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    秋月「Seventeen Girls Swinging」

    1: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/11(金) 21:30:35.15 ID:rpwS4dL7O

    ジャズやるべ! in 艦これ pt2

    秋月「Strike Up The Band」
    https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1497697402/
    の続きとなります艦これビッグバンドが実現した記念



    Chapter 1
    It’s Oh So Nice

    11月1日 午後0時13分
    鎮守府 食堂


    秋月「はあ~...」

    朧「どうしたの秋月」

    秋月「いやなんかね、第2回定期演奏会も無事に終わったでしょ?」

    朧「うん」

    秋月「来年まで時間ありすぎて暇を持て余してる感がちょっとね」

    秋雲「まあ今までは初心者ばっかりだったから一年期間おいて本番ってのがちょうどよかったかもね」

    秋月「でもみんな上手くなってきたし曲詰めるにしてもこれ以上はね」

    秋雲「うーっす ここ空いてる?」

    朧「ああ秋雲、空いてるよ」

    秋雲「んーありがと... どしたの秋月」

    秋月「いやそれがね...」


    SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1547209835



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    2: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/11(金) 21:33:04.84 ID:rpwS4dL7O

    秋雲「ふーん要は暇を持て余したくないってこと?」

    秋月「うーんもうちょっと演奏したいと言うか...」

    秋雲「...一個、いいのあるよ」

    秋月「えっ」

    朧(何する気だか)





    秋雲「ジャズフェスに出ます」





    秋月「...」

    朧「...」

    秋雲「...」




    秋月「ええーーーーっ!?」



    五月雨「ひゃっ!?」ビクー

    提督「おい五月雨こぼすn あづーーー!」バシャア


    3: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/11(金) 21:33:56.63 ID:rpwS4dL7O

    opening
    Dinner With Friends/Count Basie
    https://youtu.be/8rvUUgUjyHE



    4: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/11(金) 21:36:17.41 ID:rpwS4dL7O

    朧「秋月、別にそんな驚くことでもないでしょ」

    秋雲「そーそー」

    秋月「え、だってジャズフェスって周りのレベルも相当高いわけだしオーディションとかもあるし何より人いっぱいだし...」

    秋雲「それ今更言う?」

    朧「ビッグバンドじゃなくてあたし達だけでライブハウスで演奏だなんてやってるし、何より定期演奏会で何百人もの前でやってるでしょ」

    秋月「ううでもなんかジャズフェスなんて考えたことなくて...」

    秋雲「いけるって! 心配しすぎ! じゃ今度みんな集めてこのこと言うね! ごちそうさまでした!」

    秋月「あ! ちょっと! うーん...」

    朧「...そんなに心配?」

    秋月「だってまだこのバンドできて2年とかだし...」

    朧「大丈夫」

    秋月「えっ」

    朧「アタシたち、結構成長できたと思うよ この2年で」

    朧「新しく入った子もめきめき伸びてる、きっとやれるよ」

    秋月「心配しすぎたかな...」

    朧「今のリズムセクションなんて一番盤石だよ、涼月も来てくれたし」

    秋月「着任してすぐビッグバンドやってること教えたらまさかのジャズギター経験者だったからねえ」

    朧「心配しすぎはらしくないよ、いつもバンド支えてるんだから 引っ張っていけるよ」

    秋月「...うん!」

    朧「あ、じゃあごちそうさま 先に演習行ってるね」

    秋月「えっ!? あっ! まって!」


    5: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/11(金) 21:37:04.36 ID:rpwS4dL7O

    午後5時57分
    合奏室


    ガチャ

    朝霜「あ゛ー... 今日の演習大変だったな...」

    吹雪「お疲れ、爆雷投げるのってどうも苦手かなー」

    朝霜「アタイには砲撃の方が無理さ」

    吹雪「ところで急になんでみんな呼ばれたんだろうね?」

    朝霜「さあね?」

    提督「全員いるかー?」

    秋月「集まりましたね」

    提督「で? 話ってのは?」

    秋雲「はい皆さんちゅうもーく!」

    江風「なんだなんだ?」

    秋雲「えーおほん、定期演奏会が終わって今みなさんは基礎練だけの時間になってると思います」

    夕立「ぽい」

    秋雲「てな訳で、新たに演奏する機会を設けたいと思います」

    提督「おいそりゃ初耳だぞ」

    秋雲「で、何やるかって言うと オーディション受けてジャズフェスに出ようと思います」

    秋雲秋月朧以外「ええっーー!?」

    朧(昼にもこの反応見た気がする)


    6: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/11(金) 21:37:45.94 ID:rpwS4dL7O

    照月「じゃ、ジャズフェスに!?」

    初月「いいじゃないか、楽しそうだ」

    涼月「お初さん乗り気ですね、私も楽しみです」

    電「はわわわわ」

    山風「...」ブルブル

    巻雲(すごく震えてるこの子)

    提督「で? いつやるんだ?」

    秋雲「今から6ヶ月後の5月3日から5日のどれかに出ます」

    提督「ああ、ゴールデンウィーク... やべえ」

    初月「どうしたんだ」

    提督「横須賀で会議がある...」

    白露「えっ」

    谷風「こいつぁいかんねぇ...」

    提督「まあでも艦娘だけのバンドってのもいいじゃないか、ギターは二人に任せられる 白露もみるみる上達したし涼月はジャズ経験者だし」

    白露「ううでもちょっと怖いかも...」

    涼月「大丈夫ですよ、やってやりましょう」

    白露「ひー! まあでもがんばっちゃお!」


    7: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/11(金) 21:38:19.53 ID:rpwS4dL7O

    秋雲「あ、でオーディションは2月中ね」

    朝霜「げ、思ったよりはやいな」

    秋雲「なんでも審査は生で演奏聴きたいから日程ずらして2月中ずっとやるんだと、これが詳細」つ スマホ

    初月「どれどれ…」

    初月「…!」

    初月(これって...!)

    秋雲「でまあ曲とかもぼちぼち決めてくから詳細はまた今度ね」

    夕立「なんだか凄いことになってきたぽい...」


    8: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/11(金) 21:39:04.90 ID:rpwS4dL7O

    午後9時21分
    駆逐艦寮 秋月型の部屋

    初月「なあ姉さんたち」

    秋月「どうしたの初月?」

    初月「...これはチャンスかもしれない」

    照月「チャンス?」

    初月「僕たち前にBlue Noteに立ちたいって言っただろう?」

    初月「オーディションの審査員を見てくれ」

    涼月「...! これって!」

    初月「ああ、大手レコード会社の社長が審査員にいる」

    秋月「チャンスってまさか!」

    初月「ここで認められて僕たちのCDをそのレコード会社から販売してもらう」

    初月「Blue Noteへの第一歩だ...!」



    Chapter 1
    終わり


    9: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/11(金) 21:41:14.54 ID:rpwS4dL7O

    第1話終わりです、多分2月ごろか1月終わりに続き書きます

    最後初月が言ってたblue noteの話は
    秋月型 Blue Noteへ行く
    https://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1508680740/
    での話になりますが読んでなくても平気です

    ありがとうございました


    12: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/12(土) 21:17:33.17 ID:DPXnBBfD0

    Chapter 2
    Anxiety 前編


    2018年11月4日 午後3時00分
    間宮さんの食堂

    秋月「じゃあ今後の活動についての連絡と曲はもう決めたので譜割りをしたいと思います!」


    ※譜割り 誰がどの譜面を担当するかの割り振り


    秋雲「割りと攻めたよね今回」

    夕立「4曲やるっぽい?」

    神風「面白そうね!」

    白露「えーっとやるのはCaravan、On a Misty Night、Nuttville、Sixteen Men Swinging... 」

    吹雪「えーっと... あ、あの朧ちゃん」

    朧「どうしたの」

    吹雪「On a Misty Nightなんだけど私だけがずっとテーマ吹いてなおかつ長い尺のソロとってるみたいなんだけど...」

    朧「そうだね」

    吹雪「そ、そうだねって!」

    朧「行けると思ったから、選んだ」

    吹雪「この曲選んだのってまさか...」

    朧「アタシ」

    吹雪「」

    秋雲(無茶振りするよなあ...)

    島風「この曲おっそーい」

    秋月「そしてオーディションは一曲だけとのことなのでCaravanをやろうと思います!」

    初月(Caravanなら僕のソロにかかっているな... アピールできるチャンスだ!)

    卯月「頑張るぴょん!」

    雪風「がんばります!」

    秋月「譜読みは2週間くらいあればできると思うのでそれまでにさらっておいてください! ほかの3曲もできれば同時並行で!」

    暁「...」ソワソワ

    電「暁ちゃんソワソワしてるのです」

    暁「なっ!? レディはそんな事しないんだから!」

    卯月(めっちゃしてるぴょん)

    弥生(してるね)

    巻雲「みんな頑張りましょうね〜」

    江風「へいよー」

    山風「うん...」

    秋月「じゃあ各パートごとに譜割りを始めてください!」

    「はーい」

    「ぴょん!」

    「なのです」


    13: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/12(土) 21:18:29.12 ID:DPXnBBfD0

    2週間後
    11月19日 午後6時00分
    大合奏室


    秋月「はい! おはようございます!」

    「「「おはようございまーす」」」


    秋月「今日は初回の合奏です! Caravanの全体の流れを確認していきたいと思います!」

    秋月「えーっとソリストは... 初月がまずやってトロンボーンは誰がやるの?」

    巻雲「はーい」

    秋月「了解です! じゃあ頭から! 二人ともソロはもうできてるの?」

    初月「僕は大丈夫だ」

    巻雲「ほぼできたけどまだ練ってるかも」

    秋月「わかった! まだ時間あるしゆっくりでいいよ、じゃあ頭の初月のドラムソロから通します!」

    初月「よし」


    ドンドツッドド...



    ========
    ========




    ========
    ========


    秋月(うん、一通り通った、あとはここから詰めていく作業...)

    秋月「はい! ありがとうございます! とりあえず通ることは通りましたね、初回なのによくできたと思います! 」

    秋月「強いて言うなら... まあこれは自分も反省点ですが、ボーンセクションとリズムセクションがもうちょっとお互い寄れたらなって言うのと、あとはイントロのサックスの一人一人入っていく部分のピッチが気になったかな? そんな感じです!」

    朧(要練習だねこりゃ)

    秋月「じゃあテーマ頭から巻雲のソロ前までもう一回お願いします!」

    初月「ワンツースリーフォー」


    14: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/12(土) 21:18:59.61 ID:DPXnBBfD0

    午後10時01分
    早霜のバー「Lazy Bird」


    ガチャ カランカラン


    早霜「あら、いらっしゃい」

    秋雲「うーっす」

    秋月「こんばんは」

    朧「空いてる?」

    早霜「空いてるわよ」

    隼鷹「おっ! 来たねえ、 今日は何やってくれんだ?」

    秋雲「今日はレコードで我慢して、ヘトヘトなんさ」

    隼鷹「ちぇー」

    秋月「今日も疲れたね」

    早霜「...ここを会員制じゃなくて誰でも入れるようにして正解だったわ」

    秋月「提督と照月がここの隠し扉偶然見つけたのがきっかけなんだっけ?」

    早霜「そうね、やっぱりその方がプレーヤーも呼べるもの」

    (※前作おまけ3参照)


    15: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/12(土) 21:19:39.19 ID:DPXnBBfD0

    秋月「...オーディションかあ」

    秋雲「まだ心配?」

    秋月「なんて言うかね、自分たちの演奏が審査されるなんて初めてだから」

    早霜「聞いたわ、貴方達ジャズフェスに出るんですってね」

    秋雲「そーそー、暇してたしもっと上手くなるチャンスってわけよ」

    早霜「無茶はダメよ」

    秋雲「無茶? どこが?」

    早霜「貴方達はできても、初心者の子は大変よきっと 引っ張るのはいいけど程々にね」

    秋雲「大丈夫だって! 今までやれたんだからさ!」

    早霜(『貴方達は』、ね)

    朧「...」


    16: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/12(土) 21:20:17.40 ID:DPXnBBfD0

    同時刻
    駆逐艦寮 第6駆逐隊の部屋

    響「練習の調子はどうなんだい二人とも」

    暁「れでぃらしくエレファントにやってるわ!」

    電「暁ちゃん、エレガントなのです」

    暁「わ、わかってるわよ! ジョークよ!」

    雷「二人とも頑張ってるのね! 応援するわ!」

    暁「ジャズフェスに向けて猛練習中よ! オーディションだってへっちゃらよ!」

    響「すごい自信だね」

    雷「応援してるわ!」

    暁「期待しててね!」

    電「がんばるのです!」


    17: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/12(土) 21:20:52.11 ID:DPXnBBfD0

    同時刻
    駆逐艦寮 吹雪と初雪の部屋

    吹雪「...」

    吹雪「はあ〜...」

    初雪「どうしたの」

    吹雪「凄い大役任されちゃった」

    初雪「ああ、ジャズのやつ?」

    吹雪「そう」

    初雪「よくわかんないけどがんばれ」

    吹雪「出来るのかなあ...」

    初雪「任されたのは出来るって思われたからじゃないの」

    吹雪「うーん...」

    初雪「勝手なこと言うけど、あんまり気負い過ぎない方がいいよ」

    吹雪「気負い過ぎないねえ...」

    初雪「前にみんなの前で演奏してた時も上手く行ってたし、なるようになるんじゃない」

    吹雪「...」

    初雪「まいいや、おやすみ」ゴロン

    吹雪「あ... おやすみ」

    吹雪(私も寝るか...)


