戦士「ダンジョンでこんなん拾ったんだけど」女魔導士「なんですかこれ、あぶない水着?」
2018-04-23
1: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/21(土) 00:28:44.540 ID:QA0HKzPx0
僧侶「う、うん…宝箱の中にはいってたんだ…」
武道家「…う、うん、そう…オイラ…オイラが見つけたんだ…、……へへ…」
女魔導士「へえ、そうですか…はじめてみましたよ、こんなの……え、……で?」
戦士「いや…、お前にやるよ。俺たち装備できないし」
女魔導士「いやもちろん、そうでしょうけど…、まあ…ありがたく受け取っておきます」
武道家「…う、うん、そう…オイラ…オイラが見つけたんだ…、……へへ…」
女魔導士「へえ、そうですか…はじめてみましたよ、こんなの……え、……で?」
戦士「いや…、お前にやるよ。俺たち装備できないし」
女魔導士「いやもちろん、そうでしょうけど…、まあ…ありがたく受け取っておきます」
3: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/21(土) 00:29:54.042 ID:QA0HKzPx0
戦士「あ、ああ!」
武道家「はあ…はあ…」
僧侶「受け取ってくれるんだねっ、き、君ならきっと似合うとおも…」
女魔導士「明日にでも防具屋に売って、旅資金の足しにしますね」
僧侶「…あ?」
武道家「はあ…はあ…」
僧侶「受け取ってくれるんだねっ、き、君ならきっと似合うとおも…」
女魔導士「明日にでも防具屋に売って、旅資金の足しにしますね」
僧侶「…あ?」
4: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/21(土) 00:31:21.517 ID:QA0HKzPx0
…………
女魔導士「え、なんですか…、わたし何か変なこといいました?」
戦士「え、え?」
武道家「………」
僧侶「いやいやいや…」
女魔導士「え?」
戦士「いや、えっ、って…おま…いや…おまえ…装備しないの?」
女魔導士「え、装備って…な、なにをですか?」
僧侶「いや…そりゃ、危ない水着…装備しないの…?」
女魔導士「はあ…?」
女魔導士「え、なんですか…、わたし何か変なこといいました?」
戦士「え、え?」
武道家「………」
僧侶「いやいやいや…」
女魔導士「え?」
戦士「いや、えっ、って…おま…いや…おまえ…装備しないの?」
女魔導士「え、装備って…な、なにをですか?」
僧侶「いや…そりゃ、危ない水着…装備しないの…?」
女魔導士「はあ…?」
7: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/21(土) 00:34:43.802 ID:QA0HKzPx0
女魔導士「いやするわけないじゃないですか…何言ってんですか?
こんなきわどい水着でフィールドとかダンジョン練り歩いてたら、わたし変態じゃないですか」
………
女魔導士「え、いやどうしたんですか、3人とも…わたしなにか…」
戦士「ははっ」
女魔導士「(何ワロとんねん)」
こんなきわどい水着でフィールドとかダンジョン練り歩いてたら、わたし変態じゃないですか」
………
女魔導士「え、いやどうしたんですか、3人とも…わたしなにか…」
戦士「ははっ」
女魔導士「(何ワロとんねん)」
8: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/21(土) 00:37:34.772 ID:QA0HKzPx0
女魔導士「あの…わたし、何か変なこといいましたか?」
僧侶「いや…変なこともなにも…あぶない水着はれっきとした装備品じゃあないか!
普通に着てたってなんの違和感ないとおもうけどっ!?」
女魔導士「いやいやいや…冗談でしょう。装備品って…、こんなの着るの遊び人くらいのものでしょう。守備力も低そうだし…、
こんなん着て敵にブッ叩かれたら私、一撃で死んじゃいますよ」
戦士「いいじゃん死んだって!僧侶が蘇生するじゃん」
女魔導士「いや、よくないでしょ普通に。蘇生されたって死ぬの痛いし、嫌でしょ」
僧侶「いや…変なこともなにも…あぶない水着はれっきとした装備品じゃあないか!
普通に着てたってなんの違和感ないとおもうけどっ!?」
女魔導士「いやいやいや…冗談でしょう。装備品って…、こんなの着るの遊び人くらいのものでしょう。守備力も低そうだし…、
こんなん着て敵にブッ叩かれたら私、一撃で死んじゃいますよ」
戦士「いいじゃん死んだって!僧侶が蘇生するじゃん」
女魔導士「いや、よくないでしょ普通に。蘇生されたって死ぬの痛いし、嫌でしょ」
10: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/21(土) 00:40:49.611 ID:QA0HKzPx0
僧侶「な、なに言ってるんだい女魔導士!ぶ、武道家も何か言ってやってください!」
武道家「はあ…はあ…女魔導士のあぶない水着姿…はあ、はあ…!オイラ…
オイラもう…へぶう!!」
戦士「いや、すまない女魔導士!武道家のことは気にしないでくれっ!」
女魔導士「…な、なんか3人とも今日はおかしいので、わたし、これで失礼しますね」
僧侶「ま、まってくれ女魔導士!話を聞いてくれ!
その、君の来てるローブ…、初めて会った時からずっと装備してるよねっ!」
武道家「はあ…はあ…女魔導士のあぶない水着姿…はあ、はあ…!オイラ…
オイラもう…へぶう!!」
戦士「いや、すまない女魔導士!武道家のことは気にしないでくれっ!」
女魔導士「…な、なんか3人とも今日はおかしいので、わたし、これで失礼しますね」
僧侶「ま、まってくれ女魔導士!話を聞いてくれ!
その、君の来てるローブ…、初めて会った時からずっと装備してるよねっ!」
11: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/21(土) 00:45:59.864 ID:QA0HKzPx0
女魔導士「はあ、それが何か…?」
戦士「いやいや、いつまでもそのローブじゃあ、この先やっていけないって!だから…」
女魔導士「いや、いっときますけどこのローブ、まあまあいいローブなんですけど!?
結構守備力ありますし、魔力も結構アップしますし!」
戦士「いやけど、ローブ、もっさいし、だっさいし、みりょく値低いじゃん!」
女魔導士「」
戦士「いやいや、いつまでもそのローブじゃあ、この先やっていけないって!だから…」
女魔導士「いや、いっときますけどこのローブ、まあまあいいローブなんですけど!?
結構守備力ありますし、魔力も結構アップしますし!」
戦士「いやけど、ローブ、もっさいし、だっさいし、みりょく値低いじゃん!」
女魔導士「」
13: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/21(土) 00:48:06.990 ID:QA0HKzPx0
女魔導士「は、はああ!?な、なにいってんですか!これ、だってっ、聖なる加護をうけた
ケモノの毛皮でつくられたローブとかなんとか…お父さんが昔かってくれたやつで…」
戦士「いやもうそういうのいいからさあ…知ってる?あ、あぶない水着は魅力値がめっちゃ高いんだぜっ!?」
女魔導士「いや、みりょく値とかいります!?みりょく値って冒険に何のメリットないと思うんですけどっ!?
実用性0なパラメータにこだわる必要なんてありませんからっ」
僧侶「はあ…わかってない…わかってないよ女魔導士…武道家も何かいってやってください」
武道家「はあ、はあ…おいら…オイラ…知ってる…女魔導士…、
普段ローブ着ててわかりにくいけど…結構、胸がおおき…へぶうっ!」
戦士「いやいや、武道家のことは気にしないでくれっ!」
ケモノの毛皮でつくられたローブとかなんとか…お父さんが昔かってくれたやつで…」
戦士「いやもうそういうのいいからさあ…知ってる?あ、あぶない水着は魅力値がめっちゃ高いんだぜっ!?」
女魔導士「いや、みりょく値とかいります!?みりょく値って冒険に何のメリットないと思うんですけどっ!?
実用性0なパラメータにこだわる必要なんてありませんからっ」
僧侶「はあ…わかってない…わかってないよ女魔導士…武道家も何かいってやってください」
武道家「はあ、はあ…おいら…オイラ…知ってる…女魔導士…、
普段ローブ着ててわかりにくいけど…結構、胸がおおき…へぶうっ!」
戦士「いやいや、武道家のことは気にしないでくれっ!」
18: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/21(土) 00:56:11.687 ID:QA0HKzPx0
戦士「え、それでどうする女魔導士?ここで装備していくかい?」
女魔導士「いや何急に!?装備しないっていってんでしょ!?」
僧侶「じゃ、じゃあ妥協策としてローブのすぐ下に着るのはどうかなっ!?」
女魔導士「妥協策って何!?なんかその方が変態みたいになるんですけどっ!?」
武道家「女魔導士ぃ…!オイラ…オイラあ…!!」
女魔導士「いや何なのさっきから!?なんで泣いてるんですか!?」
女魔導士「いや何急に!?装備しないっていってんでしょ!?」
僧侶「じゃ、じゃあ妥協策としてローブのすぐ下に着るのはどうかなっ!?」
女魔導士「妥協策って何!?なんかその方が変態みたいになるんですけどっ!?」
武道家「女魔導士ぃ…!オイラ…オイラあ…!!」
女魔導士「いや何なのさっきから!?なんで泣いてるんですか!?」
21: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/21(土) 01:00:50.240 ID:QA0HKzPx0
女魔導士「いや、もう3人とも鼻息荒くて
くそキモチ悪いんで、わたし、もう失礼しますね」
戦士「はあ!?何なんそれ、逃げるん!?なんかもう、
そこまであぶない水着装備しないお前のほうがキモチ悪いんだけど!?」
僧侶「そうだよっ」
女魔導士「え!?どういう理屈!?」
戦士「なんかもう、逆にむかついてきたわ、むしゃくしゃする」
僧侶「ぼくも…、ここまで下手にでてるのに…女魔導士が憎くなってきた…」
女魔導士「え!!?なんなのこの人たち!?」
くそキモチ悪いんで、わたし、もう失礼しますね」
戦士「はあ!?何なんそれ、逃げるん!?なんかもう、
そこまであぶない水着装備しないお前のほうがキモチ悪いんだけど!?」
僧侶「そうだよっ」
女魔導士「え!?どういう理屈!?」
戦士「なんかもう、逆にむかついてきたわ、むしゃくしゃする」
僧侶「ぼくも…、ここまで下手にでてるのに…女魔導士が憎くなってきた…」
女魔導士「え!!?なんなのこの人たち!?」
22: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/21(土) 01:06:57.060 ID:QA0HKzPx0
戦士「ああもう、いいわ。もうそのクソだっさいはやくローブぬげって。
装備してって、あぶない水着。はよして」
女魔導士「いや急に何いってんですかっ!?」
武道家「はあっはあっ、女魔導士のローブ…オイラ…オイラ…欲し…へぶう!!…欲じい!!!!
水着姿も…見だい!!見だい!!」
戦士「うわ、アカン…武道家のやつ…なぐっても黙らんくなった…、耐性ついてきた」
装備してって、あぶない水着。はよして」
女魔導士「いや急に何いってんですかっ!?」
武道家「はあっはあっ、女魔導士のローブ…オイラ…オイラ…欲し…へぶう!!…欲じい!!!!
水着姿も…見だい!!見だい!!」
戦士「うわ、アカン…武道家のやつ…なぐっても黙らんくなった…、耐性ついてきた」
24: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/21(土) 01:07:38.175 ID:QA0HKzPx0
僧侶「女魔導士!みんな待ってるだろ!?…はやく着てって…ねえ!」
女魔導士「い、いや…なんですか…なんか気持ち悪い通りこして怖っ!逃げ…」
しかし回りこまれてしまった!
武道家「ふひひ…」
戦士「ふふ…」
僧侶「くくく…」
女魔導士「げ…だ、誰か!!助け…!助けて…!」
女魔導士「い、いや…なんですか…なんか気持ち悪い通りこして怖っ!逃げ…」
しかし回りこまれてしまった!
武道家「ふひひ…」
戦士「ふふ…」
僧侶「くくく…」
女魔導士「げ…だ、誰か!!助け…!助けて…!」
26: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/21(土) 01:18:26.857 ID:QA0HKzPx0
勇者「ん…あ、あれ、みんな何してるん?」
戦士・武道家・僧侶「!!??」
戦士「げ、ゆ、勇者…やば…」
僧侶「いや…これは…あのその…」
勇者「え……、何その反応…、もしかして、パーティ内で…なにかもめごとだったりして…」
武道家「あ、あうう…」
女魔導士「勇者…!あ、あのじつは…」
戦士「と、とにかく女魔導士、そういうことだからっ!それ、ちゃんと装備しろよっ!渡したからなっ!じゃ、じゃあなっ」
女魔導士「するか!しねっ!ばーか!」
戦士・武道家・僧侶「!!??」
戦士「げ、ゆ、勇者…やば…」
僧侶「いや…これは…あのその…」
勇者「え……、何その反応…、もしかして、パーティ内で…なにかもめごとだったりして…」
武道家「あ、あうう…」
女魔導士「勇者…!あ、あのじつは…」
戦士「と、とにかく女魔導士、そういうことだからっ!それ、ちゃんと装備しろよっ!渡したからなっ!じゃ、じゃあなっ」
女魔導士「するか!しねっ!ばーか!」
27: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/21(土) 01:21:25.230 ID:QA0HKzPx0
勇者「うわ…、やっぱもめごとかよ…女魔導士、頼むよ…あんまりパーティ内でのもめごとはさあ…
俺も皆を引っ張っていくリーダーシップがなくて頼りないのも悪いけど…」
女魔導士「いやいや、あの3人が悪いんですよっ!
いやしかし勇者が来てくれて助かりました、礼をいいますっ」
勇者「え、俺なにもしてないけど…、いったい何があったん」
女魔導士「実はかくかくしかじかで…」
俺も皆を引っ張っていくリーダーシップがなくて頼りないのも悪いけど…」
女魔導士「いやいや、あの3人が悪いんですよっ!
いやしかし勇者が来てくれて助かりました、礼をいいますっ」
勇者「え、俺なにもしてないけど…、いったい何があったん」
女魔導士「実はかくかくしかじかで…」
30: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/21(土) 01:29:43.870 ID:QA0HKzPx0
………
勇者「ふうん…よくわかんないけど…、まあ実用的な装備品じゃないし…装備を強要するのはよくないよな…
いや、しかしエロいなこれ…ほとんど覆うところないじゃないか」
女魔導士「手に取ってまじまじとみないでください…変態みたいです」
勇者「え、い、いや…おれは別にみてただけで…そういう気じゃ」
女魔導士「まあ、やはり、このあぶない水着はうっぱらって資金の足しにすることにします」
勇者「うん、役に立ちそうにないし、それでいいとおもうけど…
こんなの、大した額にならない気がするけど、まあ、売ったお金で自分の装備品を新しく調達したら?」
女魔導士「え?」
勇者「ふうん…よくわかんないけど…、まあ実用的な装備品じゃないし…装備を強要するのはよくないよな…
いや、しかしエロいなこれ…ほとんど覆うところないじゃないか」
女魔導士「手に取ってまじまじとみないでください…変態みたいです」
勇者「え、い、いや…おれは別にみてただけで…そういう気じゃ」
女魔導士「まあ、やはり、このあぶない水着はうっぱらって資金の足しにすることにします」
勇者「うん、役に立ちそうにないし、それでいいとおもうけど…
こんなの、大した額にならない気がするけど、まあ、売ったお金で自分の装備品を新しく調達したら?」
女魔導士「え?」
31: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/21(土) 01:30:29.954 ID:QA0HKzPx0
勇者「いや…、そのロープ、会った時から着てるし…、もし旅資金のことを気づかって
自分の装備を整えるのを遠慮してるなら悪いとおもって…」
女魔導士「……、やはり、もさいですかね…このロープ…ださいですかね」
勇者「え?」
女魔導士「あんまり魅力的ではないでしょうか…実用性はバリバリあるのですけど…」
勇者「え…な、何の話?………、ん?」
自分の装備を整えるのを遠慮してるなら悪いとおもって…」
女魔導士「……、やはり、もさいですかね…このロープ…ださいですかね」
勇者「え?」
女魔導士「あんまり魅力的ではないでしょうか…実用性はバリバリあるのですけど…」
勇者「え…な、何の話?………、ん?」
32: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/21(土) 01:33:06.317 ID:QA0HKzPx0
女魔導士「……、ね、ねえ…勇者…」
女魔導士「も、もしもですよ…もしも、勇者が、私にそのあぶない水着を私に…着てほしい…というのであればですよ…
その……その…、装備してあげてもいいかなって…」
女魔導士「いや!常には無理ですよ、常には!こんなかっこでフィールド出たら、モンスターにぶっ殺されますからねっ、
け、けどその…ふ、二人きり…のときだけ…なら…あ、あなたに…なら…まあ、」
勇者「あ、あれ、ちょっと待って!今調べたら、あぶない水着って結構高級品らしいぞ!すげえ!これ売ったら、
すごいお金になるぞ!これなら、女魔導士の装備を整えてもおつりがくるぞ絶対!」
勇者「よし!さっそく明日、売りにいこう!」
女魔導士「………」
女魔導士「も、もしもですよ…もしも、勇者が、私にそのあぶない水着を私に…着てほしい…というのであればですよ…
その……その…、装備してあげてもいいかなって…」
女魔導士「いや!常には無理ですよ、常には!こんなかっこでフィールド出たら、モンスターにぶっ殺されますからねっ、
け、けどその…ふ、二人きり…のときだけ…なら…あ、あなたに…なら…まあ、」
勇者「あ、あれ、ちょっと待って!今調べたら、あぶない水着って結構高級品らしいぞ!すげえ!これ売ったら、
すごいお金になるぞ!これなら、女魔導士の装備を整えてもおつりがくるぞ絶対!」
勇者「よし!さっそく明日、売りにいこう!」
女魔導士「………」
33: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/21(土) 01:34:16.916 ID:QA0HKzPx0
勇者「いやあ、ちょうど資金が底をついてたし助かっ…へぶうっ!な、なにすんだよっ!」
女魔導士「ああもう、いいですから、早く返してくださいそれ!」
女魔導士「明日、私が自分で売ってきますから!勇者にはびた一文あげません!そんで売った金で、もっと実用性バリバリの高級なもっさいローブかってきますから」
勇者「え、いや、何怒ってんの!?よくわかんないんだけど!?」
女魔導士「うるさい!しんじゃえ!ばーか!」
おしまい
女魔導士「ああもう、いいですから、早く返してくださいそれ!」
女魔導士「明日、私が自分で売ってきますから!勇者にはびた一文あげません!そんで売った金で、もっと実用性バリバリの高級なもっさいローブかってきますから」
勇者「え、いや、何怒ってんの!?よくわかんないんだけど!?」
女魔導士「うるさい!しんじゃえ!ばーか!」
おしまい
34: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/21(土) 01:34:56.203 ID:QA0HKzPx0
一応オチた
引用元: 戦士「ダンジョンでこんなん拾ったんだけど」女魔導士「なんですかこれ、あぶない水着?」
女騎士「くっ・・・殺せ」オーク「殺さない、お前はオークの首領になってもらう」
2018-04-22
1: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/22(日) 02:27:08.760 ID:HdG21iaYd
森の中
女騎士「くそっ、この私が単独でオーク退治だと?」
鳥「ピーピー」
女騎士「大臣め、あの程度の横領でキレやがって・・・くそっくそ」
鳥「ピーピー」
女騎士「なんだ?あの鳥」
女騎士「ずっと私をつけてくるな」
オーク「今だ!捕まえろ!」
女騎士「な、なに?」
オーク2「気をつけろ!魔法剣をまずは取り上げろ!」
女騎士「くっ、剣が・・・嘘だろ?オークに捕まった女の末路は・・・」
鳥「ピーピー」
オーク「偵察ご苦労、鳥」
女騎士「くそっ、この私が単独でオーク退治だと?」
鳥「ピーピー」
女騎士「大臣め、あの程度の横領でキレやがって・・・くそっくそ」
鳥「ピーピー」
女騎士「なんだ?あの鳥」
女騎士「ずっと私をつけてくるな」
オーク「今だ!捕まえろ!」
女騎士「な、なに?」
オーク2「気をつけろ!魔法剣をまずは取り上げろ!」
女騎士「くっ、剣が・・・嘘だろ?オークに捕まった女の末路は・・・」
鳥「ピーピー」
オーク「偵察ご苦労、鳥」
2: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/22(日) 02:31:09.444 ID:HdG21iaYd
オークの村
女騎士(オークが100匹以上か。早めに死んだほうがマシだな)
オーク1「ちゃんと口は縛ったか?魔法を使われたらひとたまりもないぞ」
オーク2「大丈夫、鳥の話だとこいつは剣を媒介にしないと魔法発動できないっぽい」
女騎士(・・・バレてる)
オーク1「まったく、意味も無く森を燃やしやがってこの人間め」
女騎士(あ、猿ぐつわを取るのか?)
オーク2「人間の女よ。話がある」
女騎士「くっ・・・殺せ」
オーク「殺さない、お前にはオークの首領になってもらう」
女騎士(オークが100匹以上か。早めに死んだほうがマシだな)
オーク1「ちゃんと口は縛ったか?魔法を使われたらひとたまりもないぞ」
オーク2「大丈夫、鳥の話だとこいつは剣を媒介にしないと魔法発動できないっぽい」
女騎士(・・・バレてる)
オーク1「まったく、意味も無く森を燃やしやがってこの人間め」
女騎士(あ、猿ぐつわを取るのか?)
オーク2「人間の女よ。話がある」
女騎士「くっ・・・殺せ」
オーク「殺さない、お前にはオークの首領になってもらう」
5: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/22(日) 02:37:46.279 ID:HdG21iaYd
オークの小屋
オーク1「手荒な真似をしてすまなかった。話を聞いて欲しい」
女騎士「な、なんだ?」ビクビク
オーク2「俺たちの首領になって人間の城を落として欲しい」
女騎士(何言ってんだ?こいつ。でも逆らったら集団レイプされそうだな)
オーク1「アンタにもメリットはあるはずだ」
女騎士「・・・!?それはなんだ?」
オーク2「城を落とした後にアンタが人間の王になればいい」
女騎士「ほう」
オーク1「人間の城を落とし、王の一族の処刑が終わったらし・・・」
オーク2「人間たちにオーク狩り禁止令を出して欲しい」
女騎士「・・・なるほど」
女騎士(これは・・・もしかしたら棚から牡丹餅かな?)
オーク1「手荒な真似をしてすまなかった。話を聞いて欲しい」
女騎士「な、なんだ?」ビクビク
オーク2「俺たちの首領になって人間の城を落として欲しい」
女騎士(何言ってんだ?こいつ。でも逆らったら集団レイプされそうだな)
オーク1「アンタにもメリットはあるはずだ」
女騎士「・・・!?それはなんだ?」
オーク2「城を落とした後にアンタが人間の王になればいい」
女騎士「ほう」
オーク1「人間の城を落とし、王の一族の処刑が終わったらし・・・」
オーク2「人間たちにオーク狩り禁止令を出して欲しい」
女騎士「・・・なるほど」
女騎士(これは・・・もしかしたら棚から牡丹餅かな?)
7: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/22(日) 02:45:02.883 ID:HdG21iaYd
森の外
女騎士「私も人間を裏切ることになるんだ」
オーク1「わ、わかってる。アンタのことは丁重に扱う」
オーク2「頼まれてた酒だ。飲んでくれ」
女騎士「良い香りだ。王都の1級品に勝るとも劣らない品質だな」
オーク1「?」
女騎士「何でもない。とにかくまずは女僧侶を仲間にするぞ」
オーク2「そいつは城を落とすのに必要なのか?」
女騎士「ああ、あいつは城の結界を打ち消すことができるからな」
オーク1「結界?」
女騎士「知らなかったのか?通行札を持たない者がつっこむと黒こげだぞ」
オーク2「・・・」ゴクッ
オーク1(こいつを仲間に引き込んでおいて正解だったぜ。今のところ人間側の情報が少なすぎる)
女騎士「私も人間を裏切ることになるんだ」
オーク1「わ、わかってる。アンタのことは丁重に扱う」
オーク2「頼まれてた酒だ。飲んでくれ」
女騎士「良い香りだ。王都の1級品に勝るとも劣らない品質だな」
オーク1「?」
女騎士「何でもない。とにかくまずは女僧侶を仲間にするぞ」
オーク2「そいつは城を落とすのに必要なのか?」
女騎士「ああ、あいつは城の結界を打ち消すことができるからな」
オーク1「結界?」
女騎士「知らなかったのか?通行札を持たない者がつっこむと黒こげだぞ」
オーク2「・・・」ゴクッ
オーク1(こいつを仲間に引き込んでおいて正解だったぜ。今のところ人間側の情報が少なすぎる)
10: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/22(日) 02:50:50.252 ID:HdG21iaYd
僧侶の修業してる小屋
オーク1「俺たちの森の近くにこんなのがあったのか」
女騎士「見えなかったろ?女僧侶のやつが結界を常に張ってるからな」
オーク2「おいおい、じゃあ近づいたら黒こげになるんじゃないのか?」
女騎士「心配するな。人間一人分の魔力じゃあせいぜい幻惑の効果を出せる結界を張るのが精一杯」
オーク1「?」
女騎士「我々はすでに女僧侶の結界の中にいる」
オーク2「へえ」
女騎士(まあ、念のため見えない結界にはオーク共を先に突っ込ませたが・・・仮説通り物理的には素通りできるタイプだったな)
オーク1「俺たちの森の近くにこんなのがあったのか」
女騎士「見えなかったろ?女僧侶のやつが結界を常に張ってるからな」
オーク2「おいおい、じゃあ近づいたら黒こげになるんじゃないのか?」
女騎士「心配するな。人間一人分の魔力じゃあせいぜい幻惑の効果を出せる結界を張るのが精一杯」
オーク1「?」
女騎士「我々はすでに女僧侶の結界の中にいる」
オーク2「へえ」
女騎士(まあ、念のため見えない結界にはオーク共を先に突っ込ませたが・・・仮説通り物理的には素通りできるタイプだったな)
12: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/22(日) 03:05:30.349 ID:HdG21iaYd
女騎士「とりあえず。この近くの村の娘を浚ってきてくれ」
オーク1「え?なんで?」
女騎士「女僧侶との交渉に使う」
オーク2「交渉になんで村娘を?」
女騎士「まあ見てればわかる」
オーク1「とにかくわかった」
女騎士(さて、私は女僧侶を騙す準備をしなきゃな)
オーク2「そういえばアンタはこれからどうするんだ」
女騎士「い、いろいろ準備がある!とにかく村娘を浚ってきてたらここに連れて来い」
オーク1「え?なんで?」
女騎士「女僧侶との交渉に使う」
オーク2「交渉になんで村娘を?」
女騎士「まあ見てればわかる」
オーク1「とにかくわかった」
女騎士(さて、私は女僧侶を騙す準備をしなきゃな)
オーク2「そういえばアンタはこれからどうするんだ」
女騎士「い、いろいろ準備がある!とにかく村娘を浚ってきてたらここに連れて来い」
14: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/22(日) 03:16:29.339 ID:HdG21iaYd
女騎士(さて、偶然を装わないとな)
女僧侶「・・・」
女騎士(女僧侶、相変わらず熱心に修業してるな。反撃されたら私でも聖なる魔法で黒こげだな)
女僧侶「・・・あら?もしや、女騎士さんですか?」
女騎士「はい、女僧侶様。お久しぶりです」
女僧侶「お久しぶりですね。どうしました?こんな辺境に」
女騎士「実はこの近くに凶悪なオークが住んでいまして」
女僧侶「・・・もちろん知っています」
女騎士「その討伐に来ました」
女僧侶「あなたが?なぜあなたほどの騎士がそんな任務を」
女騎士「志願しました。誰もやりたがらず出世に関係ない仕事だとしても・・・ほっとくわけにはいかない」
女僧侶「素晴らしい。私にもぜひオーク討伐を手伝わせてください」
女騎士「これはありがたい。女僧侶様の助けがあれば100人力です」
女騎士(くくく、女僧侶め。騙されてるこにも気付かないで)
女僧侶「・・・」
女騎士(女僧侶、相変わらず熱心に修業してるな。反撃されたら私でも聖なる魔法で黒こげだな)
女僧侶「・・・あら?もしや、女騎士さんですか?」
女騎士「はい、女僧侶様。お久しぶりです」
女僧侶「お久しぶりですね。どうしました?こんな辺境に」
女騎士「実はこの近くに凶悪なオークが住んでいまして」
女僧侶「・・・もちろん知っています」
女騎士「その討伐に来ました」
女僧侶「あなたが?なぜあなたほどの騎士がそんな任務を」
女騎士「志願しました。誰もやりたがらず出世に関係ない仕事だとしても・・・ほっとくわけにはいかない」
女僧侶「素晴らしい。私にもぜひオーク討伐を手伝わせてください」
女騎士「これはありがたい。女僧侶様の助けがあれば100人力です」
女騎士(くくく、女僧侶め。騙されてるこにも気付かないで)
16: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/22(日) 03:31:51.563 ID:HdG21iaYd
オーク1「おい、大人しくしろ」
村娘「いやあ、助けてえ」
オーク2「心配しなくても俺たち人間のメスになんか興味ねえよ」
村娘「助けてえ」
女僧侶「あれ?女騎士さん何やら聞こえませんか?」
女騎士「・・・これは!?少女の悲鳴では?」
女僧侶「え?」
女騎士(まあ私がオークとの待ち合わせ場所にお前を誘導したんだがな)
女僧侶「あれは・・・オーク!2体も!」
女騎士「女の子をつかんでますね。オーク共め何をする気だ」
オーク2「ん?あ、おーい!手頃なやつ捕まえてき・・・」
女騎士(ま、まずい)
女騎士「ファイアーアローォオ」
オーク2「・・・」ガクッ
オーク1「え?」
女騎士「ファイアーアロー!」
オーク1「ギャアー」ガクッ
女僧侶「お見事です女騎士さん。私の範囲魔法ではあの子を巻き込むところでした」
村娘「うわーん恐かったよう」
女僧侶「・・・だ、大丈夫?」
女騎士「ケガはないか?」
村娘「うわーん。騎士様ありがとうございます」
女騎士(よし、死んだオーク共、余計なことは喋ってないようだな)
村娘「いやあ、助けてえ」
オーク2「心配しなくても俺たち人間のメスになんか興味ねえよ」
村娘「助けてえ」
女僧侶「あれ?女騎士さん何やら聞こえませんか?」
女騎士「・・・これは!?少女の悲鳴では?」
女僧侶「え?」
女騎士(まあ私がオークとの待ち合わせ場所にお前を誘導したんだがな)
女僧侶「あれは・・・オーク!2体も!」
女騎士「女の子をつかんでますね。オーク共め何をする気だ」
オーク2「ん?あ、おーい!手頃なやつ捕まえてき・・・」
女騎士(ま、まずい)
女騎士「ファイアーアローォオ」
オーク2「・・・」ガクッ
オーク1「え?」
女騎士「ファイアーアロー!」
オーク1「ギャアー」ガクッ
女僧侶「お見事です女騎士さん。私の範囲魔法ではあの子を巻き込むところでした」
村娘「うわーん恐かったよう」
女僧侶「・・・だ、大丈夫?」
女騎士「ケガはないか?」
村娘「うわーん。騎士様ありがとうございます」
女騎士(よし、死んだオーク共、余計なことは喋ってないようだな)
18: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/22(日) 03:40:37.521 ID:HdG21iaYd
村
女僧侶「なんと・・・大臣が?」
女騎士「ええ、間違いありません。先ほどのオーク共は娘を丁重に運んであたでしょう」
女僧侶「た、たしかに」
女騎士「大臣はあのようにオークに浚わせた娘
を外国に売り飛ばし私服を肥やしてあるのです」
女僧侶「ゆ、ゆるせない」
女騎士(根も葉もないウソだけどなー)
村長「何てことだ」
村民「許せん」
女騎士「実は私はその件を調査しに来たのです」
女僧侶「やはり・・・ですか」
女騎士「わたしは・・・あの大臣を暗殺します。罪は私一人が被ればいい」
女僧侶「・・・あなたに手はよごさせません。私は一足先に王都に行って結界を無効にする準備をします」
女騎士「そ、そんな女僧侶様!」
女僧侶「すべてが終わったら私は投降します」
女騎士「そ、そんな」
女騎士(バカだなーこいつ)
女僧侶「なんと・・・大臣が?」
女騎士「ええ、間違いありません。先ほどのオーク共は娘を丁重に運んであたでしょう」
女僧侶「た、たしかに」
女騎士「大臣はあのようにオークに浚わせた娘
を外国に売り飛ばし私服を肥やしてあるのです」
女僧侶「ゆ、ゆるせない」
女騎士(根も葉もないウソだけどなー)
村長「何てことだ」
村民「許せん」
女騎士「実は私はその件を調査しに来たのです」
女僧侶「やはり・・・ですか」
女騎士「わたしは・・・あの大臣を暗殺します。罪は私一人が被ればいい」
女僧侶「・・・あなたに手はよごさせません。私は一足先に王都に行って結界を無効にする準備をします」
女騎士「そ、そんな女僧侶様!」
女僧侶「すべてが終わったら私は投降します」
女騎士「そ、そんな」
女騎士(バカだなーこいつ)
20: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/22(日) 03:49:14.139 ID:HdG21iaYd
オークの集落
オーク3「そんな!あいつらが殺された?」
女騎士「すまん、私の手際が悪かった。交渉前に無意味にやられた」
オーク4「くそっ・・・いや、アンタが悪いわけじゃねえ」
女騎士「とにかく、女僧侶を騙して城を襲撃するように仕向けた」
女騎士(これは本当)
オーク3「そ、そうか」
女騎士「奴は僧侶なんて名ばかりで無意味に殺生をする奴だ。今後一切奴には近付くな」
オーク4「・・・わかった」
女騎士「それでだ。お前たちにはやってもらいたいことがある」
オーク3「なんだ?」
女騎士(くくく、私があの国を乗っ取るには・・・私の悪事を知ってる人間には消えてもらわなければな)
オーク3「そんな!あいつらが殺された?」
女騎士「すまん、私の手際が悪かった。交渉前に無意味にやられた」
オーク4「くそっ・・・いや、アンタが悪いわけじゃねえ」
女騎士「とにかく、女僧侶を騙して城を襲撃するように仕向けた」
女騎士(これは本当)
オーク3「そ、そうか」
女騎士「奴は僧侶なんて名ばかりで無意味に殺生をする奴だ。今後一切奴には近付くな」
オーク4「・・・わかった」
女騎士「それでだ。お前たちにはやってもらいたいことがある」
オーク3「なんだ?」
女騎士(くくく、私があの国を乗っ取るには・・・私の悪事を知ってる人間には消えてもらわなければな)
26: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/22(日) 04:00:02.707 ID:NY0+FE88d
王都の外れ
オーク3「あの屋敷の者がオークを根絶する計画を練ってると?」
女騎士「ああ、間違いない」
オーク4「くそっ俺たちが何をしたってんだ!森の奥でひっそりと暮らしてるだけだろ」
女騎士「気持ちはわかる。だが戦わなければ何も始まらないぞ」
オーク3「う、うむ」
女騎士「なあに、寝込みを襲えば一発だ」
オーク4「し、しかし。我らとて無益な殺生は避けたいのだが。王の一族さえ亡き者にできれば・・・」
女騎士「甘い!」
オーク4「!?」
女騎士「この屋敷の者は例え私が王になったとしてもオーク狩りをやめないぞ。お前たちのいう無益な殺生を楽しんでやる奴らだ」
オーク3「な、なんと」
女騎士(本当は私がに亜人を狩って楽しんでるところを目撃して政府に訴えてる奴らだけどな。むしろゴブリンやオーク保護派の筆頭)
女騎士「さあ、私に続け」
オーク4「お、おう」
オーク3「あの屋敷の者がオークを根絶する計画を練ってると?」
女騎士「ああ、間違いない」
オーク4「くそっ俺たちが何をしたってんだ!森の奥でひっそりと暮らしてるだけだろ」
女騎士「気持ちはわかる。だが戦わなければ何も始まらないぞ」
オーク3「う、うむ」
女騎士「なあに、寝込みを襲えば一発だ」
オーク4「し、しかし。我らとて無益な殺生は避けたいのだが。王の一族さえ亡き者にできれば・・・」
女騎士「甘い!」
オーク4「!?」
女騎士「この屋敷の者は例え私が王になったとしてもオーク狩りをやめないぞ。お前たちのいう無益な殺生を楽しんでやる奴らだ」
オーク3「な、なんと」
女騎士(本当は私がに亜人を狩って楽しんでるところを目撃して政府に訴えてる奴らだけどな。むしろゴブリンやオーク保護派の筆頭)
女騎士「さあ、私に続け」
オーク4「お、おう」
31: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/22(日) 04:18:52.580 ID:BOCkz7R+d
貴族「何事だ?」
使用人「わかりません。外で何か大きな音が」
貴族「・・・これは!?風の魔法の魔力」
女騎士「ツイスタァァァー」
使用人「キャアーーーー」
女騎士(オークは火を使わないからな。物理的に壊さないとオークの仕業に見せかけられない)
貴族「貴様は・・・女騎士!」
女騎士「ハロー!貴族様。殴り込みに来ましたよ」
貴族「貴様ァ、罪もないゴブリンやオークを狩るだけではなく・・・とう
とう馬脚を現したか!」
使用人「うっ・・・」
貴族「使用人!ケガをしたのか?」
オーク3「お、おい。どういうことだ?」
オーク4「アンタが・・・俺たちやゴブリンを狩る?なんで?」
女騎士「なんでって・・・狩りは楽しいからだよ。獣は言葉を喋らないからつまらないんだ」
オーク3「き、貴様・・・まさか俺たちを騙して!」
貴族「き、君たちはオークか?どうやってこの王都まで来た」
女騎士「ああ、私が警備のいないルートを先導しましたァ。アハハ」
貴族「何のために?・・・そうか!君たち!逃げろ!」
使用人「わかりません。外で何か大きな音が」
貴族「・・・これは!?風の魔法の魔力」
女騎士「ツイスタァァァー」
使用人「キャアーーーー」
女騎士(オークは火を使わないからな。物理的に壊さないとオークの仕業に見せかけられない)
貴族「貴様は・・・女騎士!」
女騎士「ハロー!貴族様。殴り込みに来ましたよ」
貴族「貴様ァ、罪もないゴブリンやオークを狩るだけではなく・・・とう
とう馬脚を現したか!」
使用人「うっ・・・」
貴族「使用人!ケガをしたのか?」
オーク3「お、おい。どういうことだ?」
オーク4「アンタが・・・俺たちやゴブリンを狩る?なんで?」
女騎士「なんでって・・・狩りは楽しいからだよ。獣は言葉を喋らないからつまらないんだ」
オーク3「き、貴様・・・まさか俺たちを騙して!」
貴族「き、君たちはオークか?どうやってこの王都まで来た」
女騎士「ああ、私が警備のいないルートを先導しましたァ。アハハ」
貴族「何のために?・・・そうか!君たち!逃げろ!」
32: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/22(日) 04:21:22.259 ID:BOCkz7R+d
オーク4「?」
貴族「早く逃げろ!こいつはこの惨劇を君たちのせいに・・・」
女騎士「うるさい!ツイスターァァァ」
貴族「グワアアアア」ガクッ
女騎士「これで野蛮なオークに投げ飛ばされて死んだように偽装できたかな?」
オーク3「き、貴様」
オーク4「おい、逃げるぞ」
女騎士「遅い!サンダーアロォー×2」
オーク3・オーク4「ウギャア」ガクッ
女騎士「この貴族ねえ、雷魔法得意らしいんだ」
女騎士「これで相打ち偽装完璧ね」
使用人「あ、あ・・・誰にも喋りません。どうか命だけは」
女騎士「ダメ」
使用人「うげっ」ガクッ
貴族「早く逃げろ!こいつはこの惨劇を君たちのせいに・・・」
女騎士「うるさい!ツイスターァァァ」
貴族「グワアアアア」ガクッ
女騎士「これで野蛮なオークに投げ飛ばされて死んだように偽装できたかな?」
オーク3「き、貴様」
オーク4「おい、逃げるぞ」
女騎士「遅い!サンダーアロォー×2」
オーク3・オーク4「ウギャア」ガクッ
女騎士「この貴族ねえ、雷魔法得意らしいんだ」
女騎士「これで相打ち偽装完璧ね」
使用人「あ、あ・・・誰にも喋りません。どうか命だけは」
女騎士「ダメ」
使用人「うげっ」ガクッ
34: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/22(日) 04:32:01.649 ID:Vfub84d1d
次の日、王都。女騎士フードを被り王国民を装う
ザワザワ
警備兵「野次馬たち、あまり近付くな」
王国民1「何があったんだ?」
王国民2「わからない。この屋敷が半壊して中に貴族様の使用人の死体と・・・オークの死体が2体あったらしい」
女騎士「・・・」
王国民3「オーク?なんでこんな街中に」
女騎士「あ、私妙な噂を聞きました」
王国民4「姉ちゃん見ない顔だな。噂ってなんだい?」
女騎士「ここだけの話ですよ」
王国民4「ああ」
女騎士「大臣とこの屋敷の貴族様が結託してオークに若い娘を浚わせていたとか」
王国民2「!?なんのために?」
王国民4「・・・そりゃ外国に売り飛ばして私服を肥やすか・・・もしくは本人たちが・・・あれ?姉ちゃんどこに行った」
女騎士(くくく、この噂は潜伏している女僧侶の耳にも入るだろう。くくく)
ザワザワ
警備兵「野次馬たち、あまり近付くな」
王国民1「何があったんだ?」
王国民2「わからない。この屋敷が半壊して中に貴族様の使用人の死体と・・・オークの死体が2体あったらしい」
女騎士「・・・」
王国民3「オーク?なんでこんな街中に」
女騎士「あ、私妙な噂を聞きました」
王国民4「姉ちゃん見ない顔だな。噂ってなんだい?」
女騎士「ここだけの話ですよ」
王国民4「ああ」
女騎士「大臣とこの屋敷の貴族様が結託してオークに若い娘を浚わせていたとか」
王国民2「!?なんのために?」
王国民4「・・・そりゃ外国に売り飛ばして私服を肥やすか・・・もしくは本人たちが・・・あれ?姉ちゃんどこに行った」
女騎士(くくく、この噂は潜伏している女僧侶の耳にも入るだろう。くくく)
42: >>1 2018/04/22(日) 04:57:14.023 ID:rTFNIsp9d
王宮。女騎士、鎧の姿に着がえる
女騎士(さて、この結界が厄介なんだよな)
女騎士(一見通行札を持ってる者は王宮に自由に出入りできるようだが・・・王族の住むエリアまでは私の持つ札では入れない)
女騎士(そもそも私が暗殺したら何の意味もないしね)
女騎士(女僧侶にやらせなければ)
衛兵1「これはこれは女騎士様」
女騎士「通してくれ」
衛兵2「はっ」
女騎士「・・・」
衛兵1「あれ?あの人オーク討伐に行ったって話じゃなかったか?」
衛兵2「さあ?っておい、女騎士様が物陰に隠れでも俺たちの会話聞いてたらどうするんだ?口を慎め」
衛兵1「んなわけねえだろ?あんな落ちぶれた家の娘ごとき何怖がってんだよ」
女騎士(物陰に隠れてるんだなこれが)
女騎士(意外だな。私の横領の件とかは広まってないのか)
女騎士(それはそうと右の衛兵、覚えてろよ)
女騎士(さて、この結界が厄介なんだよな)
女騎士(一見通行札を持ってる者は王宮に自由に出入りできるようだが・・・王族の住むエリアまでは私の持つ札では入れない)
女騎士(そもそも私が暗殺したら何の意味もないしね)
女騎士(女僧侶にやらせなければ)
衛兵1「これはこれは女騎士様」
女騎士「通してくれ」
衛兵2「はっ」
女騎士「・・・」
衛兵1「あれ?あの人オーク討伐に行ったって話じゃなかったか?」
衛兵2「さあ?っておい、女騎士様が物陰に隠れでも俺たちの会話聞いてたらどうするんだ?口を慎め」
衛兵1「んなわけねえだろ?あんな落ちぶれた家の娘ごとき何怖がってんだよ」
女騎士(物陰に隠れてるんだなこれが)
女騎士(意外だな。私の横領の件とかは広まってないのか)
女騎士(それはそうと右の衛兵、覚えてろよ)
45: >>1 2018/04/22(日) 05:07:07.973 ID:3p/KEHw1d
大臣の部屋
大臣「オーク討伐を命じたかったはずだが?」
女騎士「それが、三日三晩捜索したのですが・・・オーク共は件の森では見つからず」
大臣「・・・ふむ。わかった」
女騎士(ウソなんだけど・・・やけに納得が早いな?どういうことだ?)
大臣「それではお前のオーク討伐の命令を解く」
女騎士「なぜ、でしょう」
大臣「それがな。2日ほど前からオーク共が各地で目撃されている。奴ら、森から出たのかもしれん」
女騎士(!?あいつら何やってるんだ。計画が狂うだろ)
大臣「ご苦労だった。お前は少し休め」
女騎士「あの横領の件は・・・?」
大臣「私の胸に収めておく。二度とするなよ」
女騎士「はっ」
大臣「・・・お前の父君には若い頃は世話になったからな」
女騎士(・・・バーカ。横領なんてせこいこともうしねえよ)
大臣「オーク討伐を命じたかったはずだが?」
女騎士「それが、三日三晩捜索したのですが・・・オーク共は件の森では見つからず」
大臣「・・・ふむ。わかった」
女騎士(ウソなんだけど・・・やけに納得が早いな?どういうことだ?)
