますシュー様!

    ――礼などいらぬ、今は、拳で語ろうぞ。

    ――つまり、そういうことだよQooちゃん。


    ――いや長いし意味わからん。


    60: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:07:12.03 ID:rnat6+ekO



    川 ゚ -゚)(お前のおかげで、私は……)



    川  - )(くそっ! なんだこの回想!)

    川  - )(おっと)

    川  - )(くそっ! シューはどうしてなにも言ってくれないんだ!)


    61: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:08:38.22 ID:rnat6+ekO






     大きな屋敷の縁側に、二人。
     老人と、シュー。

    lw´‐ _‐ノv 「この煎餅まずい」

    ( ´∀`)「そのわりにはもう十枚は食べてるモナ」

    lw´‐ _‐ノv 「暑い。凄く暑い。全部脱ぎたいぐらい暑い」

    ( ´∀`)「モナモナ」

    lw´‐ _‐ノv 「ここはどこだ! 暑すぎるぞ!」

    ( ´∀`)「おじいちゃんの膝の上モナ」

    lw´‐ _‐ノv 「ジュースが飲みたい。凄く美味しいジュースが飲みたい」

    ( ´∀`)「もう山ほどお茶飲んでるモナ」

    lw´‐ _‐ノv 「ところてん食べたい」

    ( ´∀`)「今日はよく喋るモナね? 何か良い事あったモナ?」



    64: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:09:53.77 ID:rnat6+ekO

    間。


    lw´‐ _‐ノv 「……お米、食べる」


    ( ´∀`)(違ったモナ。逆モナね)

     立ち上がり、お米を手に持つシュー。
     しかし、シューは動かない。

    ( ´∀`)「どしたモナ?」

    lw´‐ _‐ノv 「おこめ」

    ( ´∀`)「?」

    lw´‐ _‐ノv 「すき」

    lw´‐ _‐ノv 「おにぎり」

    lw´‐ _‐ノv 「すき」


    lw´‐ _‐ノv 「マ……の……すき」


    (;´∀`)「……!」


    65: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:10:56.81 ID:rnat6+ekO



    ――ねぇ、おじいちゃん。


    (;´∀`)「どしたモナ?」


    ――ママは。


    ――ママは、どこにいるの?