    カチッ


    吹雪「...」

    吹雪(がんばってみよ)


    18: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/12(土) 21:21:51.33 ID:DPXnBBfD0

    同時刻
    大合奏室

    ガチャ

    照月「忘れ物しちゃってた!... あれ?」



    ドンドドコツドンドン
    ドコツチチン
    チャッチャッ


    初月「ふう...」

    初月(まだここは変えるべきか?)

    照月「おつかれ、まだやってたの?」

    初月「ああ姉さん、お疲れ どうしたんだい」

    照月「忘れ物しちゃって」

    初月「なるほどな」

    照月「偉いね、こんな遅くまでやってて」

    初月「オーディションは僕のソロにかかってる、だからやってるのさ」

    照月「初月、気負いすぎちゃダメよ みんなでちゃんと演奏すればきっとーーー」

    初月「僕が足を引っ張るわけにはいかない」

    照月「えっ?」

    初月「チャンスが巡ってきたんだ、ここで逃すわけにはいかない」

    初月「夢を叶えるんだ」

    初月「僕はそのために続けてきたんだからな」

    初月「だから姉さん、僕に任せてくれ」

    照月「初月...」

    照月(なんだろう、初月の腕を信頼してないわけじゃないのに...)

    照月(この不安感は何...?)

    初月「じゃ、僕は続けるから おやすみ姉さん」

    照月「え、あ! う、うん! おやすみ」

    初月「...」

    ドコドンツタタタ カンカンカン
    ドッツドドド

    照月「...」スタスタスタ

    ガチャ

    初月「...」

    ドコツタンタタン
    チンチンチチチ
    ドコドコドコドコ

    初月「...」




    Chapter 2 前編
    終わり


    22: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/13(日) 20:52:26.69 ID:aQAK5/vr0

    Chapter 2
    Anxiety 後編

    12月20日 午後7時23分
    大合奏室

    秋月「じゃあmisty一曲通します!」

    初月「ワン、ツー、ワンツースリーフォー」

    ポンポロロン ポンポポポン

    吹雪(いつ聴いても照月ちゃんのピアノイントロ素敵だな)

    吹雪(でも...)

    吹雪(私のは... 大丈夫なの...?)

    朧「吹雪... 吹雪!」

    吹雪「へっ!?」

    朧「もうテーマ始まってる!」

    吹雪「えっ!? あっ!!」

    秋月「ストップストップ!」





    吹雪(や、やっちゃった〜...!)

    朝潮「大丈夫ですか吹雪さん!」

    夕立「朝潮ちゃんめっちゃ心配してるっぽい」

    吹雪「ご、ごめんなさい!」

    朝霜「まあまあ本番じゃないんだからさ、切り替えてこーぜー!」

    江風「なンか緊張の糸切れちまった」

    秋雲「あーもうほら、切り替えるよ」

    秋月「じゃあもう一回カウント!」

    初月「ワン、ツー、ワンツースリーフォー」


    23: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/13(日) 20:53:11.18 ID:aQAK5/vr0

    12月21日 午前9時24分
    鎮守府 埠頭

    吹雪「...」

    吹雪(今日は非番だしたまには外で吹いてみようかな)

    吹雪「えっと練習メニューはっと...」つスマホ

    吹雪(ロングトーンやってスケールやってタンギングやって...)

    吹雪「...」

    吹雪(昨日はミスっちゃったなあ...)

    吹雪(本番、本当にやれるのかな)

    ビュオーー!

    吹雪「さ、寒っ!」

    吹雪「12月は冷えるなー...」

    朧「外で練習?」

    吹雪「うわっ!? なんだ朧ちゃんか〜 驚かさないでよ...」

    朧「驚きすぎ、逆に」

    吹雪「後ろから声かけられたら誰でも驚くって」


    24: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/13(日) 20:54:00.79 ID:aQAK5/vr0

    吹雪「ねえ朧ちゃん」

    朧「何」

    吹雪「最近自分の実力に対してやる事が釣り合わないなって思うの」

    朧「...」

    吹雪「やればやるほど自信なくしちゃって... 島風ちゃんみたいに連譜が得意とか朧ちゃんみたいに音がいいとかもなくて」

    朧「ふうん...」

    吹雪「荷が重く感じるよ...」

    朧「じゃあ、ちょっとこれ聴いてみて」つ スマホ

    吹雪「え? う、うん」

    朧「再生っと」ポチ


    バーバラララバー


    吹雪(サックス? でも誰の音だろ? あんまり上手くはないけど...)


    バラララー


    吹雪(なんていうか一生懸命)

    朧「これ聴いてどう思った?」

    吹雪「え? うーん... 初心者の人が頑張って練習してるのかなって思った」

    朧「それ、楽器始めて半年のアタシ」

    吹雪「えっ!?」

    朧「そんなんだったよ、アタシも」

    吹雪「そうだったんだ...」




    25: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/13(日) 20:54:35.18 ID:aQAK5/vr0

    吹雪「朧ちゃんはどうやってここまで上手くなったの?」

    朧「上手くはないよ、ただ昔よりは良くなってるはずだけど」

    吹雪「そ、それでも!」

    朧「どうやったかは...」

    朧「自分を信じて基礎練をした」

    吹雪「!」

    朧「それだけ」

    朧「それと、本番の時は自分は世界で一番うまいんだって思って吹いてる」

    吹雪「世界で一番...」

    朧「自信は音に出てくるよ」

    吹雪「音に...」

    朧「自分を信じないで吹いたって音はついてこない、基礎をあれだけ積んだんだから自分は上手いんだ そう信じないと」

    吹雪「自分を信じる...」

    吹雪「...うん!」

    吹雪「朧ちゃん! 私頑張ってみるね!」

    朧「よし!」

    吹雪「あ、じゃあさ これから一緒に練習しない?」

    朧「いいよ、じゃあ楽器持ってくるから」

    吹雪「うん!」


    26: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/13(日) 20:55:04.10 ID:aQAK5/vr0

    同時刻
    執務室

    漣「何話してるんでしょうねあの二人」

    提督「さあな、ただ...」チラッ

    提督「...」

    提督「あの吹雪の顔見りゃ悪いことじゃなさそうだな」

    漣「あーなんか吹っ切れてる感じですねー」

    提督「ジャズフェス、きっと上手く行くよ」

    漣「ご主人様出られなくて残念ですねー」

    提督「いいよいいよ、俺どうせメタルの人間だからな フレディグリーンよりデイヴムステインなの」

    漣「誰だかわかんねえ」

    提督「まあとにかくあいつらはやってくれるさ」

    漣「不安は無いんですか?」

    提督「無いと言ったら嘘になる でも...」

    漣「でも?」

    提督「俺はあいつらを信じている」

    漣「おおー」

    提督「今までも乗り越えてきたんだ、きっとやれるよ」

    漣「...楽しみですね!」

    提督「ああ!」


    27: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/13(日) 20:55:34.97 ID:aQAK5/vr0

    1月21日
    午後7時45分
    トロンボーンセクション合奏室

    巻雲「はーい! それじゃおやつタイムにしまーす!」

    朝霜「いえー!」

    山風「わ、わあーい!」

    神風「いただきまーす!」

    江風「どれにしよっかなー!」

    巻雲「食べたらちゃんと口ゆすいでくださいねー」

    江風「わかってるって」


    28: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/13(日) 20:56:09.81 ID:aQAK5/vr0

    山風「ねえ江風」

    江風「ンだよ姉貴」

    山風「オーディション...そろそろだね」

    江風「あーいつだっけ」

    神風「2月9日」

    江風「あーそうだった! 近いなー」

    山風「気抜けすぎ...もう近いのに」

    朝霜「アタイも忘れてた!」

    山風「はあ...」

    巻雲「なんかいつも通りって感じ」

    山風「...上手く行くかな」

    江風「ンだよ今更心配?」

    山風「みんな...緊張してないの...?」

    江風「楽しそうじゃン」

    朝霜「うんうん」

    神風「わかるわ!」

    巻雲「まあ本番は慣れてるし」

    山風「あ、あたしだけ...?」ウルッ


    29: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/13(日) 20:57:01.70 ID:aQAK5/vr0

    神風「あっ」

    江風(や、やべえ!)

    山風「グスッ... ヒック...」ウルウル

    江風「ま、まあ少しは緊張するよな! なあ朝霜!」

    朝霜「えっ!? んああそうだな! めっちゃ緊張する!」

    神風(芝居が下手くそ)

    巻雲「山風ちゃん」

    山風「なに...?」グスッ

    巻雲「緊張してるのはそれだけ本気ってことなんです」

    朝霜「え!? じゃあアタイたちって」

    江風「ンなっ!?」

    巻雲「いやいや別にそういうことじゃなくて...」

    巻雲「緊張しちゃうならいつもの合奏室で演奏してるって思えばいいんです」

    山風「ここで...?」

    巻雲「そう、いつもやってる事を当たり前にやる、これで大丈夫!」

    山風「いつも通り...」

    巻雲「いつもできてる事なら、本番でだってきっとできちゃうんです!」

    江風「てことよ姉貴!」

    山風「わかった...! うん! 怖くない!」

    巻雲「はい! じゃあちょうど時間もいいですし練習再開しましょう!」

    朝霜「あ、アタイまだ食べ終わってない」

    神風「口すすいでないわ」

    江風「同じく」

    巻雲「...じゃああと5分後で」


    30: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/13(日) 20:57:49.13 ID:aQAK5/vr0

    1月24日 午後8時39分
    大合奏室(リズムセクションの部屋)

    秋月「ストップ! 初月! ちょっと走ってる、周りも聴いて」

    初月「いや、姉さん達が遅いな 僕はこのテンポで行く」

    涼月「お初さん、姉さんの言う通り走り気味ですよ」

    初月「なに言ってるんだ、僕は合っている」

    秋月「初月! 一回落ち着いて! 明らかに一人だけずれてる!」

    初月「ぐっ...!」

    初月「ああそうかい、でも間違ってるのは絶対姉さん達だ! 僕になんでついてきてくれないんだ!」

    照月「は、初月!」

    初月「勝手にやっててくれ!」

    スタスタスタ

    ガチャ

    照月「ま、待って!」

    タッタッタッ

    ガチャ

    谷風「こいつぁ困ったね」

    白露「やばくないこれ? もうオーディション近いのに」

    秋月「うーん...」

    涼月「お初さんどうしたんでしょう」

    秋月「オーディションで認められたいんだと思う、そしてCDを出すって」

    白露「でもあれじゃCDどころか本番が心配」

    谷風「ま、今外ぁ寒いし 頭も冷えるってもんよ」

    秋月「はあ...」


    31: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/13(日) 20:58:43.46 ID:aQAK5/vr0

