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    SS宝庫

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    ヘッドライン

    吉井明久「アマガミ?」

    1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/24(土) 18:26:57.53 ID:VqCmnBoHO

    バカとテストと召喚獣とアマガミのクロスです。
    両作品のネタバレがあります。





    2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/24(土) 18:30:40.64 ID:VqCmnBoHO

    ~文月学園教室~


    明久「…どうして僕は皆からバカにされるんだろう」

    雄二「ん?バカだからだろ」

    秀吉「バカだからじゃな」

    康太「……バカだから」

    明久「ちょっと!?確かに僕は少しバカかもしれないけど、他にも理由があるはずなんだ!」

    雄二「じゃあそのバカ丸出しの顔だな」

    秀吉「普段のバカな行いかのう…」

    康太「……バカだから」

    明久「ちくしょう!何一つ否定できない上に、ムッツリーニは結局僕をバカだとしか言ってないよね!?」ガーン

    雄二「違うのか?」

    明久「違うよ!僕が皆にバカにされてるのは僕に彼女がいないからだと思うんだ!」


    3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/24(土) 18:31:54.31 ID:VqCmnBoHO

    雄二「いや、それは多分関係ないと思うが…」

    明久「それで昨日こんなものを買ってみたんだ」スッ

    雄二「……アマガミ?」

    秀吉「これはなんじゃ?ゲームかのう?」

    明久「そう、ゲームだよ。これを買うために今月の食費がなくなっちゃったけどね…」

    康太「……何でゲーム?」

    明久「これは昔話題になったゲームで、何でも凄くリアルな恋愛を楽しめるゲームらしいんだ」

    秀吉「リアルな恋愛じゃと?」

    明久「うん。このゲームの目的はクリスマスまでに彼女を作ることなんだって」


    4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/24(土) 18:32:57.20 ID:VqCmnBoHO

    秀吉「明久…お主は現実でモテないからって虚構に走るのか…」

    康太「……発想が残念」

    明久「やめて!そんな憐れみの目で僕を見ないで!!」

    明久「違うんだ!僕はこのゲームで彼女の作り方を勉強するんだ!!」

    明久「そして現実でも僕は彼女を作ってみせる!!」

    雄二「……」

    秀吉「……」

    康太「……」

    明久「くそぅ!!このゲームで勉強して彼女を作ってみんなを見返してやる!!」タタタッ

    秀吉「あ……走って行ってしまったのう」

    雄二「……」

    秀吉「なんじゃ雄二。明久が気になるのか?」

    雄二「…別に?いつもの明久のバカさ加減に呆れてただけだ」

    秀吉「そうか」

    雄二(……アマガミか)



    5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/24(土) 18:33:51.50 ID:VqCmnBoHO

    ~吉井明久自宅~


    明久「さてさてさーて、これで準備はOKっと」

    明久「こういうゲームは初めてだから、何だかワクワクするな」

    明久「プレイヤー名は…吉井明久っと」

    明久「よし、ゲームスタートって……あれ?画面が光って……うわぁぁぁああああああ!!!!」ピカー


    6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/24(土) 18:36:06.64 ID:VqCmnBoHO

    ~自室~


    美也「……にぃに!にぃにってば!」

    明久「うーん…」

    美也「もう!早く起きないと朝ごはん食べられないよ!」

    明久「ふぇ?……君は誰?」

    美也「寝ぼけてないで早く支度しないと遅刻だよ!」タタタッ

    明久「あれ?…ここはどこ?」


    7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/24(土) 18:37:01.74 ID:VqCmnBoHO

    明久「……」

    明久「僕には美也という妹がいて、僕は輝日東高校2年生…」

    明久「……」

    明久「確か僕はゲームを買って、それを始めたらここに…」

    明久「もしかして僕はゲームの世界の中にいるの?」

    明久「え?凄くリアルなゲームってこういうことなの?」

    明久「まあとりあえず、学校に行ってみよう」


    8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/24(土) 18:38:18.10 ID:VqCmnBoHO

    ~学校廊下~


    絢辻「あ、吉井くん。おはよう」

    明久「え?ああ、おはよう…」

    明久(この綺麗で真面目そうな人は誰だろう…)

    明久(でも、僕のことを知ってるみたいだ)

    絢辻「どうしたの?」

    明久「え!えーっと…ごめん。僕の教室ってどこか知ってるかな?」

    絢辻「何言ってるの?吉井くん、私と同じクラスじゃない」

    明久「そ、そうだったね…あはは……」

    絢辻「…もしかしてだけど、自分の教室がわからないの?」

    明久「いやいや、そんなわけないじゃない!自分の教室がわからないなんてそんなの相当なバカじゃないか!」

    絢辻「え?違うの?」キョトン

    明久「僕はこの世界でも相当なバカなのかぁぁぁ!!!」ガーン

    絢辻「ふふっ。そろそろHRが始まっちゃうわ。早く行きましょ」スタスタ

    明久「うぅ…何だか先が思いやられるよ……」



    9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/24(土) 18:39:21.23 ID:VqCmnBoHO

    ~自教室~


    雄二「よ、明久。今日も遅かったな」

    明久「ゆ、雄二!?雄二が何でここにいるのさ!?」

    雄二「はぁ?お前と同じクラスだからに決まってるだろうが」

    明久(ここはゲームの世界のはずなのに何で雄二が?)

    明久(でも、雄二がいるなら心強い)

    明久「雄二、ちょっと話があるんだ」

    雄二「あ?何だよ」

    明久「大事な話なんだ。ちょっとついてきてくれないかな」

    雄二「……全くもって嫌な予感しかしないんだが」

    明久「いいから、屋上にいくよ!」



    10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/24(土) 18:40:26.10 ID:VqCmnBoHO

    ~屋上~


    雄二「で?話ってのは何なんだ?」

    明久「雄二、僕は今から簡単には信じられないことを言うかもしれない。でも…」

    明久「雄二は僕を信じてくれるかな?」

    雄二「……その顔はマジな話みたいだな」

    雄二「いいだろう。どんなに信じられなかろうが、お前の話を否定したりしない。約束しよう」フッ

    明久「ありがとう…助かるよ雄二」フッ





    11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/24(土) 18:41:29.28 ID:VqCmnBoHO





    明久「実はここはゲームの世界で、僕はその主人公なんだ!!」






    雄二「……もしもし、輝日東病院ですか?急患です。すぐに来て下さい」






    12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/24(土) 18:43:23.75 ID:VqCmnBoHO

    明久「ちょっと待って!!確かにおかしなことを言った自覚はあるけど、僕を精神異常者だと決めつけないで!!」

    雄二「明久…悪かったな。そんなになるまで気づいてやれなくて」ポンッ

    明久「クソッ!!こいつこれっぽっちも信じてない!!この嘘つき!!」

    雄二「なぁ明久。俺がいきなりこの世界はゲームの世界だってお前に言ったらどうする?」ハァ

    明久「そんなの決まってるよ!雄二のために腕のいい医者のいる病院を探すに決まってるじゃないか!!」

    雄二「そうなるだろ?だから俺もそうしてやるよ」ハァ

    明久「しまったぁぁぁ!!!このままじゃ彼女を作るどころか何も出来ずに病院ルートだぁぁぁ!!!」



    13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/24(土) 18:44:50.76 ID:VqCmnBoHO

    雄二「……彼女を作るだと?」ピクッ

    明久「あ!そうなんだよ!僕はクリスマスまでに彼女を作らなきゃいけないみたいなんだ!!」

    雄二「それがお前の言うこのゲーム世界の目的なのか?」

    明久「うん。多分そうだと思う」

    雄二「……」

    明久「雄二?」

    雄二「…彼女が欲しいだけなら最初からそう言え、このバカ」

    明久「え?だからそうじゃなくて僕は…」

    雄二「俺が協力してやる。だからもう黙れ」

    明久「ほ、本当に!?信じてくれるの!?」

    雄二「全部は信じないがな」

    明久「いや、それでもありがとう雄二!本当に助かるよ!!」

    雄二「話は終わりだな。じゃ、教室に戻るぞ」

    14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/24(土) 18:46:59.88 ID:VqCmnBoHO
    ~自教室~

    昼休み


    明久「それで、僕が彼女を作るためにはどうすればいいと思う?」

    雄二「そうだな。まずは屋上から紐無しバンジージャンプでもすればいいんじゃないか?」

    明久「ねぇ、それ遠回しに現世の僕じゃ彼女は出来ないって言ってる?」

    雄二「冗談だ。あと80年ぐらいしたら彼女なんて簡単に出来るさ」

    明久「もうそれ直接死ねって言ってるのと同じだよね!?」ガーン!!

    棚町「何々ー?あんたら何の話してるわけ?」





    15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/24(土) 18:52:37.58 ID:VqCmnBoHO

    雄二「棚町か」

    明久「え?…雄二この人は?」

    雄二「ああ、こいつは…」

    棚町「え?何よアキ…」

    明久「え?」

    棚町「自分の彼女に向かってその物言いは酷いんじゃない?」

    明久「えぇ!?」

    雄二「そうだぞ。こいつはお前の彼女の棚町薫じゃないか」

    明久「Really!!??」

    明久(どういうことだ!?この棚町さんが僕の彼女!?)

