響・貴音「さみしがりなあなたに」
2019-06-30
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/07(月) 04:00:13.50 ID:ntHGYokB0
いつもひとりで月を見る貴音が気になって、合宿の時についていったことがある。
月を見る目はまっすぐで、真剣で
何か考え事をしてるように思えて、自分は海沿いから少し離れて散策をした
潮風を阻む木は背が高くて、風で大きくしなってちょっぴり怖い
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1441566013
関連
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2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/07(月) 04:01:09.04 ID:ntHGYokB0
ふいに、遠くから自分を呼ぶ声がして振り向くと
さっきまで月を見ていた貴音がこっちまで来ていた
息が荒くて声が揺れてるから、きっと走って来たんだろう
抱きしめられたときの貴音の体が熱くて驚いたけど、貴音は何も言わなかった
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/07(月) 04:02:42.41 ID:ntHGYokB0
合宿が終わったあとも、自分は暇があれば貴音と月を見るようにしていた
ひとつ変わったのは、あの一件の後から貴音が自分の手を握るようになったこと
自分、あずささんみたいに迷子にはならないと思うんだけどなぁ
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/07(月) 04:03:40.16 ID:ntHGYokB0
もし迷子になって帰ってこないようなことがあったら…
事務所の皆はどんな顔をするんだろう
「ね、貴音」
「自分がもしいなくなっちゃったらどうする?」
「……たかね?」
「たかね、痛いぞ」
涼しかった顔が一気に崩れて、手を握る力が強くなった
…同じ話をしたら、皆もこんな顔するのかな
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/07(月) 04:05:09.30 ID:ntHGYokB0
一言謝ってから、貴音は少し考えて話始めた
合宿のとき、自分が離れていったことに気づいた貴音は長い間自分を見つけられなかったと言った
月の光が自分のいた場所まで照らさなくて、周りも暗かったから見つけるまで時間がかかったらしい
一呼吸おいて、貴音はゆっくりと告げる
自分を探してる時間が永遠のように長く感じられてとても恐ろしい思いをした
貴女の黒髪はとても綺麗ですが、闇にとけて見えなくなってしまうから
次に見失ったら本当に消えてしまうのではないかと思うと、不安で仕方ないのです、と
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/07(月) 04:06:43.98 ID:ntHGYokB0
一言一句間違えず覚えてるつもりだけど、なんだか恥ずかしくて覚えてないところもあるかも
貴音がすごく真剣で緊張しちゃったんだよね
でも、このときに貴音がさみしんぼだってわかってから
二人で話す時間がもっと楽しくなったんだ
あ、そういえば今日は満月だっけ
また貴音が心配しちゃわないように、ちゃんと手にぎってあげなきゃね!
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/07(月) 04:07:41.05 ID:ntHGYokB0
頭がくすぐったい。
何故か、というと長くなるのですが
簡単に原因を言うなら、響が私の後ろ髪に指を通して、直接私の頭を触っているから
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/07(月) 04:08:57.89 ID:ntHGYokB0
彼女は、稀にこのようなことをします
する時は決まってホテル泊まりの夜、ベッドに入ってなかなか寝付けないとき
765プロにはまだまだお金が足りず、泊まりがけのロケの時は安めのホテルで二人ペアがお決まりのようなものなので、響と同じになることもまあ多いのですが
その度に、この不思議な行為は繰り返されるのです
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/07(月) 04:09:50.24 ID:ntHGYokB0
私の指を一本一本確かめるように握ったり
髪を撫でたり
袖口の飾りで遊んでみたり、することは様々
その時の表情はいたって真剣で、何を考えているのかはまったく読みとれません
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/07(月) 04:10:58.71 ID:ntHGYokB0
一度、あまりにも気になって途中で止めさせたことがあります
私の言葉を聞くと、眉を下げてごめんと謝り
その後機会があってもパッタリと触らなくなったのです
壁を向いて、体を丸めて眠る響になぜだか申し訳ない気持ちでいっぱいになり
とうとう耐えきれず声をかけました
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/07(月) 04:12:19.43 ID:ntHGYokB0
するとまた浮かない表情で彼女はいいんだと謝るばかり
どうしようかと考えていたその時
目にはいったのは抱えられていた枕
もしかしたら、響は家族と離れて寂しいのではないか
それならホテル泊まりの時に起きることにも合点がいく
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/07(月) 04:13:25.46 ID:ntHGYokB0
「響」
名前を呼びながら腕を掴むと、ささやかな抵抗
気にせず抱き寄せると落ち着いたように力が抜け、瞼が眠そうに下がっていきます
「響、これからも私を触って構いません。
それで貴女が安眠できるなら、私にとってもそれは喜ばしいことです」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/07(月) 04:15:01.83 ID:ntHGYokB0
それから、注意前よりは押さえ目に、響はまた私を触るようになりました
他の人とペアで泊まるときもこのようなことをするのかと聞くと、私だけだと言います
これが彼女から私への一つの信頼の表現であると思うと
多少のくすぐったさは全て幸せに変換されてしまいます
次にペアを組む日はいつになるのでしょうか
さみしがりな彼女が私を頼る日を心の片隅で期待する自分がいることに
この時はまだ気づいていなかったのです。
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/07(月) 04:15:54.02 ID:ntHGYokB0
深夜テンションおーしまい
起きたら依頼だします
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/07(月) 04:32:34.28 ID:T/t9TGDLO
乙
静かで優しい等身大ないい作品だった
すぅっと終わるのが美しいとは思うけど、続きを見たいとも思うよ
静かで優しい等身大ないい作品だった
すぅっと終わるのが美しいとは思うけど、続きを見たいとも思うよ
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/09/07(月) 07:54:38.77 ID:KFrG8keDO
こういう感じのSS好きだなもっと書いてほしい気もするけど、これ以上は蛇足な感じになり雰囲気が壊れそうだから、このままで終わってよかった思う気持ちもある
引用元: 響・貴音「さみしがりなあなたに」
サシャ「友達になりましょう」
2019-06-30
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/14(月) 23:22:59.21 ID:XSqAzWJu0
関連
ハルヒ「SOS団で恋の暴露大会をするわよ!」
【朗報】わたてんさん、ケムリクサを超えてガチで覇権へ
【ラブライブサンシャイン】善子「運命の引力」
【悲報】Twitterで3年前に「令和」を予言してたものがいたwwwwwwwww
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/14(月) 23:24:12.67 ID:XSqAzWJu0
ユミル「クリスタがいればいい」
アニ「いらない」
ミカサ「トモダチってなに?」
ユミル「用はそんだけか?帰るぞ」
アニ「帰るよ?」
サシャ「ああ、待って待ってください」
ミカサ「待とう、二人も待って」
ユミル「・・・」チラッ
アニ「・・・」チラッ
ユミル「仕方ねえなあ」
アニ「早くしてよ」
サシャ「えっああ、ありがとうございます」
アニ「いらない」
ミカサ「トモダチってなに?」
ユミル「用はそんだけか?帰るぞ」
アニ「帰るよ?」
サシャ「ああ、待って待ってください」
ミカサ「待とう、二人も待って」
ユミル「・・・」チラッ
アニ「・・・」チラッ
ユミル「仕方ねえなあ」
アニ「早くしてよ」
サシャ「えっああ、ありがとうございます」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/14(月) 23:25:29.80 ID:XSqAzWJu0
サシャ「みんな友達いらないんですか!?」
ユミル「うるせーな。なんで私達を呼んだんだよ」
サシャ「えっと」
アニ「この人選ってことだよ」
サシャ「それはですね」
ミカサ「無口そう?」
アニ「・・・そうなの?」
ユミル「違うだろ。なあどうなんだよ?」
サシャ「ですから・・・」
サシャ「友達がいなそうだからです」
ユミル「うるせーな。なんで私達を呼んだんだよ」
サシャ「えっと」
アニ「この人選ってことだよ」
サシャ「それはですね」
ミカサ「無口そう?」
アニ「・・・そうなの?」
ユミル「違うだろ。なあどうなんだよ?」
サシャ「ですから・・・」
サシャ「友達がいなそうだからです」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/14(月) 23:26:44.90 ID:XSqAzWJu0
アニ「・・・」
ユミル「・・・」
ミカサ「どうしたの?いないからどうなの?」
サシャ「友達って家族以外に親しい人のことですよ」
ミカサ「ああそれなら」
ミカサ「必要ない」
ユミル「いやいや」
アニ「あんたちょっとおかしいよ」
サシャ「そうですよ」
ミカサ「そう?みんなそんな風には見えないから」
アニ「バカにしないでくれる」
ユミル「しないでくれよ」
アニ「あっそういう意味なの?」
ユミル「えっ?」
サシャ「とにかく、皆さん友達になりたいですよね?」
サシャ「はいっ手を上げてくださーい」
「・・・」
サシャ「あぁ」
ユミル「・・・」
ミカサ「どうしたの?いないからどうなの?」
サシャ「友達って家族以外に親しい人のことですよ」
ミカサ「ああそれなら」
ミカサ「必要ない」
ユミル「いやいや」
アニ「あんたちょっとおかしいよ」
サシャ「そうですよ」
ミカサ「そう?みんなそんな風には見えないから」
アニ「バカにしないでくれる」
ユミル「しないでくれよ」
アニ「あっそういう意味なの?」
ユミル「えっ?」
サシャ「とにかく、皆さん友達になりたいですよね?」
サシャ「はいっ手を上げてくださーい」
「・・・」
サシャ「あぁ」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/14(月) 23:28:15.13 ID:XSqAzWJu0
ミカサ「サシャ駄目。この人たちはきっと駄目人間」
アニ「はぁ?」
ユミル「お前も手を上げてないだろ」
ミカサ「私も駄目人間?」
ユミル「おい」
アニ「ねえサシャはなんで?」
サシャ「駄目人間?」
アニ「違うよ」
サシャ「えっと、私は変なイメージがついてしまって」
サシャ「なんか距離を置かれているような」
アニ「はぁ?」
ユミル「お前も手を上げてないだろ」
ミカサ「私も駄目人間?」
ユミル「おい」
アニ「ねえサシャはなんで?」
サシャ「駄目人間?」
アニ「違うよ」
サシャ「えっと、私は変なイメージがついてしまって」
サシャ「なんか距離を置かれているような」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/14(月) 23:35:58.93 ID:XSqAzWJu0
ミカサ「仕方ない」
サシャ「いやミカサにも多少責任があるんですが」
ミカサ「えっ?どんなこと?」
サシャ「もういいんですが」
アニ「あんたひどいね」
ユミル「責任とれよ」
ミカサ「うーん・・・では」
ミカサ「私が、いや私達がもちろんサシャも含め」
サシャ「はい!(みんな友達になってくれるのですね)」
ミカサ「誰が一番早く友達を早く作れるか勝負しよう」
ミカサ「責任をとって私が進行しよう」
サシャ「へっ?」
アニ「ええっ?」
ユミル「本気か?」
サシャ「あのー」
ミカサ「自信ない?」
サシャ「いやミカサにも多少責任があるんですが」
ミカサ「えっ?どんなこと?」
サシャ「もういいんですが」
アニ「あんたひどいね」
ユミル「責任とれよ」
ミカサ「うーん・・・では」
ミカサ「私が、いや私達がもちろんサシャも含め」
サシャ「はい!(みんな友達になってくれるのですね)」
ミカサ「誰が一番早く友達を早く作れるか勝負しよう」
ミカサ「責任をとって私が進行しよう」
サシャ「へっ?」
アニ「ええっ?」
ユミル「本気か?」
サシャ「あのー」
ミカサ「自信ない?」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/14(月) 23:37:31.95 ID:XSqAzWJu0
アニ「自信とかそういうんじゃなくて」
ミカサ「自信ない?」
ユミル「なっないわけねーよ」
ミカサ「じゃ頑張ろう」
アニ「ほんとに?」
ミカサ「報告は都度行うように」
ミカサ「以上。なにか質問は?」
ユミル「勝者には?」
ミカサ「それはそれは素敵なものを」
サシャ「いま考えてますか?」
アニ「ほんとにやるの?」
ユミル「うん?まあな」
サシャ「私はっ」
ミカサ「解散」
ユミル「お前何も考えてないだろ」
ミカサ「自信ない?」
ユミル「なっないわけねーよ」
ミカサ「じゃ頑張ろう」
アニ「ほんとに?」
ミカサ「報告は都度行うように」
ミカサ「以上。なにか質問は?」
ユミル「勝者には?」
ミカサ「それはそれは素敵なものを」
サシャ「いま考えてますか?」
アニ「ほんとにやるの?」
ユミル「うん?まあな」
サシャ「私はっ」
ミカサ「解散」
ユミル「お前何も考えてないだろ」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/14(月) 23:38:53.48 ID:XSqAzWJu0
ミカサ「どうユミル?」
ユミル「うるせー」
ミカサ「アニは?」
アニ「なにが?」
ミカサ「それはもちろ アニ「いいから」
サシャ「仲良くしましょうよー」
ミカサ「なんで出来ないの?先生とても心配」
ユミル「先生だったか?お前」
サシャ「せんせー、だれが一番かなんてやめましょうよ」
ミカサ「先生もつらいけどやめない」
ユミル「つらいのか」
ミカサ「私もできないもの」
アニ「もうなんのためにやってるんだか」
サシャ「エレンとかはどうなんですか?」
ミカサ「エレンは家族です」
サシャ「ですか」
ユミル「うるせー」
ミカサ「アニは?」
アニ「なにが?」
ミカサ「それはもちろ アニ「いいから」
サシャ「仲良くしましょうよー」
ミカサ「なんで出来ないの?先生とても心配」
ユミル「先生だったか?お前」
サシャ「せんせー、だれが一番かなんてやめましょうよ」
ミカサ「先生もつらいけどやめない」
ユミル「つらいのか」
ミカサ「私もできないもの」
アニ「もうなんのためにやってるんだか」
サシャ「エレンとかはどうなんですか?」
ミカサ「エレンは家族です」
サシャ「ですか」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/14(月) 23:46:39.20 ID:XSqAzWJu0
ユミル「あいつがどう思ってるかわからねーだろ」
ミカサ「言ったところで・・・」
サシャ「言ったところで?」
ミカサ「いい」
ユミル「なんか悪かったよ」
ミカサ「うん」
アニ「エレンねえ」
アニ「じゃあエレンと友達になってみようか」
ミカサ「駄目」
アニ「はぁ?なんで?」
サシャ「アニはエレンと仲良いですもんねえ」
アニ「仲良くはないけどさ」
アニ「あいつぐらいしか他に話さないから」
ミカサ「・・・やっぱり駄目」
ミカサ「普段話している人間は駄目」
ユミル「人間って言うな」
ミカサ「それでは意味がない」
ユミル「はあ!?」
ミカサ「言ったところで・・・」
サシャ「言ったところで?」
ミカサ「いい」
ユミル「なんか悪かったよ」
ミカサ「うん」
アニ「エレンねえ」
アニ「じゃあエレンと友達になってみようか」
ミカサ「駄目」
アニ「はぁ?なんで?」
サシャ「アニはエレンと仲良いですもんねえ」
アニ「仲良くはないけどさ」
アニ「あいつぐらいしか他に話さないから」
ミカサ「・・・やっぱり駄目」
ミカサ「普段話している人間は駄目」
ユミル「人間って言うな」
ミカサ「それでは意味がない」
ユミル「はあ!?」
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/14(月) 23:49:24.84 ID:XSqAzWJu0
サシャ「ユミル声がでかいですよ」
ユミル「じゃあ私に勝ち目がないだろ」
アニ「あんたって意外とネガティブなんだね」
ユミル「悪いかよ」
ミカサ「みんな条件は一緒」
ミカサ「つらいのも一緒」
アニ「つらいんだ」
サシャ「ますますなんでやるのかわからなくなってきました」
アニ(つまり普段話していなければいいのか)
アニ「よしっ」
サシャ「どうしたんですアニ?」
アニ「悪いけど私が一番に抜けさせてもらう」
ユミル「じゃあ私に勝ち目がないだろ」
アニ「あんたって意外とネガティブなんだね」
ユミル「悪いかよ」
ミカサ「みんな条件は一緒」
ミカサ「つらいのも一緒」
アニ「つらいんだ」
サシャ「ますますなんでやるのかわからなくなってきました」
アニ(つまり普段話していなければいいのか)
アニ「よしっ」
サシャ「どうしたんですアニ?」
アニ「悪いけど私が一番に抜けさせてもらう」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/14(月) 23:55:54.24 ID:XSqAzWJu0
ベルトルト「どうしたのアニ?こんなところに呼び出すなんて」
アニ「あのっいやそのっなんでもないんだけど」
ベルトルト(どうしたんだろう)
アニ「いざ言うとなると緊張するね」
ベルトルト「えっ?」
ベルトルト(まさか)
アニ「あんたとはずっと話していなかったけどさ」
アニ「これからはもっといい関係なれたらと思ってさ」
ベルトルト「それってもしかして」
アニ「私と友達になってくれない?」
アニ「あのっいやそのっなんでもないんだけど」
ベルトルト(どうしたんだろう)
アニ「いざ言うとなると緊張するね」
ベルトルト「えっ?」
ベルトルト(まさか)
アニ「あんたとはずっと話していなかったけどさ」
アニ「これからはもっといい関係なれたらと思ってさ」
ベルトルト「それってもしかして」
アニ「私と友達になってくれない?」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/14(月) 23:56:38.56 ID:XSqAzWJu0
アニ「駄目だった」
サシャ「あー」
アニ「なんでだろう?すごい隔たりを感じた」
ユミル「いつかあいつに謝ってこいよ」
アニ「いつかっていつ?」
ユミル「また話す時があったらだよ」
アニ「あるかなー」
ミカサ「ではアニは1回休みー」
アニ「もうずっと休みでいい?」
サシャ「落ち込んでます?」
ミカサ「次は?ユミル行く?」
ユミル「私かぁ?」
サシャ「がんばりましょ」
サシャ「あー」
アニ「なんでだろう?すごい隔たりを感じた」
ユミル「いつかあいつに謝ってこいよ」
アニ「いつかっていつ?」
ユミル「また話す時があったらだよ」
アニ「あるかなー」
ミカサ「ではアニは1回休みー」
アニ「もうずっと休みでいい?」
サシャ「落ち込んでます?」
ミカサ「次は?ユミル行く?」
ユミル「私かぁ?」
サシャ「がんばりましょ」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/14(月) 23:57:40.39 ID:XSqAzWJu0
アニ「ユミルってそんな感じなの知らなかった」
ユミル「どんな感じだよ」
ミカサ「クリスタと話してる感じと」
ユミル「あれは・・・頑張っているんだよ」
サシャ「へえ?」
ユミル「つまり見栄を張っている。悪いか」
アニ「へえ」
ミカサ「ねえアニはともかくとして」
ミカサ「どうして?」
ユミル「・・・まぁなんだろうなぁ」
ユミル「とにかく普段の私はこんなだ」
アニ「ふーん」
ユミル「どんな感じだよ」
ミカサ「クリスタと話してる感じと」
ユミル「あれは・・・頑張っているんだよ」
サシャ「へえ?」
ユミル「つまり見栄を張っている。悪いか」
アニ「へえ」
ミカサ「ねえアニはともかくとして」
ミカサ「どうして?」
ユミル「・・・まぁなんだろうなぁ」
ユミル「とにかく普段の私はこんなだ」
アニ「ふーん」
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/14(月) 23:58:44.09 ID:XSqAzWJu0
ユミル「いいけど。次は私がやるさ」
サシャ「ユミル、アニみたいになりませんか?」
ユミル「大丈夫だ。アニみたいな無様な真似はしないさ」
アニ「ひどくない?」
ミカサ「ダメっこ?」
アニ「ダメっこじゃないし」
アニ「ダメっこじゃないよ?」
サシャ「ミカサ」
ミカサ「じゃない」
アニ「うん」
ユミル「お前もそんなだったか?」
アニ「うん?」
サシャ「ユミル、アニみたいになりませんか?」
ユミル「大丈夫だ。アニみたいな無様な真似はしないさ」
アニ「ひどくない?」
ミカサ「ダメっこ?」
アニ「ダメっこじゃないし」
アニ「ダメっこじゃないよ?」
サシャ「ミカサ」
ミカサ「じゃない」
アニ「うん」
ユミル「お前もそんなだったか?」
アニ「うん?」
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/14(月) 23:59:27.78 ID:XSqAzWJu0
ユミル「なんか恥ずかしいからここで待ってて最初に来た奴でいいか?」
アニ「よくわかんないけど」
ミカサ「ユミルがいいなら」
サシャ「誰がきますかね?」
ユミル「誰でもいいよ」
サシャ「ユミルって不思議な性格ですね」
ユミル「そんなことないだろ」
コニー「何やってんだお前ら?」
ユミル「うわっ!?」
コニー「なんだなんだ?」
ユミル「お前か・・・」
コニー「俺だけどなんだよ」
ユミル「なんでもねーって」ナデナデ
コニー「あっ頭なでんなって、かーちゃんかよ」
ユミル「はぁ?バカなこというなよ」
コニー「バカって言ったな」
ユミル「ちがっ」
コニー「なんだよブース」
ユミル「うるせっバーカ」
アニ「あーあ」
アニ「よくわかんないけど」
ミカサ「ユミルがいいなら」
サシャ「誰がきますかね?」
ユミル「誰でもいいよ」
サシャ「ユミルって不思議な性格ですね」
ユミル「そんなことないだろ」
コニー「何やってんだお前ら?」
ユミル「うわっ!?」
コニー「なんだなんだ?」
ユミル「お前か・・・」
コニー「俺だけどなんだよ」
ユミル「なんでもねーって」ナデナデ
コニー「あっ頭なでんなって、かーちゃんかよ」
ユミル「はぁ?バカなこというなよ」
コニー「バカって言ったな」
ユミル「ちがっ」
コニー「なんだよブース」
ユミル「うるせっバーカ」
アニ「あーあ」
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/15(火) 00:00:25.56 ID:VFy7wggZ0
サシャ「・・・最悪です」
ユミル「笑えよ」
ミカサ「あははは」
アニ「なんて感情の無い」
サシャ「ユミルって焦ると駄目な子になってしまうんですねえ」
ユミル「アニ」
アニ「なに?」
ユミル「仲間だな」
アニ「嬉しくない」
ユミル「嬉しいだろ」
ミカサ「あははは」
ユミル「笑うな」
サシャ「ふふっ」
ミカサ「そうユミルも1回休みー」
ユミル「やった!」
ユミル「笑えよ」
ミカサ「あははは」
アニ「なんて感情の無い」
サシャ「ユミルって焦ると駄目な子になってしまうんですねえ」
ユミル「アニ」
アニ「なに?」
ユミル「仲間だな」
アニ「嬉しくない」
ユミル「嬉しいだろ」
ミカサ「あははは」
ユミル「笑うな」
サシャ「ふふっ」
ミカサ「そうユミルも1回休みー」
ユミル「やった!」
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/15(火) 00:01:31.11 ID:VFy7wggZ0
サシャ「喜ぶところですか?」
ミカサ「2連敗になってしまった」
サシャ「勝つとか負けるとかじゃないんですが」
サシャ「ねえミカサ?」
ミカサ「何たる体たらく」
サシャ「急に?急にそれですか」
ミカサ「あなた達は役に立たない駄目っ子だ」
アニ「自分も駄目って言ってたじゃん」
ミカサ「私ががんばって見本を見せよう」
ユミル「がんばるのか」
ミカサ「・・・できるかな」
サシャ「弱気なんですか?強気なんですか?」
ミカサ「・・・応援はして。いやするべき」
ユミル「するべきって」
サシャ「もちろん応援します」
アニ「仕方ないね」
ミカサ「ありがと」
ミカサ「2連敗になってしまった」
サシャ「勝つとか負けるとかじゃないんですが」
サシャ「ねえミカサ?」
ミカサ「何たる体たらく」
サシャ「急に?急にそれですか」
ミカサ「あなた達は役に立たない駄目っ子だ」
アニ「自分も駄目って言ってたじゃん」
ミカサ「私ががんばって見本を見せよう」
ユミル「がんばるのか」
ミカサ「・・・できるかな」
サシャ「弱気なんですか?強気なんですか?」
ミカサ「・・・応援はして。いやするべき」
ユミル「するべきって」
サシャ「もちろん応援します」
アニ「仕方ないね」
ミカサ「ありがと」
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/15(火) 00:05:00.90 ID:VFy7wggZ0
ミカサ「エレン友達にもなって」
ユミル「あいつ汚ねえ」
サシャ「自分で言ったことなんですけどねえ」
アニ「にもって何?」
エレン「ミカサ」
ミカサ「えっエレン」
エレン「何言ってんだお前」
ユミル「あいつ汚ねえ」
サシャ「自分で言ったことなんですけどねえ」
アニ「にもって何?」
エレン「ミカサ」
ミカサ「えっエレン」
エレン「何言ってんだお前」
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/15(火) 00:07:49.82 ID:VFy7wggZ0
サシャ「なんて言葉をかけたらいいのかわからないのですが」
ミカサ「私は弱い」
アニ「あのっ頑張ってたよ」
ミカサ「5秒で終った・・・でもありがとう」
ユミル「まだ次があるさ」
ミカサ「次があるの?」
ユミル「・・・ミカサは1回休みー」
ミカサ「休みー・・・」
サシャ「寂しく言いますね」
ミカサ「私は弱い」
アニ「あのっ頑張ってたよ」
ミカサ「5秒で終った・・・でもありがとう」
ユミル「まだ次があるさ」
ミカサ「次があるの?」
ユミル「・・・ミカサは1回休みー」
ミカサ「休みー・・・」
サシャ「寂しく言いますね」
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/15(火) 00:14:22.99 ID:VFy7wggZ0
サシャ「となると最後は私ですね」
ユミル「お前だけが頼りだ」
アニ「私達の分もお願い」
サシャ「やってやりますよ」
サシャ「皆さんのためにも」
ミカサ「流石が言いだしのことはある」
サシャ「でも」
サシャ「見守ってください」
ユミル「分かってるよ」
サシャ「傍でですよ」
アニ「もちろん」
サシャ「駄目だったら慰めてください」
ミカサ「うん」
ユミル「お前だけが頼りだ」
アニ「私達の分もお願い」
サシャ「やってやりますよ」
サシャ「皆さんのためにも」
ミカサ「流石が言いだしのことはある」
サシャ「でも」
サシャ「見守ってください」
ユミル「分かってるよ」
サシャ「傍でですよ」
アニ「もちろん」
サシャ「駄目だったら慰めてください」
ミカサ「うん」
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/15(火) 00:16:32.46 ID:VFy7wggZ0
ユミル「どんなんだ?」
サシャ「なにがです?」
ユミル「ん?だから・・・どんな奴と友達になりたいんだ」
サシャ「背が大きくて」
ユミル「へえ」
サシャ「強くて」
ミカサ「ふむ」
サシャ「やっぱ小さくて」
アニ「なんなの」
サシャ「なにより優しいかたがいいです」
ミカサ「優しい人・・・そうしたらなにか落し物をして」
アニ「それを届けてくれた人が?」
ユミル「うまくいくかぁ?だいたいそれがサシャのものって分かるか?」
ユミル「そもそも個人の物ってのがあんまりないだろ」
アニ「立体機動装置とか」
ユミル「それ難しいだろ」
ミカサ「サシャと分かるもの・・・これしかない」
サシャ「なんでしょう?」
ミカサ「サシャは待ってて置いてくるから」
サシャ「なにがです?」
ユミル「ん?だから・・・どんな奴と友達になりたいんだ」
サシャ「背が大きくて」
ユミル「へえ」
サシャ「強くて」
ミカサ「ふむ」
サシャ「やっぱ小さくて」
アニ「なんなの」
サシャ「なにより優しいかたがいいです」
ミカサ「優しい人・・・そうしたらなにか落し物をして」
アニ「それを届けてくれた人が?」
ユミル「うまくいくかぁ?だいたいそれがサシャのものって分かるか?」
ユミル「そもそも個人の物ってのがあんまりないだろ」
アニ「立体機動装置とか」
ユミル「それ難しいだろ」
ミカサ「サシャと分かるもの・・・これしかない」
サシャ「なんでしょう?」
ミカサ「サシャは待ってて置いてくるから」
23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/15(火) 00:18:21.93 ID:VFy7wggZ0
キース「貴様なぜ立体機動装置を放置しているんだ!」
キース「しかも芋を添えて。訳が分からん」
サシャ「きょ教官」
サシャ(みなさんどうしましょう)
ユミル「あいつ運が悪いな」
アニ「しっかりサシャのものって分かったみたいだけど」
ユミル「あいつこっち見てるぞ」
アニ「ミカサどうすんの?」
ミカサ「・・・」グッ
アニ「親指立てて」
ミカサ「グットラック」
ユミル「適当だな」
ミカサ「だってどうもしようもない」
アニ「うーん」
キース「しかも芋を添えて。訳が分からん」
サシャ「きょ教官」
サシャ(みなさんどうしましょう)
ユミル「あいつ運が悪いな」
アニ「しっかりサシャのものって分かったみたいだけど」
ユミル「あいつこっち見てるぞ」
アニ「ミカサどうすんの?」
ミカサ「・・・」グッ
アニ「親指立てて」
ミカサ「グットラック」
ユミル「適当だな」
ミカサ「だってどうもしようもない」
アニ「うーん」
26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/15(火) 06:44:29.32 ID:VFy7wggZ0
キース「なぜこんなことをした」
サシャ「・・・あの」
サシャ「友達が欲しくて」
キース「えっ?」
サシャ「・・・」
キース「すまないがよく聞き取れなかったようだ」
サシャ「友達が・・・」
キース「何だ?友達がどうした」
サシャ「・・・」
キース「もう一度言ってみなさい」
サシャ「だって私友達いないんですもん!」
サシャ「・・・あの」
サシャ「友達が欲しくて」
キース「えっ?」
サシャ「・・・」
キース「すまないがよく聞き取れなかったようだ」
サシャ「友達が・・・」
キース「何だ?友達がどうした」
サシャ「・・・」
キース「もう一度言ってみなさい」
サシャ「だって私友達いないんですもん!」
28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/15(火) 22:17:07.05 ID:RvIBvb7k0
キース「なっ泣くではない」
サシャ「すみません。すみません」グスグス
キース「しかし・・・」
サシャ「はい?」
キース「本当にいないのか?」
サシャ「だってぇ」
キース「あぁすまないすまない」
キース「ならばあそこにいる者たちは?」
サシャ「はい?」
ユミル「ばれてるじゃん」
ミカサ「バレバレ」
アニ「ユミルがでかいんだよ」
ユミル「関係ないし」
サシャ「すみません。すみません」グスグス
キース「しかし・・・」
サシャ「はい?」
キース「本当にいないのか?」
サシャ「だってぇ」
キース「あぁすまないすまない」
キース「ならばあそこにいる者たちは?」
サシャ「はい?」
ユミル「ばれてるじゃん」
ミカサ「バレバレ」
アニ「ユミルがでかいんだよ」
ユミル「関係ないし」
29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/15(火) 22:19:17.75 ID:RvIBvb7k0
キース「貴様ら出てこい」
ミカサ「はい」
ユミル「あっちょっと」
アニ「早く行きなよ」
ユミル「お前も行くんだよ」
アニ「じゃあ早くいって」
ミカサ「はやくはやく」
キース「はやく!」
ミカサ「はい」
ユミル「あっちょっと」
アニ「早く行きなよ」
ユミル「お前も行くんだよ」
アニ「じゃあ早くいって」
ミカサ「はやくはやく」
キース「はやく!」
30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/15(火) 22:22:12.63 ID:RvIBvb7k0
キース「貴様らはブラウス訓練兵の友人か?」
サシャ「教官」
キース「貴様は静かにしていなさい」
キース「どうだ?」
ミカサ「あー」
アニ「えー」
ユミル「そのー」
キース(貴様ら!)ギロ
ユミル(すげー睨んでくるな)
キース(友人だと言え!)
アニ(分かるけど。私は)
ユミル(私とそんな風になっても)
サシャ「教官」
キース「貴様は静かにしていなさい」
キース「どうだ?」
ミカサ「あー」
アニ「えー」
ユミル「そのー」
キース(貴様ら!)ギロ
ユミル(すげー睨んでくるな)
キース(友人だと言え!)
アニ(分かるけど。私は)
ユミル(私とそんな風になっても)
31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/17(木) 23:14:50.37 ID:nJhpy8wH0
サシャ「いいんです」
キース「何がだ」
サシャ「いいですからっ」
キース「いいのか」
サシャ「だって私は」
サシャ「もう・・・だと思ってますから」
ミカサ「えっ?」
キース「もう一度言ってみなさい」
サシャ「・・・友達なのでした」
サシャ「楽しかったです。少しだけでも」
ユミル「サシャ」
ミカサ「そうなの?」
アニ「ミカサ」
ユミル「アホか」
キース「何がだ」
サシャ「いいですからっ」
キース「いいのか」
サシャ「だって私は」
サシャ「もう・・・だと思ってますから」
ミカサ「えっ?」
キース「もう一度言ってみなさい」
サシャ「・・・友達なのでした」
サシャ「楽しかったです。少しだけでも」
ユミル「サシャ」
ミカサ「そうなの?」
アニ「ミカサ」
ユミル「アホか」
32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/17(木) 23:17:06.00 ID:nJhpy8wH0
サシャ「駄目ですか?・・・駄目ですか」
ミカサ「いや全然」
ミカサ「私はサシャが友達になってくれないかと思ってた」
サシャ「どっどうしてです?そんなことないですよ」
ミカサ「だって私ひどいことをしてしまったから」
ミカサ「許してほしい」
サシャ「ミカサぁ」
ミカサ「どっち?」
サシャ「最初からそんなの大丈夫です」
ミカサ「最初から」
ミカサ「はいっ教官」
キース「なんだ」
ミカサ「いや全然」
ミカサ「私はサシャが友達になってくれないかと思ってた」
サシャ「どっどうしてです?そんなことないですよ」
ミカサ「だって私ひどいことをしてしまったから」
ミカサ「許してほしい」
サシャ「ミカサぁ」
ミカサ「どっち?」
サシャ「最初からそんなの大丈夫です」
ミカサ「最初から」
ミカサ「はいっ教官」
キース「なんだ」
33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/17(木) 23:18:13.19 ID:nJhpy8wH0
ミカサ「私はサシャと友人です。アニとユミルは定かではありませんが」
アニ「あ?」
ユミル「あ?」
アニ「私もサシャとだよ。この腹筋とユミルはわからないけど」
ユミル「マフラーとフードは抜きにしてもサシャとは友人です」
ミカサ「マフラーだけど?」
アニ「フードで悪い?」
キース「だそうだ。2度と立体機動装置は道端に置くな。芋を添えるな」
サシャ「はい!」
ミカサ「腹筋ってなに?」
アニ「さあ?」
アニ「あ?」
ユミル「あ?」
アニ「私もサシャとだよ。この腹筋とユミルはわからないけど」
ユミル「マフラーとフードは抜きにしてもサシャとは友人です」
ミカサ「マフラーだけど?」
アニ「フードで悪い?」
キース「だそうだ。2度と立体機動装置は道端に置くな。芋を添えるな」
サシャ「はい!」
ミカサ「腹筋ってなに?」
アニ「さあ?」
34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/17(木) 23:19:20.12 ID:nJhpy8wH0
ユミル「言っちまった」
アニ「言ったね」
サシャ「みなさん!」
ユミル「うるさい、うるさいな」
サシャ「ユミル」
ユミル「~そうだよ!友達か?いいよもう。後悔すんなよ」
サシャ「後悔なんてするもんですか」
ミカサ「はい。みんな休みー」
ユミル「なんだそりゃ」
アニ「もう意味ないから」
ミカサ「今度の休みどこかにいこう」
アニ「わかりにくいよ」
アニ「言ったね」
サシャ「みなさん!」
ユミル「うるさい、うるさいな」
サシャ「ユミル」
ユミル「~そうだよ!友達か?いいよもう。後悔すんなよ」
サシャ「後悔なんてするもんですか」
ミカサ「はい。みんな休みー」
ユミル「なんだそりゃ」
アニ「もう意味ないから」
ミカサ「今度の休みどこかにいこう」
アニ「わかりにくいよ」
36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/19(土) 23:23:03.59 ID:oIZgUjpO0
アニ「あんたいいの?」
ユミル「お前こそどうなんだよ。要らないって言ってたよな」
アニ「後悔するなって優しいね」
ユミル「優しくなんてない」
アニ「私は私にこんなことがないって思ってた」
ユミル「暗いな」
アニ「そうだよ」
ユミル「少しは祈っていたり」
アニ「言えるわけないじゃない」
ミカサ「何話しているの?」
アニ「腹筋。じゃないミカサ」
ユミル「お前こそどうなんだよ。要らないって言ってたよな」
アニ「後悔するなって優しいね」
ユミル「優しくなんてない」
アニ「私は私にこんなことがないって思ってた」
ユミル「暗いな」
アニ「そうだよ」
ユミル「少しは祈っていたり」
アニ「言えるわけないじゃない」
ミカサ「何話しているの?」
アニ「腹筋。じゃないミカサ」
37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/19(土) 23:23:39.94 ID:oIZgUjpO0
ミカサ「わざと」
ユミル「マフラー」
ミカサ「ひどい」
ユミル「お前はなんでさっき」
ミカサ「みなまで言わない。きっと同じ理由」
ユミル「そうか」
サシャ「何話しているのですか?」
ユミル「芋だ」
アニ「芋女だ」
ミカサ「立体機動装置付芋」
サシャ「ひどいです」
ユミル「マフラー」
ミカサ「ひどい」
ユミル「お前はなんでさっき」
ミカサ「みなまで言わない。きっと同じ理由」
ユミル「そうか」
サシャ「何話しているのですか?」
ユミル「芋だ」
アニ「芋女だ」
ミカサ「立体機動装置付芋」
サシャ「ひどいです」
38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/20(日) 11:05:16.69 ID:QUqpHKXV0
サシャ「どこ行きます?」
アニ「どこって・・・」
ユミル「思いつかねえ」
ミカサ「この人たちに期待しては駄目」
サシャ「駄目っこですからねえ」
アニ「私達はね」
ユミル「お前はどこに行きたい?」
サシャ「私です?森です」
アニ「森?」
アニ「どこって・・・」
ユミル「思いつかねえ」
ミカサ「この人たちに期待しては駄目」
サシャ「駄目っこですからねえ」
アニ「私達はね」
ユミル「お前はどこに行きたい?」
サシャ「私です?森です」
アニ「森?」
39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/20(日) 11:06:01.17 ID:QUqpHKXV0
ユミル「なんにもないな」
アニ「森だからね」
ミカサ「木がある」
アニ「森だからね」
サシャ「いいところでしょう」
アニ「森だね」
サシャ「そうでもないですか?」
アニ「森だもん」
サシャ「ううっ」
ミカサ「サシャ」
ミカサ「アニはいつも同じ服しか持ってないからしょうがない」
アニ「人の私服をバカにする?」
アニ「森だからね」
ミカサ「木がある」
アニ「森だからね」
サシャ「いいところでしょう」
アニ「森だね」
サシャ「そうでもないですか?」
アニ「森だもん」
サシャ「ううっ」
ミカサ「サシャ」
ミカサ「アニはいつも同じ服しか持ってないからしょうがない」
アニ「人の私服をバカにする?」
40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/20(日) 11:06:50.39 ID:QUqpHKXV0
ユミル「なぜここなんだよ?」
サシャ「私、街とかそういうのよくわかんないです」
サシャ「昔は森で遊びませんでした?」
ユミル「どうかな?どうだ?」
アニ「うーん」
ミカサ「何やってた?」
アニ「私は習い事かな」
ユミル「すげぇなお嬢様か」
ミカサ「アニすごい」
アニ「すごくないって、ミカサは?」
ミカサ「私は野菜」
アニ「へー」
サシャ「私、街とかそういうのよくわかんないです」
サシャ「昔は森で遊びませんでした?」
ユミル「どうかな?どうだ?」
アニ「うーん」
ミカサ「何やってた?」
アニ「私は習い事かな」
ユミル「すげぇなお嬢様か」
ミカサ「アニすごい」
アニ「すごくないって、ミカサは?」
ミカサ「私は野菜」
アニ「へー」
41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/20(日) 11:08:10.53 ID:QUqpHKXV0
サシャ「それで済ますのですか」
ユミル「興味ないだろ」
アニ「違うから、何の野菜?」
ユミル「そこかよ、聞くところ」
アニ「うるさいなぁ」
サシャ「何の野菜ですか?」
ユミル「興味持ったよ」
ミカサ「芋など」
サシャ「すごいです!」
ユミル「すごいのか?」
アニ「さあ」
ミカサ「すごい」
ミカサ「なので私はサシャを構成する50%を作れる」
ユミル「興味ないだろ」
アニ「違うから、何の野菜?」
ユミル「そこかよ、聞くところ」
アニ「うるさいなぁ」
サシャ「何の野菜ですか?」
ユミル「興味持ったよ」
ミカサ「芋など」
サシャ「すごいです!」
ユミル「すごいのか?」
アニ「さあ」
ミカサ「すごい」
ミカサ「なので私はサシャを構成する50%を作れる」
42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/20(日) 11:09:10.03 ID:QUqpHKXV0
サシャ「おー」
アニ「ユミルは何を?」
ミカサ「聞いてない」
ユミル「私は盗賊だ」
アニ「えっ?」
サシャ「すごいです!」
ユミル「お前それしか言わないな」
サシャ「何を盗んだのですか?」
ユミル「それは・・・お前の心さ」
アニ「言ってて恥ずかしくないの?」
ミカサ「絶句してしまう」
サシャ「わぁい」
ユミル「すごいって言えよ」
アニ「ユミルは何を?」
ミカサ「聞いてない」
ユミル「私は盗賊だ」
アニ「えっ?」
サシャ「すごいです!」
ユミル「お前それしか言わないな」
サシャ「何を盗んだのですか?」
ユミル「それは・・・お前の心さ」
アニ「言ってて恥ずかしくないの?」
ミカサ「絶句してしまう」
サシャ「わぁい」
ユミル「すごいって言えよ」
43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/20(日) 21:24:16.46 ID:QUqpHKXV0
アニ「ちょっと離れて歩こうか」
ミカサ「うん。でも」
ミカサ「アニと2人はきつい」
アニ「ええぇ」
ユミル「おっサシャ行こうぜ、バカ2人にかまってられない」
アニ「バカだって、聞いた?」
ミカサ「聞いた。確かに」
サシャ「ちょっとユミル」
ミカサ「うん。でも」
ミカサ「アニと2人はきつい」
アニ「ええぇ」
ユミル「おっサシャ行こうぜ、バカ2人にかまってられない」
アニ「バカだって、聞いた?」
ミカサ「聞いた。確かに」
サシャ「ちょっとユミル」
44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/20(日) 21:38:27.66 ID:QUqpHKXV0
サシャ「離れちゃったじゃないですかー」
ユミル「いいんだよ」
サシャ「あっユミル虫ですよ虫」
ユミル「近づけんなアホ」
サシャ「虫苦手ですか」
ユミル「好きじゃない」
サシャ「好きじゃないですかー」
ユミル「いいんだよ」
サシャ「あっユミル虫ですよ虫」
ユミル「近づけんなアホ」
サシャ「虫苦手ですか」
ユミル「好きじゃない」
サシャ「好きじゃないですかー」
45: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/20(日) 21:40:18.21 ID:QUqpHKXV0
ミカサ「虫だ」
アニ「うん」
ミカサ「そう」
アニ(続かない)
アニ「うん」
ミカサ「そう」
アニ(続かない)
47: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/21(月) 22:59:18.12 ID:1LfOW/YN0
ユミル「前も聞いたかも知れないけど」
ユミル「どうしてその言葉なんだよ」
サシャ「その言葉?」
ユミル「敬語」
サシャ「私はあなたと友達になるにはどうしたらいいでしょう?」
ユミル「はっ」
ユミル「どうしてその言葉なんだよ」
サシャ「その言葉?」
ユミル「敬語」
サシャ「私はあなたと友達になるにはどうしたらいいでしょう?」
ユミル「はっ」
48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/21(月) 23:00:00.51 ID:1LfOW/YN0
アニ「髪は?」
ミカサ「生えてるけど?」
アニ「知ってる」
アニ「最初、長かったよね」
ミカサ「やめたから」
ミカサ「生えてるけど?」
アニ「知ってる」
アニ「最初、長かったよね」
ミカサ「やめたから」
49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/21(月) 23:04:22.36 ID:1LfOW/YN0
ユミル「どうしたらか?成るのは簡単で、それを保つのは難しいな」
サシャ「難しいです」
ユミル「ああ難しい」
ユミル「そういうなら私の秘密を教えてやろうか」
サシャ「秘密です?」
サシャ「難しいです」
ユミル「ああ難しい」
ユミル「そういうなら私の秘密を教えてやろうか」
サシャ「秘密です?」
50: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/21(月) 23:05:18.86 ID:1LfOW/YN0
ミカサ「その服」
アニ「服が?」
ミカサ「いい」
アニ「どうも」
アニ「服が?」
ミカサ「いい」
アニ「どうも」
51: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/21(月) 23:06:50.66 ID:1LfOW/YN0
ユミル「信じなくていいよ」
ユミル「その前に少し」
ユミル「教えてくれよ」
ユミル「好きなものってあるか?」
ユミル「その前に少し」
ユミル「教えてくれよ」
ユミル「好きなものってあるか?」
52: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/21(月) 23:07:16.29 ID:1LfOW/YN0
アニ「好きなんだ」
ミカサ「私が?」
アニ「この服が」
ミカサ「そう」
アニ「バカなの?」
ミカサ「私が?」
アニ「この服が」
ミカサ「そう」
アニ「バカなの?」
54: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/24(木) 00:54:22.36 ID:jiivT6hM0
ユミル「理由もなく、人を信じたり」
ユミル「一緒にいたいって思うようになるには」
ユミル「どうしているんだ?どうするんだ?」
ユミル「私にはずっとわからないままか?」
ユミル「お前はそんなこと思ったことはないか?」
サシャ「さっきからユミル難しいです」
ユミル「だってよ、お前がそれを考えさせるから」
ユミル「あの2人ならどう思っているかな」
サシャ「なら離れなければよかったんです」
ユミル「お前と2人だから話せるんだ」
ユミル「一緒にいたいって思うようになるには」
ユミル「どうしているんだ?どうするんだ?」
ユミル「私にはずっとわからないままか?」
ユミル「お前はそんなこと思ったことはないか?」
サシャ「さっきからユミル難しいです」
ユミル「だってよ、お前がそれを考えさせるから」
ユミル「あの2人ならどう思っているかな」
サシャ「なら離れなければよかったんです」
ユミル「お前と2人だから話せるんだ」
55: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/24(木) 00:55:13.97 ID:jiivT6hM0
ミカサ「私はっ会話がっ苦手」
ミカサ「だから・・・」
ミカサ「話が続かなくて変な事を言っている」
アニ「責めた訳じゃなくて」
アニ「悪かったよ」
ミカサ「謝らなくていい」
ミカサ「アニが怒ったかと思った」
アニ「なんで?」
ミカサ「アニの顔が怖いから」
アニ「謝って」
ミカサ「だから・・・」
ミカサ「話が続かなくて変な事を言っている」
アニ「責めた訳じゃなくて」
アニ「悪かったよ」
ミカサ「謝らなくていい」
ミカサ「アニが怒ったかと思った」
アニ「なんで?」
ミカサ「アニの顔が怖いから」
アニ「謝って」
57: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/29(火) 18:03:37.63 ID:Yk0DJ6zq0
サシャ「私は理由がなくても一緒にいたいです」
ユミル「もう少し考えろよ、嬉しいけど」ボソッ
サシャ「?」
ユミル「じゃあ教えてやろう」
ユミル「私は巨人になれるんだ」
サシャ「嘘ですよね」
ユミル「すごいだろ」
ユミル「本当だったら」
ユミル「救われるのかなあ?」
ユミル「もう少し考えろよ、嬉しいけど」ボソッ
サシャ「?」
ユミル「じゃあ教えてやろう」
ユミル「私は巨人になれるんだ」
サシャ「嘘ですよね」
ユミル「すごいだろ」
ユミル「本当だったら」
ユミル「救われるのかなあ?」
58: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/29(火) 18:04:26.28 ID:Yk0DJ6zq0
ミカサ「えっ・・・ごめんなさい」
アニ「あー冗談だって」
ミカサ「ううん、本当にごめんなさい」
ミカサ「あなたを傷つけてしまった」
アニ「いま傷つけてるよね?」
ミカサ「そんなに気にしているとは」
アニ「今度一緒に格闘術の訓練しようか」
ミカサ「私は悲しいと思う」
アニ「顔笑ってるよ」
ミカサ「うそ」
アニ「あー冗談だって」
ミカサ「ううん、本当にごめんなさい」
ミカサ「あなたを傷つけてしまった」
アニ「いま傷つけてるよね?」
ミカサ「そんなに気にしているとは」
アニ「今度一緒に格闘術の訓練しようか」
ミカサ「私は悲しいと思う」
アニ「顔笑ってるよ」
ミカサ「うそ」
59: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/29(火) 22:28:27.27 ID:Yk0DJ6zq0
サシャ「あのー私としてはそういった話ばかりじゃなくて」
ユミル「えっ・・・悪い」
サシャ「怒ってる訳じゃなくてですね」
サシャ「ユミル難しいことばっかりですので、もっとその友達みたいな話したいですよ」
ユミル「友達みたいじゃなかったのか」
サシャ「恐らくそうです」
ユミル「だってできたことないんだよ」
サシャ「ないのですか?」
ユミル「わかんないんだ」
サシャ「わからない?」
ユミル「何ていったらいいのか、わかんない」
サシャ「あのっ」
ユミル「そうだよな、突然こんなこと言って何なんだよな」
サシャ「そんなしょんぼりしないで下さい」
ユミル「だって」
ユミル「えっ・・・悪い」
サシャ「怒ってる訳じゃなくてですね」
サシャ「ユミル難しいことばっかりですので、もっとその友達みたいな話したいですよ」
ユミル「友達みたいじゃなかったのか」
サシャ「恐らくそうです」
ユミル「だってできたことないんだよ」
サシャ「ないのですか?」
ユミル「わかんないんだ」
サシャ「わからない?」
ユミル「何ていったらいいのか、わかんない」
サシャ「あのっ」
ユミル「そうだよな、突然こんなこと言って何なんだよな」
サシャ「そんなしょんぼりしないで下さい」
ユミル「だって」
60: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/29(火) 22:29:45.88 ID:Yk0DJ6zq0
ミカサ「私は表情を作るのも苦手」
ミカサ「すごい?」
アニ「すごいかどうかは・・・」
アニ「それに私も」
ミカサ「じゃあなにが得意なの?」
ミカサ「あなたになにができるの?」
アニ「責められるの?」
アニ「なにかな?なんだと思う」
ミカサ「知るわけない」
アニ「冷たくない?」
ミカサ「すごい?」
アニ「すごいかどうかは・・・」
アニ「それに私も」
ミカサ「じゃあなにが得意なの?」
ミカサ「あなたになにができるの?」
アニ「責められるの?」
アニ「なにかな?なんだと思う」
ミカサ「知るわけない」
アニ「冷たくない?」
62: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/30(水) 01:11:48.71 ID:oEiGvogu0
サシャ「今日はいい天気でしたね」
ユミル「ああ」
サシャ「明日もいいといいですね」
ユミル「そうだな」
サシャ「途端に口数が減ってしまいましたね」
ユミル「うん?」
サシャ「極端です」
ユミル「やるときはやる。やらないときはやらない」
ユミル「やるときはいきなり懐に入って」
ユミル「必殺の一撃を喰らわしてやるんだ」
サシャ「捨て身のですか」
ユミル「そうだなあ」
ユミル「ああ」
サシャ「明日もいいといいですね」
ユミル「そうだな」
サシャ「途端に口数が減ってしまいましたね」
ユミル「うん?」
サシャ「極端です」
ユミル「やるときはやる。やらないときはやらない」
ユミル「やるときはいきなり懐に入って」
ユミル「必殺の一撃を喰らわしてやるんだ」
サシャ「捨て身のですか」
ユミル「そうだなあ」
63: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/30(水) 01:12:47.36 ID:oEiGvogu0
ミカサ「仕方ない」
アニ「仕方ないって言われた」
ミカサ「背が低い」
アニ「・・・」
ミカサ「からっ」
アニ「おっ」
ミカサ「かわいい」
アニ「ちょっと」
アニ「仕方ないって言われた」
ミカサ「背が低い」
アニ「・・・」
ミカサ「からっ」
アニ「おっ」
ミカサ「かわいい」
アニ「ちょっと」
64: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/30(水) 13:21:43.49 ID:PdTnJ0/O0
ユミル「嫌われているやつと仲良くなるのは嫌だよな」
サシャ「ユミルは嫌われてなんかいません」
ユミル「今はそうかもしれないけどさ」
ユミル「そりゃあいきなりこんなこと言って」
ユミル「駄目なことはわかってるけど」
サシャ「ユミル・・・」
サシャ「ユミルは嫌われてなんかいません」
ユミル「今はそうかもしれないけどさ」
ユミル「そりゃあいきなりこんなこと言って」
ユミル「駄目なことはわかってるけど」
サシャ「ユミル・・・」
65: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/30(水) 13:22:35.34 ID:PdTnJ0/O0
ミカサ「アニちゃん」
アニ「やめて」
ミカサ「なぜ?」
アニ「分からないのか」
ミカサ「私もそう呼んでいい」
アニ「・・・ミカサさん」
ミカサ「さん付け?」
アニ「やめて」
ミカサ「なぜ?」
アニ「分からないのか」
ミカサ「私もそう呼んでいい」
アニ「・・・ミカサさん」
ミカサ「さん付け?」
66: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/12/30(水) 13:23:39.08 ID:PdTnJ0/O0
サシャ「ユミちゃん」
ユミル「なっなんだよ」
サシャ「私友達ができたら、あだ名で呼んでみたかったんです」
サシャ「呼んでもいいですか?」
ユミル「えー・・・」
ユミル「2人のときならギリギリいいけど」
サシャ「ありがとうです。ユミちゃん」
サシャ「さっきのこと、ユミルがとっても言いたいことだったんですね」
サシャ「友達ができたら始めに初めて言おうとした」
ユミル「なっなんだよ」
サシャ「私友達ができたら、あだ名で呼んでみたかったんです」
サシャ「呼んでもいいですか?」
ユミル「えー・・・」
ユミル「2人のときならギリギリいいけど」
サシャ「ありがとうです。ユミちゃん」
サシャ「さっきのこと、ユミルがとっても言いたいことだったんですね」
サシャ「友達ができたら始めに初めて言おうとした」
69: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/02(土) 15:43:47.97 ID:zr/p0yaE0
アニ「この話やめよう」
ミカサ「やめない」
アニ「ええ」
ミカサ「もっといいところを言う」
アニ「ユミル、サシャー」
ミカサ「あっ」
ミカサ「いやだって言うユミルの声が」
アニ「聞こえるの?」
ミカサ「やめない」
アニ「ええ」
ミカサ「もっといいところを言う」
アニ「ユミル、サシャー」
ミカサ「あっ」
ミカサ「いやだって言うユミルの声が」
アニ「聞こえるの?」
70: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/02(土) 15:44:45.70 ID:zr/p0yaE0
サシャ「ですから」
ユミル「なんだよ」
サシャ「もう一度聞いてあげます。良く分かりませんでしたから」
ユミル「恥ずかしいだろもう1回なんて」
サシャ「恥ずかしいんですか?」
ユミル「ああ。そうだよ!」
サシャ「どうぞ!」
ユミル「もう言わない!」
サシャ「言ってくださいって!」
ユミル「いーやーだ!」
ユミル「なんだよ」
サシャ「もう一度聞いてあげます。良く分かりませんでしたから」
ユミル「恥ずかしいだろもう1回なんて」
サシャ「恥ずかしいんですか?」
ユミル「ああ。そうだよ!」
サシャ「どうぞ!」
ユミル「もう言わない!」
サシャ「言ってくださいって!」
ユミル「いーやーだ!」
71: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/02(土) 15:47:38.90 ID:zr/p0yaE0
アニ「どこまでいったんだろう」
ミカサ「少し先にいると思う」
アニ「追いつく?」
ミカサ「向こうから追いつくよ」
アニ「どっちでもいいから早くいこう」
ミカサ「少し先にいると思う」
アニ「追いつく?」
ミカサ「向こうから追いつくよ」
アニ「どっちでもいいから早くいこう」
72: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/02(土) 15:49:27.54 ID:zr/p0yaE0
サシャ「じゃあ私にもあだ名で呼んでください」
ユミル「やだよサーシャ」
サシャ「そんなバーカみたいに言わないで下さい」
ユミル「バーカ」
ミカサ「サシャをいじめない」
アニ「悪い奴だね」
ユミル「ちがっ」
アニ「サシャ行こう」
サシャ「はい。ユミちゃんも行きましょうよー」
アニ「ユミちゃん」
ユミル「お前、2人のときだけだって言ったじゃねーか」
ミカサ「だってだってアニ」
アニ「言わないで」
サシャ「あれっ?」
ユミル「2人は何してたんだ?」
サシャ「話を変えました?」
アニ「何って話してただけ、あんた達もそうでしょ」
ミカサ「聞いて、アニは全然喋らない」
アニ「はっ?ミカサも単語しか言わないじゃない」
ミカサ「アニちゃん、ひどい」
ユミル「アニちゃん」
ユミル「やだよサーシャ」
サシャ「そんなバーカみたいに言わないで下さい」
ユミル「バーカ」
ミカサ「サシャをいじめない」
アニ「悪い奴だね」
ユミル「ちがっ」
アニ「サシャ行こう」
サシャ「はい。ユミちゃんも行きましょうよー」
アニ「ユミちゃん」
ユミル「お前、2人のときだけだって言ったじゃねーか」
ミカサ「だってだってアニ」
アニ「言わないで」
サシャ「あれっ?」
ユミル「2人は何してたんだ?」
サシャ「話を変えました?」
アニ「何って話してただけ、あんた達もそうでしょ」
ミカサ「聞いて、アニは全然喋らない」
アニ「はっ?ミカサも単語しか言わないじゃない」
ミカサ「アニちゃん、ひどい」
ユミル「アニちゃん」
73: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/02(土) 15:52:50.01 ID:zr/p0yaE0
サシャ「やっぱり皆さんあだ名ができたみたいですね」
サシャ「言ってみましょうよ」
アニ「やだ」
サシャ「ユミちゃん、そんなこと言ってますよ」
ユミル「私はもういい」
アニ「駄目でしょ」
ミカサ「アニはアニちゃん」
ユミル「いいんじゃないか?」
アニ「正気を保って」
サシャ「ミカサはなんてです?」
ミカサ「・・・ミカサさん」
ユミル「ミカサさん」
サシャ「ミカサさん」
ミカサ「なに?」
アニ「落ち着いて」
サシャ「言ってみましょうよ」
アニ「やだ」
サシャ「ユミちゃん、そんなこと言ってますよ」
ユミル「私はもういい」
アニ「駄目でしょ」
ミカサ「アニはアニちゃん」
ユミル「いいんじゃないか?」
アニ「正気を保って」
サシャ「ミカサはなんてです?」
ミカサ「・・・ミカサさん」
ユミル「ミカサさん」
サシャ「ミカサさん」
ミカサ「なに?」
アニ「落ち着いて」
74: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/02(土) 15:57:49.39 ID:zr/p0yaE0
アニ「そろそろ戻ろう?」
ミカサ「先に行かないでほしい」
アニ「待ってるから」
サシャ「今度は街に行くことを話しましょうね」
ユミル「そうだな」
アニ「そうだね」
ミカサ「いつ行く?」
サシャ「今度です。ちゃんと話してから」
ミカサ「先に行かないでほしい」
アニ「待ってるから」
サシャ「今度は街に行くことを話しましょうね」
ユミル「そうだな」
アニ「そうだね」
ミカサ「いつ行く?」
サシャ「今度です。ちゃんと話してから」
75: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/02(土) 16:02:06.33 ID:zr/p0yaE0
サシャ「ミカサ」
ミカサ「どうしたの?」
サシャ「結局私達はあれから街になんて行くことはなかったですね」
ミカサ「思い出すのは何?」
サシャ「さよならが言えなかったので」
ミカサ「さよならってなかなか言えない」
ミカサ「絶対会えないって思っていても、その覚悟は難しい」
ミカサ「また会いたいから、躊躇う」
サシャ「いなくなってしまいました」
サシャ「私達ちっとも友達になんてなれなかったのでしょうか」
76: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/02(土) 16:03:59.88 ID:zr/p0yaE0
サシャ「この前言ってたことって結局なんなんですか?」
ユミル「もう言わないっていったはずだろ」
サシャ「巨人とかどうとか」
ユミル「どうでもいいけど誰にも言ってないよな」
サシャ「はい?もちろん」
ユミル「なにが知りたい?」
ユミル「私もお前の言う事が全然分からなかった」
ユミル「友達だって?ふざけるなよって感じで」
ユミル「だからいいって言ったんだよ」
ユミル「私の名前はユミルだ。憶えとけよ」
サシャ「憶えてます。いつだって」
ユミル「ならいい」
ユミル「言ってやってもいいけど少し待ってくれよ」
サシャ「どのくらいですか?」
ユミル「あと少し・・・そう」
ユミル「お前の腹が減るまでかな」
ユミル「お前は誰か助けてあげろよサシャ」
ユミル「もう言わないっていったはずだろ」
サシャ「巨人とかどうとか」
ユミル「どうでもいいけど誰にも言ってないよな」
サシャ「はい?もちろん」
ユミル「なにが知りたい?」
ユミル「私もお前の言う事が全然分からなかった」
ユミル「友達だって?ふざけるなよって感じで」
ユミル「だからいいって言ったんだよ」
ユミル「私の名前はユミルだ。憶えとけよ」
サシャ「憶えてます。いつだって」
ユミル「ならいい」
ユミル「言ってやってもいいけど少し待ってくれよ」
サシャ「どのくらいですか?」
ユミル「あと少し・・・そう」
ユミル「お前の腹が減るまでかな」
ユミル「お前は誰か助けてあげろよサシャ」
77: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/02(土) 16:05:06.47 ID:zr/p0yaE0
サシャ「こうなることがわかってましたら」
サシャ「誰かと仲良くなんて言ったのでしょうか?」
サシャ「すごく残酷なことを言っていたんですね」
ミカサ「すごく優しいこと」
サシャ「誰かと仲良くなんて言ったのでしょうか?」
サシャ「すごく残酷なことを言っていたんですね」
ミカサ「すごく優しいこと」
78: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/02(土) 16:08:07.13 ID:zr/p0yaE0
サシャ「ユミルったらたまに変なことを言うんです」
アニ「ユミルが何を言ったの?」
サシャ「秘密です」
アニ「秘密か」
アニ「何て言ったの?」
サシャ「アニも心配なのですか?」
サシャ「私が巨人になれたらどう思うとかどうとか」
アニ「サシャ」
アニ「それ2度と話さないほうがいいよ」
アニ「頭おかしいと思われる」
サシャ「はい・・・ユミルはなにか悩んでいるのでしょうか?」
アニ「それを私達がなにかできるわけじゃない」
サシャ「でも何とかしたいです」
アニ「きっと本人は何とかして欲しいと思っていないから」
アニ「ったく。私は何を言っているんだろう」