    午後8時42分
    鎮守府 埠頭

    初月「クソっ! なんでだ! 僕は合ってるはずなのに...」

    初月「...」

    初月「はあ...」

    照月「初月!」

    初月「...姉さんか」

    照月「どうしたの初月、この前から変だよ! どうしたの一体」

    初月「いつも通りじゃないか」

    照月「ううん! 絶対変! いつもならこんなことにならない!」

    初月「変か...」

    照月「どうしちゃったの一体...」

    初月「なあ姉さん達、Blue Noteに立つって夢は忘れてないだろうな」

    照月「忘れてはないけど...」

    初月「僕はその夢を絶対に叶える、だから僕が引っ張らないといけない」

    照月「初月!」

    初月「姉さん達も、バンドも僕が引っ張っていく」

    照月「ねえ初月」

    初月「なんだい」

    照月「バンドって、みんなでやるもんじゃないの?」

    初月「...」

    照月「一人じゃ無理だよみんなでーーー」

    初月「オーディションは僕のソロにかかってると思っている」

    照月「えっ!?」

    初月「イントロ、アウトロどちらも僕がやっている」

    初月「だからこそ、僕が引っ張らなくちゃいけないんだ」

    照月「うう...」

    照月(どうしたらいいの... こうなった初月はもう何が何でも動かない)

    初月「...」

    照月「初月...」

    初月(僕は...絶対にやってやる)


    Chapter 2 後半
    おわり


    32: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/13(日) 20:59:54.76 ID:aQAK5/vr0

    今更ですがメンバー紹介

    Band members
    Pf 照月 谷風
    Gt 白露 涼月 (提督は今回不在)
    Drs 初月
    B 秋月

    As 吹雪
    As 島風
    Ts 朝潮
    Ts 朧
    Ts Fl 天津風
    Bs 夕立

    Tp 秋雲
    Tp 雪風
    Tp 卯月
    Tp 弥生
    Tp 電
    Tp 暁

    Tb 巻雲
    Tb 神風
    Tb 江風
    Tb 山風
    Btb 朝霜


    36: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/18(金) 23:40:53.94 ID:iCTtVIvE0

    Chaper 3
    All Alone


    2月9日 午前8時45分
    オーディション会場


    秋月「おはようございます!」

    「「「おはようございまーす!!」」」 「ぽい!」

    秋月「今日はついにきちゃいました! オーディション本番です! この日のためにみんな頑張ってきたと思うので、皆さん ベストを尽くしましょう!」

    「「おー!」」 「ぴょん!」 「頑張ります!」「なのです!」

    初月「...」ソワソワ

    照月「初月」

    初月「!! ああ、姉さんか」

    照月「...今日は頑張ろうね」

    初月「ああ」

    照月「...」


    ——————
    ——————


    37: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/18(金) 23:42:26.80 ID:iCTtVIvE0

    ——————
    ——————


    2月1日 午前11時41分
    間宮さんの食堂

    初月「なあ姉さん達」

    秋月「どうしたの」

    初月「今度のオーディションの審査員にレコード会社の社長が居るだろう? その人に連絡をとってみたんだ」

    涼月「ええっ!?」

    照月「で、で! どうだったの!?」

    初月「そしたら熱意を買われて演奏次第ではCD化を検討するとのことらしい」

    照月「す、すごい...!」

    初月「これでますますやる気が出てきたな」

    秋月「ねえ初月」

    初月「なんだ」

    秋月「やる気があるのはいいけど... 一人で突っ走らないでね」

    初月「突っ走ってる? そんなことはないさ僕は僕なりにベストを尽くしたいんだ」

    涼月「お初さん...」

    初月「姉さんたち、これは僕たちの夢だろう 今更及び腰になってどうする」

    照月「初月、あのね」

    秋月「...そうね、及び腰はまずいかもね」

    照月「あ、秋月姉!」

    秋月(...色々言いたいことはあるけど、今は本番前 ここで崩壊したらジャズフェスどころじゃない)ヒソヒソ

    照月(うう...)

    涼月(姉さん...)

    秋月「ただ初月、本番でずれるのはまずいからそれだけは気をつけて」

    初月「大丈夫だ、任せてくれ」



    ——————
    ——————


    38: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/18(金) 23:42:57.62 ID:iCTtVIvE0

    ——————
    ——————


    2月9日 午前9時00分
    リハーサルスタジオ内


    案内係「では皆さん音出しとリハーサル含めて20分間ですので時間厳守でお願いします!」

    「「「はーい」」」

    秋月「じゃあ管の人は5分までにチューニングしてください!」

    吹雪「サックス集まってー!」

    巻雲「やりますよー」

    秋雲「はいペット集合ー」

    バー パー バー

    吹雪「じゃあチューニングしまーす! 私と一人ずつ合わせて!」

    バー バー

    巻雲「じゃあ山風ちゃんから一緒に」

    バー パー パー

    秋雲「あー弥生ちょっと高いかな、もう一回行くよ」





    吹雪「秋月ちゃん! チューニング終わったよ!」

    秋月「了解! じゃあリハーサル始めます! 頭から!」

    「「はーい!」」

    初月「...」


    39: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/18(金) 23:43:26.67 ID:iCTtVIvE0

    午前9時20分

    秋月「リハーサル終わります! これならきっと大丈夫です! 本番頑張りましょう!」

    「おー!」 「よっしゃー! いったろー!」 「頑張るぴょん!」 「エレファントに決めるわ!」

    初月(僕が...決めてやる!)


    40: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/18(金) 23:44:01.26 ID:iCTtVIvE0

    午前9時25分
    本番スタジオ内

    案内係「ではこれから5分後に演奏を開始していただきます、事前に説明させていただいた審査員はあちらで生の音で聞く形になるのでPAは通しません」

    審査員1「今日はよろしくお願いします」

    審査員2「よろしく」

    審査員3(レコード会社社長)「皆さん素晴らしい演奏を期待しています」

    全員「よろしくお願いします!」

    初月(来た...!)

    初月「あ、あの!」

    社長「ん? ああもしかして君が...」

    初月「はい、今日はお時間を頂きありがとうございます」

    社長「まあ元々ジャズフェスの審査ですから、CDの件は演奏後にお話ししましょう」

    初月「期待していただけたらと思います」

    社長「頑張ってくださいね」

    朝霜「何話してんだあいつ?」

    山風「ほっとこ...」



    ※PA 音響機器のこと、マイクやスピーカー類を指す


    41: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/18(金) 23:44:38.73 ID:iCTtVIvE0

    午前9時30分


    審査員1「では始めてください」

    秋月「はい! 初月!」

    初月「...」スッ...



    ドンツトントトン ドコツタタタタン
    ドンツトントトン ドコツタタタタン


    吹雪(え...!?)

    暁(な、なんかいつもと違う...!?)

    初月「...」

    ドコツトントントン

    秋月(初月! どうしたの!)

    初月「...」

    秋月(は、入るタイミングは... ここ!)

    バーンボーンババーンボーンバ
    バーンボーンババーンボーンバ

    社長「...」

    初月(!? ね、姉さん! なんで合わせてくれないんだ!)

    秋月(照月! 私にあわせて戻して!)チラッ

    照月(うん!)

    ポンパポンポ ポンポンパポンポン

    初月(くっ! 合わせるしかない...!)

    秋月(!! 戻った!)

    社長(ほう...)


    42: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/18(金) 23:45:05.83 ID:iCTtVIvE0

    吹雪(よし! ここはみんなで練習したところ! 入るよみんな!)

    バー バー バー バー バー

    巻雲(行きますよー!)

    秋雲(うーし!)

    バララララー!!


    審査員1(ブラスの練度が高いな...)

    審査員2(安定してる...)

    秋月(巻雲のソロ!)

    バババ バババ バババ バーラーラー!

    巻雲(よーし!)

    バッバラッバー バーラーラーバーラーラー

    社長(ソロもそうだがバッキングがしっかりしている、目立ちすぎずかつ小さすぎない)

    審査員2(一発目からすごいの来たな)

    審査員1(さ、この後どうなる?)


    43: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/18(金) 23:46:21.32 ID:iCTtVIvE0

    初月(僕のソロがもうすぐ来る...! 全ての締めなんだ! 出し切る!)

    バババ バババ バババ バーラーラー!

    バーラーラー バーラーラー バーーーー!

    初月(よし! 僕だけの時間だ!)

    ドンドンドンドンドコドコドコ
    チチチチチン ドンドン

    初月(僕にかかってるんだ!)

    ドコツドンドン

    初月(いける!)

    秋月(初月...!)

    天津風(このソロ... なんか違和感覚えるわ... どうしてだかわからないけど)

    社長(...)

    チンチチチチチドンドンドンドン

    カンカッカッカ

    ドンツトトン!!

    吹雪(ソロ終わりだ!)スウ

    バーーーー!!!



    44: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/18(金) 23:47:02.29 ID:iCTtVIvE0

    審査員1「お疲れ様でした、結果は後日メールにてご連絡させていただきます」

    審査員2(まあほぼ合格だろこれ)

    社長「...」

    初月「村田社長」

    社長「ああ、お疲れ様でした」

    初月「どうでしたか、僕たちの演奏は」

    社長「そうですね... 色々話したいのですがこの後も審査がありますので今晩Blue Trainというバーに来てください、そこで話しましょう 住所は...」

    初月「ここですね、わかりました ではまた今晩」

    秋月「...」


    45: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/18(金) 23:47:31.89 ID:iCTtVIvE0

    午後3時09分
    間宮さんの食堂

    朝霜「あ゛ー! 緊張したなー!」

    吹雪「疲れたねー」

    島風「みんな疲れるのはっやーい」

    夕立「緊張しなかったっぽい?」

    島風「別に」

    電「すごいのです」

    島風「そういえば初月のソロなんか変じゃなかった?」

    吹雪「というかイントロからなんか変だったよね?」

    朝霜「なんか審査員と話してたぜ!」

    電「きっと何かあるのです!」

    吹雪「なんていうか... 一人歩きしてたよね、初月ちゃんのドラム」

    朝霜「ま! でもなんとかなったからいいじゃん!」

    吹雪「...だね! 受かってるといいなー!」

    夕立「受かってるっぽい!」

    電「すごい確信なのです」


    46: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/18(金) 23:48:13.17 ID:iCTtVIvE0

    午後9時57分
    バー Blue Train

    カランカラン

    初月「お待たせしました」

    社長「ああ、いらっしゃい 何か頼みますか」

    初月「じゃあハイネケンを」

    バーのマスター「はい」

    初月「...どうでした、演奏は」

    社長「非常に練度が高い、なのに君たちは結成して2年と聞きました」

    初月「!!」

    社長「特にあのベースの彼女、非常にしっかりしてます」

    社長「ピアノと合わせてしっかり土台を作ってる」

    初月「それは良かったです(さすが姉さん達だ)」

    社長「ブラスもサックスも非常に練習してきたのが伺えます、ジャズフェスには出られるでしょう」

    初月「!!(よし!)」

    社長「それと君のドラムですが...」

    初月(来た!)