    明久(あれ?ということは僕はもう…)

    明久「雄二……ありがとう。僕はもうゲームクリアみたいだ」

    雄二「よかったな。明久」

    明久「さぁ、棚町さん!!クリスマスは僕とレッツパーティだ!!」


    16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/24(土) 18:54:20.86 ID:VqCmnBoHO

    棚町「って、いつまで悪ノリしてるのよ」

    明久「うぇ?」

    雄二「お前が始めたんだろうが」

    棚町「ま、楽しかったからいいけどね」

    明久「え……どういうこと?」

    雄二「棚町はお前の彼女じゃなくただの友人だ。クラスメイトだ」

    棚町「そんな当たり前のこと今更…ってアキが血の涙を流してる!?」

    明久「クソッ!!憎しみで……人が殺せたら……っ!!」

    雄二「棚町が彼女じゃなくてそんなに悔しいのか明久」

    明久「当たり前じゃないか!!こんなに可愛い人が彼女だったらどんなにいいか!!雄二は僕の心を弄んだんだ!!」

    棚町「え……」

    雄二「おい、明久」

    明久「何だよ!?」

    雄二「棚町を口説くなら他所でやってくれ」

    棚町「……」

    明久「誰も口説いてなんて…棚町さん?」

    棚町「あはは…あたしちょっとトイレいってくるね」スタタ

    明久「ほら、雄二が変なことを言うから棚町さんが行っちゃったよ」

    雄二「はぁ…全くこのバカは……」



    17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/24(土) 19:10:20.33 ID:UmL+eUWZO
    すげぇ…脳内再生余裕なんだけど…

    21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/25(日) 10:32:47.50 ID:eE/y9k8KO

    ~自教室~

    放課後


    明久「さて、放課後だね。これからどうしよっか」

    雄二「腹へったし、飯でも食べてくか?」

    明久「そうだね。じゃあ、そうしようか」

    絢辻「あ、待って。吉井くん」

    明久「ん?どうしたの?…えっと……」

    雄二「絢辻詞だ」ボソッ

    明久「…絢辻さん」

    絢辻「吉井くん、まだ進路希望調査表を出してないでしょう?」

    明久「え?進路希望?」

    絢辻「そうよ。あれ、提出期限が今日までなの」

    雄二「明久。お前進路なんて考えてるのか?」

    明久「失礼な!僕だって進路ぐらいちゃんと考えてあるよ!!」

    雄二「ほう。なら早く書いて絢辻に提出するんだな」

    明久「わかったよ。…絢辻さんごめんね。今すぐ書くから少し待ってて」カキカキ

    絢辻「ええ」



    22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/25(日) 10:33:53.17 ID:eE/y9k8KO

    明久「できた!」

    雄二「どれどれ?」チラッ


    [希望する職種]

    前略

    [希望する職業]

    中略

    [希望した理由]

    後略


    雄二「明久…お前進路ぐらい考えてあるって言ってたよな」

    明久「自分の進路って…決めるの難しいよね……」フッ





    23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/25(日) 10:35:21.39 ID:eE/y9k8KO

    雄二「それにこの前略、中略、後略の使い方間違ってるからな」

    明久「え!?そうなの!?」

    雄二「ああ。この場合正しくはこうだ」


    [希望する職種]

    全略

    [希望する職業]

    全略

    [希望した理由]

    全略



    24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/25(日) 10:36:43.51 ID:eE/y9k8KO

    明久「おお!ありがとう!雄二!!」

    雄二「気にするな。そんなことより早く絢辻さんにこれを渡してやれ」

    明久「うん。待たせたね、絢辻さん。進路希望調査表だよ」ニカッ

    絢辻「吉井くん」

    明久「何かな?」

    絢辻「書き直し」

    明久「どうして!?」ガーン!!

    絢辻「吉井くんって本当の本当にバカなのね…」

    明久「ものすごい慈愛に満ちた顔で僕のバカを指摘されたぁぁぁ!!!」



    25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/25(日) 10:38:36.75 ID:eE/y9k8KO

    ~学校廊下~

    放課後


    明久「僕のバカがどんどん広まっていく…」

    雄二「いいんじゃないか?目立てて」

    明久「よくないよ!しかも目立つって言っても完全に悪目立ちだよね!?」

    明久「これじゃ彼女を作るなんて夢のまた夢だよ…」

    雄二「ま、そのバカを他の面で補えればいいんじゃないか?」

    明久「…そうだね。頑張ってみるよ……ってあれ?」

    雄二「どうした?明久」

    明久「今あっちの方に黒猫がいたような…」

    雄二「あっちって、校舎裏の方か?」

    明久「うん。ちょっと見てくるよ」タタタッ



    26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/25(日) 10:40:29.75 ID:eE/y9k8KO

    ~校舎裏~

    放課後


    明久「あれ?おかしいな。こっちの方に行ったはずなんだけど…」

    明久「この階段の辺りかな?それとも上…………なっ!?」

    明久(黒猫を探して、校舎裏にある階段を下から見上げると…)

    明久(階段の上には女の子が一人立っていて…)

    明久(僕の場所からは彼女のスカートの中がはっきり見えていた)


    27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/25(日) 10:42:32.67 ID:eE/y9k8KO

    明久「……」

    七咲「……」

    明久(これは…何だろう……)

    明久(黒猫を追いかけて来たら、黒髪の女の子の黒パンツと出会ってしまった)

    七咲「……」ジー

    明久(そもそもこの女の子は誰なんだろう?何でこんな所にいるんだろう?)

    七咲「……」ジー

    明久(黒い猫…黒い女の子…黒いパンツ……ッ!!そうか!!)





    28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/25(日) 10:44:47.65 ID:eE/y9k8KO

    七咲「……あの」

    明久「わかった!!」

    七咲「え?」

    明久「君があの黒猫なんだね!?」

    七咲「……はい?」

    明久「君のその綺麗な黒い髪!猫っぽい可愛い顔にミステリアスな雰囲気!!」

    明久「そう、君は猫なんだ!!」バーン!!

    七咲「……」ボーゼン

    明久「ふっ…僕の推理が冴え渡ってしまったみたいだね」

    雄二「明久」ハァ

    明久「あ、雄二。いつからいたの?」

    雄二「お前が下級生にわけわからん妄想を垂れ流してる時からだ」



    29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/25(日) 10:51:29.26 ID:eE/y9k8KO

    明久「妄想なんかじゃないよ!れっきとした推理だよ!!」

    雄二「黙れ迷探偵。お前は本気であいつが猫に見えるのか?」ハァ

    明久「え?じゃああの子は…」

    雄二「あいつは七咲。俺達の1個下の後輩だ」

    明久「え」ダラダラ

    七咲「…」

    雄二「悪かったな、七咲。こいつバカなんだ」

    七咲「いえ…確かに驚きましたけど……」

    七咲「あの、吉井先輩ですよね?」

    明久「あ、あれ?僕のこと知ってるの…?」

    七咲「はい。私達の1個上の先輩の中には輝日東高校歴代No.1のバカがいるって私達の学年で噂されてましたから…」

    明久「き、輝日東高校歴代No.1…?」

    七咲「はい。No.1です」クスッ

    雄二「よかったな、明久。お前のバカは歴代No.1だと」

    明久「こんな1番全然嬉しくないぃぃぃ!!!」

    明久(こうして、僕のゼロから始まるというか、バカから始まるアマガミが始まった)


    32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/28(水) 22:01:46.00 ID:ZQTaC9DzO

    明久「ただいまー」ガチャッ

    美也「おかえりー。何処行ってたの?」

    明久「ちょっと雄二と晩ご飯を食べに行ってたんだ」

    美也「むぅ…また雄二さんと出掛けてたの?」

    明久「うん?そうだけど?」

    美也「ねぇ、にぃに。にぃには彼女作らないの?」

    明久「へ?急にどうしたの?」

    美也「もう来月はクリスマスなんだよ?このままだと雄二さんと過ごすことになっちゃうよ?」

    明久「それは嫌だなぁ……」

    明久「でもね、美也。彼女は欲しいと思っても簡単に作れるものじゃないんだ…」ツー

    美也「にぃに…まさかそこで泣いちゃうとは思ってなかったよ…」




    35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/03(土) 21:35:06.72 ID:bCyClbEgO

    明久「でも、今回は僕も頑張ってみようと思うんだ」

    美也「頑張る?彼女のこと?」

    明久「うん。クリスマスまでに、美也にも自信をもって自慢できるような彼女を作ってみせるよ」ニコッ

    美也「…ふーん」

    明久「美也?」

    美也「何でもないよ!せいぜい頑張りなよ!バカにぃに!!」

    明久「うん。ありがとう」

    明久(美也を見てるとなんとなく、葉月ちゃんを思い出すな…)

    明久(僕には姉さんしかいなかったから知らなかったけど、美也みたいな妹がいるっていうのもいいのかもしれない)

    明久(時間はかかるかもしれないけど、美也とはもっと仲良くなりたいな)



    36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/03(土) 21:37:26.20 ID:bCyClbEgO

    ~通学路~

    翌日 朝


    美也「……」ポー

    明久「ふわぁ…」

    雄二「朝から随分眠そうだな、お前ら」

    美也「あ、雄二さん」

    明久「おはよう、雄二。学校がある日の朝はいつだって眠いんだよね…」

    雄二「そんな寝惚けた面で、お前の無謀な挑戦は成功するのか?」

    明久「!」ギクッ

    美也「確かに、実際にぃにを好きになってくれる女の人なんているのかな…」

    明久「いるよ!……多分…日本の何処かには…」

    美也「わざわざ日本中を探さないといけないんだね…」



    37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/03(土) 21:40:47.02 ID:bCyClbEgO

    雄二「心配するな美也。明久はこう見えて結構モテるんだぞ?」

    美也「え!にぃにが!?」

    明久「え!僕が!?」

    雄二「ああ。俺が知ってる中で最低でも1人、確実に明久のことを好いてる奴がいる」フッ

    明久「ほほほ、本当に!?」

    美也「ど、どんな人なの!?」

    雄二「品行方正で成績優秀な眼鏡の似合うカッコいい奴だ」

    明久「へー!!すごい人なんだね。カッコいいってことはボーイッシュな人なのかな?」

    美也「ボーイッシュな人…」

    雄二「そうだ。まあ、ボーイッシュというかボーイそのものなんだが」

    美也「」



    38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/03(土) 21:42:53.94 ID:bCyClbEgO

    明久「…ごめん雄二。ちょっとよく聞きとれなかったから、もう一度言ってくれない?」

    雄二「お前のことを好きな奴は女ではなく男だ」

    明久「……ごめん雄二。また耳の調子が…」

    雄二「お前のことを好きな奴はSheではなくHeだ」

    明久「ひぃぃぃ!!!」ガーン!!

    雄二「安心しろ明久。そいつのお前を思う気持ちは本物だ」ポンッ

    明久「違うっ!僕が安心できないのはそんな所じゃない……っ!!」




    39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/03(土) 21:44:09.40 ID:bCyClbEgO

    美也「…美也、努力するから」

    明久「え?美也?…何の努力をするの?」

    美也「にぃにがクリスマスに男の人を連れて来たとしても、それを認められるように努力するから…」グスッ

    明久「美也!?君のにぃには絶対にそんなことしないから!!涙ながらにそんな決意を表明しないで!?」


    40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/03(土) 21:44:58.19 ID:bCyClbEgO

    雄二「さ、そろそろ学校に着くから悪ふざけは終わりにするぞ」

    明久「待って!!本当に悪ふざけなんだよね!?」

    雄二「…」サッ

    明久「言って!?僕から目を反らさないで嘘だと言ってよ!!雄二ぃぃぃいいいい!!!」


    42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 21:05:37.81 ID:muWph9mBO

    ~学校廊下~


    明久「全く、雄二の冗談は心臓に悪いよ…」

    雄二「ま、冗談ってことにしておいてやるよ……っと」

    明久「あ、絢辻さん。おはよう!」

    絢辻「おはよう。吉井くん、坂本くん。朝から随分賑やかだったわね」クスッ

    明久「あれ?僕達のこと見てたの?」

    絢辻「校門前であれだけ騒いでたんだもの。自然に目に入ってくるわ」

    雄二「だ、そうだ明久。次から少しは自重しろよ」

    明久「雄二こそ、騒ぎすぎて近隣の人達の迷惑にならないようにね」

    明久・雄二「「……っ!!」」ガッ

    絢辻「こらこら、そうやってすぐ掴み合うんじゃありません」



    43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 21:11:59.93 ID:muWph9mBO

    明久「ところで、絢辻さん。それ何を持ってるの?」

    絢辻「これは先生から受け取った文化祭の資料よ」

    雄二「また実行委員の仕事か?随分仕事熱心だな」

    絢辻「文化祭は絶対成功させたいの。だから出来ることはしっかりやっておかないと」

    明久「…雄二。実行委員って?」

    雄二「絢辻は来月ある文化祭の実行委員長だ」

    明久「へぇ…絢辻さんって凄いんだね」

    絢辻「全然凄くないわ。文化祭実行委員として当たり前のことをやってるだけよ」

    明久「……」

    明久(絢辻さんは本当に凄いんだな)

    明久(でも、絢辻さんだって大変なはずだよな…)

    明久(僕にも何かできることはないだろうか?)



