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    女「ごめんねって…それだけ」男「そっか」

    1: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 21:46:06.83 ID:2spptsmGO

    拾い集めた

    昨日の破片

    砕け散った

    それはまるで

    真っ白な陶器のようで

    こんなに綺麗なら

    もう一度壊してみたいと

    そんな私を

    許してね


    2: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 21:48:19.58 ID:2spptsmGO

    女「男はさ、『何かを壊したいなぁ』って思うことない?」

    夜、部屋でくつろいでる男に訊いた。

    男「何かって?」

    女「なんでも。窓とかお皿とか、このマグなんかも」

    男「どうして壊すの?」

    女「うーん…なんでかなぁ…なんとなく?」

    男「なんとなくで壊されるマグの気持ちになってみたら?」

    女「あはは、冗談冗談。でもさ、本当に思うんだよね」

    男「壊したいって?」

    女「うん。実行はしないけど。なんて言うかさ、希死念慮みたいに、ずーっと頭の中にこびりつくんだよね。それでどうしようもなくなっちゃうの」

    男「あー…それはなんとも……」

    女「もしかして引いてる?」

    男「少しね」

    女「えーやだ……」

    男「やだって……」

    女「そうだ、キスしよ?」

    男「いきなり?」

    女「いきなり。もう待ちませーん。どーん」

    男「ちょっ…」

    3: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 21:49:16.98 ID:2spptsmGO

    男「ん……ふぁ………」

    女「あ、おはよ。もうお昼すぎだよ?」

    男「おはよう。誰かさんが"大変"元気だったもんでね…」

    大変、を強調して皮肉たっぷりに言う。

    女「だってぇ…」

    男「だってもヘチマもないよ…あれ、コーヒー淹れた?」

    女「ヘチマって?うん。飲む?」

    男「あるなら。なんでもないよ」

    女「ふーん。ほい」

    ポットの残りを殆どマグに注いで渡す。

    男「ありがと…ん、美味しい」

    女「やりぃ!」

    男「ふぅ……。あ、朝ごはんは?ってもう昼だけど」

    女「何も。どうしよっか?」

    男「んー…どっか行く?で、適当にぶらっとして帰る」

    女「せっかく外に出るならイルミネーションとか見たいかも」

    男「じゃあご飯食べてぶらっとしてイルミネーション見て帰ろうか?」

    女「わ、それめっちゃ恋人同士っぽいね。賛成賛成!」

    男「よっしゃ準備しよー」

    で、2人して大急ぎで支度を済ませた。


    4: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 21:49:51.80 ID:2spptsmGO


    女「もうすっかり冬だねー」

    男「ね。どこ行ってもクリスマスモードだからさ、なんかこう…『んんん~!』ってなるよね」

    女「あーそれめっちゃなる。なんであんなにキラキラさせんのかなぁ」

    男「したいからじゃない?」

    女「それは分かるけどさぁ…あ、どこで食べる?」

    男「いつものとこがいいかな」

    女「いいよ。夜は私の行きたい所でもいい?」

    男「それいいね、そうしよう」


    5: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 21:51:44.32 ID:2spptsmGO




    店員「ご注文はお決まりでしょうか?」

    男「えと…海老と蟹のクリームパスタと」

    女「チキンとキャベツのパスタで」

    店員「かしこまりました。お飲み物はいかがなさいますか?」

    女「私、ウーロン茶」

    男「じゃあウーロン茶2つお願いします」

    店員「ありがとうございます。失礼いたします」


    6: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 21:52:28.46 ID:2spptsmGO



    店員「ごゆっくりどうぞ」

    パスタを置いて、店員さんは奥へ引っ込んで行った。

    女「いただきまーす」

    男「いただきます」

    女「あ、そっちの一口ちょうだい」

    男「いいよ、はい」

    女「わーい。ん、美味しいね。私のもあげるよ」

    男「ほいほいありがと…あ、美味しい」

    女「こちらこそ。ね、この後どうする?」

    男「行きたいとこある?」

    女「イルミネーションの場所によるよね」

    男「駅前のと、あと湖のかなぁ」

    女「湖のだけでお腹いっぱいじゃない?」

    男「んー確かに…まぁ駅前のは前を通るぐらいでいいかもね」

    女「ね。そしたら服を見に行きたいな。男は?」

    男「んー…特には。本屋に少し行きたいかも」

    女「じゃあ本屋さん行ってから服見に行こ」

    男「先でいいのに」

    女「私も行きたかったから」