サシャ「何を言ってもいいと思います」
アニ「いい?私も変なことを言いたいよ」
アニ「毎日大丈夫だって思うにはすごく頑張らないといけないね」
サシャ「それって変ですよね」
アニ「そう思う・・・よね」
アニ「今度ってどこに行こうか?」
サシャ「どこにでもいけます」
アニ「どこに行けるの?」
アニ「あなたは大事なものを誰かにあげる事ができる?」
サシャ「できないかもしれません」
アニ「そうだよね」
アニ「街に出るまでには言える様にしておこうか」
サシャ「はい」
アニ「それなら私の秘密を教えてあげるよ」
アニ「それは冗談だからね」
アニ「ユミルが何を言ったの?」
サシャ「秘密です」
アニ「秘密か」
アニ「何て言ったの?」
サシャ「アニも心配なのですか?」
サシャ「私が巨人になれたらどう思うとかどうとか」
アニ「サシャ」
アニ「それ2度と話さないほうがいいよ」
アニ「頭おかしいと思われる」
サシャ「はい・・・ユミルはなにか悩んでいるのでしょうか?」
アニ「それを私達がなにかできるわけじゃない」
サシャ「でも何とかしたいです」
アニ「きっと本人は何とかして欲しいと思っていないから」
アニ「ったく。私は何を言っているんだろう」
サシャ「何を言ってもいいと思います」
アニ「いい?私も変なことを言いたいよ」
アニ「毎日大丈夫だって思うにはすごく頑張らないといけないね」
サシャ「それって変ですよね」
アニ「そう思う・・・よね」
アニ「今度ってどこに行こうか?」
サシャ「どこにでもいけます」
アニ「どこに行けるの?」
アニ「あなたは大事なものを誰かにあげる事ができる?」
サシャ「できないかもしれません」
アニ「そうだよね」
アニ「街に出るまでには言える様にしておこうか」
サシャ「はい」
アニ「それなら私の秘密を教えてあげるよ」
アニ「それは冗談だからね」
79: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/02(土) 16:14:55.73 ID:zr/p0yaE0
ミカサ「あなたは確かにがんばった」
サシャ「そんなことないです」
ミカサ「震えながらも誰かを導こうと助けようと」
ミカサ「大好きな物をあげようとした」
ミカサ「みんなから聞いたの」
ミカサ「あの二人はあなたのこと好きだったと思う」
ミカサ「きっといまも」
サシャ「遠くのところにいる友達は」
サシャ「まだ思ってくれてますでしょうか」
ミカサ「それはサシャと同じ」
サシャ「そうですから」
サシャ「いなくなってしまったのに」
サシャ「また会いたいですね」
サシャ「笑顔をまた見たいです」
ミカサ「サシャ、私はあなたのそういうところ」
ミカサ「すごくいいと思う。私には言えないから」
サシャ「ミカサも普段言わないようなことを言っていると思います」
ミカサ「これでも勇気を出して言っていること」
ミカサ「昔のあなたみたいに」
ミカサ「私も優しければよかった」
サシャ「そんなことないです」
ミカサ「震えながらも誰かを導こうと助けようと」
ミカサ「大好きな物をあげようとした」
ミカサ「みんなから聞いたの」
ミカサ「あの二人はあなたのこと好きだったと思う」
ミカサ「きっといまも」
サシャ「遠くのところにいる友達は」
サシャ「まだ思ってくれてますでしょうか」
ミカサ「それはサシャと同じ」
サシャ「そうですから」
サシャ「いなくなってしまったのに」
サシャ「また会いたいですね」
サシャ「笑顔をまた見たいです」
ミカサ「サシャ、私はあなたのそういうところ」
ミカサ「すごくいいと思う。私には言えないから」
サシャ「ミカサも普段言わないようなことを言っていると思います」
ミカサ「これでも勇気を出して言っていること」
ミカサ「昔のあなたみたいに」
ミカサ「私も優しければよかった」
80: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/02(土) 16:22:46.82 ID:zr/p0yaE0
ミカサ「どうしたのアニ?」
アニ「放っておいてもらえる」
ミカサ「サシャと喧嘩でもした?」
アニ「してない」
ミカサ「・・・」
ミカサ「アニは私の髪の長さを知っていた」
アニ「だから?」
ミカサ「私は髪の長さのことを聞かれて、どうしてだろう少し嬉しかった」
アニ「・・・」
アニ「知ろうともしなかったことを知ってしまうことが」
アニ「正しいとは思えない。自分には不可能なことだらけだから」
ミカサ「それでもあなたの気持ちを知ることはそんなこととは関係ない」
アニ「どうもできないことでも」
アニ「やることと感情は別なときも多々あるから」
アニ「嫌でも人を傷つけて」
アニ「嬉しいのに拒絶したり」
ミカサ「それは別なの?」
ミカサ「優しいことに思える」
アニ「自分勝手って思える」
アニ「だから」
ミカサ「うん」
アニ「そうだね」
ミカサ「そう」
アニ「ははっ」
ミカサ「どうしたの?」
アニ「私達の会話は段々短くなるの?」
ミカサ「また単語しか言わないような?」
アニ「放っておいてもらえる」
ミカサ「サシャと喧嘩でもした?」
アニ「してない」
ミカサ「・・・」
ミカサ「アニは私の髪の長さを知っていた」
アニ「だから?」
ミカサ「私は髪の長さのことを聞かれて、どうしてだろう少し嬉しかった」
アニ「・・・」
アニ「知ろうともしなかったことを知ってしまうことが」
アニ「正しいとは思えない。自分には不可能なことだらけだから」
ミカサ「それでもあなたの気持ちを知ることはそんなこととは関係ない」
アニ「どうもできないことでも」
アニ「やることと感情は別なときも多々あるから」
アニ「嫌でも人を傷つけて」
アニ「嬉しいのに拒絶したり」
ミカサ「それは別なの?」
ミカサ「優しいことに思える」
アニ「自分勝手って思える」
アニ「だから」
ミカサ「うん」
アニ「そうだね」
ミカサ「そう」
アニ「ははっ」
ミカサ「どうしたの?」
アニ「私達の会話は段々短くなるの?」
ミカサ「また単語しか言わないような?」
81: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/02(土) 16:25:47.56 ID:zr/p0yaE0
サシャ「思うのですが」
サシャ「言うのが勇気いることを言えるのが」
サシャ「なんでみんなが言わないかなんて」
サシャ「すぐ解るのに」
サシャ「私がバカで気付けなかったんですね」
ミカサ「気付いて欲しかったかもしれないし」
ミカサ「欲しくなかったのかもしれない」
ミカサ「聞いてはほしかった」
ミカサ「躊躇いながらも」
ミカサ「そんな感じだと思う。だからそんなに考えないほうがいい」
サシャ「ミカサは優しいですよ」
サシャ「言うのが勇気いることを言えるのが」
サシャ「なんでみんなが言わないかなんて」
サシャ「すぐ解るのに」
サシャ「私がバカで気付けなかったんですね」
ミカサ「気付いて欲しかったかもしれないし」
ミカサ「欲しくなかったのかもしれない」
ミカサ「聞いてはほしかった」
ミカサ「躊躇いながらも」
ミカサ「そんな感じだと思う。だからそんなに考えないほうがいい」
サシャ「ミカサは優しいですよ」
82: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/02(土) 16:27:30.70 ID:zr/p0yaE0
ユミル「どうした?」
アニ「あんたの所為だから」
ユミル「なんだよ」
アニ「・・・ミカサと喧嘩した」
ユミル「ん?なんで私の所為なんだ?」
アニ「あんたがサシャに変なことを言うからっ」
アニ「私はっ」
ユミル「ごめんな」
アニ「言い訳してよ」
ユミル「私は弱くって言っちまったよ」
アニ「汚いよ」
ユミル「本当だな」
アニ「ずるいよ」
ユミル「許してくれると思うか?」
アニ「私と同じことを言ってると思う」
ユミル「くそっ」
アニ「あんたの所為だから」
ユミル「なんだよ」
アニ「・・・ミカサと喧嘩した」
ユミル「ん?なんで私の所為なんだ?」
アニ「あんたがサシャに変なことを言うからっ」
アニ「私はっ」
ユミル「ごめんな」
アニ「言い訳してよ」
ユミル「私は弱くって言っちまったよ」
アニ「汚いよ」
ユミル「本当だな」
アニ「ずるいよ」
ユミル「許してくれると思うか?」
アニ「私と同じことを言ってると思う」
ユミル「くそっ」
83: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/02(土) 16:31:21.73 ID:zr/p0yaE0
ミカサ「本当?」
サシャ「ええ」
ミカサ「優しい・・・ので」
ミカサ「もう一回言う」
ミカサ「いまでもあの2人はあなたのことが好きだと」
ミカサ「ずっと言えなかった」
ミカサ「あなたが誰にも届かないと思っていたことは届いていた」
ミカサ「誰かのためになっていた」
サシャ「ああせめてもう一度ですね」
ミカサ「うん」
サシャ「ええ」
ミカサ「優しい・・・ので」
ミカサ「もう一回言う」
ミカサ「いまでもあの2人はあなたのことが好きだと」
ミカサ「ずっと言えなかった」
ミカサ「あなたが誰にも届かないと思っていたことは届いていた」
ミカサ「誰かのためになっていた」
サシャ「ああせめてもう一度ですね」
ミカサ「うん」
84: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/02(土) 16:34:22.19 ID:zr/p0yaE0
ユミル「後悔ばっかりだ。したくなくってもしちまうよ」
アニ「したくないから誰とも話したくなかった」
ユミル「覚悟はしていたよな」
アニ「初めからしていたよ」
アニ「あの時、私達はどうだったのかな?」
ユミル「生きてた証みたいなものか?」
アニ「そんな大それたものじゃなくて」
アニ「したくないから誰とも話したくなかった」
ユミル「覚悟はしていたよな」
アニ「初めからしていたよ」
アニ「あの時、私達はどうだったのかな?」
ユミル「生きてた証みたいなものか?」
アニ「そんな大それたものじゃなくて」
85: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/02(土) 16:39:38.10 ID:zr/p0yaE0
ミカサ「優しいって言われたの初めてかも」
サシャ「ほんとですか」
ミカサ「言ってほしかった」
サシャ「あら」
ミカサ「サシャにしか言わない」
サシャ「また話してかけてくれることがあれば嬉しいですね」
ミカサ「ほんとにそう」
サシャ「さようならですって駄目ですね、それは」
サシャ「私は」
サシャ「さようならをまた会えた日に言いたいです」
サシャ「あの時、私達は良かったのですよね?」
ミカサ「あの時、私達は」
ミカサ「優しく立ち止まったことがあった」
サシャ「ほんとですか」
ミカサ「言ってほしかった」
サシャ「あら」
ミカサ「サシャにしか言わない」
サシャ「また話してかけてくれることがあれば嬉しいですね」
ミカサ「ほんとにそう」
サシャ「さようならですって駄目ですね、それは」
サシャ「私は」
サシャ「さようならをまた会えた日に言いたいです」
サシャ「あの時、私達は良かったのですよね?」
ミカサ「あの時、私達は」
ミカサ「優しく立ち止まったことがあった」
86: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/02(土) 16:43:43.44 ID:zr/p0yaE0
ユミル「なあ街に行ったら何する?」
サシャ「まず食事です!」
アニ「は後にして」
サシャ「耳を疑います」
ミカサ「アニの服を買いに行こう」
アニ「この服いいって言ったよね」
ミカサ「なのでどこで買っているのかを知りたい」
ユミル「ほんとどこで買ってんだ?」
アニ「興味を持つな」
サシャ「みんなで買いに行きましょう」
ユミル「じゃあお揃いだな」
アニ「いいの?自分も着るんだよ」
ミカサ「アニの喜ぶ顔が見られるなら」
サシャ「是非着ましょう」
アニ「いい性格じゃないか」
ユミル「その後は飯だな」
アニ「いいとこ教えてよ」
ユミル「ああ。知らないけどな」
ミカサ「その後は」
サシャ「夜景を見ましょう」
ユミル「恋人かよ」
サシャ「いえ友達です」
サシャ「約束ですよ、約束」
サシャ「最後はお話しましょうね」
87: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/02(土) 16:44:15.82 ID:zr/p0yaE0
これで終りです。ありがとうございました。
88: 以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします 2016/01/02(土) 19:41:44.84 ID:Drne6ViAO
乙
なんだか泣けてしまう
なんだか泣けてしまう
引用元: サシャ「友達になりましょう」
継母「今日の食事、なにこれ?」シンデレラ「あ……あの……」
2019-06-30
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/19(金) 22:29:08.11 ID:tQP/xxx50
継母「ちょっと、美味すぎなんですけど? なにこれ? お店でも開くつもりなの? え? どうなの?」
シンデレラ「そ、それは……あの……そのような予定はありません……」
継母「んまぁ!! もったないわね!! こんなに美味しいのにっ!!」ハフハフ
シンデレラ「……」
長女「シンデレラー? ちょっとぉー」
シンデレラ「な、なんですか、お姉様」
長女「洗濯物畳んでくれてありがとう。もう貴方が洗ってくれた服しか着れないようになってしまったわ。責任とってね」
シンデレラ「は、はぁ……」
次女「シンデレラぁー? トイレの掃除、もしかして貴方がやったの?」
シンデレラ「は、はい、何か、その、不手際が……?」
次女「やっぱりね。キレイすぎると思った。さっき扉を開けたときトイレを新調したかと思ったわ。ふざけないでもらえる?」
シンデレラ「も、申し訳ありません」
シンデレラ「そ、それは……あの……そのような予定はありません……」
継母「んまぁ!! もったないわね!! こんなに美味しいのにっ!!」ハフハフ
シンデレラ「……」
長女「シンデレラー? ちょっとぉー」
シンデレラ「な、なんですか、お姉様」
長女「洗濯物畳んでくれてありがとう。もう貴方が洗ってくれた服しか着れないようになってしまったわ。責任とってね」
シンデレラ「は、はぁ……」
次女「シンデレラぁー? トイレの掃除、もしかして貴方がやったの?」
シンデレラ「は、はい、何か、その、不手際が……?」
次女「やっぱりね。キレイすぎると思った。さっき扉を開けたときトイレを新調したかと思ったわ。ふざけないでもらえる?」
シンデレラ「も、申し訳ありません」
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8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/19(金) 22:34:34.65 ID:tQP/xxx50
三女「シンデレラ?」
シンデレラ「なんでしょうか?」
三女「クマのヌイグルミが壊れていたはずなんだけど?」
シンデレラ「はい。耳が取れていましたので……その……私が修繕を……」
三女「はぁぁ? やっぱり、貴方だったのね!!」
シンデレラ「……」
三女「まあ、お姉様やお母様じゃ、ここまで美しく完璧に直せないから、シンデレラしかいないと思ってたけど」
シンデレラ「は、はい……」
三女「買った時より可愛くなってるわ。どうするつもり? もう私、このテディベアを抱いて寝るしかないじゃない」
シンデレラ「よ、よくお似合いです……お姉様……」
三女「ふん! そ、そんなこと言われても、別に嬉しくないんだからね!!」
シンデレラ「す、すいません……」
シンデレラ「なんでしょうか?」
三女「クマのヌイグルミが壊れていたはずなんだけど?」
シンデレラ「はい。耳が取れていましたので……その……私が修繕を……」
三女「はぁぁ? やっぱり、貴方だったのね!!」
シンデレラ「……」
三女「まあ、お姉様やお母様じゃ、ここまで美しく完璧に直せないから、シンデレラしかいないと思ってたけど」
シンデレラ「は、はい……」
三女「買った時より可愛くなってるわ。どうするつもり? もう私、このテディベアを抱いて寝るしかないじゃない」
シンデレラ「よ、よくお似合いです……お姉様……」
三女「ふん! そ、そんなこと言われても、別に嬉しくないんだからね!!」
シンデレラ「す、すいません……」
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/19(金) 22:39:58.73 ID:tQP/xxx50
継母「そうだわ。お庭の掃除をしなくちゃいけないわね。ちょっと」
長女「なんですか?」
継母「お庭の掃除をお願いしたいのだけれど?」
長女「ええ。わかりました」
継母「草や木の枝で怪我をしないようにね」
長女「わかっています」
継母「よろしくね」
長女「さーてと。やりますかぁー」
長女「――あら?」
シンデレラ「ふぅ……」
長女「シンデレラ?」
シンデレラ「は、はい?」ビクッ
長女「何をしているのかしら?」
シンデレラ「あの……家事が全て終わったので……庭の手入れを……。雑草が伸びていたので……やろうかなと……」
長女「なんですか?」
継母「お庭の掃除をお願いしたいのだけれど?」
長女「ええ。わかりました」
継母「草や木の枝で怪我をしないようにね」
長女「わかっています」
継母「よろしくね」
長女「さーてと。やりますかぁー」
長女「――あら?」
シンデレラ「ふぅ……」
長女「シンデレラ?」
シンデレラ「は、はい?」ビクッ
長女「何をしているのかしら?」
シンデレラ「あの……家事が全て終わったので……庭の手入れを……。雑草が伸びていたので……やろうかなと……」
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/19(金) 22:45:49.57 ID:tQP/xxx50
長女「お母様に言われたの?」
シンデレラ「いえ……えっと……その……」
長女「勝手なことしないでもらえるかしら?」
シンデレラ「も、もうしわけありません……お姉様……」
長女「貴方ねえ、家事を全部やった上にこんなことまでするなんて、正気じゃないわよ」
シンデレラ「でも、あの……私はこのお家でお世話になっている身ですから……」
長女「黙りなさい」
シンデレラ「……」
長女「過労死がお望みなの? そんなの許さないわ。シンデレラは私たちの中で誰よりも遅く、笑顔で眠るように死ぬこと以外は絶対にダメよ? わかった?」
シンデレラ「それは……難しいような……」
長女「で、怪我はしてないわけ?」
シンデレラ「あ、えっと……」
長女「はっきりいいなさい!!!」
シンデレラ「し、してませんっ」
長女「それを真っ先に言いなさい!! 心配するでしょ!! 全く、シンデレラはトロいんだから」
シンデレラ「いえ……えっと……その……」
長女「勝手なことしないでもらえるかしら?」
シンデレラ「も、もうしわけありません……お姉様……」
長女「貴方ねえ、家事を全部やった上にこんなことまでするなんて、正気じゃないわよ」
シンデレラ「でも、あの……私はこのお家でお世話になっている身ですから……」
長女「黙りなさい」
シンデレラ「……」
長女「過労死がお望みなの? そんなの許さないわ。シンデレラは私たちの中で誰よりも遅く、笑顔で眠るように死ぬこと以外は絶対にダメよ? わかった?」
シンデレラ「それは……難しいような……」
長女「で、怪我はしてないわけ?」
シンデレラ「あ、えっと……」
長女「はっきりいいなさい!!!」
シンデレラ「し、してませんっ」
長女「それを真っ先に言いなさい!! 心配するでしょ!! 全く、シンデレラはトロいんだから」
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/19(金) 22:54:01.12 ID:tQP/xxx50
夜
シンデレラ「あの……食事の用意ができました……」
継母「まぁ! 相変わらず、美味しそうだこと!!」
長女「はぁ、今日も美味……。これではいつまでたっても外食にいけないわね」
次女「そうですわね。これも全部、シンデレラがこの家にきてからですわ」
三女「食費が浮いて家計も大助かりだわ」
シンデレラ「も、申し訳ありません……」
継母「全く!! もう少し不味くつくってもいいのよ!?」
長女「そうですね、お母様。常にレストランの味を越えられては、街のコックも困るでしょうし」
次女「シンデレラ!! このソースはなに!?」
シンデレラ「そ、それは、トマトを……つかった……」
次女「後でレシピを渡しなさい!!! 今度、真似するから!! いいわね!!」
シンデレラ「は、はい……わかりました……」
三女「シンデレラ!!! おかわりはあるの!?」
シンデレラ「い、いっぱいあります……すいません……」
シンデレラ「あの……食事の用意ができました……」
継母「まぁ! 相変わらず、美味しそうだこと!!」
長女「はぁ、今日も美味……。これではいつまでたっても外食にいけないわね」
次女「そうですわね。これも全部、シンデレラがこの家にきてからですわ」
三女「食費が浮いて家計も大助かりだわ」
シンデレラ「も、申し訳ありません……」
継母「全く!! もう少し不味くつくってもいいのよ!?」
長女「そうですね、お母様。常にレストランの味を越えられては、街のコックも困るでしょうし」
次女「シンデレラ!! このソースはなに!?」
シンデレラ「そ、それは、トマトを……つかった……」
次女「後でレシピを渡しなさい!!! 今度、真似するから!! いいわね!!」
シンデレラ「は、はい……わかりました……」
三女「シンデレラ!!! おかわりはあるの!?」
シンデレラ「い、いっぱいあります……すいません……」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/19(金) 23:00:41.70 ID:tQP/xxx50
継母「ごちそうさまでした」
シンデレラ「あの……では、お風呂の準備を……」
長女「お風呂の掃除もしてくれたんでしょうね?」
シンデレラ「はい、しました」
長女「なら、貴方から入ればいいじゃない」
シンデレラ「そ、そんな!! 滅相もありません!! お母様よりも先に入るなんて……!!」
次女「あなた、いつも最後に入ってるわよね? 理由でもあるの?」
シンデレラ「そ、それは……」
三女「私、知ってますよぉ、お姉様。この子が最後に入る訳を」
次女「あら? そうなの?」
シンデレラ「あ……あ……お姉様……」
三女「シンデレラ、出るときにカビが生えないようにきちんと床とか壁を拭いていますのよ? どう思います?」
長女「はぁ……なんてこと……。今日は私が最後に入るわ」
シンデレラ「で、でも……!!」
長女「姉に反論するつもり? 許さなくてよ?」
シンデレラ「あの……では、お風呂の準備を……」
長女「お風呂の掃除もしてくれたんでしょうね?」
シンデレラ「はい、しました」
長女「なら、貴方から入ればいいじゃない」
シンデレラ「そ、そんな!! 滅相もありません!! お母様よりも先に入るなんて……!!」
次女「あなた、いつも最後に入ってるわよね? 理由でもあるの?」
シンデレラ「そ、それは……」
三女「私、知ってますよぉ、お姉様。この子が最後に入る訳を」
次女「あら? そうなの?」
シンデレラ「あ……あ……お姉様……」
三女「シンデレラ、出るときにカビが生えないようにきちんと床とか壁を拭いていますのよ? どう思います?」
長女「はぁ……なんてこと……。今日は私が最後に入るわ」
シンデレラ「で、でも……!!」
長女「姉に反論するつもり? 許さなくてよ?」
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/19(金) 23:09:21.27 ID:tQP/xxx50
シンデレラ「わ、わかりました……。では……」
継母「早くでてきたら引っぱたから」
シンデレラ「えぇ……」
次女「お母様。好みの入浴時間は人それぞれですから」
継母「あら、そう? なら、好きにするといいわ」
シンデレラ「は、はい、失礼します……」
三女「ごゆっくり」
長女「……シンデレラがここに来てから今日で何日になるのかしら?」
次女「春先にお母様が等身大のお人形を持って帰ってきたと思ってしまったあの日から、既に3ヶ月以上が経過しています」
長女「もう4ヶ月になるというのに、シンデレラは一向に心を開いてくれず、私たちに遠慮ばかり」
三女「お姉様たちが素直に褒めないからではありませんこと?」
次女「ふんっ。知ってるんだから。ヌイグルミを直してくれたシンデレラに大声で怒鳴ったことはね」
三女「あ、あれは!! まさかそんなところまで気を回してくれるとは思ってなくて……それで……どう言っていいのか……」
長女「よく妹にそんなことがいえるわね。貴方だって、シンデレラに対してまともなお礼は一度も言ったことがない癖に」
次女「そ、それは、お姉様も同じのはずですわ!!」
継母「早くでてきたら引っぱたから」
シンデレラ「えぇ……」
次女「お母様。好みの入浴時間は人それぞれですから」
継母「あら、そう? なら、好きにするといいわ」
シンデレラ「は、はい、失礼します……」
三女「ごゆっくり」
長女「……シンデレラがここに来てから今日で何日になるのかしら?」
次女「春先にお母様が等身大のお人形を持って帰ってきたと思ってしまったあの日から、既に3ヶ月以上が経過しています」
長女「もう4ヶ月になるというのに、シンデレラは一向に心を開いてくれず、私たちに遠慮ばかり」
三女「お姉様たちが素直に褒めないからではありませんこと?」
次女「ふんっ。知ってるんだから。ヌイグルミを直してくれたシンデレラに大声で怒鳴ったことはね」
三女「あ、あれは!! まさかそんなところまで気を回してくれるとは思ってなくて……それで……どう言っていいのか……」
長女「よく妹にそんなことがいえるわね。貴方だって、シンデレラに対してまともなお礼は一度も言ったことがない癖に」
次女「そ、それは、お姉様も同じのはずですわ!!」
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/19(金) 23:17:51.19 ID:tQP/xxx50
長女「ぐっ……。でも、なんかこう、露骨に褒めるのは馴れ馴れしい気がするでしょ?」
次女「それは……そうですが……」
継母「やめなさい。見苦しい」
長女「しかし、お母様。お母様もシンデレラに対しては遠まわしに褒めるばかりで、逆にプレッシャーを与えていらっしゃるのでは?」
継母「……そうなの?」
次女「ええ」
継母「そ、そんな……そんなつもりは……」オロオロ
長女「どうして、私たちはこう褒めるのが下手なのかしら……」
次女「はぁ……」
三女「シンデレラぁ……」
シンデレラ「あのぉ……」
継母「あら!? もう出てきたの!? 早いわね!!」
長女「しっかり温もらないと風邪を引くわよ? その程度の知識もないの?」
シンデレラ「す、すいません!! お姉様が待ってると思うと……あの……」
長女「やっぱりそういう気の使い方をするのね。ふん。予想通りすぎて面白くないわね」
次女「それは……そうですが……」
継母「やめなさい。見苦しい」
長女「しかし、お母様。お母様もシンデレラに対しては遠まわしに褒めるばかりで、逆にプレッシャーを与えていらっしゃるのでは?」
継母「……そうなの?」
次女「ええ」
継母「そ、そんな……そんなつもりは……」オロオロ
長女「どうして、私たちはこう褒めるのが下手なのかしら……」
次女「はぁ……」
三女「シンデレラぁ……」
シンデレラ「あのぉ……」
継母「あら!? もう出てきたの!? 早いわね!!」
長女「しっかり温もらないと風邪を引くわよ? その程度の知識もないの?」
シンデレラ「す、すいません!! お姉様が待ってると思うと……あの……」
長女「やっぱりそういう気の使い方をするのね。ふん。予想通りすぎて面白くないわね」
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/19(金) 23:24:17.89 ID:tQP/xxx50
数日後
長女「シンデレラ!! ちょっといらっしゃい!!」
シンデレラ「は、はい」
長女「これをみなさい」ペラッ
シンデレラ「これは……?」
長女「役割分担をすることにしたわ。放っておいたら、貴方はいつまでも家の中を奔走するでしょ?」
シンデレラ「ご、ご迷惑でしたか……?」
長女「誰がそんなこと言ったわけ?」
シンデレラ「ひゃっ……」ビクッ
長女「こほんっ。今のは、怒ったわけじゃないのよ」
シンデレラ「はい……」
長女「貴方は料理だけしたらいいから。いいわね?」
シンデレラ「洗濯や掃除は?」
長女「頼れるお姉様たちがやりますわ。そもそもシンデレラに家事をやれなんていったかしら? 貴方が勝手に貢献してくれているだけでしょ?」
シンデレラ「す、すこしでも……私を引き取ってくれたお母様やお姉様に恩返しが……したいと……」
長女「シンデレラ!! ちょっといらっしゃい!!」
シンデレラ「は、はい」
長女「これをみなさい」ペラッ
シンデレラ「これは……?」
長女「役割分担をすることにしたわ。放っておいたら、貴方はいつまでも家の中を奔走するでしょ?」
シンデレラ「ご、ご迷惑でしたか……?」
長女「誰がそんなこと言ったわけ?」
シンデレラ「ひゃっ……」ビクッ
長女「こほんっ。今のは、怒ったわけじゃないのよ」
シンデレラ「はい……」
長女「貴方は料理だけしたらいいから。いいわね?」
シンデレラ「洗濯や掃除は?」
長女「頼れるお姉様たちがやりますわ。そもそもシンデレラに家事をやれなんていったかしら? 貴方が勝手に貢献してくれているだけでしょ?」
シンデレラ「す、すこしでも……私を引き取ってくれたお母様やお姉様に恩返しが……したいと……」
37: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/19(金) 23:31:12.15 ID:tQP/xxx50
長女「……!」
シンデレラ「ですから……」
長女「ふ、ふんっ!! 今更、健気ぶっても周知の事実よ!!! 何言ってるのかしら!?」
シンデレラ「も、もうしわけあり――」
長女「謝るのもいい加減にしなさい。か、か、かぞ……く……にそんなこと言われても、耳障りなだけよ」
シンデレラ「……はい、申し訳ありません」
長女「ともかく。シンデレラの役目はキッチン!! いいこと?」
シンデレラ「は、はい。分かりました」
長女「いってよし」
シンデレラ「失礼しました」
長女「……シンデレラ? 今は何をしていたの?」
シンデレラ「えっと……トイレ掃除を……」
長女「ちょっと!! 毎日掃除してどうするわけ!? あなた、トイレの女神かなにか!?」
シンデレラ「あ、いえ……そんなつもりは……」
長女「あのズッコンバッコンするやつをお貸しなさい。私がやるわ」
シンデレラ「ですから……」
長女「ふ、ふんっ!! 今更、健気ぶっても周知の事実よ!!! 何言ってるのかしら!?」
シンデレラ「も、もうしわけあり――」
長女「謝るのもいい加減にしなさい。か、か、かぞ……く……にそんなこと言われても、耳障りなだけよ」
シンデレラ「……はい、申し訳ありません」
長女「ともかく。シンデレラの役目はキッチン!! いいこと?」
シンデレラ「は、はい。分かりました」
長女「いってよし」
シンデレラ「失礼しました」
長女「……シンデレラ? 今は何をしていたの?」
シンデレラ「えっと……トイレ掃除を……」
長女「ちょっと!! 毎日掃除してどうするわけ!? あなた、トイレの女神かなにか!?」
シンデレラ「あ、いえ……そんなつもりは……」
長女「あのズッコンバッコンするやつをお貸しなさい。私がやるわ」
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/19(金) 23:37:26.08 ID:tQP/xxx50
リビング
シンデレラ「……」
シンデレラ「……」ソワソワ
シンデレラ「……窓拭きぐらいなら……きっと……」
次女「シンデレラ?」
シンデレラ「ひゃぁ!!」ビクッ
次女「……」
シンデレラ「あ……あの……ま、まどふきなら……いいかなって……何もしないのも……さすがに……あの……」
次女「洗濯物、上手く干せたと思う? ちょっと見なさいよ」
シンデレラ「え……?」
次女「どう? あんな感じでしょ?」
シンデレラ「は、はい、とてもいいと思います」
次女「ふん。そう。そうなの。へぇ、あれでいいのね。ふぅん……うんうん……よしよし……ふふっ……」
シンデレラ「……」
長女「シンデレラー? 混ぜると危険な洗剤はいつ使用すればいいの?」
シンデレラ「……」
シンデレラ「……」ソワソワ
シンデレラ「……窓拭きぐらいなら……きっと……」
次女「シンデレラ?」
シンデレラ「ひゃぁ!!」ビクッ
次女「……」
シンデレラ「あ……あの……ま、まどふきなら……いいかなって……何もしないのも……さすがに……あの……」
次女「洗濯物、上手く干せたと思う? ちょっと見なさいよ」
シンデレラ「え……?」
次女「どう? あんな感じでしょ?」
シンデレラ「は、はい、とてもいいと思います」
次女「ふん。そう。そうなの。へぇ、あれでいいのね。ふぅん……うんうん……よしよし……ふふっ……」
シンデレラ「……」
長女「シンデレラー? 混ぜると危険な洗剤はいつ使用すればいいの?」
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/19(金) 23:45:29.01 ID:tQP/xxx50
三女「んしょ……んしょ……」ゴシゴシ
シンデレラ「あの、お姉様?」
三女「なによ? 貴方はリビングでうたた寝していればいいでしょ?」
シンデレラ「い、いえ、お手伝いを……」
三女「はぁぁ?」
シンデレラ「十分、休ませてもらいましたので……」
三女「動いていないと死んじゃう病気なの?」
シンデレラ「いえ、そんな病気は患ってないと思います」
三女「なら、朝はゆっくりしてなさい。今の貴方にはお似合いだわ」
シンデレラ「わかりました……。失礼しました」
三女「……」
三女「ちょ、ちょっと!! シンデレラー!? 貴方が手取り足取り教えてくれないから、全然捗らないでしょ!?」
シンデレラ「え……?」
三女「全く、それぐらいの気遣いもできなわけ? これだからシンデレラはトロいって言われちゃうのよ」
シンデレラ「は、はい! 申し訳ありません!! すぐに雑巾を持ってきます!!」
シンデレラ「あの、お姉様?」
三女「なによ? 貴方はリビングでうたた寝していればいいでしょ?」
シンデレラ「い、いえ、お手伝いを……」
三女「はぁぁ?」
シンデレラ「十分、休ませてもらいましたので……」
三女「動いていないと死んじゃう病気なの?」
シンデレラ「いえ、そんな病気は患ってないと思います」
三女「なら、朝はゆっくりしてなさい。今の貴方にはお似合いだわ」
シンデレラ「わかりました……。失礼しました」
三女「……」
三女「ちょ、ちょっと!! シンデレラー!? 貴方が手取り足取り教えてくれないから、全然捗らないでしょ!?」
シンデレラ「え……?」
三女「全く、それぐらいの気遣いもできなわけ? これだからシンデレラはトロいって言われちゃうのよ」
シンデレラ「は、はい! 申し訳ありません!! すぐに雑巾を持ってきます!!」
45: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/19(金) 23:51:38.45 ID:tQP/xxx50
シンデレラ「よいしょ……よいしょ……」ゴシゴシ
三女「……シンデレラ?」
シンデレラ「なんでしょうか?」
三女「あの……クマの……あれ……」
シンデレラ「あの、なにか?」
三女「……ありがとう」
シンデレラ「え……」
三女「って、ヌイグルミが言っていましたわ」
シンデレラ「お姉様のヌイグルミ、しゃべるのですか?」
三女「そうよ? 文句ある?」
シンデレラ「いえ!! そんな!!」
三女「……ところで、シンデレラに訊いてみたいことがあったの」
シンデレラ「な、なんでしょうか?」
三女「お……お姉様のなかで、誰が一番、す、すきなの?」
シンデレラ「す、好きですか……? えっと……それは……」オロオロ
三女「……シンデレラ?」
シンデレラ「なんでしょうか?」
三女「あの……クマの……あれ……」
シンデレラ「あの、なにか?」
三女「……ありがとう」
シンデレラ「え……」
三女「って、ヌイグルミが言っていましたわ」
シンデレラ「お姉様のヌイグルミ、しゃべるのですか?」
三女「そうよ? 文句ある?」
シンデレラ「いえ!! そんな!!」
三女「……ところで、シンデレラに訊いてみたいことがあったの」
シンデレラ「な、なんでしょうか?」
三女「お……お姉様のなかで、誰が一番、す、すきなの?」
シンデレラ「す、好きですか……? えっと……それは……」オロオロ
46: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/19(金) 23:58:51.20 ID:tQP/xxx50
三女「どうなの?」
シンデレラ「そんな決められません……」
三女「全員嫌いなの!? はぁぁ!? なにそれ!? どこがダメなの!? いってごらん!! さぁ!! はやく!! すぐに矯正するから!!!」
シンデレラ「いえ、あの、心から感謝しています。こんな私をこの家に置いてくれているだけでなく、きちんとした部屋まで……」
三女「当然でしょ? 何を言っているの?」
シンデレラ「私はそれだけで胸がいっぱいで……」
三女「……」
シンデレラ「だから、決められません……誰が一番なんて……」
三女「で?」
シンデレラ「はい?」
三女「わ、わわ、私のことはどうおもってるザマス?」
シンデレラ「えっと……」
三女「正直に」
シンデレラ「か、可愛い……なって……」
三女「可愛い?」
シンデレラ「そんな決められません……」
三女「全員嫌いなの!? はぁぁ!? なにそれ!? どこがダメなの!? いってごらん!! さぁ!! はやく!! すぐに矯正するから!!!」
シンデレラ「いえ、あの、心から感謝しています。こんな私をこの家に置いてくれているだけでなく、きちんとした部屋まで……」
三女「当然でしょ? 何を言っているの?」
シンデレラ「私はそれだけで胸がいっぱいで……」
三女「……」
シンデレラ「だから、決められません……誰が一番なんて……」
三女「で?」
シンデレラ「はい?」
三女「わ、わわ、私のことはどうおもってるザマス?」
シンデレラ「えっと……」
三女「正直に」
シンデレラ「か、可愛い……なって……」
三女「可愛い?」
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 00:03:02.23 ID:HUnY0HTO0
三女「姉に向かって可愛い!? 可愛いですって!?」
シンデレラ「い、いえ、あのいい意味で可愛いと……!!」
三女「鏡を持ってきなさい」
シンデレラ「はい?」
三女「鏡を持ってきなさいって言ったのよ」
シンデレラ「は、はい!!」タタタッ
三女「……」
シンデレラ「――持って来ました!!」
三女「自分に向けなさい。ほら、早く」
シンデレラ「はい……」
三女「何が映ってるかしら?」
シンデレラ「私です」
三女「そう。シンデレラよ。その顔でよくもまぁ、私に可愛いだなんていえたものね。なんて答えていいかわからないわ」
シンデレラ「私もこの鏡の意味がさっぱりです」
三女「で? 私のどんなところが可愛いわけ?」
シンデレラ「い、いえ、あのいい意味で可愛いと……!!」
三女「鏡を持ってきなさい」
シンデレラ「はい?」
三女「鏡を持ってきなさいって言ったのよ」
シンデレラ「は、はい!!」タタタッ
三女「……」
シンデレラ「――持って来ました!!」
三女「自分に向けなさい。ほら、早く」
シンデレラ「はい……」
三女「何が映ってるかしら?」
シンデレラ「私です」
三女「そう。シンデレラよ。その顔でよくもまぁ、私に可愛いだなんていえたものね。なんて答えていいかわからないわ」
シンデレラ「私もこの鏡の意味がさっぱりです」
三女「で? 私のどんなところが可愛いわけ?」
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 00:10:05.63 ID:HUnY0HTO0
昼 リビング
次女「あら?」
三女「……」ギュッ
次女「食事の時間よ? そのクマは部屋に置いてきたらどうなの?」
三女「私の自由ですわ」キリッ
長女「お行儀が悪いこと。淑女には程遠いわね」
三女「なんとでも仰ってください。これはシンデレラの所為ですもの」
長女「なんですって?」
シンデレラ「食事の用意ができました」
長女「シンデレラ? この子に何を吹き込んだわけ?」
シンデレラ「え……」
三女「さぁ、食事の時間よ、セリーヌ?」
長女「ヌイグルミに名前までつけて……。どういうことなの?」
シンデレラ「お姉様の可愛いと思うところを訊かれたので……ヌイグルミを抱きしめているところだと言っただけなんですが……」
次女「そんなことを言ったの? シンデレラ、調子にのるのは私の長所を挙げてからにすることねっ」
次女「あら?」
三女「……」ギュッ
次女「食事の時間よ? そのクマは部屋に置いてきたらどうなの?」
三女「私の自由ですわ」キリッ
長女「お行儀が悪いこと。淑女には程遠いわね」
三女「なんとでも仰ってください。これはシンデレラの所為ですもの」
長女「なんですって?」
シンデレラ「食事の用意ができました」
長女「シンデレラ? この子に何を吹き込んだわけ?」
シンデレラ「え……」
三女「さぁ、食事の時間よ、セリーヌ?」
長女「ヌイグルミに名前までつけて……。どういうことなの?」
シンデレラ「お姉様の可愛いと思うところを訊かれたので……ヌイグルミを抱きしめているところだと言っただけなんですが……」
次女「そんなことを言ったの? シンデレラ、調子にのるのは私の長所を挙げてからにすることねっ」
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 00:18:10.31 ID:HUnY0HTO0
夕方
継母「ただいま戻りましたわ」
シンデレラ「おかえりなさいませ、お母様」タタタッ
継母「……」
シンデレラ「あの……お母様……?」ビクッ
継母「あら、シンデレラだったの? ごめんなさい、あまりに綺麗なんで天使かと思って呆けてしまったわ。全く、もう少し可愛げがなくてもいいのよ?」
シンデレラ「はい、気をつけます」
継母「で、シンデレラの姉たちはいずこへ?」
シンデレラ「みなさん、私の代わりに家事を……」
継母「代わり? いつから貴方は召使になったの? そんな身分じゃないでしょう? いい加減にしなさい」
シンデレラ「は、はい」
継母「そう……。今日一日、あなたは何をしていたの、シンデレラ」
シンデレラ「朝は、リビングでウトウトして……昼食を作ったあとは……そのすることがないので、本を読んで……いました……」
継母「んまぁ!!! 普通じゃない!!! いつでもそうしなさい!!!」
シンデレラ「わ、わかりました!!」
継母「ただいま戻りましたわ」
シンデレラ「おかえりなさいませ、お母様」タタタッ
継母「……」
シンデレラ「あの……お母様……?」ビクッ
継母「あら、シンデレラだったの? ごめんなさい、あまりに綺麗なんで天使かと思って呆けてしまったわ。全く、もう少し可愛げがなくてもいいのよ?」
シンデレラ「はい、気をつけます」
継母「で、シンデレラの姉たちはいずこへ?」
シンデレラ「みなさん、私の代わりに家事を……」
継母「代わり? いつから貴方は召使になったの? そんな身分じゃないでしょう? いい加減にしなさい」
シンデレラ「は、はい」
継母「そう……。今日一日、あなたは何をしていたの、シンデレラ」
シンデレラ「朝は、リビングでウトウトして……昼食を作ったあとは……そのすることがないので、本を読んで……いました……」
継母「んまぁ!!! 普通じゃない!!! いつでもそうしなさい!!!」
シンデレラ「わ、わかりました!!」
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 00:25:37.16 ID:HUnY0HTO0
リビング
継母「おや……? これは……?」
シンデレラ「あ、あの……その……」オロオロ
次女「シンデレラぁー? 服の畳み方、もっと詳しく教えってくれってたのでるわよねぇ?」
シンデレラ「は、はい!」
継母「ちょっと。なんですか、片足を立てて。はしたない」
次女「お母様。私は気づいてしまったのですわ」
継母「どういうこと?」
次女「ボーイッシュなところが素敵ということに」
継母「んまぁ!!」
次女「ねー? シンデレラー?」
シンデレラ「いえ、でも、そういうのはちょっと……」
次女「嘘だったの? ふーん、妹のくせに嘘を言うのね。いい加減にしないと、泣くわよ?」
シンデレラ「すいません……」
長女「おーっほっほっほ、シンデレラに少し褒められたぐらいで有頂天とは、姉としてのプライドがないのかしらねえ?」
継母「おや……? これは……?」
シンデレラ「あ、あの……その……」オロオロ
次女「シンデレラぁー? 服の畳み方、もっと詳しく教えってくれってたのでるわよねぇ?」
シンデレラ「は、はい!」
継母「ちょっと。なんですか、片足を立てて。はしたない」
次女「お母様。私は気づいてしまったのですわ」
継母「どういうこと?」
次女「ボーイッシュなところが素敵ということに」
継母「んまぁ!!」
次女「ねー? シンデレラー?」
シンデレラ「いえ、でも、そういうのはちょっと……」
次女「嘘だったの? ふーん、妹のくせに嘘を言うのね。いい加減にしないと、泣くわよ?」
シンデレラ「すいません……」
長女「おーっほっほっほ、シンデレラに少し褒められたぐらいで有頂天とは、姉としてのプライドがないのかしらねえ?」
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 00:31:37.99 ID:HUnY0HTO0
継母「んまぁ!! 貴方まで!!」
次女「お姉様だって、気品ある女性だって言われてからそんなキャラクターを演じるようになったではありませんか」
長女「いーえ。わたくしは生まれてから今までこんな感じザマス」
三女「シンデレラー、ごはんまだー?」
シンデレラ「は、はい! ただいま!!」タタタッ
継母「貴方もシンデレラにヌイグルミを抱いておくように言われたの?」
三女「やですわ、お母様。これはヌイグルミではなく、セリーヌなのですわ」
継母「……」
シンデレラ「あ、あの!!」
継母「何かしら?」
シンデレラ「わ、私が悪いんですっ!! お姉様たちに余計なことを言ってしまったのが原因で……お姉様たちがおかしく……」
長女「おかしくないわ!! だって、これが普通ですもの!! おーっほっほっほっほ!!!」
次女「シンデレラー。ごはんー」
シンデレラ「は、はい!! あの、お母様!! 怒るなら私だけにしてください!!!」
継母「そうね……」
次女「お姉様だって、気品ある女性だって言われてからそんなキャラクターを演じるようになったではありませんか」
長女「いーえ。わたくしは生まれてから今までこんな感じザマス」
三女「シンデレラー、ごはんまだー?」
シンデレラ「は、はい! ただいま!!」タタタッ
継母「貴方もシンデレラにヌイグルミを抱いておくように言われたの?」
三女「やですわ、お母様。これはヌイグルミではなく、セリーヌなのですわ」
継母「……」
シンデレラ「あ、あの!!」
継母「何かしら?」
シンデレラ「わ、私が悪いんですっ!! お姉様たちに余計なことを言ってしまったのが原因で……お姉様たちがおかしく……」
長女「おかしくないわ!! だって、これが普通ですもの!! おーっほっほっほっほ!!!」
次女「シンデレラー。ごはんー」
シンデレラ「は、はい!! あの、お母様!! 怒るなら私だけにしてください!!!」
継母「そうね……」
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 00:43:46.46 ID:HUnY0HTO0
長女「うーん……。今日も美味ですわ。いつになったら、5つ星以外の評価を私たちにつけさせてくれるのかしらね。おーっほっほっほ」
次女「全くですわ、姉上。毎日毎晩星が5つ。何が面白くて、こんな夕食を出すのかしら?」
三女「才色兼備なんて、シンデレラのためにあるような言葉ですわね。ね、セリーヌ?」
シンデレラ「……」
継母「シンデレラの美味しい料理を堪能している最中に申し訳ないですが、私の話を聞いてくれるかしら?」
長女「なんでしょうか、お母様?」
継母「これをご覧あそばせ」ペラッ
次女「これは……。お城での舞踏会?」
継母「左様。噂ではこの舞踏会で王子様の未来の妃を決めるとか決めないとか」
三女「それはなんとまぁ……」
シンデレラ「すごいですね」
継母「貴方達も参加するのよ?」
シンデレラ「お姉様、がんばってください」
次女「何を言ってるの、シンデレラ? 貴方、頭悪いの? それとも目のほう?」
シンデレラ「あ、あの……それは……どういう……」
次女「全くですわ、姉上。毎日毎晩星が5つ。何が面白くて、こんな夕食を出すのかしら?」
三女「才色兼備なんて、シンデレラのためにあるような言葉ですわね。ね、セリーヌ?」
シンデレラ「……」
継母「シンデレラの美味しい料理を堪能している最中に申し訳ないですが、私の話を聞いてくれるかしら?」
長女「なんでしょうか、お母様?」
継母「これをご覧あそばせ」ペラッ
次女「これは……。お城での舞踏会?」
継母「左様。噂ではこの舞踏会で王子様の未来の妃を決めるとか決めないとか」
三女「それはなんとまぁ……」
シンデレラ「すごいですね」
継母「貴方達も参加するのよ?」
シンデレラ「お姉様、がんばってください」
次女「何を言ってるの、シンデレラ? 貴方、頭悪いの? それとも目のほう?」
シンデレラ「あ、あの……それは……どういう……」
59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 00:50:39.91 ID:HUnY0HTO0
長女「鏡を」パチンッ
シンデレラ「は、はい」タタタッ
シンデレラ「――どうぞ、お姉様」
長女「鏡をごらんなさい」
シンデレラ「は、はい」
長女「鏡よ、この世で一番美しいのは、だぁれ?」
三女「シンデレラッ」
シンデレラ「えぇ!? そんな、そんなこと!! お姉様たちのほうがよっぽど……!!!」
長女「おだまりあそばせ!!!」ビシッ
シンデレラ「ひっ……」ビクッ
長女「貴方が醜いのはその卑屈なところだけですわ!!!」
シンデレラ「申し訳ありません……こ、こればかりは……どうにも……」
長女「そう。その部分だけが醜い。あとはこんなにも可憐、憐憫、端麗なのに。もったいない!! ああ!! もったないないザマス!!!」
シンデレラ「すいません……すいません……」
長女「と、いうわけで、貴方も出るのよ、この舞踏会に」
シンデレラ「は、はい」タタタッ
シンデレラ「――どうぞ、お姉様」
長女「鏡をごらんなさい」
シンデレラ「は、はい」
長女「鏡よ、この世で一番美しいのは、だぁれ?」
三女「シンデレラッ」
シンデレラ「えぇ!? そんな、そんなこと!! お姉様たちのほうがよっぽど……!!!」
長女「おだまりあそばせ!!!」ビシッ
シンデレラ「ひっ……」ビクッ
長女「貴方が醜いのはその卑屈なところだけですわ!!!」
シンデレラ「申し訳ありません……こ、こればかりは……どうにも……」
長女「そう。その部分だけが醜い。あとはこんなにも可憐、憐憫、端麗なのに。もったいない!! ああ!! もったないないザマス!!!」
シンデレラ「すいません……すいません……」
長女「と、いうわけで、貴方も出るのよ、この舞踏会に」
64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 00:59:45.36 ID:HUnY0HTO0
シンデレラ「あの……それとこれと、どのような関係が……」
長女「貴方の唯一の欠点である、その卑屈さを直してあげますわ」
シンデレラ「いや、でも、私、踊りなんてできませんし、ドレスも……」
次女「踊れないなら、練習すればいいじゃない。ドレスがないなら、買えばいいじゃない。シンデレラのお陰で無駄な出費はかなり抑えられているし、買えるわ」
シンデレラ「そんな……もったいないです……」
三女「セリーヌも出ろって言っているわ」
シンデレラ「そんな……セリーヌさん……」
継母「ふん。では、決まりですわね」
長女「ええ。お母様」
次女「異議なし、ですわ」
三女「私もよろしくてよ」
シンデレラ「あの……人前で……しかも王子様や王様がいる前で踊りたく……」
長女「心配することはないわ、シンデレラ。この姉が見っとも無い姿にだけはさせなくてよ!! おーっほっほっほっほ!!!」
シンデレラ「あぁ……そんなぁ……」
長女「貴方の唯一の欠点である、その卑屈さを直してあげますわ」
シンデレラ「いや、でも、私、踊りなんてできませんし、ドレスも……」
次女「踊れないなら、練習すればいいじゃない。ドレスがないなら、買えばいいじゃない。シンデレラのお陰で無駄な出費はかなり抑えられているし、買えるわ」
シンデレラ「そんな……もったいないです……」
三女「セリーヌも出ろって言っているわ」
シンデレラ「そんな……セリーヌさん……」
継母「ふん。では、決まりですわね」
長女「ええ。お母様」
次女「異議なし、ですわ」
三女「私もよろしくてよ」
シンデレラ「あの……人前で……しかも王子様や王様がいる前で踊りたく……」
長女「心配することはないわ、シンデレラ。この姉が見っとも無い姿にだけはさせなくてよ!! おーっほっほっほっほ!!!」
シンデレラ「あぁ……そんなぁ……」
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 01:07:42.82 ID:HUnY0HTO0
継母「――シンデレラは?」
長女「天使のような寝顔で寝ていましたわ。キスしておきました」
次女「言っておきますが、お姉様。右頬なら私と間接キスですからね」
長女「心配いりませんことよ。私が口付けしたのは右足の裏ですから」キリッ
三女「それはさすがに……」
継母「さて、今回の舞踏会。三人とも私の計画を察してくれたようなので、助かりました」
長女「すぐにわかりましたわ、お母様。少し強引ではありますが、シンデレラに自信をつけさせるにはいい機会だと思います」
次女「あのままではずっと人の顔色を見て生きていく嫌な美少女になってしまいますからね」
三女「シンデレラには幸せになってほしいですからね」
継母「舞踏会は3ヵ月後ですから、準備をするには十分ですわ」
長女「ドレスを新調しませんと……。シンデレラ用のドレスはまだありませんから」
次女「化粧も覚えさせたほうがいいですわね」
三女「ダンスの勉強もさせるべきでしょう」
長女「忙しくなりますわね、おーっほっほっほ」
継母「よしなに」
長女「天使のような寝顔で寝ていましたわ。キスしておきました」
次女「言っておきますが、お姉様。右頬なら私と間接キスですからね」
長女「心配いりませんことよ。私が口付けしたのは右足の裏ですから」キリッ
三女「それはさすがに……」
継母「さて、今回の舞踏会。三人とも私の計画を察してくれたようなので、助かりました」
長女「すぐにわかりましたわ、お母様。少し強引ではありますが、シンデレラに自信をつけさせるにはいい機会だと思います」
次女「あのままではずっと人の顔色を見て生きていく嫌な美少女になってしまいますからね」
三女「シンデレラには幸せになってほしいですからね」
継母「舞踏会は3ヵ月後ですから、準備をするには十分ですわ」
長女「ドレスを新調しませんと……。シンデレラ用のドレスはまだありませんから」
次女「化粧も覚えさせたほうがいいですわね」
三女「ダンスの勉強もさせるべきでしょう」
長女「忙しくなりますわね、おーっほっほっほ」
継母「よしなに」
70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 01:14:07.00 ID:HUnY0HTO0
数日後
長女「さあ、シンデレラ!! この店で気に入ったドレスを選ぶがよろしいザマス!!」
シンデレラ「あの……」
長女「妹に拒否権などありませんわ!」
シンデレラ「はい……」
長女「(悪く思わないでね、シンデレラ。貴方のためなの……)」
シンデレラ「えっと……これ……あ、やっぱり、こっちに……」
長女「お待ちなさい」
シンデレラ「え……」ビクッ
長女「今、値札を見てやめましたわね?」
シンデレラ「さすがに桁が多くて……」
長女「妹がお金の心配なんて10年早い!!!」ビシッ
シンデレラ「す、すいません!!」
長女「好きなのを選ぶがいいわ」
シンデレラ「お姉様……」
長女「さあ、シンデレラ!! この店で気に入ったドレスを選ぶがよろしいザマス!!」
シンデレラ「あの……」
長女「妹に拒否権などありませんわ!」
シンデレラ「はい……」
長女「(悪く思わないでね、シンデレラ。貴方のためなの……)」
シンデレラ「えっと……これ……あ、やっぱり、こっちに……」
長女「お待ちなさい」
シンデレラ「え……」ビクッ
長女「今、値札を見てやめましたわね?」
シンデレラ「さすがに桁が多くて……」
長女「妹がお金の心配なんて10年早い!!!」ビシッ
シンデレラ「す、すいません!!」
長女「好きなのを選ぶがいいわ」
シンデレラ「お姉様……」
72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 01:21:08.41 ID:HUnY0HTO0
別の日
次女「いいかしら、シンデレラ? 化粧とは女をより美しく化けさせるためにするもの。口紅一つでも女は一変するわ」
シンデレラ「そうですか」
次女「では、私のをあげるから。使いなさい」
シンデレラ「で、でも……お姉様の口紅なんて……恐れ多くて……!!」
次女「私が使えと言ったら?」
シンデレラ「……使います」
次女「そう。それでいいの」
シンデレラ「では……」ヌリヌリ
次女「(シンデレラが使用した口紅……)」
シンデレラ「ど、どうですか?」
次女「ふんっ!! まだまだ甘いですわ!! この程度の化粧ではシンデレラの魅力を5毛も引き出せてなくてよ!!!!」
シンデレラ「やはり、私に口紅は似合わないのでは……色つきのリップクリームぐらいが丁度よかったり……」
次女「次、行くわよ」
シンデレラ「おねえさま……」
次女「いいかしら、シンデレラ? 化粧とは女をより美しく化けさせるためにするもの。口紅一つでも女は一変するわ」
シンデレラ「そうですか」
次女「では、私のをあげるから。使いなさい」
シンデレラ「で、でも……お姉様の口紅なんて……恐れ多くて……!!」
次女「私が使えと言ったら?」
シンデレラ「……使います」
次女「そう。それでいいの」
シンデレラ「では……」ヌリヌリ
次女「(シンデレラが使用した口紅……)」
シンデレラ「ど、どうですか?」
次女「ふんっ!! まだまだ甘いですわ!! この程度の化粧ではシンデレラの魅力を5毛も引き出せてなくてよ!!!!」
シンデレラ「やはり、私に口紅は似合わないのでは……色つきのリップクリームぐらいが丁度よかったり……」
次女「次、行くわよ」
シンデレラ「おねえさま……」
74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 01:28:38.70 ID:HUnY0HTO0
別の日
三女「ワンツー、ワンツー」
シンデレラ「あぁ……」フラフラ
三女「何をやっているの!? それではただただ可愛い女の子がフラフラしてるだけじゃない!!!」
シンデレラ「申し訳ありません……」
三女「炊事洗濯掃除まで完璧にこなし、更に容姿まで最高なのに、それに飽き足らず踊りまで愛嬌がある下手糞っぷりってなに? あなた、どれだけ私を虜にするの?」
シンデレラ「申し訳ありません。そんなつもりは……なくて……」
三女「そんなの分かってるわよ!!! 貴方の一生懸命さなんて痛いほど伝わってくるの!!! バカ!!!」
シンデレラ「うぅ……」
三女「(泣く……!! まずいわ……。ここは……)」
三女「オイ、シンデレラッ」
シンデレラ「セリーヌさん……?」
三女「オマエナラ、ヤレルゼ。シッカリシロヨナッ」
シンデレラ「は、はい……」
三女「やる気が出たようね、シンデレラ。セリーヌにお礼を言うことね」
三女「ワンツー、ワンツー」
シンデレラ「あぁ……」フラフラ
三女「何をやっているの!? それではただただ可愛い女の子がフラフラしてるだけじゃない!!!」
シンデレラ「申し訳ありません……」
三女「炊事洗濯掃除まで完璧にこなし、更に容姿まで最高なのに、それに飽き足らず踊りまで愛嬌がある下手糞っぷりってなに? あなた、どれだけ私を虜にするの?」
シンデレラ「申し訳ありません。そんなつもりは……なくて……」
三女「そんなの分かってるわよ!!! 貴方の一生懸命さなんて痛いほど伝わってくるの!!! バカ!!!」
シンデレラ「うぅ……」
三女「(泣く……!! まずいわ……。ここは……)」
三女「オイ、シンデレラッ」
シンデレラ「セリーヌさん……?」
三女「オマエナラ、ヤレルゼ。シッカリシロヨナッ」
シンデレラ「は、はい……」
三女「やる気が出たようね、シンデレラ。セリーヌにお礼を言うことね」
77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 01:35:58.08 ID:HUnY0HTO0
一ヵ月後
シンデレラ「はぁ……」
シンデレラ「(最近、お姉様たちが厳しい……。どうして私をそこまで舞踏会に……?)」
シンデレラ「(王子様が私を選ぶなんて、ありえるわけないのに……)」
継母「オーライ、オーライ」
シンデレラ「え……?」
業者「これ、本当に買っていただけるんですか?」
継母「ええ。勿論よ」
業者「買い手がついてよかったです。こんなの見世物以外に価値はないですからね」
継母「そうでもなくてよ」
業者「それでは、ありがとうございました」
継母「ようやく、手に入りましたわね……。ふっふっふっふ……」
シンデレラ「お母様!!」タタタッ
継母「ああ、シンデレラだったの。ヴィーナスが走ってきたかと思ったわ。紛らわしいからシンデレラですって言いながら近づいてくれない?」
シンデレラ「す、すいません!! それより、この大きなカボチャはなんですか!?」
シンデレラ「はぁ……」
シンデレラ「(最近、お姉様たちが厳しい……。どうして私をそこまで舞踏会に……?)」
シンデレラ「(王子様が私を選ぶなんて、ありえるわけないのに……)」
継母「オーライ、オーライ」
シンデレラ「え……?」
業者「これ、本当に買っていただけるんですか?」
継母「ええ。勿論よ」
業者「買い手がついてよかったです。こんなの見世物以外に価値はないですからね」
継母「そうでもなくてよ」
業者「それでは、ありがとうございました」
継母「ようやく、手に入りましたわね……。ふっふっふっふ……」
シンデレラ「お母様!!」タタタッ
継母「ああ、シンデレラだったの。ヴィーナスが走ってきたかと思ったわ。紛らわしいからシンデレラですって言いながら近づいてくれない?」
シンデレラ「す、すいません!! それより、この大きなカボチャはなんですか!?」
80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 01:45:59.84 ID:HUnY0HTO0
継母「大きなカボチャよ。それ以上でも以下でもありませんわ」
シンデレラ「あの、一か月分の食糧ですか? やっぱり、私のドレスで家計が一気に火の車に……!!」
継母「何を言っているのやら、この娘は。だから、バカワイイって私に思われるのよ? 自覚ないでしょうけど」
シンデレラ「は、はぁ……」
継母「貴方は何も気にすることはないわ。いいこと? 貴方は今やるべきことをやっていればいいのよ? おわかり?」
シンデレラ「あの、どうしてそこまで……」
継母「私たちが貴方を舞踏会に参加させたいからに決まってるからでしょうが!! まだわかりませんの!? ゥキィー!!」
シンデレラ「申し訳ありません!!」
継母「失礼。ちょっと興奮しましたわ。自重しなければいけませんわね」
シンデレラ「……」
継母「シンデレラ?」
シンデレラ「は、はい?」
継母「さぁ、午後の休憩はもう終わりですよ。美人で素敵なお姉様のところに戻りなさい」
シンデレラ「わかりました」タタタッ
継母「(今は耐えるのよ、シンデレラ。きっと貴方を立派なレディにしてあげます)」
シンデレラ「あの、一か月分の食糧ですか? やっぱり、私のドレスで家計が一気に火の車に……!!」
継母「何を言っているのやら、この娘は。だから、バカワイイって私に思われるのよ? 自覚ないでしょうけど」
シンデレラ「は、はぁ……」
継母「貴方は何も気にすることはないわ。いいこと? 貴方は今やるべきことをやっていればいいのよ? おわかり?」
シンデレラ「あの、どうしてそこまで……」
継母「私たちが貴方を舞踏会に参加させたいからに決まってるからでしょうが!! まだわかりませんの!? ゥキィー!!」
シンデレラ「申し訳ありません!!」
継母「失礼。ちょっと興奮しましたわ。自重しなければいけませんわね」
シンデレラ「……」
継母「シンデレラ?」
シンデレラ「は、はい?」
継母「さぁ、午後の休憩はもう終わりですよ。美人で素敵なお姉様のところに戻りなさい」
シンデレラ「わかりました」タタタッ
継母「(今は耐えるのよ、シンデレラ。きっと貴方を立派なレディにしてあげます)」
82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 01:55:20.12 ID:HUnY0HTO0
別の日
次女「ドレスはこれでいいとして。あとは髪飾りや靴ですわね」
長女「髪飾りはこれを。お母様から頂いた、私のティアラです」
シンデレラ「あの……こんなに素敵なものを……?」
長女「これはね、シンデレラ。私が結婚するときのために買っておいたものなの」
シンデレラ「そ、そんな貴重品を!!! だめです!! お姉様!!!」
長女「シャラップ!!」
シンデレラ「しかし!!」
長女「誰もあげるとは言ってませんわ。貸すだけですもの。万が一、壊したら体で支払ってもらいますわ。おーっほっほっほ!!!」
シンデレラ「体で……!?」ゾクッ
次女「そういうことなら、私のピアスも貸すわ。壊したら、そのけしからん肉体で払ってもらいますけどね」
シンデレラ「やめてください!!」
三女「セリーヌを貸してあげるわ。一日のレンタル料を体で払ってくれって、セリーヌも言っています」
シンデレラ「私の体がめちゃくちゃになりますからぁ!!」
長女「ふん。そこまでいうなら、仕方ないわね。こちらのシンデレラ用のティアラを渡すわ。全く、つまらないところで真面目なんだから。シンデレラのくせに」
次女「ドレスはこれでいいとして。あとは髪飾りや靴ですわね」
長女「髪飾りはこれを。お母様から頂いた、私のティアラです」
シンデレラ「あの……こんなに素敵なものを……?」
長女「これはね、シンデレラ。私が結婚するときのために買っておいたものなの」
シンデレラ「そ、そんな貴重品を!!! だめです!! お姉様!!!」
長女「シャラップ!!」
シンデレラ「しかし!!」
長女「誰もあげるとは言ってませんわ。貸すだけですもの。万が一、壊したら体で支払ってもらいますわ。おーっほっほっほ!!!」
シンデレラ「体で……!?」ゾクッ
次女「そういうことなら、私のピアスも貸すわ。壊したら、そのけしからん肉体で払ってもらいますけどね」
シンデレラ「やめてください!!」
三女「セリーヌを貸してあげるわ。一日のレンタル料を体で払ってくれって、セリーヌも言っています」
シンデレラ「私の体がめちゃくちゃになりますからぁ!!」
長女「ふん。そこまでいうなら、仕方ないわね。こちらのシンデレラ用のティアラを渡すわ。全く、つまらないところで真面目なんだから。シンデレラのくせに」
83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 02:03:40.56 ID:HUnY0HTO0
次女「あとは靴ですわね」
長女「シンデレラ、これをあけてご覧なさい」
シンデレラ「……これは……!!」
三女「透明な靴……?」
長女「ええ。シンデレラの洗練された美脚、美足を見せるために透明の靴を特注で作ってもらいましたわ!」
次女「流石はお姉様。発想が変質者のようですわ」
長女「おーっほっほっほっほ!!!! 褒めても何もでないザマスよぉ!!!」
シンデレラ「素敵……」
長女「え?」
シンデレラ「この靴、素敵です!!」
長女「そ、そう?」
シンデレラ「はいっ。お姉様、こんなに素敵な靴をありがとうございますっ」