    44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 21:18:40.49 ID:muWph9mBO

    明久「そうだ!僕に絢辻さんを手伝うことはできないかな?」

    絢辻「え?」

    明久「少しでも絢辻さんの負担を減らすことができればいいなって思ったんだけど…どうかな?」

    絢辻「ありがとう。でも吉井くん……大丈夫?」

    明久「僕なら大丈夫だよ!どうせ放課後は家に帰るだけだしね」

    絢辻「……そう。なら何か吉井くんに頼みたいことがあったら、声を掛けさせてもらうわね」

    明久「うん!待ってるよ!!」



    45: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/06(火) 21:22:48.52 ID:muWph9mBO

    明久「絢辻さんっていい人だな…」 ジーン

    雄二「そうだな。お前に気を遣ってくれるあたり、いい人だな」

    明久「え?気を遣うって?」

    雄二「明久。さっき絢辻はお前に大丈夫かと聞いていたろ?」

    明久「うん。優しいよね」

    雄二「あれはお前の都合について聞いてた訳じゃないと思うぞ?」

    明久「へ?どういうこと?」

    雄二「絢辻は、お前に実行委員の仕事ができるのか?って意味で大丈夫かと聞いたんだと思うぞ?」

    明久「…ねぇ、雄二」

    雄二「どうした?」

    明久「……僕って本当にこのゲームの主人公なのかな…」

    雄二「明久。廊下のど真ん中でさめざめと泣くのはよせ」



    46: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 21:05:00.47 ID:MT9/N79rO

    森島「わお!見て見て響!男の子が廊下の真ん中で泣いてるわ!!」

    雄二「っ!!」

    塚原「よしなさい、はるか。きっと何か辛いことがあったのよ」

    森島「ねぇねぇ!君はどうして泣いてるの?」

    明久「……クラスメイトの優しさが痛くて…」グスッ

    森島「ふーん?よくわかんないけど、これで涙を拭いて?」スッ

    明久「…ありがとうございます」フキフキ

    明久(いい匂いのするハンカチだ…)

    明久(この綺麗な人は誰なんだろう…?)





    47: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 21:06:49.02 ID:MT9/N79rO

    雄二「…さ、もういいだろ?行くぞ明久」

    森島「あ、坂本くんじゃない!おはよう!!」

    雄二「……」チッ

    森島「あ、ひどい!全く、相変わらず意地悪なんだから」

    明久「雄二、知り合い?」

    雄二「…ほら、早く行くぞ」スタスタ

    明久「ちょ、ちょっと待ってよ!!」


    48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 21:10:39.55 ID:MT9/N79rO

    ~自教室~


    明久「雄二が女の人にあんな態度をとるなんて…」

    棚町「ま、あんなことあった相手なら、仕方ないんじゃない?」

    明久「棚町さん。何か知ってるの?」

    棚町「噂ぐらいはね」

    明久「…詳しく教えてくれないかな」

    棚町「…坂本は前に森島先輩に言い寄ったことがあるらしいんだけど、その時に全く相手にされなかったんだって」

    明久「なんだ。告白に失敗しただけか。全く雄二も身の程を知らないみたいだね…」ヤレヤレ

    棚町「でも、その時の坂本は相当必死だったみたいよ?何て言うか半狂乱だったって、それを見てた子が言ってたわ」

    明久「……」

    明久(あの雄二が…半狂乱……)

    明久(何でそんなことになったんだろう…?)



    49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 21:13:41.53 ID:MT9/N79rO

    ~学校廊下~

    昼休み


    明久「うーん。雄二のせいで全く授業に集中できなかったよ…」テクテク

    明久(まあどっちにしろ授業に集中なんてできないけどね)

    七咲「あ」

    明久「あ」

    七咲「……」

    明久「……」

    明久(昨日僕は七咲に凄く失礼なことをしちゃったから、今会うのはヤバいかもしれない…)


    ①昨日の件で七咲は怒ってる

    ②廊下で二人きり

    ③死


    明久「すいませんでしたぁぁあああ!!」

    七咲「!?」ビクッ

    明久「昨日は頭の悪いことを言ってしまってごめんなさい!!だから許して!!」

    七咲「気にしてませんから!だから土下座はやめてください!!」


    50: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 21:14:31.27 ID:MT9/N79rO

    七咲「…そういえば、先輩って美也ちゃんのお兄さんですよね?」

    明久「あれ?美也を知ってるの?」

    七咲「はい。お友達ですから」

    明久「そうだったんだ」

    七咲「だから先輩のことも美也ちゃんから色々聞いてますよ?」

    明久「…色々?」

    七咲「はい。色々です」クスッ

    明久「なんだろう…何故だか不安が拭えない…」





    51: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 21:17:17.75 ID:MT9/N79rO

    七咲「でも先輩と美也ちゃんって仲良いですよね」

    明久「そうなのかな?」

    七咲「わたしにも弟がいるんですけど、中々言うことを聞いてくれなくて…」

    明久「へぇ、どんな感じなの?」

    七咲「何て言うか…わたしの言うことは全然聞かないのに、わたしにベッタリなんです」

    明久「あはは。でも僕は弟くんの気持ちが少しわかるかも」

    七咲「気持ちですか?」

    明久「うん。七咲ってなんだか落ち着いてるし大人っくてなんだか甘えたくなるというか…」

    七咲「!」

    明久「今だってそうだけど、一緒にいるとなんだか安心するんだ」

    七咲「……」

    明久「だから弟くんもつい七咲に甘えたくなっちゃうんじゃないかな?」

    七咲「そ、そうですか。わかりました。ありがとう……ございますぅ……」プシュー

    明久「七咲?」

    七咲「すいません。もう失礼します…」タタタッ

    明久「あ、行っちゃった」

    明久(顔を赤くしてたし、怒らせちゃったかな)

    明久(でも七咲の弟くんか。少し見てみたいな)



    52: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/07(水) 21:31:14.28 ID:MT9/N79rO

    ~自教室~

    放課後


    明久「大変だよ!雄二!!」

    雄二「どうした?ついに自分の頭の悪さを自覚したのか?」

    明久「違うよ!森島先輩から貸してもらったハンカチが見当たらないんだ!!」

    雄二「…んなもんどうだっていいだろ」

    明久「どうでもよくないよ!僕はもう一度あの匂いを嗅ぎたいんだ!!」

    雄二「そうか。じゃ、1人で精々頑張れよ」

    明久「え、帰っちゃうの?手伝ってくれたりしないの?」

    雄二「自分で無くしたものくらい自分で探せ。じゃあな」スタスタ

    明久「…本当に行っちゃったよ…」

    明久「うーん。何処かに落としちゃったのかな…」

    明久「あれ?こんな所に何か落ちてるってハンカチじゃないか。これは…」


    明久「手帳……かな?」


    53: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:41:45.19 ID:7PlhHQ2fO

    明久「いったい誰の手帳だろう?」

    明久「名前は…書いてないみたいだ」

    明久「……」

    明久「……少しくらい中を見てもいいよね」ペラッ

    明久「うわっ!凄い綺麗な字だ」

    明久「うーん…きっとこの手帳を落とした人は今頃探してるはずだよね…」

    明久「本当に誰の手帳なんだろう?」



    絢辻「ねぇ、吉井くん」




    54: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:44:13.98 ID:7PlhHQ2fO

    明久「わっ!?ビックリした!!って絢辻さん?」ビクッ

    絢辻「吉井くん、その手帳…」

    明久「あ、もしかして絢辻さんの手帳?よかった。持ち主がわからなくて困ってたんだ」

    絢辻「…もしかして、中身を見たりした?」

    明久「え?まあ名前が書いてないか確認を…」

    絢辻「ふーん…見たんだ。中身」

    明久「っ!?」ゾクッ

    明久(何だ!?この殺気は!?)

    明久(…そうか!持ち主を調べるためとは言え、他人の手帳の中を見るなんて最低な行為じゃないか!)

    明久(これじゃまた僕の印象が悪くなってしまう……っ!!)

    明久(何とかしてごまかさないと……っ!!)


    55: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:45:37.91 ID:7PlhHQ2fO

    明久「ご、ごめん。絢辻さん。僕は決して中身を盗み見たわけじゃないんだ」

    絢辻「じゃあ吉井くんは、手帳を開いて何をしていたの?」

    明久「そ、それは…」

    明久(まずい…何か……何か言わないと)

    明久(何か使えそうな物……ハッ!?)

    明久(あれは森島先輩のハンカチ!!あんな所に落ちてたなんて…)

    『森島先輩のハンカチ…いい匂いだったな』

    明久(っ!?これだっ!!)



    56: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/08(木) 21:47:24.82 ID:7PlhHQ2fO

    明久「に、においだよ!」

    絢辻「は?匂い?」

    明久「そう…僕はこの手帳の匂いを嗅いでいたのさ!!」

    絢辻「……」

    明久(し、しまったぁぁぁ!!!これじゃただの変態だぁぁぁ……っ!!)

    絢辻「…吉井くん」

    明久「…はい」

    絢辻「手帳の中身、見たのよね?」

    明久「すいませんでしたぁぁぁぁ!!!!」

    明久(僕はその日二度目の土下座をした)





    60: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/11(日) 21:52:57.47 ID:SzGTyq45O

    絢辻「そっか。見ちゃったんだ」

    明久「ご、ごめん…」

    絢辻「知っちゃったんだ。私の秘密」スッ

    明久「あ、絢辻さん?どうして僕のネクタイを掴んでるのかな…?」ダラダラ

    絢辻「吉井くん。これからちょっと付き合ってくれないかしら?」

    明久「えっと…今日はちょっと用事が……」

    絢辻「付き合ってくれないかしら?」

    明久「だから用事が…」

    絢辻「付き合ってくれないかしら?」

    明久「まずい…僕が行かないという選択肢が用意されていない…っ!!」


    61: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/11(日) 21:55:13.83 ID:SzGTyq45O

    ~神社~


    明久「ねぇ、どうして僕は正座させられてるのかな…」

    絢辻「え?今から大事な話をするんだから、当たり前でしょう?」キョトン

    明久「当たり前なの!?僕が神社の境内で正座してる状況が当たり前なのっ!?」ガーン!!