     首に巻かれた真っ白なマフラーが、少しだけ、揺れた気がした。



     【よにんめのともだち:まじめなクー】


    71: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:19:20.86 ID:rnat6+ekO


     【ごにんめのともだち】


    ミ,,゚Д゚彡「なぁシュシュ」

     ある日の朝、一人の少年がシューに声をかけた。

    lw´‐ _‐ノv 「なぁに?……フサギコ君」

     シューをシュシュと呼ぶこの少年。
     名はフサギコ。
     シューは、シューは……。

    ミ,,゚Д゚彡「今日の昼休み、ドッジボールやるんだけどさ、一緒に――」

    lw´‐ _‐ノv 「やらない」

     苦手だった。
     嫌いではなく、ただ苦手だった。
     頭の中の記憶のページをめくると、うっすらと見える誰かの顔に、よく似てるから。


    72: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:21:25.25 ID:rnat6+ekO

    ミ,,゚Д゚彡「そっか。じゃあまたやろうな。寒いけど、今日も一日頑張ろうぜ」

    lw´‐ _‐ノv 「……うん」

     歩き去って行くフサギコ。
     その後ろ姿は、やはり誰かによく似ている、とシューは思った。


    lw´‐ _‐ノv 「お米、食べよう」


     そう言って、シューはまた、無心で米を食べ続けてた。


    73: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:22:38.97 ID:rnat6+ekO






    ( ^Д^)「なぁ、なんでお前いつもマフラーしてんの?」

     その日の昼休み、体育館横の原っぱに寝そべり、ボーっとしていたシューは声をかけられた。

     遠くでフサギコが友達とドッジボールをしているのが、なぜかシューの目に映った。

    lw´‐ _‐ノv 「プギャー……君」

     シューは、プギャーが嫌いだった。
     筋肉質で大きな体をした、プギャー。
     苦手ではなく、純粋に嫌いだった。

    ( ^Д^)「返事しろよ。ほいっと」

     軽い言葉と共に、プギャーはシューのマフラーを奪い取る。


    76: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:23:57.92 ID:rnat6+ekO


    lw;´‐ _‐ノv 「あっ」

    ( ^Д^)「良いマフラーだな。俺が貰ってやるよ」

     鼻を鳴らしながら歩くプギャー。
     シューは、慌てて追いかける。

    lw´‐ _‐ノv 「やめて……返して」

     普段のシューのそれとは違う、弱々しい声。
     それが面白かったのか、嬉しかったのか、プギャーは笑う。

    ( ^Д^)「なに? 大事なもんなの? 返してほしいの?」

     にやにや、にやにや、と。

    lw´‐ _‐ノv 「……うん。返して。お願い」

    ( ^Д^)「わかった。返すよ、ホラ」


     瞬間、シューの体は後ろへ吹っ飛んだ。


    77: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:25:29.49 ID:rnat6+ekO


    lw´  _ ノv 「ガハッ!」

     鳩尾に受けた強烈な衝撃と、直後に背中に走った激痛。
     殴られた、シューがそう気付いたのは、プギャーの声が聞こえてから。

    ( ^Д^)「おぉー飛んだ飛んだ。やっぱ小さい奴はよく飛ぶな」

     右手をぷらぷらさせながら、笑うプギャー。

    lw;´‐ _‐ノv 「けほっけほっ……返し……て」

    ( ^Д^)「お? 立つの? よォし、今度は蹴りで――」



    「ちょっと待ちなさいよ!!」



    ( ^Д^)「あ?」


    79: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:26:41.37 ID:rnat6+ekO




     シューとプギャーの間。



    ξ゚⊿゚)ξ「シューを蹴るなら、まずわたしから蹴りなさい!」



     そこに、ツンが居た。



    lw;´‐ _‐ノv 「けほっけほっ」



    川 ゚ -゚)「大丈夫か? シュー」



     シューに肩を貸すのは、クー。


    80: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:27:35.58 ID:rnat6+ekO


    (;^Д^)「ぐぁっ!」

    ξ゚⊿゚)ξ「クー! 逃げるわよ!」

     プギャーの目を狙い、ありったけの砂をかけて、プギャーに背を向け、走り出そうとしたツン。

     しかし――

    川;゚ -゚)「ツン!!」

    ξ ⊿ )ξ「――ッ!!」

     ごんっ。という音と共に、前のめりに倒れ込むツン。

    (;^Д^)「イッテェ、失明したらどうすんだ。絶対許さねぇ」


    81: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:29:02.77 ID:rnat6+ekO

     プギャーの手には、どこに落ちていたのか長い木の棒があった。

    ξ ⊿ )ξ「ガ……ゴホッ」

    川;゚ -゚)「ツン! ツン!」

    ( ^Д^)「大丈夫だろ。背中殴っただけだ。本気で、だけどな」

     マフラー片手に、にやにやと笑い、言い放つプギャー。

    lw;´‐ _‐ノv「なんで、こんなことするの?」

    ( ^Д^)「あ? なんでってお前――」


    ――楽しいからに決まってんだろ?


     その声が聞こえたと同時。
     その場にいる全員の耳に、微かに聞こえた音があった。



    「……ぁぁぁぁぁん!!!!」




    83: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:29:56.03 ID:rnat6+ekO




    誰かの、絶叫。



    「たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」



     こちらへ近付く、絶叫。



     そして、そいつが現れた――




    85: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:31:25.14 ID:rnat6+ekO




    (#・∀・)「シューたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!!!」



     全力疾走する、モラ――



    (#・∀・)「おらぁプギャァァァァァ!! 僕ちんのシューたんに何しやがんだこらぁぁぁぁ!! 僕ちんはまだシューたんのパンツも見てないんだぞこらぁぁぁぁ!!!」



     もとい、変人。


    88: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:33:26.01 ID:rnat6+ekO

     変人は叫び散らしながら、そのままプギャーに体当たりを――



    (#・∀・)「死ねやプギャァァァァァぁ、ぐぶゅっ!」


     体当たりをして、吹っ飛んでいった。
     美しい軌道を描いて吹き飛ぶ変人は、その体を使って人々を魅力した。
     それはまさに、空へと昇る龍が如く。
     なにこれカッコイイ。
     もう一度言う、龍が如く!
     なにより、美しかった。

     ちなみに、体当たりをされた本人であるプギャーは微動だにしていない。


    90: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:34:17.12 ID:rnat6+ekO




    ( >∀<)「あふぅん!」

     悲鳴と共に落ちた龍は――

    ( ・∀・)「うん。僕ちんはよくやった! 帰る。帰る」

     立ち上がり、去って行った。


    lw´‐ _‐ノv

    ξ゚⊿゚)ξ

    川 ゚ -゚)

    ( ^Д^)



    ――事業仕分けの時の政治家のドヤ顔まじうぜぇ。


     その場にいる全員がそう思っても仕方がないくらい、その変人は酷いものだった。


    94: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:35:36.91 ID:rnat6+ekO

    川;゚ -゚)「なんだったんだ、あいつ」

    ξ;゚⊿゚)ξ「さぁ、でもおかげて、立ち上がれたわ」

    lw´‐ _‐ノv 「大丈夫? 巻き糞」

    ξ゚⊿゚)ξ「アンタ、今の状況わかってる?」

    lw´‐ _‐ノv 「あ、そうだマフラー、返して」

    ( ^Д^)「返してほしかったら、俺を殴ってみろよ。倍返しにするけど――」


     言葉の途中で、シュー達の前に居たはずのプギャーが、鈍い音と共に視界から消えた。


    96: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:36:27.63 ID:rnat6+ekO




    「殴ったぜ? ほら、返せよマフラー」



     そこに居たのは――



    ミ,,゚Д゚彡「約束は守れよ。男だろ?」



     救世主!
     彼の名は、フサギコ!