    社長「まるで面白くなかった」







    47: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/18(金) 23:48:58.33 ID:iCTtVIvE0

    初月「...」

    初月「...はい?」

    社長「君は一体何がしたいんです? 君だけなんだ、バンドみんなが作った雰囲気に乗ろうとしてない ドラムなのに独り歩きしてる」

    初月「ぼ、僕が... 独り歩き...?」

    社長「せっかく作ったバンドの空気を君だけが無視してる」

    社長「バンドというのはみんなでやるものじゃないのか?」

    社長「みんなで一つの曲を創り出す、それがビッグバンドじゃないのか?」

    初月「う...」

    社長「CDを出してBlue Noteに立つ? 人を踏み台にしようとするその態度も気にくわないですね」

    初月「ち、違う... 僕は...」

    社長「とにかく、CDの件は無かったことにしてください マスター、お会計彼女の分も」


    カランカラン


    初月「...」


    48: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/18(金) 23:50:00.11 ID:iCTtVIvE0

    午後10時23分
    鎮守府近辺

    初月「...」


    「まるで面白くなかった」



    「 君だけなんだ、バンドみんなが作った雰囲気に乗ろうとしてない」



    「バンドというのはみんなでやるものじゃないのか?」



    「みんなで一つの曲を創り出す、それがビッグバンドじゃないのか?」




    初月「独り歩き、か...」

    初月「...」

    ブーッ ブーッ

    初月「...もしもし」

    秋月『初月? 今どこ? 帰りが遅いからちょっと心配しちゃって...』

    初月「なあ... 姉さん...」

    秋月『何?』

    初月「う...ひっく... ごめん...なさい...」

    秋月『初月!? どうしたの!?』


    49: ◆0rjCWOlcd8we 2019/01/18(金) 23:50:51.83 ID:iCTtVIvE0

    初月「僕が... グスッ... 間違ってた...」

    秋月『初月...』

    初月「バンドは... みんなでやるものなのに... 僕は独り善がりで...」

    秋月『...うんうん』

    初月「みんなが作ってた雰囲気を... 僕だけが無視して突っ走ってたんだ...」

    秋月『大丈夫、初月なりに頑張ってたんだもんね... でもちょっと空回りしてただけだから』

    初月「ごめんなさい...」

    秋月『外も寒いでしょ、早く帰っておいで みんな心配してるよ』

    初月「うん...」

    秋月『迎えに行こうか?』

    初月「いや、大丈夫だ 一人で帰れる...」

    秋月『そう...じゃ、気をつけて帰ってね、続きは部屋でゆっくり』

    初月「ああ...」

    秋月『じゃあね!』

    初月「ね、姉さん」

    秋月『何?』

    初月「...ありがとう」

    秋月『どういたしまして! じゃ!』

    プー プー プー

    初月「...」

    初月「いい人達に恵まれてるな... 僕は」



    Chapter 3
    終わり


    54: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/06(水) 14:38:55.94 ID:Fkbo/+WR0

    Bonus Track 1
    My Favorite Things

    某日 午後2時21分
    早霜のバー Lazy Bird


    ガチャ カランカラン

    早霜「あら、いらっしゃい 今日は早いのね」

    照月「こんにちは、うん今日は非番でたまにはゆっくり...」

    早霜「カクテルかしら?」

    照月「ううん、まだ早いしコーヒーだけ」

    早霜「わかったわ、淹れてくるから待ってて」

    Pola「早霜さ〜ん もう一杯いいですか〜」

    照月「で、出来上がってる... まだ2時なのに」

    早霜「非番だからって飲み過ぎるのは感心できないわ」

    Pola「大丈夫ですよ〜 これで最後ですから〜」

    早霜「さっきもそう言ってたじゃないの」

    Pola「む〜 Zaraねーさまみたいに厳しいですね〜」

    照月「あはは...」



    55: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/06(水) 14:39:34.18 ID:Fkbo/+WR0

    Pola「あ、照月さん聞きましたよ〜 ピアノやってるんですって〜?」

    照月「え? う、うん一応」

    Pola「Polaも昔やってたんですよ〜」

    照月「ええっ!?(本当かなあ...)」

    Pola「あ〜その顔は信じてませんね〜 早霜さ〜ん ここのピアノ借りますね〜」

    照月「ちょ、ちょっとPolaさん!」

    早霜「ああ彼女なら平気よ」

    照月「平気?」

    早霜「聴けば、わかる」

    照月「え...?」


    56: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/06(水) 14:40:01.03 ID:Fkbo/+WR0

    Pola「...」スッ


    Perdue and Fugue in C#Major BWV848/Johann Sebastian Bach
    https://youtu.be/tyUGMlmdFY8




    照月(!!)

    照月(うそ...!?)

    照月(そこらのピアニストなんて比じゃないくらいに上手い...!)

    照月(それにバッハの曲を理解した弾き方! チェンバロを意識した指使いをしてる!)

    照月(こんな...)

    照月(こんな上手い人が居たなんて...!)



    57: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/06(水) 14:40:27.43 ID:Fkbo/+WR0

    Pola「あ〜 なんかいい気分でした〜」

    照月「す、すごい! Polaさんピアノやってたんですか!?」

    Pola「だから言ったじゃないですか〜 Pola艦娘になる前はピアノやってたんですよ〜」

    照月「あの、こんなピアノ上手くて... なんで艦娘になったんですか...?」

    Pola「...」

    Pola「...昔は本当に音楽の道を極めようとしてたんです」

    Pola「でもですね...」


    58: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/06(水) 14:41:00.36 ID:Fkbo/+WR0

    ——————
    ——————

    4年前、大きなコンクールがあったんです
    プロへの登竜門と言うべきくらいの

    練習に練習を重ね、本番に臨もうとしてました
    その日の朝はよく覚えてます
    朝食はパンと白身魚、サラダ、淹れたての砂糖たっぷりのドロドロのエスプレッソ
    母親の行ってらっしゃいのキス

    不思議と緊張は無くて、清々しい気持ちで家を出たんです


    でも行く途中で自動車事故があったんです


    怪我をして全治4ヶ月、ピアノは以前のように出来るかはわからないと言われました
    その時にはもう絶望しかありませんでした

    この日のために今までやってきたのに、どうして神様って残酷なんだろうって
    病院でずっと泣いてました、子供みたいに

    指とか腕は奇跡的に完治しました、でも以前のような情熱はもうなくなってしまいました

    もうピアノなんてやめて別のことをやろうとおもって艦娘の募集に目がいって訓練生として日々を送っていました

    それでも心の片隅にはやっぱりピアノがあって悶々とした毎日を送っていたんです

    でもある日...


    59: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/06(水) 14:41:29.56 ID:Fkbo/+WR0

    1年前
    CDショップ

    Pola「...」

    Pola(クラシックのコーナーに来たけど...)

    Pola(何を買うってわけでもない)

    Pola「はあ...」


    〜♪


    Pola「えっ...?」

    Pola(これってバッハの...? でもなにか違う)

    Pola「あの、店員さん」

    店長「何だい嬢ちゃん?」

    Pola「今流れてるこれって... バッハの曲ですよね」

    店長「そうだな、まあアレンジといったところかな」

    Pola「これ、誰が弾いてるんですか」

    店長「ブラッドメルドーっていうジャズピアニスト、そこにCDあるよ なんせ今月発売されたばっかりのアルバムだ」

    Pola「...」

    Pola「なんていうか...自由に弾いてるんですね」

    店長「お嬢ちゃんなんか楽器やってるのかい? クラシック?」

    Pola「昔クラシックを、ピアノを弾いてました」

    店長「どうりで、じゃなきゃ自由に弾いてるなんて感想は出てこない」

    Pola「...」

    店長「俺も昔ピアノやっててな、それもクラシック」

    Pola「やってたんですね」

    店長「だけどヘッタクソだった! ははは!」

    店長「でも音楽は好きでな、だからこうして今CDショップを構えたのよ 音楽に囲まれるってのが長年の夢さ」

    Pola「音楽が好き...」

    店長「そ、ピアノはもうやらないけど音楽は好きなんだよ」

    Pola「音楽が好きだから、ですか...」

    Pola(私は...)

    Pola(ピアノに囚われてたのかな)

    店長「好きであるってだけでも音楽はいいと思うんだよな、俺は」

    Pola「好きなだけでも、いいんですね」

    店長「そうさ! 楽しまなきゃな! で、さっきのアルバムは買うかい?」

    Pola「あ、はい 買いたいんですけれども...」



    ——————
    ——————


    60: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/06(水) 14:42:03.45 ID:Fkbo/+WR0

    Pola「Polaはあの日までピアノと音楽に縛られていたんだと思うんです〜 好きってだけでいいんだって教えてくれたんです」

    照月「いい話ですね!」

    Pola「多分事故にあってからCDショップでの日まで心の中で音楽が嫌いだったのかもしれないです〜 でもそれは違うことだったんだなって」

    Pola「その日からはピアノとも真正面から向き合えるようになってここで時々練習させてもらってるんです」

    照月「知らなかった...」

    早霜「ちょうど居ない時間帯だからかしらね」

    Pola「あ、じゃあせっかくなんでそのきっかけの曲 今から弾きましょうか〜?」

    照月「本当ですか!?」

    早霜「ふふ、今日は楽しめそうね」



    61: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/06(水) 14:44:07.11 ID:Fkbo/+WR0

    Pola「じゃあ、やりますね〜」

    Pola「...」スッ

    After Bach:Rondo/Brad Mehldau
    https://youtu.be/38RAV0tqvvg





    照月(さっきやった曲に似てるけど違う... 弾き方も変えてる)

    早霜「へえ...」

    照月(本当に、本当に...)

    照月(自由だ)


    62: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/06(水) 14:44:35.25 ID:Fkbo/+WR0

    照月「すごい!」パチパチパチパチ

    早霜「素晴らしかったわ」パチパチパチパチ

    Pola「えへへ〜」

    照月「それにしてもこの鎮守府にこんなうまい人が隠れていたなんて...」

    早霜「こっそり練習してる人、意外といるわよ」

    照月「えっ!?」

    早霜「ま、誰だかは内緒」

    照月「一緒にやりたいなあ...」

    Pola「照月さんとも一緒にやりたいですね〜」

    照月「うん! いいですよ! 今度連弾しましょう!」

    Pola「じゃあお互い記念に一杯やりましょう〜」

    照月「さっきこれでおわりっていったじゃないですか...」


    Bonus Track 1
    終わり


    64: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/06(水) 21:27:46.24 ID:Fkbo/+WR0

    Chapter4
    Straight Ahead

    3月1日 午後4時58分
    鎮守府 間宮さんの食堂

    秋雲「...」ソワソワ

    照月「...」ソワソワ

    天津風「きょ、今日なのよね?」

    電「はわわわわわわ」

    暁「れれれレディは緊張なんちぇ」

    巻雲「二人とも落ち着いて」

    吹雪「5時にメールかあ... ちょっと怖いね」

    朝霜「まあなるようになるさ」

    島風「メールおっそーい」


    65: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/06(水) 21:28:13.28 ID:Fkbo/+WR0

    朧「...」

    秋雲「どしたの朧、さっきからだんまりじゃん」

    朧「なんかさ、もしダメだったらって考えが頭をよぎってね」

    朧「積み上げたものが崩れちゃうのかなって」

    秋雲「何言ってんだか」

    朧「!?」

    秋雲「あの朧さんが弱気になるなんてね〜 いつもなら『ここまでやってきたんだから絶対に上手くいってる』とか言っちゃうくせに」

    朧「うっ...」

    秋雲「らしくないよ、前に秋雲に自惚れんなって言ったことあるじゃん あんくらいじゃないと」

    朧「...らしくなかったね」

    秋雲「そそ、らしくないらしくない」

    朧「きっと」

    秋雲「ん?」

    朧「通ってるね、オーディション」

    秋雲「らしくなってきた!」


    66: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/06(水) 21:29:36.39 ID:Fkbo/+WR0

    午後5時00分
    間宮さんの食堂


    ブーッ

    秋月「き、きた!」

    初月「!!」

    涼月「どうですか! 姉さん!」

    秋月「...」

    白露「...」じーっ

    谷風「...」じーっ

    秋月「と...」

    秋月「通ってる...!」



    「「「やったあーーー!」」」



    朝霜「今日はお祝いだな!」

    神風「やったわね!」

    雪風「えへん!」

    朝潮「よ、よかった...」


    67: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/06(水) 21:30:04.16 ID:Fkbo/+WR0

    提督「おっ、みんないるな」

    秋月「あっ! 司令!」

    提督「その様子だと大丈夫だったみたいだな」

    秋月「はい! なんとかなりました!」

    提督「やったな! で、実はサプライズで間宮と伊良子に頼んでお祝いパーティーを夜に開いて貰うよう準備してもらった」

    谷風「いつの間に!?」

    間宮「みんなおめでとう! 今日はお祝いね!」

    伊良湖「うでによりをかけて作りますよ!」

    吹雪「わあ...」

    朝霜「やったな!」

    秋雲「通ってなかったらどうするつもりだったのさ」

    提督「笑って誤魔化すさあ!」

    秋雲「ヒューッ!」

    提督(まああいつらなら絶対落ちない確信あったし)


    68: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/06(水) 21:30:51.86 ID:Fkbo/+WR0

    午後8時00分
    間宮さんの食堂

    秋月「わあ...!」キラキラ

    初月「これ、全部食べていいのか!」

    照月「ご馳走だね!」

    涼月「ええ!」

    間宮「さあみんな召し上がれ!」

    伊良湖「ごゆっくり!」


    「「「いただきまーす!」」」


    電「おいしいのです!」

    暁「♪」

    卯月「これもらいっぴょん!」

    白露「あーっ!」

    弥生「これあげる」

    白露「いいの!?」


    69: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/06(水) 21:31:35.54 ID:Fkbo/+WR0

    朧「忙しくなりそうだね、明日から」

    秋雲「お、もうその話しちゃう?」

    秋月「明日からの練習かあ...」

    朧「まだ、油断できない 通っただけじゃきっとダメ」

    秋雲「おおー強気になったねえ〜」

    朧「秋雲」

    秋雲「ご、ごめんて」

    秋月「どこを詰めようかな...」

    朧「こっちはセクションでもう少し詰めようかと思ってる」

    秋雲「こっちは個人練かなー」

    秋月「合奏でみんなの様子見たいなー」

    秋雲「うわ見事にバラバラ」

    朧「いつも通りやればいいんじゃない?」

    秋雲秋月「「あっ」」



    70: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/06(水) 21:32:58.41 ID:Fkbo/+WR0

    2月10日 午前9時45分
    某レコード会社 社長室

    社長「...」

    社長(あの日は彼女にひどいことを言いすぎた)

    社長(つい熱くなってしまった)

    社長(オーディション全体を通してみてもやっぱりあのバンドはすごかったんだ)

    社長(もっと伸びる、そう思ってあんな酷いことを...)

