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    ヘッドライン

    モバP「ラヴィアンローズのお嬢様」桃華「ですわっ」

    1: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:12:22 ID:XDF
    8作目です。よろしくお願いします。

    2: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:15:39 ID:XDF



    3: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:17:04 ID:XDF
    ~7年前 とあるお屋敷~
    少女「納得がいきませんわっ!どうして一人で買い物に行くことすら、認められないのですの!?」

    執事長「お、お嬢様、落ち着いてください!貴方は櫻井財閥の一人娘…その身に何かあれば、大変なことになるのですよ!買い物なら、後日、お付きの者を付けて行かれればよろしいではありませんか」

    少女「わたくし、もうコドモじゃありません!!買い物くらい…ひとりで行けますっ」

    執事長「なりません!…さぁっ、自室にお戻りください。1時から、勉学担当の教師がお見えになりますので…」

    少女「……わかりましたわ」スタスタ

    執事長「ほっ、ようやく納得していただけましたか…全く…お嬢様の気まぐれには困ったものです」ヤレヤレ

    4: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:18:01 ID:XDF



    少女「………執事長…なんでも貴方の思い通りになるとは思わないことです…」ボソッ

    少女(わたくしには…今日、行かなければならない理由があるのですわっ!!)


    5: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:18:59 ID:XDF



    部下「執事長!!お嬢様が失踪されましたっ!!!」バタンっ!

    執事長「な、なにぃぃっ!!!」ガタッ


    6: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:20:14 ID:XDF
    ~346プロ 第3芸能課~
    同僚P「ないないないないないっ!!!1週間かけて仕上げた報告書がないっ!!!」バタバタ

    梨沙「だからあれほど言ったじゃないっ!デスクの上は毎日しっかり整理整頓するべきだって!!!」ガサゴソ

    晴「おい、プロデューサー…そんなの後で探せばいいだろ?早く遊びにいこうぜ~もう待ちくたびれちまったよ」

    同僚P「す、すまん…一緒にサッカーする約束だったもんな。オレもずっと楽しみにしていたから…もうすこ~しだけ、待っててくれよな」バタバタ

    晴「ま、まあっ!ちゃんと約束守ってくれるなら、べ、別にいいけどよっ///」



    7: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:21:39 ID:XDF
    梨沙「…は?晴、プロデューサーは今日、アタシのショッピングに付き合う予定なのよ?なんで、アンタとコイツが一緒に遊ぶことになってるのよ」ピタッ

    晴「…は?」

    梨沙「………」

    晴「………」

    同僚P「どこいっちまったんだ~オレの報告書~!」

    梨沙 晴「「プロデューサーっっっ!!!」」

    同僚P「ギャッ!!な、なんだお前ら!いきなり大声出すなよ!」キーン

    梨沙「ちょっとアンタ!今日は1日アタシの荷物持ちになる約束でしょっ!!何考えているのよっ!!!」

    同僚P「え?たしか後日お父さんと行く予定だったんじゃ…別に無理してオレと今日行く必要なんてないだろ」

    梨沙「パ、パパはアンタと違って暇人じゃないのっ!アンタはアタシについて来てればいいのよっ!!」

    晴「…まっ、プロデューサーはぁ?オレと遊ぶの、楽しみにしてたみたいだしぃ?今日の所は諦めることだな」フフン

    梨沙「」イラッ

    8: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:22:36 ID:XDF
    梨沙「……冗談じゃないわよ…なんのために、気合い入れてお洒落してきたと思ってるのよ…」ボソッ

    同僚P「ん?なんか言ったか?」

    梨沙「うっさい!バカ!」ゲシッ

    同僚P「あいたっ!な、なにしやがる!」

    梨沙「クズ!たらし!二股男!」

    同僚P「ひ、ひでぇ…小春ぅ~梨沙のヤツが虐めてくるよ~」ウエ~ン

    小春「よしよし~プロデューサーさんのことは、小春が慰めてあげますからね~」ナデナデ

    同僚P「ううっ、小春すき」

    9: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:24:00 ID:XDF
    小春「」チラッ

    梨沙「な、なによ…」タジッ

    小春「…ふふっ」

    梨沙「!こ、小春…アンタ…!」

    同僚P「小春~」

    梨沙「バッ、バッカじゃないのっ!このヘンタイ!ロリコン!」

    同僚P「はぁ!?オレはロリコンじゃねえっ!」クワッ

    晴(ヘンタイは否定しないのか…)

    梨沙「うっさい!童貞!」

    同僚P「どどどど童貞ちゃうわ!」

    小春「えっ……違うん…ですか…?」

    同僚P「ぐっ……う、嘘です!すべて嘘ですっ!見栄張ってすいませんっ!!」

    小春「……よかったぁ………やっぱり、プロデューサーさんには小春がいなくちゃダメですね~」ナデナデ

    同僚P「こ、小春ぅ~すき!」

    梨沙「~~~っ!」ワナワナ

    晴「…………プロデューサーのバカ」ボソッ

    10: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:24:59 ID:XDF



    P「…お向かいさんは大変そうだなぁ」

    千枝「プロデューサーさんっ!千枝、今日もレッスン、頑張りましたっ。だ、だから…そのぉ…」もじもじ

    P「おおっ~!そうかそうか!千枝は立派だな~よしよし」ナデナデ

    千枝「えへへ…♪プロデューサーさん…///」

    薫「せんせぇ!かおるもかおるもー!」ワクワク

    P「ああっ!薫もちゃ~んとレッスン頑張ってて、偉いぞ~」ナデナデ

    薫「えへー、ありがとうございまー!」



    11: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:25:47 ID:XDF
    千枝と薫をプロデュースし始めて数ヶ月、第3芸能課にも所属プロデューサーやアイドルが増えてきた。
    同僚Pさんなんか、俺よりも後に入社したのにも関わらず、3人ものアイドルをプロデュースしていた。