大臣「それではお前のオーク討伐の命令を解く」
女騎士「なぜ、でしょう」
大臣「それがな。2日ほど前からオーク共が各地で目撃されている。奴ら、森から出たのかもしれん」
女騎士(!?あいつら何やってるんだ。計画が狂うだろ)
大臣「ご苦労だった。お前は少し休め」
女騎士「あの横領の件は・・・?」
大臣「私の胸に収めておく。二度とするなよ」
女騎士「はっ」
大臣「・・・お前の父君には若い頃は世話になったからな」
女騎士(・・・バーカ。横領なんてせこいこともうしねえよ)
47: >>1 2018/04/22(日) 05:13:29.309 ID:3p/KEHw1d
王都
女騎士(さて、オーク共の浅はかな考えじゃあるまいし王族を上手く暗殺できたとしても私が王になれるわけはない)
女騎士(もちろん王族は暗殺しない)
女騎士(ただし、姫とは私と入れ替わってもらうがな)
女騎士(くくく)
女僧侶「どうしました?ニヤニヤして」
女騎士「!?女僧侶様」
女僧侶「少し、いいですか?変装しているとはいえ人目に付く所では話せない相談があります」
女騎士「も、もちろんです。同行します」
女騎士(さて、オーク共の浅はかな考えじゃあるまいし王族を上手く暗殺できたとしても私が王になれるわけはない)
女騎士(もちろん王族は暗殺しない)
女騎士(ただし、姫とは私と入れ替わってもらうがな)
女騎士(くくく)
女僧侶「どうしました?ニヤニヤして」
女騎士「!?女僧侶様」
女僧侶「少し、いいですか?変装しているとはいえ人目に付く所では話せない相談があります」
女騎士「も、もちろんです。同行します」
48: >>1 2018/04/22(日) 05:25:42.568 ID:QB6llznSd
裏路地の寂れた酒場
女僧侶「いろいろと情報を集めました。やはりあなたの言うとおり・・・大臣は暗殺すべき人間のようです」
女騎士「女僧侶様」
女騎士(それ私が流したデマだけどな)
女僧侶「つきましては・・・あなたに協力して欲しいことがあるのです」
女騎士「何でしょう」
女僧侶「病弱な第三王女様としばらく入れ替わって欲しいのです」
女騎士「・・・」
女僧侶「あの方は背格好があなたによく似ています」
女騎士「・・・それは何のために?」
女僧侶「私が大臣を暗殺する際、彼奴が王族の方々を人質にとろうとする展開も想定できます」
女騎士「なるほど、いざというときの護衛ですか」
女僧侶「はい、そうです。入れ替わりに関しては私に考えがあります」
女騎士(まさかこいつが姫の成り代わりに協力してくるとはな)
女僧侶「いろいろと情報を集めました。やはりあなたの言うとおり・・・大臣は暗殺すべき人間のようです」
女騎士「女僧侶様」
女騎士(それ私が流したデマだけどな)
女僧侶「つきましては・・・あなたに協力して欲しいことがあるのです」
女騎士「何でしょう」
女僧侶「病弱な第三王女様としばらく入れ替わって欲しいのです」
女騎士「・・・」
女僧侶「あの方は背格好があなたによく似ています」
女騎士「・・・それは何のために?」
女僧侶「私が大臣を暗殺する際、彼奴が王族の方々を人質にとろうとする展開も想定できます」
女騎士「なるほど、いざというときの護衛ですか」
女僧侶「はい、そうです。入れ替わりに関しては私に考えがあります」
女騎士(まさかこいつが姫の成り代わりに協力してくるとはな)
52: >>1 2018/04/22(日) 06:14:30.682 ID:PjpafHcqd
姫「あなたが女騎士さんね。始めまして」
女騎士「はっ」
姫「そう畏まらなくてけっこうよ。私など所詮妾の子。王族など名ばかりの者です」
女騎士「そんな、滅相もない」
姫「・・・」
女騎士「な、なにか?」
姫「しかし、たしかによく似ていますね。まるで鏡を見ているようだわ」
女騎士「・・・」
姫「さあ、では女僧侶の計画通り、お互いに着がえて入れ替わり生活を始めましょう。あの大臣を懲らしめねば」
女騎士「・・・はっ」
姫「ふふ、騎士の生活ですか。どんな感じかしら?」
女騎士(こいつは反抗期で城をしょっちゅう抜け出しては問題を起こすバカ)
姫「あ、私は父君や兄や姉とはここ数年まともに口を聞いてません」
女騎士(くくく、こいつが庶民に紛れて遊び回ってる所を狙うつもりだったが・・・)
姫「余計なことを語らなければ多分入れ替わりはバレはしません」
女騎士「・・・はっ」
女騎士「はっ」
姫「そう畏まらなくてけっこうよ。私など所詮妾の子。王族など名ばかりの者です」
女騎士「そんな、滅相もない」
姫「・・・」
女騎士「な、なにか?」
姫「しかし、たしかによく似ていますね。まるで鏡を見ているようだわ」
女騎士「・・・」
姫「さあ、では女僧侶の計画通り、お互いに着がえて入れ替わり生活を始めましょう。あの大臣を懲らしめねば」
女騎士「・・・はっ」
姫「ふふ、騎士の生活ですか。どんな感じかしら?」
女騎士(こいつは反抗期で城をしょっちゅう抜け出しては問題を起こすバカ)
姫「あ、私は父君や兄や姉とはここ数年まともに口を聞いてません」
女騎士(くくく、こいつが庶民に紛れて遊び回ってる所を狙うつもりだったが・・・)
姫「余計なことを語らなければ多分入れ替わりはバレはしません」
女騎士「・・・はっ」
54: >>1 2018/04/22(日) 06:41:07.395 ID:yruIoMIyd
姫「ふふ、着がえ終わりましたね」
女騎士「・・・」
姫「格好良いなあ。これが騎士の剣かあ」
ブンブン
女騎士(こいつ、女僧侶にそそのかされて悪人の大臣を懲らしめるのを手伝うって名目で行動してるらしいが・・・)
姫「ファイアーアロー・・・なんて言ってみたりして。ふふふ、あなたの得意技だそうですね」
女騎士(トラブルを楽しんでるだけだな。どんな育ちかたをしたんだか)
姫「それで?私はどんな行動を取ればいいのですか?討伐ですか?警護ですか?」
女騎士「・・・いえ、私と面識ある者と会話をしてしまえば気づかれてしまうでしょう」
姫「・・・やはりそうですか」
女騎士「事が終わるまでは女僧侶様の修行場で待機していてもらえば」
姫「えー、つまらなそう」
女騎士「いえいえ、女騎士様の小屋で『オークめ、この女騎士がお前らを滅ぼしてやる』と言い続けてください」
姫「それ、何の意味があるのです?」
女騎士「実は女僧侶様の描いた魔方陣の中で、士気を高めることが風の魔法の習得条件なのです」
姫「か、風の魔法?」
女騎士「ええ、精霊魔法の習得は儀式的な手順を踏みますからね」
姫「へ、へえ」
女騎士(食いついたな。好奇心旺盛なこいつは魔法を覚えたいはず・・・そしてあの辺にはオークの手懐けてる鳥が飛び回ってる・・・くくく)
女騎士「・・・」
姫「格好良いなあ。これが騎士の剣かあ」
ブンブン
女騎士(こいつ、女僧侶にそそのかされて悪人の大臣を懲らしめるのを手伝うって名目で行動してるらしいが・・・)
姫「ファイアーアロー・・・なんて言ってみたりして。ふふふ、あなたの得意技だそうですね」
女騎士(トラブルを楽しんでるだけだな。どんな育ちかたをしたんだか)
姫「それで?私はどんな行動を取ればいいのですか?討伐ですか?警護ですか?」
女騎士「・・・いえ、私と面識ある者と会話をしてしまえば気づかれてしまうでしょう」
姫「・・・やはりそうですか」
女騎士「事が終わるまでは女僧侶様の修行場で待機していてもらえば」
姫「えー、つまらなそう」
女騎士「いえいえ、女騎士様の小屋で『オークめ、この女騎士がお前らを滅ぼしてやる』と言い続けてください」
姫「それ、何の意味があるのです?」
女騎士「実は女僧侶様の描いた魔方陣の中で、士気を高めることが風の魔法の習得条件なのです」
姫「か、風の魔法?」
女騎士「ええ、精霊魔法の習得は儀式的な手順を踏みますからね」
姫「へ、へえ」
女騎士(食いついたな。好奇心旺盛なこいつは魔法を覚えたいはず・・・そしてあの辺にはオークの手懐けてる鳥が飛び回ってる・・・くくく)
56: >>1 2018/04/22(日) 06:49:38.016 ID:yruIoMIyd
王宮内 女騎士が第三王女になりすましてる
王子「ちっ、穢れた血が」
女騎士「・・・」
王女「兄さま行きましょう。ここは空気が悪い」
女騎士「・・・」
執事「姫様、個室にお食事は用意してあります。いつも通りお一人ですませてください」
女騎士「・・・」
侍女「姫様、私忙しいので・・・」
女騎士「・・・」
女騎士(誰も目も合わせないか。半信半疑だったんだが本当に誰も入れ替わりに気づかないとはな)
女騎士(あいつ、そりゃねじ曲がって育つわな)
女騎士(そして唯一心を開く女僧侶の言葉はすべて鵜呑みにするわけか。ますます好都合だ。くくく)
王子「ちっ、穢れた血が」
女騎士「・・・」
王女「兄さま行きましょう。ここは空気が悪い」
女騎士「・・・」
執事「姫様、個室にお食事は用意してあります。いつも通りお一人ですませてください」
女騎士「・・・」
侍女「姫様、私忙しいので・・・」
女騎士「・・・」
女騎士(誰も目も合わせないか。半信半疑だったんだが本当に誰も入れ替わりに気づかないとはな)
女騎士(あいつ、そりゃねじ曲がって育つわな)
女騎士(そして唯一心を開く女僧侶の言葉はすべて鵜呑みにするわけか。ますます好都合だ。くくく)
57: >>1 2018/04/22(日) 06:56:25.643 ID:yruIoMIyd
侍女「姫様、女僧侶様が謁見を申し出てます」
女騎士「・・・」
女騎士(え?こういうときも無言でいいのか?)
侍女「何をしてます?女僧侶様はこの結界の中に入れないのであなたが出向いてください」
女騎士「・・・?」
侍女「この結界内に入れるのはあんな平民の成り上がりではなく、上流階級の私のような者だけですからね」
女騎士(なるほど、こいつもエリート意識とコンプレックスをこじらせてるのか)
侍女「あっこれは失礼、ふふ、姫様の亡くなった母君もその平民でしたね。ふふふふ」
女騎士(面白えなこいつら)
女騎士「・・・」
女騎士(え?こういうときも無言でいいのか?)
侍女「何をしてます?女僧侶様はこの結界の中に入れないのであなたが出向いてください」
女騎士「・・・?」
侍女「この結界内に入れるのはあんな平民の成り上がりではなく、上流階級の私のような者だけですからね」
女騎士(なるほど、こいつもエリート意識とコンプレックスをこじらせてるのか)
侍女「あっこれは失礼、ふふ、姫様の亡くなった母君もその平民でしたね。ふふふふ」
女騎士(面白えなこいつら)
59: >>1 2018/04/22(日) 07:04:48.592 ID:yruIoMIyd
王宮の入り口近くの中庭
女僧侶「女騎士さん。姫様との入れ替わり、上手くいっているようですね」
女騎士「はい、万が一大臣めが王族の方々に牙を向いたときは・・・この身を挺して盾になります」
女僧侶「頼もしいです。しかし、なるべくそんなことにはならないようにするので」
女騎士「あの、女僧侶様。姫様はどうなされました?」
女僧侶「それが、私の修行場で瞑想したいと言い出しまして。お送りしてきた所です」
女騎士(よかった。あのバカ姫、風魔法の習得(ウソ)の件はこいつに話してないのか)
女僧侶「まああそこは幻惑の結界に守られて安全ですし、村の方々に世話を頼んでるので心配いりませんよ」
女騎士「そうですか。よかった」
女僧侶「女騎士さん。姫様との入れ替わり、上手くいっているようですね」
女騎士「はい、万が一大臣めが王族の方々に牙を向いたときは・・・この身を挺して盾になります」
女僧侶「頼もしいです。しかし、なるべくそんなことにはならないようにするので」
女騎士「あの、女僧侶様。姫様はどうなされました?」
女僧侶「それが、私の修行場で瞑想したいと言い出しまして。お送りしてきた所です」
女騎士(よかった。あのバカ姫、風魔法の習得(ウソ)の件はこいつに話してないのか)
女僧侶「まああそこは幻惑の結界に守られて安全ですし、村の方々に世話を頼んでるので心配いりませんよ」
女騎士「そうですか。よかった」
60: >>1 2018/04/22(日) 07:12:39.638 ID:yruIoMIyd
女騎士(幻惑の結界か、忘れていた。くそっ咄嗟の嘘でバカ姫にあそこに行けと言ったのは失敗だったな)
女僧侶「どうしました?」
女騎士「な、何でもありません」
女僧侶「では、明日の晩。私が大臣を暗殺します」
女騎士「結界はどうします?あの大臣めも常に結界内で生活していますが」
女僧侶「ぬかりはありません。ここ数日で結界を無効化する術式を完成させました」
女騎士「・・・!?そうでしたね。そういう手はずでしたね」
女僧侶「ええ」
女騎士「女僧侶様、良かったらその結界を無効化する術式・・・私にも教えていただけませんか?」
女僧侶「どうしました?」
女騎士「な、何でもありません」
女僧侶「では、明日の晩。私が大臣を暗殺します」
女騎士「結界はどうします?あの大臣めも常に結界内で生活していますが」
女僧侶「ぬかりはありません。ここ数日で結界を無効化する術式を完成させました」
女騎士「・・・!?そうでしたね。そういう手はずでしたね」
女僧侶「ええ」
女騎士「女僧侶様、良かったらその結界を無効化する術式・・・私にも教えていただけませんか?」
61: >>1 2018/04/22(日) 07:21:49.338 ID:yruIoMIyd
王宮
衛兵1「・・・」
衛兵2「・・・」
女騎士「・・・」
衛兵1「なあ、あのバカ姫様って女騎士に似てね?」
女騎士「・・・!?」ドキドキ
衛兵2「んなわけあるか。お前いい加減口軽いの直せってバカ姫様が物陰から盗み聞きしてたらどうするんだ」
衛兵1「それこそんなわけあるか」
女騎士(盗み聞きしてるんだな。これが)
女騎士(こいつらは危険だな。何回も顔を合わすと入れ替わりに気づかれる可能性がある)
衛兵1「そういや、貴族の館のオーク襲撃事件ってなんか新しいことわかったのかな?」
衛兵2「それがなあ、そもそもオークがどうやって王都までたどり着いたかもわからないとさ」
女騎士(よく考えたらこの先姫に成りすますなら女騎士である私の評判なんてどうでも良かったよね)
女騎士(オークはともかく、あの貴族と使用人は別に殺す必要なかったか)
女騎士「ま、いっか」
衛兵1「・・・」
衛兵2「・・・」
女騎士「・・・」
衛兵1「なあ、あのバカ姫様って女騎士に似てね?」
女騎士「・・・!?」ドキドキ
衛兵2「んなわけあるか。お前いい加減口軽いの直せってバカ姫様が物陰から盗み聞きしてたらどうするんだ」
衛兵1「それこそんなわけあるか」
女騎士(盗み聞きしてるんだな。これが)
女騎士(こいつらは危険だな。何回も顔を合わすと入れ替わりに気づかれる可能性がある)
衛兵1「そういや、貴族の館のオーク襲撃事件ってなんか新しいことわかったのかな?」
衛兵2「それがなあ、そもそもオークがどうやって王都までたどり着いたかもわからないとさ」
女騎士(よく考えたらこの先姫に成りすますなら女騎士である私の評判なんてどうでも良かったよね)
女騎士(オークはともかく、あの貴族と使用人は別に殺す必要なかったか)
女騎士「ま、いっか」
62: >>1 2018/04/22(日) 07:32:43.705 ID:yruIoMIyd
女僧侶の大臣暗殺決行の日
侍女「あら、姫様外出なさるんですか?」
女騎士「・・・」
侍女「平民の服装、本当お似合いになりますわ。まるでそちらが本分みたい。アーッハハハ」
女騎士(こいつもよく飽きないで次から次と憎まれ口叩くな。まあどうでもいい。いそがなければ)
女騎士(しかし、女僧侶とバッタリ会ったりしたらすべてが終わりだ)
女騎士(壁を越えて外に出るか)
女騎士「レビテーション!」
女騎士(誰も見てないよなー)
女騎士「さて、このまま全力でバカ姫のところに走るか。風の移動魔法を使えば私なら半日でたどり着ける」
侍女「あら、姫様外出なさるんですか?」
女騎士「・・・」
侍女「平民の服装、本当お似合いになりますわ。まるでそちらが本分みたい。アーッハハハ」
女騎士(こいつもよく飽きないで次から次と憎まれ口叩くな。まあどうでもいい。いそがなければ)
女騎士(しかし、女僧侶とバッタリ会ったりしたらすべてが終わりだ)
女騎士(壁を越えて外に出るか)
女騎士「レビテーション!」
女騎士(誰も見てないよなー)
女騎士「さて、このまま全力でバカ姫のところに走るか。風の移動魔法を使えば私なら半日でたどり着ける」
63: >>1 2018/04/22(日) 07:43:21.107 ID:yruIoMIyd
辺境の村
村人1「くそっ俺の行方不明の娘ももしや大臣が」
村人2「女僧侶様が罰ををくだしてくれるさ」
女騎士「ぜえ、ぜえ、ハァハァ」
村人3「ん?姉ちゃん見ない顔だな。フードなんか被って暑くないか?」
女騎士「旅の者です。フードを常にかぶるのは私の住む地域の風習でして」
村人3「ふーん」
女騎士(どうやら良い具合に私のついたウソが出回ってるな)
女騎士(さて、結界破壊っと)
パキュン
女騎士「これでバカ姫のいる小屋へはオークは自由に出入りできるようになった。ククク」
姫「・・・」
女騎士「お、バカ姫。ちゃんと言われた通りにしてるな」
姫「オークめ、この女騎士がお前らを滅ぼしてやる」
女騎士「くくく」
村人1「くそっ俺の行方不明の娘ももしや大臣が」
村人2「女僧侶様が罰ををくだしてくれるさ」
女騎士「ぜえ、ぜえ、ハァハァ」
村人3「ん?姉ちゃん見ない顔だな。フードなんか被って暑くないか?」
女騎士「旅の者です。フードを常にかぶるのは私の住む地域の風習でして」
村人3「ふーん」
女騎士(どうやら良い具合に私のついたウソが出回ってるな)
女騎士(さて、結界破壊っと)
パキュン
女騎士「これでバカ姫のいる小屋へはオークは自由に出入りできるようになった。ククク」
姫「・・・」
女騎士「お、バカ姫。ちゃんと言われた通りにしてるな」
姫「オークめ、この女騎士がお前らを滅ぼしてやる」
女騎士「くくく」
83: >>1 2018/04/22(日) 12:02:32.829 ID:q/CX09dEd
夜 王宮の中庭 大臣暗殺直前
女騎士(なんとかまにあった)
女僧侶「随分疲れた顔をしてますね。女騎士さん」
女騎士「・・・大臣暗殺は本来は私がやるつもりだったこと」
女僧侶「それを気に病んでましたか」
女騎士(本当は王国と辺境を一日で往復したからだけど)
女騎士「女僧侶様!やはり私が大臣めを!今私は結界内に自由に行き来できるのですよ」
女僧侶「お気持ちだけで十分です。あなたはいざというとき王族の方々の護衛を」
女騎士「・・・女僧侶様」
女僧侶「罪のない者を食い物にして私服を肥やす者の淘汰。私の人生をかけるのに値します」
女騎士(バカな奴だな)
女騎士(あの大臣は自分の人生を犠牲にして国に尽くしてるような奴)
女騎士(人の本質を見極められないというのはもはや悪人と同じだな)
女僧侶「あなたが・・・あなたのよな人達がこの国を良くしていければ」
女騎士「女僧侶様」
女騎士(くくく、大臣暗殺ならこいつは間違いなく処刑。処刑の寸前真相を語ってやれ♪)
女騎士(なんとかまにあった)
女僧侶「随分疲れた顔をしてますね。女騎士さん」
女騎士「・・・大臣暗殺は本来は私がやるつもりだったこと」
女僧侶「それを気に病んでましたか」
女騎士(本当は王国と辺境を一日で往復したからだけど)
女騎士「女僧侶様!やはり私が大臣めを!今私は結界内に自由に行き来できるのですよ」
女僧侶「お気持ちだけで十分です。あなたはいざというとき王族の方々の護衛を」
女騎士「・・・女僧侶様」
女僧侶「罪のない者を食い物にして私服を肥やす者の淘汰。私の人生をかけるのに値します」
女騎士(バカな奴だな)
女騎士(あの大臣は自分の人生を犠牲にして国に尽くしてるような奴)
女騎士(人の本質を見極められないというのはもはや悪人と同じだな)
女僧侶「あなたが・・・あなたのよな人達がこの国を良くしていければ」
女騎士「女僧侶様」
女騎士(くくく、大臣暗殺ならこいつは間違いなく処刑。処刑の寸前真相を語ってやれ♪)
85: >>1 2018/04/22(日) 12:22:14.556 ID:q/CX09dEd
大臣の部屋の天井裏 女騎士が潜伏し大臣の様子を見てる
女騎士(さて、ここからは運次第だな)
女騎士(女僧侶のバカが大臣と会話して真相に気づく可能性がある)
女騎士(それに・・・首尾良く女僧侶が大臣を暗殺したとしても・・・バカ姫が生きていたらなんの意味もない)
大臣「・・・くっ、また今月も戦災に見舞われた孤児たちの食費が足りないか」
大臣「騎士団の給金はこれ以上下げられん。私の親の残した財産はすべて使い切ってしまったし・・・どうする」
女騎士(あーあ。私服を肥やすどころか私財を投げ売ってたのかよこいつ。てかコイツいつ寝てるんだ?)
女騎士(しかし大臣。お前も人の本質を見極められないなら悪人と同じだ)
従者「大臣様!大臣様!報告があります!」
女騎士(・・・ん?)
大臣「何事だ?こんな夜中に」
女騎士(さて、ここからは運次第だな)
女騎士(女僧侶のバカが大臣と会話して真相に気づく可能性がある)
女騎士(それに・・・首尾良く女僧侶が大臣を暗殺したとしても・・・バカ姫が生きていたらなんの意味もない)
大臣「・・・くっ、また今月も戦災に見舞われた孤児たちの食費が足りないか」
大臣「騎士団の給金はこれ以上下げられん。私の親の残した財産はすべて使い切ってしまったし・・・どうする」
女騎士(あーあ。私服を肥やすどころか私財を投げ売ってたのかよこいつ。てかコイツいつ寝てるんだ?)
女騎士(しかし大臣。お前も人の本質を見極められないなら悪人と同じだ)
従者「大臣様!大臣様!報告があります!」
女騎士(・・・ん?)
大臣「何事だ?こんな夜中に」
87: >>1 2018/04/22(日) 12:34:17.017 ID:u+cTWXJsd
従者「それが・・・伝書鳩の手紙によると・・・」
大臣「だからどうした?」
従者「辺境で女騎士殿がオーク共めに惨殺されたのことです」
女騎士(・・・!?)
大臣「・・・!?バカな!あの子はこの王都で休暇を取ってるはず」
従者「それが・・・顔はつぶされていたが、持ち物などから死体は女騎士様に間違いないとのことです」
大臣「まさか!独断でオーク討伐を?そ、そんな・・・あの子がオークごときに遅れを取るはずがない!」
従者「確かに、剣と魔法の達人である女騎士殿がオークが何百匹相手でも負けるはずがない。誤報の可能性も」
女騎士(不意打ちで剣を取られたら負ける可能性だってあるだろうに。このバカ大臣、私が死んでもかまわないと思って単独任務振ったわけじゃなかったのか)
大臣「そ、そうだ。あの子が死んでいるわけがない。私は亡きあの子の父親に後見人を頼まれてるんだ」
女騎士(へえ、そうなんだ)
従者「大臣様・・・うおっ!何だこの音は!?」
女騎士(・・・結界が破れる音!女僧侶が来る!)
大臣「だからどうした?」
従者「辺境で女騎士殿がオーク共めに惨殺されたのことです」
女騎士(・・・!?)
大臣「・・・!?バカな!あの子はこの王都で休暇を取ってるはず」
従者「それが・・・顔はつぶされていたが、持ち物などから死体は女騎士様に間違いないとのことです」
大臣「まさか!独断でオーク討伐を?そ、そんな・・・あの子がオークごときに遅れを取るはずがない!」
従者「確かに、剣と魔法の達人である女騎士殿がオークが何百匹相手でも負けるはずがない。誤報の可能性も」
女騎士(不意打ちで剣を取られたら負ける可能性だってあるだろうに。このバカ大臣、私が死んでもかまわないと思って単独任務振ったわけじゃなかったのか)
大臣「そ、そうだ。あの子が死んでいるわけがない。私は亡きあの子の父親に後見人を頼まれてるんだ」
女騎士(へえ、そうなんだ)
従者「大臣様・・・うおっ!何だこの音は!?」
女騎士(・・・結界が破れる音!女僧侶が来る!)
89: >>1 2018/04/22(日) 12:47:05.693 ID:V1aac96Yd
女騎士 屋根裏を這いずり回り王宮入り口に移動
女騎士(さて念には念だ)
衛兵1「く、くそ。体が痺れる」
衛兵2「誰か!誰かいないか?賊が城内に侵入したぞ」
衛兵1「おい、今の女僧侶だよな?」
衛兵2「だ、だよな?くそっこれ麻痺の魔法か?動けねえ」
女騎士「・・・大丈夫か?お前たち!」
衛兵1「なんだ?小汚い娘だな。今は城に近づくな!」
衛兵2「バ、バカ!姫様だ」
衛兵1「え?」
女騎士「女僧侶に縛られていた。あいつが女騎士を策にはめてる所に居合わせてしまった」
衛兵2「まさか!女騎士殿の死にもあの者が関与を」
女騎士「今麻痺の魔法を無効化する」
衛兵2「あなたが・・・ですか?」
女騎士「王族の者はみんな簡単な治癒系の魔法は習得している(ウソ)。こんなときのためにな」
衛兵1「・・・その声?」
女騎士(う、まずい。右の奴が疑ってる)
女騎士(さて念には念だ)
衛兵1「く、くそ。体が痺れる」
衛兵2「誰か!誰かいないか?賊が城内に侵入したぞ」
衛兵1「おい、今の女僧侶だよな?」
衛兵2「だ、だよな?くそっこれ麻痺の魔法か?動けねえ」
女騎士「・・・大丈夫か?お前たち!」
衛兵1「なんだ?小汚い娘だな。今は城に近づくな!」
衛兵2「バ、バカ!姫様だ」
衛兵1「え?」
女騎士「女僧侶に縛られていた。あいつが女騎士を策にはめてる所に居合わせてしまった」
衛兵2「まさか!女騎士殿の死にもあの者が関与を」
女騎士「今麻痺の魔法を無効化する」
衛兵2「あなたが・・・ですか?」
女騎士「王族の者はみんな簡単な治癒系の魔法は習得している(ウソ)。こんなときのためにな」
衛兵1「・・・その声?」
女騎士(う、まずい。右の奴が疑ってる)
93: >>1 2018/04/22(日) 12:57:19.662 ID:V1aac96Yd
女騎士「解呪完了だ。お父さまたちを守ってくれ」
衛兵2「わかりました。相棒、先に行ってるぞ」
衛兵1「あ、ああ」
女騎士「次はあなたの解呪よ」
衛兵1「・・・姫様が言葉を口にしているのを初めて耳にしました」
女騎士「そ、そうか」
衛兵1「その声・・・もしやあなたは・・・うっ、なんだ?苦しい」
女騎士「苦しいだろ?息が出来なくなる呪いかけてるからな。そりゃ苦しいさ」
衛兵1「貴様ぁ、やはり女騎士!」
女騎士「お前私の悪口言ってたからなー苦しんで死ね」
衛兵「き、きさ・・・ブクブク」ガクッ
女騎士「さあて、結末見届けなきゃな。ホコリがウザいがまた天井裏に行くか」
女騎士「もし暗殺失敗なら金目の物盗んで今夜中にこの国をずらからなきゃいけないな」
衛兵2「わかりました。相棒、先に行ってるぞ」
衛兵1「あ、ああ」
女騎士「次はあなたの解呪よ」
衛兵1「・・・姫様が言葉を口にしているのを初めて耳にしました」
女騎士「そ、そうか」
衛兵1「その声・・・もしやあなたは・・・うっ、なんだ?苦しい」
女騎士「苦しいだろ?息が出来なくなる呪いかけてるからな。そりゃ苦しいさ」
衛兵1「貴様ぁ、やはり女騎士!」
女騎士「お前私の悪口言ってたからなー苦しんで死ね」
衛兵「き、きさ・・・ブクブク」ガクッ
女騎士「さあて、結末見届けなきゃな。ホコリがウザいがまた天井裏に行くか」
女騎士「もし暗殺失敗なら金目の物盗んで今夜中にこの国をずらからなきゃいけないな」
95: >>1 2018/04/22(日) 13:08:20.976 ID:V1aac96Yd
大臣の部屋 女騎士が天井裏から様子をうかがう
女僧侶「大臣、自らの罪を悔い改めるつもりはありませんか?」
大臣「貴様、何を言っている!!結界を破ったのは貴様か!」
女僧侶「・・・話し合いは無駄ですか」
女騎士(そうだな。会話が成立してないのはお前がバカだからだけどな。それにしても衛兵遅いな)
衛兵2「大臣様!!賊めが侵入しています!女僧侶の狙いは王の暗殺かと」
女僧侶「は?」
大臣「なに?」
女騎士(お、良い具合に勘違いしてくれてるな。私が『お父様たちを守って』なんて言ったからか)
衛兵2「女騎士様を策にはめたのも此奴のようです!おそらく何らかの方法で女騎士様の力を無効化してオーク共に襲わせたかと」
女騎士(お前・・・裏取れてない情報付け加えるなよ。まあ助かるが)
大臣「なんということだ・・・本当にオーク共にあの子は犯されてなぶり殺しに」
女騎士(オーク共は人間のメスに興味ないって言ってたけどなー)
女僧侶「なんの茶番ですか?これは」
大臣「貴様ぁ」
女僧侶「大臣、自らの罪を悔い改めるつもりはありませんか?」
大臣「貴様、何を言っている!!結界を破ったのは貴様か!」
女僧侶「・・・話し合いは無駄ですか」
女騎士(そうだな。会話が成立してないのはお前がバカだからだけどな。それにしても衛兵遅いな)
衛兵2「大臣様!!賊めが侵入しています!女僧侶の狙いは王の暗殺かと」
女僧侶「は?」
大臣「なに?」
女騎士(お、良い具合に勘違いしてくれてるな。私が『お父様たちを守って』なんて言ったからか)
衛兵2「女騎士様を策にはめたのも此奴のようです!おそらく何らかの方法で女騎士様の力を無効化してオーク共に襲わせたかと」
女騎士(お前・・・裏取れてない情報付け加えるなよ。まあ助かるが)
大臣「なんということだ・・・本当にオーク共にあの子は犯されてなぶり殺しに」
女騎士(オーク共は人間のメスに興味ないって言ってたけどなー)
女僧侶「なんの茶番ですか?これは」
大臣「貴様ぁ」
96: >>1 2018/04/22(日) 13:19:08.088 ID:xKMfYk6Ad
大臣、細剣を構える
大臣「貴様ぁ・・・あの子の仇だ」
女僧侶「まったく芝居がすぎますよ。やはりあなたには死んでいただきます」
大臣「貴様ぁ」
女騎士(あーあー。自分の自慢の結界内にオークが侵入するわけないってか?)
女騎士(目の前の人間の表情も見ないで状況も細かく把握しないで・・・女僧侶、本当にバカな奴だな)
大臣「うおおおおおお」
女僧侶「・・・死の呪い」
女騎士(お、さっき私が使った奴と同じ奴か。コイツ一瞬で発動だもんなー化け物だわ)
大臣「ぐわーーーーブクブク」ガクッ
女僧侶「大臣、あなたが苦しめてきた人間の痛み。最後に少しはわかったかしら」
衛兵2「貴様ぁ」
女僧侶「やめておきなさい。あなたと私の実力差はわかるでしょう?」
衛兵2「くっ」
大臣「貴様ぁ・・・あの子の仇だ」
女僧侶「まったく芝居がすぎますよ。やはりあなたには死んでいただきます」
大臣「貴様ぁ」
女騎士(あーあー。自分の自慢の結界内にオークが侵入するわけないってか?)
女騎士(目の前の人間の表情も見ないで状況も細かく把握しないで・・・女僧侶、本当にバカな奴だな)
大臣「うおおおおおお」
女僧侶「・・・死の呪い」
女騎士(お、さっき私が使った奴と同じ奴か。コイツ一瞬で発動だもんなー化け物だわ)
大臣「ぐわーーーーブクブク」ガクッ
女僧侶「大臣、あなたが苦しめてきた人間の痛み。最後に少しはわかったかしら」
衛兵2「貴様ぁ」
女僧侶「やめておきなさい。あなたと私の実力差はわかるでしょう?」
衛兵2「くっ」
97: >>1 2018/04/22(日) 13:29:01.980 ID:bFzgc4ggd
女騎士、コソコソと下に這い下りる。そして大臣の細剣を握りしめ女僧侶の背後に回り込む
女僧侶「衛兵さん。どうやって解呪したか知りませんがあなたには再び麻痺してもらいますよ」
衛兵2「くっ」
女騎士「そこで不自然さを考察しないからお前はダメなんだよ?」
女僧侶「え?」
衛兵2「姫様?」
ズブッ
女僧侶「お、女騎士さん・・・なぜ?」
女騎士「何でって、よく考えたらお前が処刑される前にいろいろ喋られると困るし、予定変更で今死んでもらう」
女僧侶「・・・?」
女騎士「ちなみにお前が殺した大臣な-私財を投げ売って孤児を救済するような奴だったよー」
女僧侶「き、貴様ぁまさか騙したのかあ?グフッ」
女騎士「気付くの遅すぎ」
ズブッ
女僧侶「・・・」ガクッ
衛兵2「・・・?」
女騎士「さあて、目撃者いると困るんだ」
衛兵2「誰にも言わない。俺には妻と子がいるんだ。殺さないでくれ」
女騎士「ダメ」
女僧侶「衛兵さん。どうやって解呪したか知りませんがあなたには再び麻痺してもらいますよ」
衛兵2「くっ」
女騎士「そこで不自然さを考察しないからお前はダメなんだよ?」
女僧侶「え?」
衛兵2「姫様?」
ズブッ
女僧侶「お、女騎士さん・・・なぜ?」
女騎士「何でって、よく考えたらお前が処刑される前にいろいろ喋られると困るし、予定変更で今死んでもらう」
女僧侶「・・・?」
女騎士「ちなみにお前が殺した大臣な-私財を投げ売って孤児を救済するような奴だったよー」
女僧侶「き、貴様ぁまさか騙したのかあ?グフッ」
女騎士「気付くの遅すぎ」
ズブッ
女僧侶「・・・」ガクッ
衛兵2「・・・?」
女騎士「さあて、目撃者いると困るんだ」
衛兵2「誰にも言わない。俺には妻と子がいるんだ。殺さないでくれ」
女騎士「ダメ」
98: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/22(日) 13:29:25.151 ID:gdHl5LjUd
城の天井裏から覗くとか木造の城なのか
99: >>1 2018/04/22(日) 13:30:37.794 ID:bFzgc4ggd
>>98ドラクエ8の天井裏からトカゲ落としたシーンをイメージしてくれ
102: >>1 2018/04/22(日) 13:40:33.510 ID:eC8Tgx/Ld
女僧侶が謀反を起こし大臣と相打ちになった一報は瞬く間に国中に広まった。
大臣は元々行いが良く、皆に慕われていた。
女騎士が流した大臣が私服を肥やしていたという噂は誰も信じなかった。
そもそも死んだ女僧侶のように人を良く見ない人間でないかぎり、人柄というものは相手に伝わるのだ。
実はむしろ人望がなかったのは人と向き合わない女僧侶のほうだった
そうして事件は女僧侶が王を暗殺しようとしたところそれを阻止しようとした大臣と相打ちになったと考察された
女騎士はそれに巻き込まれる形で死んだと勘違いされた
大臣は元々行いが良く、皆に慕われていた。
女騎士が流した大臣が私服を肥やしていたという噂は誰も信じなかった。
そもそも死んだ女僧侶のように人を良く見ない人間でないかぎり、人柄というものは相手に伝わるのだ。
実はむしろ人望がなかったのは人と向き合わない女僧侶のほうだった
そうして事件は女僧侶が王を暗殺しようとしたところそれを阻止しようとした大臣と相打ちになったと考察された
女騎士はそれに巻き込まれる形で死んだと勘違いされた
103: >>1 2018/04/22(日) 13:50:24.629 ID:eC8Tgx/Ld
女騎士(晴れて王族の席ゲッーーート)
女騎士(邪魔な大臣ももういない)
女騎士(あとは少しずつ・・・王族を暗殺していくだけだな)
侍女「剣が欲しい?」
女騎士「ああ、短剣でかまわない。ルーンが刻まれてるやつ」
侍女「なぜですか?」
女騎士(私は精霊魔法は剣無しだと発動できないんだよ。発動の遅い呪いや浮遊系だけじゃいろいろ計画に支障が出る)
侍女「黙っててはわかりませんよ。なぜですか?」
女騎士「ほら、あんな事件があった直後だし・・・護身用に欲しい」
侍女「仕方ありませんね。手配しておきます」
女騎士「頼む」
女騎士(意外だな、通るのか。どうしてもダメなら金目の物を売り払って魔術道具屋で買うつもりだったが)
女騎士(邪魔な大臣ももういない)
女騎士(あとは少しずつ・・・王族を暗殺していくだけだな)
侍女「剣が欲しい?」
女騎士「ああ、短剣でかまわない。ルーンが刻まれてるやつ」
侍女「なぜですか?」
女騎士(私は精霊魔法は剣無しだと発動できないんだよ。発動の遅い呪いや浮遊系だけじゃいろいろ計画に支障が出る)
侍女「黙っててはわかりませんよ。なぜですか?」
女騎士「ほら、あんな事件があった直後だし・・・護身用に欲しい」
侍女「仕方ありませんね。手配しておきます」
女騎士「頼む」
女騎士(意外だな、通るのか。どうしてもダメなら金目の物を売り払って魔術道具屋で買うつもりだったが)
105: >>1 2018/04/22(日) 14:05:04.066 ID:eC8Tgx/Ld
1ヶ月後
女騎士(ぜんっぜん王族暗殺のチャンスが来ない)
女騎士(王はもちろん、王子や王女まで常に近くに護衛がいる)
女騎士(しかも護衛たちはいずれも私以上の実力の持ち主)
女騎士(そして私には護衛は一切付いてないってのがまた)
侍女「姫様、お食事の用意ができましたよ」
女騎士「・・・」
侍女「早めに食べてくださいね。あと、今日は私は忙しいので後片付けは自分でしてください」
女騎士「わかった」
女騎士「・・・相変わらず粗末な食事だな。よく考えたらこれ使用人の賄いと同じ奴じゃないのか?」
女騎士「まあ、いいけど」
モグモグ
トントン
女騎士(・・・誰だ?)
従者「姫様、王がお呼びです。今すぐ謁見の間にお越しください」
女騎士「ああ、わかった」
女騎士(娘に会うのに謁見の形式か。本当王族とは名ばかりだな)
女騎士(さて、何の用かな)
女騎士(ぜんっぜん王族暗殺のチャンスが来ない)
女騎士(王はもちろん、王子や王女まで常に近くに護衛がいる)
女騎士(しかも護衛たちはいずれも私以上の実力の持ち主)
女騎士(そして私には護衛は一切付いてないってのがまた)
侍女「姫様、お食事の用意ができましたよ」
女騎士「・・・」
侍女「早めに食べてくださいね。あと、今日は私は忙しいので後片付けは自分でしてください」
女騎士「わかった」
女騎士「・・・相変わらず粗末な食事だな。よく考えたらこれ使用人の賄いと同じ奴じゃないのか?」
女騎士「まあ、いいけど」
モグモグ
トントン
女騎士(・・・誰だ?)
従者「姫様、王がお呼びです。今すぐ謁見の間にお越しください」
女騎士「ああ、わかった」
女騎士(娘に会うのに謁見の形式か。本当王族とは名ばかりだな)
女騎士(さて、何の用かな)
107: >>1 2018/04/22(日) 14:32:39.258 ID:xpFZhc0/d
王「ああ、そんなに畏まらなくていいぞ」
女騎士「・・・はっ」
王「実はなお前には他国に嫁いで欲しい」
女騎士「・・・は?」
王「嫁ぎ先は東の荒野の王国だ」
女騎士(野蛮人の王国じゃねーか)
王「では頼むぞ」
女騎士(・・・サラッとすぎるだろ)
女騎士「・・・はっ」
王「実はなお前には他国に嫁いで欲しい」
女騎士「・・・は?」
王「嫁ぎ先は東の荒野の王国だ」
女騎士(野蛮人の王国じゃねーか)
王「では頼むぞ」
女騎士(・・・サラッとすぎるだろ)
108: >>1 2018/04/22(日) 14:43:16.955 ID:xpFZhc0/d
第三王女の部屋
女騎士「くそっ何が嫁ぐだ!贈呈だろ?」
女騎士「あの悪名高きやつらが女をまともに扱うわけないだろ?しかも第10夫人として嫁ぐとかさ」
女騎士「迂闊だった。こんなことなら女騎士の人生のほうがマシだった」
女騎士「王族暗殺もむりっぽいし・・・」
女騎士「よし、金目の物パクってズラかるか」
侍女「独り言が大きいですよ姫様」
女騎士「・・・!?」
侍女「いえ、女騎士」
女騎士(こいつ、気付いてたのか?)
侍女「・・・」
女騎士(殺るしかない!)
侍女「無駄よ。あなたは私に勝てない」
女騎士「・・・?」
侍女「それよりも、王族暗殺。私と協力すれば可能よ」
女騎士「どういうことだ?」
女騎士「くそっ何が嫁ぐだ!贈呈だろ?」
女騎士「あの悪名高きやつらが女をまともに扱うわけないだろ?しかも第10夫人として嫁ぐとかさ」
女騎士「迂闊だった。こんなことなら女騎士の人生のほうがマシだった」
女騎士「王族暗殺もむりっぽいし・・・」
女騎士「よし、金目の物パクってズラかるか」
侍女「独り言が大きいですよ姫様」
女騎士「・・・!?」
侍女「いえ、女騎士」
女騎士(こいつ、気付いてたのか?)
侍女「・・・」
女騎士(殺るしかない!)
侍女「無駄よ。あなたは私に勝てない」
女騎士「・・・?」
侍女「それよりも、王族暗殺。私と協力すれば可能よ」
女騎士「どういうことだ?」
111: >>1 2018/04/22(日) 14:57:04.191 ID:xpFZhc0/d
侍女「実は私は帝国のスパイなの」
女騎士「何だと?」
女騎士(帝国の領土ってこの国の100倍くらいだっけ?)
侍女「帝国はね・・・この国を落とせないのよ。こんな小国でもほら、一応歴史が古くて権威はあるでしょ?迂闊に戦争を仕掛けるわけにはいかない」
女騎士「・・・」
侍女「でもこの国の資源は旨味があるの。無能の集まりが何とか国の形を保ってられるほどの資源ね」
女騎士「結局なんだ?」
侍女「あなたにはこの国の女王になってもらい、これからは帝国の傀儡として生きて欲しい」
女騎士「・・・断ったら?」
侍女「あなたが実は第三王女に成りすました女騎士だってバラすわ」ニコッ
女騎士「うっ」
侍女「証拠はたくさん確保してある」
女騎士「何だと?」
女騎士(帝国の領土ってこの国の100倍くらいだっけ?)
侍女「帝国はね・・・この国を落とせないのよ。こんな小国でもほら、一応歴史が古くて権威はあるでしょ?迂闊に戦争を仕掛けるわけにはいかない」
女騎士「・・・」
侍女「でもこの国の資源は旨味があるの。無能の集まりが何とか国の形を保ってられるほどの資源ね」
女騎士「結局なんだ?」
侍女「あなたにはこの国の女王になってもらい、これからは帝国の傀儡として生きて欲しい」
女騎士「・・・断ったら?」
侍女「あなたが実は第三王女に成りすました女騎士だってバラすわ」ニコッ
女騎士「うっ」
侍女「証拠はたくさん確保してある」
113: >>1 2018/04/22(日) 15:16:55.997 ID:qjo7hd39d
1ヶ月後
女騎士「まさかロイヤルナイトが一晩で全滅とはなあ」
女騎士「怖いわ帝国の暗殺者。王族もみんな病(毒殺)で死ぬし」
侍女「そりゃあ計画穴だらけのあなたとは違うわよ、女王様」
女騎士「女王か、考えてたのと違うな」
侍女「え?」
女騎士「常にあんたみたいな見張りいるし、結局帝国の奴隷だし」
侍女「言っとくけど逃げたりしたらあなたも暗殺よ?これからあなたにはずっとお飾りの女王をやってもらわないと」
女騎士「そういえば今はこの国の資源、ほとんど帝国が持っててるらしいな」
侍女「ええ、そのせいで国内の経済はガタガタ。犯罪者や孤児が去年の5倍以上に増えてるらしいわね。これからもっと酷くなるだうけど」
女騎士「それはどうでもいいんだけと、窮屈な暮らしでストレスやばいんだけど」
侍女「仕方ないわね」
女騎士「ん?」
侍女「オークでも狩って憂さ晴らしでもしたら?奴ら人間に復讐するために王都の近くの森に潜伏してるらしいわ」
女騎士「まさかロイヤルナイトが一晩で全滅とはなあ」
女騎士「怖いわ帝国の暗殺者。王族もみんな病(毒殺)で死ぬし」
侍女「そりゃあ計画穴だらけのあなたとは違うわよ、女王様」
女騎士「女王か、考えてたのと違うな」
侍女「え?」
女騎士「常にあんたみたいな見張りいるし、結局帝国の奴隷だし」
侍女「言っとくけど逃げたりしたらあなたも暗殺よ?これからあなたにはずっとお飾りの女王をやってもらわないと」
女騎士「そういえば今はこの国の資源、ほとんど帝国が持っててるらしいな」
侍女「ええ、そのせいで国内の経済はガタガタ。犯罪者や孤児が去年の5倍以上に増えてるらしいわね。これからもっと酷くなるだうけど」
女騎士「それはどうでもいいんだけと、窮屈な暮らしでストレスやばいんだけど」
侍女「仕方ないわね」
女騎士「ん?」
侍女「オークでも狩って憂さ晴らしでもしたら?奴ら人間に復讐するために王都の近くの森に潜伏してるらしいわ」
115: >>1 2018/04/22(日) 15:25:08.757 ID:qjo7hd39d
王都近くの森
女騎士「ヒャッハー待て待て!」
オーク「女王だー女王が出たぞ!女子供を逃がせー」
女騎士「ファイアアローォ!」
オーク「ギャアーーーー」ガクッ
侍女「うわあ。悪趣味ね」
女騎士「エルフ狩りが趣味のあんたに言われたくないわ」
侍女「ごもっとも」
オーク子供「キャアー」
オーク女「この子の命だけは。お願い」
女騎士「ヒャッハー、デカい魔法行くよー」
ゴオオオ
オーク女・オーク子供「キャアー」ガクッ
女騎士「はい、次々!・・・あれ?」
侍女「全滅ね。あなた殺すペース早すぎ」
女騎士「そ、そんな。全然物足りないぞ」
女騎士「ヒャッハー待て待て!」
オーク「女王だー女王が出たぞ!女子供を逃がせー」
女騎士「ファイアアローォ!」
オーク「ギャアーーーー」ガクッ
侍女「うわあ。悪趣味ね」
女騎士「エルフ狩りが趣味のあんたに言われたくないわ」
侍女「ごもっとも」
オーク子供「キャアー」
オーク女「この子の命だけは。お願い」
女騎士「ヒャッハー、デカい魔法行くよー」
ゴオオオ
オーク女・オーク子供「キャアー」ガクッ
女騎士「はい、次々!・・・あれ?」
侍女「全滅ね。あなた殺すペース早すぎ」
女騎士「そ、そんな。全然物足りないぞ」
116: >>1 2018/04/22(日) 15:29:20.928 ID:qjo7hd39d
1ヶ月後
女騎士「あーイライラする。来週式典か」
侍女「ちょっとあなたそういうの顔に出さないでよ」
女騎士「とは言っても・・・もう国内の亜人は狩りつくしたし・・・ストレス解消の相手がいない」
侍女「安心して、いいのを捕まえてある」
女騎士(・・・?エルフやオークの生き残りがいたか?)
女騎士「あーイライラする。来週式典か」
侍女「ちょっとあなたそういうの顔に出さないでよ」
女騎士「とは言っても・・・もう国内の亜人は狩りつくしたし・・・ストレス解消の相手がいない」
侍女「安心して、いいのを捕まえてある」
女騎士(・・・?エルフやオークの生き残りがいたか?)
118: >>1 2018/04/22(日) 15:36:37.557 ID:pIu9l5UQd
城の地下牢
女騎士「こ、こいつらは」
村娘「あなたは女騎士様!死んだはずでは?」
女騎士「辺境の村人たちか。私の顔を覚えていたか」
侍女「ふふふ、あなたが完全に女王に成りすには・・・こういうのをしらみつぶしに消してなきゃね」
女騎士「・・・」ニヤリ
侍女「知ってるでしょうけど私もストレス溜まってるのよ。それでオークの仕業に見せかけて第三王女をなぶり殺しにしたときの快感が忘れられなくてね」
女騎士「一緒にやるか?」
侍女「いいわね。夜は長い、酒でも飲みながらジックリ行きましょう。あなたはせっかちすぎる」
女騎士「人間狩りか・・・盲点だったわ。こいつ、いい声出しそうね」
ジュッ
村娘「あっ、ギャアーーーーー」
おわり
女騎士「こ、こいつらは」
村娘「あなたは女騎士様!死んだはずでは?」
女騎士「辺境の村人たちか。私の顔を覚えていたか」
侍女「ふふふ、あなたが完全に女王に成りすには・・・こういうのをしらみつぶしに消してなきゃね」
女騎士「・・・」ニヤリ
侍女「知ってるでしょうけど私もストレス溜まってるのよ。それでオークの仕業に見せかけて第三王女をなぶり殺しにしたときの快感が忘れられなくてね」
女騎士「一緒にやるか?」
侍女「いいわね。夜は長い、酒でも飲みながらジックリ行きましょう。あなたはせっかちすぎる」
女騎士「人間狩りか・・・盲点だったわ。こいつ、いい声出しそうね」
ジュッ
村娘「あっ、ギャアーーーーー」
おわり
119: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/22(日) 15:40:26.606 ID:FUan2/cL0
おつ
どんな立場に成ったところで責任としがらみがある、という話
どんな立場に成ったところで責任としがらみがある、という話
120: >>1 2018/04/22(日) 15:49:50.214 ID:YHoU9EU7d
>>119読んでくれてサンクス
121: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/22(日) 15:50:56.193 ID:gk8tmHOf0
こういう国意外と滅びないで残りそう
122: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/22(日) 15:53:12.364 ID:9YuOAosOa
>>121
まあ大国の傘下みたいなものやしね
まあ大国の傘下みたいなものやしね
124: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/04/22(日) 16:38:00.056 ID:9YuOAosOa
おつんー
引用元: 女騎士「くっ・・・殺せ」オーク「殺さない、お前はオークの首領になってもらう」
学生「資格欲しいし、教習所通って勇者免許を取るとするか!」
2018-04-21
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 19:55:30.63 ID:JEegxkeW0
学生「そろそろ就職のこと考えなきゃいけない時期だし、なんか資格欲しいな」
友人「だったら勇者免許なんかどうだ?」
学生「勇者免許?」
友人「国や人々を守るための≪勇者≫を名乗るための国家資格だよ」
友人「もちろん履歴書には書けるし、勇者免許必須の職業も多い」
友人「教習所みっちり通えば、わりとすぐ取れるらしいし」
友人「優れた勇者は≪神勇者≫だなんて呼ばれて、すっげえ年収稼いでんだぜ」
学生「取って損はなさそうだな……よし、勇者免許を取るとするか!」
友人「だったら勇者免許なんかどうだ?」
学生「勇者免許?」
友人「国や人々を守るための≪勇者≫を名乗るための国家資格だよ」
友人「もちろん履歴書には書けるし、勇者免許必須の職業も多い」
友人「教習所みっちり通えば、わりとすぐ取れるらしいし」
友人「優れた勇者は≪神勇者≫だなんて呼ばれて、すっげえ年収稼いでんだぜ」
学生「取って損はなさそうだな……よし、勇者免許を取るとするか!」
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 19:57:40.45 ID:JEegxkeW0
~勇者免許教習所~
ワイワイ… ガヤガヤ…
学生「わっ、混んでるなぁ~」
友人「みんな考えることは同じみたいだな」
学生「大学生活のうちに、勇者免許を取ってやろうってことか」
ワイワイ… ガヤガヤ…
学生「わっ、混んでるなぁ~」
友人「みんな考えることは同じみたいだな」
学生「大学生活のうちに、勇者免許を取ってやろうってことか」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 19:59:32.31 ID:JEegxkeW0
学生「ふう、教習所入学の手続きは済んだぞ」
学生「さっそく、技能講習の予約をしたいけど……」
友人「うわぁ~、ほとんど満杯じゃん! 全然予約なんか取れないぞ!」
学生「毎日のように通って、なるべく早く取りたかったのに……」
女「教習所の講習は、朝早くか夜遅くの時間が予約取りやすいわよ」
学生「わっ!」
女「それと、予約を入れるだけ入れてキャンセルする人も多いから、それを狙うのもいいかもね」
友人「もしかして、君も勇者免許を取ろうとしてる人?」
女「うん! お互い頑張ろうね!」
学生(なるほど、こういう出会いもあるのか……)
学生「さっそく、技能講習の予約をしたいけど……」
友人「うわぁ~、ほとんど満杯じゃん! 全然予約なんか取れないぞ!」
学生「毎日のように通って、なるべく早く取りたかったのに……」
女「教習所の講習は、朝早くか夜遅くの時間が予約取りやすいわよ」
学生「わっ!」
女「それと、予約を入れるだけ入れてキャンセルする人も多いから、それを狙うのもいいかもね」
友人「もしかして、君も勇者免許を取ろうとしてる人?」
女「うん! お互い頑張ろうね!」
学生(なるほど、こういう出会いもあるのか……)
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 20:01:28.54 ID:JEegxkeW0
講習が始まった……。
教官「今日は剣の握り方を覚えましょう」
教官「こうです」ギュッ
学生「こ、こうですか?」ギュッ
教官「そうです! はい、合格! ハンコ押しておきますねー」ポンッ
学生(なんだ……楽勝じゃないか。この調子で、最短合格目指すぞ!)