    ガチャ

    秘書「社長、そろそろお時間です」

    社長「なあ水谷君」

    秘書「何でしょうか」

    社長「今は... ジャズが売れると思うか?」

    秘書「...恐れながら申し上げますが正直厳しいかと」

    社長「その通りだ、今はジャズを聴く人は少なくなってきた」

    社長「プレーヤーも」

    社長「だがな、その中でもジャズをやっている若いプレーヤーがこの前『CDを出したいからオーディションの時に聞いてくれ』なんて内容のメールを送ってきたんだ」

    秘書「それは... なかなか肝が据わってますね」

    社長「ああ、若いんだなって思ったよ だからこそ私は真剣に聴いた そして真剣に結果を伝えた」

    秘書「結果の方はいかがでした?」

    社長「まだ出すには早い、と思って辛口のコメントをさせてもらった」

    社長「でも面白かったんだ、彼女たちの演奏は」

    社長「きっと伸びてくれる、そう思った」

    秘書「...」

    社長「今のジャズには若い力が必要なんだ」

    社長「彼女たちみたいな」


    71: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/06(水) 21:34:19.50 ID:Fkbo/+WR0

    3月16日 午後6時00分
    鎮守府 大合奏室

    秋月「はい! おはようございまーす!」

    「「「おはようございまーす!」」」 「ぽーい」 「なのです」

    秋月「じゃあ早速Nuttville頭から通します! カウント!」

    初月「ワンツースリー...」カンカンカン




    秋月「はいありがとうございます! 朧のソロ前までもう一回やってもらおうかな? 朧と秋雲はもうちょい寄せて吹いてくれるといいかな?」

    朧「秋雲、あたしにあわせ...」

    秋雲「朧、こっちに寄せ...」

    朧「む」

    秋雲「あれ」

    朧「こっちに」

    秋雲「こっちに」

    朧 秋雲「「あわせて」」

    朧「むむむ...」

    秋雲「ぐぬぬ...」

    吹雪「け、喧嘩はだめだって!」あわあわ

    巻雲「いつも通りだから平気だよ...」

    初月「もう慣れたな」

    秋月「もう! お互いに合わせるの! じゃもう一回頭から!」

    初月「ワンツースリー...」カンカンカン


    72: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/06(水) 21:34:59.66 ID:Fkbo/+WR0

    4月1日 午後8時30分
    トランペットセクション合奏室

    秋雲「はーいじゃあ一旦休憩〜」

    雪風「秋雲さん!」

    秋雲「んー?」

    雪風「トロンボーンの人たちみたいにおやつタイムにしましょう! 持ってきました!」キラキラ

    秋雲「歯ブラシ持ってきてないからパス」

    電「同じくなのです」

    卯月「ごめんぴょん」

    雪風「がっかりです...」しょぼん

    秋雲「練習終わったらね」

    雪風「はい!」キラキラ

    電「それにしても時間が経つのは早いのです」

    暁「もう4月かあ」

    弥生「あと一ヶ月...」

    秋雲「ま、みんなよくついてきたよね 本当に」

    卯月「無茶振りな曲選だったぴょん」

    弥生「そういうこと言わない...」

    雪風「雪風は楽しかったです!」

    電「電もなのです」

    暁「暁は...」

    電「どうしたのです?」

    暁「うーん... 色々ありすぎて感想が出てこないわ、忙しかったもの」

    秋雲「まあバタバタしてたよね」

    暁「こういうのは全部終わってから振り返りたいわ」

    暁(決まった! 今のはレディらしさ全開よ!)ドヤアア

    電「暁ちゃん絶対今レディらしく決まったとか思ってるのです」

    暁「な、なんでわかるのよ!」

    雪風「図星です!」

    秋雲(はは、やっぱり楽しいわこのセクション)

    秋雲(...最高)


    73: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/06(水) 21:35:33.52 ID:Fkbo/+WR0

    4月27日 午後7時30分
    サックスセクション合奏室

    朧「じゃあSixteen menやるよ A1小節前をアウフタクトで入ってB前まで」

    吹雪「はーい」

    夕立「ぽーい」

    朧「ワン、ツー ワンツー」

    バーラバラバラバラバラバラバラッババラバラ...

    ※アウフタクト 小節の頭ではなく途中から始まること



    朧「はいオッケー 島風、指は回ってるけどまだただの8分音符になってる たしかにテンポは早いけどスウィング感は欲しい、もっと後ろに引っ張って あともう少しだよ」

    島風「はーい」

    朧「朝潮はまだリードに寄せられると思うから吹雪のリードをよく聴いて、一番経験浅いのにここまでついてきたのはすごいから自信持って」

    朝潮「はい!」

    朧「夕立もまだまだスウィング感詰められるかな、でもバリトンとして本当によくできてると思うからその調子で」

    夕立「ぽい!」フンス

    朧「で、吹雪」

    吹雪「は、はい!」

    朧「あんな下手くそだったのに、リードアルトとして立派に成長したね」

    吹雪「へ?」

    朧「一番頑張ったと思う、この調子で」

    吹雪「きゅ、急にどうしたのさ朧ちゃん!」

    天津風「明日は台風かしら」

    朧「天津風も、最初フルートが入ってくれるってきいて頼もしかった 本当にありがとう」

    天津風「な!? 褒めてもなにも出ないわよ!」

    夕立「ハートの煙が出てるっぽい」

    朧「なんかね、来るところまで来たんだなって」

    吹雪「そうだね...」

    夕立「ジャズフェスっぽい!」

    朧「全力で行こ」

    夕立「ぽい!」

    朝潮「はい!」

    島風「はーい」

    天津風「うん」

    吹雪「うん!」




    74: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/06(水) 21:36:33.99 ID:Fkbo/+WR0

    5月2日 午後9時30分
    鎮守府 大合奏室

    秋月「はい皆さんお疲れ様です!」

    秋月「いよいよ明日からジャズフェスです、私たちは3日目! ある意味トリですね! 全力で行きましょう!」

    「「「おー!!」」」

    秋月(ここまできた、みんなついてきてくれた)

    秋月(ぶちかまそう)

    Chapter4
    終わり


    80: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/11(月) 00:29:44.57 ID:kE4fK5LV0

    Chapter 5
    Madcap


    5月3日 午前10時00分
    ジャズフェス会場


    秋月「さて...!」

    朝霜「着いたなー!」

    江風「なんかおもったよりすごくねえかこれ?」

    天津風「規模が大きいわ」

    夕立「演奏する場所が結構あるっぽい?」

    朝潮「私たちはDホールで行うみたいです」

    神風「屋外もあるわね」

    秋月「今日はその視察って事で! 一回どんなバンドが演奏するかも見たほうが刺激になるかなって」

    朝霜「うっしゃーいったろー!」



    81: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/11(月) 00:30:14.23 ID:kE4fK5LV0

    午前10時15分
    Dホール


    ガヤガヤガヤガヤ


    白露「うひゃーすごい人だかり...」

    巻雲「ここでやるんですね〜」

    谷風「こいつぁ粋だねえ!」

    山風「わあ...」

    吹雪「あっ はじまるよ!」




    82: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/11(月) 00:30:47.08 ID:kE4fK5LV0

    Point G/Electro Deluxe
    https://youtu.be/c1kmQ-PcpnY



    ダッ ダラーダラ ダラーダラ ダラダラ

    バララバラララララララーラ ラーラ バッバラー



    朝霜「うわ... す、すげえ...!」

    秋雲「レベル高...」

    照月「テナーをフィーチャーしてるね」

    江風「な、なンか 武者震いしてきたぜ...」

    朧「ソロに入った!」


    バラバララララー ラーラー ラーラーラー


    朧「すごい...!」キラキラ

    夕立(朧ちゃんがキラキラしてるの珍しいっぽい)

    吹雪「あっ! 次ソプラノの人だ!」

    パラー パパラー

    朧(ひさびさにソプラノも吹きたいな)




    ーーーーーーーーー
    ーーーーーーーーー




    83: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/11(月) 00:31:20.70 ID:kE4fK5LV0

    パチパチパチパチ ヒューッ!

    イエー!! ウォーウ! パチパチパチパチ


    吹雪「すごかった...」パチパチパチ

    夕立「かっこよかったっぽい!」パチパチパチ

    朧(ソロが痺れた)パチパチ

    谷風「しかしこんなところで出来るなんてねえ」パチパチパチ

    雪風「他の場所も見に行きたいです!」

    天津風「私はここに残るわ」

    卯月「同じくぴょん」

    朝霜「アタイは雪風と同じかな」

    秋月「じゃあ各自解散かな? 鎮守府に戻るもよし、見ていくもよし!」

    巻雲「はーい」





    84: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/11(月) 00:31:47.75 ID:kE4fK5LV0

    午後13時02分
    屋外ステージ

    吹雪「お昼も食べたし続き行こ!」

    夕立「あっ! あそこでやってるっぽい!」

    朧「どれ... !!」

    朧「あれって...!」




    This I Dig if You/Olivier Pinto septet
    https://youtu.be/fvaAO1ry1G4




    朧「モブレーの曲やってる! 7人は珍しい...」

    夕立「誰っぽい?」

    朧「テナー奏者、アタシ一番好きなサックスの人」

    吹雪「へえ...」

    朧「アタシ、ちょっとここで聴いてる」

    吹雪「あ、じゃあ私も聞こうかな」

    夕立「夕立たちは別のところも見てくっぽい」

    朝霜「じゃあなー」

    雪風「あっちも面白そうです!」

    吹雪「あ、じゃあねー」


    85: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/11(月) 00:32:18.87 ID:kE4fK5LV0

    朧「この人たちも、やっぱり上手いなあ」

    吹雪「そういえばハンクモブレーって私知らなかったな...」

    朧「テナーサックスのミドル級チャンピオン、なんて言われてる」

    吹雪「ミドル級?」

    朧「コルトレーンのようにも激しくなく、スタンゲッツみたいに丸いわけじゃない なんて言われてる」

    朧「だけどアタシにとってはずっと聴いていたい音だった」


    ※ テナーサックスのミドル級チャンピオン ジャズ評論家のレナード・フェザーによってそう呼ばれた、決して平凡という意味ではない


    86: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/11(月) 00:32:49.69 ID:kE4fK5LV0

    朧「秋雲に誘われてジャズを始めようってことになって、だれか好きなプレーヤー見つけた方がいいって言われた」

    朧「でもだれがいいかってわからなくて適当にスマホで検索して... そうしたら偶然この曲と出会った」

    吹雪「へえ...」

    朧「サックスなんて最初全然わからなかった、だけど初めて聴いた時ずっと聴いていたいって思った」

    朧「だから今でもモブレーは好き」

    吹雪「そうなんだ...」

    朧「とか言ってる割にはアタシソロは激しめに吹くことにしてるけどね」

    吹雪「あ、おとなしめの人なんだね」

    朧「うん、歌うような感じの音 今やっているアタシのプレーとは違うかもしれない、だけど好き」

    吹雪「アタシも好きなプレーヤー見つけようかな...」

    朧「むしろ今までいなかったの?」

    吹雪「ああなんかね、どれもかっこいいから決めらんなくて...」

    朧「ま、いずれ見つかると思うよ」

    吹雪「見つける」

    朧「ん?」

    吹雪「見つかるかな、じゃなくて見つけるよ 私もそういうのに早く出会いたい!」

    朧「...そうだね、見つけよう」

    吹雪「うん!」



    おまけ
    原曲
    This I Dig of You/Hank Mobley
    https://youtu.be/Rp0mqsoT43w



    こちらもどうぞ



    87: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/11(月) 00:33:16.32 ID:kE4fK5LV0

    5月4日 午前10時00分

    山風「2日目も人がいっぱい...」

    巻雲「すごいですね〜」


    〜♪


    山風「トロンボーンの音...」

    山風「あっちかな...」タッタッタッ

    巻雲「あっ待って〜!」


    88: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/11(月) 00:33:43.59 ID:kE4fK5LV0

    午前10時02分
    Cステージ

    山風「ここだ...」

    巻雲「トロンボーンのカルテット、珍しいですね」

    山風「あっ、始まる...」


    Carcassonne/Maniacal 4
    https://youtu.be/RxFSTBuHh3M




    バー バー バー バー


    山風(わあ...)

