[からかい上手の]西方(受験…かぁ…)[高木さん]
2020-12-09
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/18(日) 21:46:19.40 ID:f+c7COkh0
高木さん「西方っ」
西方「あぁ、高木さん」
高木さん「どうしたの?悩んだ顔して」
西方「いやぁ…高校受験いやだなぁと思っ…」
西方(何言ってるんだ!こんなこと言ったらまた高木さんにからかわれてしまう…!)
高木さん「私もやだなー」
西方「えっ」
高木さん「だって、西方と別々になっちゃうし」
西方「っ…!」///
高木さん「からかえなくなるからね」
西方「な、なんだよ…」
高木さん「顔赤いよ」ケラケラ
西方「あ…暑いんだよ…」
西方「…」
西方「た…高木さんは…どの高校行きたいの?」
高木さん「気になるの?」
西方「へっ?!い、いや!ただ…その…なんとなく…」
高木さん「西方はどこに行きたいの?」
西方「オレはちょっと先の中央高校かな…」
高木さん「へー普通だね」
西方「べ、別にいいだろ!」
高木さん「…私は本土の〇〇高校かな」
西方「えぇ!!中央の方が近いのに…」
高木さん「あれぇー?一緒がよかった?」ニヤ
西方「い…いや!そんな…ことないよ…」ボソッ
高木さん「…」
高木さん「ま、西方、私より頭悪いから一緒の高校なんて無理だねー」
西方「は…はぁぁあ!?そ…そんなことないし!!」
高木さん「じゃあ西方、勝負しようよ」
西方「えっ…い、いいけど…」
高木さん「西方が私の行きたい高校受かったら西方の勝ち。西方が落ちたら私の勝ち。勝った方がなんでもいうこと聞くっていうのはどう?」
西方「そ、そんなおおごとで勝負するのかい…」
高木さん「あれぇ~?さっきは強がってたのに負けるのが怖い?」クスクス
西方「そんなことない!!…じゃあ受けるよ!!」
高木さん「ふふふ、楽しみにしてるよ、西方」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1521377179
西方「あぁ、高木さん」
高木さん「どうしたの?悩んだ顔して」
西方「いやぁ…高校受験いやだなぁと思っ…」
西方(何言ってるんだ!こんなこと言ったらまた高木さんにからかわれてしまう…!)
高木さん「私もやだなー」
西方「えっ」
高木さん「だって、西方と別々になっちゃうし」
西方「っ…!」///
高木さん「からかえなくなるからね」
西方「な、なんだよ…」
高木さん「顔赤いよ」ケラケラ
西方「あ…暑いんだよ…」
西方「…」
西方「た…高木さんは…どの高校行きたいの?」
高木さん「気になるの?」
西方「へっ?!い、いや!ただ…その…なんとなく…」
高木さん「西方はどこに行きたいの?」
西方「オレはちょっと先の中央高校かな…」
高木さん「へー普通だね」
西方「べ、別にいいだろ!」
高木さん「…私は本土の〇〇高校かな」
西方「えぇ!!中央の方が近いのに…」
高木さん「あれぇー?一緒がよかった?」ニヤ
西方「い…いや!そんな…ことないよ…」ボソッ
高木さん「…」
高木さん「ま、西方、私より頭悪いから一緒の高校なんて無理だねー」
西方「は…はぁぁあ!?そ…そんなことないし!!」
高木さん「じゃあ西方、勝負しようよ」
西方「えっ…い、いいけど…」
高木さん「西方が私の行きたい高校受かったら西方の勝ち。西方が落ちたら私の勝ち。勝った方がなんでもいうこと聞くっていうのはどう?」
西方「そ、そんなおおごとで勝負するのかい…」
高木さん「あれぇ~?さっきは強がってたのに負けるのが怖い?」クスクス
西方「そんなことない!!…じゃあ受けるよ!!」
高木さん「ふふふ、楽しみにしてるよ、西方」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1521377179
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2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/18(日) 21:47:14.54 ID:f+c7COkh0
ー下校ー
西方(あぁ~なんてことを言ってしまったんだ。〇〇高校なんて、一人暮らしかギリギリ船通学レベルじゃないか…なんてお母さんに説明しよう…)
西方(ん…待てよ、そもそも高木さんが受験に落ちる可能性だってあるんじゃないのか…その時はこの勝負どうなるんだ…)
高木さん「西方っ」
西方「わぁ!もう、驚かさないでよ」
高木さん「また悩んでるね」
西方「ま…まあね…」
西方(誰のせいだと思ってるんだ…!)
西方「ねぇ高木さん、勝負のことなんだけどさ…」
西方「高木さんが…もしもの話なんだけど、落ちたらどうなるの?」
高木さん「んー。それだったら西方の勝ちかな?」
西方(この勝負、めちゃくちゃ良くないか?仮に俺が〇〇高校落ちたとしても中央はいけるだろうし、高木さんが勝手に落ちてくれたら俺の勝ち…悪くないな…いやでも、落ちて欲しいわけでもないんだけど…)
高木さん「今、私に受験失敗して欲しいって思ってるでしょ」
西方「そ、そんなこと思ってないよ!」
高木さん「ケラケラ 冗談だよ」
西方(またからかわれた…)
西方「高木さんはなんで〇〇高校を選んだの?」
高木さん「なんでだと思う?」
西方(島から出たいのか?いや、そんな簡単じゃないはず。ということは都会に憧れてるのか?新しいファッションとか流行とかに憧れてるのかな。〇〇高校といえば…特に特化してることもないし…あーなんだ!)
高木さん「はい時間切れー」
西方「えぇ!!」
高木さん「なにしてもらおっかなー」
西方「罰ゲームあるの!?」
高木さん「もうこのやり取り何回もしてるんだから、言わなくてもわかるでしょ?」
高木さん「じゃーねー、受験勉強毎日一緒にしよ」
西方「えぇ!毎日!?」
高木さん「そ、毎日」
高木さん「嫌だった?」
西方「い、嫌じゃないけど…」
高木さん「けどー?」
西方「い…っ!なんでもないよ!」
高木さん「ふふ」ニコ
高木さん「ねえ、西方」
西方「な…なんだよ」
高木さん「一緒に頑張ろうね!」ニッコリ
西方「っ…! 」///
高木さん「顔赤いよ?」
西方「なんでもないよ!」
西方(あぁ~なんてことを言ってしまったんだ。〇〇高校なんて、一人暮らしかギリギリ船通学レベルじゃないか…なんてお母さんに説明しよう…)
西方(ん…待てよ、そもそも高木さんが受験に落ちる可能性だってあるんじゃないのか…その時はこの勝負どうなるんだ…)
高木さん「西方っ」
西方「わぁ!もう、驚かさないでよ」
高木さん「また悩んでるね」
西方「ま…まあね…」
西方(誰のせいだと思ってるんだ…!)
西方「ねぇ高木さん、勝負のことなんだけどさ…」
西方「高木さんが…もしもの話なんだけど、落ちたらどうなるの?」
高木さん「んー。それだったら西方の勝ちかな?」
西方(この勝負、めちゃくちゃ良くないか?仮に俺が〇〇高校落ちたとしても中央はいけるだろうし、高木さんが勝手に落ちてくれたら俺の勝ち…悪くないな…いやでも、落ちて欲しいわけでもないんだけど…)
高木さん「今、私に受験失敗して欲しいって思ってるでしょ」
西方「そ、そんなこと思ってないよ!」
高木さん「ケラケラ 冗談だよ」
西方(またからかわれた…)
西方「高木さんはなんで〇〇高校を選んだの?」
高木さん「なんでだと思う?」
西方(島から出たいのか?いや、そんな簡単じゃないはず。ということは都会に憧れてるのか?新しいファッションとか流行とかに憧れてるのかな。〇〇高校といえば…特に特化してることもないし…あーなんだ!)
高木さん「はい時間切れー」
西方「えぇ!!」
高木さん「なにしてもらおっかなー」
西方「罰ゲームあるの!?」
高木さん「もうこのやり取り何回もしてるんだから、言わなくてもわかるでしょ?」
高木さん「じゃーねー、受験勉強毎日一緒にしよ」
西方「えぇ!毎日!?」
高木さん「そ、毎日」
高木さん「嫌だった?」
西方「い、嫌じゃないけど…」
高木さん「けどー?」
西方「い…っ!なんでもないよ!」
高木さん「ふふ」ニコ
高木さん「ねえ、西方」
西方「な…なんだよ」
高木さん「一緒に頑張ろうね!」ニッコリ
西方「っ…! 」///
高木さん「顔赤いよ?」
西方「なんでもないよ!」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/18(日) 21:48:56.67 ID:f+c7COkh0
ー受験前夜ー
西方「」カリカリカリ…
西方「あーっ!!!明日だー!!だめだ、このままじゃ…」
プルルルプルルルル
西方「ん、高木さん…」
西方「…もしもし」
高木さん『あ、西方』
西方「よ…よぉ、どうしt」
高木さん『とうとう明日だね』
西方「う…うん、そうだね」
高木さん『西方…ありがとね』
西方「…っ…な、なににだよ…」
高木さん『…じゃあまた明日ね!』
西方「う、うん…」
ツーツー
西方「高木さん…」
ー受験当日ー
高木さん「あ、西方、おはよ」
西方「高木さん、おはよう」
高木さん「…」
西方「…」
高木さん「緊張するね」
西方「お…オレにとっちゃこんなの…なんともないけどね」
高木さん「…震えてるよ?」
西方「寒いんだよ」
西方「」カリカリカリ…
西方「あーっ!!!明日だー!!だめだ、このままじゃ…」
プルルルプルルルル
西方「ん、高木さん…」
西方「…もしもし」
高木さん『あ、西方』
西方「よ…よぉ、どうしt」
高木さん『とうとう明日だね』
西方「う…うん、そうだね」
高木さん『西方…ありがとね』
西方「…っ…な、なににだよ…」
高木さん『…じゃあまた明日ね!』
西方「う、うん…」
ツーツー
西方「高木さん…」
ー受験当日ー
高木さん「あ、西方、おはよ」
西方「高木さん、おはよう」
高木さん「…」
西方「…」
高木さん「緊張するね」
西方「お…オレにとっちゃこんなの…なんともないけどね」
高木さん「…震えてるよ?」
西方「寒いんだよ」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/18(日) 21:49:59.37 ID:f+c7COkh0
ー受験校ー
高木さん「…ねぇ西方」
西方「ん?」
高木さん「私怖いな」
西方「えっ」
西方(高木さんが怖いだなんて。初めてかもしれないぞ)
高木さん「ふぅー」
西方「高木さん」
西方「高木さんなら大丈夫だよ!」
高木さん「!」
西方「オレと一緒にずっと勉強したじゃないか!高木さんなら大丈夫だよ!」
高木さん「西方…」
西方「だから…自信持って!」
西方(…ん?俺なんかすげえ恥ずかしいこと言ってね?)
西方「…」
高木さん「…」
西方「…っ」///
西方「あ、あの!」
高木さん「西方」
西方「んっ」
高木さん「一緒に受かろうね」
西方「…う、うん…」//
高木さん「じゃあ、私、こっちの部屋みたいだから、終わったらまたね」
西方「またね高木さん…」
高木さん「…ねぇ西方」
西方「ん?」
高木さん「私怖いな」
西方「えっ」
西方(高木さんが怖いだなんて。初めてかもしれないぞ)
高木さん「ふぅー」
西方「高木さん」
西方「高木さんなら大丈夫だよ!」
高木さん「!」
西方「オレと一緒にずっと勉強したじゃないか!高木さんなら大丈夫だよ!」
高木さん「西方…」
西方「だから…自信持って!」
西方(…ん?俺なんかすげえ恥ずかしいこと言ってね?)
西方「…」
高木さん「…」
西方「…っ」///
西方「あ、あの!」
高木さん「西方」
西方「んっ」
高木さん「一緒に受かろうね」
西方「…う、うん…」//
高木さん「じゃあ、私、こっちの部屋みたいだから、終わったらまたね」
西方「またね高木さん…」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/18(日) 21:54:13.90 ID:f+c7COkh0
西片の漢字間違えてました。
ー合否判定ー
西片「うわあああああああああ!!」
西片「やってしまった……落ちた、落ちた……」
西片「あぁ…高木さん…」
西片「中央高校は受かってたのか…あぁ…でも高木さん…」
ピロリン
西片「…高木さんだ…」
高木さん[いつもの空き地にきて]
西片「辛いなあ…」
ー合否判定ー
西片「うわあああああああああ!!」
西片「やってしまった……落ちた、落ちた……」
西片「あぁ…高木さん…」
西片「中央高校は受かってたのか…あぁ…でも高木さん…」
ピロリン
西片「…高木さんだ…」
高木さん[いつもの空き地にきて]
西片「辛いなあ…」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/18(日) 21:54:57.37 ID:f+c7COkh0
ー空き地ー
高木さん「あ、西片、やっときた」
西片「…」
高木さん「…」
高木さん「あのさ西片」
高木さん「勝負覚えてる?…西片の勝ちだよ」
西片「え…」
西片(それって落ちたってことなのか?俺が始めて高木さんに勝ったのか…嬉しいような悲しいような…)
高木さん「西片はどうだった?」
西片「ダメだった…」
高木さん「…そっか」
西片「中央高校は受かってたけど…」
高木さん「西片も落ちたなら、この勝負引き分けだね」
西片「え、えぇーー!!」
高木さん「ふふふ」
高木さん「ねぇ西片」
西片「な、なんだよ改まって」
高木さん「次もクラス同じだといいね」
西片「えっ…」
高木さん「じゃあまた高校でね」
西片「う、うんまたね…」
高木さん(なんてお母さんと学校に断ろうかな)
高木さん「あ、西片、やっときた」
西片「…」
高木さん「…」
高木さん「あのさ西片」
高木さん「勝負覚えてる?…西片の勝ちだよ」
西片「え…」
西片(それって落ちたってことなのか?俺が始めて高木さんに勝ったのか…嬉しいような悲しいような…)
高木さん「西片はどうだった?」
西片「ダメだった…」
高木さん「…そっか」
西片「中央高校は受かってたけど…」
高木さん「西片も落ちたなら、この勝負引き分けだね」
西片「え、えぇーー!!」
高木さん「ふふふ」
高木さん「ねぇ西片」
西片「な、なんだよ改まって」
高木さん「次もクラス同じだといいね」
西片「えっ…」
高木さん「じゃあまた高校でね」
西片「う、うんまたね…」
高木さん(なんてお母さんと学校に断ろうかな)
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/19(月) 12:35:23.15 ID:g1e8kj1F0
感想嬉しいなあ
書いてて楽しかったの自分はとても満足です
今後の参考にします
書いてて楽しかったの自分はとても満足です
今後の参考にします
引用元: ・[からかい上手の]西方(受験…かぁ…)[高木さん]
【からかい上手の高木さん】「お見舞い」
2018-04-26
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/22(日) 12:52:56.42 ID:HcWI6Pg00
《教室》
西片「……」
高尾「よお、西片」
西片「お、おはよー」
木村「腹減ったよなー、誰か食うもん持ってないか?」
西片「相変わらずだなぁ、悪いけど何もないよ」
木村「ちぇっ」
高尾「まだ授業も始まってないだろ…いつものことか」
高尾「そうだ。西片、前に言ってたあのゲームな…」
西片「…へー。知らなかったな…」
高尾「だろ?それでな…」
西片「…へー…」
西片(遅いな…)
木村「西片、やけにソワソワしてんな」
西片「へっ?」
高尾「確かに、ゲームの話なのに上の空だしな」
西片「いや、そんなことは…」
高尾「…あ、そういうことか」
高尾「西片、お前の彼女、今日学校来ないってよ」
西片「だから彼女じゃないって!…え?そうなの?」
高尾「ああ、多分な」
過去作↓
【からかい上手の高木さん】「引っ越し」
【からかい上手の高木さん】「テレビ」
【からかい上手の高木さん】「りんご」
【からかい上手の高木さん】「自己紹介」
西片「……」
高尾「よお、西片」
西片「お、おはよー」
木村「腹減ったよなー、誰か食うもん持ってないか?」
西片「相変わらずだなぁ、悪いけど何もないよ」
木村「ちぇっ」
高尾「まだ授業も始まってないだろ…いつものことか」
高尾「そうだ。西片、前に言ってたあのゲームな…」
西片「…へー。知らなかったな…」
高尾「だろ?それでな…」
西片「…へー…」
西片(遅いな…)
木村「西片、やけにソワソワしてんな」
西片「へっ?」
高尾「確かに、ゲームの話なのに上の空だしな」
西片「いや、そんなことは…」
高尾「…あ、そういうことか」
高尾「西片、お前の彼女、今日学校来ないってよ」
西片「だから彼女じゃないって!…え?そうなの?」
高尾「ああ、多分な」
過去作↓
【からかい上手の高木さん】「引っ越し」
【からかい上手の高木さん】「テレビ」
【からかい上手の高木さん】「りんご」
【からかい上手の高木さん】「自己紹介」
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/22(日) 13:08:52.66 ID:HcWI6Pg00
高尾「女子が、『今日は高木ちゃん休みなんだってー』って話してたのを聞いてな」
西片「そ、そっか…」
西片(バ、バカなぁ!なんてタイミングの悪さだ!今日こそは高木さんをからかえる完璧な作戦を思い付いたというのに!)
西片(いや、これも計算のうちか!?オレに勝てないことを察してわざと学校を!?)
西片(おそろしい人だ…高木さん)
西片「あああ……」
木村「おーい、西片ー?」
高尾「ダメダメ、こいつは彼女に会えないことにショックを受けてる」
西片「そ、そんなんじゃないよ!」
≪キーンコーン カーンコーン≫
高尾「チャイム鳴ったな」
木村「席戻るかー」
西片「ちょっ、勘違いしないでよ!?」
木村「別に、オレ達にはどうでもいいことだしなー」
高尾「どうでもいいことではないけどな……」
先生「よし、授業始めるぞー」
西片「…」
西片(高木さん、休みか…)
西片「そ、そっか…」
西片(バ、バカなぁ!なんてタイミングの悪さだ!今日こそは高木さんをからかえる完璧な作戦を思い付いたというのに!)
西片(いや、これも計算のうちか!?オレに勝てないことを察してわざと学校を!?)
西片(おそろしい人だ…高木さん)
西片「あああ……」
木村「おーい、西片ー?」
高尾「ダメダメ、こいつは彼女に会えないことにショックを受けてる」
西片「そ、そんなんじゃないよ!」
≪キーンコーン カーンコーン≫
高尾「チャイム鳴ったな」
木村「席戻るかー」
西片「ちょっ、勘違いしないでよ!?」
木村「別に、オレ達にはどうでもいいことだしなー」
高尾「どうでもいいことではないけどな……」
先生「よし、授業始めるぞー」
西片「…」
西片(高木さん、休みか…)
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/22(日) 13:25:33.01 ID:HcWI6Pg00
先生「じゃあ、教科書開いてー」
西片「…」ペラッ
西片「ふわぁ…」
西片(眠い…高木さんがいないからか、久しぶりに真面目に授業に受けてる気分だ…)
西片(しかし隣に高木さんがいないだけで、すごい違和感が…)
西片(待て待て、からかわれないのはオレの望みだったじゃないか!むしろこの日を楽しむべき!)
西片(でも、高木さんにからかわれないのはなんか、こう…ムズムズする…)
西片(…あれ?今日は高木さんにからかわれないから腕立て伏せ無し?)
西片(いきなり筋トレ休むのはどうなんだ?高木さんが休みだからって休んでいいのか?)
西片(いかん、からかわれるがゲシュタルト崩壊してきた…)
先生「…それじゃここを。西片ー」
西片「は、はいっ!?」
先生「ここ、答えてくれ」
西片「…すいません、分かりません」
先生「おいおい、頼むぞ?」
西片「はい…」
西片(恥ずかしい…)
西片(あっ、よく見れば簡単なところじゃん!ますます恥ずかしい!)
西片(授業も聞かずに高木さんのこと考えてるなんて…)
西片(…オレ、何しに学校来てるんだろ…)
西片「…」ペラッ
西片「ふわぁ…」
西片(眠い…高木さんがいないからか、久しぶりに真面目に授業に受けてる気分だ…)
西片(しかし隣に高木さんがいないだけで、すごい違和感が…)
西片(待て待て、からかわれないのはオレの望みだったじゃないか!むしろこの日を楽しむべき!)
西片(でも、高木さんにからかわれないのはなんか、こう…ムズムズする…)
西片(…あれ?今日は高木さんにからかわれないから腕立て伏せ無し?)
西片(いきなり筋トレ休むのはどうなんだ?高木さんが休みだからって休んでいいのか?)
西片(いかん、からかわれるがゲシュタルト崩壊してきた…)
先生「…それじゃここを。西片ー」
西片「は、はいっ!?」
先生「ここ、答えてくれ」
西片「…すいません、分かりません」
先生「おいおい、頼むぞ?」
西片「はい…」
西片(恥ずかしい…)
西片(あっ、よく見れば簡単なところじゃん!ますます恥ずかしい!)
西片(授業も聞かずに高木さんのこと考えてるなんて…)
西片(…オレ、何しに学校来てるんだろ…)
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/22(日) 13:37:35.07 ID:HcWI6Pg00
西片「うーん…」
≪キーンコーン カーンコーン≫
先生「今日の授業はここまでー」
「きをつけー、れー」
西片「授業終わったし…」
中井「よ、どうしたんだよ西片。調子悪いな」
西片「中井くん。いや、さっきのは…」
中井「そういや、高木さんが休みだな。まさか…」
西片「や、やめてよ!そういうの…」
中井「はは、わりーわりー。あ、そうだ。高木さんいないんなら、いっしょに昼ごはん食べないか?」
西片「え、いいけど…」
真野「……」ジトー
西片「あ、あのさ、真野さんは…?」
中井「真野? 真野なら女子と食べるだろー」
西片「い、一応誘ったりは…」
中井「してないけど?」
西片「そう…」
西片(いやいやいや!それはまずいんじゃないの中井くん!?)
中井「また昼休みなー」ヒラヒラ
西片「わかっ…」
真野「………」ジトー
西片「ひっ…!?」
≪キーンコーン カーンコーン≫
先生「今日の授業はここまでー」
「きをつけー、れー」
西片「授業終わったし…」
中井「よ、どうしたんだよ西片。調子悪いな」
西片「中井くん。いや、さっきのは…」
中井「そういや、高木さんが休みだな。まさか…」
西片「や、やめてよ!そういうの…」
中井「はは、わりーわりー。あ、そうだ。高木さんいないんなら、いっしょに昼ごはん食べないか?」
西片「え、いいけど…」
真野「……」ジトー
西片「あ、あのさ、真野さんは…?」
中井「真野? 真野なら女子と食べるだろー」
西片「い、一応誘ったりは…」
中井「してないけど?」
西片「そう…」
西片(いやいやいや!それはまずいんじゃないの中井くん!?)
中井「また昼休みなー」ヒラヒラ
西片「わかっ…」
真野「………」ジトー
西片「ひっ…!?」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/22(日) 13:50:54.03 ID:HcWI6Pg00
《昼休み》
中井「ごちそうさまー」
中井「西片、あんまり食ってないけど大丈夫か?」
西片「まあ…大丈夫なんじゃないかな」
中井「??」
中井「ま、午後も頑張ろーぜ」
西片(真野さんの視線が痛い…おかげで弁当の味も中井くんと何を話してたのかも分からなくなったし…)
「真野ちゃん、どうかした?怖い顔してるけど」
真野「べつに…大したことじゃないよ」
真野「ただ、羨ましいなぁって…」
西片(こっち見てる!オレか!?オレなのか!?オレのせいなのか!?)
西片(もうやだ…早く帰りたい…)
中井「ごちそうさまー」
中井「西片、あんまり食ってないけど大丈夫か?」
西片「まあ…大丈夫なんじゃないかな」
中井「??」
中井「ま、午後も頑張ろーぜ」
西片(真野さんの視線が痛い…おかげで弁当の味も中井くんと何を話してたのかも分からなくなったし…)
「真野ちゃん、どうかした?怖い顔してるけど」
真野「べつに…大したことじゃないよ」
真野「ただ、羨ましいなぁって…」
西片(こっち見てる!オレか!?オレなのか!?オレのせいなのか!?)
西片(もうやだ…早く帰りたい…)
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/22(日) 14:25:21.19 ID:HcWI6Pg00
《放課後》
西片「終わった…」
西片(授業は集中できないし、昼ごはんも落ち着いて食べられなかったし、今日は散々な1日だ…)
西片(高木さんがいないというだけでこれだけ日常に影響があるなんて…)
西片(ま、それも今日だけか。明日になれば高木さんも学校…「おーい、みんな聞いてくれ」
先生「クラスの友達で、誰か高木の家にお見舞いに行ってくれる人はいるか?」
西片「え?」
先生「もちろん、連絡はこちらでやれるだけはやる。だが、細かい部分や教科ごとの宿題までは把握できてない。その分をお願いしたい」
先生「高木は風邪だそうだから、あまり自分の体調がよくないと思う人はやめておいた方がいい。移る可能性もある」
西片(お見舞い…)
西片「終わった…」
西片(授業は集中できないし、昼ごはんも落ち着いて食べられなかったし、今日は散々な1日だ…)
西片(高木さんがいないというだけでこれだけ日常に影響があるなんて…)
西片(ま、それも今日だけか。明日になれば高木さんも学校…「おーい、みんな聞いてくれ」
先生「クラスの友達で、誰か高木の家にお見舞いに行ってくれる人はいるか?」
西片「え?」
先生「もちろん、連絡はこちらでやれるだけはやる。だが、細かい部分や教科ごとの宿題までは把握できてない。その分をお願いしたい」
先生「高木は風邪だそうだから、あまり自分の体調がよくないと思う人はやめておいた方がいい。移る可能性もある」
西片(お見舞い…)
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/22(日) 14:38:19.34 ID:HcWI6Pg00
西片『高木さん…』
西片『めちゃくちゃおいしいけど熱が出るジュースと、めちゃくちゃまずいだけのジュース…どっちがいい?』
高木さん『…』
高木さん『もし、おいしい方飲んで熱が出たら、西片はお見舞いに来てくれるの?』
西片『へ?そ…それって何か関係あるの…?』
高木さん『大ありだよ。来てくれないの?』
西片『そ…そりゃ…熱が出たらお見舞いには行く…かも』
高木さん『じゃあ、おいしい方』
西片『めちゃくちゃおいしいけど熱が出るジュースと、めちゃくちゃまずいだけのジュース…どっちがいい?』
高木さん『…』
高木さん『もし、おいしい方飲んで熱が出たら、西片はお見舞いに来てくれるの?』
西片『へ?そ…それって何か関係あるの…?』
高木さん『大ありだよ。来てくれないの?』
西片『そ…そりゃ…熱が出たらお見舞いには行く…かも』
高木さん『じゃあ、おいしい方』
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/22(日) 14:43:10.39 ID:HcWI6Pg00
「高木さん大丈夫かなー?」「どうする?お見舞いに行く?」
西片(ここで手を挙げれば…)
西片(いや、オレが行ってどうするんだ?だいたいこういうのは女子が行った方が、高木さんもうれしいだろ)
西片(でも、行かないのも悪いよな…)
西片「うーん…」
真野「……」
真野「…はぁ」
真野「…あのー、先生」
先生「お、行ってくれるか真野」
真野「あ、その…私じゃなくて」
真野「西片君がいいと思います」
西片「!?」
西片(ここで手を挙げれば…)
西片(いや、オレが行ってどうするんだ?だいたいこういうのは女子が行った方が、高木さんもうれしいだろ)
西片(でも、行かないのも悪いよな…)
西片「うーん…」
真野「……」
真野「…はぁ」
真野「…あのー、先生」
先生「お、行ってくれるか真野」
真野「あ、その…私じゃなくて」
真野「西片君がいいと思います」
西片「!?」
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/22(日) 17:22:11.45 ID:HcWI6Pg00
西片「なっ、ちょっ、真野さん!?」
先生「西片か…」
真野「高木ちゃんの隣の席だし…」
先生「みんなはどうだ?」
「西片君ならいいんじゃない?」「いつも仲良しだしね」
先生「…なら西片、行ってくれるか?」
西片「えっと…」
西片「…はい…分かりました…」
先生「そうか!よろしくな、西片」
先生「西片か…」
真野「高木ちゃんの隣の席だし…」
先生「みんなはどうだ?」
「西片君ならいいんじゃない?」「いつも仲良しだしね」
先生「…なら西片、行ってくれるか?」
西片「えっと…」
西片「…はい…分かりました…」
先生「そうか!よろしくな、西片」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/22(日) 17:35:01.30 ID:HcWI6Pg00
西片「真野さん!えっと…その…」
真野「別に、仕返しじゃないですよ?」
真野「別に、中井君から声かけられていっしょに弁当食べて羨ましいとか」
真野「別に、いつもドンカンなくせに『西片が変なんだよー』って、ずっと中井君を見てた私のことは少しも気にしてなくて悔しいとか」
真野「全く!そういうのじゃ!ないですから!!」
西片「…ごめんなさい」
真野「…あっ、こちらこそいきなりすみません…」
真野「んんっ!話がずれたけど…」
真野「とにかく、これは高木ちゃんのためなんだから!」
西片「わ、分かってるよ」
真野「分かってなーい!!」
真野「別に、仕返しじゃないですよ?」
真野「別に、中井君から声かけられていっしょに弁当食べて羨ましいとか」
真野「別に、いつもドンカンなくせに『西片が変なんだよー』って、ずっと中井君を見てた私のことは少しも気にしてなくて悔しいとか」
真野「全く!そういうのじゃ!ないですから!!」
西片「…ごめんなさい」
真野「…あっ、こちらこそいきなりすみません…」
真野「んんっ!話がずれたけど…」
真野「とにかく、これは高木ちゃんのためなんだから!」
西片「わ、分かってるよ」
真野「分かってなーい!!」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/22(日) 17:39:00.71 ID:HcWI6Pg00
真野「西片君、私が言わなかったらお見舞い行く気なかったでしょ」
西片「それは…で、でも、連絡ぐらいはするつもりだっ「それじゃダメなの!」
真野「高木ちゃんは、西片君にお見舞いに来てほしいんだよ!」
西片「…な、なんで?」
真野「このドンカン共め…」ボソッ
西片「へ?」
西片「それは…で、でも、連絡ぐらいはするつもりだっ「それじゃダメなの!」
真野「高木ちゃんは、西片君にお見舞いに来てほしいんだよ!」
西片「…な、なんで?」
真野「このドンカン共め…」ボソッ
西片「へ?」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/22(日) 17:52:25.05 ID:HcWI6Pg00
真野「西片君、まさか恥ずかしいなんて思ってないよね?」
西片「ぎくーっ!」
真野「そういうのいいから、行ってあげなよ!」
西片「あ、あの…オレは何をすれば…」
真野「今日出された宿題と手紙を渡す!ノートなら私の持っていってもいいから!」
西片「はい!」
真野「おみやげはゼリーやプリンなど、食べやすい物にして!」
西片「はい!」
真野「両親へのご挨拶も忘れずに!」
西片「はい!」
真野「あ、後は…高木ちゃんと…その…えへへ…」
西片「…真野さん?」
真野「…もう!西片君、GO!!」
西片「はい!ありがとうございましたぁ!」
西片「いってきまーーす!」
真野「…いってらっしゃーい…」
西片「ぎくーっ!」
真野「そういうのいいから、行ってあげなよ!」
西片「あ、あの…オレは何をすれば…」
真野「今日出された宿題と手紙を渡す!ノートなら私の持っていってもいいから!」
西片「はい!」
真野「おみやげはゼリーやプリンなど、食べやすい物にして!」
西片「はい!」
真野「両親へのご挨拶も忘れずに!」
西片「はい!」
真野「あ、後は…高木ちゃんと…その…えへへ…」
西片「…真野さん?」
真野「…もう!西片君、GO!!」
西片「はい!ありがとうございましたぁ!」
西片「いってきまーーす!」
真野「…いってらっしゃーい…」
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/22(日) 18:01:13.00 ID:HcWI6Pg00
真野「…まったく、世話のかかる…」
中井「真野ー」
真野「はっ!?」
真野「な、中井くん…」
中井「見てたぜ、今の」
真野「!」
中井「オレがちょっと話しただけなのに、あんなにアドバイスしてくれるなんて思わなかったよ」
中井「お見舞いの件も、真野が後押ししたおかげだしな」
中井「やっぱり優しくて、いいやつだな、真野は」
中井「オレ、真野と仲良くなれてよかったよ」
真野「~~!!」
中井「そーだ、今日はいっしょに帰ろうぜ」
真野「ずるい…」ボソッ
真野「ずるいよ…中井君は」
中井「へ?なにが?」
真野「なんでもない!」
中井「真野ー」
真野「はっ!?」
真野「な、中井くん…」
中井「見てたぜ、今の」
真野「!」
中井「オレがちょっと話しただけなのに、あんなにアドバイスしてくれるなんて思わなかったよ」
中井「お見舞いの件も、真野が後押ししたおかげだしな」
中井「やっぱり優しくて、いいやつだな、真野は」
中井「オレ、真野と仲良くなれてよかったよ」
真野「~~!!」
中井「そーだ、今日はいっしょに帰ろうぜ」
真野「ずるい…」ボソッ
真野「ずるいよ…中井君は」
中井「へ?なにが?」
真野「なんでもない!」
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/22(日) 18:11:15.92 ID:HcWI6Pg00
《高木さん家》
西片「…買い物もしたし、持っていく物も準備オッケーだな…」
西片「よし、行くか!待ってろ高木さん!」
西片(…というやり取りが、これで七回目である)
西片「恥ずかしくない、これは頼まれたことなんだから…」
西片「でも、なんと声をかければいいのか…」
真野『高木ちゃんが待ってるから、早く行ってあげなさい!』
西片「はい!今行きます!」
西片「…買い物もしたし、持っていく物も準備オッケーだな…」
西片「よし、行くか!待ってろ高木さん!」
西片(…というやり取りが、これで七回目である)
西片「恥ずかしくない、これは頼まれたことなんだから…」
西片「でも、なんと声をかければいいのか…」
真野『高木ちゃんが待ってるから、早く行ってあげなさい!』
西片「はい!今行きます!」
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/22(日) 19:25:45.35 ID:HcWI6Pg00
≪ピンポーン≫
[はーい]
西片「えっと…西片です」
西片「高木さんの、お見舞いに来たんですけど…」
[西片くん? 今、出るね]
高木さん母「こんにちは、西片くん」
西片「こ、こんにちは」
高木さん母「ありがとね、お見舞い来てくれて。忙しかったでしょ?」
西片「い、いえ…はい」
西片(どっちだよ!)