教官「今日は剣の握り方を覚えましょう」
教官「こうです」ギュッ
学生「こ、こうですか?」ギュッ
教官「そうです! はい、合格! ハンコ押しておきますねー」ポンッ
学生(なんだ……楽勝じゃないか。この調子で、最短合格目指すぞ!)
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 20:03:05.45 ID:JEegxkeW0
ところが……。
学生(あれ? 今日の講習は昨日の人と違う……)
中年教官「今日は素振りをやってもらう!」
学生「は、はいっ!」
学生「たあっ!」ヒュオッ
中年教官「なぁーにやってんだ! そんなへっぴり腰で勇者になんかなれるかよォ!」
学生「ひっ!」
学生(あれ? 今日の講習は昨日の人と違う……)
中年教官「今日は素振りをやってもらう!」
学生「は、はいっ!」
学生「たあっ!」ヒュオッ
中年教官「なぁーにやってんだ! そんなへっぴり腰で勇者になんかなれるかよォ!」
学生「ひっ!」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 20:05:06.00 ID:JEegxkeW0
学生「えいっ! えいっ! えいっ!」ブンッブンッブンッ
中年教官「もっと脇締めろ、脇をォ! オラ、そうじゃねえよォ!」
学生「くっ……」
学生(なんだこの教官……いちいち怒鳴りつけてくる……)
学生(こっちは金払ってんだぞ? なんでこんな扱いされなきゃならないんだよ!)
中年教官「オラ、もう一度だ!」
中年教官「もっと脇締めろ、脇をォ! オラ、そうじゃねえよォ!」
学生「くっ……」
学生(なんだこの教官……いちいち怒鳴りつけてくる……)
学生(こっちは金払ってんだぞ? なんでこんな扱いされなきゃならないんだよ!)
中年教官「オラ、もう一度だ!」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 20:07:36.99 ID:JEegxkeW0
学生「いやぁ~、なんとかハンコはもらえたけど、最悪だったよ……」
学生「一時間、おっさんにずっと怒鳴られっぱなし」
友人「災難だったなぁ。俺も素振りだったけど、俺の教官はメチャクチャ優しかったぜ」
女「教官って当たり外れ大きいからねえ」
女「私達でストレス解消でもしてるんじゃないのってくらい、厳しい教官もいるし」
学生「もう二度とあのおっさんには当たりたくない……」
学生「一時間、おっさんにずっと怒鳴られっぱなし」
友人「災難だったなぁ。俺も素振りだったけど、俺の教官はメチャクチャ優しかったぜ」
女「教官って当たり外れ大きいからねえ」
女「私達でストレス解消でもしてるんじゃないのってくらい、厳しい教官もいるし」
学生「もう二度とあのおっさんには当たりたくない……」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 20:09:30.09 ID:JEegxkeW0
学生(さて、今日の講習は、と)
馬「ヒヒィ~ン!」
学生「え、乗馬もやるんですか!?」
教官「そりゃそうさ。勇者たる者、馬くらいには乗れないとね」
教官「まず、ゆっくりと前進させてみようか」
学生「は、はいっ!」
パッカパッカ… パッカパッカ…
馬「ヒヒィ~ン!」
学生「え、乗馬もやるんですか!?」
教官「そりゃそうさ。勇者たる者、馬くらいには乗れないとね」
教官「まず、ゆっくりと前進させてみようか」
学生「は、はいっ!」
パッカパッカ… パッカパッカ…
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 20:11:23.23 ID:JEegxkeW0
学生(坂道で馬を停止させて……)グイッ
ピタッ
教官「さあ、坂道発進してもらおう」
学生(えぇと、ゆっくりと手綱を……)グイッ
馬「ヒヒヒヒィ~ン!」ブルルル…
学生「わわっ!」
教官「おっと失敗だ。さ、もう一度!」
学生(難しい……。これは時間がかかりそうだ……)
ピタッ
教官「さあ、坂道発進してもらおう」
学生(えぇと、ゆっくりと手綱を……)グイッ
馬「ヒヒヒヒィ~ン!」ブルルル…
学生「わわっ!」
教官「おっと失敗だ。さ、もう一度!」
学生(難しい……。これは時間がかかりそうだ……)
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 20:14:48.23 ID:JEegxkeW0
~教室~
学生(実技だけじゃなく普通の授業もあるんだな……ま、そりゃそうか)
眼鏡教官「さて、本試験でも出る問題を紹介します」
眼鏡教官「『魔物に人間が捕らわれている時は、必ずすぐ人間を助けなければならない』……○か×か?」
学生(こんなもん、○に決まってるだろ)
眼鏡教官「答えは×です」
学生「え!?」
学生(実技だけじゃなく普通の授業もあるんだな……ま、そりゃそうか)
眼鏡教官「さて、本試験でも出る問題を紹介します」
眼鏡教官「『魔物に人間が捕らわれている時は、必ずすぐ人間を助けなければならない』……○か×か?」
学生(こんなもん、○に決まってるだろ)
眼鏡教官「答えは×です」
学生「え!?」
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 20:16:06.02 ID:JEegxkeW0
眼鏡教官「なぜなら、無理に救出しようとすれば、かえって人質を危険に晒すこともあるからです」
眼鏡教官「他にも、捕らわれている人間が、実は化けてる魔物というケースもありますからね」
眼鏡教官「まあ、問題文に『必ず』という言葉が出たら、まず×だと思っていいでしょう」
学生(こういう引っかけ問題もあるのか……メモメモ)カリカリ…
眼鏡教官「他にも、捕らわれている人間が、実は化けてる魔物というケースもありますからね」
眼鏡教官「まあ、問題文に『必ず』という言葉が出たら、まず×だと思っていいでしょう」
学生(こういう引っかけ問題もあるのか……メモメモ)カリカリ…
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 20:18:40.67 ID:JEegxkeW0
『このように振り回した剣が、歩いてた人に当たり、数億もの損害賠償を請求されたケースもあります』
『勇者免許を取ったら、“剣保険”には必ず入りましょう!』
学生(剣を振ったら、人生を棒に振ることになるとは……)
学生(やたら生々しくて、トラウマになりそうなドラマだったな……)
学生(やっぱり勇者ってのは、帯剣が許されるんだからそれなりのリスクも背負うんだな……)
『勇者免許を取ったら、“剣保険”には必ず入りましょう!』
学生(剣を振ったら、人生を棒に振ることになるとは……)
学生(やたら生々しくて、トラウマになりそうなドラマだったな……)
学生(やっぱり勇者ってのは、帯剣が許されるんだからそれなりのリスクも背負うんだな……)
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 20:21:03.87 ID:JEegxkeW0
友人「よぉ、調子はどうだ?」
学生「乗馬で手こずってるよ。S字クランクもう一回だし。お前は?」
友人「俺は技能は余裕なんだけど、学科がなぁ~」
学生「学科なんか受けるだけでいいんだから、とっとと受けちゃえよ」
友人「俺、昔から授業受けるの嫌いだからさ~」
学生「んなこといってたら、免許どころか、大学卒業も危うくなるぞ」
友人「お、脅すなよ……」
学生「乗馬で手こずってるよ。S字クランクもう一回だし。お前は?」
友人「俺は技能は余裕なんだけど、学科がなぁ~」
学生「学科なんか受けるだけでいいんだから、とっとと受けちゃえよ」
友人「俺、昔から授業受けるの嫌いだからさ~」
学生「んなこといってたら、免許どころか、大学卒業も危うくなるぞ」
友人「お、脅すなよ……」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 20:24:49.82 ID:JEegxkeW0
……
……
教官「よし、仮免許試験合格だ!」
学生「ありがとうございます!」
教官「これからは、実際に剣で戦うような講習をしてもらうから、気を引き締めてくれ!」
学生「はいっ!」
学生(これでようやく折り返し地点ってとこか……)
……
教官「よし、仮免許試験合格だ!」
学生「ありがとうございます!」
教官「これからは、実際に剣で戦うような講習をしてもらうから、気を引き締めてくれ!」
学生「はいっ!」
学生(これでようやく折り返し地点ってとこか……)
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 20:27:06.21 ID:JEegxkeW0
中年教官「今日はスライムを倒してもらう!」
学生(ひええ……よりによってこの教官に当たるなんて……)
中年教官「オラ、ビビってんじゃねえ! 剣を構えろ!」
学生「は、はいっ!」ジャキッ
スライム「プルルルルン…」
学生「だあっ!」
ザシュッ!
学生(あれ、全然強くない……。そりゃ教習所で戦わせられるスライムだしな)
中年教官「なかなかいい一撃だった。やるようになったな!」ニヤッ
学生「ありがとうございます!」
学生(ひええ……よりによってこの教官に当たるなんて……)
中年教官「オラ、ビビってんじゃねえ! 剣を構えろ!」
学生「は、はいっ!」ジャキッ
スライム「プルルルルン…」
学生「だあっ!」
ザシュッ!
学生(あれ、全然強くない……。そりゃ教習所で戦わせられるスライムだしな)
中年教官「なかなかいい一撃だった。やるようになったな!」ニヤッ
学生「ありがとうございます!」
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 20:30:10.01 ID:JEegxkeW0
学生(馬車を操って高速走行可能な馬車道を走る、高速教習か……)
学生(他の生徒とも一緒に乗るんだよな……緊張する……)
女「あ、学生君と一緒なんだ! よろしくね!」
学生「よろしく!」
学生(ラッキー、まさか女さんと一緒だなんて!)
学生(もし、教習中にいいムードになったら、ちょっと口説いてみようかな……なんて)
学生(他の生徒とも一緒に乗るんだよな……緊張する……)
女「あ、学生君と一緒なんだ! よろしくね!」
学生「よろしく!」
学生(ラッキー、まさか女さんと一緒だなんて!)
学生(もし、教習中にいいムードになったら、ちょっと口説いてみようかな……なんて)
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 20:31:48.75 ID:JEegxkeW0
ドカラッ! ドカラッ! ドカラッ!
女「イヤッホーッ!」
学生「ひいい……!」
教官「コ、コラ! もう少しスピードを緩めなさい!」
女「あ~……風が気持ちいい! さぁ、もっと走って!」バシッバシッ
学生「わわっ、まだスピード上げるの……!?」
女「ヒャッホーッ!」
学生(うん……百年の恋も冷めたな……)
女「イヤッホーッ!」
学生「ひいい……!」
教官「コ、コラ! もう少しスピードを緩めなさい!」
女「あ~……風が気持ちいい! さぁ、もっと走って!」バシッバシッ
学生「わわっ、まだスピード上げるの……!?」
女「ヒャッホーッ!」
学生(うん……百年の恋も冷めたな……)
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 20:33:33.52 ID:JEegxkeW0
~勇者免許試験場~
学生「いよいよ最後の学科試験だな……」
友人「問題は○×とはいえ、落ちる奴結構いるらしいし、油断するなよ!」
学生「おう!」
女「みんなで合格しましょ!」
学生「う、うん……合格しよう」
女(学生君、なんだかちょっとよそよそしくなったな……)
学生「いよいよ最後の学科試験だな……」
友人「問題は○×とはいえ、落ちる奴結構いるらしいし、油断するなよ!」
学生「おう!」
女「みんなで合格しましょ!」
学生「う、うん……合格しよう」
女(学生君、なんだかちょっとよそよそしくなったな……)
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 20:36:16.85 ID:JEegxkeW0
学生「いやったーっ! 合格だ!」
女「私も!」
学生「これで晴れて、履歴書に≪第一種勇者免許≫って書けるわけだ」
学生「これからは、勇者免許を生かしてガンガン活躍しよう!」
女「うん!」
友人「……」
学生「どうした?」
友人「……」
学生「あの、もしかして……」
友人「やっちまった……さすがにノー勉じゃ無理だった……」
学生(油断するなっていってた奴がこれだよ!)
学生「ま、まあ、チャンスは一度きりじゃないし……」
女「今度は勉強し直して、頑張って!」
友人「またここに来るのめんどくせぇぇぇぇぇ!!!」
女「私も!」
学生「これで晴れて、履歴書に≪第一種勇者免許≫って書けるわけだ」
学生「これからは、勇者免許を生かしてガンガン活躍しよう!」
女「うん!」
友人「……」
学生「どうした?」
友人「……」
学生「あの、もしかして……」
友人「やっちまった……さすがにノー勉じゃ無理だった……」
学生(油断するなっていってた奴がこれだよ!)
学生「ま、まあ、チャンスは一度きりじゃないし……」
女「今度は勉強し直して、頑張って!」
友人「またここに来るのめんどくせぇぇぇぇぇ!!!」
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 20:38:37.01 ID:JEegxkeW0
数年後……。
社会人(あれから時は流れ、学生だった俺も社会人になった)
社会人(今日は久しぶりに友人と女さんに会うんだ……楽しみだな)
社会人「お、来た来た!」
友人「オッス、久しぶり! お疲れ~!」
女「お疲れ様~!」
社会人「お疲れ~!」
社会人「さ、そこらの店で飲もうか!」
社会人(あれから時は流れ、学生だった俺も社会人になった)
社会人(今日は久しぶりに友人と女さんに会うんだ……楽しみだな)
社会人「お、来た来た!」
友人「オッス、久しぶり! お疲れ~!」
女「お疲れ様~!」
社会人「お疲れ~!」
社会人「さ、そこらの店で飲もうか!」
21: ◆R4zYxnK6rs 2018/04/15(日) 20:41:05.74 ID:JEegxkeW0
ワイワイ… ガヤガヤ… ハハハ…
社会人「みんな、元気そうでなによりだ」
社会人「……ところで」
友人「ん?」
社会人「勇者免許って、使ってる?」
友人「いや……仕事でも必要ないし、ほぼ身分証明にしか使ってないな」
女「私も~、せっかく苦労して取ったのに。魔物と戦う機会なんてまるでなし」
社会人「実は俺もなんだよね……。正直、剣の振り方も馬の乗り方も忘れつつあるよ」
友人「こういうのを、あれだな。ペーパー免許っていうんだよな」
社会人「俺たちは神勇者どころか、≪紙勇者≫になっちゃったみたいだな」
― 終 ―
社会人「みんな、元気そうでなによりだ」
社会人「……ところで」
友人「ん?」
社会人「勇者免許って、使ってる?」
友人「いや……仕事でも必要ないし、ほぼ身分証明にしか使ってないな」
女「私も~、せっかく苦労して取ったのに。魔物と戦う機会なんてまるでなし」
社会人「実は俺もなんだよね……。正直、剣の振り方も馬の乗り方も忘れつつあるよ」
友人「こういうのを、あれだな。ペーパー免許っていうんだよな」
社会人「俺たちは神勇者どころか、≪紙勇者≫になっちゃったみたいだな」
― 終 ―
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 21:04:25.47 ID:CxYtj0qco
乙
不思議な世界観だった
教習所あるある満載で面白かった
不思議な世界観だった
教習所あるある満載で面白かった
24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/15(日) 23:54:27.95 ID:zAUYXiaFo
乙
引用元: 学生「資格欲しいし、教習所通って勇者免許を取るとするか!」
勇者「ノーイベント、ノーライフ」
2018-04-01
1: ◆CItYBDS.l2 2018/03/30(金) 23:30:07.44 ID:hRbC8D020
吟遊詩人「もう!勘弁してくれよ!」
勇者「急にどうしました?」
戦士「何か問題でもあったか」
僧侶「特に思い当たりませんが」
吟遊詩人「そういうところだよ!お前ら、ちょっと真面目過ぎやしないか!?」
勇者「真面目・・・だめですか?」
吟遊詩人「よくないね!全然よくない!」
吟遊詩人「ぶっちゃけ、俺としては商売あがったりなわけよ」
戦士「話が見えんな」
僧侶「そうですね、具体的にお願いしたいところです」
吟遊詩人「俺はアンタらの仲間になるにあたってさ、一つだけ条件を出したよな!覚えているか?」
勇者「それは、もちろん」
勇者「私たちの魔王討伐の旅を、詩にして遍く世界に届けたい。でしたよね?」
吟遊詩人「覚えてんじゃねえか!」
勇者「・・・何か問題が?」
吟遊詩人「この道中、イベントが!ハプニングが!一切、起きてねえんだよ!」
僧侶「そうですっけ?」
戦士「そんなことは無いと思うぞ、立ち寄った村で魔物退治を請け負ったり。盗賊団と対峙したりしてるじゃないか」
勇者「恙なく世界を救っていますよね」
吟遊詩人「それが問題なんだよ!」
勇者「急にどうしました?」
戦士「何か問題でもあったか」
僧侶「特に思い当たりませんが」
吟遊詩人「そういうところだよ!お前ら、ちょっと真面目過ぎやしないか!?」
勇者「真面目・・・だめですか?」
吟遊詩人「よくないね!全然よくない!」
吟遊詩人「ぶっちゃけ、俺としては商売あがったりなわけよ」
戦士「話が見えんな」
僧侶「そうですね、具体的にお願いしたいところです」
吟遊詩人「俺はアンタらの仲間になるにあたってさ、一つだけ条件を出したよな!覚えているか?」
勇者「それは、もちろん」
勇者「私たちの魔王討伐の旅を、詩にして遍く世界に届けたい。でしたよね?」
吟遊詩人「覚えてんじゃねえか!」
勇者「・・・何か問題が?」
吟遊詩人「この道中、イベントが!ハプニングが!一切、起きてねえんだよ!」
僧侶「そうですっけ?」
戦士「そんなことは無いと思うぞ、立ち寄った村で魔物退治を請け負ったり。盗賊団と対峙したりしてるじゃないか」
勇者「恙なく世界を救っていますよね」
吟遊詩人「それが問題なんだよ!」
2: ◆CItYBDS.l2 2018/03/30(金) 23:30:41.83 ID:hRbC8D020
吟遊詩人「例えば、この間の魔物退治!魔物が住む洞窟に入る直前に、戦士!お前はなんて言った!?」
戦士「・・・えっと、『子供の頃、幼馴染と遊んだ洞窟もちょうどこんな感じだったなあ』だったか」
僧侶「特に問題なく、魔物を退治しましたよね」
吟遊詩人「幼馴染出てこいや!魔王によって魔物の姿に変えられた幼馴染、出てこいや!」
吟遊詩人「戦いのさ中に、その事実を知り戦士苦しめや!剣を振ることに迷いを生めや!」
吟遊詩人「そして最期は泣く泣く切り捨て!魔王ゆるすまじ!ってなれや!」
戦士「そんな、無茶な」
吟遊詩人「てめえが意味深な発言するから、期待するんだろうが!」
吟遊詩人「びっくりしたわ、普通に魔物倒して終わりなんだもの!なんの感慨も生まれないんだもの!」
僧侶「なるほど、つまり吟遊詩人殿はこうおっしゃりたいわけですね」
僧侶「我々の冒険には、盛り上がりがない。と」
吟遊詩人「僧侶のそういうところ大っ嫌い!」
僧侶「お、落ち着いてください。どうしたんですか?」
吟遊詩人「お前さ、パーティー内のもめ事を綺麗に治めすぎるんだよ!」
僧侶「つ、つまり、吟遊詩人殿は仲間同士、本音でぶつかりたいけど。もめ事を仲裁してしまう私が鬱陶しい、ということですね」
吟遊詩人「それ!そういう、なんもかんも一瞬で察してしまうところだよ!」
吟遊詩人「喧嘩して、仲直りして絆がより一層深まるってのは物語の常套手段だろうが!」
勇者「普通に、時間をかけて信頼関係を築いた方が建設的だと思うけどなあ」
僧侶「まあ平和な世なら、それでいいでしょう。ただ魔王討伐という困難な旅だからこそ普通のやり方ではだめだと」
僧侶「吟遊詩人殿はそうおっしゃりたいのではないですか?」
3: ◆CItYBDS.l2 2018/03/30(金) 23:31:07.33 ID:hRbC8D020
吟遊詩人「そういうところだって言ってんだろ!」
僧侶「あ・・・すみません」
勇者「しかし、そうは言っても旅が順調なのはいいことじゃないか」
吟遊詩人「何もかもが順調な物語なんて、吟遊詩人として認められるか!そんなものを望む読者がいるはずがない!」
戦士「うーん、居ると思うけど」
吟遊詩人「もういい!もう我慢ならん!」
吟遊詩人「勇者、俺はこれから好きにやらせてもらうぜ」
勇者「パーティーを抜けるということですか?」
僧侶「いえ、おそらくパーティー内で好きに振舞うということでしょう」
戦士「なるほど」
吟遊詩人「・・・手段は選ばない。俺は俺の手で、この旅を劇的な何かに変えてみせる」
勇者「あんまり無茶すると、旅が破綻しかねませんか?」
吟遊詩人「俺もプロだ、安心しろ」
吟遊詩人「常に俯瞰で物語を眺められる俺なら、難しいがやり遂げられる!」
吟遊詩人「いや、やってみせる!この物語をより劇的に!」
勇者「大丈夫かなあ・・・」
4: ◆CItYBDS.l2 2018/03/30(金) 23:31:34.49 ID:hRbC8D020
――――――
とある街道にて
――――――
勇者「うーん、ちょっと計画が狂っちゃいましたね」
僧侶「致し方ありませんよ。魔物の襲撃が、予想より多かったのですから」
勇者「このままじゃ、日が暮れる前に村にたどり着くかどうか。ぎりぎりですね」
戦士「まあ、体力も回復薬も十二分にある。例え日が暮れたとしても問題はないさ」
勇者「そうですね」
吟遊詩人「~♪」ピーヒョロロ
戦士「!」
戦士「勇者、魔物のお出ましだ!後方約100間と言ったところだ、数は5体!」
勇者「無理に闘う必要はありませんね、捕捉される前に逃げちゃいましょうか」
吟遊詩人「それじゃあ駄目だな」
僧侶「!?」
吟遊詩人「戦士くん」
戦士「ん?」
吟遊詩人「きみ、シンガリね」
戦士「は?」
吟遊詩人「吟遊詩人スキル!狂騒の鼓!」ドンドンチャカポコ
戦士「・・・ぐ、う、う、うおおおおおおおおおおおおお!」
戦士「魔物どもめえええええ!ぶっ殺してやるううううううううううううう!」
5: ◆CItYBDS.l2 2018/03/30(金) 23:32:01.74 ID:hRbC8D020
勇者「な、なにを!」
吟遊詩人「吟遊詩人スキル!逃走の奏で!」プポー
僧侶「あ、足が勝手に!他人を強制的に走らせるスキルですか!?」スタコラ
吟遊詩人「さすが、察しがいいな僧侶!ほら、しゃべってると息が切れるぞ」スタコラ
勇者「ま、待ってください!戦士が、戦士がたった一人で魔物に突っ込んでいきますよ!助けなくては!」スタコラ
吟遊詩人「大丈夫大丈夫、戦士の強さなら全く問題ないレベルの魔物だ」
勇者「一体、何を!」
吟遊詩人「ああ、なんと勇敢な戦士殿!魔物どもが闊歩する常闇の時間が差し迫る中」
吟遊詩人「勇者一行を魔王の下へと送るため、ただ自身をもって犠牲にするとは!」
勇者「やめてください!吟遊詩人さん!」
吟遊詩人「いや、戦士さんのレベル的に大丈夫ですから」
吟遊詩人「ちょっとした危険は、旅のスパイスですよ」
戦士「ぅぉぉぉぉぉ・・・・!」
勇者「戦士さあああああああああああああん!」
6: ◆CItYBDS.l2 2018/03/30(金) 23:32:31.29 ID:hRbC8D020
――――――
吟遊詩人「ね、無事だったでしょう?」
勇者「・・・こういう悪ふざけは好きではないです」
僧侶「ともかく、戦士殿、無事で何より」
戦士「・・・」
勇者「戦士さん?」
戦士「すまない勇者、俺はあの時・・・」
戦士「たった一人で、仲間のために魔物へと立ち向かっていったあの時」
戦士「俺は、かつてないほどの高揚感を感じていた・・・」
吟遊詩人「お、続けてください」
勇者「・・・ですが、無駄な行為です」
戦士「そうでもない」
戦士「決して高くはない危険ではあったが、先ほどの戦いの中で、俺は新たな剣技を会得したのだ・・・」
僧侶「ちょっとした危険が、新たな力をえるきっかけになったと?」
戦士「そうだ・・・劇的な物語は強い勇者を生む。今日、俺はそれを実感した」
戦士「吟遊詩人の言うことにも一理あるかもしれん」
勇者「・・・」
僧侶「ま、まあ、この場で結論を出す必要はありませんよ」
僧侶「この問題については、ゆっくり皆で話し合っていきましょう」
勇者「そうですね・・・そうしましょうか」
7: ◆CItYBDS.l2 2018/03/30(金) 23:32:58.41 ID:hRbC8D020
――――――
東の大都市 闇市場
――――――
僧侶「私はやってない!そのような破廉恥な真似、私がするわけないでしょう!」
吟遊詩人「~♪」プピー
憲兵「シカシ、アチラノ夫人カラ確カニ訴エガ出ているのデス」
憲兵「僧侶サン、あなたは人ごみに紛れ。あの女性のでん部を撫でまわシタ。つい先ほどのことですよ、覚えているでショウ」
僧侶「覚えているはずがないだろ!俺はやってない!」
8: ◆CItYBDS.l2 2018/03/30(金) 23:33:25.19 ID:hRbC8D020
――――――
勇者「なっ!?僧侶さんが痴漢の容疑で捕まった!?」
戦士「そんなバカな、あいつはそのような男ではないぞ」
吟遊詩人「まあ、普通に考えて冤罪でしょうねえ」
勇者「・・・」
勇者「吟遊詩人さん、何かやりましたか・・・?」
吟遊詩人「おやおや、勇者様は私をお疑いか」
吟遊詩人「何も問題が起きなかった旅に、問題が生じるようになった」
吟遊詩人「それは全て、私のせいにするおつもりか」
勇者「いえ・・・すみません。何の根拠もなく疑ったりして」
吟遊詩人「いえ、これまで疑われるようなことをしてきた私にも責任がありますとも」
戦士「で、どうする勇者」
勇者「疑いが晴れるまでは、この街に滞在しようかと思いますが」
吟遊詩人「現実的ではありませんね」
戦士「なぜだ?」
吟遊詩人「痴漢は罪の程度は大きくありません。しかし、僧侶は冤罪を主張するでしょう」
吟遊詩人「そうなると、罪が確定するまで長期間にわたって彼は拘束され続けることになる」
勇者「魔王の魔の手は、ちゃくちゃくと世界に広まっているというのに・・・」
戦士「どうすれば、僧侶を開放できる」
吟遊詩人「僧侶に罪を認めさせるか」
勇者「・・・そんなことはできない」
吟遊詩人「なら、牢を破って助け出しましょう」
9: ◆CItYBDS.l2 2018/03/30(金) 23:33:51.57 ID:hRbC8D020
勇者「・・・」
戦士「・・・それだと、俺たちが犯罪者になってしまうぞ」
吟遊詩人「世界を救うためです」
戦士「どうする、勇者」
勇者「やりましょう」
勇者「僧侶さんは、私たちに必要な人材です。なにより大事な仲間です。彼を助けるのに何の躊躇もない」
勇者「二人とも、手伝ってくれますね?」
戦士「応!」
吟遊詩人「もちろんです!」
10: ◆CItYBDS.l2 2018/03/30(金) 23:34:19.58 ID:hRbC8D020
――――――
僧侶「うわああああああああああ、勇者さまああああああああああああああああ!」
僧侶「わたしはああああああああ、私は本当にやってないんですうううううううう!!!!」
勇者「わかっています。落ち着いてください僧侶さん」
僧侶「ああああありがとうございます!私なんかのために、牢やぶりまでして!!!」
勇者「気になさらないでください。えっと、私もこの経験で一つ新しい技を覚えることができましたし」
吟遊詩人「ひひっ」
僧侶「!?」
僧侶「・・・吟遊詩人・・・きさまか!貴様の仕業かああああああああああああ!!!」
戦士「落ち着け!僧侶!吟遊詩人が憲兵の大半を眠らせてくれたおかげで、俺たちはいまここにいるんだ」
勇者「私が言うのもなんですが、何の根拠もなく仲間を疑ってはダメです僧侶さん」
僧侶「・・・勇者様」
吟遊詩人「まあまあ皆さん、私の日頃の行いが悪いのです。僧侶さんを責めないであげてください」
僧侶「きさまあああああああああああああああああああ!私を謀ろうという気かあああああ!」
勇者「落ち着いてください!」
僧侶「何故です!何故、吟遊詩人なんかを庇うのですか!!!???」
戦士「庇ってなんかないさ、ひとまずここから逃げよう。話はそれからだ」
僧侶「ななぜです。なぜ話をそらすのです・・・・ああああ、まさかまさかまさか」
僧侶「まままままさか、みなさん承知のうえなのですか・・・・???」
僧侶「危険の中で新たな技を身に着けるために・・・?わたしを・・・だしに・・・」
吟遊詩人「僧侶さんは混乱しているようですね。ひとまず眠らせて牢から運び出しましょう」
僧侶「なっ!」
吟遊詩人「吟遊詩人スキル!眠りの唄!」アー
僧侶「ぐっ・・・zzz」
勇者「やり方が乱暴ですよ吟遊詩人さん」
吟遊詩人「しかし、ここで時間を繰ってる場合でもないでしょう?」
戦士「それもそうだな・・・」
勇者「よし、では僧侶さんは私がかつぎます!みなさん行きましょう!」
11: ◆CItYBDS.l2 2018/03/30(金) 23:34:50.26 ID:hRbC8D020
――――――
吟遊詩人「いやあ、素晴らしい旅になってきましたねえ」
勇者「・・・」ギロ
吟遊詩人「ひゃあ、怖い怖い」
勇者「証拠はない・・・だが、この旅の中起きた様々な苦難」
勇者「全て、吟遊詩人さん。貴方が企てたものだと私は踏んでいます」
吟遊詩人「いい顔ができるようになりましたね。それでこそ、物語の主人公だ」
僧侶「コワイコワイコワイコワイ、コワイコワイコワイ」
戦士「落ち着け、僧侶。何も怖いものはない、俺たちがいる」
僧侶「・・・・・・コワイコワイ」
吟遊詩人「しかし、僧侶殿が壊れてしまうとは私も予想外でしたね」
勇者「・・・」
吟遊詩人「ご安心を、まだ旅は終わっていない。僧侶殿はきっと帰ってきますよ」
吟遊詩人「そう。より強い力を身に着けてね」
戦士「あまり調子に乗るなよ」
勇者「吟遊詩人、貴方は以前言いましたね」
勇者「『何もかも順調な旅など読者は求めていない』と」
吟遊詩人「ええ、それがなにか?」
勇者「今は、何もかも貴方の思い通りに事が進んでいる。なれば、読者から見放されるのもそう遠くないのではないですか」
吟遊詩人「それはないですよ。私は、常に読者側の視点に立っている」
吟遊詩人「だからこそ、読者が真に求めているものを理解できているのです」
吟遊詩人「節度を保って物語をコントロールしている限り、私に間違いはおきません」
勇者「いつか、読者に見限られる日が来ることを切に願うよ」
吟遊詩人「・・・精々、その時まで稼がせてもらいますよ」
12: ◆CItYBDS.l2 2018/03/30(金) 23:35:18.10 ID:hRbC8D020
――――――
魔王城
――――――
魔王「よくぞここまで来たな、勇者一行」
魔王「では、早速戦おうか」
吟遊詩人「・・・は?」
魔王「・・・え?」
吟遊詩人「・・・は?」
吟遊詩人「数年にも渉る旅をしてきたというのに、たった一言ですか?労いの言葉もなく?いきなり戦闘開始?」
吟遊詩人「それって、物語としてどうなんでしょうね」
魔王「き、来て早々、剣を交えるのも味気ないか・・・」
魔王「少し話でもしようか・・・」
戦士(魔王が、何かを察した・・・)
魔王「ふむ、貴様ら。思ったより良い面構えをしているな」
勇者「・・・」ギロ
魔王「貴様が勇者か。決死の覚悟が現れている。いい顔だ」
戦士「褒めたところで手心を加える気は無いぞ」
魔王「戦士か。その卓越した剣技、噂は耳にしている。色気は無いが、武骨で荒々しい。いいぞ」
僧侶「ダレモシンヨウデキナイダレモダレモダレモダレモ・・・」
魔王「・・・」
13: ◆CItYBDS.l2 2018/03/30(金) 23:35:45.67 ID:hRbC8D020
魔王「えっと・・・だ、大丈夫か?」
吟遊詩人「ああ、彼のことは気にしないでください」
魔王「・・・そ、そうか」
吟遊詩人「あ、私にもお構いなく」
魔王「・・・」
魔王「で、では勇者一行よ、早速だが戦おうか・・・」
吟遊詩人「・・・・は?」
魔王「・・・」
魔王「ゆ、勇者一行よ。よくぞここまでたどり着いた」
吟遊詩人「つづけろ」
魔王「・・・さぞやつらく苦しい過酷な旅であっただろう」
吟遊詩人「いいぞ」
魔王「///」
戦士(すなおか)
吟遊詩人「まだ、終わってないぞ」
魔王「・・・こ、ここにたどり着いたということは、我が配下。暗黒四天王を破ったということであろう」
戦士(そんな奴らいたか?)
魔王「奴らは、我が直々に力を与えた者たち。さぞや苦戦したであろう」
吟遊詩人「いいぞ~すごくいい~」
勇者「なにか勘違いしていないか魔王?そんな奴らと戦った記憶はないぞ」
14: ◆CItYBDS.l2 2018/03/30(金) 23:36:15.75 ID:hRbC8D020
魔王「・・・し、しかし」
吟遊詩人「整合性はこちらで調整しますので、お構いなく」
魔王「・・・あ、暗黒四天王を倒し!我が魔王城に張られた防壁すら破ってくるとは!」
魔王「そ、それに・・・・あ、もしや!勇者の手に握られている其の剣は。伝説の聖なる剣か!?」
魔王「我を倒す為に、必要な手段は全て整えてきた!そういうことだな!」
吟遊詩人「のってきたね~いいよ~」
魔王「///」
戦士(サービス精神旺盛すぎだろ魔王)
魔王「だが、まだだ!まだ足りぬぞ勇者一行!」
魔王「我が配下は暗黒四天王のみではない!真に我を倒したくば、我が忠実なる僕たち!」
魔王「暗黒48柱をすべて退けてからにしてもらおう!」
吟遊詩人「ぶらぼおおおおおおおおおおお!!!」
魔王「!?」ビクッ
吟遊詩人「素晴らしい、素晴らしいですよ魔王!いい、すごくいい!」
吟遊詩人「貴方は逸材です!物語をいくらでも盛り上げることができる天才だ!」
吟遊詩人「すごい、こんなに素晴らしいことがあっただろうか。それも旅の最後、ラストバトルに来て」
吟遊詩人「この最高の盛り上がりの中、貴方のような物語の展開を私と共に考えてくれる同士に出会えようとは!」
戦士「おおう、だ大丈夫か。これ」
吟遊詩人「ああ、なんということでしょう。今まで常に俯瞰でストーリーを眺めていた私が」
吟遊詩人「いま、初めて。私自身が物語の一員に成れた気がする!それほどの感動を!魔王、貴方は私に与えてくれた!」
勇者「暗黒48柱って何ですか?」
15: ◆CItYBDS.l2 2018/03/30(金) 23:36:42.95 ID:hRbC8D020
魔王「・・・わ、我が直々に力を与えた48体の魔物だ」
戦士(暗黒四天王と設定、ダダ被りじゃないか・・・)
吟遊詩人「暗黒48柱!ぶはははははは!素晴らしい!」
吟遊詩人「ここにきて、まだ引き延ばすのかと!読者の怒りをヒシヒシと感じる!」
吟遊詩人「これこそ、作者冥利に尽きるというものです!」
魔王「う、うむ・・・」
吟遊詩人「ああ、ダメです。興奮しすぎて、今日の出来事をまとめ切れそうにない・・・」
吟遊詩人「勇者様、どうでしょう。今日のところは一旦退かれてわ」
勇者「そうですね・・・吟遊詩人、もう終わりにしましょう」
吟遊詩人「引きの煽り文句を、考えなくてはなりませんね!」
勇者「今この時をもってして、やっと貴方は、私たちの一員になれた」
吟遊詩人「・・・そうですね、どうしましょうか。やっぱり引きは大袈裟に盛るのがいいですよね」
勇者「貴方は、ストーリーテラーから、一人の演者に成り下がった」
吟遊詩人「ああ、ダメだ思いつかない!引きの文言が思いつかない!」
勇者「読者は常に求めている、悪者には鉄槌が下ることを」
吟遊詩人「そうだ!降りてきた!天啓だ!ものすごい引きの煽りを思いついたぞ!」
勇者「この結末を招いたのは、貴方自身だ」
吟遊詩人「俺たちの戦いはこれからだ!」
16: ◆CItYBDS.l2 2018/03/30(金) 23:37:09.56 ID:hRbC8D020
引用元: 勇者「ノーイベント、ノーライフ」
勇者「最強の魔法を手に入れた」
2018-03-22
1: 以下、VIPがお送りします 2018/03/19(月) 20:30:54.17 ID:i8SJSUQSD
魔法使い「本当なんですか? それ」
勇者「ああ、お前が長年の魔術研究の蔵書を詳細にまとめてくれたおかげだ。俺はついに最強…だと思う呪文を習得できた!!」
戦士「どんな呪文なんだ、それ? 炎なのか、氷なのか?」
勇者「まだ実際に発動してないから詳しくは分からないが、俺が把握している分にはこれは爆発、つまりイオ系に近い呪文だ」
賢者「でも、そういう系統ならイオナズンやマダンテなど強力な呪文がたくさんあるけど?」
勇者「いや、そんなものとは比べものにならない威力がある…と思う。とにかく実際にやってみせよう。ルーラで砂漠に飛ぶぞ」
勇者「ああ、お前が長年の魔術研究の蔵書を詳細にまとめてくれたおかげだ。俺はついに最強…だと思う呪文を習得できた!!」
戦士「どんな呪文なんだ、それ? 炎なのか、氷なのか?」
勇者「まだ実際に発動してないから詳しくは分からないが、俺が把握している分にはこれは爆発、つまりイオ系に近い呪文だ」
賢者「でも、そういう系統ならイオナズンやマダンテなど強力な呪文がたくさんあるけど?」
勇者「いや、そんなものとは比べものにならない威力がある…と思う。とにかく実際にやってみせよう。ルーラで砂漠に飛ぶぞ」
2: 以下、VIPがお送りします 2018/03/19(月) 20:34:08.12 ID:i8SJSUQSD
※注意書き
・世界観的にはドラクエです
・個人名とかは設定してないです
・時々地の文入ります
勇者→2枚目キャラ
戦士→豪快アニキキャラ
魔法使い→ロリ敬語ドジっ子キャラ
賢者→豊満お姉さんキャラ
だと思って読んでください
・世界観的にはドラクエです
・個人名とかは設定してないです
・時々地の文入ります
勇者→2枚目キャラ
戦士→豪快アニキキャラ
魔法使い→ロリ敬語ドジっ子キャラ
賢者→豊満お姉さんキャラ
だと思って読んでください
3: 以下、VIPがお送りします 2018/03/19(月) 20:36:08.00 ID:i8SJSUQSD
~砂漠~
戦士「こんな所までわざわざ来なくたって、街の外でやれば良かったんじゃねえの?」
勇者「それだけ凄まじい威力があるんだよ…。砂漠の真ん中に行って発動するから、みんなはここで待っててくれ」
魔法使い「な、なんだかドキドキしますね…」
賢者「………」
戦士「おーい、勇者のやつ、見えないくらい遠くまで行っちまったぞ!」
ピカッ
戦士「うわっ!? まぶしっ…」
魔法使い「きゃあっ!?」
賢者「!?」
戦士「こんな所までわざわざ来なくたって、街の外でやれば良かったんじゃねえの?」
勇者「それだけ凄まじい威力があるんだよ…。砂漠の真ん中に行って発動するから、みんなはここで待っててくれ」
魔法使い「な、なんだかドキドキしますね…」
賢者「………」
戦士「おーい、勇者のやつ、見えないくらい遠くまで行っちまったぞ!」
ピカッ
戦士「うわっ!? まぶしっ…」
魔法使い「きゃあっ!?」
賢者「!?」
4: 以下、VIPがお送りします 2018/03/19(月) 20:39:17.88 ID:i8SJSUQSD
ゴゴゴゴ……
猛烈な爆風が砂塵を巻き上げて何も見えなくなった。
砂嵐の中、戦士がなんとか目を凝らして爆心地の方を見る。
戦士「な、なんだ、ありゃあ…!?」
魔法使い「巨大な…雲…。キノコのような…」
賢者「熱で陽炎が立ちこめている…。確かにイオナズンともマダンテとも比較にならないほどのエネルギーだわ…」
勇者「ふぅ…。やっぱり予想を超えるパワーだったな」
戦士「おお! 大丈夫か!?」
勇者「この世界の魔術の鉄則、"術者は自分の唱えた攻撃魔術の効果は受けない"があるからな。俺は大丈夫だ。砂まみれになっちまったけどな…」
猛烈な爆風が砂塵を巻き上げて何も見えなくなった。
砂嵐の中、戦士がなんとか目を凝らして爆心地の方を見る。
戦士「な、なんだ、ありゃあ…!?」
魔法使い「巨大な…雲…。キノコのような…」
賢者「熱で陽炎が立ちこめている…。確かにイオナズンともマダンテとも比較にならないほどのエネルギーだわ…」
勇者「ふぅ…。やっぱり予想を超えるパワーだったな」
戦士「おお! 大丈夫か!?」
勇者「この世界の魔術の鉄則、"術者は自分の唱えた攻撃魔術の効果は受けない"があるからな。俺は大丈夫だ。砂まみれになっちまったけどな…」
5: 以下、VIPがお送りします 2018/03/19(月) 20:40:37.88 ID:5nXToeHho
>>1邪魔して悪い。小説か?
6: 以下、VIPがお送りします 2018/03/19(月) 20:43:52.86 ID:i8SJSUQSD
7: 以下、VIPがお送りします 2018/03/19(月) 20:45:05.80 ID:i8SJSUQSD
魔法使い「す、すごいじゃないですかぁ! この魔術があれば、魔王軍なんて相手にもなりませんよ!」
勇者「これはまだパワーを抑えた方なんだけどな。お前も習得してみるか?」
魔法使い「えぇ!? そんなことできるんですかぁ!?!?」
勇者「この呪文はな、知識とコツを掴めば割と簡単に習得できるんだ。元々たくさんの蔵書を調べてたお前ならさらに簡単に覚えられるだろう。明日一緒に練習しようぜ?」
魔法使い「や、やったぁー!! ありがとうございますぅ!!」
戦士「これ、もう俺たちいらねぇんじゃねえか…?」
賢者「でも、あれほどの威力ともなると無闇に使うことはできない。使うとすれば魔王との最終決戦だけ。それまではこれまでどおりの戦術で凌ぐしかないわ」
戦士「ま、まあ、そうだよな」
勇者「じゃ、一旦宿屋に帰るか!」
魔法使い「(あ、爆心地の方、砂漠なのに雨が降ってる…)」
勇者「これはまだパワーを抑えた方なんだけどな。お前も習得してみるか?」
魔法使い「えぇ!? そんなことできるんですかぁ!?!?」
勇者「この呪文はな、知識とコツを掴めば割と簡単に習得できるんだ。元々たくさんの蔵書を調べてたお前ならさらに簡単に覚えられるだろう。明日一緒に練習しようぜ?」
魔法使い「や、やったぁー!! ありがとうございますぅ!!」
戦士「これ、もう俺たちいらねぇんじゃねえか…?」
賢者「でも、あれほどの威力ともなると無闇に使うことはできない。使うとすれば魔王との最終決戦だけ。それまではこれまでどおりの戦術で凌ぐしかないわ」
戦士「ま、まあ、そうだよな」
勇者「じゃ、一旦宿屋に帰るか!」
魔法使い「(あ、爆心地の方、砂漠なのに雨が降ってる…)」
8: 以下、VIPがお送りします 2018/03/19(月) 20:47:49.02 ID:i8SJSUQSD
~宿屋~
勇者「(だけど、確実に魔王軍を撃滅するには俺と魔法使いだけでは足りない)」
勇者「(明日王宮へ行って、王に助力を仰ごう。選りすぐりの王宮魔術師ならこの魔術を習得できるはずだ)」
そして、事情を理解した王の協力により、王宮魔術師達にこの魔術の訓練をすることになった。
一人ずつ知識と唱え方を教授し、二週間に一度、砂漠で実際に詠唱した。
こうして、数ヶ月の月日をかけて10人の王宮魔術師がこの術を習得した!
~王宮~
王「者共、いよいよ魔王軍との最終決戦に旅立つ時が来た! 我らの先陣を切り、魔王界への扉を開くのはここに立つ勇者達である! 行くぞ! この世界に光を取り戻さん!」
兵卒「おおーっ!!!」
戦士・魔法使い「おおーっ!!!」
賢者「……では、魔王界への扉を開きます。王様達はお下がりください」
勇者「いよいよだな……」
勇者「(だけど、確実に魔王軍を撃滅するには俺と魔法使いだけでは足りない)」
勇者「(明日王宮へ行って、王に助力を仰ごう。選りすぐりの王宮魔術師ならこの魔術を習得できるはずだ)」
そして、事情を理解した王の協力により、王宮魔術師達にこの魔術の訓練をすることになった。
一人ずつ知識と唱え方を教授し、二週間に一度、砂漠で実際に詠唱した。
こうして、数ヶ月の月日をかけて10人の王宮魔術師がこの術を習得した!