    12: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:26:59 ID:XDF
    P(千枝や薫は立派にアイドルやれているし、俺自身、最近はプロデュース業にも慣れてきた……そろそろ担当アイドルを増やすべきかもな)

    13: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:28:22 ID:XDF
    ~街中~
    P「とは言うものの、そう簡単には見つからないよな~トップアイドルの卵…」

    俺はスカウトのため、街へと出ていた。
    街中を歩けば、かわいいと思える女の子自体はそこそこ見かける…だが…

    P「な~んか、ティンと来ないんだよな…」

    こうして探し回っていると、千枝と薫、二人に出会えたことがいかに幸運だったかがよく分かる。

    P「う~ん、今日はここまでにするか……ん?」

    14: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:30:22 ID:XDF
    事務所に戻ろうと思い、進む方角を変えたところ、街の案内掲示板の前でウロウロしている女の子を見つけた。迷子だろうか?
    しばらく見つめていると、女の子が俺の視線に気が付いたようで、こちらに振り向き、話しかけてきた。

    少女「アナタ…。わたくしを見る目つきが普通の人のソレと違いましてよ。いったいナニを考えていらしたの?教えてくださる?」

    P「い、いや、もしかして道に迷っているのかなぁ~と思って…良かったら道案内でもしようか?」

    少女「け、結構ですっ、わたくし、もうオトナですので!行き先くらい…自分で調べられますっ」フンッ!

    P「そ、そっか」

    助けを必要としていない子に親切の押し売りをするのは良くない…ここは大人しく去ることにしよう

    少女「ま、まぁ?どうしてもアナタが、わたくしの道案内をしたいとおっしゃるのなら?別に構いませんけど…?」チラッ

    P「邪魔して悪かったね…それじゃ」スタスタ

    少女「ちょっ、お待ちになってっ!?」ギュッ

    P「うわっ!な、何!?急に引っ張ったりして…?」

    少女「わ、わたくしが道案内を許可すると、言っておりますのよ!それを無視なさるなんて…あんまりでありませんこと!?」アセアセ

    P「え?いや、だって自分で調べられるって…」

    少女「~~~~っ」プルプル

    P「わ、わかったわかった!道案内してあげるから…そんな泣かないで…はい、ハンカチ」スッ

    少女「な、泣いてなど…おりませんわっ…」グスッ



    15: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:31:28 ID:XDF
    こうして、俺は少女の道案内を任されることになった。名前は桃華ちゃん…というらしい。
    彼女の話によると、どうやら母親の誕生日プレゼントを買うために、綺麗な花を売っていることで有名な、とある花屋に向かっていたそうだ。
    だが、途中で道に迷ってしまい、困っていたとか。

    16: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:32:13 ID:XDF
    P「まったく…それなら、最初から素直に言えばよかったのに」

    桃華「だ、だって…恥ずかしいではありませんか…家の者に、一人で買いにいけると啖呵を切ったにも関わらず、結局は人を頼ってしまうだなんて…」シュン

    P(…この子…)

    P「…そんなことないよ」

    桃華「え…?」

    P「だって、桃華ちゃんは、お母さんのことを想って、ここまで来たんだろ?今まで、したこともなかった電車の乗り換えまでして」

    桃華「え、ええ」

    P「誰だって、初めてのことをやると決める時は、勇気がいるものさ。桃華ちゃんは、その壁を自分の力で乗り越えたんだ…なにも恥ずかしくなんてないよ」

    桃華「そ、そうでしょうか…」カアァ

    P「ああっ!俺が保証する!」ニッ

    桃華「!」ドキッ

    桃華(す、素敵な笑顔をなさる殿方ですのね…)ドキドキ

    P「え~と、たしか花屋…だったよな、桃華ちゃん?」

    桃華「…桃華」

    P「へ?」

    桃華「ちゃんづけは必要ありません。桃華、とお呼びください。そのほうが…わたくしも嬉しいですわ」ニコッ

    P「!そっか、うん。わかったよ。桃華」ティン!

    桃華「///」

    17: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:33:01 ID:XDF



    桃華「まぁ、Pちゃまはアイドルのプロデューサーをなさっているのですね」

    P「ああ、346プロダクションって所なんだけど…知ってるか?」ハイ メイシ

    桃華「ああ…美城さんの…勿論知っておりますわ。美城さんには、よくお世話になったとお父様が言っておりましたので」コレハゴテイネイニドウモ

    P「そ、そうか…」

    P(お父様…?なんとなく育ちのいい子だな~って思っていたけど…もしかして、かなりいい所のお嬢様なんじゃ…こりゃあ、スカウト難しそうだぞ…!)

    桃華「Pちゃま?聞いておりまして?」

    P「え?あっ、悪い!少し考え事してた」

    桃華「もうっ、Pちゃまったら、レディの話は最後までしっかりと聞くものですわよ?」プリプリ

    P「ハハハ…ゴメンナサイ…で、なんだって?」

    桃華「ですから…アイドルというのは、どういった方がなられるのですか?」



    18: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:34:00 ID:XDF
    P「アイドルか?そうだな……可愛かったり、綺麗だったりするのは勿論のことだけど、それだけじゃアイドルにはなれないと思う」

    P「ファンの皆に笑顔を届けたい、自分の可愛さを全世界に知らしめたい……何かしらの強い意志も持った子こそ、アイドルに相応しい…俺はそう思っているよ。ま、新人プロデューサーの戯言だけどな」

    桃華「なるほど…Pちゃまも、アイドルのプロデュースをしていらっしゃるの?」

    P「もちろん!佐々木千枝、龍崎薫って子達なんだけどな?二人ともすっごく可愛いんだ!きっと、将来はトップアイドルだな!」

    桃華「そうですの…」

    桃華(Pちゃまったら、まるで夢見るコドモみたいに目をキラキラさせて……アイドル…)

    桃華「あ、あの、Pちゃま?」

    P「ん?」

    桃華「も、もし…わたくしがアイドルになりたいと言ったら、Pちゃまは・・・」

    19: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:35:14 ID:XDF
    「見つけたぞ!!」

    桃華「!」ビクッ

    P「え?」

    声が聞こえた方へ顔を向ける、そこにはサングラスをかけた怪しい黒服の男達が立っていた。

    黒服1「こちら1、目標をエリアBにて発見」ピー

    P「誰なんだ、アンタらいったい?」

    黒服2「答える必要はない」

    P「桃華…知り合いか?」

    桃華「……っ」ギュッ

    P「――」

    桃華…?