    男「そっか、ありがと」


    7: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 21:53:09.36 ID:2spptsmGO



    男「ごちそうさまでーす」

    女「ごちそうさまでした」

    店員「ありがとうございました。またお越しください」

    店のドアを開けて外へ出る。

    女「ひゃー…さっむいね…」

    男「ね」

    女「えいっ」

    男「なんでひっつくの?」

    女「あったかいでしょ?」

    男「そりゃ…まぁ…」

    女「じゃあいいじゃん」

    男「うーん…本屋までなら」


    8: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 21:53:46.70 ID:2spptsmGO



    5分ほど歩いて、私はまた男に訊いた。

    女「ね、こうしてたら私たちカップルに見えるかな?」

    男「見えるも何も自分から公言してるようなもんだよ、これじゃ」

    女「ほんと?」

    男「男の腕に女性が抱きついてる2人組がいたらそう思うでしょ?」

    女「確かに…うん、そうかもね…。嫌だった?」

    男「嫌っていうか…あー、その……」

    女「あ、本屋さん着いちゃった。ありがと、あったかかったよ」

    男「あ、あぁ…うん…」


    9: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 21:54:18.84 ID:2spptsmGO



    女「あ、これ読んでみたかったんだ。買ってもいい?」

    男「いいけど…なんで訊くの?」

    女「なんとなく、かなぁ。ちょっと訊いてみたかったの」

    男「買えってこと?」

    女「まさか。それならもっと分かるようにおねだりするよ」

    男「へぇ…例えば?」

    女「ね…この本ほしいんだけど…ってなにさせんのよ」

    男「あはは、ごめんごめん」

    女「もう。男は読みたい本とかあった?」

    男「残念ながら」

    女「なんだ。読みたい本があるから行きたいって言ってるのかと思ったよ」

    男「別にそうじゃないんだけどさ、好きなんだよね。この雰囲気」

    女「なんか分かるかも。いいよね」

    男「うん。他には大丈夫?」

    女「大丈夫だと思う。お会計してきちゃうね」


    10: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 21:54:49.92 ID:2spptsmGO



    女「お待たせ。行こっか」

    男「うん。行くのってどこ?」

    女「とりあえず駅ビルの中かな」

    男「はいよ……手、繋ぐ?」

    女「どうしたの?」

    男「寒いかなって…。嫌ならいいよ」

    女「繋ぐに決まってるじゃん。えへへ」

    ニヤニヤしながら男の手を握る。

    男「うわぁ…これ、思ってたより恥ずかしいね」

    女「誰もそんなに見てないって」

    男「それは分かってるけど」

    女「それにすぐ着くよ?」

    男「そうだけどさぁ…」

    女「自分から手を繋ごうって言って照れるの、自虐的だよね。そういう趣味?」

    男「そんなわけ」


    11: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 21:55:15.29 ID:2spptsmGO



    男「何階?」

    女「下から見て行きたいから3でお願い」

    男「ん。で、いつまで繋いでるの?これ」

    女「恥ずかしいの?誰もいないエレベーターの中なのに」

    男「今は恥ずかしくないけど…ほら着いた」

    女「離そうか?」

    男「……いや、このまま行こう」

    女「ほんと?」

    男「毒を食らわば、って言うしね」

    女「あ、そうやって人のこと毒扱いするんだ?」

    男「例えだよ例え。どっち?」

    女「こっち」


    12: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 21:55:42.85 ID:2spptsmGO



    男「ん、これ似合うんじゃない?」

    女「あ、可愛い。買っちゃおうかな」

    男「ご自由に。でも、他にもお店あるよ?」

    女「こういうのは感覚だからなぁ…。そういうことあるでしょ?」

    男「ないとは言わないけど…」

    女「それに前から、こんなのほしいなぁって思ってたんだ。だから買うね」

    男「ふぅん…。この後イルミネーションを見に行くって忘れてない?」

    女「忘れてないけど?」

    男「ならいいんだけど。あんまり荷物増やさないでね」

    女「なんだ。それなら安心して。これ以外には買わないから」

    男「そう。他は見てく?」

    女「一応見たいかな。ざっと見るって感じで。あ、お会計して来ちゃうね?」

    男「ん。先に上行ってるよ?」

    女「分かるとこにいてね?」

    男「レジの辺りで」

    女「りょーかい」


    13: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 21:56:12.60 ID:2spptsmGO