    山風(すごく暖かい... この曲)


    バラーバララー バッバラーバラーバラー

    山風「なんか変わった...」

    巻雲「4ビートになりましたね〜」

    山風(すごく雰囲気が好き...)

    山風(ジャズフェスってこういう出会いがあるんだ)


    ーーーーーーーーーー
    ーーーーーーーーーー



    89: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/11(月) 00:34:10.86 ID:kE4fK5LV0

    パチパチパチパチ


    山風「す、すごい...!」パチパチパチパチ

    巻雲「よかったですね〜」パチパチパチパチ

    山風「ねえ...ここ、もっと聴いてていい...?」

    巻雲「いいですよ〜 もっと聴いてましょう」

    山風「わ、わあ〜い!」キラキラ


    90: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/11(月) 00:34:41.63 ID:kE4fK5LV0

    午後2時34分
    Fステージ

    涼月「あら、ヴァイオリンが居ますね 珍しい...」

    初月「姉さんたち、ちょっと見ていこうか」

    涼月「いいですよ、お初さん」

    照月「いいね!」

    秋月「うん!」



    Armando's Rumba/Paweł Kaczmarczyk Audiofeeling Trio
    https://youtu.be/sZuq8Rtygas






    初月「ほう、チックコリアの曲か」

    秋月「練度が高い...!」

    照月「ヴァイオリン素敵...」

    涼月「いいですね」



    ーーーーーーーーー
    ーーーーーーーーー


    91: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/11(月) 00:35:08.62 ID:kE4fK5LV0

    パチパチパチパチ

    秋月「すごかったね!」パチパチ

    初月「ラテンもいいな」パチパチ

    照月「ピアノもかっこよかったなあ」パチパチ

    涼月「いいですね」パチパチ

    照月「にしても明日本番ってなんか実感わかないなあ」

    初月「はは、気が緩んでるぞ姉さん」

    照月「なんか昨日からずっと『お客さん』として聴いてるじゃない? だからこう『プレイヤー』としてでるってのにまだ実感が...」

    秋月「明日はさ」

    照月「ん?」

    秋月「明日は楽しんでやろう」

    照月「楽しんで...か」

    涼月「ふふ、そうですね」

    秋月「今までも、恐れ知らずで私たちやってきたんだから 今回もきっとうまくいく」

    初月「恐れ知らずか、確かにそうだ 初めて半年でライブハウスに殴り込んだりいきなりやれと言われた初心者だらけのビッグバンドを率いたり、色々無鉄砲にやってきたな」

    照月「そんなだったね...」

    涼月「半年でのくだり、初めて聞きましたよ」

    初月「言ってなかったな、あれはあまりに無謀だった」

    秋月「だから今回もきっとうまくいく、楽しもう!」

    涼月「ええ」

    初月「ああ」

    照月「うん!」


    92: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/11(月) 00:35:37.82 ID:kE4fK5LV0

    午後10時01分
    鎮守府 サックスセクション合奏室

    吹雪「...」

    バラバラバラララララー

    吹雪「...」

    バララララララー

    吹雪「ふう...」

    吹雪(なんか... 定期演奏会より緊張してきた)

    吹雪(あんなに練習したのに、まだどこかダメなんじゃないかって不安が...)

    吹雪「うあー!」


    ガチャ


    朧「あれ、まだ練習?」

    吹雪「あ、おつかれ朧ちゃん」

    朧「...練習してもまだ不安って思ってるでしょ」

    吹雪「な! なんでわかるの!?」


    93: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/11(月) 00:36:05.04 ID:kE4fK5LV0

    朧「吹雪」

    吹雪「は、はい!」

    朧「ビビるなよ」

    吹雪「...」

    朧「恐れたら、負け」

    吹雪「恐れたら負け...」

    朧「アタシがどうして堂々と吹けるかっていうと...」

    朧「リードアルトが支えてくれるから」

    吹雪「!!」

    朧「そう、吹雪が支えてくれるから、今まで堂々と吹けた」

    朧「だから、ビビりそうになったらみんなが支えてくれることを思い出して」

    朧「...っと、じゃアタシは忘れ物とりにきただけだから帰るね もうそろそろ寝た方がいいよ」

    吹雪「え、あ うん」

    朧「じゃ、おやすみ」

    朧「おやすみ」


    ガチャ


    吹雪「...」

    吹雪「支えてくれたから、か...」

    吹雪「私、頑張るね 朧ちゃん」



    Chapter 5
    終わり


    98: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/13(水) 21:02:54.10 ID:ZWHgg9EW0

    Chapter 6
    Countdown


    5月5日 午前6時00分
    鎮守府 駆逐艦寮 秋月型の部屋

    ピピピピピピピ!!

    カチッ

    秋月「...ううん」ゴソゴソ

    照月「くー...」

    初月「ぐー...」

    涼月「すう...」

    秋月「...」

    秋月(顔洗お)

    秋月「ふああ...」

    ジャー バシャバシャバシャ

    ごしごし

    秋月「よし!」


    99: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/13(水) 21:03:35.23 ID:ZWHgg9EW0

    秋月「さ! みんな起きて! 朝だよ!」

    涼月「おはようございますねえさ... すう」スヤァ

    照月「涼月しっかり!」

    初月「おはよう」

    秋月「おはよう! みんなも顔洗っておいで!」

    涼月「すう...」

    照月「起きて〜!」


    100: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/13(水) 21:04:06.24 ID:ZWHgg9EW0

    午前6時10分
    卯月と弥生の部屋

    弥生「卯月、起きて...」

    卯月「うーん後3時間ぴょん...」

    弥生「バカなこと言わないで... 今日本番でしょ」

    卯月「うーん...」

    卯月「...」

    卯月「そうだったぴょん!!」ガバッ

    弥生「着替えたら朝ごはん食べに行こ」

    卯月「わかったぴょん」


    101: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/13(水) 21:04:32.78 ID:ZWHgg9EW0

    午前6時30分
    間宮さんの食堂

    秋月「おはようございます! A定食大盛りで!」

    初月「僕はB定食で」

    涼月「A定食を」

    照月「C定食お願いします! 照月も大盛りで!」

    間宮「おはよう、あら 今日は気合入ってるわね」

    初月「今日は演奏本番なんだ、元気をつけなきゃな」

    間宮「あらそうなの! 頑張ってね!」

    秋月「はい!」




    暁「ついにきちゃったわ本番...」

    響「暁、お箸が止まってるよ」

    雷「そんなんじゃダメよ! 大丈夫! うまくいくわ!」

    電「はわわ...」

    暁「定期演奏会の時と同じくらいドキドキしてきたわ」

    電「なのです」




    江風「姉貴ー なンか飲むかー? 取ってくるぜー」

    山風「あ、じゃ、じゃあ コーヒー 砂糖3つにミルク入りで...」

    夕立「お茶が飲みたいっぽい!」

    江風「あいよー」




    朝霜「楽しみだな! 今日!」

    巻雲「自信満々ですねー!」

    朝霜「早く吹かせろー!」

    神風「そわそわ」


    102: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/13(水) 21:05:00.80 ID:ZWHgg9EW0

    朝潮「おはようございます!」

    朧「おはよ」

    吹雪「おはよう朝潮ちゃん」

    朧「気合入ってるね」

    朝潮「5時に目が覚めました!」

    吹雪「そ、それはすごい入りようだね...」




    天津風「今日が本番かあ...」

    島風「あっという間だったねー」

    天津風「ま、いつも通りやりましょ それだけの事はやってきたんだから」

    島風「スカしてるねー」

    天津風「な、なによ!」

    島風「へへーん」





    谷風「いやーこの谷風さんがジャズフェスたあ驚いたね」

    白露「いっちーばーん目指すよ!」

    秋雲「あんまり気合い入れすぎんなよー」

    雪風「楽しみです!」キラキラ



    卯月「...ご飯が喉を通らないぴょん」

    弥生「...」もぐもぐ

    卯月「こんな時でも平常心なのはさすがだぴょん...!」


    103: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/13(水) 21:05:30.40 ID:ZWHgg9EW0

    午前10時00分
    ジャズフェス会場

    秋月「本番は15時から、集合はDホール裏に14時40分! 皆さんそれまで自由行動です! 一旦解散!」


    「なンか急に緊張してきたぜ!?」 「いつも通りに、ですよ〜」

    「あっち行くっぽい!」 「わ、まって」


    秋月「...」

    秋月「ふう...」

    秋月「後五時間か...」

    秋月(長いようで、短い)

    朧「どこか行く?」

    秋月「え? ああどこも決めてなかったかな」

    秋雲「...静かなとこ、行かない?」

    朧「会場出るの?」

    秋雲「そ」

    秋月「うん、別にいいよ」


    104: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/13(水) 21:05:58.34 ID:ZWHgg9EW0

    午前10時20分
    河川敷

    秋雲「悪いね、なんかこんなとこまで付き合わせて」

    朧「別にいいよ」

    秋雲「なんか本番前だってのに思い出話したくなっちゃってさ」

    秋月「思い出かあ...」

    朧「確か最初は秋雲がジャズやろうって持ちかけたんだっけ」

    秋雲「そうそう」

    秋月「そういえばずっと聞いてなかったけどどうしてジャズやろうって持ちかけたの?」

    朧「あ、そういえば」

    秋雲「そこ聞く?」

    朧「そりゃ気になるよ、聞いてもなんとなくとしか言わなかったし」

    秋雲「あー...」

    秋雲「実を言うとね...」

    秋雲「どんな気持ちなのか知りたかったから」

    朧「気持ち...?」

    秋月「それってどういう...」

    秋雲「...」


    105: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/13(水) 21:06:23.17 ID:ZWHgg9EW0

    艦娘になる前にね、すごく仲よかった子が居たのさ

    その子父親がトランペットやってて母親はジャズシンガー、ライブハウスも持ってた それに影響されてその子もトランペットやってた

    その子の家に遊びに行くといろんなCD貸してくれたっけなあ、アートブレイキーにジョンコルトレーン、マイルスデイヴィス 今思うとその時もうちょっとちゃんと聴いておけばよかったかな... はは

    自分がが艦娘になるって言った時、別れる前に演奏してくれたのも懐かしいね

    その子、本当にジャズが好きでね プロになる日も近かったんじゃないかな 海外の音大に行くって言ってたから英語も一生懸命やってた

    離れてからはメールとかたまに手紙でやり取りしあってたかな

    でもある日からメールが来なくなった

    しばらくしてから手紙が秋雲宛に届いてさ、その子 ガンで亡くなってた

    その子死ぬ間際までトランペットを離さなかったらしいんだよ

    だから知りたかった

    どうしてジャズにそこまで熱中できたんだろうって


    106: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/13(水) 21:06:51.63 ID:ZWHgg9EW0

    秋月「...」

    朧「...」

    秋雲「だから気持ちを知りたかったんさ」

    秋雲「そこまで夢中になれるものを持ってたのが、少し羨ましかったのかもしれない」

    秋雲「やってみれば気持ちが少しは理解できるのかなって、思ったんさ」

    秋月「そうだったんだ...」

    朧「こんな事聞くのもあれだけど...」

    秋雲「ん?」

    朧「理解、できたの? その気持ちは」

    秋雲「...まだ理解するには遠いけど」

    秋雲「好きだって言えるさ、ジャズは」


    107: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/13(水) 21:07:19.84 ID:ZWHgg9EW0

    午後2時40分

    Dホール 舞台裏


    秋月「みんな集まりました!? 楽器出してチューニングします!」

    天津風「いよいよね...!」

    朝潮「はい!」

    江風(平常心平常心...)