    20: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:37:03 ID:XDF
    黒服1「了解。直ちに目標を確保する」ピー

    P「待て」ザッ

    桃華「P…ちゃま…?」

    黒服1「…貴様は目標には含まれていない。速やかにそこをどけ」

    P「それはできない。この子と約束したからな、無事に送り届けるって」

    桃華「P、Pちゃま…///」ギュッ

    相手は2人…か、俺一人ならなんとでもなりそうだが、後ろには桃華が…どうしたもんか…

    黒服2「…なら仕方がない、力づくで排除させてもらう」ガチャッ

    P「げっ!」

    P(こいつ等…!なんてモノ持ち歩いているんだ…!)

    黒服1「最終警告だ。速やかにそこをどけ」

    P「……嫌だといったら?」

    黒服2「無論、力づくで」グッ

    P「――っ」

    ならっ…!

    21: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:38:03 ID:XDF
    P「あぁーーー!あんな所にウサミン星人が!?」ビシッ

    黒服2「えっ!?マジで!?どこどこ!?」キョロキョロ

    P「いくぞっ…!」ガバッ ダッ

    桃華「きゃっ…!P、Pちゃま…!?」

    桃華(殿方にお姫様抱っこされるなんて…ハ、ハジメテですわ///)

    黒服1「バカ野郎っ!!こんな所にウサミンがいるわけ――」

    22: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:39:03 ID:XDF
    菜々「…………」←ジャージ姿

    黒服1「…………」

    黒服2「…………」

    菜々「…………」ダラダラダラダラ ←ジャージ姿

    黒服1「…………」

    黒服2「…………」

    菜々「…………キャ、キャハッ☆」←ジャージ姿

    黒服1「うわあああああああああああああああっ!本物だああああああああああ」

    黒服2「ウサミン!ウサミン!はいっ!はいっ!はいっ!」

    菜々「」←ジャージ姿



    23: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:40:34 ID:XDF
    黒服1「な、なぜウサミンがここに…?ハッ!そうか……俺達は今、ウサミン星にいるんだ…!ハハッ、や、やったぞ!遂にたどり着いたんだ!俺達は今、ウサミン星の大地に立っているぅぅぅ!」

    黒服2「バンザ~イ!!!ウサミンバンザ~イ!!!」

    菜々「ちょっ!?ま、まっt・・・」アセアセ ←ジャージ姿

    「あれ、ウサミンじゃね?」

    「ホントだっ!?本物のウサミンだ!」

    「ママ―!すごいっ、ウサミンだよ~」

    「まぁっ!本当ね!」

    「ハァハァ…ジャ、ジャージ姿もステキっす…!」

    24: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:41:06 ID:XDF
    ワーワー ワーワー 

    「菜々さん…だからあれほどジャージで外出するのはよせって言ったのに…」

    「な、菜々ちゃん…」

    「パイセン……さ、さすがにこれは…はぁともフォローできないわ…」

    菜々「ひ~ん」←ジャージ姿

    25: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:42:26 ID:XDF



    「こっちへ行ったぞっ!」バタバタ

    「逃がすな!追え!!」バタバタ

    「待てー!!」バタバタ

    「止まれー!!!」バタバタ

    「うわっ!さっきより増えてる!?」タッタッタ

    「Pちゃま…必死な表情も素敵ですわ///」

    第1P「何だか騒がしいな…なにかあったのかな?」キョロキョロ

    美穂「もうっ、お兄さん!余所見しちゃダメですよ!もっとちゃんと見てくださいっ」プクーッ

    第1P「ご、ごめん!え~と、ピンク色のリボンと黄色のリボン、どっちが似合うか…だよね」

    美穂「はいっ、どっちも可愛いから迷っちゃって…お兄さんはどっちが好きですか?」

    第1P「う~ん、どっちも似合うと思うけど…しいていうならピンクかな」

    美穂「ピンク…ですか?」

    26: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:43:22 ID:XDF
    第1P「うん。美穂はcute属性だし…やっぱりピンクが一番美穂に似合っていて、可愛いよ」

    美穂「そうですか…ふふっ、ならコレにしますっ!」

    第1P「そっか、でも本当にいいのか?せっかくのご褒美なんだから、もっと高価なものでも…」

    美穂「コレがいいんです!お兄さんが可愛いって…言ってくれたから…」

    第1P「美穂…」



    27: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:45:14 ID:XDF
    美穂「その…休日に二人きりでお出かけしたいなんて、ワガママ言っちゃってごめんなさい」

    第1P「全然大丈夫だって!みんなでいるのもいいけど、美穂と二人っきりっていうのも、なんだか昔を思い出して楽しいからさ」

    美穂「お兄さん……お兄さんがこの前、響子ちゃんとデートしたって聞いて…私、羨ましかったんです」ぎゅっ

    第1P「デ、デート!?ただ一緒に出掛けただけだぞ?」アセアセ

    美穂「お兄さんにとってはそうかもしれませんけど…女の子にとっては、大切な人と一緒にいるだけでドキドキするものなんですよ…?」

    28: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:46:03 ID:XDF
    第1P「え…?それって…」