長女「ふんっ!! 別にシンデレラに感謝されても嬉しくないわ!!! ええ!! ちっとも嬉しくありませんもの!!!」
長女「なぜなら、私は長女!! どんなときでも気丈に振舞ってこそザマス!!!! おーっほっほっほっほっほ!!!! ほーっほっほっ……ごほっ!! ごほっ!!」
シンデレラ「綺麗な靴ぅ……」
長女「シンデレラ、これをあけてご覧なさい」
シンデレラ「……これは……!!」
三女「透明な靴……?」
長女「ええ。シンデレラの洗練された美脚、美足を見せるために透明の靴を特注で作ってもらいましたわ!」
次女「流石はお姉様。発想が変質者のようですわ」
長女「おーっほっほっほっほ!!!! 褒めても何もでないザマスよぉ!!!」
シンデレラ「素敵……」
長女「え?」
シンデレラ「この靴、素敵です!!」
長女「そ、そう?」
シンデレラ「はいっ。お姉様、こんなに素敵な靴をありがとうございますっ」
長女「ふんっ!! 別にシンデレラに感謝されても嬉しくないわ!!! ええ!! ちっとも嬉しくありませんもの!!!」
長女「なぜなら、私は長女!! どんなときでも気丈に振舞ってこそザマス!!!! おーっほっほっほっほっほ!!!! ほーっほっほっ……ごほっ!! ごほっ!!」
シンデレラ「綺麗な靴ぅ……」
86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 02:15:01.34 ID:HUnY0HTO0
舞踏会 前日
継母「全ての準備は整いましたか?」
長女「何も問題ありませんわ。当日にシンデレラが着飾るものは完璧、ですわ」
次女「化粧も申し分はありませんわ。あれで男が靡かないのであれば、もうシンデレラは私が養います」
三女「舞踊も完璧とは程遠いですが、あの拙さはきっと殿方だけでなく、同性すらも虜にすることでしょう」
長女「お母様のほうはよろしいのですか?」
継母「当然。抜かりはありません。シンデレラは大事な娘ですもの。失敗などできませんわ」
長女「ですね……」
次女「まだ半年ほどの付き合いではあるけれど、シンデレラは毎日毎日全てにおいて尽くしてくれていました」
三女「彼女はそれを恩返しと言っていました」
継母「家族に恩を返す義理はないことを知らなかったが故に行動ですわ。ですが、受けた恩を返さないのも女が廃るというもの」
長女「半年間、休むことなく私たちに尽くしてくれたシンデレラのためですわ。舞踏会で彼女が人として、女としての自信をつければ……」
長女「更に美しい女性になることは間違いなし!!! ですわっ!!!」
次女「やりましょう、お姉様」
三女「シンデレラを立派な女にするために」
継母「全ての準備は整いましたか?」
長女「何も問題ありませんわ。当日にシンデレラが着飾るものは完璧、ですわ」
次女「化粧も申し分はありませんわ。あれで男が靡かないのであれば、もうシンデレラは私が養います」
三女「舞踊も完璧とは程遠いですが、あの拙さはきっと殿方だけでなく、同性すらも虜にすることでしょう」
長女「お母様のほうはよろしいのですか?」
継母「当然。抜かりはありません。シンデレラは大事な娘ですもの。失敗などできませんわ」
長女「ですね……」
次女「まだ半年ほどの付き合いではあるけれど、シンデレラは毎日毎日全てにおいて尽くしてくれていました」
三女「彼女はそれを恩返しと言っていました」
継母「家族に恩を返す義理はないことを知らなかったが故に行動ですわ。ですが、受けた恩を返さないのも女が廃るというもの」
長女「半年間、休むことなく私たちに尽くしてくれたシンデレラのためですわ。舞踏会で彼女が人として、女としての自信をつければ……」
長女「更に美しい女性になることは間違いなし!!! ですわっ!!!」
次女「やりましょう、お姉様」
三女「シンデレラを立派な女にするために」
88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 02:23:44.85 ID:HUnY0HTO0
舞踏会 当日
継母「シンデレラ。時間ですわよ」
シンデレラ「は、はい……」
継母「……」
シンデレラ「あの、シンデレラです」
継母「あ、ああ。ごめんなさい。絵本のから出てきたお姫様かと思ったわ。まさかシンデレラだったとは……」
シンデレラ「あの、お母様? お城まではどのようにして行かれるつもりなのですか?」
継母「何を心配しているかとおもいきや……。馬車は用意しております」
シンデレラ「馬車ですか!?」
継母「その大きなお目めでとくと見なさい!!!」
シンデレラ「わぁ……!」
長女「準備できましたわ。さ、カボチャにお乗りなさい」
シンデレラ「え……? あの……馬が巨大なカボチャを引っ張っているだけにしか見えませんけど……」
継母「貴方のその可愛い目は節穴!? 眼鏡も似合いそうね!! 全く!!! よくご覧、シンデレラ。きちんとカボチャは荷車に積んでいるでしょ?」
シンデレラ「これ、馬車ですか……?」
継母「シンデレラ。時間ですわよ」
シンデレラ「は、はい……」
継母「……」
シンデレラ「あの、シンデレラです」
継母「あ、ああ。ごめんなさい。絵本のから出てきたお姫様かと思ったわ。まさかシンデレラだったとは……」
シンデレラ「あの、お母様? お城まではどのようにして行かれるつもりなのですか?」
継母「何を心配しているかとおもいきや……。馬車は用意しております」
シンデレラ「馬車ですか!?」
継母「その大きなお目めでとくと見なさい!!!」
シンデレラ「わぁ……!」
長女「準備できましたわ。さ、カボチャにお乗りなさい」
シンデレラ「え……? あの……馬が巨大なカボチャを引っ張っているだけにしか見えませんけど……」
継母「貴方のその可愛い目は節穴!? 眼鏡も似合いそうね!! 全く!!! よくご覧、シンデレラ。きちんとカボチャは荷車に積んでいるでしょ?」
シンデレラ「これ、馬車ですか……?」
90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 02:30:35.56 ID:HUnY0HTO0
次女「カボチャが想像以上に硬くて中身をくり貫けなかったらしいわよ」
三女「まぁ、それはそれは」
継母「お黙りなさい! 他人の失敗をそうやってネチネチと突くのは淑女失格ですことよ!!」
長女「まぁ、でもインパクトはありますわ。巨大カボチャに乗ってくる女性などシンデレラの他にいないでしょうから」
次女「人の視線がシンデレラに集中するわけですわね」
長女「そう。そうなれば人目を気にしすぎるシンデレラにとってもいい薬になるやもしれませんわ」
三女「逆効果な可能性を考えないところがお姉様らしいですわ」
継母「さぁ、シンデレラ!!! 乗るのですよ!!!」
シンデレラ「でも、恥ずかしいです……」
長女「乗りなさい!! 遅刻したいの!?」
シンデレラ「だって、これ……特殊な業者さんみたいですし……」
次女「業者だろうが牛舎だろうが、乗っているのはシンデレラよ? どういう意味か分かるわね?」
シンデレラ「わかりません」
三女「つべこべ言わずに乗れよ、ハゲ。ってセリーヌもカンカンですわ」
シンデレラ「セリーヌさんにそういわれたら……乗るしかないですけど……はぁ……」
三女「まぁ、それはそれは」
継母「お黙りなさい! 他人の失敗をそうやってネチネチと突くのは淑女失格ですことよ!!」
長女「まぁ、でもインパクトはありますわ。巨大カボチャに乗ってくる女性などシンデレラの他にいないでしょうから」
次女「人の視線がシンデレラに集中するわけですわね」
長女「そう。そうなれば人目を気にしすぎるシンデレラにとってもいい薬になるやもしれませんわ」
三女「逆効果な可能性を考えないところがお姉様らしいですわ」
継母「さぁ、シンデレラ!!! 乗るのですよ!!!」
シンデレラ「でも、恥ずかしいです……」
長女「乗りなさい!! 遅刻したいの!?」
シンデレラ「だって、これ……特殊な業者さんみたいですし……」
次女「業者だろうが牛舎だろうが、乗っているのはシンデレラよ? どういう意味か分かるわね?」
シンデレラ「わかりません」
三女「つべこべ言わずに乗れよ、ハゲ。ってセリーヌもカンカンですわ」
シンデレラ「セリーヌさんにそういわれたら……乗るしかないですけど……はぁ……」
96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 02:36:46.44 ID:HUnY0HTO0
街中
シンデレラ「うぅ……」
「なんだあれー」
「あはははー」
「シンデレラちゃんはカボチャの上にいてもかわいいなー」
長女「そこ!! 当然のことを言わないでください!!!」
次女「耳にタコができるぐらい聞いた台詞ですことよ!!!」
シンデレラ「お姉様!! やめてください!!」
長女「姉に指図するとは、偉く可愛くなったものね、シンデレラ?」
シンデレラ「あ、いえ……そんなつもりは……」
三女「ふんっ。お姉様? どうせ、少し綺麗になったから調子に乗っているんですわ」
次女「そうなの? なら、もっと調子に乗りなさい。シンデレラにはそれだけの資格がありますわ」
長女「おーっほっほっほっほ!!! よくってよぉ!! よくってよぉ!!! 調子にのって、よくってよぉ!!!」
継母「この調子で行けば、余裕で間に合いますわね」
シンデレラ「あぁ……帰りたい……」
シンデレラ「うぅ……」
「なんだあれー」
「あはははー」
「シンデレラちゃんはカボチャの上にいてもかわいいなー」
長女「そこ!! 当然のことを言わないでください!!!」
次女「耳にタコができるぐらい聞いた台詞ですことよ!!!」
シンデレラ「お姉様!! やめてください!!」
長女「姉に指図するとは、偉く可愛くなったものね、シンデレラ?」
シンデレラ「あ、いえ……そんなつもりは……」
三女「ふんっ。お姉様? どうせ、少し綺麗になったから調子に乗っているんですわ」
次女「そうなの? なら、もっと調子に乗りなさい。シンデレラにはそれだけの資格がありますわ」
長女「おーっほっほっほっほ!!! よくってよぉ!! よくってよぉ!!! 調子にのって、よくってよぉ!!!」
継母「この調子で行けば、余裕で間に合いますわね」
シンデレラ「あぁ……帰りたい……」
99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 02:45:39.12 ID:HUnY0HTO0
城内 舞踏会場
「王子様。楽しい一時、ありがとうございました」
王子「いえ。私も楽しいダンスを踊れて嬉しかったです」
「は、はいっ。それでは失礼しますっ」テテテッ
王子「ふぅ……」
王「先ほどの貴婦人はどうだ? 中々の美人だったが」
王子「父上。僕はまだ将来の相手を選ぶなんてことはできません。まだまだ知らないことも多く、人一人を幸せにすることなどできはしません」
王「そういうな。これは候補を決めるためのものでもある。妃といかずとも、側室として選ぶのも……」
王子「父上、ご冗談を」
王「ワシにも側室はおる。お前もそのうち――
「あ、あの、王子様、このわたくしと一緒に踊ってもらえませんか?」
王子「……はいっ。喜んで」
「まぁ、嬉しいですわ!」
王子「行きましょうか」
王子「(なんて不毛な……。どうせ、ここにいる者たちは僕の地位しかみてない……。その中から妃を選ぶなど、無理に決まっている……)」
「王子様。楽しい一時、ありがとうございました」
王子「いえ。私も楽しいダンスを踊れて嬉しかったです」
「は、はいっ。それでは失礼しますっ」テテテッ
王子「ふぅ……」
王「先ほどの貴婦人はどうだ? 中々の美人だったが」
王子「父上。僕はまだ将来の相手を選ぶなんてことはできません。まだまだ知らないことも多く、人一人を幸せにすることなどできはしません」
王「そういうな。これは候補を決めるためのものでもある。妃といかずとも、側室として選ぶのも……」
王子「父上、ご冗談を」
王「ワシにも側室はおる。お前もそのうち――
「あ、あの、王子様、このわたくしと一緒に踊ってもらえませんか?」
王子「……はいっ。喜んで」
「まぁ、嬉しいですわ!」
王子「行きましょうか」
王子「(なんて不毛な……。どうせ、ここにいる者たちは僕の地位しかみてない……。その中から妃を選ぶなど、無理に決まっている……)」
101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 02:52:39.62 ID:HUnY0HTO0
城門
兵士「お、おい!! とまれ!!」
継母「なんでございましょう?」
兵士「カボチャを注文した覚えはない!!」
継母「何を言っているのやら。シンデレラ、言っておあげなさい。これが何かを」
シンデレラ「……カボチャの馬車ですぅ……すいません……」
兵士「な、なんだ、舞踏会参加者か……お……?」
長女「なんですか?」
兵士「い、いや、どうぞ。もう始まっています」
次女「ふふ、見ましたか、お姉様。あの男の顔」
長女「無理もありません。カボチャの上に絶世の美少女が鎮座していたら、息を呑むと言うものでわ」
三女「ねえ、シンデレラ? どう? 殿方を一目で魅了した気分は?」
シンデレラ「なんとも……いえません……」
三女「これから貴方は男女問わず何万人もの人に言い寄られるのだから、シャンっとなさい。でないと死ぬわよ?」
シンデレラ「死ぬんですか!?」
兵士「お、おい!! とまれ!!」
継母「なんでございましょう?」
兵士「カボチャを注文した覚えはない!!」
継母「何を言っているのやら。シンデレラ、言っておあげなさい。これが何かを」
シンデレラ「……カボチャの馬車ですぅ……すいません……」
兵士「な、なんだ、舞踏会参加者か……お……?」
長女「なんですか?」
兵士「い、いや、どうぞ。もう始まっています」
次女「ふふ、見ましたか、お姉様。あの男の顔」
長女「無理もありません。カボチャの上に絶世の美少女が鎮座していたら、息を呑むと言うものでわ」
三女「ねえ、シンデレラ? どう? 殿方を一目で魅了した気分は?」
シンデレラ「なんとも……いえません……」
三女「これから貴方は男女問わず何万人もの人に言い寄られるのだから、シャンっとなさい。でないと死ぬわよ?」
シンデレラ「死ぬんですか!?」
102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 02:59:40.18 ID:HUnY0HTO0
会場
継母「さあ、シンデレラ。こちらですよ」
シンデレラ「ひぇぇ……!!」
長女「なに? その泣き声? 抱きしめて欲しいって合図?」
シンデレラ「わ、わわ、私より綺麗な人が……たくさん……!!!」
次女「当然よ。王子様に近づけるチャンスなのですから、色んなところから人が集まるわ」
シンデレラ「うぅ……」
三女「あら、王子様も踊っているみたいですわね」
長女「当然ながら皆は王子のほうばかりを見ている。でも、今から颯爽とと天使がこの会場に舞い降りる」
長女「すると、王子様も嫉妬するほどの衆目をシンデレラが集めてしまう」
三女「まぁ、当然ですわね」
シンデレラ「や、やっぱり……こんなところで躍るなんて……私には無理です……」
長女「何を今更、ここまで来て我侭は許さないですわよ!!」
次女「そうよ、シンデレラ。私たちは貴方をここで躍らせるために連れて来たんだから」
シンデレラ「でも……みなさん、わたしよりも綺麗で……踊りもうまくて……ドレスも豪華で……」
継母「さあ、シンデレラ。こちらですよ」
シンデレラ「ひぇぇ……!!」
長女「なに? その泣き声? 抱きしめて欲しいって合図?」
シンデレラ「わ、わわ、私より綺麗な人が……たくさん……!!!」
次女「当然よ。王子様に近づけるチャンスなのですから、色んなところから人が集まるわ」
シンデレラ「うぅ……」
三女「あら、王子様も踊っているみたいですわね」
長女「当然ながら皆は王子のほうばかりを見ている。でも、今から颯爽とと天使がこの会場に舞い降りる」
長女「すると、王子様も嫉妬するほどの衆目をシンデレラが集めてしまう」
三女「まぁ、当然ですわね」
シンデレラ「や、やっぱり……こんなところで躍るなんて……私には無理です……」
長女「何を今更、ここまで来て我侭は許さないですわよ!!」
次女「そうよ、シンデレラ。私たちは貴方をここで躍らせるために連れて来たんだから」
シンデレラ「でも……みなさん、わたしよりも綺麗で……踊りもうまくて……ドレスも豪華で……」
105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 03:07:24.24 ID:HUnY0HTO0
継母「んまぁ!!! 腰が引けてるわね!!! これはまた可愛いわ!!! いい加減におし!!! 貴方のそれは天井知らずなの!?」
シンデレラ「すいません!! あの……帰りませんか……?」ウルウル
三女「シンデレラ? 姉に意見とはいい度胸ね。涙目で訴えられると、首を縦に振らずにいられないじゃないの」
シンデレラ「だって……だって……」
次女「お姉様、どうしますか?」
長女「シンデレラ? 姉の言うことが聞けないの?」
シンデレラ「……お姉様たちは……私を……玩具にしているだけではないのですか……?」
長女「……!」
次女「お姉様、もしやあの日の夜のことがバレて……」
長女「そんなはずは……」
シンデレラ「わ、私だって……お姉様たちみたいな……性格だったらって……思います……」
継母「シンデレラ……」
シンデレラ「誰にでも明るく接することができるお姉様とは……違うんです……だって……私は……」
シンデレラ「本当の姉妹じゃ……ありませんから……」
長女「シンデレラ……あなた……」
シンデレラ「すいません!! あの……帰りませんか……?」ウルウル
三女「シンデレラ? 姉に意見とはいい度胸ね。涙目で訴えられると、首を縦に振らずにいられないじゃないの」
シンデレラ「だって……だって……」
次女「お姉様、どうしますか?」
長女「シンデレラ? 姉の言うことが聞けないの?」
シンデレラ「……お姉様たちは……私を……玩具にしているだけではないのですか……?」
長女「……!」
次女「お姉様、もしやあの日の夜のことがバレて……」
長女「そんなはずは……」
シンデレラ「わ、私だって……お姉様たちみたいな……性格だったらって……思います……」
継母「シンデレラ……」
シンデレラ「誰にでも明るく接することができるお姉様とは……違うんです……だって……私は……」
シンデレラ「本当の姉妹じゃ……ありませんから……」
長女「シンデレラ……あなた……」
107: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 03:15:55.43 ID:HUnY0HTO0
シンデレラ「私はこんな性格ですから、お姉様たちにきっと嫌な思いをさせるだけだって……」
シンデレラ「だから、私は雑用をこなすことで、家に置いてもらうことしかできませんっ」
シンデレラ「それ以外のことなんて……無理なんです……。こんな煌びやかで眩しい場所は……似合わないです……」
シンデレラ「だから……!!」
長女「なるほど。つまり、この三ヶ月間、私たちが貴方に強いてきたことは迷惑だった、というわけね?」
シンデレラ「そ、れは……」
次女「そ、そうですの?」オロオロ
三女「ゴメンヨッ、シンデレラッ。キヲワルクシナイデクレッテ」
シンデレラ「……」
継母「シンデレラ?」
シンデレラ「お母様……?」
継母「辛かったの?」
シンデレラ「私は……お母様やお姉様が傍にいてくれたら……それだけで……」
長女「そんなこと言われても私は別にうれしく――!!!」
シンデレラ「うぅ……ぐすっ……」ウルウル
シンデレラ「だから、私は雑用をこなすことで、家に置いてもらうことしかできませんっ」
シンデレラ「それ以外のことなんて……無理なんです……。こんな煌びやかで眩しい場所は……似合わないです……」
シンデレラ「だから……!!」
長女「なるほど。つまり、この三ヶ月間、私たちが貴方に強いてきたことは迷惑だった、というわけね?」
シンデレラ「そ、れは……」
次女「そ、そうですの?」オロオロ
三女「ゴメンヨッ、シンデレラッ。キヲワルクシナイデクレッテ」
シンデレラ「……」
継母「シンデレラ?」
シンデレラ「お母様……?」
継母「辛かったの?」
シンデレラ「私は……お母様やお姉様が傍にいてくれたら……それだけで……」
長女「そんなこと言われても私は別にうれしく――!!!」
シンデレラ「うぅ……ぐすっ……」ウルウル
108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 03:25:14.07 ID:HUnY0HTO0
長女「もう!! どうして嫌ならいやって言いませんの!?」
シンデレラ「だって、私お姉様に嫌われたくなくて……!!」
長女「嫌いになるわけないザマスわ!!」ギュッ
シンデレラ「お姉様……」
次女「やっと本音をいってくれましたわね。半年前からずっと待っていましたわ」
シンデレラ「え……?」
三女「この舞踏会に誘ったのも、実は言うと貴方の気持ちが聞きたかったからなの」
シンデレラ「どういうことですか?」
継母「たった半年。されどシンデレラの性格はよく理解しているつもりですわ」
長女「きっとこういうことは嫌がる。本当に追い詰められたら、貴方だって本音を言うしかないでしょう?」
シンデレラ「でも、あの……それでもし私がお姉様たちを心から嫌いになってしまったら……?」
長女「毎晩枕とシーツを濡らすだけですわ」
次女「私はひたすら謝り倒しますわ」
三女「セリーヌをあげていました」
シンデレラ「お、お姉様……」
シンデレラ「だって、私お姉様に嫌われたくなくて……!!」
長女「嫌いになるわけないザマスわ!!」ギュッ
シンデレラ「お姉様……」
次女「やっと本音をいってくれましたわね。半年前からずっと待っていましたわ」
シンデレラ「え……?」
三女「この舞踏会に誘ったのも、実は言うと貴方の気持ちが聞きたかったからなの」
シンデレラ「どういうことですか?」
継母「たった半年。されどシンデレラの性格はよく理解しているつもりですわ」
長女「きっとこういうことは嫌がる。本当に追い詰められたら、貴方だって本音を言うしかないでしょう?」
シンデレラ「でも、あの……それでもし私がお姉様たちを心から嫌いになってしまったら……?」
長女「毎晩枕とシーツを濡らすだけですわ」
次女「私はひたすら謝り倒しますわ」
三女「セリーヌをあげていました」
シンデレラ「お、お姉様……」
110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 03:32:45.84 ID:HUnY0HTO0
継母「ごめんなさい、シンデレラ……」
シンデレラ「いえ……あの、この三ヶ月、色々楽しかったのは……本当ですし……」
長女「このお姉ちゃんウゼーとか思っていませんこと?」
シンデレラ「そんな!! ありえません!! こんなに素敵なドレスと靴まで用意してくれたのに……」
長女「よかったですわ、マジで」
次女「それはそうとお母様。シンデレラが嫌だというなら帰りましょうか」
継母「そうですわね。でも途中棄権の罰として、シンデレラにはこのドレスを着て家で舞ってもらいましょうか」
長女「大賛成ですわっ」
三女「セリーヌも私も大歓喜です」
次女「さ、行きますわよ」
シンデレラ「あ、あの……」
長女「どうしたの?」
シンデレラ「……お、おどってみたいです……少しだけ……」
長女「いいんですの? 無理に躍らなくてもいいですのよ?」
シンデレラ「私……踊ってみたいですっ。お姉様から貰った、このドレスと靴で」
シンデレラ「いえ……あの、この三ヶ月、色々楽しかったのは……本当ですし……」
長女「このお姉ちゃんウゼーとか思っていませんこと?」
シンデレラ「そんな!! ありえません!! こんなに素敵なドレスと靴まで用意してくれたのに……」
長女「よかったですわ、マジで」
次女「それはそうとお母様。シンデレラが嫌だというなら帰りましょうか」
継母「そうですわね。でも途中棄権の罰として、シンデレラにはこのドレスを着て家で舞ってもらいましょうか」
長女「大賛成ですわっ」
三女「セリーヌも私も大歓喜です」
次女「さ、行きますわよ」
シンデレラ「あ、あの……」
長女「どうしたの?」
シンデレラ「……お、おどってみたいです……少しだけ……」
長女「いいんですの? 無理に躍らなくてもいいですのよ?」
シンデレラ「私……踊ってみたいですっ。お姉様から貰った、このドレスと靴で」
113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 03:37:32.56 ID:HUnY0HTO0
王子「楽しかったです」
「いえ……では……」タタタッ
王子「(そろそろ切り上げるか……)」
シンデレラ「えぇぇ!?」
王子「ん?」
長女「さ、やりますわよ」
次女「う、うわー、なんだ、このお姫様はぁー」
三女「まぶしすぎるぅー」
ザワザワ……
王子「(誰だ……?)」
長女「さ、躍って。今、注目の的ですわ」
シンデレラ「いや、あのペアのかたもいませんし!!」
三女「貴方にはずっと一人で踊りの練習させてきたはずですわ」
シンデレラ「は、初めから……一人で躍らせるつもりだったんですか!?」
長女「何を小生意気な!!! シンデレラ!!! 貴方が男性と踊るなんて神様が許してもお姉様が許しませんわよ!!!」
「いえ……では……」タタタッ
王子「(そろそろ切り上げるか……)」
シンデレラ「えぇぇ!?」
王子「ん?」
長女「さ、やりますわよ」
次女「う、うわー、なんだ、このお姫様はぁー」
三女「まぶしすぎるぅー」
ザワザワ……
王子「(誰だ……?)」
長女「さ、躍って。今、注目の的ですわ」
シンデレラ「いや、あのペアのかたもいませんし!!」
三女「貴方にはずっと一人で踊りの練習させてきたはずですわ」
シンデレラ「は、初めから……一人で躍らせるつもりだったんですか!?」
長女「何を小生意気な!!! シンデレラ!!! 貴方が男性と踊るなんて神様が許してもお姉様が許しませんわよ!!!」
114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 03:44:52.83 ID:HUnY0HTO0
継母「お母様もゆるしません」
シンデレラ「えぇ……?」
長女「さぁ!! シンデレラ!!! 蝶のように舞いがいいですわ!!! おーほっほっほっほ!!!!」
シンデレラ「うぅ……」
シンデレラ「……はいっ」
シンデレラ「えっと……えっと……」フラフラ
長女「ふん。シンデレラのくせに……強がりなんて……」
次女「素敵……」
三女「ほぉー……」
継母「……はっ!! シンデレラですのね。アルテミスが躍っているのかと……」
「なんだ、あの踊りは……まるでなってないぞ……」
「何て無様な踊りなんですの……でも……」
シンデレラ「ほっ……おっ……」フラフラ
王子「(懸命さが痛いほど伝わってくる……。それに……美しい……)」
シンデレラ「あぁ……」フラッ
シンデレラ「えぇ……?」
長女「さぁ!! シンデレラ!!! 蝶のように舞いがいいですわ!!! おーほっほっほっほ!!!!」
シンデレラ「うぅ……」
シンデレラ「……はいっ」
シンデレラ「えっと……えっと……」フラフラ
長女「ふん。シンデレラのくせに……強がりなんて……」
次女「素敵……」
三女「ほぉー……」
継母「……はっ!! シンデレラですのね。アルテミスが躍っているのかと……」
「なんだ、あの踊りは……まるでなってないぞ……」
「何て無様な踊りなんですの……でも……」
シンデレラ「ほっ……おっ……」フラフラ
王子「(懸命さが痛いほど伝わってくる……。それに……美しい……)」
シンデレラ「あぁ……」フラッ
116: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 03:52:32.08 ID:HUnY0HTO0
王「あの少女は?」
兵士「シンデレラという名前ですね」
王「ふん……」
シンデレラ「うー……」クルッ
シンデレラ「――はいっ!」ビシッ
三女「キマッてないけど、別に問題ないですわ」パチパチ
次女「シンデレラ。流石は我が妹。その愛くるしさはもはや神の所業!!! 世界そのものを隷属にする日も近いですわね。シンデレラ、世界征服でもするつもりですの?」
シンデレラ「そんな大それたことは夢でも思ったことがありません」
長女「……全く。シンデレラ? 貴方の所為で私が行き遅れたら責任取ってもらいますわよ。いいこと!?」
シンデレラ「は、はぁ……やってみます……。そ、それより!! 恥ずかしいので帰りましょう!!!」
継母「そうね」
王子「――待ってくれ!!」
シンデレラ「え……?」
王子「あの、私と一緒に躍ってもらえませんか?」
シンデレラ「も、申し訳ありません。もう帰りたいので、帰りますっ。本当にすいませんっ、王子様っ」
兵士「シンデレラという名前ですね」
王「ふん……」
シンデレラ「うー……」クルッ
シンデレラ「――はいっ!」ビシッ
三女「キマッてないけど、別に問題ないですわ」パチパチ
次女「シンデレラ。流石は我が妹。その愛くるしさはもはや神の所業!!! 世界そのものを隷属にする日も近いですわね。シンデレラ、世界征服でもするつもりですの?」
シンデレラ「そんな大それたことは夢でも思ったことがありません」
長女「……全く。シンデレラ? 貴方の所為で私が行き遅れたら責任取ってもらいますわよ。いいこと!?」
シンデレラ「は、はぁ……やってみます……。そ、それより!! 恥ずかしいので帰りましょう!!!」
継母「そうね」
王子「――待ってくれ!!」
シンデレラ「え……?」
王子「あの、私と一緒に躍ってもらえませんか?」
シンデレラ「も、申し訳ありません。もう帰りたいので、帰りますっ。本当にすいませんっ、王子様っ」
118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 03:59:56.63 ID:HUnY0HTO0
王子「なっ……!!」
「王子様のお誘いを断りましたわ!!」
「あの娘、何しにきたのかしら!?」
長女「シンデレラの美しさを自慢するためですわ!!! おーっほっほっほっほっほ!!!」
シンデレラ「お姉様!!」
次女「王子様。身に余る光栄ですが夜も更けてまいりましたわ。12時までに褥につかねば肌が荒れてしまうで、失礼しますわ」
三女「オウジサマッ、ザンネンダッタナ。シンデレラハッ、ヤスイオンナジャネェンダヨ」
王子「君の名前はシンデレラというのか!!」
シンデレラ「は、はい」
王子「分かった……」
シンデレラ「それでは……」ペコッ
王子「シンデレラ……。なんて美しい女性だ……。外見だけでなく、心まで澄んでいる……」
王「――どうやら決まったようだな」
王子「父上……。はい。彼女しかいません」
王「(息子の妻になるにしろ、側室になるにしろ……ワシも楽しめそうだな……くくく……)」
「王子様のお誘いを断りましたわ!!」
「あの娘、何しにきたのかしら!?」
長女「シンデレラの美しさを自慢するためですわ!!! おーっほっほっほっほっほ!!!」
シンデレラ「お姉様!!」
次女「王子様。身に余る光栄ですが夜も更けてまいりましたわ。12時までに褥につかねば肌が荒れてしまうで、失礼しますわ」
三女「オウジサマッ、ザンネンダッタナ。シンデレラハッ、ヤスイオンナジャネェンダヨ」
王子「君の名前はシンデレラというのか!!」
シンデレラ「は、はい」
王子「分かった……」
シンデレラ「それでは……」ペコッ
王子「シンデレラ……。なんて美しい女性だ……。外見だけでなく、心まで澄んでいる……」
王「――どうやら決まったようだな」
王子「父上……。はい。彼女しかいません」
王「(息子の妻になるにしろ、側室になるにしろ……ワシも楽しめそうだな……くくく……)」
123: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 04:06:09.22 ID:HUnY0HTO0
城門
長女「シンデレラ。楽しかった?」
シンデレラ「恥ずかしかったですけど……楽しかったです、お姉様っ」
長女「そう。まぁ、別に貴方が喜んでも私にとってはなんのプラスにもなりませんが!!!」
兵士「お待ちください」
次女「なんでしょう?」
兵士「国王陛下が話したいと申されています」
三女「王様が? 用件はなんですの?」
兵士「シンデレラ様のために部屋も用意されていると」
継母「んまぁ!!! ピンクの予感しかしませんことよ」
長女「残念ですが、お断りですわ」
兵士「しかし!!」
長女「走りますわよ!! シンデレラ!!!」
シンデレラ「あ……!! お姉様……!! まって……!!」
兵士「待ってください!!! 国王陛下はぁ!!!」
長女「シンデレラ。楽しかった?」
シンデレラ「恥ずかしかったですけど……楽しかったです、お姉様っ」
長女「そう。まぁ、別に貴方が喜んでも私にとってはなんのプラスにもなりませんが!!!」
兵士「お待ちください」
次女「なんでしょう?」
兵士「国王陛下が話したいと申されています」
三女「王様が? 用件はなんですの?」
兵士「シンデレラ様のために部屋も用意されていると」
継母「んまぁ!!! ピンクの予感しかしませんことよ」
長女「残念ですが、お断りですわ」
兵士「しかし!!」
長女「走りますわよ!! シンデレラ!!!」
シンデレラ「あ……!! お姉様……!! まって……!!」
兵士「待ってください!!! 国王陛下はぁ!!!」
125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 04:12:06.21 ID:HUnY0HTO0
城内 国王の部屋
王「(あのシンデレラ……。本当に美しかった……。ここではっきり気持ちのほどをきいて、我が息子と……)」
王「(そして、あのシンデレラに――)」
シンデレラ『お父様……。ご公務お疲れ様です』
王『ぬははぁ! シンデレラよ!! いつものを頼むぞぉ!!』
シンデレラ『はい……では……失礼します……うっ……かたいですね……』
王『あぁ……気持ちいいぞぉ……。すまんな、息子の嫁にこんなことをさせるなど……』
シンデレラ『いえ、お父様の肩揉みなら喜んでしますわ』
王「ぬふふふ……」
兵士「国王陛下!!」
王「どうした?」キリッ
兵士「シンデレラ様に断られてしまいました。やはり、誘い方が悪かったのでは……」
王「なんだと……!! うぬぬ……!!!」
兵士「それと、シンデレラ様がこれを落としていきました」
王「(あのシンデレラ……。本当に美しかった……。ここではっきり気持ちのほどをきいて、我が息子と……)」
王「(そして、あのシンデレラに――)」
シンデレラ『お父様……。ご公務お疲れ様です』
王『ぬははぁ! シンデレラよ!! いつものを頼むぞぉ!!』
シンデレラ『はい……では……失礼します……うっ……かたいですね……』
王『あぁ……気持ちいいぞぉ……。すまんな、息子の嫁にこんなことをさせるなど……』
シンデレラ『いえ、お父様の肩揉みなら喜んでしますわ』
王「ぬふふふ……」
兵士「国王陛下!!」
王「どうした?」キリッ
兵士「シンデレラ様に断られてしまいました。やはり、誘い方が悪かったのでは……」
王「なんだと……!! うぬぬ……!!!」
兵士「それと、シンデレラ様がこれを落としていきました」
130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 04:20:08.30 ID:HUnY0HTO0
街道
シンデレラ「降ろしてください!!!」
長女「何を言っていますの!! 聞き分けのないことを言うものではありませんわ!!!」
シンデレラ「でも!! お姉様にもらった靴が……!!」
次女「兵士に捕まったらどうなるか、分からないの!?」
シンデレラ「せっかく……おねえさまが……わた、しの……ために……!」
長女「シンデレラ……。ま、また、作ってあげますわよ!!! 次は見えない靴にでもしてあげるでザマス!!! おーっほっほっほっほ!!!」
シンデレラ「うぅ……うぅぅ……」
長女「……」
三女「お姉様、シンデレラはバカワイイですが、今の状況は理解しているはずですわ」
次女「そっとしておきましょう」
長女「シンデレラ……私があのとき、無理やり引っ張らなければ……!!」
長女「どうして!!! どうしてあんなことを私はしてしまったのです!!!! あぁー!!!!」ゴンッゴンッゴンッ!!!
継母「こらこら、淑女たるもの頭突きでカボチャを割ろうとしない。淑女失格ですわよ」
長女「私の!! 私の所為で!! シンデレラが泣いたんですわぁ……!!!」ゴンッ!!!
シンデレラ「降ろしてください!!!」
長女「何を言っていますの!! 聞き分けのないことを言うものではありませんわ!!!」
シンデレラ「でも!! お姉様にもらった靴が……!!」
次女「兵士に捕まったらどうなるか、分からないの!?」
シンデレラ「せっかく……おねえさまが……わた、しの……ために……!」
長女「シンデレラ……。ま、また、作ってあげますわよ!!! 次は見えない靴にでもしてあげるでザマス!!! おーっほっほっほっほ!!!」
シンデレラ「うぅ……うぅぅ……」
長女「……」
三女「お姉様、シンデレラはバカワイイですが、今の状況は理解しているはずですわ」
次女「そっとしておきましょう」
長女「シンデレラ……私があのとき、無理やり引っ張らなければ……!!」
長女「どうして!!! どうしてあんなことを私はしてしまったのです!!!! あぁー!!!!」ゴンッゴンッゴンッ!!!
継母「こらこら、淑女たるもの頭突きでカボチャを割ろうとしない。淑女失格ですわよ」
長女「私の!! 私の所為で!! シンデレラが泣いたんですわぁ……!!!」ゴンッ!!!
131: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 04:28:12.57 ID:HUnY0HTO0
翌日
長女「おはよう、シンデレラ」
シンデレラ「おはようございます……」
長女「ちょっと!!! 少し陰のある女の子を演出してますの!!! 全く!! シンデレラだから可愛いの一言に尽きることをお忘れにならないでちょうだい!!」
シンデレラ「す、すいません……」
長女「……」
次女「違う方向に落ち込んでしまいましたわね」
三女「オネエサマッ、シネッ」
長女「セリーヌ……!!! この!! 生意気な口ですわぁ!!!!」ギュゥゥ!!!
三女「お姉様ぁ!!! やめてください!!!」
次女「分かりましたわ。私があの靴を取りに行きましょう」
長女「妹のくせに、姉を差し置いてシンデレラのポイント稼ぎとはいい度胸ですわね」
三女「間をとって私が行きますわ」
継母「騒いだところで、シンデレラの靴は戻ってなど――」
シンデレラ「――お母様!! お姉様!! あの!! すぐそこまでお城の兵士さんがたくさんきてます!!!」
長女「おはよう、シンデレラ」
シンデレラ「おはようございます……」
長女「ちょっと!!! 少し陰のある女の子を演出してますの!!! 全く!! シンデレラだから可愛いの一言に尽きることをお忘れにならないでちょうだい!!」
シンデレラ「す、すいません……」
長女「……」
次女「違う方向に落ち込んでしまいましたわね」
三女「オネエサマッ、シネッ」
長女「セリーヌ……!!! この!! 生意気な口ですわぁ!!!!」ギュゥゥ!!!
三女「お姉様ぁ!!! やめてください!!!」
次女「分かりましたわ。私があの靴を取りに行きましょう」
長女「妹のくせに、姉を差し置いてシンデレラのポイント稼ぎとはいい度胸ですわね」
三女「間をとって私が行きますわ」
継母「騒いだところで、シンデレラの靴は戻ってなど――」
シンデレラ「――お母様!! お姉様!! あの!! すぐそこまでお城の兵士さんがたくさんきてます!!!」
134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 04:35:09.04 ID:HUnY0HTO0
王子「この辺りで間違いないのか?」
兵士「はっ。シンデレラという名前で美しい少女というとこの街にしかいないと……」
王子「そうか」
「シンデレラちゃんの家なら、あの三軒先にある家だよ?」
王子「まことか? ありがとうございます。――急ごう」
兵士「御意」
王子「(全く。父上も気が早い。いくら義理の娘に肩揉みをしてもらうのが夢だからといって、僕の知らないところで……)」
長女「――王子様」
王子「貴方は。昨晩、シンデレラとともにいた……」
次女「シンデレラ? 我が家のシンデレラは昨日、一歩も外を出ませんでしたわ」
王子「なに?」
三女「誰かと勘違いされているのではありませんか?」
王子「そんなことは……。そこのヌイグルミを抱えた貴女も昨晩、城で見ている。間違いない」
長女「ともかくおかえりあそばせ。王子様」
兵士「貴様!! 無礼であるぞ!!!」
兵士「はっ。シンデレラという名前で美しい少女というとこの街にしかいないと……」
王子「そうか」
「シンデレラちゃんの家なら、あの三軒先にある家だよ?」
王子「まことか? ありがとうございます。――急ごう」
兵士「御意」
王子「(全く。父上も気が早い。いくら義理の娘に肩揉みをしてもらうのが夢だからといって、僕の知らないところで……)」
長女「――王子様」
王子「貴方は。昨晩、シンデレラとともにいた……」
次女「シンデレラ? 我が家のシンデレラは昨日、一歩も外を出ませんでしたわ」
王子「なに?」
三女「誰かと勘違いされているのではありませんか?」
王子「そんなことは……。そこのヌイグルミを抱えた貴女も昨晩、城で見ている。間違いない」
長女「ともかくおかえりあそばせ。王子様」
兵士「貴様!! 無礼であるぞ!!!」
137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 04:42:43.19 ID:HUnY0HTO0
王子「よい。――では、確認したいことが」
長女「なんでしょう?」
王子「この透明な靴を履いていただきたい」
長女「……!!」
長女「(しまった……。あれは特注品ですから、シンデレラの足にジャストフィットしちゃいますわ!!!)」
王子「それだけでいいのです。お願いします」
次女「少しイケメンだからって、女が言うことを聞くと思ったら大間違いですわ!!!」
三女「ぶっちゃけ、私は少しタイプですけど」
次女「まぁ、嫌ってわけじゃないですわ……」
王子「お願いします。シンデレラに会わせてください」
長女「いやですわ!!!」
継母「――構いませんわ」
長女「お母様!!!」
継母「王子様、度重なるご無礼をお許しください」
王子「いや、無礼なのはこちらも同じことです。知らせもなく王族が現れれば混乱もするでしょう」
長女「なんでしょう?」
王子「この透明な靴を履いていただきたい」
長女「……!!」
長女「(しまった……。あれは特注品ですから、シンデレラの足にジャストフィットしちゃいますわ!!!)」
王子「それだけでいいのです。お願いします」
次女「少しイケメンだからって、女が言うことを聞くと思ったら大間違いですわ!!!」
三女「ぶっちゃけ、私は少しタイプですけど」
次女「まぁ、嫌ってわけじゃないですわ……」
王子「お願いします。シンデレラに会わせてください」
長女「いやですわ!!!」
継母「――構いませんわ」
長女「お母様!!!」
継母「王子様、度重なるご無礼をお許しください」
王子「いや、無礼なのはこちらも同じことです。知らせもなく王族が現れれば混乱もするでしょう」
139: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 04:50:46.33 ID:HUnY0HTO0
継母「シンデレラ」
シンデレラ「は、はい……」モジモジ
長女「ディーフェンス! ディーフェンス!!」
次女「鉄壁の守りですわ!! ネズミ一匹通さないですわ!!」
三女「クマのセリーヌの恐ろしさを知るがいいですわ」
シンデレラ「お姉様……通れませんから……」
長女「でも……いや、別にシンデレラの人生ですから? 好きにしちゃえばいいですわ!! でも、まだ人生の墓場へ駆け込むのはどうかなぁーって……思いまして……ね?」
シンデレラ「王子様……昨晩は大変失礼なことを……」
王子「とんでもない。私たちのほうこそ父……いえ、国王が貴方を拘束しようとしたと聞き……その……気分を害されたのではないかと……」
シンデレラ「いえ……少しびっくりしただけです……」
王子「それはよかった。それにしても、着飾ってないほうが魅力的ですね」
シンデレラ「え……あの……そんなこと……」モジモジ
長女「ディーフェンス! ディーフェンス!!」
次女「何人も侵入を許さない、鋼鉄の壁ですわっ!」
三女「イクラオウジサマデモ、シンデレラニテヲダシタラ、オレノゴウワンガウナルゼッ」
シンデレラ「は、はい……」モジモジ
長女「ディーフェンス! ディーフェンス!!」
次女「鉄壁の守りですわ!! ネズミ一匹通さないですわ!!」
三女「クマのセリーヌの恐ろしさを知るがいいですわ」
シンデレラ「お姉様……通れませんから……」
長女「でも……いや、別にシンデレラの人生ですから? 好きにしちゃえばいいですわ!! でも、まだ人生の墓場へ駆け込むのはどうかなぁーって……思いまして……ね?」
シンデレラ「王子様……昨晩は大変失礼なことを……」
王子「とんでもない。私たちのほうこそ父……いえ、国王が貴方を拘束しようとしたと聞き……その……気分を害されたのではないかと……」
シンデレラ「いえ……少しびっくりしただけです……」
王子「それはよかった。それにしても、着飾ってないほうが魅力的ですね」
シンデレラ「え……あの……そんなこと……」モジモジ
長女「ディーフェンス! ディーフェンス!!」
次女「何人も侵入を許さない、鋼鉄の壁ですわっ!」
三女「イクラオウジサマデモ、シンデレラニテヲダシタラ、オレノゴウワンガウナルゼッ」
142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 04:59:01.51 ID:HUnY0HTO0
王子「それでは、疑っているわけではありませんが、この靴を履いてください」
シンデレラ「は、はい……」スッ
兵士「おぉ……この方こそ紛れもないシンデレラ様ですね」
王子「そのようだな。では――」
長女「ちょっと――」
シンデレラ「あの!!」
王子「なんですか?」
シンデレラ「わ、私、まだこの街に来て半年しか経ってないんですけど……。皆さん、こんな私に……その……あの……」
王子「……」
シンデレラ「温かく、して、くれて……。す、す……すきなんですっ!! この街のことを!! いえ!! 正確には最近好きになれたんですけど……」
王子「そうですか」
シンデレラ「それになにより……。とても大好きなお母様とお姉様が傍にいてくれるんです!!」
長女「好きって!? 好きって言いました!? 別に嬉しくないですけどぉー? えー? 全然、心に響かないですわー」
次女「ここではっきりさせておきます。私がシンデレラを好きなのではなく、シンデレラが私を好きということですわね」
三女「なによ、シンデレラ。私に一生の思い出をくれるっていうの? ふざけないでくださらない? もうシンデレラのことしか考えれないわ!」
シンデレラ「は、はい……」スッ
兵士「おぉ……この方こそ紛れもないシンデレラ様ですね」
王子「そのようだな。では――」
長女「ちょっと――」
シンデレラ「あの!!」
王子「なんですか?」
シンデレラ「わ、私、まだこの街に来て半年しか経ってないんですけど……。皆さん、こんな私に……その……あの……」
王子「……」
シンデレラ「温かく、して、くれて……。す、す……すきなんですっ!! この街のことを!! いえ!! 正確には最近好きになれたんですけど……」
王子「そうですか」
シンデレラ「それになにより……。とても大好きなお母様とお姉様が傍にいてくれるんです!!」
長女「好きって!? 好きって言いました!? 別に嬉しくないですけどぉー? えー? 全然、心に響かないですわー」
次女「ここではっきりさせておきます。私がシンデレラを好きなのではなく、シンデレラが私を好きということですわね」
三女「なによ、シンデレラ。私に一生の思い出をくれるっていうの? ふざけないでくださらない? もうシンデレラのことしか考えれないわ!」
144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 05:08:52.07 ID:HUnY0HTO0
シンデレラ「お母様もお姉様たちも私の料理をいつも褒めてくれて……褒め方は不器用なんですけど……それが……あの、嬉しくて……」
シンデレラ「ここにきてから、料理することが楽しくなって……褒められたらもっとがんばろうって……こっそり練習したりして……」
王子「……」
シンデレラ「がんばれば、その分だけお母様もお姉様も喜んでくれて……」
シンデレラ「わ、わ、私、今が一番幸せなんですっ!!!」
継母「シンデレラ……」
長女「……」
次女「なによ!! シンデレラ!! それ以上言ってみなさい!! もうね!! 大好き!!!」
三女「シンデレラ、セリーヌあげますわ」
シンデレラ「だ、だ、だから、あの……結婚とか考えられません!!! 申し訳ありませんっ!!! 靴を返していただき、ありがとうございますっ!!」
王子「……まいったな。フラれてしまったか。その気はなかったが、こう言われると存外に気持ちが沈むものだ」
シンデレラ「……え?」
王子「勘違いさせたようですね。私は昨晩のお詫びと、この落し物を届けにきただけなんです。僕も結婚はまだまだ考えていませんし、候補を作りたいとも思ってはいません」
シンデレラ「あ……え……?」
王子「まだ見聞が足りないのは自覚しています。人一人の人生を支えることなどできない、若輩者ですから」
シンデレラ「ここにきてから、料理することが楽しくなって……褒められたらもっとがんばろうって……こっそり練習したりして……」
王子「……」
シンデレラ「がんばれば、その分だけお母様もお姉様も喜んでくれて……」
シンデレラ「わ、わ、私、今が一番幸せなんですっ!!!」
継母「シンデレラ……」
長女「……」
次女「なによ!! シンデレラ!! それ以上言ってみなさい!! もうね!! 大好き!!!」
三女「シンデレラ、セリーヌあげますわ」
シンデレラ「だ、だ、だから、あの……結婚とか考えられません!!! 申し訳ありませんっ!!! 靴を返していただき、ありがとうございますっ!!」
王子「……まいったな。フラれてしまったか。その気はなかったが、こう言われると存外に気持ちが沈むものだ」
シンデレラ「……え?」
王子「勘違いさせたようですね。私は昨晩のお詫びと、この落し物を届けにきただけなんです。僕も結婚はまだまだ考えていませんし、候補を作りたいとも思ってはいません」
シンデレラ「あ……え……?」
王子「まだ見聞が足りないのは自覚しています。人一人の人生を支えることなどできない、若輩者ですから」
148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 05:18:42.19 ID:HUnY0HTO0
シンデレラ「王子様……じゃあ……えっと……」
王子「貴女に惹かれたのは嘘じゃありません。もしも、この場で求婚されたら、さすがに断る自信はありませんよ」
シンデレラ「す、すいません!! わた、わたし!! と、とと、とんでもなく恥ずかしい勘違いを……!!!」
王子「頭をあげてください。私も最初に説明しておくべきでした」
シンデレラ「王子様……」
王子「それでは失礼します」
シンデレラ「は、はい……」
王子「……ですが」
シンデレラ「は、はい?」
王子「もしも、貴女とまた出会う日があるとするなら、それは私がシンデレラを迎えにきた日となるでしょう」
シンデレラ「お、王子様……」
王子「行くぞ!!!」
兵士「はっ!!」
シンデレラ「はぁ……王子様ぁ……」
長女「ちょっと!! シンデレラ!!! なにをデレーッとしてますの!!! あんな男、遊ばれて捨てられるだけですわ!!! 他の女にも同じこと言ってますわよ!!!」
王子「貴女に惹かれたのは嘘じゃありません。もしも、この場で求婚されたら、さすがに断る自信はありませんよ」
シンデレラ「す、すいません!! わた、わたし!! と、とと、とんでもなく恥ずかしい勘違いを……!!!」
王子「頭をあげてください。私も最初に説明しておくべきでした」
シンデレラ「王子様……」
王子「それでは失礼します」
シンデレラ「は、はい……」
王子「……ですが」
シンデレラ「は、はい?」
王子「もしも、貴女とまた出会う日があるとするなら、それは私がシンデレラを迎えにきた日となるでしょう」
シンデレラ「お、王子様……」
王子「行くぞ!!!」
兵士「はっ!!」
シンデレラ「はぁ……王子様ぁ……」
長女「ちょっと!! シンデレラ!!! なにをデレーッとしてますの!!! あんな男、遊ばれて捨てられるだけですわ!!! 他の女にも同じこと言ってますわよ!!!」
151: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 05:29:05.43 ID:HUnY0HTO0
シンデレラ「はぁぁ……」
継母「シンデレラの溜息をオークションに出品すれば高値で取引されますわよ。だから、出すんじゃありません!! もったいない!!」
シンデレラ「でも、私、あんな恥ずかしい勘違いを……」
次女「ふふんっ。自惚れもここまでくれば可愛いですわね。あ、シンデレラは元から可愛かったですわね。はっはっはっはっは」
シンデレラ「いぢめないでください……」
三女「まぁ、でも、あの舞踏会に出たからには、色んな貴族様たちから声はかかるかもしれませんわね」
シンデレラ「え? そ、そんな……困ります……」
長女「どうして? いいじゃありませんこと? 大金持ちから引く手数多なんて!!! まぁ、私の目が黒い内は誰も近づかせませんけど!! おーっほっほっほっほ!!!」
シンデレラ「いえ、その……お断りするのって……どっちも嫌な気分になりますから……」
次女「断るの? 勿体無いわね。その選択は正解だけども、勿体無いわね!! はんっ、バカデレラなんだからっ」
シンデレラ「だって、私、今以上の幸せってちょっと思いつかないので……えへへ……」
三女「シンデレラぁ!!!」
シンデレラ「はいぃ!? すいません!! 生意気なことをいって……!!!」
三女「もうね……理性が飛ぶからそういうことは言わないで……次、言ったら、襲いますからね……!! 覚悟してくださいましっ!!!」
シンデレラ「も、申し訳ありませんっ!!!」
継母「シンデレラの溜息をオークションに出品すれば高値で取引されますわよ。だから、出すんじゃありません!! もったいない!!」
シンデレラ「でも、私、あんな恥ずかしい勘違いを……」
次女「ふふんっ。自惚れもここまでくれば可愛いですわね。あ、シンデレラは元から可愛かったですわね。はっはっはっはっは」
シンデレラ「いぢめないでください……」
三女「まぁ、でも、あの舞踏会に出たからには、色んな貴族様たちから声はかかるかもしれませんわね」
シンデレラ「え? そ、そんな……困ります……」
長女「どうして? いいじゃありませんこと? 大金持ちから引く手数多なんて!!! まぁ、私の目が黒い内は誰も近づかせませんけど!! おーっほっほっほっほ!!!」
シンデレラ「いえ、その……お断りするのって……どっちも嫌な気分になりますから……」
次女「断るの? 勿体無いわね。その選択は正解だけども、勿体無いわね!! はんっ、バカデレラなんだからっ」
シンデレラ「だって、私、今以上の幸せってちょっと思いつかないので……えへへ……」
三女「シンデレラぁ!!!」
シンデレラ「はいぃ!? すいません!! 生意気なことをいって……!!!」
三女「もうね……理性が飛ぶからそういうことは言わないで……次、言ったら、襲いますからね……!! 覚悟してくださいましっ!!!」
シンデレラ「も、申し訳ありませんっ!!!」
156: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 05:43:45.61 ID:HUnY0HTO0
数日後
継母「ちょっと、シンデレラ? 今日の食事、なにこれ? うますぎてほっぺたが落ちそうですけど? 落ちたらどうしてくれますの? 手術費、稼いできてくれますの?」
シンデレラ「お母様、料理でほっぺたは落ちませんよ?」
継母「そうなの? でも、万が一のときはお願いしますわね!!」ハフハフッ
シンデレラ「はいっ。なんとかします」
長女「シンデレラー? トイレ掃除とお風呂掃除、勝手にやりましたわね?」
シンデレラ「すいませんっ。でも、今日はお姉様が一番風呂の日ですから、気持ちよく入って欲しくて……」
長女「全くもう、勝手なことしないでくださる!? 今日の入浴は貴女の姿を妄想しながら入ることになるけど、いいわね!?」
シンデレラ「過激なのは控えてくださいね」
次女「シンデレラぁー? 洗濯物、取り込んでおきますわよー」
シンデレラ「はいっ! あとで一緒に畳みましょうね、お姉様っ」
次女「なにそれ? ちょー楽しみじゃないですわねっ!! ふ、ふふふんっ」タタタッ
三女「シンデレラー、おかわりくださる? セリーヌも喜んでますわ。――シンデレラッ、カワイイッ」
シンデレラ「どうも、セリーヌさん。おかわり、すぐに用意しますね」
――今日も私は幸せ者です。
END
継母「ちょっと、シンデレラ? 今日の食事、なにこれ? うますぎてほっぺたが落ちそうですけど? 落ちたらどうしてくれますの? 手術費、稼いできてくれますの?」
シンデレラ「お母様、料理でほっぺたは落ちませんよ?」
継母「そうなの? でも、万が一のときはお願いしますわね!!」ハフハフッ
シンデレラ「はいっ。なんとかします」
長女「シンデレラー? トイレ掃除とお風呂掃除、勝手にやりましたわね?」
シンデレラ「すいませんっ。でも、今日はお姉様が一番風呂の日ですから、気持ちよく入って欲しくて……」
長女「全くもう、勝手なことしないでくださる!? 今日の入浴は貴女の姿を妄想しながら入ることになるけど、いいわね!?」
シンデレラ「過激なのは控えてくださいね」
次女「シンデレラぁー? 洗濯物、取り込んでおきますわよー」
シンデレラ「はいっ! あとで一緒に畳みましょうね、お姉様っ」
次女「なにそれ? ちょー楽しみじゃないですわねっ!! ふ、ふふふんっ」タタタッ
三女「シンデレラー、おかわりくださる? セリーヌも喜んでますわ。――シンデレラッ、カワイイッ」
シンデレラ「どうも、セリーヌさん。おかわり、すぐに用意しますね」
――今日も私は幸せ者です。
END
159: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 05:45:44.90 ID:/aZENsxqO
乙面白かった!
163: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 05:48:20.15 ID:SadIZLTIO
乙乙
イイハナシダナー;
イイハナシダナー;
164: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 05:48:54.58 ID:oPdWJ5hc0
乙
末永く幸せに
末永く幸せに
168: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 05:51:57.10 ID:M5+3jcP1P
おつ、気持ちの良いスレだった
ありがとう
ありがとう
169: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 05:52:39.85 ID:EDaB7Sq10
お姉様達が新デレ等だったという事ですね!
170: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 05:56:53.67 ID:nFH175pt0
久々に良いSSスレに出会えた
乙
乙
171: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 05:59:05.54 ID:DgSuHQQw0
おつー!
こんなシンデレラがあってもいいよね
こんなシンデレラがあってもいいよね
176: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 06:12:08.79 ID:J90NCCka0
怪しい発言の国王も肩もんでもらいたいだけだったしな
この国平和すぎる・・・
この国平和すぎる・・・
192: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/07/20(土) 08:05:39.64 ID:5MFLGSSWP
シンデレラがゲシュタルト崩壊した
引用元: 継母「今日の食事、なにこれ?」シンデレラ「あ……あの……」
P「きらりがめっちゃキスしてくる」
2019-06-30
3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 00:48:40.55 ID:OSQTvshU0
きらり「おっはよー! Pちゃんおっはよー☆」
P「おはよう、きらり」
きらり「Pちゃん今日もはっぴーですかー☆」
P「ああ、はっぴーだよ」
きらり「おけおけ☆ きらりもばっちしだよー」
P「それは良かっ―――」
チュウウウゥゥゥ
P「んぐ…………」
きらり「にゃは☆ 今日もいっしょにお仕事がんばるにぃ☆」
P「…………そうだな。頑張ろうな」
P「おはよう、きらり」
きらり「Pちゃん今日もはっぴーですかー☆」
P「ああ、はっぴーだよ」
きらり「おけおけ☆ きらりもばっちしだよー」
P「それは良かっ―――」
チュウウウゥゥゥ
P「んぐ…………」
きらり「にゃは☆ 今日もいっしょにお仕事がんばるにぃ☆」
P「…………そうだな。頑張ろうな」
関連
ハルヒ「SOS団で恋の暴露大会をするわよ!」
【朗報】わたてんさん、ケムリクサを超えてガチで覇権へ
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9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 00:58:22.51 ID:OSQTvshU0
きらり「にょわー!」
ズダァン!
P「どうした!?」
きらり「いたぃ……転んじゃった」
P「何で何も無いところで転ぶんだ。春香かお前は」
きらり「うぇぇぇぇぇん! おデコ痛いよぉぉぉ」
P「ああ、しょうがないなもう……痛いの痛いの飛んでけー」ナデナデ
きらり「えぅ……」
P「どうだ?」ナデナデ
きらり「まだ痛い……Pちゃんがチューしてくれたら治っちゃうかも☆」
P「いや、ふざけ」
チュウウウウウウ
P「………………」
きらり「……にひっ☆ ばっちし治ったよPちゃん! うっぴょー☆」
P「このお調子者め……」
ズダァン!
P「どうした!?」
きらり「いたぃ……転んじゃった」
P「何で何も無いところで転ぶんだ。春香かお前は」
きらり「うぇぇぇぇぇん! おデコ痛いよぉぉぉ」
P「ああ、しょうがないなもう……痛いの痛いの飛んでけー」ナデナデ
きらり「えぅ……」
P「どうだ?」ナデナデ
きらり「まだ痛い……Pちゃんがチューしてくれたら治っちゃうかも☆」
P「いや、ふざけ」
チュウウウウウウ
P「………………」
きらり「……にひっ☆ ばっちし治ったよPちゃん! うっぴょー☆」
P「このお調子者め……」
13: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 01:04:31.39 ID:OSQTvshU0
きらり「Pちゃん、毎日きらりと一緒でたのしいでしょー☆」
P「毎日退屈しないことだけは間違いないな……はぁ」
きらり「ためいきー! Pちゃんたのしくない? 一緒に笑顔の練習すぅう!」
P「笑顔の練習?」
きらり「きらりん☆」
P「………………」
きらり「きらりん☆」
P「……きらりん☆」
きらり「にゅう☆ Pちゃんの『きらりん☆』ちょーニヤける! ヤバーい!」
チュウウウウウッ
P「むぐ…………」
きらり「ぷっは! あれれー! Pちゃんもニヤけてぅ☆」
P「に、ニヤけてねーし……」
P「毎日退屈しないことだけは間違いないな……はぁ」
きらり「ためいきー! Pちゃんたのしくない? 一緒に笑顔の練習すぅう!」
P「笑顔の練習?」
きらり「きらりん☆」
P「………………」
きらり「きらりん☆」
P「……きらりん☆」
きらり「にゅう☆ Pちゃんの『きらりん☆』ちょーニヤける! ヤバーい!」
チュウウウウウッ
P「むぐ…………」
きらり「ぷっは! あれれー! Pちゃんもニヤけてぅ☆」
P「に、ニヤけてねーし……」
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 01:13:40.20 ID:OSQTvshU0
P「あのな、きらり」
きらり「にゃう?」
P「大事な話があるんだ」
きらり「だいじな……うきゃー! きらりんラブラブたーいむ☆ きらりとPちゃんは……ずっきゅん☆」
P「そういう話じゃない。ちゃんと聞け」
きらり「はぁい」
P「いいか? 年頃の女の子が無闇矢鱈とキスするもんじゃない。ましてお前はアイドルなんだ」
きらり「……Pちゃん、きらりがキライ?」
P「いや、嫌いじゃないけど」
きらり「スキ?」
P「そりゃあ好きか嫌いかなら好きだけ――」
チュウウウウゥゥ チュッ チュッ
きらり「うきゃ☆ じゃーPちゃんきらりとハピハピしたいよね☆」
P「おっ、お前、啄むキスなんて小技をどこで……」
きらり「ひみつー☆」
きらり「にゃう?」
P「大事な話があるんだ」
きらり「だいじな……うきゃー! きらりんラブラブたーいむ☆ きらりとPちゃんは……ずっきゅん☆」
P「そういう話じゃない。ちゃんと聞け」
きらり「はぁい」
P「いいか? 年頃の女の子が無闇矢鱈とキスするもんじゃない。ましてお前はアイドルなんだ」
きらり「……Pちゃん、きらりがキライ?」
P「いや、嫌いじゃないけど」
きらり「スキ?」
P「そりゃあ好きか嫌いかなら好きだけ――」
チュウウウウゥゥ チュッ チュッ
きらり「うきゃ☆ じゃーPちゃんきらりとハピハピしたいよね☆」
P「おっ、お前、啄むキスなんて小技をどこで……」
きらり「ひみつー☆」
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 01:19:42.89 ID:OSQTvshU0
律子「プロデューサー」
P「ん、なんだ?」
律子「なんだじゃないです。いいかげん、あの新人アイドルと事務所でイチャイチャするのはやめてください」
P「イチャイチャなんてしてないだろ」
律子「は? と、所構わず、きっ……キスしてるじゃないですか! 今まで私が目撃しただけでも50回はしてます!」
P「……あれはきらりがやってくるから、しょうがなく」
律子「なーにがしょうがなくですか! プロデューサーは男なんだから、その気になれば女の子くらい突き放せるでしょう!」
P「いや、それはおかしい」
律子「……おかしい?」
P「あいつめっちゃ力強いもん……何回も抵抗したんだけど、いつも無理やり……ううっ」
律子「………………」
P「ん、なんだ?」
律子「なんだじゃないです。いいかげん、あの新人アイドルと事務所でイチャイチャするのはやめてください」
P「イチャイチャなんてしてないだろ」
律子「は? と、所構わず、きっ……キスしてるじゃないですか! 今まで私が目撃しただけでも50回はしてます!」
P「……あれはきらりがやってくるから、しょうがなく」
律子「なーにがしょうがなくですか! プロデューサーは男なんだから、その気になれば女の子くらい突き放せるでしょう!」
P「いや、それはおかしい」
律子「……おかしい?」
P「あいつめっちゃ力強いもん……何回も抵抗したんだけど、いつも無理やり……ううっ」
律子「………………」
31: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 01:27:00.61 ID:OSQTvshU0
きらり「Pちゃーん☆」ダダダダ...
P「ほら来た!」
律子「そこでバシッと突き放す!」
P「だから無駄なんだって……」
きらり「きらりとハピハピしよー!」
ガシッ
P「待て、きらり!」
きらり「ふぁ……なんで止めぅの? Pちゃん恥ずかしがりぃ?」グイッ
ごっしゃん!
P「ぐわぁぁぁ!!」
律子「うわ、プロデューサーが片手で体ごと押し倒された……」
チュウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
きらり「んふ……にゃははー☆ Pちゃん成分いつもよりいっぱいもらってぅ☆」
P「………………」グッタリ
P「ほら来た!」
律子「そこでバシッと突き放す!」
P「だから無駄なんだって……」
きらり「きらりとハピハピしよー!」
ガシッ
P「待て、きらり!」
きらり「ふぁ……なんで止めぅの? Pちゃん恥ずかしがりぃ?」グイッ
ごっしゃん!