    絢辻「あ、もしかして寒かった?大丈夫?」

    明久「違うよ絢辻さん!気にする所はそこじゃないよ!!」

    絢辻「あぁ…なるほど。喉が渇いているのね?」

    明久「ダメだ…っ!!話が全く噛み合わない…っ!!」

    62: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/11(日) 21:59:58.23 ID:SzGTyq45O

    絢辻「さて、本題に入るわ。今日見たことは一切他言しないようにしなさい」

    明久「今日見たことって……手帳の内容のこと?」

    絢辻「手帳の内容もそうだけど、特に書きなぐった“あれ“については思い出しもしないこと」

    明久「……書きなぐった“あれ“?」

    絢辻「そうよ。“あれ”を見られたからには、あなたを野放しにしておくことはできないの」

    明久「ちょっと待ってよ!書きなぐったアレって……何のこと?」

    絢辻「だから見たんでしょ?後半のページに雑に書いた“あれ“のことよ」

    明久「???」

    絢辻「……待って。吉井くん、もしかして“あれ“を見てないの?」

    明久「僕が見ちゃったのは最初の方のページだけだよ…?」

    絢辻「え?」

    明久「え?」

    絢辻「……」

    明久「……」


    63: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/11(日) 22:03:56.68 ID:SzGTyq45O

    明久「あ、絢辻さん?」

    絢辻「ねぇ…吉井くん」

    明久「な、何かな…?」

    絢辻「金属バットってどこに行けば手に入るのかしら?」

    明久「僕の頭をバットで殴ったとしても記憶は消えたりしないから!!お願いだからおもむろにバットを探しに行こうとしないで!?」



    66: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 21:13:53.15 ID:oWbCKja5O

    絢辻「全く、見てないなら見てないで、もっと堂々としてなさいよ!!」

    明久「ごめん……ってあれ?何で僕が謝ってるんだろう…」

    絢辻「大体、何で手帳の匂いを嗅いでたなんておかしなこと言うのよ!?お陰で深読みしすぎちゃったじゃない!!」

    明久「あれは何て言うか、つい反射的に言っちゃって…」

    絢辻「反射的に出てきた言い訳があれだったわけ?本当に頭が悪いのね…」

    明久「頭が悪いはいつもより更に傷つくからせめてバカだと言って!!」




    67: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 21:16:49.44 ID:oWbCKja5O

    絢辻「とにかく!あなたは今日見たこと聞いたことを絶対誰にも言わないこと!!いいわね!?」

    明久「…もし僕が誰かに話したりしたらどうなるの?」

    絢辻「吉井家を継ぐ人が美也ちゃんになります」

    明久「殺る気!?僕を殺る気なの!?」ガーン!!

    絢辻「約束してくれるわよね?」

    明久「うぅ…わかったよ…」

    絢辻「交渉成立ね」

    明久「交渉した気が全くしないよ…」

    絢辻「何か言った?」

    明久「言ってません!!」

    絢辻「そう。それじゃ…」

    明久「?」

    絢辻「このことは誰にも言いません。絢辻さんは裏表のない素敵な人です。はい、復唱!」



    68: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 21:53:00.49 ID:oWbCKja5O

    明久「……え?何?」

    絢辻「相変わらず頭が悪いのね。一回で覚えなさい。このことは誰にも言いません。絢辻さんは裏表のない素敵な人です。はい、復唱」

    明久「…このことは誰にも言いません。絢辻さんは裏表しかない素敵な人で僕の右腕が曲がっては行けない方向にぃぃいいいっ!!??」

    絢辻「吉井くん。私悲しいわ。吉井家の長男がいなくなってしまうだなんて…」グググ

    明久「絢辻さんは裏表のない素敵な人ですっ!!」

    絢辻「はい。よく言えました」パッ

    明久「ひどいよ絢辻さん…」

    絢辻「吉井くんがふざけるからでしょ?」

    明久「……」

    明久(どうしよう…素で間違えたなんて言えない……)

    絢辻「まあ、いいわ。それじゃ、吉井くん。明日からよろしくね?」スタスタ

    明久「絢辻さん……」

    明久(まさか教室に落ちてた手帳を拾うだけでこんなことになるなんて…)

    明久(いったい明日からどうなるんだろう…?)



    69: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/12(月) 21:55:59.30 ID:oWbCKja5O

    ~自宅~


    明久「ただいま……」ガチャ

    美也「…にぃにどうしたの?なんか疲れてるみたい」

    明久「うん……それがさ…」プルルル

    美也「にぃに、電話だよ?」

    明久「はい、もしもし。どちら様ですか?」

    絢辻『誰にも言わない約束…忘れてないわよね?』

    明久「…ねぇ絢辻さん。どうして僕の番号を知ってるの?」

    絢辻『忘れてないわよね?』

    明久「……絢辻さんは裏表のない素敵な人です…」

    絢辻『よろしい』ピッ

    明久「……」

    美也「電話終わった?それで、何かあったの?」

    明久「なにも…っ!!!なかった……っ!!!!」


    71: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/23(金) 12:44:02.22 ID:1UfEnBRIO

    ~通学路~

    翌日 朝


    明久「うーん…」

    雄二「また朝から馬鹿そうな顔してどうしたんだ?」

    美也「雄二さん。にぃには大体いつもこんな顔だよ?」

    明久「失礼な!僕はいつだってクールで理知的な表情を浮かべてるじゃないか!!」

    雄二「お前…よく理知的なんて言葉を知ってたな…」

    明久「突っ込む所はそこなの!?」ガーン!!




    72: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/23(金) 12:46:33.54 ID:1UfEnBRIO

    雄二「で?昨日俺が帰った後にでも何かあったのか?」

    美也「……」ジー

    明久「えっと…………何もなかったかな…」

    雄二「明久。パンチから始まる交渉術って知ってるか?」パキパキ

    明久「…確かキックで繋ぐ交渉術もあったよね」

    明久(絢辻さんとの約束があるから、雄二に昨日のことを話すわけにはいかない…)

    明久(でも、雄二の意見も少し聞いてみたい気もするしな…)

    明久(よし!こうなったら僕の巧みな話術で絢辻さんのことを隠しながら雄二の意見を聞こう…!!)



    73: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/23(金) 12:50:48.45 ID:1UfEnBRIO

    雄二「もう一度聞くぞ。何があったんだ?」

    明久「…それがさ、事情があって詳しくは話せないんだけど、ちょっと脅迫されたみたいなんだ」

    美也「脅迫!?」ガーン!!

    雄二「なるほど。お前のテストの不正が遂にバレたのか」フム

    美也「えっ!?にぃにテストで不正したのにあんな点数なの!?」

    明久「違うよ!!僕がテストで不正なんてする訳ないじゃないかっ!!」

    明久「あと美也!傷つくからそんな辛辣なこと言わないでっ!!」

    雄二「そうだな。お前は不正しようにも方法がわからないよな。謝る。すまなかった」

    明久「クソッ!!何か…凶器になりそうなものは何かないのか……っ!!」


    74: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/23(金) 12:58:23.15 ID:1UfEnBRIO

    美也「でも、何でにぃにが脅迫なんてされるの?」

    雄二「女子更衣室でも覗いたのがバレたか?」

    明久「ムッツリーニじゃあるまいし、そんなことしないよ」ダバダバ

    美也「鼻血出しながら言われても説得力がないよ…」

    絢辻「でも吉井くんが脅迫なんて本当にされるのかしら?」

    明久「いや、僕も驚いたんだけど実際に脅迫されることもあるんだ……よ………」

    美也「にぃに?」

    明久「あの…えっと……あれ?……絢辻さん?」ダラダラ

    絢辻「おはよう。吉井くん」ニコッ

    明久「……いつから?」

    雄二「お前がさっき何か考えてる間にはもう居たぞ?」

    絢辻「随分面白そうな話をしてたみたいだから…気になって来ちゃったの……ふふっ」




    75: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/23(金) 13:05:28.59 ID:1UfEnBRIO

    明久「……」

    雄二「……」パチパチ

    明久「!」

    明久(これは緊急用のアイコンタクト……!!)

    雄二『絢辻が何か関係してるのか?』パチパチ

    明久『絢辻さんは関係…ぉぉおおおお目がぁぁぁぁッ!!!」パチパグサッ

    美也「うわっ!にぃにが急に目を押さえて叫び始めた!!」

    絢辻「吉井くんどうしたの?大丈夫?心配だから保健室で診てもらいましょう?」

    雄二「いや、今のはお前が……」

    絢辻「それじゃ、坂本くんまた後でね」スタスタ

    雄二「……」

    美也「にぃに……」

    明久「目がぁぁぁ!!目がぁぁあああ!!」



    78: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/23(金) 20:45:44.08 ID:RgtRdWURO

    ~空き教室~


    絢辻「全く…油断も隙もないわね…」

    明久「…あれ?保健室に行くんじゃなかったの?」グスッ

    絢辻「あれは、お喋りなあなたをあそこから連れ出すための方便よ」フン

    明久「お喋りって…僕は昨日絢辻さんに言われた通り、手帳について言うつもりは全くないよ?」

    絢辻「…まるでわかってないわね。いい?私はこの“私“を皆に知られるわけにはいかないの」

    明久「この私って…?」

    絢辻「絢辻詞は真面目な優等生。この事実を変えるわけにはいかないの」

    明久「そっか。確かに平気で僕に暴言吐いたり、簡単に暴力を振るうような野蛮な面を皆に知られたりしたらまたしても僕の腕が曲がってはいけない方向にぃぃぃっ!!??」

    絢辻「そういうこと。理解してもらえたかしら?」グググ

    明久「わかった!!わかったから僕の腕を離してぇえええ!!」




    79: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/23(金) 20:50:21.58 ID:RgtRdWURO

    明久「ことあるごとに僕の腕を持っていこうとするのはやめてよ絢辻さん…」シクシク

    絢辻「何故だかあなたって苛めたくなるのよね…何でかしら?」

    明久「…そんなの僕にわかるわけないよね?」

    絢辻「まあとにかく、あなたが私に害を与えることをしなければ私は何もしないわ……多分」

    明久「…ねぇ、何で言い切ってくれないの…?」

    絢辻「自信がないわ。あなたを苛めないと言う自信が…」

    明久「怖いっ!!そんなことを面と向かって言われてるこの状況が凄く怖いっ!!」


    80: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/23(金) 20:52:18.20 ID:RgtRdWURO