高木さん母「でもごめんなさい、あの子疲れて寝てるかもしれないわ」
西片「あっ、なら帰りま…「ちょっと待ってね」
[はーい]
西片「えっと…西片です」
西片「高木さんの、お見舞いに来たんですけど…」
[西片くん? 今、出るね]
高木さん母「こんにちは、西片くん」
西片「こ、こんにちは」
高木さん母「ありがとね、お見舞い来てくれて。忙しかったでしょ?」
西片「い、いえ…はい」
西片(どっちだよ!)
高木さん母「でもごめんなさい、あの子疲れて寝てるかもしれないわ」
西片「あっ、なら帰りま…「ちょっと待ってね」
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/22(日) 21:54:15.13 ID:HcWI6Pg00
西片「わざわざ起こさなくても…」
高木さん母「ふふ、その大荷物で言われても説得力ないよ?」
西片「…」
高木さん母「あの子のために色々してくれるわけだし、上がっていって?」
西片(そこまで言われたら…)
西片「…お邪魔します」
高木さん母「ん、いらっしゃい」
高木さん母「ふふ、その大荷物で言われても説得力ないよ?」
西片「…」
高木さん母「あの子のために色々してくれるわけだし、上がっていって?」
西片(そこまで言われたら…)
西片「…お邪魔します」
高木さん母「ん、いらっしゃい」
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/22(日) 22:12:55.30 ID:HcWI6Pg00
《高木さんの部屋》
高木さん母「おーい…」コンコン
高木さん母「返事がない…うーん」
高木さん母「…ごめん、やっぱり寝てるかもしれないけど、中に入ってもらえるかな。起きてたら学校の話でもしてあげて」
西片「分かりました」
高木さん母「じゃ、ごゆっくり」
西片「…あの、お母さんは?」
高木さん母「あら、お義母さんなんて…気が早すぎるよ」
西片「多分想像してる文字が違うと思うんですけど!?…オレ一人でいいんですか?」
高木さん母「いいんですか?って、西片くん何かするつもり?」
西片「な、なにもしませんよ!」
高木さん母「なら、心配することないでしょう?」
高木さん母「よろしくね、西片くん」
西片「…はい」
高木さん母「おーい…」コンコン
高木さん母「返事がない…うーん」
高木さん母「…ごめん、やっぱり寝てるかもしれないけど、中に入ってもらえるかな。起きてたら学校の話でもしてあげて」
西片「分かりました」
高木さん母「じゃ、ごゆっくり」
西片「…あの、お母さんは?」
高木さん母「あら、お義母さんなんて…気が早すぎるよ」
西片「多分想像してる文字が違うと思うんですけど!?…オレ一人でいいんですか?」
高木さん母「いいんですか?って、西片くん何かするつもり?」
西片「な、なにもしませんよ!」
高木さん母「なら、心配することないでしょう?」
高木さん母「よろしくね、西片くん」
西片「…はい」
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/22(日) 23:30:27.62 ID:HcWI6Pg00
西片「はいって言ったけど、ごゆっくりって…」
西片「…まあいいか。寝てるなら、すぐに帰ればいい話だ」
西片「高木さーん?入るよぉ…?」ガチャ
西片「高木さん…?」
高木さん「すぅ…」
西片「た、高木さん?起きてるなら返事して?」
高木さん「…すぅ…」
西片「うん、間違いない。寝てる」
西片(…高木さんの寝顔、初めて見たな。授業もきちんと受けてるからか…というか、オレをからかってるから寝ないのか?)
西片(…じっくり見ると、正直…高木さんって…かわ「わっ!」
西片「うわあああああ!!?」
西片「…まあいいか。寝てるなら、すぐに帰ればいい話だ」
西片「高木さーん?入るよぉ…?」ガチャ
西片「高木さん…?」
高木さん「すぅ…」
西片「た、高木さん?起きてるなら返事して?」
高木さん「…すぅ…」
西片「うん、間違いない。寝てる」
西片(…高木さんの寝顔、初めて見たな。授業もきちんと受けてるからか…というか、オレをからかってるから寝ないのか?)
西片(…じっくり見ると、正直…高木さんって…かわ「わっ!」
西片「うわあああああ!!?」
24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/22(日) 23:37:38.48 ID:HcWI6Pg00
高木さん「あはははは!びっくりしたー?」
西片「お、おどかさないでよ!完全に寝てたと思ってたのに!」
高木さん「んー…だって…」
高木さん「西片が、私の顔をじーっと見つめてたから。あれ以上見られたら、私も恥ずかしいや」
西片「じ、じーっとは見てないよ!」
高木さん「あはは…けほっ、けほっ」
西片「! だ、大丈夫?」
高木さん「へーきだよ、熱はもう下がってるし」
高木さん「ちょっと、せきが出る…ぐらい、こほっ」
西片「だめだよ無理しちゃ!ほら、寝てなよ」
高木さん「うん…」
西片「お、おどかさないでよ!完全に寝てたと思ってたのに!」
高木さん「んー…だって…」
高木さん「西片が、私の顔をじーっと見つめてたから。あれ以上見られたら、私も恥ずかしいや」
西片「じ、じーっとは見てないよ!」
高木さん「あはは…けほっ、けほっ」
西片「! だ、大丈夫?」
高木さん「へーきだよ、熱はもう下がってるし」
高木さん「ちょっと、せきが出る…ぐらい、こほっ」
西片「だめだよ無理しちゃ!ほら、寝てなよ」
高木さん「うん…」
25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/22(日) 23:45:47.85 ID:HcWI6Pg00
西片「えっと、今日の学校はね…」
高木さん「へー…」
西片(それからオレは今日の学校であったことや、授業について高木さんに話した)
西片(高木さんはいつものようにからかう気力がないのか、それともオレの話をただ聞きたいのか、相槌を打つだけだった)
高木さん「真野ちゃんが…そうなんだ」
西片「そうそう、恥ずかしがらないで高木さんのお見舞いに行ってやれーって」
西片「オレも、真野さんのアドバイスには助かったんだけど…」
高木さん「そっか…」
高木さん「後で、いっしょにお礼言わないとね」
西片「うん、オレも…え、いっしょに?どうしてさ?」
高木さん「…気にしないでいいよ」
高木さん「へー…」
西片(それからオレは今日の学校であったことや、授業について高木さんに話した)
西片(高木さんはいつものようにからかう気力がないのか、それともオレの話をただ聞きたいのか、相槌を打つだけだった)
高木さん「真野ちゃんが…そうなんだ」
西片「そうそう、恥ずかしがらないで高木さんのお見舞いに行ってやれーって」
西片「オレも、真野さんのアドバイスには助かったんだけど…」
高木さん「そっか…」
高木さん「後で、いっしょにお礼言わないとね」
西片「うん、オレも…え、いっしょに?どうしてさ?」
高木さん「…気にしないでいいよ」
26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/22(日) 23:50:53.61 ID:HcWI6Pg00
高木さん「そういえば、西片」
高木さん「私のいない学校、どうだった?」
西片「ど、どうだったって…」
西片(高木さんがいなくてあまり授業に集中できてませんでした。なんて言えないよな…)
西片「べ、別に。普通だよ」
高木さん「…私は、さびしかったな」
高木さん「学校休んだら、西片に会えないし」
西片「……へ?」
高木さん「ん?」
高木さん「私のいない学校、どうだった?」
西片「ど、どうだったって…」
西片(高木さんがいなくてあまり授業に集中できてませんでした。なんて言えないよな…)
西片「べ、別に。普通だよ」
高木さん「…私は、さびしかったな」
高木さん「学校休んだら、西片に会えないし」
西片「……へ?」
高木さん「ん?」
27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/23(月) 00:05:05.41 ID:T2BMBf1L0
西片「いやぁ、さびしかったって…」
高木さん「ウソじゃないよ?」
西片「…ほんとに…?」
高木さん「…西片をからかえないからね」
西片(ですよねー!)
高木さん「西片をからかうのは、私の日課だから」
西片「うぐ…」
高木さん「まさか今日もその照れた西片の顔が見れるなんて、真野ちゃんに感謝だね!」
西片「どういう感謝!?」
西片(いつもよりテンション高いな、高木さん…)
西片「…そろそろ寝るかい?高木さん」
高木さん「あはは、まだまだ……へっくち!」
高木さん「…さむい…」
西片「ああもう、布団を出るから!寝ててって言ってるでしょ!」
高木さん「ん…みず…」
西片「ほら、水!」
高木さん「ありがと…」
高木さん「ウソじゃないよ?」
西片「…ほんとに…?」
高木さん「…西片をからかえないからね」
西片(ですよねー!)
高木さん「西片をからかうのは、私の日課だから」
西片「うぐ…」
高木さん「まさか今日もその照れた西片の顔が見れるなんて、真野ちゃんに感謝だね!」
西片「どういう感謝!?」
西片(いつもよりテンション高いな、高木さん…)
西片「…そろそろ寝るかい?高木さん」
高木さん「あはは、まだまだ……へっくち!」
高木さん「…さむい…」
西片「ああもう、布団を出るから!寝ててって言ってるでしょ!」
高木さん「ん…みず…」
西片「ほら、水!」
高木さん「ありがと…」
28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/23(月) 00:23:01.37 ID:T2BMBf1L0
西片「他に、何かいるものある?」
高木さん「んーん、だいじょーぶだよ」
西片「そう。じゃあもう寝なよ、明日も学校もあるだろ」
高木さん「…西片は、優しいね」
西片「そうかな?」
高木さん「そーだよ。だって、私のお見舞いに来てくれたじゃん」
西片「それは、真野さんに念押しされたのもあるから…」
高木さん「でも、決めたのは西片だよね?」
西片「まあ…そうだけど」
高木さん「私ね、西片にはお見舞いに来てほしい気持ちもあったけど…」
高木さん「風邪を移しちゃうかもしれないから、来ないでもいいって思ってた」
高木さん「それでも西片は、自分から来てくれた。そのことが、本当にうれしいんだ」
西片「あ…はは…そーかー……」
西片(何も、言えない…)
高木さん「顔、赤いよ?」
西片「…高木さんこそ」
高木さん「私はほら、風邪だから」
西片「ずるいなぁ…」
高木さん「ずるくなんてない…こほっ、こほっ」
西片「高木さん!」
高木さん「はは…それじゃ、言われた通り、もう寝ようかな」
高木さん「んーん、だいじょーぶだよ」
西片「そう。じゃあもう寝なよ、明日も学校もあるだろ」
高木さん「…西片は、優しいね」
西片「そうかな?」
高木さん「そーだよ。だって、私のお見舞いに来てくれたじゃん」
西片「それは、真野さんに念押しされたのもあるから…」
高木さん「でも、決めたのは西片だよね?」
西片「まあ…そうだけど」
高木さん「私ね、西片にはお見舞いに来てほしい気持ちもあったけど…」
高木さん「風邪を移しちゃうかもしれないから、来ないでもいいって思ってた」
高木さん「それでも西片は、自分から来てくれた。そのことが、本当にうれしいんだ」
西片「あ…はは…そーかー……」
西片(何も、言えない…)
高木さん「顔、赤いよ?」
西片「…高木さんこそ」
高木さん「私はほら、風邪だから」
西片「ずるいなぁ…」
高木さん「ずるくなんてない…こほっ、こほっ」
西片「高木さん!」
高木さん「はは…それじゃ、言われた通り、もう寝ようかな」
29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/23(月) 00:32:36.25 ID:T2BMBf1L0
西片「目、つぶって」
高木さん「ん…」
高木さん「…もしかして、キスするつもり?」
西片「しないわ!」
西片「…おやすみ、高木さん」
高木さん「おやすみ~…」
西片(見るからにきつそうなのに、オレをからかう元気はどこにあるんだ!高木さんめ!)
西片(でもなんだろう…少し、心が楽になった気がする。なんとなくだけど)
高木さん「ねえ、西片」
西片「な、何?」
高木さん「なんか、イマイチ眠れなくて…」
高木さん「西片に、お願いしたいことがあるんだ」
西片「なんだい高木さん?水かい?食べ物かい?それとも…」
高木さん「んーん、違うよ…」
高木さん「あのさ、私が眠る前に…」
高木さん「ん…」
高木さん「…もしかして、キスするつもり?」
西片「しないわ!」
西片「…おやすみ、高木さん」
高木さん「おやすみ~…」
西片(見るからにきつそうなのに、オレをからかう元気はどこにあるんだ!高木さんめ!)
西片(でもなんだろう…少し、心が楽になった気がする。なんとなくだけど)
高木さん「ねえ、西片」
西片「な、何?」
高木さん「なんか、イマイチ眠れなくて…」
高木さん「西片に、お願いしたいことがあるんだ」
西片「なんだい高木さん?水かい?食べ物かい?それとも…」
高木さん「んーん、違うよ…」
高木さん「あのさ、私が眠る前に…」
30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/23(月) 00:33:54.99 ID:T2BMBf1L0
高木さん「ぎゅーってしてほしいんだけど」
西片「は!?」
31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/23(月) 00:37:11.34 ID:T2BMBf1L0
西片「な、なぜ!?」
高木さん「なぜって…」
高木さん「汗とかでびしょびしょだから、気持ちよくしてほしいなって」
西片「はああああ!!?」
西片「な、何を言っているんだ高木さん!!」
高木さん「してくれないの?」
西片「できるわけないだろぉ!!」
高木さん「なぜって…」
高木さん「汗とかでびしょびしょだから、気持ちよくしてほしいなって」
西片「はああああ!!?」
西片「な、何を言っているんだ高木さん!!」
高木さん「してくれないの?」
西片「できるわけないだろぉ!!」
32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/23(月) 00:41:40.21 ID:T2BMBf1L0
高木さん「ふーん、できないんだ」
西片「いやいや!じゃ、高木さんはいいの!?」
高木さん「だって、このままの方が気持ち悪いし」
西片「どういうことぉ!?」
高木さん「西片は優しいから、してくれるって信じててたのに」
西片「いやいやいやいや!こういうのは、その…優しいとかじゃなくて…」
西片「もう少し…よく考えてですね…」
西片「行動…するべき……」
西片「…え?何それ?」
高木さん「…西片」
西片「いやいや!じゃ、高木さんはいいの!?」
高木さん「だって、このままの方が気持ち悪いし」
西片「どういうことぉ!?」
高木さん「西片は優しいから、してくれるって信じててたのに」
西片「いやいやいやいや!こういうのは、その…優しいとかじゃなくて…」
西片「もう少し…よく考えてですね…」
西片「行動…するべき……」
西片「…え?何それ?」
高木さん「…西片」
33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/23(月) 00:50:00.69 ID:T2BMBf1L0
高木さん「タオルだよ?」
西片「…タオル…」
高木さん「あれ?なんだと思ったのかなー?」
高木さん「もしかして西片、私とハグしたかったの?」
西片「ぐ…ぐぬぬ…」
西片「紛らわしいんだよ高木さん!タオル替えてとか、タオルしぼってとか言ってくれたらいいのにさぁ!!」
高木さん「あははははは!よかったー、最後に西片からかえて!」
高木さん「じゃあ今度こそおやすみ、西片」
西片「…」
高木さん「…すぅ…すぅ…」
西片「…」
西片「寝るの早いなぁ。疲れたんだよな、きっと。オレをからかうためにずっと起きてたからな」
西片「…ふぅ」
西片(高木さんめえええええええええ!!)
34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/23(月) 01:01:24.72 ID:T2BMBf1L0
《おまけ》
高木さん「ふわぁ…」
高木さん母「あ、起きたんだ。おはよー」
高木さん「おはよー…って、夜でしょ」
高木さん母「どう調子は?熱は下がったみたいだけど」
高木さん「うん、明日には学校に行けるよ」
高木さん母「ごはんはどうする?」
高木さん「…いらない。まだ食べれないと思う」
高木さん母「了解。なら、せっかくだし、西片くんが買ってきてくれたお菓子食べよっか」
高木さん「…そんなの買っててくれたんだ。何も言ってなかったけど」
高木さん母「…ふーん」
高木さん母「ゼリー、プリン、バナナもあるけど…どれにする?」
高木さん「プリン」
高木さん母「はい、どーぞ」
高木さん「…なーに、これ?メモ用紙?」
高木さん母「なんかねー、荷物といっしょにひっついてたよ?読んでみたらー?」
高木さん「なんだろ…」ペラ
高木さん「…」
高木さん「!」
高木さん「ふわぁ…」
高木さん母「あ、起きたんだ。おはよー」
高木さん「おはよー…って、夜でしょ」
高木さん母「どう調子は?熱は下がったみたいだけど」
高木さん「うん、明日には学校に行けるよ」
高木さん母「ごはんはどうする?」
高木さん「…いらない。まだ食べれないと思う」
高木さん母「了解。なら、せっかくだし、西片くんが買ってきてくれたお菓子食べよっか」
高木さん「…そんなの買っててくれたんだ。何も言ってなかったけど」
高木さん母「…ふーん」
高木さん母「ゼリー、プリン、バナナもあるけど…どれにする?」
高木さん「プリン」
高木さん母「はい、どーぞ」
高木さん「…なーに、これ?メモ用紙?」
高木さん母「なんかねー、荷物といっしょにひっついてたよ?読んでみたらー?」
高木さん「なんだろ…」ペラ
高木さん「…」
高木さん「!」
35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/23(月) 01:05:07.83 ID:T2BMBf1L0
高木さんへ
<これ食べて、早く元気になってね。学校で待ってるから。口に合わなかったらごめん…>
西片
高木さん「…ふふ」
高木さん母「ん?顔赤いよ?熱は下がったんじゃなかったっけ?」
高木さん「…少し、暑いだけだよ」
<これ食べて、早く元気になってね。学校で待ってるから。口に合わなかったらごめん…>
西片
高木さん「…ふふ」
高木さん母「ん?顔赤いよ?熱は下がったんじゃなかったっけ?」
高木さん「…少し、暑いだけだよ」
36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/23(月) 01:09:42.00 ID:T2BMBf1L0
終わり。
最新号のゲッサンでくしゃみしてた高木さんが、俺の心をパーフェクトノックアウトしたから書いた。
いつも不遇な真野ちゃんのかわいさに最近気づいて少し話に加えたんだけど、土曜日みたいに公式スピンオフ出ないもんかね…
それにしても、一人で風邪引いた時のあの異常な寂しさは、一体なんなんだろうね。
最新号のゲッサンでくしゃみしてた高木さんが、俺の心をパーフェクトノックアウトしたから書いた。
いつも不遇な真野ちゃんのかわいさに最近気づいて少し話に加えたんだけど、土曜日みたいに公式スピンオフ出ないもんかね…
それにしても、一人で風邪引いた時のあの異常な寂しさは、一体なんなんだろうね。
37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/23(月) 07:24:17.27 ID:2NeaHdBD0
乙
38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/23(月) 07:27:28.40 ID:OiON+ClZo
乙
40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/23(月) 20:17:34.25 ID:+pKgSF39o
乙です
41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/24(火) 21:37:01.52 ID:7GC5JIH6O
乙
控えめに言って最高!
控えめに言って最高!
引用元: 【からかい上手の高木さん】「お見舞い」
【からかい上手の高木さん】「自己紹介」
2018-04-26
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 11:37:26.01 ID:fNnUzJJK0
《教室》
先生「で、あるからして~」
西片「…」
高木さん「…」チラッ
西片「…」
高木さん「どうしたの?西片君」
西片「え?」
高木さん「さっきから、授業も聞かないでぼーっとしてるけど」
西片「いや、別に…?」
高木さん「ふーん…」
高木さん「あ、もしかして私のこと見てたの?」
西片「は!?ちが…」
先生「おいそこ、静かにしろー」
西片「す、すみません…」
西片「高木さん!」ボソボソ
高木さん「あはは、冗談だよ」
西片「やめてよもう…」
高木さん「だって、面白いんだもん。西片君の反応が」
西片「う……」
西片(また、からかわれた…)
※これは、高木さんと西片がまだ出会って間もない頃の話です。
先生「で、あるからして~」
西片「…」
高木さん「…」チラッ
西片「…」
高木さん「どうしたの?西片君」
西片「え?」
高木さん「さっきから、授業も聞かないでぼーっとしてるけど」
西片「いや、別に…?」
高木さん「ふーん…」
高木さん「あ、もしかして私のこと見てたの?」
西片「は!?ちが…」
先生「おいそこ、静かにしろー」
西片「す、すみません…」
西片「高木さん!」ボソボソ
高木さん「あはは、冗談だよ」
西片「やめてよもう…」
高木さん「だって、面白いんだもん。西片君の反応が」
西片「う……」
西片(また、からかわれた…)
※これは、高木さんと西片がまだ出会って間もない頃の話です。
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 11:57:10.42 ID:fNnUzJJK0
高木さん「西片君さいこー、あはははは」
西片(この楽しそうに笑っている彼女が、オレの隣の席の高木さんだ)
西片(なぜか勝負を仕掛けられたあの日から、オレはほぼ毎日高木さんにからかわれている気がする)
西片(どうやらオレは、高木さんに気に入られているのかもしれない)
西片(…からかわれた時のリアクションが)
西片(くそー!高木さんがオレをからかうのを止めさせる方法が知りたい…)
高木さん「ねえ、西片君」
西片「へ!?なに!?」
高木さん「今日さ、いっしょに帰らない?」
西片「ん?ああ…」
西片(…イッショニカエラナイ?)
西片(この楽しそうに笑っている彼女が、オレの隣の席の高木さんだ)
西片(なぜか勝負を仕掛けられたあの日から、オレはほぼ毎日高木さんにからかわれている気がする)
西片(どうやらオレは、高木さんに気に入られているのかもしれない)
西片(…からかわれた時のリアクションが)
西片(くそー!高木さんがオレをからかうのを止めさせる方法が知りたい…)
高木さん「ねえ、西片君」
西片「へ!?なに!?」
高木さん「今日さ、いっしょに帰らない?」
西片「ん?ああ…」
西片(…イッショニカエラナイ?)
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 12:06:45.85 ID:fNnUzJJK0
高木さん「西片君って池小でしょ?なら、私と帰り道もおなじかなって」
西片「…」
高木さん「ちがった?」
西片「たぶん、同じだとは思う…」
西片(どういうつもりだ…!まだオレをからかい足りないと言うのか!?)
高木さん「どう?用事があるなら、断ってくれていいけど」
西片(…確かに、からかわれるのは嫌だけど…これはチャンスだ!)
西片「いや…いいよ」
高木さん「そう。なら、放課後ね」
西片「うん」
西片(さあ、今こそ反撃の狼煙を上げようではないか!)
西片「…」
高木さん「ちがった?」
西片「たぶん、同じだとは思う…」
西片(どういうつもりだ…!まだオレをからかい足りないと言うのか!?)
高木さん「どう?用事があるなら、断ってくれていいけど」
西片(…確かに、からかわれるのは嫌だけど…これはチャンスだ!)
西片「いや…いいよ」
高木さん「そう。なら、放課後ね」
西片「うん」
西片(さあ、今こそ反撃の狼煙を上げようではないか!)