~王宮~
王「者共、いよいよ魔王軍との最終決戦に旅立つ時が来た! 我らの先陣を切り、魔王界への扉を開くのはここに立つ勇者達である! 行くぞ! この世界に光を取り戻さん!」
兵卒「おおーっ!!!」
戦士・魔法使い「おおーっ!!!」
賢者「……では、魔王界への扉を開きます。王様達はお下がりください」
勇者「いよいよだな……」
14: 以下、VIPがお送りします 2018/03/20(火) 19:03:47.82 ID:s1IJ3me25
~魔界~
王「ここが魔界か……なんと禍々しい…」
戦士「以前ここに来た時は魔物が強すぎてボコボコにされたっけかなあ。だが今はレベルも上がったし、前のようにはいかねえぜ!」
王「戦士よ、いきり立つ気持ちは分かるがここは作戦を実行するのが第一であるぞ。手筈通り、魔術師達は島中に散開せよ!」
王宮魔術師「はっ!」
魔界は次元の狭間に浮かぶ孤島だが、孤島と呼ぶにはとても広大な土地だった。
王「ここが魔界か……なんと禍々しい…」
戦士「以前ここに来た時は魔物が強すぎてボコボコにされたっけかなあ。だが今はレベルも上がったし、前のようにはいかねえぜ!」
王「戦士よ、いきり立つ気持ちは分かるがここは作戦を実行するのが第一であるぞ。手筈通り、魔術師達は島中に散開せよ!」
王宮魔術師「はっ!」
魔界は次元の狭間に浮かぶ孤島だが、孤島と呼ぶにはとても広大な土地だった。
15: 以下、VIPがお送りします 2018/03/20(火) 19:06:41.26 ID:s1IJ3me25
~魔物の集落~
魔物A「ん? 何か来るぞ!」
魔法使い「……」
魔物B「人間だ! 人間がいるぞ! 敵襲ー!!」
魔法使い「……私だって……勇者様の役に立って見せるっ!!」
魔物A「愚かな!たった一人で乗り込むとは! 飛んで火に入る夏の虫だ!」
魔物C「叩き潰せぇぇ!!!」
魔法使い「……ッッ!!!」
ピカッ
魔物達「ッ!!??」
魔物A「ん? 何か来るぞ!」
魔法使い「……」
魔物B「人間だ! 人間がいるぞ! 敵襲ー!!」
魔法使い「……私だって……勇者様の役に立って見せるっ!!」
魔物A「愚かな!たった一人で乗り込むとは! 飛んで火に入る夏の虫だ!」
魔物C「叩き潰せぇぇ!!!」
魔法使い「……ッッ!!!」
ピカッ
魔物達「ッ!!??」
16: 以下、VIPがお送りします 2018/03/20(火) 20:11:22.63 ID:s1IJ3me25
~魔界・小高い丘の上~
魔界のあらゆるところで小さな太陽が光り、そして消えていった。
巨大なキノコ雲があちらこちらに現出し、魔界の空を覆い尽くしていた。
王「おお、素晴らしい…!」
軍師「これならば、魔物共も全滅でしょうな」
王「作戦第一段階、先制攻撃は成功だな!」
戦士「(か~っ、せっかく魔界まで来たってのに仕事は王様の護衛だけかよ! 退屈だ…)」
王「よし! 破壊した魔物の集落を占領し、野営地を築くぞ! わしに続け!」
戦士「わわっ!! 昼寝もろくにできないのかよ!」
魔界のあらゆるところで小さな太陽が光り、そして消えていった。
巨大なキノコ雲があちらこちらに現出し、魔界の空を覆い尽くしていた。
王「おお、素晴らしい…!」
軍師「これならば、魔物共も全滅でしょうな」
王「作戦第一段階、先制攻撃は成功だな!」
戦士「(か~っ、せっかく魔界まで来たってのに仕事は王様の護衛だけかよ! 退屈だ…)」
王「よし! 破壊した魔物の集落を占領し、野営地を築くぞ! わしに続け!」
戦士「わわっ!! 昼寝もろくにできないのかよ!」
17: 以下、VIPがお送りします 2018/03/20(火) 22:24:04.51 ID:s1IJ3me25
~魔物の集落跡~
勇者「ただいま戻りました」
魔法使い「……」
王「おう、よくぞ戻った! 見よ、我が軍は圧倒的な勝ち戦に沸き立っておる! 明日には魔王の城に進撃できそうだな! 今宵はお主らも腹一杯飯を食うがよい!」
戦士「でも、宴会ムードなのに雨なんか降っちまって残念だったなあ。まあテントがあるからさほど困らないけど」
賢者「黒色の雨が降るなんて……流石は魔界といったところね」
戦士「ま、今は飲もうぜ! 明日は俺も活躍できるといいな~」
勇者「どうしたんだ、魔法使い? 元気がないぞ?」
魔法使い「ごめんなさい。……あの魔法を使うときに、火の玉に飲まれて溶けていく魔物の顔が見えて、それで……」
勇者「………これは戦いだから。仕方のないことなんだよ」
魔法使い「いえ。あれは戦いなんかじゃない。一方的な虐殺。勇者様も気付いているでしょう?」
勇者「……魔王を倒すまでの辛抱だから。明日、全てが終わるんだ。そうすれば、俺達は……」
勇者「…すまない。ちょっと一人にしてくれないか」
魔法使い「………」
勇者「ただいま戻りました」
魔法使い「……」
王「おう、よくぞ戻った! 見よ、我が軍は圧倒的な勝ち戦に沸き立っておる! 明日には魔王の城に進撃できそうだな! 今宵はお主らも腹一杯飯を食うがよい!」
戦士「でも、宴会ムードなのに雨なんか降っちまって残念だったなあ。まあテントがあるからさほど困らないけど」
賢者「黒色の雨が降るなんて……流石は魔界といったところね」
戦士「ま、今は飲もうぜ! 明日は俺も活躍できるといいな~」
勇者「どうしたんだ、魔法使い? 元気がないぞ?」
魔法使い「ごめんなさい。……あの魔法を使うときに、火の玉に飲まれて溶けていく魔物の顔が見えて、それで……」
勇者「………これは戦いだから。仕方のないことなんだよ」
魔法使い「いえ。あれは戦いなんかじゃない。一方的な虐殺。勇者様も気付いているでしょう?」
勇者「……魔王を倒すまでの辛抱だから。明日、全てが終わるんだ。そうすれば、俺達は……」
勇者「…すまない。ちょっと一人にしてくれないか」
魔法使い「………」
18: 以下、VIPがお送りします 2018/03/20(火) 22:27:44.93 ID:s1IJ3me25
~野営地の外れにあるテント~
勇者「俺は……間違ってないよな……??」
勇者「確かに魔物だって命だ。それを殺すことの重みや責任だって充分に分かっている」
勇者「でも、そこじゃない。もっと根本的な間違いを犯しているような気がしてならない…」
勇者「いいんだよな……?? 俺は……正しいんだよな……??」
兵士A「ゆ、勇者様! 大変です!」
勇者「ん!? 一体どうしたんですか?」
兵士A「兵士達が…次々に倒れているんです!!」
勇者「な…!?」
勇者「俺は……間違ってないよな……??」
勇者「確かに魔物だって命だ。それを殺すことの重みや責任だって充分に分かっている」
勇者「でも、そこじゃない。もっと根本的な間違いを犯しているような気がしてならない…」
勇者「いいんだよな……?? 俺は……正しいんだよな……??」
兵士A「ゆ、勇者様! 大変です!」
勇者「ん!? 一体どうしたんですか?」
兵士A「兵士達が…次々に倒れているんです!!」
勇者「な…!?」
19: 以下、VIPがお送りします 2018/03/20(火) 22:31:05.23 ID:s1IJ3me25
~王のテント~
王「一体どうしたことじゃ!? 先ほどまで皆元気にしておったではないか!」
軍師「分かりませぬ。一部の兵が疲労を訴え、ある者は目が見えないと言い出し、次々に倒れています。原因も症状も、全く見当がつきません」
賢者「キアリーでも治らないということは、風土病の可能性があります。何しろ魔界ですから、我々の与り知らぬ病があったとしても不思議ではありません」
戦士「でも、前に俺達が来たときにはなにも起こらなかったじゃねえか!」
賢者「それはそうだけど……」
軍師「王様、ここは一度……わぁっ!!?」
王「な、なんだ急に?」
戦士「ひいぃっ!!」
賢者「王様っ…!!」
王「一体どうしたことじゃ!? 先ほどまで皆元気にしておったではないか!」
軍師「分かりませぬ。一部の兵が疲労を訴え、ある者は目が見えないと言い出し、次々に倒れています。原因も症状も、全く見当がつきません」
賢者「キアリーでも治らないということは、風土病の可能性があります。何しろ魔界ですから、我々の与り知らぬ病があったとしても不思議ではありません」
戦士「でも、前に俺達が来たときにはなにも起こらなかったじゃねえか!」
賢者「それはそうだけど……」
軍師「王様、ここは一度……わぁっ!!?」
王「な、なんだ急に?」
戦士「ひいぃっ!!」
賢者「王様っ…!!」
21: 以下、VIPがお送りします 2018/03/20(火) 22:48:42.14 ID:s1IJ3me25
軍師「王様っ!! 王様ーっ!!」
賢者「今の今まで元気だった人が……。し、信じられない……こんなことが……」
戦士「王様……っ!! …なんだ…くそっ、目が……」
賢者「戦士、お前まで!?」
戦士「真っ白だ……何も見えない……」
賢者「どうしたんだ、一体!?」
勇者「おい! 大丈夫か!? ……王様!!」
賢者「ああ、勇者!! 助けて、助けてくれ!! 私は、私はどうしたらいいんだ!!」
勇者「お前……髪の毛が……」
賢者「えっ…?」
賢者「今の今まで元気だった人が……。し、信じられない……こんなことが……」
戦士「王様……っ!! …なんだ…くそっ、目が……」
賢者「戦士、お前まで!?」
戦士「真っ白だ……何も見えない……」
賢者「どうしたんだ、一体!?」
勇者「おい! 大丈夫か!? ……王様!!」
賢者「ああ、勇者!! 助けて、助けてくれ!! 私は、私はどうしたらいいんだ!!」
勇者「お前……髪の毛が……」
賢者「えっ…?」
22: 以下、VIPがお送りします 2018/03/20(火) 22:51:29.36 ID:s1IJ3me25
賢者は足元を見る。
散乱した自分の頭髪が目に入る。
そして自分の頭に恐る恐る手をやった。
賢者「う、嘘、だ」
賢者「助けて、助けて、お母様ぁぁぁーっ!!!」
感情のタガが外れたかのように、賢者は膝をついて泣き叫んだ。
勇者「なんでこんなことが………。原因は一体………」
勇者「………体が怠い……」
魔法使い「…………」
勇者「魔法使い!! お前は、なんともないのか!?」
散乱した自分の頭髪が目に入る。
そして自分の頭に恐る恐る手をやった。
賢者「う、嘘、だ」
賢者「助けて、助けて、お母様ぁぁぁーっ!!!」
感情のタガが外れたかのように、賢者は膝をついて泣き叫んだ。
勇者「なんでこんなことが………。原因は一体………」
勇者「………体が怠い……」
魔法使い「…………」
勇者「魔法使い!! お前は、なんともないのか!?」
23: 以下、VIPがお送りします 2018/03/20(火) 23:03:11.81 ID:s1IJ3me25
魔法使い「魔術の鉄則。"術者は自分の唱えた攻撃魔術の効果は受けない"………」
勇者「魔法使い…!?」
魔法使い「勇者、様。ここの集落を滅ぼしたのは……ここであの術を使ったのは……私です。だから、私だけがなんともないんです」
勇者「………やっぱり、そうか……」
勇者「黒い雨も、恐ろしい病気も、全てあの術の一環だったんだ。俺は……それを知らないまま………」
魔法使い「私が、みんな殺しちゃいました。魔物さんも、王様も、兵士さんも、みんなみんなみーんな、私が殺しちゃったんですね。私が殺したんですよね」
魔法使いは、その目に大粒の涙が浮かべながら、狂気を含んだ微笑をのぞかせた。
勇者「魔法使い…!?」
魔法使い「勇者、様。ここの集落を滅ぼしたのは……ここであの術を使ったのは……私です。だから、私だけがなんともないんです」
勇者「………やっぱり、そうか……」
勇者「黒い雨も、恐ろしい病気も、全てあの術の一環だったんだ。俺は……それを知らないまま………」
魔法使い「私が、みんな殺しちゃいました。魔物さんも、王様も、兵士さんも、みんなみんなみーんな、私が殺しちゃったんですね。私が殺したんですよね」
魔法使いは、その目に大粒の涙が浮かべながら、狂気を含んだ微笑をのぞかせた。
24: 以下、VIPがお送りします 2018/03/20(火) 23:06:32.64 ID:s1IJ3me25
勇者「違う!! 俺が……っ!! 俺がこんな呪文を編み出したから……」
魔法使い「私が、わたしがっ、わたし、ワタシ、私!!!! 」
魔法使い「ぅあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!!」
魔法使いは近くに倒れていた兵士の剣を奪い取り、自分の腹を抉った。
ピンク色の腸が地面に流れ落ちる。
勇者「やめろ!! 魔法使い!! やめてくれっ!!」
勇者は止めようとしたが、病で体力を奪われつつあった彼には止めるだけの力が残っていなかった。
魔法使い「うげぇっ!!!(ビチャビチャ)」
勇者「やめてくれ!!!! 死なないでくれ!!!!」
魔法使い「……わだじ、おおきぐ、なっだら、りっぱな、まほうづがい、に……」
か細い声で幼い頃の夢を語りながら、魔法使いはこと切れた。
魔物による死ではないため、蘇生魔術の使用は不可能だった。
勇者はその場にへたり込み、感情を失ってぼーっと座っていた。
魔法使い「私が、わたしがっ、わたし、ワタシ、私!!!! 」
魔法使い「ぅあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!!」
魔法使いは近くに倒れていた兵士の剣を奪い取り、自分の腹を抉った。
ピンク色の腸が地面に流れ落ちる。
勇者「やめろ!! 魔法使い!! やめてくれっ!!」
勇者は止めようとしたが、病で体力を奪われつつあった彼には止めるだけの力が残っていなかった。
魔法使い「うげぇっ!!!(ビチャビチャ)」
勇者「やめてくれ!!!! 死なないでくれ!!!!」
魔法使い「……わだじ、おおきぐ、なっだら、りっぱな、まほうづがい、に……」
か細い声で幼い頃の夢を語りながら、魔法使いはこと切れた。
魔物による死ではないため、蘇生魔術の使用は不可能だった。
勇者はその場にへたり込み、感情を失ってぼーっと座っていた。
25: 以下、VIPがお送りします 2018/03/21(水) 17:34:27.11 ID:bXw/ZSKed
~翌日~
一晩で、兵士達は4分の1にまで減少していた。
戦士「……人間界に帰ろう。もう俺達は、戦えない」
賢者「お兄たーん! 隠れんぼしよ!」
戦士「こいつもこんな風になっちまった。俺も、もう…何も見えない。美しい夕焼けも、海の輝きも、みんなの笑顔も、何も見えなくなっちまった。お前は……お前だけは…勇者のままでいてくれ。お前だけが奇跡的に軽い症状で済んだんだからな」
勇者「…………」
戦士「自分を責めるな。止められなかった俺達にも、作戦を企画した王様にも非はある。生き残ったみんなで国に帰ろう。そうでもしないと……魔法使いが浮かばれねえ…」
賢者「魔法使いちゃん、隠れたまま出てこないんだよー!ずるーい!」
26: 以下、VIPがお送りします 2018/03/21(水) 17:35:31.53 ID:bXw/ZSKed
勇者「戦士、申し訳ないんだが………俺はやはり、魔王を倒しに行く」
戦士「なんだと!? そんな状態で何ができるって言うんだ!」
勇者「あの術はまだ使える。それに、術者自身は術の影響を受けない。俺だけが魔王城に乗り込めば、あの術を使っても問題はないはずだ」
戦士「でもっ…!! 俺はもう見たくねえんだ!! あの光をっ!! 俺達の仲間を奪ったあの光をっ!! もうどんな目的にも使って欲しくないんだ…」
勇者「分かるよ。戦士の言うことは最もだ…。だけど、俺は勇者だ。人間に希望を与える勇者だ。絶望だけを人間界に持ち帰ることなんて出来ない。せめて、死んでいった王様や兵士達や魔法使いのためにも、せめて、魔王だけは倒して帰りたいんだ…」
戦士「なら、俺も行く!行かせてくれ!」
勇者「ダメだ。統率を失い、病の恐怖に支配された兵士達をまとめるには、お前と軍師殿の力が必要だ。それに、一緒に来たらまたお前はあの術の毒を受けることになる。今度は失明じゃ済まないぞ!」
賢者「ねえ、あそぼ、あそぼー!」
戦士「なんだと!? そんな状態で何ができるって言うんだ!」
勇者「あの術はまだ使える。それに、術者自身は術の影響を受けない。俺だけが魔王城に乗り込めば、あの術を使っても問題はないはずだ」
戦士「でもっ…!! 俺はもう見たくねえんだ!! あの光をっ!! 俺達の仲間を奪ったあの光をっ!! もうどんな目的にも使って欲しくないんだ…」
勇者「分かるよ。戦士の言うことは最もだ…。だけど、俺は勇者だ。人間に希望を与える勇者だ。絶望だけを人間界に持ち帰ることなんて出来ない。せめて、死んでいった王様や兵士達や魔法使いのためにも、せめて、魔王だけは倒して帰りたいんだ…」
戦士「なら、俺も行く!行かせてくれ!」
勇者「ダメだ。統率を失い、病の恐怖に支配された兵士達をまとめるには、お前と軍師殿の力が必要だ。それに、一緒に来たらまたお前はあの術の毒を受けることになる。今度は失明じゃ済まないぞ!」
賢者「ねえ、あそぼ、あそぼー!」
27: 以下、VIPがお送りします 2018/03/21(水) 17:37:03.61 ID:bXw/ZSKed
>>26
今気付いたが、目が見えないのに「見たくねえんだ」って言うのはおかしいなw
今気付いたが、目が見えないのに「見たくねえんだ」って言うのはおかしいなw
28: 以下、VIPがお送りします 2018/03/21(水) 17:38:09.51 ID:bXw/ZSKed
戦士「俺は…戦士だぞ…。勇者を支える戦士…。そんな俺が…勇者を置いて一人で逃げ帰れって言うのか…」
勇者「ああ、そうだ。例えそれが戦士の誇りに対する侮辱であったとしても、俺は決断しなければいけない。みんなと一緒に、人間界に戻ってくれ。賢者には無理矢理にでも扉を開かせてくれ。頼む」
戦士「…必ず生きて帰ると誓えるか?」
勇者「ああ、誓うよ。大丈夫、あの術さえ使えれば体力を消耗していても絶対に負けはしない。俺は必ず生きて帰る。お前達もそうしてくれ」
戦士「信じてるぞ。相棒…」
勇者「ああ、そうだ。例えそれが戦士の誇りに対する侮辱であったとしても、俺は決断しなければいけない。みんなと一緒に、人間界に戻ってくれ。賢者には無理矢理にでも扉を開かせてくれ。頼む」
戦士「…必ず生きて帰ると誓えるか?」
勇者「ああ、誓うよ。大丈夫、あの術さえ使えれば体力を消耗していても絶対に負けはしない。俺は必ず生きて帰る。お前達もそうしてくれ」
戦士「信じてるぞ。相棒…」
29: 以下、VIPがお送りします 2018/03/21(水) 17:40:59.16 ID:tfcjE7Qpk
~魔界~
勇者「あちこちで魔物達が死んでいる……。あの毒は魔物にも効くらしい」
勇者「体力は消耗しているが、以前とは比べ物にならないほど強くなったような感触もある。数万規模の魔物を殺したから一気にレベルが上がったんだろう。今となってはどうだっていいことだけどな……」
魔物D「ああ、あぁあ、助けてくれーっ!!!」
勇者「あの魔物、全身に瓦礫の破片が…」
魔物D「痛い、痛い、助けてーっ!!」
勇者「……」
ザンッ!
魔物D「ぎゃあっ!!」
勇者「俺にできる、お前を救ってやれる方法はこれだけだ…。他にもたくさん、ああいう奴がいるんだろうな…」
そして勇者は、魔界中を回って同じように苦しんでいる魔物達を葬っていった。
寄り道をしている場合ではなかったが、せめてもの罪滅ぼしとしてやらなければならないという使命感が彼を動かしていた。
勇者「あちこちで魔物達が死んでいる……。あの毒は魔物にも効くらしい」
勇者「体力は消耗しているが、以前とは比べ物にならないほど強くなったような感触もある。数万規模の魔物を殺したから一気にレベルが上がったんだろう。今となってはどうだっていいことだけどな……」
魔物D「ああ、あぁあ、助けてくれーっ!!!」
勇者「あの魔物、全身に瓦礫の破片が…」
魔物D「痛い、痛い、助けてーっ!!」
勇者「……」
ザンッ!
魔物D「ぎゃあっ!!」
勇者「俺にできる、お前を救ってやれる方法はこれだけだ…。他にもたくさん、ああいう奴がいるんだろうな…」
そして勇者は、魔界中を回って同じように苦しんでいる魔物達を葬っていった。
寄り道をしている場合ではなかったが、せめてもの罪滅ぼしとしてやらなければならないという使命感が彼を動かしていた。
30: 以下、VIPがお送りします 2018/03/21(水) 18:44:38.13 ID:SiHUxP7yr
~魔王城~
一週間ほど後、勇者は魔王城に辿り着いた。
魔王城は、魔界の奥から突き出ている長い半島の先にあった。
勇者「ついに、ここまで来たか…」
勇者「こんなに孤独な思いをしながらここに来るなんて思ってもいなかった。あの術を覚えるまでは、辛いながらも充実した日々だったのに…」
魔物E「わあっ!! 勇者だ!!勇者が出たぞ!!」
魔物F「焼き尽くされる…! みんな黒い雨に呑まれて、血を吐きながら死んでいくんだ!!」
勇者「俺の顔を見るなり逃げていった…。あの地獄のことは、ここの魔物達も恐れているようだ」
あの業火を見てもなお恐れぬ魔物達だけを相手にしながら、勇者は魔王の間へと突き進んだ。
一週間ほど後、勇者は魔王城に辿り着いた。
魔王城は、魔界の奥から突き出ている長い半島の先にあった。
勇者「ついに、ここまで来たか…」
勇者「こんなに孤独な思いをしながらここに来るなんて思ってもいなかった。あの術を覚えるまでは、辛いながらも充実した日々だったのに…」
魔物E「わあっ!! 勇者だ!!勇者が出たぞ!!」
魔物F「焼き尽くされる…! みんな黒い雨に呑まれて、血を吐きながら死んでいくんだ!!」
勇者「俺の顔を見るなり逃げていった…。あの地獄のことは、ここの魔物達も恐れているようだ」
あの業火を見てもなお恐れぬ魔物達だけを相手にしながら、勇者は魔王の間へと突き進んだ。
31: 以下、VIPがお送りします 2018/03/21(水) 18:49:14.69 ID:SiHUxP7yr
~魔王の間~
魔王「よくぞ来た、勇者よ…」
勇者「こんな風に、この瞬間を迎えたくはなかったよ」
魔王「貴様らのことは全て見ていた。余は見くびっていたようだ。人間の叡智と悪意。人間の本当の恐ろしさを」
勇者「人間は魔物よりもずっと悍ましいんだよ。その中でも、他ならぬ、この俺が一番…な」
魔王「だが、もう悔いはない。余の目的はすでに果たされた」
魔王「よくぞ来た、勇者よ…」
勇者「こんな風に、この瞬間を迎えたくはなかったよ」
魔王「貴様らのことは全て見ていた。余は見くびっていたようだ。人間の叡智と悪意。人間の本当の恐ろしさを」
勇者「人間は魔物よりもずっと悍ましいんだよ。その中でも、他ならぬ、この俺が一番…な」
魔王「だが、もう悔いはない。余の目的はすでに果たされた」
33: 以下、VIPがお送りします 2018/03/21(水) 18:54:50.42 ID:SiHUxP7yr
勇者「!? …どういうことだ?」
魔王「すぐに分かる。さあ、いくぞ、勇者よ!」
勇者「くっ……!! また、使うしかないのか…」
ピカッ
魔王「そうだ、それでいい」
魔王「どこまでも滅んでいくがよい、人間よ……」
ゴゴゴゴ………
魔王「すぐに分かる。さあ、いくぞ、勇者よ!」
勇者「くっ……!! また、使うしかないのか…」
ピカッ
魔王「そうだ、それでいい」
魔王「どこまでも滅んでいくがよい、人間よ……」
ゴゴゴゴ………
34: 以下、VIPがお送りします 2018/03/21(水) 19:01:43.36 ID:SiHUxP7yr
~魔界~
勇者「ここに魔王城が建っていたなんて信じられないくらい、何もかもが焼き尽くされてしまった……。また、あの雨が降っている……」
勇者「魔王の死で、魔界が崩壊している。早く脱出しないと」
勇者「…あった!扉だ! 戦士のやつ、うまく賢者に扉を開かせてくれたようだな!」
そして、勇者は扉を抜けた。
まばゆい光が勇者を包み込む。
勇者「これで……俺の贖罪は成ったのだろうか…?」
勇者「ここに魔王城が建っていたなんて信じられないくらい、何もかもが焼き尽くされてしまった……。また、あの雨が降っている……」
勇者「魔王の死で、魔界が崩壊している。早く脱出しないと」
勇者「…あった!扉だ! 戦士のやつ、うまく賢者に扉を開かせてくれたようだな!」
そして、勇者は扉を抜けた。
まばゆい光が勇者を包み込む。
勇者「これで……俺の贖罪は成ったのだろうか…?」
35: 以下、VIPがお送りします 2018/03/21(水) 20:23:19.91 ID:SiHUxP7yr
~人間界跡~
勇者「……………っ!!!???」
勇者が再び人間界の土を踏んだ時、彼は信じられないものを目にした。
そこに広がっていたのは、灰色の世界だった。
王が不在となった王国から、あの術の習得法が漏れ出したのは、勇者達が旅立って間も無くのことだった。
世界中がその力を欲し、そしてその知識は不特定多数の魔術師達に広がっていった。
共通の敵である魔物達の存在によって辛うじて手を取り合っていた人間だったが、圧倒的な力を得て魔物が恐るるに足りなくなった後は、人間自身が互いの敵となった。
そして、あの力を用いた戦争が勃発した。
世界はたった数日で、跡形もなく焼き尽くされた。
勇者「…………」
絶望。
ただ絶望するしかなかった。
勇者「……………っ!!!???」
勇者が再び人間界の土を踏んだ時、彼は信じられないものを目にした。
そこに広がっていたのは、灰色の世界だった。
王が不在となった王国から、あの術の習得法が漏れ出したのは、勇者達が旅立って間も無くのことだった。
世界中がその力を欲し、そしてその知識は不特定多数の魔術師達に広がっていった。
共通の敵である魔物達の存在によって辛うじて手を取り合っていた人間だったが、圧倒的な力を得て魔物が恐るるに足りなくなった後は、人間自身が互いの敵となった。
そして、あの力を用いた戦争が勃発した。
世界はたった数日で、跡形もなく焼き尽くされた。
勇者「…………」
絶望。
ただ絶望するしかなかった。
36: 以下、VIPがお送りします 2018/03/21(水) 20:24:41.95 ID:SiHUxP7yr
足元には、どろどろに溶けた後に冷え固まった戦士の鎧が転がっていた。
みんな、ここであの術を受けたようだ。
仲間達とのかけがえのない記憶が脳裏に蘇り、そしてかき消された。
みんな死んだ。
勇者「……勇者が…………」
勇者が、世界を滅ぼした。
魔物も、動物も、人間も、生き物は何も残っていない。
灰が雪のようにゆっくりと降り注ぎ、黒い水たまりの上に浮かび上がっている。
川には魚の死体が浮き上がり、幾重にも折り重なった人の遺体とともに腐臭を撒き散らしていた。
煤に覆われた空に、太陽の光は差してこなかった。
勇者「ああ…………」
勇者の歯茎から、鼻から、血がぼたぼたとこぼれ落ちた。
時が戻るのならなんでもする、そう勇者は思った。
あの術にさえ手を付けなければ……。
あの術にさえ……。
勇者「(俺も、死ぬみたいだな)」
みんな、ここであの術を受けたようだ。
仲間達とのかけがえのない記憶が脳裏に蘇り、そしてかき消された。
みんな死んだ。
勇者「……勇者が…………」
勇者が、世界を滅ぼした。
魔物も、動物も、人間も、生き物は何も残っていない。
灰が雪のようにゆっくりと降り注ぎ、黒い水たまりの上に浮かび上がっている。
川には魚の死体が浮き上がり、幾重にも折り重なった人の遺体とともに腐臭を撒き散らしていた。
煤に覆われた空に、太陽の光は差してこなかった。
勇者「ああ…………」
勇者の歯茎から、鼻から、血がぼたぼたとこぼれ落ちた。
時が戻るのならなんでもする、そう勇者は思った。
あの術にさえ手を付けなければ……。
あの術にさえ……。
勇者「(俺も、死ぬみたいだな)」
37: 以下、VIPがお送りします 2018/03/21(水) 20:28:20.26 ID:SiHUxP7yr
『おお、ゆうしゃよ! しんでしまうとはなさけない!』
そんな声が聞こえてきて、またあの時の平和なみんなに戻れないだろうか。
勇者「(魔王の目的…すなわち人類の滅亡は、既に果たされていたというわけか…)」
勇者は小さく微笑んだ。
勇者「(俺のほうこそ、魔王だったんだ)」
意識が遠のいていく。
勇者「(死んだら、どうなるのだろう)」
このまま消えて無くなるのは嫌だ、と勇者は思った。
そんな声が聞こえてきて、またあの時の平和なみんなに戻れないだろうか。
勇者「(魔王の目的…すなわち人類の滅亡は、既に果たされていたというわけか…)」
勇者は小さく微笑んだ。
勇者「(俺のほうこそ、魔王だったんだ)」
意識が遠のいていく。
勇者「(死んだら、どうなるのだろう)」
このまま消えて無くなるのは嫌だ、と勇者は思った。
38: 以下、VIPがお送りします 2018/03/21(水) 20:29:41.76 ID:SiHUxP7yr
勇者「(もし、生まれ変わることができるなら……次は魔術のない世界に生まれたいな。魔術がなければ……あんな力が生まれることもないだろう……)」
地面に倒れた勇者の上に、死の灰が降り積もってゆく。
勇者「(だけど……もし、もし、またあの力を見ることがあったら………。今度こそ止めてみせる。そんなことをしても償いきれる罪ではないけれど……俺は……)」
勇者は、次第に体が宙に浮いているような感覚に苛まれた。
勇者「(俺は許さない………。あの力を、あの力を利用した人間を、そしてあの力を生み出した俺自身を……。絶対に許さない……。たとえ………魔物になってでも………俺が俺でなくなったとしても………)」
勇者「…………」
勇者…すなわち、この世界に最後に残った生命が、息絶えた。
世界が、死に絶えた。
地面に倒れた勇者の上に、死の灰が降り積もってゆく。
勇者「(だけど……もし、もし、またあの力を見ることがあったら………。今度こそ止めてみせる。そんなことをしても償いきれる罪ではないけれど……俺は……)」
勇者は、次第に体が宙に浮いているような感覚に苛まれた。
勇者「(俺は許さない………。あの力を、あの力を利用した人間を、そしてあの力を生み出した俺自身を……。絶対に許さない……。たとえ………魔物になってでも………俺が俺でなくなったとしても………)」
勇者「…………」
勇者…すなわち、この世界に最後に残った生命が、息絶えた。
世界が、死に絶えた。
39: 以下、VIPがお送りします 2018/03/21(水) 20:30:45.66 ID:SiHUxP7yr
~???~
そして彼は魔物になった。
天まで届く咆哮を響かせ、歩き出す。
人類の叡智と悪意の象徴であるあの力を、滅ぼすために。
-END-
そして彼は魔物になった。
天まで届く咆哮を響かせ、歩き出す。
人類の叡智と悪意の象徴であるあの力を、滅ぼすために。
-END-
40: 以下、VIPがお送りします 2018/03/21(水) 20:32:30.97 ID:tfcjE7Qpk
以上になります。読んでくれてる人いるか分からないけど、もしいたのならありがとうございました。
>>39はちょっとした小ネタというかおふざけみたいなものなので、話自体は>>38で終わっていると思ってくれて大丈夫です
>>39はちょっとした小ネタというかおふざけみたいなものなので、話自体は>>38で終わっていると思ってくれて大丈夫です
41: 以下、VIPがお送りします 2018/03/21(水) 22:13:16.98 ID:xLmrwDbCn
42: 以下、VIPがお送りします 2018/03/21(水) 22:37:04.07 ID:FUUAnW6Y2
おもしろかったです
おつです
おつです
43: 以下、VIPがお送りします 2018/03/21(水) 23:06:25.29 ID:SiHUxP7yr
44: 以下、VIPがお送りします 2018/03/21(水) 23:11:55.20 ID:SiHUxP7yr
ちょっとした小ネタだけど。
魔界の地形は「広い島」。
魔王城があるのは「長い岬」。
岬は「崎」とも書ける。
つまりそういうことだ。
魔界の地形は「広い島」。
魔王城があるのは「長い岬」。
岬は「崎」とも書ける。
つまりそういうことだ。
45: 以下、VIPがお送りします 2018/03/21(水) 23:29:56.24 ID:xLmrwDbCn
46: 以下、VIPがお送りします 2018/03/21(水) 23:40:55.54 ID:SiHUxP7yr
>>45
普段はpixivとハーメルンで創作活動をしているので、そのいずれかで掲載することになると思う。タイトルをどうするかは未定だけど、「ドラクエ」「勇者」「シリアス」とかで検索すればたぶん出てくると思う。そんなに作品数多くないと思うし。
普段はpixivとハーメルンで創作活動をしているので、そのいずれかで掲載することになると思う。タイトルをどうするかは未定だけど、「ドラクエ」「勇者」「シリアス」とかで検索すればたぶん出てくると思う。そんなに作品数多くないと思うし。
引用元: 勇者「最強の魔法を手に入れた」
勇者♀(15)「あの・・・パイスラッシュという技を覚えたいのですが」 戦士「!!!!!!」
2018-03-20
1: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/03/18(日) 17:30:00.820 ID:C88A9cuo0
戦士「ど・・どこでその技を知ったのかね」
勇者「古文書でみつけました。とある種族のオスのみに効果があり、ある部分を硬質化させて弱点化する技らしいのですが」
戦士「で、パイスラッシュを習得したいと?」
勇者「はい」
戦士「キミに素質があるか確認してみるので、まずは脱いでみなさい」
勇者「古文書でみつけました。とある種族のオスのみに効果があり、ある部分を硬質化させて弱点化する技らしいのですが」
戦士「で、パイスラッシュを習得したいと?」
勇者「はい」
戦士「キミに素質があるか確認してみるので、まずは脱いでみなさい」
4: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/03/18(日) 17:32:02.936 ID:C88A9cuo0
勇者「え・・・脱ぐ・・・のですか//」
戦士「うむ、今すぐ脱ぎ給え」
勇者「は・・・はぃ」ヌギヌギ
戦士「(うっほぉ)」ボッキンキン
戦士「うむ、今すぐ脱ぎ給え」
勇者「は・・・はぃ」ヌギヌギ
戦士「(うっほぉ)」ボッキンキン
7: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/03/18(日) 17:32:49.818 ID:2NjSI8Rfa
服の上からじゃないと意味ないよね?
8: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/03/18(日) 17:33:21.916 ID:C88A9cuo0
戦士「かばんを・・・こうかけるのだ」
勇者「こう・・・ですか」 スラーッシュ!!!!
戦士「(う・・・・たまらん。かなりの冴えだ)」
勇者「あの・・・次はどうすれば」
勇者「こう・・・ですか」 スラーッシュ!!!!
戦士「(う・・・・たまらん。かなりの冴えだ)」
勇者「あの・・・次はどうすれば」
9: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/03/18(日) 17:33:53.013 ID:C88A9cuo0
※上着を脱いだ状態。マッパではない
13: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/03/18(日) 17:35:47.515 ID:C88A9cuo0
戦士「ふむ・・・その状態でジャンプしてみなさい。この技はジャンプによりそこそこの威力を発揮する」
勇者「はい、こうですか」バインバインバインバインバイン
戦士「そ・・・・そうだ!!!!!」
勇者「はい、こうですか」バインバインバインバインバイン
戦士「そ・・・・そうだ!!!!!」
14: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/03/18(日) 17:36:40.151 ID:cf5Di+j4d
15: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/03/18(日) 17:37:18.054 ID:EM8VHbK50
クロススラッシュは特攻範囲が狭まるな
16: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/03/18(日) 17:37:39.626 ID:u3KsAyfL0
>>14
パイクロス草
パイクロス草
17: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/03/18(日) 17:37:44.231 ID:C88A9cuo0
戦士「く・・・いかん」 ボッキンキン
勇者「!!!!そ、それは。戦士さんの一部分が大きくふくらんでます!!」
戦士「こ、これはその・・・」
勇者「は!!!」ピコーン
勇者「ここに、剣を振り下ろすんですね!!!エイ!!!!」
ボトン
戦士「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
BADEND
勇者「!!!!そ、それは。戦士さんの一部分が大きくふくらんでます!!」
戦士「こ、これはその・・・」
勇者「は!!!」ピコーン
勇者「ここに、剣を振り下ろすんですね!!!エイ!!!!」
ボトン
戦士「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああ!!!」
BADEND
18: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/03/18(日) 17:38:06.867 ID:TyNzwPtO0
乙
引用元: 勇者♀(15)「あの・・・パイスラッシュという技を覚えたいのですが」 戦士「!!!!!!」
魔王「ククク……異世界へ侵略を開始するか」
2018-03-15
1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:29:30 ID:8R5ifUHc
側近「かっこよく決めたいのは分かりますけど」
側近「実際はこの世界の勇者(職業:ニンジャ)に」
側近「勝てる見込みが無いからですよね……」
魔王「身もフタもない言い方をするでない」
魔王「……戦う前にちょっと聞いていいか?」
魔王「ニンジャ怖い」
部下「魔王様、並びに側近様」
部下「異世界への道が開かれました!」
2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:30:31 ID:8R5ifUHc
魔王「うむ」
魔王「では、これより進軍を開始する」
側近「はっ!」
部下「はっ!」
部下一同「魔王様、万歳!」
―――――――――――
ドドドドドド…
魔王「と……意気込んで来たものの」
魔王「荒涼とした赤い風景が続くばかりだのう」
魔王「人間はおろか、生き物や草木一本すら見かけんとは……」
側近「はい……」
側近「それに……何故か息苦しいですね」
魔王「そうだのう……」
3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:31:30 ID:8R5ifUHc
部下「大魔王様、報告いたします」
部下「理由は不明ですが……体調を崩す者が続出しており」
部下「すでに3分の1が歩くのもやっとという有様でして……」
部下「うっ……」
魔王「だ、大丈夫か?」
部下「すみません、魔王様……お見苦しい姿を……」
魔王「…………」
部下「それと伝令より知らせがありました」
部下「あちらの丘を越えたところに建造物らしきものが見えるとの事です」
魔王「おお」
魔王「やっと人間の姿を見ることが出来るのだな」
4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:32:20 ID:8R5ifUHc
部下「それが……残念ながら」
部下「遠目にもボロボロの姿で、どう見ても捨てられた砦の模様です」
魔王「そうか……」
側近「魔王様」
側近「とりあえず行軍をいったん止め、兵に休息を取らせるべきかと」
魔王「……やむを得ぬか」
魔王「では、ここいらで休息を……む?」
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…
魔王「なんだ? この地響きは……?」
側近「……どうやら」
側近「先ほど報告のあった、朽ちた砦の方向からの振動のようです」
5: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:33:24 ID:8R5ifUHc
魔王「朽ちた砦からだと?」
魔王「いったい何が……」
ドドーン!
魔王「」
側近「」
部下「」
ズゴゴゴゴゴ…
魔王「な、なんだあれは!?」
側近「朽ちたガワが剥がれ落ちて、し、城が……浮いている!?」
側近「いや……船か!?」
部下「なんと……面妖な」
6: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:34:24 ID:8R5ifUHc
側近「!?」
側近「ま、魔王様!」
魔王「今度は何だ!」
部下「あちらから何か、黒いものが飛んで来てます!!」
魔王「黒いもの?」
魔王「……って!? 何だ、あの巨大すぎる物体は!?」
側近「に、逃げましょう! 魔王様!」
側近「見たところ、例の浮いた船を狙っているみたいですし!」
魔王「むむむ……いたしかたあるまい」
魔王「全軍、退却!」
ワー ワー
部下「あ……あの浮き船……何かしようとしてます!」
魔王「なに?」
7: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:35:33 ID:8R5ifUHc
側近「何か、だと?」
魔王「あんなでかい物、人間ごときの建造物に何とかできる訳がないだろう!」
部下「は、はあ……」
ドギュウウウウウウウウン×3
魔王「え」
側近「な」
部下「あ」
ドガアアアアアアアアアアアンッ!
魔王「」
側近「」
部下「」
8: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:36:20 ID:8R5ifUHc
ズゴゴゴゴゴゴゴ…
部下「……な、何とかしちゃいましたね」
魔王「…………」
側近「信じられん……」
側近「私は夢でも見ているのか……」
部下「この世界の人間どもは、とんでもない武器を持っている様ですね……」
…ゴゴゴゴゴゴゴゴ
魔王「ん? 何だ? この地響きは?」
魔王「!」
9: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:37:27 ID:8R5ifUHc
魔王「いかん!」
魔王「さっきの大爆発の爆風が来るぞ!」
側近「あ!」
魔王「退避ー!」
側近「全力退避ー!」
部下「に、逃げろと言われても……どこへ!?」
大魔王「とにかく逃げるのだー!!」
ゴオオオオオオオオオオ!!
ギャアアアアアアアアアア!!
10: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:38:13 ID:8R5ifUHc
―――――――――――
魔王「……酷い目に会った」
側近「……まったくですな」
魔王「と、とにかくだ」
魔王「あの世界は荒野ばかりで、利用価値も無さそうであるし」
魔王「別の世界を侵略しようぞ!」
側近「……もっと酷い世界で無いと良いのですが」
魔王「ええい! ネガティブに考えるでない!」
魔王「だが、反省はせねばならぬ」
魔王「今度は斥候を向かわせ、入念に調べてから攻略を開始しようぞ!」
側近「はっ、分かりました」
―――――――――――
側近「魔王様、斥候が戻りました」
11: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:39:21 ID:8R5ifUHc
魔王「うむ」
側近「斥候の情報によりますと」
側近「背の高い未知の建築物で形成された街に」
側近「平和ボケした人間どもが我が世の春を謳歌している模様です」
魔王「ほう」
魔王「増長した人間どもが慌てふためき、無様に死んで行く様が拝めそうだな」
側近「どうやら、その様ですな」
魔王「では、出撃をするとしよう」
魔王「全軍に出撃命令をだせ!」
側近「はっ!」
12: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:40:26 ID:8R5ifUHc
―――――――――――
魔王「ここが異世界か」
側近「はい、魔王様」
魔王「……多少空気が悪い気もするが」
魔王「前の世界に比べればずいぶんとマシな世界であるな」
側近「私もその様に思います」
魔王「では、派手に仕掛けるとしよう」
魔王「準備は整っているか?」
側近「はっ!魔王軍第一陣2万5000」
側近「いつでも進軍できます!」
魔王「よろしい」
13: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:41:17 ID:8R5ifUHc
魔王「皆の者、進軍せよ!」
オー!!
魔王「ふははははは!」
魔王「殺せ!殺しつくせい!」
キャー! タスケテー!
魔王「ふははははは!」
ニゲロー! キャー!
魔王「ふははははは!」
キョダイセイブツダー!
ハヤクニゲロー!
魔王「ふははははは!」
14: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:42:12 ID:8R5ifUHc
魔王「ふはははは……は?」
魔王「…………」
魔王「あれ?」
魔王「おい、側近」
側近「何でしょう、魔王様」
魔王「なぜあの人間どもは死なんのだ?」
側近「……分かりません」
側近「攻撃すれば痛がり、泣き叫ぶのですが……」
側近「切っても、突いても、魔法で攻撃しても」
側近「血も出ないし、死なずに起き上がり、逃げていくのです」
魔王「何と面妖な……」
魔王「アンデットか人形か?」
側近「詳しく調べてみないと何とも……」
15: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:43:23 ID:8R5ifUHc
魔王「……嫌な予感がするのう」
―――――――――――
本部「こちら本部」
本部「都内、某所にて未確認の巨大生物が出現した模様」
本部「市民が襲われていると多数の通報があった」
本部「フォーリナーの残党と思われる」
ナンダッテ! マジカヨ!
本部「これよりEDF隊員は、速やかに現場へ急行し」
本部「敵の殲滅作戦を開始する!」
オオー!
―――――――――――
魔王「……ん?」
魔王「何か近づいて来たな?」
部下「どうやら、この世界の人間どもの軍隊のようですね」
16: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:44:59 ID:8R5ifUHc
レンジャー1「こちらレンジャー1」
レンジャー1「未確認巨大生物を確認した。人間と獣を混ぜたような姿をしている」
本部「問答無用で市民を攻撃した事から」
本部「フォーリナーの開発した新型と認定する」
本部「レンジャー1、レンジャー2」
本部「少しひきつけて時間を稼げ」
本部「本格的な掃討戦はストームチームが到着してから始める」
レンジャー1「レンジャー1、了解」
レンジャー2「レンジャー2、了解」
レンジャー1「命令は聞いたな? 仕掛けるが、適当にあしらう程度に留めるぞ」
オオー!
17: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:45:57 ID:8R5ifUHc
魔王「ふむ……」
魔王何やら見たことも無い武器で戦いを仕掛けておる様だの」
側近「報告では下級クラスの魔族に少々の被害が出ている模様ですが」
側近「大したものでは無いそうです」
魔王「……ただの取り越し苦労だったか」
魔王「全軍! 進撃を開始するのだ!」
オオー!
―――――――――――
レンジャー1「本部、こちらレンジャーワン!」
レンジャー1「敵の勢いが増してきた!ストームチームの到着はまだか!?」
本部「もう間もなくだ。持ちこたえろ!」
レンジャー1「クソッ!了解!」
18: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:46:51 ID:8R5ifUHc
レンジャー2「な、なんだ!?」
本部「こちら本部。レンジャー2、どうした?」
レンジャー2「こちらレンジャー2、敵が何かつぶやくと、火の玉や氷の粒がこちらに……」
レンジャー2「うわあああああああっ!?」
本部「どうしたレンジャー2!応答せよ!」
本部「レンジャー2!」
ピー ガガガ……
本部「クソッ!」
研究員「どうやら、敵の新型は従来以外の攻撃方法を持っている模様です」
本部「そんな事は言われなくても分かっている!」
19: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:47:43 ID:8R5ifUHc
ストーム2「こちらストーム2。現地に到着した」
ストーム3「こちらストーム3。同じく現地に到着」
ストーム4「こちらストーム4。待たせた。現地に到着した」
ストーム4「本部、指示をくれ」
ストーム4「敵のケツに鉛玉をぶち込めってな!」
本部「こちら本部。待っていたぞ」
本部「まずはレンジャーチームに襲い掛かっている」
本部「敵・新型巨大生物の側面を突いて攻撃を行ってくれ」
ストーム2「ストーム2、了解」
ストーム3「ストーム3、了解」
ストーム4「ストーム4、了解だ!」
20: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:48:34 ID:8R5ifUHc
魔王「む? 伏兵か?」
側近「人間ども、なかなかやりますな」
魔王「被害は?」
側近「奇襲で多少の被害は出た模様ですが」
側近「それも一時的な損害に過ぎないとの事です」
側近「なにしろ数の上で、こちらは圧倒的ですから」
魔王「そうか」
―――――――――――
ストーム2「クソ! 何だこいつら!」
ストーム2「こっちの武器がまるで歯が立たない!」
本部「落ち着け、ストーム2」
本部「もうすぐストーム1が到着する」
ストーム2「そうか! あいつなら何とかしてくれるな!」
本部「とにかく持ちこたえろ!」
21: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:49:28 ID:8R5ifUHc
魔王「それにしても不思議だのう」
魔王「切っても突いても死なぬ人間がさっさと逃げて」
魔王「こっちに向かってくる連中の方があっさり死んでいくとは……」
側近「まったくですね」
側近「ともかく、こちらの世界に来て正解だったようですな」
魔王「うむ!」
魔王「皆の者、この勢いのまま蹴散らせい!」
オオー!
魔王「わっはっは!」
22: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:50:19 ID:8R5ifUHc
ストーム2「クソッ! もう限界だ!」
ストーム2「ストーム1はまだか!」
ストーム3「!」
ストーム3「おい! あれを見ろ!」
ストーム4「おお……!」
ストーム4「やっと、やっと来たか!」
一同「ストームワン!」
本部「よく来てくれた、ストーム1」
本部「さっそくだが、各ストームチームを援護しつつ、敵を殲滅してくれ」
23: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:51:20 ID:8R5ifUHc
魔王「……む?」
側近「いかがなさいました、魔王様」
魔王「見よ。あそこを」
側近「……左翼の陣が崩されていますね」
側近「それも相当な勢いで」
魔王「いったい何が起こったのだ?」
側近「人間どもの新しい部隊でしょうか?」
部下「伝令!」
部下「一人、異様に強い人間が左翼部隊を殲滅しつつあります!」
魔王「何だと!?」
側近「しかも一人!?」
部下「は、はい」
部下「武器は他の人間どもが使っているものと変わらないのですが」
部下「とにかく切っても突いても魔法で攻撃しても死なないんです!」
24: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:52:04 ID:8R5ifUHc
魔王「!?」
側近「まさか……」
側近「さきほどの逃げていった人間なのか!?」
部下「分かりません……」
部下「しかし、あの勢いでは左翼を殲滅されるのも時間の問題かと……」
魔王「ふむ……仕方あるまい」
魔王「ワシ自ら出向くとしよう」
側近「な……魔王様!」
魔王「これ以上戦力を削がれるのも良くないし」
魔王「ワシ自身が見極めたいというのもある」
側近「……左様ですか。どうか、御武運を」
魔王「なに、軽く蹴散らしてきてやるわ」
魔王「はっはっは!」
25: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:52:50 ID:8R5ifUHc
ストーム1「…………」つ(AF-100)
ダダダダダダダダダッ
ウワッ! ギャア!
ストーム1「…………」つ(リロード)
魔王「カ○ザーフェ○ックス!(ただのメ○ゾーマ)」
ゴオオオオオオオオッ!
ストーム1「!?」
ドゴーン!
ストーム1「……っ」
魔王「ほう……あれを受けて立ち上がるか」
魔王「聞いたとおり、なかなかやる人間の様だのう」
26: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:53:40 ID:8R5ifUHc
ストーム1「…………」
ストーム1「…………」つ(AF-100)
ダダダダダダダダダッ
魔王「ふん!」
ストーム1「!」
魔王「温い、温いぞ!」
ストーム1「っ!」
ドゴォッ!