    美穂「――っ///な、なんだかあついですねー!!私、飲み物買ってきますっ!」ダッ

    第1P「あっ、美穂ちゃ…」

    第1P「……カバン、置き忘れてるよ…」

    29: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:47:41 ID:XDF
    ~櫻井のお屋敷~
    執事長「おいっ!1、2!状況はどうなってる!?…はぁ!?ウサミン!?
    貴様ら、職務中になにをしt えっ、ホントにウサミン?き、ききき、貴様ら!ズルいぞ!
    あっ、おいっ、もしもし!?…クソッ!通信が切れたっ!ええいっ、私はエリアBへと向かい、現場で直接指揮を執る!
    部下、ここは任せたぞっ」

    部下「は!?何をおっしゃっているのですか!?」

    執事長「今行くぞ~ウサミ~ン!!」ダッ

    部下「お、お待ちくだ……えぇ…どうすりゃいいんだ…」ピー

    『こちら3!すいません!目標を完全にロストしました!』

    30: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:48:47 ID:XDF
    部下「くっ、執事長代理だ!引き続き捜査に当たってくれ!」

    『了解!』ピー

    部下「マズいぞ…こんなことがバレたら、どんなことになるやら…」ゾクッ

    下っ端「いかがなされますか?」

    部下「と、とりあえず、逃亡犯の身元の割り出しを急げ!何としてでも、お嬢様を身の安全を確保するんだ!」

    下っ端「了解」

    部下「無事でいてくださいよ…桃華お嬢様」



    31: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:50:14 ID:XDF


    ???「……へ~、なんだか面白いことになってるわね…♪」コソッ

    ???(まさか、あの桃華が男の子と一緒に逃亡中だなんて…)

    ???「私、年甲斐もなくワクワクしてきちゃったわ♪」


    32: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:51:42 ID:XDF
    ~外~
    ???「え~と……おっ、ラッキー♪」キョロキョロ

    黒服3「標的はそう遠くへは行っていないはずだ…目標がロストしたエリアA付近を洗い流していけば…! ???「えいっ」ポカッ あうっ」バタン

    ???「安心せい、峰打ちじゃ…な~んてね♪一度やってみたかったのよ、コレ!」ヒョイ

    ???「あ゛―あ゛―、おほんっ」カチッ

    ???「こちら3、全捜索部隊に通達、目標をエリアCで発見。逃亡犯はエリアDに向っている模様。至急、エリアDへと向かえ」ピー

    『了解!』ピー

    ???「…これで少しは時間稼ぎになるでしょ」

    ???「さてと!どんな子かなぁ~」スタスタ

    33: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:52:46 ID:XDF
    ~とある路地~
    P「ハァハァ…な、なんとか撒いたか…」ゼーハー ゼーハー

    咄嗟についた嘘だったが、うまくひっかかってくれた。
    何か騒ぎが起きていたみたいだったけど…その後、追ってきた別の黒服達からも逃げきれたし、まっ、結果オーライだな!

    34: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:54:29 ID:XDF
    桃華「Pちゃま…大丈夫ですの…?」

    P「ん?大丈夫大丈夫!体力には自信があるんだ。伊達にプロデューサーやってないって」

    桃華「そうではありません!彼らを敵に回すということは、この国の一大組織と敵対することと同義ですのよ…?」

    P「へ?そんなにヤバいやつらなの?」

    桃華「彼らのバックには“あの人”がついています…警察もきっと役に立ちませんわ」

    P「マジか…桃華の家は大丈夫なのか?」

    桃華「は、はい…わたくしがお屋敷に戻れば全てが丸く収まると思いますわ…だから、これ以上Pちゃまにご迷惑を掛けるわけには…」

    P「…まったく」クシャ

    桃華「きゃっ、Pちゃま!乙女の髪の毛を急に触るのはマナー違反ですわよっ」

    P「あのなぁ、桃華はまだ子供なんだから遠慮するなって、困った時くらい大人しく頼っていいんだ」

    桃華「で、でも…」

    P「乗りかかった船だからな、こうなりゃとことんまで付き合うよ…最後までな」

    桃華「Pちゃま…」

    P「もし、桃華を無事家まで送り届けることができたなら…その時は、俺の想いを聴いて欲しい」

    桃華「想い…?」

    P「ああ…多分、運命だったんだろうなぁ…桃華と出会ったのは」

    まさか、道案内するだけだったのが、こんなことになるなんてな。
    でも、後悔はしていない。だって…

    35: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:55:25 ID:XDF
    P「君が、欲しくなった」

    桃華「え…?」ドキン

    彼女は、間違いなくトップアイドルとして輝ける…
    それを邪魔する運命が、この先待ち受けているのなら…!

    36: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:56:05 ID:XDF
    P「俺は運命と戦う。そして勝ってみせる…!」



    37: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:57:07 ID:XDF
    桃華(Pちゃま…そこまでしてわたくしのことを…)ドキドキ

    P「さてっ、休憩終了!当初の目的を果たしに行くかっ!」スクッ

    桃華「へ?」

    P「おいおい…忘れちゃったのか?お母さんのプレゼント、買いにいくんだろ?」

    桃華「あ、ああ!そ、そうでしたわね!」アセアセ

    P「全く…しっかりしてくれよ~」ハハハ

    桃華「……ねぇ、Pちゃま」

    P「ん?」

    38: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:58:10 ID:XDF
    桃華「わたくしを……本当に、最後まで…守ってくれますか…?」

    P「そんなの…当たり前だろ?だって、俺は・・・」

    桃華「アナタは…?」

    39: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)22:59:02 ID:XDF
    “プロデューサー”だから

    40: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:00:20 ID:XDF
    ~花屋前~
    P「さ、着いたよ。ここで合ってるよな?」