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 12:15:56.71 ID:fNnUzJJK0
《放課後》
西片「はー、終わったー」
中井「おう西片、これからオレの家来ないか?新作ゲーム買ったんだよ」
西片「あれを!?いいなぁ…やってみたかったんだけどおこづかい足りなくて…」
西片「…あ、ごめん。今日は無理だった」
中井「んだよー、なんかあるのか?」
高尾「こいつ、女子といっしょに帰るんだとよ」
木村「へー。西片、案外めざといんだな」
西片「ちょっ、そんなんじゃないって!」
木村「うそつけ」
西片「うそじゃないし!」
中井「そっかー。じゃ、また今度な」
高尾「お幸せにな」
西片「やめて!」
西片「はー、終わったー」
中井「おう西片、これからオレの家来ないか?新作ゲーム買ったんだよ」
西片「あれを!?いいなぁ…やってみたかったんだけどおこづかい足りなくて…」
西片「…あ、ごめん。今日は無理だった」
中井「んだよー、なんかあるのか?」
高尾「こいつ、女子といっしょに帰るんだとよ」
木村「へー。西片、案外めざといんだな」
西片「ちょっ、そんなんじゃないって!」
木村「うそつけ」
西片「うそじゃないし!」
中井「そっかー。じゃ、また今度な」
高尾「お幸せにな」
西片「やめて!」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 12:24:17.09 ID:fNnUzJJK0
西片「おまたせ!」
高木さん「おそいよー」
西片「ごめん、男子と話してて」
高木さん「遊びの誘い?」
西片「そんな感じかな」
高木さん「行かなくてよかったの?」
西片「いやいや、今日は高木さんと帰る約束してたじゃん」
西片「すっぽかすわけにもいかないよ」
高木さん「…変わってるね、西片君」
西片「え、どこが?」
高木さん「あ、気にしないで。独り言だから」
西片(そう言われたら気になるんだよな…)
高木さん「おそいよー」
西片「ごめん、男子と話してて」
高木さん「遊びの誘い?」
西片「そんな感じかな」
高木さん「行かなくてよかったの?」
西片「いやいや、今日は高木さんと帰る約束してたじゃん」
西片「すっぽかすわけにもいかないよ」
高木さん「…変わってるね、西片君」
西片「え、どこが?」
高木さん「あ、気にしないで。独り言だから」
西片(そう言われたら気になるんだよな…)
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 12:59:52.41 ID:fNnUzJJK0
高木さん「…」カラカラ
西片「高木さん、自転車なんだ」
高木さん「そうだよ。西片君は、歩いてきてるんだね」
西片「まあね。でも、自転車か…うらやましいな」
高木さん「どうして?」
西片「なんでってそれは…パパッと学校に行けて、パパッと家に帰れるからじゃんか!」
西片「自転車だったら、朝遅れても遅刻することもないでしょ?」
高木さん「分かってないなぁ西片君…家が遠いから自転車で通学してるんだよ?」
高木さん「だから、西片君が歩いて行く時間と私が自転車で行く時間はあまり変わらないの」
高木さん「それに私、男子みたいに早く自転車こげないし」
高木さん「西片君が考えてるより大変なんだからね?自転車」
西片「そ、そうなんだ…」
高木さん「…なんて、どうでもいいけどね」
西片「あ、はは…なんか、ごめん」
高木さん「あはは、なんであやまるの?」
西片「なんとなく…」
高木さん「変なの」
西片(落ち着け…相手に飲み込まれてはいけない、自分のペースに持ち込むんだ)
西片「高木さん、自転車なんだ」
高木さん「そうだよ。西片君は、歩いてきてるんだね」
西片「まあね。でも、自転車か…うらやましいな」
高木さん「どうして?」
西片「なんでってそれは…パパッと学校に行けて、パパッと家に帰れるからじゃんか!」
西片「自転車だったら、朝遅れても遅刻することもないでしょ?」
高木さん「分かってないなぁ西片君…家が遠いから自転車で通学してるんだよ?」
高木さん「だから、西片君が歩いて行く時間と私が自転車で行く時間はあまり変わらないの」
高木さん「それに私、男子みたいに早く自転車こげないし」
高木さん「西片君が考えてるより大変なんだからね?自転車」
西片「そ、そうなんだ…」
高木さん「…なんて、どうでもいいけどね」
西片「あ、はは…なんか、ごめん」
高木さん「あはは、なんであやまるの?」
西片「なんとなく…」
高木さん「変なの」
西片(落ち着け…相手に飲み込まれてはいけない、自分のペースに持ち込むんだ)
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 13:00:24.26 ID:fNnUzJJK0
休憩
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 17:07:20.90 ID:fNnUzJJK0
西片「あの、高木さ「あっ」
高木さん「そういえば、西片君とこうやって話すの初めてだよね」
西片「…そう言われれば、そうかもね…」
西片(出鼻をくじかれた…)
高木さん「私、西片君のこと全然知らないや」
高木さん「ね、ここで自己紹介してみてよ」
西片「え、ここで!?」
高木さん「クラスの自己紹介の時、西片君は自己紹介できなかったから」
高木さん「あんなに気合い入ってたのに、言わないのは損だよ」
西片「あれは、家で練習してたからで…」
高木さん「家で自己紹介の練習してたんだ」
西片「あっ!?」
高木さん「ふふ…練習…」
西片「しまっ、今のなし!聞かなかったことにして!」
高木さん「そういえば、西片君とこうやって話すの初めてだよね」
西片「…そう言われれば、そうかもね…」
西片(出鼻をくじかれた…)
高木さん「私、西片君のこと全然知らないや」
高木さん「ね、ここで自己紹介してみてよ」
西片「え、ここで!?」
高木さん「クラスの自己紹介の時、西片君は自己紹介できなかったから」
高木さん「あんなに気合い入ってたのに、言わないのは損だよ」
西片「あれは、家で練習してたからで…」
高木さん「家で自己紹介の練習してたんだ」
西片「あっ!?」
高木さん「ふふ…練習…」
西片「しまっ、今のなし!聞かなかったことにして!」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 20:31:14.06 ID:CfApi9Vi0
高木さん「んー、どうしようかなー?」
西片「おねがい高木さん!バレたらクラスの友達に何を言われるか…」
高木さん「大丈夫、言わないよ」
高木さん「でも、ちゃんとクラスに友達できたんだ。よかったね」
西片「よかったねってなにさ!?高木さん、オレに友達ができないなんて心配してたの!?」
高木さん「入学式遅刻してくるような人だし…」
高木さん「西片君がもっと怖い顔だったら、不良と思われても仕方ないからね?」
西片(誰のせいで…とはもう言わないけど)
西片「た、高木さん、それは褒めてるのかな…?」
高木さん「さあ?」
西片「さあって…」
西片「おねがい高木さん!バレたらクラスの友達に何を言われるか…」
高木さん「大丈夫、言わないよ」
高木さん「でも、ちゃんとクラスに友達できたんだ。よかったね」
西片「よかったねってなにさ!?高木さん、オレに友達ができないなんて心配してたの!?」
高木さん「入学式遅刻してくるような人だし…」
高木さん「西片君がもっと怖い顔だったら、不良と思われても仕方ないからね?」
西片(誰のせいで…とはもう言わないけど)
西片「た、高木さん、それは褒めてるのかな…?」
高木さん「さあ?」
西片「さあって…」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 20:45:24.50 ID:CfApi9Vi0
高木さん「で、自己紹介してくれないの?」
西片「覚えてたんだ…」
西片「でもさ、いまさら自己紹介しても…」
西片(ていうか、頑張って練習したのを知られてから言うのは恥ずかしい!)
高木さん「…照れてる?」
西片「て、照れてないよ!?」
高木さん「そ。西片君が自分から言わないなら、私も自分のこと言うから答えられたらそれに答えてよ」
高木さん「じゃないと、話続かないし」
西片「…それなら…」
西片(からかうつもりだったのに、防戦一方だ…)
西片「覚えてたんだ…」
西片「でもさ、いまさら自己紹介しても…」
西片(ていうか、頑張って練習したのを知られてから言うのは恥ずかしい!)
高木さん「…照れてる?」
西片「て、照れてないよ!?」
高木さん「そ。西片君が自分から言わないなら、私も自分のこと言うから答えられたらそれに答えてよ」
高木さん「じゃないと、話続かないし」
西片「…それなら…」
西片(からかうつもりだったのに、防戦一方だ…)
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 21:12:09.63 ID:CfApi9Vi0
高木さん「…」
西片「…な、何か言ってよ」
高木さん「西片君からだよ?」
西片「そうですか…」
西片(からかう、からかわない無しで、無難に行くか…)
西片「じゃ、高木さんの趣味は何だい?」
高木さん「私は散歩することと、まんがを読むことだよ」
高木さん「西片君は?」
西片「オレもマンガと、あとは…ゲームかな」
高木さん「へー、西片君も、まんが好きなんだ」
西片「うん、そうだよ」
高木さん「最近の西片君のおすすめは?」
西片(来た…!)
西片「…な、何か言ってよ」
高木さん「西片君からだよ?」
西片「そうですか…」
西片(からかう、からかわない無しで、無難に行くか…)
西片「じゃ、高木さんの趣味は何だい?」
高木さん「私は散歩することと、まんがを読むことだよ」
高木さん「西片君は?」
西片「オレもマンガと、あとは…ゲームかな」
高木さん「へー、西片君も、まんが好きなんだ」
西片「うん、そうだよ」
高木さん「最近の西片君のおすすめは?」
西片(来た…!)
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 21:27:46.63 ID:CfApi9Vi0
西片(高木さん…君は何も考えてないようだが、これも勝負の一種なのだよ!)
西片(おすすめは?と聞かれた時の対応!オレはこれを脳内で何度もシミュレーションしてきたんだ!)
西片(まず、男か女かでこのおすすめには違いが現れてくる)
西片(男女共に知ってる有名なマンガを挙げるのも当然あり。王道モノであれば尚良し。話が続くこと間違い無しだからだ)
西片(また、一か八か自分の趣味全開のジャンルのモノを挙げる手もある。リスクはあるが、相手とベストマッチした時の、お互いの感想の語り合いの時間は至福だ)
西片(オレはそれを踏まえて今回の作戦に移る!)
西片(ターゲットは高木さん。今までのオレなら当たり障りのない普通のマンガを選んでいただろう)
西片(だが!!警戒しなければならないのは相手が高木さんだということ!趣味をまんがと言うだけあって、並大抵のモノでは彼女は納得しないはず!)
西片(この戦い、オレが高木さん「えいっ」
西片「ひゃあ!?」
西片(おすすめは?と聞かれた時の対応!オレはこれを脳内で何度もシミュレーションしてきたんだ!)
西片(まず、男か女かでこのおすすめには違いが現れてくる)
西片(男女共に知ってる有名なマンガを挙げるのも当然あり。王道モノであれば尚良し。話が続くこと間違い無しだからだ)
西片(また、一か八か自分の趣味全開のジャンルのモノを挙げる手もある。リスクはあるが、相手とベストマッチした時の、お互いの感想の語り合いの時間は至福だ)
西片(オレはそれを踏まえて今回の作戦に移る!)
西片(ターゲットは高木さん。今までのオレなら当たり障りのない普通のマンガを選んでいただろう)
西片(だが!!警戒しなければならないのは相手が高木さんだということ!趣味をまんがと言うだけあって、並大抵のモノでは彼女は納得しないはず!)
西片(この戦い、オレが高木さん「えいっ」
西片「ひゃあ!?」
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 21:36:21.80 ID:CfApi9Vi0
西片「なにするんだよ!びっくりするじゃないか!」
西片(くそっ!ふいうちされて情けない声を出してしまった!)
高木さん「西片君、私が質問した後、急に立ち止まってニヤニヤしだしたから」
西片「ニヤニヤしてない!」
高木さん「自分が気づいてないだけだよ」
西片「いーや、してないね!」
高木さん「ま、いいけど。それで西片君のおすすめは?」
西片「ふっふっふっ…そこまで言うなら仕方ない!」
高木さん「そこまで言ってないんだけどなー」
西片「教えてあげよう、オレのイチオシは…!」
西片(脳内で導き出された最も素晴らしい回答は…)
西片(100%片思いだ!)
西片「ひゃくぱー……」
西片(…待て。それは悪手だろオレ)
高木さん「?」
西片(くそっ!ふいうちされて情けない声を出してしまった!)
高木さん「西片君、私が質問した後、急に立ち止まってニヤニヤしだしたから」
西片「ニヤニヤしてない!」
高木さん「自分が気づいてないだけだよ」
西片「いーや、してないね!」
高木さん「ま、いいけど。それで西片君のおすすめは?」
西片「ふっふっふっ…そこまで言うなら仕方ない!」
高木さん「そこまで言ってないんだけどなー」
西片「教えてあげよう、オレのイチオシは…!」
西片(脳内で導き出された最も素晴らしい回答は…)
西片(100%片思いだ!)
西片「ひゃくぱー……」
西片(…待て。それは悪手だろオレ)
高木さん「?」
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/16(月) 00:36:50.14 ID:NPdQweK30
西片(高木さんが女の子だとはいえ、ここでオレが少女マンガなんか出してみろ…)
高木さん『ええー!?西片君、男の子なのに少女マンガ読んでるんだー!あはははは!!』
西片(…と、なるにちがいない)
西片(だいたい、高木さんが少女マンガを卒業してるか、そもそも興味がない可能性だってある。…あれ、オレがおかしいのか?)
西片(ともかく100%片思い、オレは好きだがここは抑えて…)
高木さん「ひゃくぱー?」
西片「ひゃ、100%!いちご!ってマンガがあって!」
高木さん「100%片思いじゃなくて?」
西片「!?」
高木さん「私は100%片思い、面白いし好きだよ」
西片「し、知ってるの!?実はオレも…」
高木さん「オレも?」
西片「そう!オレも…」
西片「…あっ…」
高木さん『ええー!?西片君、男の子なのに少女マンガ読んでるんだー!あはははは!!』
西片(…と、なるにちがいない)
西片(だいたい、高木さんが少女マンガを卒業してるか、そもそも興味がない可能性だってある。…あれ、オレがおかしいのか?)
西片(ともかく100%片思い、オレは好きだがここは抑えて…)
高木さん「ひゃくぱー?」
西片「ひゃ、100%!いちご!ってマンガがあって!」
高木さん「100%片思いじゃなくて?」
西片「!?」
高木さん「私は100%片思い、面白いし好きだよ」
西片「し、知ってるの!?実はオレも…」
高木さん「オレも?」
西片「そう!オレも…」
西片「…あっ…」
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/16(月) 00:48:50.29 ID:NPdQweK30
西片(やられたーー!高木さんめ、これを狙っていたのかーーー!)
西片「高木さん、い、今のもなしで…」
高木さん「ぷぷ、西片君、簡単に引っかかりすぎだよ~!」
高木さん「気をつけなよー?西片君は騙されやすいんだからさ、あはははは」
高木さん「わ、笑いすぎて、おなかいたい…!あはははは」
西片「く、くううう……!!」
高木さん「ねえねえ、他のことも教えてよ」
西片「…言わないよ!」
高木さん「え~?」
西片(これ以上オレの秘密を明かされたら、オレはもう一生高木さんに勝てなくなる!)
西片「この話は終わりにしよう、ね!」
高木さん「む、つまんないな~」
西片「教えないからね!絶対!」
西片「高木さん、い、今のもなしで…」
高木さん「ぷぷ、西片君、簡単に引っかかりすぎだよ~!」
高木さん「気をつけなよー?西片君は騙されやすいんだからさ、あはははは」
高木さん「わ、笑いすぎて、おなかいたい…!あはははは」
西片「く、くううう……!!」
高木さん「ねえねえ、他のことも教えてよ」
西片「…言わないよ!」
高木さん「え~?」
西片(これ以上オレの秘密を明かされたら、オレはもう一生高木さんに勝てなくなる!)
西片「この話は終わりにしよう、ね!」
高木さん「む、つまんないな~」
西片「教えないからね!絶対!」
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/16(月) 00:56:25.95 ID:NPdQweK30
西片「…」
高木さん「ほんとに何も話さないの?」
西片「今日はもう、黙って帰るから」
高木さん「ふーん…」
高木さん「今から、西片君をからかわないって約束しても?」
西片「…」
西片(悪いね高木さん。はっきり言って、今日のオレは君に勝ち目がないんだ!)
高木さん「…なら、私の独り言聞いてくれる?」
西片「…オッケー」
高木さん「ほんとに何も話さないの?」
西片「今日はもう、黙って帰るから」
高木さん「ふーん…」
高木さん「今から、西片君をからかわないって約束しても?」
西片「…」
西片(悪いね高木さん。はっきり言って、今日のオレは君に勝ち目がないんだ!)
高木さん「…なら、私の独り言聞いてくれる?」
西片「…オッケー」
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/16(月) 01:32:05.18 ID:NPdQweK30
高木さん「私、西片君好きだよ」
西片「はぁ!?」
高木さん「ほら、その反応。予想通りすぎて…ふふふ…」
西片「だって…」ボソボソ
高木さん「あのね。今日、初めて西片君といっしょに帰ったけどね、私、すごく楽しかったんだ」
高木さん「自己紹介ではなかったけど、西片君の意外な部分も知れたし」
西片「ぐぅ…」
高木さん「でも、今日話してくれないなら、また次の帰り道で聞くことにするよ」
西片「えっと、それはどういう…」
高木さん「だからさ…」
西片「はぁ!?」
高木さん「ほら、その反応。予想通りすぎて…ふふふ…」
西片「だって…」ボソボソ
高木さん「あのね。今日、初めて西片君といっしょに帰ったけどね、私、すごく楽しかったんだ」
高木さん「自己紹介ではなかったけど、西片君の意外な部分も知れたし」
西片「ぐぅ…」
高木さん「でも、今日話してくれないなら、また次の帰り道で聞くことにするよ」
西片「えっと、それはどういう…」
高木さん「だからさ…」
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/16(月) 01:51:35.78 ID:NPdQweK30
高木さん「また、いっしょに帰ろうね?ってこと」
西片「!!」
高木さん「私、今日みたいに"西片"のこと、もっと知りたいな」ニコッ
高木さん「もちろん、からかうためにね」
西片「…う…」
西片(…おそらくオレは、これからも高木さんにからかわれ続けるのだろう)
西片「…いい、けど…」
高木さん「そっか」
西片(あんな風にさらっと出てくる言葉も、いつもの調子、それか冗談半分で言ったのかもしれない)
西片(けれど、あの笑顔は…)
高木さん「あはは、普通に話してるじゃん"西片"」
西片「た、高木さん!」
高木さん「なーに?」
西片「…次は負けないから」
高木さん「…ふふ、期待してるよ」
西片(ずるいぞ、高木さんめ!)
高木さん「…あ、そうそう」
高木さん「今度、100%片思いについて教えてね」
西片「し、知らない!知らないよ!!」
西片「!!」
高木さん「私、今日みたいに"西片"のこと、もっと知りたいな」ニコッ
高木さん「もちろん、からかうためにね」
西片「…う…」
西片(…おそらくオレは、これからも高木さんにからかわれ続けるのだろう)
西片「…いい、けど…」
高木さん「そっか」
西片(あんな風にさらっと出てくる言葉も、いつもの調子、それか冗談半分で言ったのかもしれない)
西片(けれど、あの笑顔は…)
高木さん「あはは、普通に話してるじゃん"西片"」
西片「た、高木さん!」
高木さん「なーに?」
西片「…次は負けないから」
高木さん「…ふふ、期待してるよ」
西片(ずるいぞ、高木さんめ!)
高木さん「…あ、そうそう」
高木さん「今度、100%片思いについて教えてね」
西片「し、知らない!知らないよ!!」
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/16(月) 01:58:00.39 ID:NPdQweK30
終わり。
ただ高木さんを読み返す→ブルーレイ特典があのハンカチ→俺の心を滾らせるなよ…(ポチっとな)
今回のssはこんなノリで書いてたので、呼び方を西片君から西片にするオチ以外見切り発車のままでした。(正直この出来にはあんまり納得してない)
ま、本編でこの部分は触ってくれるだろうし必然的にこのssは黒歴史になるということですね!
だいたい下の名前も明かされてないこいつらで自己紹介ネタやろうとしてもさあ…ごめんなさい、反省して腕立て伏せしてきます。
ただ高木さんを読み返す→ブルーレイ特典があのハンカチ→俺の心を滾らせるなよ…(ポチっとな)
今回のssはこんなノリで書いてたので、呼び方を西片君から西片にするオチ以外見切り発車のままでした。(正直この出来にはあんまり納得してない)
ま、本編でこの部分は触ってくれるだろうし必然的にこのssは黒歴史になるということですね!
だいたい下の名前も明かされてないこいつらで自己紹介ネタやろうとしてもさあ…ごめんなさい、反省して腕立て伏せしてきます。
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/16(月) 01:59:32.50 ID:NPdQweK30
後ちょっと高木さんのネタ不足なので、本編でやってないようなネタ、イベントなどを挙げてくれたら嬉しいです。
また暇なときに書くときに参考になるんで…
また暇なときに書くときに参考になるんで…
23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/16(月) 02:01:37.19 ID:NPdQweK30
引用元: 【からかい上手の高木さん】「自己紹介」
【からかい上手の高木さん】「りんご」
2018-04-26
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/09(月) 09:34:52.47 ID:nbLGVe6H0
《放課後 帰り道》
西片「はぁ…おなか空いたなぁ…」グゥゥ
西片(ごはん食べた後に体育があったからだ…だから後で駄菓子屋でお菓子を買おうと楽しみにしてたのに…高木さんのせいで!)
西片「あーあ、早く家に着かないかな」
高木さん「そんなにおなか空いてるの?なら…」
高木さん「西片が勝負に負けたから私におごってくれた、このジュース飲む?」
高木さん「少し飲んじゃったけどね、ほら」
西片「いらないから!しかもわざわざ説明しなくていいから!」
高木さん「ふーん。間接キス、気にしてるんだ」
西片「気にしてない!」
高木さん「あはは、ほんとかなー?」
西片「高木さんめ…」
高木さん「…あ、そうだ。西片は、りんごは好き?」
西片「…りんご?」
高木さん「うん、りんご」
↓過去作
【からかい上手の高木さん】「引っ越し」
【からかい上手の高木さん】「テレビ」
西片「はぁ…おなか空いたなぁ…」グゥゥ
西片(ごはん食べた後に体育があったからだ…だから後で駄菓子屋でお菓子を買おうと楽しみにしてたのに…高木さんのせいで!)
西片「あーあ、早く家に着かないかな」
高木さん「そんなにおなか空いてるの?なら…」
高木さん「西片が勝負に負けたから私におごってくれた、このジュース飲む?」
高木さん「少し飲んじゃったけどね、ほら」
西片「いらないから!しかもわざわざ説明しなくていいから!」
高木さん「ふーん。間接キス、気にしてるんだ」
西片「気にしてない!」
高木さん「あはは、ほんとかなー?」
西片「高木さんめ…」
高木さん「…あ、そうだ。西片は、りんごは好き?」
西片「…りんご?」
高木さん「うん、りんご」
↓過去作
【からかい上手の高木さん】「引っ越し」
【からかい上手の高木さん】「テレビ」
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/09(月) 09:46:56.11 ID:nbLGVe6H0
西片「なんで、りんご…はっ!?」
西片(高木さん…オレに食べ物を連想させて、腹ペコで死にそうなオレをさらに苦しめるつもりか?)
西片「りんごは…嫌いじゃないけど…?」
西片(どうだ!?これがベストな選択なのか!?)
高木さん「そっか」
高木さん「実は、親戚からりんごをたくさんもらってさ。家族だけじゃ食べきれないから、よかったら、おすそわけしようかなって」
西片「…ああ!そういうことか!なら、もらうよ」
高木さん「ん。了解」
西片(考えすぎだなぁ…高木さんもそこまで鬼ではないよな…)
高木さん「じゃ、今度私の家に来てね」
西片「わかっ…え?」
高木さん「決まりね」
西片「……へ?」
西片(高木さん…オレに食べ物を連想させて、腹ペコで死にそうなオレをさらに苦しめるつもりか?)
西片「りんごは…嫌いじゃないけど…?」
西片(どうだ!?これがベストな選択なのか!?)
高木さん「そっか」
高木さん「実は、親戚からりんごをたくさんもらってさ。家族だけじゃ食べきれないから、よかったら、おすそわけしようかなって」
西片「…ああ!そういうことか!なら、もらうよ」
高木さん「ん。了解」
西片(考えすぎだなぁ…高木さんもそこまで鬼ではないよな…)
高木さん「じゃ、今度私の家に来てね」
西片「わかっ…え?」
高木さん「決まりね」
西片「……へ?」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/09(月) 09:59:04.13 ID:nbLGVe6H0
西片「え、ちょっ…高木さん!?」
高木さん「ん?どしたの西片?りんご、いらないの?」
西片「そうじゃなくて!いや、高木さんの家って!」
高木さん「西片、私にりんごを西片の家まで持っていかせるの?」
西片「えっ、それは…」
西片「で、でも!高木さんの家って、その…」
高木さん「私は大丈夫だよ」
西片「た、高木さんはいいかもしれないけどさ!」
高木さん「…もしかして、家だからって私に何かするつもり?やらしー」
西片「しないってば!」
高木さん「それならいいじゃん。じゃあ、また今度ね」
西片「…」
高木さん「ん?どしたの西片?りんご、いらないの?」
西片「そうじゃなくて!いや、高木さんの家って!」
高木さん「西片、私にりんごを西片の家まで持っていかせるの?」
西片「えっ、それは…」
西片「で、でも!高木さんの家って、その…」
高木さん「私は大丈夫だよ」
西片「た、高木さんはいいかもしれないけどさ!」
高木さん「…もしかして、家だからって私に何かするつもり?やらしー」
西片「しないってば!」
高木さん「それならいいじゃん。じゃあ、また今度ね」
西片「…」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/09(月) 10:05:37.82 ID:nbLGVe6H0
《約束の日》
≪西片家≫
西片母「はいこれ、ちゃんと渡すのよ」
西片「うん」
西片母「失礼のないようにね」
西片「わ、分かってるよ!」
西片「いってきます!」
西片母「いってらっしゃーい」
≪西片家≫
西片母「はいこれ、ちゃんと渡すのよ」
西片「うん」
西片母「失礼のないようにね」
西片「わ、分かってるよ!」
西片「いってきます!」
西片母「いってらっしゃーい」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/09(月) 10:18:01.46 ID:nbLGVe6H0
西片「お母さん、紙袋いっぱいに色々積めてるな…」ガサガサ
西片「あっ、高いからってオレに食べさせてくれなかったお菓子じゃないか!ずるいぞ…」
西片「いつも遊ぶ高尾たちなら、お菓子なんて駄菓子で十分なのに…女子はまた違うのか?」
西片「いいや、そんなことはないはずだ!高木さんはオレと駄菓子屋に行ったことだってあるだろ!」
西片「高木さんだって…」
西片『あの、これ…』
高木さん母『あら、うれしいわ!』
高木さん『うわ~…ありがとね、西片!』
西片『いやー、それほどでも…』
西片「…」
西片「…喜んで、くれるかな…」
西片「あー!友達の家に行くだけなのに、どうしてこんなにドキドキしないといけないんだ!」
西片「あっ、高いからってオレに食べさせてくれなかったお菓子じゃないか!ずるいぞ…」
西片「いつも遊ぶ高尾たちなら、お菓子なんて駄菓子で十分なのに…女子はまた違うのか?」
西片「いいや、そんなことはないはずだ!高木さんはオレと駄菓子屋に行ったことだってあるだろ!」
西片「高木さんだって…」
西片『あの、これ…』
高木さん母『あら、うれしいわ!』
高木さん『うわ~…ありがとね、西片!』
西片『いやー、それほどでも…』
西片「…」
西片「…喜んで、くれるかな…」
西片「あー!友達の家に行くだけなのに、どうしてこんなにドキドキしないといけないんだ!」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/09(月) 10:27:38.33 ID:nbLGVe6H0
≪高木さん家≫
西片「ふぅ…よし!」
《ピンポーン》
〔はーい、どなた?〕
西片「えー…えっと…オレ…高木さんの…友達の…」
西片(何おろおろしてるんだよオレ!怪しくないのに怪しく見えるだろ!)
〔…ふふ〕
西片「?」
〔もしかしなくても、西片くん?〕
西片「へっ?あ、そうです…」
〔思った通り。鍵開いてるから、入っていいよー〕
西片「は、はい!」
西片「誰だろう…高木さんではなかったよな?」
西片「ふぅ…よし!」
《ピンポーン》
〔はーい、どなた?〕
西片「えー…えっと…オレ…高木さんの…友達の…」
西片(何おろおろしてるんだよオレ!怪しくないのに怪しく見えるだろ!)
〔…ふふ〕
西片「?」
〔もしかしなくても、西片くん?〕
西片「へっ?あ、そうです…」
〔思った通り。鍵開いてるから、入っていいよー〕
西片「は、はい!」
西片「誰だろう…高木さんではなかったよな?」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/09(月) 10:53:17.29 ID:nbLGVe6H0
西片「お、おじゃまします!」
「いらっしゃい、西片くん」
西片「あ、高木さ…ちがう!ごめんなさい!」
西片(やばい!口調がそっくりだったから…)
高木さん母「いえいえ。私が、その高木さんの母です」
高木さん母「いつもうちの子がお世話になってます」
西片「こちらこそ、どうも…」
高木さん母「んー…あの子、まだ部屋にいるみたい。待っててね、呼んでくるから」
西片「あ、あのー…」
高木さん母「ん?」
「いらっしゃい、西片くん」
西片「あ、高木さ…ちがう!ごめんなさい!」
西片(やばい!口調がそっくりだったから…)
高木さん母「いえいえ。私が、その高木さんの母です」
高木さん母「いつもうちの子がお世話になってます」
西片「こちらこそ、どうも…」
高木さん母「んー…あの子、まだ部屋にいるみたい。待っててね、呼んでくるから」
西片「あ、あのー…」
高木さん母「ん?」
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/09(月) 18:44:11.14 ID:nbLGVe6H0
西片(たしか…)
西片「つまらないものですが、どうぞ!」
西片(うん、言われた通りに渡せたぞ!)
高木さん母「…あらあら」
高木さん母「西片くん、つまらないものをくれる
の?」
西片「えっ!?いやいやいや!全然、つまらなくないですよ!?」
西片「むしろオレが食べたいぐらいで…なんでもないです!」
西片「あっ、と…とにかく、つまらなくないです!」
西片(うう…!やってしまったのかオレ!?)
高木さん母「…ぷっ」
高木さん母「あははは!ごめんごめん、いじわるしちゃった」
高木さん母「西片くんの反応が面白くって、私の悪いくせだなぁ」
西片「なっ…」
西片「つまらないものですが、どうぞ!」
西片(うん、言われた通りに渡せたぞ!)
高木さん母「…あらあら」
高木さん母「西片くん、つまらないものをくれる
の?」
西片「えっ!?いやいやいや!全然、つまらなくないですよ!?」
西片「むしろオレが食べたいぐらいで…なんでもないです!」
西片「あっ、と…とにかく、つまらなくないです!」
西片(うう…!やってしまったのかオレ!?)
高木さん母「…ぷっ」
高木さん母「あははは!ごめんごめん、いじわるしちゃった」
高木さん母「西片くんの反応が面白くって、私の悪いくせだなぁ」
西片「なっ…」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/09(月) 19:52:06.40 ID:nbLGVe6H0
高木さん母「あの子から聞いてた通り、からかいがいがあるなぁ、あはは」
西片「高木さん!…の、お母さん」
高木さん母「ごめんね、もうしないから。これ、ありがとうね」
西片「いや、まあ…はい…」
西片(まさか高木さんのお母さんまで、オレをからかってくるなんて~!)
西片(高木さんからオレのことはどんな風に聞いてるんだろうか…)
西片(だめだ、何をしても負ける気しかしない…)
高木さん「あれっ、西片来てたの?」
西片「え?」
高木さん母「あ、来たみたいだね」
西片「高木さん!…の、お母さん」
高木さん母「ごめんね、もうしないから。これ、ありがとうね」
西片「いや、まあ…はい…」
西片(まさか高木さんのお母さんまで、オレをからかってくるなんて~!)