    99: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:38:31.13 ID:rnat6+ekO

    ミ,,゚Д゚彡「まったく。図体デカイ癖に女々しい事してんなよ」


    (;^Д^)「てめぇ、フサギコっ!」


    ミ,,゚Д゚彡「立てんのか? 膝が笑ってるぞ? 歩けるか? 介護しようか? なぁ? 弱虫プギャーちゃん」


    ( #^Д^)「ッ! ふざけんなぁぁぁ!!」



    102: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:39:32.76 ID:rnat6+ekO

    ミ,,゚Д゚彡「ほんとにお前は……えっ……ちょ、まっ――」

     プギャーに殴られ、フサギコは飛ぶ。
     弾丸ライナーで、飛ぶ。

    lw´‐ _‐ノv 「えっ」

    川 ゚ -゚)「は?」

    ξ゚⊿゚)ξ「弱っ」

    (;^Д^)「えぇ!?」

     ずざざざっと音を鳴らして、フサギコはあちこち擦りむいた。


    105: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:40:30.47 ID:rnat6+ekO


    ミ,,゚Д゚彡「え、なにこれ痛い」

     痛いらしい。

    ミ,,゚Д゚彡「まじ痛い、帰りたい。うわなにこれ帰りたい」

     帰りたいらしい。

    ミ,,゚Д゚彡「聞いてないよ」

     聞いてなかったらしい。


    107: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:41:55.31 ID:rnat6+ekO


    ミ,,゚Д゚彡


    lw´‐ _‐ノv

    川 ゚ -゚)

    ξ゚⊿゚)ξ

    ( ^Д^)


     フサギコは。

    ミ,,^ー^彡

     ニコリと笑って。

    ミ,,;Д;彡

     泣いた。

     女子三名。男子一名が見守る中、フサギコは、ただ、泣いた。
     おいおい、おいおいと、泣くばかりだった。
     彼の名は、フサギコ!
     救世主、フサギコ!


    110: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:43:03.73 ID:rnat6+ekO

    ミ,,;Д;彡「あ、やべぇ、シュシュが見てる」

    lw´‐ _‐ノv 「え?」

    ミ,,;Д;彡「大好きなシュシュが泣いてる俺を見てる。可愛いマジ可愛いどうしよう可愛い。チューとかしたい。なんかもうチューとかハグとか色々したい。小学生だけど色々してみたい」


    lw´‐ _‐ノv


    lw´‐ _‐ノv 「え?」


    113: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:45:36.59 ID:rnat6+ekO


    ミ,,゚Д゚彡キリッ


    ミ,,゚Д゚彡「シュシュが俺を見てるんだ! 頑張らないとなっ!」


    lw´‐ _‐ノv (鼻声だ)

    川 ゚ -゚)(なにコイツきもい)

    ξ゚⊿゚)ξ(シューってそんな可愛いの?)

    ( ^Д^)(もうコイツら嫌だ)



    ミ,,゚Д゚彡「さぁ来いプギャー! 俺の名はフサギコ! シュシュを守る騎士(ナイト)の名だ! 覚えてお――」

     フサギコ、また吹っ飛んだ。

    (;^Д^)「本気で鳥肌立った」


    117: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:46:44.94 ID:rnat6+ekO

     馬乗りになり、フサギコを殴るプギャー。
     殴る、殴る、殴る。

    ミ,,;Д;彡「ははっ! 大したことないなプギャごめんごめんごめんなさいすみません許してください痛い痛い痛い」



     その時だった――



    「待つお!」



     聞こえた、声。



     ちなみに、この時クーは思った。


    川 ゚ -゚)(この流れ飽きた)


    120: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:48:27.59 ID:rnat6+ekO

    ( ^Д^)「今度はなんだよ!」

     フサギコを殴る手を止め、立ち上がるプギャー。

    ミ,,;Д;彡「はははっ! たいひたことないらプギャ! 俺の方がつよびぇぇんいんだぞこらぁぁぁぁ!」

     フサギコはなんかもうえらい事になっていた。


    ( ^ω^)「そこまで、だお」

    ( ^Д^)「なんだ、デブ」

    ( ^ω^)「マフラー返すお」

    ( ^Д^)「やだ、と言ったら?」

     上着を脱ぎ捨て、タンクトップ一枚になるブーン。
     腹のお肉がタプタプだった。


    ( ^ω^)「お前を、叩きのめすまでだお」

     あらやだデブなのにカッコイイ。


    123: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:50:20.39 ID:rnat6+ekO


    ( ^Д^)「へっ! デブのお前に何が出来るんだ?」


    ( ^ω^)「ふふっ! なにも出来ないお!」


    ( ^Д^)「ならかかって来――」


    ( ^Д^)「えっ」


    ( ^ω^)「兄ちゃん、頼んだお」


    ( ^Д^)「えっ」


    (  ^ ω ^  )