    女「はぁ…ちょっと疲れちゃった」

    男「確かにね」

    女「この上にカフェあるから寄って行かない?」

    男「賛成。あれ、もしかして下から見たのって」

    女「ありゃ、ばれちゃった」

    男「いいと思うよ」

    女「えへへ。行こ」


    14: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 21:56:45.59 ID:2spptsmGO



    男「ここ、抹茶専門なの?」

    女「専門、とまでは…。でも充実してるよね。そっちが抹茶以外のやつだよ」

    男「ん、ありがと…」

    女「悩んでるね?」

    男「いろいろあるからね。もう決まったの?」

    女「一応」

    男「どれにする?」

    女「宇治抹茶パフェと抹茶ラテ」

    男「じゃあそれにしよ」

    女「いいの?他にもあるよ?」

    男「決め切らないからさ、それに同じのにしたら間違いないかなって」

    女「好みとかあるじゃん?」

    男「割と似通ってるから大丈夫だよ。すいませーん」

    店員「はい、ただいまお伺いしまーす」


    15: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 21:57:14.48 ID:2spptsmGO



    男「美味しかった…また来ようかな」

    女「そんなに気に入ったの?」

    男「結構ね。甘すぎなくていい感じだったし」

    女「良かった。ちょうど暗くなってきたし行こうか?」

    男「うん。あ、そうだ」

    女「何か思い出した?」

    男「手」

    女「あ…バカ…」

    男「繋がないの?」

    女「繋ぐ…」

    男「あったかいね」

    女「ん…」

    男「どうかした?」

    女「さっきはあんなに恥ずかしがってたのに」

    男「抹茶を食べたから心変わりしたのかも」

    女「なにそれ」

    男「さあ?まあいいじゃん。あったかいし」

    女「そうね…うん、あったかい……」


    16: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 21:57:55.63 ID:2spptsmGO



    男「うわぁ…さすがガイドブックに載るだけあって綺麗だね」

    街から少し離れた湖。

    毎年恒例で、話題になってるらしい。

    女「そうなの?」

    男「らしいよ。それにしてもなんて言うか…」

    女「クリスマス感がすごいよね」

    男「そのためなんだけどね」

    女「そうだけどさ…」

    私はそのまま黙ってしまった。

    沈黙。遠くの街の音が微かに聞こえる。

    しばらくして、男が口を開いた。


    17: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 21:58:24.68 ID:2spptsmGO


    男「彼氏と来たかった?」

    女「……かも。そもそも彼氏なんていないけど。男はどうなの?」

    男「同じかなぁ…彼女いないけど」

    女「あはは。でもさ、元々そういう話だったじゃん」

    男「まあね。どっちかに恋人ができたらおしまい。結局できなかったけど。どうだった?」

    女「どうだったって?」

    男「この2ヶ月と少しの生活」

    女「悪くなかったと思うよ。男は優しかったし、割と好みだったから。寂しい時に簡単に穴を埋められたし、言うことはないよ」

    男「そっか、良かった。僕も同じ感想だよ」

    女「えへへ。なんか嬉しいな。ね、丘のとこ行かない?」

    男「あ、良いね。行こ行こ」


    18: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 21:59:27.20 ID:2spptsmGO



    女「わぁ…」

    丘へ続く階段を登りきり、お待ちかねの光景に思わず声が漏れた。

    男「間近で見るのも良いけど、こうしてみると壮観だね」

    女「ほんと…。ね、ちょっと寒いんだけどさ…?」

    男「あ、ちょうど良いや。これ、気に入るか分からないけど…」

    女「なにこれ?」

    男「開けてみて」

    女「うん……あ、マフラー。どうして?」

    男「誕生日になにも渡せなかったから…さっき買ったんだ」

    女「さっき?」

    男「女が服を買ってる時」

    女「あ、だから先に上に行ったんだ。うん、あったかい……ありがとね」

    男「着けてもらえて良かったよ」

    女「あはは。でもさ…まだ手が寒いんだよね?」

    男「手袋の方が良かった?」

    女「分かってるくせに。いじわる」

    男「ごめんって。つい」


    19: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 21:59:54.85 ID:2spptsmGO