西片(高木さんからオレのことはどんな風に聞いてるんだろうか…)
西片(だめだ、何をしても負ける気しかしない…)
高木さん「あれっ、西片来てたの?」
西片「え?」
高木さん母「あ、来たみたいだね」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/09(月) 21:55:31.57 ID:nbLGVe6H0
西片「や、やあ高木さん」
高木さん「西片、来るなら連絡してよね」
西片「…してなかった?」
高木さん「されてないよ?」
高木さん「ベルが鳴ったから、もしかして…と思ったら西片だったの」
西片「忘れてたんだ。ごめん、高木さん」
高木さん「…いいけどね。西片がそれだけ私の家に来たかったってことでしょ?」
西片「なっ!ちが…」
西片(って言えるかー!高木さんの家に行くのに緊張してたから連絡するの忘れたなんて!)
高木さん「違うのー?」
西片「…ちがうよ…」ボソボソ
高木さん「んー?」
高木さん母「ふーん…」
高木さん「西片、来るなら連絡してよね」
西片「…してなかった?」
高木さん「されてないよ?」
高木さん「ベルが鳴ったから、もしかして…と思ったら西片だったの」
西片「忘れてたんだ。ごめん、高木さん」
高木さん「…いいけどね。西片がそれだけ私の家に来たかったってことでしょ?」
西片「なっ!ちが…」
西片(って言えるかー!高木さんの家に行くのに緊張してたから連絡するの忘れたなんて!)
高木さん「違うのー?」
西片「…ちがうよ…」ボソボソ
高木さん「んー?」
高木さん母「ふーん…」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/09(月) 22:13:36.14 ID:nbLGVe6H0
西片「えっと、じゃあ…りんごを…」
高木さん「遊んでいかないの?」
西片「は!?」
高木さん母「そーね、せっかく来てくれたんだし。美味しそうなお菓子までもらったのに、もてなさないわけにはいかないな」
高木さん「さ、ゆっくりしていきなよ」
西片「でも…」
高木さん母「遠慮しないでいいから」
西片「ええ…」
西片(勘弁してくれ、休みの日までからかわれるなんて、オレが持たないぞ!)
高木さん「へーきだよ、何もしないって」
西片「説得力がまったくないんだけど!?しかもさらっと心読まないで!」
西片「…分かったよ。遊ぼう、高木さん」
西片(断るのも失礼だよな…)
高木さん「…うん!」
高木さん「遊んでいかないの?」
西片「は!?」
高木さん母「そーね、せっかく来てくれたんだし。美味しそうなお菓子までもらったのに、もてなさないわけにはいかないな」
高木さん「さ、ゆっくりしていきなよ」
西片「でも…」
高木さん母「遠慮しないでいいから」
西片「ええ…」
西片(勘弁してくれ、休みの日までからかわれるなんて、オレが持たないぞ!)
高木さん「へーきだよ、何もしないって」
西片「説得力がまったくないんだけど!?しかもさらっと心読まないで!」
西片「…分かったよ。遊ぼう、高木さん」
西片(断るのも失礼だよな…)
高木さん「…うん!」
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/09(月) 23:14:15.80 ID:nbLGVe6H0
《高木さんの部屋》
西片「ふわぁ…」
高木さん「ちょっと待ってね。準備してくるから」
西片「あっ、どうぞ…」
西片「…ソワソワする」
西片「いや、どうせ待ったってからかわれるだけだ…じっとしてよう…」
西片「…落ち着けるかぁ!!」
高木さん母「なーに大声出してるのかなー?」
西片「わああ!?」
高木さん母「ふふ、驚きすぎだよ」
高木さん母「はい、よかったら食べてね」
西片「ありがとうございます…」
西片「…?これって…」
西片(オレが食べたかったやつだ!)
高木さん母「西片くんが物欲しそうな顔してたからね。もらったものを返すようだけど、これは私からってことで」
西片「いいんですか!?やった!」
西片「ふわぁ…」
高木さん「ちょっと待ってね。準備してくるから」
西片「あっ、どうぞ…」
西片「…ソワソワする」
西片「いや、どうせ待ったってからかわれるだけだ…じっとしてよう…」
西片「…落ち着けるかぁ!!」
高木さん母「なーに大声出してるのかなー?」
西片「わああ!?」
高木さん母「ふふ、驚きすぎだよ」
高木さん母「はい、よかったら食べてね」
西片「ありがとうございます…」
西片「…?これって…」
西片(オレが食べたかったやつだ!)
高木さん母「西片くんが物欲しそうな顔してたからね。もらったものを返すようだけど、これは私からってことで」
西片「いいんですか!?やった!」
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/09(月) 23:21:45.31 ID:nbLGVe6H0
西片「おいしい!さすが、高いだけはあるなぁ!」モグモグ
高木さん母「ん…悪いけど、もう少しそこで時間つぶしててね」
西片「あむっ…はーい」
高木さん母「さて…手伝ってくるかなー」
西片「?」
高木さん母「ん…悪いけど、もう少しそこで時間つぶしててね」
西片「あむっ…はーい」
高木さん母「さて…手伝ってくるかなー」
西片「?」
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/09(月) 23:34:04.50 ID:nbLGVe6H0
《台所》
高木さん「…出来た」
高木さん母「ふんふん…いいんじゃない?後で持ってってあげなー。西片くん、待ってるよ」
高木さん「…」
高木さん母「片付けならしておくから、安心しなさい」
高木さん「…ありがと、お母さん」
高木さん母「! ふふ…どういたしまして」
高木さん「…出来た」
高木さん母「ふんふん…いいんじゃない?後で持ってってあげなー。西片くん、待ってるよ」
高木さん「…」
高木さん母「片付けならしておくから、安心しなさい」
高木さん「…ありがと、お母さん」
高木さん母「! ふふ…どういたしまして」
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/09(月) 23:46:57.24 ID:nbLGVe6H0
≪高木さんの部屋≫
西片「…やばい、食いすぎた」
西片「高木さんを待ってたら、オレ一人で出されたお菓子をほとんど…」
西片「誰のために持ってきたと思ってるんだよ…これじゃ、高木さんの分が…」
西片「くっ…こうなれば、全部食べて何もなかったことに…」
《コン コン》
高木さん「西片ー?」
西片「わっ、ちょっ…やあ、高木さん!!遅かったね!!待ちくたびれたなぁ!!」
高木さん「…なるほど」
高木さん「お菓子、食べちゃったんだ」
西片「!?」
西片「…やばい、食いすぎた」
西片「高木さんを待ってたら、オレ一人で出されたお菓子をほとんど…」
西片「誰のために持ってきたと思ってるんだよ…これじゃ、高木さんの分が…」
西片「くっ…こうなれば、全部食べて何もなかったことに…」
《コン コン》
高木さん「西片ー?」
西片「わっ、ちょっ…やあ、高木さん!!遅かったね!!待ちくたびれたなぁ!!」
高木さん「…なるほど」
高木さん「お菓子、食べちゃったんだ」
西片「!?」
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/09(月) 23:55:13.94 ID:nbLGVe6H0
高木さん「西片、私の分まで食べたの?」
高木さん「おいしかった?」
西片「その…」
高木さん「私も食べたかったなぁ…」
西片「あ、あるよ!ここに!残り一個だけど、食べなよ!」
高木さん「いや、私はもういらないから」
西片「ええ!?」
高木さん「それよりほら、時間なくなるから、遊ぼう?」
西片「あ、うん…」
高木さん「おいしかった?」
西片「その…」
高木さん「私も食べたかったなぁ…」
西片「あ、あるよ!ここに!残り一個だけど、食べなよ!」
高木さん「いや、私はもういらないから」
西片「ええ!?」
高木さん「それよりほら、時間なくなるから、遊ぼう?」
西片「あ、うん…」
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/10(火) 00:09:20.14 ID:JtEl/mZ70
高木さん「…なんだ~」
西片「へー…」
西片(遊ぶとはいっても、外で遊ぶわけでもテレビゲームをするわけでもなく、オレたちが学校で話すようなとりとめのない会話をするだけだった)
西片(好きな教科や先生はだれか、好きなスポーツは、好きなマンガは…等々。だらだら話していた割には、意外にも話は弾んだ)
高木さん「次は私の番ね」
西片「あははは、それはずるいよ高木さん!」
西片(オレはいつも通り、高木さんにたくさんからかわれたのであった)
西片(そして楽しかった時間は、あっという間に過ぎていった…)
西片「へー…」
西片(遊ぶとはいっても、外で遊ぶわけでもテレビゲームをするわけでもなく、オレたちが学校で話すようなとりとめのない会話をするだけだった)
西片(好きな教科や先生はだれか、好きなスポーツは、好きなマンガは…等々。だらだら話していた割には、意外にも話は弾んだ)
高木さん「次は私の番ね」
西片「あははは、それはずるいよ高木さん!」
西片(オレはいつも通り、高木さんにたくさんからかわれたのであった)
西片(そして楽しかった時間は、あっという間に過ぎていった…)
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/10(火) 00:39:21.58 ID:JtEl/mZ70
西片「じゃ、そろそろ帰るよ。りんごも持って帰らないといけないから」
高木さん「…待って」
西片「え?」
高木さん「西片。帰る前に、勝負しない?」
西片「勝負…?いいけど」
高木さん「私、最近料理を覚え始めたんだよね」
西片「あー、そんなこと言ってたね」
高木さん「じゃあ私がなんで料理を始めたのか、当ててみてよ」
西片「へ?料理を始めた理由ってこと?」
高木さん「…待って」
西片「え?」
高木さん「西片。帰る前に、勝負しない?」
西片「勝負…?いいけど」
高木さん「私、最近料理を覚え始めたんだよね」
西片「あー、そんなこと言ってたね」
高木さん「じゃあ私がなんで料理を始めたのか、当ててみてよ」
西片「へ?料理を始めた理由ってこと?」
23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/10(火) 00:48:05.61 ID:JtEl/mZ70
高木さん「そ。私が勝ったら西片の持ってるそのお菓子、もらうね」
西片「別に勝負しなくたっていいのに…」
高木さん「負けるの、こわいんだ」
西片「む…!」
高木さん「質問してもいいけど…時間制限あり、答えるチャンスは3回までね」
西片「はっはっは…いいだろう。その勝負、受けてたとうじゃないか!」
西片(楽勝だ…女子が料理を始める理由なんてそう多くない!すぐに見破って、高木さんをあっと言わせてやるぞ!)
西片「ふっ…いつでもいいよ?」
高木さん「なら…よーい、スタート!」
西片「別に勝負しなくたっていいのに…」
高木さん「負けるの、こわいんだ」
西片「む…!」
高木さん「質問してもいいけど…時間制限あり、答えるチャンスは3回までね」
西片「はっはっは…いいだろう。その勝負、受けてたとうじゃないか!」
西片(楽勝だ…女子が料理を始める理由なんてそう多くない!すぐに見破って、高木さんをあっと言わせてやるぞ!)
西片「ふっ…いつでもいいよ?」
高木さん「なら…よーい、スタート!」
27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/11(水) 22:46:40.32 ID:mueoPz7K0
西片(高木さん…今日の会話からオレはすでに!君から答えを得ているようなものなのさ!)
高木さん『そういえば来週、家庭科の授業があるよね』
西片『うっ…家庭科…』
高木さん『西片、不器用だから大変だねぇ。この前の時間も…ははは』
西片『やめてよ高木さん!…だいたい、家庭科が得意な男子のほうが少ないと思うけど…』
高木さん『そうかな?』
西片『そうだよ!』
高木さん『でも西片、次の家庭科なら名誉挽回のチャンスだよ?』
西片『…別にどうとも思ってないし…』
高木さん『もったいないなー。だって、次の授業はたしか…』
高木さん『そういえば来週、家庭科の授業があるよね』
西片『うっ…家庭科…』
高木さん『西片、不器用だから大変だねぇ。この前の時間も…ははは』
西片『やめてよ高木さん!…だいたい、家庭科が得意な男子のほうが少ないと思うけど…』
高木さん『そうかな?』
西片『そうだよ!』
高木さん『でも西片、次の家庭科なら名誉挽回のチャンスだよ?』
西片『…別にどうとも思ってないし…』
高木さん『もったいないなー。だって、次の授業はたしか…』
28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/11(水) 22:54:00.64 ID:mueoPz7K0
西片「ズバリ!高木さんが料理を始めた理由は…」
高木さん『たしか、調理実習だったから』
西片「家庭科の調理実習のためだ!」
西片(オレは料理の腕には、これっぽっちも自信はない…)
西片(そこでオレに料理で勝負を挑み、からかうつもりだったのだろうが…甘い!)
西片(確実にオレに勝てるというその油断から、オレへのヒントをポロリと口から出してしまったのさ!)
西片「高木さん…自分からボロを出すとはねぇ!」
西片(勝った…「ブブー」
西片「え?」
高木さん『たしか、調理実習だったから』
西片「家庭科の調理実習のためだ!」
西片(オレは料理の腕には、これっぽっちも自信はない…)
西片(そこでオレに料理で勝負を挑み、からかうつもりだったのだろうが…甘い!)
西片(確実にオレに勝てるというその油断から、オレへのヒントをポロリと口から出してしまったのさ!)
西片「高木さん…自分からボロを出すとはねぇ!」
西片(勝った…「ブブー」
西片「え?」
29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/11(水) 23:01:13.41 ID:mueoPz7K0
高木さん「ハズレ。西片、不正解」
西片「な、ウソだ!そんなはずは…」
高木さん「早く答えないと、時間なくなっちゃうよ?」
西片「ぐっ…」
高木さん「おやおやー?」
西片(高木さんめ…考えろオレ!何かある…何か…)
西片(…これだ!ひらめいたぞ!)
西片「ふっふっふっ…」
西片「ズバリ!高木さんが料理を始めた料理その二は…」
西片「な、ウソだ!そんなはずは…」
高木さん「早く答えないと、時間なくなっちゃうよ?」
西片「ぐっ…」
高木さん「おやおやー?」
西片(高木さんめ…考えろオレ!何かある…何か…)
西片(…これだ!ひらめいたぞ!)
西片「ふっふっふっ…」
西片「ズバリ!高木さんが料理を始めた料理その二は…」
30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/11(水) 23:07:12.05 ID:mueoPz7K0
西片「そう…目的は調理実習が終わった後」
西片「女子と!出来上がった料理を交換するためだろ!」
西片(高尾が言っていた…女子はどんなものでも交換したがる生き物だと!)
西片(…その言い方は失礼だな)
西片(だが!あの高尾が言ったのなら間違いない!高木さんも女子だ!ならばこの条件には当てはまるはず!)
西片「どうだ高木さん!当たってい「ブブー」
西片「うそーん!?」
西片「女子と!出来上がった料理を交換するためだろ!」
西片(高尾が言っていた…女子はどんなものでも交換したがる生き物だと!)
西片(…その言い方は失礼だな)
西片(だが!あの高尾が言ったのなら間違いない!高木さんも女子だ!ならばこの条件には当てはまるはず!)
西片「どうだ高木さん!当たってい「ブブー」
西片「うそーん!?」
31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/11(水) 23:19:28.37 ID:mueoPz7K0
高木さん「西片、さっきより離れて、もはやかすっすらないよ」
西片「なんだって…」
高木さん「チャンスは後一回…どうするの?西片」
西片「どうするって言われても…」
西片「高木さん、ひとつ聞いてもいい?」
高木さん「いいよ」
西片「高木さんは…料理、好きなの?」
高木さん「…好きって言ったら?」
西片「…」
高木さん「言わせようとしてるのバレバレだよ、西片」
西片「う…」
西片「なんだって…」
高木さん「チャンスは後一回…どうするの?西片」
西片「どうするって言われても…」
西片「高木さん、ひとつ聞いてもいい?」
高木さん「いいよ」
西片「高木さんは…料理、好きなの?」
高木さん「…好きって言ったら?」
西片「…」
高木さん「言わせようとしてるのバレバレだよ、西片」
西片「う…」
32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/11(水) 23:20:11.95 ID:mueoPz7K0
最初の高木さんのセリフ、もはやかすってすら~に脳内修正しておいてください
33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/11(水) 23:26:24.03 ID:mueoPz7K0
高木さん「そろそろ時間だよ、西片」
西片「え、もう!?」
高木さん「じゅー、きゅー…」
西片「早いってば!えっと…」
西片(思い浮かばない!しょうがない…一か八か、それっぽいのを…)
高木さん「ごー、よーん…」
西片「待った!」
高木さん「おっ?」
西片「ズバリ!高木さんが、料理を始めた理由その三は…」
西片「料理するのが楽しいから?」
高木さん「…」
西片「え、もう!?」
高木さん「じゅー、きゅー…」
西片「早いってば!えっと…」
西片(思い浮かばない!しょうがない…一か八か、それっぽいのを…)
高木さん「ごー、よーん…」
西片「待った!」
高木さん「おっ?」
西片「ズバリ!高木さんが、料理を始めた理由その三は…」
西片「料理するのが楽しいから?」
高木さん「…」
34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/11(水) 23:27:44.22 ID:mueoPz7K0
29のとこ
料理を始めた料理になってるじゃないか…理由だよ理由!料理が料理始めるってなんだよ!
焦りすぎだなぁ…
料理を始めた料理になってるじゃないか…理由だよ理由!料理が料理始めるってなんだよ!
焦りすぎだなぁ…
35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/11(水) 23:53:44.31 ID:mueoPz7K0
高木さん「うーん…」
西片「…当たってた?」
高木さん「ハズレってほどではないけど…」
高木さん「西片、答えがおおざっぱだね」
西片「それは…まあ、そうだね」
西片「いいよ、オレの負けで。はっきり言って、理由は全然分からなかったから。はい、これ」
高木さん「そっか。なら、遠慮なく…」
西片(負けてもお菓子あげるだけだし…というか、元々これは高木さんの家にあげるものであって…)
高木さん「…」
西片「食べないの?」
高木さん「ねえ、西片」
西片「?」
西片「…当たってた?」
高木さん「ハズレってほどではないけど…」
高木さん「西片、答えがおおざっぱだね」
西片「それは…まあ、そうだね」
西片「いいよ、オレの負けで。はっきり言って、理由は全然分からなかったから。はい、これ」
高木さん「そっか。なら、遠慮なく…」
西片(負けてもお菓子あげるだけだし…というか、元々これは高木さんの家にあげるものであって…)
高木さん「…」
西片「食べないの?」
高木さん「ねえ、西片」
西片「?」
36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/12(木) 01:16:13.60 ID:ov+iyB9x0
ーーーーーーー
ーーーーー
ーーー
西片「…おじゃましました」
高木さん母「あらら、もう帰るの?よければだけど、ごはん食べていかない?」
西片「あっ、遅くなると親に怒られるので…」
高木さん母「そう…」
西片「…じゃあ、これで」
高木さん母「えっ?」
高木さん「西片?りんご、忘れてるよ」
西片「へ?」
高木さん「あはは、何のためにここに来たの」
高木さん母「こーら、そんなこと言わないの」
ーーーーー
ーーー
西片「…おじゃましました」
高木さん母「あらら、もう帰るの?よければだけど、ごはん食べていかない?」
西片「あっ、遅くなると親に怒られるので…」
高木さん母「そう…」
西片「…じゃあ、これで」
高木さん母「えっ?」
高木さん「西片?りんご、忘れてるよ」
西片「へ?」
高木さん「あはは、何のためにここに来たの」
高木さん母「こーら、そんなこと言わないの」
38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/12(木) 09:15:28.72 ID:ov+iyB9x0
高木さん母「ダンボールごとは重いだろうから、一応、袋には入れておいたよ」
高木さん母「でも多すぎるかな…これぐらいにして。どうぞ。西片くん、持てる?」
西片「大丈夫です。も、持てます」
高木さん「無理しないほうがいいよ?」
西片「平気平気…」
高木さん「これより少しだけ、荷物が増えるから」
高木さん母「…くすっ」
西片「へっ?」
高木さん母「でも多すぎるかな…これぐらいにして。どうぞ。西片くん、持てる?」
西片「大丈夫です。も、持てます」
高木さん「無理しないほうがいいよ?」
西片「平気平気…」
高木さん「これより少しだけ、荷物が増えるから」
高木さん母「…くすっ」
西片「へっ?」
39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/12(木) 09:26:41.72 ID:ov+iyB9x0
高木さん母「おまたせー。ほら、どーぞ」
高木さん「ありがとう。西片、これあげる」
西片「え…?」
高木さん「こわがらなくても、変なものじゃないって」
西片「うん、いい匂いがする。それに、きれいにラッピングまでされてるけど…これをオレに?」
高木さん「お母さんにも手伝ってもらったけど…」
高木さん「それ、私が作ったんだよ」
西片「ほんとに!?すごい…」
高木さん母「ええっと…遊んでくれたお礼、でいいのかなー?」
高木さん「そんな感じかなー」
西片「お礼だなんて!オレ何もしてないのに…」
高木さん母「いいのいいの。細かいことは気にしない」
西片「はぁ…」
高木さん「ありがとう。西片、これあげる」
西片「え…?」
高木さん「こわがらなくても、変なものじゃないって」
西片「うん、いい匂いがする。それに、きれいにラッピングまでされてるけど…これをオレに?」
高木さん「お母さんにも手伝ってもらったけど…」
高木さん「それ、私が作ったんだよ」
西片「ほんとに!?すごい…」
高木さん母「ええっと…遊んでくれたお礼、でいいのかなー?」
高木さん「そんな感じかなー」
西片「お礼だなんて!オレ何もしてないのに…」
高木さん母「いいのいいの。細かいことは気にしない」
西片「はぁ…」
40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/12(木) 09:33:52.82 ID:ov+iyB9x0
高木さん「西片」
西片「何?高木さん」
高木さん「後で感想、聞かせてね?」
西片「感想って…」
高木さん「西片の口に合ったらいいけど…」
高木さん「おいしいって言ってくれたら、うれしいな」
西片「!!」
西片「ななっ!なっ……あっ…ああいやぁ…その…」
西片「おおお、おじゃましましたぁ!またね、高木さん!!」
高木さん母「あ、ちょっと…!」
高木さん母「…西片くんに何か言ったの?」
高木さん「べつにー?」
高木さん母「ふーん…ま、いいや」
高木さん母「…ちゃんと、渡せてよかったね」
高木さん「…うん」
西片「何?高木さん」
高木さん「後で感想、聞かせてね?」
西片「感想って…」
高木さん「西片の口に合ったらいいけど…」
高木さん「おいしいって言ってくれたら、うれしいな」
西片「!!」
西片「ななっ!なっ……あっ…ああいやぁ…その…」
西片「おおお、おじゃましましたぁ!またね、高木さん!!」
高木さん母「あ、ちょっと…!」
高木さん母「…西片くんに何か言ったの?」
高木さん「べつにー?」
高木さん母「ふーん…ま、いいや」
高木さん母「…ちゃんと、渡せてよかったね」
高木さん「…うん」
41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/12(木) 09:52:09.08 ID:ov+iyB9x0
《西片家》
西片「ただいま…」
西片母「おかえりなさい。どうだった?」
西片「どうだったって…いいじゃんそんなこと!ほら、りんご!」
西片母「なんだって焦ってるのよあんた…」
西片母「おお、立派なりんごだねえ…食べるのが楽しみだわ」
西片母「…あれ?それ、りんごじゃないみたいだけど…何?」
西片「気にしないでください…気にしないでください!」
西片母「変ね…風邪でももらった?顔真っ赤じゃない」
西片「いや…もらったのは…」
西片「って、なんでもない!オレ部屋にいるから、ごはんになったら呼んで!」
西片母「…?」
西片「ただいま…」
西片母「おかえりなさい。どうだった?」
西片「どうだったって…いいじゃんそんなこと!ほら、りんご!」
西片母「なんだって焦ってるのよあんた…」
西片母「おお、立派なりんごだねえ…食べるのが楽しみだわ」
西片母「…あれ?それ、りんごじゃないみたいだけど…何?」
西片「気にしないでください…気にしないでください!」
西片母「変ね…風邪でももらった?顔真っ赤じゃない」
西片「いや…もらったのは…」
西片「って、なんでもない!オレ部屋にいるから、ごはんになったら呼んで!」
西片母「…?」
42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/12(木) 10:01:22.15 ID:ov+iyB9x0
《西片の部屋》
西片「ぐぅ…また、高木さんにからかわれた!」
西片「なんだか、二倍疲れた気分だ…」
西片「そういえば高木さん、いったい何を作ったんだ?開けてみよっと」
西片「!」
西片「これは…アップルパイだ…」
西片「そうか、りんごが余ったから…減らすつもりで作ったんだろうな…」
西片「…ふっ、悲しくない、悲しくないよ。分かってたことじゃないか。むしろ食べてあげないと損ってもんさ…」
西片「いただきます」
西片「ぐぅ…また、高木さんにからかわれた!」
西片「なんだか、二倍疲れた気分だ…」
西片「そういえば高木さん、いったい何を作ったんだ?開けてみよっと」
西片「!」
西片「これは…アップルパイだ…」
西片「そうか、りんごが余ったから…減らすつもりで作ったんだろうな…」
西片「…ふっ、悲しくない、悲しくないよ。分かってたことじゃないか。むしろ食べてあげないと損ってもんさ…」
西片「いただきます」
43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/12(木) 10:05:47.36 ID:ov+iyB9x0
西片「…む、おいしい!お店のやつみたいだ!」
西片「手伝ってもらったらしいけど、ほとんど高木さんが作ってたのかな」
西片「だとしたら高木さん、料理うまいなあ…」
西片「後でお礼を…」
高木さん『感想、聞かせてね』
西片「ぐ…!」
西片「高木さんが、あんなこと言わなければ…オレも素直に言えるというのに…」
西片「高木さんめーーー!」
西片「手伝ってもらったらしいけど、ほとんど高木さんが作ってたのかな」
西片「だとしたら高木さん、料理うまいなあ…」
西片「後でお礼を…」
高木さん『感想、聞かせてね』
西片「ぐ…!」
西片「高木さんが、あんなこと言わなければ…オレも素直に言えるというのに…」
西片「高木さんめーーー!」
44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/12(木) 10:17:15.50 ID:ov+iyB9x0
ーーー
ーーーーー
ーーーーーーー
高木さん『ねえ、西片』
西片『?』
高木さん『私が料理を始めた理由、教えてあげよっか』
西片『なんで?オレ、勝負には負けたじゃんか』
高木さん『いいから。私が勝手にしゃべるだけ』
西片『ズルにはならない?』
高木さん『ならないよ』
西片『なら…』
高木さん『さて、たしかに西片の言ってる料理が楽しいからってのは間違いではありません』
高木さん『でも、一番の理由はね…』
ーーーーー
ーーーーーーー
高木さん『ねえ、西片』
西片『?』
高木さん『私が料理を始めた理由、教えてあげよっか』
西片『なんで?オレ、勝負には負けたじゃんか』
高木さん『いいから。私が勝手にしゃべるだけ』
西片『ズルにはならない?』
高木さん『ならないよ』
西片『なら…』
高木さん『さて、たしかに西片の言ってる料理が楽しいからってのは間違いではありません』
高木さん『でも、一番の理由はね…』
45: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/12(木) 10:18:57.53 ID:ov+iyB9x0
高木さん『好きな人に、おいしいって言ってもらうためだよ』
46: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/12(木) 10:27:13.09 ID:ov+iyB9x0
西片『……そ、そうなのかー…』
高木さん『でも、西片の答えもハズレじゃないって言ったのはほんとだよ?』
高木さん『私の料理をおいしいって言ってくれた人の顔を考えながら作るの、楽しいもん』
西片『ふ、ふーん……』
高木さん『西片はどう思う?』
西片『え……』
高木さん『私の、料理始めた理由』
西片『いいんじゃ…ないかな…』
高木さん『…そっか』
西片『……』
高木さん『顔、赤いよ?』
西片『暑いの!!』
高木さん『でも、西片の答えもハズレじゃないって言ったのはほんとだよ?』
高木さん『私の料理をおいしいって言ってくれた人の顔を考えながら作るの、楽しいもん』
西片『ふ、ふーん……』
高木さん『西片はどう思う?』
西片『え……』
高木さん『私の、料理始めた理由』
西片『いいんじゃ…ないかな…』
高木さん『…そっか』
西片『……』
高木さん『顔、赤いよ?』
西片『暑いの!!』
47: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/12(木) 10:31:15.01 ID:ov+iyB9x0
西片「ここで素直においしいと答えるのは…」
西片「またからかわれる気が…」
西片「でも、オレに作ってくれたんだし…」
西片「…口で言うのは無理だ。せめてメールで…」
(You've Got Mail)
西片「はっ!?」
西片「ウソだろ…高木さんからだ…」
西片「またからかわれる気が…」
西片「でも、オレに作ってくれたんだし…」
西片「…口で言うのは無理だ。せめてメールで…」
(You've Got Mail)
西片「はっ!?」
西片「ウソだろ…高木さんからだ…」
48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/12(木) 10:36:45.22 ID:ov+iyB9x0
高木さん[もう食べたころかな?どう?おいしかった?]
西片「読まれてる…これはもうしかたがない」
[おいしかったよ。ありがとう]西片
高木さん[そっか]
西片「…おいしいって言うだけなのに…」
西片「恥ずかしい…オレが意識しすぎなんだけど…頼む、終わってくれ!!」
高木さん[あのお菓子と、どっちがおいしかった ?]
西片「勘弁してよぉ!!」
西片「読まれてる…これはもうしかたがない」
[おいしかったよ。ありがとう]西片
高木さん[そっか]
西片「…おいしいって言うだけなのに…」
西片「恥ずかしい…オレが意識しすぎなんだけど…頼む、終わってくれ!!」
高木さん[あのお菓子と、どっちがおいしかった ?]
西片「勘弁してよぉ!!」
49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/12(木) 10:41:46.47 ID:ov+iyB9x0
終わり。
オチが弱いかな?
なんでりんごかだって?…俺に質問する(ry
最初はお返しというサブタイだったんだけど、本編にあったような気もしたので、変えました。
まったり書こうにも、存外忙しかったからか誤字脱字が多くなってしまって申し訳ない。
アニメも終わりロスも抜け、みんな高木さんを忘れているだろうが…
高木さんss増えろ…増えろ…
オチが弱いかな?