P「ぐわぁぁぁ!!」
律子「うわ、プロデューサーが片手で体ごと押し倒された……」
チュウウウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥゥ
きらり「んふ……にゃははー☆ Pちゃん成分いつもよりいっぱいもらってぅ☆」
P「………………」グッタリ
36: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 01:33:33.19 ID:OSQTvshU0
P「……分かった? んぐっ」
チュウウウゥゥ
きらり「んっ……んふーおっけおっけ! きらりまんぞく☆」
P「うう…………」
律子「確かに、貧弱なプロデューサーじゃどうしようもないみたいです」
P「貧弱とか言うなよ……こいつ185cmもあるから『グラップラー刃牙』の花山薫とほとんど変わらないんだぞ……」
きらり「Pちゃんきらりのしんちょー覚えてぅう?」
P「当たり前だろ、お前の担当プロデューサーなんだから」
きらり「うきゃー! きらり、Pちゃんにずっきゅん☆」
チュウウウゥゥゥゥゥゥ
P「んむー! ぷは、りっ、律子助けっ」
律子「……頑張ってくださいね。ずっきゅん☆」
P「おいぃぃぃぃ!?」
チュウウウゥゥ
きらり「んっ……んふーおっけおっけ! きらりまんぞく☆」
P「うう…………」
律子「確かに、貧弱なプロデューサーじゃどうしようもないみたいです」
P「貧弱とか言うなよ……こいつ185cmもあるから『グラップラー刃牙』の花山薫とほとんど変わらないんだぞ……」
きらり「Pちゃんきらりのしんちょー覚えてぅう?」
P「当たり前だろ、お前の担当プロデューサーなんだから」
きらり「うきゃー! きらり、Pちゃんにずっきゅん☆」
チュウウウゥゥゥゥゥゥ
P「んむー! ぷは、りっ、律子助けっ」
律子「……頑張ってくださいね。ずっきゅん☆」
P「おいぃぃぃぃ!?」
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 01:41:07.24 ID:OSQTvshU0
きらり「ね、ね、ねーPちゃん☆」
P「なんだよ……」
きらり「さっき律にゃんにゃんとなに話してたのー?」
P「なんでもないよ。それより早くどいてくれ、押し倒されてからずっとマウントとられてて背中が痛い」
きらり「にゅー? なんで隠すのんPちゃん☆」
P「いや、別に隠すとかじゃなくて」
きらり「ひみつのおはなしー? きらり気になぅう☆」
グッ...
P「……お、おい。なんで俺の首に手を……」
P「なんだよ……」
きらり「さっき律にゃんにゃんとなに話してたのー?」
P「なんでもないよ。それより早くどいてくれ、押し倒されてからずっとマウントとられてて背中が痛い」
きらり「にゅー? なんで隠すのんPちゃん☆」
P「いや、別に隠すとかじゃなくて」
きらり「ひみつのおはなしー? きらり気になぅう☆」
グッ...
P「……お、おい。なんで俺の首に手を……」
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 01:48:46.97 ID:OSQTvshU0
きらり「きらりとPちゃんの相性はばっちし☆ きゃうー! なのに話してくれないPちゃん☆」
ググッ....
P(うぐ……ひ、左手一本で首締められてる……!)
きらり「ねーきらりんにお話すぅう?」
P(お……お前の行為をやめさせる相談をしてた、なんて言えない……きらりは純粋に俺のことを想って)
きらり「にゃは☆ きらりんぱわー☆」
ゴッ!
P「痛っ!?」
きらり「きらりんぱわー☆」
ゴッ ゴッ
P「ぐ……がっ……!」
きらり「きらりんぱわー☆」
ググッ....
P(うぐ……ひ、左手一本で首締められてる……!)
きらり「ねーきらりんにお話すぅう?」
P(お……お前の行為をやめさせる相談をしてた、なんて言えない……きらりは純粋に俺のことを想って)
きらり「にゃは☆ きらりんぱわー☆」
ゴッ!
P「痛っ!?」
きらり「きらりんぱわー☆」
ゴッ ゴッ
P「ぐ……がっ……!」
きらり「きらりんぱわー☆」
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 01:57:42.02 ID:OSQTvshU0
きらり「あは☆ Pちゃん、お話すぅう?」
P「……!!」コクコク
きらり「うきゃー! Pちゃんきらりんスキスキだからお話してくれう☆ はっぴはっぴー☆」
P「ごほっ、ごほっ……! い、痛ぇ……」
きらり「にょわー! Pちゃんホッペにあざできてる! よしよし☆」ナデナデ
P「お前、誰がこれをやったと」
きらり「んんー☆ なーにPちゃん?」
P「……な、なんでもない」
きらり「ヘンなのぅ☆」
P(まずい……まさか、きらりがここまで過激な性格だったとは……)
P(今『キスはやめろ』なんて言ったら、またマウントからひたすら暴行されかねん……)
P「……!!」コクコク
きらり「うきゃー! Pちゃんきらりんスキスキだからお話してくれう☆ はっぴはっぴー☆」
P「ごほっ、ごほっ……! い、痛ぇ……」
きらり「にょわー! Pちゃんホッペにあざできてる! よしよし☆」ナデナデ
P「お前、誰がこれをやったと」
きらり「んんー☆ なーにPちゃん?」
P「……な、なんでもない」
きらり「ヘンなのぅ☆」
P(まずい……まさか、きらりがここまで過激な性格だったとは……)
P(今『キスはやめろ』なんて言ったら、またマウントからひたすら暴行されかねん……)
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 02:07:01.02 ID:OSQTvshU0
P(そうか! きらりには『男は本当は怖い』って認識がないんだ。だから男の俺にでも平然とキスしてくるんだろう)
P(まあ本人がこの強さなら、それもしょうがなかったのかもしれない……)
P(……じゃあ、今後のきらりのことを考えれば、俺が男の怖さを教えてやらなきゃいけないのか)
きらり「ねー早くお話すぅう!」
P「わ、分かった分かった。実は、さっき律子と話してたのはな……」
きらり「うんうん☆」
P「……きらりのことが好きすぎて困る、って話をしてたんだ」
きらり「…………うゅ?」
P「すごく可愛いお前があんなにキスしてくるから、俺もいつからかお前を好きになってしまったんだよ」
P(まあ本人がこの強さなら、それもしょうがなかったのかもしれない……)
P(……じゃあ、今後のきらりのことを考えれば、俺が男の怖さを教えてやらなきゃいけないのか)
きらり「ねー早くお話すぅう!」
P「わ、分かった分かった。実は、さっき律子と話してたのはな……」
きらり「うんうん☆」
P「……きらりのことが好きすぎて困る、って話をしてたんだ」
きらり「…………うゅ?」
P「すごく可愛いお前があんなにキスしてくるから、俺もいつからかお前を好きになってしまったんだよ」
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 02:13:14.60 ID:OSQTvshU0
P「最近ではもっと工ッチなこともしたいと考えるようになってきた」
きらり「工ッチ……」
P「ああ。ぶっちゃけるとお前を滅茶苦茶に犯してやりたいと思ってるよ。今この瞬間にでもな」
きらり「にょわっ!?」
P「ステージで歌って踊れる諸星きらりは、ベッドの上じゃどんな風に歌って踊ってくれるんだろうなあ、げへへへへ」
きらり「にゅ……Pちゃん…………」
P「ぐふふ、後悔しても遅いぞ。お前がやたらキスしてきたのが悪いんだからな!」
P(……これでいい。俺は嫌われるかもしれないけど、男が怖いってイメージは付いただろう)
P(あー……でも正直なところ、きらりのキスが無くなると寂しいだろうなあ……)
きらり「工ッチ……」
P「ああ。ぶっちゃけるとお前を滅茶苦茶に犯してやりたいと思ってるよ。今この瞬間にでもな」
きらり「にょわっ!?」
P「ステージで歌って踊れる諸星きらりは、ベッドの上じゃどんな風に歌って踊ってくれるんだろうなあ、げへへへへ」
きらり「にゅ……Pちゃん…………」
P「ぐふふ、後悔しても遅いぞ。お前がやたらキスしてきたのが悪いんだからな!」
P(……これでいい。俺は嫌われるかもしれないけど、男が怖いってイメージは付いただろう)
P(あー……でも正直なところ、きらりのキスが無くなると寂しいだろうなあ……)
70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 02:20:05.42 ID:OSQTvshU0
きらり「…………んとに……」
P「ん?」
きらり「……ほんとに、Pちゃん……きらりと、ハピハピしたい……?」
P「!?」
きらり「きらり、Pちゃんきゅんきゅんさせちゃった☆ でもきらりもすっごいきゅんきゅん……☆」
P「え……え……?」
きらり「きらりんのきゅんきゅんぱわーで、Pちゃんの心も体もスッキリさせちゃうぅ☆」
P「いや、あの」
きらり「Pちゃんすたんばーっ☆」
P「スタンバイじゃない! ちょ、ちょっ、アッー!」
P「ん?」
きらり「……ほんとに、Pちゃん……きらりと、ハピハピしたい……?」
P「!?」
きらり「きらり、Pちゃんきゅんきゅんさせちゃった☆ でもきらりもすっごいきゅんきゅん……☆」
P「え……え……?」
きらり「きらりんのきゅんきゅんぱわーで、Pちゃんの心も体もスッキリさせちゃうぅ☆」
P「いや、あの」
きらり「Pちゃんすたんばーっ☆」
P「スタンバイじゃない! ちょ、ちょっ、アッー!」
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 02:26:58.86 ID:OSQTvshU0
2時間後―――
きらり「Pちゃん、おまたがひりひりすぅう」
P「うう……無理やり襲われた……」メソメソ
きらり「でもPちゃんハピハピならきらりんたのすぃよ☆ PちゃんのPちゃんぱわふるぱわふる☆」
P「いや、俺は……」
きらり「きらりんぱわー☆」
ゴッ!
P「ごふっ! き、気持ち良かったです! いっぱい出してごめんなさい!」
きらり「うきゃーうきゃー! Pちゃんハピハピしてう☆」
P「はい、ハピハピです!」
P(俺は担当アイドルに事務所で犯されて感想を強制されるプロデューサーです。なにこれ死にたい)
きらり「Pちゃん、おまたがひりひりすぅう」
P「うう……無理やり襲われた……」メソメソ
きらり「でもPちゃんハピハピならきらりんたのすぃよ☆ PちゃんのPちゃんぱわふるぱわふる☆」
P「いや、俺は……」
きらり「きらりんぱわー☆」
ゴッ!
P「ごふっ! き、気持ち良かったです! いっぱい出してごめんなさい!」
きらり「うきゃーうきゃー! Pちゃんハピハピしてう☆」
P「はい、ハピハピです!」
P(俺は担当アイドルに事務所で犯されて感想を強制されるプロデューサーです。なにこれ死にたい)
88: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 02:35:32.14 ID:OSQTvshU0
二週間後―――
きらり「Pちゃんおっすおっす! 今日もおにゃーしゃー☆」
P「ああ、こっちこそよろしく」
きらり「にゃは☆ それでぇ今日もハピハピすぅう?」
P「しない、って言ったらどうなるんだ?」
きらり「きらりんぱわー☆」
P「……でも、今日こそはゴム付けて」
きらり「Pちゃん。きらりんぱわー☆」
P「……うん、どうせ聞き入れてもらえないって分かってたけどな……」
きらり「いっぱい子供つくるー! きらりんもがんばるにぃ☆」
P「それよりアイドル活動を頑張ってほしい……」
きらり「Pちゃんおっすおっす! 今日もおにゃーしゃー☆」
P「ああ、こっちこそよろしく」
きらり「にゃは☆ それでぇ今日もハピハピすぅう?」
P「しない、って言ったらどうなるんだ?」
きらり「きらりんぱわー☆」
P「……でも、今日こそはゴム付けて」
きらり「Pちゃん。きらりんぱわー☆」
P「……うん、どうせ聞き入れてもらえないって分かってたけどな……」
きらり「いっぱい子供つくるー! きらりんもがんばるにぃ☆」
P「それよりアイドル活動を頑張ってほしい……」
94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 02:42:41.93 ID:OSQTvshU0
P「そういえば、きらり」
きらり「にゅ?」
P「俺、この間お前が好きだって言っただろ。あれ、あながち嘘ってわけでもないんだ」
きらり「にょわっ……!」
P「だから、こういう関係になれたのも、過程は別としてそんなに嫌でもないっていうか……」
きらり「あは……Pちゃんズルい、きらりんニヤニヤすぅ……☆」
P「で、だな」
きらり「んぅ」
P「俺、お前から『好き』って一言も聞いてないんだけど」
きらり「ぴっ!?」
きらり「にゅ?」
P「俺、この間お前が好きだって言っただろ。あれ、あながち嘘ってわけでもないんだ」
きらり「にょわっ……!」
P「だから、こういう関係になれたのも、過程は別としてそんなに嫌でもないっていうか……」
きらり「あは……Pちゃんズルい、きらりんニヤニヤすぅ……☆」
P「で、だな」
きらり「んぅ」
P「俺、お前から『好き』って一言も聞いてないんだけど」
きらり「ぴっ!?」
100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 02:48:19.40 ID:OSQTvshU0
きらり「そそそそんなことないうぅぅ☆」
P「そうか? 『きゅんきゅん』とか『ずっきゅん』とかで誤魔化してるよな?」
きらり「んにぃ!?」
P「ほら……俺と子供作るんだろ。一生養ってやるから、一回くらい『好き』って言ってくれ」
きらり「うきゃー! Pちゃん、きっ、きらりんぱわーするよ☆」
P「これだけは譲らん。俺が言ったのにお前が言わないのは不公平だ」
きらり「あぅ……」
P「さあ。さあさあ!」
きらり「…………」
P「そうか? 『きゅんきゅん』とか『ずっきゅん』とかで誤魔化してるよな?」
きらり「んにぃ!?」
P「ほら……俺と子供作るんだろ。一生養ってやるから、一回くらい『好き』って言ってくれ」
きらり「うきゃー! Pちゃん、きっ、きらりんぱわーするよ☆」
P「これだけは譲らん。俺が言ったのにお前が言わないのは不公平だ」
きらり「あぅ……」
P「さあ。さあさあ!」
きらり「…………」
103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 02:54:18.71 ID:OSQTvshU0
きらり「…………」
きらり「………………スキ」
P「あぁ~? 聞こえんなぁ~?」
きらり「~~~っ好き好き好き好き、Pちゃん大好き! ずっとずぅっと一緒にいるぅう///」
ガバッ
P「うおわっ!」
きらり「うぇへへ……ばっちし言っちゃった☆」
P「それで、なんで押し倒すんだ。もしかしてお前、照れ隠――」
きらり「Pちゃんおだまり☆ ハピハピすぅう☆」
チュウウウウウウゥゥゥゥ
P「んむ~~!!」
きらり「………………スキ」
P「あぁ~? 聞こえんなぁ~?」
きらり「~~~っ好き好き好き好き、Pちゃん大好き! ずっとずぅっと一緒にいるぅう///」
ガバッ
P「うおわっ!」
きらり「うぇへへ……ばっちし言っちゃった☆」
P「それで、なんで押し倒すんだ。もしかしてお前、照れ隠――」
きらり「Pちゃんおだまり☆ ハピハピすぅう☆」
チュウウウウウウゥゥゥゥ
P「んむ~~!!」
108: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 03:05:02.70 ID:OSQTvshU0
15年後―――
娘A(190cm)「今日は765の人とお仕事すぅ☆」
娘B(200cm)「にゃは☆ おーごしょの千早さんにごあいさつーぅ!」
娘C(210cm)「みんなできらりんあたーっく☆」
あの時できた子供たちは、気が付けばみんな立派に成長していた。立派すぎるほどに。
当時のきらりを上回るスピードで成長したこの子たちは、
気が付けばスラムダンクの赤木やアイシールドの峨王にも見劣りしない身長になっていた。
当然だがパワーも親譲りで、親と子供で簡単にできる力比べ、腕相撲でも俺は勝てた試しがない。
きらり「あなたーひさしぶりにハピハピすぅう☆」
P「お前30代にもなってまだその喋り方って」
きらり「きらりんぱわー☆」
ゴッ!
終わり。
娘A(190cm)「今日は765の人とお仕事すぅ☆」
娘B(200cm)「にゃは☆ おーごしょの千早さんにごあいさつーぅ!」
娘C(210cm)「みんなできらりんあたーっく☆」
あの時できた子供たちは、気が付けばみんな立派に成長していた。立派すぎるほどに。
当時のきらりを上回るスピードで成長したこの子たちは、
気が付けばスラムダンクの赤木やアイシールドの峨王にも見劣りしない身長になっていた。
当然だがパワーも親譲りで、親と子供で簡単にできる力比べ、腕相撲でも俺は勝てた試しがない。
きらり「あなたーひさしぶりにハピハピすぅう☆」
P「お前30代にもなってまだその喋り方って」
きらり「きらりんぱわー☆」
ゴッ!
終わり。
110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 03:05:52.55 ID:cE+Mw3TN0
おつぅ☆
109: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 03:05:47.01 ID:oD0bx80h0
もうちょっと頑張れば一家でバレーチーム作れそうだなw
111: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 03:06:05.95 ID:O9WZm3L+0
おつ
きらりの血が強すぎるだろw
きらりの血が強すぎるだろw
112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 03:06:32.24 ID:Y4g42dm00
乙きらりん
背の高い娘っていいよね
背の高い娘っていいよね
113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 03:07:07.89 ID:oD0bx80h0
たいそうおつであった
きらりんはかわいいなぁ
きらりんはかわいいなぁ
114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 03:09:23.89 ID:C2d8lulAO
乙
この血の強さならいずれ日本人の体格は世界最高レベルになるだろう
この血の強さならいずれ日本人の体格は世界最高レベルになるだろう
119: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 03:26:23.65 ID:SDRd3LRgi
15年後ってことは娘は15,14,13歳ってことだよな……
まだまだ背が伸びる可能性があるな……
おっつおっつ
まだまだ背が伸びる可能性があるな……
おっつおっつ
121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/05/15(火) 05:07:26.77 ID:TqGL1cVCi
何か仕事とかどうでもよくなるな乙
引用元: P「きらりがめっちゃキスしてくる」
阿武隈「大切な人に大切な想いを」
2019-06-30
1: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:03:32.73 ID:j4/QeCk1o
ビスマルク「提督。そのカードの束は一体なにかしら?」
提督「これか? みんなに渡そうと思ってたんだ」
ビスマルク「これは、メッセージ?」
蒼龍「あ、私にもですか?」
提督「ああ、日ごろの感謝を伝えるには、いい機会だと思ってね」
榛名「わあ、ありがとうございます提督」
蒼龍「あ、これ一人一人内容違うんだ……まさかこれ全員分作ったの?」
提督「一応ね」
榛名「全員って、百五十人超えてるのですけど……」
ビスマルク「日頃忙しそうにしているのに、そういうところ無駄にマメね」
提督「毎日少しずつ作っておけば、そこまで大変でもないさ」
榛名「あれ? でも提督、今日のバレンタインデーは女性が男性にチョコを贈る日なのではないのですか?」
ビスマルク「そうでもないわよ? 少なくてもドイツでは違った風習があるわね」
榛名「ビスマルクさん、ドイツでもバレンタインはあるのですか?」
ビスマルク「あるわよ。あまり歴史は深くないけどね」
ビスマルク「私の国では、日本とは違って男性が女性に花束を贈ることが多いの」
榛名「なるほど、同じ行事でも国によって色々違ったりするんですね。面白いです」
ビスマルク「それに、あくまで恋人同士でしか贈らないのよ。付き合ってない人に贈ることはないのよね」
蒼龍「へえ、知らずにやったら大変なことになりそう」
ビスマルク「最初に、日本で義理でチョコ渡している女性を見たときはびっくりしたわ。榛名の言う通り、その国の風習というものがあって興味深いわよね」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1455426212
提督「これか? みんなに渡そうと思ってたんだ」
ビスマルク「これは、メッセージ?」
蒼龍「あ、私にもですか?」
提督「ああ、日ごろの感謝を伝えるには、いい機会だと思ってね」
榛名「わあ、ありがとうございます提督」
蒼龍「あ、これ一人一人内容違うんだ……まさかこれ全員分作ったの?」
提督「一応ね」
榛名「全員って、百五十人超えてるのですけど……」
ビスマルク「日頃忙しそうにしているのに、そういうところ無駄にマメね」
提督「毎日少しずつ作っておけば、そこまで大変でもないさ」
榛名「あれ? でも提督、今日のバレンタインデーは女性が男性にチョコを贈る日なのではないのですか?」
ビスマルク「そうでもないわよ? 少なくてもドイツでは違った風習があるわね」
榛名「ビスマルクさん、ドイツでもバレンタインはあるのですか?」
ビスマルク「あるわよ。あまり歴史は深くないけどね」
ビスマルク「私の国では、日本とは違って男性が女性に花束を贈ることが多いの」
榛名「なるほど、同じ行事でも国によって色々違ったりするんですね。面白いです」
ビスマルク「それに、あくまで恋人同士でしか贈らないのよ。付き合ってない人に贈ることはないのよね」
蒼龍「へえ、知らずにやったら大変なことになりそう」
ビスマルク「最初に、日本で義理でチョコ渡している女性を見たときはびっくりしたわ。榛名の言う通り、その国の風習というものがあって興味深いわよね」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1455426212
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2: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:04:20.58 ID:j4/QeCk1o
提督「まあ、ドイツとかでも違ったことやっているんだ。この鎮守府内だけでやるなら、別に従来のやり方にこだわることもないだろう」
蒼龍「約一名以外、貰える当てありませんもんね提督」
提督「いや、貰えると決まったわけじゃないぞ」
提督「それに、貰えたとしたらその一人いれば十分幸せだ」
ビスマルク「はいはい、ご馳走様」
蒼龍「まあ義理ならあげてもいいかなーって思いましたけど、やっぱりあの子に失礼だし」
榛名「ふふっ、でも提督も、お相手さんも日頃から仲睦(むつ)まじくて、ちょっぴり羨ましいです」
蒼龍「まあ仲悪いよりはよっぽどいいじゃない?」
ビスマルク「そうね。いつまでもいるとお邪魔になって、馬に蹴られかねないわね。私達もお暇しましょうか」
蒼龍「そうですね。純な子ですから、私達いると渡せないでしょうし」
榛名「はい、お二人のお邪魔をするわけにはいきませんね」
提督「おい待て三人とも、顔が笑ってるぞ」
ビスマルク「そんなわけないじゃない」
蒼龍「ええ、提督の思い込みです」
榛名「え、えっと……末永くお幸せに?」
蒼龍「榛名さん、それ違う……あれ? ある意味合ってるのかな?」
ビスマルク「使う場所が違うと言う意味では、間違っているわね」
榛名「し、失礼しました! 榛名これにて失礼しますね」
ビスマルク「あ、榛名!? もう……私達もこれで失礼するわ」
蒼龍「それじゃあね、提督」
提督「ああ、また後で」
蒼龍「約一名以外、貰える当てありませんもんね提督」
提督「いや、貰えると決まったわけじゃないぞ」
提督「それに、貰えたとしたらその一人いれば十分幸せだ」
ビスマルク「はいはい、ご馳走様」
蒼龍「まあ義理ならあげてもいいかなーって思いましたけど、やっぱりあの子に失礼だし」
榛名「ふふっ、でも提督も、お相手さんも日頃から仲睦(むつ)まじくて、ちょっぴり羨ましいです」
蒼龍「まあ仲悪いよりはよっぽどいいじゃない?」
ビスマルク「そうね。いつまでもいるとお邪魔になって、馬に蹴られかねないわね。私達もお暇しましょうか」
蒼龍「そうですね。純な子ですから、私達いると渡せないでしょうし」
榛名「はい、お二人のお邪魔をするわけにはいきませんね」
提督「おい待て三人とも、顔が笑ってるぞ」
ビスマルク「そんなわけないじゃない」
蒼龍「ええ、提督の思い込みです」
榛名「え、えっと……末永くお幸せに?」
蒼龍「榛名さん、それ違う……あれ? ある意味合ってるのかな?」
ビスマルク「使う場所が違うと言う意味では、間違っているわね」
榛名「し、失礼しました! 榛名これにて失礼しますね」
ビスマルク「あ、榛名!? もう……私達もこれで失礼するわ」
蒼龍「それじゃあね、提督」
提督「ああ、また後で」
3: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:05:08.32 ID:j4/QeCk1o
――コンコン。
阿武隈「て、提督……阿武隈です。その……入ってもよろしいでしょうか?」
提督「もちろんだ。遠慮しなくてもいいよ」
阿武隈「は、はい……失礼しますね」
ガチャ。
阿武隈「提督、おはようございます」
提督「ああ、おはよう。今日もいい天気だな」
提督「けど少し肌寒いな。阿武隈、風邪とか引かないように体には気を付けてくれ」
阿武隈「なんですかそれ。子供じゃないんですよ、もう」
提督「ははっ、悪い悪い。ちょっと場を和ませようと思ったんだ……その」
提督「柄にもなく緊張してしまってな。阿武隈に贈りたいものがあるんだ」
阿武隈「あたしに……? 提督がですが? けど今日は……」
提督「ああ……別に私から贈り物をしても構わないだろう?」
阿武隈「まあ、たしかに外国ではそうかもしれませんけど……」
阿武隈「……あ!? え、えっと今のはその、ちが……いえ決して違いませんけど、その……!」
提督「ほら、落ち着け」
阿武隈「うう……ご、ごめんなさい。え、えっとその……」
提督「はは、そうやって慌てる阿武隈もかわいいな」
阿武隈「かわ……!?」
提督(顔真っ赤だな……まあそういう私も顔が熱いが)
阿武隈「て、提督……阿武隈です。その……入ってもよろしいでしょうか?」
提督「もちろんだ。遠慮しなくてもいいよ」
阿武隈「は、はい……失礼しますね」
ガチャ。
阿武隈「提督、おはようございます」
提督「ああ、おはよう。今日もいい天気だな」
提督「けど少し肌寒いな。阿武隈、風邪とか引かないように体には気を付けてくれ」
阿武隈「なんですかそれ。子供じゃないんですよ、もう」
提督「ははっ、悪い悪い。ちょっと場を和ませようと思ったんだ……その」
提督「柄にもなく緊張してしまってな。阿武隈に贈りたいものがあるんだ」
阿武隈「あたしに……? 提督がですが? けど今日は……」
提督「ああ……別に私から贈り物をしても構わないだろう?」
阿武隈「まあ、たしかに外国ではそうかもしれませんけど……」
阿武隈「……あ!? え、えっと今のはその、ちが……いえ決して違いませんけど、その……!」
提督「ほら、落ち着け」
阿武隈「うう……ご、ごめんなさい。え、えっとその……」
提督「はは、そうやって慌てる阿武隈もかわいいな」
阿武隈「かわ……!?」
提督(顔真っ赤だな……まあそういう私も顔が熱いが)
4: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:05:43.61 ID:j4/QeCk1o
提督「それで、阿武隈に贈りたいものは、これなんだ」
阿武隈「ふえ……? こ、これってメッセージカードと……バラ?」
提督「私の素直な気持ちだ。受け取って欲しい」
阿武隈「赤いバラ……十一本……て、てーとく……これって」
提督「阿武隈が思ってることで間違いない」
阿武隈「あ……そ、そのありがとうございます。てーとく……」
阿武隈「え、えっと……」
阿武隈「あたしがあげるはずだったのに、先越されちゃいました。てーとくはずるいです」ぼそっ
提督「どうしたんだ?」
阿武隈「ふえ!? そ、そのっ、あたしも提督に渡したいものがあるんです!」
提督「私にか? それは嬉しいな」
阿武隈「あ、あまり期待されても、困るんですけど……」
阿武隈「こ、これです! ちょ、チョコレートです……」
阿武隈「てーとく……今年は手作りで作ってみました」
提督「阿武隈の手作りか……すごく嬉しいよ」
阿武隈「……去年は、手作りのものは渡せませんでしたから」
阿武隈「その……勇気がなかったんです。去年はまだ……こ、恋人同士じゃなかったですし」
阿武隈「提督にとって、迷惑になるんじゃないかって思ったりして……」
提督「あまり気にしないでくれ。私は阿武隈に貰えたこと自体が嬉しかったよ」
阿武隈「ありがとうございます……そう言ってくれると、嬉しいです」
阿武隈「けど、もうちょっと勇気を出していれば……去年も手作りのものを渡せたのかなって」
提督「だから、そこまで想ってくれるだけで十分だ」
阿武隈「ふえ……? こ、これってメッセージカードと……バラ?」
提督「私の素直な気持ちだ。受け取って欲しい」
阿武隈「赤いバラ……十一本……て、てーとく……これって」
提督「阿武隈が思ってることで間違いない」
阿武隈「あ……そ、そのありがとうございます。てーとく……」
阿武隈「え、えっと……」
阿武隈「あたしがあげるはずだったのに、先越されちゃいました。てーとくはずるいです」ぼそっ
提督「どうしたんだ?」
阿武隈「ふえ!? そ、そのっ、あたしも提督に渡したいものがあるんです!」
提督「私にか? それは嬉しいな」
阿武隈「あ、あまり期待されても、困るんですけど……」
阿武隈「こ、これです! ちょ、チョコレートです……」
阿武隈「てーとく……今年は手作りで作ってみました」
提督「阿武隈の手作りか……すごく嬉しいよ」
阿武隈「……去年は、手作りのものは渡せませんでしたから」
阿武隈「その……勇気がなかったんです。去年はまだ……こ、恋人同士じゃなかったですし」
阿武隈「提督にとって、迷惑になるんじゃないかって思ったりして……」
提督「あまり気にしないでくれ。私は阿武隈に貰えたこと自体が嬉しかったよ」
阿武隈「ありがとうございます……そう言ってくれると、嬉しいです」
阿武隈「けど、もうちょっと勇気を出していれば……去年も手作りのものを渡せたのかなって」
提督「だから、そこまで想ってくれるだけで十分だ」
5: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:06:41.33 ID:j4/QeCk1o
阿武隈「ううん……違うの。想いは、時に形にして伝えないと、ダメなんです」
阿武隈「想っているだけじゃ、その人に伝わりませんから」
阿武隈「そうしてすれ違ったりするのは、とっても悲しいじゃないですか」
阿武隈「だから、今年は勇気を出せて良かったです」
提督「……ありがとう。勇気を出して、伝えてくれて」
提督「私も阿武隈に渡せて良かったよ」
阿武隈「はい、提督。ありがとうございます」
阿武隈「皆のお陰ですね」
提督「皆の?」
阿武隈「えっと……恥ずかしいんですけど。提督にチョコを作ろうと思っていたんですけど、踏み出せないままでいまして」
阿武隈「由良お姉ちゃんや、五十鈴お姉ちゃんが励ましてくれたんです」
提督「そうなのか。なんだかんだで阿武隈に優しいお姉ちゃん達だな」
阿武隈「はい。それと、電ちゃんや磯風ちゃん達がチョコの作り方を教えて欲しいから、一緒に作ろうって来たんです」
阿武隈「けど、それはあたしがチョコを作るきっかけ作りだったような気がします……」
提督「電達までか。阿武隈は慕われているな」
阿武隈「そ、そんなことないと思いますけど……けど、ありがたかったです」
阿武隈「お姉ちゃんや電ちゃん達がいなければ、今年も勇気が出せなかったかもしれませんから」
阿武隈「そ、その……提督。た、食べてもらってもいいですか?」
提督「それじゃあありがたく頂こうかな……綺麗なハート型で食べるのもったいない気もするな」
阿武隈「は、恥ずかしいから早く食べてくださいよぉ……」
提督「じゃあなんでこんな形にしたのかな?」
阿武隈「むー……き、訊かないでください」
阿武隈「想っているだけじゃ、その人に伝わりませんから」
阿武隈「そうしてすれ違ったりするのは、とっても悲しいじゃないですか」
阿武隈「だから、今年は勇気を出せて良かったです」
提督「……ありがとう。勇気を出して、伝えてくれて」
提督「私も阿武隈に渡せて良かったよ」
阿武隈「はい、提督。ありがとうございます」
阿武隈「皆のお陰ですね」
提督「皆の?」
阿武隈「えっと……恥ずかしいんですけど。提督にチョコを作ろうと思っていたんですけど、踏み出せないままでいまして」
阿武隈「由良お姉ちゃんや、五十鈴お姉ちゃんが励ましてくれたんです」
提督「そうなのか。なんだかんだで阿武隈に優しいお姉ちゃん達だな」
阿武隈「はい。それと、電ちゃんや磯風ちゃん達がチョコの作り方を教えて欲しいから、一緒に作ろうって来たんです」
阿武隈「けど、それはあたしがチョコを作るきっかけ作りだったような気がします……」
提督「電達までか。阿武隈は慕われているな」
阿武隈「そ、そんなことないと思いますけど……けど、ありがたかったです」
阿武隈「お姉ちゃんや電ちゃん達がいなければ、今年も勇気が出せなかったかもしれませんから」
阿武隈「そ、その……提督。た、食べてもらってもいいですか?」
提督「それじゃあありがたく頂こうかな……綺麗なハート型で食べるのもったいない気もするな」
阿武隈「は、恥ずかしいから早く食べてくださいよぉ……」
提督「じゃあなんでこんな形にしたのかな?」
阿武隈「むー……き、訊かないでください」
6: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:08:36.21 ID:j4/QeCk1o
提督「あはは、悪い悪い。それじゃあ頂くよ」
阿武隈「は、はい……どうぞ」
提督「……もぐ」
阿武隈「どうでしょうか……? あたし的にはOKなんですけど……」
提督「……おいしいな。甘すぎず、だけど苦いわけじゃない。なんというか、爽やかな甘さというか」
提督「あまり上手く言えないけど、すごくおいしいよ」
阿武隈「よ、良かった……そんなことないです。おいしいって言ってくれただけで、それですごく嬉しいです」
提督「阿武隈らしい優しい味だな」
阿武隈「なに言ってるんですかもう」
提督「しかし……本当においしいな。絶妙に私の好みをついた味というか」
阿武隈「え、えっと……てーとくの好みは日々勉強してますから」
阿武隈「あたしが作った料理を食べてるときに、どれが好きだとか、こういう時はなにを食べたいかって……」
提督「そうなのか……? まったく知らなかった」
阿武隈「……迷惑でしたでしょうか?」
提督「そんなわけないだろう。そこまで気にかけてくれて、すごく嬉しいよ」
阿武隈「そうかな? えへへ、良かったです。これからも頑張りますから、はい」
提督「あんまり無理しなくても良いぞ。今でも十分過ぎるほど阿武隈の料理はおいしいし、いつも楽しみにしてるんだから」
提督「いつもありがとう、阿武隈」
阿武隈「あ、えっと……ど、どういたしまして。そこまで言われたら、ますます張り切りたくなるじゃないですか。もう」
提督「これ以上頑張られたら、私の立つ瀬がなくなるんだが」
阿武隈「そんなことないですって」
阿武隈「は、はい……どうぞ」
提督「……もぐ」
阿武隈「どうでしょうか……? あたし的にはOKなんですけど……」
提督「……おいしいな。甘すぎず、だけど苦いわけじゃない。なんというか、爽やかな甘さというか」
提督「あまり上手く言えないけど、すごくおいしいよ」
阿武隈「よ、良かった……そんなことないです。おいしいって言ってくれただけで、それですごく嬉しいです」
提督「阿武隈らしい優しい味だな」
阿武隈「なに言ってるんですかもう」
提督「しかし……本当においしいな。絶妙に私の好みをついた味というか」
阿武隈「え、えっと……てーとくの好みは日々勉強してますから」
阿武隈「あたしが作った料理を食べてるときに、どれが好きだとか、こういう時はなにを食べたいかって……」
提督「そうなのか……? まったく知らなかった」
阿武隈「……迷惑でしたでしょうか?」
提督「そんなわけないだろう。そこまで気にかけてくれて、すごく嬉しいよ」
阿武隈「そうかな? えへへ、良かったです。これからも頑張りますから、はい」
提督「あんまり無理しなくても良いぞ。今でも十分過ぎるほど阿武隈の料理はおいしいし、いつも楽しみにしてるんだから」
提督「いつもありがとう、阿武隈」
阿武隈「あ、えっと……ど、どういたしまして。そこまで言われたら、ますます張り切りたくなるじゃないですか。もう」
提督「これ以上頑張られたら、私の立つ瀬がなくなるんだが」
阿武隈「そんなことないですって」
7: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:09:25.17 ID:j4/QeCk1o
提督(しかし、日に日に阿武隈の手料理を楽しみになってきたような気がしたと思ったら)
提督(もちろん阿武隈もなにかと忙しいから、そう頻繁というわけでないが。だからこそなのか、余計にそう感じる)
提督(……ん? もしかして、私は既に阿武隈に胃袋を握られているのか?)
阿武隈「提督? どうしました?」
提督「あ、いやなんでもない」
提督(……しかもそれが悪くないと思ってしまっている。どうやら、自分で思っている以上に私はこの子に惚れているらしい)
提督(だが、このままやられっぱなしというのも悔しい気がするな)
提督「阿武隈、さっきの話なんだが」
阿武隈「さっきの? なんでしょうか?」
提督「想いは形にして伝えないと、ダメって奴だ」
阿武隈「あ……そ、それがどうしたんですか?」
提督「バラを渡したけど、はっきりと言葉にして伝えないとって思ったんだ」
阿武隈「ふえ……? ふええぇ!?」
提督「落ち着いて聞いてくれ」
阿武隈「落ち着けって、あのその……はい」
提督「阿武隈、私はあなた一人だけを愛している」
阿武隈「はい……あたしもです。提督……あたしも、愛しています。あたしには、あなただけです」
阿武隈「……うわあぁ。すっごく恥ずかしいです」
提督「それはお互い様だな」
阿武隈「てーとくが変なことするからじゃないですか。あたしの方が絶対恥ずかしいですっ」
提督「ははっ、悪かった。けど、どうしても伝えないとって思ってな」
阿武隈「もう。本当にずるいです。てーとくには本当に敵わないじゃないですか……」
阿武隈「けど幸せです、ちゃんと伝えることができて」
阿武隈「大切な人に、大切な想いを」
提督(もちろん阿武隈もなにかと忙しいから、そう頻繁というわけでないが。だからこそなのか、余計にそう感じる)
提督(……ん? もしかして、私は既に阿武隈に胃袋を握られているのか?)
阿武隈「提督? どうしました?」
提督「あ、いやなんでもない」
提督(……しかもそれが悪くないと思ってしまっている。どうやら、自分で思っている以上に私はこの子に惚れているらしい)
提督(だが、このままやられっぱなしというのも悔しい気がするな)
提督「阿武隈、さっきの話なんだが」
阿武隈「さっきの? なんでしょうか?」
提督「想いは形にして伝えないと、ダメって奴だ」
阿武隈「あ……そ、それがどうしたんですか?」
提督「バラを渡したけど、はっきりと言葉にして伝えないとって思ったんだ」
阿武隈「ふえ……? ふええぇ!?」
提督「落ち着いて聞いてくれ」
阿武隈「落ち着けって、あのその……はい」
提督「阿武隈、私はあなた一人だけを愛している」
阿武隈「はい……あたしもです。提督……あたしも、愛しています。あたしには、あなただけです」
阿武隈「……うわあぁ。すっごく恥ずかしいです」
提督「それはお互い様だな」
阿武隈「てーとくが変なことするからじゃないですか。あたしの方が絶対恥ずかしいですっ」
提督「ははっ、悪かった。けど、どうしても伝えないとって思ってな」
阿武隈「もう。本当にずるいです。てーとくには本当に敵わないじゃないですか……」
阿武隈「けど幸せです、ちゃんと伝えることができて」
阿武隈「大切な人に、大切な想いを」
8: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:10:11.31 ID:j4/QeCk1o
おまけ
朝雲「や、やっぱり人になると艦のときと同じ感覚で航海できないわね」
山雲「そうねー。山雲もー。全然進みたい方向とは違うところに行っちゃうわねー」
朝雲「あれ? わ、たっ、たたたたっ……!」
山雲「あらー? そっちじゃないわー? おかしいわねー?」
電「二人とも危ないのです!? 一回止まるのです!」
朝雲「と、止まるってどうやって!?」
山雲「こうかしら? あれー? ますます速くなっていくわねー? どうすればいいのかしらー?」
電「は、はわわわ!?」
陽炎「ちょ、なんでこっち向かってくるのよ!?」
朝雲「ごめんどいてぇーっ!?」
陽炎「急に言われてもー!?」
鬼怒「うわっ!? 山雲ちゃんが猛スピードで突っ込んでくるー!?」
山雲「あららー? 鬼怒さんがすぐ前にいるわー? しかもどんどん大きくなってくるわねー。不思議ねー」
鬼怒「暢気に言ってる場合じゃなーい!?」
陽炎「うあああああぁ!?」
鬼怒「衝突するー!?」
阿武隈「間に合って!」バッ!
電「なのです!」バッ!
朝雲「きゃっ!?」
バシャーン!
朝雲「いったー!? ……あれ? あんまり痛くない?」
山雲「あらー? 思ったよりショックが小さいわねー。こんなこともあるのねー」
電「ま、間に合ったのです……」
阿武隈「ふ、ふう……間一髪」
暁「電! 阿武隈さん、大丈夫!?」
阿武隈「はい、問題ありません」
電「電も問題ないのです」
朝雲「や、やっぱり人になると艦のときと同じ感覚で航海できないわね」
山雲「そうねー。山雲もー。全然進みたい方向とは違うところに行っちゃうわねー」
朝雲「あれ? わ、たっ、たたたたっ……!」
山雲「あらー? そっちじゃないわー? おかしいわねー?」
電「二人とも危ないのです!? 一回止まるのです!」
朝雲「と、止まるってどうやって!?」
山雲「こうかしら? あれー? ますます速くなっていくわねー? どうすればいいのかしらー?」
電「は、はわわわ!?」
陽炎「ちょ、なんでこっち向かってくるのよ!?」
朝雲「ごめんどいてぇーっ!?」
陽炎「急に言われてもー!?」
鬼怒「うわっ!? 山雲ちゃんが猛スピードで突っ込んでくるー!?」
山雲「あららー? 鬼怒さんがすぐ前にいるわー? しかもどんどん大きくなってくるわねー。不思議ねー」
鬼怒「暢気に言ってる場合じゃなーい!?」
陽炎「うあああああぁ!?」
鬼怒「衝突するー!?」
阿武隈「間に合って!」バッ!
電「なのです!」バッ!
朝雲「きゃっ!?」
バシャーン!
朝雲「いったー!? ……あれ? あんまり痛くない?」
山雲「あらー? 思ったよりショックが小さいわねー。こんなこともあるのねー」
電「ま、間に合ったのです……」
阿武隈「ふ、ふう……間一髪」
暁「電! 阿武隈さん、大丈夫!?」
阿武隈「はい、問題ありません」
電「電も問題ないのです」
9: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:11:06.10 ID:j4/QeCk1o
朝雲「電さんが止めてくれたの?」
山雲「もしかしてー。阿武隈さんが上手く抱き留めてくれたのかしらー?」
電「な、なんとか助かって良かったのです」
阿武隈「下手すれば、余計に大惨事でしたけど、なんとかなって良かったです」
朝雲「……あの速度で突っ込んできたあたし達を、あそこまで軽い衝撃で収まる様に抱き留めて止めるなんて」
電「結構無茶しましたね……けどあのまま陽炎ちゃん達に突っ込ませるわけにも行かなかったので」
阿武隈「二人とも、怪我はない?」
朝雲「あ、はい。大丈夫です」
山雲「山雲もー。大丈夫ー」
阿武隈「そっか、良かったよ。電ちゃんもありがとうね」
電「大したことじゃないのです。みんな無事で良かったです」
朝雲「そ、その……ごめんなさい。ご迷惑をおかけしました」
山雲「山雲もー。ごめんなさいねー」
阿武隈「ですから、大丈夫です。みんな無事で良かった。えへへ」
電「はい、それがなりよりなのです」
鬼怒「阿武隈、助かったよ。けど、あんまり無理しちゃダメだって。本当心臓に悪いよ!」
陽炎「電もね。そりゃ貴方達二人が練度高いのは知ってるけど、だからって無茶していいことにはならないでしょ」
陽炎「陽炎達も避けることぐらいわけないんだからね」
阿武隈「うん。ごめんねお姉ちゃん、陽炎ちゃん」
電「ごめんなさいなのです……つい体が動いてしまったのです」
朝雲「もう……お陰で二人までグショグショじゃないですか」
阿武隈「これくらいへーきへーき」
電「これくらいへっちゃらなのです」
山雲「もしかしてー。阿武隈さんが上手く抱き留めてくれたのかしらー?」
電「な、なんとか助かって良かったのです」
阿武隈「下手すれば、余計に大惨事でしたけど、なんとかなって良かったです」
朝雲「……あの速度で突っ込んできたあたし達を、あそこまで軽い衝撃で収まる様に抱き留めて止めるなんて」
電「結構無茶しましたね……けどあのまま陽炎ちゃん達に突っ込ませるわけにも行かなかったので」
阿武隈「二人とも、怪我はない?」
朝雲「あ、はい。大丈夫です」
山雲「山雲もー。大丈夫ー」
阿武隈「そっか、良かったよ。電ちゃんもありがとうね」
電「大したことじゃないのです。みんな無事で良かったです」
朝雲「そ、その……ごめんなさい。ご迷惑をおかけしました」
山雲「山雲もー。ごめんなさいねー」
阿武隈「ですから、大丈夫です。みんな無事で良かった。えへへ」
電「はい、それがなりよりなのです」
鬼怒「阿武隈、助かったよ。けど、あんまり無理しちゃダメだって。本当心臓に悪いよ!」
陽炎「電もね。そりゃ貴方達二人が練度高いのは知ってるけど、だからって無茶していいことにはならないでしょ」
陽炎「陽炎達も避けることぐらいわけないんだからね」
阿武隈「うん。ごめんねお姉ちゃん、陽炎ちゃん」
電「ごめんなさいなのです……つい体が動いてしまったのです」
朝雲「もう……お陰で二人までグショグショじゃないですか」
阿武隈「これくらいへーきへーき」
電「これくらいへっちゃらなのです」
10: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:11:38.17 ID:j4/QeCk1o
山雲「……山雲もー。未熟なせいで、みなさんに迷惑をかけてしまったわねー」
朝雲「そうよね……まったくまともに航海もできないなんて、私自身が情けないわ」
阿武隈「二人とも、気を落とさないで」
朝雲「でも……」
阿武隈「最初は、できなくて当たり前なの。できるようになるために、訓練するんだから」
阿武隈「あたしだって、最初はダメダメだったんだから」
鬼怒「あー、たしかにね」
阿武隈「お姉ちゃーん?」
鬼怒「あはは、冗談冗談」
阿武隈「こほん……でも、最初から居た電ちゃんや他の人達に教えてもらって、上達できたんだ」
阿武隈「だから、一緒にがんばろっ! あたしも一緒に付き合うからね」
朝雲「……阿武隈さん。はい、分かりました!」
山雲「そうねー。最初から沈んでたらダメよねー。山雲も、朝雲姉となら一緒に頑張れるわー」
電「電も付き合うのです」
陽炎「こらこら! なに四人だけで盛り上がっているのよ。私も入れてよね!」
鬼怒「そうそう、阿武隈と電ちゃんだけに任せるわけにもいかないでしょ、阿武隈のお姉ちゃんとしてね」
朝雲「そうよね……まったくまともに航海もできないなんて、私自身が情けないわ」
阿武隈「二人とも、気を落とさないで」
朝雲「でも……」
阿武隈「最初は、できなくて当たり前なの。できるようになるために、訓練するんだから」
阿武隈「あたしだって、最初はダメダメだったんだから」
鬼怒「あー、たしかにね」
阿武隈「お姉ちゃーん?」
鬼怒「あはは、冗談冗談」
阿武隈「こほん……でも、最初から居た電ちゃんや他の人達に教えてもらって、上達できたんだ」
阿武隈「だから、一緒にがんばろっ! あたしも一緒に付き合うからね」
朝雲「……阿武隈さん。はい、分かりました!」
山雲「そうねー。最初から沈んでたらダメよねー。山雲も、朝雲姉となら一緒に頑張れるわー」
電「電も付き合うのです」
陽炎「こらこら! なに四人だけで盛り上がっているのよ。私も入れてよね!」
鬼怒「そうそう、阿武隈と電ちゃんだけに任せるわけにもいかないでしょ、阿武隈のお姉ちゃんとしてね」
11: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:12:14.20 ID:j4/QeCk1o
朝雲「みなさん……」
山雲「ありがとうございますー。頑張りますねー」
暁「あ、暁も協力するんだから!」
響「響もいるよ」
若葉「若葉もだ」
雷「雷にも頼っていいのよ!」
谷風「谷風さんにもだよ!」
初春「わらわも少しばかり手伝うとするかのう」
子日「子日もー!」
初霜「皆さん、頑張りましょう!」
磯風「大丈夫、この磯風に任せておけ」
神通「私も……立派な師匠になれるように、微力を尽くしますね」
長良「よし、さっそく訓練しないとね!」
足柄「そうね! 明日の勝利を掴むために! 行くわよー!」
霧島「ふむ……ただ頑張るだけでは効率が悪いですよ。霧島が効率的な訓練をできるよう、考えましょう」
鳥海「霧島さん、私も手伝います」
赤城「私もなにかしら手伝えることがあるなら、是非言ってくださいね」
瑞鶴「まあ、私もできることがあるなら遠慮なく言ってね」
朝雲「多すぎぃ!?」
阿武隈「いつの間にどこからやってきたの!?」
電「なのです!?」
山雲「あらー。急に賑やかになったわねー。楽しそうねー」
朝雲「マイペースねアンタ!?」
山雲「ありがとうございますー。頑張りますねー」
暁「あ、暁も協力するんだから!」
響「響もいるよ」
若葉「若葉もだ」
雷「雷にも頼っていいのよ!」
谷風「谷風さんにもだよ!」
初春「わらわも少しばかり手伝うとするかのう」
子日「子日もー!」
初霜「皆さん、頑張りましょう!」
磯風「大丈夫、この磯風に任せておけ」
神通「私も……立派な師匠になれるように、微力を尽くしますね」
長良「よし、さっそく訓練しないとね!」
足柄「そうね! 明日の勝利を掴むために! 行くわよー!」
霧島「ふむ……ただ頑張るだけでは効率が悪いですよ。霧島が効率的な訓練をできるよう、考えましょう」
鳥海「霧島さん、私も手伝います」
赤城「私もなにかしら手伝えることがあるなら、是非言ってくださいね」
瑞鶴「まあ、私もできることがあるなら遠慮なく言ってね」
朝雲「多すぎぃ!?」
阿武隈「いつの間にどこからやってきたの!?」
電「なのです!?」
山雲「あらー。急に賑やかになったわねー。楽しそうねー」
朝雲「マイペースねアンタ!?」
12: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:12:55.22 ID:j4/QeCk1o
飛龍「まあまあ。この光景も、それに驚く人も、もはや恒例行事よねっ」
五十鈴「いやな恒例行事ね」
長良「楽しくていいじゃない!」
蒼龍「まあ、そうりゅうこと……なんてね」
……しーん。
蒼龍「あれ? みんな、どうしたの?」
響「暁……なんか急に寒くなってきたんだ」
若葉「響もか……若葉もだ」
霧島「大変です! 急激な温度の低下を確認!」
赤城「暖房器具の準備を! 人命にかかわるわ、急いで!」
蒼龍「ひどくない!?」
五十鈴「いやな恒例行事ね」
長良「楽しくていいじゃない!」
蒼龍「まあ、そうりゅうこと……なんてね」
……しーん。
蒼龍「あれ? みんな、どうしたの?」
響「暁……なんか急に寒くなってきたんだ」
若葉「響もか……若葉もだ」
霧島「大変です! 急激な温度の低下を確認!」
赤城「暖房器具の準備を! 人命にかかわるわ、急いで!」
蒼龍「ひどくない!?」
13: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:14:30.42 ID:j4/QeCk1o
熊野「ふふ……提督、賑やかですね」
提督「なんというか……どうしてこんな鎮守府になったのか」
熊野「あら? なにか不満なのかしら?」
提督「いや。全く不満はないぞ。むしろ毎日が楽しくていいじゃないか」
熊野「そうですわね。たまに辟易することもありますが、熊野も良いと思いますわ」
熊野「でも、誰のせいかと言われると……やはり提督や阿武隈さん、電ちゃんとかのお陰ではなくて?」
提督「どうしてそうなるんだ?」
熊野「それは、この鎮守府の中心メンバーが誰かと考えて貰えばいいかと」
熊野「阿武隈さんや電ちゃん、あの方たちの穏やかで優しい雰囲気が、この賑やかな鎮守府を作っていったと思いません?」
熊野「……もちろんそれが全てではありませんけど」
提督「まあ、真っ向から否定はしないが。それだと私は関係ないだろう」
熊野「そんなことありませんわよ? 提督と阿武隈さん、お二人が一緒にいるととっても楽しそうで、とても穏やかな雰囲気ですもの」
提督「そうか?」
熊野「ええ、とっても。それに、阿武隈さんと電ちゃんも仲の良い本当の姉妹みたいで……微笑ましいですわ」
提督「たしかにあの二人を見てると和むな……」
熊野「ですから、これからも提督と阿武隈さんには仲睦まじく居て欲しいですわね」
提督「言われるまでもないよ。けど、ありがとう」
熊野「別に、お礼を言われるようなことはしてませんわよ」
熊野「にしても……今日の阿武隈さんはやけに張り切ってますわね」
熊野「提督、なにか心当たりがありまして?」
提督「さてな」
提督「なんというか……どうしてこんな鎮守府になったのか」
熊野「あら? なにか不満なのかしら?」
提督「いや。全く不満はないぞ。むしろ毎日が楽しくていいじゃないか」
熊野「そうですわね。たまに辟易することもありますが、熊野も良いと思いますわ」
熊野「でも、誰のせいかと言われると……やはり提督や阿武隈さん、電ちゃんとかのお陰ではなくて?」
提督「どうしてそうなるんだ?」
熊野「それは、この鎮守府の中心メンバーが誰かと考えて貰えばいいかと」
熊野「阿武隈さんや電ちゃん、あの方たちの穏やかで優しい雰囲気が、この賑やかな鎮守府を作っていったと思いません?」
熊野「……もちろんそれが全てではありませんけど」
提督「まあ、真っ向から否定はしないが。それだと私は関係ないだろう」
熊野「そんなことありませんわよ? 提督と阿武隈さん、お二人が一緒にいるととっても楽しそうで、とても穏やかな雰囲気ですもの」
提督「そうか?」
熊野「ええ、とっても。それに、阿武隈さんと電ちゃんも仲の良い本当の姉妹みたいで……微笑ましいですわ」
提督「たしかにあの二人を見てると和むな……」
熊野「ですから、これからも提督と阿武隈さんには仲睦まじく居て欲しいですわね」
提督「言われるまでもないよ。けど、ありがとう」
熊野「別に、お礼を言われるようなことはしてませんわよ」
熊野「にしても……今日の阿武隈さんはやけに張り切ってますわね」
熊野「提督、なにか心当たりがありまして?」
提督「さてな」
14: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:15:34.38 ID:j4/QeCk1o
阿武隈(うわああぁ! 集中してないと、今朝のことを思い出しちゃうよー!)
阿武隈(てーとくが、あ、愛してるってあたしに……は、はうううう)
阿武隈(だ、ダメダメ――集中しないと……よし! あたし的に切り替えOKです!)
阿武隈「朝雲ちゃん、落ち着いて! まずは真っすぐ進むことに集中!」
朝雲「は、はい!」
阿武隈「そうそう、上手だよ、すごい!」
阿武隈「山雲ちゃんも、前見て前! 他のことに気を取られちゃだめ」
山雲「うーん。難しいわねー」
阿武隈「ほら、頑張って。上手くできたら、二人の好きな物作ってあげるから」
山雲「本当ー? 分かった、山雲頑張るわー」
朝雲「山雲には負けないんだから!」
阿武隈「うん、二人とも偉いね。もう少し、一緒に頑張ろうね」
朝雲「はいっ!」
朝雲(ちょっと変わってるけど……良い人で良かったな)
暁「暁が二人に手本を見せるんだから!」
初霜「そうですね、頑張りましょう!」
響「阿武隈さん、凄い集中力だね」
谷風「なにかあったのかねぇ?」
磯風「……電さん。師匠(阿武隈)はチョコは司令に渡せたのだろうか?」
電「それは大丈夫だと思うけど。司令官が受け取らないわけないのです」
若葉「しかし、阿武隈さんがいつもと違うのは確かだ」
子日「そうなの?」
響「よし、訊いてみよう」
電「……はい?」
阿武隈(てーとくが、あ、愛してるってあたしに……は、はうううう)
阿武隈(だ、ダメダメ――集中しないと……よし! あたし的に切り替えOKです!)
阿武隈「朝雲ちゃん、落ち着いて! まずは真っすぐ進むことに集中!」
朝雲「は、はい!」
阿武隈「そうそう、上手だよ、すごい!」
阿武隈「山雲ちゃんも、前見て前! 他のことに気を取られちゃだめ」
山雲「うーん。難しいわねー」
阿武隈「ほら、頑張って。上手くできたら、二人の好きな物作ってあげるから」
山雲「本当ー? 分かった、山雲頑張るわー」
朝雲「山雲には負けないんだから!」
阿武隈「うん、二人とも偉いね。もう少し、一緒に頑張ろうね」
朝雲「はいっ!」
朝雲(ちょっと変わってるけど……良い人で良かったな)
暁「暁が二人に手本を見せるんだから!」
初霜「そうですね、頑張りましょう!」
響「阿武隈さん、凄い集中力だね」
谷風「なにかあったのかねぇ?」
磯風「……電さん。師匠(阿武隈)はチョコは司令に渡せたのだろうか?」
電「それは大丈夫だと思うけど。司令官が受け取らないわけないのです」
若葉「しかし、阿武隈さんがいつもと違うのは確かだ」
子日「そうなの?」
響「よし、訊いてみよう」
電「……はい?」
15: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:16:22.57 ID:j4/QeCk1o
提督「どうした? 響。急にこっちに来て」
響「……司令官は阿武隈さんとなにかあったのか?」
提督「……は?」
熊野「いきなりなんですの?」
若葉「阿武隈さんの様子が変なんだ」
子日「なにかあったのー? もしかしてケンカ!?」
提督「は? いやいや、どうしてそうなる。ケンカなんてしてないぞ」
若葉「……たしかに、提督は阿武隈さんの想いを無碍(むげ)にする人ではないと分かっているが」
暁「じゃあ、どうして阿武隈さんの様子がおかしいの?」
阿武隈「うわああああぁ!? 皆いきなりなにしているの!?」
谷風「あ、阿武隈さんもこっち来たね」
磯風「ものすごいスピードだな。さすが師匠だ」
島風「阿武隈さんはっやーい!」
雷「ダメじゃない司令官! 阿武隈さんと仲良くしなくちゃ!」
暁「そうよ。二人がケンカしてたら、暁も悲しいもの」
島風「島風も怒っちゃうよ」
阿武隈「ケンカなんてしてません! 提督とはすっごく仲良しです!」
五十鈴「ナチュラルに凄い事言ったわねアンタ」
神通「少し羨ましいです……」
響「本当にそうなのかい?」
阿武隈「ふえ……? あれ? もしかして、今あたしすごく恥ずかしいこと言った?」
鬼怒「もしかしなくても言ったよ」
若葉「……どうしてそこで言葉を詰まらせるんだ、阿武隈さん?」
雷「もしかして本当にケンカしたの?」
阿武隈「違います!」
響「なら、証拠を見せて欲しい」
阿武隈「……ふえ?」
響「……司令官は阿武隈さんとなにかあったのか?」
提督「……は?」
熊野「いきなりなんですの?」
若葉「阿武隈さんの様子が変なんだ」
子日「なにかあったのー? もしかしてケンカ!?」
提督「は? いやいや、どうしてそうなる。ケンカなんてしてないぞ」
若葉「……たしかに、提督は阿武隈さんの想いを無碍(むげ)にする人ではないと分かっているが」
暁「じゃあ、どうして阿武隈さんの様子がおかしいの?」
阿武隈「うわああああぁ!? 皆いきなりなにしているの!?」
谷風「あ、阿武隈さんもこっち来たね」
磯風「ものすごいスピードだな。さすが師匠だ」
島風「阿武隈さんはっやーい!」
雷「ダメじゃない司令官! 阿武隈さんと仲良くしなくちゃ!」
暁「そうよ。二人がケンカしてたら、暁も悲しいもの」
島風「島風も怒っちゃうよ」
阿武隈「ケンカなんてしてません! 提督とはすっごく仲良しです!」
五十鈴「ナチュラルに凄い事言ったわねアンタ」
神通「少し羨ましいです……」
響「本当にそうなのかい?」
阿武隈「ふえ……? あれ? もしかして、今あたしすごく恥ずかしいこと言った?」
鬼怒「もしかしなくても言ったよ」
若葉「……どうしてそこで言葉を詰まらせるんだ、阿武隈さん?」
雷「もしかして本当にケンカしたの?」
阿武隈「違います!」
響「なら、証拠を見せて欲しい」
阿武隈「……ふえ?」
16: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:17:15.30 ID:j4/QeCk1o
――ギュ
阿武隈「……あう」
提督「……えっと」
響「雷。あれは普通の手のつなぎ方と違うけど、なんでだい?」
雷「私知っているわ! あれは恋人つなぎって奴よ!」
子日「へーそうなんだー。雷ちゃん物知りさんだね!」
暁「あ、あれが一人前のレディのあるべき姿の一つなのね……!」チラッチラッ
若葉「つまり、二人はケンカしていないということでいいのか?」
磯風「どうした司令、師匠。顔がものすごく赤いぞ。風邪か?」
阿武隈「誰のせいだと思ってるんですかぁ!?」
磯風「少なくても磯風ではないな。それと師匠、にやけながら言っても迫力ないぞ」
阿武隈「にやけてなんていませんっ!」
島風「ねーね、天津風ちゃん。二人とも恥ずかしがってるのに、ニコニコしてるよ? どういうことなの?」
天津風「知らない。二人に訊いてみたら?」
熊野「ふふふ……だ、ダメですわよ二人とも。先ほども言った通り、二人には仲良くしてもらわないといけませんわ。ふふっ」
提督「笑いながら言うな」
熊野「だ、だって……あまりにおかし過ぎますわ」
鬼怒「阿武隈ちゃん……遠いところに行っちゃって」
五十鈴「はいはい、末永くお幸せにね」
長良「幸せにね!」
阿武隈「お姉ちゃん達もうやめてーっ!?」
阿武隈「……あう」
提督「……えっと」
響「雷。あれは普通の手のつなぎ方と違うけど、なんでだい?」
雷「私知っているわ! あれは恋人つなぎって奴よ!」
子日「へーそうなんだー。雷ちゃん物知りさんだね!」
暁「あ、あれが一人前のレディのあるべき姿の一つなのね……!」チラッチラッ
若葉「つまり、二人はケンカしていないということでいいのか?」
磯風「どうした司令、師匠。顔がものすごく赤いぞ。風邪か?」
阿武隈「誰のせいだと思ってるんですかぁ!?」
磯風「少なくても磯風ではないな。それと師匠、にやけながら言っても迫力ないぞ」
阿武隈「にやけてなんていませんっ!」
島風「ねーね、天津風ちゃん。二人とも恥ずかしがってるのに、ニコニコしてるよ? どういうことなの?」
天津風「知らない。二人に訊いてみたら?」
熊野「ふふふ……だ、ダメですわよ二人とも。先ほども言った通り、二人には仲良くしてもらわないといけませんわ。ふふっ」
提督「笑いながら言うな」
熊野「だ、だって……あまりにおかし過ぎますわ」
鬼怒「阿武隈ちゃん……遠いところに行っちゃって」
五十鈴「はいはい、末永くお幸せにね」
長良「幸せにね!」
阿武隈「お姉ちゃん達もうやめてーっ!?」
17: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:18:03.20 ID:j4/QeCk1o
――しばらくして。
阿武隈「うー……すっごく恥ずかしかったです」
響「阿武隈さん……その、ごめん」
暁「却って阿武隈さんと司令官に迷惑を掛けちゃったわ……」
雷「これじゃあ雷達頼りにできないわよね……」
電「え、えっと元気出して欲しいのです」
阿武隈「暁ちゃん、響ちゃん……雷ちゃんに電ちゃんも」
阿武隈「……あたしこそごめんね。うん、心配してくれたんだよね。皆、ありがとう」
雷「でも……」
阿武隈「もう大丈夫だよ、気をつけてくれてありがとう。あたし、嬉しいな。えへへ」
暁「もー。頭をナデナデしないでってば」
響「……これはいいな。すぱしーば」
雷「あ、暁も響もずるーい! ねえ、雷も雷も!」
電「あ、あの……電も撫でて欲しいのです」
島風「あー! 島風もー!」
響「司令官もすまなかった。その、私にはまだ恋とか愛とか良く分からないんだ」
提督「別に焦って分かろうとする必要はないさ。私もこんな歳になるまで分からなかったしな」
雷「そうなの?」
暁「司令官もお子様だったのね」
提督「お子様って……でも、まあそうかもしれないな」
阿武隈「うー……すっごく恥ずかしかったです」
響「阿武隈さん……その、ごめん」
暁「却って阿武隈さんと司令官に迷惑を掛けちゃったわ……」
雷「これじゃあ雷達頼りにできないわよね……」
電「え、えっと元気出して欲しいのです」
阿武隈「暁ちゃん、響ちゃん……雷ちゃんに電ちゃんも」
阿武隈「……あたしこそごめんね。うん、心配してくれたんだよね。皆、ありがとう」
雷「でも……」
阿武隈「もう大丈夫だよ、気をつけてくれてありがとう。あたし、嬉しいな。えへへ」
暁「もー。頭をナデナデしないでってば」
響「……これはいいな。すぱしーば」
雷「あ、暁も響もずるーい! ねえ、雷も雷も!」
電「あ、あの……電も撫でて欲しいのです」
島風「あー! 島風もー!」
響「司令官もすまなかった。その、私にはまだ恋とか愛とか良く分からないんだ」
提督「別に焦って分かろうとする必要はないさ。私もこんな歳になるまで分からなかったしな」
雷「そうなの?」
暁「司令官もお子様だったのね」
提督「お子様って……でも、まあそうかもしれないな」
18: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:18:43.88 ID:j4/QeCk1o
島風「じゃあ提督はどうやって知ったの?」
提督「まあ……阿武隈のお陰だな」
阿武隈「提督まで何言ってるんですか!?」
提督「ここまで来たら素直になるしかないだろう。もう恥ずかしいもなにもあったもんじゃない」
阿武隈「開き直らないでくださいよ、もー!」
五十鈴「鬼怒ー。壁持ってきて壁」
鬼怒「五十鈴お姉ちゃん、そんなものないよ」
長良「壁持ってきてどうするの? なんの訓練に使うの?」
神通「あの……訓練に使うのとは違う気がします」
赤城「ふふ、仲良きことは美しきかな、ですね」
初霜「ええ、本当に」
電「なのです」
電「やっぱり阿武隈さんと司令官は仲良しさんなのです」
提督「まあ……阿武隈のお陰だな」
阿武隈「提督まで何言ってるんですか!?」
提督「ここまで来たら素直になるしかないだろう。もう恥ずかしいもなにもあったもんじゃない」
阿武隈「開き直らないでくださいよ、もー!」
五十鈴「鬼怒ー。壁持ってきて壁」
鬼怒「五十鈴お姉ちゃん、そんなものないよ」
長良「壁持ってきてどうするの? なんの訓練に使うの?」
神通「あの……訓練に使うのとは違う気がします」
赤城「ふふ、仲良きことは美しきかな、ですね」
初霜「ええ、本当に」
電「なのです」
電「やっぱり阿武隈さんと司令官は仲良しさんなのです」
19: ◆dbGyYYDw8A 2016/02/14(日) 14:19:16.85 ID:j4/QeCk1o
これで終わりです。ここまで読んで頂きありがとうございました。
おまけの方が長い(汗)
おまけの方が長い(汗)
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/14(日) 14:53:34.98 ID:4oISsf8S0
乙!