    とか言いながら手を繋いでくれた。

    なんだかんだ優しいなぁ、なんて思った。

    そうだな…やっぱり……。

    煌々と輝くイルミネーションを見て、深呼吸。

    空を見上げると、イルミネーションにも負けない夜空があった。

    なんとなく、見とれてしまった。

    前を向いて覚悟を決める。

    大きく息を吸って切り出した。

    女「ね、いつまでこの関係って続けるの?」

    男「いつまでって?」

    女「あのね、私、考えたんだけど……もうやめにしたいの」

    男「…は?」

    月の光とイルミネーションで僅かに見える男の表情が強張るのが分かった。


    20: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 22:02:56.95 ID:2spptsmGO



    女「昨日さ、カップを壊したくなるって話をしたの覚えてる?」

    男「うん」

    女「あれね、本当はカップじゃなくてね、その…」

    言いよどんでしまう。

    決心したはずなのに。

    弱いなぁ、なんて思って泣きそうになる。

    女「……男との関係なの」

    男「…ごめん、どういうこと?」

    女「なんていうのかな…ほら…、男は優しいじゃん。それに甘えちゃう自分が嫌だったり、なんとなく後ろめたくて逃げ出したくなったり、そういう風に思うことがあるの。それで、そうやって男との関係を壊すぐらいなら、いっそって…」

    男「よく分からないけど、自分がもう助からないって知って、苦しむ前に死のうとする、みたいな?」

    女「多分、そんな感じ。それでね、壊したいなって、でも男とは離れたくないなってずっと思ってて、それでどうにかしなきゃって思ったの」


    21: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 22:03:22.07 ID:2spptsmGO


    男「でも、なんでこんな急に?」

    女「私ね、とっても弱いんだ。だから、何か区切りがないと何もできないの。イルミネーションを見ながらだったら言えるかもって思って…。理由らしい理由もないんだ」

    男「…まぁ、だいたい分かったよ。それで?」

    女「それでって?」

    男「やめるの?この関係」

    女「やめたくは…ない…。けど、このままだと、どんどん男に依存しちゃうし、そのくせそれが嫌になって逃げ出して、男との関係を壊すぐらいなら……もういっそ、ここで終わらせたい。……ごめんね?自分勝手で」

    男「んー…」


    22: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 22:03:51.47 ID:2spptsmGO


    男はそのまま黙ってしまった。

    怒っただろうか。

    それとも呆れただろうか。

    分からない。

    何も。

    私は、男のことを何も知らなかった。

    それに気がつくと、涙が出てきた。

    男「ちょっ…どうしたの?」

    声が漏れたのだろうか。

    男がこちらに気がついて、声をかけてきた。

    女「ううん、なんでもないの…なんでもないから…」

    男「なんでもなくないって、ほら」

    必死で取り繕う私にそう言って、抱きしめてくれた。

    遠くで、何かが崩れる音がした。


    23: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 22:04:20.97 ID:2spptsmGO



    男「落ち着いた?」

    女「うん…ごめんね……」

    男「ん、いいよ。星見てくるからさ、落ち着いたらおいでよ」

    女「…行かないで」

    男「いいけど…」

    女「ん…」

    男「なんでひっつくの?」

    女「寒い…」

    男は何も言わなかった。

    沈黙。

    やっぱり、怒ったんだろうか。


    24: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 22:05:23.09 ID:2spptsmGO


    女「ね、男」

    男「なに?」

    女「やっぱり怒った?」

    男「どうして?」

    女「勝手なことばっかり言ったから、それで怒ったかなって…」

    男「怒らないよ?」

    女「よかった…ありがと」

    男「どういたしまして」

    女「あのさ…、私、考えたんだけど」

    男「さっきの話?」

    女「うん。やっぱり…やめよう?」

    男「んー…その前に一つ質問いい?」

    女「…なに?」

    男「この関係ってさ、最初に女が寂しいって言って始まったじゃん。あの時に好きだった人のことって今も好き?」

    女「ん…分かんない」

    男「じゃあ、今好きなのは?」

    女「……バカ」

    男「光栄だね。それで、答えは?」

    女「今は…男……かもしんない」

    男「よかった」


    25: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 22:05:56.82 ID:2spptsmGO