    無事、目的地にたどり着いた俺と桃華。
    スマホのバッテリーが切れていて、マップが使えなかったので、記憶だけを頼りにここまで来たが…
    意外となんとかなったな。

    桃華「はいっ、本当にありがとうございます!Pちゃま!」

    P「俺は外で待ってるからさ、桃華はプレゼント、買っておいで」

    桃華「ええ、わかりましたわ」ガラガラ ピシャ

    「いらっしゃいませ。ゆっくり見ていくといいよ」

    41: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:01:10 ID:XDF
    P「ふぅ~、ようやく半分…といったところか」

    新たな追手が来ると思い、警戒してここまで来たが…意外というか何というか、そういった影は現れなかった。

    P(諦めたわけではないだろうしな…)

    そもそも、“彼ら”は一体何者なんだ?桃華にはまだ詳しく教えて貰っていないし…

    P「ま、いっか。何者であろうと、俺がやることは変わらない」

    桃華を無事家まで送り届け、アイドルとしてスカウトする。“彼ら”への対処は…後で考えればいいか。

    P「う~ん、問題は桃華の家族だよなぁ…」

    なかなかの家柄の出身であろう桃華、家族がアイドルに対し、理解ある人達ならいいが、そうでなければ説得は困難を極めるだろう。

    P「まっ、何とでもなるか!」

    今は目先のことだけを考えよう…そう思った時だった。



    42: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:02:11 ID:XDF
    ???「すみませ~ん、少しいいですか~?」

    P「はい?」

    話掛けられ、声のする方へと顔を向ける。そこには…

    P(うわっ!すっごい美人!)

    女性「あの~、駅までの道順を教えて欲しいんですけど~♪」ニコニコ

    P「駅までの道順ですか?え~と、たしかこの道をまっすぐ行って、それから・・・」

    女性「……♪」ニコニコ

    P「あ、あの~聞いてます?」

    女性「ええっ、もちろん!聞いてますよ~」

    P「はぁ…それでですね、二つ目の信号がある曲がり角を・・・」

    43: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:03:12 ID:XDF



    P「と、いうわけです」

    女性「うんうん!分かりやすい説明だったわ。ありがとうっ!」ニコニコ

    P「は、はい。それはなによりです」

    女性「それにしても、今日はいい天気よね~」ニコニコ

    P「そうですね。暖かくて、過ごしやすい散歩日和だと思いますよ」

    女性「……」ニコニコ

    P「……あの、どうかなされましたか?」

    女性「デート、楽しんでる?」

    P「ウェ!?な、何を言っているんですか!?」

    女性「さっきまで一緒にいた最高にかわいい女の子、彼女さんでしょ?」

    P「違いますよ!俺はただ、あの子が道に迷っていたから、道案内をしていただけです!」

    女性「そうなの?」

    P「そりゃあ桃華はすごく可愛いですし、いますぐにでもアイドルにスカウトしたいくらいですけど…今はあの子がしたかったことを優先させたいんです」

    女性「ふ~ん?」

    P「桃華…さっきまで一緒にいた子なんですけどね、お母さんの誕生日プレゼントを買うために、一人で街まで出てきたらしいんです。とても家族思いな、優しい子ですよ」

    女性「…なるほど…それで……嬉しいなぁ…」ボソッ

    P「?」

    女性「お話してくれてありがとう!君、いい子ね!今後、長い付き合いになるだろうし…もしかしたら、お義母さんって呼ばれることになるかもしれないわねっ♪」

    P「は、はぁ?あなたは一体…?」

    44: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:04:29 ID:XDF
    「ありがとうございました。また来るといいよ」

    桃華「Pちゃま!只今戻りましたわ!」ガラガラ ピシャ

    P「おっ、桃華。おかえり。お目当ての品は買えたか?」

    桃華「はいっ、バッチリですわ!きっとお母さまも喜んでくれます!」ニコニコ

    P「そっか、それなら良かった。すみません、連れが戻って来たので俺は…ってあれ?」

    桃華「?どうかなされましたか?」

    P「いや、さっきまで綺麗な女の人と話していたんだが…どこ行ったんだろ?」

    桃華「むー…Pちゃま!今は、わ・た・く・しの事だけをみていてくださいまし!」プンプン

    P「駅までの道順を聞かれていただけだって…」

    桃華「だとしてもですわっ!Pちゃまは、わ、わたくしだけの、ナイトなのですから…///」

    45: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:05:29 ID:XDF



    女性「ふふっ、なかなか素敵そうな男の子だったわね…♪」スッ

    『逃亡犯の身元が判明した、本名:P 現在346プロダクション 第3芸能課にプロデューサーとして所属している模様 桃華お嬢様を連れている理由は不明 引き続き捜索に当たれ!』

    女性「櫻井の情報班もダメダメね~男の子が女の子を連れ歩く理由なんて一つしかないじゃない」ポイッ

    女性(さて、娘のため、人肌脱ぎますか!)

    女性「ピッポッパッ…っと」プルルルル

    女性「あっ、もしもし?突然のことで悪いんだけど、アナタに会って欲しい子がいるの…えっ、誰かって?ふふっ、愛しい娘のお婿さん候補よ♪」



    46: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:06:13 ID:XDF
    ~駅~
    P「え~と、たしかこの駅で降りるんだったよな?」

    桃華「ええ、改札口を出て数分も歩けばわたくしのお屋敷ですわ」

    P「よし、それなら早く行こう。だいぶ時間がかかってしまったからな」

    桃華「は、はいっ」

    P(遂にここまで来たか…絶対にスカウト、成功させてみせる…!)

    桃華(つ、遂に来てしまいましたわ…Pちゃまは、わたくしにどのような想いを届けてくれるでしょうか…///)ドキドキ

    47: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:06:59 ID:XDF



    改札口を出ると、そこには広い庭園が広がっていた。

    P「え?駅から出て、すぐに私有地?」

    辺りを見渡しても人影がひとつもなく、不気味なほど静まり返っていた。
    駅の看板を見ると…

    P(櫻井駅…?そんな名前の駅あったっけ?)