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/14(日) 15:33:10.25 ID:qEhSB7jm0
存分に楽しめたぞ
23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/02/15(月) 09:26:25.81 ID:xrB7dfGCO
乙
さすが阿武隈イッチだな
さすが阿武隈イッチだな
【SS】アスカ・ラングレーは告らせたい
2019-06-30
1: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)18:00:53 ID:dNN
特務機関NERV。
エヴァンゲリオンを複数保有する由緒正しい超法規的組織である。
保有する経済力・政治力・軍事力はすさまじく、世界中の国家をまとめて相手どっても余りあるとすらささやかれている。
そんなNERVの中において、異彩を放つ者たちがいる!
「ねぇ見てっ。エヴァパイロットの二人よ!」
「ほんとだっ。朝から二人して登校するなんて、やっぱり付き合ってるのかしら」
「三日前から同居してるらしいわっ」
「うそっ、そんなの付き合ってるに決まってるじゃない」
がやがやがや
アスカ「ねぇシンジ」
アスカ・ラングレー。
4歳にしてエヴァンゲリオンのパイロットに選出。
パイロットとしての訓練の合間を縫って若干14歳にして難関大学を卒業。
ドイツ語・英語・日本語を堪能に操る。
まさに万能。
容姿端麗。
明朗快活。
特務機関NERVが抱える正真正銘の『天才』である!
エヴァンゲリオンを複数保有する由緒正しい超法規的組織である。
保有する経済力・政治力・軍事力はすさまじく、世界中の国家をまとめて相手どっても余りあるとすらささやかれている。
そんなNERVの中において、異彩を放つ者たちがいる!
「ねぇ見てっ。エヴァパイロットの二人よ!」
「ほんとだっ。朝から二人して登校するなんて、やっぱり付き合ってるのかしら」
「三日前から同居してるらしいわっ」
「うそっ、そんなの付き合ってるに決まってるじゃない」
がやがやがや
アスカ「ねぇシンジ」
アスカ・ラングレー。
4歳にしてエヴァンゲリオンのパイロットに選出。
パイロットとしての訓練の合間を縫って若干14歳にして難関大学を卒業。
ドイツ語・英語・日本語を堪能に操る。
まさに万能。
容姿端麗。
明朗快活。
特務機関NERVが抱える正真正銘の『天才』である!
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2: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)18:01:22 ID:dNN
シンジ「どうしたの、アスカ?」
碇シンジ。
彼は一見すると凡庸である。
何をやらせても卒なくこなすが、とりたてて誇れるものを持たない。
ただし、エヴァの操縦において彼は他の追随を許さないポテンシャルを見せる!
アスカが10年もの英才教育を経て培ってきたエヴァのシンクロ率に、ものの数週間で喰らいついてみせた。
第三新東京の使徒襲撃戦の大半に貢献。
学校内でのエヴァパイロットとして認知度・信頼も厚い。
何より彼はNERFの総司令官、碇ゲンドウの息子にして天才科学者、故・碇ユイの息子である。
いわば血統書付きのサラブレッド!
彼もまたNERFの誇る期待の『天才』といえよう!
そんな二人が、学校で注目の的となるのはもやは必然。
二人が登校し、廊下を歩いて教室に向かうーーただそれだけのことで、校内はざわめき立つのである!
碇シンジ。
彼は一見すると凡庸である。
何をやらせても卒なくこなすが、とりたてて誇れるものを持たない。
ただし、エヴァの操縦において彼は他の追随を許さないポテンシャルを見せる!
アスカが10年もの英才教育を経て培ってきたエヴァのシンクロ率に、ものの数週間で喰らいついてみせた。
第三新東京の使徒襲撃戦の大半に貢献。
学校内でのエヴァパイロットとして認知度・信頼も厚い。
何より彼はNERFの総司令官、碇ゲンドウの息子にして天才科学者、故・碇ユイの息子である。
いわば血統書付きのサラブレッド!
彼もまたNERFの誇る期待の『天才』といえよう!
そんな二人が、学校で注目の的となるのはもやは必然。
二人が登校し、廊下を歩いて教室に向かうーーただそれだけのことで、校内はざわめき立つのである!
3: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)18:01:57 ID:dNN
アスカ「なんだか、噂されているみたいね。私たちが付きあってる、とか……」
シンジ「聞き流せばいいと思うよ。僕はもう慣れた」
アスカ「そういうもんかしら。私はそういうの、気に障るんだけど」
シンジ「僕だって全く気にならないわけじゃないよ。だって、ありえないし」
アスカ「ええ、ありえないわね。このアスカ様が、よりにもよってこんなバカと恋仲なんて」
シンジ「そうだよね。僕がアスカと付き合うなんて、ねぇ?」
アスカ「ほんと、笑っちゃうわよね」
シンジ「うん、笑っちゃうよ」
「「あはははははっ」」
シンジ「聞き流せばいいと思うよ。僕はもう慣れた」
アスカ「そういうもんかしら。私はそういうの、気に障るんだけど」
シンジ「僕だって全く気にならないわけじゃないよ。だって、ありえないし」
アスカ「ええ、ありえないわね。このアスカ様が、よりにもよってこんなバカと恋仲なんて」
シンジ「そうだよね。僕がアスカと付き合うなんて、ねぇ?」
アスカ「ほんと、笑っちゃうわよね」
シンジ「うん、笑っちゃうよ」
「「あはははははっ」」
4: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)18:02:34 ID:dNN
アスカ(全く)
アスカ(こんの下世話な低脳ども)
アスカ(私を誰だと思ってるのかしら)
アスカ(世界を股にかけるエヴァエースパイロット、アスカ様よ?)
アスカ(どうすればこんな冴えないバカと付き合うなんて発想に至るの?)
繰り返すが、アスカは天才である。
その才は勉学や美貌
エヴァの操縦に留まらず
他人の心の機微を読み取ることすら長けていた。
アスカ(まあ)チラッ
シンジ「?」
アスカ(こんの下世話な低脳ども)
アスカ(私を誰だと思ってるのかしら)
アスカ(世界を股にかけるエヴァエースパイロット、アスカ様よ?)
アスカ(どうすればこんな冴えないバカと付き合うなんて発想に至るの?)
繰り返すが、アスカは天才である。
その才は勉学や美貌
エヴァの操縦に留まらず
他人の心の機微を読み取ることすら長けていた。
アスカ(まあ)チラッ
シンジ「?」
5: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)18:03:26 ID:dNN
アスカ(このバカシンジにギリのギリギリ可能性がないとも言い切れないけど!)
アスカ(向こうが跪いて、身も心も故郷すらも捧げるというのなら、情けをかけてあげなくもないかもしれないけどっ!)
アスカ(ま、この私に恋い焦がれない男なんて存在しないわけだし?)
アスカ(シンジが縋り付いてくるのは時間の問題でしょうね)
しかし、アスカには自分の感情が絡む時ーーとりわけ恋愛のこととなると、途端に不器用になるという弱点があった!
アスカ(向こうが跪いて、身も心も故郷すらも捧げるというのなら、情けをかけてあげなくもないかもしれないけどっ!)
アスカ(ま、この私に恋い焦がれない男なんて存在しないわけだし?)
アスカ(シンジが縋り付いてくるのは時間の問題でしょうね)
しかし、アスカには自分の感情が絡む時ーーとりわけ恋愛のこととなると、途端に不器用になるという弱点があった!
14: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)18:09:10 ID:dNN
彼女がそれを自覚したのは、一週間後の、ミサト宅でのことである。
ミサト「いつも洗い物させちゃって悪いわね、シンちゃん」
シンジ「いいんですよ。好きでやってることなんですから」
ミサト「いやー、ほんと。シンちゃんには頭があがらないわー」ゴクゴク
シンジ「ほんとうにそう思うなら、ちょっとはお酒控えてくださいよ……」
ミサト「それとこれとは話が別ぅー。ナハハハハっ!!」
ミサト「いつも洗い物させちゃって悪いわね、シンちゃん」
シンジ「いいんですよ。好きでやってることなんですから」
ミサト「いやー、ほんと。シンちゃんには頭があがらないわー」ゴクゴク
シンジ「ほんとうにそう思うなら、ちょっとはお酒控えてくださいよ……」
ミサト「それとこれとは話が別ぅー。ナハハハハっ!!」
15: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)18:11:17 ID:dNN
アスカ「ちょっと。いまテレビいいところなんだから、静かにしなさいよ」
ミスト「だってさシンちゃん?」
シンジ「え、えぇ? ……ご、ごめんね。アスカ」
アスカ「ふんっ」プイッ
ミサト「ありゃりゃ、こりゃアスカとシンちゃんが打ち解けるまでは、まだまだ時間がかかりそうねぇ」ガハハ
アスカ「当っったり前でしょ。こんなエ口バカと仲良く? はんっ、ペンペンとよろしくやる方がまだマシよ」
シンジ「ひ、ひどい……」
嘘である。
この女、自然体を装ってこそいるが内心では全く別のことを考えていた。
アスカ(ありえないありえないありえないありえないありえないありえないっ)
アスカ(なんでこいつ、なびく気配すら見せないのよ!?)
ミスト「だってさシンちゃん?」
シンジ「え、えぇ? ……ご、ごめんね。アスカ」
アスカ「ふんっ」プイッ
ミサト「ありゃりゃ、こりゃアスカとシンちゃんが打ち解けるまでは、まだまだ時間がかかりそうねぇ」ガハハ
アスカ「当っったり前でしょ。こんなエ口バカと仲良く? はんっ、ペンペンとよろしくやる方がまだマシよ」
シンジ「ひ、ひどい……」
嘘である。
この女、自然体を装ってこそいるが内心では全く別のことを考えていた。
アスカ(ありえないありえないありえないありえないありえないありえないっ)
アスカ(なんでこいつ、なびく気配すら見せないのよ!?)
17: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)18:13:12 ID:dNN
あれから一週間の時が経過した。
その間、アスカはシンジと寝食を共にし、一緒に学校に行き、使徒とも戦った。
たったの一週間といえど、その時間の濃密さは筆舌に尽くしがたいっ。
アスカ(なのに、なのにっ……!)
にもかかわらず、シンジが告白してくる気配は皆無っ。
シンジが何かしらアクションを起こす予兆すら見られない!
その事実は、アスカのプライドをいたく傷つけた!
アスカ(こんなパーフェクトな美少女と同じ屋根の下で暮らしてるんだから、告白の一つや二つ寄越すのが礼儀ってもんでしょう!? なのに……) チラッ
シンジ「~~♪」
アスカ(なにここ一番幸せそうな顔で皿洗いなんかしてるのよっっ!?!?)
無論。
アスカとてこの一週間、ただ指を咥えて見ていたわけではない。
その間、アスカはシンジと寝食を共にし、一緒に学校に行き、使徒とも戦った。
たったの一週間といえど、その時間の濃密さは筆舌に尽くしがたいっ。
アスカ(なのに、なのにっ……!)
にもかかわらず、シンジが告白してくる気配は皆無っ。
シンジが何かしらアクションを起こす予兆すら見られない!
その事実は、アスカのプライドをいたく傷つけた!
アスカ(こんなパーフェクトな美少女と同じ屋根の下で暮らしてるんだから、告白の一つや二つ寄越すのが礼儀ってもんでしょう!? なのに……) チラッ
シンジ「~~♪」
アスカ(なにここ一番幸せそうな顔で皿洗いなんかしてるのよっっ!?!?)
無論。
アスカとてこの一週間、ただ指を咥えて見ていたわけではない。
18: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)18:15:03 ID:dNN
アスカ(思いつくことは一通り試してみた)
アスカ(薄い部屋着。際どい角度。今にも触れそうな近い距離! さりげないボディータッチ! やぶれかぶれのラッキースケベッ!)
アスカ(その全てに手応えはあった)
アスカ(でも)
アスカ(待てど暮らせど、アイツは告白してこない……動かないのよっ)
ここに来てアスカは、自分の計算ミスを認めた。
目標のATフィールド、もとい心の壁は予想以上に強固!
これを打ち破るのは困難を極める!
アスカ(薄い部屋着。際どい角度。今にも触れそうな近い距離! さりげないボディータッチ! やぶれかぶれのラッキースケベッ!)
アスカ(その全てに手応えはあった)
アスカ(でも)
アスカ(待てど暮らせど、アイツは告白してこない……動かないのよっ)
ここに来てアスカは、自分の計算ミスを認めた。
目標のATフィールド、もとい心の壁は予想以上に強固!
これを打ち破るのは困難を極める!
19: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)18:18:01 ID:dNN
アスカ(それなら段階を踏む。いきなり告らせようだなんて思わない。まずはあいつからアプローチしてくるように誘導してやればーー)
アスカ(……って、バカシンジごときにそこまでムキになる必要ある?)
アスカ「…………ないわね。アホらし」
ミサト「?」
アスカ(そもそもシンジって根暗だし、うじうじしてるし、地味だし)
アスカ(見所なんて、ちょっとエヴァの操縦が出来て、家事ができるくらいで)
シンジ「~~♪」
アスカ(くらい、で……)
シンジ「~~♪」
アスカ「……」ジー
ミサト「アスカぁ? なぁにをぼんやりしてんのよぉ~?」ゲラゲラ
アスカ「!」ハッ
アスカ「な、なんでもないっ」
ミサト「? へんな子ね」ゴクゴク
アスカ(そ、そうね。あんな冴えないやつ一人虜に出来ないようじゃあ、アスカ・ラングレーの名折れってもんよ)
アスカ(見てなさい、シンジ。今に告らせてやるんだからっ)
かくして、天才少女アスカ・ラングレーの恋愛頭脳戦の火蓋が切って落とされた!
アスカ(……って、バカシンジごときにそこまでムキになる必要ある?)
アスカ「…………ないわね。アホらし」
ミサト「?」
アスカ(そもそもシンジって根暗だし、うじうじしてるし、地味だし)
アスカ(見所なんて、ちょっとエヴァの操縦が出来て、家事ができるくらいで)
シンジ「~~♪」
アスカ(くらい、で……)
シンジ「~~♪」
アスカ「……」ジー
ミサト「アスカぁ? なぁにをぼんやりしてんのよぉ~?」ゲラゲラ
アスカ「!」ハッ
アスカ「な、なんでもないっ」
ミサト「? へんな子ね」ゴクゴク
アスカ(そ、そうね。あんな冴えないやつ一人虜に出来ないようじゃあ、アスカ・ラングレーの名折れってもんよ)
アスカ(見てなさい、シンジ。今に告らせてやるんだからっ)
かくして、天才少女アスカ・ラングレーの恋愛頭脳戦の火蓋が切って落とされた!
21: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)18:25:18 ID:dNN
【アスカ・ラングレーは頼みたい】
ーー自宅にて
アスカ「……」カキカキ
シンジ「……」
アスカ「……うーん」カキカキ
シンジ「……」
アスカ「……あーっ、ワッカンナイナア」
シンジ「? どうしたのさ、アスカ」
アスカ「課題。分からないとこがあって、困ってるのよね」
シンジ「えっ、そんな難しい課題あったかな……?」
アスカ「ええ。だから悪いんだけど、答え教えてくれない?」
シンジ「む、無理だよ。アスカに分からない問題が、僕に解けるわけないじゃないか」
アスカ「あんたバカァ? 出来もしないことをアンタに頼むわけないじゃない。……これ、国語の課題が分からないのよ」
シンジ「あっ、そうか。アスカは帰国子女だから、漢字が苦手だったんだっけ」
シンジ「そういうことならいいよ、どこが分からないの?」
アスカ「ん。まずこの漢字をなんで読むのかーー」
アスカ(かかった!)
ーー自宅にて
アスカ「……」カキカキ
シンジ「……」
アスカ「……うーん」カキカキ
シンジ「……」
アスカ「……あーっ、ワッカンナイナア」
シンジ「? どうしたのさ、アスカ」
アスカ「課題。分からないとこがあって、困ってるのよね」
シンジ「えっ、そんな難しい課題あったかな……?」
アスカ「ええ。だから悪いんだけど、答え教えてくれない?」
シンジ「む、無理だよ。アスカに分からない問題が、僕に解けるわけないじゃないか」
アスカ「あんたバカァ? 出来もしないことをアンタに頼むわけないじゃない。……これ、国語の課題が分からないのよ」
シンジ「あっ、そうか。アスカは帰国子女だから、漢字が苦手だったんだっけ」
シンジ「そういうことならいいよ、どこが分からないの?」
アスカ「ん。まずこの漢字をなんで読むのかーー」
アスカ(かかった!)
23: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)18:33:09 ID:dNN
「フット・イン・ザ・ドア」効果!
人は一度”お願い”を承諾すると、それ以後の”お願い”を断りにくくなるという。
この心理状態を利用して、”お願い”を小出しにしていくテクニックが「フット・イン・ザ・ドア」であるっ。
このテクニックの恐ろしいところは一度お願いごとを承諾してしまったが最後、少しずつエスカレートしていく相手の要求に逆らうことが出来なくなってしまうのだ!
すなわちっ!
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
アスカ「宿題やって」
シンジ「はい」
アスカ「料理作って」
シンジ「はい」
アスカ「お金ちょうだい」
シンジ「はい」
アスカ「付きあって」
シンジ「はい」
アスカ「結婚して」
シンジ「はい」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
という展開に持ち込むことすら理論上は可能っ。
現実でも頻繁に使われている最も基本的、かつ実践的な恋愛テクニックの一つなのである!
これは無論、シンジにも当てはまるっ
それどころか、元々押しの弱いシンジはイエスマンになり下がざるを得ないっっ。
人は一度”お願い”を承諾すると、それ以後の”お願い”を断りにくくなるという。
この心理状態を利用して、”お願い”を小出しにしていくテクニックが「フット・イン・ザ・ドア」であるっ。
このテクニックの恐ろしいところは一度お願いごとを承諾してしまったが最後、少しずつエスカレートしていく相手の要求に逆らうことが出来なくなってしまうのだ!
すなわちっ!
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
アスカ「宿題やって」
シンジ「はい」
アスカ「料理作って」
シンジ「はい」
アスカ「お金ちょうだい」
シンジ「はい」
アスカ「付きあって」
シンジ「はい」
アスカ「結婚して」
シンジ「はい」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
という展開に持ち込むことすら理論上は可能っ。
現実でも頻繁に使われている最も基本的、かつ実践的な恋愛テクニックの一つなのである!
これは無論、シンジにも当てはまるっ
それどころか、元々押しの弱いシンジはイエスマンになり下がざるを得ないっっ。
26: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)18:40:02 ID:dNN
◆
ーー後日、学校にて
アスカ「わー、プリント落としちゃったー。……取って、シンジ」
シンジ「もちろん」
◇
アスカ「うわー、消しゴム忘れちゃったぁ。……貸して、シンジ」
シンジ「いいよ」
◇
アスカ「あれれー、体育のジャージ忘れちゃったわぁ。……持ってる?」
シンジ「うん」
◇
アスカ「オベントウオイシソウダナー。……明日から私にもお弁当つくってよ、シンジ」
シンジ「……たしかアスカ、前に僕の弁当はいらないって言ってなかったけ?」
アスカ「それはニッポンの学校の購買部ってのに興味があっただけよ。でも、もう飽きたわ。安っぽいだけで特別なものはないんですもの」
シンジ「そうなんだ ……うん。まあ、そういうことならべつにいいよ」
アスカ「……」
ーー後日、学校にて
アスカ「わー、プリント落としちゃったー。……取って、シンジ」
シンジ「もちろん」
◇
アスカ「うわー、消しゴム忘れちゃったぁ。……貸して、シンジ」
シンジ「いいよ」
◇
アスカ「あれれー、体育のジャージ忘れちゃったわぁ。……持ってる?」
シンジ「うん」
◇
アスカ「オベントウオイシソウダナー。……明日から私にもお弁当つくってよ、シンジ」
シンジ「……たしかアスカ、前に僕の弁当はいらないって言ってなかったけ?」
アスカ「それはニッポンの学校の購買部ってのに興味があっただけよ。でも、もう飽きたわ。安っぽいだけで特別なものはないんですもの」
シンジ「そうなんだ ……うん。まあ、そういうことならべつにいいよ」
アスカ「……」
29: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)18:45:31 ID:dNN
◆
アスカ(……徐々に反応が鈍くなって来たわね)
アスカ(ここらがシンジの要求限界、か)
たしかに!
「フット・イン・ザ・ドア」のテクニックを用いれば要求を通しやすくはなるっ。
しかし、それとて無制限ではない。
度が過ぎればふつうに断られる。
お手軽にできるが故に、拘束力も薄いーーそれが「フット・イン・ザ・ドア」なのだ!
よもやアスカの描いた計画も絵に描いた餅っ
志半ばで頓挫したかのように思われたっ。
が、しかしっっ。
「あの二人、最近仲が良いわね」
「そうね。アスカ、碇くんのことすっかり頼ってる」
「逆よ。碇君がアスカを放っておけないのよ」
キャーキャー
シンジ「ははっ。なんだかまた噂されるようになっちゃったね……」
アスカ「ええ。呆れるしかないわ、ホント」
言うまでもなく、嘘である。
アスカ(ーーっしゃぁぁぁあ! シナリオ通り! シナリオ通りね!)
この女、腹の中では小躍りしていた。
アスカ(……徐々に反応が鈍くなって来たわね)
アスカ(ここらがシンジの要求限界、か)
たしかに!
「フット・イン・ザ・ドア」のテクニックを用いれば要求を通しやすくはなるっ。
しかし、それとて無制限ではない。
度が過ぎればふつうに断られる。
お手軽にできるが故に、拘束力も薄いーーそれが「フット・イン・ザ・ドア」なのだ!
よもやアスカの描いた計画も絵に描いた餅っ
志半ばで頓挫したかのように思われたっ。
が、しかしっっ。
「あの二人、最近仲が良いわね」
「そうね。アスカ、碇くんのことすっかり頼ってる」
「逆よ。碇君がアスカを放っておけないのよ」
キャーキャー
シンジ「ははっ。なんだかまた噂されるようになっちゃったね……」
アスカ「ええ。呆れるしかないわ、ホント」
言うまでもなく、嘘である。
アスカ(ーーっしゃぁぁぁあ! シナリオ通り! シナリオ通りね!)
この女、腹の中では小躍りしていた。
30: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)18:47:00 ID:dNN
『ベンジャミン・フランクリン効果』というものがある。
かつて避雷針を発明した天才・フランクリンは、その才を妬まれ、多くの敵に囲まれていたという。
あまりにも多くの敵を作り過ぎたフランクリンは、やがて四面楚歌に追いやられた。
困りはてたフランクリンは、敵対するライバルたちから「少し珍しい研究資料」を貸りて回る。
すると不思議なことに、敵対していたライバルたちの態度が一変し、友好的になったのだ。
ーー人は無意識に、自分の「行動」と「心」に一貫性を持たせようとする。
人に「親切」をするのは、その人が「好き」だから!
「嫌い」な相手に「親切」をするはずがない!
そう錯覚してしまう!
フランクリンは”ささいな頼みごと”をすることで「憎悪」をも「好感」に変えてみせたのだっ!
アスカ(よーするに、キャバ嬢と客の関係よね)
アスカ(これだけ尽くしているんだから、僕はこの娘のことが相当好きに違いないーー)
アスカ(バカな客はそう思い込む。思い込もうとすることで「心」と「行動」のギャップを補完しようとする)
アスカ(逆にキャバ嬢はただ搾取するだけで、客をどんどん虜にできるってカラクリね)
アスカ(そうね。例えるならまさにーー)
アスカ「ふ、ふふふっ……」
アスカ(まさに、今の私とシンジの関係そのものっ)
アスカ(シンジが私に尽くせば尽くすほど、あいつは私の虜になるっ!)
かつて避雷針を発明した天才・フランクリンは、その才を妬まれ、多くの敵に囲まれていたという。
あまりにも多くの敵を作り過ぎたフランクリンは、やがて四面楚歌に追いやられた。
困りはてたフランクリンは、敵対するライバルたちから「少し珍しい研究資料」を貸りて回る。
すると不思議なことに、敵対していたライバルたちの態度が一変し、友好的になったのだ。
ーー人は無意識に、自分の「行動」と「心」に一貫性を持たせようとする。
人に「親切」をするのは、その人が「好き」だから!
「嫌い」な相手に「親切」をするはずがない!
そう錯覚してしまう!
フランクリンは”ささいな頼みごと”をすることで「憎悪」をも「好感」に変えてみせたのだっ!
アスカ(よーするに、キャバ嬢と客の関係よね)
アスカ(これだけ尽くしているんだから、僕はこの娘のことが相当好きに違いないーー)
アスカ(バカな客はそう思い込む。思い込もうとすることで「心」と「行動」のギャップを補完しようとする)
アスカ(逆にキャバ嬢はただ搾取するだけで、客をどんどん虜にできるってカラクリね)
アスカ(そうね。例えるならまさにーー)
アスカ「ふ、ふふふっ……」
アスカ(まさに、今の私とシンジの関係そのものっ)
アスカ(シンジが私に尽くせば尽くすほど、あいつは私の虜になるっ!)
32: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)18:57:50 ID:dNN
合わせ技!
相手に”頼みごと”を断りにくくさせる『フット・イン・ザ・ドア』
相手に”頼みごと”をすることで好意を得る『ベンジャミン・フランクリン効果』
この二つのテクニックを組み合わせシンジを虜にすることこそが、アスカの真の狙いだったのだ!
アスカ(あっったりまえよ。『フット・イン・ザ・ドア』じゃ、バカシンジから告らせることが出来ないじゃない!)
アスカ(私はシンジに身の回りの世話を任せられて)
アスカ(シンジは私に惚れていく)
アスカ(ついでに、こっそりバカシンジに色目を使ってる虫けらどもを公然と追っ払える)
アスカ(……一石三鳥の最高のシナリオだわ)
アスカ「くくく……」
アスカ(そうね。この調子なら早ければ明日にもーー)
相手に”頼みごと”を断りにくくさせる『フット・イン・ザ・ドア』
相手に”頼みごと”をすることで好意を得る『ベンジャミン・フランクリン効果』
この二つのテクニックを組み合わせシンジを虜にすることこそが、アスカの真の狙いだったのだ!
アスカ(あっったりまえよ。『フット・イン・ザ・ドア』じゃ、バカシンジから告らせることが出来ないじゃない!)
アスカ(私はシンジに身の回りの世話を任せられて)
アスカ(シンジは私に惚れていく)
アスカ(ついでに、こっそりバカシンジに色目を使ってる虫けらどもを公然と追っ払える)
アスカ(……一石三鳥の最高のシナリオだわ)
アスカ「くくく……」
アスカ(そうね。この調子なら早ければ明日にもーー)
33: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)18:58:27 ID:dNN
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
シンジ「はいアスカ、約束のお弁当」
アスカ「ん、サンキュ。……あれ、なんかいつもより豪勢じゃない?」
シンジ「うん、アスカに喜んで貰いたくて。がんばったんだ」
アスカ「……どーだか。単に私に文句言われるのが怖かっただけじゃないの?」
シンジ「そんなわけないだろ」
アスカ「昨日は作るのいやがってたくせに」
シンジ「ち、違うよ。僕はそんなつもりじゃ……」
アスカ「何が違うってのよ。嘘つき」
シンジ「嘘じゃないよっ。最近ぼく、おかしいんだ。アスカが何か困ってないか。アスカに何かしてあげられることがないのか。どうしたらアスカが喜んでくれるのか。そんなことばっかり頭に浮かんでーー」
アスカ「……それ、どういう意味?」
シンジ「え?」
アスカ「ちゃんと、言って」ジッ
シンジ「そ、それは……」ゴクリ
シンジ「ーー好きってことさ」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
アスカ(っ~~~!! イケるっ!)
ヒカリ「さ、さっきからどうしたのアスカ……?」
シンジ「はいアスカ、約束のお弁当」
アスカ「ん、サンキュ。……あれ、なんかいつもより豪勢じゃない?」
シンジ「うん、アスカに喜んで貰いたくて。がんばったんだ」
アスカ「……どーだか。単に私に文句言われるのが怖かっただけじゃないの?」
シンジ「そんなわけないだろ」
アスカ「昨日は作るのいやがってたくせに」
シンジ「ち、違うよ。僕はそんなつもりじゃ……」
アスカ「何が違うってのよ。嘘つき」
シンジ「嘘じゃないよっ。最近ぼく、おかしいんだ。アスカが何か困ってないか。アスカに何かしてあげられることがないのか。どうしたらアスカが喜んでくれるのか。そんなことばっかり頭に浮かんでーー」
アスカ「……それ、どういう意味?」
シンジ「え?」
アスカ「ちゃんと、言って」ジッ
シンジ「そ、それは……」ゴクリ
シンジ「ーー好きってことさ」
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
アスカ(っ~~~!! イケるっ!)
ヒカリ「さ、さっきからどうしたのアスカ……?」
35: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)19:07:01 ID:jDX
ーー翌日
アスカ「お昼休みね」
シンジ「そうだね、お昼だね」
アスカ「……」ジーッ
シンジ「?」
アスカ「……あー、オナカガスイタナァ」
シンジ「! そっか、そういえばアスカにもお弁当を作って来たんだった。ごめん、今渡すね」
アスカ「……」
シンジ「でも、その前にーー」
シンジ「はい、綾波。よかったらこのお弁当食べて」
アスカ「!?!?!?!!?」
アスカ「お昼休みね」
シンジ「そうだね、お昼だね」
アスカ「……」ジーッ
シンジ「?」
アスカ「……あー、オナカガスイタナァ」
シンジ「! そっか、そういえばアスカにもお弁当を作って来たんだった。ごめん、今渡すね」
アスカ「……」
シンジ「でも、その前にーー」
シンジ「はい、綾波。よかったらこのお弁当食べて」
アスカ「!?!?!?!!?」
36: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)19:07:55 ID:jDX
綾波レイ。
最初のエヴァンゲリオンパイロット!
経歴は一切不明
多くを語らない少女の性格も相まってミステリアスな雰囲気を醸しているっ。
謎の多い彼女だが、スペック的にやや見劣りする零号機でシンジ・アスカの両名にひけをとらない戦果を残していることからも、『天才』であることがうかがえるっ!
レイ「……これは、なに?」
シンジ「お弁当、一つ余分につくってみたんだ」
レイ「なぜ?」
シンジ「だって綾波、いつもお昼ごはん食べてないでしょ」
レイ「……? よく、わからないわ。それは碇くんがお弁当をさしだす理由になるの?」
シンジ「うん。でも分からなくていいよ。とにかく僕は綾波にこれを食べて欲しーー」
アスカ「ちょっと待てぇぇええ!!」
最初のエヴァンゲリオンパイロット!
経歴は一切不明
多くを語らない少女の性格も相まってミステリアスな雰囲気を醸しているっ。
謎の多い彼女だが、スペック的にやや見劣りする零号機でシンジ・アスカの両名にひけをとらない戦果を残していることからも、『天才』であることがうかがえるっ!
レイ「……これは、なに?」
シンジ「お弁当、一つ余分につくってみたんだ」
レイ「なぜ?」
シンジ「だって綾波、いつもお昼ごはん食べてないでしょ」
レイ「……? よく、わからないわ。それは碇くんがお弁当をさしだす理由になるの?」
シンジ「うん。でも分からなくていいよ。とにかく僕は綾波にこれを食べて欲しーー」
アスカ「ちょっと待てぇぇええ!!」
39: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)19:15:38 ID:jDX
シンジ「ど、どうしたんだよアスカ。急に大きな声出さないでよ」
アスカ「……これ、どういうこと?」
シンジ「えっ、綾波にお弁当を分けてるだけだよ」
アスカ「……どうしてそんなことするの?」
シンジ「朝のうちに作っておいたんだ」
アスカ「そういう意味じゃない」
シンジ「……? あっ、心配しないで。ちゃんとアスカの分もあるから」ニッコリ
アスカ「そういう話でもない」
アスカ「……これ、どういうこと?」
シンジ「えっ、綾波にお弁当を分けてるだけだよ」
アスカ「……どうしてそんなことするの?」
シンジ「朝のうちに作っておいたんだ」
アスカ「そういう意味じゃない」
シンジ「……? あっ、心配しないで。ちゃんとアスカの分もあるから」ニッコリ
アスカ「そういう話でもない」
40: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)19:16:10 ID:jDX
アスカ「ファーストにお弁当を渡す理由を聞いてるの」
レイ「……碇くん。私も気になるわ、なぜ?」
シンジ「綾波、お昼ご飯を食べてないからさ。お腹が空いてるんじゃないかなって」
アスカ「っ……だからっ! なんで! 今日に限って! なのよ!?」
シンジ「そ、そんなの、アスカが頼んだからに決まってるだろ。アスカのお弁当をつくるついでだよ」
アスカ「はぁっ!? なにそれ! 答えになってないじゃない! わけわっかんないっ」
レイ「……そう、ね。私が碇くんにお願いしたわけじゃないもの」
シンジ「それは……」
レイ「……碇くん。私も気になるわ、なぜ?」
シンジ「綾波、お昼ご飯を食べてないからさ。お腹が空いてるんじゃないかなって」
アスカ「っ……だからっ! なんで! 今日に限って! なのよ!?」
シンジ「そ、そんなの、アスカが頼んだからに決まってるだろ。アスカのお弁当をつくるついでだよ」
アスカ「はぁっ!? なにそれ! 答えになってないじゃない! わけわっかんないっ」
レイ「……そう、ね。私が碇くんにお願いしたわけじゃないもの」
シンジ「それは……」
41: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)19:16:54 ID:jDX
シンジ「……実は僕、前からずっと気になってたんだ」
シンジ「綾波って、いつもカロリーメイトばかり食べてるでしょ?」
シンジ「前に家に行ったときは、冷蔵庫になにもなかったし」
シンジ「たまに父さんと外食に行ってるみたいだけど……」
シンジ「それだけじゃ、あんまり栄養は取れないんじゃないかなって。だから、その、せめてお弁当をーー」
レイ「…………そう。そんな風に思ってくれていたのね」
シンジ「綾波って、いつもカロリーメイトばかり食べてるでしょ?」
シンジ「前に家に行ったときは、冷蔵庫になにもなかったし」
シンジ「たまに父さんと外食に行ってるみたいだけど……」
シンジ「それだけじゃ、あんまり栄養は取れないんじゃないかなって。だから、その、せめてお弁当をーー」
レイ「…………そう。そんな風に思ってくれていたのね」
43: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)19:28:01 ID:jDX
アスカ「で、でも。ファーストにだって好き嫌いはあるでしょうよ。勝手にお弁当なんて押し付けられたら迷惑よ」
レイ「……碇くん、ごめんなさい。わたし、肉だけは食べられないわ」
シンジ「前に綾波は肉が嫌いって言ってたから、肉は抜いておいたよ。ほかに嫌なものがあったら残してくれて構わないからね」
レイ「……わたしの嫌いなもの、覚えていてくれたのね」
アスカ「食費は!? お弁当を作るのにかかった食費はどうするのよ!?」
シンジ「……アスカってケチなの?」
アスカ「私はケチなんかじゃない! アンタ、NERFから支給される額分かってんの!? 使っても使っても使い余すくらいよ! ケチっても意味ないじゃない!」
シンジ「うん。つまりそういうことだよ」
アスカ「……」
レイ「……碇くん、ごめんなさい。わたし、肉だけは食べられないわ」
シンジ「前に綾波は肉が嫌いって言ってたから、肉は抜いておいたよ。ほかに嫌なものがあったら残してくれて構わないからね」
レイ「……わたしの嫌いなもの、覚えていてくれたのね」
アスカ「食費は!? お弁当を作るのにかかった食費はどうするのよ!?」
シンジ「……アスカってケチなの?」
アスカ「私はケチなんかじゃない! アンタ、NERFから支給される額分かってんの!? 使っても使っても使い余すくらいよ! ケチっても意味ないじゃない!」
シンジ「うん。つまりそういうことだよ」
アスカ「……」
45: 名無しさん@おーぷん 19/04/28(日)19:33:08 ID:Ogd
アスカ「……あんた。冷静に考えて、おかしなことしてるとは思わないの?」
シンジ「えっ。いや、べつに……」
アスカ「ほら、おかしいでしょ」
シンジ「おかしくないと思うよ」
アスカ「おかしいわ」
シンジ「どこがおかしいのさ」
アスカ「それは、その……いやだっておかしいじゃない」
シンジ「おかしいのはアスカじゃないか」
シンジ「えっ。いや、べつに……」
アスカ「ほら、おかしいでしょ」
シンジ「おかしくないと思うよ」
アスカ「おかしいわ」
シンジ「どこがおかしいのさ」
アスカ「それは、その……いやだっておかしいじゃない」
シンジ「おかしいのはアスカじゃないか」
48: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)19:35:33 ID:Ogd
シンジ「さっきからどうしたんだよ、アスカ」
アスカ「うっ」
シンジ「ほら、そろそろぼくたちも食べようよ」
アスカ「ううぅぅぅ~~~っ」
シンジ「はい、お弁当。アスカの分だよ」
アスカ「っ」
シンジ「……食べないの?」
アスカ「……食べるに決まってるでしょっ」バッ
シンジ「あっ」
アスカ「……」モグモグ
シンジ「どう、美味しい?」
アスカ「ふんっ、まあまあね。まあまあおいしいわよ、こんちくしょうっ」モグモグ
シンジ「なら良かった」ニッコリ
アスカ「……」モグモグ
アスカ(……まだよ。まだ今日は終わってない。午後の授業からあいつが動きを見せる可能性だってーー)
アスカ「うっ」
シンジ「ほら、そろそろぼくたちも食べようよ」
アスカ「ううぅぅぅ~~~っ」
シンジ「はい、お弁当。アスカの分だよ」
アスカ「っ」
シンジ「……食べないの?」
アスカ「……食べるに決まってるでしょっ」バッ
シンジ「あっ」
アスカ「……」モグモグ
シンジ「どう、美味しい?」
アスカ「ふんっ、まあまあね。まあまあおいしいわよ、こんちくしょうっ」モグモグ
シンジ「なら良かった」ニッコリ
アスカ「……」モグモグ
アスカ(……まだよ。まだ今日は終わってない。午後の授業からあいつが動きを見せる可能性だってーー)
49: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)19:43:41 ID:jDX
ーー午後
◇
レイ「……」カキカキ
シンジ「綾波、何してるの?」
レイ「課題。まだやってないから……」
シンジ「なら僕の写させてあげるよ」
レイ「……そう」
◇
レイ「っ……急に窓から風が。ーーあっ」ヒラッ
シンジ「あれ、プリント落ちたよ。はい」
レイ「……ごめんなさい」
シンジ「いいよ、気にしないで」
◇
レイ「……」カキカキ
シンジ「綾波、何してるの?」
レイ「課題。まだやってないから……」
シンジ「なら僕の写させてあげるよ」
レイ「……そう」
◇
レイ「っ……急に窓から風が。ーーあっ」ヒラッ
シンジ「あれ、プリント落ちたよ。はい」
レイ「……ごめんなさい」
シンジ「いいよ、気にしないで」
50: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)19:43:50 ID:jDX
◇
シンジ「ここ写し間違えてるよ」
レイ「……消しゴム、忘れてしまったの」
シンジ「はい、よかったら使って」
レイ「助かるわ」
◇
シンジ「綾波、肩に糸くずついてるよ。取ってあげる」ヒョイッ
レイ「……碇くんは、優しいのね」
シンジ「そうかな?」
レイ「ええ。今日は親切にしてもらってばかりだわ」
シンジ「大したことはしてないよ」
レイ「……ごめんなさい。こんなときどんな顔をしたらいいのか、分からないの」
シンジ「笑えばいいと思うよ」ニッコリ
レイ「……」ニコッ
アスカ「~~~~っ!?!?!!?」
シンジ「ここ写し間違えてるよ」
レイ「……消しゴム、忘れてしまったの」
シンジ「はい、よかったら使って」
レイ「助かるわ」
◇
シンジ「綾波、肩に糸くずついてるよ。取ってあげる」ヒョイッ
レイ「……碇くんは、優しいのね」
シンジ「そうかな?」
レイ「ええ。今日は親切にしてもらってばかりだわ」
シンジ「大したことはしてないよ」
レイ「……ごめんなさい。こんなときどんな顔をしたらいいのか、分からないの」
シンジ「笑えばいいと思うよ」ニッコリ
レイ「……」ニコッ
アスカ「~~~~っ!?!?!!?」
52: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)19:53:03 ID:jDX
アスカ(何よ何よ何よ、何よっっ!)
アスカ(そんなにファーストがいいっての!?)
アスカ(何であいつには積極的なのよ!)
アスカ(私のときはっーー)
アスカ(何もしない。なびかないっ。こっちが仕掛けても見向きもしなかったくせにっ!)
アスカ(そんなに)
アスカ(そんなに私ってダメ、なの?)
アスカ「……」
ヒカリ「あ、アスカ……? だいじょうぶ?」
アスカ「うぅ、ぅぅぅぅ~~っ!」グスンッ
ヒカリ「よしよし」
アスカ(こうなったらーーっ)
アスカ(そんなにファーストがいいっての!?)
アスカ(何であいつには積極的なのよ!)
アスカ(私のときはっーー)
アスカ(何もしない。なびかないっ。こっちが仕掛けても見向きもしなかったくせにっ!)
アスカ(そんなに)
アスカ(そんなに私ってダメ、なの?)
アスカ「……」
ヒカリ「あ、アスカ……? だいじょうぶ?」
アスカ「うぅ、ぅぅぅぅ~~っ!」グスンッ
ヒカリ「よしよし」
アスカ(こうなったらーーっ)
53: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)19:59:44 ID:jDX
ーー翌日
◇
シンジ「お昼だね、綾波」
レイ「そうね」
シンジ「よかったら今日もお弁当ーー」
アスカ「はい、お弁当。ファーストの分。作ってきってやったから」ドンッ
レイ「えっ」
シンジ「えっ」
◇
シンジ「お昼だね、綾波」
レイ「そうね」
シンジ「よかったら今日もお弁当ーー」
アスカ「はい、お弁当。ファーストの分。作ってきってやったから」ドンッ
レイ「えっ」
シンジ「えっ」
55: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)20:00:03 ID:jDX
レイ「…………なぜ?」
アスカ「バカシンジと同じよ。あんたがあまりにも哀れだから、作ってきてやったのっ」
レイ「あなたが、私に、親切……?」
アスカ「……何よ。私があんたに優しくするのが、そんなにおかしい?」
レイ「ええ、ちゃんちゃらおかしいわ」
アスカ「バカシンジと同じよ。あんたがあまりにも哀れだから、作ってきてやったのっ」
レイ「あなたが、私に、親切……?」
アスカ「……何よ。私があんたに優しくするのが、そんなにおかしい?」
レイ「ええ、ちゃんちゃらおかしいわ」
56: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)20:00:24 ID:jDX
シンジ「で、でもアスカ。僕も綾波の分のお弁当作って来ちゃったんだけど」
アスカ「私が食べるわよ」
シンジ「アスカの分も別に作って来たんだけど……」
アスカ「それも食べるわ」
シンジ「えぇ……」
アスカ「なによ」
シンジ「……太るよ?」
アスカ「太らない」
シンジ「でも」
アスカ「太らないのっ」
アスカ「私が食べるわよ」
シンジ「アスカの分も別に作って来たんだけど……」
アスカ「それも食べるわ」
シンジ「えぇ……」
アスカ「なによ」
シンジ「……太るよ?」
アスカ「太らない」
シンジ「でも」
アスカ「太らないのっ」
60: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)20:09:48 ID:jDX
レイ「……」
アスカ「何よ、私の手料理が食べられないっての?」
レイ「……ほんとに手料理? そもそもあなた、料理作れたの?」
アスカ「はっ、あったりまえでしょ。アスカ様は完全無欠なんだから。料理くらいお茶の子さいさいよ」
レイ「……でも、葛城三佐がいってたわ。いつもは碇くんがご飯をつくってる、って」
アスカ「うっ」
シンジ「……アスカが作ったっていうのは多分ほんとだよ。昨日の夜中、台所が騒がしかったから」
レイ「……夜中? そこまでして、これを作ったの?」
アスカ「余計なことは言わなくていいのよバカシンジっ」
アスカ「何よ、私の手料理が食べられないっての?」
レイ「……ほんとに手料理? そもそもあなた、料理作れたの?」
アスカ「はっ、あったりまえでしょ。アスカ様は完全無欠なんだから。料理くらいお茶の子さいさいよ」
レイ「……でも、葛城三佐がいってたわ。いつもは碇くんがご飯をつくってる、って」
アスカ「うっ」
シンジ「……アスカが作ったっていうのは多分ほんとだよ。昨日の夜中、台所が騒がしかったから」
レイ「……夜中? そこまでして、これを作ったの?」
アスカ「余計なことは言わなくていいのよバカシンジっ」
61: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)20:11:18 ID:jDX
レイ「そう」
アスカ「……なによ。そ、そんなに食べたくないなら別にもうーー」
レイ「いえ、食べるわ」パク
アスカ「あっ」
シンジ「あー……」
レイ「……」モグモグ
シンジ「…………味は、どう?」
レイ「……碇くんの方がおいしいわ」
アスカ「っーー!」
レイ「でも、ぽかぽかする」
アスカ「えっ」
シンジ「アスカ、香辛料入れすぎたりしたの?」ヒソヒソ
アスカ「そ、そんなことしてないはず……だけど」
レイ「?」
アスカ「……なによ。そ、そんなに食べたくないなら別にもうーー」
レイ「いえ、食べるわ」パク
アスカ「あっ」
シンジ「あー……」
レイ「……」モグモグ
シンジ「…………味は、どう?」
レイ「……碇くんの方がおいしいわ」
アスカ「っーー!」
レイ「でも、ぽかぽかする」
アスカ「えっ」
シンジ「アスカ、香辛料入れすぎたりしたの?」ヒソヒソ
アスカ「そ、そんなことしてないはず……だけど」
レイ「?」
62: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)20:18:06 ID:jDX
ーー午後
◇
レイ「……」カキカキ
シンジ「今日も宿題やってないの?」
レイ「……昨日は、エヴァの個人訓練があったから」
シンジ「そうなんだ。よかったらーー」
アスカ「ファースト! 私の宿題見せたげるから、さっさと写しちゃいなさいっ!」
シンジ「えっ」
レイ「…………そう」
◇
シンジ「あっ、いきなり風が!」
レイ「!?」
シンジ「そして綾波のプリントが飛ばされたっ!」
シンジ「よし、綾波取ってあげーー」
アスカ「ーーったく。何回プリント吹き飛ばせば気がすむのよ。しっかりしなさいよね、はい」
シンジ「えっ」
レイ「…………助かるわ」
◇
レイ「……」カキカキ
シンジ「今日も宿題やってないの?」
レイ「……昨日は、エヴァの個人訓練があったから」
シンジ「そうなんだ。よかったらーー」
アスカ「ファースト! 私の宿題見せたげるから、さっさと写しちゃいなさいっ!」
シンジ「えっ」
レイ「…………そう」
◇
シンジ「あっ、いきなり風が!」
レイ「!?」
シンジ「そして綾波のプリントが飛ばされたっ!」
シンジ「よし、綾波取ってあげーー」
アスカ「ーーったく。何回プリント吹き飛ばせば気がすむのよ。しっかりしなさいよね、はい」
シンジ「えっ」
レイ「…………助かるわ」
63: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)20:18:28 ID:jDX
◇
レイ「……体操着、忘れてしまったわ」
シンジ「!」
シンジ「綾波っ。よかったら僕のジャージをーー」
アスカ「ファースト! となりのクラスのやつから体操着借りて着てやったわよ」
シンジ「ぼくのジャージは……?」
アスカ「アンタばかぁ? 男のジャージなんかを女子に着せようとしてんじゃないわよ」
レイ「恩に着るわ」
レイ「……体操着、忘れてしまったわ」
シンジ「!」
シンジ「綾波っ。よかったら僕のジャージをーー」
アスカ「ファースト! となりのクラスのやつから体操着借りて着てやったわよ」
シンジ「ぼくのジャージは……?」
アスカ「アンタばかぁ? 男のジャージなんかを女子に着せようとしてんじゃないわよ」
レイ「恩に着るわ」
65: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)20:29:02 ID:jDX
「なんだか最近、綾波さんとアスカって仲が良いわね」
「ねー? パイロット同士通じるものがあるのかしら」
シンジ「……ぼくも気になってたんだけどさ。アスカ、最近綾波と仲良いよね?」
アスカ「はぁ? なんで私があんなやつに仲良くしないといけないのよ」
シンジ「でも、やたらと優しいような……」
アスカ「それはただの性格よ。私は元から優しいの」
シンジ「えっ」
無論、アスカがレイに優しいのは意図してのことである。
「ねー? パイロット同士通じるものがあるのかしら」
シンジ「……ぼくも気になってたんだけどさ。アスカ、最近綾波と仲良いよね?」
アスカ「はぁ? なんで私があんなやつに仲良くしないといけないのよ」
シンジ「でも、やたらと優しいような……」
アスカ「それはただの性格よ。私は元から優しいの」
シンジ「えっ」
無論、アスカがレイに優しいのは意図してのことである。
66: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)20:29:40 ID:jDX
アスカ(だってあのまま、シンジがファーストの世話を焼き続けたらーー)
アスカ(ーーシンジがあの女を好きになっちゃうじゃないっ!)
『ベンジャミン・フランクリン効果』!
人に優しく接すると、その相手に好意を抱いてしまう心理効果!
アスカはシンジよりも先にレイに親切にすることで、シンジにその影響が及ぶことを阻止したのだ!
アスカ(ついでにバカシンジにも私の優しさをアピールっ)
アスカ(もはやわたしに告白してくるのも時間の問題)
アスカ(ファーストのやつも勝手に私に友情感じてるみたいだし?)
アスカ(これで懸念事項はなくなったわ!)
ーーアスカ・ラングレーは天才である。
そこに疑いを挟む余地はない。
しかし。
アスカ(ーーシンジがあの女を好きになっちゃうじゃないっ!)
『ベンジャミン・フランクリン効果』!
人に優しく接すると、その相手に好意を抱いてしまう心理効果!
アスカはシンジよりも先にレイに親切にすることで、シンジにその影響が及ぶことを阻止したのだ!
アスカ(ついでにバカシンジにも私の優しさをアピールっ)
アスカ(もはやわたしに告白してくるのも時間の問題)
アスカ(ファーストのやつも勝手に私に友情感じてるみたいだし?)
アスカ(これで懸念事項はなくなったわ!)
ーーアスカ・ラングレーは天才である。
そこに疑いを挟む余地はない。
しかし。
67: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)20:37:34 ID:jDX
「……でも、碇くんも綾波さんに優しいよね」
「うん。なんだかアスカに接するときよりも親身な感じ」
「ひょっとして、好きなのかしら」
「当たり前よ。あれは間違いなく脈ありだわ」
キャーキャー
アスカ(…………え?)
アスカ(バカシンジが、あいつを、好き?)
自分の感情が絡む時ーーとりわけ、恋愛のこととなると、彼女は途端に盲目的になる。
「うん。なんだかアスカに接するときよりも親身な感じ」
「ひょっとして、好きなのかしら」
「当たり前よ。あれは間違いなく脈ありだわ」
キャーキャー
アスカ(…………え?)
アスカ(バカシンジが、あいつを、好き?)
自分の感情が絡む時ーーとりわけ、恋愛のこととなると、彼女は途端に盲目的になる。
68: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)20:46:55 ID:jDX
シンジ「ははっ。なんだか、また変な噂されちゃってるね」
アスカ「そ、そうよね。こんな噂、根も葉もない嘘っぱち……よね?」
シンジ「…………うん」
アスカ(え? え? どういうこと?)
アスカ(今の間は、なに?)
シンジ「さて、帰ろうか。そういえばアスカと変えるのって今日がはじめてーー」
アスカ「…………いい。ちょっと用事があるから、先帰ってて」タタタッ
シンジ「え、あっ……うん」
アスカ「そ、そうよね。こんな噂、根も葉もない嘘っぱち……よね?」
シンジ「…………うん」
アスカ(え? え? どういうこと?)
アスカ(今の間は、なに?)
シンジ「さて、帰ろうか。そういえばアスカと変えるのって今日がはじめてーー」
アスカ「…………いい。ちょっと用事があるから、先帰ってて」タタタッ
シンジ「え、あっ……うん」
69: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)20:47:16 ID:jDX
アスカ「……」トコトコ
アスカ「……」トコトコ
アスカ「……」トコトコ…ピタッ
アスカ「……」チラッ
アスカ「!」
レイ「……」カキカキ
アスカ「……あんた、こんな時間まで教室に残って、何してるのよ」
レイ「!」バッ
アスカ(何かを……隠した?)
アスカ「……」トコトコ
アスカ「……」トコトコ…ピタッ
アスカ「……」チラッ
アスカ「!」
レイ「……」カキカキ
アスカ「……あんた、こんな時間まで教室に残って、何してるのよ」
レイ「!」バッ
アスカ(何かを……隠した?)
70: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)21:02:24 ID:jDX
レイ「……あなたの方こそ、どうしたの?」
アスカ「……私はとくに何もないわ。なんとなく、気分が悪いから教室に来ただけ」
レイ「……そう。じゃあ私も同じよ」
アスカ「嘘こけっ。あんた今、何か書いてたじゃない」
レイ「それは……」
アスカ「……私はとくに何もないわ。なんとなく、気分が悪いから教室に来ただけ」
レイ「……そう。じゃあ私も同じよ」
アスカ「嘘こけっ。あんた今、何か書いてたじゃない」
レイ「それは……」
71: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)21:02:49 ID:jDX
レイ「ただ、手紙を書いてただけ」
アスカ「手紙……?」
レイ「そう、手紙。……特定の相手に情報を伝える文書。意思疎通の手段。そしてーー」
レイ「ーー口では伝えられない想いを伝えるためのもの」
アスカ「!」
アスカ「……それ、誰に渡すつもりなの?」
レイ「碇君よ」
アスカ「……あっそ。やっぱりね」
アスカ「手紙……?」
レイ「そう、手紙。……特定の相手に情報を伝える文書。意思疎通の手段。そしてーー」
レイ「ーー口では伝えられない想いを伝えるためのもの」
アスカ「!」
アスカ「……それ、誰に渡すつもりなの?」
レイ「碇君よ」
アスカ「……あっそ。やっぱりね」
72: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)21:03:22 ID:jDX
レイ「? なぜ、宛先が碇くんだと分かったの?」
アスカ「はっ、あんたもばかね。そんなの見てれば分かるわよ」
レイ「……そう。そういうもの、なのね」
アスカ「ーーまっ、びっくりはしたけどね。まさか人形みたいなアンタが、秘めた想いを手紙に込めるぅ~だなんて。乙女チックにもほどがあるもの」
レイ「ええ。碇司令に教えてもらった」
アスカ「…………そ。父親公認、ってわけ」
アスカ「はっ、あんたもばかね。そんなの見てれば分かるわよ」
レイ「……そう。そういうもの、なのね」
アスカ「ーーまっ、びっくりはしたけどね。まさか人形みたいなアンタが、秘めた想いを手紙に込めるぅ~だなんて。乙女チックにもほどがあるもの」
レイ「ええ。碇司令に教えてもらった」
アスカ「…………そ。父親公認、ってわけ」
73: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)21:14:08 ID:jDX
アスカ「あーあー。他人様の惚気話なんか聞くもんじゃないわね。砂糖吐きそう。気分わるーい」
レイ「のろけ……? なに、それ?」
アスカ「分からないならいいわよ、別に。じゃ、私は帰るから」
レイ「待って」
アスカ「なに?」
レイ「この手紙を、碇君に……あなたから渡して欲しいの」
アスカ「……」
アスカ「……はぁ!?」
レイ「のろけ……? なに、それ?」
アスカ「分からないならいいわよ、別に。じゃ、私は帰るから」
レイ「待って」
アスカ「なに?」
レイ「この手紙を、碇君に……あなたから渡して欲しいの」
アスカ「……」
アスカ「……はぁ!?」
74: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)21:14:59 ID:jDX
アスカ「あんたばかぁ!? いや、ほんとのほんとにばかでしょっ!?」
レイ「……ダメ、なの?」
アスカ「なんでよりにもよって私が、そんなものシンジに渡さなきゃならないのよ!?」
レイ「……嬉しかった、から」
アスカ「は?」
レイ「お弁当。嬉しかった、から」
アスカ「…………悪いんだけど。アンタが何いってんのか、全然分かんない」
レイ「……ダメ、なの?」
アスカ「なんでよりにもよって私が、そんなものシンジに渡さなきゃならないのよ!?」
レイ「……嬉しかった、から」
アスカ「は?」
レイ「お弁当。嬉しかった、から」
アスカ「…………悪いんだけど。アンタが何いってんのか、全然分かんない」
78: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)22:11:55 ID:jDX
レイ「碇くんも、あなたも。とても親切にしてくれた」
アスカ「……」
レイ「好意の伴った行動。真心。そんな風に接せられたのは、はじめて」
アスカ「……その真心、だいぶ濁ってたけどね」
レイ「?」
アスカ「……」
レイ「好意の伴った行動。真心。そんな風に接せられたのは、はじめて」
アスカ「……その真心、だいぶ濁ってたけどね」
レイ「?」
79: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)22:12:17 ID:jDX
レイ「手紙は、口では言いにくいことを伝えるもの。……でも、手渡しするんじゃ口で伝えるのと大差ない」
アスカ「恥ずかしいってワケ? なら下駄箱にでもぶち込めばいいじゃない」
レイ「……それは、ダメ」
レイ「ポカポカしないから」
アスカ「……」
アスカ「恥ずかしいってワケ? なら下駄箱にでもぶち込めばいいじゃない」
レイ「……それは、ダメ」
レイ「ポカポカしないから」
アスカ「……」
80: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)22:14:26 ID:jDX
アスカ「……なるほどね。アンタが信頼できるのはシンジと私だから。私に手紙を渡してほしいってわけ?」
レイ「……」コクン
アスカ「……悪意は、ないのよね?」
レイ「?」キョトン
アスカ「っ……」
アスカ「あーもー、いいわよっ。分かった! バカシンジに手紙を渡せばいいんでしょ!? 頼まれてやるわよ、そんくらいっ!」
レイ「……頼んで、いいの?」
アスカ「いいって言ってる!」
レイ「……」ニッコリ
アスカ「じゃ。もう帰るわ。手紙は貰ってくから」
レイ「ええ、さよなら」
アスカ「ふんっ」スタスタ
レイ「……」コクン
アスカ「……悪意は、ないのよね?」
レイ「?」キョトン
アスカ「っ……」
アスカ「あーもー、いいわよっ。分かった! バカシンジに手紙を渡せばいいんでしょ!? 頼まれてやるわよ、そんくらいっ!」
レイ「……頼んで、いいの?」
アスカ「いいって言ってる!」
レイ「……」ニッコリ
アスカ「じゃ。もう帰るわ。手紙は貰ってくから」
レイ「ええ、さよなら」
アスカ「ふんっ」スタスタ
82: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)22:26:48 ID:jDX
アスカ「……」スタスタ
アスカ「……」スタスタ…ピタッ
アスカ「……」ニヤリッ
アスカ(チャーンス)
アスカ「……」スタスタ…ピタッ
アスカ「……」ニヤリッ
アスカ(チャーンス)
83: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)22:27:25 ID:jDX
アスカ(いやー、ファーストがバカでほんっっと助かった)
アスカ(まさかよりにもよって、恋敵にラブレターを頼むなんてね)
アスカ(そんなの、捨ててくださいって宣言してるようなものじゃない) ニヤッ
アスカ「……ふふっ」
アスカ(たしかに、バカシンジの気持ちはいま。いまだけはファーストの方に揺らいでるの”かもしれない”)
アスカ(そんな血迷ってるバカシンジに、ファーストがラブレターを送ろうものなら、簡単に堕ちる……”かもしれない”)
アスカ(でもその前に、私があいつに告ってしまえばーー)
アスカ(私の勝ちは鉄板っ!)
アスカ(まさかよりにもよって、恋敵にラブレターを頼むなんてね)
アスカ(そんなの、捨ててくださいって宣言してるようなものじゃない) ニヤッ
アスカ「……ふふっ」
アスカ(たしかに、バカシンジの気持ちはいま。いまだけはファーストの方に揺らいでるの”かもしれない”)
アスカ(そんな血迷ってるバカシンジに、ファーストがラブレターを送ろうものなら、簡単に堕ちる……”かもしれない”)
アスカ(でもその前に、私があいつに告ってしまえばーー)
アスカ(私の勝ちは鉄板っ!)
84: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)22:29:20 ID:jDX
アスカ(そうと分かればささっとこの忌々しい手紙をそこのゴミ箱に捨ててーー)
アスカ(捨てて)
アスカ(捨て、て……)
アスカ「……あれ?」
アスカ(動かない)
アスカ(捨てて)
アスカ(捨て、て……)
アスカ「……あれ?」
アスカ(動かない)
85: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)22:29:48 ID:jDX
アスカ(動けない……いや、動くつもりがないの?)
アスカ「……ああ、そういうこと」
アスカ(『ベンジャミン・フランクリン効果』)
アスカ(『行動』と『心』のバランスを保つ心理現象)
アスカ(相手に優しくすると、相手を好きになってしまうテクニック)
アスカ(“嫌い”を”好き”にも変えてしまう)
アスカ(どどのつまり)
アスカ「ファーストのこと、世話焼いてるあいだに嫌いじゃなくなっちゃってたんだ。わたし」
アスカ「……ああ、そういうこと」
アスカ(『ベンジャミン・フランクリン効果』)
アスカ(『行動』と『心』のバランスを保つ心理現象)
アスカ(相手に優しくすると、相手を好きになってしまうテクニック)
アスカ(“嫌い”を”好き”にも変えてしまう)
アスカ(どどのつまり)
アスカ「ファーストのこと、世話焼いてるあいだに嫌いじゃなくなっちゃってたんだ。わたし」
87: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)23:00:53 ID:jDX
アスカ(はっーーなにそれ)
アスカ(元々はシンジを私に惚れさせるためのテクニックだったのに)
アスカ(私自身が身動き取れなくなってるんじゃ、わけないじゃないの)
アスカ「……」
アスカ「……イヤ」
アスカ(ーー嫌い)
アスカ(わたしは、ファーストが、嫌い)
アスカ(元々はシンジを私に惚れさせるためのテクニックだったのに)
アスカ(私自身が身動き取れなくなってるんじゃ、わけないじゃないの)
アスカ「……」
アスカ「……イヤ」
アスカ(ーー嫌い)
アスカ(わたしは、ファーストが、嫌い)
88: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)23:01:24 ID:jDX
アスカ(嫌い。嫌い嫌い、嫌いよ。ファーストなんか嫌い。だってあいつ、人形みたいでーー)
レイ『……』ニコッ
アスカ(自分の意思なんか何一つもってなくてーー)
レイ『……嬉しかった、から』
アスカ「っ……」
アスカ(嫌い、嫌い。ファーストは嫌い。ファーストなんか嫌いっ。綾波レイなんてだいっっきらい。シンジも嫌いっ。嫌いよっ!! みんな嫌いっ!)
アスカ(でも、一番嫌いなのはーー)
アスカ「ーーこんな私が一番嫌いっっ!!!」
シンジ「……アスカ?」
レイ『……』ニコッ
アスカ(自分の意思なんか何一つもってなくてーー)
レイ『……嬉しかった、から』
アスカ「っ……」
アスカ(嫌い、嫌い。ファーストは嫌い。ファーストなんか嫌いっ。綾波レイなんてだいっっきらい。シンジも嫌いっ。嫌いよっ!! みんな嫌いっ!)