    ( ^Д^)「えぇぇぇぇっ!? 何コイツ?」


    ( ^ω^)「兄です」


    127: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:53:00.93 ID:rnat6+ekO



    ( ^Д^)「なんだ兄か、いやそうじゃなく」


    (  ^ ω ^  )


    ( ^Д^)「ん?」


    (  ^ ω ^  )
    ( ^Д^)「ちょ、近っ――」



     ぐしゃっと鈍い音がした。
     何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も何回も。
     ぐしゃって、鳴った。

     プギャーは、ひっくり返した亀みたいになって泡を吹いていた。

     でも、またぐしゃって鳴った。
     さすがに可哀相だと、皆が思った。


    129: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:54:12.01 ID:rnat6+ekO






     放課後、シューはツンやクー達と並んで、帰り道を歩いていた。
     プギャー? 彼はあの後げふんげふん。
     今日は、夕日がとても綺麗だった。


    ξ゚⊿゚)ξ「マフラー返ってきてよかったね」

    lw´‐ _‐ノv 「うん」

    川 ゚ -゚)「でも、熊の片目が取れてしまったな」

    ( ^ω^)「直せばいいお」

    lw´‐ _‐ノv 「いや、このままで、いい」

    ξ゚⊿゚)ξ「そう?」

    lw´‐ _‐ノv 「うん」


    132: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:55:55.78 ID:rnat6+ekO


    川 ゚ -゚)「しかしブーンの兄は凄かったな」

    ξ゚⊿゚)ξ「デカイのね」

    ( ^ω^)「六年生だお」

    川 ゚ -゚)「ありえんデカさだな」

    ξ゚⊿゚)ξ「プギャー、何回踏まれた?」

    ( ^ω^)「274回までは数えた」

    川 ゚ -゚)「まだまだだな。私は490回からめんどくなった」

    ξ゚⊿゚)ξ「なにこの二人こわい、ね? シュー」


    lw´‐ _‐ノv 「えっと」


    ξ゚⊿゚)ξ「?」


    川 ゚ -゚)「?」


    ( ^ω^)「おしっこかお?」


    134: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:57:37.39 ID:rnat6+ekO


    lw´‐ _‐ノv 「みんな……あ、あ、あり」


    ξ゚ー゚)ξニヤニヤ

    川 ゚ー゚)ニヤニヤ

    ( ^ω^)「有田哲平?」



    ξ゚ー゚)ξニヤニヤ

    川 ゚ー゚)ニヤニヤ

    (※※※)ニヤゲハッ!ゴハッ!ヤニヤ



    ――ありがとう。



     澄んだ声。響いた声。
     言った人。聞いた人。
     彼女達の頬を朱く染めたのは、夕日?
     それとも――


    137: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 03:59:06.13 ID:rnat6+ekO






    lw´‐ _‐ノv (どうしよう)


     ツンとクー、あと顔がえらい事になった誰かと別れたシューは、家の前。
     大きな屋敷の前を、行ったり来たり。


    ――必ず迎えにくるから、大切にしてね?


    lw´‐ _‐ノv (片目、取れちゃった)


    lw´‐ _‐ノv (おじいちゃんに、怒られる)


    ミ,,゚Д゚彡「なにしてるの?」


    139: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:00:25.12 ID:rnat6+ekO


    lw´‐ _‐ノv 「……えっ」

    ミ,,゚Д゚彡「ああ俺? シュシュを守る騎士だから。うん」

    lw´‐ _‐ノv 「えっ」

    ミ,,゚Д゚彡「今日の俺、カッコよかった?」

    lw´‐ _‐ノv「ぜんぜん」

    ミ,,゚Д゚彡「ははは、そっか。でも少しくらい」

    lw´‐ _‐ノv「ぜんぜん」

    ミ,,゚Д゚彡「わかる。シュシュの気持ちはわか――」

    lw´‐ _‐ノv 「これっぽっちもカッコイイだなんて思わなかった」

    ミ,,゚Д゚彡「は……ハハ」


    140: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:01:18.14 ID:rnat6+ekO


    lw´‐ _‐ノv

    ミ,,゚Д゚彡

    lw´‐ _‐ノv

    ミ,,^ー^彡ニコッ

    lw´‐ _‐ノv

    ミ,,゚―゚彡

    lw´‐ _‐ノv

    ミ,,;―;彡

    lw´‐ _‐ノv

    ミ,,;Д;彡


    ( ´∀`)「家の前で、なにしてるモナ?」


    143: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:02:23.60 ID:rnat6+ekO

    lw´‐ _‐ノv 「おじいちゃん」

    ミ,,;Д;彡「あ、おじい様ですか。わたくしシュシュを守る騎士、フサギコで――」

    ( ´∀`)(可愛い孫と泣いてる男。可愛い孫と泣いてる男。可愛い孫と泣いてる男。可愛い孫を泣かした男。可愛い孫を泣かした男。可愛い孫を泣かした男)