    絢辻「まあ今度こそ本当によろしくね?」

    明久「う、うん…」

    絢辻「…何?何か言いたいことでもあるの?」

    明久「いや…絢辻さんは何で真面目な優等生にこだわってるのかなって…」

    絢辻「え?…何でって……別にいいじゃない。いけないことかしら?」

    明久「全然ダメじゃないよ。でも今の絢辻だって全然悪くないと思うっていうか…」

    絢辻「……どういうこと?」

    明久「…確かに僕の知ってる絢辻さんは皆の知ってる絢辻さんとは違って少し攻撃的だけど…」

    明久「…それでも充分魅力的だってこと」

    絢辻「…あなたそんなこと言って恥ずかしくないの?」

    明久「う……仕方ないじゃないか!本当にそう思ってるんだから!!」カァ

    絢辻「……」

    明久「うぅ…」



    83: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/25(日) 18:26:47.01 ID:X5EHJ6LpO

    絢辻「…そろそろ授業が始まる時間ね」

    明久「…そうだね」

    絢辻「…吉井くんは今日の放課後に何か予定はあるの?」

    明久「へ?…まあ今日は特に何も予定はないけど…」

    絢辻「そう。それじゃ放課後教室に残っててもらえるかしら」

    明久「別に構わないけど…どうして?」

    絢辻「あなた前に自分で言ったことを忘れたの?私を手伝ってくれるって言ったわよね?」

    明久「そっか。文化祭の準備だね」

    絢辻「そうよ。勝手に帰らないでね?」

    明久「うん。わかったよ」



    84: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/25(日) 18:30:14.16 ID:X5EHJ6LpO

    絢辻「あと、くれぐれも吉井くんだけが知ってる私の魅力を皆に洩らさないようにね?」

    明久「……何のことかな?」

    絢辻「…僕の知ってる絢辻さんは皆の知ってる絢辻さんとは違って少し攻撃的だけど…」

    明久「やめてっ!!僕の恥ずかしい台詞を一言一句違わず復唱しようとしないで!!」

    絢辻「どうして?私ちょっと嬉しかったんだけどなー」ニコニコ

    明久「お願いだから僕がさっき言ったことは忘れて下さい!!」

    絢辻「無理よ。私記憶力には自信があるの」

    明久「うぅ…」

    絢辻「もし放課後あなたが教室に居なかったら、今の台詞を坂本くんに教えちゃうかも…」

    明久「何があろうと残ってます!!」

    絢辻「よろしい。それじゃ、教室に戻りましょう」スタスタ

    明久「……」





    85: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/25(日) 18:34:14.09 ID:X5EHJ6LpO

    ~自教室~


    雄二「ようやく戻って来たか。結局絢辻と何があったんだ?」

    明久「ごめん雄二…僕があんまり口を滑らせちゃうと、僕は雄二を始末しなければいけなくなるんだ…」

    雄二「本当に何があったんだっ!?」ガーン!!

    明久「それに、僕が絢辻さんの手伝いをするってだから何も問題はないよ」

    雄二「…本当か?」

    明久「うん。ありがとう雄二」

    雄二「フム、少しは面白いことになってるんだと思ってたんだが…残念だな…」

    明久「こいつ…今すぐにでも始末してしまおうか…?」




    87: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/31(土) 17:10:32.36 ID:8mMtThyvO

    雄二「ま、これを機に絢辻と仲を深めてみたらいいんじゃないか?」

    明久「え?僕が絢辻さんと?」

    明久(確かに文化祭の準備を手伝っていけば、絢辻さんとの距離を縮めることができるかもしれないな…)

    ホワンホワンホワーン

    絢辻『最近吉井くんといる時間が多いわね…』

    明久『あはは…確かにそうだね。それじゃこのままクリスマスも一緒に過ごすっていうのはどうかな?』キラーン

    絢辻『ふふふっ。吉井くん、あなたいつから冗談を言えるようになったの?口を動かすんじゃなくて、手を動かしなさい。ひっぱたくわよ?』

    ホワンホワンワホーン



    88: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/31(土) 17:14:26.36 ID:8mMtThyvO

    明久「まずいよ雄二。僕がこれからどんなに頑張っても僕は絢辻さんに叩かれる運命みたいだ…」

    雄二「確かにまずいな。まさかお前がいつの間にかそっちの道に目覚めてるとは…」

    明久「違うよ雄二!僕は別に叩かれるのが嬉しいとかそういう趣味を持った覚えはないよ!!」

    雄二「無理をするな明久。誰しも人に言えないことの一つや二つあるものさ…」ポンッ

    明久「だから誤解だぁぁぁあああ!!!」


    89: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/31(土) 17:16:04.51 ID:8mMtThyvO

    ~自教室~

    昼休み


    明久「ふぅ……やっと昼休みだよ」

    雄二「昼飯はどうする?売店にでも行くか?」

    明久「ごめん雄二。今月はもうお金が無いから、しばらくの間は水で凌がないといけないんだ」

    棚町「あんた…とんでもないことをさらっと言うわね…」

    明久「心配しなくても大丈夫だよ棚町さん。家でちゃんと塩分は摂取するからさ」

    棚町「ごめん…私には何が大丈夫なのかさっぱりわからないわ…」



    90: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/31(土) 17:18:04.56 ID:8mMtThyvO

    美也「にぃに!」

    七咲「こんにちわ」

    明久「あれ?美也と七咲がどうしてここに?」

    美也「にぃにがお弁当を忘れてたみたいだから、届けにきてあげたんだよ!」

    明久「え!お弁当!?僕に!?」

    美也「だってにぃに…ほっとくと水と塩しか食べないんだもん」

    明久「それは…まあ否定できないけど…」

    七咲「否定できないんですね…」ハァ



    91: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/31(土) 17:20:59.45 ID:8mMtThyvO

    美也「はいこれ!みゃーの特製弁当だよ!!」

    明久「へー!美也特製なんだ。何だか凄そうだね」

    雄二「ふーん。どの辺が特製なんだ?」

    美也「にししし。特製は特製だよ!」

    明久「どれどれ…」パカッ

    明久「うん。このお弁当箱にぎちぎちに詰められてる白い物体が……美也?これはいったい何なのかな?」

    美也「まんま肉まん!美也の大好物なのだ!!」デーン!!




    92: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/31(土) 17:41:52.96 ID:8mMtThyvO

    棚町「蓋を開けたときのインパクトが凄いわね」

    七咲「美也ちゃん…さすがにこれは…」

    美也「え?美味しいよ?まんま肉まん」キョトン

    雄二「普通に食べ物でよかったな、明久」

    明久「そうだね。僕はてっきり新手の生物兵器かと思っちゃったよ…」

    美也「そんなわけないよ!これは美也の一番好きなものなんだから!!」

    明久「そっか。ありがとう、美也。とっても嬉しいよ」

    美也「にしししし。どういたしまして!!」

    棚町「ふーん…」

    七咲「……」



    95: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/01(日) 19:54:03.66 ID:F0eoZ7LsO

    明久「でもまさか、昼食をとれるとは思ってなかったなぁ」

    雄二「気が利く妹がいることに感謝するんだな」

    明久「そうだね。美也のおかげで、これからの昼食を心配しないで済みそうだよ」

    美也「え?みゃーは別に毎日にぃにのお弁当を作るわけじゃないよ?」

    明久「あれ?そうなの?」

    美也「うん。だって毎日にぃにのまんま肉まん買ってたら、みゃーの分を買うためのお金がなくなっちゃうもん」

    雄二「肉まんを詰めないで料理をするという選択肢はないんだな…」


    96: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/01(日) 19:56:14.72 ID:F0eoZ7LsO

    七咲「あの!」

    明久「ん?どうしたの?七咲」

    七咲「もしよろしければ、なんですが…私が先輩の分のお弁当を作ってきましょうか?」

    明久「っ!!」バッ

    雄二「おい明久。いきなり机の影に身を隠したりしてどうしたんだ?」

    明久「いや…いつもなら鋭利な物が僕目掛けて飛んでくるはずだったんだけど…」

    明久(そうか…ここはゲームの中だからFFF団の皆はいないのか)


    97: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/01(日) 20:01:23.11 ID:F0eoZ7LsO

    七咲「あの…先輩?」

    明久「ごめんごめん。いつもの癖でつい回避行動をとっちゃったよ」

    七咲「随分変わった癖ですね…それで、どうですか?」

    明久「ありがとう。凄くありがたいけど、七咲が僕にそこまで気を遣う必要はないよ?」

    美也「そうだよ。逢ちゃんがにぃにのお弁当を作る必要はないよ」

    七咲「私、自分の分と弟の分のお弁当を毎日作っているので、先輩の分を作るのにたいして手間になりませんし…」

    七咲「それに私の大切なお友達のお兄さんが困ってるのなんて見過ごせませんから、私に作らせてください」

    美也「逢ちゃん…」


    98: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/01(日) 20:04:22.08 ID:F0eoZ7LsO

    明久「……そっか。それじゃ明日の弁当は七咲にお願いしようかな」

    七咲「はい。任されました」

    明久「ただし、明後日の七咲の弁当は僕が作るよ」

    七咲「え?先輩が?」

    明久「うん。七咲に作ってもらうだけなんて申し訳ないしね」

    七咲「でも…」

    雄二「心配なくても、明久は意外と器用な部分があるからな。勉強以外ならちょっとしたもんだぞ?」

    明久「雄二は一言余計だけど、そういうことだからさ…明後日は僕に任せてくれないかな」

    七咲「……わかりました。では明後日はお願いします」

    明久「うん。任せといてよ」ニコッ





    102: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/12(木) 12:48:43.27 ID:uHuuvh7uO

    明久「さてと、美也と七咲も自分の教室に帰ったことだし、早くこのお弁当を食べないと」

    棚町「ねぇ、アキ…」

    明久「うん?どうしたの?」モグモグ

    棚町「あんたって意外とモテるんだ?」

    明久「モテる?僕が?」

    棚町「女の子が好きでもない相手にお弁当なんて作るわけないじゃない」

    明久「うーん…残念だけど、別に僕がモテるとかじゃなくて、僕の周りに優しい人が多いだけだと思うけどね…」

    棚町「ふーん…あんたはそう思うんだ」

    雄二「ま、実際その通りだろうけどな」

    明久「まあその優しい人の中に雄二は入ってないけどね」

    明久・雄二「「あっはっはっは!!」」

    明久・雄二「「ッ!!」」ガッ

    棚町「毎度毎度飽きないわね…」


    103: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/12(木) 12:50:40.00 ID:uHuuvh7uO

    棚町「それじゃあんたの言い分だと私も優しい人になるわけだ」

    明久「え?まあそうなるのかな」

    棚町「そ。じゃあ私も何か作ってきてあげるわ」

    明久「へ?棚町さんが?どうして?」

    棚町「それは私が優しい人だからよ。文句ある?」

    明久「文句なんてあるわけないじゃないか!!むしろ全力でお礼を言うよ!!」

    棚町「ふふん。それじゃ楽しみにしてなさい」

    明久「うん。わかったよ」


    104: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/12(木) 12:53:12.86 ID:uHuuvh7uO

    雄二「おい。明久」

    明久「何?雄二」

    雄二「念のため言っておくが、相手は必ず一人に絞れよ」

    明久「え?何の話?」

    雄二「これから先の話だ」

    明久「う、うん…?」

    明久(一人に絞る?どういうことだろう…)

    明久(そうか。皆の分のお弁当を作ると食費がかさむから気をつけろってことか)

    明久「心配しないでも大丈夫だよ。工夫さえすれば、少ない出費でも皆を満足させられると思うからさ」

    雄二「こいつ…とんでもないクズだな……」

    明久「どうして!?」ガーン!!