なんでりんごかだって?…俺に質問する(ry
最初はお返しというサブタイだったんだけど、本編にあったような気もしたので、変えました。
まったり書こうにも、存外忙しかったからか誤字脱字が多くなってしまって申し訳ない。
アニメも終わりロスも抜け、みんな高木さんを忘れているだろうが…
高木さんss増えろ…増えろ…
52: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/12(木) 23:25:20.78 ID:6y36MRJL0
最高!!!!!!!!!!
53: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/13(金) 00:01:10.10 ID:Oba11d6ho
今回もかわいかった
引用元: 【からかい上手の高木さん】「りんご」
【からかい上手の高木さん】「テレビ」
2018-04-26
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/27(火) 16:59:00.90 ID:tDdjLjH80
《学校》
木村「西片がテレビに出る!?」
高尾「本当かよ!」
西片「ふっ…まあね!」
そう…このオレ、西片は、昨日街を散歩していたらテレビの人にインタビューをされてしまったのさ!
正直緊張してしまって何を話したのか忘れたけど…
インタビューされた後にテレビの人もこれ、使うかもね。と言っていたんだ!間違いない!
オレはついに、テレビデビューするんだ!
西片「はははは、はははははは!」
高木さん「…」
※作者は小豆島エアプなので、んなわけねぇだろ!って流れもあるかもしれません。ご了承ください。
木村「西片がテレビに出る!?」
高尾「本当かよ!」
西片「ふっ…まあね!」
そう…このオレ、西片は、昨日街を散歩していたらテレビの人にインタビューをされてしまったのさ!
正直緊張してしまって何を話したのか忘れたけど…
インタビューされた後にテレビの人もこれ、使うかもね。と言っていたんだ!間違いない!
オレはついに、テレビデビューするんだ!
西片「はははは、はははははは!」
高木さん「…」
※作者は小豆島エアプなので、んなわけねぇだろ!って流れもあるかもしれません。ご了承ください。
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/27(火) 17:18:44.76 ID:tDdjLjH80
今日の学校は、オレがテレビに出る話題で持ちきりだった。
「えー!?テレビー!?」
「いいなー!私もテレビに映ってみたいなー!」
西片「ふ、ふふふ…」
みんながオレを羨ましがっている。そうだろうそうだろう、オレはもう立派な有名人だ。
西片「あ、中井くん」
中井くん「おー、西片。テレビに出るんだって?すごいなー。な、真野」
真野さん「そうだね…」
西片「あ、ありがとう…」
中井くんはともかく、真野さんの目が怖かった…
どこかの教育番組であったぞ、あれは獲物を横取りされないための威嚇だな…
真野さん「ね、ねえ中井くん!」
中井くん「お? はいはい、じゃあなー、西片」
西片「うん…」
真野さんが中井くんの袖を…やるな、真野さん。
…ちょっと羨まし…くないぞ!オレにはまだ、とっておきの楽しみが残っている!
高木さんめ…見てろよ!
「えー!?テレビー!?」
「いいなー!私もテレビに映ってみたいなー!」
西片「ふ、ふふふ…」
みんながオレを羨ましがっている。そうだろうそうだろう、オレはもう立派な有名人だ。
西片「あ、中井くん」
中井くん「おー、西片。テレビに出るんだって?すごいなー。な、真野」
真野さん「そうだね…」
西片「あ、ありがとう…」
中井くんはともかく、真野さんの目が怖かった…
どこかの教育番組であったぞ、あれは獲物を横取りされないための威嚇だな…
真野さん「ね、ねえ中井くん!」
中井くん「お? はいはい、じゃあなー、西片」
西片「うん…」
真野さんが中井くんの袖を…やるな、真野さん。
…ちょっと羨まし…くないぞ!オレにはまだ、とっておきの楽しみが残っている!
高木さんめ…見てろよ!
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/27(火) 17:26:20.02 ID:tDdjLjH80
西片「たーかーぎーさん!」
高木さん「ん?どうしたの?」
西片「ふふ、うわさはもう聞いてると思うんだけど…」
西片「実はオレ!テレビに出るんだよね!」
高木さん「…」
どうだ高木さん!テレビ出演なんて羨ましいだろう!
高木さん『えっ!?西片がテレビに!?』
西片『すごいだろう!高木さん、負けを認めるかい?』
高木さん『ま、負けました…』
西片『はっはっはっは!やったー!勝ったぞー!』
高木さん『ぐぬぬ…』
高木さん「…みたいなことにはならないけどね」
西片「ええ!?」
また心を読まれた…
高木さん「ん?どうしたの?」
西片「ふふ、うわさはもう聞いてると思うんだけど…」
西片「実はオレ!テレビに出るんだよね!」
高木さん「…」
どうだ高木さん!テレビ出演なんて羨ましいだろう!
高木さん『えっ!?西片がテレビに!?』
西片『すごいだろう!高木さん、負けを認めるかい?』
高木さん『ま、負けました…』
西片『はっはっはっは!やったー!勝ったぞー!』
高木さん『ぐぬぬ…』
高木さん「…みたいなことにはならないけどね」
西片「ええ!?」
また心を読まれた…
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/27(火) 17:35:53.39 ID:tDdjLjH80
高木さん「それで?西片はいつテレビに出るの?」
西片「え?えっと、確か今日の…」
ぐっ…高木さん…ちっとも悔しそうにしないな。
西片「た、高木さん…」
高木さん「なに?」
西片「う、羨ましいだろ!テレビに出られるなんて!」
高木さん「いやー、それほどでも?」
西片「え、なんで!?」
高木さん「だって、テレビに出ても西片の顔なんていつも見てるし…」
西片「なっ!!」
ひどいよ高木さん…いっつもからかってるからって、オレの顔が見飽きたっていうのか…
西片「あ、あはは…そう…」
高木さん「…それに」
西片「え?えっと、確か今日の…」
ぐっ…高木さん…ちっとも悔しそうにしないな。
西片「た、高木さん…」
高木さん「なに?」
西片「う、羨ましいだろ!テレビに出られるなんて!」
高木さん「いやー、それほどでも?」
西片「え、なんで!?」
高木さん「だって、テレビに出ても西片の顔なんていつも見てるし…」
西片「なっ!!」
ひどいよ高木さん…いっつもからかってるからって、オレの顔が見飽きたっていうのか…
西片「あ、あはは…そう…」
高木さん「…それに」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/27(火) 17:44:48.65 ID:tDdjLjH80
高木さん「私はテレビじゃ見られない西片のこと、いっぱい知ってるから」
西片「へ?」
高木さん「こうやって私と見つめ合ってる時の、西片の顔もね」
西片「…はっ!?」
高木さん「あ、その照れたらすぐに顔真っ赤なところも」
西片「う…や、やめてよ、高木さん…」
高木さん「んーん、やめない」
西片「ぐぬぬ…」
高木さん「あれー?耳まで真っ赤だねー」
おかしいぞ…高木さんに自慢するはずなのに、いつのまにかからかわれてるじゃないか!
西片「高木さんめ…!」
高木さん「あははは、あははははは!」
西片「へ?」
高木さん「こうやって私と見つめ合ってる時の、西片の顔もね」
西片「…はっ!?」
高木さん「あ、その照れたらすぐに顔真っ赤なところも」
西片「う…や、やめてよ、高木さん…」
高木さん「んーん、やめない」
西片「ぐぬぬ…」
高木さん「あれー?耳まで真っ赤だねー」
おかしいぞ…高木さんに自慢するはずなのに、いつのまにかからかわれてるじゃないか!
西片「高木さんめ…!」
高木さん「あははは、あははははは!」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/27(火) 17:53:56.85 ID:tDdjLjH80
西片「と、とにかく、テレビ、絶対見てよね!じゃあね!」
高木さん「一緒に帰らないの?」
西片「今日は忙しいの!」
万が一のことがある、お母さんが録画してくれてるかチェックしないと…
西片「バイバーイ!」
オレは昼で学校が終わった小学生のように、全力で家まて走って帰った。
高木さん「帰るの早いなぁ」
高木さん「…西片、さっきの気づかなかったのかな…」
高木さん「さーて、私も帰ろっと」
高木さん「一緒に帰らないの?」
西片「今日は忙しいの!」
万が一のことがある、お母さんが録画してくれてるかチェックしないと…
西片「バイバーイ!」
オレは昼で学校が終わった小学生のように、全力で家まて走って帰った。
高木さん「帰るの早いなぁ」
高木さん「…西片、さっきの気づかなかったのかな…」
高木さん「さーて、私も帰ろっと」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/27(火) 18:01:22.79 ID:tDdjLjH80
西片「ただいまー!お母さん、テレビは!?」
西片母「あー…もうすぐじゃない?」
西片「ほんと!?」
西片母「こらこら。楽しみなのは分かるけど、帰ったらまず手を洗う!」
西片「はーい!」
西片母「やけに返事いいわね…」
西片母(…あまり期待して見ないほうがいい気がしてきた…あの子の性格的に、使われない可能性だって十二分にあるし)
西片「準備完了!」
西片母「早いな!」
西片「だってさー!テレビだよテレビ!?」
西片母「うん、まあ…そうね、テレビだもんね」
西片母(なんだろう、この嫌な予感は…)
西片「いよいよだ、ドキドキするなぁ…!」
西片母「…」
西片母「あー…もうすぐじゃない?」
西片「ほんと!?」
西片母「こらこら。楽しみなのは分かるけど、帰ったらまず手を洗う!」
西片「はーい!」
西片母「やけに返事いいわね…」
西片母(…あまり期待して見ないほうがいい気がしてきた…あの子の性格的に、使われない可能性だって十二分にあるし)
西片「準備完了!」
西片母「早いな!」
西片「だってさー!テレビだよテレビ!?」
西片母「うん、まあ…そうね、テレビだもんね」
西片母(なんだろう、この嫌な予感は…)
西片「いよいよだ、ドキドキするなぁ…!」
西片母「…」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/27(火) 18:11:39.05 ID:tDdjLjH80
≪では、次のコーナー…≫
西片「この次ぐらいかな…」
西片母「…ええい、ままよ!」ピッ
≪一回裏、巨人の攻撃は…≫
西片「お母さん!?どうしてチャンネル変えたの!?」
西片母「許して、あなたのためなの!」
西片「なに言ってんの!?リモコン貸して、もう始まっちゃうだろ!!」ピッ
≪ご当地◯◯~!今日の舞台は、小豆島でーす!≫
西片「ふー、間に合った…」
西片母「ああ…」
西片「この次ぐらいかな…」
西片母「…ええい、ままよ!」ピッ
≪一回裏、巨人の攻撃は…≫
西片「お母さん!?どうしてチャンネル変えたの!?」
西片母「許して、あなたのためなの!」
西片「なに言ってんの!?リモコン貸して、もう始まっちゃうだろ!!」ピッ
≪ご当地◯◯~!今日の舞台は、小豆島でーす!≫
西片「ふー、間に合った…」
西片母「ああ…」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/27(火) 18:20:17.62 ID:tDdjLjH80
危なかったじゃないか、お母さんめ。このままオレが見れなかったらどうするつもりなんだ。
西片母(阻止されてしまった…どうしよう、あの子の純粋な気持ちが…)
西片母「あんた、覚悟しときなさいよ」
西片「!?」
西片母「はぁ…」
西片「なにさ…ため息なんかついちゃって」
西片母「…いや、余計なお世話だった。片付けしてるからテレビ見てなさい。そうだ、番組はちゃんと録画してあるから、安心しなさい」
西片「分かったー」
西片母「…ありがとうございますでしょ?」
西片「はい、ありがとうございました!」
西片母「よしよし」
西片「ったく…」
西片母(阻止されてしまった…どうしよう、あの子の純粋な気持ちが…)
西片母「あんた、覚悟しときなさいよ」
西片「!?」
西片母「はぁ…」
西片「なにさ…ため息なんかついちゃって」
西片母「…いや、余計なお世話だった。片付けしてるからテレビ見てなさい。そうだ、番組はちゃんと録画してあるから、安心しなさい」
西片「分かったー」
西片母「…ありがとうございますでしょ?」
西片「はい、ありがとうございました!」
西片母「よしよし」
西片「ったく…」
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/27(火) 18:35:37.51 ID:tDdjLjH80
≪次に紹介する観光地は、カップルに大人気のエンジェルロード!≫
西片「む…まだか」
≪…というわけで、住民からも愛されているスポットとのことでした~≫
西片「…あれ、まさか」
西片「このまま番組終わっちゃうんじゃ…」
西片「そ、そんなことはないよね!だって、テレビの人が使ってくれるって…」
西片「…」
≪CMの後も、まだまだ続くよ!≫
西片「まだまだって後5分しかないし…エンディング流れておしまいか…」
西片「…はぁ」
西片「む…まだか」
≪…というわけで、住民からも愛されているスポットとのことでした~≫
西片「…あれ、まさか」
西片「このまま番組終わっちゃうんじゃ…」
西片「そ、そんなことはないよね!だって、テレビの人が使ってくれるって…」
西片「…」
≪CMの後も、まだまだ続くよ!≫
西片「まだまだって後5分しかないし…エンディング流れておしまいか…」
西片「…はぁ」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/27(火) 18:44:29.72 ID:tDdjLjH80
西片「ああ…そうか、あれが建前ってやつなんだ。バカだなあ、一人で舞い上がっちゃって…」
西片「テレビに出るって、みんなにも言っちゃったな…恥ずかしい」
特に何も起こらずに、気づけばダイジェストした風景と共に、エンディングが流れていた。
うまく内容がまとめられていた映像を放心状態で眺めていたオレだったが…
≪協力してくれた小豆島のみんな、ありがとう!≫
西片「えっ!?」
西片「テレビに出るって、みんなにも言っちゃったな…恥ずかしい」
特に何も起こらずに、気づけばダイジェストした風景と共に、エンディングが流れていた。
うまく内容がまとめられていた映像を放心状態で眺めていたオレだったが…
≪協力してくれた小豆島のみんな、ありがとう!≫
西片「えっ!?」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/27(火) 18:55:04.00 ID:tDdjLjH80
そこには短くカットされてはいたけど、オレがインタビューを受けている姿が映っていた。
〔西片くん、ありがとう!〕
西片「これ…オレだよな…」
≪以上ご当地◯◯でした!来週もお楽しみに~!≫
いい意味で期待を裏切られたオレは、無性に嬉しくなった。
西片「は…ははは!やった!やったー!!」
西片母「なんだ、あんた映ってたんだ。よかったね」
西片「うん!これでオレも、テレビデビュー!」
西片母「うんうん…」
西片「あいつら見たかな!?電話して聞いてみよー!」
西片母「ごはんが先!」
西片「ちぇっ…」
西片「いいや。明日も学校があるし、学校で話そうっと」
西片「高木さんをぎゃふんと言わせてやる…」
〔西片くん、ありがとう!〕
西片「これ…オレだよな…」
≪以上ご当地◯◯でした!来週もお楽しみに~!≫
いい意味で期待を裏切られたオレは、無性に嬉しくなった。
西片「は…ははは!やった!やったー!!」
西片母「なんだ、あんた映ってたんだ。よかったね」
西片「うん!これでオレも、テレビデビュー!」
西片母「うんうん…」
西片「あいつら見たかな!?電話して聞いてみよー!」
西片母「ごはんが先!」
西片「ちぇっ…」
西片「いいや。明日も学校があるし、学校で話そうっと」
西片「高木さんをぎゃふんと言わせてやる…」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/27(火) 19:03:53.84 ID:tDdjLjH80
《次の日》
高尾「お前、出てなかったな」
中井くん「ありゃー…悪い、テレビ点けてたんだが全然気づかなかった」
木村「そんなことお前言ったか?」
「え?テレビ?」「いいよねー、テレビ」
西片「…」
西片「くそぉ!!誰も気づかなかったのか!!」
あの番組を見てたかどうかの話じゃない!テレビに出てたことすら忘れられてる!!みんな、あんなに羨ましがってたのに…!!
西片「くぅぅ…あれだけじゃ、自慢するにも格好がつかないし…」
西片「悔しい!!テレビに出れたのに!オレが悔しい!!」
…いや待て、まだ希望はあった!!
高木さん「おはよ、西片」
西片「高木さん!!」
高尾「お前、出てなかったな」
中井くん「ありゃー…悪い、テレビ点けてたんだが全然気づかなかった」
木村「そんなことお前言ったか?」
「え?テレビ?」「いいよねー、テレビ」
西片「…」
西片「くそぉ!!誰も気づかなかったのか!!」
あの番組を見てたかどうかの話じゃない!テレビに出てたことすら忘れられてる!!みんな、あんなに羨ましがってたのに…!!
西片「くぅぅ…あれだけじゃ、自慢するにも格好がつかないし…」
西片「悔しい!!テレビに出れたのに!オレが悔しい!!」
…いや待て、まだ希望はあった!!
高木さん「おはよ、西片」
西片「高木さん!!」
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/27(火) 19:16:36.53 ID:tDdjLjH80
西片「高木さん、昨日のオレが出てた番組…」
高木さん「ごめん、見るの忘れてた」
西片「はうっ!!」
高木さん「…ぷくく。ウソウソ、見たよ」
西片「ほんとに!?」
高木さん「西片、すっごい緊張してたね」
西片「緊張は…してなかったよぉ?」
高木さん「ふーん? 目も泳いでたし…なら、へんなこと考えてたりして」
西片「考えてない!」
高木さん「そうなの?」
西片「そうなの!」
高木さん「ごめん、見るの忘れてた」
西片「はうっ!!」
高木さん「…ぷくく。ウソウソ、見たよ」
西片「ほんとに!?」
高木さん「西片、すっごい緊張してたね」
西片「緊張は…してなかったよぉ?」
高木さん「ふーん? 目も泳いでたし…なら、へんなこと考えてたりして」
西片「考えてない!」
高木さん「そうなの?」
西片「そうなの!」
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/27(火) 19:23:55.18 ID:tDdjLjH80
西片「でも、オレがテレビに出たこと知らない人のほうが多くて…おかげでごまかす必要はなくなったけど」
高木さん「ごまかすって、何を?」
西片「何をって…その…」
高木さん「天狗になって、みんなに自慢したこと?」
西片「テング?テングって、あの天狗?」
高木さん「そ、天狗」
西片「天狗って…ひどくない?その例え」
高木さん「だって今の西片…」
高木さん「天狗みたいに、鼻まで真っ赤だもん!」
西片「ええっ!?」
高木さん「ごまかすって、何を?」
西片「何をって…その…」
高木さん「天狗になって、みんなに自慢したこと?」
西片「テング?テングって、あの天狗?」
高木さん「そ、天狗」
西片「天狗って…ひどくない?その例え」
高木さん「だって今の西片…」
高木さん「天狗みたいに、鼻まで真っ赤だもん!」
西片「ええっ!?」
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/27(火) 19:29:01.71 ID:tDdjLjH80
高木さん「あ、鼻も伸びてるかも!」
西片「ウソ!?」
思わず鼻を触る。視線を戻すと、高木さんがニヤニヤしながらこっちを見ている。
高木さん「うん、ウソ」
西片「高木さんめ…」
また今日もからかわれた。
高木さんに勝てる日は、やってくるのだろうか…
高木さん「あはははは!顔真っ赤っ赤!」
西片「笑わないでぇ!」
西片「ウソ!?」
思わず鼻を触る。視線を戻すと、高木さんがニヤニヤしながらこっちを見ている。
高木さん「うん、ウソ」
西片「高木さんめ…」
また今日もからかわれた。
高木さんに勝てる日は、やってくるのだろうか…
高木さん「あはははは!顔真っ赤っ赤!」
西片「笑わないでぇ!」
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/27(火) 19:42:58.84 ID:tDdjLjH80
おまけ
《高木さん家》
≪西片くんから見た、この島の魅力を教えてください!≫
西片『ふぇ!?え、えっと…』
高木さん「…ふふ、あわてて言葉につまってる。緊張しすぎだよ、西片」
「…またこれ見てたの?」
高木さん「…お母さん」
高木母「何回も同じところ見て、飽きないの?」
高木さん「むー…いいでしょ、別に」
高木母「いいよ、全然」
西片『こここ、この島は…自然が…その、すごくて!駄菓子屋もあって…それは違うか』
高木母(へぇ…この子が西片くんかぁ…)
高木母(性格良さそうだし…かわいいし。この子が好きになる気持ちも分かるなぁ)
高木さん「あはは、西片、また同じこと言ってる」
高木母「…ふふっ」
高木母(良かったね、いい子が見つかって)
西片『えー、えっとー、ですね…』
高木さん「♪♪♪」
《高木さん家》
≪西片くんから見た、この島の魅力を教えてください!≫
西片『ふぇ!?え、えっと…』
高木さん「…ふふ、あわてて言葉につまってる。緊張しすぎだよ、西片」
「…またこれ見てたの?」
高木さん「…お母さん」
高木母「何回も同じところ見て、飽きないの?」
高木さん「むー…いいでしょ、別に」
高木母「いいよ、全然」
西片『こここ、この島は…自然が…その、すごくて!駄菓子屋もあって…それは違うか』
高木母(へぇ…この子が西片くんかぁ…)
高木母(性格良さそうだし…かわいいし。この子が好きになる気持ちも分かるなぁ)
高木さん「あはは、西片、また同じこと言ってる」
高木母「…ふふっ」
高木母(良かったね、いい子が見つかって)
西片『えー、えっとー、ですね…』
高木さん「♪♪♪」
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/27(火) 19:49:22.87 ID:tDdjLjH80
終わり。
最終回のアニオリの高木さんの足バタバタがかわいすぎて…普段あれだけからかってるのに、反撃には弱い高木さん大好きよ!
【からかい上手の高木さん】「引っ越し」
↑
アニオリによって、自分の過去に書いたハンカチの流れが黒歴史に…
でも、6話でそのままだったハンカチが、ばっちり補完されてたので良かったです。
おまけは蛇足かもしれないけど、家ではデレるのを隠せない高木さんってのを想像しただけでもう…たまらねぇぜ。
二期が待ち遠しいぜ…
最終回のアニオリの高木さんの足バタバタがかわいすぎて…普段あれだけからかってるのに、反撃には弱い高木さん大好きよ!
【からかい上手の高木さん】「引っ越し」
↑
アニオリによって、自分の過去に書いたハンカチの流れが黒歴史に…
でも、6話でそのままだったハンカチが、ばっちり補完されてたので良かったです。
おまけは蛇足かもしれないけど、家ではデレるのを隠せない高木さんってのを想像しただけでもう…たまらねぇぜ。
二期が待ち遠しいぜ…
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/27(火) 19:50:10.77 ID:tDdjLjH80
高木さんss増えろ…増えろ…
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/23(月) 23:47:41.09 ID:Z7ZZo06UO
楽しく読ませて頂きました。
ありがとうございました!
ありがとうございました!
引用元: 【からかい上手の高木さん】「テレビ」
【からかい上手の高木さん】「引っ越し」
2018-04-26
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/23(金) 22:29:06.41 ID:8YdDaY8n0
高木さん「あははは、私の勝ち。西片よわいなぁ」
西片「くぅ~!高木さんめぇ…!」
高木さん「さーて、罰ゲーム、何にしよっかなぁ…」
西片「うう…」
いつもの帰り道。
隣の席の高木さんと、気づいた頃には当然のようにいっしょに帰るようになった俺。
高木さんは俺と歩幅を合わせるために自転車を押して、俺はそんな高木さんに一日中からかわれて。
ああ、今日は何回腕立て伏せするのだろう。次こそ、いや明日こそは高木さんをからかってやろうとまた作戦を考えて。
高木さん「あ、そうだ。手伝ってほしいことがあったんだ。ちょっときついかもだけど、平気?」
西片「わからないけど、俺にできる範囲で」
高木さん「西片なら大丈夫だと思うけど、どうだろうね」
西片「何させるつもりなの…?」
そんな日常が、このままずっと続くのだと俺は疑いもしなかった。
高木さん「私、もうすぐ引っ越しするから」
西片「……え……?」
そう、信じていたんだ。
西片「くぅ~!高木さんめぇ…!」
高木さん「さーて、罰ゲーム、何にしよっかなぁ…」
西片「うう…」
いつもの帰り道。
隣の席の高木さんと、気づいた頃には当然のようにいっしょに帰るようになった俺。
高木さんは俺と歩幅を合わせるために自転車を押して、俺はそんな高木さんに一日中からかわれて。
ああ、今日は何回腕立て伏せするのだろう。次こそ、いや明日こそは高木さんをからかってやろうとまた作戦を考えて。
高木さん「あ、そうだ。手伝ってほしいことがあったんだ。ちょっときついかもだけど、平気?」
西片「わからないけど、俺にできる範囲で」
高木さん「西片なら大丈夫だと思うけど、どうだろうね」
西片「何させるつもりなの…?」
そんな日常が、このままずっと続くのだと俺は疑いもしなかった。
高木さん「私、もうすぐ引っ越しするから」
西片「……え……?」
そう、信じていたんだ。
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/23(金) 22:39:08.48 ID:8YdDaY8n0
ひっこし…ヒッコシ…引っ越し…って、言ったよな
引っ越し…高木さんが?
引っ越すって、それって…
高木さん「…片、西片?」ズイッ
西片「うわっ!?」
高木さん「どうしたの?ぼーっとしちゃって」
西片「うぇ!?あ、いや…」
高木さん「へんなこと考えてたの?」
西片「考えてないよ!!」
高木さん「そ。ほら、帰ろ」カラカラ
西片「あ、うん…」
間違いない、いつもの高木さんだ。
…なんだよ、動揺してるのは俺だけなの?
引っ越すって…
高木さんと、もう会えなくなるかもしれないんじゃないの?
引っ越し…高木さんが?
引っ越すって、それって…
高木さん「…片、西片?」ズイッ
西片「うわっ!?」
高木さん「どうしたの?ぼーっとしちゃって」
西片「うぇ!?あ、いや…」
高木さん「へんなこと考えてたの?」
西片「考えてないよ!!」
高木さん「そ。ほら、帰ろ」カラカラ
西片「あ、うん…」
間違いない、いつもの高木さんだ。
…なんだよ、動揺してるのは俺だけなの?
引っ越すって…
高木さんと、もう会えなくなるかもしれないんじゃないの?