    P「なぁ桃華、本当にここであっているn」

    48: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:07:56 ID:XDF
    「まさか、標的が自らやってくるとはな」

    P「え」

    すぐ隣から声が聞こえ、顔を向けると。

    P「がっ…!」バタン

    何者かの手によって、地面に引き倒されていた。

    「まさに飛んで火に入る夏の虫、というヤツだな」

    P(嘘だろ…!?全く気配を感じなかったぞ!?)

    「なぜここにいる、とでも言いたげな顔をしているな」

    P「!?」

    「ここら一帯は、我々所有の地だ。視覚を騙す方法など、いくらでもある」パチン

    男が指を鳴らす、すると黒服の男達が次々と現れてきた。

    P「こ、こいつ等…!」

    「どんな手を使ったが知らないが、捜査を撹乱させたその手腕だけは褒めてやる」

    P「――はっ、桃華!?」

    視線だけを動かし、後ろを見る。そこには…

    桃華「Pちゃま…!」

    別の黒服達に取り押さえられる桃華がいた。

    P「――くっ、その子を放せ!!!」

    「それは聞けない相談だ。彼女は我々の最優先目標だからな」

    P(ちっ、油断した…まさか、こんなところで事を起こすなんて…!)

    49: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:08:23 ID:XDF



    桃華「こ、こらっ!放しなさい!わたくし、まだPちゃまから想いを聴いておりませんのよっ!!」バタバタバタ

    部下「も、桃華お嬢様…!落ち着いてください!既に事情は伺っております!我々も彼に危害を加えるつもりはありませんから…!」

    桃華「嘘おっしゃい!Pちゃまを…わたくしの大切なひとを、あのような目に合わせて…!絶対にゆるしませんわっ!!!」バタバタバタ

    部下「そ、それは申し訳なく思っていますが…!これは、奥様からの指示なんです…!もうしばらく、もうしばらくお待ちくださいっ!」

    桃華「はーなーしーなーさーい!!!」バタバタバタ

    部下「ああもうっ、失礼しますっ」バッ

    桃華「ムー!ムー!」フガフガ

    50: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:09:22 ID:XDF



    P(桃華、あんなに暴れて…!なんとかして助け出さないと…!)グッ

    両腕両足は使えない…なら…!

    P「――っ!」ブン

    「ガッ、お、お前…!」

    相手の顎に向けて、思いっきり頭突きをかまし、拘束から逃れる。

    黒服「執事長!?貴様…!」ガチャ

    執事長「ま、待て!撃つな!」

    黒服「で、ですが!」

    執事長「“奥様”からの指示だ!対象には傷一つ付けるなと!」

    黒服「……えっ!?」



    51: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:10:22 ID:XDF
    P「桃華ぁぁぁぁぁぁっ!」ダッ

    桃華「Pひゃま!」フガフガ

    P「その子から手を離せぇぇっ!!!」グッ

    部下「ひ、ひえええ」ダッ

    P「桃華!大丈夫か!?怪我は!?」ダキッ

    桃華「Pちゃま///きっと助けてくれると信じておりましたわ!」

    P「良かった……お前…!」キッ

    部下「ひ、ひえーっ」

    「そこまでだ」

    P「…っ!?」ビクッ

    身を震わすほど、威厳のある声が響き、身体が止まる。
    声をした方へ振り向くと…

    52: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:11:21 ID:XDF
    執事長「旦那様!」

    部下「た、助かったぁ~」へなへな

    桃華「えっ…!」

    男「貴様か、あの人が私に会わせたいと言っていた男は」

    P「アンタは…」

    男「私か?ふむ、そうだな…ここにいる男達の親玉…みたいなものか」

    P「お前が…元凶…!桃華を……小さな女の子を、寄ってたかって追い回して…!一体何が目的だ!」

    男「その子は我々にとって、非常に価値のある存在だ…悪いことは言わない、こちらに引き渡せ、P」

    P「!俺の名前を…」

    男「貴様の身元は既に調べがついている…346プロダクション 第3芸能課所属にしており、現在二人のアイドルをプロデュース中…成程、中々に優秀な人材のようだ」

    男「だがそこまでだ、一概の社員でしかない貴様程度の男では…な」

    P「……」

    桃華「Pちゃま…」

    53: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:12:02 ID:XDF
    P「……たしかに、アンタの言う通りかもな…プロデューサーといっても、所詮はだだの一般人、アンタ達みたいな大きな存在には太刀打ちできないかもしれない…」

    男「なら…」

    P「でも、それが何だって言うんだ。俺は、この子を…桃華を!守り抜くって誓った、約束したんだっ!!最後までな」ギュッ

    54: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:13:04 ID:XDF



    ~回想~
    アシスタント「Pさん、プロデューサーにとって一番大切なことって、何かわかる?」

    P「ええっと…仕事が早い…とか?」

    アシスタント「いいえ、そりゃあ仕事ができるのに越したことはないけど、もっと大事なことがあるわ」

    P「それは?」

    アシスタント「自分の担当アイドルを愛し、守り続けることよ」

    P「アイドルを愛し、守る……」

    アシスタント「そっ、芸能界はね、決して綺麗なだけの所じゃない。光あるところには、必ず闇も存在する…悪意というなの闇がね」

    P「…闇」

    アシスタント「プロデューサーの役目は、自分の担当アイドル達を誰よりも愛し、光り輝く舞台へと導くことなの。その為にも、私達裏方がアイドル達を守ってあげないとね」



    55: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:14:11 ID:XDF



    P「これが俺の仕事だ!夢を失い…空っぽだった…無力な存在だった俺が…!あいつらに何もしてやれなかった俺が…!唯一掴むことができた…今やらなくては、いけない仕事だ!!」

    家族のためだけに東京へ来た俺が、初めて自分の意思で、本気でやりたいと思えた仕事なんだ…プロデューサーは!