    106: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/05/11(金) 20:52:13.43 ID:tGmizaT9O

    ~自教室~

    放課後


    明久「……」グー

    絢辻「……」

    明久「……」ムニャムニャ

    絢辻「……」ハァ

    絢辻「おーい。吉井くーん?起きろー」

    明久「……うーん…」

    絢辻「僕の知ってる絢辻さんは…」

    明久「っ!?誰!?僕の心を確実に攻撃してくるのは誰っ!?」ガバッ

    絢辻「私だけど?」

    明久「…あれ?絢辻さん?」

    絢辻「吉井くん。あなた自分が置かれている状況を理解しているかしら?」

    明久「僕の状況?……あっ」

    明久(そうか。僕は約束通り絢辻さんの手伝いをしていて…)

    明久(その途中で寝ちゃったのか)

    明久(そっか。そうなると僕は……)

    絢辻「何か言うことは?」

    明久「せめて痛くないように頼むよ…」

    絢辻「ええ。わかったわ」

    明久「待って!?ためらわずに制裁を下そうとするのはやめてっ!!」





    107: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/05/11(金) 20:56:20.93 ID:tGmizaT9O

    絢辻「でも正直驚いたわ。書類を少し整理しただけで眠っちゃうだなんて」

    明久「ごめん。僕なりに頑張ったんだけど…」

    絢辻「別にいいわ。結局私一人でなんとかなったから」

    明久「そっか。やっぱり絢辻さんは凄いね」

    絢辻「私を誰だと思ってるのよ。これぐらいできて当然だわ」

    明久「そうだね。僕には到底真似できないよ。本当に絢辻さんは凄いよ」

    絢辻「…………本当にこの人は…」

    明久「何?」

    絢辻「何でもないわ。それよりあなた、今日のお昼休みに面白い話をしてたわよね?」

    明久「面白い話?弁当のこと?」



    108: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/05/11(金) 21:00:23.59 ID:tGmizaT9O

    絢辻「私もお弁当を作ってきてあげようか?」

    明久「…ちなみにどんな内容なの?」

    絢辻「ごく普通のお弁当よ?…まあ、ほんの少し刺激的な味がするかもしれないけど…」

    明久「うん。ありがとう。気持ちだけで充分だよ」

    絢辻「えー?本当に?私の料理なんて中々食べられないわよ?」

    明久「僕の口内が大変なことになりそうな予感しかしないので遠慮しておきます…」


    109: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/05/11(金) 21:14:19.92 ID:tGmizaT9O

    絢辻「そう。それならこれは?食べる?」

    明久「これは…メロンパン?」

    絢辻「今日売店で買ったの。いらないかしら?」

    明久「いや…うん。もらうよ」

    絢辻「そ。それじゃ…これ」スッ

    明久「へ?」

    絢辻「ほら、メロンパンあげるから。口開けなさいよ」

    明久「…う、うん」

    明久(絢辻さんがメロンパンを一口大にちぎって僕の口に手を伸ばす)

    明久(あれ?これって…凄くいい感じなんじゃないか?)

    明久「ねえ、絢辻さん。何だかこれ…」

    絢辻「何だかこれ、可哀想な犬にエサをあげてるみたい」フフッ

    明久「可哀想な犬って何!?というか僕は絢辻さんの中で犬と同じ扱いなの!?」ガーン!!

    絢辻「え?別にいいじゃない。犬って可愛いわよ?」

    明久「確かに犬は可愛いけど、僕は犬じゃないよ!!」

    絢辻「そうね。犬の方がまだ利口だものね」

    明久「僕は犬よりもバカだと思われてるのかぁぁぁああああ!!!」


    113: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/05/16(水) 00:13:03.58 ID:2XN981cHO

    ~自宅~


    明久「ただいまー」

    美也「ふんすっ!!」

    明久「おぼぁっ!?」

    美也「ふー…おかえり!にぃに!!」

    明久「み、美也…?普通人の出迎えにはタックルはしないと思うんだけど…」ガクガク

    美也「え?うちではこれが普通なんだよ?」

    明久「…うちって随分アグレッシブな家だったんだなぁ…」



    114: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/05/16(水) 00:20:31.96 ID:2XN981cHO

    美也「そんなことより、美也は怒ってるんだよ!」

    明久「へ?僕に?僕が美也に何かしたかな…」

    美也「明日にぃには、逢ちゃんにお弁当を作ってもらうんだよね?」

    明久「そうだけど…ってもしかして、僕が七咲の弁当を断らなかったことに怒ってるの?」

    美也「ううん、お弁当は逢ちゃんが自分で作りたがってたから別にいいんだよ」

    明久「へ?それじゃ本当になんで…?」

    美也「にぃに、棚町さんにもお弁当を作ってきてもらうんだよね?」

    明久「…え?」

    美也「後、今日の放課後は絢辻さんと一緒に過ごしてたんだよね?」

    明久「ちょっと待って美也。その話をいったい何処で聞いたのかな…?」

    美也「親切な人が教えてくれたんだよ!」

    明久「ふーん…なるほどね…」プルルル

    雄二『どうした明久?』ガチャ

    明久『雄二。僕に何か謝ることがあるんじゃないかな?』

    雄二『ないな。微塵も』

    明久『微塵も!?…雄二が美也に二人のことを話したせいで、大変なことになってるんだよ!!』

    雄二『あー…前に言ったことがあるかもしれないが、改めてお前に言っておくことがある』

    明久『え?……いったいなんだよ?』




    115: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/05/16(水) 00:22:15.63 ID:2XN981cHO



    雄二『明久。俺はお前の不幸が大好きなんだ』フッ




    明久『砕け散れッ!!』ガンッ!!



    116: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/05/16(水) 00:23:41.83 ID:2XN981cHO

    美也「で?何で逢ちゃんがいるのに棚町さんとそんなことになってるの?」

    明久「そ、それは…」

    美也「にぃに。浮気はダメだよ?」

    明久「浮気って…やだなぁ僕が浮気なんてできるわけないじゃないか…」

    美也「…まあ、そうだよね。にぃにはバカだもんね。浮気なんて器用なことできるわけないよねっ!」

    明久「美也、僕の頭の悪さで勝手に納得しないでくれるかな…」



    117: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/05/16(水) 00:26:05.15 ID:2XN981cHO

    美也「とにかく!せっかくにぃにと仲良くしてくれる女の子がいるんだから、もっと大切にしなくちゃダメだよ?」

    明久「……うん。わかった。そうするよ」

    美也「わかったならよし!それじゃご飯用意するね!!」テテテ

    明久「……」

    明久(女の子を大切に、か)

    明久(そんなの当たり前のことのはすなのに僕にはそれができてなかったみたいだ)

    明久(僕が少しでも変われば、絢辻さんからの犬扱いもなくなったりするのかな?)

    美也「お待たせにぃに!ご飯だよ!!」コトッ

    明久「ありがとう…ってあれ?もしかして美也にまで犬扱いされてる…?」


    118: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/05/16(水) 00:31:23.00 ID:2XN981cHO

    ~通学路~

    翌日 朝


    雄二「よう、明久……おわっ!?」ブンッ!!

    明久「ちっ!!外したか…!!」

    雄二「朝っぱらから頭に蹴りを入れようとするなんて、随分な挨拶だな…明久!!」

    明久「いやいや、僕も昨日知ったばかりなんだけど、これが吉井家流の挨拶みたいなんだ」

    雄二「どんな家系だ!?」ガーン!!



    119: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/05/16(水) 00:34:28.17 ID:2XN981cHO

    七咲「朝からそんなに何を騒いでいるんですか?」

    美也「逢ちゃん。おはよう!」

    七咲「おはよう。美也ちゃん」

    明久「朝から騒いでるのは主に雄二だよ?全く、雄二ってば本当に子供だよね」ヤレヤレ

    雄二「…まあ確かに俺はお前みたいに弁当をいくつも作ってもらったりはしないからな。なるほど、俺もまだまだ子供だな」

    七咲「え?お弁当をいくつもって…」

    明久「謝る!!謝るからこれ以上僕を貶めようとするのはやめてっ!!」





    120: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/05/16(水) 00:39:52.01 ID:2XN981cHO

    雄二「さ、美也。俺達は先に行くぞ」ガシッ

    美也「え!雄二さん!!急に襟を掴まないでぇ!!」ズルズル

    明久「雄二?美也?二人ともどうしたんだろう…?」

    七咲「……」

    明久「???」

    七咲「……えっと…その…先輩…?」

    明久「ん?何かな」

    七咲「…あの…ですね……」

    明久「う、うん…?」

    明久(な、なんだ?何故だか無性に緊張してきたぞ…?)

    七咲「約束通り、先輩に…お弁当を作ってきました」

    明久「そ、そっか。本当にありがとう」

    七咲「それでですね?その…お弁当の感想等を聞きたいので、今日のお昼を一緒に……とか、どうですか…?」

    明久「なっ!?」

    明久(顔を真っ赤にして、少しずつ言葉を紡ぐ僕の目の前にいる女の子は……)

    明久(もう、どうしようもなく可愛かった)



    121: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/05/16(水) 22:30:38.96 ID:C9ksLpHxO

    ~自教室~


    明久「雄二!さっきはありがとう!!どうやら今日は素晴らしい日みたいだ!!」

    雄二「うるせぇ。死ね」

    明久「辛辣っ!?」ガーン!!