アスカ(でも、一番嫌いなのはーー)
アスカ「ーーこんな私が一番嫌いっっ!!!」
シンジ「……アスカ?」
91: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)23:24:31 ID:jDX
アスカ「ーーーーっ!」
シンジ「アスカ……どうしたの?」
アスカ「……なんでもない」
シンジ「なんでもないってことはーー」
アスカ「なんでもないっ!!」
シンジ「……そっか。分かったよ」
アスカ「……」
シンジ「じゃあ、もうすぐ下校時間だし……」
アスカ「……」
シンジ「帰ろうよ」
トコトコ
トコトコ…
シンジ「アスカ……どうしたの?」
アスカ「……なんでもない」
シンジ「なんでもないってことはーー」
アスカ「なんでもないっ!!」
シンジ「……そっか。分かったよ」
アスカ「……」
シンジ「じゃあ、もうすぐ下校時間だし……」
アスカ「……」
シンジ「帰ろうよ」
トコトコ
トコトコ…
92: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)23:25:01 ID:jDX
トコトコ
トコトコ…
シンジ「すっかり、暗くなっちゃったね」
アスカ「……」
シンジ「ミサトさん、心配してるかな」
アスカ「……」
シンジ「ほら。ミサトさんって、ズボラだけど。意外と心配性だからさ」
アスカ「……」
シンジ「帰ったら、明るく安心させてあげないとね?」
アスカ「……」
シンジ「……」
トコトコ…
シンジ「すっかり、暗くなっちゃったね」
アスカ「……」
シンジ「ミサトさん、心配してるかな」
アスカ「……」
シンジ「ほら。ミサトさんって、ズボラだけど。意外と心配性だからさ」
アスカ「……」
シンジ「帰ったら、明るく安心させてあげないとね?」
アスカ「……」
シンジ「……」
93: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)23:25:32 ID:jDX
トコトコ
トコトコ…
シンジ「……アスカ。聞いてるんでしょ?」
アスカ「……」
シンジ「ーー何があったの? やっぱり教えてよ」
アスカ「……」
シンジ「せめてこっち向いてよ」
アスカ「……」
シンジ「ねぇ、アスカ」
アスカ「……」
シンジ「僕を無視、しないでよ……」
アスカ「……」
トコトコ…
シンジ「……アスカ。聞いてるんでしょ?」
アスカ「……」
シンジ「ーー何があったの? やっぱり教えてよ」
アスカ「……」
シンジ「せめてこっち向いてよ」
アスカ「……」
シンジ「ねぇ、アスカ」
アスカ「……」
シンジ「僕を無視、しないでよ……」
アスカ「……」
94: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)23:39:22 ID:jDX
トコトコ
トコトコ…
シンジ「ねぇ、アスーー」
アスカ「……クドイわよ、ばか」
シンジ「……よかった。やっと話してくれる気になったんだね」
アスカ「うざい」
シンジ「ひ、ひどいよ」
アスカ「……いいから、もう黙ってて」
シンジ「……」
トコトコ…
シンジ「ねぇ、アスーー」
アスカ「……クドイわよ、ばか」
シンジ「……よかった。やっと話してくれる気になったんだね」
アスカ「うざい」
シンジ「ひ、ひどいよ」
アスカ「……いいから、もう黙ってて」
シンジ「……」
95: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)23:40:55 ID:jDX
トコトコ
トコトコ…
シンジ「……」チラッ
アスカ「……」
シンジ「……」ウズッ
アスカ「……」
シンジ「……」ソワソワ
アスカ「…………ウルサイ。あんたってこうもグイグイ来れるやつだったっけ?」
シンジ「ぼ、僕はちゃんと黙ってたじゃないかっ」
アスカ「何も言ってないけど、存在がうるさかったのよ」
トコトコ…
シンジ「……」チラッ
アスカ「……」
シンジ「……」ウズッ
アスカ「……」
シンジ「……」ソワソワ
アスカ「…………ウルサイ。あんたってこうもグイグイ来れるやつだったっけ?」
シンジ「ぼ、僕はちゃんと黙ってたじゃないかっ」
アスカ「何も言ってないけど、存在がうるさかったのよ」
96: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)23:42:09 ID:jDX
シンジ「そ、そんなぁ……」
アスカ「……」
シンジ「……」チラッ
アスカ「……ハァ」
シンジ「……」ビクッ
アスカ「……もう、いいわ。よーく分かったから」
シンジ「え?」
アスカ「……」
シンジ「……」チラッ
アスカ「……ハァ」
シンジ「……」ビクッ
アスカ「……もう、いいわ。よーく分かったから」
シンジ「え?」
97: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)23:42:47 ID:jDX
アスカ「……私ね、向こうではずっと一人だったの」
シンジ「一人……?」
アスカ「そっ。だからエヴァの訓練を頑張った。一人だったから、誰かに見てもらいたかったのね」
シンジ「……」
アスカ「エヴァをより深く理解するために、勉強だって頑張った。大学だって卒業してのけた。努力して努力してーー結果は努力すればするほどついて来たわ」
シンジ「アスカ……」
アスカ「あんたのことは向こうで大まかに聞かされてたわ。私と同じ、一人で生きた来たやつ。どんなやつかと興味を抱いた」
シンジ「……」
アスカ「でも、実際に会ったら失望した。まさかこんな冴えないやつだとは思ってなかったから」
シンジ「……冴えないやつで、悪かったね」
アスカ「ほんとよ。その癖、何の苦労もなしに私のシンクロ率に並んでみせるんですもの。許せないったらないわ」
シンジ「……ごめん」
アスカ「何より許せないのはね、あんたのその態度よ。私が苦労に苦労を重ねて手に入れたものを最初っから持ってる癖にっ。あんた全然嬉しそうじゃないっ。
……あんたを見てるとね、今までの全てを否定されてるような気分になるのよ。無意味なことに執着してる、って嘲笑われてるような気になるのっ」
シンジ「あ、アスカ……?」
アスカ「だからわたし、あんたなんか嫌い」
シンジ「一人……?」
アスカ「そっ。だからエヴァの訓練を頑張った。一人だったから、誰かに見てもらいたかったのね」
シンジ「……」
アスカ「エヴァをより深く理解するために、勉強だって頑張った。大学だって卒業してのけた。努力して努力してーー結果は努力すればするほどついて来たわ」
シンジ「アスカ……」
アスカ「あんたのことは向こうで大まかに聞かされてたわ。私と同じ、一人で生きた来たやつ。どんなやつかと興味を抱いた」
シンジ「……」
アスカ「でも、実際に会ったら失望した。まさかこんな冴えないやつだとは思ってなかったから」
シンジ「……冴えないやつで、悪かったね」
アスカ「ほんとよ。その癖、何の苦労もなしに私のシンクロ率に並んでみせるんですもの。許せないったらないわ」
シンジ「……ごめん」
アスカ「何より許せないのはね、あんたのその態度よ。私が苦労に苦労を重ねて手に入れたものを最初っから持ってる癖にっ。あんた全然嬉しそうじゃないっ。
……あんたを見てるとね、今までの全てを否定されてるような気分になるのよ。無意味なことに執着してる、って嘲笑われてるような気になるのっ」
シンジ「あ、アスカ……?」
アスカ「だからわたし、あんたなんか嫌い」
98: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/28(日)23:45:23 ID:jDX
シンジ「どうしたんだよ、アスカ。どうしてそんなーー」
アスカ「ほんとよ。嫌い。全然好きなんかじゃない。だからこんなもの、いくらでもアンタにくれてやるわよっ」
シンジ「!? これは、一体……?」
アスカ「手紙。ファーストからよ」
シンジ「綾波から? アスカも、これを頼まれたの?」
アスカ「そうよ」
シンジ「中身は……」ペラッ
アスカ「さあ、知らない」プイッ
シンジ「…………綾波」クスッ
アスカ「……ッ」
アスカ(……あーあ)
アスカ(アンタの勝ちよ、ファースト)
アスカ(わたしの負け。しかも不戦敗。まったく情けないったらーー)
シンジ「アスカも読む、これ?」
アスカ「!?」
アスカ「ほんとよ。嫌い。全然好きなんかじゃない。だからこんなもの、いくらでもアンタにくれてやるわよっ」
シンジ「!? これは、一体……?」
アスカ「手紙。ファーストからよ」
シンジ「綾波から? アスカも、これを頼まれたの?」
アスカ「そうよ」
シンジ「中身は……」ペラッ
アスカ「さあ、知らない」プイッ
シンジ「…………綾波」クスッ
アスカ「……ッ」
アスカ(……あーあ)
アスカ(アンタの勝ちよ、ファースト)
アスカ(わたしの負け。しかも不戦敗。まったく情けないったらーー)
シンジ「アスカも読む、これ?」
アスカ「!?」
99: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/29(月)00:01:18 ID:dEe
アスカ「は、はぁ!? よ、読むわけないでしょっ」
シンジ「でも、気にならないの?ほら、読んでみなよ」ピラッ
アスカ「気にならないわよ。いいからしまえっ。ばかっ!」
シンジ「いいからいいからっ」ヒラヒラッ
アスカ「やめろ。やめなさいよっ」プイッ
シンジ「ほら、ほら」
アスカ「だからやめっ、やめて。やめてよ。見たくな……うぅっ」
アスカ「うっ、ぐ……ひっぐ……」
シンジ「え、アスカ?」
アスカ「ぅ、うぅぅぅぅ~~~~っ!!!
」
シンジ「え、えぇぇ? な、なんで泣くのさ!?」
アスカ「ぅぅ、うううぅぅぅ~~~」グスンッ
シンジ「でも、気にならないの?ほら、読んでみなよ」ピラッ
アスカ「気にならないわよ。いいからしまえっ。ばかっ!」
シンジ「いいからいいからっ」ヒラヒラッ
アスカ「やめろ。やめなさいよっ」プイッ
シンジ「ほら、ほら」
アスカ「だからやめっ、やめて。やめてよ。見たくな……うぅっ」
アスカ「うっ、ぐ……ひっぐ……」
シンジ「え、アスカ?」
アスカ「ぅ、うぅぅぅぅ~~~~っ!!!
」
シンジ「え、えぇぇ? な、なんで泣くのさ!?」
アスカ「ぅぅ、うううぅぅぅ~~~」グスンッ
101: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/29(月)00:12:34 ID:dEe
シンジ「あっ、アスカ。違うんだよっ。これ、こっちは綾波からアスカ宛ての手紙だからっ!」
アスカ「ぅぅぅ、ううう~~……うっ?」
アスカ「……ファーストから、私宛ての手紙?」
シンジ「アスカが頼まれたように。僕も同じように綾波から手紙を渡すよう頼まれていたんだよ」
アスカ「それって、どういう……」
シンジ「ちなみに、書かれてる文面は一緒だよ」
アスカ「……」ペラッ
『あ り が と う』
アスカ「…………は?」
アスカ「ぅぅぅ、ううう~~……うっ?」
アスカ「……ファーストから、私宛ての手紙?」
シンジ「アスカが頼まれたように。僕も同じように綾波から手紙を渡すよう頼まれていたんだよ」
アスカ「それって、どういう……」
シンジ「ちなみに、書かれてる文面は一緒だよ」
アスカ「……」ペラッ
『あ り が と う』
アスカ「…………は?」
102: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/29(月)00:13:08 ID:dEe
アスカ「なに、これ? どういう、こと?」
シンジ「たぶん。面と向かって、ありがとうっていうのが恥ずかしかったんだろうね」
レイ『ーー口では伝えられない想いを伝えるためのもの』
アスカ「……なるほど」
シンジ「たぶん。面と向かって、ありがとうっていうのが恥ずかしかったんだろうね」
レイ『ーー口では伝えられない想いを伝えるためのもの』
アスカ「……なるほど」
103: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/29(月)00:21:09 ID:dEe
アスカ「でも、なんでこの程度のこと口にするのを恥ずかしかってたのよ。あの子」
シンジ「さあ。きっと思い入れのある言葉だったんじゃないかな?」
アスカ「……わっかんないわね」
シンジ「そうだね。でも、そんなものじゃない?」
シンジ「僕だって、さっきまでのアスカのこと、よく分からないもん」
アスカ「……うっ」
シンジ「そもそも、なんで急に綾波に優しくなったのさ」
アスカ「……どうでもいいでしょ。そんなの」
シンジ「さあ。きっと思い入れのある言葉だったんじゃないかな?」
アスカ「……わっかんないわね」
シンジ「そうだね。でも、そんなものじゃない?」
シンジ「僕だって、さっきまでのアスカのこと、よく分からないもん」
アスカ「……うっ」
シンジ「そもそも、なんで急に綾波に優しくなったのさ」
アスカ「……どうでもいいでしょ。そんなの」
104: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/29(月)00:22:03 ID:dEe
シンジ「いいたくないなら、いいよ」
アスカ「……」
シンジ「ただ一つだけ言わせてもらうとねーー僕はそんなアスカに嫉妬してたんだ」
アスカ「……え?」
シンジ「ほら、綾波って儚げというか。どこか危なっかしいだろ?」
アスカ「……まあ、分からないでもないけど」
シンジ「だから、僕が守ってあげたいというか。支えてあげなきゃって思ってたんだ」
アスカ「はっ。ーー何を言い出すかと思えば。あんたの性癖なんて知りたくもないんだけど」
シンジ「そ、そういうんじゃないよ。そういうのとは別だよっ」
アスカ「どーだか」
アスカ「……」
シンジ「ただ一つだけ言わせてもらうとねーー僕はそんなアスカに嫉妬してたんだ」
アスカ「……え?」
シンジ「ほら、綾波って儚げというか。どこか危なっかしいだろ?」
アスカ「……まあ、分からないでもないけど」
シンジ「だから、僕が守ってあげたいというか。支えてあげなきゃって思ってたんだ」
アスカ「はっ。ーー何を言い出すかと思えば。あんたの性癖なんて知りたくもないんだけど」
シンジ「そ、そういうんじゃないよ。そういうのとは別だよっ」
アスカ「どーだか」
105: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/29(月)00:22:31 ID:dEe
シンジ「ほんとうにーーただ、誰かに必要としてもらいたかったんだ」
アスカ「……」
シンジ「僕もアスカと同じで。誰かに見てもらいたかったんだ」
アスカ「……だから、ファーストがいいんでしょ」
シンジ「違うよ。誰でもよかったんだ。僕には、自分しか中にいないんだよ」
アスカ「……」
シンジ「だからアスカが綾波に優しく接するようになった時、競うような真似をしたんだ。……僕を必要として欲しかったから」
アスカ「!?」
アスカ「……」
シンジ「僕もアスカと同じで。誰かに見てもらいたかったんだ」
アスカ「……だから、ファーストがいいんでしょ」
シンジ「違うよ。誰でもよかったんだ。僕には、自分しか中にいないんだよ」
アスカ「……」
シンジ「だからアスカが綾波に優しく接するようになった時、競うような真似をしたんだ。……僕を必要として欲しかったから」
アスカ「!?」
106: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/29(月)00:23:03 ID:dEe
シンジ「……そこ、そんなに驚くところ?」
アスカ「えっ、だって、あれって……えっ、そういうことだったの!?」
シンジ「そうだよ。で、話の続きだけど」
アスカ「待って。ちょっと待って。まだ気持ちの整理が追いつかなーー」
シンジ「でも、今日手紙を書いてる綾波を見たとき。はじめてアスカが綾波仲良くなってくれてよかったって思えたんだ」
アスカ「えっ、だって、あれって……えっ、そういうことだったの!?」
シンジ「そうだよ。で、話の続きだけど」
アスカ「待って。ちょっと待って。まだ気持ちの整理が追いつかなーー」
シンジ「でも、今日手紙を書いてる綾波を見たとき。はじめてアスカが綾波仲良くなってくれてよかったって思えたんだ」
107: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/29(月)00:31:13 ID:dEe
シンジ「なんと言ったらいいのか、よく分からないけど。はじめて自分の中に、自分以外の人がいるって実感できた気がしたんだ」
アスカ「……」
シンジ「だからアスカ、その、ありがとう」
アスカ「!」
アスカ「……」
シンジ「だからアスカ、その、ありがとう」
アスカ「!」
108: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/29(月)00:32:37 ID:dEe
アスカ「ば、ばっかじゃないのっ」アセアセ
アスカ「そんなの、あんたが一人で納得して、あんたが勝手にスッキリしただけじゃない」テレテレ
アスカ「そんなことでお礼を言われたって、迷惑なだけよっ」ニヤッ
シンジ「……」
アスカ「そんなの、あんたが一人で納得して、あんたが勝手にスッキリしただけじゃない」テレテレ
アスカ「そんなことでお礼を言われたって、迷惑なだけよっ」ニヤッ
シンジ「……」
109: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/29(月)00:40:33 ID:dEe
シンジ「ねぇ、アスカ。さっきから、何でそんなに嬉しそうなの?」
アスカ「は、はぁ? あんたバカァ? 全然嬉しくないわよっ。どこをどう見たら、そう見えるっての!?」ニヘラッ
シンジ「僕に手紙を渡す時は、すごく悲しそうだったのに」
アスカ「ぐっ」
シンジ「あの手紙、一体なにと勘違いしてたの?」
アスカ「うっ、うるさいうるさいうるさいっ! 別に喜んでないし、悲しんでもないわよっ。そもそも、あんたのことなんか好きじゃないんだから、悲しくなるわけないでしょう!?」
シンジ「好きじゃないから、悲しくない……?」
シンジ「!」ハッ
アスカ「は、はぁ? あんたバカァ? 全然嬉しくないわよっ。どこをどう見たら、そう見えるっての!?」ニヘラッ
シンジ「僕に手紙を渡す時は、すごく悲しそうだったのに」
アスカ「ぐっ」
シンジ「あの手紙、一体なにと勘違いしてたの?」
アスカ「うっ、うるさいうるさいうるさいっ! 別に喜んでないし、悲しんでもないわよっ。そもそも、あんたのことなんか好きじゃないんだから、悲しくなるわけないでしょう!?」
シンジ「好きじゃないから、悲しくない……?」
シンジ「!」ハッ
110: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/29(月)00:41:23 ID:dEe
シンジ「ーーあぁ、なるほど」
アスカ「なっ、何よ。何がなるほどなのよっ。あんた、何を悟ったってのよっ!?」
シンジ「なんていうか、その……」
アスカ「だから何よっ。言いたいことがあるならはっきり言えばいいでしょっ!?」
シンジ「いや、その、何て言い表せばいいのやらーー」
「あっ! 碇君とアスカがあんなところにいるわっ!」
「うっそ。まだ帰ってなかったの」
アスカ「!」
シンジ「!」
アスカ「なっ、何よ。何がなるほどなのよっ。あんた、何を悟ったってのよっ!?」
シンジ「なんていうか、その……」
アスカ「だから何よっ。言いたいことがあるならはっきり言えばいいでしょっ!?」
シンジ「いや、その、何て言い表せばいいのやらーー」
「あっ! 碇君とアスカがあんなところにいるわっ!」
「うっそ。まだ帰ってなかったの」
アスカ「!」
シンジ「!」
111: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/29(月)00:42:24 ID:dEe
「デートかしら? アスカ、顔が真っ赤よ」
「そうね、お可愛いわね」
アスカ「……」
シンジ「……」
シンジ「うん、そうだね」
アスカ「?」
シンジ「はっきり、一言でいうなら」
シンジ「お可愛いんだね、アスカ」ニッコリ
アスカ「……」
アスカ「……」
アスカ「~~~~っ!?」
「そうね、お可愛いわね」
アスカ「……」
シンジ「……」
シンジ「うん、そうだね」
アスカ「?」
シンジ「はっきり、一言でいうなら」
シンジ「お可愛いんだね、アスカ」ニッコリ
アスカ「……」
アスカ「……」
アスカ「~~~~っ!?」
112: ◆MzoIYE0fBBRx 19/04/29(月)00:49:03 ID:dEe
ウ,ウワーナニスルンダヨアスカ!?
コロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルソノキオクヲコロシテヤル!!!!
トウジ「ーーふぅ。やれやれやな」
ヒカリ「そうね、一時はどうなることかと思ったけど」
トウジ「せやな。ここ数週間、教室がギスギスしてしゃーなかったわ」
ヒカリ「みんな気を遣ってたものね……」
トウジ「せやせや、ほんまシンドイったらないわ。さっさと素直になれやって話やねん」
ヒカリ「……素直に、か」
トウジ「ん?」
ヒカリ「ねぇ、鈴原。私の家、すぐそこなんだけど……寄っていかない?」
トウジ「イ、イインチョ。それってーー」
ケンスケ(ーーだからみんな、爆ぜてしまえばいいのに)
本日の勝敗
ケンスケ以外の勝ちっ!
劇終
コロシテヤルコロシテヤルコロシテヤルソノキオクヲコロシテヤル!!!!
トウジ「ーーふぅ。やれやれやな」
ヒカリ「そうね、一時はどうなることかと思ったけど」
トウジ「せやな。ここ数週間、教室がギスギスしてしゃーなかったわ」
ヒカリ「みんな気を遣ってたものね……」
トウジ「せやせや、ほんまシンドイったらないわ。さっさと素直になれやって話やねん」
ヒカリ「……素直に、か」
トウジ「ん?」
ヒカリ「ねぇ、鈴原。私の家、すぐそこなんだけど……寄っていかない?」
トウジ「イ、イインチョ。それってーー」
ケンスケ(ーーだからみんな、爆ぜてしまえばいいのに)
本日の勝敗
ケンスケ以外の勝ちっ!
劇終
114: 名無しさん@おーぷん 19/04/29(月)01:12:28 ID:2DN
おつやでー
115: 令和まで@39:19:13 19/04/29(月)08:40:47 ID:LNy
おつ!
117: 令和まで@33:46:32 19/04/29(月)14:13:28 ID:RwI
面白かったで
121: 令和まで@33:39:38 19/04/29(月)14:20:22 ID:RwI
ちゃんと設定練られてて面白いで
引用元: 【SS】アスカ・ラングレーは告らせたい
【ガルパン】みほ「黒森峰での戦車道」
2019-06-30
1: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/22(土) 01:10:54.56 ID:A531SyzG0
まほ「みほ……大丈夫か?」
みほ「……あ、お姉ちゃん」
みほ「やっぱり……間違いだったのかな」
みほ「プラウダとの試合の時……助けなきゃって体が勝手に動いちゃって」
まほ「…………」
みほ「でもそのせいで負けちゃったんだよね……」
みほ「本当にごめんなさい……」
まほ「……みほ。謝る必要なんて無いんだ」
まほ「みほはそれが正しいと思って行動に移したんだろう?」
まほ「確かに今回の戦いはその隙を突かれ優勝を逃してしまったが」
まほ「優勝は次の戦いですれば良い」
みほ「は……ははは。ありがとう……わざわざ私なんかの為に気を使ってくれて」
みほ「やっぱりお姉ちゃんは優しいな……」
みほ「でもね……本当は分かってるんだ。私はお荷物だって」
まほ「別にお荷物だなんて……」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1561133454
みほ「……あ、お姉ちゃん」
みほ「やっぱり……間違いだったのかな」
みほ「プラウダとの試合の時……助けなきゃって体が勝手に動いちゃって」
まほ「…………」
みほ「でもそのせいで負けちゃったんだよね……」
みほ「本当にごめんなさい……」
まほ「……みほ。謝る必要なんて無いんだ」
まほ「みほはそれが正しいと思って行動に移したんだろう?」
まほ「確かに今回の戦いはその隙を突かれ優勝を逃してしまったが」
まほ「優勝は次の戦いですれば良い」
みほ「は……ははは。ありがとう……わざわざ私なんかの為に気を使ってくれて」
みほ「やっぱりお姉ちゃんは優しいな……」
みほ「でもね……本当は分かってるんだ。私はお荷物だって」
まほ「別にお荷物だなんて……」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1561133454
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2: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/22(土) 09:31:38.39 ID:A531SyzG0
みほ「Ⅲ号の乗員……赤星さんを除いて全員転校するんだよね」
まほ「……どうしてそれを」
みほ「お母さんから聞いたの……」
みほ「決勝戦敗退の責任を取って転校するんだって」
みほ「もしあの時……私が助けようとしなければ……」
みほ「みんなは転校しなくて済んだのかな?」
まほ「…………みほ」
みほ「お姉ちゃん……これ以上みんなに迷惑を掛けられないから」スッ
まほ「これは……辞表届けか?」
みほ「私ね…………転校しようと思うの。戦車道のない学校に」
みほ「やっぱり私もみんなみたいに責任を取らなくちゃって思うし」
みほ「今までずっと耐えてきたけど……やっぱり戦車道を楽しく思えなくて……」
みほ「これ以上……続ける自信がないんだ」ポロポロ
まほ「みほ……」
まほ「……どうしてそれを」
みほ「お母さんから聞いたの……」
みほ「決勝戦敗退の責任を取って転校するんだって」
みほ「もしあの時……私が助けようとしなければ……」
みほ「みんなは転校しなくて済んだのかな?」
まほ「…………みほ」
みほ「お姉ちゃん……これ以上みんなに迷惑を掛けられないから」スッ
まほ「これは……辞表届けか?」
みほ「私ね…………転校しようと思うの。戦車道のない学校に」
みほ「やっぱり私もみんなみたいに責任を取らなくちゃって思うし」
みほ「今までずっと耐えてきたけど……やっぱり戦車道を楽しく思えなくて……」
みほ「これ以上……続ける自信がないんだ」ポロポロ
まほ「みほ……」
3: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/22(土) 19:25:38.73 ID:A531SyzG0
まほ「すまなかったな。お前に色々と押し付けてしまって」
まほ「だがこの辞表はしばらく保留にさせてくれないか」
みほ「……保留?」
まほ「お前はお母様に叱られた後で感情的になっているかも知れないが」
まほ「しばらく休めば考えだって変わるかも知れないだろ?」
みほ「…………」
まほ「とにかくこの一週間よく考えるんだ」
まほ「それでも黒森峰を去るというのなら……私は止めたりしないよ」
みほ「……ごめんなさい」ガチャ
まほ「だがこの辞表はしばらく保留にさせてくれないか」
みほ「……保留?」
まほ「お前はお母様に叱られた後で感情的になっているかも知れないが」
まほ「しばらく休めば考えだって変わるかも知れないだろ?」
みほ「…………」
まほ「とにかくこの一週間よく考えるんだ」
まほ「それでも黒森峰を去るというのなら……私は止めたりしないよ」
みほ「……ごめんなさい」ガチャ
4: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/23(日) 11:26:07.61 ID:6WXwCuH2O
まほ「……みほ」
まほ「相当ショックだったんだな。自分の行動を否定されたことが……」
まほ「私としてはみほに戦車道を通して自分だけの道を見つけてほしいと思っている」
まほ「だが……お母様に否定された今……それは難しいかも知れないな」
まほ「とにかくこのまま放っておいても意味がない」
まほ「私は私として出来ることをしないとな」
まほ「相当ショックだったんだな。自分の行動を否定されたことが……」
まほ「私としてはみほに戦車道を通して自分だけの道を見つけてほしいと思っている」
まほ「だが……お母様に否定された今……それは難しいかも知れないな」
まほ「とにかくこのまま放っておいても意味がない」
まほ「私は私として出来ることをしないとな」
5: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/23(日) 12:37:59.02 ID:6WXwCuH2O
まほルーム
しほ「こんな時間に何か用ですか?」
しほ「私は今日中に仕事で黒森峰から去らなければなりません」
しほ「話は手短にお願いします」
まほ「お時間のほど取らせてしまい申し訳ありません」
まほ「単刀直入に申し上げますがお母様はみほが転校すると言っていることを知っていますか?」
しほ「…………いいえ。今のが初耳です」
しほ「ですが辞めるのであれば別に止めるつもりはありません」
しほ「西住流に逃げるという道はありません」
しほ「あの程度のことで逃げるのであればみほは西住流に相応しくなかった……それだけのことです」
まほ「お母様……」
しほ「こんな時間に何か用ですか?」
しほ「私は今日中に仕事で黒森峰から去らなければなりません」
しほ「話は手短にお願いします」
まほ「お時間のほど取らせてしまい申し訳ありません」
まほ「単刀直入に申し上げますがお母様はみほが転校すると言っていることを知っていますか?」
しほ「…………いいえ。今のが初耳です」
しほ「ですが辞めるのであれば別に止めるつもりはありません」
しほ「西住流に逃げるという道はありません」
しほ「あの程度のことで逃げるのであればみほは西住流に相応しくなかった……それだけのことです」
まほ「お母様……」
6: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/23(日) 12:46:13.68 ID:6WXwCuH2O
まほ「お母様はみほの取った行動が間違いとでも?」
しほ「少なくとも良い行動とは思えません」
しほ「Ⅲ号が沈んだ際……みほは身を乗り出して直接助けようとしましたが」
しほ「あそこでは信号弾を撃った後、審判に判断を乞うのが正解です」
しほ「いえ……仮に直接助けようとしたとしても自分の役割を認識して他の乗員に指示を出した後、救助活動をすれば良かったのではありませんか?」
まほ「確かに理屈ではそうです」
まほ「ですが今回は急を要する状況でした」
まほ「現に逃げ遅れた小梅は事故で今も入院しています」
まほ「みほのおかげでみんなが助かったのは事実です」
しほ「それは結果論です。それにみほが助けなくとも戦車は安全なカーボンで守られています浸水もそこまで起きないでしょう」
しほ「むしろあの時……みほが助けに来たから乗員たちはキューボラを開き水が入ってきた」
しほ「みほの勝手な行動が周りの連携を瓦解させ黒森峰を敗北に追い込んだのです」
しほ「だからこそ叱りました。戦車道はチーム戦です。だからこそ勝手な行動は辞めるようにと」
まほ「…………」
しほ「少なくとも良い行動とは思えません」
しほ「Ⅲ号が沈んだ際……みほは身を乗り出して直接助けようとしましたが」
しほ「あそこでは信号弾を撃った後、審判に判断を乞うのが正解です」
しほ「いえ……仮に直接助けようとしたとしても自分の役割を認識して他の乗員に指示を出した後、救助活動をすれば良かったのではありませんか?」
まほ「確かに理屈ではそうです」
まほ「ですが今回は急を要する状況でした」
まほ「現に逃げ遅れた小梅は事故で今も入院しています」
まほ「みほのおかげでみんなが助かったのは事実です」
しほ「それは結果論です。それにみほが助けなくとも戦車は安全なカーボンで守られています浸水もそこまで起きないでしょう」
しほ「むしろあの時……みほが助けに来たから乗員たちはキューボラを開き水が入ってきた」
しほ「みほの勝手な行動が周りの連携を瓦解させ黒森峰を敗北に追い込んだのです」
しほ「だからこそ叱りました。戦車道はチーム戦です。だからこそ勝手な行動は辞めるようにと」
まほ「…………」
7: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/23(日) 14:59:54.60 ID:6WXwCuH2O
しほ「もっともそれは貴方にも言えることですが」
まほ「…………私?」
しほ「貴方はみほに対して優しすぎる所があります」
しほ「それは他の隊員からすれば贔屓と見れるしあまり良いものではありません」
しほ「今回だってそうです。みほのことを心配する暇があるのなら次の大会に向けて準備を行いなさい」
しほ「私から話すことは以上です。次の大会……必ず優勝するように」テクテク
まほ「……お母様」
まほ(私が妹を贔屓しているか……)
まほ(それの何が悪いというんだ)
まほ(大切な家族なんだ。助けたいと思うのは当然のことじゃないか……)
まほ「…………私?」
しほ「貴方はみほに対して優しすぎる所があります」
しほ「それは他の隊員からすれば贔屓と見れるしあまり良いものではありません」
しほ「今回だってそうです。みほのことを心配する暇があるのなら次の大会に向けて準備を行いなさい」
しほ「私から話すことは以上です。次の大会……必ず優勝するように」テクテク
まほ「……お母様」
まほ(私が妹を贔屓しているか……)
まほ(それの何が悪いというんだ)
まほ(大切な家族なんだ。助けたいと思うのは当然のことじゃないか……)
8: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/23(日) 18:03:48.37 ID:6WXwCuH2O
みほルーム
まほ「みほ……今日も学校に行かないのか?」
みほ「……ごめんなさい」
みほ「学校……行こうとは思うんだけど」
みほ「黒森峰に行こうとすると嫌なこと色々思い出しちゃって」
みほ「不安で身体が動かなくて……」
まほ「……そうか」
まほ「あまり無理はするな」
まほ「ゆっくり休んで体調が……いや気持ちが落ち着いてからで良いんだ」
みほ「……」
まほ「今日の昼食……テーブルに置いてあるから」
まほ「お腹が空いた時に食べるんだ」
まほ「……それじゃ私は学校に行ってくるよ」
まほ「みほ……今日も学校に行かないのか?」
みほ「……ごめんなさい」
みほ「学校……行こうとは思うんだけど」
みほ「黒森峰に行こうとすると嫌なこと色々思い出しちゃって」
みほ「不安で身体が動かなくて……」
まほ「……そうか」
まほ「あまり無理はするな」
まほ「ゆっくり休んで体調が……いや気持ちが落ち着いてからで良いんだ」
みほ「……」
まほ「今日の昼食……テーブルに置いてあるから」
まほ「お腹が空いた時に食べるんだ」
まほ「……それじゃ私は学校に行ってくるよ」
9: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/23(日) 19:56:17.51 ID:6WXwCuH2O
黒森峰
キーンコーンカーンコーン
まほ(ようやく昼食の時間か……)
まほ(みほはちゃんとご飯を食べてくれているだろうか)
まほ(やはり……このまま引きこもらせるよりは別の学校に行かせた方が良いのかもしれないな)
まほ(願わくばここ黒森峰で自分だけの戦車道を見つけてほしいと思っていたが)
まほ(あの事故があったあとではな……)
エリカ「あ、隊長……」
まほ「……エリカか? どうかしたのか」
エリカ「いえ……その副隊長が今日も学校に来ていなかったみたいですから」
まほ「そうか……心配してくれてありがとう」
まほ「みほは……少し体調を崩していてな」
まほ「体調が落ち着くまで休ませているんだ」
エリカ「……本当にそれだけですか?」
エリカ「私には普通に休んでるようには見えませんけどね」
まほ「……何が言いたい」
エリカ「要するに私たちに会いたくないんじゃないかって思ってるんです」
エリカ「今回の全国大会は副隊長のせいで負けたわけですし」フンス
まほ「……エリカ」
キーンコーンカーンコーン
まほ(ようやく昼食の時間か……)
まほ(みほはちゃんとご飯を食べてくれているだろうか)
まほ(やはり……このまま引きこもらせるよりは別の学校に行かせた方が良いのかもしれないな)
まほ(願わくばここ黒森峰で自分だけの戦車道を見つけてほしいと思っていたが)
まほ(あの事故があったあとではな……)
エリカ「あ、隊長……」
まほ「……エリカか? どうかしたのか」
エリカ「いえ……その副隊長が今日も学校に来ていなかったみたいですから」
まほ「そうか……心配してくれてありがとう」
まほ「みほは……少し体調を崩していてな」
まほ「体調が落ち着くまで休ませているんだ」
エリカ「……本当にそれだけですか?」
エリカ「私には普通に休んでるようには見えませんけどね」
まほ「……何が言いたい」
エリカ「要するに私たちに会いたくないんじゃないかって思ってるんです」
エリカ「今回の全国大会は副隊長のせいで負けたわけですし」フンス
まほ「……エリカ」
11: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/24(月) 02:40:56.64 ID:NH9xaq5U0
エリカ「……言い過ぎました。でもこっちだって腹を立ててるんです」
エリカ「あの娘の勝手な行動で黒森峰は十連覇を逃した」
エリカ「なのに……謝罪も何もないだなんて」
まほ「エリカはみほの行動が間違っていると思っているのか?」
エリカ「正しいなら堂々とすれば良いんです」
エリカ「なのにあの娘はいつも中途半端。だから見ててむしゃくしゃするんです」
まほ「…………みほはお前みたいに強くないんだ」
まほ「アイツはやりたいことをずっと否定され続けて来たんだ」
まほ「だから堂々とすることなんて難しいんだよ」
エリカ「あの娘の勝手な行動で黒森峰は十連覇を逃した」
エリカ「なのに……謝罪も何もないだなんて」
まほ「エリカはみほの行動が間違っていると思っているのか?」
エリカ「正しいなら堂々とすれば良いんです」
エリカ「なのにあの娘はいつも中途半端。だから見ててむしゃくしゃするんです」
まほ「…………みほはお前みたいに強くないんだ」
まほ「アイツはやりたいことをずっと否定され続けて来たんだ」
まほ「だから堂々とすることなんて難しいんだよ」
12: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/24(月) 16:59:14.41 ID:NH9xaq5U0
エリカ「隊長……」
エリカ「副隊長と話をさせてくれませんか」
まほ「言っただろ? みほは体調が優れないと」
エリカ「どうせ仮病でしょう?」
まほ「…………」
エリカ「分かりました。だったら副隊長のお見舞いってことで良いですよね」
まほ「そ、それは……」
エリカ「私も部下として副隊長の身が心配ですし」
エリカ「まさか副隊長もお見舞いに来た人を断ったりはしないでしょう」
エリカ「それじゃ……放課後、土産を持って行くので副隊長にも伝えておいて下さい」
まほ「…………」
まほ(エリカの気持ちもわかる)
まほ(彼女にとって黒森峰は王者のような存在だ)
まほ(そんな黒森峰の敗因を作ったみほをエリカは許すことが出来ないのだろう)
まほ(エリカに言い負かされてみほと会わせることになってしまったが)
まほ(本当に大丈夫なんだろうか)
まほ(エリカに責められて転校することを決めなければ良いが)
エリカ「副隊長と話をさせてくれませんか」
まほ「言っただろ? みほは体調が優れないと」
エリカ「どうせ仮病でしょう?」
まほ「…………」
エリカ「分かりました。だったら副隊長のお見舞いってことで良いですよね」
まほ「そ、それは……」
エリカ「私も部下として副隊長の身が心配ですし」
エリカ「まさか副隊長もお見舞いに来た人を断ったりはしないでしょう」
エリカ「それじゃ……放課後、土産を持って行くので副隊長にも伝えておいて下さい」
まほ「…………」
まほ(エリカの気持ちもわかる)
まほ(彼女にとって黒森峰は王者のような存在だ)
まほ(そんな黒森峰の敗因を作ったみほをエリカは許すことが出来ないのだろう)
まほ(エリカに言い負かされてみほと会わせることになってしまったが)
まほ(本当に大丈夫なんだろうか)
まほ(エリカに責められて転校することを決めなければ良いが)
13: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/24(月) 18:22:59.84 ID:NH9xaq5U0
みほルーム
みほ「……そっか、エリカさん……私のところに来るんだ」
まほ「その……無理に会う必要はない」
まほ「みほが嫌なら体調が悪いと誤魔化して拒否することも出来るが」
みほ「ううん……私……エリカさんと話すよ」
まほ「……良いのか?」
みほ「うん……これも罰だと思うから」
みほ「エリカさんには私を責める権利があって私には責められる義務があるって思うの」
みほ「だってエリカさんは誰よりも黒森峰の優勝を夢見てたから」
まほ「……みほ」
まほ「確かにエリカは真っ直ぐで全国大会優勝を目標に人一倍努力をしていたからな」
まほ「色々と思うところはあるんだろう」
まほ「でもだからといってお前の行為を否定出来るものは誰もいないんだよ」
みほ「……あはは大丈夫だよ。もうお母さんに否定されたから」
みほ「だからもう何を言われても平気」
みほ「私が間違ってたってことはもう分かってるから」
まほ「……みほ」
みほ「……そっか、エリカさん……私のところに来るんだ」
まほ「その……無理に会う必要はない」
まほ「みほが嫌なら体調が悪いと誤魔化して拒否することも出来るが」
みほ「ううん……私……エリカさんと話すよ」
まほ「……良いのか?」
みほ「うん……これも罰だと思うから」
みほ「エリカさんには私を責める権利があって私には責められる義務があるって思うの」
みほ「だってエリカさんは誰よりも黒森峰の優勝を夢見てたから」
まほ「……みほ」
まほ「確かにエリカは真っ直ぐで全国大会優勝を目標に人一倍努力をしていたからな」
まほ「色々と思うところはあるんだろう」
まほ「でもだからといってお前の行為を否定出来るものは誰もいないんだよ」
みほ「……あはは大丈夫だよ。もうお母さんに否定されたから」
みほ「だからもう何を言われても平気」
みほ「私が間違ってたってことはもう分かってるから」
まほ「……みほ」
14: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/24(月) 18:26:53.45 ID:NH9xaq5U0
ピーンポーン
みほ「あ……エリカさんが来たみたい」
まほ「私が出るよ」ガチャ
エリカ「隊長……こんにちは。副隊長は部屋の中に?」
まほ「あ……ああ。その手に持っているのは?」
エリカ「マカロンです。一応お見舞いという体なので」
まほ「そうか……みほも喜ぶよ」
エリカ「…………」
まほ「…………」
エリカ「その……あの娘と二人きりで話しても構いませんか」
エリカ「隊長がいると話しづらいこともあるので」
まほ「ああ……すまなかったな」
まほ「みほ……私は自分の部屋に戻ることにするよ」
みほ「……うん」
まほ「何かあったらすぐに電話するんだ」
みほ「大丈夫……エリカさんだってお見舞いに来ただけなんだし」
みほ「お姉ちゃんも心配しずきだよ」
まほ「そ、そうか……」
まほ「とりあえず話が終わったら連絡をくれ」
まほ「みほの連絡が来るまで私は夕食の準備でもしておくよ」
みほ「うん……いつもありがとう」
まほ「なに……大切な妹の為だ。これぐらい苦じゃない
まほ「エリカ……みほのことは頼んだぞ」
エリカ「……はい。分かってます」
みほ「あ……エリカさんが来たみたい」
まほ「私が出るよ」ガチャ
エリカ「隊長……こんにちは。副隊長は部屋の中に?」
まほ「あ……ああ。その手に持っているのは?」
エリカ「マカロンです。一応お見舞いという体なので」
まほ「そうか……みほも喜ぶよ」
エリカ「…………」
まほ「…………」
エリカ「その……あの娘と二人きりで話しても構いませんか」
エリカ「隊長がいると話しづらいこともあるので」
まほ「ああ……すまなかったな」
まほ「みほ……私は自分の部屋に戻ることにするよ」
みほ「……うん」
まほ「何かあったらすぐに電話するんだ」
みほ「大丈夫……エリカさんだってお見舞いに来ただけなんだし」
みほ「お姉ちゃんも心配しずきだよ」
まほ「そ、そうか……」
まほ「とりあえず話が終わったら連絡をくれ」
まほ「みほの連絡が来るまで私は夕食の準備でもしておくよ」
みほ「うん……いつもありがとう」
まほ「なに……大切な妹の為だ。これぐらい苦じゃない
まほ「エリカ……みほのことは頼んだぞ」
エリカ「……はい。分かってます」
17: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/24(月) 19:45:45.41 ID:NH9xaq5U0
エリカ「…………」
みほ「…………」
エリカ「はい。これ」ドサッ
みほ「えっと……これって」
エリカ「マカロンよ。一応お見舞いってことで」
みほ「……ありがとう。私がマカロン好きだってこと覚えててくれたんだね」
エリカ「別に……単にマカロンが一番安かったってだけ」
エリカ「黒森峰を敗北に導いたのは貴方だもの」
エリカ「そんな貴方には一番安いものがお似合いなのよ」
みほ「うん……そうだね。ごめんなさい」
エリカ「……それだけ?」
みほ「それだけって何が?」
エリカ「もっと反論しなさいよ! なんでそんな諦めたような表情なの!?」
みほ「…………」
エリカ「はい。これ」ドサッ
みほ「えっと……これって」
エリカ「マカロンよ。一応お見舞いってことで」
みほ「……ありがとう。私がマカロン好きだってこと覚えててくれたんだね」
エリカ「別に……単にマカロンが一番安かったってだけ」
エリカ「黒森峰を敗北に導いたのは貴方だもの」
エリカ「そんな貴方には一番安いものがお似合いなのよ」
みほ「うん……そうだね。ごめんなさい」
エリカ「……それだけ?」
みほ「それだけって何が?」
エリカ「もっと反論しなさいよ! なんでそんな諦めたような表情なの!?」
18: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/24(月) 19:54:14.26 ID:NH9xaq5U0
みほ「だって事実だから……」
みほ「お母さんに言われたんだ。私の行動は間違いだって」
みほ「あの時もっと冷静に状況を見て信号弾で助けを呼んでいれば」
みほ「せめて助けにいくにしても他の乗員たちに的確な指示を出しておけば」
みほ「色々手段はあったはずなのに……」
みほ「目の前で赤星さんたちが沈んでいくのを見て」
みほ「考えるよりも先に身体が動いちゃって……」
みほ「それでみんなに迷惑掛けちゃった」
みほ「エリカさんも私に怒ってるんだよね」
みほ「私……知ってるの。エリカさんが誰よりも戦車道を頑張ってきたことを」
みほ「戦車道の授業が終わってみんなが帰ってもエリカさんはいつも残って練習してた」
みほ「分からないところがあったらお姉ちゃんにすぐに聞いてたしすぐにそれを吸収していったよね」
みほ「そんなエリカさんからしたら許せないはずだよ」
みほ「私みたいな足手まといのせいで優勝を逃しちゃったんだから」
みほ「でもね……もう心配いらないの」
エリカ「心配いらないって……貴方何を言って」
みほ「私ね……転校することにしたんだ」
エリカ「…………なっ」
みほ「そこは戦車道がない学校だからもう誰かの邪魔者にならずに済むの」
みほ「えへへ……エリカさん次の大会応援してるから頑張ってーー」
ーーパシン!
みほ「……え?」
みほ「お母さんに言われたんだ。私の行動は間違いだって」
みほ「あの時もっと冷静に状況を見て信号弾で助けを呼んでいれば」
みほ「せめて助けにいくにしても他の乗員たちに的確な指示を出しておけば」
みほ「色々手段はあったはずなのに……」
みほ「目の前で赤星さんたちが沈んでいくのを見て」
みほ「考えるよりも先に身体が動いちゃって……」
みほ「それでみんなに迷惑掛けちゃった」
みほ「エリカさんも私に怒ってるんだよね」
みほ「私……知ってるの。エリカさんが誰よりも戦車道を頑張ってきたことを」
みほ「戦車道の授業が終わってみんなが帰ってもエリカさんはいつも残って練習してた」
みほ「分からないところがあったらお姉ちゃんにすぐに聞いてたしすぐにそれを吸収していったよね」
みほ「そんなエリカさんからしたら許せないはずだよ」
みほ「私みたいな足手まといのせいで優勝を逃しちゃったんだから」
みほ「でもね……もう心配いらないの」
エリカ「心配いらないって……貴方何を言って」
みほ「私ね……転校することにしたんだ」
エリカ「…………なっ」
みほ「そこは戦車道がない学校だからもう誰かの邪魔者にならずに済むの」
みほ「えへへ……エリカさん次の大会応援してるから頑張ってーー」
ーーパシン!
みほ「……え?」
20: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/24(月) 20:33:12.37 ID:NH9xaq5U0
エリカ「ふざけんじゃないわよ!」
エリカ「なんで……なんでそれで転校するってなるの?」
エリカ「なんでそんな平気な顔で頑張ってって言えるのよ?」
エリカ「なんでそんな他人事みたいに言えるのよ!」
みほ「私は只……これ以上みんなの迷惑にならないようにって」
みほ「負けた責任を取るためにも転校するしかないって……そう思ったから」
エリカ「逃げるの?」
みほ「逃げるって……私は……だから……責任を取って」
エリカ「黒森峰は貴方のせいで十連覇を逃したわ」
エリカ「責任を取るって言うなら転校なんてせず勝って果たしなさい」
みほ「勝つって……」
エリカ「次の全国大会で優勝すれば良いのよ! それが王者としての責任の取り方でしょ!」
エリカ「なんで……なんでそれで転校するってなるの?」
エリカ「なんでそんな平気な顔で頑張ってって言えるのよ?」
エリカ「なんでそんな他人事みたいに言えるのよ!」
みほ「私は只……これ以上みんなの迷惑にならないようにって」
みほ「負けた責任を取るためにも転校するしかないって……そう思ったから」
エリカ「逃げるの?」
みほ「逃げるって……私は……だから……責任を取って」
エリカ「黒森峰は貴方のせいで十連覇を逃したわ」
エリカ「責任を取るって言うなら転校なんてせず勝って果たしなさい」
みほ「勝つって……」
エリカ「次の全国大会で優勝すれば良いのよ! それが王者としての責任の取り方でしょ!」
21: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/24(月) 21:18:43.39 ID:NH9xaq5U0
みほ「……」
みほ「無理だよ。私のせいで……みんなに迷惑かけちゃった」
みほ「Ⅲ号のみんなだって赤星さんを除いて転校しちゃったし」
みほ「黒森峰のみんなに合わせる顔なんて」
エリカ「……聞きなさい。私たちは貴方が思っているより怨んではいないわ」
エリカ「貴方が助けたくて小梅の元に行ったことはみんな分かっているもの」
エリカ「でもね……もしここで逃げたら私はあなたを許さない」
エリカ「だって逃げるってことは小梅を助けたことを間違いだって言ってるようなものだもの」
エリカ「あの時助けに向かったのは貴方が自分で選択したことなんでしょ?」
エリカ「自分で選択したことなら誰かに否定されても胸を張って間違ってないって主張すれば良いのよ!」
みほ「エリカさん……」
みほ「でも私……みんなが怨んでないなんて信じられないよ」
みほ「きっとⅢ号のみんなだって私が助けに行かなければって思ってるに決まってる」
エリカ「そう思うなら直接聞けばいいのよ」
みほ「…………」
エリカ「小梅のお見舞い……行ってあげたら」
みほ「…………でも嫌われてたらどうしようって思うと…………怖くて」
エリカ「なんで命を助けてもらった恩人を嫌わなきゃならないのよ」
みほ「……でも他のみんなは責任を感じて転校しちゃったでしょ」
みほ「もし私が助けなければみんな転校しなかったんじゃないかって思うと」
みほ「無理だよ。私のせいで……みんなに迷惑かけちゃった」
みほ「Ⅲ号のみんなだって赤星さんを除いて転校しちゃったし」
みほ「黒森峰のみんなに合わせる顔なんて」
エリカ「……聞きなさい。私たちは貴方が思っているより怨んではいないわ」
エリカ「貴方が助けたくて小梅の元に行ったことはみんな分かっているもの」
エリカ「でもね……もしここで逃げたら私はあなたを許さない」
エリカ「だって逃げるってことは小梅を助けたことを間違いだって言ってるようなものだもの」
エリカ「あの時助けに向かったのは貴方が自分で選択したことなんでしょ?」
エリカ「自分で選択したことなら誰かに否定されても胸を張って間違ってないって主張すれば良いのよ!」
みほ「エリカさん……」
みほ「でも私……みんなが怨んでないなんて信じられないよ」
みほ「きっとⅢ号のみんなだって私が助けに行かなければって思ってるに決まってる」
エリカ「そう思うなら直接聞けばいいのよ」
みほ「…………」
エリカ「小梅のお見舞い……行ってあげたら」
みほ「…………でも嫌われてたらどうしようって思うと…………怖くて」
エリカ「なんで命を助けてもらった恩人を嫌わなきゃならないのよ」
みほ「……でも他のみんなは責任を感じて転校しちゃったでしょ」
みほ「もし私が助けなければみんな転校しなかったんじゃないかって思うと」
22: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/24(月) 22:49:10.40 ID:NH9xaq5U0
エリカ「そうね……確かにあの子たちは黒森峰にいることに重圧を感じて辞めていったわ」
エリカ「貴方と同じように責任から逃れるためにね」
エリカ「でもきっとあの子たちも小梅も感謝こそすれ怨んでなんかないわよ」
エリカ「それを信じれないっていうなら確かめるために会いに行きなさい」
みほ「どうしてそこまで言ってくれるの?」
みほ「私は戦犯……なんだよ?」
エリカ「確かに貴方のせいでプラウダとの戦いは敗北したわ」
エリカ「でもね……私は貴方がやったこと間違いだなんて少しも思ってない」
みほ「……え?」
エリカ「そりゃ確かに他にもやり方はあったでしょうね」
エリカ「でもそんな色んなことを考えるよりも先に貴方は人を助けることを優先した」
エリカ「大事な時に人を守れない道なんて戦車道じゃないわ」
エリカ「だから貴方は自信を持って小梅と会いに行けばいいの」
エリカ「きっと彼女も会いたがっているわよ」
エリカ「貴方と同じように責任から逃れるためにね」
エリカ「でもきっとあの子たちも小梅も感謝こそすれ怨んでなんかないわよ」
エリカ「それを信じれないっていうなら確かめるために会いに行きなさい」
みほ「どうしてそこまで言ってくれるの?」
みほ「私は戦犯……なんだよ?」
エリカ「確かに貴方のせいでプラウダとの戦いは敗北したわ」
エリカ「でもね……私は貴方がやったこと間違いだなんて少しも思ってない」
みほ「……え?」
エリカ「そりゃ確かに他にもやり方はあったでしょうね」
エリカ「でもそんな色んなことを考えるよりも先に貴方は人を助けることを優先した」
エリカ「大事な時に人を守れない道なんて戦車道じゃないわ」
エリカ「だから貴方は自信を持って小梅と会いに行けばいいの」
エリカ「きっと彼女も会いたがっているわよ」
23: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/25(火) 08:03:46.93 ID:c3e2hLAE0
みほ「……エリカさん」
みほ「私……赤星さんと話してみる」
みほ「やっぱりちゃんと話さないと……逃げてばっかりじゃ……ダメだもんね」
エリカ「……ようやく覚悟が決まったみたいね」
みほ「うん……ごめんなさい。迷惑かけちゃって」
エリカ「本当よ。貴方は戦車道以外はダメダメなんだから」
エリカ「そんな貴方が戦車道を辞めたら何も残らないじゃない」
エリカ「ま、だから次の試合では私に越されないよう精々頑張ることね」
みほ「あはは……」
みほ「エリカさん……ありがとう」
みほ「エリカさんのおかげでちょっとだけ前を向こうって思えたから」
エリカ「別に私は何もしてないわよ」
エリカ「ただウジウジしてる貴方が見てて堪えられなかっただけ」
エリカ「後は勝手にしなさい」
みほ「……うん」
みほ「私……赤星さんと話してみる」
みほ「やっぱりちゃんと話さないと……逃げてばっかりじゃ……ダメだもんね」
エリカ「……ようやく覚悟が決まったみたいね」
みほ「うん……ごめんなさい。迷惑かけちゃって」
エリカ「本当よ。貴方は戦車道以外はダメダメなんだから」
エリカ「そんな貴方が戦車道を辞めたら何も残らないじゃない」
エリカ「ま、だから次の試合では私に越されないよう精々頑張ることね」
みほ「あはは……」
みほ「エリカさん……ありがとう」
みほ「エリカさんのおかげでちょっとだけ前を向こうって思えたから」
エリカ「別に私は何もしてないわよ」
エリカ「ただウジウジしてる貴方が見てて堪えられなかっただけ」
エリカ「後は勝手にしなさい」
みほ「……うん」
24: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/25(火) 09:54:53.52 ID:c3e2hLAE0
まほ「みほ夕食の準備ができたぞ」
みほ「ありがとう……今日はエビフライなんだね」
まほ「ああ……揚げ物は苦手だったんだがためしに練習してみたよ」
まほ「何とか上手くできたみたいで良かった」
みほ「本当に色々と面倒を見てくれてありがとう」
まほ「これぐらい姉としては当たり前のことだ」
まほ「それに人前では甘やかすことが出来ないからな」
まほ「その反動が出ているのかも知れないな」
みほ「あはは……」
みほ「でも私……確かにお姉ちゃんがいないと生きていけないかも」
みほ「ほら私ってばドジだし」
まほ「…………確かに少し心配なところはあるが」
まほ「戦車道においてみほの状況判断能力は目を見張るものがある」
みほ「……そうかな?」
まほ「みほ……思っているよりもお前は才能があるんだ」
まほ「だから自分に自信を持った方がいい」
みほ「ありがとう……今日はエビフライなんだね」
まほ「ああ……揚げ物は苦手だったんだがためしに練習してみたよ」
まほ「何とか上手くできたみたいで良かった」
みほ「本当に色々と面倒を見てくれてありがとう」
まほ「これぐらい姉としては当たり前のことだ」
まほ「それに人前では甘やかすことが出来ないからな」
まほ「その反動が出ているのかも知れないな」
みほ「あはは……」
みほ「でも私……確かにお姉ちゃんがいないと生きていけないかも」
みほ「ほら私ってばドジだし」
まほ「…………確かに少し心配なところはあるが」
まほ「戦車道においてみほの状況判断能力は目を見張るものがある」
みほ「……そうかな?」
まほ「みほ……思っているよりもお前は才能があるんだ」
まほ「だから自分に自信を持った方がいい」
25: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/25(火) 11:57:20.26 ID:c3e2hLAE0
みほ「そんな私なんてお母さんやお姉ちゃんに比べて才能ないし何にも出来ないよ」
まほ「確かに指揮は無理に定石通りにしようとして結果として私の劣化になっている」
まほ「だがそれはお前が西住流に合わせようとするからだ」
まほ「お前はお前のやりたい道を見つけるんだ」
まほ「西住流に拘る必要はない」
みほ「私に見つけられるかな」
まほ「なに……私やエリカだってサポートするさ」
みほ「うん」
みほ「あのね。明日……赤星さんの所に行こうと思うんだけど」
みほ「私……ずっと顔を合わせるのが怖くて逃げてきたから」
みほ「ちゃんと会って会話しなきゃって」
まほ「そうだな。きっと小梅だって会いたがってる」
みほ「うん」
まほ「確かに指揮は無理に定石通りにしようとして結果として私の劣化になっている」
まほ「だがそれはお前が西住流に合わせようとするからだ」
まほ「お前はお前のやりたい道を見つけるんだ」
まほ「西住流に拘る必要はない」
みほ「私に見つけられるかな」
まほ「なに……私やエリカだってサポートするさ」
みほ「うん」
みほ「あのね。明日……赤星さんの所に行こうと思うんだけど」
みほ「私……ずっと顔を合わせるのが怖くて逃げてきたから」
みほ「ちゃんと会って会話しなきゃって」
まほ「そうだな。きっと小梅だって会いたがってる」
みほ「うん」
26: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/25(火) 16:45:27.18 ID:c3e2hLAE0
病院
トントン
小梅「お客さん? どうぞー」
ガラガラ
みほ「…………」
小梅「みほさん!?」
みほ「……あ、その」
小梅「みほさん……来てくれたんですね」
小梅「ずっと会いたかった。会って直接言いたかったから」
みほ「言いたかったって何を?」ビクビク
みほ(やっぱり私のせいで負けたから……怒ってるんだよね)ガグガク
小梅「みほさん……」
小梅「あの時はありがとう」
みほ「……え?」
みほ「ありがとうって……怒ってないの?」
トントン
小梅「お客さん? どうぞー」
ガラガラ
みほ「…………」
小梅「みほさん!?」
みほ「……あ、その」
小梅「みほさん……来てくれたんですね」
小梅「ずっと会いたかった。会って直接言いたかったから」
みほ「言いたかったって何を?」ビクビク
みほ(やっぱり私のせいで負けたから……怒ってるんだよね)ガグガク
小梅「みほさん……」
小梅「あの時はありがとう」
みほ「……え?」
みほ「ありがとうって……怒ってないの?」
27: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/25(火) 16:45:56.04 ID:c3e2hLAE0
小梅「……え? みほさんのおかげで助かったのに怒るなんてそんな」
みほ「でもだって私のせいで試合負けちゃって……」
みほ「私以外にもⅢ号が水没したのが悪いってみんなから責められて……」
みほ「だからあの時……助けなければって……凄く後悔して」
小梅「みほさん……」
小梅「確かに試合には負けたかも知れませんが私はみほさんの選択は間違ってないって思ってます」
小梅「少なくとも私が助かったのはみほさんのおかげです」
小梅「だから……ありがとう」
みほ「…………赤星さん」
みほ「私……間違って無かったんだ」ポロポロ
小梅「勿論です」
小梅「だから次の大会では優勝して他のみんなに示すんです」
小梅「みほさんは間違ってないって」
小梅「だからその時側にみほさんがいないと私寂しいです」
みほ「…………」
小梅「隊長から聞きました。転校するかどうか迷ってるんですよね」
小梅「無理に止める権利は私にはありません」
小梅「けど……私はみほさんと一緒に戦いたいです!」
みほ「赤星さん……私そんなこと言われたの初めて」
みほ「いつもはいらない子だってずっと言われてきたから」
小梅「そんなことありません! 私もエリカさんもみほさんのことが必要なんです」
小梅「だからこの黒森峰で一緒に戦ってくれませんか?」
みほ「うん……私も赤星さんと一緒なら頑張れる気がする」
小梅「はい! 一緒に頑張りましょう! 私も退院したらすぐに向かいますね!」
みほ「うん」
みほ「でもだって私のせいで試合負けちゃって……」
みほ「私以外にもⅢ号が水没したのが悪いってみんなから責められて……」
みほ「だからあの時……助けなければって……凄く後悔して」
小梅「みほさん……」
小梅「確かに試合には負けたかも知れませんが私はみほさんの選択は間違ってないって思ってます」
小梅「少なくとも私が助かったのはみほさんのおかげです」
小梅「だから……ありがとう」
みほ「…………赤星さん」
みほ「私……間違って無かったんだ」ポロポロ
小梅「勿論です」
小梅「だから次の大会では優勝して他のみんなに示すんです」
小梅「みほさんは間違ってないって」
小梅「だからその時側にみほさんがいないと私寂しいです」
みほ「…………」
小梅「隊長から聞きました。転校するかどうか迷ってるんですよね」
小梅「無理に止める権利は私にはありません」
小梅「けど……私はみほさんと一緒に戦いたいです!」
みほ「赤星さん……私そんなこと言われたの初めて」
みほ「いつもはいらない子だってずっと言われてきたから」
小梅「そんなことありません! 私もエリカさんもみほさんのことが必要なんです」
小梅「だからこの黒森峰で一緒に戦ってくれませんか?」
みほ「うん……私も赤星さんと一緒なら頑張れる気がする」
小梅「はい! 一緒に頑張りましょう! 私も退院したらすぐに向かいますね!」
みほ「うん」
28: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/25(火) 16:46:33.16 ID:c3e2hLAE0
みほ(ずっと私なんて誰にも必要とされないだってそう思ってた)
みほ(でもそうじゃなかったんだ)
みほ(お姉ちゃんにエリカさんに赤星さん)
みほ(みんな私のことを大切な仲間だって思ってくれてる)
みほ(そのことに気づくまで時間が掛かったけど)
みほ(もう気づくことが出来たから大丈夫)
みほ(だから今なら言える。私たちなら見つけることが出来る)
みほ(西住流じゃない自分だけの戦車道を)
みほ(でもそうじゃなかったんだ)
みほ(お姉ちゃんにエリカさんに赤星さん)
みほ(みんな私のことを大切な仲間だって思ってくれてる)
みほ(そのことに気づくまで時間が掛かったけど)
みほ(もう気づくことが出来たから大丈夫)
みほ(だから今なら言える。私たちなら見つけることが出来る)
みほ(西住流じゃない自分だけの戦車道を)
29: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/25(火) 16:52:59.78 ID:c3e2hLAE0
一年後
みほ「いよいよ……だね」
エリカ「今度こそあの時の屈辱を晴らしてやるわよ!」
小梅「はい。今度こそみんなと一緒に優勝しましょう!」
まほ「みほ……今回の作戦や指揮はお前に任せるよ」
みほ「……え? いいの? 大事な決勝戦なのに」
まほ「私はもう少しで卒業だ。あとの黒森峰を引っ張っていくのはみほ……お前だ」
まほ「だから最後に見せてくれないか? みほの戦車道を」
みほ「でも良いのかな? 私のやり方だと西住流らしくないってお母さんに怒られちゃいそうだけど」
まほ「気にするな。例えお母様に興られたとしてもそれが自分の戦車道だと胸を張れば良い」
みほ「……うん。ありがとうお姉ちゃん」
みほ「それじゃエリカさん小梅さん……作戦の概要についてお話ししますね」
エリカ&小梅「はい!」
完
みほ「いよいよ……だね」
エリカ「今度こそあの時の屈辱を晴らしてやるわよ!」
小梅「はい。今度こそみんなと一緒に優勝しましょう!」
まほ「みほ……今回の作戦や指揮はお前に任せるよ」
みほ「……え? いいの? 大事な決勝戦なのに」
まほ「私はもう少しで卒業だ。あとの黒森峰を引っ張っていくのはみほ……お前だ」
まほ「だから最後に見せてくれないか? みほの戦車道を」
みほ「でも良いのかな? 私のやり方だと西住流らしくないってお母さんに怒られちゃいそうだけど」
まほ「気にするな。例えお母様に興られたとしてもそれが自分の戦車道だと胸を張れば良い」
みほ「……うん。ありがとうお姉ちゃん」
みほ「それじゃエリカさん小梅さん……作戦の概要についてお話ししますね」
エリカ&小梅「はい!」
完
30: レッドスター ◆kRM.QKBezY 2019/06/25(火) 16:53:50.49 ID:c3e2hLAE0
これにてこのssは終わりです!
ここまで読んでくださりありがとうございます!
それではHTML依頼出しておきますね!