    56: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:15:13 ID:XDF
    P「俺の身体を動かすのは、義務とか使命じゃない。千枝を、薫を……そして桃華を、だれよりも輝かせたいという想い…。アイドルを愛しているから俺は頑張れるんだ!」

    桃華「Pちゃま…!」

    P「桃華…少し早いが、今、ここで君に伝えたいことがある」

    桃華「!」

    P「桃華、君の・・・」

    桃華「わたくしの・・・?」

    57: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:15:33 ID:XDF
    P「君の、“全て”を俺にくれ」

    58: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:16:31 ID:XDF
    桃華「――っ」ドクン

    P「君を、世界で一番、綺麗な薔薇にしてみせる」

    桃華「……P…ちゃま…」ドクン ドクン ドクン

    59: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:17:03 ID:XDF
    P「俺の想い、受け取って…くれるか?」

    桃華「……はい」

    P「!」

    桃華「わたくしの……カラダとココロ…その“全て”を、アナタに委ねます」

    P「……桃華」

    桃華「ええ」

    P「ありがとう」

    桃華「はいっ!」



    60: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:17:59 ID:XDF
    P「…だから、お前に桃華を渡すことはできない。絶対にな!」キッ

    男「………そうか」

    男「桃華」

    桃華「はい」

    男「やるからには頂点を目指し、幸せを掴め。それが、櫻井家当主として…いや、父親として送る最後の願いだ」

    桃華「ありがとうございます!お父さま!」

    P「………………おとうさま?」

    61: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:19:02 ID:XDF
    桃華父「Pくん、娘を…よろしく頼む」ペコリ

    P「……えっ、ちょ、ちょっと待って、ま、まさか…」ダラダラダラ

    「そこからは私が説明するわっ!」

    桃華「お母さま!」

    桃華父「君の言う通りだったよ、彼になら…任せられそうだ」

    桃華母「でしょー?だから言ったじゃない!Pくんなら絶対に大丈夫だって!」

    P「あ、貴方は…!」

    桃華母「どうもっ、桃華の母親をしています櫻井――といいます♪そして、こちらは夫の…」

    桃華父「櫻井――だ。桃華の父親をやっている」

    P「さ、櫻井って…あの櫻井ですか…?」ダラダラダラ

    桃華父「恐らく、君が想像している通りだろう。いや、まさか真正面から喧嘩を売ってくるとは思わなかった。君、なかなか度胸あるね」

    P「…………えっ?」

    桃華母「一人の女の子を手に入れる為、財閥一つを敵に回すなんて…なかなかできることじゃないわ~」

    P「…………えっ?」

    え?

    62: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:20:15 ID:XDF
    この後、桃華の両親や黒服さん達に頭を下げまくった。
    勘違いしていたとはいえ、たくさん迷惑をかけてしまった…
    でもそんな俺を笑って許してくれた。櫻井の人達には頭が上がらないな…
    そんなこんなで、無事桃華をアイドルにスカウトできた俺。
    後日、桃華を担当アイドルの皆に紹介していた。

    63: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:21:18 ID:XDF
    ~346プロ 第3芸能課~
    P「え~、今日から新しく第3芸能課の仲間になる櫻井桃華ちゃんだ。みんな、仲良くしてあげてくれ」

    桃華「櫻井桃華ですわ。プロデューサーちゃまのもとで、アイドルを始めることになりましたの」

    薫「わぁ~!本物のおじょうさまだー!りゅうざきかおるですっ、これからよろしくおねがいしまーっ!」

    千枝「佐々木千枝です。桃華ちゃん、よろしくね」

    桃華「薫さん…千枝さん…ええ、こちらこそ、よろしくお願いしますわ」

    P(よしよし、うまくやっていけそうだな)

    64: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:22:00 ID:XDF
    桃華「アナタ方のことはプロデューサーちゃまから聞いておりますわ、お二人とも、アイドルとして非常に魅力的とのこと…」

    千枝「プ、プロデューサーさんが!?え、えへへ…///」

    薫「そっかー、えへへー!」

    桃華「……ですが、わたくしも負けるつもりはありません。アイドルとして…なにより、プロデューサーちゃまの“妻”として、誰よりも輝いてみせますわ」



    65: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:23:03 ID:XDF
    P「ブフッ!!」

    千枝「……妻?」ピクッ

    薫「?」

    桃華「ええ、わたくし、プロデューサーちゃまとは将来を誓い合った仲ですの♪」スリスリ

    P「何言ってんのこの子!?」ガビーン

    桃華「プロデューサーちゃまったら…わたくしの“全て”が欲しいだなんて…///」ポッ

    P「あ、あれはそういう意味じゃ…」

    千枝「プロデューサーさん」

    P「ち、千枝」ビクッ

    66: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:23:55 ID:XDF
    千枝「どういうことですか」ハイライトオフ

    P「い、いや…その…な?プロデューサーとして、桃華を全力でプロデュースするって意味であって、別に他意は…」ダラダラダラ

    千枝「……だそうですけど?」チラッ

    桃華「………Pちゃま♪少ししゃがんでいただいてもよろしいですか?」

    P「あ、ああ…」

    67: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:25:05 ID:XDF
    桃華「ふふっ、Pちゃま…んっ」チュッ?