    雄二「それで?七咲から弁当はもらえたのか?」

    明久「いや、結局昼休みに校舎裏で一緒に食べることになったんだ」

    雄二「ほう?まあよかったじゃないか」

    明久「うん。正直まだ半分信じられないけどね…」

    雄二「ただお前一つ忘れてないか?」

    明久「え?何を?」

    棚町「あ、アキ。昼にお弁当渡すから。場所は食堂でいいわよね?」

    明久「え?棚町さん?…食堂?」

    棚町「そう。食堂。よろしくね」テクテク

    明久「……えっと?」

    雄二「よかったな明久。女子二人から昼食を誘われるなんて、お前の言う通り今日は素晴らしい日じゃないか」ポン

    明久「雄二…お願いだから一発殴らせてもらってもいいかな?」


    122: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/05/16(水) 22:35:30.87 ID:C9ksLpHxO

    ~授業中~


    明久(まずいまずいまずいっ!!)

    明久(七咲と棚町さんの約束が完全に被ってしまった……!!)

    明久(くそっ!!この状況を打破できる手は何かないのか!?)

    天使『正直に話せば、二人ともわかってくれるはずですよ』

    明久(天使さん…!!でも本当にそうかなぁ…)

    天使『もちろんです。きっと明久くんが誰よりも女の子の格好が似合うことを分かってくれるはずですっ!!』

    明久(ちょっと待って!?天使さんはいったい何の話をしているの!?)


    123: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/05/16(水) 22:42:41.70 ID:C9ksLpHxO

    悪魔『ウチは三人でお弁当を食べればいいと思うけどね。ほら、皆で食べた方がおいしいし、楽しいじゃない?』

    明久(うーん…でも七咲には二人でって言われてるし、美也にも女の子を大切にしろって怒られたばっかりだしなぁ…)

    秀吉『棚町は七咲が弁当を作ってくることを知っておるのじゃろう?なら、棚町に七咲と食べることを伝えればいいんじゃないかの?』

    明久(それだ!!やっぱり信じるものは天使でも悪魔でもなく秀吉だね!!)

    秀吉『何故わしが天使と悪魔と同列にされてるのじゃ…』


    126: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/28(木) 10:38:10.92 ID:2slx6mFcO

    明久「…って訳でごめん!実はもう七咲と二人で食べることになってて昼休みに食堂には行けないんだ!」

    棚町「…そっか。先に約束しちゃってたか」

    明久「本当にごめん!!」

    棚町「別にいいわよ。あの子があんたにお弁当を作ってくることは知ってたわけだし、仕方ないわね」

    明久「それでさ…棚町さんには本当に失礼なんだけど、作ってきてくれた弁当を今僕にくれないかな」

    棚町「え?別にいいけど…どうして今なのよ?持って帰って家で食べるとか?」

    明久「そんなの決まってるじゃないか。早弁だよ」フッ




    127: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/28(木) 10:40:15.31 ID:2slx6mFcO

    棚町「はぁ!?これから!?もうすぐ二時間目が始まるのよ!?」

    明久「実は二人がお弁当を作ってきてくれるのが楽しみすぎて、昨日の晩ご飯が喉を通らなかったのさ…」フッ

    棚町「…あんたって本当に残念ね」ハァ

    明久「そんなことないよ!!栄養を全く摂取していない今なら二人のお弁当を最大限に楽しめるじゃないか!!」

    明久「だから棚町さん!!僕にお弁当を…カロリーを下さい!!」


    128: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/06/28(木) 10:50:44.87 ID:2slx6mFcO

    棚町「…ぷっ。アキって本当にバカね」

    明久「え?でもこれは僕なりに考えて…」

    棚町「はいはい。それじゃ早く行くわよ」

    明久「へ?行くってどこに?」

    棚町「決まってるじゃない。早弁できそうな場所に移動するのよ」

    明久「え?棚町さんも来るの?」

    棚町「当然よ。あんたが涙流して私の作った弁当を食べる姿をバッチリ見ててあげる。それと…」

    明久「それと?」

    棚町「いつまで私のこと棚町さんって呼ぶ気なのよ。一緒に授業抜け出す仲なのよ?」

    明久「えぇ!?じゃあ……かおる?」

    棚町「え?何?全然聞こえない」

    明久「…早く行くよ!薫!!」スタスタ

    棚町「…ま、及第点ね」

    明久「……」

    明久(こうして僕は初めて女の子と一緒に授業を抜け出した)

    ???「……」




    130: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 22:30:09.72 ID:A4p3dTSIO

    ~自教室~


    明久「ただいまー」

    雄二「帰ってきたか。棚町の弁当はどうだった?」

    明久「そうだね。食べても味覚が破壊されたり手足が痺れるようなことがない最高のお弁当だったよ」

    雄二「お前の今まで食べてきた弁当が非常に気になるところだが…まあいい」

    雄二「次は七咲か。あいつは自分で弁当を作ってるって言ってたから、あいつの弁当は期待できるんじゃないか?」

    明久「うん。今から楽しみだよ!」



    131: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 22:31:18.35 ID:A4p3dTSIO

    ~校舎裏~

    昼休み


    七咲「先輩!しっかりして下さい!!先輩!!」

    明久(…あれ?どうして僕は地面に横たわっているんだろう…?)

    明久(そうだ…確か僕は七咲のお弁当を…)


    ホワンホワンホワーン


    132: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 22:34:40.53 ID:A4p3dTSIO

    七咲『お待たせしてすみません。待ちましたか?』

    明久『ううん。全然待ってないよ』

    七咲『そうですか。それなら良かったです』

    七咲『それでは、さっそくご飯を食べましょうか』パカッ

    明久『おお!すごい美味しそうなお弁当だね。これ全部七咲が作ったの?』

    七咲『ほとんどの料理は私が作ったんですが、途中でお母さんも少し手伝ってくれまして…』

    明久『へえ…いいお母さんじゃない。あ、このハンバーグ美味しそう。いただきまーす』パクッ

    七咲『いえ、その母の気持ちは嬉しいんですけど母は少し変わっていまして…』

    明久『うんうん』モグモグ

    七咲『この前も体にいいからといってお味噌汁に栄養ドリンクを何本も入れたりして…』

    明久『なるほど。このハンバーグも口に入れた瞬間広がる強い酸味とボリボリとした食感が…ってあれ?僕の知ってるハンバーグと食感が違…』バタッ

    七咲『せ、先輩!?大丈夫ですか!?先輩!?』ガーン!!


    ホワンホワンワホーン





    133: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 22:37:09.19 ID:A4p3dTSIO

    明久「ああ…それで僕は今こうして横になっているのか…」

    七咲「すみませんでした!母に電話でハンバーグのことを聞いたらお酢とサプリメントを大量に入れたみたいで…」

    明久「七咲のお母さんは徹底的に栄養を重視するタイプなんだね…」

    七咲「本当になんてお詫びしたらいいか…」

    明久「いやいや軽く意識を手放した程度だから別に気にしなくて大丈夫だよ?」

    七咲「それがすごく気になっているんですが…」



    134: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 22:40:09.59 ID:A4p3dTSIO

    明久「それよりもさっきから凄く寝心地がいいんだけど、枕なんてどこから持ってきてくれたの?」

    七咲「…いえ、私は枕なんて持ってきてませんよ」

    明久「へ?じゃあこの頭に感じる絶妙に柔らかくて暖かいものはいったい…?」

    七咲「…その…えっと…私の足ですね」

    明久「Pardon!?」

    七咲「せ、先輩が倒れてしまって私一人では保健室に先輩を運べそうになかったので……ご迷惑でしたか?」

    明久「迷惑だなんてとんでもない!!むしろ僕は今日まで生きてこれたことを切に感謝しているところだよ!!」

    七咲「そ、そんな大袈裟ですっ!」

    明久「大袈裟なもんか!僕は今日という日を絶対に忘れない!!今この瞬間に感じている全てを僕の心に刻むんだ!!」

    七咲「あんまり私の膝の上で変なことを言わないでください!!」


    135: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 22:41:17.33 ID:A4p3dTSIO

    ~自教室~


    明久「…なんだろう。もう僕は今日死んでもいいかもしれない」

    雄二「そうか。ならバットを持ってくるから少し待っててくれ」

    明久「なんの躊躇もなく僕を亡きものにしようとするのはやめて!!」

    雄二「冗談だ。半分な」

    明久「半分本気なのが恐ろしいんじゃないか!!」

    ???「……」


    136: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 22:43:45.74 ID:A4p3dTSIO

    ~放課後~


    絢辻「ちょっと来なさい」グイッ

    明久「え?絢辻さん!?」


    ~校舎裏~


    明久「いきなりどうしたの?」

    絢辻「…今日一日あなたを見ていて決めたことがあります」

    明久「決めたこと?何かな…?」

    絢辻「吉井くん。あなたを私のものにします」

    明久「…え?」



    137: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 22:46:12.96 ID:A4p3dTSIO

    明久「ごめん。いきなりすぎてよくわからないんだけど…」

    絢辻「仕方ないわ。吉井くんは頭が残念だもんね」

    明久「ちょっと待って!!この件に関しては僕以外の人でも分からないと思うよ!?」

    絢辻「…そう。では順を追って説明します」

    絢辻「まず、あなたは私の秘密を知っています」

    明久「…うん」

    絢辻「あなたを放っておくと危なっかしくて見てられません」

    明久「うん?」

    絢辻「そしてあなたは私が出会った中で一番のおバカさんです」

    明久「……」

    絢辻「だからあなたを私のものにします」

    明久「ダメだ…順を追って説明を受けてもさっぱりわからない…!!」

    絢辻「とにかくそういうことだから。もう決まったことですから。だから…」

    絢辻「勝手に誰かのものになったりしたら許さないわよ」

    明久「…え?」





    138: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 22:48:51.22 ID:A4p3dTSIO

    ~自宅~


    明久「絢辻さんのアレはいったいどういう意味だったんだろう…」

    明久(もしかして僕が薫や七咲と弁当を食べていることに嫉妬してくれたのかな?もしそうなら嬉しいことだけど。……でも)

    明久「もし、僕が誰かに告白して彼女ができたらどうなるんだ…?」

    明久(ゲームはクリアということになって僕は現実に戻るんじゃないか?)

    明久(じゃあ出来た彼女は?美也はどうなるんだ?)