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/23(金) 22:49:12.57 ID:8YdDaY8n0
西片「あの、さ。高木さん」
高木さん「ん?」
西片「さっきの、引っ越しって…」
高木さん「うん、西片に荷物の片付けとか手伝ってほしくてさ」
西片「…それ、俺がやっていいのかい?」
高木さん「西片が、いやらしいことしないならね」
西片「しないよ!」
高木さん「ならオッケー。いつ手伝ってもらうかは学校で会うときか、携帯で連絡するから」
高木さん「あ、西片には学校で毎日会うか」
西片「う、それは…そうだけど…」
高木さん「じゃ、私こっちだから。また明日」
西片「あ、ちょっ…」
色々聞こうと高木さんを引き留めようとした時には、彼女は遠くに行ってしまっていた。
西片「ああ…」
どうしよう、俺。
高木さん「ん?」
西片「さっきの、引っ越しって…」
高木さん「うん、西片に荷物の片付けとか手伝ってほしくてさ」
西片「…それ、俺がやっていいのかい?」
高木さん「西片が、いやらしいことしないならね」
西片「しないよ!」
高木さん「ならオッケー。いつ手伝ってもらうかは学校で会うときか、携帯で連絡するから」
高木さん「あ、西片には学校で毎日会うか」
西片「う、それは…そうだけど…」
高木さん「じゃ、私こっちだから。また明日」
西片「あ、ちょっ…」
色々聞こうと高木さんを引き留めようとした時には、彼女は遠くに行ってしまっていた。
西片「ああ…」
どうしよう、俺。
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/23(金) 22:53:15.10 ID:8YdDaY8n0
西片「…ごちそうさま」カチャ
西片母「もう食べ終わったの?」
西片「うん…ちょっとお腹の調子が悪くて」
西片母「大丈夫?気分悪くない?」
西片「平気。でも、今日はもう寝るよ。おやすみ」
西片母「そう…おやすみ」
西片「…」
西片母「もう食べ終わったの?」
西片「うん…ちょっとお腹の調子が悪くて」
西片母「大丈夫?気分悪くない?」
西片「平気。でも、今日はもう寝るよ。おやすみ」
西片母「そう…おやすみ」
西片「…」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/23(金) 23:08:32.07 ID:8YdDaY8n0
西片「…はぁ」
帰ってもずっと、高木さんのことが頭から離れなかった。大好きなゲームをやっても楽しくないし、ごはんも喉を通らなかった。
高木さんのことを考えてたからなんてお母さんに言ったら、きっとバカにされるだろうな。
何をしようとも、このもやもやした気持ちが、晴れる気がしなかった。
何度も高木さんと話そうと携帯を持ち、何度も画面を閉じる。これじゃあまるで、失恋した女子みたいだ。
西片「…失恋…片思い…か」
ふと手に取った100%片思いを、俺は無心でぱらぱらページをめくっていた。
帰ってもずっと、高木さんのことが頭から離れなかった。大好きなゲームをやっても楽しくないし、ごはんも喉を通らなかった。
高木さんのことを考えてたからなんてお母さんに言ったら、きっとバカにされるだろうな。
何をしようとも、このもやもやした気持ちが、晴れる気がしなかった。
何度も高木さんと話そうと携帯を持ち、何度も画面を閉じる。これじゃあまるで、失恋した女子みたいだ。
西片「…失恋…片思い…か」
ふと手に取った100%片思いを、俺は無心でぱらぱらページをめくっていた。
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/23(金) 23:17:29.89 ID:8YdDaY8n0
なんとなく流し読みしていると、数あるうちの何気ない話が俺の目に止まった。
それは、ある事情で主人公と離ればなれになってしまうヒロインを、キザなセリフで引き留めるという話だった。
≪行かないでくれ!≫
読んでいた当時はどうとも思わなかった主人公の一言一言が、俺の胸に突き刺さった。
西片「はは…こんなの、俺のキャラじゃないや」
本を本棚に戻して、俺は静かに目を閉じた。もう何も考えたくなかった。
それは、ある事情で主人公と離ればなれになってしまうヒロインを、キザなセリフで引き留めるという話だった。
≪行かないでくれ!≫
読んでいた当時はどうとも思わなかった主人公の一言一言が、俺の胸に突き刺さった。
西片「はは…こんなの、俺のキャラじゃないや」
本を本棚に戻して、俺は静かに目を閉じた。もう何も考えたくなかった。
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/23(金) 23:30:06.25 ID:8YdDaY8n0
高木さん「おはよ、西片」
西片「…おはよう」
高木さん「あれ?元気ないね?」
西片「別に…」
高木さん「…?」
西片「……し」
高木さん「え?」
西片「引っ越しの話、みんなには言ったの?」
高木さん「うん?男子はまだだけど、女子には伝わってると思うよ。先生にはお父さんがもっと前に連絡してたし」
高木さん「気にしてたの?」
西片「…」
教室を見渡してもいつもと様子は変わってない。
真野「おはよう、高木ちゃん」
高木さん「おはよー」
真野さんも知ってるはずでしょ…?どうして普通にしていられるんだ…
先生「おし、出席とるぞー」
先生だって…
西片「なんでだよ…」
高木さん「西片…?」
西片「…おはよう」
高木さん「あれ?元気ないね?」
西片「別に…」
高木さん「…?」
西片「……し」
高木さん「え?」
西片「引っ越しの話、みんなには言ったの?」
高木さん「うん?男子はまだだけど、女子には伝わってると思うよ。先生にはお父さんがもっと前に連絡してたし」
高木さん「気にしてたの?」
西片「…」
教室を見渡してもいつもと様子は変わってない。
真野「おはよう、高木ちゃん」
高木さん「おはよー」
真野さんも知ってるはずでしょ…?どうして普通にしていられるんだ…
先生「おし、出席とるぞー」
先生だって…
西片「なんでだよ…」
高木さん「西片…?」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/23(金) 23:44:44.70 ID:8YdDaY8n0
西片「はぁ…」
時間割には俺の嫌いな教科もなかった。大好きな体育だってあった。なのに今日は、今までで一番学校にいる時間が楽しくなかった。
俺を心配した先生が、保健室に連れていってくれた。顔色が悪いからもう帰りなさいと告げられたので、せっかくだからはい、分かりました。と返した。
家に電話してくれたのだろう、お母さんが車で俺を迎えに来てくれた。
昨日から調子が優れなかったので、と先生に説明していたのを見て、ずるいことをしたんだと少し反省した。
車に乗り、気分はどうか、と聞かれても俺はずっと黙ったまま。最初は怒っていたお母さんだったけど、家に着く頃には車内は静まっていた。
時間割には俺の嫌いな教科もなかった。大好きな体育だってあった。なのに今日は、今までで一番学校にいる時間が楽しくなかった。
俺を心配した先生が、保健室に連れていってくれた。顔色が悪いからもう帰りなさいと告げられたので、せっかくだからはい、分かりました。と返した。
家に電話してくれたのだろう、お母さんが車で俺を迎えに来てくれた。
昨日から調子が優れなかったので、と先生に説明していたのを見て、ずるいことをしたんだと少し反省した。
車に乗り、気分はどうか、と聞かれても俺はずっと黙ったまま。最初は怒っていたお母さんだったけど、家に着く頃には車内は静まっていた。
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/23(金) 23:58:05.15 ID:8YdDaY8n0
体がきついから寝るとまた嘘をついて、自分の部屋にこもっていると、高木さんからメッセージが送られてきた。
高木さん≪体の調子はどう?≫
西片「高木さん…」
≪ありがとう。もう大丈夫だよ≫ 西片
高木さん≪よかった!クラスの男子は西片をずるい!なんて言ってたけど笑≫
≪そっか≫西片
ずる休み扱いされても仕方ないくらいだ。体調なんて悪くなかったんだから。
高木さん≪西片、ちょっとだけいつもと様子がおかしかったけど、気にするほどじゃないかなと思って≫
西片「!」
高木さん≪でも、引っ越しの手伝いは無理そうだね≫
西片「あ…」
高木さん≪体の調子はどう?≫
西片「高木さん…」
≪ありがとう。もう大丈夫だよ≫ 西片
高木さん≪よかった!クラスの男子は西片をずるい!なんて言ってたけど笑≫
≪そっか≫西片
ずる休み扱いされても仕方ないくらいだ。体調なんて悪くなかったんだから。
高木さん≪西片、ちょっとだけいつもと様子がおかしかったけど、気にするほどじゃないかなと思って≫
西片「!」
高木さん≪でも、引っ越しの手伝いは無理そうだね≫
西片「あ…」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 00:05:43.23 ID:t1qdZ7WB0
忘れてた、頼まれてたんだ。
西片 「…行くべきだろうか…」
≪行けたら行くよ≫ 西片
西片「はは…行かないやつの言い訳じゃんこれ…」
返す言葉がないからって、あんまりだ。せめて一言…
西片母「ごはんよー」
西片「! もうそんな時間か。はーい!」
高木さんの返信から逃げるように、俺は勢いよく部屋を出ていった。
西片 「…行くべきだろうか…」
≪行けたら行くよ≫ 西片
西片「はは…行かないやつの言い訳じゃんこれ…」
返す言葉がないからって、あんまりだ。せめて一言…
西片母「ごはんよー」
西片「! もうそんな時間か。はーい!」
高木さんの返信から逃げるように、俺は勢いよく部屋を出ていった。
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 00:16:00.98 ID:t1qdZ7WB0
西片「…いただきます」
西片母「はい、どーぞ」
食卓には俺を気遣ってか、病気の時に食べるような優しい味の料理や消化に良い物が並んでいた。
母の好意に、あの車での態度が申し訳なくなった。
西片「あの、さっきは…えっと、ごめんなさい」
西片母「ああ…良いわよ別に。でもどうしたの?先生は何も言わなかったけど、学校でなにかあったの?」
西片「いや…そういう訳じゃ…」
西片母「なら何?まさかいじめとか!?」
西片「いや…そういう訳でも…」
…隠しても仕方ない、言ってしまおう。そうしたほうが、きっと楽になる。
西片「…お母さん」
西片母「うん?」
西片母「はい、どーぞ」
食卓には俺を気遣ってか、病気の時に食べるような優しい味の料理や消化に良い物が並んでいた。
母の好意に、あの車での態度が申し訳なくなった。
西片「あの、さっきは…えっと、ごめんなさい」
西片母「ああ…良いわよ別に。でもどうしたの?先生は何も言わなかったけど、学校でなにかあったの?」
西片「いや…そういう訳じゃ…」
西片母「なら何?まさかいじめとか!?」
西片「いや…そういう訳でも…」
…隠しても仕方ない、言ってしまおう。そうしたほうが、きっと楽になる。
西片「…お母さん」
西片母「うん?」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 00:25:35.28 ID:t1qdZ7WB0
西片「俺の…大事な友達が今度引っ越すんだ」
西片母「…それって高木さん?」
西片「ええ!?どうして分かるの!?」
西片母「分かるわよ、あれだけ毎日高木さん高木さん言ってたら」
西片「うう…」
照れてる場合じゃない!お母さんに相談するんだろ俺!
西片「それで、どうしたら…」
西片母「あー…なるほどね。大体分かった」
西片「なんで!?」
西片母「そうね…経験の差かな?」
西片「おお…」
西片母「…それって高木さん?」
西片「ええ!?どうして分かるの!?」
西片母「分かるわよ、あれだけ毎日高木さん高木さん言ってたら」
西片「うう…」
照れてる場合じゃない!お母さんに相談するんだろ俺!
西片「それで、どうしたら…」
西片母「あー…なるほどね。大体分かった」
西片「なんで!?」
西片母「そうね…経験の差かな?」
西片「おお…」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 00:37:02.58 ID:t1qdZ7WB0
西片「引っ越しの手伝いに来てほしいって頼まれてるんだけど、どうしよう…」
西片母「どうしようって…」
西片母「うーん…あんたがどうしたいかは知らないけど…別れる時は、笑って送ってやりなさい」
西片「笑って…?」
西片母「悲しい顔してちゃ、お互い気持ちよくさよならできないじゃない」
西片「…」
西片母「後になって、自分が後悔しないようにね」
西片母「さっさと食べちゃいなさい、早く片付けたいから。調子悪くないんでしょ?」
参ったな、なんでもお見通しか。
でも、すっきりした。そうだ、迷ってもしょうがないよな。
西片母「どうしようって…」
西片母「うーん…あんたがどうしたいかは知らないけど…別れる時は、笑って送ってやりなさい」
西片「笑って…?」
西片母「悲しい顔してちゃ、お互い気持ちよくさよならできないじゃない」
西片「…」
西片母「後になって、自分が後悔しないようにね」
西片母「さっさと食べちゃいなさい、早く片付けたいから。調子悪くないんでしょ?」
参ったな、なんでもお見通しか。
でも、すっきりした。そうだ、迷ってもしょうがないよな。
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 00:46:07.03 ID:t1qdZ7WB0
高木さん「…行けたら行く、か」
高木さん「西片、まだ体が良くないのかな…」
(♪♪♪)
高木さん「電話…?西片からだ」
高木さん[もしもし…]
西片[高木さん!!俺、手伝いに行くから!]
高木さん[え…大丈夫な[大丈夫!俺全然元気だよ!]
高木さん[そ、そうなの?なら、今度の日曜日…[了解!]
高木さん[ねぇ、ほんとに大丈夫なの?]
西片[うん!じゃあね!]
(ブツッ)
高木さん「切れちゃった…」
高木さん「西片…おかしくなってないよね?」
高木さん「西片、まだ体が良くないのかな…」
(♪♪♪)
高木さん「電話…?西片からだ」
高木さん[もしもし…]
西片[高木さん!!俺、手伝いに行くから!]
高木さん[え…大丈夫な[大丈夫!俺全然元気だよ!]
高木さん[そ、そうなの?なら、今度の日曜日…[了解!]
高木さん[ねぇ、ほんとに大丈夫なの?]
西片[うん!じゃあね!]
(ブツッ)
高木さん「切れちゃった…」
高木さん「西片…おかしくなってないよね?」
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 01:10:01.87 ID:t1qdZ7WB0
西片「よし…」
もう後戻りはできない。向き合うんだ、今の俺の気持ちと。
西片「高木さんのために…」
もう後戻りはできない。向き合うんだ、今の俺の気持ちと。
西片「高木さんのために…」
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 01:22:39.90 ID:t1qdZ7WB0
≪日曜日≫
西片「…緊張するなぁ」
冷静になると、女の子、しかも高木さんの家に招待されるなんて…雑用だけど。
なかなか決心のつかない俺は、呼び鈴を鳴らせずに扉の前で立ち尽くしていた。
高木さん「ん、西片じゃん」
西片「うわああ!?」
高木さん「ぷっ、その反応…さすがだね西片」
西片「高木さん!びっくりさせないでよ!」
高木さん「今から行くねって送られてから、けっこー時間がたったからさ、迎えに行こうとしてたんだよ?」
高木さん「西片が迷子になってるかなって」
西片「なるわけないだろ!」
高木さん「あはは、必死すぎ」
西片「高木さんめ…!」
高木さん「ささ、上がってよ」
西片「あ、うん…おじゃましまーす…」
高木さん「はい、いらっしゃい」
西片「…緊張するなぁ」
冷静になると、女の子、しかも高木さんの家に招待されるなんて…雑用だけど。
なかなか決心のつかない俺は、呼び鈴を鳴らせずに扉の前で立ち尽くしていた。
高木さん「ん、西片じゃん」
西片「うわああ!?」
高木さん「ぷっ、その反応…さすがだね西片」
西片「高木さん!びっくりさせないでよ!」
高木さん「今から行くねって送られてから、けっこー時間がたったからさ、迎えに行こうとしてたんだよ?」
高木さん「西片が迷子になってるかなって」
西片「なるわけないだろ!」
高木さん「あはは、必死すぎ」
西片「高木さんめ…!」
高木さん「ささ、上がってよ」
西片「あ、うん…おじゃましまーす…」
高木さん「はい、いらっしゃい」
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 01:35:27.52 ID:t1qdZ7WB0
いざ作業が始まると、高木さんの部屋でイベント発生って感じじゃなく、俺が手伝わされたのは力仕事ばかりだった。
高木さんのお父さんもお母さんも、男手が欲しかったから助かる、と喜んでくれた。ほぼ毎日の腕立て伏せでついた筋肉が有効活用されて、俺も嬉しくなった。
一段落ついてお疲れさま、休憩してくれて大丈夫だよと言われたのでそこらで休んでいると…
高木さん「じゃまになるから、私の部屋に来なよ」
気がついたら俺は高木さんの部屋にいた。
高木さんのお父さんもお母さんも、男手が欲しかったから助かる、と喜んでくれた。ほぼ毎日の腕立て伏せでついた筋肉が有効活用されて、俺も嬉しくなった。
一段落ついてお疲れさま、休憩してくれて大丈夫だよと言われたのでそこらで休んでいると…
高木さん「じゃまになるから、私の部屋に来なよ」
気がついたら俺は高木さんの部屋にいた。
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 01:41:16.15 ID:t1qdZ7WB0
西片「…」
高木さん「でね。…西片聞いてる?」
西片「あっ、うん!聞いてる聞いてる!」
高木さん「ほんとは?」
西片「…聞いてませんでした」
高木さん「正直でよろしい。最近、クラスで占いをしてたんだけどね…」
西片「あー…」
高木さんと部屋に二人きり…落ち着けるか!なんか良い匂いするし…
高木さん「ねぇ」ツンツン
西片「ひゃっ!?」
高木さん「でね。…西片聞いてる?」
西片「あっ、うん!聞いてる聞いてる!」
高木さん「ほんとは?」
西片「…聞いてませんでした」
高木さん「正直でよろしい。最近、クラスで占いをしてたんだけどね…」
西片「あー…」
高木さんと部屋に二人きり…落ち着けるか!なんか良い匂いするし…
高木さん「ねぇ」ツンツン
西片「ひゃっ!?」
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 01:44:08.16 ID:t1qdZ7WB0
高木さん「西片、また、ぼーっとしてた」ツンツン
西片「ちょ、わき腹、わき腹はやめ…ははははは!!」
高木さん「えいえい」ツンツン
西片「あは、あはははは!!」
高木さん「…ふぅ」ピタッ
西片「ひゅー…ひゅー…腹筋が…」
高木さん「それでね」
西片「続けるの!?」
西片「ちょ、わき腹、わき腹はやめ…ははははは!!」
高木さん「えいえい」ツンツン
西片「あは、あはははは!!」
高木さん「…ふぅ」ピタッ
西片「ひゅー…ひゅー…腹筋が…」
高木さん「それでね」
西片「続けるの!?」
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 01:56:33.09 ID:t1qdZ7WB0
高木さん「近いうちに、私に大切な宝物が現れるでしょうって」
西片「た、宝物?」
高木さん「そ、宝物」
西片「ふーん…だから部屋を隅々まで探してたのか」
高木さん「それもあるけど…こんな機会ぐらいしかないからね」
高木さん「写真や思い出の物なんか見てさ、ああ、こんなこともあったなぁって、懐かしい気分になるの」
西片「!!」
高木さん「そうなったら片付けに手がつかなくなって大変だけどね」
西片「…」
西片「た、宝物?」
高木さん「そ、宝物」
西片「ふーん…だから部屋を隅々まで探してたのか」
高木さん「それもあるけど…こんな機会ぐらいしかないからね」
高木さん「写真や思い出の物なんか見てさ、ああ、こんなこともあったなぁって、懐かしい気分になるの」
西片「!!」
高木さん「そうなったら片付けに手がつかなくなって大変だけどね」
西片「…」
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 02:09:42.50 ID:t1qdZ7WB0
危ない危ない…高木さんのいつものペースに乱されて、大事な目的を忘れるところだった。
西片「た、高木さん!」
高木さん「なに?」
しまった!あれほど予行練習した高木さんをうまく連れ出す方法をど忘れしてしまった!
西片「え、えっと…さ、散歩にでも行かないかい!?」
高木さん「…」
西片「気晴らしにほら、気分転換にもなるし!気が安らぐし!」
高木さん「…」
気持ちのことばっかじゃないか!何言ってんだ俺は!
高木さん「…いいよ」
西片「へ?」
高木さん「西片、なんかありそうだし。断ったらかわいそうだから」
西片「あ、そう…」
バレバレじゃん…
西片「た、高木さん!」
高木さん「なに?」
しまった!あれほど予行練習した高木さんをうまく連れ出す方法をど忘れしてしまった!
西片「え、えっと…さ、散歩にでも行かないかい!?」
高木さん「…」
西片「気晴らしにほら、気分転換にもなるし!気が安らぐし!」
高木さん「…」
気持ちのことばっかじゃないか!何言ってんだ俺は!
高木さん「…いいよ」
西片「へ?」
高木さん「西片、なんかありそうだし。断ったらかわいそうだから」
西片「あ、そう…」
バレバレじゃん…
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 02:16:50.82 ID:t1qdZ7WB0
高木さん「それじゃ、行こっか」
西片「うん…」
高木さん「…」
西片「…」
ヤバい、会話を、会話をしなければ…
西片「そういえば高木さん、さっき言ってた宝物は見つかったのかい?」
高木さん「あー…微妙かな」
西片「…微妙ってなに」
高木さん「見つからなかったって言ったらウソになるけど…」
西片「ははは、なにそれ」
高木さん「西片はあるの?大事な宝物」
西片「俺?俺は…」
西片「…ないよ」
高木さん「ないってことはないでしょ?」
西片「い、いやぁ思い付かないなぁ」
高木さん「そうやって、私にだけ言わせるんだ」
西片「うっ!」
西片「うん…」
高木さん「…」
西片「…」
ヤバい、会話を、会話をしなければ…
西片「そういえば高木さん、さっき言ってた宝物は見つかったのかい?」
高木さん「あー…微妙かな」
西片「…微妙ってなに」
高木さん「見つからなかったって言ったらウソになるけど…」
西片「ははは、なにそれ」
高木さん「西片はあるの?大事な宝物」
西片「俺?俺は…」
西片「…ないよ」
高木さん「ないってことはないでしょ?」
西片「い、いやぁ思い付かないなぁ」
高木さん「そうやって、私にだけ言わせるんだ」
西片「うっ!」
23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 02:27:50.76 ID:t1qdZ7WB0
西片「い、言わない」
高木さん「ふーん…なら、私も言わない」
西片「…」
高木さん「…」
また会話が…
高木さん「西片、どこまで行くつもり?私の家からずいぶん離れちゃったけど…」
西片「えっ…と、とりあえず公園でも行こうよ!ベンチやブランコに座って、語り合おうじゃ…ないかー…は…ははは…」
高木さん「…やっぱり」
高木さん「西片、私に隠してることあるでしょ」
西片「…」
高木さん「私が引っ越すって聞いてから、西片変だもん。言ってくれないと私、西片の言うこと聞いてあげない」
西片「…そうだよね」
高木さん「ふーん…なら、私も言わない」
西片「…」
高木さん「…」
また会話が…
高木さん「西片、どこまで行くつもり?私の家からずいぶん離れちゃったけど…」
西片「えっ…と、とりあえず公園でも行こうよ!ベンチやブランコに座って、語り合おうじゃ…ないかー…は…ははは…」
高木さん「…やっぱり」
高木さん「西片、私に隠してることあるでしょ」
西片「…」
高木さん「私が引っ越すって聞いてから、西片変だもん。言ってくれないと私、西片の言うこと聞いてあげない」
西片「…そうだよね」
24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 02:38:37.84 ID:t1qdZ7WB0
西片「でも一生のお願いだよ、高木さん。俺の勝手なワガママ、聞いてくれませんか?」
高木さん「…」
西片「ダメ…かな?」
高木さん「んーん。ダメじゃないよ」
西片「よかった…」
高木さん「西片、私に何してくれるか、期待してるからね」
西片「…」
高木さん「…」
西片「ダメ…かな?」
高木さん「んーん。ダメじゃないよ」
西片「よかった…」
高木さん「西片、私に何してくれるか、期待してるからね」
西片「…」
25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 02:45:56.75 ID:t1qdZ7WB0
≪公園≫
高木さん「さーて、西片。何するつもり?」
高木さんはキラキラした目でこちらを見ていた。
いよいよ、この時が来た。絶対後悔しないように、今の自分の気持ちを高木さんに伝えるんだ。
深く深呼吸する。次の言葉は決まっている。何百回も言ったあのセリフだ。
西片「…勝負しよう、高木さん」
高木さん「さーて、西片。何するつもり?」
高木さんはキラキラした目でこちらを見ていた。
いよいよ、この時が来た。絶対後悔しないように、今の自分の気持ちを高木さんに伝えるんだ。
深く深呼吸する。次の言葉は決まっている。何百回も言ったあのセリフだ。
西片「…勝負しよう、高木さん」
26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 02:53:25.62 ID:t1qdZ7WB0
高木さん「なんとなく予想はしてたけど…勝負するの?この公園で?」
西片「…ルールは簡単、公園の遊具は使わないよ」
西片「今から言う俺の言葉で、高木さんが笑ったら俺の勝ち、笑わなかったら高木さんの勝ち」
高木さん「私が笑ったら…?」
西片「そうだよ。」
高木さん「無理だと思うなあ。そうなると私、簡単には笑わないよ?」
西片「それはどうかな…」
西片「じゃ、始めるよ!」
最後の勝負だ、高木さん。
西片「…ルールは簡単、公園の遊具は使わないよ」
西片「今から言う俺の言葉で、高木さんが笑ったら俺の勝ち、笑わなかったら高木さんの勝ち」
高木さん「私が笑ったら…?」
西片「そうだよ。」
高木さん「無理だと思うなあ。そうなると私、簡単には笑わないよ?」
西片「それはどうかな…」
西片「じゃ、始めるよ!」
最後の勝負だ、高木さん。
27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 03:17:04.47 ID:t1qdZ7WB0
西片「高木さん、今まで本当にありがとう!」
高木さん「へ?」
西片「俺さ、高木さんが引っ越すって聞いた時、すごく心がもやもやした」
西片「あれだけからかわれてたのにさ、もう高木さんと会えなくなるって思ったら、なんだか悲しくなって…」
西片「高木さんなら遠くに行っても友達もいっぱいできるだろうから、心配なんてしてない」
西片「行かないでほしいなんてセリフは俺には言えないけどさ…」
西片「もし、もしもだよ。高木さんが寂しくなったなら、何時でも俺に電話してきてくれていいから!頼りないかもしれないけど、俺、頑張って力になるから!」
高木さん「…」
高木さん「へ?」
西片「俺さ、高木さんが引っ越すって聞いた時、すごく心がもやもやした」
西片「あれだけからかわれてたのにさ、もう高木さんと会えなくなるって思ったら、なんだか悲しくなって…」
西片「高木さんなら遠くに行っても友達もいっぱいできるだろうから、心配なんてしてない」
西片「行かないでほしいなんてセリフは俺には言えないけどさ…」
西片「もし、もしもだよ。高木さんが寂しくなったなら、何時でも俺に電話してきてくれていいから!頼りないかもしれないけど、俺、頑張って力になるから!」
高木さん「…」
28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 03:33:36.48 ID:t1qdZ7WB0
西片「短い間だったけど、高木さんに会えて思い出もたくさん出来たよね」
西片「気が向いたら遊びに来なよ。俺、ここで待ってるから」
西片「…いつか、高木さんが俺のこと忘れても、俺、高木さんのこと絶対忘れないから」
高木さん「…」
あれ、高木さん全然笑ってないぞ…?
西片「ち、ちょっと待って…て、手紙があるんだ」
高木さん「…」
西片「はい、これ…ずずっ…ごれ…うっ…」
西片「こ…ごれ…ひっく、お、おれ゛の…ぎもぢだがらっ…」
高木さん「西片…」
西片「気が向いたら遊びに来なよ。俺、ここで待ってるから」
西片「…いつか、高木さんが俺のこと忘れても、俺、高木さんのこと絶対忘れないから」
高木さん「…」
あれ、高木さん全然笑ってないぞ…?
西片「ち、ちょっと待って…て、手紙があるんだ」
高木さん「…」
西片「はい、これ…ずずっ…ごれ…うっ…」
西片「こ…ごれ…ひっく、お、おれ゛の…ぎもぢだがらっ…」
高木さん「西片…」
29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 03:43:03.02 ID:t1qdZ7WB0
はは…なんだよ…高木さんを笑わせるどころか、俺、泣いてるじゃん…
西片「お゛れ…わすれないがら…ううっ…」
高木さん「…涙、拭きなよ」
西片「ひぐっ…うん…」
情けない、笑わせるはずだった高木さんから慰められるなんて…
高木さんから差し出されたハンカチで、俺は両目から溢れ出てくる涙を拭った。
西片「お゛れ…わすれないがら…ううっ…」
高木さん「…涙、拭きなよ」
西片「ひぐっ…うん…」
情けない、笑わせるはずだった高木さんから慰められるなんて…
高木さんから差し出されたハンカチで、俺は両目から溢れ出てくる涙を拭った。
30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 03:53:10.38 ID:t1qdZ7WB0
高木さんはハンカチを貸してくれた後も、俺が泣き止むまで背中をなでてくれた。
高木さん「…落ち着いた?」
西片「…ごめん、高木さん」
高木さん「んー?」
西片「俺、高木さんには笑ってここを出て行ってほしかったから…」
高木さん「…だから、あんな西片らしくないこと言ってたの」
西片「…でも高木さん、全然笑ってなかった」
高木さん「正直、おどろいたな。ふざけたこと言うのかと思ったら、西片の顔、真剣だったから」
高木さん「私のために真剣に頑張ってる人を、笑うなんてできないよ」
西片「…そっかぁ…」
高木さん「…落ち着いた?」
西片「…ごめん、高木さん」
高木さん「んー?」
西片「俺、高木さんには笑ってここを出て行ってほしかったから…」
高木さん「…だから、あんな西片らしくないこと言ってたの」
西片「…でも高木さん、全然笑ってなかった」
高木さん「正直、おどろいたな。ふざけたこと言うのかと思ったら、西片の顔、真剣だったから」
高木さん「私のために真剣に頑張ってる人を、笑うなんてできないよ」
西片「…そっかぁ…」
31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 04:01:58.92 ID:t1qdZ7WB0
高木さん「西片。そのハンカチ、覚えてる?」
西片「ハンカチ…?」
急に言われても、ハンカチのことなど何も気にしてなかったから全く想像できない。
高木さん「それ、入学式の時に西片が拾ってくれたやつだよ」
西片「え?…ほんとだ」
高木さん「これのおかげで、すぐに西片と仲良くなれたんだよね」
それは入学式当日。俺は誰かの落とし物を届けに行って、結果入学式に遅刻したのだ。
『高木さんて人のせいだ…』
隣の席こそその高木さんだとは知らずに。
西片「ハンカチ…?」
急に言われても、ハンカチのことなど何も気にしてなかったから全く想像できない。
高木さん「それ、入学式の時に西片が拾ってくれたやつだよ」
西片「え?…ほんとだ」
高木さん「これのおかげで、すぐに西片と仲良くなれたんだよね」
それは入学式当日。俺は誰かの落とし物を届けに行って、結果入学式に遅刻したのだ。
『高木さんて人のせいだ…』
隣の席こそその高木さんだとは知らずに。
32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 04:12:38.39 ID:t1qdZ7WB0
西片「思い出した。そうだ、あれ、恥ずかしかったんだよ?」
高木さん「あははは」
西片「もう…」
西片「…もしかして、高木さんの宝物って」
高木さん「そ、これだよ」
西片「なるほどね…」
高木さん「…」
高木さんが俺を…いや、俺の書いた手紙をじっと見つめている。
西片「?どうしたの高木さ…」
高木さん「その手紙もらうね」ヒョイ
高木さん「あははは」
西片「もう…」
西片「…もしかして、高木さんの宝物って」
高木さん「そ、これだよ」
西片「なるほどね…」
高木さん「…」
高木さんが俺を…いや、俺の書いた手紙をじっと見つめている。
西片「?どうしたの高木さ…」
高木さん「その手紙もらうね」ヒョイ
33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 04:19:21.65 ID:t1qdZ7WB0
西片「ああ!?なにするの高木さん!返してよ!」
高木さん「ええー?だってこれは西片が私宛てに書いた手紙でしょー?」
西片「それは、そうだけど…」
高木さん「勝負、私の勝ちだったよね?」
西片「勝負…?あっ!」
西片『高木さんが笑ったら俺の勝ち、笑わなかったら高木さんの勝ち』
高木さん「これは戦利品ってことで」
西片「そんなぁ…」
高木さん「…暗くなってきたし、遅くなっても悪いから、もう帰りなよ。私を送らなくていいからさ」
西片「…うぇ!?もうこんな時間…で、でも高木さん、これが最後になっても…」
高木さん「じゃ、また明日ね」
西片「…明日?」
高木さん「ええー?だってこれは西片が私宛てに書いた手紙でしょー?」
西片「それは、そうだけど…」
高木さん「勝負、私の勝ちだったよね?」
西片「勝負…?あっ!」
西片『高木さんが笑ったら俺の勝ち、笑わなかったら高木さんの勝ち』
高木さん「これは戦利品ってことで」
西片「そんなぁ…」
高木さん「…暗くなってきたし、遅くなっても悪いから、もう帰りなよ。私を送らなくていいからさ」
西片「…うぇ!?もうこんな時間…で、でも高木さん、これが最後になっても…」
高木さん「じゃ、また明日ね」
西片「…明日?」
34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 04:29:17.44 ID:t1qdZ7WB0
《翌朝》
高木さん「おはよー、西片」
西片「えええええええ!!!?ななななななんでぇ!?」
高木さん「なんでも何も私、元の家の近くに引っ越しただけだし。通う学校も変わらないよ」
西片「へ…」
高木さん「つまり~…昨日のアレは、西片の盛大な勘違いだったってこと!」
西片「な、なななななななっ!ひどいよ高木さん!!分かっててあそこまで…ああっそうだ!手紙!手紙返してよぉ!!」
高木さん「あれ、なんのことかなー?覚えてないなー」
西片「ふざけないでよ!もう!高木さーーーん!!」
中井「朝っぱらから仲良いなー、あいつら」
高木さん「おはよー、西片」
西片「えええええええ!!!?ななななななんでぇ!?」
高木さん「なんでも何も私、元の家の近くに引っ越しただけだし。通う学校も変わらないよ」
西片「へ…」
高木さん「つまり~…昨日のアレは、西片の盛大な勘違いだったってこと!」
西片「な、なななななななっ!ひどいよ高木さん!!分かっててあそこまで…ああっそうだ!手紙!手紙返してよぉ!!」
高木さん「あれ、なんのことかなー?覚えてないなー」
西片「ふざけないでよ!もう!高木さーーーん!!」
中井「朝っぱらから仲良いなー、あいつら」
35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/24(土) 04:33:36.05 ID:t1qdZ7WB0
元・高木さん「なつかしいなー…」
西片「ええっ!?まだそれ残してたの!?」
ちー「おかーさん、それなにー?」
元・高木さん「これ?これはねー…」
『近いうちに、高木さんには大切な宝物が見つかるでしょう』
元・高木さん「私の、大切な宝物だよ!」
西片「ええっ!?まだそれ残してたの!?」
ちー「おかーさん、それなにー?」
元・高木さん「これ?これはねー…」
『近いうちに、高木さんには大切な宝物が見つかるでしょう』
元・高木さん「私の、大切な宝物だよ!」
引用元: 【からかい上手の高木さん】「引っ越し」
西片「高木さん…マジでやめてよそういうの…迷惑なんだよ…」
2018-04-21
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/20(金) 23:39:57.55 ID:Ynz7o0ip0
高木「えっ?」
西片「いつもそうやって僕をからかってくるけどさ…最近成績落ちてきたし、授業に集中したいんだよ…前向いててよ…」
高木「ふーん、わかった」
西片「……」
高木「……」
教師「ここはxに3を代入して…」
西片「……」カリカリ…
西片「いつもそうやって僕をからかってくるけどさ…最近成績落ちてきたし、授業に集中したいんだよ…前向いててよ…」
高木「ふーん、わかった」
西片「……」
高木「……」
教師「ここはxに3を代入して…」
西片「……」カリカリ…
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/20(金) 23:41:25.20 ID:Ynz7o0ip0
高木「……」チラッ
西片「……」ペラッ、カリカリ
高木「……」ウズッ
西片「……」カリカリ
高木「……ねえ西片」
西片「…何?」
高木「なにか、ゲームしようよ」
西片「……」
高木「あっ、こういうのはどうかな。しりとりをして…」
西片「……高木さん」
高木「…うん、ごめん」
西片「……」ペラッ、カリカリ
高木「……」ウズッ
西片「……」カリカリ
高木「……ねえ西片」
西片「…何?」
高木「なにか、ゲームしようよ」
西片「……」
高木「あっ、こういうのはどうかな。しりとりをして…」
西片「……高木さん」
高木「…うん、ごめん」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/20(金) 23:44:10.95 ID:Ynz7o0ip0
先生「よーし帰りのホームルームやるぞー」
「せんせー、そろそろ席替えしたい」
先生「そういえば前の席替えからもう1ヶ月経ってるな、じゃあくじ引いて決めるか」
「よっしゃー」
「俺後ろの席がいいや」
高木(席替え…)
西片「……」
先生「じゃあ左の列から前来てくじ引けー」
「せんせー、そろそろ席替えしたい」
先生「そういえば前の席替えからもう1ヶ月経ってるな、じゃあくじ引いて決めるか」
「よっしゃー」
「俺後ろの席がいいや」
高木(席替え…)
西片「……」
先生「じゃあ左の列から前来てくじ引けー」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/20(金) 23:45:08.37 ID:Ynz7o0ip0
高木(22番、西片は23番、また隣だ!)