    雪風「頑張ります!」キラキラ

    吹雪「サックス集まって下さーい! チューニングしまーす!」

    巻雲「はーいトロンボーンやりますよー」

    秋雲「はいしゅーごー」


    108: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/13(水) 21:07:46.01 ID:ZWHgg9EW0

    午後2時55分
    Dホール


    白露「舞台袖から覗いたけど人結構いるね〜...」

    卯月「緊張してきたぴょん...」

    秋月(いよいよ本番...!)

    秋月(大丈夫! いつも通りにやる!)

    初月「姉さん」

    秋月「初月、どうしたの?」

    初月「火をつけよう」

    秋月「え?」

    初月「客の心に火をつけるぞ」

    初月「僕たちはそれができるほどの腕は持ってるはずだ」

    初月「やろう」

    秋月「...そうね! やろう!」

    初月「ああ!」


    109: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/13(水) 21:08:25.83 ID:ZWHgg9EW0

    午後2時59分

    ザワザワザワザワ

    「艦娘のバンドかー どんなんだろ?」 「さあな、まそんな期待はしないほうがいいぜ」

    「次のバンドが本命だしね」 「ま、ちょっとだけ期待かな?」



    初月「...」

    初月(好きに言え、見てろよ)

    初月(客の心に)

    初月(火をつける)

    Chapter 6
    終わり


    112: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 21:53:24.03 ID:ZEl43gq80

    Chapter 7
    The Heat’s on

    午後2時57分
    Dホール 後方席

    社長「確か彼女たちの番はこの時間だったはず...」

    社長「...」

    社長「見させて貰うよ」


    113: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 21:54:03.38 ID:ZEl43gq80

    午後3時00分

    吹雪(!! 時間だ!)

    夕立(突撃っぽい!)

    雪風(頑張ります!)

    秋月「...」

    秋月「よし!初月!」

    初月「ああ!」

    初月「...」スッ




    Caravan/Duke Ellington
    https://youtu.be/TS-G4UQTfUo





    ドンツドドドン ドンツドドドン


    社長「...」


    秋月(よし! いい感じ!)

    秋月(ここで入る! 1、2、3、4!)


    バーンボーンババーンボーンババーンボーンババーンボーンバ


    照月(この感じ... 乗れる! うん! いける!)


    ポンパンポンポンポンパポンポン


    客A(な、なんだこいつら...)

    客A(もうリズムセクションだけでわかる)

    客A(上手いぞこいつら)


    114: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 21:54:34.09 ID:ZEl43gq80

    吹雪(みんな行くよ!)

    秋雲(さー行くよー!)

    巻雲(入ります!)


    バーバーバーバーバーバララララ!!



    社長(!!)

    客B「あいつら...艦娘なんだよな...」

    客C「次バンドの前座どころじゃねえぞこれ...」

    客B「トリいけるだろ...」




    バララー バーバッババーラバラッバー
    バラッババーラッバラッバー
    バララバラバラッバー


    社長「...」


    115: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 21:55:06.59 ID:ZEl43gq80



    秋月(巻雲! ソロ!)

    巻雲(行きますよ〜!)



    バッバラバーババババーラーラー

    バッバラッバーバーバーバーバーバーバ

    巻雲(いつも通り、練習通りに)

    巻雲(そうすれば)

    巻雲(最高のパフォーマンスが出来る!)

    客D(このトロンボーン何者だ...?)

    客E(トロンボーンってこんな色あざやかにできる楽器だったんだな)

    客A(おい艦娘って楽器も出来んのか!?)



    ヒューッ! パチパチパチパチ


    照月(うん! ナイスソロ!)

    秋雲(こっちも負けてらんないね)


    116: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 21:55:34.96 ID:ZEl43gq80

    初月「...」

    初月(僕の仕事はバンドを支える事)

    初月(もう独り歩きはしない)

    初月(みんなで一つの音を作る!)

    バーラーラーバーラーラーバー!


    吹雪(初月ちゃんのソロだ!)

    秋月「...」

    秋月(初月... きっと出来るよ)

    秋月(あなたは一人じゃない)

    社長「...」

    社長(さあ、見せてもらうよ)


    117: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 21:58:09.36 ID:ZEl43gq80

    初月「...っ!」


    ドンドンドコツドドド チチチチチ



    「まるで面白くなかった」



    初月「...!(集中しろ...!)」



    チチチドンツツツドドド



    「 君だけなんだ、バンドみんなが作った雰囲気に乗ろうとしてない」



    初月(迷うな...! ソロは迷っちゃいけない...!)



    ドコツドンドドンチチン



    「バンドというのはみんなでやるものじゃないのか?」



    初月(僕はもう...)



    「みんなで一つの曲を創り出す、それがビッグバンドじゃないのか?」



    初月「独りじゃない」






    118: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 21:58:35.46 ID:ZEl43gq80

    ドンドドドドドコドコドコドコチンチチチ

    ドンカカカカッカ

    ドコドコドコドコドコ


    社長(ああ、そうだ きっとそうだ)

    社長(私は...)

    社長(こんな)

    社長(こんなバンドに出会うために会社を建てたのかもしれない)





    ツガン!


    バーーーー!!!







    119: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 21:59:17.03 ID:ZEl43gq80

    ウォーッ! ヒューッ! イエー!
    パチパチパチパチ





    秋月「皆さんこんにちは! 本日はこのジャズフェスに足を運んでいただき誠にありがとうございます! 私たちは艦娘だけのビッグバンド! Swing Girlsです! 」


    ヒューッ! パチパチパチパチ


    秋月「さて、先程お送りさせていただいた曲はDuke EllingtonのナンバーでCaravanでした!ソリストの紹介をします!」

    秋月「トップバッターを務めてくれたのはオントロンボーン巻雲!」


    パチパチパチパチ


    秋月「そして熱いドラムソロを轟かせてくれました! オンドラムス初月!」


    パチパチパチパチ


    秋月「続いてお送りします曲は先程とは打って変わって静かな曲をお送りしたいと思います、最近これを聴きながら夜散歩するのが趣味ってひとがうちのバンドにもいるんですよね...」

    秋月「っと...ちょっと転換がまだですね、この曲トランペットではなくフリューゲルホルンを使うんですよ それでちょっと時間が... あ、終わりました? それじゃあ演奏の方参りたいと思います!」

    秋月「Rob Partonのナンバーで On a Misty Nightです、どうぞ」


    120: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 21:59:49.79 ID:ZEl43gq80

    初月「ワン、ツー ワンツースリーフォー」


    On a Misty Night/Rob Parton’s Jazztech Big Band
    https://youtu.be/9xWzjWJIqWk




    ポンポロロン ポンポンポポンポポン

    客A(やっぱリズムの子達上手いな)

    客B(4ビートはいいねえ)




    吹雪(よし! テーマ!)

    夕立(みんなで支えるっぽい!)

    朧(行け! 吹雪!)

    パーラララー パーラッパラー パラー
    パラー パラ パララー


    社長(あのリードアルト、申し分ない技量だ)

    客C(痺れるねえ)


    121: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:00:20.06 ID:ZEl43gq80

    雪風(雪風の出番です!)

    パパーララー パラーララー

    パパーパララー パララーパーラララーララー

    客C(フリューゲルの柔らかい音、好きだな)

    客F(いいソロだ)

    秋雲(...立派に育ったね、ホント)

    秋雲(前に音楽が大好きって言ってたけど、あれはホントだったみたいだね)

    パチパチパチパチ


    122: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:00:52.18 ID:ZEl43gq80

    朧(さ、出番だよ 吹雪)

    バッバーラ バーバー!

    吹雪(よし!)

    バーラーバラーラーラー

    バーラーラー


    ーーーーーーーー
    ーーーーーーーー

    「えーっと... あ、あの朧ちゃん」

    「どうしたの」

    「On a Misty Nightなんだけど私だけがずっとテーマ吹いてなおかつ長い尺のソロとってるみたいなんだけど...」

    「そうだね」

    「そ、そうだねって!」

    「行けると思ったから、選んだ」

    「この曲選んだのってまさか...」

    「アタシ」


    ーーーーーーーー
    ーーーーーーーー



    吹雪(そうだ、この曲は朧ちゃんが選んでくれた曲なんだ)

    吹雪(その期待に応える!)

    吹雪(みんなが支えてくれてるんだ!)

    バーララーララーララー バーラーララララーララー

    客G(!! 最高潮になった!)

    客H(すごいもん聞けたな、こりゃ)

    朧(一緒にやれてよかったよ、本当に)

    パチパチパチパチ


    123: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:01:21.46 ID:ZEl43gq80

    吹雪(テーマに戻る!)

    バーラーラーラーララーララ

    バラーバラ バララー

    客I「...」

    客I(いつか)

    客I(こういう人たちをうちのライブハウスに呼びたい)

    客I(こんな音が出る店にしたかったんだよなあ...)

    バララーバラララ バララバッラッバー

    バララー パー...


    124: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:01:47.95 ID:ZEl43gq80

    パチパチパチパチ ヒューッ!


    秋月「ソリストの紹介をします」

    秋月「実に繊細なソロを披露してくれました、オンフリューゲルホルン雪風!」

    パチパチパチパチ イエー!

    秋月「そして艶のあるテーマとソロを披露してくれました、オンアルトサックス吹雪!」

    ヒューッ! パチパチパチパチ ウォーウ!

    秋月「さて、ここまでラテン4ビートとやってきて次はなんだろう? と思ったら、またラテンをやらせていただきます!」

    「おっ!」 「やれやれー!」

    秋月「先程はしんみりとした夜の情景が浮かんできましたが... 次はそうですね、夏! 夏の炎天下が浮かんできたらいいなと思います!」

    秋月「ではそんなわけで次行きましょう、転換大丈夫ですか?」

    秋月「ではBuddy RichのナンバーでNuttvilleです、どうぞ」


    125: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:02:17.68 ID:ZEl43gq80

    初月「ワンツースリー」カンカンカン

    Nuttville/Buddy Rich
    https://youtu.be/XDLAxkZ-lLs



    カッ

    ボッボーバ ボッバーバ ボッボーバ ボッボーバ
    ボッボーバ ボッバーバ ボッボーバ ボッボーバ
    バラララー バッバーバララー ララー!


    客A(おお初っ端から飛ばすね)


    バッババララー バーラー バッババララー バーララー


    朝霜(やったるぜー!)

    江風(よっしゃー!)


    126: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:02:46.80 ID:ZEl43gq80

    秋月(さ、朧! ソロだよ!)

    吹雪(頑張れ朧ちゃん!)

    ババッババッババッバーバ ババッババッババッバーバ ババッババッババッバーバ ババッババッババッバーババ!

    朧(ここだ!)

    バラララララララララバララーラ

    社長「!!」ゾクッ

    客D(なんだこのテナー!?)

    客C(なんなんだこいつら一体!?)

    朧(よし! いける!)

    朧(ありったけを! ぶつける!)

    朧(自分の内面をさらけ出すようなソロを! 全力で!)