ストーム1「…………」
魔王「……相当にタフの様だの」
ストーム1「……俺のアーマーは53万あるからな」
27: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:54:19 ID:8R5ifUHc
魔王「アーマー? 53万?」
ストーム1「こっちの話だ」
ストーム1「それにしてもまさか人間の言葉を使うフォーリナーが居るとは」
ストーム1「そっちの方が驚きだ」
魔王「さっきから何を言ってるのか分からんが」
魔王「ともかく人間どもよ」
魔王「我らを恐れ、怯え、そして死んで行くが良い」
魔王「それこそが我らの望みよ!」
魔王「わっはっは!」
ストーム1「…………」
ゴロンゴロンゴロンッ
魔王「む……?」
魔王「……なぜ転がるのかは分からぬが、逃げたのか?」
28: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:54:56 ID:8R5ifUHc
ゴロンゴロンゴロンッ
ストーム1「…………」
ゴロンゴロンゴロンッ
ストーム1「…………」
ゴロンゴロンゴロンッ
ストーム1「…………」
ストーム1「……こんなものか」
ストーム1「…………」つ(ジェノサイドガン) チャキ
―――――――――――
側近「魔王様! 御無事でしたか!」
魔王「おう!」
魔王「あの程度の人間など、小指一本で――」
29: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:55:37 ID:8R5ifUHc
カッ!!
ドゴオオオオオオオオオオオオオンッ!!
魔王「アイエエエエエエエエエエエエ!?」
側近「ぎゃあああああああああああああっ!?」
部下「ぐああああああああああああああっ!?」
30: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:56:34 ID:8R5ifUHc
―――――――――――
魔王「また酷い目に会った……何なのだ、あの凶悪な武器は」
側近「やっぱり地道に頑張りましょう、魔王様……」
魔王「やだ!」
魔王「もうニンジャと戦いたく無い!」
側近「気持ちは分かりますが……」
魔王「三度目の正直ということわざもある!」
魔王「次こそは侵略しやすい世界が出るだろう!」
側近「二度あることは三度あるということわざもありますが……」
魔王「ええい! 気の滅入る事ばかり言うでない!」
魔王「とにかく新たな異世界を調査するのだ!」
側近「はっ……」
31: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:57:31 ID:8R5ifUHc
―――――――――――
側近「えー入念に調査した結果」
側近「やや変わった建物ではありますが、街を形成し」
側近「人間はどれも普通に死にますし、軍隊も前の世界と似た形式ではありますが」
側近「例のキ○ガイじみた武器は無いとの事です」
魔王「よし」
魔王「こんどこそまともな異世界のようだな!」
側近「そうだといいのですけどね……」
魔王「これだけ時間を掛け、調査したのだ」
魔王「今度こそ問題なく侵略しようぞ!」
側近「分かりました」
側近「魔王軍、出撃!」
32: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:58:29 ID:8R5ifUHc
―――――――――――
魔王「ふははははは!」
魔王「これだ! この蹂躙する快感!」
魔王「ようやく味わえたぞ!」
側近「人間どもの軍隊もたいした事は無かったですし」
側近「どうやら、魔王様のおっしゃった通り」
側近「三度目の正直だった模様ですね」
魔王「うむ!」
魔王「わっはっは!」
スタッ
??「オッス、オラ悟空」
悟空「おめぇが魔王っちゅうんか?」
33: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:59:03 ID:8R5ifUHc
魔王「む?」
側近「なに奴!?」
悟空「なんかおめぇ悪ぃことばっかやってるみてぇだな」
魔王「ふん……ワシがやりたいようにやっておるだけだ、人間」
魔王「それとも……このワシに歯向かう気か?」
悟空「難しい言葉はオラ分かんねぇけっど」
悟空「とにかく今、おめぇがやってる事は止めさせるつもりだ」
魔王「…………」
魔王「まさかと思うが、お前はニンジャか?」
悟空「いや、オラはただの地球育ちのサ○ヤ人だ」
魔王・側近「……ほっ」
悟空「?」
34: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 20:59:48 ID:8R5ifUHc
魔王「ともかくだ」
魔王「ワシは止める気はない」
魔王「そんなに止めさせたいのなら、力づくでやってみるのだな」
悟空「そっか」
悟空「じゃ、仕方ねぇな」 スッ…
かぁ~ めぇ~ はぁ~ めぇ~
魔王「ふはははは! なんだその変わった呪文の詠唱は!」
魔王「そんなもの簡単に弾き返して――」
波ー!!
魔王「アイエエエエエエエエエエエエエエ!?」
35: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 21:00:30 ID:8R5ifUHc
―――――――――――
魔王「またまた酷い目に会った……」
側近「やっぱり二度あることは三度ありましたね……」
魔王「もうよい……ワシ、疲れた……」
魔王「しばらく休むから、そちも休むが良い」
側近「はい……そうさせていただきます」
魔王「うむ……」
スタ スタ スタ…
魔王「…………」
魔王「はあ……」
魔王「異世界も怖いものだらけだったか……」
魔王「どうしたものか……」
36: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 21:01:15 ID:8R5ifUHc
??「……お疲れのところ悪いんだが」
魔王「!?」
魔王「だ、誰だ!?」
??「何、ただの通りすがりのサラリーマンさ」
??「単身赴任のね」
魔王「サラリー……? 単身赴任??」
??「まあ……柄ではないんだが」
??「いろいろと決着をつけようと思ってね」
魔王「決着?」
??「では……戦うとしようか、魔王」
37: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 21:01:46 ID:8R5ifUHc
この後、魔王は無茶苦茶ボコボコにされた。
おしまい
38: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/03/14(水) 21:02:48 ID:8R5ifUHc
ニンジャは最強。異論は認める。
ちなみに魔王が攻め込んだ世界は
エイリアンから某宇宙戦艦が地球防衛する世界
エイリアンから軍隊が地球防衛する世界
エイリアンから徒手武術で地球防衛する世界
でした。
ちなみに魔王が攻め込んだ世界は
エイリアンから某宇宙戦艦が地球防衛する世界
エイリアンから軍隊が地球防衛する世界
エイリアンから徒手武術で地球防衛する世界
でした。
魔王「やれやれ、ボクは人里の離れでひっそり暮らしているだけなんだけどね」
2018-02-25
1: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/02/25(日) 00:56:20.165 ID:vW5155pYp
縄で拘束された俺「くっ…」
魔王「先祖様が人払いの結界を張っていたのに、効力が薄まったのかな?」ズズー
魔王「ボクは魔王の中でも無害で内気でかわいい方だから、そっとしておいてほしいと願っているのに」
魔王「それにしても、たった一人で乗り込んでくるなんて、いつの時代の英雄譚だい? 一周回って興味深いよ」
俺「…………」
魔王「今は戦争なんて、魔導兵器で全部片がついちゃうんだろう?」
魔王「ボクら魔族の優位性なんて、とっくになくなってる。手品が得意で寿命が長いってとこくらいさ。あとの特徴と言えば、生殖頻度が極端に低い欠陥人種じゃないか」
俺「……随分と、卑屈なことで」
魔王「ははは、やっとまともに言葉を返してくれたね」
俺「…………」チッ
魔王「ま、ほら、ボクはずっとここで一人だから、書物の知識としてしか知らないんだよ。だから自分とは関係ないというか、俯瞰的に見れるのだろう」ズズー
魔王「あ、紅茶出そうか? 安心しなよ、お伽噺みたいに、蛇の生き血とか入ってないから。まったく、人種差別の偏見だよね」
俺「…………」
魔王「つれないな。初めてのお客さんだから、これくらいのサービスはただでやってあげるよ。コーヒーやハーブティーもあるけど、不愛想だからもう紅茶にしちゃうから。ちょっと待っててね、逃げないでね、君くらいの魔力じゃ絶対無理だろうけど」トテテ
魔王「先祖様が人払いの結界を張っていたのに、効力が薄まったのかな?」ズズー
魔王「ボクは魔王の中でも無害で内気でかわいい方だから、そっとしておいてほしいと願っているのに」
魔王「それにしても、たった一人で乗り込んでくるなんて、いつの時代の英雄譚だい? 一周回って興味深いよ」
俺「…………」
魔王「今は戦争なんて、魔導兵器で全部片がついちゃうんだろう?」
魔王「ボクら魔族の優位性なんて、とっくになくなってる。手品が得意で寿命が長いってとこくらいさ。あとの特徴と言えば、生殖頻度が極端に低い欠陥人種じゃないか」
俺「……随分と、卑屈なことで」
魔王「ははは、やっとまともに言葉を返してくれたね」
俺「…………」チッ
魔王「ま、ほら、ボクはずっとここで一人だから、書物の知識としてしか知らないんだよ。だから自分とは関係ないというか、俯瞰的に見れるのだろう」ズズー
魔王「あ、紅茶出そうか? 安心しなよ、お伽噺みたいに、蛇の生き血とか入ってないから。まったく、人種差別の偏見だよね」
俺「…………」
魔王「つれないな。初めてのお客さんだから、これくらいのサービスはただでやってあげるよ。コーヒーやハーブティーもあるけど、不愛想だからもう紅茶にしちゃうから。ちょっと待っててね、逃げないでね、君くらいの魔力じゃ絶対無理だろうけど」トテテ
4: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/02/25(日) 01:02:21.531 ID:vW5155pYp
魔王「はい、紅茶。お待たせ様……」トテッ
俺「……」
魔王「どうぞ」
俺「……」
魔王「えっと、冷めるよ?」
俺「いるかっ! 馬鹿にしやがって!」
魔王「あ、やっぱりコーヒー派?」アセアセ
俺「違うわっ!」
俺「俺を捕まえて、ふざけたことばかり言いやがって! 俺を殺すつもりだろ!」
魔王「別にそんなことする理由ないしなぁ……祖父様爺と違って世界征服とか呆けたこと言い出す気はないし、父様と違って復讐とか言い出すつもりもないし」
魔王「ボクはほら、先祖の割喰らって一人で寂しく暮らしてるだけの可愛い女の子だから。殺す気なのはそっちだろう。女の子の家を訪問するのに、剣を構えてとは無粋だね」ズズ
俺「……」
魔王「どうぞ」
俺「……」
魔王「えっと、冷めるよ?」
俺「いるかっ! 馬鹿にしやがって!」
魔王「あ、やっぱりコーヒー派?」アセアセ
俺「違うわっ!」
俺「俺を捕まえて、ふざけたことばかり言いやがって! 俺を殺すつもりだろ!」
魔王「別にそんなことする理由ないしなぁ……祖父様爺と違って世界征服とか呆けたこと言い出す気はないし、父様と違って復讐とか言い出すつもりもないし」
魔王「ボクはほら、先祖の割喰らって一人で寂しく暮らしてるだけの可愛い女の子だから。殺す気なのはそっちだろう。女の子の家を訪問するのに、剣を構えてとは無粋だね」ズズ
6: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/02/25(日) 01:07:28.208 ID:vW5155pYp
黒猫「にゃー」
魔王「おお、黄昏よりも暗き者、そこにいたのか……」
俺(まさか、あの猫、高位悪魔……)
魔王「ん? ただのケットシーだよ」
俺「ぷっ」
魔王「あっ、こら! 何で笑う! ボクがケットシー好きで悪いか!」
俺「だって、黄昏……猫に……ぷっ」
魔王「あー! バカにしたな!」
魔王「……ふふっ、でも、ようやく笑ったね」
俺「……」コホン
魔王「ふふー段々君のことが分かってきたね、ね、そう思わないかい、黄昏よりも暗き者」
黒猫「にゃー」
魔王「おお、黄昏よりも暗き者、そこにいたのか……」
俺(まさか、あの猫、高位悪魔……)
魔王「ん? ただのケットシーだよ」
俺「ぷっ」
魔王「あっ、こら! 何で笑う! ボクがケットシー好きで悪いか!」
俺「だって、黄昏……猫に……ぷっ」
魔王「あー! バカにしたな!」
魔王「……ふふっ、でも、ようやく笑ったね」
俺「……」コホン
魔王「ふふー段々君のことが分かってきたね、ね、そう思わないかい、黄昏よりも暗き者」
黒猫「にゃー」
12: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/02/25(日) 01:12:51.473 ID:vW5155pYp
魔王「よーしよーし」ナデナデ
黒猫「みゃー」
俺「……」
魔王「キミさ、ずっとここにいなよ。ここはなんでもあるし、平和そのものだよ」
俺「はっ?」
魔王「それにボクは、キミが歳をとっても、今の姿と大差ないよ。魔族は、君達より三倍長く生きるから」
魔王「ボクは人間から見てもなかなか魅惑的な外見をしていると思うのだけれど、どうかな?」ドキドキ
魔王「ボク、恋愛小説みたいな恋がしてみたかったんだけど、どうかなぁ?」
俺「バカにするなよ、魔族の女が……!」
魔王「振られちゃったかぁ……失恋してみたいという夢がかなったけど、そうか、あの戯曲脚本の主人公はこんな気持ちだったのか……」
黒猫「みゃー」
俺「……」
魔王「キミさ、ずっとここにいなよ。ここはなんでもあるし、平和そのものだよ」
俺「はっ?」
魔王「それにボクは、キミが歳をとっても、今の姿と大差ないよ。魔族は、君達より三倍長く生きるから」
魔王「ボクは人間から見てもなかなか魅惑的な外見をしていると思うのだけれど、どうかな?」ドキドキ
魔王「ボク、恋愛小説みたいな恋がしてみたかったんだけど、どうかなぁ?」
俺「バカにするなよ、魔族の女が……!」
魔王「振られちゃったかぁ……失恋してみたいという夢がかなったけど、そうか、あの戯曲脚本の主人公はこんな気持ちだったのか……」
14: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/02/25(日) 01:17:55.369 ID:vW5155pYp
魔王「さて、キミの狙いは、これだろう? 治癒魔法レベル5のスクロール……」スッ
俺「!」
魔王「ははは、当たりか。人間の願いなんてそんなもんだよね」
魔王「キミの性格からして、財宝目当てとは思えないし」
魔王「結界魔法に隠匿されてた魔王城に忍び込むなんて勇者顔負けな真似するんだもんね」
俺「…………」
魔王「でも、どうしてキミなんかに感知できて、他の人が誰も来ないんだろう……まぁ、そういうこともあるのかな。巡り合わせ、運命という奴か。ロマンチックだね」
俺「………」
俺「!」
魔王「ははは、当たりか。人間の願いなんてそんなもんだよね」
魔王「キミの性格からして、財宝目当てとは思えないし」
魔王「結界魔法に隠匿されてた魔王城に忍び込むなんて勇者顔負けな真似するんだもんね」
俺「…………」
魔王「でも、どうしてキミなんかに感知できて、他の人が誰も来ないんだろう……まぁ、そういうこともあるのかな。巡り合わせ、運命という奴か。ロマンチックだね」
俺「………」
16: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/02/25(日) 01:24:35.366 ID:vW5155pYp
魔王「大事な人が病気なんだ?」
俺「……ああ、そうだ」
俺「俺の恋人が、病気で、もう長くない……医療錬金術師からも、些事を投げられた」
俺「遺失魔法、レベル5の治癒魔法じゃないとどうにもならない、と……」
魔王「…………」
俺「お願いだ、お前が話の通じそうな奴だからこそ話した。それを、どうか……」
魔王「いいよ」
俺「!」
魔王「でもタダじゃない。魔族の女は、我儘で、強欲なのさ」
魔王「そのスクロールはあげてもいい。でも、キミにはこの城へ絶対に戻ってもらう。そして人間の短い生涯を、このボクに捧げてもらおう」
俺「なっ!」
魔王「破格の条件だよね。ただの人間一人の生涯と引き換えに、伝説の魔法が手に入るんだ」
俺「……ああ、そうだ」
俺「俺の恋人が、病気で、もう長くない……医療錬金術師からも、些事を投げられた」
俺「遺失魔法、レベル5の治癒魔法じゃないとどうにもならない、と……」
魔王「…………」
俺「お願いだ、お前が話の通じそうな奴だからこそ話した。それを、どうか……」
魔王「いいよ」
俺「!」
魔王「でもタダじゃない。魔族の女は、我儘で、強欲なのさ」
魔王「そのスクロールはあげてもいい。でも、キミにはこの城へ絶対に戻ってもらう。そして人間の短い生涯を、このボクに捧げてもらおう」
俺「なっ!」
魔王「破格の条件だよね。ただの人間一人の生涯と引き換えに、伝説の魔法が手に入るんだ」
17: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/02/25(日) 01:30:20.872 ID:vW5155pYp
俺「ぐ……ぐう……」ギリッ
魔王「…………」
魔王「はは、やっぱりその娘と一緒にいたいんだ?」
魔王「あ、ボクは異界との契約でこの城から絶対に出れないから、ボクが君について行ってあげるのは無理だよ」
魔王「キミはそう言うのは苦手かもしれないけれど、婿養子になってもらう」
俺「……わかった、わかった……必ず、俺は、ここへ戻……」
魔王「いいよ、あげちゃう」
俺「えっ?」
魔王「ちょっとからかっただけだったんだけどね。ボクのユーモアのセンスはどうだったかな? ケットシー以外には初めて披露したんだけど」ズズー
俺「は?」
魔王「あ、紅茶冷めたね。もう新しいのと入れ替えるね」
魔王「はい、どうぞ」コト
俺「…………」ズズー
魔王「…………」
魔王「はは、やっぱりその娘と一緒にいたいんだ?」
魔王「あ、ボクは異界との契約でこの城から絶対に出れないから、ボクが君について行ってあげるのは無理だよ」
魔王「キミはそう言うのは苦手かもしれないけれど、婿養子になってもらう」
俺「……わかった、わかった……必ず、俺は、ここへ戻……」
魔王「いいよ、あげちゃう」
俺「えっ?」
魔王「ちょっとからかっただけだったんだけどね。ボクのユーモアのセンスはどうだったかな? ケットシー以外には初めて披露したんだけど」ズズー
俺「は?」
魔王「あ、紅茶冷めたね。もう新しいのと入れ替えるね」
魔王「はい、どうぞ」コト
俺「…………」ズズー
19: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/02/25(日) 01:40:04.359 ID:vW5155pYp
魔王「初めてニンゲンと話したけれど、とても興味深いね。久し振りに楽しかったよ」
王軍『結界により秘匿された魔王城が発見された』
魔王「そのスクロールは、まぁ、そのお礼ってことにしておいてくれ」
王軍『王軍は、正式にレベル5の災害指定を行う』
魔王「あ、紅茶のシミとケットシーの足跡がついてるけれど、効果には問題ないはずだよ。多分」
王軍『隣国へ許可を取り、三日以内に魔導兵器により、一帯の森ごとこの地を破壊する』
俺「…………」ダッ
魔王「…………」
俺は知っていたんだ。
明日に、魔王を感知した軍の連中が、戦略兵器で辺り一帯ごと吹き飛ばすってことを。
だからその前に、なんとしても魔王城にあるといわれる伝説の魔法のスクロールを捜しに来なければならなかった。
魔王「もうここに来ちゃあダメだよ」
最後に彼女が、俺の背へとそう言った。
それでも俺は、振り返らなかった。
俺は何も言わずに逃げ出した。
もしかしたら彼女は、全てを知っていたのかもしれない。
王軍『結界により秘匿された魔王城が発見された』
魔王「そのスクロールは、まぁ、そのお礼ってことにしておいてくれ」
王軍『王軍は、正式にレベル5の災害指定を行う』
魔王「あ、紅茶のシミとケットシーの足跡がついてるけれど、効果には問題ないはずだよ。多分」
王軍『隣国へ許可を取り、三日以内に魔導兵器により、一帯の森ごとこの地を破壊する』
俺「…………」ダッ
魔王「…………」
俺は知っていたんだ。
明日に、魔王を感知した軍の連中が、戦略兵器で辺り一帯ごと吹き飛ばすってことを。
だからその前に、なんとしても魔王城にあるといわれる伝説の魔法のスクロールを捜しに来なければならなかった。
魔王「もうここに来ちゃあダメだよ」
最後に彼女が、俺の背へとそう言った。
それでも俺は、振り返らなかった。
俺は何も言わずに逃げ出した。
もしかしたら彼女は、全てを知っていたのかもしれない。
21: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/02/25(日) 01:52:57.599 ID:3nD8rh/Cp
良かったよ
24: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/02/25(日) 01:56:18.913 ID:2iPAR77p0
バッドエンドかよ
26: 以下、5ちゃんねるからVIPがお送りします 2018/02/25(日) 02:49:34.733 ID:vdr9O5290
グッドエンドもほちい
引用元: 魔王「やれやれ、ボクは人里の離れでひっそり暮らしているだけなんだけどね」
魔女「あ、友魔女」友魔女「おお魔女か」ガヤガヤ
2018-02-22
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 21:56:45.78 ID:AI0fjqWC0
魔女集会第103回目
魔女「久しぶり」
友魔女「久しぶりだな。前の魔女集会以来だ」
魔女「こんな集会でもないと会えないものね」
友魔女「元気にしてたかい?」
魔女「よっぽどのことが無ければ死なない私たちに、そんなの訊く意味ある?」
友魔女「ははは。まあ、ただの定型句さ」
魔女「ふん……人間かぶれしちゃって」
友魔女「ふふ」
魔女「久しぶり」
友魔女「久しぶりだな。前の魔女集会以来だ」
魔女「こんな集会でもないと会えないものね」
友魔女「元気にしてたかい?」
魔女「よっぽどのことが無ければ死なない私たちに、そんなの訊く意味ある?」
友魔女「ははは。まあ、ただの定型句さ」
魔女「ふん……人間かぶれしちゃって」
友魔女「ふふ」
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 22:00:49.62 ID:AI0fjqWC0
魔女「……ねえ、どう思う?」
友魔女「うん? 何をだい?」
魔女「ほら……そこら辺にもいるじゃない。あいつら」
友魔女「ああ、他の魔女の人間の弟子たちかい。最近多いな」
魔女「全く、理解できないわ。私たちの持つ知識の深淵をほいほいあんな低能どもに……」
友魔女「そう言ってやるな。私の知る限りでは優秀な人間ばかりだぞ?」
魔女「ふん。型にはまった魔法が使えるだけじゃない」
友魔女「未熟なのは誰もが経験することだろう?」
魔女「……全く、いやになっちゃうわ。どうしてここでまで人間なんかを見かけなくちゃいけないの」
友魔女「うん? 何をだい?」
魔女「ほら……そこら辺にもいるじゃない。あいつら」
友魔女「ああ、他の魔女の人間の弟子たちかい。最近多いな」
魔女「全く、理解できないわ。私たちの持つ知識の深淵をほいほいあんな低能どもに……」
友魔女「そう言ってやるな。私の知る限りでは優秀な人間ばかりだぞ?」
魔女「ふん。型にはまった魔法が使えるだけじゃない」
友魔女「未熟なのは誰もが経験することだろう?」
魔女「……全く、いやになっちゃうわ。どうしてここでまで人間なんかを見かけなくちゃいけないの」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 22:05:22.07 ID:AI0fjqWC0
友魔女「いいじゃないか。人間だって悪い奴らばかりじゃないさ。私らだっていろんな奴がいるだろう?」
魔女「あのね、友魔女」
友魔女「うん」
魔女「私は、善悪云々じゃなくて、人間という種が大っきらいなの。雑魚のくせにすぐいきがってさ……うざったいのよ」
友魔女「やれやれ……。どうかな、君も人間の弟子をとってみては?」
魔女「は! 馬鹿馬鹿しい。私は他の魔女みたいに頭がゆるくないの」
友魔女「偏見で物事を測るのはよくない。実際君は、それほど人間と接する機会があったわけじゃないだろう?」
魔女「うっさいわね。見てるだけでうんざりなのよ。人間なんて争ってばっかで醜い奴ばっかだしすぐ死ぬし……あーあ。もうここに来るのやめようかしら」
友魔女「君に会えなくなるのは寂しいよ」
魔女「他の奴らが人間に飽きた頃にまた来るわよ」
友魔女「やれやれ……」
魔女「あのね、友魔女」
友魔女「うん」
魔女「私は、善悪云々じゃなくて、人間という種が大っきらいなの。雑魚のくせにすぐいきがってさ……うざったいのよ」
友魔女「やれやれ……。どうかな、君も人間の弟子をとってみては?」
魔女「は! 馬鹿馬鹿しい。私は他の魔女みたいに頭がゆるくないの」
友魔女「偏見で物事を測るのはよくない。実際君は、それほど人間と接する機会があったわけじゃないだろう?」
魔女「うっさいわね。見てるだけでうんざりなのよ。人間なんて争ってばっかで醜い奴ばっかだしすぐ死ぬし……あーあ。もうここに来るのやめようかしら」
友魔女「君に会えなくなるのは寂しいよ」
魔女「他の奴らが人間に飽きた頃にまた来るわよ」
友魔女「やれやれ……」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 22:10:38.15 ID:AI0fjqWC0
魔女集会第167回目
友魔女「おや」
魔女「……」
友魔女「おやおやおやおや」
魔女「……何よ」
友魔女「いやいや。随分と、可愛らしいお連れさんがいると思ってね」クスクス
子供弟子「……」ジーッ
魔女「……クソ、だから連れてきたくなかったのよ」
友魔女「こんにちは。君の名前は何て言うんだい?」
子供弟子「」ビクッ
魔女「……」
子供弟子「」ササーッ
魔女「ちょっと……私の後ろに隠れないでよ」
友魔女「ははは。怖がられてしまったな」
魔女「っんとに情けないガキ……」
子供弟子「」オズオズ
友魔女「おや」
魔女「……」
友魔女「おやおやおやおや」
魔女「……何よ」
友魔女「いやいや。随分と、可愛らしいお連れさんがいると思ってね」クスクス
子供弟子「……」ジーッ
魔女「……クソ、だから連れてきたくなかったのよ」
友魔女「こんにちは。君の名前は何て言うんだい?」
子供弟子「」ビクッ
魔女「……」
子供弟子「」ササーッ
魔女「ちょっと……私の後ろに隠れないでよ」
友魔女「ははは。怖がられてしまったな」
魔女「っんとに情けないガキ……」
子供弟子「」オズオズ
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 22:15:53.27 ID:AI0fjqWC0
友魔女「……それで、どういう心境の変化だい? 前はあれほど弟子をとるのを嫌がっていたのに」
魔女「……成り行きでね。いいでしょ、どうでも。長く一緒にいる気はないし」
友魔女「長く一緒にいる気はないって、こんなところにまで連れてくるくらいなのに?」クスクス
魔女「それは! それは、こいつが! ビービー泣いて言うこと聞かないからよ! 留守番くらいしろっての!」
友魔女「あっはっはっは! あーおかしいなあ」
魔女「何がおかしいのよ!!!!!!!」
友魔女「あの魔女が、あんな事言ってた魔女が!」ケラケラ
魔女「あーもう! もう帰る!」
友魔女「はっはっはっは!」
魔女「ほら! 来なさい!」プンプン
子供弟子「」タタタ
友魔女「またな。小さなお弟子さんも」ヒラヒラ
子供弟子「……」ヒラヒラ
魔女「早く来い! ご飯食わせないわよ!」
子供弟子「待って……」タタタ
友魔女「ふふ……」
魔女「……成り行きでね。いいでしょ、どうでも。長く一緒にいる気はないし」
友魔女「長く一緒にいる気はないって、こんなところにまで連れてくるくらいなのに?」クスクス
魔女「それは! それは、こいつが! ビービー泣いて言うこと聞かないからよ! 留守番くらいしろっての!」
友魔女「あっはっはっは! あーおかしいなあ」
魔女「何がおかしいのよ!!!!!!!」
友魔女「あの魔女が、あんな事言ってた魔女が!」ケラケラ
魔女「あーもう! もう帰る!」
友魔女「はっはっはっは!」
魔女「ほら! 来なさい!」プンプン
子供弟子「」タタタ
友魔女「またな。小さなお弟子さんも」ヒラヒラ
子供弟子「……」ヒラヒラ
魔女「早く来い! ご飯食わせないわよ!」
子供弟子「待って……」タタタ
友魔女「ふふ……」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 22:20:56.72 ID:AI0fjqWC0
魔女集会第179回目
友魔女「こんにちは。魔女」
魔女「あら、久しぶりね」
青年弟子「こんにちは」
友魔女「おや。こんにちは。君も久しぶりだね。前に会ったお弟子君だよな?」
青年弟子「はい。その節はどうも……」
魔女「挨拶なんていいから。適当にご飯取り繕ってきて」
青年弟子「はい師匠! ピーマンは抜きですよね!」
魔女「うるさい! さっさと行ってこい!」
青年弟子「でもアスパラガスは入れるんで! ちゃんと食べてくださいね!」スタター
魔女「あああああああああああ!!!!!!」
友魔女「くっくく……」プルプル
友魔女「こんにちは。魔女」
魔女「あら、久しぶりね」
青年弟子「こんにちは」
友魔女「おや。こんにちは。君も久しぶりだね。前に会ったお弟子君だよな?」
青年弟子「はい。その節はどうも……」
魔女「挨拶なんていいから。適当にご飯取り繕ってきて」
青年弟子「はい師匠! ピーマンは抜きですよね!」
魔女「うるさい! さっさと行ってこい!」
青年弟子「でもアスパラガスは入れるんで! ちゃんと食べてくださいね!」スタター
魔女「あああああああああああ!!!!!!」
友魔女「くっくく……」プルプル
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 22:28:03.60 ID:AI0fjqWC0
魔女「……」
友魔女「……身の回りの世話をまかしているのかい?」
魔女「まあね。それくらいしかまともにできないから」
友魔女「魔法の腕前はどのくらいなんだい?」
魔女「ヘボよ。ヘボ中のヘボ。私が教えてるってのに、物覚えが悪くてねえ」フー
友魔女「素直そうないい子だな」
魔女「本当にやかましくてしょうがないわよ。疲れてる時にあの大声聞いてみなさい。メッチャイラッとくるから」
友魔女「そうかそうか」
魔女「この前なんかも私がだらしないとかなんとか小言ばっかくれちゃって」
友魔女「ところで長くは一緒にいないとか言ってなかったか?」
魔女「あー! うっさいわね!」
青年弟子「見て! 母さん! 凄い豪華だよここの料理!」スタター
魔女「公衆で母さん言うなっつってんだろうがああああああ!!!!!! この馬鹿!!!!!!!!!」
友魔女「……仲が良さそうで何よりだよ」ヤレヤレ
友魔女「……身の回りの世話をまかしているのかい?」
魔女「まあね。それくらいしかまともにできないから」
友魔女「魔法の腕前はどのくらいなんだい?」
魔女「ヘボよ。ヘボ中のヘボ。私が教えてるってのに、物覚えが悪くてねえ」フー
友魔女「素直そうないい子だな」
魔女「本当にやかましくてしょうがないわよ。疲れてる時にあの大声聞いてみなさい。メッチャイラッとくるから」
友魔女「そうかそうか」
魔女「この前なんかも私がだらしないとかなんとか小言ばっかくれちゃって」
友魔女「ところで長くは一緒にいないとか言ってなかったか?」
魔女「あー! うっさいわね!」
青年弟子「見て! 母さん! 凄い豪華だよここの料理!」スタター
魔女「公衆で母さん言うなっつってんだろうがああああああ!!!!!! この馬鹿!!!!!!!!!」
友魔女「……仲が良さそうで何よりだよ」ヤレヤレ
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 22:34:34.10 ID:AI0fjqWC0
魔女集会第201回目
友魔女「お。魔女にお弟子君」
中年弟子「こんにちは。友魔女さん。ご無沙汰しております」
魔女「久しぶり~」ヒラヒラ
友魔女「二人とも久しぶりだね。お弟子君、いやお弟子さんも、随分立派そうになって」
魔女「まだまだよ」グビー
中年弟子「ふふふ。頑張ってはいるんですが……まだ師匠の足元にも及びません」
魔女「私くらいの領域になるとね。まだまだ時間がかかりそうね」ケラケラ
友魔女「でも、いつかは到達できると?」ニヤニヤ
魔女「んー? んー、んー。まあ、到達できないことも? ないかも? かなり先のことになるでしょうけろ?」グビグビ
友魔女「そうかそうか」クスクス
中年弟子「師匠。あまり飲み過ぎないように……」
魔女「うっさいわね! あんたは師匠に小言ばっか言い過ぎらのよ!」グビー
中年弟子「倒れても知りませんよ?」
魔女「倒れたらあんたが背負いなさいよ! あんたがガキのころなんかねえ、私もねえ、そりゃもう苦労してねえ」ガミガミ
中年弟子「はいはい」
魔女「あによ! その口のきき方は! もう知らない! あんたなんかよその子になっちゃえ!」フラフラー
中年弟子「ああ、もう。ほら、母さん……」
魔女「ついていくんら! 私は全料理食いつくすんらから!」タタター
中年弟子「全くもう……」
友魔女「クハッ、ハハハ! クッククク……」プルプル
友魔女「お。魔女にお弟子君」
中年弟子「こんにちは。友魔女さん。ご無沙汰しております」
魔女「久しぶり~」ヒラヒラ
友魔女「二人とも久しぶりだね。お弟子君、いやお弟子さんも、随分立派そうになって」
魔女「まだまだよ」グビー
中年弟子「ふふふ。頑張ってはいるんですが……まだ師匠の足元にも及びません」
魔女「私くらいの領域になるとね。まだまだ時間がかかりそうね」ケラケラ
友魔女「でも、いつかは到達できると?」ニヤニヤ
魔女「んー? んー、んー。まあ、到達できないことも? ないかも? かなり先のことになるでしょうけろ?」グビグビ
友魔女「そうかそうか」クスクス
中年弟子「師匠。あまり飲み過ぎないように……」
魔女「うっさいわね! あんたは師匠に小言ばっか言い過ぎらのよ!」グビー
中年弟子「倒れても知りませんよ?」
魔女「倒れたらあんたが背負いなさいよ! あんたがガキのころなんかねえ、私もねえ、そりゃもう苦労してねえ」ガミガミ
中年弟子「はいはい」
魔女「あによ! その口のきき方は! もう知らない! あんたなんかよその子になっちゃえ!」フラフラー
中年弟子「ああ、もう。ほら、母さん……」
魔女「ついていくんら! 私は全料理食いつくすんらから!」タタター
中年弟子「全くもう……」
友魔女「クハッ、ハハハ! クッククク……」プルプル
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 22:39:05.59 ID:AI0fjqWC0
中年弟子「すみません……うちの師匠が」
友魔女「いや、気にすることはない。私もあいつとは長い付き合いだからね」クスクス
中年弟子「親しい仲にも礼儀はあるべきなんですけどね?」ハー
友魔女「はしゃいでるのかもしれないな。随分と機嫌が良さそうだった」
中年弟子「酒を飲むといつもあんな感じですよ」
友魔女「そうなのかい? 前のあいつは陰気そうな顔で飲むだけだったが」
中年弟子「そうなんですか?」
友魔女「そうそう。隅っこで黙々と飲んでね。あいつ、友達が私しかいないんだ」
中年弟子「それはそれは。そんな気はしてましたが……」
友魔女「随分と明るくなったように思う。他人に対する態度も以前より気安い」
中年弟子「あれは酒飲んで暴れてるだけのように思えますが……」
魔女「あーん? あんたんところの弟子、まだそんなレベルなの~?」プークスクス
友魔女「ククク……本当に、明るくなったよ」
中年弟子「ああ、もう……」
友魔女「君のおかげだろうな」
中年弟子「え?」
友魔女「聞かせてくれ。君から見てあいつはどういう存在なんだい?」
中年弟子「それは……まず、だらしないですね」
友魔女「そうか」
中年弟子「横着だし、夜更かしばかりするし、俺が用意した料理に文句ばかり言いますし」
友魔女「ククク……」
友魔女「いや、気にすることはない。私もあいつとは長い付き合いだからね」クスクス
中年弟子「親しい仲にも礼儀はあるべきなんですけどね?」ハー
友魔女「はしゃいでるのかもしれないな。随分と機嫌が良さそうだった」
中年弟子「酒を飲むといつもあんな感じですよ」
友魔女「そうなのかい? 前のあいつは陰気そうな顔で飲むだけだったが」
中年弟子「そうなんですか?」
友魔女「そうそう。隅っこで黙々と飲んでね。あいつ、友達が私しかいないんだ」
中年弟子「それはそれは。そんな気はしてましたが……」
友魔女「随分と明るくなったように思う。他人に対する態度も以前より気安い」
中年弟子「あれは酒飲んで暴れてるだけのように思えますが……」
魔女「あーん? あんたんところの弟子、まだそんなレベルなの~?」プークスクス
友魔女「ククク……本当に、明るくなったよ」
中年弟子「ああ、もう……」
友魔女「君のおかげだろうな」
中年弟子「え?」
友魔女「聞かせてくれ。君から見てあいつはどういう存在なんだい?」
中年弟子「それは……まず、だらしないですね」
友魔女「そうか」
中年弟子「横着だし、夜更かしばかりするし、俺が用意した料理に文句ばかり言いますし」
友魔女「ククク……」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 22:42:57.67 ID:AI0fjqWC0
中年弟子「でも、何だかんだ言って優しいんですよ。俺が昔熱を出した時は、つきっきりで看病してくれて……」
友魔女「ほうほう」
中年弟子「素直じゃないんですよ。不器用と言いますか……好意を表現するのが凄く下手くそ」
友魔女「うむ」
中年弟子「……それで、実は寂しがり。酔っぱらい過ぎるとひっついて離さなくて」
友魔女「へえ? 意外な一面だ」クスクス
中年弟子「……だから、俺の事を拾ってくれたのかもしれないですね」
友魔女「……そう言えば、君を弟子にとることになった経緯は聞いたことなかったな」
中年弟子「ありきたりな話ですよ。俺が森で捨てられて、倒れて死にそうになってるところを師匠に拾われたんです」
友魔女「あいつがなあ」
中年弟子「最初は目があっても無視されて、俺も強いて言葉をかけませんでしたから、そのまま放っておかれて」
友魔女「……」
中年弟子「俺もその時はどん底にいて、もう死んでも良いやって思ってたんです。なんなら、空腹が嫌で舌を噛み切ろうと思ってたところで……」
友魔女「それは辛かったろうな」
中年弟子「まあ、でも。結局師匠がまた俺のところに来て、俺の事を見下ろすんです。その時の師匠の顔がもう凄くて……凄く、不機嫌そうだった」
友魔女「……」
中年弟子「『これだから人間は』ってぼやきながら、俺の腕を掴んで引き摺って、そうやって俺は拾われたんです」
友魔女「……ふーん」
中年弟子「なにかの実験材料にされるのかなあって思いながら引きずられてたんですけど、そんな事無かったです。ご飯を食べさせてくれて、体も洗ってくれて、ふかふかの寝具に寝かせてくれて、その後もずっと家に置いてくれて……」
友魔女「……」
中年弟子「そのくせ俺をいつも不機嫌そうに睨んでくるんですよ。俺も真意を掴めなくてしばらくはビクビクしてました。何で俺のことを拾ってくれたんだろうって」
友魔女「……」
友魔女「ほうほう」
中年弟子「素直じゃないんですよ。不器用と言いますか……好意を表現するのが凄く下手くそ」
友魔女「うむ」
中年弟子「……それで、実は寂しがり。酔っぱらい過ぎるとひっついて離さなくて」
友魔女「へえ? 意外な一面だ」クスクス
中年弟子「……だから、俺の事を拾ってくれたのかもしれないですね」
友魔女「……そう言えば、君を弟子にとることになった経緯は聞いたことなかったな」
中年弟子「ありきたりな話ですよ。俺が森で捨てられて、倒れて死にそうになってるところを師匠に拾われたんです」
友魔女「あいつがなあ」
中年弟子「最初は目があっても無視されて、俺も強いて言葉をかけませんでしたから、そのまま放っておかれて」
友魔女「……」
中年弟子「俺もその時はどん底にいて、もう死んでも良いやって思ってたんです。なんなら、空腹が嫌で舌を噛み切ろうと思ってたところで……」
友魔女「それは辛かったろうな」
中年弟子「まあ、でも。結局師匠がまた俺のところに来て、俺の事を見下ろすんです。その時の師匠の顔がもう凄くて……凄く、不機嫌そうだった」
友魔女「……」
中年弟子「『これだから人間は』ってぼやきながら、俺の腕を掴んで引き摺って、そうやって俺は拾われたんです」
友魔女「……ふーん」
中年弟子「なにかの実験材料にされるのかなあって思いながら引きずられてたんですけど、そんな事無かったです。ご飯を食べさせてくれて、体も洗ってくれて、ふかふかの寝具に寝かせてくれて、その後もずっと家に置いてくれて……」
友魔女「……」
中年弟子「そのくせ俺をいつも不機嫌そうに睨んでくるんですよ。俺も真意を掴めなくてしばらくはビクビクしてました。何で俺のことを拾ってくれたんだろうって」
友魔女「……」
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 22:47:33.23 ID:AI0fjqWC0
中年弟子「で、まあ。しばらく生活を一緒にしてから……その後は、なあなあで今みたいな形に落ち着いたんです」
友魔女「そうだったのか……」
中年弟子「だから、本当は優しいんですよ、あの人。普段言うことは真逆ですけどね」
友魔女「……そうかもしれないな」
中年弟子「師匠には本当に、感謝してもし尽くせません。どうにか恩を返せればと思って頑張ってはいるんですけど」
友魔女「あいつも楽しそうだし、十分返せてるんじゃないか?」
中年弟子「そう言ってくださるのは嬉しいです……でも、陳腐な物言いになるかもしれませんが、俺の命はあの人のためにありますから」
友魔女「そうか……」
魔女「らにいってんおよ! うちの子のが数億倍つおいっての! ちょっと待っれろ! 今つれれくるから!」ギャーギャー
友魔女「……出番のようだな」
中年弟子「……そうみたいですね」ハー
友魔女「……魔女のこと」
中年弟子「はい?」
友魔女「よろしくたのむよ」
中年弟子「……勿論」
友魔女「そうだったのか……」
中年弟子「だから、本当は優しいんですよ、あの人。普段言うことは真逆ですけどね」
友魔女「……そうかもしれないな」
中年弟子「師匠には本当に、感謝してもし尽くせません。どうにか恩を返せればと思って頑張ってはいるんですけど」
友魔女「あいつも楽しそうだし、十分返せてるんじゃないか?」
中年弟子「そう言ってくださるのは嬉しいです……でも、陳腐な物言いになるかもしれませんが、俺の命はあの人のためにありますから」
友魔女「そうか……」
魔女「らにいってんおよ! うちの子のが数億倍つおいっての! ちょっと待っれろ! 今つれれくるから!」ギャーギャー
友魔女「……出番のようだな」
中年弟子「……そうみたいですね」ハー
友魔女「……魔女のこと」
中年弟子「はい?」
友魔女「よろしくたのむよ」
中年弟子「……勿論」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 22:52:12.21 ID:AI0fjqWC0
魔女集会第261回目
魔女「友魔女」
友魔女「うん? ああ、魔女か。久しぶりだな」
魔女「……」
友魔女「どうした? ……お弟子さんはどうした?」
魔女「……ちょっと、調子が悪そうで。自宅で休んでるわ」
友魔女「……そうか」
魔女「……」
友魔女「……ついていなくていいのか?」
魔女「すぐ帰るわ。でも、友魔女に訊きたいことがあって」
友魔女「なんだい? 君のお弟子さんについては出来る限り力を貸すが」
魔女「あんた、死霊術に詳しかったわよね?」
友魔女「……」
魔女「死霊術そのものじゃなくてもいいんだけど、人間を不死にすることに関して、漠然でも何か知らない?」
友魔女「……」
魔女「友魔女」
友魔女「うん? ああ、魔女か。久しぶりだな」
魔女「……」
友魔女「どうした? ……お弟子さんはどうした?」
魔女「……ちょっと、調子が悪そうで。自宅で休んでるわ」
友魔女「……そうか」
魔女「……」
友魔女「……ついていなくていいのか?」
魔女「すぐ帰るわ。でも、友魔女に訊きたいことがあって」
友魔女「なんだい? 君のお弟子さんについては出来る限り力を貸すが」
魔女「あんた、死霊術に詳しかったわよね?」
友魔女「……」
魔女「死霊術そのものじゃなくてもいいんだけど、人間を不死にすることに関して、漠然でも何か知らない?」
友魔女「……」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 22:56:43.48 ID:AI0fjqWC0
魔女「私もいろいろ試してるんだけど、中々うまくいかなくて……」
友魔女「魔女」
魔女「なに?」
友魔女「……人間は、私たちと違う」
魔女「……」
友魔女「……ごく稀な素質を持つ人間を除いて、普通の人間の寿命は延ばせない。いつかは絶対に死ぬ」
魔女「……」
友魔女「……君のお弟子さんは優秀だった。でも」
魔女「だった? だったってなに? ねえ、どういうつもりで言ってるの? 何で過去形なの? ねえ」
友魔女「……魔女」
魔女「あんたが私の弟子の何を知ってるの? あの子はとても優秀な子なの。あの子にはまだ教えることがたくさんあるの。あの子はまだ生きていなくちゃいけないの」
友魔女「……」
魔女「あの子は私とずっと一緒にいるって言ってくれたの。あの子はね、私に嘘なんていったことないのよ。私の自慢の子なの」
友魔女「……」
魔女「何も知らないくせに軽はずみなことは言わないで。もういい。私がなんとかする。あんたに頼ろうとした私が馬鹿だった」
友魔女「魔女」
魔女「私があの子を助けないと……あの子はまだ生きてないといけないんだから……」
友魔女「……」
友魔女「魔女」
魔女「なに?」
友魔女「……人間は、私たちと違う」
魔女「……」
友魔女「……ごく稀な素質を持つ人間を除いて、普通の人間の寿命は延ばせない。いつかは絶対に死ぬ」
魔女「……」
友魔女「……君のお弟子さんは優秀だった。でも」
魔女「だった? だったってなに? ねえ、どういうつもりで言ってるの? 何で過去形なの? ねえ」
友魔女「……魔女」
魔女「あんたが私の弟子の何を知ってるの? あの子はとても優秀な子なの。あの子にはまだ教えることがたくさんあるの。あの子はまだ生きていなくちゃいけないの」
友魔女「……」
魔女「あの子は私とずっと一緒にいるって言ってくれたの。あの子はね、私に嘘なんていったことないのよ。私の自慢の子なの」
友魔女「……」
魔女「何も知らないくせに軽はずみなことは言わないで。もういい。私がなんとかする。あんたに頼ろうとした私が馬鹿だった」
友魔女「魔女」
魔女「私があの子を助けないと……あの子はまだ生きてないといけないんだから……」
友魔女「……」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 23:00:30.24 ID:AI0fjqWC0
魔女集会第305回目
ザワザワ ヒソヒソ
友魔女「……」
魔女「あら、友魔女」
友魔女「……」
魔女「久しぶりね」
友魔女「魔女」
魔女「ねえ相談したいことがあるんだけど」
友魔女「……そこにいるのは、なんだ」
魔女「私なりに頑張ったんだけど、独力だとどうしても不完全になってしまって……」
友魔女「そこに立ってる、そのグズグズに腐った屍は……」
魔女「魂の定着が不完全で、肉体を治してもすぐに腐ってしまって……ねえ、死霊術に詳しいんでしょ? 私に」
友魔女「魔女! ……ここじゃ、なんだから、外にでよう」
魔女「……しょうがないわね」
友魔女「何を考えているんだ!」
魔女「何って、だから」
友魔女「信じられない……なんてことを……」
魔女「私の話を」
友魔女「君は! 君は、自分で何をしているのか分かっているのか!?」
魔女「……」
友魔女「それはもう君の弟子じゃない! 生前の記憶も何もない、ただのおぞましい怪物でしかない!」
魔女「そんなことない」
友魔女「魂をぐちゃぐちゃに歪められて、死肉を求めるだけの怪物にされて! 君は彼を冒涜的に汚しているんだぞ!」
魔女「この子はこの子のままよ」
友魔女「そんな訳ないだろう! 彼としての欠片も残っている訳が無い! 屍人は理性もなにもないただの」
魔女「でもね、この子は私を襲わないのよ」
友魔女「……」
ザワザワ ヒソヒソ
友魔女「……」
魔女「あら、友魔女」
友魔女「……」
魔女「久しぶりね」
友魔女「魔女」
魔女「ねえ相談したいことがあるんだけど」
友魔女「……そこにいるのは、なんだ」
魔女「私なりに頑張ったんだけど、独力だとどうしても不完全になってしまって……」
友魔女「そこに立ってる、そのグズグズに腐った屍は……」
魔女「魂の定着が不完全で、肉体を治してもすぐに腐ってしまって……ねえ、死霊術に詳しいんでしょ? 私に」
友魔女「魔女! ……ここじゃ、なんだから、外にでよう」
魔女「……しょうがないわね」
友魔女「何を考えているんだ!」
魔女「何って、だから」
友魔女「信じられない……なんてことを……」
魔女「私の話を」
友魔女「君は! 君は、自分で何をしているのか分かっているのか!?」
魔女「……」
友魔女「それはもう君の弟子じゃない! 生前の記憶も何もない、ただのおぞましい怪物でしかない!」
魔女「そんなことない」
友魔女「魂をぐちゃぐちゃに歪められて、死肉を求めるだけの怪物にされて! 君は彼を冒涜的に汚しているんだぞ!」
魔女「この子はこの子のままよ」
友魔女「そんな訳ないだろう! 彼としての欠片も残っている訳が無い! 屍人は理性もなにもないただの」
魔女「でもね、この子は私を襲わないのよ」
友魔女「……」
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 23:04:33.79 ID:AI0fjqWC0
魔女「普通の屍人は、生前の記憶も理性もないけど、この子は違うのよ。私の事を覚えているの。この子としての要素がまだ残っているの」
友魔女「……まさか」
魔女「だって、ほら。話しかけると、私をじっと見つめて、パクパクと口を少しだけ動かすの」
友魔女「……」
魔女「ね?」
友魔女「……そんな姿になっても、か……」
魔女「私に何か言いたいんでしょうね? だから私は、この子の言うことを早く分かってあげないといけないの」
友魔女「……哀れだ」
魔女「は?」
友魔女「……これ以上は見てられない。今、楽にして上げるよ」スッ
魔女「……何をするつもり?」
友魔女「魔女。彼は今、想像を絶する苦しみの中にいるんだ。身を引きちぎるような痛みに耐えて、それでも君に尽くそうとしている」
魔女「何をするつもりなのか訊いているの!!!!」
友魔女「これ以上はもう駄目だ。彼を想うなら」
魔女「うるさい!!!!! 私に口を出す、な……」
友魔女「……」
魔女「……どうして私の前に出てくるの? 私を守ってくれようとしているの?」
友魔女「……」
魔女「ありがとうね。でも、駄目よ。私が今あなたを守ろうとしているんだから」