    lw´‐ _‐ノv


    ミ,,;Д;彡


    ( ´∀`)「四本」

    ミ,,;Д;彡「はい?」

    ( ´∀`)「指、四本あれば充分だモナ? 一本いらないモナ?」


    ミ,,;Д;彡「えっ?」


    144: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:03:39.96 ID:rnat6+ekO






    ( ´∀`)「モナモナモナモナモナモナモナモナモナモナモナモナモナモナ」




    lw´‐ _‐ノv (あ、おじいちゃん壊れた)




    147: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:05:10.72 ID:rnat6+ekO


    ミ,,;Д;彡「えっなに、こわい、すごくこわい」


    ( ´∀`)「さぁ中に入れ、ほら、早く中に入れ。テメェには惜しいくらいギラッギラに磨がれたナイフがあんだよ。ナイフが。あんだよ。早く入れコラ。すり潰してやんよ。モッナモナにしてやんよ。やんよ」


    ミ,,;Д;彡「えっ、えっ?」


    「う、うわぁぁぁぁぁぁぁ!!」


    lw´‐ _‐ノv 「お米、食べよう」


     今日はいつもより少し、心が軽い。
     そう思いシューは一人、口だけでフフッと笑った。



     【ごにんめのともだち:なきむしフサギコ】


    151: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:08:50.20 ID:rnat6+ekO

     【さいしょのともだち】


    「ねぇ、シュー」

    ――なぁに? ママ。おこめ? おにぎり?

    「違うわ。ママね、遠くへ行かなくちゃいけないの」

    ――え?

    「ママがいない間、このくまちゃんが貴女を守るからね」

    ――なにこれ? ママの方がいい!

    「シューがこれを大切にしてくれれば、ママは早く帰ってこれるんだけどな」


    154: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:10:31.37 ID:rnat6+ekO

    ――ほんとに?

    「うん。少しだけ待っててね。シュー」

    「必ず迎えにくるから、大切にしてね?」

    ――わかった! 大切にするよ、ママ!

    「うん。シューは良い子ね。あ……雪」

    ――わぁほんとうだー!! 綺麗だねぇママ!!

    「ほんと、綺麗だね」


    155: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:11:32.12 ID:rnat6+ekO






    ――ママは?

    「知らねぇよ」

    ――どこにいるの?

    「知らないって」

    ――あの時、一年生だったよ?

    「そうだな」

    ――もう、三年生だよ?

    「そうだな。だからなんだ?」

    ――ママは? ママは?


    (,,゚Д゚)「ママママうるせぇなテメェは! ガキは黙って糞して寝てりゃいいんだよ!」


    159: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:15:32.42 ID:rnat6+ekO


    ――痛い。蹴らないで。

    (,,゚Д゚)「俺が聞きてぇよあのクソアマ! ガキ置いていきなりいなくなりやがって!」

    ――痛い。痛い。

    (,,゚Д゚)「はぁーあ。飽きた。さっさと寝ろ」

    ――ねぇパパ。

    (,,゚Д゚)「あん?」

    ――マフラー、大切にしてるよ。くまちゃんも元気だよ。

    (,,゚Д゚)「なに言ってんだコイツ」

    ――だから、ママ。

    (,,゚Д゚)「うるせぇうるせぇうるせぇうるせぇ! 死ねクソガキ」

    ――痛い。痛いよ、パパ。たすけて、ママ。痛い。痛い。


    163: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:17:43.17 ID:rnat6+ekO






    ――誰?

    ( ´∀`)「おじいちゃんだモナ」

    ――誰の?

    ( ´∀`)「シューのだモナ。ママのパパだモナ」

    ――ふぅん。

    ( ´∀`)「これからは一緒に暮らすモナ」

    ――え? パパは?

    ( ´∀`)「シューのパパは、事故に遭って亡くなったモナ」

    ――事故? ママは?

    ( ´∀`)「ママ?……もうすぐ帰ってくるモナよ」

    ――そっか。


    165: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:19:18.03 ID:rnat6+ekO


    ( ´∀`)「聞かないモナ?」

    ――うん。

    ( ´∀`)「そうモナか」

    ( ´∀`)(シュー、痩せこけた体に……普段服で隠れる部分は痣だらけモナ)

    ( ´∀`)(こんなにも可愛い子にこんな……)

    ( ´∀`)「天罰だモナ」

    ――え?