    女「何が?」

    男「だったら、やめる必要はないよ」

    女「どうして?私は、男との関係をいつか壊すから、そうなる前に終わらせようって言ってるじゃん?」

    男「壊さなければいいだけだよ。女が何をしても許して、どこまでも付き合えばいい。違う?」

    女「それは……でも………」

    男「でも?」

    女「だって…そんなの男にメリットがないよ。一方的に私の都合で振り回して、付き合わせるなんて…」

    男「それでいいじゃん」

    女「それに、どうしてそんなに言ってくれるの…?」

    26: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 22:06:26.97 ID:2spptsmGO


    男「女が好きだから」

    女「は…?」

    男「知らなかった?」

    女「ぜんぜん。いつから?」

    男「半年ぐらい前」

    女「え…待って。ってことは、私の恋愛相談に乗ってくれてた時も、私が寂しいって言った時も、私のことが好きだったの?」

    男「んー…そうなるね」

    女「男が私のことを好きだって知ってたら何も言わなかったのに…」

    男「どうして?」

    女「だって…そんなの辛いだけだから…。好きな人の、自分に向くことはない恋愛の話も、寂しいからって寄りかかる相手にされるのも…本当にごめんなさい……」

    男「やだなぁ、謝らないでよ」

    女「なんで…?」


    27: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 22:06:58.21 ID:2spptsmGO


    男「したくてしたことだから。話を聞くのも、こんな関係の相手になったのも」

    女「でも…」

    男「少なくとも、辛くはなかったよ。好きな相手と一緒にいられたわけだし、むしろ喜んでるぐらいだし。ていうか、なんで好きだって知ってたら寄りかかる相手にしなかったの?」

    女「男が辛いだろうからっていうのと…その……」

    男「その…?」

    女「あー…ううん、これは言わないでおく」

    男「どうして?」

    女「自分でも引くぐらいの発言だなって思ったから」

    男「いいよ。今さら引く余地もないって」

    女「ほんとに…?」

    男「ほんとのほんと」


    28: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 22:07:33.81 ID:2spptsmGO


    女「じゃあ…うん、その……お互いに気持ちがなければ割り切れるかなって…」

    男「あー確かに。一理あるね」

    女「引いた?」

    男「ううん。その通りだなって」

    女「よかった…って言っていいのか分からないけど」

    男「いいと思うよ」

    女「ありがと…」

    男「うん。それで、どうする?」

    女「この関係?」

    男「そう。やめる?」


    29: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 22:08:10.08 ID:2spptsmGO


    女「やめる前に、二つ言いたいことがあるんだけど、良い?」

    男「いいよ」


    30: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 22:08:36.03 ID:2spptsmGO


    女「じゃあ、一つめね…。あー……私のこと好き?」

    男「それはもう」

    女「私が依存して、どうしようもなくなっても?」

    男「どうなっても」

    女「じゃあ…私と付き合ってくれる?」

    男「…喜んで」


    31: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 22:09:07.83 ID:2spptsmGO


    女「あはは、なんか照れるね、これ。ありがとう」

    男「こちらこそ。それで、もう一個は?」

    女「期待してよ?」

    男「期待?」

    女「うん、すっごいの」

    男「分かった」


    32: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 22:09:47.73 ID:2spptsmGO





    女「ごめんねって…それだけ」

    男「そっか」


    33: ◆nRrk0j/cII 2017/12/15(金) 22:15:10.00 ID:2spptsmGO


    これにて。お付き合いありがとうございました。


    34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/16(土) 01:41:55.47 ID:bBJ+t8WP0
    すき

    ありがとう

    35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2017/12/16(土) 16:42:09.40 ID:v/SkArQn0

    引用元: 女「ごめんねって…それだけ」男「そっか」

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    1. 以下、SS宝庫がry-

      下ネタSSはここで見られないのかな?

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