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31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/06/25(火) 17:23:05.59 ID:8MbCMAGBO
いつもの展開じゃなかった
32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/06/25(火) 20:09:22.78 ID:btzSIlpMo
いつ赤ちゃんプレイが始まるのかヒヤヒヤしたぜ
乙
乙
33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2019/06/26(水) 01:07:55.85 ID:knYtapcVo
乙ー
珍しくきれいなまま終わった
珍しくきれいなまま終わった
引用元: 【ガルパン】みほ「黒森峰での戦車道」
長門「ここの支払いは私に任せてほしい…」バリバリ
2019-06-29
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/18(日) 20:45:39.00 ID:QXGbdw1w0
みくる「えっ」
ハルヒ「有希…?」
長門「なに?」バリバリ
ハルヒ「あ、あんたの財布ってもしかして…」
長門「そう。私の財布はマジックテープ式」
長門「それがなに?」
みくる「なにってwwマジックテープwww」
ハルヒ「マジックテープの財布wwwしかも女でwwww」
長門「笑われる理由が分からない…」
ハルヒ「有希…?」
長門「なに?」バリバリ
ハルヒ「あ、あんたの財布ってもしかして…」
長門「そう。私の財布はマジックテープ式」
長門「それがなに?」
みくる「なにってwwマジックテープwww」
ハルヒ「マジックテープの財布wwwしかも女でwwww」
長門「笑われる理由が分からない…」
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6: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/18(日) 20:51:31.03 ID:QXGbdw1w0
みくる「笑われる理由が分からない…バリバリ」
ハルヒ「やwwwめwwwてwwwwみくるちゃんwwww」
長門「………」
みくる「長門さん、もう一度財布を開けてもらえますか?」
長門「なぜ?」
みくる「いいからやってください」
長門「……分かった」バリバリ
みくる・ハルヒ「wwwwwwwwwwwwwwwwwww」
長門「笑わないでほしい…」
ハルヒ「やwwwめwwwてwwwwみくるちゃんwwww」
長門「………」
みくる「長門さん、もう一度財布を開けてもらえますか?」
長門「なぜ?」
みくる「いいからやってください」
長門「……分かった」バリバリ
みくる・ハルヒ「wwwwwwwwwwwwwwwwwww」
長門「笑わないでほしい…」
7: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/18(日) 20:58:11.09 ID:QXGbdw1w0
ハルヒ「だって有希の財布、マジックテープのなんだもん」
長門「マジックテープ式の財布ならバリバリいうのは当然」
長門「それがなぜおかしいのか私には分からない」
みくる「そういうことじゃないんですよ、長門さん」
長門「ならどういうことか説明してほしい」
ハルヒ「あのね有希、高校生にもなってマジックテープ式の財布は…ブフッ!」
みくる「失礼wwwですよwww涼宮wwwwさんwwwww」
長門「……」
ハルヒ「ごめんごめん。だからね高校生でその財布を使ってるのは……」
みくる「バリバリ」
ハルヒ「やwwwwめwwwwwwれwwwwwwwww」
長門「マジックテープ式の財布ならバリバリいうのは当然」
長門「それがなぜおかしいのか私には分からない」
みくる「そういうことじゃないんですよ、長門さん」
長門「ならどういうことか説明してほしい」
ハルヒ「あのね有希、高校生にもなってマジックテープ式の財布は…ブフッ!」
みくる「失礼wwwですよwww涼宮wwwwさんwwwww」
長門「……」
ハルヒ「ごめんごめん。だからね高校生でその財布を使ってるのは……」
みくる「バリバリ」
ハルヒ「やwwwwめwwwwwwれwwwwwwwww」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/18(日) 21:05:45.70 ID:QXGbdw1w0
ハルヒ「ハァハァ…笑いすぎてお腹が痛いわ…」
ハルヒ「兎に角、高校生にもなってマジックテープ式の財布を使ってるのはあり得ないの」
みくる「そうです。その財布が許されるのは小学生までです」
長門「でも私はこの財布をとても気に入ってる」
ハルヒ「はぁ?そんなダサい財布のどこがいいわけ?」
みくる「そうですよ。そんな財布を使ってたらこっちまで恥かしいです」
長門「それでも私はこの財布がいい」
ハルヒ「ちょっと有希!恥かしい思いをするこっちの身にもなりなさいよ!」
みくる「長門さんのせいでSOS団の品格が下がってしまいます」
ハルヒ「みくるちゃんの言うとおりよ!有希、今すぐその財布を捨てなさい」
長門「断わる」
ハルヒ「なんですって!?」
長門「これは彼からプレゼントされた大事な物」
ハルヒ・みくる「えっ?」
ハルヒ「兎に角、高校生にもなってマジックテープ式の財布を使ってるのはあり得ないの」
みくる「そうです。その財布が許されるのは小学生までです」
長門「でも私はこの財布をとても気に入ってる」
ハルヒ「はぁ?そんなダサい財布のどこがいいわけ?」
みくる「そうですよ。そんな財布を使ってたらこっちまで恥かしいです」
長門「それでも私はこの財布がいい」
ハルヒ「ちょっと有希!恥かしい思いをするこっちの身にもなりなさいよ!」
みくる「長門さんのせいでSOS団の品格が下がってしまいます」
ハルヒ「みくるちゃんの言うとおりよ!有希、今すぐその財布を捨てなさい」
長門「断わる」
ハルヒ「なんですって!?」
長門「これは彼からプレゼントされた大事な物」
ハルヒ・みくる「えっ?」
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/18(日) 21:15:53.37 ID:QXGbdw1w0
ハルヒ「か、彼からプレゼントって…もしかしてキョン?」
長門「そう。この財布が彼がくれたもの」
みくる「なんでキョン君が長門さんに…」
長門「私の財布がボロボロになったため、彼がプレゼントしてくれた」
ハルヒ「へ、へぇー…キョンの奴、お古をくれるなんて良い奴じゃない」
長門「違う。この財布は彼に買ってもらった」
長門「正真正銘、彼からのプレゼント…」
ハルヒ「なっ!?」
長門「彼と一緒に選んだ思い出の品」
みくる「一緒にってどういうことですか!長門さん!」
長門「この財布を買うため、世間一般でいうところのデートをした」
ハルヒ・みくる「!!」
長門「そう。この財布が彼がくれたもの」
みくる「なんでキョン君が長門さんに…」
長門「私の財布がボロボロになったため、彼がプレゼントしてくれた」
ハルヒ「へ、へぇー…キョンの奴、お古をくれるなんて良い奴じゃない」
長門「違う。この財布は彼に買ってもらった」
長門「正真正銘、彼からのプレゼント…」
ハルヒ「なっ!?」
長門「彼と一緒に選んだ思い出の品」
みくる「一緒にってどういうことですか!長門さん!」
長門「この財布を買うため、世間一般でいうところのデートをした」
ハルヒ・みくる「!!」
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/18(日) 21:24:19.19 ID:QXGbdw1w0
ハルヒ「なんで財布を買うのにデートする必要があるのよ!」
みくる「そうです!そうです!」
長門「“せっかくだから色々見て回ろうぜ”…彼にそう誘われた」
ハルヒ「あのバカキョン!」
みくる「そ、それで長門さんはキョン君とどんなデートをしたんですか」
長門「財布を買った後、まず彼とショッピングをした…」
みくる「へ、へぇ~そうなんですか」
長門「あっ」
ハルヒ「どうしたのよ?」
長門「休日で人が多くて混雑していたから彼と手をつないで歩いた」
ハルヒ「なんですって!?」
長門「“迷子になったらいけないだろ?”…彼の言葉」
みくる「そうです!そうです!」
長門「“せっかくだから色々見て回ろうぜ”…彼にそう誘われた」
ハルヒ「あのバカキョン!」
みくる「そ、それで長門さんはキョン君とどんなデートをしたんですか」
長門「財布を買った後、まず彼とショッピングをした…」
みくる「へ、へぇ~そうなんですか」
長門「あっ」
ハルヒ「どうしたのよ?」
長門「休日で人が多くて混雑していたから彼と手をつないで歩いた」
ハルヒ「なんですって!?」
長門「“迷子になったらいけないだろ?”…彼の言葉」
70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/18(日) 21:35:59.34 ID:QXGbdw1w0
長門「彼の手はとても大きくて温かい…」
みくる「ふ、ふぇ~~」
ハルヒ「ううっ…どうして有希が…」
長門「その後、彼とレストランに入ってご飯を食べた」
みくる「……どんなお店に入ったんですか?」
長門「オシャレなイタリアンレストラン」
ハルヒ「なんでそんな洒落た店にしたのよ!」
みくる「そうです!そんな高そうなお店を選んでキョン君が可哀想です!」
長門「彼がこの日のためにわざわざ予約を取っておいた」
ハルヒ「えっ…?」
長門「このお店の料金は高いはず…」
長門「でも彼は…“お前を喜ばせたいからな、気にすんなよ”」
ハルヒ・みくる「……」
長門「彼との食事はとても美味しかった」
みくる「ふ、ふぇ~~」
ハルヒ「ううっ…どうして有希が…」
長門「その後、彼とレストランに入ってご飯を食べた」
みくる「……どんなお店に入ったんですか?」
長門「オシャレなイタリアンレストラン」
ハルヒ「なんでそんな洒落た店にしたのよ!」
みくる「そうです!そんな高そうなお店を選んでキョン君が可哀想です!」
長門「彼がこの日のためにわざわざ予約を取っておいた」
ハルヒ「えっ…?」
長門「このお店の料金は高いはず…」
長門「でも彼は…“お前を喜ばせたいからな、気にすんなよ”」
ハルヒ・みくる「……」
長門「彼との食事はとても美味しかった」
105: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/18(日) 21:42:34.13 ID:QXGbdw1w0
ハルヒ「な、なによ!そんなの!」
みくる「涼宮さん?」
ハルヒ「たかがデートしたくらいで調子に乗るんじゃないわよ!」
長門「べつに調子に乗っていない」
長門「あなたがイライラしているだけ」
ハルヒ「なっ!?」
みくる「でも結局、キョン君からのプレゼントってその財布なんですよね?」
ハルヒ「そうよ!そんなダサい財布を貰ってもねww」
みくる「そうですwww少しもうれしくないですよwww」
長門「そんなことはない」
ハルヒ「まっ有希にはその程度の贈り物って十分ってことねww」
みくる「普通ならもっとマシなプレゼントをするはずですww」
長門「でもこの財布は彼とおそろい」
ハルヒ・みくる「えっ?」
みくる「涼宮さん?」
ハルヒ「たかがデートしたくらいで調子に乗るんじゃないわよ!」
長門「べつに調子に乗っていない」
長門「あなたがイライラしているだけ」
ハルヒ「なっ!?」
みくる「でも結局、キョン君からのプレゼントってその財布なんですよね?」
ハルヒ「そうよ!そんなダサい財布を貰ってもねww」
みくる「そうですwww少しもうれしくないですよwww」
長門「そんなことはない」
ハルヒ「まっ有希にはその程度の贈り物って十分ってことねww」
みくる「普通ならもっとマシなプレゼントをするはずですww」
長門「でもこの財布は彼とおそろい」
ハルヒ・みくる「えっ?」
154: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/18(日) 21:51:34.07 ID:QXGbdw1w0
ハルヒ「ど、どういうことよ…」
長門「この財布と同じ物を彼も一緒に買った」
長門「だから彼とおそろい」
みくる「で、でもマジックテープのおそろいなんて恥かしいですww」
ハルヒ「そうよ!そうだわ!あんたたち恥かしいペアじゃないのwww」
長門「彼を悪く言わないでほしい」
みくる「どうしてですかwwww?マジックテープカップルなのにですかww?」
長門「元々、この財布は私が選んで彼に買ってもらおうとした」
長門「でもそしたら彼が険しい顔をし始めた」
ハルヒ「当然じゃないwwそんなダサい財布を選ぶんですものww」
みくる「キョン君が困惑して当然ですwwwww」
長門「彼もあなたたちみたいなことを言っていた」
長門「“正直、その財布を持ち歩いて笑われるかもしれないぞ”と」
長門「この財布と同じ物を彼も一緒に買った」
長門「だから彼とおそろい」
みくる「で、でもマジックテープのおそろいなんて恥かしいですww」
ハルヒ「そうよ!そうだわ!あんたたち恥かしいペアじゃないのwww」
長門「彼を悪く言わないでほしい」
みくる「どうしてですかwwww?マジックテープカップルなのにですかww?」
長門「元々、この財布は私が選んで彼に買ってもらおうとした」
長門「でもそしたら彼が険しい顔をし始めた」
ハルヒ「当然じゃないwwそんなダサい財布を選ぶんですものww」
みくる「キョン君が困惑して当然ですwwwww」
長門「彼もあなたたちみたいなことを言っていた」
長門「“正直、その財布を持ち歩いて笑われるかもしれないぞ”と」
182: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/18(日) 21:58:53.75 ID:QXGbdw1w0
長門「でも私はどうしてもこの財布がほしいと頼んだ」
ハルヒ「有希、バカすぎwwwww」
みくる「私ならグッチの財布買ってもらいますwwww」
長門「“じゃあ、俺も長門と同じ財布を買うわ”」
ハルヒ「はぁww?なんでよwwww?」
長門「“もし財布をバカにされても一緒なら気にならないだろ?”」
ハルヒ・みくる「!!」
長門「だから私はマジックテープ式の財布でも恥かしくない」
長門「むしろこの財布は私に対する彼の好意の現れ……だから」
長門「ここの支払いは私に任せてほしい」バリバリ
~完~
ハルヒ「有希、バカすぎwwwww」
みくる「私ならグッチの財布買ってもらいますwwww」
長門「“じゃあ、俺も長門と同じ財布を買うわ”」
ハルヒ「はぁww?なんでよwwww?」
長門「“もし財布をバカにされても一緒なら気にならないだろ?”」
ハルヒ・みくる「!!」
長門「だから私はマジックテープ式の財布でも恥かしくない」
長門「むしろこの財布は私に対する彼の好意の現れ……だから」
長門「ここの支払いは私に任せてほしい」バリバリ
~完~
198: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/18(日) 22:00:43.91 ID:085allTNO
>>1乙バリバリ
199: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/18(日) 22:00:53.23 ID:r2EEXvH/0
>>1のセンスに俺の股間が嫉妬
200: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/18(日) 22:00:55.74 ID:DLVTaU4zO
さて、バリバリでも買ってくるか
214: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/18(日) 22:02:02.66 ID:EkUvGrVuO
USJで買ったスパイダーマンのバリバリ財布使ってたけどこの手のスレ見て使わなくなった
気に入ってたのにどうしてくれる
気に入ってたのにどうしてくれる
203: ラッキーストライク ◆Wbwg9GCRpY 2009/10/18(日) 22:01:03.69 ID:clG/Q76wO
でもマジレスするとマジックテープに偏見があるのは非リアビッパーだけだ罠
216: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/18(日) 22:02:20.52 ID:/DwTmGfP0
このスレのおかげでだいぶマジックテープ派が盛り返すな
232: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/18(日) 22:04:56.17 ID:OCWONxR20
マジックテープがダメな理由ってバリバリって音がするってとこ?
237: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/18(日) 22:05:52.51 ID:085allTNO
>>232
でもくぱぁとか音がしてもそれはそれで嫌だな
でもくぱぁとか音がしてもそれはそれで嫌だな
引用元: 長門「ここの支払いは私に任せてほしい…」バリバリ
役人「何故、西住流の家元が島田流の家元の恰好で出て来てるんですか」
2019-06-29
1: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 22:37:41.43 ID:hukjPqPa0
役人「本日は世界大会に向けまして、各国の皆様方が遠く日本の戦車道の為に視察に来られたことをうれしく思います」
アメリカ代表「HAHAHA!ジャパニーズのレベルがどの程度か見せてもらいマース!!」
ロシア代表「せいぜい、退屈させないで欲しいとこです」
ドイツ代表「会議を手早く済ませて、観光に行きたい」
イギリス代表「美味しい紅茶はあるのかしら?」
理事長「…我々、連盟も文科省と協力して、この会合を意義あるものにしたいと思っております」
蝶野「つきましては、戦車道のアドバイザーとして島田流から家元が参られております」
しほ「はじめまして、島田流家元 島田千代です」
役人「……」
理事長「……」
蝶野「……」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1479476261
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2: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 22:40:23.15 ID:hukjPqPa0
役人「皆様方、ちょっと席を外させてもらいます…理事長、蝶野君、それと…家元、隣の部屋へ…」
……
……
役人「何故、西住流の家元が島田流の家元の恰好で出て来てるんですか!!」
しほ「あれ?ばれちゃった?」
理事長「まぁ、両方の家元を知る我々にはわかりますよ」
しほ「好子さんとこでパーマから髪染めまでやってもらったのに…やっぱりこの美貌は千代ちゃんでは隠せないのねー」
蝶野「まぁ目つきからして違いますからね、お二方」
役人「なんで西住流の貴女が島田流の家元に変装してまで…まさか島田流の家元になにかあったのですか!?」
しほ「実はね…」
3: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 22:42:03.46 ID:hukjPqPa0
………
…
愛里寿「お母様!お休みが取れたって本当ですか!!」
千代「ええ、これで愛里寿と水入らずでお出かけ…ううん、折角だからお泊りもできるわね」
愛里寿「やった!お出かけしたら…お母様と吉野家で牛丼のアタマの大盛りを食べて…夜は安安で焼肉を食べよう!!」
千代「あ、愛里寿…そんなにお肉ばかりだと…それにお出かけするんだから別にチェーン店じゃなくても」
愛里寿「ご、ごめんなさい…」
千代「い、良いのよ…お肉祭りはまたの機会にしましょうね (独り暮らしさせているけど…食生活には注意させないといけないわね…)」
千代「でも楽しみね、来月の4日(よっか)が待ち遠しいわ」
愛里寿「ハイ!来月の8日(ようか)が楽しみです!!」
千代・愛里寿「「えっ?」」
4: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 22:44:33.45 ID:hukjPqPa0
千代「た、確か…愛里寿のお休みは4日(よっか)と聞いていたのですが…」
愛里寿「違います!!私の休みは8日(ようか)と伝えたはずです!!」ウルウル
千代「ちょっと待って!その日は…」
千代「…せ、戦車道の国際会議だわ」
愛里寿「……」ジワッ…
愛里寿「お、お母様!愛里寿は大丈夫です!!」ウルウル
愛里寿「ネットで知った、美味しい牛丼の食べ方を一人で楽しみますし!!」ポロポロ
愛里寿「大洗の五十鈴華さんから一人焼肉のコツも教えてもらいますから!!」ポロポロ
愛里寿「…だから…一人で…大丈夫だから!!お母様は戦車道の為に働いて…うえええ…!!」ボロボロ
ダッ!
千代「あ、愛里寿!!まって!!」
千代「ああ…愛里寿ぅ…」ヨヨヨ…
千代「どうしましょう…今から、予定をキャンセル…できるわけがないじゃない!」
千代「そ、そうだわ!!愛里寿の予定の方を、島田流の力でキャンセルさせてしまえば…」
???「なーはっはっはっ!! オマエは本当にそれでいいのかい?」
千代「だ、誰っ!?」
5: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 22:47:35.72 ID:hukjPqPa0
しほ「人は、みほ だ まほ だと言うけれど、ホントは しほさん くらいがちょうどいい、ザ・家元ウーマン!!」(M字開脚)
千代「……」
しほ「ザ・家元ウーマン!!」(菜々緒ポーズ)
千代「…しほちゃん、相変わらずね」
しほ「ツッコまないのね…常夫さんは色んな意味で突っ込んでくれるのに…」
千代「真昼間からシモネタはどうかと思うわよ…」
しほ「…コホン、千代ちゃん、愛里寿ちゃんは貴女とのお出かけの為に、やりくりして予定を開けてたのよ」
しほ「それなのに、千代ちゃんの一方的な都合で愛里寿ちゃんの予定を潰すのは、彼女のメンツを潰すことにもなるんじゃないの?」
千代「じゃあ!どうすればいいのよ!!」
しほ「ふふっ…」
6: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 22:49:20.79 ID:hukjPqPa0
しほ「いや~しかし本当に千代ちゃんは、あれ『ツキ』ですな~」
千代「な、なによ?いきなり」
しほ「あれ『ツキ』ですな~?」
千代「…え、え~と… ゆ、ゆきのさつき?」
しほ「違う!!今のお前は『運の尽き』だ!!」ビシッ
しほ「カモン!!」
7: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 22:51:28.83 ID:hukjPqPa0
ガチャ
好子(レオタード)「……」
百合(レオタード)「……」
久子(レオタード)「……」
千代「な、何!? 貴女達は?何が始まるの?」
しほ「レッツゴー!!」
しほ「♪西住流はすごいー しほちゃんは美人ー ほんとに家元なのか~♪」
しほ「♪ほ~んとーに子持ちなのかー ほ~んとーに40間近なのかー♪」
千代「…からかいに来たの?」
しほ「違うわよ、千代ちゃん…会議の方は…」
8: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 22:52:58.43 ID:hukjPqPa0
しほ「私にまかせなさいよ」
千代「しほちゃん…」
しほ「島田流の家元の代理を務めるのに、他に適任はいないでしょ」
しほ「私も母親だからわかるのよ、ウチの二人は、もう大きいから距離を取りたがっているけど、千代ちゃんのところはまだ甘えたいみたいだしね」
千代(距離を置かれてるのは、しほちゃんに原因が…言わないでおこう)
千代「い、いいの?本当に…」
しほ「任せなさい!!ポルシェティーガーに乗ったつもりで、愛里寿ちゃんと出かけてきなさいよ」
千代「…その例えはやめて」
しほ「そのかわり、お土産頼むわねー 地酒でお願いねー」
………
…
しほ「…というわけよ」
役人「…途中のダンスとか意味があったんですか?」
理事長「良い話じゃのう…」ジーン
蝶野「お土産の地酒が届いたら、ご相伴に与らせていただいてもよろしいですか?」ゴクリ
役人「君たちねぇ…」
役人「はぁ…事情は分かりました、とにかくよろしくお願いします…」
9: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 22:58:27.55 ID:hukjPqPa0
― 会議
アメリカ代表「とにかーく!日本の戦車道人口は少なすぎマース!!」
役人「なにぶんにも予算がかかるものでして…」
ロシア代表「その結果が、戦力の偏向化を招いていると言う状態なのでは?」
蝶野「私達、連盟も底上げとして広く活動はしております」
ドイツ代表「ですが、現状では一部の大きな流派が睨みを利かせている…確か、そちらの島田流と…」
しほ「はい、島田流より伝統のある日本最大の流派、みんな大好き西住流ですね」
イギリス代表「西住流?聞いたことございませんわね」
しほ「…あん?」ビキィ
理事長「西住さん…抑えて…」ヒソヒソ
10: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:00:34.16 ID:hukjPqPa0
アメリカ代表「国際試合も、もっと活発に行うべきと思いマース」
役人「確かに」
ドイツ代表「国際試合と言えば確か…前回の試合にも西住流の御息女が加わっておりましたな」
しほ「西住まほですね、強さと美貌で名高い西住流家元、西住しほの後継者と噂されるほどの選手でしたわね」
ロシア代表「まぁ、我々の前に完膚なきまで叩き潰されてしまいましたが」
しほ「…ああん!?」ビキビキィ!
理事長「西住さん…我慢、我慢…」ヒソヒソ
11: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:02:23.38 ID:hukjPqPa0
アメリカ代表「やはり外部からの環境の整備が必要デース!」
役人「あくまで戦車道は、国の管理ですから外資による干渉は経済問題になります」
ロシア代表「その結果が、年齢も実力も伴わない者による戦車道…これが日本の現状ではありませんか?」
蝶野「そんなことはありません」
ドイツ代表「ですが、現に流派の重鎮が駆り出されて結果を伴っておりませんし」
イギリス代表「そちらの島田流も年端もいかない御息女が大学の神輿に担がれているらしいじゃないですか」
しほ「!?」ブチィ!!
しほ「日本の戦車道の現状もわかりますし…ご指摘もごもっともです…ですが…」
しほ「母親としては、娘達をこう言われては黙っておれません…だから…その挑発受けてやるよ…」
しほ「…演習場に行こうぜ…久しぶりに…キレちまったよ…」
役人「…家元…キャラが…」
12: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:04:54.32 ID:hukjPqPa0
……
……
― 演習場 試合前
役人「あぁ…結局、穏便には行かなかったか…」
理事長「まぁ、向こうさんも、あからさまな挑発をしていたけどね」
蝶野「わざわざ、戦車に乗員メンバーまで用意をしてあるとこを見ると、こうなるのは必定かと」
しほ「例え、相手が誰であろうと叩き潰す、それが西住流です」
理事長「一応、今回は島田流の代理なんだけど…」
役人「ふぅ…仕方ありません、こうなってしまったのであれば全力で戦ってください」
しほ「そのつもりですが、よろしいのですか?」
役人「…尻拭いは我々、文科省と連盟でなんとかします」
理事長「個人としては、西住さんと同じ気持ちですし、ガツンとやっちゃってね」
蝶野「私は審判員ですので、私情は挟みませんが、頑張ってくださいとだけ言わせてもらいます」
役人「ところで、我々の戦力は?」
しほ「ええ…もうすぐこちらに到着します」
13: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:08:33.51 ID:hukjPqPa0
ゴゴゴゴ…
役人「三つの中隊を率いるM26パーシング…ということは大学選抜のメンバーですね」
好子「ヨシミ到着しました」
百合「ユリミ到着」
久子「オバミ到着!」パチーン!
役人「…一応、理由聞いておきましょうか」
好子「中隊長達が合コンがあるっていうんで、私達が参りました!」
百合「花は短し恋せよ乙女、とも言いますし、彼女たちの貴重な青春時間の為にひと肌脱ぎました」
久子「百合さんは、ひと肌脱いで胸を強調しすぎだろ」パチーン!
百合「いやん…恥ずかしいですわ」
役人「いかん…頭痛くなってきた」
ゴゴゴゴ…
理事長「今度はセンチュリオンだね…」
役人「この流れで、この戦車に乗っているとしたら…」
蝶野「まぁ愛里寿ちゃんは不在ですから、代理の娘で…」
???「やーってやる やーってやる…」
14: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:11:19.51 ID:hukjPqPa0
沙織「…やーってやるぜー(棒)」
しほ「我が娘…愛里寿(アリス)、改め…沙織寿(サオリス)です!!…言いにくいわねコレ」
役人「……」
理事長「また、えらくムチムチな13歳の少女がやってきたねー」
蝶野「…御息女のみほさんか、まほさんかと思ったけど違ったわね」
しほ「ええ…じつは…」
15: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:13:58.47 ID:hukjPqPa0
………
…
― 大洗 数日前
しほ(千代衣装)「みほ!まほ!待ちなさい!!」ダッダッ
まほ「お断りします!!」ダッダッ
みほ「愛里寿ちゃんのお母さんの恰好で来たってことは、絶対にろくでもない事に巻き込むつもりなんでしょ!!」ダッダッ
華「みほさんのお母様が、みほさん達と追いかけっこしてますわね…」
麻子「仲が良さそうなことだな」
優花里「そ、そうでしょうか?私には西住殿達が必死に逃げているようにしか見えませんが…」
しほ「エリカ達からの報告で、まほがみほの所に逃げ込んでいるとわかったから、まとめて連れて行こうと思ったのに…」
まほ「いい加減、私達の苦労を増やさないでください!!」
みほ「年を考えて行動してよ!!もう、ピー!才にもなるんだから!!」
しほ「ぐぬぬ!この服じゃ走りにくくて!!待ちなさい!!」
しほ「ハァハァ…うっぷ!!」
オロロロロロ…
華「…うわぁ」
麻子「おおう…」
優花里「あーあ…」
???「…んもー」
16: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:20:29.60 ID:hukjPqPa0
沙織「はい、げぽりん、お水だよ」
しほ「さ、沙織さん…」
沙織「もう、年と体力考えなよ…どうせ、昨日飲みすぎたのに走ったから、芋焼酎を吐き出したんでしょ」
しほ「げほ…助かりました よくわかりましたね…」
沙織「それなりに付き合いあるし、わかるよ」
しほ「…そうですか」ニヤリ
ガシッ
沙織「へ?」
しほ「薄情な実の娘達より、私を気遣ってくれる沙織さんの方がふさわしいわね!!」
沙織「し、しぽりん?!ちょ、ちょっと!何?なんなの?」
しほ「大丈夫です…沙織さんには私の娘役をしてもらうだけですから」
沙織「え?え?ゆかりん!華!麻子!なんとかしてよ!!」
優花里「か、帰りに戦車ショップ寄りましょうよ!! (申し訳ありません!武部殿!)」
華「い、良いですわね!一緒にお茶していきましょう (沙織さん…御武運を)」
麻子「ケーキたべたい (ケーキたべたい)」
沙織「……」
しほ「さぁ!沙織さん…いいえ!愛里寿!出発しますわよ!!」
沙織「やだもー!!」
17: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:24:01.77 ID:hukjPqPa0
…
………
しほ「というわけでして、その後、沙織さんを愛里寿ちゃんに仕立てるべくボコシリーズと私の戦車道を洗脳…叩きこんできました」
好子「今の武部殿は西住殿の戦車道と愛里寿殿の精神をインプットした強化人間…ファイティングコンピューターとなったのです!!」
沙織「シーホー…シーホー…」
理事長「…なんか怨念めいた叫びに聞こえるんだけど」
役人「いかん、胃痛もしてきた…」
18: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:25:52.27 ID:hukjPqPa0
― 試合会場
アメリカ代表「HAHAHAHA!なんですか!!そのチームはww!!」
ロシア代表「いささかお年を召しすぎなのではww」
ドイツ代表「日本の高齢化の波が戦車道にまでww」
イギリス代表「ぷふっ…ww」
好子「まぁ…当然の反応ですよね」
沙織「…誰か、私達を見て笑ってやしない?」
久子「皆、笑っているぞ」パチーン
しほ「『寿なんか無さそうなのに沙織寿とかwww』って笑っているわ」
百合「そこまでは言ってませんよ」
沙織「笑うな!!笑うなぁーっ!!」
しほ「落ち着きなさい、沙織寿、その怒りは相手の戦車にぶつけるのよ」
役人「…いや、煽ったの家元でしょうが」
19: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:28:37.80 ID:hukjPqPa0
― 試合前 作戦会議
しほ「とりあえず、こちらの30輌と、相手方の混成部隊30輌での殲滅戦になります」
理事長「国際ルールだね」
役人「こちらとしては…相手の足並みが揃わないという所を狙うしかないですかね…」
好子「それはないと思いますよ」
好子「あの4国間では合同演習が盛んと聞きますから、横の連携で大きな綻びはないと見ていいでしょう」
理事長「そんなとこまで、調べていたのですか」
好子「大まかな情報ですけどね」
しほ「ですが、大まかでも情報が無ければ分析もできませんし、判断を下すこともできませんよ」
20: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:30:08.05 ID:hukjPqPa0
しほ「作戦ですが私達の方は、好子さん、百合さん、久子さんの3つの中隊に分けます」
役人「あ、あの…この3人で大丈夫なんでしょうか?」
好子「西住殿から、みっちり戦車道を叩き込まれてきました!!自信はあります!!」
百合「道は違えど、私も家元の端くれ…率いてみせます」
久子「伊達に年はくってないつもりだ、まかせろ」パチーン
理事長「辻君は知らないかもしれないが、このメンバー、高校戦車道で大暴れしてるんだよ」
役人「オバさんですよ…この方々…」
久子「細かい事だ、気にするな」
役人「ええ~…」
しほ「…オホン…私と沙織さんの2輌は遊撃という形を取らせていただきます」
しほ「こちらの優位性は地の利と相手が我々の情報が無く、なめてかかってくるだろうという事だと思います」
理事長「まぁ、このメンバーは想像つかないよねー」
21: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:32:55.77 ID:hukjPqPa0
しほ「私と沙織さんは、2輌での敵をかく乱、及び撃破を試みます、これは千代ちゃん…島田流の戦い方です」
しほ「三中隊は統制を保ちつつ前進、最終的に三中隊を合流させ、その後に殲滅に移ります…西住の戦い方です」
役人「…なるほど」
理事長「この作戦を取るということは…」
しほ「相手に日本の戦車道…西住と島田の強さを思い知らせます『しほちよ作戦』です!!(みほ真似)」
しほ「厳しい戦いになりますが、勝って証明しましょう!!それでは…(みほ真似)」
沙織「パンツァー・フォー!!(みほ真似)」
しほ「さ、沙織さん…私の決め台詞を…」
沙織「ふふん、今回も、しぽりんに巻き込まれたんだから、これぐらいの意地悪はさせてもらうよ!!」
しほ「ぐぬぬ」
22: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:34:50.98 ID:hukjPqPa0
…
………
― 温泉旅館
愛里寿「お風呂!!すっごく大きかったね!!」
千代「ええ、とっても気持ちよかったわね」
千代(良かったわ…愛里寿も喜んでいるみたいだし、しほちゃんに感謝しないと)
愛里寿「ご飯も楽しみだね!!」
千代「ふふっ、ちゃんとお魚もお野菜も食べるんですよ」
愛里寿「…は、はい」
愛里寿「そうだ!ご飯まで時間あるから、テレビでも見ようよ」
ポチッ
アナウンサー『次のニュースです…』
23: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:36:42.97 ID:hukjPqPa0
― 同時刻 大洗 みほの部屋
まほ「みほ、夕食は残りのカレーでいいか?」
みほ「作りすぎだよ…お姉ちゃん…」
まほ「すまん、実家では食卓に並ぶことがめったに無いから、浮かれて作りすぎた…」
みほ「部屋がすごいカレー臭いよ…」
まほ「そう言うな、今日はお総菜屋で買ったハムカツとカット野菜を皿に乗せて食べよう」
みほ「ズボラ飯だね…」
まほ「コンビニ飯よりマシだろう…みほはちゃんと自炊してるのか?」
みほ「え、え~と…」アセアセ
まほ「少しはした方が良いと思うぞ」
みほ「も、もー!お母さんみたいな事言わないでよ!!」
みほ・まほ「「お母(さん)(様)か…」」
24: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:39:42.29 ID:hukjPqPa0
まほ「今頃、どうしているのだろう…」
みほ「多分、沙織さん辺りが生贄にされていると思う…」
まほ「あの、やたらオンナ力(おんなちから)の高そうな、あの子か…」
みほ「…正直、今のお母さんの奇行に渡り合える女子高生って沙織さんくらいしかいないし」
まほ「…そうなのか、凄いな彼女」
みほ「……」
まほ「……」
みほ「く、暗くなっちゃたね!!」
まほ「そ、そうだな!!米が炊けるまで時間があるから、テレビでも見るか」
ポチッ
アナウンサー『次のニュースです…』
25: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:43:45.81 ID:hukjPqPa0
……
アナウンサー『次のニュースです』
アナウンサー『本日、戦車道の国際会議が都内で行われました』
アナウンサー『会議が進む中、戦車道、島田流の島田千代家元からの提案で、急遽、模擬戦が行われることとなり…』
千代「しほちゃん…何してんのよ…」
まほ(やっぱりだ…)
みほ(やっぱりだ…)
アナウンサー『島田流の門下生達と娘である島田愛里寿(13)さんも参戦しての試合が行われました』
沙織『やーってやる やーってやる やーってやるぜー(棒)』
まほ(うわぁ…)
みほ(うわぁ…)
愛里寿「…私、あんなにムチムチじゃない…」
千代「あ、愛里寿、お肉ばっかり食べてると、あんな風になってしまうかもしれないのよ」
愛里寿「ハイ、ちゃんと好き嫌いしないで食べます!」
アナウンサー『なお、一部からは『13歳?』という声も挙がっている模様で…』
沙織『やだもー!!』
26: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:45:57.94 ID:hukjPqPa0
アナウンサー『…試合は島田流門下生の一同が西住流を思わせる進撃を見せるかと思えば、合流後は中隊長による鮮やかな連携攻撃を披露しました』
好子『ユリミ殿!オバミ殿!敵の指揮車輌にアレをやりますよ!!』
百合『ええ、良くってよ』
久子『食らえ、我ら三隊長の友情の…』
好子・百合・久子『『『 ババーダアタック!! 』』』
愛里寿「メグミ達が…ルミはお婆ちゃんになってる…」
千代「しほちゃんも大概だけど、この人たちもぶっ飛んでいるわよね」
まほ「ちゃんと指揮ができている…」
27: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:48:56.59 ID:hukjPqPa0
アナウンサー『…中でも、圧巻だったのは島田親子による奮戦でした』
沙織『西住レッグブリーカーでござーい!!』
海外チーム『り、履帯が…破壊されました!!』
しほ『それだ!沙織寿ーっ!! 西住流戦法 №1 獲物は逃すな だぁーっ!!』
沙織『イエッサ!!』
愛里寿「…」
千代「思いっきり、西住って言ってるじゃないのよ…」
まほ「西住流戦法…そんな教え、聞いた事が無いのだが…」
みほ「沙織さんが壊れた…」
28: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:51:03.16 ID:hukjPqPa0
アナウンサー『…そして、勝敗を決めた、この一撃は見事としか言えません』
しほ『西住タッグフォーメーションAよ!!』
沙織『待ってたよ!そいつを!!』
アナウンサー『2台の車輌が直列で突撃を敢行…』
しほ『…これをただの突撃と思わないことね!!』
アナウンサー『…そして後部車輌の空砲でブーストされた、前の車両が敵車輌に一気に肉薄し接射による破壊という離れ業を見せてくれました』
千代「これって…」
愛里寿「…うん」
まほ・みほ((大学選抜戦の最後にやったアレだ…))
29: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:53:00.73 ID:hukjPqPa0
しほ『これが西住流の底力じゃーいっ!!』
アナウンサー『結果は日本の勝利となりましたが、島田流の家元ではなく西住流の家元がいることに対して、国内からは様々な声が…』
千代「やっぱりバレてる…」
愛里寿「…隠す気が全くなかったね」
まほ(ホント、関わらなくてよかった…)
みほ(こ、これで、終わりだよね…)
アナウンサー『また、模擬戦終了後に…』
千代「あっ…(察し)」
愛里寿「?」
まほ「まさか…おい、やめろ…」
みほ「あわわ…」
30: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:56:16.60 ID:hukjPqPa0
――アアアン アン♪ アアアン アン♪ アアアン アアアン アン アン アン♪
アメリカ代表『ノォーーッ!!クレイジーにも程がありマース!!』バッバッ
しほ『そら(戦車道が終わったら)そう(あんこう踊りの展開)よ』
ロシア代表『ハラショーッ!!聞いてはいましたが、こんなダンスがあったとは!!』ビシッ
好子『プラウダからの情報ですね!!』
ドイツ代表『うぐぐ…これは結構…しんどい動きだ…』ドタドタ
百合『この激しい動きの後の一杯の為に、もっと頑張って!!』
イギリス『こんな話聞いてないわよーっ!!』フラフラ
久子『EUから離れるかわからんが、肉離れはするなよ』
アナウンサー『会議に参加した各国の代表を始め一同に見世物のような踊りを強要することに、国内外…』
ブツッ…
千代「……」
愛里寿「……」
まほ「……」
みほ「……」
31: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/18(金) 23:59:02.33 ID:hukjPqPa0
千代「愛里寿…」
愛里寿「ハイ、お母様…」
千代「…もうしばらく、泊まっていきましょうか」
愛里寿「いいのですか?」
千代「今、帰ると碌な事にならないでしょうから…」
愛里寿「そうですね…」
32: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/19(土) 00:00:14.77 ID:WTP0DwOT0
まほ「みほ…」
みほ「なに、お姉ちゃん…」
まほ「…しばらく、やっかいになっていいか?」
みほ「うん…」
まほ「しばらくは、お母様の顔は見たくない…」
みほ「うん、わかるよ…」
33: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/19(土) 00:04:23.31 ID:WTP0DwOT0
…
………
アメリカ代表「島田…いえ西住サーン、数々の非礼失礼しましター」
しほ「試合と踊りが終われば遺恨は無し、これぞ、戦車道です」
ロシア代表「あの…情報で聞いた『あんこう鍋』というのはあるんですか…?」
好子「それでしたら、あとで御馳走しますよ!」
ドイツ代表「つ、疲れた…喉も乾いてる…」
百合「これから、美味い酒と料理が待っていますから、もう少し我慢です」
イギリス代表「わ、私は…お茶が欲しい…」
久子「あとで、美味い紅茶が飲める学校に連れて行ってやるぞ」
― 同時刻 聖グロ
ペコ「あ、茶柱」
ダージリン「ひいっ!!」ビクッ
34: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/19(土) 00:06:08.51 ID:WTP0DwOT0
蝶野「店の予約取れましたー!!」
しほ「それじゃ!打ち上げの会場に移動するわよ!!」
代表・ママさん・沙織・蝶野「「「オー!!」」」
役人「……」
理事長「……」
しほ「あれ?お二人は行かないの?」
役人「…ええ、私は仕事が…」
理事長「ワシも…」
沙織「えー、つじりんと、しちりんも行こうよー」
理事長「し、しちりんって…ま、また、今度ね…」
役人「と、とりあえず、ママさんチームとはいえ、君は未成年なんだからお酒は飲まないように…」
沙織「やだもー!!そんなのわかってるよー!!」バシバシ ←やっと年齢相応の扱いをされて喜んでる
役人「い、痛い…」(おばさんみたいなリアクションだな)
理事長「たのしんできてね」
35: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/19(土) 00:11:34.40 ID:WTP0DwOT0
……
……
プルルルル…
役人「…そちらは?」
理事長「…同じだね」
役人「さっきから、文科省だけでなく外務省からも連絡がひっきりなしに来てますよ…」
理事長「ワシも…」
役人「尻拭いすると言った手前とはいえ…」
理事長「まさか、ここまで酷い事になるとは…」
役人「どーなるんでしょうね?私達…」
理事長「とりあえず、全部終わったら二人で飲もうか?」
役人「良いですね…お互い、その時に肩書があるかわかりませんけど…」
プルルルル…
役人「…児玉さん」
理事長「…辻君」
役人・理事長「「やだもー!!」」
END
36: ◆u4BqTnPhoo 2016/11/19(土) 00:12:52.46 ID:WTP0DwOT0
以上です
今回もありがとうございました
37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/19(土) 00:15:12.09 ID:Sc/+k4jNO
乙です。
今回も楽しめました。
今回も楽しめました。
40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/19(土) 00:21:59.87 ID:ta8JtNao0
ザ・家元ウーマン!!
41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/19(土) 01:17:44.51 ID:dDofy5XoO
戦車道の破壊者達が遂に国の枠を越えちまったか
43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/19(土) 10:32:59.76 ID:Nz5PWUV0O
西住姉妹は家を出るかどうかをそろそろ真剣に考えても許されるレベルだと思う
44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/19(土) 14:33:06.41 ID:q6xZWVJ8O
しぽりん以外も上達しててワロタ
45: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/11/19(土) 16:38:12.30 ID:cbZAwKoDO
これは酷い(もっとやれ)
引用元: 役人「何故、西住流の家元が島田流の家元の恰好で出て来てるんですか」
八幡「雪ノ下に間違って変なメールを送ってしまった」
2019-06-29
1: ◆Er.887q/N. 2015/07/06(月) 18:40:22.02 ID:hCGB3v1r0
小町「お兄ちゃん、また雪乃さんとメール?」
八幡「そうだけど何か問題あるか?俺だってメールなんてそんなに好きじゃねぇよ」
小町「じゃあ何でやってるの?」
八幡「仕方ねぇだろう、同じ部として知っておいても損はないとか何とかでメール交換して、あっちから送ってくるんだからよ」
差出人 雪ノ下
件名無し
本文 全く興味はないのだけれど貴方は夜ご飯何を食べるのかしら?あくまでも通常のやり取りよ。
八幡「小町、今日の夜飯って何だ?」
小町「今日は何と!すき焼きなのです!」
八幡「マジか!了解!」
返信 好きや
ポチっ
八幡「やっべ!間違えて送信しちまった!」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1436175612
八幡「そうだけど何か問題あるか?俺だってメールなんてそんなに好きじゃねぇよ」
小町「じゃあ何でやってるの?」
八幡「仕方ねぇだろう、同じ部として知っておいても損はないとか何とかでメール交換して、あっちから送ってくるんだからよ」
差出人 雪ノ下
件名無し
本文 全く興味はないのだけれど貴方は夜ご飯何を食べるのかしら?あくまでも通常のやり取りよ。
八幡「小町、今日の夜飯って何だ?」
小町「今日は何と!すき焼きなのです!」
八幡「マジか!了解!」
返信 好きや
ポチっ
八幡「やっべ!間違えて送信しちまった!」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1436175612
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【ラブライブサンシャイン】善子「運命の引力」
【悲報】Twitterで3年前に「令和」を予言してたものがいたwwwwwwwww
2: ◆Er.887q/N. 2015/07/06(月) 18:46:07.00 ID:hCGB3v1r0
小町「何か変な事送ったの?だとしたらすぐに謝っておかないとね」
八幡「すき焼きって送ろうとしたら間違えて好きやって送っちまった」
小町「あらら大変だなぁ でもさお兄ちゃん、雪乃さんがどんな返信するか気にならない?謝るのはその後でもいいじゃん」
八幡「ばっか!そんな事できるわけねぇだろう」
雪乃
比企谷くん、どういう意味かしら?
八幡「やっべ!どうしよう!」
小町「やってしまいましたなぁ~」
八幡
すまない、間違えて送ってしまった、忘れてくれ。
小町(お兄ちゃん、それ一番勘違いさせちゃうパターンだよ)
雪乃
了解。
八幡「すき焼きって送ろうとしたら間違えて好きやって送っちまった」
小町「あらら大変だなぁ でもさお兄ちゃん、雪乃さんがどんな返信するか気にならない?謝るのはその後でもいいじゃん」
八幡「ばっか!そんな事できるわけねぇだろう」
雪乃
比企谷くん、どういう意味かしら?
八幡「やっべ!どうしよう!」
小町「やってしまいましたなぁ~」
八幡
すまない、間違えて送ってしまった、忘れてくれ。
小町(お兄ちゃん、それ一番勘違いさせちゃうパターンだよ)
雪乃
了解。
3: ◆Er.887q/N. 2015/07/06(月) 18:51:04.46 ID:hCGB3v1r0
~30分後~
結衣
ヒッキー!ゆきのんに何か言った???
八幡「由比ヶ浜からメールが来てるな。つーか女子同士でのやり取りってこえーよ 筒抜けじゃねぇか」
八幡
間違ってすきやってメールを送っただけだ。雪ノ下が何か言って来たのか?
結衣
そうなんだ…分かったよ!
八幡
おうわざわざどうも
結衣
いえいえ!また明日ね!
八幡
おう
八幡「メールってこえーな」
結衣
ヒッキー!ゆきのんに何か言った???
八幡「由比ヶ浜からメールが来てるな。つーか女子同士でのやり取りってこえーよ 筒抜けじゃねぇか」
八幡
間違ってすきやってメールを送っただけだ。雪ノ下が何か言って来たのか?
結衣
そうなんだ…分かったよ!
八幡
おうわざわざどうも
結衣
いえいえ!また明日ね!
八幡
おう
八幡「メールってこえーな」
5: ◆Er.887q/N. 2015/07/06(月) 18:55:46.09 ID:hCGB3v1r0
平塚
比企谷くん…飲みすぎてしまいました(笑)
八幡「ツイート感覚でこんなメール送ってくるなっての!」
八幡
じゃあ、おやすみなさい。
平塚
どうせ明日は休日なんですから、少しぐらいメールでお話しましょう。
八幡
すいません、明日は用事があるんです。
平塚
君に用事などないと思いますが(笑)
八幡
いくらなんでも失恋じゃないですか
平塚
比企谷!何で私が失恋をした事を知っているんだ!なら慰めてくれ
八幡「やっべ失礼と失恋を打ち間違えた!」
比企谷くん…飲みすぎてしまいました(笑)
八幡「ツイート感覚でこんなメール送ってくるなっての!」
八幡
じゃあ、おやすみなさい。
平塚
どうせ明日は休日なんですから、少しぐらいメールでお話しましょう。
八幡
すいません、明日は用事があるんです。
平塚
君に用事などないと思いますが(笑)
八幡
いくらなんでも失恋じゃないですか
平塚
比企谷!何で私が失恋をした事を知っているんだ!なら慰めてくれ
八幡「やっべ失礼と失恋を打ち間違えた!」
7: ◆Er.887q/N. 2015/07/06(月) 19:03:15.93 ID:hCGB3v1r0
平塚
私の何がいけないというのだ。30近くになれば結婚を意識するのは当然のことだろう?そうだよな?
男と違って女は出産もあるのに、何が重いだ!
八幡「それが重いんだよ・・・」
雪乃
比企谷くん、今テレビは何を見ているのかしら?(。◠‿◠。)
八幡「何でこいつはいきなり女子力高くなってるんだよ!」
八幡
今はロードショー見てるよ。
雪乃
私も見てみようかしら!ଲ(⁃̗̀̂❍⃓ˑ̫❍⃓⁃̠́̂)ଲニャ〜ン
八幡「やだ、ちょっと可愛いじゃねぇか」
八幡
お前が顔文字使うなんて意外だけど可愛いな
私の何がいけないというのだ。30近くになれば結婚を意識するのは当然のことだろう?そうだよな?
男と違って女は出産もあるのに、何が重いだ!
八幡「それが重いんだよ・・・」
雪乃
比企谷くん、今テレビは何を見ているのかしら?(。◠‿◠。)
八幡「何でこいつはいきなり女子力高くなってるんだよ!」
八幡
今はロードショー見てるよ。
雪乃
私も見てみようかしら!ଲ(⁃̗̀̂❍⃓ˑ̫❍⃓⁃̠́̂)ଲニャ〜ン
八幡「やだ、ちょっと可愛いじゃねぇか」
八幡
お前が顔文字使うなんて意外だけど可愛いな
8: ◆Er.887q/N. 2015/07/06(月) 19:07:38.44 ID:hCGB3v1r0
雪乃
口説いてるのかしら(*「´・ェ・`)?
八幡
ちげぇよ
雪乃
ねぇ比企谷くん、貴方は何時に寝るの?
八幡
明日、休みだからゆっくりかな。
雪乃
奇遇ね、私も今日はゆっくり目よ。
八幡
そうか
雪乃
えぇそうよ
八幡「俺たちの会話は一体なんなんだ・・・」
口説いてるのかしら(*「´・ェ・`)?
八幡
ちげぇよ
雪乃
ねぇ比企谷くん、貴方は何時に寝るの?
八幡
明日、休みだからゆっくりかな。
雪乃
奇遇ね、私も今日はゆっくり目よ。
八幡
そうか
雪乃
えぇそうよ
八幡「俺たちの会話は一体なんなんだ・・・」
9: ◆Er.887q/N. 2015/07/06(月) 19:10:32.74 ID:hCGB3v1r0
八幡「雪ノ下って強がってるけど案外乙女な所あるんだな」
小町「お兄ちゃん声に出てるよ!気持ち悪い!」
(雪乃さんが聞いたら大喜びしそうだけどね)
材木座
八幡よ!ラノベのネタが思いつかんのだ!手を貸すのだ!
八幡
すまねぇ材木座、妹が風邪で寝込んでるんだ。
またの機会にな。
材木座
それは大変だな!八幡よ!看病に専念するが良い!
八幡「相手するの疲れるしな・・・」
小町「お兄ちゃん声に出てるよ!気持ち悪い!」
(雪乃さんが聞いたら大喜びしそうだけどね)
材木座
八幡よ!ラノベのネタが思いつかんのだ!手を貸すのだ!
八幡
すまねぇ材木座、妹が風邪で寝込んでるんだ。
またの機会にな。
材木座
それは大変だな!八幡よ!看病に専念するが良い!
八幡「相手するの疲れるしな・・・」
11: ◆Er.887q/N. 2015/07/06(月) 19:21:29.69 ID:hCGB3v1r0
雪乃
比企谷くん、あなたはこういった創作に過ぎない恋愛映画が楽しいと感じるのかしら?
八幡
仕方ねぇだろう、小町が見てるんだから。それにこんな恋愛現実にはない。それに俺は恋愛する予定もない。
雪乃
もしも誰かが告白してきたらどうするのかしら?あくまでも知恵袋感覚で答えてちょうだい
八幡「いや知恵袋って案外慎重に回答するもんだぞ まぁたまにはこういう日常的なメールも楽しんでみるか・・・」
八幡
相手によるな、美人で金持ちで心優しい人がいればな!
雪乃
貴方の様な男がそんな条件を指定できる権利はないでしょう?。現実を見なさい(笑)
八幡
(笑)って煽ってるのか?
雪乃
今、この状況でそれ以外だと思うのならば、貴方はやっぱり馬鹿ね。
八幡
メールでも俺を罵るのかよ・・・お前は・・・
比企谷くん、あなたはこういった創作に過ぎない恋愛映画が楽しいと感じるのかしら?
八幡
仕方ねぇだろう、小町が見てるんだから。それにこんな恋愛現実にはない。それに俺は恋愛する予定もない。
雪乃
もしも誰かが告白してきたらどうするのかしら?あくまでも知恵袋感覚で答えてちょうだい
八幡「いや知恵袋って案外慎重に回答するもんだぞ まぁたまにはこういう日常的なメールも楽しんでみるか・・・」
八幡
相手によるな、美人で金持ちで心優しい人がいればな!
雪乃
貴方の様な男がそんな条件を指定できる権利はないでしょう?。現実を見なさい(笑)
八幡
(笑)って煽ってるのか?
雪乃
今、この状況でそれ以外だと思うのならば、貴方はやっぱり馬鹿ね。
八幡
メールでも俺を罵るのかよ・・・お前は・・・
13: ◆Er.887q/N. 2015/07/06(月) 19:33:28.51 ID:hCGB3v1r0
雪乃
あら本当は罵られて興奮して変な事をしているんじゃないの?(笑)
八幡
お前では流石に抜かねぇよ(笑)
八幡「やって、これは冗談でも笑えねぇわ!」
雪乃
リアル過ぎて気持ちが悪いわ。酷く不愉快だわ。本当に貴方生きてる価値あるのかしら?
八幡「何で若干怒り気味なんだよ」
八幡
すまねぇ、今のは流石に気持ち悪かったな。
雪乃
反省しなさい!罰としてメールの文面で笑わせてみなさい。
八幡「おいおいこいつってこんなキャラじゃねぇだろう…」
八幡
嘲笑えるものでもいいか?それは俺の人生だよ
雪乃
比企谷くん、そんなに失望する事ないわよ。誰にだって辛い事のひとつやふたつあるのだから。
その言葉で言えないならメールで相談に乗ってあげるわよ?
八幡「やべぇマジレス雪ノ下さん、優しいし可愛い」
あら本当は罵られて興奮して変な事をしているんじゃないの?(笑)
八幡
お前では流石に抜かねぇよ(笑)
八幡「やって、これは冗談でも笑えねぇわ!」
雪乃
リアル過ぎて気持ちが悪いわ。酷く不愉快だわ。本当に貴方生きてる価値あるのかしら?
八幡「何で若干怒り気味なんだよ」
八幡
すまねぇ、今のは流石に気持ち悪かったな。
雪乃
反省しなさい!罰としてメールの文面で笑わせてみなさい。
八幡「おいおいこいつってこんなキャラじゃねぇだろう…」
八幡
嘲笑えるものでもいいか?それは俺の人生だよ
雪乃
比企谷くん、そんなに失望する事ないわよ。誰にだって辛い事のひとつやふたつあるのだから。
その言葉で言えないならメールで相談に乗ってあげるわよ?
八幡「やべぇマジレス雪ノ下さん、優しいし可愛い」
14: ◆Er.887q/N. 2015/07/06(月) 20:00:33.07 ID:hCGB3v1r0
八幡「ちょっとぐらい遊んでも問題ないよな?こういうのが若者のノリだし」
八幡
あぁ実は悩みがあるんだ。誰にも相談出来ないんだ・・・
雪乃
どういう悩みかしら?力になれるかもしれないから言って頂戴。
あくまでも貴方の依頼という事だから、勘違いはしないで欲しいのだけれど
八幡
あぁ分かった。ありがとうな。
雪乃
気にする事は無いわ。私だって貴方に何度も助けられたもの。
雪乃
ごめんなさい、今のは打ち間違えよ
八幡「訂正、はっや!」
八幡
あぁ実は悩みがあるんだ。誰にも相談出来ないんだ・・・
雪乃
どういう悩みかしら?力になれるかもしれないから言って頂戴。
あくまでも貴方の依頼という事だから、勘違いはしないで欲しいのだけれど
八幡
あぁ分かった。ありがとうな。
雪乃
気にする事は無いわ。私だって貴方に何度も助けられたもの。
雪乃
ごめんなさい、今のは打ち間違えよ
八幡「訂正、はっや!」
17: ◆Er.887q/N. 2015/07/06(月) 21:34:52.31 ID:hCGB3v1r0
八幡
実はいっぱい悩みがあるんだ。でも全てを話すのは大変だし、言えない事だってある
だからひとつだけ今日は相談する。
雪乃
どうぞ。
八幡
俺、最近抜け毛が凄いんだ。
(まぁちょっとおふざけもありでしょ)
雪乃
そう、良ければ父が愛用している育毛シャンプー送ろうかしら?
八幡「こいつ、さらっと父ちゃんが抜け毛で悩んでること暴露してるよ」
八幡
マジか、でも何か悪いからいいや。気にしないでくれ。
小町「お兄ちゃん!小町もう寝るよ?12時20分だよ?」
八幡「おやすみ、俺もそろそろ寝るか」
八幡
すまない、雪ノ下、今日はそろそろ寝る事にする。
また話したいことがあるなら明日話そう。
雪乃
別に私は話したくなんて無いのだけれど暇つぶしに付き合ってあげるわ
八幡
おやすみ、雪乃
八幡(やっべ!また間違えた!ってか何で俺の予測変換にゆって入れると雪乃って出て来るんだよ・・・)
雪乃
おやすみなさい。それと今後名前呼びで行くスタイルなのかしら?
八幡
ちげぇよ間違えただけだ。
雪乃
そう。では私も寝るわ。
八幡
じゃあな。
実はいっぱい悩みがあるんだ。でも全てを話すのは大変だし、言えない事だってある
だからひとつだけ今日は相談する。
雪乃
どうぞ。
八幡
俺、最近抜け毛が凄いんだ。
(まぁちょっとおふざけもありでしょ)
雪乃
そう、良ければ父が愛用している育毛シャンプー送ろうかしら?
八幡「こいつ、さらっと父ちゃんが抜け毛で悩んでること暴露してるよ」
八幡
マジか、でも何か悪いからいいや。気にしないでくれ。
小町「お兄ちゃん!小町もう寝るよ?12時20分だよ?」
八幡「おやすみ、俺もそろそろ寝るか」
八幡
すまない、雪ノ下、今日はそろそろ寝る事にする。
また話したいことがあるなら明日話そう。
雪乃
別に私は話したくなんて無いのだけれど暇つぶしに付き合ってあげるわ
八幡
おやすみ、雪乃
八幡(やっべ!また間違えた!ってか何で俺の予測変換にゆって入れると雪乃って出て来るんだよ・・・)
雪乃
おやすみなさい。それと今後名前呼びで行くスタイルなのかしら?
八幡
ちげぇよ間違えただけだ。
雪乃
そう。では私も寝るわ。
八幡
じゃあな。
27: ◆Er.887q/N. 2015/07/07(火) 16:59:22.38 ID:8ZOQ58Vy0
雪乃
比企谷くん、起きなさい。世間で言う朝よ
八幡「誰だよ・・・こんな時間に・・・雪ノ下かよ・・・まだ6時だろう・・」
八幡
お前は俺の奥さんか!何時に起きようが自由だろう!
八幡「あ~あもう一眠りするかぁ~」
雪乃
貴方の奥さんになるのなんてごめんよ!o(`ω´*)o
八幡
例え話だろう・・・じゃあおやすみ
雪乃
比企谷くん、貴方が将来働いた時のためを思っておはようのメールをしてあげたのよ
八幡「だから・・・こういう行動が男子を勘違いさせるんだよ!」
八幡
そうですか、それはどうも。
雪乃
貴方の人生と同様、薄っぺらいお礼ね
八幡「よしっ、ちょっと怒ったフリしてみるか」
八幡
雪ノ下、悪いけどそういう俺の人生を否定する様な悪口は正直イラつくからマジでやめてもらえるか?
比企谷くん、起きなさい。世間で言う朝よ
八幡「誰だよ・・・こんな時間に・・・雪ノ下かよ・・・まだ6時だろう・・」
八幡
お前は俺の奥さんか!何時に起きようが自由だろう!
八幡「あ~あもう一眠りするかぁ~」
雪乃
貴方の奥さんになるのなんてごめんよ!o(`ω´*)o
八幡
例え話だろう・・・じゃあおやすみ
雪乃
比企谷くん、貴方が将来働いた時のためを思っておはようのメールをしてあげたのよ
八幡「だから・・・こういう行動が男子を勘違いさせるんだよ!」
八幡
そうですか、それはどうも。
雪乃
貴方の人生と同様、薄っぺらいお礼ね
八幡「よしっ、ちょっと怒ったフリしてみるか」
八幡
雪ノ下、悪いけどそういう俺の人生を否定する様な悪口は正直イラつくからマジでやめてもらえるか?
28: ◆Er.887q/N. 2015/07/07(火) 17:04:48.44 ID:8ZOQ58Vy0
雪乃
ごめんなさい、今のは本当に比企谷くんを傷つけてしまう言葉だったわ。
つい舞い上がってしまったのよ、本当にごめんなさい(≧≦) ゴメンヨー
八幡「雪ノ下さん、メールだと女子力高すぎじゃないですか?」
八幡
俺の方こそ朝から気分を悪くさせてしまってすまない。
ちょっと寝起きでイライラしてた。
雪乃
比企谷くん、私は朝食を作って食べるわ。
またあとでお話の続きをしましょう。
八幡「いやいやこれ以上何を話すんだよ」
八幡
はいはい
雪乃
はいはいって赤ちゃんのつもりかしら?そういう性癖があるのね。
八幡
いいから早く飯食ってこいよ
雪乃
貴方に言われなくてもそうするわ。
ごめんなさい、今のは本当に比企谷くんを傷つけてしまう言葉だったわ。
つい舞い上がってしまったのよ、本当にごめんなさい(≧≦) ゴメンヨー
八幡「雪ノ下さん、メールだと女子力高すぎじゃないですか?」
八幡
俺の方こそ朝から気分を悪くさせてしまってすまない。
ちょっと寝起きでイライラしてた。
雪乃
比企谷くん、私は朝食を作って食べるわ。
またあとでお話の続きをしましょう。
八幡「いやいやこれ以上何を話すんだよ」
八幡
はいはい
雪乃
はいはいって赤ちゃんのつもりかしら?そういう性癖があるのね。
八幡
いいから早く飯食ってこいよ
雪乃
貴方に言われなくてもそうするわ。
29: ◆Er.887q/N. 2015/07/07(火) 17:12:02.22 ID:8ZOQ58Vy0
八幡「げ・・・平塚先生から21件もメール来てるよ。こっわ」
平塚
先生のメールを無視するとはいい度胸ですね(笑)月曜日をお楽しみに。
八幡
すいません。少し風邪気味で寝ていました。
(雪ノ下とのメールに夢中になってたなんて言えねぇよ)
平塚
言い訳はいいです(笑)
八幡(面倒だから放置しよう)
結衣
やっはろー!ヒッキー!昨日のロードショー見た?
八幡「しかしどいつこいつもメールが好きだなぁ」
八幡
あの臭い恋愛映画か小町が見てたよ
結衣
臭いとか言うなし!感動するでしょ!
八幡
雪ノ下もボロクソ言ってたぞ、よって多数決で俺の勝ちだ。
結衣
へぇ…そう何だ…
(私とは深い会話してくれないのに)
八幡
あぁそうだ
結衣
そっか、じゃあまた学校でね!
八幡「トラウマが蘇る・・・」
平塚
先生のメールを無視するとはいい度胸ですね(笑)月曜日をお楽しみに。
八幡
すいません。少し風邪気味で寝ていました。
(雪ノ下とのメールに夢中になってたなんて言えねぇよ)
平塚
言い訳はいいです(笑)
八幡(面倒だから放置しよう)
結衣
やっはろー!ヒッキー!昨日のロードショー見た?
八幡「しかしどいつこいつもメールが好きだなぁ」
八幡
あの臭い恋愛映画か小町が見てたよ
結衣
臭いとか言うなし!感動するでしょ!
八幡
雪ノ下もボロクソ言ってたぞ、よって多数決で俺の勝ちだ。
結衣
へぇ…そう何だ…
(私とは深い会話してくれないのに)
八幡
あぁそうだ
結衣
そっか、じゃあまた学校でね!
八幡「トラウマが蘇る・・・」
30: ◆Er.887q/N. 2015/07/07(火) 17:18:07.10 ID:8ZOQ58Vy0
葉山
やぁ比企谷、どうだい今日カラオケにでも行かないか?
八幡(陽乃さんに無理やり交換させられたんだった・・・)
八幡
いかねぇよ、俺の歌声はプロだから料金が発生しちまうんだよ。
葉山
たまには付き合ってくれてもいいじゃないか、同じクラスなんだし
八幡
いかねぇもんはいかねぇよ。じゃあな。また来世でな。
(出来れば来世でも会いたくない)
陽乃
比企谷くん!カラオケに行かないと雪乃ちゃんが悲しんじゃうよ~
八幡「やっぱりグルか・・・」
八幡
何で雪ノ下が関係あるんですか?