友魔女「……」
魔女「ああ、駄目よ。こら。後ろに下がりなさい……もう、しょうがないわね。ほら、付いてきて……」
友魔女「……」
友魔女「……どこに……行くんだ……」
魔女「……さよなら」
友魔女「……」
友魔女「……まさか」
魔女「だって、ほら。話しかけると、私をじっと見つめて、パクパクと口を少しだけ動かすの」
友魔女「……」
魔女「ね?」
友魔女「……そんな姿になっても、か……」
魔女「私に何か言いたいんでしょうね? だから私は、この子の言うことを早く分かってあげないといけないの」
友魔女「……哀れだ」
魔女「は?」
友魔女「……これ以上は見てられない。今、楽にして上げるよ」スッ
魔女「……何をするつもり?」
友魔女「魔女。彼は今、想像を絶する苦しみの中にいるんだ。身を引きちぎるような痛みに耐えて、それでも君に尽くそうとしている」
魔女「何をするつもりなのか訊いているの!!!!」
友魔女「これ以上はもう駄目だ。彼を想うなら」
魔女「うるさい!!!!! 私に口を出す、な……」
友魔女「……」
魔女「……どうして私の前に出てくるの? 私を守ってくれようとしているの?」
友魔女「……」
魔女「ありがとうね。でも、駄目よ。私が今あなたを守ろうとしているんだから」
友魔女「……」
魔女「ああ、駄目よ。こら。後ろに下がりなさい……もう、しょうがないわね。ほら、付いてきて……」
友魔女「……」
友魔女「……どこに……行くんだ……」
魔女「……さよなら」
友魔女「……」
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 23:09:00.17 ID:AI0fjqWC0
魔女集会第836回目
友魔女「……魔女」
魔女「……」
友魔女「……久しぶりだな」
魔女「……」
友魔女「……」
魔女「……あの子ね、死んじゃったの」
友魔女「……」
魔女「ある朝起きたら、いなくて」
友魔女「……」
魔女「探したら、すぐに見つかったの。崖から落っこちて、ばらばらになって死んでたの」
友魔女「……」
魔女「友魔女、教えて欲しい」
友魔女「……」
魔女「どうしてあの子は自分で死んでしまったの?」
友魔女「……」
魔女「どうして……自分で……」
友魔女「……限界だったんだろう」
魔女「……あの子は自分で死を選ぶほどに苦しかったの? 辛かったの? 私のせいで、あの子は苦しい思いをずっとしていたの?」
友魔女「……せめて、誇ってあげなさい」
魔女「……」
友魔女「彼は最期まで君を想って生きたんだろう」
魔女「……」
友魔女「……魔女」
魔女「……ずっと一緒にいるっていったのに」
友魔女「……」
魔女「ごめんね……ごめんね……」
友魔女「……」
友魔女「……魔女」
魔女「……」
友魔女「……久しぶりだな」
魔女「……」
友魔女「……」
魔女「……あの子ね、死んじゃったの」
友魔女「……」
魔女「ある朝起きたら、いなくて」
友魔女「……」
魔女「探したら、すぐに見つかったの。崖から落っこちて、ばらばらになって死んでたの」
友魔女「……」
魔女「友魔女、教えて欲しい」
友魔女「……」
魔女「どうしてあの子は自分で死んでしまったの?」
友魔女「……」
魔女「どうして……自分で……」
友魔女「……限界だったんだろう」
魔女「……あの子は自分で死を選ぶほどに苦しかったの? 辛かったの? 私のせいで、あの子は苦しい思いをずっとしていたの?」
友魔女「……せめて、誇ってあげなさい」
魔女「……」
友魔女「彼は最期まで君を想って生きたんだろう」
魔女「……」
友魔女「……魔女」
魔女「……ずっと一緒にいるっていったのに」
友魔女「……」
魔女「ごめんね……ごめんね……」
友魔女「……」
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 23:13:10.60 ID:AI0fjqWC0
友魔女「魔女」
魔女「あら、友魔女。久しぶりね」
友魔女「元気か?」
魔女「さあね」
友魔女「ここが君の住処か」
魔女「よくここが分かったわね」
友魔女「頑張って探したからな」
魔女「ふーん」
友魔女「彼の墓はここら辺にあるのかい?」
魔女「……裏手にあるわ。どうして?」
友魔女「なに、知らぬ仲でもなし。花でも供えようと思ったんだ」
魔女「……好きにすれば」
友魔女「……」
魔女「……」
友魔女「集会には来ないのか?」
魔女「……」
友魔女「ずっと待ってたんだが、来なかったから、ついここまで来てしまったよ」
魔女「なんで?」
友魔女「なんでときたか……」
魔女「……」
友魔女「友達だから……」
魔女「……」
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 23:17:24.37 ID:AI0fjqWC0
友魔女「それに、生前の彼が言ってたんだ」
魔女「なにを?」
友魔女「君がとても寂しがりで、酒を飲んでは彼に抱きついて離さなかったって」
魔女「……」
友魔女「君とは長い付き合いのはずだったが、少し驚いてしまったのを覚えているよ」
魔女「……」
友魔女「まあ、そんなものだった。長い付き合いだと言っても、君についてはその程度の理解だったのかもしれない」
魔女「……」
友魔女「……それじゃあ。集会で待ってるよ」ザッザッザ
魔女「……」
魔女「……余計なことを言いふらして。私の尊厳を何だと思っているの?」
魔女「……」
魔女「……」
魔女「ごめんね」
魔女「……今まで、ありがとうね」
魔女「……」
魔女「……ばいばい」
魔女「なにを?」
友魔女「君がとても寂しがりで、酒を飲んでは彼に抱きついて離さなかったって」
魔女「……」
友魔女「君とは長い付き合いのはずだったが、少し驚いてしまったのを覚えているよ」
魔女「……」
友魔女「まあ、そんなものだった。長い付き合いだと言っても、君についてはその程度の理解だったのかもしれない」
魔女「……」
友魔女「……それじゃあ。集会で待ってるよ」ザッザッザ
魔女「……」
魔女「……余計なことを言いふらして。私の尊厳を何だと思っているの?」
魔女「……」
魔女「……」
魔女「ごめんね」
魔女「……今まで、ありがとうね」
魔女「……」
魔女「……ばいばい」
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 23:19:31.90 ID:AI0fjqWC0
終わりです
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 23:28:29.80 ID:c+fOcD9I0
乙
せつない
せつない
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/18(日) 23:41:07.52 ID:i4OQ40ZZo
おつ
引用元: 魔女「あ、友魔女」友魔女「おお魔女か」ガヤガヤ
勇者「作者ぶっ潰す」
2018-02-19
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:12:44.95 ID:suExRNDO0
魔王「お前は勇者かー」
勇者「そうだぞー」
僧侶「俺もいるぞー」
魔王「よくぞここまで――」
勇者「おら」ズバシュ
魔王「ぐわーやられたー」
勇者「俺強いわー、魔王一瞬で倒したわー」
魔王「わ、我は水を汚した時、また現れ――」
勇者「うるせぇしね」ズバシュ
魔王「ギャー」
勇者「そうだぞー」
僧侶「俺もいるぞー」
魔王「よくぞここまで――」
勇者「おら」ズバシュ
魔王「ぐわーやられたー」
勇者「俺強いわー、魔王一瞬で倒したわー」
魔王「わ、我は水を汚した時、また現れ――」
勇者「うるせぇしね」ズバシュ
魔王「ギャー」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:18:42.37 ID:suExRNDO0
小説世界
僧侶「...大丈夫か?」
勇者「ああ...いや、大丈夫じゃないかな、へへ」
僧侶「...すまなかった」
勇者「いや、いいんだ...こんなクソ脚本を演じさせられたのはお前のせいじゃない、奴のせいだ」
勇者「...なぁ僧侶、俺は皆をこけにしたようなこの脚本が許せねぇ、だからよぉ」
僧侶「なんだ?」
勇者「作者潰そう」
僧侶「...え?」
僧侶「...大丈夫か?」
勇者「ああ...いや、大丈夫じゃないかな、へへ」
僧侶「...すまなかった」
勇者「いや、いいんだ...こんなクソ脚本を演じさせられたのはお前のせいじゃない、奴のせいだ」
勇者「...なぁ僧侶、俺は皆をこけにしたようなこの脚本が許せねぇ、だからよぉ」
僧侶「なんだ?」
勇者「作者潰そう」
僧侶「...え?」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:19:24.22 ID:suExRNDO0
僧侶「ど、どうやってやるんだそんなこと」
勇者「決まってんだろ...」
勇者「やつを異世界に召喚すんだよ」
僧侶「で、出来るのか!?」
勇者「奴が作った設定だぜ? 何が何でもやつを呼び出して、ボッコボコにしてやるよ」
勇者「決まってんだろ...」
勇者「やつを異世界に召喚すんだよ」
僧侶「で、出来るのか!?」
勇者「奴が作った設定だぜ? 何が何でもやつを呼び出して、ボッコボコにしてやるよ」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:20:21.23 ID:suExRNDO0
小説家「...え、どこだここ」
勇者「よう」
小説家「誰だ!?」
勇者「はっ、人にイラスト書いてもらっといて俺がわかんねぇーとはな」
小説家「ま、まさか...俺が書いた小説の勇者だってのか?」
勇者「ああそうだよ、俺はあんたが作った、勇者だよ」
小説家「な...なんで勇者が!?」
勇者「あ? わかんねぇのか、お前を異世界に召喚してやったのさ」
勇者「よう」
小説家「誰だ!?」
勇者「はっ、人にイラスト書いてもらっといて俺がわかんねぇーとはな」
小説家「ま、まさか...俺が書いた小説の勇者だってのか?」
勇者「ああそうだよ、俺はあんたが作った、勇者だよ」
小説家「な...なんで勇者が!?」
勇者「あ? わかんねぇのか、お前を異世界に召喚してやったのさ」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:21:31.11 ID:suExRNDO0
小説家「え、そ、そんなことが...」
勇者「そんなこともなにも、あんたが作った設定じゃねーか」
小説家「い、いやでも」
勇者「まぁそんなことはどうでもいい、なんで俺達があんたを呼び出したか分かるか」
小説家「...」
勇者「ふん、わかんねーよなぁ、だから今、俺達が教えてやるよ」シュッ
小説家「うわっ!?」ズコッ
勇者「どうだ、重いだろその剣? 俺はこんなデカブツ毎日振り続けてたんだぜ? ろくに修行も詰めないままな」
勇者「ま、今更こんなこと言ってもしゃーねーか、とりあえずその剣持て」
小説家「え、え?」
勇者「あんたと俺でサシで勝負だ、この剣でな」カチャ
勇者「そんなこともなにも、あんたが作った設定じゃねーか」
小説家「い、いやでも」
勇者「まぁそんなことはどうでもいい、なんで俺達があんたを呼び出したか分かるか」
小説家「...」
勇者「ふん、わかんねーよなぁ、だから今、俺達が教えてやるよ」シュッ
小説家「うわっ!?」ズコッ
勇者「どうだ、重いだろその剣? 俺はこんなデカブツ毎日振り続けてたんだぜ? ろくに修行も詰めないままな」
勇者「ま、今更こんなこと言ってもしゃーねーか、とりあえずその剣持て」
小説家「え、え?」
勇者「あんたと俺でサシで勝負だ、この剣でな」カチャ
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:22:41.10 ID:suExRNDO0
小説家「な、いや、俺は剣なんて扱ったこと...」
勇者「ったりめーだろ、俺だってなかったよ、なんてったってあんたが作り出した、異世界から召喚された設定だったからな」
小説家「...」
勇者「前の俺も今のアンタも、同じ立場だったわけだ。だろ?」
小説家「そ、そうだけど...」
勇者「どうした、剣を扱うなんて簡単なんだろ? へへっ」ニヤッ
小説家「い、いやだ...嫌だ! だ、だってそれは殺し合いってことだろ!?」
勇者「あったりめーだろ」
勇者「まぁ今の状態で俺と戦えとは言わない、アンタにはちゃんと剣を扱えるまで基礎を教えてやんなきゃな」
勇者「ったりめーだろ、俺だってなかったよ、なんてったってあんたが作り出した、異世界から召喚された設定だったからな」
小説家「...」
勇者「前の俺も今のアンタも、同じ立場だったわけだ。だろ?」
小説家「そ、そうだけど...」
勇者「どうした、剣を扱うなんて簡単なんだろ? へへっ」ニヤッ
小説家「い、いやだ...嫌だ! だ、だってそれは殺し合いってことだろ!?」
勇者「あったりめーだろ」
勇者「まぁ今の状態で俺と戦えとは言わない、アンタにはちゃんと剣を扱えるまで基礎を教えてやんなきゃな」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:23:42.09 ID:suExRNDO0
小説家「...」
勇者「なんだよ俺じゃあ頼りねぇのか? 俺はあんたの見てない...いや、めんどくさくて飛ばしたシーンの中で、修行して経験を積みまくって、スキル磨いてたんだぜ?」
小説家「な...そんな、まるで俺が書いてないところで――」
勇者「『生きてる』んだよ、俺達は」
小説家「...!」
勇者「あんたが文章を書き起こした時から、この世界が作り出されたんだ」
勇者「俺達はあんたが書いてない間でも生活を送って、生きてるんだよ。この意味が分かるか?」
小説家「...」
勇者「...とにかく、今からあんたには、剣のスキルを俺と同等になるまで教えてやる、だから今からあんたには、モンスターたちと戦ってもらう」
勇者「だが戦ってたら自然と傷もできる、だから僧侶のコイツが、俺と一緒にあんたの修行を見届ける」
僧侶「どうも、作者さん」
小説家「そ、僧侶まで...」
勇者「傷ができたらコイツが治す、俺はあんたにスキルを教える。そうしてあんたに強くなってもらう」
勇者「なんだよ俺じゃあ頼りねぇのか? 俺はあんたの見てない...いや、めんどくさくて飛ばしたシーンの中で、修行して経験を積みまくって、スキル磨いてたんだぜ?」
小説家「な...そんな、まるで俺が書いてないところで――」
勇者「『生きてる』んだよ、俺達は」
小説家「...!」
勇者「あんたが文章を書き起こした時から、この世界が作り出されたんだ」
勇者「俺達はあんたが書いてない間でも生活を送って、生きてるんだよ。この意味が分かるか?」
小説家「...」
勇者「...とにかく、今からあんたには、剣のスキルを俺と同等になるまで教えてやる、だから今からあんたには、モンスターたちと戦ってもらう」
勇者「だが戦ってたら自然と傷もできる、だから僧侶のコイツが、俺と一緒にあんたの修行を見届ける」
僧侶「どうも、作者さん」
小説家「そ、僧侶まで...」
勇者「傷ができたらコイツが治す、俺はあんたにスキルを教える。そうしてあんたに強くなってもらう」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:24:32.67 ID:suExRNDO0
小説家「で、でも俺には無理だ」
勇者「無理じゃねーよ、俺ができたんだからよ、それに...」
勇者「俺はあんたの分身だろうが」
小説家「...」
勇者「途中で泣き言吐いたり逃げ出すことは許さねぇ、あんたが強くなって俺と戦うまでは、ここから絶対に出さねぇよ」
勇者「じゃ、まずはこいつからだ」
スライム「スライム~」
小説家「ス、スライムか、良かった...」
勇者「...」
勇者「ほら、戦えよ、早く」
小説家「あ、ああ、分かった」
小説家「おらーーー!!(お、思ったより剣が重い...!)」ブンッ
スライム「スライム~」
ズバシュ
勇者「無理じゃねーよ、俺ができたんだからよ、それに...」
勇者「俺はあんたの分身だろうが」
小説家「...」
勇者「途中で泣き言吐いたり逃げ出すことは許さねぇ、あんたが強くなって俺と戦うまでは、ここから絶対に出さねぇよ」
勇者「じゃ、まずはこいつからだ」
スライム「スライム~」
小説家「ス、スライムか、良かった...」
勇者「...」
勇者「ほら、戦えよ、早く」
小説家「あ、ああ、分かった」
小説家「おらーーー!!(お、思ったより剣が重い...!)」ブンッ
スライム「スライム~」
ズバシュ
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:25:20.68 ID:suExRNDO0
スライム「スライムーー!!!」
小説家「や、やった、当たっ――」
スライム「ス、スライムゥ...」ヨワヨワ...
小説家「...!」
勇者「なんだよ小説家さん? 弱ってるぞ今がチャンスだ」
小説家「で、でも」
勇者「殺せよ」
小説家「いや――」
勇者「殺せ!!」
小説家「くっ...」
スライム「スライムゥ...」ヨワヨワ...
小説家「くっ、くっそおおおおおおおお!!!!!」タッタッタッ
ズバシュ!!!
小説家「や、やった、当たっ――」
スライム「ス、スライムゥ...」ヨワヨワ...
小説家「...!」
勇者「なんだよ小説家さん? 弱ってるぞ今がチャンスだ」
小説家「で、でも」
勇者「殺せよ」
小説家「いや――」
勇者「殺せ!!」
小説家「くっ...」
スライム「スライムゥ...」ヨワヨワ...
小説家「くっ、くっそおおおおおおおお!!!!!」タッタッタッ
ズバシュ!!!
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:27:43.12 ID:suExRNDO0
スライム「スライムゥ...!」
シュウウウン...
小説家「はぁ...はぁ...はぁ...」
勇者「何息切れ起こしてんだ? まだ最初だぜ? スライムなんてザコ、余裕だろ」
小説家「!?」
~~
小説家「」カキカキ
『勇者「なんだスライムじゃん、余裕だぜ!」』
『ズバシュ』
『スライム「スライムー!」』
『シュウウウン...』
『勇者「へっへっー、弱い弱い!」』
~~
小説家「は...は...!!」
勇者「おいどうした、もう音が上がったか?」
小説家「――!」
小説家「い、いや、なんでもない」
シュウウウン...
小説家「はぁ...はぁ...はぁ...」
勇者「何息切れ起こしてんだ? まだ最初だぜ? スライムなんてザコ、余裕だろ」
小説家「!?」
~~
小説家「」カキカキ
『勇者「なんだスライムじゃん、余裕だぜ!」』
『ズバシュ』
『スライム「スライムー!」』
『シュウウウン...』
『勇者「へっへっー、弱い弱い!」』
~~
小説家「は...は...!!」
勇者「おいどうした、もう音が上がったか?」
小説家「――!」
小説家「い、いや、なんでもない」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:28:19.26 ID:suExRNDO0
勇者「良かった、これぐらいで音を上げられちゃあ後に続かないからなぁ」
勇者「あ、この修行シーンは短くナレーションで済ませといてやるよ」
小説家「え、え? 何の話――」
――そして小説家は、その後も何度もモンスターと戦わされた。
勇者「あ、この修行シーンは短くナレーションで済ませといてやるよ」
小説家「え、え? 何の話――」
――そして小説家は、その後も何度もモンスターと戦わされた。
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:29:12.50 ID:suExRNDO0
小説家「はぁ...はぁ...」
僧侶「ホイミ」
シュウウウン...
小説家「あ、ありがとう僧侶さん」
勇者「やっとここまで来たようだな」
小説家「...ああ」
勇者「ずっと待ってたよ、あんたと戦える日をな」
小説家「...」
勇者「まず最初にあんたを褒めてやる、やり始めたばかりの頃はどうなるかと思ったが、あんた意外とやれば出来るじゃねぇか」
小説家「...ありがとう」
勇者「だけどそれは俺も同じだ。俺もあんたが描く理想の主人公になろうと、必死に努力をした、あんたが描いてないところでな」
小説家「...」
勇者「だけどそれも、あんたの中で物語が完結した瞬間に終わった、呪縛から解放された気分だったよ」
勇者「そしていま、その呪縛を絶ってやるのさ、俺の手で、あんたを殺してな」
小説家「...」
僧侶「ホイミ」
シュウウウン...
小説家「あ、ありがとう僧侶さん」
勇者「やっとここまで来たようだな」
小説家「...ああ」
勇者「ずっと待ってたよ、あんたと戦える日をな」
小説家「...」
勇者「まず最初にあんたを褒めてやる、やり始めたばかりの頃はどうなるかと思ったが、あんた意外とやれば出来るじゃねぇか」
小説家「...ありがとう」
勇者「だけどそれは俺も同じだ。俺もあんたが描く理想の主人公になろうと、必死に努力をした、あんたが描いてないところでな」
小説家「...」
勇者「だけどそれも、あんたの中で物語が完結した瞬間に終わった、呪縛から解放された気分だったよ」
勇者「そしていま、その呪縛を絶ってやるのさ、俺の手で、あんたを殺してな」
小説家「...」
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:31:09.55 ID:suExRNDO0
勇者「へへ、面構えが変わったじゃねーか、前のあんたは、確実にビビってたのに」
勇者「今じゃ殺りあえる目してやがる」
小説家「...これだけモンスターと戦わされれば、嫌だって慣れるよ。この剣だって、今じゃ自分の体の一部みたいだ」
勇者「ほう、なかなか生意気なこと言えるようになったなぁ」
小説家「俺だって元の世界に戻るために必死だったんだ」
勇者「そうかよ、俺は異世界に逃避したままだってのに」
小説家「...」
勇者「まぁこれ以上駄弁ってても仕方ねぇ...これで条件は整ったんだ。僧侶、出番少なくて悪かったな、帰れ」
僧侶「ひどいなぁ...」スタスタ...
勇者「てめぇにはさっきも言ったが、これはゲームじゃねぇ、本気の殺り合いだ。だから半端な気持ちでやってもらっちゃ困る」
勇者「...てめぇは殺り合える覚悟ができたか?」
小説家「...」
小説家「ああ」
勇者「今じゃ殺りあえる目してやがる」
小説家「...これだけモンスターと戦わされれば、嫌だって慣れるよ。この剣だって、今じゃ自分の体の一部みたいだ」
勇者「ほう、なかなか生意気なこと言えるようになったなぁ」
小説家「俺だって元の世界に戻るために必死だったんだ」
勇者「そうかよ、俺は異世界に逃避したままだってのに」
小説家「...」
勇者「まぁこれ以上駄弁ってても仕方ねぇ...これで条件は整ったんだ。僧侶、出番少なくて悪かったな、帰れ」
僧侶「ひどいなぁ...」スタスタ...
勇者「てめぇにはさっきも言ったが、これはゲームじゃねぇ、本気の殺り合いだ。だから半端な気持ちでやってもらっちゃ困る」
勇者「...てめぇは殺り合える覚悟ができたか?」
小説家「...」
小説家「ああ」
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:32:08.35 ID:suExRNDO0
勇者「...ふっ、よし。じゃあ構えな」
小説家「」カチャ
勇者「」カチャ
小説家「...」
勇者「...」
小説家「うおおおおおおおおおお!!!!」タッタッタッ
勇者「はああああああああああ!!!!」タッタッタッ
キーン!!!
小説家「ぐっ...」ズサッ
勇者「へ、パワーじゃまだ俺の方が上みたいだなぁ!!!」ブンッ
小説家「うわっ!!」シュッ
小説家「」カチャ
勇者「」カチャ
小説家「...」
勇者「...」
小説家「うおおおおおおおおおお!!!!」タッタッタッ
勇者「はああああああああああ!!!!」タッタッタッ
キーン!!!
小説家「ぐっ...」ズサッ
勇者「へ、パワーじゃまだ俺の方が上みたいだなぁ!!!」ブンッ
小説家「うわっ!!」シュッ
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:33:19.20 ID:suExRNDO0
キーーーーン!!!
勇者「ちっ」
小説家「!!」クルッ
勇者(な、あの体制から移動した!?)
小説家「だぁっ!!」ブンッ
勇者「くそっ」シュ
キーーーン!!!
勇者「あ、あっぶねぇ...へへ、なかなかやるじゃねぇか」
小説家「あんたに教えてもらったおかげだ!!」ブンッ
勇者「それにしては大味な振り方だなぁ!!」ブンッ
勇者「ちっ」
小説家「!!」クルッ
勇者(な、あの体制から移動した!?)
小説家「だぁっ!!」ブンッ
勇者「くそっ」シュ
キーーーン!!!
勇者「あ、あっぶねぇ...へへ、なかなかやるじゃねぇか」
小説家「あんたに教えてもらったおかげだ!!」ブンッ
勇者「それにしては大味な振り方だなぁ!!」ブンッ
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:34:19.23 ID:suExRNDO0
キーーーーーン!!!
小説家「くっ...う...」カチャカチャ
勇者「ふっ...」カチャカチャ
キィィィィィ...
勇者「...なぁ作者さんよ、ひとつ聞いてもいいか?」
小説家「な、なんだよ...!!」
勇者「...なんで魔法使いを殺した」
小説家「――!」
勇者「なんで俺の師匠を殺した、なんで俺の相棒を殺した、なんで...」
勇者「俺の愛した人達を殺した...!!!」カチャカチャ
小説家「ぐっ...」カチャカチャ
勇者「なぜだぁぁぁぁぁ!!!!!」ブンッ
小説家「くっ...う...」カチャカチャ
勇者「ふっ...」カチャカチャ
キィィィィィ...
勇者「...なぁ作者さんよ、ひとつ聞いてもいいか?」
小説家「な、なんだよ...!!」
勇者「...なんで魔法使いを殺した」
小説家「――!」
勇者「なんで俺の師匠を殺した、なんで俺の相棒を殺した、なんで...」
勇者「俺の愛した人達を殺した...!!!」カチャカチャ
小説家「ぐっ...」カチャカチャ
勇者「なぜだぁぁぁぁぁ!!!!!」ブンッ
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:37:08.39 ID:suExRNDO0
スパッ!!
小説家「ぐぅっ!!(腕に刃がかすった...!!)」ズサァァァ...
勇者「はぁ...はぁ...」
勇者「なぁ、どうしてだよ、教えてくれ」
小説家「...」
勇者「俺はあんたの脚本のおかげで、魔法使いと婚約までしてたんだ。俺自身も彼女を愛した」
勇者「魔法使いが襲われた時、僧侶は敵の魔法にやられて回復魔法が使えなくなってた、それは分かるよ」
勇者「だけどよ...その時俺は何してたと思う?」
小説家「...」
勇者「...あんたが書いたガバガバの脚本のせいで敵に操られて、俺は愛する人をこの手で、この剣で...」
勇者「自ら殺したんだ」
小説家「...」
勇者「必要以上に何度も何度も切りつけて、あんたが望むグロテスクな展開に合わせて、何度も、何度も、何度も!!」ブンッブンッ
キーン!キーン!
小説家「ぐぅっ...!」ザッザッ
小説家「ぐぅっ!!(腕に刃がかすった...!!)」ズサァァァ...
勇者「はぁ...はぁ...」
勇者「なぁ、どうしてだよ、教えてくれ」
小説家「...」
勇者「俺はあんたの脚本のおかげで、魔法使いと婚約までしてたんだ。俺自身も彼女を愛した」
勇者「魔法使いが襲われた時、僧侶は敵の魔法にやられて回復魔法が使えなくなってた、それは分かるよ」
勇者「だけどよ...その時俺は何してたと思う?」
小説家「...」
勇者「...あんたが書いたガバガバの脚本のせいで敵に操られて、俺は愛する人をこの手で、この剣で...」
勇者「自ら殺したんだ」
小説家「...」
勇者「必要以上に何度も何度も切りつけて、あんたが望むグロテスクな展開に合わせて、何度も、何度も、何度も!!」ブンッブンッ
キーン!キーン!
小説家「ぐぅっ...!」ザッザッ
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:39:37.18 ID:suExRNDO0
ギィィィィ...
小説家「...す、すまなかった」カチャカチャ
勇者「...謝んじゃねぇよ、俺はそんなもん求めてんじゃねぇ、なんでそんな脚本書いたか聞いてんだよ、なぁ、教えてくれよ!」ブンッ
小説家「くっ...」サッ
小説家「...最初は死ぬ予定じゃなかったんだ。だけど編集に「このままの脚本じゃ読者は惹き付けられない、売れない。だから誰か大切な人を殺せ」、そう言われたんだ」
小説家「俺は最初はその意見に反対した。自分の作ったキャラクターだから、失いたくないし、殺したくなかった」
小説家「...だけどお金がなかったのも事実だ。回が進む事に売上も減っていって、ネットでの評価も「展開が薄い、つまらない」と書かれるようになった」
小説家「だから...俺は殺したんだ、彼女(ヒロイン)を」
小説家「...す、すまなかった」カチャカチャ
勇者「...謝んじゃねぇよ、俺はそんなもん求めてんじゃねぇ、なんでそんな脚本書いたか聞いてんだよ、なぁ、教えてくれよ!」ブンッ
小説家「くっ...」サッ
小説家「...最初は死ぬ予定じゃなかったんだ。だけど編集に「このままの脚本じゃ読者は惹き付けられない、売れない。だから誰か大切な人を殺せ」、そう言われたんだ」
小説家「俺は最初はその意見に反対した。自分の作ったキャラクターだから、失いたくないし、殺したくなかった」
小説家「...だけどお金がなかったのも事実だ。回が進む事に売上も減っていって、ネットでの評価も「展開が薄い、つまらない」と書かれるようになった」
小説家「だから...俺は殺したんだ、彼女(ヒロイン)を」
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:41:28.60 ID:suExRNDO0
勇者「だからってよ...俺がバカやって殺しちまうようなクソみたいな脚本、認められるかよ!!!」
小説家「俺だって嫌だったよ! だけどお前の師匠を殺した途端、「感動した」、「いい話だった」、そういったコメントが増えた。あの時の俺は、それで嬉しかったんだ」
勇者「...へへ、クソみてーな話だ」
小説家「編集からの賛辞の言葉、そしてネットでのコメントの欲に負けて...」
勇者「俺自身にヒロインを殺させたってわけだ」
小説家「...そうだ」
勇者「クソ...そんなバカみたいな理由で皆は...」
小説家「俺だってあんたたちが生きてるって知ってたら、こんな脚本にはしなかった!! だけど読者や編集者たちはそうじゃない、ほとんどの人たちが、自身の理想の型にはめたストーリーを作者に求めてくるんだ」
小説家「...こんなことを言ってもただの言い訳にしかならないのはわかってる、だけど俺はあんた達を殺したくなかった。それだけは言わせてくれ」
勇者「...知るかよそんなこと」
勇者「もう失った仲間は、戻ってこねーんだよ」
小説家「俺だって嫌だったよ! だけどお前の師匠を殺した途端、「感動した」、「いい話だった」、そういったコメントが増えた。あの時の俺は、それで嬉しかったんだ」
勇者「...へへ、クソみてーな話だ」
小説家「編集からの賛辞の言葉、そしてネットでのコメントの欲に負けて...」
勇者「俺自身にヒロインを殺させたってわけだ」
小説家「...そうだ」
勇者「クソ...そんなバカみたいな理由で皆は...」
小説家「俺だってあんたたちが生きてるって知ってたら、こんな脚本にはしなかった!! だけど読者や編集者たちはそうじゃない、ほとんどの人たちが、自身の理想の型にはめたストーリーを作者に求めてくるんだ」
小説家「...こんなことを言ってもただの言い訳にしかならないのはわかってる、だけど俺はあんた達を殺したくなかった。それだけは言わせてくれ」
勇者「...知るかよそんなこと」
勇者「もう失った仲間は、戻ってこねーんだよ」
23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:42:26.91 ID:suExRNDO0
小説家「...そう、だな」
勇者「...」
小説家「なぁ、勇者さん」
勇者「...どうした」
小説家「俺を殺してくれ」
勇者「...なに?」
小説家「お前の気の済むようにしてくれていい。だから殺してくれ」
勇者「...」
勇者「...っざけんじゃねぇよ」
小説家「え...?」
勇者「俺は言ったはずだ、俺はあんたとサシで勝負したいと」
勇者「てめぇがその勝負をそんな簡単な言葉で放棄するなんて許さねぇ。無抵抗の人間なんて殺しても、何も面白かねぇーんだよこっちは」
勇者「だからあんたは俺と最後勝負しろ、どちらかが、死ぬまでな」
小説家「...」
小説家「わかった」カチャ
勇者「...」
小説家「なぁ、勇者さん」
勇者「...どうした」
小説家「俺を殺してくれ」
勇者「...なに?」
小説家「お前の気の済むようにしてくれていい。だから殺してくれ」
勇者「...」
勇者「...っざけんじゃねぇよ」
小説家「え...?」
勇者「俺は言ったはずだ、俺はあんたとサシで勝負したいと」
勇者「てめぇがその勝負をそんな簡単な言葉で放棄するなんて許さねぇ。無抵抗の人間なんて殺しても、何も面白かねぇーんだよこっちは」
勇者「だからあんたは俺と最後勝負しろ、どちらかが、死ぬまでな」
小説家「...」
小説家「わかった」カチャ
24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:43:54.39 ID:suExRNDO0
勇者「へへ、そうこなくっちゃな」カチャ
勇者「行くぜ、小説家さんよぉ!!」タッタッタッ
小説家「ああ!!」タッタッタッ
25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:44:48.64 ID:suExRNDO0
*
小説家「はぁ...はぁ...!」
勇者「はぁ...はぁ...!」
小説家(もう体が傷だらけで、まともに立てやしない...!)
勇者「はぁ...へ、へへ、どうした、まともに立てねーのかよ」
小説家「はぁ...はぁ...そ、それはあんたもだろ」
勇者「正直お前がここまでやれるようになるとは思ってなかったよ...」
小説家「...あんたのおかげだよ、勇者さん」
小説家(く...もう次体動かしたら、本気で倒れてしまいそうだ。多分あいつも...)
勇者「...」カチャ
小説家(きっとこの一撃で、全てが決まるんだ)
小説家「...」カチャ
勇者「...」
小説家「...」
小説家「おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」タッタッタッ
勇者「おおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」タッタッタッ
ズバァァァァ!!!!!
勇者「...」
小説家「...」
勇者「...うっ」バタン
小説家「ゆ、勇者...ぐっ」バタン
小説家「はぁ...はぁ...!」
勇者「はぁ...はぁ...!」
小説家(もう体が傷だらけで、まともに立てやしない...!)
勇者「はぁ...へ、へへ、どうした、まともに立てねーのかよ」
小説家「はぁ...はぁ...そ、それはあんたもだろ」
勇者「正直お前がここまでやれるようになるとは思ってなかったよ...」
小説家「...あんたのおかげだよ、勇者さん」
小説家(く...もう次体動かしたら、本気で倒れてしまいそうだ。多分あいつも...)
勇者「...」カチャ
小説家(きっとこの一撃で、全てが決まるんだ)
小説家「...」カチャ
勇者「...」
小説家「...」
小説家「おおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」タッタッタッ
勇者「おおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」タッタッタッ
ズバァァァァ!!!!!
勇者「...」
小説家「...」
勇者「...うっ」バタン
小説家「ゆ、勇者...ぐっ」バタン
26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:46:08.22 ID:suExRNDO0
勇者「はぁ...はぁ...おい...聞いてるか、小説家ぁ」
小説家「...ああ」
勇者「...あんたの...やったことは許さねぇ...だけど...」
勇者「...俺の命を伸ばしてくれて、ありがとう」
小説家「――!!」
勇者「...へ、へへ、知らねぇとでも思ったのか?」
勇者「...あんたが...必死に...ぐ...頭下げて、主人公が死ぬ展開を...避けてくれたんだろ」
小説家「...知ってたのか」
勇者「いくらやってもあんたの書き方が下手だから...一定数の人気は得られなかった...だから読み手が驚くような...鬱展開にして終わらせる...へへ、まぁ当たり前の商業執筆だよな」
小説家「へ、下手っていうな...」
勇者「...だけど正直いっそ...殺してくれた方がマシだったよ...こんな悲しみ...背負うくらいなら」
小説家「...お、お前まさか」
勇者「...へ、お前は好きなようにストーリーを書いてたんだ...俺にもそうさせてくれよ」
小説家「...」
小説家「...ああ」
勇者「...あんたの...やったことは許さねぇ...だけど...」
勇者「...俺の命を伸ばしてくれて、ありがとう」
小説家「――!!」
勇者「...へ、へへ、知らねぇとでも思ったのか?」
勇者「...あんたが...必死に...ぐ...頭下げて、主人公が死ぬ展開を...避けてくれたんだろ」
小説家「...知ってたのか」
勇者「いくらやってもあんたの書き方が下手だから...一定数の人気は得られなかった...だから読み手が驚くような...鬱展開にして終わらせる...へへ、まぁ当たり前の商業執筆だよな」
小説家「へ、下手っていうな...」
勇者「...だけど正直いっそ...殺してくれた方がマシだったよ...こんな悲しみ...背負うくらいなら」
小説家「...お、お前まさか」
勇者「...へ、お前は好きなようにストーリーを書いてたんだ...俺にもそうさせてくれよ」
小説家「...」
27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:47:14.69 ID:suExRNDO0
小説家「...」
勇者「...どうだ、剣を振るってみて...俺の気持ちが少しぐらい理解出来たか?」
小説家「...分からない」
勇者「...まったく...ぐぅ...物わかりの悪い...奴だぜ...」
小説家「...だけど勇者さん...アンタのおかげでわかった気がするよ」
小説家「...きっと俺は...理由をつけて努力を怠ってたんだ...それで満足して終わってた」
小説家「あんたたちをないがしろにして...すまなかった...そして...」
小説家「...ありがとう」
勇者「...どうだ、剣を振るってみて...俺の気持ちが少しぐらい理解出来たか?」
小説家「...分からない」
勇者「...まったく...ぐぅ...物わかりの悪い...奴だぜ...」
小説家「...だけど勇者さん...アンタのおかげでわかった気がするよ」
小説家「...きっと俺は...理由をつけて努力を怠ってたんだ...それで満足して終わってた」
小説家「あんたたちをないがしろにして...すまなかった...そして...」
小説家「...ありがとう」
28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:48:00.02 ID:suExRNDO0
小説家「...」
小説家「...勇者?」
小説家「...勇者!」スタッ
小説家「ぐっ...」ズッズッ
小説家「ぐぅ!!」バタッ
勇者「...」
小説家「...くそ」
シュウウウン...
小説家「!?」
小説家「...僧侶さんか」
僧侶「...勇者、逝ったんだな」
小説家「...ああ」
僧侶「あいつは「俺が死んでも、回復魔法はかけないでくれ」、そう言ってた」
小説家「...やっぱりそうか」
小説家「...勇者?」
小説家「...勇者!」スタッ
小説家「ぐっ...」ズッズッ
小説家「ぐぅ!!」バタッ
勇者「...」
小説家「...くそ」
シュウウウン...
小説家「!?」
小説家「...僧侶さんか」
僧侶「...勇者、逝ったんだな」
小説家「...ああ」
僧侶「あいつは「俺が死んでも、回復魔法はかけないでくれ」、そう言ってた」
小説家「...やっぱりそうか」
29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:48:57.48 ID:suExRNDO0
僧侶「なぁ小説家さん、俺はあんたに謝れとは言わない」
小説家「...」
僧侶「だけどあんたが書いた物語が、どれだけの責任を及ぼすか、それだけは理解して欲しい」
小説家「...ああ」
僧侶「現実世界に戻す用意は出来てる、こっちへ来てくれ」
*
僧侶「この魔法陣の上に乗るんだ、そしたら俺が呪文を唱え、あんたを現実世界に戻す」
小説家「わかった」
僧侶「...現実世界に戻っても、勇者たちを生き返らせるようなことはしないでくれ」
小説家「...わかってる」
僧侶「じゃあ、さよならだ」
小説家「...ありがとう」
小説家「...」
僧侶「だけどあんたが書いた物語が、どれだけの責任を及ぼすか、それだけは理解して欲しい」
小説家「...ああ」
僧侶「現実世界に戻す用意は出来てる、こっちへ来てくれ」
*
僧侶「この魔法陣の上に乗るんだ、そしたら俺が呪文を唱え、あんたを現実世界に戻す」
小説家「わかった」
僧侶「...現実世界に戻っても、勇者たちを生き返らせるようなことはしないでくれ」
小説家「...わかってる」
僧侶「じゃあ、さよならだ」
小説家「...ありがとう」
30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/12(月) 21:50:51.98 ID:suExRNDO0
*
小説家「...」
俺はその後、新しく物語を書き起こした。勇者の伝説が語り継がれている、後世の話だ。自己満足でもいい。俺は彼らの物語を、無駄にはしたくなかった。
お前の伝説は、いつまでも語り継がれていくんだ。だから許してくれなくてもいい、一緒に見届けてくれ、彼らの物語を。
END
小説家「...」
俺はその後、新しく物語を書き起こした。勇者の伝説が語り継がれている、後世の話だ。自己満足でもいい。俺は彼らの物語を、無駄にはしたくなかった。
お前の伝説は、いつまでも語り継がれていくんだ。だから許してくれなくてもいい、一緒に見届けてくれ、彼らの物語を。
END
引用元: 勇者「作者ぶっ潰す」
勇者「どんでん返し」
2018-02-15
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/15(木) 19:03:41.75 ID:phEWIcXp0
勇者「くそ...ここまでか...」
魔王「お前はこの城が墓場となるのだ」
勇者「黙れ!父さんの敵を取るまでは、俺は死なない!」
魔王「違う」
魔王「私がお前の父だ」
勇者「え!?」
魔王「そして元は女だ」
勇者「え!?」
魔王「生んだのも私だ」
勇者「え!?」
魔王「つまり私はお前の母だ」
勇者「え!?」
魔王「お前はこの城が墓場となるのだ」
勇者「黙れ!父さんの敵を取るまでは、俺は死なない!」
魔王「違う」
魔王「私がお前の父だ」
勇者「え!?」
魔王「そして元は女だ」
勇者「え!?」
魔王「生んだのも私だ」
勇者「え!?」
魔王「つまり私はお前の母だ」
勇者「え!?」
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/15(木) 19:07:38.65 ID:phEWIcXp0
魔王「実は世界を滅ぼす気もない」
勇者「え!?」
魔王「私は操られていただけだ」
勇者「え!?」
魔王「実は真の魔王がいるんだ」
勇者「え!?」
真魔王「私だ」
勇者「え!?」
真魔王「そしてお前の母だ」
勇者「え!?」
魔王「だからさっきの下りは嘘だ」
勇者「え!?」
真魔王「私が母で」
魔王「私が父だ」
勇者「え!?」
勇者「え!?」
魔王「私は操られていただけだ」
勇者「え!?」
魔王「実は真の魔王がいるんだ」
勇者「え!?」
真魔王「私だ」
勇者「え!?」
真魔王「そしてお前の母だ」
勇者「え!?」
魔王「だからさっきの下りは嘘だ」
勇者「え!?」
真魔王「私が母で」
魔王「私が父だ」
勇者「え!?」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/15(木) 19:08:55.44 ID:phEWIcXp0
魔王母「私はお前と平和に暮らしたいだけだ」
勇者「え!?」
魔王父「だから三人で幸せに暮らそう」
勇者「え!?」
そして勇者達は仲良く、幸せに暮らしましたとさ...。
男「って言う夢を見たんだ」
勇者「え!?」
魔王父「だから三人で幸せに暮らそう」
勇者「え!?」
そして勇者達は仲良く、幸せに暮らしましたとさ...。
男「って言う夢を見たんだ」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/15(木) 19:09:31.68 ID:phEWIcXp0
友「俺も見た」
男「え!?」
友「そしてゲームにした」
男「え!?」
友「4歳の時に」
男「え!?」
友「そんな俺の頭脳が今政府の組織に狙われてるんだ」
男「え!?」
友「その組織のリーダーはお前の兄貴だ」
男「え!?」
男「え!?」
友「そしてゲームにした」
男「え!?」
友「4歳の時に」
男「え!?」
友「そんな俺の頭脳が今政府の組織に狙われてるんだ」
男「え!?」
友「その組織のリーダーはお前の兄貴だ」
男「え!?」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/15(木) 19:10:27.06 ID:phEWIcXp0
男「そんな...そんなの現実的じゃないぜ」
友「だって現実じゃないもん」
男「え!?」
友「ここは精神世界なんだ」
男「え!?」
友「既に俺達の肉体は滅んだんだ」
男「え!?」
友「そして俺達の精神が、政府の組織に囚われたんだ」
男「え!?」
謎の男「それは嘘だ」
男「え!?」
謎の男「そいつは宇宙人なんだ」
男「え!?」
謎の男「そして俺はお前の兄貴だ」
男「え!?」
友「その男の言う通りだ」
男「え!?」
友「だって現実じゃないもん」
男「え!?」
友「ここは精神世界なんだ」
男「え!?」
友「既に俺達の肉体は滅んだんだ」
男「え!?」
友「そして俺達の精神が、政府の組織に囚われたんだ」
男「え!?」
謎の男「それは嘘だ」
男「え!?」
謎の男「そいつは宇宙人なんだ」
男「え!?」
謎の男「そして俺はお前の兄貴だ」
男「え!?」
友「その男の言う通りだ」
男「え!?」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/15(木) 19:11:14.47 ID:phEWIcXp0
宇宙人「私は宇宙人、お前の精神を乗っ取るために来たのさ」
男「え!?」
宇宙人「私とお前で一つの精神になるのだよ」
男「え!?」
謎の男「やめるんだ! 世界が滅びてしまう!」
男「え!?」
宇宙人「さよならだ、男。そしてお前の精神が私となる」
男「え!?」
そして男は宇宙人に乗っ取られ、人類は滅亡した。
友「...そしてその後の世界が、この世界なのさ」
男「え!?」
友「嘘さ」
男「え!?」
男「え!?」
宇宙人「私とお前で一つの精神になるのだよ」
男「え!?」
謎の男「やめるんだ! 世界が滅びてしまう!」
男「え!?」
宇宙人「さよならだ、男。そしてお前の精神が私となる」
男「え!?」
そして男は宇宙人に乗っ取られ、人類は滅亡した。
友「...そしてその後の世界が、この世界なのさ」
男「え!?」
友「嘘さ」
男「え!?」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/15(木) 19:12:14.02 ID:phEWIcXp0
友「実はお前二重人格なんだ」
男「え!?」
友「もう一つの人格が俺だ」
男「え!?」
友「だから俺は存在してないんだ」
男「え!?」
友「お前を乗っ取った時に、人格が拒否反応を起こし二つに分裂したんだ」
男「...え?」
友「そうさ」
宇宙人「私は宇宙人さ」
男「え!?」
そして二つの人格はやがて肉体を持ち、二つに分かれた。一方が男性の体、もう一方が女性の体へと変化した。
2人は最初こそ決別していたものの、心を通わせ、互いの体を寄り添わせ、そして種を残した。
魔王父「それがお前だ」
魔王母「それがお前だ」
勇者「え!?」
おわり...
男「え!?」
友「もう一つの人格が俺だ」
男「え!?」
友「だから俺は存在してないんだ」
男「え!?」
友「お前を乗っ取った時に、人格が拒否反応を起こし二つに分裂したんだ」
男「...え?」
友「そうさ」
宇宙人「私は宇宙人さ」
男「え!?」
そして二つの人格はやがて肉体を持ち、二つに分かれた。一方が男性の体、もう一方が女性の体へと変化した。
2人は最初こそ決別していたものの、心を通わせ、互いの体を寄り添わせ、そして種を残した。
魔王父「それがお前だ」
魔王母「それがお前だ」
勇者「え!?」
おわり...
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/15(木) 19:12:44.96 ID:phEWIcXp0
作者「という、お話だったのさ」
魔王父
魔王母 「え!!!?」
勇者
おわりだったのさ
魔王父
魔王母 「え!!!?」
勇者
おわりだったのさ
引用元: 勇者「どんでん返し」
魔王「望み通り、乗ってやろうぞ…!」
2018-02-14
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:40:29.43 ID:USLL3AaX0
魔王と勇者のSSになります
呪文はドラゴンクエストシリーズ準拠です
呪文はドラゴンクエストシリーズ準拠です
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:40:57.80 ID:USLL3AaX0
「よくぞ ここまで きてくれた!
ゆうしゃ よ!
「おまえは きづいて いないであろうが
わたしは おまえの たびを
さいしょから みていたぞ
「こどくに たえながら
よくぞ ここまで たたかいぬき
たどりついた ものよ…
「このせかいの だれより
わたしは おまえを みてきたのだ
「ゆうしゃ よ!
わが てで けしさって しまうには
とても おしい!
ゆうしゃ よ!
「おまえは きづいて いないであろうが
わたしは おまえの たびを
さいしょから みていたぞ
「こどくに たえながら
よくぞ ここまで たたかいぬき
たどりついた ものよ…
「このせかいの だれより
わたしは おまえを みてきたのだ
「ゆうしゃ よ!
わが てで けしさって しまうには
とても おしい!
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:41:23.85 ID:USLL3AaX0
「どうだ?
しめいなど すてて
こちらに つかぬか?
はい
⇒ いいえ
「こちらに つけば
おまえの のぞむものを やるぞ?