    ( ´∀`)「さ、行くモナ。今日からはぐっすり眠れるモナよ」

    ――うん。


    167: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:21:21.03 ID:rnat6+ekO






    ――風が冷たくなってきて。
     寒い、寒い、と人は言う。

    「あ、雪だ」

     人通りの多い街、どこからか聞こえたその声は、少し弾んだ澄んだ声。

     声を聞き、少女はぴたりと足を止める。

    lw´‐ _‐ノv 「……雪なんか見飽きたし」

     大きめの紺色のダッフルコートに身を包み、真っ白な長い毛糸のマフラーを首に巻いた、少女。

    lw´‐ _‐ノv 「米が降れ。白米が。外人で例えるならキアヌ・リーブスみたいな白米が降れ」

     そう言って、歩き出した。
     揺れるマフラーの端には、右目のとれた茶色い熊の刺繍があった。


    169: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:22:47.47 ID:rnat6+ekO


     それは。

     その熊は、きっと。

     少女の、大切な――

     大切な、約束。

    lw´‐ _‐ノv 「全然綺麗じゃないし」

    lw´‐ _‐ノv 「雪なんか……嫌いだし」


    171: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:24:59.63 ID:rnat6+ekO

    lw´‐ _‐ノv(ママの、おにぎり)


    ――ねぇママ! わたしおにぎりが好き!

    ――えぇ? 安上がりな子ね。

    ――だからね、お星様の形のおにぎりが食べたい!

    ――えっ。

    ――ハートマークと、お月様でしょ。あとね、お米! お米の形のおにぎり! あとね、あとね――

    ――はいそこまで! 大変な子ねぇ。

    ――できないの?

    ――むっ。そう言われたら、ママ頑張っちゃうぞ!

    ――わーい! ママ大好き!


    lw´‐ _‐ノv 「ママの、おにぎり、食べたいなぁ」

     とぼとぼと、街を歩く少女は、一人。
     マフラーを手にしたあの日からずっと、一人。


    174: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:26:44.56 ID:rnat6+ekO






    lw´‐ _‐ノv 「ただいま」

    ( ´∀`)「あ、シュー、おかえりだモナ」


     いつもの光景。
     シューはこのまま、いつもの様に、縁側に座っておじいちゃんとお茶を飲む。

     だけど。

     だけど、この日は――



    「おかえり、シュー」



     もう一つ、声があった。


    178: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:30:08.56 ID:rnat6+ekO

    lw´‐ _‐ノv 「え?」


    「どうしたの? 早くこっち来なさい」


    lw´‐ _‐ノv 「マ……マ?」


     懐かしい顔。懐かしい姿。


    lw´‐ _‐ノv 「ママ!!!!」


    「あら痛い痛い。急に抱き着かないで」


    lw´‐ _‐ノv 「うるさいうるさい。ずっと待ってたのに! 遅いよ!」


    180: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:31:15.16 ID:rnat6+ekO


    「ごめんね、シュー。あなた、お米ばかり食べてるらしいじゃない。どうして?」

    lw´‐ _‐ノv 「だって、だって、お米を食べれば……ママの……ママの……おに――」

     懐かしい匂い。懐かしい感触。
     シューはやっと、この時、やっと――

    ( ´∀`)「モナ?」

    「あら、この子ったら」

     それは――
     ママがいなくなった日?
     パパに殴られた日?
     パパがいなくなった日?
     おじいちゃんに会った日?
     友達ができた日?
     熊の片目が取れた日?

     ずっとずっと意地を張って、忘れてきたもの。
     忘れようとしてきたもの。


    182: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:32:37.58 ID:rnat6+ekO





    lw´; _;ノv「ママ! ママ! ママぁ!」




     涙を、流す事が出来た。

     シューはやっと、意地っ張りをやめた。
     その涙は、シューが感じていた寂しさそのもので――


    184: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:34:29.32 ID:rnat6+ekO






    lw‐ _‐ノv 「マ……マ」


    「あらやだ、泣き疲れて寝ちゃったわ。赤ん坊みたい」

    ( ´∀`)「シューはそんな顔で眠るモナね」

    「知らないの?」

    ( ´∀`)「知らなかったモナ。いつも困った顔してたモナ」

    「あらやだ可哀相に、こんなに可愛いのに」

    ( ´∀`)「ほんとだモナ」


     少し、沈黙。
     なんの、沈黙?
     それは、二人にしかわからないこと。


    185: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:35:55.42 ID:rnat6+ekO



    「……さて、部屋に連れてくわ。今日は一緒に寝る」

    ( ´∀`)「ほんとうに、いいモナ?」

    「なにが?」

    ( ´∀`)「……」

    「いいのよ。それが私の幸せよ」

    ( ´∀`)「そう……モナ」

    「あ、お父さん、一ついいかしら?」

    ( ´∀`)「なんだモナ?」

    「星とハートと月とお米の形をした、おにぎりの作り方わかる?」

    ( ´∀`)「モナ?」

    「いや、いい。おやすみ」

    ( ´∀`)「……おやすみだモナ」

     老人以外には誰もいなくなった部屋に、茶を啜る音が、一つ。

    ( ´∀`)「わがままな娘だモナ」


    188: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:38:02.16 ID:rnat6+ekO


    ――私はもう、長くないわ。

    ――モナ!?