西片「……」机ガタガタ
高木「前より窓から離れちゃったけど、また後ろで隣だね?」ガタガタ
西片「…そうだね」
西片「……」机ガタガタ
高木「前より窓から離れちゃったけど、また後ろで隣だね?」ガタガタ
西片「…そうだね」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/20(金) 23:45:42.61 ID:Ynz7o0ip0
次の日
先生「朝のホームルームやるぞー。田中、お前西片と席変えていいか?」
高木「えっ」
先生「目が悪くなってきたから変えて欲しいって、昨日の放課後に西片が言っててな」
「いいですよ、一番前から一番後ろとかラッキーすぎ」ガタガタ
先生「はは、良かったな」
西片「…じゃあね、高木さん」
高木「……」
先生「朝のホームルームやるぞー。田中、お前西片と席変えていいか?」
高木「えっ」
先生「目が悪くなってきたから変えて欲しいって、昨日の放課後に西片が言っててな」
「いいですよ、一番前から一番後ろとかラッキーすぎ」ガタガタ
先生「はは、良かったな」
西片「…じゃあね、高木さん」
高木「……」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/20(金) 23:46:13.65 ID:Ynz7o0ip0
高木「…ねえ西片。今年の夏休みもプール行こうよ」
西片「…ごめん、夏休みは塾の講習で埋まってるんだ」
高木「そっか…」
西片「…ごめん、夏休みは塾の講習で埋まってるんだ」
高木「そっか…」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/20(金) 23:46:43.08 ID:Ynz7o0ip0
高木「今年の夏休みは公園に行っても西片はいない…」ゴロゴロ
高木「……」
高木「…勉強しよ」
高木「……」
高木「…勉強しよ」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/20(金) 23:47:33.90 ID:Ynz7o0ip0
先生「夏休みも終わって受験はすぐそこだ、気をぬくんじゃないぞ」
高木「……」
高木「……」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/20(金) 23:48:41.92 ID:Ynz7o0ip0
先生「ここのhaveの意味は…」
西片「……」カリカリ
西片「……」カリカリ
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/20(金) 23:50:34.30 ID:Ynz7o0ip0
校長「明日から冬休みですが…」
「Zzz...」「Zzz...」
「Zzz...」「Zzz...」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/20(金) 23:51:01.82 ID:Ynz7o0ip0
先生「明日はいよいよ公立高校の入試です、持っている力を全て出し切り…」
高校教師「試験を始めてください」
高木「……」カリカリ…
西片「……」カリカリ…
高校教師「試験を始めてください」
高木「……」カリカリ…
西片「……」カリカリ…
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/20(金) 23:51:43.77 ID:Ynz7o0ip0
そして合格発表の日
高木(302番…302番…)
高木(…あった!)
高木(西片は…?)
西片「……」
高木(いた…!)
高木「…ねえ西片、どうだった?」
西片「…………」
高木(302番…302番…)
高木(…あった!)
高木(西片は…?)
西片「……」
高木(いた…!)
高木「…ねえ西片、どうだった?」
西片「…………」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/20(金) 23:55:42.06 ID:Ynz7o0ip0
高木「…西片?」
西片「…………」
西片(どうだ高木さん!この微妙な間!もしかして落ちたのではないかと思わせるこの間!)
西片(さあ聞いてみろ!もしかして落ちた?と聞いてきたら、自信満々に『受かった』と言い放つ!)
高木「そうそう、あたし落ちたよ」
西片「えええええええええ」
西片「…………」
西片(どうだ高木さん!この微妙な間!もしかして落ちたのではないかと思わせるこの間!)
西片(さあ聞いてみろ!もしかして落ちた?と聞いてきたら、自信満々に『受かった』と言い放つ!)
高木「そうそう、あたし落ちたよ」
西片「えええええええええ」
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/20(金) 23:56:11.04 ID:Ynz7o0ip0
高木「あっはっは、ひっかかった」
西片「ちょっ、ひどいよ高木さん!一瞬信じちゃったじゃないか!」
高木「あたしが落ちるわけないじゃん、もう」
西片「う、たしかに…」
西片(そう、高木さんは頭がいい…とてつもなく)
西片(あれは一年前…)
西片「ちょっ、ひどいよ高木さん!一瞬信じちゃったじゃないか!」
高木「あたしが落ちるわけないじゃん、もう」
西片「う、たしかに…」
西片(そう、高木さんは頭がいい…とてつもなく)
西片(あれは一年前…)
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/20(金) 23:56:40.82 ID:Ynz7o0ip0
西片(成績が悪すぎる…なんてこった)
高木「…ねえ西片、どうだった?」
西片「すごく悪かったよ…」ペラ
高木「うわーそれはすごいね、すごすぎ」ニヤニヤ
西片(うっ、見せなければよかった…)
先生「3年生になってからの初のテストだからな、しっかり見直して受験に備えろよ」
西片(…ん?受験?)
高木「…ねえ西片、どうだった?」
西片「すごく悪かったよ…」ペラ
高木「うわーそれはすごいね、すごすぎ」ニヤニヤ
西片(うっ、見せなければよかった…)
先生「3年生になってからの初のテストだからな、しっかり見直して受験に備えろよ」
西片(…ん?受験?)
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/20(金) 23:57:11.04 ID:Ynz7o0ip0
西片「…高木さんってどこの高校に行きたいの?」
高木「んー、あたしは〇〇かな」
西片(〇〇高校…!県内でもトップの進学校…)
西片(このままだとまず高木さんと同じ高校には行けない…!)
西片「高木さん!勉強教えて!」
高木「えっ?」
高木「んー、あたしは〇〇かな」
西片(〇〇高校…!県内でもトップの進学校…)
西片(このままだとまず高木さんと同じ高校には行けない…!)
西片「高木さん!勉強教えて!」
高木「えっ?」
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/20(金) 23:57:45.54 ID:Ynz7o0ip0
西片(それからというもの、視力が落ちるほど勉強に励んだ…)
高木「西片、メガネずり落ちてるよ」
西片「え、あ、うん」くいっ
高木「メガネにしたの3年の始めくらいだっけ?急に視力落ちたよね」
西片「かなり勉強したからね…成績上がり始めたのもその辺りからだったよ」
高木「西片、メガネずり落ちてるよ」
西片「え、あ、うん」くいっ
高木「メガネにしたの3年の始めくらいだっけ?急に視力落ちたよね」
西片「かなり勉強したからね…成績上がり始めたのもその辺りからだったよ」
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/20(金) 23:58:18.78 ID:Ynz7o0ip0
高木「あたしの教え方がうまかったのかな?」
西片「正直、高木さんが授業中にからかうのをやめてもらったことのほうが大きいと思う」
高木「…あはは、2年の頃のことはごめんって。ちょっと邪魔しすぎたとは思ってるけど…」
西片「まあ、その分通学のときに勉強見てもらったからいいよ。ありがとう」
高木「そういえば、3年になってから毎日行き帰り一緒だったね。席が離れた分そこでたっぷりからかえたからあたしも満足だったよ」
西片「あはは…」(おかげでかなり筋肉ついたなぁ…)
高木「まあ、高校でもよろしくね」
西片「…うん」
西片「正直、高木さんが授業中にからかうのをやめてもらったことのほうが大きいと思う」
高木「…あはは、2年の頃のことはごめんって。ちょっと邪魔しすぎたとは思ってるけど…」
西片「まあ、その分通学のときに勉強見てもらったからいいよ。ありがとう」
高木「そういえば、3年になってから毎日行き帰り一緒だったね。席が離れた分そこでたっぷりからかえたからあたしも満足だったよ」
西片「あはは…」(おかげでかなり筋肉ついたなぁ…)
高木「まあ、高校でもよろしくね」
西片「…うん」
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/20(金) 23:59:17.15 ID:Ynz7o0ip0
,
先生「こういうわけで印象派は…」
西片(春の陽気、窓際の席、まともにやる気も出ない美術の座学…)
西片(そして隣の席の高木さん…)
高木「……ねえ、西片」
西片(来たっ!)
西片「…何?」ニッ
高木「なにか、ゲームしようよ」ニッ
おわり
先生「こういうわけで印象派は…」
西片(春の陽気、窓際の席、まともにやる気も出ない美術の座学…)
西片(そして隣の席の高木さん…)
高木「……ねえ、西片」
西片(来たっ!)
西片「…何?」ニッ
高木「なにか、ゲームしようよ」ニッ
おわり
引用元: 西片「高木さん…マジでやめてよそういうの…迷惑なんだよ…」
西片「2人乗りはダメだって」高木さん「それじゃあ……」
2018-04-01
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/30(金) 20:34:59.00 ID:z1ug6JEMO
帰り道
高木「体育の時の西片、ふふっ」
西片「うぅ……高木さんそれはもういいじゃん」
高木「ホント西片って……ふふっ」
西片「あっ」
西片「そう言えば高木さん、足大丈夫?」
西片「今日の体育で捻ったみたいだけど……」
高木「体育の時の西片、ふふっ」
西片「うぅ……高木さんそれはもういいじゃん」
高木「ホント西片って……ふふっ」
西片「あっ」
西片「そう言えば高木さん、足大丈夫?」
西片「今日の体育で捻ったみたいだけど……」
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/30(金) 20:35:53.67 ID:z1ug6JEMO
高木「あー、実はちょっと辛いんだよね」
高木「歩くたびにズキズキしてて」
西片「えっ、でも全然表情変わってないじゃん」
高木「そりゃ、
西片に心配かけたくなかったからね」
西片「なっ///」
高木「歩くたびにズキズキしてて」
西片「えっ、でも全然表情変わってないじゃん」
高木「そりゃ、
西片に心配かけたくなかったからね」
西片「なっ///」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/30(金) 20:36:26.43 ID:z1ug6JEMO
高木「もしかして、心配してくれないの?」
西片「そんなこと、言ってないけど……」
高木「ん? 何?」
西片「し、心配するよ!」
高木「ふふっ、ありがと」
西片「うぅー……///」
西片「そんなこと、言ってないけど……」
高木「ん? 何?」
西片「し、心配するよ!」
高木「ふふっ、ありがと」
西片「うぅー……///」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/01(日) 23:23:22.71 ID:2cPMIhzZ0
高木「それでね……」
高木「実は結構辛くなってきてさ」
高木「だから、2人乗り、してくれないかなーって」
西片「えっ!?」
西片「そ、それはダメだって!」
高木「恥ずかしいから?」
西片「そうじゃなくて……あ、危ないからだよ!」
高木「そんなにダメ?」
西片「ダメだよ!」
高木「実は結構辛くなってきてさ」
高木「だから、2人乗り、してくれないかなーって」
西片「えっ!?」
西片「そ、それはダメだって!」
高木「恥ずかしいから?」
西片「そうじゃなくて……あ、危ないからだよ!」
高木「そんなにダメ?」
西片「ダメだよ!」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/01(日) 23:24:19.53 ID:2cPMIhzZ0
高木「んー、それじゃあ代わりに……」
高木「おんぶとか?」
西片「お、おんぶ!?///」
西片(そんなの無理に決まってるだろ!)
西片(もし同級生に見られでもしたら……)
西片(恥ずかしすぎる////)
西片「それは、ちょっと……///」
高木「おんぶとか?」
西片「お、おんぶ!?///」
西片(そんなの無理に決まってるだろ!)
西片(もし同級生に見られでもしたら……)
西片(恥ずかしすぎる////)
西片「それは、ちょっと……///」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/01(日) 23:25:03.07 ID:2cPMIhzZ0
高木「そっか、それじゃあ……」
高木「だっこかな」
西片「だ、だっこ!?!?//////」
西片(何考えてるんだ高木さんは!?)
西片(だっこってほぼ抱き合ってるようなもんじゃないか!)
西片(そんなこと出来るわけないだろ!////)
西片「で、出来ないよ!」
高木「だっこかな」
西片「だ、だっこ!?!?//////」
西片(何考えてるんだ高木さんは!?)
西片(だっこってほぼ抱き合ってるようなもんじゃないか!)
西片(そんなこと出来るわけないだろ!////)
西片「で、出来ないよ!」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/01(日) 23:25:54.82 ID:2cPMIhzZ0
高木「えー……西片って何も出来ないの?」
西片「え?」
高木「なんだか、少し残念だなー」
西片「それは高木さんの提案が変なのばっかりだからだろ!」
高木「ふーん」
高木「じゃあ、そう言うことにしておくよ」
西片「っ!」
西片「そ、そんなに言うんだったら!」
西片「やってやるさ! 2人乗り位!」
西片「え?」
高木「なんだか、少し残念だなー」
西片「それは高木さんの提案が変なのばっかりだからだろ!」
高木「ふーん」
高木「じゃあ、そう言うことにしておくよ」
西片「っ!」
西片「そ、そんなに言うんだったら!」
西片「やってやるさ! 2人乗り位!」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/01(日) 23:26:45.80 ID:2cPMIhzZ0
高木「お願いね、西片」
西片「う、うん」
西片(なんかうまく乗せられたような……)
西片(……まぁいいさ)
西片(2人乗りは前に練習したし)
西片(さっさと漕いで帰ろう……)
西片「う、うん」
西片(なんかうまく乗せられたような……)
西片(……まぁいいさ)
西片(2人乗りは前に練習したし)
西片(さっさと漕いで帰ろう……)
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/01(日) 23:27:58.24 ID:2cPMIhzZ0
高木「……」
高木「……」はぎゅっ
西片「!?」
西片「た、高木さん! なんで前と捕まり方が違うのさ!///」
高木「だって私足怪我してるし、しっかり掴まってないと危ないからさ」
西片「うぅ……///」
高木「……」はぎゅっ
西片「!?」
西片「た、高木さん! なんで前と捕まり方が違うのさ!///」
高木「だって私足怪我してるし、しっかり掴まってないと危ないからさ」
西片「うぅ……///」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/01(日) 23:28:44.64 ID:2cPMIhzZ0
西片(そう! これは仕方のないことなんだ! これを乗り越えるんだ俺!)
西片「それじゃ行くよ//」
高木「2人乗りの練習、しといてよかったね」
西片「そ、そうだね///」
高木「ありがと、西片」
おわり
西片「それじゃ行くよ//」
高木「2人乗りの練習、しといてよかったね」
西片「そ、そうだね///」
高木「ありがと、西片」
おわり
引用元: 西片「2人乗りはダメだって」高木さん「それじゃあ……」
「からかい下手の高木さん」
2018-03-30
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/29(木) 18:33:19.01 ID:ZcjdFu2O0
やあ、オレは西片。どこにでもいる中学一年生。
ここは学校、いつもならオレはもう10回は高木さんにからかわれてもおかしくないけど…
どうやらオレは今、夢を見ているらしい。
え?何で夢だと分かるって?
それは、普段ならありえないことが起きてるからさ。
確かにいつもと同じ授業、同じ教室、そして隣には高木さん。
これらは何ら不自然なことではない。
では、なぜそれだけで夢だと結論付けたのか?その答えはすぐに分かるだろう。
高木さん「あ…あれれぇ?おかしいぞぉ…?」
この高木さん…ちょっぴりおバカさんなんだ。
ここは学校、いつもならオレはもう10回は高木さんにからかわれてもおかしくないけど…
どうやらオレは今、夢を見ているらしい。
え?何で夢だと分かるって?
それは、普段ならありえないことが起きてるからさ。
確かにいつもと同じ授業、同じ教室、そして隣には高木さん。
これらは何ら不自然なことではない。
では、なぜそれだけで夢だと結論付けたのか?その答えはすぐに分かるだろう。
高木さん「あ…あれれぇ?おかしいぞぉ…?」
この高木さん…ちょっぴりおバカさんなんだ。
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/29(木) 18:49:17.65 ID:ZcjdFu2O0
≪消しゴム≫
高木さん「あれぇ…ほんとにこわれちゃったの!?にぃぃ…このっ!このっ!」
西片「高木さん…」
朝から元気はつらつな高木さん(この時点で何かがおかしい)は、こちらをチラチラ見ながら仕掛けがうまくいくか試そうとしていた…のだろう。
よく分からないけどオレの夢だからなのか、ここではオレが体験した(からかわれた)ことがそっくりそのまま、この夢に反映されているらしい。
…高木さんを除いて。
西片「高木さん、貸して。開けてあげるから」
高木さん「いや、まだ無理だから!ただいまチェック中だから!」
西片「まだ無理って…」
覚えている…覚えているぞ。筆箱でオレを引っかけようとした時だ。びっくり箱でからかってやろうとするオレを逆にからかってきたやつだ。
うまく決まれば、びっくりすること間違いなしだ。
だからって本人の前でやろうとしなくても…
高木さん「んん~~!」
高木さん「あれぇ…ほんとにこわれちゃったの!?にぃぃ…このっ!このっ!」
西片「高木さん…」
朝から元気はつらつな高木さん(この時点で何かがおかしい)は、こちらをチラチラ見ながら仕掛けがうまくいくか試そうとしていた…のだろう。
よく分からないけどオレの夢だからなのか、ここではオレが体験した(からかわれた)ことがそっくりそのまま、この夢に反映されているらしい。
…高木さんを除いて。
西片「高木さん、貸して。開けてあげるから」
高木さん「いや、まだ無理だから!ただいまチェック中だから!」
西片「まだ無理って…」
覚えている…覚えているぞ。筆箱でオレを引っかけようとした時だ。びっくり箱でからかってやろうとするオレを逆にからかってきたやつだ。
うまく決まれば、びっくりすること間違いなしだ。
だからって本人の前でやろうとしなくても…
高木さん「んん~~!」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/29(木) 19:02:01.89 ID:ZcjdFu2O0
高木さん「ふふん…」
準備オッケーと言わんばかりにこちらにどや顔してきた高木さん。しかしよく見れば筆箱から紙がはみ出している。
西片「…下手だなぁ」
高木さん「むっ…そう言っていられるのも今のうち…」
高木さん「ああっ!筆箱が開かなくなっちゃった!どうしよう!ねえどうしよう西片!」
わざとらしいな!さっきと言い方変えただけじゃんか!
高木さん「ああーこまったなー、私の力じゃ開けられないなー。こんな時、力の強い男子が助けてくれたらなー」
遠回しにオレにやれって言ってるな…
なら…ん?ちょっと待てよ?
準備オッケーと言わんばかりにこちらにどや顔してきた高木さん。しかしよく見れば筆箱から紙がはみ出している。
西片「…下手だなぁ」
高木さん「むっ…そう言っていられるのも今のうち…」
高木さん「ああっ!筆箱が開かなくなっちゃった!どうしよう!ねえどうしよう西片!」
わざとらしいな!さっきと言い方変えただけじゃんか!
高木さん「ああーこまったなー、私の力じゃ開けられないなー。こんな時、力の強い男子が助けてくれたらなー」
遠回しにオレにやれって言ってるな…
なら…ん?ちょっと待てよ?
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/29(木) 19:21:22.55 ID:ZcjdFu2O0
西片「…木村にでもやってもらえば?」
高木さん「えっ!?」
西片「オレよりは力あると思うし」
どうだ、反撃してやったぞ!
高木さん「いやいやいや!それは違うんじゃないかな!!西片、隣の席なんだからさ!助け…」
先生「うるせーぞ高木!」
高木さん「…すみません」
先生「ったくお前はいつもいつも…」
高木さん「…西片ぁ…!」
西片「ははは…」
えええ!?高木さんが怒られた!?からかったのはオレなのに!それと、いつもいつもってことは…
この世界では、オレと高木さんの関係が逆転しているのか…?
高木さん「バカ!西片のバカ!」
西片「ごめんごめん…」
高木さん「西片め…」
やった!夢とはいえ、こんなに高木さんをからかってやったのは初めてじゃないか!?
ひょっとしてこれは、神様がいつもからかわれているオレに与えてくれたサービスなのでは!?
西片「むふふ…」
高木さん「…なに笑ってるのよ西片」
西片「へ!?なんでもないよー!?」
高木さん「ふーん…」
高木さん「えっ!?」
西片「オレよりは力あると思うし」
どうだ、反撃してやったぞ!
高木さん「いやいやいや!それは違うんじゃないかな!!西片、隣の席なんだからさ!助け…」
先生「うるせーぞ高木!」
高木さん「…すみません」
先生「ったくお前はいつもいつも…」
高木さん「…西片ぁ…!」
西片「ははは…」
えええ!?高木さんが怒られた!?からかったのはオレなのに!それと、いつもいつもってことは…
この世界では、オレと高木さんの関係が逆転しているのか…?
高木さん「バカ!西片のバカ!」
西片「ごめんごめん…」
高木さん「西片め…」
やった!夢とはいえ、こんなに高木さんをからかってやったのは初めてじゃないか!?
ひょっとしてこれは、神様がいつもからかわれているオレに与えてくれたサービスなのでは!?
西片「むふふ…」
高木さん「…なに笑ってるのよ西片」
西片「へ!?なんでもないよー!?」
高木さん「ふーん…」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/29(木) 20:09:47.96 ID:tdkX3TaGo
ポンコツ最高や
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/29(木) 20:12:42.19 ID:E8uGWgknO
混乱してきた
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/29(木) 21:26:38.35 ID:ZcjdFu2O0
西片「た、か、ぎ、さーん…」
高木さん「な、何…?」
相手が狼狽えた隙にすかさず距離を詰める!高木さん、あなたが教えてくれた技だよ…
西片「どうしてオレに筆箱を開けてほしいのかな?」
高木さん「そ、それは…隣の席だから…」
西片「それにしては様子がおかしくないかい?」
西片「まさか、“また”オレをからかおうとしたの?」
高木さん「ううっ…」
西片「いやぁ、だとしたらまだまだだねぇ!オレに勝つのは十年早いんじゃないのぉ!?」
高木さん「うううっ…!」
高木さん「な、何…?」
相手が狼狽えた隙にすかさず距離を詰める!高木さん、あなたが教えてくれた技だよ…
西片「どうしてオレに筆箱を開けてほしいのかな?」
高木さん「そ、それは…隣の席だから…」
西片「それにしては様子がおかしくないかい?」
西片「まさか、“また”オレをからかおうとしたの?」
高木さん「ううっ…」
西片「いやぁ、だとしたらまだまだだねぇ!オレに勝つのは十年早いんじゃないのぉ!?」
高木さん「うううっ…!」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/29(木) 21:50:15.50 ID:ZcjdFu2O0
気持ちいい!夢だけどあの高木さんに完全勝利だ
!
そうだ…チャンスは今しかない!こうなったら、やれるだけのことやってやる!
西片「高木さん、消しゴムを貸してくれるかい?」
高木さん「…はい」
西片「ありがと。…そういえば知ってる?高木さん」
高木さん「何を?」
西片「消しゴムに好きな人の名前書いて、使い切ったら両想いになれるんってやつ」
高木さん「!!」
西片「高木さんはどうなのかな~?そんな子供っぽいことしてるのかな~?」
よし、もしこの世界のオレが高木さんなら消しゴムには何も書いてないはず!
でも高木さんは書いているかもしれないと思って取り返そうとする!そこをからかうんだ!
西片「沈黙は肯定の合図だよ高木さん?見ちゃおうかな~…」
高木さん「ダメ!!!」
!
そうだ…チャンスは今しかない!こうなったら、やれるだけのことやってやる!
西片「高木さん、消しゴムを貸してくれるかい?」
高木さん「…はい」
西片「ありがと。…そういえば知ってる?高木さん」
高木さん「何を?」
西片「消しゴムに好きな人の名前書いて、使い切ったら両想いになれるんってやつ」
高木さん「!!」
西片「高木さんはどうなのかな~?そんな子供っぽいことしてるのかな~?」
よし、もしこの世界のオレが高木さんなら消しゴムには何も書いてないはず!
でも高木さんは書いているかもしれないと思って取り返そうとする!そこをからかうんだ!
西片「沈黙は肯定の合図だよ高木さん?見ちゃおうかな~…」
高木さん「ダメ!!!」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/29(木) 22:08:22.33 ID:ZcjdFu2O0
西片「え…」
高木さん「絶対!見たらダメ!」
西片「な、何か書いてあるのかな…?こ、子供だなぁ高木さんは」
高木さん「見たら本気で怒るから」
西片「…」
そうだ、冷静に考えれば高木さんが消しゴムにからかう言葉を書いてるのだってありえる…
見るな、と言って見た瞬間にからかうつもりだな…
やるじゃないか、高木さんめ!
西片「そこまで言うなら…はい、返すよ」
高木さん「ん」
では、作戦その2!ついさっきオレが書いておいた消しゴムを机に置いて…
西片「あたた、急にお腹が痛くなったな」
高木さん「え?」
西片「先生、トイレに行ってきてもいいですか?」
高木さん「絶対!見たらダメ!」
西片「な、何か書いてあるのかな…?こ、子供だなぁ高木さんは」
高木さん「見たら本気で怒るから」
西片「…」
そうだ、冷静に考えれば高木さんが消しゴムにからかう言葉を書いてるのだってありえる…
見るな、と言って見た瞬間にからかうつもりだな…
やるじゃないか、高木さんめ!
西片「そこまで言うなら…はい、返すよ」
高木さん「ん」
では、作戦その2!ついさっきオレが書いておいた消しゴムを机に置いて…
西片「あたた、急にお腹が痛くなったな」
高木さん「え?」
西片「先生、トイレに行ってきてもいいですか?」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/29(木) 22:19:06.75 ID:ZcjdFu2O0
高木さん「西片、平気?」
西片「あ、まあ…」
高木さん「ごめんね、調子が良くないのにからかおうとして」
西片「!?」
西片「あ、大丈夫、大丈夫だから…」
ぐぅ…からかうはずなのに心が痛い…というか
全く心が読み取れない…高木さんと同じ立場に立ったら心が読めると思ったのになぁ。
いや!ここは心を鬼にして、前人未到、オレの二連続からかい記録を達成するんだ!
高木さんと同じく、消しゴムには『ろうかみろ』と書いた。
オレはトイレに行くふりをして廊下に待機!
高木さんは我慢できずに消しゴムを見て廊下を見る!
完璧だ…さすがオレの(高木さんの)作戦だ!
西片「ふっ…」
高木さん「?」
西片「あ、まあ…」
高木さん「ごめんね、調子が良くないのにからかおうとして」
西片「!?」
西片「あ、大丈夫、大丈夫だから…」
ぐぅ…からかうはずなのに心が痛い…というか
全く心が読み取れない…高木さんと同じ立場に立ったら心が読めると思ったのになぁ。
いや!ここは心を鬼にして、前人未到、オレの二連続からかい記録を達成するんだ!
高木さんと同じく、消しゴムには『ろうかみろ』と書いた。
オレはトイレに行くふりをして廊下に待機!