はい
⇒ いいえ
「しめいに したがうか
…いいだろう!
「なれば もはや
ことばは ふよう なり!
しめいなど すてて
こちらに つかぬか?
はい
⇒ いいえ
「こちらに つけば
おまえの のぞむものを やるぞ?
はい
⇒ いいえ
「しめいに したがうか
…いいだろう!
「なれば もはや
ことばは ふよう なり!
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:41:52.30 ID:USLL3AaX0
まおう が あらわれた!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は フバーハ を となえた!
ゆうしゃ の からだは やわらかな ころもに つつまれた▼
まおう は じりじりと にじりよってきた!▼
ゆうしゃ は スカラ を となえた!
ゆうしゃ の しゅびりょく が 122 あがった!▼
まおう は りょううでを ひろげて とびかかってきた!
ミス!
ゆうしゃ は ひらりと みを かわした!▼
ゆうしゃ は ピオリム を となえた!
ゆうしゃ の すばやさ が 57 あがった!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は フバーハ を となえた!
ゆうしゃ の からだは やわらかな ころもに つつまれた▼
まおう は じりじりと にじりよってきた!▼
ゆうしゃ は スカラ を となえた!
ゆうしゃ の しゅびりょく が 122 あがった!▼
まおう は りょううでを ひろげて とびかかってきた!
ミス!
ゆうしゃ は ひらりと みを かわした!▼
ゆうしゃ は ピオリム を となえた!
ゆうしゃ の すばやさ が 57 あがった!▼
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:42:19.44 ID:USLL3AaX0
ゆうしゃ は おおきく いきを すいこんだ!▼
まおう は ぶきみな えみを うかべて とびかかってきた!
ミス!
ゆうしゃ は ひらりと みを かわした!▼
ゆうしゃ の こうげき!
ミス!
まおう に ダメージを あたえられない!▼
まおう の ゆびから
いてつくはどうが ほとばしる!▼
ゆうしゃ に かかっている じゅもんの ききめが なくなった!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は ようすを みている▼
まおう は ぶきみな えみを うかべて とびかかってきた!
ミス!
ゆうしゃ は ひらりと みを かわした!▼
ゆうしゃ の こうげき!
ミス!
まおう に ダメージを あたえられない!▼
まおう の ゆびから
いてつくはどうが ほとばしる!▼
ゆうしゃ に かかっている じゅもんの ききめが なくなった!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は ようすを みている▼
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:42:48.41 ID:USLL3AaX0
まおう は りょううでを ひろげて とびかかってきた!▼
ゆうしゃ に だきつき しめあげる!
ゆうしゃ は 6ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は みうごきが とれない!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は アストロン を となえた!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
まおう の りょうめが あやしく ひかった!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
ゆうしゃ に だきつき しめあげる!
ゆうしゃ は 6ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は みうごきが とれない!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は アストロン を となえた!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
まおう の りょうめが あやしく ひかった!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:43:15.43 ID:USLL3AaX0
まおう は ゆうしゃ の かおを なめまわした!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
まおう は くちびるを おしあててきた!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
まおう の ひゃくれつなめ!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
ゆうしゃ の アストロン がとけた!▼
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
まおう は くちびるを おしあててきた!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
まおう の ひゃくれつなめ!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
ゆうしゃ の アストロン がとけた!▼
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:43:42.59 ID:USLL3AaX0
まおう は ゆうしゃ の かおを なめまわした!
ゆうしゃ は トリハダが たって しまった!▼
ゆうしゃ は みぶるい している!▼
まおう は ゆうしゃ の かおを なめまわした!
ゆうしゃ は トリハダが たって しまった!▼
ゆうしゃ は みぶるい している!▼
まおう は ゆうしゃ の かおを なめまわした!
ゆうしゃ は へいきだった!▼
ゆうしゃ は ピオリム を となえた!
しかし まおう が とっさに くちびるで
ゆうしゃ の くちを ふさいだ!▼
ゆうしゃ は トリハダが たって しまった!▼
ゆうしゃ は みぶるい している!▼
まおう は ゆうしゃ の かおを なめまわした!
ゆうしゃ は トリハダが たって しまった!▼
ゆうしゃ は みぶるい している!▼
まおう は ゆうしゃ の かおを なめまわした!
ゆうしゃ は へいきだった!▼
ゆうしゃ は ピオリム を となえた!
しかし まおう が とっさに くちびるで
ゆうしゃ の くちを ふさいだ!▼
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:44:11.36 ID:USLL3AaX0
まおう の ひゃくれつなめ!
ゆうしゃ の しゅびりょく が 0 になった!
ゆうしゃ は トリハダが たって しまった!▼
ゆうしゃ は みぶるい している!▼
まおう は くちびるを おしあててきた!
ゆうしゃ の あたまは こんらん してしまった!▼
ゆうしゃ は こんらん している!
ゆうしゃ は わけも わからず にやけている▼
まおう は くちびるを おしあててきた!
ゆうしゃ の あたまは ますます こんらんした!▼
ゆうしゃ は こんらん している!
ゆうしゃ は アストロン を となえた!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
ゆうしゃ の しゅびりょく が 0 になった!
ゆうしゃ は トリハダが たって しまった!▼
ゆうしゃ は みぶるい している!▼
まおう は くちびるを おしあててきた!
ゆうしゃ の あたまは こんらん してしまった!▼
ゆうしゃ は こんらん している!
ゆうしゃ は わけも わからず にやけている▼
まおう は くちびるを おしあててきた!
ゆうしゃ の あたまは ますます こんらんした!▼
ゆうしゃ は こんらん している!
ゆうしゃ は アストロン を となえた!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:44:37.92 ID:USLL3AaX0
まおう は りょううでを ひろげて とびかかってきた!▼
ゆうしゃ に だきつき しめあげる!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
まおう は くちびるを おしあててきた!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
ゆうしゃ の アストロン がとけた!▼
ゆうしゃ に だきつき しめあげる!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
まおう は くちびるを おしあててきた!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
ゆうしゃ の アストロン がとけた!▼
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:45:08.73 ID:USLL3AaX0
まおう は ゆうしゃ に あしばらいを かけた!
ゆうしゃ は すっころんだ!▼
ゆうしゃ は おきあがろうと もがいている!▼
まおう は おおきく あしを ひらくと
なんと!
ゆうしゃ を ひとまたぎにした!▼
ゆうしゃ は しんえんを のぞいて しまった!▼
ゆうしゃ は かなしばりに あい うごけない!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ の かなしばりが とけた!
ゆうしゃ は たちあがった▼
ゆうしゃ は すっころんだ!▼
ゆうしゃ は おきあがろうと もがいている!▼
まおう は おおきく あしを ひらくと
なんと!
ゆうしゃ を ひとまたぎにした!▼
ゆうしゃ は しんえんを のぞいて しまった!▼
ゆうしゃ は かなしばりに あい うごけない!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ の かなしばりが とけた!
ゆうしゃ は たちあがった▼
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:45:52.94 ID:USLL3AaX0
まおう は りょうあしを ひろげて とびかかってきた!▼
りょうあしが ゆうしゃ の かおを しめつける!
ゆうしゃ は 4ポイント の ダメージをうけた!
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は みうごきが とれない!▼
まおう は ゆうしゃ の あたまを つかむと
さらに りょうあしで しめつけて きた!
ゆうしゃ は 3ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は みうごきが とれない!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は アストロン を となえた!
しかし まおう が とっさに こかんで
ゆうしゃ の くちを ふさいだ!▼
りょうあしが ゆうしゃ の かおを しめつける!
ゆうしゃ は 4ポイント の ダメージをうけた!
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は みうごきが とれない!▼
まおう は ゆうしゃ の あたまを つかむと
さらに りょうあしで しめつけて きた!
ゆうしゃ は 3ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は みうごきが とれない!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は アストロン を となえた!
しかし まおう が とっさに こかんで
ゆうしゃ の くちを ふさいだ!▼
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:46:22.90 ID:USLL3AaX0
まおう は スカラ を となえた!
ゆうしゃ の しゅびりょく が 122 あがった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は みうごきが とれない!▼
まおう は スカラ を となえた!
ゆうしゃ の しゅびりょく が 121 あがった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は みうごきが とれない!▼
まおう は ゆうしゃ を つかむと
チカラまかせに おしたおした!▼
ゆうしゃ の かおに まおう が はげしく のしかかる!
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
ゆうしゃ の しゅびりょく が 122 あがった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は みうごきが とれない!▼
まおう は スカラ を となえた!
ゆうしゃ の しゅびりょく が 121 あがった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は みうごきが とれない!▼
まおう は ゆうしゃ を つかむと
チカラまかせに おしたおした!▼
ゆうしゃ の かおに まおう が はげしく のしかかる!
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:46:53.56 ID:USLL3AaX0
まおう は ホイミ を となえた!
ゆうしゃ の きずが かいふくした!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は アストロン を となえた!
しかし まおう が とっさに こかんで
ゆうしゃ の くちを ふさいだ!▼
まおう は たちあがった▼
ゆうしゃ は ボーッと している…▼
ゆうしゃ の きずが かいふくした!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は アストロン を となえた!
しかし まおう が とっさに こかんで
ゆうしゃ の くちを ふさいだ!▼
まおう は たちあがった▼
ゆうしゃ は ボーッと している…▼
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:47:28.68 ID:USLL3AaX0
まおう は おおきく あしを ひらくと
なんと!
ゆうしゃ を ひとまたぎにした!▼
ゆうしゃ は しんえんを のぞいて しまった!▼
ゆうしゃ は かなしばりに あい うごけない!▼
まおう は こしを ふかく おとし
ちかくで みせつけてきた!
ゆうしゃ は とっさに めをとじて かわした!▼
ゆうしゃ の かなしばりが とけた!
ゆうしゃ は おきあがろうと もがいている!▼
まおう は そらたかく ジャンプ!
ゆうしゃ めがけて らっかしてきた!▼
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なった!▼
ゆうしゃ の あたまは こんらん してしまった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は こんらん している!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
なんと!
ゆうしゃ を ひとまたぎにした!▼
ゆうしゃ は しんえんを のぞいて しまった!▼
ゆうしゃ は かなしばりに あい うごけない!▼
まおう は こしを ふかく おとし
ちかくで みせつけてきた!
ゆうしゃ は とっさに めをとじて かわした!▼
ゆうしゃ の かなしばりが とけた!
ゆうしゃ は おきあがろうと もがいている!▼
まおう は そらたかく ジャンプ!
ゆうしゃ めがけて らっかしてきた!▼
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なった!▼
ゆうしゃ の あたまは こんらん してしまった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は こんらん している!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:47:59.03 ID:USLL3AaX0
まおう は マホトラ を となえた!
ゆうしゃ は MPを 19 すいとられた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は こんらん している!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
まおう は ゆうしゃ に のしかかった ままで
ふしぎなおどり を おどった!▼
ゆうしゃ の かおが はげしく おしつぶされる!
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!
ゆうしゃ の MPが さげられた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
まおう は マホトラ を となえた!
ゆうしゃ は MPを 6 すいとられた!▼
ゆうしゃ は アストロン を となえた!
しかし MPが たりない!▼
「アストロン…アストロン…アストロン…」
じゅもん は スカートのなかに むなしく こだました▼
ゆうしゃ は MPを 19 すいとられた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は こんらん している!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
まおう は ゆうしゃ に のしかかった ままで
ふしぎなおどり を おどった!▼
ゆうしゃ の かおが はげしく おしつぶされる!
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!
ゆうしゃ の MPが さげられた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
まおう は マホトラ を となえた!
ゆうしゃ は MPを 6 すいとられた!▼
ゆうしゃ は アストロン を となえた!
しかし MPが たりない!▼
「アストロン…アストロン…アストロン…」
じゅもん は スカートのなかに むなしく こだました▼
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:48:41.98 ID:USLL3AaX0
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
まおう は ゆうしゃ の あたまを つかむと
さらに りょうあしで しめつけて きた!
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は こんらん している!
ゆうしゃ は せいすい を ふりまいた!▼
ゆうしゃ は からだが しびれて うごけなくなった▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
まおう は ゆうしゃ の あたまを つかむと
さらに りょうあしで しめつけて きた!
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は こんらん している!
ゆうしゃ は せいすい を ふりまいた!▼
ゆうしゃ は からだが しびれて うごけなくなった▼
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:49:18.84 ID:USLL3AaX0
ぜんめつ した▼
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:50:12.18 ID:USLL3AaX0
「よくぞ ふたたび ここまで きてくれた!
ゆうしゃ よ!
「おまえは きづいて いないであろうが
わたしは おまえの たびを
さいしょから みていたぞ
「こどくに たえながら
よくぞ ここまで たたかいぬき
たどりついた ものよ…
「このせかいの だれより
わたしは おまえを みてきたのだ
「ゆうしゃ よ!
わが てで けしさって しまうには
とても おしい!
ゆうしゃ よ!
「おまえは きづいて いないであろうが
わたしは おまえの たびを
さいしょから みていたぞ
「こどくに たえながら
よくぞ ここまで たたかいぬき
たどりついた ものよ…
「このせかいの だれより
わたしは おまえを みてきたのだ
「ゆうしゃ よ!
わが てで けしさって しまうには
とても おしい!
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:50:40.46 ID:USLL3AaX0
「どうだ?
しめいなど すてて
こちらに つかぬか?
はい
⇒ いいえ
「こちらに つけば
おまえの のぞむものを やるぞ?
はい
⇒ いいえ
しめいなど すてて
こちらに つかぬか?
はい
⇒ いいえ
「こちらに つけば
おまえの のぞむものを やるぞ?
はい
⇒ いいえ
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:51:06.33 ID:USLL3AaX0
「こたえるまで すこし じかんが かかったぞ?
「どうした?
まよって おるのか?
「くくく…いいだろう!
「なれば ことばでなく
からだと たましいに きくことに しよう!
「どうした?
まよって おるのか?
「くくく…いいだろう!
「なれば ことばでなく
からだと たましいに きくことに しよう!
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:51:32.95 ID:USLL3AaX0
まおう が あらわれた!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は ピオリム を となえた!
ゆうしゃ の すばやさ が 57 あがった!▼
ゆうしゃ は スカラ を となえた!
ゆうしゃ の しゅびりょく が 122 あがった!▼
まおう は じりじりと にじりよってきた!▼
ゆうしゃ は フバーハ を となえた!
ゆうしゃ の からだは やわらかな ころもに つつまれた▼
まおう は りょうてを ひろげて とびかかってきた!▼
ゆうしゃ に だきつき しめあげる!
ゆうしゃ は 4ポイント の ダメージをうけた!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は ピオリム を となえた!
ゆうしゃ の すばやさ が 57 あがった!▼
ゆうしゃ は スカラ を となえた!
ゆうしゃ の しゅびりょく が 122 あがった!▼
まおう は じりじりと にじりよってきた!▼
ゆうしゃ は フバーハ を となえた!
ゆうしゃ の からだは やわらかな ころもに つつまれた▼
まおう は りょうてを ひろげて とびかかってきた!▼
ゆうしゃ に だきつき しめあげる!
ゆうしゃ は 4ポイント の ダメージをうけた!▼
23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:52:14.67 ID:USLL3AaX0
ゆうしゃ の こうげき!
ミス!
まおう に ダメージを あたえられない!▼
まおう は ゆうしゃ に あしばらいを かけた!
ミス!
ゆうしゃ は ひらりと みを かわした!▼
ゆうしゃ の こうげき!
まおう に 4ポイント の ダメージをあたえた!▼
まおう の ゆびから
いてつくはどうが ほとばしる!▼
ゆうしゃ に かかっている じゅもんの ききめが なくなった!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は ようすを みている▼
ミス!
まおう に ダメージを あたえられない!▼
まおう は ゆうしゃ に あしばらいを かけた!
ミス!
ゆうしゃ は ひらりと みを かわした!▼
ゆうしゃ の こうげき!
まおう に 4ポイント の ダメージをあたえた!▼
まおう の ゆびから
いてつくはどうが ほとばしる!▼
ゆうしゃ に かかっている じゅもんの ききめが なくなった!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は ようすを みている▼
24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:52:41.69 ID:USLL3AaX0
まおう は じりじりと にじりよってきた!▼
ゆうしゃ は ピオリム を となえた!
ゆうしゃ の すばやさ が 57 あがった!▼
ゆうしゃ は ようすを みている▼
まおう の ゆびから
いてつくはどうが ほとばしる!▼
ゆうしゃ に かかっている じゅもんの ききめが なくなった!▼
まおう は りょううでを ひろげて とびかかってきた!▼
ゆうしゃ に だきつき しめあげる!
ゆうしゃ は 7ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は みうごきが とれない!▼
ゆうしゃ は ピオリム を となえた!
ゆうしゃ の すばやさ が 57 あがった!▼
ゆうしゃ は ようすを みている▼
まおう の ゆびから
いてつくはどうが ほとばしる!▼
ゆうしゃ に かかっている じゅもんの ききめが なくなった!▼
まおう は りょううでを ひろげて とびかかってきた!▼
ゆうしゃ に だきつき しめあげる!
ゆうしゃ は 7ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は みうごきが とれない!▼
25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:53:14.07 ID:USLL3AaX0
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は ピオリム を となえた!
しかし まおう が とっさに くちびるで
ゆうしゃ の くちを ふさいだ!▼
まおう は くちびるを おしあててきた!
ゆうしゃ の あたまは こんらん してしまった!▼
ゆうしゃ は こんらん している!
ゆうしゃ は なぜか うれしくなってきた▼
まおう は スカラ を となえた!
ゆうしゃ の しゅびりょく が 122 あがった!▼
ゆうしゃ は こんらん している!
ゆうしゃ は スカラ を となえた!
ゆうしゃ の しゅびりょく が 121 あがった!▼
ゆうしゃ は ピオリム を となえた!
しかし まおう が とっさに くちびるで
ゆうしゃ の くちを ふさいだ!▼
まおう は くちびるを おしあててきた!
ゆうしゃ の あたまは こんらん してしまった!▼
ゆうしゃ は こんらん している!
ゆうしゃ は なぜか うれしくなってきた▼
まおう は スカラ を となえた!
ゆうしゃ の しゅびりょく が 122 あがった!▼
ゆうしゃ は こんらん している!
ゆうしゃ は スカラ を となえた!
ゆうしゃ の しゅびりょく が 121 あがった!▼
26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:53:40.88 ID:USLL3AaX0
まおう は ゆうしゃ に あしばらいを かけた!
ゆうしゃ は すっころんだ!▼
ゆうしゃ は おきあがろうと もがいている!▼
まおう は おおきく あしを ひらくと
なんと!
ゆうしゃ を ひとまたぎにした!▼
ゆうしゃ は しんえんを のぞいて しまった!▼
ゆうしゃ は かなしばりに あい うごけない!▼
まおう は ゆうしゃ を つかむと
ごういんに ひきよせた!▼
なんと!
ゆうしゃ は まおう に つかまって しまった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は スカートのなか に とじこめられ
みうごきが とれない!▼
ゆうしゃ は すっころんだ!▼
ゆうしゃ は おきあがろうと もがいている!▼
まおう は おおきく あしを ひらくと
なんと!
ゆうしゃ を ひとまたぎにした!▼
ゆうしゃ は しんえんを のぞいて しまった!▼
ゆうしゃ は かなしばりに あい うごけない!▼
まおう は ゆうしゃ を つかむと
ごういんに ひきよせた!▼
なんと!
ゆうしゃ は まおう に つかまって しまった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は スカートのなか に とじこめられ
みうごきが とれない!▼
27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:54:11.98 ID:USLL3AaX0
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は スカートのなか に とじこめられ
みうごきが とれない!▼
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
しかし ゆうしゃ は すばやく ふりはらった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は スカートのなか に とじこめられ
みうごきが とれない!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は ようやく スカートから かいほうされた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は スカートのなか に とじこめられ
みうごきが とれない!▼
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
しかし ゆうしゃ は すばやく ふりはらった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は スカートのなか に とじこめられ
みうごきが とれない!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は ようやく スカートから かいほうされた!▼
28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:54:42.37 ID:USLL3AaX0
まおう は りょうあしを ひろげて とびかかってきた!▼
りょうあしが ゆうしゃ の かおを しめつける!
ゆうしゃ は 3ポイント の ダメージをうけた!
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は みうごきが とれない!▼
まおう は ゆうしゃ を つかむと
チカラまかせに おしたおした!▼
ゆうしゃ の かおに まおう が はげしく のしかかる!
ゆうしゃ は 2ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
まおう は ホイミ を となえた!
ゆうしゃ の きずが かいふくした!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
りょうあしが ゆうしゃ の かおを しめつける!
ゆうしゃ は 3ポイント の ダメージをうけた!
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は みうごきが とれない!▼
まおう は ゆうしゃ を つかむと
チカラまかせに おしたおした!▼
ゆうしゃ の かおに まおう が はげしく のしかかる!
ゆうしゃ は 2ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
まおう は ホイミ を となえた!
ゆうしゃ の きずが かいふくした!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:55:10.89 ID:USLL3AaX0
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
ゆうしゃ は 21ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は フバーハ を となえた!
ゆうしゃ の からだは やわらかな ころもに つつまれた▼
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
ゆうしゃ は 3ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は ピオリム を となえた!
しかし まおう が とっさに おしりで
ゆうしゃ の くちを ふさいだ!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は アストロン を となえた!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
ゆうしゃ は 21ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は フバーハ を となえた!
ゆうしゃ の からだは やわらかな ころもに つつまれた▼
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
ゆうしゃ は 3ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は ピオリム を となえた!
しかし まおう が とっさに おしりで
ゆうしゃ の くちを ふさいだ!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は アストロン を となえた!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:55:44.19 ID:USLL3AaX0
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
ゆうしゃ の アストロン がとけた!▼
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
ゆうしゃ の アストロン がとけた!▼
31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:56:17.58 ID:USLL3AaX0
まおう は おもいきり たいじゅうをかけ
ゆうしゃ に のしかかり おさえこんできた!
ミス!
ゆうしゃ は ダメージ をうけない!
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
スカートのなか に ガスが じゅうまん している!
ゆうしゃ は 2ポイント の ダメージをうけた!▼
まおう は ゆうしゃ に のしかかった ままで
ふしぎなおどり を おどった!▼
ゆうしゃ の かおが はげしく おしつぶされる!
ゆうしゃ は 2ポイント の ダメージをうけた!
ゆうしゃ の MPが さげられた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
スカートのなか に ガスが じゅうまん している!
ゆうしゃ は 3ポイント の ダメージをうけた!▼
まおう は ゆうしゃ に のしかかった ままで
ふしぎなおどり を おどった!▼
ゆうしゃ の かおが はげしく おしつぶされる!
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!
ゆうしゃ の MPが さげられた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は ピオリム を となえた!
ゆうしゃ の すばやさ が 57 あがった!▼
スカートのなか に ガスが じゅうまん している!
ゆうしゃ は 2ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ に のしかかり おさえこんできた!
ミス!
ゆうしゃ は ダメージ をうけない!
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
スカートのなか に ガスが じゅうまん している!
ゆうしゃ は 2ポイント の ダメージをうけた!▼
まおう は ゆうしゃ に のしかかった ままで
ふしぎなおどり を おどった!▼
ゆうしゃ の かおが はげしく おしつぶされる!
ゆうしゃ は 2ポイント の ダメージをうけた!
ゆうしゃ の MPが さげられた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
スカートのなか に ガスが じゅうまん している!
ゆうしゃ は 3ポイント の ダメージをうけた!▼
まおう は ゆうしゃ に のしかかった ままで
ふしぎなおどり を おどった!▼
ゆうしゃ の かおが はげしく おしつぶされる!
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!
ゆうしゃ の MPが さげられた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は ピオリム を となえた!
ゆうしゃ の すばやさ が 57 あがった!▼
スカートのなか に ガスが じゅうまん している!
ゆうしゃ は 2ポイント の ダメージをうけた!▼
32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:56:55.01 ID:USLL3AaX0
ゆうしゃ は バギ をとなえた!
まおう に 8ポイント の ダメージをあたえた!▼
なんと!
かぜで スカートが めくれあがり ガスが かききえた!▼
まおう の ゆびから
いてつくはどうが ほとばしる!▼
ゆうしゃ に かかっている じゅもんの ききめが なくなった!▼
まおう は おおきな おしりで ふみつけてきた!
ゆうしゃ は 36ポイント の ダメージをうけた!
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
まおう は ゆうしゃ に のしかかると
すりつぶしに かかった!
ゆうしゃ は 41ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は アストロン を となえた!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
まおう に 8ポイント の ダメージをあたえた!▼
なんと!
かぜで スカートが めくれあがり ガスが かききえた!▼
まおう の ゆびから
いてつくはどうが ほとばしる!▼
ゆうしゃ に かかっている じゅもんの ききめが なくなった!▼
まおう は おおきな おしりで ふみつけてきた!
ゆうしゃ は 36ポイント の ダメージをうけた!
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
まおう は ゆうしゃ に のしかかると
すりつぶしに かかった!
ゆうしゃ は 41ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は アストロン を となえた!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:57:29.50 ID:USLL3AaX0
まおう は ゆうしゃ の あたまを つかむと
さらに りょうあしで しめつけて きた!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
まおう は おおきく いきを すいこんだ!▼
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
まおう は ちからを ためている!▼
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
ゆうしゃ の アストロン がとけた!▼
さらに りょうあしで しめつけて きた!
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
まおう は おおきく いきを すいこんだ!▼
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
まおう は ちからを ためている!▼
ゆうしゃ の からだは てつのかたまりとなり
なにも うけつけない!▼
ゆうしゃ の アストロン がとけた!▼
34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:58:17.75 ID:USLL3AaX0
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
ゆうしゃ は 25ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は フバーハ を となえた!
しかし MPが たりない!▼
「フバーハ…フバーハ…フバーハ…」
じゅもん は スカートのなかに むなしく こだました▼
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
ゆうしゃ は 24ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は アストロン を となえた!
しかし MPが たりない!▼
「アストロン…アストロン…アストロン…」
じゅもん は スカートのなかに むなしく こだました▼
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
ゆうしゃ は 27ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は バギ をとなえた!
しかし まおう が とっさに おしりで
ゆうしゃ の くちを ふさいだ!▼
ゆうしゃ は 25ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は フバーハ を となえた!
しかし MPが たりない!▼
「フバーハ…フバーハ…フバーハ…」
じゅもん は スカートのなかに むなしく こだました▼
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
ゆうしゃ は 24ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は アストロン を となえた!
しかし MPが たりない!▼
「アストロン…アストロン…アストロン…」
じゅもん は スカートのなかに むなしく こだました▼
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
ゆうしゃ は 27ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は バギ をとなえた!
しかし まおう が とっさに おしりで
ゆうしゃ の くちを ふさいだ!▼
35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:58:52.09 ID:USLL3AaX0
まおう は ゆうしゃ に のしかかった ままで
ふしぎなおどり を おどった!▼
ゆうしゃ の かおが はげしく おしつぶされる!
ゆうしゃ は 25ポイント の ダメージをうけた!
ゆうしゃ の MPが さげられた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
ゆうしゃ は 26ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
スカートのなか に ガスが じゅうまん している!
ゆうしゃ は 10ポイント の ダメージをうけた!▼
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
ゆうしゃ は 28ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
スカートのなか に ガスが じゅうまん している!
ゆうしゃ は 13ポイント の ダメージをうけた!▼
ふしぎなおどり を おどった!▼
ゆうしゃ の かおが はげしく おしつぶされる!
ゆうしゃ は 25ポイント の ダメージをうけた!
ゆうしゃ の MPが さげられた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
ゆうしゃ は 26ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
スカートのなか に ガスが じゅうまん している!
ゆうしゃ は 10ポイント の ダメージをうけた!▼
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
ゆうしゃ は 28ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
スカートのなか に ガスが じゅうまん している!
ゆうしゃ は 13ポイント の ダメージをうけた!▼
36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 18:59:24.75 ID:USLL3AaX0
まおう は ゆうしゃ の あたまを つかむと
さらに りょうあしで しめつけて きた!
ゆうしゃ は 31ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
スカートのなか に ガスが じゅうまん している!
ゆうしゃ は 14ポイント の ダメージをうけた!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
スカートのなか に ガスが じゅうまん している!
ゆうしゃ は 12ポイント の ダメージをうけた!▼
まおう は ウットリ している!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は せいすい を ふりまいた!▼
スカートのなか に ガスが じゅうまん している!
ゆうしゃ は 14ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は きぜつ してしまった▼
さらに りょうあしで しめつけて きた!
ゆうしゃ は 31ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
スカートのなか に ガスが じゅうまん している!
ゆうしゃ は 14ポイント の ダメージをうけた!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう に のしかかられ みうごきが とれない!▼
スカートのなか に ガスが じゅうまん している!
ゆうしゃ は 12ポイント の ダメージをうけた!▼
まおう は ウットリ している!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は せいすい を ふりまいた!▼
スカートのなか に ガスが じゅうまん している!
ゆうしゃ は 14ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は きぜつ してしまった▼
37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:00:01.33 ID:USLL3AaX0
ぜんめつ した▼
38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:00:32.38 ID:USLL3AaX0
「よくぞ ふたたび ここまで きてくれた!
ゆうしゃ よ!
「おまえは きづいて いないであろうが
わたしは おまえの たびを
さいしょから みていたぞ
「こどくに たえながら
よくぞ ここまで たたかいぬき
たどりついた ものよ…
「このせかいの だれより
わたしは おまえを みてきたのだ
「ゆうしゃ よ!
わが てで けしさって しまうには
とても おしい!
ゆうしゃ よ!
「おまえは きづいて いないであろうが
わたしは おまえの たびを
さいしょから みていたぞ
「こどくに たえながら
よくぞ ここまで たたかいぬき
たどりついた ものよ…
「このせかいの だれより
わたしは おまえを みてきたのだ
「ゆうしゃ よ!
わが てで けしさって しまうには
とても おしい!
39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:01:03.56 ID:USLL3AaX0
「どうだ?
しめいなど すてて
こちらに つかぬか?
⇒ はい
いいえ
「おお!
やっと そのきに なってくれたか!
わたしは うれしいぞ!
しめいなど すてて
こちらに つかぬか?
⇒ はい
いいえ
「おお!
やっと そのきに なってくれたか!
わたしは うれしいぞ!
40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:01:37.24 ID:USLL3AaX0
「…では ゆうこうの あかしとして
おまえの ぶきを わたして もらおうか
はい
⇒ いいえ
「どうした?
まよって おるのか?
「くくく…いいだろう!
「なれば ことばでなく
からだと たましいに きくことに しよう!
おまえの ぶきを わたして もらおうか
はい
⇒ いいえ
「どうした?
まよって おるのか?
「くくく…いいだろう!
「なれば ことばでなく
からだと たましいに きくことに しよう!
41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:02:11.07 ID:USLL3AaX0
まおう が あらわれた!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は ようすを みている▼
まおう は ゆうしゃ の かおを なめまわした!
ゆうしゃ は よろこんでいる!▼
ゆうしゃ は スカラ を となえた!
ゆうしゃ の しゅびりょく が 122 あがった!▼
まおう は くちびるを おしあててきた!
ゆうしゃ は とても よろこんでいる!▼
ゆうしゃ は スカラ を となえた!
ゆうしゃ の しゅびりょく が 121 あがった!▼
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は ようすを みている▼
まおう は ゆうしゃ の かおを なめまわした!
ゆうしゃ は よろこんでいる!▼
ゆうしゃ は スカラ を となえた!
ゆうしゃ の しゅびりょく が 122 あがった!▼
まおう は くちびるを おしあててきた!
ゆうしゃ は とても よろこんでいる!▼
ゆうしゃ は スカラ を となえた!
ゆうしゃ の しゅびりょく が 121 あがった!▼
42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:02:47.20 ID:USLL3AaX0
まおう は りょううでを ひろげて とびかかってきた!▼
ゆうしゃ に だきつき しめあげる!
ミス!
ゆうしゃ は ダメージを うけない!▼
ゆうしゃ は くちびるを おしあてた!
まおう は おどろき とまどっている!▼
まおう は くちびるを おしあててきた!
ゆうしゃ は ウットリ している!▼
ゆうしゃ は くちびるを おしあてた!
まおう は ウットリ している!▼
まおう は くちびるを おしあててきた!
ゆうしゃ は ウットリ している!▼
ゆうしゃ は くちびるを おしあてた!
まおう は ウットリ している!▼
ゆうしゃ に だきつき しめあげる!
ミス!
ゆうしゃ は ダメージを うけない!▼
ゆうしゃ は くちびるを おしあてた!
まおう は おどろき とまどっている!▼
まおう は くちびるを おしあててきた!
ゆうしゃ は ウットリ している!▼
ゆうしゃ は くちびるを おしあてた!
まおう は ウットリ している!▼
まおう は くちびるを おしあててきた!
ゆうしゃ は ウットリ している!▼
ゆうしゃ は くちびるを おしあてた!
まおう は ウットリ している!▼
43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:03:26.77 ID:USLL3AaX0
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は きけんを かえりみず
まおう の ふところに とびこんだ!
まおう は ゆうしゃ を しっかり だきとめた!▼
まおう は ゆうしゃ の かおを なめまわした!
ゆうしゃ は よろこんでいる!▼
ゆうしゃ は くちびるを おしあてた!
まおう は ウットリ している!▼
まおう の ひゃくれつなめ!
ゆうしゃ の しゅびりょく が 0 になった!
ゆうしゃ は とても よろこんでいる!▼
ゆうしゃ は くちびるを おしあてた!
まおう は ウットリ している!▼
ゆうしゃ は きけんを かえりみず
まおう の ふところに とびこんだ!
まおう は ゆうしゃ を しっかり だきとめた!▼
まおう は ゆうしゃ の かおを なめまわした!
ゆうしゃ は よろこんでいる!▼
ゆうしゃ は くちびるを おしあてた!
まおう は ウットリ している!▼
まおう の ひゃくれつなめ!
ゆうしゃ の しゅびりょく が 0 になった!
ゆうしゃ は とても よろこんでいる!▼
ゆうしゃ は くちびるを おしあてた!
まおう は ウットリ している!▼
44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:04:01.34 ID:USLL3AaX0
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は とても うれしくなってきた▼
まおう は ゆうしゃ に あしばらいを かけた!
ゆうしゃ は すっころんだ!▼
ゆうしゃ は おきあがろうと しない!▼
まおう は おおきく あしを ひらくと
なんと!
ゆうしゃ を ひとまたぎにした!▼
ゆうしゃ は りょうめを みひらき
しんえんを のぞきこんだ!▼
ゆうしゃ は たちあがった▼
ゆうしゃ は とても うれしくなってきた▼
まおう は ゆうしゃ に あしばらいを かけた!
ゆうしゃ は すっころんだ!▼
ゆうしゃ は おきあがろうと しない!▼
まおう は おおきく あしを ひらくと
なんと!
ゆうしゃ を ひとまたぎにした!▼
ゆうしゃ は りょうめを みひらき
しんえんを のぞきこんだ!▼
ゆうしゃ は たちあがった▼
45: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:04:34.47 ID:USLL3AaX0
まおう は りょうあしを ひろげて とびかかってきた!▼
りょうあしが ゆうしゃ の かおを しめつける!
ゆうしゃ は 2ポイント の ダメージをうけた!
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は おおきく いきを すいこんだ!▼
まおう は ゆうしゃ の あたまを つかむと
さらに りょうあしで しめつけて きた!
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は おおきく いきを すいこんだ!▼
まおう は ゆうしゃ を つかむと
チカラまかせに おしたおした!▼
ゆうしゃ の かおに まおう が はげしく のしかかる!
ゆうしゃ は 2ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は みうごきを とらない!▼
りょうあしが ゆうしゃ の かおを しめつける!
ゆうしゃ は 2ポイント の ダメージをうけた!
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なった!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は おおきく いきを すいこんだ!▼
まおう は ゆうしゃ の あたまを つかむと
さらに りょうあしで しめつけて きた!
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は おおきく いきを すいこんだ!▼
まおう は ゆうしゃ を つかむと
チカラまかせに おしたおした!▼
ゆうしゃ の かおに まおう が はげしく のしかかる!
ゆうしゃ は 2ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は みうごきを とらない!▼
46: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:05:07.47 ID:USLL3AaX0
まおう は くすくす わらっている!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は フバーハ を となえた!
ゆうしゃ の からだは やわらかな ころもに つつまれた▼
まおう は ゆうしゃ を なでながら
やさしく またがってきた!▼
ゆうしゃ の かおは やわらかな かんしょくに つつまれた▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は みうごきを とらない!▼
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は おおきく いきを すいこんだ!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は フバーハ を となえた!
ゆうしゃ の からだは やわらかな ころもに つつまれた▼
まおう は ゆうしゃ を なでながら
やさしく またがってきた!▼
ゆうしゃ の かおは やわらかな かんしょくに つつまれた▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は みうごきを とらない!▼
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は おおきく いきを すいこんだ!▼
47: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:05:42.45 ID:USLL3AaX0
まおう は こうねつのガスを ふきだした!
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は くちびるを おしあてた!
まおう は きもちよさそうだ▼
まおう は こうふんした!
まおう の かおいろが かわった!▼
まおう は ゆうしゃ の あたまを つかむと
さらに りょうあしで しめつけて きた!
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は おおきく いきを すいこんだ!▼
まおう は あついといきを はきだした!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう の こかんを なめまわした!
まおう は おおきく のけぞった!▼
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は くちびるを おしあてた!
まおう は きもちよさそうだ▼
まおう は こうふんした!
まおう の かおいろが かわった!▼
まおう は ゆうしゃ の あたまを つかむと
さらに りょうあしで しめつけて きた!
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は おおきく いきを すいこんだ!▼
まおう は あついといきを はきだした!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう の こかんを なめまわした!
まおう は おおきく のけぞった!▼
48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:06:16.99 ID:USLL3AaX0
まおう は ゆうしゃ に のしかかると
すりつぶしに かかった!
ゆうしゃ は 3ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は みうごきを とらない!▼
まおう は ゆうしゃ の あたまを つかむと
いきおいよく こすりつけてきた!▼
ゆうしゃ の かおが はげしく おしつぶされる!
ゆうしゃ は 2ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう の こかんを なめまわした!
まおう の こきゅうが あらくなった!▼
まおう は ゆうしゃ の あたまを つかむと
さらに りょうあしで しめつけて きた!
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう の こかんを なめまわした!
まおう の からだが おおきく はねあがった!▼
すりつぶしに かかった!
ゆうしゃ は 3ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は みうごきを とらない!▼
まおう は ゆうしゃ の あたまを つかむと
いきおいよく こすりつけてきた!▼
ゆうしゃ の かおが はげしく おしつぶされる!
ゆうしゃ は 2ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう の こかんを なめまわした!
まおう の こきゅうが あらくなった!▼
まおう は ゆうしゃ の あたまを つかむと
さらに りょうあしで しめつけて きた!
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ は めのまえが まっしろに なっている!
ゆうしゃ は まおう の こかんを なめまわした!
まおう の からだが おおきく はねあがった!▼
49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:06:56.50 ID:USLL3AaX0
まおう は せいすい を ふりまいた!
ゆうしゃ の かお に せいすい が ふりかかった!
ゆうしゃ の かお は びしょぬれに なった!▼
せいすい に よって
ゆうしゃ の めのまえが まっしろでは なくなった!▼
ゆうしゃ の めのまえに てんごくが ひろがっている!
ゆうしゃ は まおう の こかんを なめまわした!
まおう は ウットリ している!▼
まおう は ゆうしゃ の あたまを つかむと
さらに りょうあしで しめつけて きた!
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ の めのまえに てんごくが ひろがっている!
ゆうしゃ は まおう の こかんを なめまわした!
まおう は きもちよさそうだ▼
ゆうしゃ は せいすい を のみほした!▼
まおう は ボーッと している…▼
ゆうしゃ の めのまえに てんごくが ひろがっている!
ゆうしゃ は せいすい を ふりまいた!▼
ゆうしゃ は からだが なまりのように おもくなり
うごけなく なってしまった▼
ゆうしゃ の かお に せいすい が ふりかかった!
ゆうしゃ の かお は びしょぬれに なった!▼
せいすい に よって
ゆうしゃ の めのまえが まっしろでは なくなった!▼
ゆうしゃ の めのまえに てんごくが ひろがっている!
ゆうしゃ は まおう の こかんを なめまわした!
まおう は ウットリ している!▼
まおう は ゆうしゃ の あたまを つかむと
さらに りょうあしで しめつけて きた!
ゆうしゃ は 1ポイント の ダメージをうけた!▼
ゆうしゃ の めのまえに てんごくが ひろがっている!
ゆうしゃ は まおう の こかんを なめまわした!
まおう は きもちよさそうだ▼
ゆうしゃ は せいすい を のみほした!▼
まおう は ボーッと している…▼
ゆうしゃ の めのまえに てんごくが ひろがっている!
ゆうしゃ は せいすい を ふりまいた!▼
ゆうしゃ は からだが なまりのように おもくなり
うごけなく なってしまった▼
50: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:07:32.51 ID:USLL3AaX0
ぜんめつ した▼
51: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:08:04.99 ID:USLL3AaX0
「よくぞ ふたたび ここまできて くれた!
ゆうしゃ よ!
「おまえは きづいて いないであろうが
わたしは おまえの たびを
さいしょから みていたぞ
「こどくに たえながら
よくぞ ここまで たたかいぬき
たどりついた ものよ…
「このせかいの だれより
わたしは おまえを みてきたのだ
「ゆうしゃ よ!
わが てで けしさって しまうには
とても おしい!
ゆうしゃ よ!
「おまえは きづいて いないであろうが
わたしは おまえの たびを
さいしょから みていたぞ
「こどくに たえながら
よくぞ ここまで たたかいぬき
たどりついた ものよ…
「このせかいの だれより
わたしは おまえを みてきたのだ
「ゆうしゃ よ!
わが てで けしさって しまうには
とても おしい!
52: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:08:39.10 ID:USLL3AaX0
「どうだ?
しめいなど すてて
こちらに つかぬか?
⇒ はい
いいえ
「おお!
やっと そのきに なってくれたか!
わたしは うれしいぞ!
しめいなど すてて
こちらに つかぬか?
⇒ はい
いいえ
「おお!
やっと そのきに なってくれたか!
わたしは うれしいぞ!
53: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:09:14.38 ID:USLL3AaX0
「…では ゆうこうの あかしとして
おまえの ぶきを わたして もらおうか
⇒ はい
いいえ
「ふふ…
そう こんな ものなど
もはや ひつよう ないのだ
おまえの ぶきを わたして もらおうか
⇒ はい
いいえ
「ふふ…
そう こんな ものなど
もはや ひつよう ないのだ
54: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:09:48.44 ID:USLL3AaX0
「………
……
…
「ふしぎな ものだな
「まおう だの ゆうしゃ だの
おもえば くだらぬ ものよ
「だれが きめた しめい か しらぬが
そんな ものに まどわされる など
「わたしは これから わたしの みちを
あゆんで いきたい
「おまえは どう おもって いるのだ?
……
…
「ふしぎな ものだな
「まおう だの ゆうしゃ だの
おもえば くだらぬ ものよ
「だれが きめた しめい か しらぬが
そんな ものに まどわされる など
「わたしは これから わたしの みちを
あゆんで いきたい
「おまえは どう おもって いるのだ?
55: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:10:24.49 ID:USLL3AaX0
ゆうしゃ の しめい を すてますか?
⇒ はい
いえす
それを すてるなんて とんでもない!
すてて しまうと
にどと もとには もどれない よかんが する…
それでも すてますか?
⇒ はい
いえす
⇒ はい
いえす
それを すてるなんて とんでもない!
すてて しまうと
にどと もとには もどれない よかんが する…
それでも すてますか?
⇒ はい
いえす
56: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:11:09.02 ID:USLL3AaX0
「…ふっ
「ふはははははっ!!
もはや わたしは まおう などでは なく
おまえも ゆうしゃ などでは ない!!
「なんと よろこばしい ことで あろうか!
「………
……
…
「ほんとうに おかしな ものだな…
「…おまえを ずっと みてきた せいか
「もはや せかい など どうでも よい
おまえさえ いてくれる ならば な
「おまえも…
「いや こうして しめい を すてたのだ
いまさら やぼ と いうもの だろう
「………
……
…
「…うれしい
「ふはははははっ!!
もはや わたしは まおう などでは なく
おまえも ゆうしゃ などでは ない!!
「なんと よろこばしい ことで あろうか!
「………
……
…
「ほんとうに おかしな ものだな…
「…おまえを ずっと みてきた せいか
「もはや せかい など どうでも よい
おまえさえ いてくれる ならば な
「おまえも…
「いや こうして しめい を すてたのだ
いまさら やぼ と いうもの だろう
「………
……
…
「…うれしい
57: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:11:45.44 ID:USLL3AaX0
「…さて では
わたしも やるべき ことが あったな
「おまえは わたしに ぶきを ささげ
しめい も ほうき したのだ
「わたしも おまえに ほうび を とらせねば
こうへい では ない
「なに えんりょなど いらぬ
「おまえには わたしの したはんぶん
スカートの やみのせかいを あたえよう!
「さあ そこに ねころがるがよい
わたしも やるべき ことが あったな
「おまえは わたしに ぶきを ささげ
しめい も ほうき したのだ
「わたしも おまえに ほうび を とらせねば
こうへい では ない
「なに えんりょなど いらぬ
「おまえには わたしの したはんぶん
スカートの やみのせかいを あたえよう!
「さあ そこに ねころがるがよい
58: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 19:12:26.86 ID:USLL3AaX0
「のぞみどおり のってやろうぞ…!
59: ◆jEbRvHU8C2 2018/02/13(火) 19:13:12.63 ID:USLL3AaX0
以上で終了です
お読みいただき、ありがとうございました
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61: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 20:09:20.99 ID:kcgO1cvu0
魔王を好みの女性で想像するべき落ちだな
乙
乙
62: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/13(火) 20:51:45.88 ID:EoiAGiZ10
なんだろうこの
勇者が知的な美人魔王にマニアックに責められる企画物AV感乙は
勇者が知的な美人魔王にマニアックに責められる企画物AV感乙は
引用元: 魔王「望み通り、乗ってやろうぞ…!」
勇者「魔王に勝つには…美少女の黒パンスト脚に練乳を塗りたくるしかない!」
2018-02-09
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 22:59:01.05 ID:J3xdItWRO
女戦士「えっ、なんだって?」
勇者「だーかーら!黒パンストだよ黒パンスト!
魔王の圧倒的な力を現在進行形で目の当たりにしてんだろ!
これもう勝つためには、美少女の黒パンスト脚に練乳を塗りたくる他ねぇんだよッ!!」
僧侶「よくわからんが、美少女の黒パンスト脚に練乳を塗りたくれば我々の勝機が見えるんだな!
ならば僕が時間を稼ぐ!お前たちはその隙に美少女の黒パンスト脚に練乳を塗りたるんだ!!」
勇者「すまねえ恩に着るぜ僧侶!ここは耐えてくれぇ!」
女戦士「僧侶がそれでいいなら良いんだけど、あの、いやホントにいいの?」
僧侶「僧侶に二言はない!さあ来い魔王!」
魔王「僧侶風情が一人で余の相手とは笑わせよる…!ダークネスカッター!」
ザクザクザクー!
僧侶「ぐわあああああああああ!!?」
勇者 女戦士「「そ、僧侶ォォォオーー!?」」
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 23:01:16.87 ID:J3xdItWRO
僧侶「ぼ、僕なら大丈夫…だから今のうちに…!」
勇者「ナイスガッツだぜ僧侶!よし、じゃあ女戦士。パーティで一番俊足なのはお前だ。
だからコンビニまでひとっ走りして黒パンストを買ってきてくれ!」
女戦士「戦闘中よ!?そもそもコンビニなんて何処にあんのさ!?」
魔王「魔王城二階エレベータ降りて右通路すすんで四つ目の角を右にヘルイレブンがあるぞ」
女戦士「ありがとう行ってくるわ!」
魔王「待て女戦士よ。行くならばこの余のポイントカードを持ってゆけ。
会員特典で割引が出来るやも知れぬ。そしてついでに買い物でポイントを貯めてくれ」
僧侶「自らは買い物をすることなく己のポインツを貯めるとは、まさに魔の王たる姑息さだ!」
勇者「貴様に人の心は無いのか…!」
勇者「ナイスガッツだぜ僧侶!よし、じゃあ女戦士。パーティで一番俊足なのはお前だ。
だからコンビニまでひとっ走りして黒パンストを買ってきてくれ!」
女戦士「戦闘中よ!?そもそもコンビニなんて何処にあんのさ!?」
魔王「魔王城二階エレベータ降りて右通路すすんで四つ目の角を右にヘルイレブンがあるぞ」
女戦士「ありがとう行ってくるわ!」
魔王「待て女戦士よ。行くならばこの余のポイントカードを持ってゆけ。
会員特典で割引が出来るやも知れぬ。そしてついでに買い物でポイントを貯めてくれ」
僧侶「自らは買い物をすることなく己のポインツを貯めるとは、まさに魔の王たる姑息さだ!」
勇者「貴様に人の心は無いのか…!」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 23:03:19.49 ID:J3xdItWRO
女戦士「はあ…はあ……ダッシュで買ってきたわよ」
勇者「でかした女戦士!………ってオーーイ!
これ80デニールじゃないかーい!」
僧侶「なにか問題でもあるのか?」
勇者「いやー、人にもよるんだけどね。俺としては、も少し薄いデニールのほうが好きなんだわ」
女戦士「何よ!人が買ってきたげた物に文句言わないでよね!」
勇者「それもそうだな。ここはこの黒パンストを美少女に履かせて練乳を塗りたく……」
魔王「させると思うか?」ゴアー!