    明久「……」


    139: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 22:52:32.07 ID:A4p3dTSIO

    ~通学路~

    翌日 朝


    雄二「よう。明久」

    明久「……」

    雄二「随分辛気くさい面だな。何があった?」

    明久「…雄二。大切な話があるんだ。ちょっと付き合ってくれないかな」

    雄二「前にもこんなことがあったが、もう俺はお前の妄言に付き合うつもりはないぞ?」

    明久「…正直に話して欲しいんだ」

    明久「雄二は僕の知ってる雄二だよね?」

    雄二「…どういう意味だ?」

    明久「今僕の目の前にいる雄二はこのゲームのキャラクターなんかじゃなくて、現実の…霧島さんとの将来が約束されている人生の墓場の住人だよねって意味」

    雄二「悪い明久。とりあえずぶん殴っていいか?」

    明久「ほらその反応!!そんな反応をするってことはやっぱり雄二は僕と同じ現実の人間だ!!」



    140: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 22:55:53.62 ID:A4p3dTSIO

    雄二「それで?言いたいことはそれだけか?」

    明久「ううん。この際どうして雄二がこの世界にいるかとか、そんなことは聞かない。でも一つだけ教えて欲しいんだ」

    明久「僕が彼女を作ったらどうなるの?」

    雄二「…何故俺がその質問の答えを知っていると思うんだ?」

    明久「雄二は絢辻さん達の名前を知ってたでしょ?それに森島先輩へのあの反応…」

    明久「雄二は森島先輩に告白したんじゃないかなって」

    雄二「…なるほどな」

    雄二「まさかお前に気づかれるとはな」フッ

    明久「じゃあやっぱり雄二は…」

    雄二「……」


    141: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 23:01:43.95 ID:A4p3dTSIO

    雄二「俺は以前このゲーム…アマガミをプレイした」

    雄二「その時は美也という妹もいて、ちょうど今のお前と同じ立場だった」

    雄二「最初は訳がわからなかったが、途中でこの世界の目的を理解し最終的に森島はるかに告白した」

    雄二「なんとか告白は成功し、これから先がどうなるのか楽しみだったんだが…告白した後気づけば俺は現実の世界に戻っていた」

    雄二「俺はすぐにまたゲームの電源を入れてこの世界に戻ってきたんだが…」

    雄二「あいつは…森島はるかは俺のことなんざ何一つ覚えていなかった」

    明久「そんな…」



    142: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 23:03:59.82 ID:A4p3dTSIO

    雄二「わかるか?所詮ここはゲームの世界だ。クリアすればエンディングを迎え、それが終わればまた最初からゲームが始まるだけ…」

    雄二「お前が好意を向けている相手も所詮はゲームの中の存在で現実には存在しない」

    雄二「なんなら主人公を好きになるようプログラムされているだけで、お前自身のことは全く何とも思っていないのかもしれない」

    明久「……」

    雄二「それでもお前はこの世界で彼女を作りたいと思うか?」

    雄二「お前は俺の話を聞いて、あいつらに想いを伝えようと考えるのか?」





    143: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 23:05:16.66 ID:A4p3dTSIO

    明久「もしかして雄二は僕にそのことを伝えるためにこの世界に来てくれたの?」

    雄二「…んなわけあるか。俺は希代のバカが出す答えが知りたかったからこの世界に来た。それだけだ」

    明久「…そっか。まあそうだよね」

    雄二「で?お前はどうするつもりなんだ?」

    明久「それはーー」


    144: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 23:07:49.05 ID:A4p3dTSIO

    ~自宅~




    明久「美也。ちょっといいかな」

    美也「んー?」

    明久「話があるんだ」

    美也「どしたの?そんなに改まっちゃって」

    明久「その…僕は明日気になる女の子に告白しようと思うんだ」

    美也「え!?ほ、本当に!?」

    明久「うん。本当だよ」

    美也「そ、そっか。それは…なんというかビックリしたけど、どうしてそのことを美也に教えてくれたの?」

    明久「…それがさ、僕が明日告白に成功したら僕はこの世界から消えてしまうみたいなんだ」

    145: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 23:09:22.30 ID:A4p3dTSIO

    美也「…何それ。どういうこと?もしかして美也をからかってるの?」

    明久「そうじゃないよ」

    美也「じゃあ何のつもりなの?」

    明久「…美也にお別れを言わないとって思ったんだ」

    美也「え?」

    明久「この世界に来て少ししか経ってないけど、美也と兄妹になれたこの数日は本当に楽しかったんだ」

    美也「……」

    明久「だから美也に何も言わないで居なくなるなんて、そんなのダメだってそう思ったんだ」



    146: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 23:11:27.84 ID:A4p3dTSIO

    美也「…やっぱりにぃにって本当におバカさんだよね」

    明久「え?」

    美也「何も言わないで居なくなっちゃうより、こうしてにぃににお別れを言われる方が美也には辛いんだよ」ボロボロ

    明久「ごめん!そんな泣かすつもりじゃ…」

    美也「違うよ。これは美也のことをちゃんと考えてくれたことが嬉しいんだよ」グスッ

    明久「美也…」

    美也「いろんなにぃにが居たけど、こうしてさよならを言ってくれる人は、にぃにだけだったよ」

    明久「……」

    美也「短い間だったけど…美也もにぃにと過ごした日々は本当に楽しかったよ。ありがとね。一番おバカさんなにぃに。…大好きだったよ」ニコ


    147: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 23:12:36.78 ID:A4p3dTSIO

    ~屋上~

    翌日


    明久「急に呼び出してごめん」

    絢辻「本当よ。いきなり何の用?」

    明久「…たいした用じゃないんだ」

    明久「ただ絢辻さんに告白しようと思ってさ」

    絢辻「…は?」





    148: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 23:16:45.79 ID:A4p3dTSIO

    明久「絢辻さんは口が悪くてすぐに暴力を振るったりする優等生とは全然違う人だけど…」

    明久「本当はとても真面目で頭がよくて、一緒にいると誰よりも楽しい。そんな女の子で…」

    明久「そんな人だから僕はこの短い期間で君を好きになったんだ」

    絢辻「……」




    149: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 23:19:57.28 ID:A4p3dTSIO

    明久「仮に絢辻さんが僕じゃなくて主人公という存在を好きになるように仕組まれていたとしても…!!」

    明久「この後、すぐにこの世界から弾き出されてしまうとしても…!!」

    明久「僕のこの気持ちは嘘じゃない!!ゲームだろうがデータだろうが関係ない!!僕は絢辻さんが好きなんだ!!」

    明久「例えこの先絢辻さんが僕を忘れてしまったとしても、僕はこの気持ちを忘れない!!絶対に絶対だ!!」


    150: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 23:20:38.28 ID:A4p3dTSIO

    絢辻「…あなたこの世界においての告白の意味を理解しているの?」

    明久「うん。雄二に聞いたよ」

    絢辻「終わってしまうのよ?」

    明久「もちろんわかってる」

    絢辻「…あなた本当のバカね」

    明久「絢辻さんに何度も言われたよ」フッ

    絢辻「…でも、そこに惹かれたのかもね」

    明久「え?」


    151: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 23:25:06.12 ID:A4p3dTSIO

    絢辻「吉井くん。私高校を卒業したら家を出ようと思ってるの」

    明久「へ?そうなの?」

    絢辻「そうよ。ちょっと家族に問題があって、すぐにでも出ていきたいの」

    明久「そ、そうなんだ…」

    絢辻「ええ。だから…吉井くん」

    絢辻「高校を卒業したら私と一緒に暮らさない?」


    152: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 23:26:32.50 ID:A4p3dTSIO

    明久「えっと…僕は全然構わないけど、この後僕は消えちゃうんだよね?」

    絢辻「…そうね。基本的にこの世界では告白を終えた人間はすぐさま消えてしまうわ」

    明久「それじゃあこの約束は…」

    絢辻「でもね?私も初めてなの。こうして誰かと未来を約束したのは」

    明久「え?それってどういう…」

    絢辻「…じゃあまたね。吉井くん」ニコ

    明久「ちょっと待っ……あれ…急に…眠く…」バタッ






    153: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 23:57:15.16 ID:A4p3dTSIO

    ~吉井明久自宅~




    明久「……うーん…」

    明久「…あれ?…ここは…?」

    明久(そっか。現実に戻ってきたのか)

    明久「…もう美也も絢辻さんもいないのか」

    明久「……」

    明久「とりあえず学校にはいかなきゃ…」

    明久「…いってきます」ガチャッ





    ???「…にしししし」



    154: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/26(木) 23:58:14.50 ID:A4p3dTSIO

    ~通学路~


    雄二「よう。明久」

    明久「…雄二」

    雄二「戻ってきたんだな」

    明久「…まあね」

    雄二「ここにいるってことは誰かに告白したみたいだが…結局お前は誰に告白したんだ?」

    明久「…絢辻さんだよ」

    雄二「…なるほど。お前らしいな」フッ



    155: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/27(金) 00:00:27.81 ID:kxmD972YO

    雄二「で?お前はこれからどうする?またあの世界で彼女でも作るか?」

    明久「…ううん。僕はこの世界…現実で頑張ってみるよ」

    雄二「ほう?」

    明久「僕はあの世界で色々なことを学んだんだ。それはきっとこの世界でも役立つことだと思うんだ」

    雄二「…じゃあお前はあの世界に未練はないってことか?」

    明久「…ないと言えば嘘になっちゃうし、とても寂しいけど僕の気持ちは全て伝えたからさ」

    雄二「っ!?」

    明久「まあ、また朝昼晩の食事が水と塩だけになることが少し残念だけどね…」

    雄二「…あ、明久!!お前いったいどんな魔法を使ったんだ…!?」

    明久「へ?何が?」

    雄二「後ろを見てみろ!!このバカ!!」

    明久「いったい何が…」クルッ




    156: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/27(金) 00:02:39.63 ID:kxmD972YO



    美也「にぃに!!今日の分の美也特製弁当だよ!!」




    157: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/27(金) 00:04:03.65 ID:kxmD972YO

    明久「みみみ、美也!?どうしてここに…!?」

    美也「にししし!!愛は世界を越えるのだ!!」デーン!!

    明久「何故そこで愛!?」ガーン!!

    美也「そんなことより!!大事な人を忘れてない?」

    明久「大事な人…?……あっ…」

    明久(…そうだ。美也がいるってことはつまり…!!)


    158: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/27(金) 00:04:47.07 ID:kxmD972YO



    絢辻「あはよう。吉井くん」

    絢辻「…また会えたわね」ニコ





    159: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/27(金) 00:11:40.25 ID:kxmD972YO

    これで一応終わりです。

    読んでくれた方、コメントをくれた方はありがとうございました。

    あと更新が遅くてすみませんでした。

    よかったらこんなのも書いてるんで読んでみて下さい。

    風見雄二「死んだ世界戦線?」
    http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1489059995/

    不動遊星「戦姫絶唱シンフォギア?」




    161: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/27(金) 07:24:41.16 ID:IPvKXhGWO



    引用元: 吉井明久「アマガミ?」

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    1. 以下、SS宝庫がry-

      いいクロスだった

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