    ――あのまま病院にいてれば、わからないけど、長生きはできたはず。

    ――だけど、私はシューに会いたかった。
    ――シューに、おにぎりを作ってあげたかった。

    ――だから帰ってきた。それだけよ。

    ――どのくらい、モナ?

    ――頑張って、二年てとこかしら。

    ――そう、モナ。

    ――大丈夫。私にはシューがいるから。頑張るわ。

    ――まったく。あんな男と駆け落ちなんかしなければモナ!

    ――言わないで、お父さん。

    ――病気は病気よ。それに、あんな人でも、愛していたの。

    ――悪かったモナ。


    190: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:40:20.09 ID:rnat6+ekO

    ( ´∀`)「シューは、可愛い。だけど、娘はもっと可愛い」

    ( ´∀`)「親なんて、そんなもんモナ」

    ( ´∀`)「本当に、わがままな娘だモナね」

     さて、と呟き。

    ( ´∀`)「明日は、星とハートと月とお米、お米!?……の形をしたおにぎりの作り方を考えるモナ」

    ( ´∀`)「シューのことだから、まだありそうモナね」

     まったく、と一つ愚痴を零す。

    ( ´∀`)「わがままな娘と孫がいると、大変だモナ」


     しかし、その顔は笑っていて――



     【さいしょのともだち:だいすきなママ】


    191: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:42:13.18 ID:rnat6+ekO


     【えぴろーぐ】


    ( ^ω^)「こんにちはだお」


    「彼は?」


    lw´‐ _‐ノv 「優しい友達、ブーン」


    ( ^ω^)「シューはわがままだから困るお」


    lw´‐ _‐ノv 「うるさい」


    193: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:43:11.74 ID:rnat6+ekO


    ξ゚⊿゚)ξ「はじめまして」


    「彼女は?」


    lw´‐ _‐ノv 「照れ屋な友達、ツン」


    ξ゚⊿゚)ξ「あら、今日は巻き糞って言わないのね。アンタもそんな変わんないじゃん」


    lw´‐ _‐ノv 「う、うるさい」


    198: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:45:24.98 ID:rnat6+ekO



    川 ゚ -゚)「こんにちは」

    「彼女は?」

    lw´‐ _‐ノv 「真面目な友達、クー」

    川 ゚ -゚)「お前、母さんの前では素直だな」

    lw´‐ _‐ノv 「う、うるさいうるさい」


    200: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:48:26.09 ID:rnat6+ekO


    lw´‐ _‐ノv 「友達はこの三人」

    「えっ?」

    ( ・∀・)「えっ?」

    ミ,,゚Д゚彡「えっ?」

    (  ^ ω ^  )?

    「か、彼らは?」

    lw´‐ _‐ノv 「大きい人はわたしを助けてくれた。あと二人は変人」

    「そう、なんだ」

    ( ・∀・)「おい、僕ちん大きいぞ!」

    ミ,,゚Д゚彡「俺は、その、あの、えっと」

    ミ,,//Д//彡「色んな意味で大きいぞ!」

    「あ、変人って、なるほどね」


    202: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:49:50.41 ID:rnat6+ekO


    ξ゚⊿゚)ξ「ママさん、お綺麗ですね」

    川 ゚ -゚)「ほんとです。私の母とは大違いです」

    ( ^ω^)「おむね大きいお!」



    ξ゚⊿゚)ξ「ママさん、お綺麗ですね」

    川 ゚ -゚)「ほんとです。私の母とは大違いです」

    (※※※)ゲファッ!キレイダオッ!グェヒャッ!


    205: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:51:30.72 ID:rnat6+ekO

    「あらやだ、ありがとうねー! ブーン君、大丈夫?」

    ξ゚⊿゚)ξ「気にしないでください」

    川 ゚ -゚)「そうです」

    (※※※)ゴェェェェ!