    千枝「!?」

    薫「うぇっ!?」

    P「」

    68: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:26:33 ID:XDF
    桃華「……ふぅ、Pちゃま?わたくしはまだ“純潔”な白の薔薇……何色にでもなれますの。だから…わたくしを、アナタ好みの美しい色に……染め上げてくださいませ」

    P「あ、ああ……」ポー

    桃華「ふふふ…言質取りましたわ…?」

    千枝「…………………………へぇ」

    薫「わ、わぁ~///」どきどき

    桃華「末永く、よろしくお願いしますね?わたくしのプロデューサーちゃま♪」



    69: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:27:08 ID:XDF



    P「なんてこともあったな~」

    仕事合間の空き時間、つい先日撮り終えた桃華の新MVを観ながら、初めて出会った頃のことを思い出していた。
    桃華が346プロのアイドルになって、7年。色々なことがあった。時には困難な壁にぶつかることもあったが、その度に一緒に乗り越えてきた。その甲斐もあってか、今ではもうすっかり大人気アイドルだ。

    70: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:28:05 ID:XDF
    P「……本当に綺麗になったな」

    数年の歳月の間、心身共に大きく成長した担当アイドル達。
    それぞれが異なる魅力を開花させていった。
    そこに優劣はないが、こと気品…高貴さにいたっては、桃華は他の追随を許さないだろう。
    だからこそ…

    P「最近の桃華は心臓に悪い…よなぁ」

    ただでさえ実年齢以上に大人びた所があったんだ、それが歳を重ねて色気まで手にしたら…
    とんでもない美人になった。

    71: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:31:49 ID:XDF
    P「桃華……」

    桃華「はい♪プロデューサー様」

    P「ウェ!?も、桃華!?いつからそこに!?」ビクッ

    桃華「ふふふ…プロデューサー様がわたくしのMVを観て、本当に綺麗になった…と言ってくださった辺りからですわ」クスクス

    P「そ、そうか」ドキドキ

    桃華「全く…プロデューサー様は無防備過ぎます。これでは、いつなんどき悪い女性に騙されるか…心配で仕方がありませんわ」

    P「え?俺が?」

    桃華「プロデューサーとしてのキャリアは十分、整ったお顔をしているのにも飽き足らず、内面も魅力的…鴨がネギを背負って歩いているようなものですわ」

    P「ハハハ…ありがと。お世辞でも嬉しいよ。桃華みたいな魅力的な女性に褒められたら、自信が湧いてくるな!」

    桃華「…そういうところですのよ」ボソッ

    72: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:33:56 ID:XDF
    桃華(女性相手に下心なしでサラッとそういうことを言えるから…どれだけの女性を勘違いさせてきたのやら…本当、罪な殿方ですこと……でも、そんな貴方のことが…)

    桃華「それで…今のわたくしが歌った“ラヴィアンローズ”…いかがですか?」

    P「ああ、本当に素敵だと思う。12歳の頃もすごく可愛かったけど、今はそれに加えて気品というか…“オトナ”の色気が出てきたというか…見ているだけでドキドキしてくるよ。桃華のことしか、考えられなくなりそうだ」タハハ

    桃華「…………P…様…」

    あれ?なんか空気が変わった…?

    73: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:34:33 ID:XDF
    桃華「P様……わたくし、もう立派な、オトナのレディですのよ…?」ぎゅっ

    P「も、桃華?手が…」

    桃華「わたくし、欲しいと思ったものは、必ず手に入れる主義ですの。トップアイドルの座、櫻井家の一人娘としての矜持、そして……P様、貴方の心…」

    P「……っ」ふいっ

    桃華「目をそらさないで」スッ

    P「!」

    P(綺麗な瞳…吸い込まれそうだ…)



    75: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:38:54 ID:XDF
    桃華「P様…ずっと…ずっと…お慕いしておりました」

    P「桃…華…」

    桃華「貴方の“全て”を…わたくしに…ください」

    唇と唇が近づく、桃華の一途な想いに俺は…

    76: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:39:55 ID:XDF
    「「そこまでです!!!」」バターン!

    P「」ビクッ

    桃華「……邪魔が入りましたか」ボソッ

    「私の目の黒いうちは、勝手なことは許しませんよっ」フンス!

    千枝「そうですよ!プロデューサーさんは……私と幸せになるんですから!」

    桃華「ふふふ…やはり、貴方達とは白黒ハッキリさせないといけないようですわね…!どちらが、P様の妻に相応しいか!」

    バチバチバチ

    77: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:40:31 ID:XDF
    P「あわわわわ……」オロオロ

    P(お、俺…どうすれば…ん?)ツンツン

    「……こっち……来て……」コソコソ ガチャ

    P「?あ、ああ」そろ~り パタン



    78: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:41:45 ID:XDF


    「ふふふ……P……連れてきたよ……薫」グッ

    薫「やったね…!雪美ちゃん…!」グッ

    P「え、え~と?」

    薫「えへへ、私達、同盟を結んだの!」

    雪美「……名付けて……P幸せにし隊……」ブイッ

    P「P幸せにし隊?」

    薫「えへへ…先生はこっちだよ~」グイグイ

    雪美「行こう……争いのない……世界へ……」グイグイ

    P「ちょっ、二人とも!?ひ、引っ張らないでくれ…!どこに連れていくつもりだ…?」

    79: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:43:10 ID:XDF
    「……いい所」ぎゅっ

    薫「……あはっ…」ぎゅっ

    P「えぇ……?」

    80: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:43:58 ID:XDF


    千枝「あれ?プロデューサーさんは…?」キョロキョロ

    「へ?………いない!いつの間に…!?」

    桃華「やられましたわっ…!!!追いかけますわよ!」ダッ

    千枝「うんっ!」ダッ

    「あっ…!ちょ、ちょっと!置いてかないでください~っ」ダッ

    終わり

    81: ◆UpHOrkEMJ2 2018/10/26(金)23:45:58 ID:XDF
    以上で終わりです。
    次はダディャーナザァーン!を書きたいです。
    またみかけたときはよろしくお願いします。



    引用元: モバP「ラヴィアンローズのお嬢様」桃華「ですわっ」

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