陽乃
最初は行かないって言ってたけど比企谷くんも行くみたいだよーって言ったらたまにはそういった交流も必要だから行くわって返ってきたよ。
八幡
(どうせまた嘘だろう、雪ノ下が俺が行くからといって行くなんてあり得ない。)
八幡
俺はいきませんよ、じゃあ。
やぁ比企谷、どうだい今日カラオケにでも行かないか?
八幡(陽乃さんに無理やり交換させられたんだった・・・)
八幡
いかねぇよ、俺の歌声はプロだから料金が発生しちまうんだよ。
葉山
たまには付き合ってくれてもいいじゃないか、同じクラスなんだし
八幡
いかねぇもんはいかねぇよ。じゃあな。また来世でな。
(出来れば来世でも会いたくない)
陽乃
比企谷くん!カラオケに行かないと雪乃ちゃんが悲しんじゃうよ~
八幡「やっぱりグルか・・・」
八幡
何で雪ノ下が関係あるんですか?
陽乃
最初は行かないって言ってたけど比企谷くんも行くみたいだよーって言ったらたまにはそういった交流も必要だから行くわって返ってきたよ。
八幡
(どうせまた嘘だろう、雪ノ下が俺が行くからといって行くなんてあり得ない。)
八幡
俺はいきませんよ、じゃあ。
31: ◆Er.887q/N. 2015/07/07(火) 17:27:42.44 ID:8ZOQ58Vy0
雪乃
比企谷くん、カラオケには何故いかないのかしら?
八幡
お前がその質問してくるのに驚きだ
雪乃
答えなさい
八幡
めんどいし 寝てたいから 以上ですよ
雪乃
そうね、4点ぐらいはあげようかしら。
八幡
そうか、じゃあお前は楽しんでこいよ。
雪乃
比企谷くん、私も葉山がいるから本当は行くのは嫌なのだけれど、貴方の歌が聞きたいから行くわ
八幡「こいつどんだけ葉山のこと嫌いなんだよ・・・それに何だよこの冗談」
雪乃
勘違いはしないでちょうだい、貴方の可哀想な歌声で大笑いしてストレスを発散するということよ。
別にあなたの歌が直接的に利きたいって訳じゃないのよ。
八幡
いかないものはいかねぇよ。
雪乃
ダメです。行きなさい。これは命令よ
(折角、気合を入れてお洒落をしているというのに)
八幡
ってかお前も休日まで俺の顔見たくねぇだろう?
雪乃
それはそうよ。でも私、本当にあのグループは苦手なのよ、この際ハッキリ言うわ。
カラオケというものに行ってみたいのよ、あまりこういった経験はないし。
でもやはりあのグループとじゃ不安なのよ。
八幡「雪ノ下がここまでお願いしてるんだ・・・それに行かなかったら陽乃さんに何されるか分からねぇ」
八幡
分かったよ。いくよ。
雪乃
じゃあ1時間後にマンションまで迎えに来てちょうだい。
比企谷くん、カラオケには何故いかないのかしら?
八幡
お前がその質問してくるのに驚きだ
雪乃
答えなさい
八幡
めんどいし 寝てたいから 以上ですよ
雪乃
そうね、4点ぐらいはあげようかしら。
八幡
そうか、じゃあお前は楽しんでこいよ。
雪乃
比企谷くん、私も葉山がいるから本当は行くのは嫌なのだけれど、貴方の歌が聞きたいから行くわ
八幡「こいつどんだけ葉山のこと嫌いなんだよ・・・それに何だよこの冗談」
雪乃
勘違いはしないでちょうだい、貴方の可哀想な歌声で大笑いしてストレスを発散するということよ。
別にあなたの歌が直接的に利きたいって訳じゃないのよ。
八幡
いかないものはいかねぇよ。
雪乃
ダメです。行きなさい。これは命令よ
(折角、気合を入れてお洒落をしているというのに)
八幡
ってかお前も休日まで俺の顔見たくねぇだろう?
雪乃
それはそうよ。でも私、本当にあのグループは苦手なのよ、この際ハッキリ言うわ。
カラオケというものに行ってみたいのよ、あまりこういった経験はないし。
でもやはりあのグループとじゃ不安なのよ。
八幡「雪ノ下がここまでお願いしてるんだ・・・それに行かなかったら陽乃さんに何されるか分からねぇ」
八幡
分かったよ。いくよ。
雪乃
じゃあ1時間後にマンションまで迎えに来てちょうだい。
32: ◆Er.887q/N. 2015/07/07(火) 17:32:39.91 ID:8ZOQ58Vy0
八幡
は?意味がわかんねぇよ。何で俺が迎えに行くんだよ。
雪乃
私は地理には自信がないのよ。そのぐらい男として当然だと思うのだけれど
八幡
いやいやその理屈はおかしい。
雪乃
本当は車を出そうと思ったのだけれど・・・
八幡(これ以上先はまだ触れてはいけない。)
八幡
分かったよ、じゃあ迎えに行くよ。
雪乃
えぇ、それと私と歩いても恥じない格好で来なさい
八幡
お前に釣り合う男なんて早々いねぇよ。無理言うな。
雪乃
別に私はルックスとかはそんなに気にしないのだけれど
八幡(雪ノ下って別にイケメン好きじゃないんだな。)
八幡
つーか何でさらっと恋愛トークになってんだよ。
雪乃
とにかく、デートなのだからそれなりに気は遣いなさい。
八幡「え?デートなの!?」
雪乃
ごめんなさい、別にデートではないわ。
八幡
分かってるよ、準備するからまたあとでな。
雪乃
了解
は?意味がわかんねぇよ。何で俺が迎えに行くんだよ。
雪乃
私は地理には自信がないのよ。そのぐらい男として当然だと思うのだけれど
八幡
いやいやその理屈はおかしい。
雪乃
本当は車を出そうと思ったのだけれど・・・
八幡(これ以上先はまだ触れてはいけない。)
八幡
分かったよ、じゃあ迎えに行くよ。
雪乃
えぇ、それと私と歩いても恥じない格好で来なさい
八幡
お前に釣り合う男なんて早々いねぇよ。無理言うな。
雪乃
別に私はルックスとかはそんなに気にしないのだけれど
八幡(雪ノ下って別にイケメン好きじゃないんだな。)
八幡
つーか何でさらっと恋愛トークになってんだよ。
雪乃
とにかく、デートなのだからそれなりに気は遣いなさい。
八幡「え?デートなの!?」
雪乃
ごめんなさい、別にデートではないわ。
八幡
分かってるよ、準備するからまたあとでな。
雪乃
了解
34: ◆Er.887q/N. 2015/07/07(火) 18:29:41.83 ID:8ZOQ58Vy0
~1時間後~
雪乃「遅いわよ」
八幡「わりぃ、わりぃ、小町の作った飯食ってたら遅くなっちまった」
雪乃「そ、そう、朝早い時間だから貴方の分の朝食も作ったのだけれど不要だったわね、捨てるわ」
八幡「おいおい捨てるぐらいなら夜くえよ」
雪乃「そういう事じゃないわ・・・」
八幡「何でそんな悲しそうな顔してるんだよ」
雪乃「べ、別に気にしなくていいのだけれど!」プイッ
八幡(可愛い…)
八幡「つってもカラオケって飯高いからなぁ、余計に腹ごしらえしても問題ねぇだろう」
雪乃「そう、じゃあ今用意するわね!」
八幡「悪いな、気遣わせちまって」
雪乃「別に私が勝手にやりたくてやったのだから気にしなくていいわ」
八幡「そうか」
雪乃「どうぞ」
八幡(朝からオムライスってこの人どんな食生活なの・・・)
八幡「いただきます。」
雪乃「遅いわよ」
八幡「わりぃ、わりぃ、小町の作った飯食ってたら遅くなっちまった」
雪乃「そ、そう、朝早い時間だから貴方の分の朝食も作ったのだけれど不要だったわね、捨てるわ」
八幡「おいおい捨てるぐらいなら夜くえよ」
雪乃「そういう事じゃないわ・・・」
八幡「何でそんな悲しそうな顔してるんだよ」
雪乃「べ、別に気にしなくていいのだけれど!」プイッ
八幡(可愛い…)
八幡「つってもカラオケって飯高いからなぁ、余計に腹ごしらえしても問題ねぇだろう」
雪乃「そう、じゃあ今用意するわね!」
八幡「悪いな、気遣わせちまって」
雪乃「別に私が勝手にやりたくてやったのだから気にしなくていいわ」
八幡「そうか」
雪乃「どうぞ」
八幡(朝からオムライスってこの人どんな食生活なの・・・)
八幡「いただきます。」
35: ◆Er.887q/N. 2015/07/07(火) 18:35:15.69 ID:8ZOQ58Vy0
雪乃「どうかしら?」
八幡「上手いの一言しか思い浮かばないな 悪い」
雪乃「そうなら作って良かったわ」
八幡(冷静に考えれば超絶美少女に手料理を振舞って貰えるなんて凄いな俺)
雪乃「ねぇ比企谷くん、相談があるのだけれど」
八幡「何だ?言ってみろ」
雪乃「あくまでも一般論として聞くわ 髪を結ぶか結ばないかどっちにしたらいいかしら?」
八幡「俺、女じゃないからわからねぇけど気分でいいんじゃねぇの」
雪乃「そんな返しをしているからDTなのよ?」
八幡「つーか何で俺に聞くんだよ」
雪乃「べ、別に深い意味はないのだけれど!勘違いはしないでちょうだい!」
八幡「はいはい でも髪を結んでる雪ノ下も見てみたいな」
雪乃「そう、じゃあそうするわ」
八幡(柄にも無く俺、何言ってるんだ。あくまでも一般人として質問してきただけだろう)
雪乃「どう、似合うかしら?」テレテレ
八幡「やっべ可愛い あ・・・」
(ついに声に出しちまった)
雪乃「一目惚れはしないでね?」
八幡「上手いの一言しか思い浮かばないな 悪い」
雪乃「そうなら作って良かったわ」
八幡(冷静に考えれば超絶美少女に手料理を振舞って貰えるなんて凄いな俺)
雪乃「ねぇ比企谷くん、相談があるのだけれど」
八幡「何だ?言ってみろ」
雪乃「あくまでも一般論として聞くわ 髪を結ぶか結ばないかどっちにしたらいいかしら?」
八幡「俺、女じゃないからわからねぇけど気分でいいんじゃねぇの」
雪乃「そんな返しをしているからDTなのよ?」
八幡「つーか何で俺に聞くんだよ」
雪乃「べ、別に深い意味はないのだけれど!勘違いはしないでちょうだい!」
八幡「はいはい でも髪を結んでる雪ノ下も見てみたいな」
雪乃「そう、じゃあそうするわ」
八幡(柄にも無く俺、何言ってるんだ。あくまでも一般人として質問してきただけだろう)
雪乃「どう、似合うかしら?」テレテレ
八幡「やっべ可愛い あ・・・」
(ついに声に出しちまった)
雪乃「一目惚れはしないでね?」
36: ◆Er.887q/N. 2015/07/07(火) 19:10:01.42 ID:8ZOQ58Vy0
八幡「お、おう」
雪乃「じゃあそろそろ行こうかしら?」
八幡「ってかお前お洒落し過ぎだろう」
雪乃「そうかしら?」
(やっと気付いてくれたわ)
八幡「その、結構似合ってると思うぞ?」
雪乃「そ、そう 貴方に言われてもそんなには嬉しくないのだけれど」テレテレ
八幡「ってかこっから駅までそれなりに距離あるじゃねぇか」
雪乃「そうね」
八幡「由比ヶ浜にメールしておくか、遅れるかもしれないって」
雪乃「待って!そのメールは私がしておくわ。」
八幡「いや、別に俺がしたっていいだろう」
雪乃「のいいものではないのよ」
八幡「何だって」
雪乃「仮にも今私たちは男女二人よ?なのに他の女の子にメールをするというのはどういう行為か分かるかしら?」
八幡「深く考えすぎ」
雪乃「とにかく私が送っておくからいいわ」
八幡(本当にこいつ変なこだわりがあるよなぁ・・・)
雪乃「じゃあそろそろ行こうかしら?」
八幡「ってかお前お洒落し過ぎだろう」
雪乃「そうかしら?」
(やっと気付いてくれたわ)
八幡「その、結構似合ってると思うぞ?」
雪乃「そ、そう 貴方に言われてもそんなには嬉しくないのだけれど」テレテレ
八幡「ってかこっから駅までそれなりに距離あるじゃねぇか」
雪乃「そうね」
八幡「由比ヶ浜にメールしておくか、遅れるかもしれないって」
雪乃「待って!そのメールは私がしておくわ。」
八幡「いや、別に俺がしたっていいだろう」
雪乃「のいいものではないのよ」
八幡「何だって」
雪乃「仮にも今私たちは男女二人よ?なのに他の女の子にメールをするというのはどういう行為か分かるかしら?」
八幡「深く考えすぎ」
雪乃「とにかく私が送っておくからいいわ」
八幡(本当にこいつ変なこだわりがあるよなぁ・・・)
38: ◆Er.887q/N. 2015/07/07(火) 19:46:51.31 ID:8ZOQ58Vy0
~カラオケ~
葉山「やぁ比企谷くんに雪乃・・・雪ノ下さんも」
八幡「ったく何で休みなのにお前らに付き合わなきゃいけないんだ 俺のレンタル料金支払って貰うぞ?」
陽乃「いやぁ雪乃ちゃんの十八番また聞けるのかなぁ?お姉ちゃん楽しみ~」
由比ヶ浜「ゆきのんってどんな曲歌うんだろう!」
雪乃「私は今日、歌うつもりは無いわよ」
八幡「俺も見学って事で頼みます。」
三浦「ってかそういうノリマジで冷めるからやめてくんない?」
雪乃「人それぞれ違うのよ、貴方こそ自分の価値観を押し付けるのはやめたらどうかしら?」
八幡(もう火花散ってるよ・・・)
由比ヶ浜「まぁまぁ二人とも落ち着いて!」
葉山「やぁ比企谷くんに雪乃・・・雪ノ下さんも」
八幡「ったく何で休みなのにお前らに付き合わなきゃいけないんだ 俺のレンタル料金支払って貰うぞ?」
陽乃「いやぁ雪乃ちゃんの十八番また聞けるのかなぁ?お姉ちゃん楽しみ~」
由比ヶ浜「ゆきのんってどんな曲歌うんだろう!」
雪乃「私は今日、歌うつもりは無いわよ」
八幡「俺も見学って事で頼みます。」
三浦「ってかそういうノリマジで冷めるからやめてくんない?」
雪乃「人それぞれ違うのよ、貴方こそ自分の価値観を押し付けるのはやめたらどうかしら?」
八幡(もう火花散ってるよ・・・)
由比ヶ浜「まぁまぁ二人とも落ち着いて!」
39: ◆Er.887q/N. 2015/07/07(火) 19:50:35.77 ID:8ZOQ58Vy0
葉山「結衣はやっぱり歌が上手いな」
三浦「結衣さ~アイドルとかになったら?」
八幡「まぁその馬鹿っぽさも受けそうだしな」
結衣「どういう意味だし!」
雪乃
比企谷くん、私にこの空気感は耐えられないわ
八幡(何でメールで送って来るんだよ)
八幡
俺だって本当はこんなノリ嫌だよ
陽乃「あれれ~何で二人は携帯いじってるのかな~?」
八幡(何もかも見透かされてそう・・・)
葉山「じゃあ次は俺が歌おうかな」
八幡「お前長渕のとんぼ歌うとか何歳だよ・・・」
葉山「そういう君は何も歌わないのかい?」
八幡「あぁ俺はポテトでも食ってるよ」
三浦「結衣さ~アイドルとかになったら?」
八幡「まぁその馬鹿っぽさも受けそうだしな」
結衣「どういう意味だし!」
雪乃
比企谷くん、私にこの空気感は耐えられないわ
八幡(何でメールで送って来るんだよ)
八幡
俺だって本当はこんなノリ嫌だよ
陽乃「あれれ~何で二人は携帯いじってるのかな~?」
八幡(何もかも見透かされてそう・・・)
葉山「じゃあ次は俺が歌おうかな」
八幡「お前長渕のとんぼ歌うとか何歳だよ・・・」
葉山「そういう君は何も歌わないのかい?」
八幡「あぁ俺はポテトでも食ってるよ」
40: ◆Er.887q/N. 2015/07/07(火) 19:53:03.60 ID:8ZOQ58Vy0
雪乃
葉山くんの歌声に笑ってしまいそうなのだけれど
八幡
ガキ使の仕掛け人だったら全員アウトレベルだな
雪乃
ねぇ貴方も何か歌いなさいよ
八幡
嫌だよ
雪乃
ビビリね(笑)
八幡
そういうお前はどうなんだよ
結衣「つーか何でさっきから二人は携帯ばっかいじってるの?」
八幡「察してくれよ、このノリには付いていけないから携帯しかいじるものがないんだ」
雪乃「同感ね」
陽乃「ふ~んそういう事」
葉山くんの歌声に笑ってしまいそうなのだけれど
八幡
ガキ使の仕掛け人だったら全員アウトレベルだな
雪乃
ねぇ貴方も何か歌いなさいよ
八幡
嫌だよ
雪乃
ビビリね(笑)
八幡
そういうお前はどうなんだよ
結衣「つーか何でさっきから二人は携帯ばっかいじってるの?」
八幡「察してくれよ、このノリには付いていけないから携帯しかいじるものがないんだ」
雪乃「同感ね」
陽乃「ふ~んそういう事」
41: ◆Er.887q/N. 2015/07/07(火) 19:56:29.17 ID:8ZOQ58Vy0
陽乃
比企谷く~ん君にプレゼントあげる
八幡
いきなり何の画像っすかってか喋ればいいじゃないっすか
陽乃
雪乃ちゃ~ん!比企谷くんの携帯の画面見ていてごらん?
雪乃
興味ないわね。
八幡「!!!」
(何で雪ノ下の画像を・・・)
雪乃(やっぱり姉さんが言っていたことが気になるわ、ばれない様に見なければ)
八幡(やばい何か重くて画像が閉じられないぞ・・・)
雪乃(!!!私の写真を見てる!!!一体どういう事!!!!)
陽乃「フフフ」
比企谷く~ん君にプレゼントあげる
八幡
いきなり何の画像っすかってか喋ればいいじゃないっすか
陽乃
雪乃ちゃ~ん!比企谷くんの携帯の画面見ていてごらん?
雪乃
興味ないわね。
八幡「!!!」
(何で雪ノ下の画像を・・・)
雪乃(やっぱり姉さんが言っていたことが気になるわ、ばれない様に見なければ)
八幡(やばい何か重くて画像が閉じられないぞ・・・)
雪乃(!!!私の写真を見てる!!!一体どういう事!!!!)
陽乃「フフフ」
43: ◆Er.887q/N. 2015/07/07(火) 20:00:26.48 ID:8ZOQ58Vy0
結衣「!!!!」
葉山「どうしたんだ結衣、そんな顔して」
八幡「俺ちょっとトイレ行ってくるわ!」
陽乃「あれれ~10分前に行ったばかりだぞ~頻尿なのかな~?」
八幡「いや言わせないでくださいよ、大きい方ですよ」
陽乃「ふ~ん」
~トイレ~
八幡
一体どういうつもりっすか!
陽乃
ごめんね~あまりにも二人とも退屈そうだったから刺激をあげたの~♪
八幡
もし雪ノ下に見られたら俺があいつを撮ってたみたいになるじゃないですか?
それにあの画像重すぎでしょ。
陽乃
じゃあ検討を祈るのよ~
葉山「どうしたんだ結衣、そんな顔して」
八幡「俺ちょっとトイレ行ってくるわ!」
陽乃「あれれ~10分前に行ったばかりだぞ~頻尿なのかな~?」
八幡「いや言わせないでくださいよ、大きい方ですよ」
陽乃「ふ~ん」
~トイレ~
八幡
一体どういうつもりっすか!
陽乃
ごめんね~あまりにも二人とも退屈そうだったから刺激をあげたの~♪
八幡
もし雪ノ下に見られたら俺があいつを撮ってたみたいになるじゃないですか?
それにあの画像重すぎでしょ。
陽乃
じゃあ検討を祈るのよ~
53: ◆Er.887q/N. 2015/07/08(水) 17:26:34.93 ID:GnEiyAkm0
雪乃
比企谷くん、後で私を盗撮してた事に関してお話があります。帰らない様に
八幡
誤解だ、お前の姉ちゃんが俺にあの画像を送ってきただけだ。
雪乃
そんな言い訳許しません、暇な貴方ならやりかねないことでしょう
八幡
いやマジで信じてくれ
雪乃
犯罪行為を見逃す訳にはいかないと思うのだけれど
八幡「あ~面倒なことになった」
八幡
分かった、じゃあどうすれば許してくれるんだ?
雪乃
自分で考えなさい。
八幡「まぁこんなリア充みたいな方法はしたくないが割りと上手いと思う」
八幡
雪ノ下、昨日悩み相談にも乗って貰ったし、朝ごはんもご馳走になったし、夜飯は何か俺が奢るか?
雪乃
貴方にしては気が利くのね。本当は貴方と二人で食事なんて有り得ないのだけれど一応人間の厚意を無にするのは嫌だから
仕方なく行ってあげるわ 勘違いはしないでちょうだい。
八幡
了解、どこで飯食う?
雪乃
私は別にどこでもいいのだけれど
(貴方と二人ならすき家でも構わないわ)
比企谷くん、後で私を盗撮してた事に関してお話があります。帰らない様に
八幡
誤解だ、お前の姉ちゃんが俺にあの画像を送ってきただけだ。
雪乃
そんな言い訳許しません、暇な貴方ならやりかねないことでしょう
八幡
いやマジで信じてくれ
雪乃
犯罪行為を見逃す訳にはいかないと思うのだけれど
八幡「あ~面倒なことになった」
八幡
分かった、じゃあどうすれば許してくれるんだ?
雪乃
自分で考えなさい。
八幡「まぁこんなリア充みたいな方法はしたくないが割りと上手いと思う」
八幡
雪ノ下、昨日悩み相談にも乗って貰ったし、朝ごはんもご馳走になったし、夜飯は何か俺が奢るか?
雪乃
貴方にしては気が利くのね。本当は貴方と二人で食事なんて有り得ないのだけれど一応人間の厚意を無にするのは嫌だから
仕方なく行ってあげるわ 勘違いはしないでちょうだい。
八幡
了解、どこで飯食う?
雪乃
私は別にどこでもいいのだけれど
(貴方と二人ならすき家でも構わないわ)
54: ◆Er.887q/N. 2015/07/08(水) 17:32:07.85 ID:GnEiyAkm0
八幡
いや、お前が行きたい所でいいよ。俺が提案する所なんてどうせサイゼとかサイゼしかないぞ?
雪乃
じゃあサイゼでいいわ。
八幡
了解。じゃあそろそろ部屋に戻るぞ。
八幡(ったく何で俺が奢らなきゃいけないんだよ・・・でも陽乃さんに怖くて何も言えん・・・)
陽乃「雪乃ちゃ~ん、さっきから携帯見て嬉しそうな顔してるけど何かな~?もしかして好きな人とメール?それとも彼氏?」
葉山「雪乃ちゃん!彼氏がいたのかい!?」
雪乃「勝手な妄想はやめて欲しいのだけれど、それにいてもいなくても貴方は論外よ 葉山隼人くん」
三浦「ちょっと雪ノ下さん、アンタ何様のつもりなの!?偉そうにさ!」
葉山「優美子落ち着け」
八幡「すいません、腹が痛くて遅くなりました」
雪乃「遅いわよ! あ・・・」
陽乃「あれれ~何で雪乃ちゃんはそんなに怒ってるのかなぁ~ひょっとして比企谷くんを待ってたの?」
雪乃「この男を待つ価値などないわ。言いがかりはやめてちょうだい」
八幡「さいですか」
いや、お前が行きたい所でいいよ。俺が提案する所なんてどうせサイゼとかサイゼしかないぞ?
雪乃
じゃあサイゼでいいわ。
八幡
了解。じゃあそろそろ部屋に戻るぞ。
八幡(ったく何で俺が奢らなきゃいけないんだよ・・・でも陽乃さんに怖くて何も言えん・・・)
陽乃「雪乃ちゃ~ん、さっきから携帯見て嬉しそうな顔してるけど何かな~?もしかして好きな人とメール?それとも彼氏?」
葉山「雪乃ちゃん!彼氏がいたのかい!?」
雪乃「勝手な妄想はやめて欲しいのだけれど、それにいてもいなくても貴方は論外よ 葉山隼人くん」
三浦「ちょっと雪ノ下さん、アンタ何様のつもりなの!?偉そうにさ!」
葉山「優美子落ち着け」
八幡「すいません、腹が痛くて遅くなりました」
雪乃「遅いわよ! あ・・・」
陽乃「あれれ~何で雪乃ちゃんはそんなに怒ってるのかなぁ~ひょっとして比企谷くんを待ってたの?」
雪乃「この男を待つ価値などないわ。言いがかりはやめてちょうだい」
八幡「さいですか」
57: ◆Er.887q/N. 2015/07/08(水) 19:21:50.69 ID:GnEiyAkm0
葉山「じゃあ今日はこの辺で解散するか」
陽乃「隼人~私これから買い物あるんだけど付き合ってくんない?」
葉山「あぁいいよ 今日はこのあと特に予定ないし。」
三浦「あーしも行きたいな・・・」
葉山「優美子も一緒に行くか?」
陽乃「なら二人で行ってきなよ」
三浦「え・・・?」
陽乃「楽しんできてね♪」
三浦「ありがとうございます・・・」
(妹とは大違いの優しさだ)
結衣「ヒッキー!これから時間ある?」
八幡「すまねぇ雪ノ下と夜飯を食って帰るんだ なんならお前も一緒に行くか?」
結衣「いや二人で行ってきなよ!」
(そっか・・・やっぱり・・・)
雪乃「ごめんなさいね、由比ヶ浜さん。また二人でどこか遊びに行きましょうね」
結衣「約束だよ!ゆきのん!」
雪乃「えぇ」
陽乃「隼人~私これから買い物あるんだけど付き合ってくんない?」
葉山「あぁいいよ 今日はこのあと特に予定ないし。」
三浦「あーしも行きたいな・・・」
葉山「優美子も一緒に行くか?」
陽乃「なら二人で行ってきなよ」
三浦「え・・・?」
陽乃「楽しんできてね♪」
三浦「ありがとうございます・・・」
(妹とは大違いの優しさだ)
結衣「ヒッキー!これから時間ある?」
八幡「すまねぇ雪ノ下と夜飯を食って帰るんだ なんならお前も一緒に行くか?」
結衣「いや二人で行ってきなよ!」
(そっか・・・やっぱり・・・)
雪乃「ごめんなさいね、由比ヶ浜さん。また二人でどこか遊びに行きましょうね」
結衣「約束だよ!ゆきのん!」
雪乃「えぇ」
58: ◆Er.887q/N. 2015/07/08(水) 20:13:42.76 ID:GnEiyAkm0
八幡「それじゃあ行くか雪ノ下」
雪乃「いきましょう」
~5分後~
雪乃「サイゼってどこにでもあるのね」
八幡「お前来たことないのか?」
雪乃「ごめんなさい、ファミレスと行ったものには行った事がないと思うわ。銀座のレストランばかりだったから」
八幡「そうか…」
(俺とこいつじゃ感覚が違うか)
DQN「ちょいちょい!そこのお嬢ちゃん!そんなつまんなそうな男じゃなくて俺と遊ばない?」
雪乃「この人は確かにつまらなくてかっこ悪いのだけれど並の男よりはマシだわ」
八幡「何気に褒めてるじゃねぇか」
(まぁ何気なく出た言葉だろうから気にする必要はねぇか)
DQN「いいからきなよ!」グイッ
雪乃「離して欲しいのだけれど!」
八幡「お、おい!女の子に暴力するなって父ちゃんから教わらなかったのか!」
(怖いよ、小町助けて、この際、葉山でもいいから助けて)
DQN「お前は引っ込んでろ!」ドコッ!
八幡「お、おい!いい加減にしろよ!」ドコッ
DQN「あ?お前マジでぶっ[ピーーー]わ」
八幡「雪ノ下、逃げろ。」
雪乃「何を言ってるのよ・・・貴方が危ないじゃない」
雪乃「いきましょう」
~5分後~
雪乃「サイゼってどこにでもあるのね」
八幡「お前来たことないのか?」
雪乃「ごめんなさい、ファミレスと行ったものには行った事がないと思うわ。銀座のレストランばかりだったから」
八幡「そうか…」
(俺とこいつじゃ感覚が違うか)
DQN「ちょいちょい!そこのお嬢ちゃん!そんなつまんなそうな男じゃなくて俺と遊ばない?」
雪乃「この人は確かにつまらなくてかっこ悪いのだけれど並の男よりはマシだわ」
八幡「何気に褒めてるじゃねぇか」
(まぁ何気なく出た言葉だろうから気にする必要はねぇか)
DQN「いいからきなよ!」グイッ
雪乃「離して欲しいのだけれど!」
八幡「お、おい!女の子に暴力するなって父ちゃんから教わらなかったのか!」
(怖いよ、小町助けて、この際、葉山でもいいから助けて)
DQN「お前は引っ込んでろ!」ドコッ!
八幡「お、おい!いい加減にしろよ!」ドコッ
DQN「あ?お前マジでぶっ[ピーーー]わ」
八幡「雪ノ下、逃げろ。」
雪乃「何を言ってるのよ・・・貴方が危ないじゃない」
59: ◆Er.887q/N. 2015/07/08(水) 20:17:30.84 ID:GnEiyAkm0
八幡「いいから逃げろ!」ドコッ
(痛い・・・勝ち目無いなこれ・・・)
DQN「かっこつけてんじゃねぇぞ!この腐れ目!」
八幡「雪乃!早く逃げろ!」
雪乃「な、名前呼び・・・」テレテレ
グレースーツの男「ったく最近のガキってのはこんなくだらねぇ事するのか」
DQN「何だ?おっさん!」
グレースーツの男「今日はすこぶる機嫌が悪くてなぁ・・・運が悪かったんだよお前は・・・」
八幡(やだかっこいい・・・でもどこかで聞いたことある様なセリフだ)
DQN「邪魔者は引っ込んでろ!」
グレースーツの男「せいっ!」ドコッ
八幡「い、一撃で・・・凄い」
グレースーツの男「邪魔して悪かったな、お前らは早くいけ」
八幡「ありがとうございます!」
(新作出たら絶対買いますよ!)
(痛い・・・勝ち目無いなこれ・・・)
DQN「かっこつけてんじゃねぇぞ!この腐れ目!」
八幡「雪乃!早く逃げろ!」
雪乃「な、名前呼び・・・」テレテレ
グレースーツの男「ったく最近のガキってのはこんなくだらねぇ事するのか」
DQN「何だ?おっさん!」
グレースーツの男「今日はすこぶる機嫌が悪くてなぁ・・・運が悪かったんだよお前は・・・」
八幡(やだかっこいい・・・でもどこかで聞いたことある様なセリフだ)
DQN「邪魔者は引っ込んでろ!」
グレースーツの男「せいっ!」ドコッ
八幡「い、一撃で・・・凄い」
グレースーツの男「邪魔して悪かったな、お前らは早くいけ」
八幡「ありがとうございます!」
(新作出たら絶対買いますよ!)
60: ◆Er.887q/N. 2015/07/08(水) 20:22:07.76 ID:GnEiyAkm0
八幡「大丈夫だったか?雪ノ下・・・」
雪乃「わ、私は大丈夫よ、それより顔が切れているわ」スイッ
八幡(ちょっと雪ノ下さん、その高級ハンカチで俺の血を拭いていいの?)
八幡「あのおじさんのおかげで助かったな・・・ああいう男になりてぇな」
雪乃「…わよ」
八幡「何だって?」
雪乃「貴方もかっこ良かったわよ、確かにチキンではあるのだけれど、私を必死で守ろうとしてくれたじゃない、ありがとう」ニコッ
八幡(守ってよかった、この笑顔)
雪乃(胸のドキドキが収まらないわ、あんな風に名前で呼ばれたら//)
八幡「じゃあ気を取り直してサイゼ行くか」
雪乃「えぇ…」
雪乃「わ、私は大丈夫よ、それより顔が切れているわ」スイッ
八幡(ちょっと雪ノ下さん、その高級ハンカチで俺の血を拭いていいの?)
八幡「あのおじさんのおかげで助かったな・・・ああいう男になりてぇな」
雪乃「…わよ」
八幡「何だって?」
雪乃「貴方もかっこ良かったわよ、確かにチキンではあるのだけれど、私を必死で守ろうとしてくれたじゃない、ありがとう」ニコッ
八幡(守ってよかった、この笑顔)
雪乃(胸のドキドキが収まらないわ、あんな風に名前で呼ばれたら//)
八幡「じゃあ気を取り直してサイゼ行くか」
雪乃「えぇ…」
66: ◆Er.887q/N. 2015/07/08(水) 21:20:44.00 ID:GnEiyAkm0
原作はほぼ読んでないので間違いがあったらすいません。
八幡「好きなの頼んでいいぞ」
雪乃「あら随分と偉そうね」
八幡「あ~今日は俺が奢るからいいよ」
雪乃「自分の分は自分で出すわ、お金に困ってないもの」
八幡「いやぁそういう事じゃねぇだろう」
雪乃「どういう事かしら?」スットボケ
八幡(こいつどんだけSなんだよ)
八幡「そのあれだ、雰囲気的にも俺が出した方がいいだろう」
雪乃「あら貴方はデートのつもりでいたのかしら?」
八幡「いやそういうわけじゃねぇよ 言わせんなよ恥ずかしい」
雪乃「可愛い所あるのね じゃあ甘えさせて貰うわ、ここで出しても貴方の面子が立たない物ね」
八幡「まぁ財布に1万あるから好きなの食って大丈夫だぞ」
雪乃「ありがとう」ニコッ
八幡(一色並みにあざといからその笑顔やめてね、惚れちゃうだろう)
八幡「好きなの頼んでいいぞ」
雪乃「あら随分と偉そうね」
八幡「あ~今日は俺が奢るからいいよ」
雪乃「自分の分は自分で出すわ、お金に困ってないもの」
八幡「いやぁそういう事じゃねぇだろう」
雪乃「どういう事かしら?」スットボケ
八幡(こいつどんだけSなんだよ)
八幡「そのあれだ、雰囲気的にも俺が出した方がいいだろう」
雪乃「あら貴方はデートのつもりでいたのかしら?」
八幡「いやそういうわけじゃねぇよ 言わせんなよ恥ずかしい」
雪乃「可愛い所あるのね じゃあ甘えさせて貰うわ、ここで出しても貴方の面子が立たない物ね」
八幡「まぁ財布に1万あるから好きなの食って大丈夫だぞ」
雪乃「ありがとう」ニコッ
八幡(一色並みにあざといからその笑顔やめてね、惚れちゃうだろう)
67: ◆Er.887q/N. 2015/07/08(水) 21:25:40.58 ID:GnEiyAkm0
八幡「ん?メールか」
陽乃
比企谷くん!デートは順調かなぁ~?
八幡
デートじゃないです。それに心配も要りませんよ。
陽乃
ねぇねぇ知ってた~今日からミスドでパンさんとのコラボがあるんだよ~私が言えるのはここまでかなぁ
八幡
はぁ…どうも
(これは雪ノ下を連れて行けって事なのか?)
雪乃「比企谷くん、雰囲気を気にする割には姉さんとメールなんて矛盾してるわね」
八幡「すまねぇ」
(どうやってミスドの話を切り出そうか、雪ノ下から言えないだろうしな)
八幡「なぁ雪ノ下、食い終わったらミスド行かないか?小町にお土産買っていこうと思うんだ」
雪乃「そう、私もミスドに用事が・・・いえ何でもないわ、行きましょう」
八幡(聞こえてますよ?)
陽乃
比企谷くん!デートは順調かなぁ~?
八幡
デートじゃないです。それに心配も要りませんよ。
陽乃
ねぇねぇ知ってた~今日からミスドでパンさんとのコラボがあるんだよ~私が言えるのはここまでかなぁ
八幡
はぁ…どうも
(これは雪ノ下を連れて行けって事なのか?)
雪乃「比企谷くん、雰囲気を気にする割には姉さんとメールなんて矛盾してるわね」
八幡「すまねぇ」
(どうやってミスドの話を切り出そうか、雪ノ下から言えないだろうしな)
八幡「なぁ雪ノ下、食い終わったらミスド行かないか?小町にお土産買っていこうと思うんだ」
雪乃「そう、私もミスドに用事が・・・いえ何でもないわ、行きましょう」
八幡(聞こえてますよ?)
68: ◆Er.887q/N. 2015/07/08(水) 21:32:15.89 ID:GnEiyAkm0
八幡「お前食べ方上品過ぎるだろう ここは高級レストランじゃねぇんだから」
雪乃「習慣は身に付くものなのよ?貴方には習慣を身に着ける能力はないと思うけれど」
八幡「うるせぇ!」
雪乃「でも本当にいいのかしら?全部出して貰って」
八幡「気にするな、会計行くぞ」
店員「合計で1880円になります」
八幡(諭吉が死んだな・・・)
雪乃「お粗末さまでしたね。ありがとう」ニコッ
八幡「どうだ?上手かったか?」
雪乃「時代は進んでいるのね この値段でこの量を食べられるなんて」
八幡「お前は一体何歳だよ・・・」
雪乃「じゃあミスド行きましょうか!」
八幡「おいおいそんなに急ぐなよ」
雪乃「習慣は身に付くものなのよ?貴方には習慣を身に着ける能力はないと思うけれど」
八幡「うるせぇ!」
雪乃「でも本当にいいのかしら?全部出して貰って」
八幡「気にするな、会計行くぞ」
店員「合計で1880円になります」
八幡(諭吉が死んだな・・・)
雪乃「お粗末さまでしたね。ありがとう」ニコッ
八幡「どうだ?上手かったか?」
雪乃「時代は進んでいるのね この値段でこの量を食べられるなんて」
八幡「お前は一体何歳だよ・・・」
雪乃「じゃあミスド行きましょうか!」
八幡「おいおいそんなに急ぐなよ」
69: ◆Er.887q/N. 2015/07/08(水) 21:41:08.76 ID:GnEiyAkm0
~ミスド~
八幡「お前そんなに食べれるのかよ 18個は買いすぎだろう」
雪乃「仕方ないじゃない・・・500円で1回・・・いえ来客用のために買っておくだけよ」
八幡「じゃあ俺も1000円分ぐらい買うか クジはお前が引いていいぞ」
雪乃「べ、別に引きたくないのだけれど仕方なく引いてあげるわ」
八幡「ツンデレなんだか上から目線なだけなのか分からん」
~5分後
店員「こちらが景品のハンカチとマグカップになります。」
雪乃(1等のぬいぐるみ・・・)
八幡「どれ俺も引くか・・・」
店員「おめでとうございます。1等の特性ぬいぐるみです。」
八幡「マジで当たっちまったよ・・・」
雪乃「・・・」ジー
八幡「何だ欲しいのか?俺別にいらねぇし・・・」
雪乃「べ、別に欲しくないのだけれどそういった気遣いは不要よ」
八幡「お前そんなに食べれるのかよ 18個は買いすぎだろう」
雪乃「仕方ないじゃない・・・500円で1回・・・いえ来客用のために買っておくだけよ」
八幡「じゃあ俺も1000円分ぐらい買うか クジはお前が引いていいぞ」
雪乃「べ、別に引きたくないのだけれど仕方なく引いてあげるわ」
八幡「ツンデレなんだか上から目線なだけなのか分からん」
~5分後
店員「こちらが景品のハンカチとマグカップになります。」
雪乃(1等のぬいぐるみ・・・)
八幡「どれ俺も引くか・・・」
店員「おめでとうございます。1等の特性ぬいぐるみです。」
八幡「マジで当たっちまったよ・・・」
雪乃「・・・」ジー
八幡「何だ欲しいのか?俺別にいらねぇし・・・」
雪乃「べ、別に欲しくないのだけれどそういった気遣いは不要よ」
70: ◆Er.887q/N. 2015/07/08(水) 21:44:31.13 ID:GnEiyAkm0
八幡「じゃあこのぬいぐるみとマグカップとハンカチ交換しないか?ぬいぐるみは実用性がないんだ」
雪乃「貴方がそういうのならば交換してあげるわ」
八幡「ほらよ」
雪乃「凄いわ!比企谷くん!本当にありがとう!」パンさんダキッ
八幡(雪ノ下もやっぱり女の子なんだな可愛いじゃねぇか)
雪乃「比企谷くん、良かったらウチで紅茶でも飲みながらドーナツを食べていかない?勘違いはしないで欲しいわ、ただこんなに食べきれないというだけよ」
八幡「いや流石に二人っきりはまずいだろう」
雪乃「貴方みたいなヘタレには何も出来ないと思うのだけれど」
八幡「まだ19時にもならねぇし寄っていくか お邪魔させてもらうぞ」
雪乃「貴方がそういうのならば交換してあげるわ」
八幡「ほらよ」
雪乃「凄いわ!比企谷くん!本当にありがとう!」パンさんダキッ
八幡(雪ノ下もやっぱり女の子なんだな可愛いじゃねぇか)
雪乃「比企谷くん、良かったらウチで紅茶でも飲みながらドーナツを食べていかない?勘違いはしないで欲しいわ、ただこんなに食べきれないというだけよ」
八幡「いや流石に二人っきりはまずいだろう」
雪乃「貴方みたいなヘタレには何も出来ないと思うのだけれど」
八幡「まだ19時にもならねぇし寄っていくか お邪魔させてもらうぞ」
76: ◆Er.887q/N. 2015/07/09(木) 13:31:24.26 ID:eYS3qgtv0
雪乃「どうぞ、紅茶が入ったわよ」
八幡「おぅサンキュー」
(ウチで飲む紅茶とは明らかに違うな・・・流石金持ち)
雪乃「ドーナツは何にするのかしら?」
八幡「適当でいいぞ」
雪乃「質問の答えになっていないのだけれど」
八幡「じゃああれをくれ、小さいのがいっぱい入ってるやつ」
雪乃「小学生並の物の例えね」
八幡「仕方ねぇだろう 一人でミスドなんて行けないんだから」
雪乃「どうぞ」
八幡「紅茶上手いな 」モグモグ
雪乃「それは良かったわ」
八幡「この小さいやつ一個食べるか?」
雪乃「じゃあ頂くわ」
八幡「おぅサンキュー」
(ウチで飲む紅茶とは明らかに違うな・・・流石金持ち)
雪乃「ドーナツは何にするのかしら?」
八幡「適当でいいぞ」
雪乃「質問の答えになっていないのだけれど」
八幡「じゃああれをくれ、小さいのがいっぱい入ってるやつ」
雪乃「小学生並の物の例えね」
八幡「仕方ねぇだろう 一人でミスドなんて行けないんだから」
雪乃「どうぞ」
八幡「紅茶上手いな 」モグモグ
雪乃「それは良かったわ」
八幡「この小さいやつ一個食べるか?」
雪乃「じゃあ頂くわ」
77: ◆Er.887q/N. 2015/07/09(木) 13:34:34.57 ID:eYS3qgtv0
雪乃「こうしてると夫婦みたいね…」
八幡「お、おい」
(何言ってるのこの人・・・キャラおかしいよ)
雪乃「冗談よ」
(こんな時間を毎日貴方と過ごしたいわ)
八幡「冗談でも勘違いするからやめてね」
雪乃「してもいいのに」ボソッ
八幡「何か言ったか?」
雪乃「いえ、なんでもないわ 食べ終わったようね」
八幡「じゃあそろそろ俺は帰るか ありがとうな」
雪乃「ひ、比企谷くん・・・その・・・」
八幡「何だ?」
(こんな弱弱しいの雪ノ下らしくないぞ?)
雪乃「え、えっと」
八幡「どうした?」
(マジでどうしちゃったの)
八幡「お、おい」
(何言ってるのこの人・・・キャラおかしいよ)
雪乃「冗談よ」
(こんな時間を毎日貴方と過ごしたいわ)
八幡「冗談でも勘違いするからやめてね」
雪乃「してもいいのに」ボソッ
八幡「何か言ったか?」
雪乃「いえ、なんでもないわ 食べ終わったようね」
八幡「じゃあそろそろ俺は帰るか ありがとうな」
雪乃「ひ、比企谷くん・・・その・・・」
八幡「何だ?」
(こんな弱弱しいの雪ノ下らしくないぞ?)
雪乃「え、えっと」
八幡「どうした?」
(マジでどうしちゃったの)
79: ◆Er.887q/N. 2015/07/09(木) 13:39:45.93 ID:eYS3qgtv0
雪乃「私と一緒に写真を撮って欲しいのだけれど…」
八幡「は?お前マジで言ってるのか」
雪乃「えぇ…多分もうこんな機会ないもの…」
八幡「いやいやまだ3年の8月だぞ?また遊べるだろう」
雪乃(私だって本当はもっと遊びたいわよ)
八幡「どうしたんだ?寂しい顔して」
雪乃「いえ…無理にとは言わないわ」
八幡「いいぜ写真ぐらい ただアイコラ作るのはやめてね」
雪乃「しないわよ。ただ思い出として欲しいだけよ」
八幡「よし撮るぞ」
雪乃「笑いなさいよ」
八幡「そういうお前もな」パシャ
八幡「何だこのどっちも無愛想な写真・・・葬式かよ・・・」
雪乃「フフフ でもこれが私たちらしいわね。」ニコッ
八幡「今みたいな笑顔を写真で・・・」
雪乃「そろそろ帰るのね?」
八幡「あぁ…」
八幡「は?お前マジで言ってるのか」
雪乃「えぇ…多分もうこんな機会ないもの…」
八幡「いやいやまだ3年の8月だぞ?また遊べるだろう」
雪乃(私だって本当はもっと遊びたいわよ)
八幡「どうしたんだ?寂しい顔して」
雪乃「いえ…無理にとは言わないわ」
八幡「いいぜ写真ぐらい ただアイコラ作るのはやめてね」
雪乃「しないわよ。ただ思い出として欲しいだけよ」
八幡「よし撮るぞ」
雪乃「笑いなさいよ」
八幡「そういうお前もな」パシャ
八幡「何だこのどっちも無愛想な写真・・・葬式かよ・・・」
雪乃「フフフ でもこれが私たちらしいわね。」ニコッ
八幡「今みたいな笑顔を写真で・・・」
雪乃「そろそろ帰るのね?」
八幡「あぁ…」
80: ◆Er.887q/N. 2015/07/09(木) 13:42:50.39 ID:eYS3qgtv0
雪乃「比企谷くん、本当に楽しかったわ ありがとう」ニコッ
八幡「珍しく素直だな」
雪乃「だってもう・・・」
八幡「???じゃあ俺は帰るぞ、俺もそのなんつーか、楽しかったぞ」
雪乃「何が一番楽しかったのかしら?」
八幡「それは・・・」
雪乃「私は貴方とこうしている時間が一番楽しかったわ。本当にありがとう」
八幡「何だよお別れみたいじゃねぇか」
雪乃「そうね…じゃあ比企谷くん、さよなら」
八幡「また学校でな!」バタン
雪乃「ありがとう…今まで・・・」ポロポロ
八幡「珍しく素直だな」
雪乃「だってもう・・・」
八幡「???じゃあ俺は帰るぞ、俺もそのなんつーか、楽しかったぞ」
雪乃「何が一番楽しかったのかしら?」
八幡「それは・・・」
雪乃「私は貴方とこうしている時間が一番楽しかったわ。本当にありがとう」
八幡「何だよお別れみたいじゃねぇか」
雪乃「そうね…じゃあ比企谷くん、さよなら」
八幡「また学校でな!」バタン
雪乃「ありがとう…今まで・・・」ポロポロ
81: ◆Er.887q/N. 2015/07/09(木) 13:46:23.75 ID:eYS3qgtv0
~9月~
八幡「あ~あ今日から二学期かよだるいなぁ~」
結衣「また朝からそんな事言ってるし!」
八幡「仕方ねぇだろう、だるいものはだるいんだから。」
結衣「でもこれからは私たちで奉仕部を守っていかないとね」
八幡「は?何言ってるのお前、雪ノ下と喧嘩でもしたか?」
結衣「え!ヒッキー聞いてないの?」
八幡「何が?」
結衣「やっぱり言わなかったんだ・・・」
八幡「だから何が・・・」
八幡「あ~あ今日から二学期かよだるいなぁ~」
結衣「また朝からそんな事言ってるし!」
八幡「仕方ねぇだろう、だるいものはだるいんだから。」
結衣「でもこれからは私たちで奉仕部を守っていかないとね」
八幡「は?何言ってるのお前、雪ノ下と喧嘩でもしたか?」
結衣「え!ヒッキー聞いてないの?」
八幡「何が?」
結衣「やっぱり言わなかったんだ・・・」
八幡「だから何が・・・」
82: ◆Er.887q/N. 2015/07/09(木) 13:50:08.35 ID:eYS3qgtv0
結衣「ゆきのん・・・もう日本にはいないよ・・・」
八幡「おいおいそんな冗談笑えねぇぞ あいつ特に何も言ってなかったぞ?何だドッキリか?」
結衣「やっぱりヒッキーには言えなかったんだね。」
八幡「え?お前それマジで言ってるの?」
結衣「うん、ゆきのん海外留学したんだよ。アメリカに・・・」
八幡「は?何であいつ俺に言わなかったんだよ・・・やっぱり俺はあいつに嫌われてたのか」
結衣「何でそう思うの?好きだから言えなかったんだと思うよ」
八幡「いやどう考えても、言う意味がないから言わなかったんだろう」
結衣「考えてよ・・・」
八幡「は?」
結衣「人の気持ちもっと考えてよ!どうして今までの日々を否定するの?」
八幡(そう言えば前にもこんなことが・・・)
八幡「おいおいそんな冗談笑えねぇぞ あいつ特に何も言ってなかったぞ?何だドッキリか?」
結衣「やっぱりヒッキーには言えなかったんだね。」
八幡「え?お前それマジで言ってるの?」
結衣「うん、ゆきのん海外留学したんだよ。アメリカに・・・」
八幡「は?何であいつ俺に言わなかったんだよ・・・やっぱり俺はあいつに嫌われてたのか」
結衣「何でそう思うの?好きだから言えなかったんだと思うよ」
八幡「いやどう考えても、言う意味がないから言わなかったんだろう」
結衣「考えてよ・・・」
八幡「は?」
結衣「人の気持ちもっと考えてよ!どうして今までの日々を否定するの?」
八幡(そう言えば前にもこんなことが・・・)
83: ◆Er.887q/N. 2015/07/09(木) 13:56:43.10 ID:eYS3qgtv0
八幡「でももう遅いだろう・・・それにあいつのメアドだって知ってるし」
陽乃「比企谷くんもやっぱり他の子と一緒なんだね~」
八幡「雪ノ下さん・・・」
陽乃「あの子が何で言えなかったのか本当に分からないの?」
八幡「・・・」
陽乃「本当は分かってるんでしょ?それに気付いてたでしょ?」
八幡「何となくは思っていました。でもそれは有り得ないって自分に言い聞かせてました。」
陽乃「ふ~ん」
八幡「それに俺と雪ノ下じゃ住む世界が違うでしょう、俺には不釣合いですよ」バチン
(いたた・・・)
陽乃「君もやっぱり中途半端に踏み込んで終わりなんだね 失望しちゃったなぁ」
八幡「俺は貴方が思ってる程出来た奴じゃないですよ」
(葉山の言っていた意味が何となく分かった気がする)
陽乃「もう雪乃ちゃんとは一切連絡取らないでね?」
八幡「・・・」
陽乃「じゃあね!」
陽乃「比企谷くんもやっぱり他の子と一緒なんだね~」
八幡「雪ノ下さん・・・」
陽乃「あの子が何で言えなかったのか本当に分からないの?」
八幡「・・・」
陽乃「本当は分かってるんでしょ?それに気付いてたでしょ?」
八幡「何となくは思っていました。でもそれは有り得ないって自分に言い聞かせてました。」
陽乃「ふ~ん」
八幡「それに俺と雪ノ下じゃ住む世界が違うでしょう、俺には不釣合いですよ」バチン
(いたた・・・)
陽乃「君もやっぱり中途半端に踏み込んで終わりなんだね 失望しちゃったなぁ」
八幡「俺は貴方が思ってる程出来た奴じゃないですよ」
(葉山の言っていた意味が何となく分かった気がする)
陽乃「もう雪乃ちゃんとは一切連絡取らないでね?」
八幡「・・・」
陽乃「じゃあね!」
84: ◆Er.887q/N. 2015/07/09(木) 14:01:06.76 ID:eYS3qgtv0
結衣「ヒッキー本当にいいの?あと2時間しかないよ?」
八幡「いやお前さっきもう日本にはいないって言っただろう」
結衣「ごめんヒッキーの気持ちが知りたくて試しちゃった」
八幡「そうか…」
結衣「確かにメールでは世界中どこにいてもやり取りは出来ると思う。でも肝心な事はそれで伝えちゃダメなんだよ?」
八幡「でも・・・」
結衣「説明してる時間はないからいきなよ・・・」
八幡「・・・」
八幡「こんな時に誰から電話だ?」
小町「お兄ちゃん!小町さ、空港で売ってるお菓子食べたいなぁ!あの限定のポテチ・・・じゃあ買ってきてね」
八幡「お、おい・・・」
(今なんだよな?今しかないよな・・・)
八幡「いやお前さっきもう日本にはいないって言っただろう」
結衣「ごめんヒッキーの気持ちが知りたくて試しちゃった」
八幡「そうか…」
結衣「確かにメールでは世界中どこにいてもやり取りは出来ると思う。でも肝心な事はそれで伝えちゃダメなんだよ?」
八幡「でも・・・」
結衣「説明してる時間はないからいきなよ・・・」
八幡「・・・」
八幡「こんな時に誰から電話だ?」
小町「お兄ちゃん!小町さ、空港で売ってるお菓子食べたいなぁ!あの限定のポテチ・・・じゃあ買ってきてね」
八幡「お、おい・・・」
(今なんだよな?今しかないよな・・・)
85: ◆Er.887q/N. 2015/07/09(木) 14:03:22.42 ID:eYS3qgtv0
平塚「比企谷、高速を使えば1時間ぐらいで空港までいけるだろう 乗れ」
八幡「でも仕事が・・・」
平塚「生徒の面倒を見るのが教師の仕事だ、気にするな」
八幡「ありがとうございます!」
~空港~
平塚「前に私が言ったことを覚えているか?雪ノ下に踏み込むのが君ならいいと」
八幡「はい覚えてます」
平塚「だが中途半端に踏み込むだけじゃ傷つけるだけだ。分かったな?男ならきちんとけじめをつけるんだ」
八幡「分かりました!」
八幡「でも仕事が・・・」
平塚「生徒の面倒を見るのが教師の仕事だ、気にするな」
八幡「ありがとうございます!」
~空港~
平塚「前に私が言ったことを覚えているか?雪ノ下に踏み込むのが君ならいいと」
八幡「はい覚えてます」
平塚「だが中途半端に踏み込むだけじゃ傷つけるだけだ。分かったな?男ならきちんとけじめをつけるんだ」
八幡「分かりました!」
86: ◆Er.887q/N. 2015/07/09(木) 14:09:07.77 ID:eYS3qgtv0
八幡「あいつはどこにいるんだ・・・?確か海外便だから・・・こっちか・・・あれいねぇぞ?どこだ」
(こんなに慌ててようやく気付けた俺の雪ノ下への想いが・・・)
雪乃「あら?海外に臓器売買でもされるのかしら?」
八幡「雪ノ下!」
雪乃「こんにちは、ヘタレ企谷くん」
八幡「雪ノ下、話がある」
雪乃「そう…時間がないから急いでちょうだい」
八幡「俺の依頼を受けてくれないか?」
雪乃「依頼?」
八幡「俺の彼女になってくれ…それが俺の依頼だ」
雪乃「今更?ごめんなさいハッキリ言うわ 腹正しいわ」
八幡「重々承知だ」
雪乃「何よ、私のアピールに気付いてたくせに誰かに背中押されないと何も出来ないくせに それが本当の気持ちだと言える?」
八幡「・・・」
雪乃「話はそれだけならいかせて貰うわ 」
(こんなに慌ててようやく気付けた俺の雪ノ下への想いが・・・)
雪乃「あら?海外に臓器売買でもされるのかしら?」
八幡「雪ノ下!」
雪乃「こんにちは、ヘタレ企谷くん」
八幡「雪ノ下、話がある」
雪乃「そう…時間がないから急いでちょうだい」
八幡「俺の依頼を受けてくれないか?」
雪乃「依頼?」
八幡「俺の彼女になってくれ…それが俺の依頼だ」
雪乃「今更?ごめんなさいハッキリ言うわ 腹正しいわ」
八幡「重々承知だ」
雪乃「何よ、私のアピールに気付いてたくせに誰かに背中押されないと何も出来ないくせに それが本当の気持ちだと言える?」
八幡「・・・」
雪乃「話はそれだけならいかせて貰うわ 」
87: ◆Er.887q/N. 2015/07/09(木) 14:15:49.17 ID:eYS3qgtv0
八幡「待てよ 雪乃!」
雪乃「!!!」ドキッ
八幡(やっぱりこれが効くんだな)
八幡「平塚先生から伝言を預かっている 例の勝負の件・・・俺の勝ちだそうだ」
雪乃「そ、そう…」
八幡「だからお前には俺の依頼を受ける義務がある」
雪乃「そういうやり方しか出来ないのね」
八幡「俺は最低の男だからな」
雪乃「仕方がないわね。貴方の様な男と結婚を前提に交際をするというのは最低なのだけれど、依頼なら仕方がないわね」
八幡「雪乃!」ダキッ
雪乃「ちょっとこんな所で何をするつもり?」
八幡「好きだ」チュッ
雪乃「!!!」
八幡「っていうか結婚前提なんて一言も言ってねぇぞ?」
雪乃「わ、私は中途半端な恋愛はしたくないのよ それに私と結婚できるなんて最高だと思いなさい。」
八幡「そうだな」
雪乃「そろそろ行くわね は、八幡・・・」
八幡「帰ってくる日決まったらメールで連絡くれよ 学校があっても休むからよ」
雪乃「しばらくは会えないわね 恋人同士になったというのに」
八幡「毎日、スカイプのビデオ通話で話そうぜ」
雪乃「!!!」ドキッ
八幡(やっぱりこれが効くんだな)
八幡「平塚先生から伝言を預かっている 例の勝負の件・・・俺の勝ちだそうだ」
雪乃「そ、そう…」
八幡「だからお前には俺の依頼を受ける義務がある」
雪乃「そういうやり方しか出来ないのね」
八幡「俺は最低の男だからな」
雪乃「仕方がないわね。貴方の様な男と結婚を前提に交際をするというのは最低なのだけれど、依頼なら仕方がないわね」
八幡「雪乃!」ダキッ
雪乃「ちょっとこんな所で何をするつもり?」
八幡「好きだ」チュッ
雪乃「!!!」
八幡「っていうか結婚前提なんて一言も言ってねぇぞ?」
雪乃「わ、私は中途半端な恋愛はしたくないのよ それに私と結婚できるなんて最高だと思いなさい。」
八幡「そうだな」
雪乃「そろそろ行くわね は、八幡・・・」
八幡「帰ってくる日決まったらメールで連絡くれよ 学校があっても休むからよ」
雪乃「しばらくは会えないわね 恋人同士になったというのに」
八幡「毎日、スカイプのビデオ通話で話そうぜ」
88: ◆Er.887q/N. 2015/07/09(木) 14:21:22.82 ID:eYS3qgtv0
雪乃「浮気したら社会的制裁をするから覚悟なさい」ポロポロ
八幡「何、泣いてるんだよ、毎日メールでも話せるじゃねぇか」
雪乃「八幡、大好きよ」ダキッ
八幡「俺もだ・・・雪乃」ダキッ
雪乃「じゃあ行ってきます」ニコッ
八幡「いってらっしゃい!」
~20分後~
平塚「比企谷、お前泣きすぎだぞ?一年ぐらいの辛抱だろう」
八幡「す、すいません・・・」
平塚「でも良かったな 結ばれて」
八幡「はい」
陽乃「比企谷くんならそうするって信じてたよ♪」
八幡「雪ノ下さん・・・」
陽乃「もうお姉ちゃんって呼んでよ でも雪乃ちゃんのファーストキスはドラマみたいだったね~」
八幡「み、見てたんですか」
陽乃「全部見てたよ 俺もだ雪乃(物まね)」
八幡「死にたくなるんで物まねはやめてください」
八幡「何、泣いてるんだよ、毎日メールでも話せるじゃねぇか」
雪乃「八幡、大好きよ」ダキッ
八幡「俺もだ・・・雪乃」ダキッ
雪乃「じゃあ行ってきます」ニコッ
八幡「いってらっしゃい!」
~20分後~
平塚「比企谷、お前泣きすぎだぞ?一年ぐらいの辛抱だろう」
八幡「す、すいません・・・」
平塚「でも良かったな 結ばれて」
八幡「はい」
陽乃「比企谷くんならそうするって信じてたよ♪」
八幡「雪ノ下さん・・・」
陽乃「もうお姉ちゃんって呼んでよ でも雪乃ちゃんのファーストキスはドラマみたいだったね~」
八幡「み、見てたんですか」
陽乃「全部見てたよ 俺もだ雪乃(物まね)」
八幡「死にたくなるんで物まねはやめてください」
90: ◆Er.887q/N. 2015/07/09(木) 17:08:40.09 ID:eYS3qgtv0
~夜~
雪乃
八幡、アメリカにも貴方に様な目の腐った人はいないわよ?
八幡
おいおい恋人になって始めてのメールがそれって酷すぎだろう
雪乃
あら私の八幡はドMだったと思うのだけれど
八幡
まぁお前はどう考えてもドSだから俺はMだな
雪乃
それよりも浮気したら許さないわよ
八幡
お前こそアメリカでイケメンと浮気するんじゃねぇぞ
雪乃
私ならイケメンと付き合う気になれば付き合えたわ。でもそうしないのは何故か分かるかしら?
八幡
それ俺が言ったらただのナルシストじゃねぇかよ
雪乃
貴方が好きだからよ。
雪乃
八幡、アメリカにも貴方に様な目の腐った人はいないわよ?
八幡
おいおい恋人になって始めてのメールがそれって酷すぎだろう
雪乃
あら私の八幡はドMだったと思うのだけれど
八幡
まぁお前はどう考えてもドSだから俺はMだな
雪乃
それよりも浮気したら許さないわよ
八幡
お前こそアメリカでイケメンと浮気するんじゃねぇぞ
雪乃
私ならイケメンと付き合う気になれば付き合えたわ。でもそうしないのは何故か分かるかしら?
八幡
それ俺が言ったらただのナルシストじゃねぇかよ
雪乃
貴方が好きだからよ。
91: ◆Er.887q/N. 2015/07/09(木) 17:14:55.92 ID:eYS3qgtv0
~1ヵ月後~
平塚「比企谷!今日も寝坊かね!全く!」
八幡「仕方ないじゃないですか…時差があるんですから」
平塚「そうか、彼女は元気にしてるかね?」
八幡「めっちゃ元気っすよ、ただ最近英語で俺を罵ってくる様になりましたけど」
平塚「彼女らしいな 私も恋愛がしたい」
雪乃
八幡、冬休みはアメリカに遊びに来たらどうかしら?
チケット代とその他諸々はこっちで用意させるわ。
八幡
そうだな、由比ヶ浜も誘うか?
雪乃
由比ヶ浜さんならシルバーウィークに遊びに来たわよ
八幡
は?そんな話聞いてねぇぞ、だからあいつアメリカでの挨拶がどうたらこうたら言ってたのか
雪乃
そうよ。
八幡
じゃあ冬休みに行くわ。来年はアメリカで雪乃の誕生日をお祝いするか!
END
平塚「比企谷!今日も寝坊かね!全く!」
八幡「仕方ないじゃないですか…時差があるんですから」
平塚「そうか、彼女は元気にしてるかね?」
八幡「めっちゃ元気っすよ、ただ最近英語で俺を罵ってくる様になりましたけど」
平塚「彼女らしいな 私も恋愛がしたい」
雪乃
八幡、冬休みはアメリカに遊びに来たらどうかしら?
チケット代とその他諸々はこっちで用意させるわ。
八幡
そうだな、由比ヶ浜も誘うか?
雪乃
由比ヶ浜さんならシルバーウィークに遊びに来たわよ
八幡
は?そんな話聞いてねぇぞ、だからあいつアメリカでの挨拶がどうたらこうたら言ってたのか
雪乃
そうよ。
八幡
じゃあ冬休みに行くわ。来年はアメリカで雪乃の誕生日をお祝いするか!
END
93: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/09(木) 17:33:35.01 ID:0DX1y3Rro
おつ
94: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/09(木) 17:34:00.12 ID:Y2eQ/IcLo
乙です
前半のゆきのんはすげえかわいい
前半のゆきのんはすげえかわいい
95: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/09(木) 17:52:45.09 ID:MbluAp1Wo
海外留学設定は物凄く便利
乙
乙
96: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2015/07/10(金) 02:11:31.18 ID:s2uflUb4O
大学同棲編はよ
引用元: 八幡「雪ノ下に間違って変なメールを送ってしまった」