     日が沈み、皆が手を振って、帰って行く。
     バイバイと言って。
     またねと言って。

    「楽しい人達だったね」

    lw´‐ _‐ノv 「うん」


    206: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:53:38.68 ID:rnat6+ekO


    「ねぇシュー? あの変人二人って、なんなの?」

    lw´‐ _‐ノv 「一人はシュシュを守る騎士」

    「シュシュ? 騎士? カッコイイじゃん」

    lw´‐ _‐ノv 「むっ」

    「もう一人は?」

    lw´‐ _‐ノv 「ママママ五月蝿い変人」

    「シューも変わんないじゃん」

    lw´‐ _‐ノv 「むむむっ! そんなっ! 母上殿、それは違うでござる!」

    「誰に教わったのそんな言葉」


     あははと笑って、母はふと気付く。


    208: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:56:34.02 ID:rnat6+ekO


    「ねぇシュー? 笑ってみて」

    lw´‐ _‐ノv

    lw´‐ _‐ノv 「ふッ」

    「じゃなくて」

    lw´‐ _‐ノv 「ぐへへ。ええ女がおるやないけ」

    「…………ニコーッて笑ってみて」

    lw´‐ _‐ノv

    lw´‐ ー‐ノv ニコーッ

    「ありゃー。これから色々教えないと駄目ね。昔はよく笑ってたのにね」


    ――恥ずかしいんでしょ?


     そう言われ、シューは黙ったまま顔を赤くする。


    211: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 04:59:40.10 ID:rnat6+ekO

    「じゃあまず、おにぎり作ろっか?」

    lw´‐ _‐ノv「今から? 疲れたよ。食べたい。けど疲れた。けど食べたい。だからママが作ってわたしが食べる、これ最上」

    「わがまま言わない。……時間は限りあるものだから、ね」

    lw´‐ _‐ノv 「ん?」

    「いや、なんでもないよ」

    lw´‐ _‐ノv 「ねぇママ、マフラーのくまの片目、取れちゃった」

    「そうなの。大切にしてくれたことが嬉しいよ」

    lw´‐ _‐ノv 「あれ、怒らないの?」

    「怒ってほしいの?」

    lw´‐ _‐ノv 「やだ」

    「ふふっ……あ、ねぇ見てシュー」

    lw´‐ _‐ノv 「え?」


    「雪だよ」


    212: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 05:01:32.31 ID:rnat6+ekO


     暗い空を白に染める、細かい細かい粉雪。
     縁側に立ち、空を見上げる親子の元へ。
     ひらひらと、ひらひらと。


    「雪、綺麗だね」

    lw´‐ _‐ノv 「まぁまぁかな、ママの方が綺麗だよ。うっふん」

    「もう、そういうのやめなさいっ!」

    lw´‐ _‐ノv 「むぅ」

    「綺麗でしょ?」

     ひらひらと、ひらひらと。



    ――うん。綺麗、だね!


    216: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 05:04:32.27 ID:rnat6+ekO


     限りある時間の中で、少女はそう言った。
     意地っ張りの少女も、時々は、意地っ張りをやめる。
     恥ずかしさか、緊張か、どうしてか朱く染まった少女の頬に、空から舞い降りた粉雪が、優しく腰を下ろした。


     とびきりの――


    lw ^ ー^ノv


     笑顔の上に――


    217: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 05:05:25.00 ID:rnat6+ekO





    lw´‐ _‐ノv意地っ張りが見る粉雪、のようです




    【おしまい】


    218: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/30(土) 05:06:04.06 ID:yR9lXb0o0

    乙。
    シュー可愛いよシュー。


    219: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/30(土) 05:06:19.47 ID:ryhBR41lO


    これはいい短編


    221: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/30(土) 05:08:09.76 ID:wT0rnmuBO

    乙!
    深夜に良作読めて幸せだった


    223: ◆DUPgl7ajSA 2010/10/30(土) 05:12:41.88 ID:rnat6+ekO

     【あとがき】

    支援、アドバイス、批評等、本当にありがとうございました。
    終盤はさる連発でどうなることかと思いましたが、最後まで投下する事ができました。
    本当に本当に嬉しいです。

    作品に関しては、投下しながらでも色々と気付く事が多くて、まだまだだな、と自分の実力を知れました。

    それでもやはり、楽しかったです。
    投下してると時間の感覚がほんとに無くなります。
    この感覚はオススメですよ。
    ちなみに、私は(AAの)シューとモララーフサギコが大好きなので、また何か書く時はこの三人の誰かを主役にしようと思います。

    とにかく、とても楽しかったです。
    本当にありがとうございましたっ!

    質問などありましたら、気軽にどうぞです。


    231: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/30(土) 08:12:03.76 ID:fwuVg4cX0

    乙乙、ほっこりした


    234: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/30(土) 09:20:00.25 ID:RcC+e/++O



    素晴らしい作品だった
    次はリアルタイムで支援してやんよ


    238: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/30(土) 11:14:07.70 ID:iM3ich1m0

    いいよーおもしろかったよー

    キャラのつかませ方に関心


    254: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/10/30(土) 16:37:08.10 ID:l8cg9E7DQ

    乙です
    切ないのに笑える不思議
    ほっこりしました


    引用元: lw´‐ _‐ノv意地っ張りが見る粉雪、のようです

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    1. 以下、SS宝庫がry-

      ええ話やこれは...

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