高木さんは我慢できずに消しゴムを見て廊下を見る!
完璧だ…さすがオレの(高木さんの)作戦だ!
西片「ふっ…」
高木さん「?」
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/29(木) 22:26:56.84 ID:ZcjdFu2O0
西片「ふぅ…お腹痛いお腹痛い」
高木さん「…」キョロキョロ
高木さん「…消しゴム」パッ
おっ!消しゴムを手に取ったぞ!
高木さん「…」ジロジロ
あれ?カバーを取らないぞ…
高木さん「…ううん、ダメだよそんなの」
西片「えええええええ!!!?」
戻すの!?すぐそこに答えがあったのに!?
先生「西片うるせー!トイレいったんじゃねーのか!用がないなら席もどれ!」
高木さん「! 西片?」
西片「あ、えっと、すみませぇん!」
なんでだ…失敗するなんて…
高木さん「…」キョロキョロ
高木さん「…消しゴム」パッ
おっ!消しゴムを手に取ったぞ!
高木さん「…」ジロジロ
あれ?カバーを取らないぞ…
高木さん「…ううん、ダメだよそんなの」
西片「えええええええ!!!?」
戻すの!?すぐそこに答えがあったのに!?
先生「西片うるせー!トイレいったんじゃねーのか!用がないなら席もどれ!」
高木さん「! 西片?」
西片「あ、えっと、すみませぇん!」
なんでだ…失敗するなんて…
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/29(木) 22:37:07.39 ID:ZcjdFu2O0
西片「ねぇ!どうして消しゴム見なかったの!?」ヒソヒソ
高木さん「だって、西片いないのにこんなことしたら、いやな気分になるでしょ」
高木さん「西片はオトナだから何も書いてないかもしれないけど、西片は見ないでほしいって私のお願い聞いてくれたから」
西片「書いて…ないことは…ないけどね」
高木さん「そーなの?」
西片「ほら、見ていいよ」
やっぱり調子狂うなぁ、高木さんに困った顔されると。
高木さんからかい勝負、二連覇ならず…
高木さん「…」
西片「へ?何?」
高木さん「だって、西片いないのにこんなことしたら、いやな気分になるでしょ」
高木さん「西片はオトナだから何も書いてないかもしれないけど、西片は見ないでほしいって私のお願い聞いてくれたから」
西片「書いて…ないことは…ないけどね」
高木さん「そーなの?」
西片「ほら、見ていいよ」
やっぱり調子狂うなぁ、高木さんに困った顔されると。
高木さんからかい勝負、二連覇ならず…
高木さん「…」
西片「へ?何?」
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/29(木) 22:48:11.09 ID:ZcjdFu2O0
高木さん「西片、ろうかみろ、って何?」
西片「それは、高木さんをからかうために…」
高木さん「ふーん…」
高木さん「…これだけ?」
西片「あ、はい…」
高木さん「そっか…ふぅん…」
西片「なんだよ…」
高木さん「西片、ウソついたんだ。私は西片にウソついたことないのに」
西片「え!?あれはウソというか、わざとで…」
高木さん「…もういいよ!」
西片「それは、高木さんをからかうために…」
高木さん「ふーん…」
高木さん「…これだけ?」
西片「あ、はい…」
高木さん「そっか…ふぅん…」
西片「なんだよ…」
高木さん「西片、ウソついたんだ。私は西片にウソついたことないのに」
西片「え!?あれはウソというか、わざとで…」
高木さん「…もういいよ!」
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/29(木) 22:59:13.69 ID:ZcjdFu2O0
高木さん「今日の西片つまんない!いつもみたいに優しくないし!いじわるするし!」
高木さん「あーあ、心配して損した!」
西片「うぇぇ!?」
なんだこの高木さんは!いくら感じが違うからって不安定すぎるだろ!
高木さん「私今日はもう西片と話さないから!あっち向いて!」プイッ
西片「ど、どうしてそうなるのさ!」
高木さん「…自分で考えれば?」
西片「自分で…?」
高木さん「あーあ、心配して損した!」
西片「うぇぇ!?」
なんだこの高木さんは!いくら感じが違うからって不安定すぎるだろ!
高木さん「私今日はもう西片と話さないから!あっち向いて!」プイッ
西片「ど、どうしてそうなるのさ!」
高木さん「…自分で考えれば?」
西片「自分で…?」
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/29(木) 22:59:47.87 ID:ZcjdFu2O0
考えろ…?今日のオレは何をした…?
気づけば夢の中で…そこにいた高木さんがオレにそっくりな性格で…
つい調子に乗って、いつもオレがされてるように高木さんをからかって…オレがされてるように?
そうか。それがいけなかったんだ。
気づけば夢の中で…そこにいた高木さんがオレにそっくりな性格で…
つい調子に乗って、いつもオレがされてるように高木さんをからかって…オレがされてるように?
そうか。それがいけなかったんだ。
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/29(木) 23:31:22.81 ID:ZcjdFu2O0
西片「高木さん!」
高木さん「…」ツーン
こっち向いてくれないの…
西片「ごめん高木さん。オレ、いつもされてること高木さんにやり返してるだけだった」
高木さん「え?」
西片「からかう、からかわない以前に、高木さんは女の子なんだよね、オレといっしょの感覚じゃ高木さんに失礼だった」
西片「ほんとごめん。オレ、ひとつだけなら高木さんの言うことなんでもするよ」
高木さん「…ほんとに?」
西片「ほんとほんと」
高木さん「そっかー!じゃあ何してもらおうかなー!」
西片「あはは…」
よかった…
やっとこっち向いた。
高木さん「…」ツーン
こっち向いてくれないの…
西片「ごめん高木さん。オレ、いつもされてること高木さんにやり返してるだけだった」
高木さん「え?」
西片「からかう、からかわない以前に、高木さんは女の子なんだよね、オレといっしょの感覚じゃ高木さんに失礼だった」
西片「ほんとごめん。オレ、ひとつだけなら高木さんの言うことなんでもするよ」
高木さん「…ほんとに?」
西片「ほんとほんと」
高木さん「そっかー!じゃあ何してもらおうかなー!」
西片「あはは…」
よかった…
やっとこっち向いた。
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/29(木) 23:38:55.69 ID:ZcjdFu2O0
高木さん「これ!開けて!」
西片「…え?」
高木さん「ん!」
筆箱を…?今さらどうするんだよこのバレバレな仕掛けを。タネの分かってるからかいを、オレはどう対処するのが正解なんだ…?
西片「待ちなよ高木さん!な、なんでもいいんだよ!なんでも、さあ!」
高木さん「え、だから、なんでもって…あ!まさか…西片のエッチ!」
西片「なんでぇ!?」
高木さん「私たち仲良しだけど、そういうのはいけないんだよ!」
西片「何も言ってないじゃないかぁ!」
西片「…え?」
高木さん「ん!」
筆箱を…?今さらどうするんだよこのバレバレな仕掛けを。タネの分かってるからかいを、オレはどう対処するのが正解なんだ…?
西片「待ちなよ高木さん!な、なんでもいいんだよ!なんでも、さあ!」
高木さん「え、だから、なんでもって…あ!まさか…西片のエッチ!」
西片「なんでぇ!?」
高木さん「私たち仲良しだけど、そういうのはいけないんだよ!」
西片「何も言ってないじゃないかぁ!」
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/29(木) 23:45:05.82 ID:ZcjdFu2O0
西片「うー…いいんだね、これで」
高木さん「うん!」
西片「いくよ…」
やれやれ、日々高木さんにからかわれているオレには、このレベルのからかいじゃ…
西片「…あれ?」
高木さん「? 早く開けなよ西片」
西片「いや、開けようとしてるんだけど…んっ!」
固っ!びくともしないぞ!?
西片「…高木さん、開かない」
高木さん「ええっ!?」
高木さん「うん!」
西片「いくよ…」
やれやれ、日々高木さんにからかわれているオレには、このレベルのからかいじゃ…
西片「…あれ?」
高木さん「? 早く開けなよ西片」
西片「いや、開けようとしてるんだけど…んっ!」
固っ!びくともしないぞ!?
西片「…高木さん、開かない」
高木さん「ええっ!?」
23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/29(木) 23:50:40.92 ID:ZcjdFu2O0
西片「おっかしいな…」
高木さん「…あっ」
西片「なんだい高木さん、今の『あっ』は!」
高木さん「そういえば…」
高木さん『んん~!』
高木さん「あれ、なかなか筆箱に入らなかったから、強引に入れた、かも…」
西片「絶対原因それじゃん!」
高木さん「…あっ」
西片「なんだい高木さん、今の『あっ』は!」
高木さん「そういえば…」
高木さん『んん~!』
高木さん「あれ、なかなか筆箱に入らなかったから、強引に入れた、かも…」
西片「絶対原因それじゃん!」
24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/29(木) 23:56:41.97 ID:ZcjdFu2O0
高木さん「そうかな!やっぱりそうかなぁ!?」
高木さん「どうしよう西片、私まだあの中にいろいろ入ってるの!」
西片「中身出しとけよ!よく詰め込んだね!それでびっくり箱とか筆箱ぎゅうぎゅうだったでしょぉ!」
高木さん「むむむ…そうだよ!悪い!?」
西片「逆ギレ!?」
高木さん「仕方ないでしょ、そこまで頭が回らなかったの!」
西片「ああ…」
忘れてた…こっちの高木さんはおバカさんだった…
高木さん「どうしよう西片、私まだあの中にいろいろ入ってるの!」
西片「中身出しとけよ!よく詰め込んだね!それでびっくり箱とか筆箱ぎゅうぎゅうだったでしょぉ!」
高木さん「むむむ…そうだよ!悪い!?」
西片「逆ギレ!?」
高木さん「仕方ないでしょ、そこまで頭が回らなかったの!」
西片「ああ…」
忘れてた…こっちの高木さんはおバカさんだった…
25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/30(金) 00:11:33.02 ID:DfKaSj1r0
西片「ムキになってもしょうがない…か」
西片「高木さん、オレが筆箱開けるから、手伝ってくれない?」
高木さん「…いいけど?」
西片「じゃ、反対側持って…」
高木さん「ね、ねえ。これすごく効率悪いんじゃ…」
西片「オレ他にうまくやる方法知らないし!」
それは端から見れば、二人の男女がひとつの筆箱を引っ張るという奇妙なものだった。
西片「ほら、早く」
高木さん「で、でも授業中…」
西片「それこそいまさらでしょ!後で二人で怒られよう!」
高木さん「…うん!」
西片「高木さん、オレが筆箱開けるから、手伝ってくれない?」
高木さん「…いいけど?」
西片「じゃ、反対側持って…」
高木さん「ね、ねえ。これすごく効率悪いんじゃ…」
西片「オレ他にうまくやる方法知らないし!」
それは端から見れば、二人の男女がひとつの筆箱を引っ張るという奇妙なものだった。
西片「ほら、早く」
高木さん「で、でも授業中…」
西片「それこそいまさらでしょ!後で二人で怒られよう!」
高木さん「…うん!」
26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/30(金) 00:17:14.65 ID:DfKaSj1r0
西片「せーの!…うぎぎ…」
高木さん「にぃぃ~!」
がしゃ、と音がした。当然だ、非力でも二人のパワーが加われば…
西片「やった外れた!…ああっ!?」
高木さん「こわれちゃった…」
高木さんの筆箱は壊れてしまった。
高木さん「にぃぃ~!」
がしゃ、と音がした。当然だ、非力でも二人のパワーが加われば…
西片「やった外れた!…ああっ!?」
高木さん「こわれちゃった…」
高木さんの筆箱は壊れてしまった。
27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/30(金) 00:23:10.46 ID:DfKaSj1r0
西片「ごごごごめん!!」
高木さん「いや、元々は私が…!」
先生「お前らいい加減にしろやぁ!つまみ出すぞ!」
「「すいませんでしたぁ!」」
高木さん「怒られちゃったね西片…西片?」
ああ~!やってしまったぁ!夢だけど高木さんのものをこわしちゃったよ!
弁償しないと!いや、あれは高木さんのお気に入りだったかもしれないぞ!?取り返しのつかないことをしたんじゃないのかオレ!?
西片「ぐぅぅ~…」
高木さん「…あははは!」
西片「え?」
高木さん「いや、元々は私が…!」
先生「お前らいい加減にしろやぁ!つまみ出すぞ!」
「「すいませんでしたぁ!」」
高木さん「怒られちゃったね西片…西片?」
ああ~!やってしまったぁ!夢だけど高木さんのものをこわしちゃったよ!
弁償しないと!いや、あれは高木さんのお気に入りだったかもしれないぞ!?取り返しのつかないことをしたんじゃないのかオレ!?
西片「ぐぅぅ~…」
高木さん「…あははは!」
西片「え?」
28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/30(金) 00:31:57.10 ID:DfKaSj1r0
高木さん「西片、そんな顔もするんだぁ」
高木さん「あはは、おもしろいね」
西片「そ、そう…?」
これぐらい、高木さんと日常茶飯事だけど…オレの夢の西片はいったいどんなやつなんだよ。
高木さん「や、その表情も新鮮だよ。西片、あんまり反応してくれなかったし」
高木さん「私だけ西片をからかって、西片は楽しくないんじゃないかと思ってたの」
西片「あれでからかってたの…」
高木さん「え? 気づいてなかった?」
西片「気づいてたけども…」
もう忘れよう。この高木さんのレベルが低いんじゃない。元の高木さんのからかいレベルが高すぎただけだ…
高木さん「あはは、おもしろいね」
西片「そ、そう…?」
これぐらい、高木さんと日常茶飯事だけど…オレの夢の西片はいったいどんなやつなんだよ。
高木さん「や、その表情も新鮮だよ。西片、あんまり反応してくれなかったし」
高木さん「私だけ西片をからかって、西片は楽しくないんじゃないかと思ってたの」
西片「あれでからかってたの…」
高木さん「え? 気づいてなかった?」
西片「気づいてたけども…」
もう忘れよう。この高木さんのレベルが低いんじゃない。元の高木さんのからかいレベルが高すぎただけだ…
29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/30(金) 00:40:13.94 ID:DfKaSj1r0
西片「オレ、筆箱弁償するよ。後でお金渡すから」
高木さん「いいよ、西片の大事なおこづかいなんだから」
西片「でもさ…」
高木さん「なら、お買い物付き合ってよ」
高木さん「筆箱はこわれたからノーカウント…なんでも言うこと聞いてくれるんでしょ?」
西片「!」
満面の笑み。それはいつもの高木さん「…たー」また違った「…に……たー?」ああ、これが本当の高木さんなのだと深く胸に「西片ー?」
西片「…」
高木さん「あ、やっと起きた」
高木さん「いいよ、西片の大事なおこづかいなんだから」
西片「でもさ…」
高木さん「なら、お買い物付き合ってよ」
高木さん「筆箱はこわれたからノーカウント…なんでも言うこと聞いてくれるんでしょ?」
西片「!」
満面の笑み。それはいつもの高木さん「…たー」また違った「…に……たー?」ああ、これが本当の高木さんなのだと深く胸に「西片ー?」
西片「…」
高木さん「あ、やっと起きた」
30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/30(金) 00:46:56.62 ID:DfKaSj1r0
高木さん「西片、放課後ずっと寝てたんだよ?」
西片「…」
高木さん「体調悪いなら保健室…っていっても、西片爆睡してたから自力で起きるまで待ってたんだ」
高木さん「よっぽどいい夢見てたんだね」
西片「…夢…か…」
高木さん「どしたの?私の顔になんかついてる?」
西片「いいや!いつもの高木さんだよ!」
西片「いつものね!」
高木さん「…西片、今日は2人乗りして帰ろっか。一回こけそうになる度にジュースおごりね」
西片「なんで!?」
高木さん「遅くまで待ってたからそのくらいはしてもらわないと」
高木さん「あれれ、恥ずかしいの?2人乗りするのが?それとも負けるのが?」
高木さん「んん~?どっちかな~?」
西片「…ああ…」
オレ、一生高木さんには勝てないかも…
西片「…」
高木さん「体調悪いなら保健室…っていっても、西片爆睡してたから自力で起きるまで待ってたんだ」
高木さん「よっぽどいい夢見てたんだね」
西片「…夢…か…」
高木さん「どしたの?私の顔になんかついてる?」
西片「いいや!いつもの高木さんだよ!」
西片「いつものね!」
高木さん「…西片、今日は2人乗りして帰ろっか。一回こけそうになる度にジュースおごりね」
西片「なんで!?」
高木さん「遅くまで待ってたからそのくらいはしてもらわないと」
高木さん「あれれ、恥ずかしいの?2人乗りするのが?それとも負けるのが?」
高木さん「んん~?どっちかな~?」
西片「…ああ…」
オレ、一生高木さんには勝てないかも…
31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/30(金) 00:53:47.30 ID:DfKaSj1r0
《おまけ》
≪あのままからかい続行していた場合≫
高木さん「」ツーン
西片(まだ振り向いてくれない…そうだ!今こそ100%片思いの出番じゃないのか!?)
西片「高木さん、こっち向いて」
高木さん「やーだ!」
西片「いいから、お願い」
高木さん「…もー、なにー…?」チラッ
西片「君かわいいね」キラッ
高木さん「…ふぇっ、なななななっ!?」
西片(決まった…)
高木さん「~~!!」
西片「あれ、高木さん?」
高木さん「バカーー!!!」パァン!
西片「ぐぇぇぇぇ!!」
高木さん「あーもうバカ!!ほんとバカ!!」
西片(逆効果だった…)
≪あのままからかい続行していた場合≫
高木さん「」ツーン
西片(まだ振り向いてくれない…そうだ!今こそ100%片思いの出番じゃないのか!?)
西片「高木さん、こっち向いて」
高木さん「やーだ!」
西片「いいから、お願い」
高木さん「…もー、なにー…?」チラッ
西片「君かわいいね」キラッ
高木さん「…ふぇっ、なななななっ!?」
西片(決まった…)
高木さん「~~!!」
西片「あれ、高木さん?」
高木さん「バカーー!!!」パァン!
西片「ぐぇぇぇぇ!!」
高木さん「あーもうバカ!!ほんとバカ!!」
西片(逆効果だった…)
32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/30(金) 00:57:42.15 ID:DfKaSj1r0
終わり。
違うんや…
スレタイと西片と高木さんを逆転する設定、結局高木さんには勝てなかったよ…だけ思いついて、後はネタ一直線にするつもりだったんや…
ノリノリで書いたはいいけど、オチが思いつかなくてこうなったんや…
逆転設定の高木さんは西片の空想高木さんと、ちーを足して2で割ったぐらいのつもりで書きました。
高木さんss増えろ…増えろ…
違うんや…
スレタイと西片と高木さんを逆転する設定、結局高木さんには勝てなかったよ…だけ思いついて、後はネタ一直線にするつもりだったんや…
ノリノリで書いたはいいけど、オチが思いつかなくてこうなったんや…
逆転設定の高木さんは西片の空想高木さんと、ちーを足して2で割ったぐらいのつもりで書きました。
高木さんss増えろ…増えろ…
33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/30(金) 00:59:28.32 ID:DfKaSj1r0
ずっこけたけどネタ自体は悪くないと思う(自画自賛)ので、暇を見つけたらこれでリベンジしようかな~
引用元: 「からかい下手の高木さん」
【からかい上手の・・・】 ちー「このハンカチなに?」 お母さん「それは・・・」
2018-03-29
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/28(水) 00:39:53.16 ID:EsXdGqf30
~ある一家の家~
お母さん「どうしたのそれ?」
ちー「くつしたさがしてたんすのなかさがしてたらみつけた」
お母さん「もーだめじゃないあんなにぐちゃぐちゃにして・・・後で片付けようね」
ちー「えへへ、ごめんなさーい」
お母さん「どうしたのそれ?」
ちー「くつしたさがしてたんすのなかさがしてたらみつけた」
お母さん「もーだめじゃないあんなにぐちゃぐちゃにして・・・後で片付けようね」
ちー「えへへ、ごめんなさーい」
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/28(水) 00:43:46.14 ID:EsXdGqf30
お母さん「でもこのハンカチ、懐かしいなぁ」
ちー「どうして?」
お母さん「そうだねぇ、強いて言うなら・・・」
お母さん「このハンカチのおかげでちーは産まれてきたのかもね」
ちー「えー!あかちゃんってハンカチから生まれるの!?」
お母さん「うふふ」
ちー「どうして?」
お母さん「そうだねぇ、強いて言うなら・・・」
お母さん「このハンカチのおかげでちーは産まれてきたのかもね」
ちー「えー!あかちゃんってハンカチから生まれるの!?」
お母さん「うふふ」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/28(水) 06:22:53.53 ID:EsXdGqf30
お母さん「ちーがそれを知るのはまだ早いかもね」
ちー「???」キョトン
お母さん「それよりほら、ここに文字が書いてあるでしょ?」
ちー「あ、ホントだ」
お母さん「なんて書いてあるかわかるかなー?」
ちー「???」キョトン
お母さん「それよりほら、ここに文字が書いてあるでしょ?」
ちー「あ、ホントだ」
お母さん「なんて書いてあるかわかるかなー?」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/28(水) 19:15:10.59 ID:EsXdGqf30
ちー「むむむ・・・わかんなーい!」
お母さん(まぁローマ字なんてまだわからないか)
お母さん「まずはちゃんとじぶんの名前をかけるようにならないとね」
ちー「むー、ちゃんとかけるもん!」
お母さん「ホントかなー?」
お母さん(まぁローマ字なんてまだわからないか)
お母さん「まずはちゃんとじぶんの名前をかけるようにならないとね」
ちー「むー、ちゃんとかけるもん!」
お母さん「ホントかなー?」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/28(水) 20:04:07.86 ID:EsXdGqf30
ガチャ
お父さん「ただいまー」
ちー「あ!おとーさんおかえり!」
お母さん「おかえりなさい」
お父さん「おう」
お父さん「ただいまー」
ちー「あ!おとーさんおかえり!」
お母さん「おかえりなさい」
お父さん「おう」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/28(水) 20:23:50.43 ID:EsXdGqf30
お母さん「ご飯にする?お風呂にする?それと・・・」
お父さん「あ、汗かいたからお風呂にしようかな!」アセアセ
お母さん「そう、残念」クスクス
お父さん「///」
バタン
ちー「おとーさんなんであかくなってたのー?」
お母さん「さあ?なんでだろーねー?」クスクス
お父さん「あ、汗かいたからお風呂にしようかな!」アセアセ
お母さん「そう、残念」クスクス
お父さん「///」
バタン
ちー「おとーさんなんであかくなってたのー?」
お母さん「さあ?なんでだろーねー?」クスクス
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/28(水) 21:05:49.22 ID:EsXdGqf30
お母さん「あ、お父さん着替え忘れてる、ちー渡してきてくれない?」
ちー「うん!わかった!」タタタ・・・
~風呂場~
カポーン
お父さん「ふぃ~」
ガチャ
ちー「おとーさん!きがえおいとくよ!」
ちー「うん!わかった!」タタタ・・・
~風呂場~
カポーン
お父さん「ふぃ~」
ガチャ
ちー「おとーさん!きがえおいとくよ!」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/28(水) 21:13:37.25 ID:EsXdGqf30
お父さん「ああ、ありがとなちー」
ちー「えへへ・・・お?」
ちー「おとーさんのふくのぽけっとになにかはいってる・・・」ゴソゴソ
ちー「きれいなはこだ!なんだろ・・・」
ちー「せんたくものじゃないし、おかーさんにみせてあげよう」ガチャ
バタン
お父さん「~♪」
ちー「えへへ・・・お?」
ちー「おとーさんのふくのぽけっとになにかはいってる・・・」ゴソゴソ
ちー「きれいなはこだ!なんだろ・・・」
ちー「せんたくものじゃないし、おかーさんにみせてあげよう」ガチャ
バタン
お父さん「~♪」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/28(水) 21:22:34.78 ID:EsXdGqf30
ちー「ただいまー!」
お母さん「おかえり、ちゃんと置いてきた?」
ちー「うん!」
お母さん「えらいえらい」ナデナデ
ちー「えへへ・・・そうだおかーさん!これわかる?」
お母さん「ん?」
お母さん「おかえり、ちゃんと置いてきた?」
ちー「うん!」
お母さん「えらいえらい」ナデナデ
ちー「えへへ・・・そうだおかーさん!これわかる?」
お母さん「ん?」
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/28(水) 21:31:46.87 ID:EsXdGqf30
お母さん「綺麗な箱だね、どうしたの?」
ちー「おとーさんのふくのなかにはいってた」
お母さん「!」ビク
ちー「おかーさん?」
お母さん「へ、へー・・・そうなんだ」
ちー「おとーさんのふくのなかにはいってた」
お母さん「!」ビク
ちー「おかーさん?」
お母さん「へ、へー・・・そうなんだ」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/28(水) 21:39:47.88 ID:EsXdGqf30
ちー「おかーさん?ふるえてるの?」
お母さん「別に?大丈夫だよ?」
お父さん「あ、あれ?ないぞ?」
お母さん「あ・・・」
ガチャ
お母さん「ないって何がないのかな~?」
お父さん「あ、いやその・・・」
お母さん「別に?大丈夫だよ?」
お父さん「あ、あれ?ないぞ?」
お母さん「あ・・・」
ガチャ
お母さん「ないって何がないのかな~?」
お父さん「あ、いやその・・・」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/28(水) 21:43:34.00 ID:EsXdGqf30
ちー「おとーさん!このはこなーにー?」
お父さん「あ!そ・・・それ!」
お母さん「やっぱり・・・」
お父さん「ちーが持ってったのか・・・」
お母さん「で?これは何なのかな?」
お父さん「そ、それは・・・」
お父さん「あ!そ・・・それ!」
お母さん「やっぱり・・・」
お父さん「ちーが持ってったのか・・・」
お母さん「で?これは何なのかな?」
お父さん「そ、それは・・・」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/28(水) 21:45:24.23 ID:EsXdGqf30
お父さん「お母さんに・・・プレゼントを・・・」
お母さん「・・・え?」
お父さん「ほ、ほら!今日結婚記念日だし・・・ね?」
お母さん「!」
ちー「けっこんきねんびってなーにー?」
お母さん「・・・え?」
お父さん「ほ、ほら!今日結婚記念日だし・・・ね?」
お母さん「!」
ちー「けっこんきねんびってなーにー?」
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/28(水) 21:54:42.84 ID:EsXdGqf30
お母さん「もちろん、忘れるわけないじゃん」ケロッ
お父さん「ですよねー」
お母さん「・・・開けていい?」
お父さん「どうぞ」
お母さん「・・・・・」ビリビリ
パカッ
お母さん「こ、これは・・・」
ちー「さっきのとおなじはんかちだー!」
お父さん「ですよねー」
お母さん「・・・開けていい?」
お父さん「どうぞ」
お母さん「・・・・・」ビリビリ
パカッ
お母さん「こ、これは・・・」
ちー「さっきのとおなじはんかちだー!」
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/28(水) 22:05:27.32 ID:EsXdGqf30
お父さん「さっきの?」
お母さん「ちょっとね・・・でもなんでこれ?」
お父さん「色々考えたんだけどさ・・・何だかこれがいい気がして・・・」
お父さん「ほら、出会いのきっかけっていうか・・・」
お母さん「ふふ、そうだね」
ちー(やっぱりはんかちからあかちゃんってうまれるのかな?)
お母さん「ちょっとね・・・でもなんでこれ?」
お父さん「色々考えたんだけどさ・・・何だかこれがいい気がして・・・」
お父さん「ほら、出会いのきっかけっていうか・・・」
お母さん「ふふ、そうだね」
ちー(やっぱりはんかちからあかちゃんってうまれるのかな?)
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/28(水) 22:08:34.75 ID:EsXdGqf30
お母さん「あ、そうだ、肝心なこと言わないとね」
お父さん「え?」
お母さん「ありがと、お父さん」
お父さん「お、おう///」
お父さん「え?」
お母さん「ありがと、お父さん」
お父さん「お、おう///」
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/28(水) 22:11:46.14 ID:EsXdGqf30
お母さん「そうだ、記念に今度の休み出かけよっか」
お父さん「いいけど・・・どこに?」
お母さん「ちーはどこ行きたい?」
ちー「えーと・・・ゆーえんちにどーぶつえんに・・・」
お母さん「うふふ・・・今度の休みまでに決めといてね」
ちー「うん!」
お父さん「いいけど・・・どこに?」
お母さん「ちーはどこ行きたい?」
ちー「えーと・・・ゆーえんちにどーぶつえんに・・・」
お母さん「うふふ・・・今度の休みまでに決めといてね」
ちー「うん!」
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/28(水) 22:15:08.19 ID:EsXdGqf30
~その後~
ちー「ぐーぐー」
お母さん「すっかり寝ちゃったね」
お父さん「ふああ・・・明日も早いから俺も寝るね・・・」
お母さん「そう、私も明日の準備したら行くね」
お父さん「そっか、お休み~」
お母さん「うん、お休み」
ちー「ぐーぐー」
お母さん「すっかり寝ちゃったね」
お父さん「ふああ・・・明日も早いから俺も寝るね・・・」
お母さん「そう、私も明日の準備したら行くね」
お父さん「そっか、お休み~」
お母さん「うん、お休み」
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/28(水) 22:19:48.81 ID:EsXdGqf30
シーン・・・
お母さん「・・・・・」
お母さん「うううううううううう・・・・・」バンバン
お母さん「・・・・・はぁ」
お母さん(元高木さん)「ホント、いつまでも効くクリティカルだなぁ・・・」
~おしまい~
お母さん「・・・・・」
お母さん「うううううううううう・・・・・」バンバン
お母さん「・・・・・はぁ」
お母さん(元高木さん)「ホント、いつまでも効くクリティカルだなぁ・・・」
~おしまい~
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/03/28(水) 22:20:26.13 ID:EsXdGqf30
これで終わりです
ちーちゃんも中学生になったらからかえる相手を見つけるのかな
ちーちゃんも中学生になったらからかえる相手を見つけるのかな
引用元: 【からかい上手の・・・】 ちー「このハンカチなに?」 お母さん「それは・・・」