    客J(もう完全にあの子の世界だ!)

    客K(すごい...)



    127: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:05:15.32 ID:ZEl43gq80

    朧(ソロが終わる! 秋雲! パス!)

    ババッババッババッバーバ ババッババッババッバーバ ババッババッババッバーバ ババッババッババッバーババ!

    パチパチパチパチ

    秋雲(よしきた!)

    パラパララララララ

    秋雲(さ、せっかくこの空気作ってくれたんだから頑張って維持しないとね!)

    パラパラパラパラララララ

    客C(こいつらすげえぞ!?)

    客L(すごい...)

    客L(僕もいつかこんなプレーをやってみたい!)

    秋雲(うっし! 悪くない出来!)


    パチパチパチパチ


    128: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:05:45.41 ID:ZEl43gq80

    谷風(さ、お次は谷風さんだよ〜!)

    ポポロポロポロポロ

    客D(流れるようにフレーズが飛び出してくる!)

    照月(うん! いい感じ!)

    初月(全くこれで楽器1年目っていうんだから恐ろしい)

    照月(練習した甲斐があったね)

    照月(自分の部屋にちっちゃいキーボード持ち込んで演習や作戦がない時間は毎日毎日コード、スケール、フレーズ練習してたの、知ってるよ)

    照月(実ったね、努力)

    パチパチパチパチ



    129: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:06:15.39 ID:ZEl43gq80

    初月(僕のドラムソロでシメだ!)

    ドコドコドコドコドコツトントトン

    カッ

    バーーーー!!


    130: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:06:43.48 ID:ZEl43gq80

    イエー! パチパチパチパチ
    ウォーッ! パチパチパチパチ ヒューッ!




    秋月「ありがとうございました! ソリストの紹介をいたします!」

    秋月「力強いソロを見せてくれました! オンテナーサックス朧!」

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    秋月「それに負けず劣らずの素晴らしいソロでした、オントランペット秋雲!」

    パチパチパチパチ

    秋月「華麗に魅せてくれましたね、オンキーボード谷風!」

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    秋月「そしてまたまたやってくれました! オンドラムス初月!」

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    131: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:08:41.84 ID:ZEl43gq80

    秋月「さて、続いてが最後の曲となってしまいました 最後の曲は私たちが一丸となって演奏するにふさわしいパワーのある曲をお送りしたいと思います!」

    秋月「あ、最後ですので先にソリスト紹介をしますね オンテナーサックス朧!」

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    秋月「オントロンボーン山風!」

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    秋月「オントランペット秋雲!」

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    秋月「それでは最後の曲です!Count BasieのナンバーでSixteen Men Swinging! Swing Girlsでした!」

    ヒューッ! イエー!
    パチパチパチパチ


    132: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:09:11.74 ID:ZEl43gq80

    初月「ワン! ツー! ワンツースリー!」

    Sixteen Men Swinging/Count Basie
    https://youtu.be/Pog2XGNvlS8



    バッバッババッバッバッバ! バッバッババッバッバッバ!
    バーラッバッバーバ! バーラッバラー

    客G(イントロからすげーぞ!)

    客M(れ、練度高え...)


    133: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:09:49.28 ID:ZEl43gq80

    バーラバラバラバラバラバラバラッババラバラ

    朧(よし! いけてる!)

    夕立(最高っぽい!)

    卯月(やるぴょん!)

    神風(いけるわ!)

    秋月(みんなで... 最高の音を!)


    134: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:10:42.79 ID:ZEl43gq80

    朧(アタシのソロ!)

    バッバララバララララ

    客D(かっこいい...!)

    吹雪(朧ちゃん、今度は私たちがバッキングで支える番だよ!)

    朝潮(支えます!)

    朧(やってやる!)

    朧(ぶちかます!)



    パチパチパチパチ


    135: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:11:08.73 ID:ZEl43gq80

    巻雲(さ、山風ちゃん 見せてもらいますよ〜!)

    山風(アタシの番...!)



    「いつもやってる事を当たり前にやる、これで大丈夫!」

    「いつもできてる事なら、本番でだってきっとできちゃうんです!」


    山風(いつも通りに! 冷静に!)

    バッババララー

    バッバ ババー


    社長(そうだきっと、こんなバンドが)

    社長(こんなバンドが未来を担ってくれるんだ)

    巻雲(よく出来ました!)


    パチパチパチパチ


    136: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:12:23.47 ID:ZEl43gq80

    朧(さ、秋雲 出番だよ)

    パッパパララパラララー

    客N(いいぞ!)

    客O(ハイノートヒッターだなあの子)


    137: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:13:44.08 ID:ZEl43gq80

    秋雲(ねえ、向こうで見てる?)

    秋雲(気持ちが知りたくて始めたけど)

    秋雲(やっとわかったよ、気持ち)

    秋雲(ああ)

    秋雲(ジャズっていいんだね)

    パーラー! パーッラパー! パーッラパーー!

    初月(よし!)ドンドンツドン ドンドンドン

    ヒューッ! パチパチパチパチ


    バーッラバーララ
    バラッバーババッババー

    朧(みんなで!)

    秋雲(一つの音を!)

    秋月(一つの世界を作る!)


    バッババラッババッババー
    バッババラッババッババー

    バーバラバーバララーバララー
    バーバラバーバララーバララー
    バーバラバーバララーバララー

    バッバーーー!!



    ヒューッ! イエー! ウォーッ!
    パチパチパチパチ
    パチパチパチパチ


    秋月(や、やりきった...!)

    パチパチパチパチ ナイスプレー!
    ヒューッ! パチパチパチパチ

    社長「...」ウルッ

    社長「演奏で泣くなんて、いつぶりだろう...」


    138: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:14:39.89 ID:ZEl43gq80

    初月「やったな! 姉さん!」

    秋月「うん! やったね」

    ウォーウ! パチパチパチパチ

    朧「ずっとこの拍手、聴いてたいね」

    秋月「ふふ、そうね でももうおわり、さ撤収!」



    139: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:15:27.84 ID:ZEl43gq80

    午後3時20分
    Dホール控え室

    江風「おっしゃー! やりきったぜー!」

    夕立「やったっぽい!」

    山風「うん...!」


    電「つ、疲れたのです...」

    暁「緊張の糸切れちゃったわ...」


    吹雪「朧ちゃんおつかれ!」

    朧「おつかれ」

    吹雪「やりきったね!」

    朧「ねえ吹雪」

    吹雪「何?」

    朧「一緒に演奏してくれてありがとう」

    吹雪「へ...?」

    朧「それだけ」

    吹雪「え、ええーっ!? な、なんか朧ちゃんどうしたの」

    朧「いいから、素直に受け取っておくの」

    吹雪「ま、まさか朧ちゃんがデレたなんて」

    朧「やっぱり取り消す」

    吹雪「あっ! ごめんって!」


    140: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:16:01.40 ID:ZEl43gq80

    社長「...初月君、いるかな」

    秋月「あ、あなたは...」

    社長「彼女に謝罪しなければいけないんだ」

    初月「...僕ならここです」

    社長「...初月君、私は君にひどいことをーーー」

    初月「ありがとうございました」

    社長「!!」

    初月「あの言葉が無かったら、僕はビッグバンドのドラムとしての仕事は出来なかったと思うんです」

    初月「だから、感謝させてください」

    社長「...今日の演奏と君の成長したドラムを聴いて私は」

    社長「このバンドが未来を引っ張ってくれる、そう思ったんだ」

    初月「ありがとうございます」

    社長「そこでなんだ、君たちのCDの件を考えさせてほしい」

    初月「!!」

    秋月「えっ!?」

    社長「詳細な日程とかは後々連絡させていただきます 君たちにBlue Noteのチャンスを与えたい」

    初月「ほ、本当ですか!?」

    社長「本当です、私は君たちにかけたい」

    社長「今後のジャズの未来を」

    初月「...ご期待に添えるようにやらせていただきます」

    秋月「やったね初月!」

    初月「ああ!」

    初月「これは...」

    初月「大きな一歩だ」


    141: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:16:57.30 ID:ZEl43gq80

    Epilogue
    Giant Steps


    某日午前10時00分
    レコーディングスタジオ

    朝霜「す、すげー...」

    吹雪「こんなところ来たことないよ...」

    江風「マイクとか一本いくらすンのこれ? すげー高そうだぜ!?」

    照月「ひええ...」

    吹雪「そういえばCD出すっていうけどタイトル決まってるの?」

    朧「さあ? 聞いてないけど」

    夕立「夕立も知らないっぽい」

    朧「秋月、どうすんの?」

    秋月「あっ、まだ決まってなくて...」

    朧「じゃあ今考えなよ」

    秋月「えっ!? うーんとねじゃあ...」

    秋月「...」

    秋月「Seventeen Girls Swinging」

    秋月「なんてどう?」

    夕立「でも今バンドメンバー17人より多いっぽい」

    秋月「で、でも演奏する時は17人だし!」

    朧「ふふ、いいんじゃない? それで」

    スタッフ「じゃあレコーディング始めまーす!」

    「「「はーい!」」」

    秋月(初月が言ってたBlue Noteに立つ夢)

    秋月(まだまだ小さな一歩かもしれない)

    秋月(でもこれは)

    秋月(巨人の一歩だ)

    初月「ワン、ツー ワンツースリーフォー」


    THE END


    142: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:17:27.05 ID:ZEl43gq80

    Ending

    Rise Up/Pat Metheny


    STAFF ROLE

    Rhythm

    Bass:Akizuki
    Pianoforte:Teruzuki
    Pianoforte. Keyboard:Tanikaze
    Drums:Hatsuzuki
    Guitar:Suzutsuki
    Guitar:Shiratsuyu

    Saxophone

    Altosax:Fubuki
    Altosax:Shimakaze
    Tenorsax:Oboro
    Tenorsax:Amatsukaze
    Tenorsax:Asashio
    Baritonesax:Yuudachi

    Trombone

    Tenortrombone:Makigumo
    Tenortrombone:Yamakaze
    Tenortrombone:Kawakaze
    Tenortrombone:Kamikaze
    Basstrombone:Asashimo

    Trumpet

    Trumpet:Akigumo
    Trumpet:Uzuki
    Trumpet:Yayoi
    Trumpet:Yukikaze
    Trumpet:Akatsuki
    Trumpet:Inazuma

    THANK YOU FOR JOINING US
    SEE YOU NEXT STAGE...



    143: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:27:27.01 ID:ZEl43gq80

    以上で終わりとなります
    艦これビッグバンドが実現したのは本当に驚きでした年明けの方を観に行きましたが伊東たけしさんとToshlさん来たことにもびっくりしました

    このお話の続きはおそらく書きません、というか書けないのでこのお話はここでおしまいです
    ですがもしかしたら彼女たちはBlue Noteに立ってるかも、立ってないかも...

    ここまで読んでくださってありがとうございました


    144: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:40:28.05 ID:ZEl43gq80

    おまけ

    各話タイトルの元ネタ曲一覧

    It’s oh so Nice/Count Basie

    Anxiety/Marshall Gilkes

    All Alone/Frank Sinatra

    Basie-Straight Ahead

    Madcap/Chuck owen

    Countdown/John Coltrane

    The Heat’s on/Count Basie

    GIant Steps/John Coltrane

    My Favorite Things/John Coltrane


    145: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/15(金) 22:46:19.43 ID:ZEl43gq80

    (´-`).。oO(一応渋とかの方に地の文ありの形式にしてまとめると思いますのでお時間のある方はそちらもよろしくお願いします)


    147: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/17(日) 09:32:19.59 ID:lU6EUMNT0

    乙です
    読んでて楽しい気分になるssでした
    渋にまとめるとのことなので、できたら誘導して頂けると嬉しいです


    148: ◆0rjCWOlcd8we 2019/02/17(日) 16:28:50.79 ID:md8qWcfC0

    >>147
    多分そこそこ先の話になると思うのでまだ誘導は出来ないですね...
    出来たら多分ここに貼ります


    146: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/02/16(土) 14:38:24.11 ID:iJwC99BVO

    完走乙です
    良いものありがとうございました
    ジャズ聞きたくなったわ


    引用元: 秋月「Seventeen Girls Swinging」

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