女戦士(魔王の気が膨れ上がった!?)
僧侶(成る程みすみす僕らの有利なように事は運ばせないか)
魔王「余は40デニールしか認めぬ。絶対にだ!」
勇者「くくく。アンタならそう言ってくれると信じてたぜぁー!」
勇者「でかした女戦士!………ってオーーイ!
これ80デニールじゃないかーい!」
僧侶「なにか問題でもあるのか?」
勇者「いやー、人にもよるんだけどね。俺としては、も少し薄いデニールのほうが好きなんだわ」
女戦士「何よ!人が買ってきたげた物に文句言わないでよね!」
勇者「それもそうだな。ここはこの黒パンストを美少女に履かせて練乳を塗りたく……」
魔王「させると思うか?」ゴアー!
女戦士(魔王の気が膨れ上がった!?)
僧侶(成る程みすみす僕らの有利なように事は運ばせないか)
魔王「余は40デニールしか認めぬ。絶対にだ!」
勇者「くくく。アンタならそう言ってくれると信じてたぜぁー!」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 23:04:22.33 ID:J3xdItWRO
勇者「と、言うわけだ。もうひとっ走りしてきてくれ」
女戦士「はあああー??私さっき猛ダッシュしたの!疲れたの!
次は勇者が行く番でしょー!」
勇者「駄目だ!男の俺が黒パンスト買うなんて、考えただけで恥ずかしくて死んぢまう!
いいのか!?お前、勇者の俺が死んでいいってのか!!」
女戦士「なによぅ。そんな怒鳴らなくても…」
勇者「いいから早くするんだ!僧侶が持ち堪えてくれてる今の間に!!」
魔王「ダークネスカッター!」ザクザクザクー
僧侶「ぐわあああああああー!!?!」
女戦士「くっ!待っててね僧侶!すぐにここに戻ってくるから!!」
女戦士「はあああー??私さっき猛ダッシュしたの!疲れたの!
次は勇者が行く番でしょー!」
勇者「駄目だ!男の俺が黒パンスト買うなんて、考えただけで恥ずかしくて死んぢまう!
いいのか!?お前、勇者の俺が死んでいいってのか!!」
女戦士「なによぅ。そんな怒鳴らなくても…」
勇者「いいから早くするんだ!僧侶が持ち堪えてくれてる今の間に!!」
魔王「ダークネスカッター!」ザクザクザクー
僧侶「ぐわあああああああー!!?!」
女戦士「くっ!待っててね僧侶!すぐにここに戻ってくるから!!」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 23:06:14.89 ID:J3xdItWRO
女戦士「はぁ…ハァ…ぜいゼィ………戻って、きたわよ………」
勇者「おおっ!まさしく40デニールの黒パンストだ!」
魔王「メーカーは?」
勇者「グ◯ンゼ」
魔王「ランガードは?」
勇者「ある」
魔王「爪先と踵部分はちゃんと補強してるやつ?」
勇者「ああ。ちゃんと補強してるタイプのだ」
魔王「オーケィ!」
勇者「ぃよっしゃあああああー!!魔王から直々の太鼓判押しだぜぁーー!!」
女戦士「これでやっと……私たち勝てるかも…!」
魔王「ふはははは!何を世迷いごとを。貴様らはまだ黒パンストを手に入れただけだ。
まだ、それを美少女に履かせ練乳を塗りたくらなければならない。果たしてそれまで此奴の身体が持つかなァ?ダークネスカッター!」
ザクザクザクー!
僧侶「ぐわああああああああー!!!?」
勇者 女戦士「そ、僧侶ォォォオーー!?」
勇者「おおっ!まさしく40デニールの黒パンストだ!」
魔王「メーカーは?」
勇者「グ◯ンゼ」
魔王「ランガードは?」
勇者「ある」
魔王「爪先と踵部分はちゃんと補強してるやつ?」
勇者「ああ。ちゃんと補強してるタイプのだ」
魔王「オーケィ!」
勇者「ぃよっしゃあああああー!!魔王から直々の太鼓判押しだぜぁーー!!」
女戦士「これでやっと……私たち勝てるかも…!」
魔王「ふはははは!何を世迷いごとを。貴様らはまだ黒パンストを手に入れただけだ。
まだ、それを美少女に履かせ練乳を塗りたくらなければならない。果たしてそれまで此奴の身体が持つかなァ?ダークネスカッター!」
ザクザクザクー!
僧侶「ぐわああああああああー!!!?」
勇者 女戦士「そ、僧侶ォォォオーー!?」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 23:07:12.85 ID:J3xdItWRO
女戦士「そうだわ練乳だわ!私ったら気が利かない。黒パンストと一緒に練乳も買ってれば良かったのに!」
勇者「ぉおっと、その心配はいらねぇぜ女戦士。
練乳なら俺が持ってる!」
女戦士「まあ素敵ッ!でも何で持ってるの?」
勇者「なんでって、俺は常日頃から練乳を肌身離さず持ち歩いているが?」
女戦士「なんですと?」
魔王「くくく。女戦士とやら。男子たるもの、いついかなる時に美少女の黒パンスト脚に練乳を塗りたくる機会が来るかも知れぬ。
そのためにマイ練乳を持参するは嗜みであろう。
当然。余も持ち歩いておるわ」
僧侶「僕もありますよ」
女戦士「なんなん私だけおかしいん?」
勇者「ぉおっと、その心配はいらねぇぜ女戦士。
練乳なら俺が持ってる!」
女戦士「まあ素敵ッ!でも何で持ってるの?」
勇者「なんでって、俺は常日頃から練乳を肌身離さず持ち歩いているが?」
女戦士「なんですと?」
魔王「くくく。女戦士とやら。男子たるもの、いついかなる時に美少女の黒パンスト脚に練乳を塗りたくる機会が来るかも知れぬ。
そのためにマイ練乳を持参するは嗜みであろう。
当然。余も持ち歩いておるわ」
僧侶「僕もありますよ」
女戦士「なんなん私だけおかしいん?」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 23:08:33.12 ID:J3xdItWRO
女戦士「とにかく。黒パンスト、練乳、美少女、これで遂に三つ揃ったわね」
勇者「は?」
女戦士「え?」
勇者「女戦士が何言ってんのかわかんないぞ。美少女なんて何処にいるんだ何処に」
女戦士「またまたぁ~。ほらほら今勇者の目の前にいるじゃんプリチーでラブリーな女の子がさぁ~!」
勇者「は?」
女戦士「あ?」
勇者「何を勘違いしてんのか知らないが、美少女だぞ?
美少女っていえば女子中学生かJKに相場は決まってんだろJK!」
魔王「待て勇者よ。何も美少女に拘らずとも、美人OLか美人女教師という線も捨てがたいッ!」
勇者「そッッッれもイイなぁ!!!」
女戦士「だったら美人女戦士でもいいじゃん!?!?」
勇者 魔王「「いやそれは無いわ」」
女戦士「ムキィィィイーー!!!!」
魔王「さあさあさあ早く美少女を連れてこねば、此奴の命いつまで持つかなぁ?ダークネスカッター!」ザクザクザクー!
僧侶「ぐわああああああああああー!!!!?」
勇者 女戦士「そ、僧侶ォォォオーー!?!?」
勇者「は?」
女戦士「え?」
勇者「女戦士が何言ってんのかわかんないぞ。美少女なんて何処にいるんだ何処に」
女戦士「またまたぁ~。ほらほら今勇者の目の前にいるじゃんプリチーでラブリーな女の子がさぁ~!」
勇者「は?」
女戦士「あ?」
勇者「何を勘違いしてんのか知らないが、美少女だぞ?
美少女っていえば女子中学生かJKに相場は決まってんだろJK!」
魔王「待て勇者よ。何も美少女に拘らずとも、美人OLか美人女教師という線も捨てがたいッ!」
勇者「そッッッれもイイなぁ!!!」
女戦士「だったら美人女戦士でもいいじゃん!?!?」
勇者 魔王「「いやそれは無いわ」」
女戦士「ムキィィィイーー!!!!」
魔王「さあさあさあ早く美少女を連れてこねば、此奴の命いつまで持つかなぁ?ダークネスカッター!」ザクザクザクー!
僧侶「ぐわああああああああああー!!!!?」
勇者 女戦士「そ、僧侶ォォォオーー!?!?」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 23:10:35.77 ID:J3xdItWRO
女戦士「なによなによみんな!そもそも黒パンスト脚に練乳塗りたくるとか、意味わかんないわ!
それでどうやって魔王に勝てるっていうの!?」
勇者「意味ならあるさ!なら女戦士、お前、黒パンストを舐めたことはあるか?」
女戦士「はあ?あるわけないじゃない!」
勇者「それがお前のダメな所なんだよ!!女戦士自身に黒パンストを愛する心が無いんだ!
だからお前は黒パンストに選ばれないと、そんな簡単な事が何故わからないんだ!!
いいか、黒パンストってのは舐めたら実はちょっとしょっぱいんだ!だから、だから練乳が必要になる!!
甘いお菓子としょっぱいお菓子の組み合わせは最高で最強だろ??
そうなんだよ最強なんだよ!だから魔王にも勝てるんだッッ!!」
女戦士「ズガビィーン!?
そうだったの……私、黒パンストのこと全然わかってなかった……。こんなんじゃ、勇者のパーティ失格だよ…」
勇者「気に止むことはないさ。これから知っていけばいい」
女戦士「ありがとう勇者。私、塗りたくりたい!美少女の黒パンスト脚に練乳をぬりたくりたい!」
勇者「そうだその意気だ!」
魔王「さて、長話は終わったかね?ならば丁度良い。こちらも今しがた終わった所だ」
僧侶「うぐ……ぐ……かハァ…バターン」
勇者 女戦士「そ、僧侶ォォォオーー!?!?」
それでどうやって魔王に勝てるっていうの!?」
勇者「意味ならあるさ!なら女戦士、お前、黒パンストを舐めたことはあるか?」
女戦士「はあ?あるわけないじゃない!」
勇者「それがお前のダメな所なんだよ!!女戦士自身に黒パンストを愛する心が無いんだ!
だからお前は黒パンストに選ばれないと、そんな簡単な事が何故わからないんだ!!
いいか、黒パンストってのは舐めたら実はちょっとしょっぱいんだ!だから、だから練乳が必要になる!!
甘いお菓子としょっぱいお菓子の組み合わせは最高で最強だろ??
そうなんだよ最強なんだよ!だから魔王にも勝てるんだッッ!!」
女戦士「ズガビィーン!?
そうだったの……私、黒パンストのこと全然わかってなかった……。こんなんじゃ、勇者のパーティ失格だよ…」
勇者「気に止むことはないさ。これから知っていけばいい」
女戦士「ありがとう勇者。私、塗りたくりたい!美少女の黒パンスト脚に練乳をぬりたくりたい!」
勇者「そうだその意気だ!」
魔王「さて、長話は終わったかね?ならば丁度良い。こちらも今しがた終わった所だ」
僧侶「うぐ……ぐ……かハァ…バターン」
勇者 女戦士「そ、僧侶ォォォオーー!?!?」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 23:12:04.51 ID:J3xdItWRO
魔王「くはははは!肝心の美少女が居らず、僧侶もすでに戦闘不能!さあてどうやって余に勝つつもりかなあ?」
僧侶「く…ゆ、勇者……」
勇者「もういい!喋るな僧侶!」
僧侶「そういえば、たったひとつ……美少女が…いる場所を……思い……だした……」
勇者「なんだと僧侶!くわしく喋れ!」
僧侶「コンビニ……だ…。魔王城のヘルイレブン……そこに行けば……僕の姪が……かわいいJKの姪がバイトを……していると昨日メールで母ちゃんが…言ってた……。急げ……彼女のシフトの……終わりが近……い……ガクーッ!」
勇者「でかした!!女戦士!ここは俺に任せて、お前は一刻もはやく僧侶の姪を連れてくるんだ!そしてその娘に黒パンストを履かせて練乳を塗りたくろう!
爪先には浸すように、膝裏には擦りこむように、太ももには薄く広げるように練乳を塗りたくろう!!」
女戦士「ええわかったわ!!」
魔王「行かせると思うてか?」
僧侶「行かせるさ……何がなんでも……!」プルプルガクガク
魔王「その意気や良し!くらえダークネスカッター!」ザクザクザクー!
僧侶「ぐわあああああああああああ!??!?」
勇者 女戦士「そ、僧侶ォォォオーー!?!?」
僧侶「く…ゆ、勇者……」
勇者「もういい!喋るな僧侶!」
僧侶「そういえば、たったひとつ……美少女が…いる場所を……思い……だした……」
勇者「なんだと僧侶!くわしく喋れ!」
僧侶「コンビニ……だ…。魔王城のヘルイレブン……そこに行けば……僕の姪が……かわいいJKの姪がバイトを……していると昨日メールで母ちゃんが…言ってた……。急げ……彼女のシフトの……終わりが近……い……ガクーッ!」
勇者「でかした!!女戦士!ここは俺に任せて、お前は一刻もはやく僧侶の姪を連れてくるんだ!そしてその娘に黒パンストを履かせて練乳を塗りたくろう!
爪先には浸すように、膝裏には擦りこむように、太ももには薄く広げるように練乳を塗りたくろう!!」
女戦士「ええわかったわ!!」
魔王「行かせると思うてか?」
僧侶「行かせるさ……何がなんでも……!」プルプルガクガク
魔王「その意気や良し!くらえダークネスカッター!」ザクザクザクー!
僧侶「ぐわあああああああああああ!??!?」
勇者 女戦士「そ、僧侶ォォォオーー!?!?」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 23:12:47.51 ID:J3xdItWRO
幼女「ねーねーおばあちゃん!それから!それからどうなったのー!?」
おばあちゃん「ふふふ。せっかちな子ですこと。
その後はねぇ。女戦士が僧侶さんの姪を連れてきたんだけど、またこれがめんこい娘で、勇者さんも魔王さんも鼻の下伸ばしやがってたのよ」
幼女「そんなにかわいいひとだったんだー。あたしとどっちがかわいいかなー?」
おばあちゃん「そんなの、幼女ちゃんのほうが百億倍かわいいでちゅよ~!」
幼女「キャッキャイ」
おばあちゃん「でもねぇ。強引に連れてきたのが行けなかったんだろねぇ。
コンビニの店長に通報されて、魔王さんと勇者一行は、すぐさま駆け付けた警察にお縄にされたの。こうして世界は平和になりましたとさ。めでたしめでたし」
幼女「じゃあ、ゆうしゃさん、けっきょく黒パンストあしに練乳をぬりたくれなかったんだ。かわいそう…」
おばあちゃん「そうさねえ。でも、今にして思えばあれで良かったんだよ。
おばあちゃんも当時、刑務所で冷静になった時に考えたらね。やっぱりあいつら頭おかしかったのよ」
幼女「うーん、よくわかんないやー」
おばあちゃん「ふふふ。幼女ちゃんにはまだ難しいかも知れないわね。さて、夜ももう遅いことだし眠りましょうかね」
幼女「うん。おやすみおばあちゃん!」
おばあちゃん「ええ、おやすみなさい」
グッドイブニング
グッド黒パンスト
完
おばあちゃん「ふふふ。せっかちな子ですこと。
その後はねぇ。女戦士が僧侶さんの姪を連れてきたんだけど、またこれがめんこい娘で、勇者さんも魔王さんも鼻の下伸ばしやがってたのよ」
幼女「そんなにかわいいひとだったんだー。あたしとどっちがかわいいかなー?」
おばあちゃん「そんなの、幼女ちゃんのほうが百億倍かわいいでちゅよ~!」
幼女「キャッキャイ」
おばあちゃん「でもねぇ。強引に連れてきたのが行けなかったんだろねぇ。
コンビニの店長に通報されて、魔王さんと勇者一行は、すぐさま駆け付けた警察にお縄にされたの。こうして世界は平和になりましたとさ。めでたしめでたし」
幼女「じゃあ、ゆうしゃさん、けっきょく黒パンストあしに練乳をぬりたくれなかったんだ。かわいそう…」
おばあちゃん「そうさねえ。でも、今にして思えばあれで良かったんだよ。
おばあちゃんも当時、刑務所で冷静になった時に考えたらね。やっぱりあいつら頭おかしかったのよ」
幼女「うーん、よくわかんないやー」
おばあちゃん「ふふふ。幼女ちゃんにはまだ難しいかも知れないわね。さて、夜ももう遅いことだし眠りましょうかね」
幼女「うん。おやすみおばあちゃん!」
おばあちゃん「ええ、おやすみなさい」
グッドイブニング
グッド黒パンスト
完
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 23:13:15.04 ID:J3xdItWRO
ありがとうございました。
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 23:27:33.36 ID:soaQOJ4j0
オッツオッツ
なんだこれ...
なんだこれ...
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 02:04:10.39 ID:EcBoxuiLo
こういうの好き
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 07:57:08.38 ID:7q9HSUR+0
平和って素敵なことね
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/08(木) 10:05:01.36 ID:huZ/8J6KO
あたまがおかしいぜ!
乙
乙
引用元: 勇者「魔王に勝つには…美少女の黒パンスト脚に練乳を塗りたくるしかない!」
魔王「勇者が来たから、第二形態どうするか考えなきゃ!」
2018-02-08
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/05(月) 22:09:34.13 ID:A3dt2/9No
側近「魔王様、大変でございます!」
魔王「なんだ?」
側近「勇者がこの城に侵入したという報告が入りました!」
魔王「な、なんだと!? 予想よりずいぶん早いな!」
側近「幹部たちが応戦していますが、ここまでたどり着くのも時間の問題かと……」
魔王「ならば、急いで考えなければなるまいな」
側近「勇者との戦い方をですか? あるいはまさか……撤退を?」
魔王「いや……第二形態をどうするかをだ!」
魔王「なんだ?」
側近「勇者がこの城に侵入したという報告が入りました!」
魔王「な、なんだと!? 予想よりずいぶん早いな!」
側近「幹部たちが応戦していますが、ここまでたどり着くのも時間の問題かと……」
魔王「ならば、急いで考えなければなるまいな」
側近「勇者との戦い方をですか? あるいはまさか……撤退を?」
魔王「いや……第二形態をどうするかをだ!」
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/05(月) 22:11:17.83 ID:A3dt2/9No
側近「第二形態? 今の状態が最終形態ではないのですか?」
魔王「バカモノ! ワシは魔王だぞ? 第二形態ぐらいなくてどうするのだ!」
側近「ははっ、申し訳ございません!」
魔王「ただし、まだその内容を考えてなかったのでな……今から考えねばならん」
魔王「というわけで、側近よ! 案を出せ!」
側近「ははーっ!」
魔王「バカモノ! ワシは魔王だぞ? 第二形態ぐらいなくてどうするのだ!」
側近「ははっ、申し訳ございません!」
魔王「ただし、まだその内容を考えてなかったのでな……今から考えねばならん」
魔王「というわけで、側近よ! 案を出せ!」
側近「ははーっ!」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/05(月) 22:13:23.49 ID:A3dt2/9No
側近「まず、第二形態としてオーソドックスなのが“巨大化”でございます」
魔王「ほう、大きくなるわけか」
側近「はっ、今の魔王様は勇者より一回り大きいぐらいですが」
側近「これが勇者より何十倍も大きくなれば、インパクトは絶大でございます」
魔王「なるほどなるほど……巨大化して勇者を見下ろすのも悪くはない」
側近「とはいえ、オーソドックスすぎてありきたりともいえますが」
魔王「候補にはしておこう……他には何かないか?」
側近「そうですねえ……」
魔王「ほう、大きくなるわけか」
側近「はっ、今の魔王様は勇者より一回り大きいぐらいですが」
側近「これが勇者より何十倍も大きくなれば、インパクトは絶大でございます」
魔王「なるほどなるほど……巨大化して勇者を見下ろすのも悪くはない」
側近「とはいえ、オーソドックスすぎてありきたりともいえますが」
魔王「候補にはしておこう……他には何かないか?」
側近「そうですねえ……」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/05(月) 22:16:31.85 ID:A3dt2/9No
側近「巨大化とは逆に、“小型化”するという手もあります」
魔王「小さくなるということか? 弱そうではないか……却下だ、却下!」
側近「魔王様、その先入観を逆手に取るのでございます」
魔王「ほう?」
側近「小さくシンプルなデザインになった魔王様が、強烈な攻撃を仕掛けてきたら」
側近「勇者の奴は驚いて絶望してしまうことでしょう!」
魔王「なるほどなるほど、ギャップ狙いというやつだな!」
側近「さすが魔王様、ご理解が早い」
魔王「ふぅむ、巨大化か小型化か……迷うな」
側近「他にはこういうのもございますよ」
魔王「小さくなるということか? 弱そうではないか……却下だ、却下!」
側近「魔王様、その先入観を逆手に取るのでございます」
魔王「ほう?」
側近「小さくシンプルなデザインになった魔王様が、強烈な攻撃を仕掛けてきたら」
側近「勇者の奴は驚いて絶望してしまうことでしょう!」
魔王「なるほどなるほど、ギャップ狙いというやつだな!」
側近「さすが魔王様、ご理解が早い」
魔王「ふぅむ、巨大化か小型化か……迷うな」
側近「他にはこういうのもございますよ」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/05(月) 22:17:53.33 ID:A3dt2/9No
側近「“顔だけ”になるのでございます」
魔王「顔だけ?」
側近「たとえば、≪手、顔、手≫という具合にですね」
側近「パーツが三つに分かれることで、攻撃回数もざっと三倍に!」
側近「さらに巨大な顔で勇者を威圧することも可能!」
側近「これもなかなかに人気な第二形態でございますよ」
魔王「ところで、両足もつけて五つのパーツに分かれるのはいかんのか? これなら五回攻撃できるぞ」
側近「いけないってことはないでしょうが……ちょっと見栄えが、ねぇ……」
魔王「あまりかっこよくはないな……」
魔王「顔だけ?」
側近「たとえば、≪手、顔、手≫という具合にですね」
側近「パーツが三つに分かれることで、攻撃回数もざっと三倍に!」
側近「さらに巨大な顔で勇者を威圧することも可能!」
側近「これもなかなかに人気な第二形態でございますよ」
魔王「ところで、両足もつけて五つのパーツに分かれるのはいかんのか? これなら五回攻撃できるぞ」
側近「いけないってことはないでしょうが……ちょっと見栄えが、ねぇ……」
魔王「あまりかっこよくはないな……」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/05(月) 22:19:55.69 ID:A3dt2/9No
側近「あと……“機械化”するという手もございます」
魔王「機械化?」
側近「実はサイボーグだった、みたいなノリでメカ形態に移行するわけです」
側近「機械兵器ならではの超火力で、勇者をノックアウトというわけでございます」
魔王「今まで剣と魔法でやってきたのに、そんなのが出てきて大丈夫だろうか?」
側近「なぁに、どうせ最後ですから! マシンガンでもミサイルでもガンガンぶっ放しましょう!」
魔王「機械化?」
側近「実はサイボーグだった、みたいなノリでメカ形態に移行するわけです」
側近「機械兵器ならではの超火力で、勇者をノックアウトというわけでございます」
魔王「今まで剣と魔法でやってきたのに、そんなのが出てきて大丈夫だろうか?」
側近「なぁに、どうせ最後ですから! マシンガンでもミサイルでもガンガンぶっ放しましょう!」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/05(月) 22:21:37.21 ID:A3dt2/9No
魔王「あと、どのようなものがある?」
側近「骨だけになったり、ゾンビ化したり、“アンデッド化”という方法もございますね」
魔王「死んだには死んだが、死んだまま復活するわけか」
側近「はい、それゆえに魔王様の執念を演出できる第二形態でございます」
魔王「その場合、城から出ようとする勇者を背後から襲うなんてことをしたら面白いかもしれんな」
側近「ええ、後ろからアンデッド化した魔王様がやってきたら、勇者もパニック間違いなしでございます」
側近「骨だけになったり、ゾンビ化したり、“アンデッド化”という方法もございますね」
魔王「死んだには死んだが、死んだまま復活するわけか」
側近「はい、それゆえに魔王様の執念を演出できる第二形態でございます」
魔王「その場合、城から出ようとする勇者を背後から襲うなんてことをしたら面白いかもしれんな」
側近「ええ、後ろからアンデッド化した魔王様がやってきたら、勇者もパニック間違いなしでございます」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/05(月) 22:24:10.97 ID:A3dt2/9No
側近「変わり種として、“脳みそ”になるという変身もありますね」
魔王「脳みそ?」
側近「魔王様の肉体はハリボテで、正体は脳みそだったというオチなわけです」
魔王「意外性があっていいな」
魔王「だが、ワシは脳みそのシワの数が少なそうだ……見栄えが悪いかもしれん」
側近「でしょうね……」
魔王「でしょうね、とはなんだ! そこは否定しろよ!」
側近「あっ、申し訳ありません!」
側近「まあ、シワならペンかなにかで書き足せばよろしいかと」
魔王「名案だ」
魔王「脳みそ?」
側近「魔王様の肉体はハリボテで、正体は脳みそだったというオチなわけです」
魔王「意外性があっていいな」
魔王「だが、ワシは脳みそのシワの数が少なそうだ……見栄えが悪いかもしれん」
側近「でしょうね……」
魔王「でしょうね、とはなんだ! そこは否定しろよ!」
側近「あっ、申し訳ありません!」
側近「まあ、シワならペンかなにかで書き足せばよろしいかと」
魔王「名案だ」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/05(月) 22:26:57.04 ID:A3dt2/9No
魔王「逆になにか、キレイな存在になるような変身はないだろうか?」
側近「ああ、それなら“天使”になるのはどうでしょう?」
魔王「天使? ワシが!?」
側近「魔族の王たる魔王様の正体が、天使だったら……勇者も度肝を抜かれることでしょう」
側近「半裸で『汚れた人間よ……』などといいながら攻撃したら、迫力も抜群です」
側近「技も『ホーリーなんちゃら』とか『聖なるなんちゃら』を連発するわけです」
魔王「奇抜な案だと思ったが、聞いているとよさそうな気がしてきた」
魔王「天使タイプの羽根と魔族タイプの羽根を同時に生やすというのはどうだろう?」
側近「いいですねえ! いかにも聖と魔を司る者、という雰囲気が出ますよ」
側近「ああ、それなら“天使”になるのはどうでしょう?」
魔王「天使? ワシが!?」
側近「魔族の王たる魔王様の正体が、天使だったら……勇者も度肝を抜かれることでしょう」
側近「半裸で『汚れた人間よ……』などといいながら攻撃したら、迫力も抜群です」
側近「技も『ホーリーなんちゃら』とか『聖なるなんちゃら』を連発するわけです」
魔王「奇抜な案だと思ったが、聞いているとよさそうな気がしてきた」
魔王「天使タイプの羽根と魔族タイプの羽根を同時に生やすというのはどうだろう?」
側近「いいですねえ! いかにも聖と魔を司る者、という雰囲気が出ますよ」
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/05(月) 22:28:57.07 ID:A3dt2/9No
側近「いっそ“宇宙生物”だったというオチも面白いかもしれません」
魔王「というと?」
側近「魔王様は魔界出身の魔族だと思いきや、実は宇宙からの侵略者だったというわけです」
側近「これにより世界規模だった戦いが、一気に宇宙規模になりスケールアップ!」
魔王「よいではないか……スケールが大きいのは嫌いではないぞ」
魔王「だが、この星に来た理由はどうすればいいのだ?」
側近「故郷の星が滅亡寸前なので、隕石かなにかに紛れてやってきた、とでもすればよろしいかと」
魔王「というと?」
側近「魔王様は魔界出身の魔族だと思いきや、実は宇宙からの侵略者だったというわけです」
側近「これにより世界規模だった戦いが、一気に宇宙規模になりスケールアップ!」
魔王「よいではないか……スケールが大きいのは嫌いではないぞ」
魔王「だが、この星に来た理由はどうすればいいのだ?」
側近「故郷の星が滅亡寸前なので、隕石かなにかに紛れてやってきた、とでもすればよろしいかと」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/05(月) 22:31:09.55 ID:A3dt2/9No
魔王「よし、今までの中から一つ決めるとするか」
側近「あっ、忘れてました! こんなのもございます!」
魔王「どんなのだ?」
側近「得体の知れない“闇”になるのでございます」
魔王「闇!」
側近「魔王様は嫉妬や憎悪など負の感情の集合体だったということにして」
側近「闇そのもの、になるのでございますよ!」
魔王「なんだかよく分からんが、すごい変身だというのは分かった」
側近「私も自分でいっててよく分かりませんでした」
側近「あっ、忘れてました! こんなのもございます!」
魔王「どんなのだ?」
側近「得体の知れない“闇”になるのでございます」
魔王「闇!」
側近「魔王様は嫉妬や憎悪など負の感情の集合体だったということにして」
側近「闇そのもの、になるのでございますよ!」
魔王「なんだかよく分からんが、すごい変身だというのは分かった」
側近「私も自分でいっててよく分かりませんでした」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/05(月) 22:33:53.24 ID:A3dt2/9No
側近「魔王様が“コンピュータ”だったという手もございますね」
魔王「コンピュータ? 先ほどの機械化と同じではないか」
側近「いえ、先ほどのは魔王様の肉体を改造するという意味合いが強かったですが」
側近「こちらは魔王様の正体がコンピュータそのものなのです」
魔王「ほう……そうきたか!」
側近「実は魔王様は古代人かなにかに『この世界を救え』と命じられたロボットだったわけです」
側近「そして、その命令に従おうとした結果――」
魔王「人間を滅ぼそう、という結論に至ったわけか!」
側近「そうです! これだと人間にも罪をふっかけることができて、仮に魔王様が倒されても」
側近「かなり後味が悪くなります」
魔王「死してなお、人間に傷跡を残すか……魔王に相応しい最期ではないか」
魔王「コンピュータ? 先ほどの機械化と同じではないか」
側近「いえ、先ほどのは魔王様の肉体を改造するという意味合いが強かったですが」
側近「こちらは魔王様の正体がコンピュータそのものなのです」
魔王「ほう……そうきたか!」
側近「実は魔王様は古代人かなにかに『この世界を救え』と命じられたロボットだったわけです」
側近「そして、その命令に従おうとした結果――」
魔王「人間を滅ぼそう、という結論に至ったわけか!」
側近「そうです! これだと人間にも罪をふっかけることができて、仮に魔王様が倒されても」
側近「かなり後味が悪くなります」
魔王「死してなお、人間に傷跡を残すか……魔王に相応しい最期ではないか」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/05(月) 22:36:41.17 ID:A3dt2/9No
魔王「あ~……どれにしよ、悩むな……。こりゃ決めるの時間かかるぞ」
側近「でしたらいっそ、全部混ぜ込んだ“カオス形態”になるというのはどうでしょう?」
魔王「カボス?」
側近「そりゃ果物です。カオスです、混沌」
側近「ようするに、今まで挙げた要素を全部詰め込んだ形態になるんですよ」
魔王「そんなことしたら、グチャグチャな意味不明形態になっちゃうだろ」
側近「それでいいんですよ」
側近「うまくいけば、ある種の宗教画のような神々しい形態になることができます」
魔王「ふむ、悪くない」
側近「でしたらいっそ、全部混ぜ込んだ“カオス形態”になるというのはどうでしょう?」
魔王「カボス?」
側近「そりゃ果物です。カオスです、混沌」
側近「ようするに、今まで挙げた要素を全部詰め込んだ形態になるんですよ」
魔王「そんなことしたら、グチャグチャな意味不明形態になっちゃうだろ」
側近「それでいいんですよ」
側近「うまくいけば、ある種の宗教画のような神々しい形態になることができます」
魔王「ふむ、悪くない」
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/05(月) 22:38:57.44 ID:A3dt2/9No
側近「それに、なにも魔王様が変身することにこだわる必要はありません」
側近「たとえば、魔王様の身近にいた部下が“実は黒幕”だったなんてのもありかと」
魔王「あ~、なるほど! 側近、土壇場でお前が正体をあらわすわけだ!」
側近「そうです!」
魔王「実はワシは傀儡で、側近こそが真の魔王だった、みたいな!?」
側近「そうです!」
魔王「『あのニセ魔王は勇者のデータを取るための捨て駒よ!』的なセリフを吐いたり!?」
側近「そうですそうです!」
魔王「やっべ、この案もいいなぁ! テンション上がってきた! あ~……どれにしよう!?」
側近「たとえば、魔王様の身近にいた部下が“実は黒幕”だったなんてのもありかと」
魔王「あ~、なるほど! 側近、土壇場でお前が正体をあらわすわけだ!」
側近「そうです!」
魔王「実はワシは傀儡で、側近こそが真の魔王だった、みたいな!?」
側近「そうです!」
魔王「『あのニセ魔王は勇者のデータを取るための捨て駒よ!』的なセリフを吐いたり!?」
側近「そうですそうです!」
魔王「やっべ、この案もいいなぁ! テンション上がってきた! あ~……どれにしよう!?」
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/05(月) 22:40:49.66 ID:A3dt2/9No
バァンッ!!!
勇者「魔王、覚悟しろ!」
魔王「え!?」
側近「え!?」
勇者「魔王、覚悟しろ!」
魔王「え!?」
側近「え!?」
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/05(月) 22:42:44.76 ID:A3dt2/9No
勇者「城内の幹部は全て倒した……あとはお前たちだけだ!」
魔王「マ、マジで!? 早すぎだろ!」
側近「ちょっと待て! こっちはまだ色々と決めなきゃならないことが――」
勇者「いくぞ!」チャキッ
魔王「よ、よせ! 話せば分かる!」
側近「せめて、第二形態の内容を決めるまで待って――」
勇者「うおおおおおおおおおおっ!!!!!」
魔王&側近「いやぁぁぁぁぁっ!!!!!」
魔王「マ、マジで!? 早すぎだろ!」
側近「ちょっと待て! こっちはまだ色々と決めなきゃならないことが――」
勇者「いくぞ!」チャキッ
魔王「よ、よせ! 話せば分かる!」
側近「せめて、第二形態の内容を決めるまで待って――」
勇者「うおおおおおおおおおおっ!!!!!」
魔王&側近「いやぁぁぁぁぁっ!!!!!」
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/05(月) 22:44:53.52 ID:A3dt2/9No
勇者「ハァ、ハァ、ハァ……」
勇者「……終わった」
勇者「やっぱりボスは、第二形態になる前に倒すに限るな……!」
~ END ~
勇者「……終わった」
勇者「やっぱりボスは、第二形態になる前に倒すに限るな……!」
~ END ~
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/06(火) 02:23:24.46 ID:+kgqDRfIO
策士なり勇者
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/06(火) 08:10:23.95 ID:PQGbpMxTo
乙
まあ考えなきゃなれないようなら第二形態なかったようなもんだし倒されても仕方ないよね魔王
まあ考えなきゃなれないようなら第二形態なかったようなもんだし倒されても仕方ないよね魔王
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/07(水) 12:07:32.21 ID:zQ4sZE77O
むしろ考えただけでなれるとか魔王すごい
引用元: 魔王「勇者が来たから、第二形態どうするか考えなきゃ!」
お見合い勇者
2018-02-06
1: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:07:29 ID:gd5tB6sc
王様「緊急に呼び戻してしまってすまなかった。」
勇者「いえ、しかしどうしたのですか?」
王様「勇者よ、旅はどのあたりまで進んだ?」
勇者「現在魔王城の手前の村でいつ攻め込むかと会議を行っていたところです」
王様「そうか。タイミング的にはちょうどよかったな」
勇者「?」
王様「勇者よ、実を言うと魔王から和平の申し入れがあった」
勇者「!そ、それは本当ですか!?」
王様「ああ。しかし・・・和平とするには条件が・・・」
勇者「条件・・・なるほど・・・いえ、しかたがありません。いくら戦争とはいえ一国の王を討伐しようとしたのです。私の首でよければ喜んで・・・」
王様「何を勘違いしている。あっちの出した条件は姫を・・・我が娘を魔王の息子、魔王子の嫁にすると言う事だ」
勇者「な!?姫を・・・魔王子の嫁に・・・」
王様「・・・」
勇者「・・・」
王様「・・・」
勇者「いえ、しかしどうしたのですか?」
王様「勇者よ、旅はどのあたりまで進んだ?」
勇者「現在魔王城の手前の村でいつ攻め込むかと会議を行っていたところです」
王様「そうか。タイミング的にはちょうどよかったな」
勇者「?」
王様「勇者よ、実を言うと魔王から和平の申し入れがあった」
勇者「!そ、それは本当ですか!?」
王様「ああ。しかし・・・和平とするには条件が・・・」
勇者「条件・・・なるほど・・・いえ、しかたがありません。いくら戦争とはいえ一国の王を討伐しようとしたのです。私の首でよければ喜んで・・・」
王様「何を勘違いしている。あっちの出した条件は姫を・・・我が娘を魔王の息子、魔王子の嫁にすると言う事だ」
勇者「な!?姫を・・・魔王子の嫁に・・・」
王様「・・・」
勇者「・・・」
王様「・・・」
2: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:08:07 ID:gd5tB6sc
勇者「それは、悩む事なのですか?」
王様「そうだよな、悩む必要なんか無いよな」
勇者「いや、一応父親なんですから否定してください」
王様「それより条件はもうひとつあってな・・・」
勇者「もうひとつ.・・・そうですよね、戦争とはいえ数多くの魔族の命を奪ってしまったのですから・・・私の命でよかったいくらでも差し出します!」
王様「だから勘違いするな。もうひとつの条件と言うのが魔王の第3王女を勇者の嫁にすることだそうだ」
勇者「魔王の娘を私の嫁に・・・」
王様「こういう事態だから互いの国から大使を送り出すのは不思議ではない・・・が、なにか裏がありそうで気が進まん」
勇者「ちなみになんですけど、その魔王の第三王女ってどんな方なんですか?」
王様「ん?・・・手紙と一緒に写真が送られておるな。・・・おぅ?」
勇者「どうしたんですか?見せてください。・・・おぅ!?」
勇者「(な、なんてかわいらしいんだ・・・それにこの胸・・・でかすぎるだろ・・・やや幼い顔とのミスマッチがなんとも・・・)」
王様「勇者・・・勇者!」
勇者「は、はいっ!」
王様「そうだよな、悩む必要なんか無いよな」
勇者「いや、一応父親なんですから否定してください」
王様「それより条件はもうひとつあってな・・・」
勇者「もうひとつ.・・・そうですよね、戦争とはいえ数多くの魔族の命を奪ってしまったのですから・・・私の命でよかったいくらでも差し出します!」
王様「だから勘違いするな。もうひとつの条件と言うのが魔王の第3王女を勇者の嫁にすることだそうだ」
勇者「魔王の娘を私の嫁に・・・」
王様「こういう事態だから互いの国から大使を送り出すのは不思議ではない・・・が、なにか裏がありそうで気が進まん」
勇者「ちなみになんですけど、その魔王の第三王女ってどんな方なんですか?」
王様「ん?・・・手紙と一緒に写真が送られておるな。・・・おぅ?」
勇者「どうしたんですか?見せてください。・・・おぅ!?」
勇者「(な、なんてかわいらしいんだ・・・それにこの胸・・・でかすぎるだろ・・・やや幼い顔とのミスマッチがなんとも・・・)」
王様「勇者・・・勇者!」
勇者「は、はいっ!」
3: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:08:39 ID:gd5tB6sc
王様「大丈夫か?ボーっとして」
勇者「は、はい、だいじょうぶですす」
王様「(すすって・・・)それよりどう思う?何か裏があると思うか?」
勇者「た、確かに何か怪しいにおいがします。(なぜこんな可愛い子を・・・和平のためとは言え敵国に差し出すんだ?)」
大臣「失礼します。魔王の周辺人物の写真が手に入ったので報告に参りました。おや、勇者様も一緒でしたか」
勇者「大臣さん、お久しぶりです」
王様「早く写真を見せてくれ」
大臣「順番に見ていきましょう。最初は魔王です」
勇者「これが魔王・・・」
王様「・・・改めてみるとなかなかの不細工だな」
勇者「そうですね・・・」
大臣「確かに」
王様「ワシもなかなかの不細工だと自負しているが、魔王には負けるな」
勇者「これは不細工と言うより・・・人型の顔ではないと言えませんか?」
大臣「確かに・・・目は離れ鼻は横に曲がり口は縦に裂けています。」
勇者「は、はい、だいじょうぶですす」
王様「(すすって・・・)それよりどう思う?何か裏があると思うか?」
勇者「た、確かに何か怪しいにおいがします。(なぜこんな可愛い子を・・・和平のためとは言え敵国に差し出すんだ?)」
大臣「失礼します。魔王の周辺人物の写真が手に入ったので報告に参りました。おや、勇者様も一緒でしたか」
勇者「大臣さん、お久しぶりです」
王様「早く写真を見せてくれ」
大臣「順番に見ていきましょう。最初は魔王です」
勇者「これが魔王・・・」
王様「・・・改めてみるとなかなかの不細工だな」
勇者「そうですね・・・」
大臣「確かに」
王様「ワシもなかなかの不細工だと自負しているが、魔王には負けるな」
勇者「これは不細工と言うより・・・人型の顔ではないと言えませんか?」
大臣「確かに・・・目は離れ鼻は横に曲がり口は縦に裂けています。」
4: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:09:15 ID:gd5tB6sc
王様「それに緑の吹き出物が顔中を被っている・・・気持ちが悪い・・・」
大臣「次に魔王の正妻、魔王妃です」
勇者「・・・」
王様「・・・えっと・・・これは・・・」
大臣「魔王妃はゴブリンだそうです」
王様「なるほど、それならこの不細工さ加減も理解できる」
勇者「いや、普通ゴブリンはこんな不細工じゃないですよ。それに美形のゴブリンもいましたよ。」
大臣「魔王妃はゴブリン族の不細工コンテスト10年連続王者だそうです」
勇者・王様「納得」
大臣「次は魔王子ですね」
勇者「これが姫様の結婚相手・・・」
王様「・・・魔王に比べればまあ、そこそこの不細工だな」
勇者「一応一般的な人型と同じところに目と鼻と口がありますからね」
大臣「顔の造形は母親譲りといったところでしょうか。しかし緑の吹き出物は父親より受け継がれてますね」
王様「・・・」
大臣「次に魔王の正妻、魔王妃です」
勇者「・・・」
王様「・・・えっと・・・これは・・・」
大臣「魔王妃はゴブリンだそうです」
王様「なるほど、それならこの不細工さ加減も理解できる」
勇者「いや、普通ゴブリンはこんな不細工じゃないですよ。それに美形のゴブリンもいましたよ。」
大臣「魔王妃はゴブリン族の不細工コンテスト10年連続王者だそうです」
勇者・王様「納得」
大臣「次は魔王子ですね」
勇者「これが姫様の結婚相手・・・」
王様「・・・魔王に比べればまあ、そこそこの不細工だな」
勇者「一応一般的な人型と同じところに目と鼻と口がありますからね」
大臣「顔の造形は母親譲りといったところでしょうか。しかし緑の吹き出物は父親より受け継がれてますね」
王様「・・・」
5: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:09:48 ID:gd5tB6sc
勇者「・・・にきび面の不細工だと思えばまだ・・・」
大臣「次は魔王の3人の側室ですね。右から第1、第2、第3側室となっているそうです」
勇者「えっと・・・」
大臣「どうかしましたか?」
勇者「何で右と真ん中は化け物で、左は普通の人なのでしょう・・・」
大臣「左の第3側室が勇者様の嫁候補の母親です」
王様「化け物は表情を読み解く事は出来ないが、嫁母は美人なのに疲れた表情をしているな」
勇者「(嫁母て・・・)」
大臣「えっと・・・第3側室の竜妃は16年ほど前に竜人族から生贄となる形で魔王に嫁いだようです」
勇者「いけにえ?」
大臣「詳しい事は判りませんが、魔王はわれわれのほかに魔族間でも戦争をしていたようですね。停戦のために差し出されたのが竜妃のようです」
王様「なるほど、こんな化け物に囲まれてたらそりゃ疲れるだろう」
大臣「それで魔王の娘たちですが・・・第3王女以外あまりにも化け物のため写真に収められなかったそうです」
王様「どんだけ化け物なんだ・・・」
大臣「これが第3王女の魔王女さんです」
大臣「次は魔王の3人の側室ですね。右から第1、第2、第3側室となっているそうです」
勇者「えっと・・・」
大臣「どうかしましたか?」
勇者「何で右と真ん中は化け物で、左は普通の人なのでしょう・・・」
大臣「左の第3側室が勇者様の嫁候補の母親です」
王様「化け物は表情を読み解く事は出来ないが、嫁母は美人なのに疲れた表情をしているな」
勇者「(嫁母て・・・)」
大臣「えっと・・・第3側室の竜妃は16年ほど前に竜人族から生贄となる形で魔王に嫁いだようです」
勇者「いけにえ?」
大臣「詳しい事は判りませんが、魔王はわれわれのほかに魔族間でも戦争をしていたようですね。停戦のために差し出されたのが竜妃のようです」
王様「なるほど、こんな化け物に囲まれてたらそりゃ疲れるだろう」
大臣「それで魔王の娘たちですが・・・第3王女以外あまりにも化け物のため写真に収められなかったそうです」
王様「どんだけ化け物なんだ・・・」
大臣「これが第3王女の魔王女さんです」
6: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:10:23 ID:gd5tB6sc
勇者「(はぁ!さっきの写真とは違ってなんて悲しそうな表情なんだ・・・護ってあげたくなってしまう!)」
王様「勇者、悶えている所悪いが現実に戻ってくれないか?」
勇者「はっ!?」
王様「惚れたか?」
勇者「な、そんなことは!?」
王様「(惚れたな)」
大臣「(惚れましたね。しかし勇者様ってこんなキャラだったかな・・・最初にあったときはもっとクールと言うか無口な感じだったのに・・・今はグニャグニャですね)」
大臣「写真は以上になります」
王様「やっぱり何か裏がありそうだな。ん?大臣、まだ写真が1枚あるじゃないか。足元に落ちていたぞ」
王様「・・・何だこの化け物は?さっきの魔王妃ほどではないがぶっさいくだな~」
勇者「王様、それ姫様ですよ」
大臣「いくらなんでも自分の娘を化け物などと・・・」
王様「・・・ま、まあ間違いは誰にでもある」
勇者「でもこれでわかったことがひとつありますね。」
王様「勇者、悶えている所悪いが現実に戻ってくれないか?」
勇者「はっ!?」
王様「惚れたか?」
勇者「な、そんなことは!?」
王様「(惚れたな)」
大臣「(惚れましたね。しかし勇者様ってこんなキャラだったかな・・・最初にあったときはもっとクールと言うか無口な感じだったのに・・・今はグニャグニャですね)」
大臣「写真は以上になります」
王様「やっぱり何か裏がありそうだな。ん?大臣、まだ写真が1枚あるじゃないか。足元に落ちていたぞ」
王様「・・・何だこの化け物は?さっきの魔王妃ほどではないがぶっさいくだな~」
勇者「王様、それ姫様ですよ」
大臣「いくらなんでも自分の娘を化け物などと・・・」
王様「・・・ま、まあ間違いは誰にでもある」
勇者「でもこれでわかったことがひとつありますね。」
7: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:11:06 ID:gd5tB6sc
大臣「そうですね。裏があるなんてもんじゃないですね」
王様「な、本当か!?」
勇者「はい、姫様の写真を見て判りました」
大臣「魔王が姫様を嫁によこすように言ったその理由は・・・」
勇者・大臣「魔王の一族はものすごいブス専!!」
王様「・・・ブス専と言うより化け物専じゃないか・・・?」
勇者「そのあたりを踏まえて魔王が考えているのは自分たちは(自分たちにとって)美人を嫁にもらい、(自分たちにとって)不細工を嫁に出す、ということではないかと」
大臣「そういうことかもしれませんね。あちらからしたら(自分たちにとって)美人を迎え入れ、(自分たちにとって)不細工を始末できる。こちらが無碍にすれば再度戦争を起こす事が出来ると考えたのでしょう」
王様「なるほど考えている事は恐ろしいが・・・美的感覚がまったく違った事でうまい具合にこちらの都合のいいようにも動いたと言う事か」
勇者「しかし、これはあくまで推測の域を出ません。もしかしたら魔王はブス専でも魔王子は普通の感覚の持ち主かもしれません」
大臣「それに、このまま話を進めるにしても姫様をどうやって説得すればいいのか・・・」
姫「話は聞かせてもらったわ!!」バタン!
勇者「ぎゃ~~~~~!!」
大臣「ひ、姫様!?」
王様「な、本当か!?」
勇者「はい、姫様の写真を見て判りました」
大臣「魔王が姫様を嫁によこすように言ったその理由は・・・」
勇者・大臣「魔王の一族はものすごいブス専!!」
王様「・・・ブス専と言うより化け物専じゃないか・・・?」
勇者「そのあたりを踏まえて魔王が考えているのは自分たちは(自分たちにとって)美人を嫁にもらい、(自分たちにとって)不細工を嫁に出す、ということではないかと」
大臣「そういうことかもしれませんね。あちらからしたら(自分たちにとって)美人を迎え入れ、(自分たちにとって)不細工を始末できる。こちらが無碍にすれば再度戦争を起こす事が出来ると考えたのでしょう」
王様「なるほど考えている事は恐ろしいが・・・美的感覚がまったく違った事でうまい具合にこちらの都合のいいようにも動いたと言う事か」
勇者「しかし、これはあくまで推測の域を出ません。もしかしたら魔王はブス専でも魔王子は普通の感覚の持ち主かもしれません」
大臣「それに、このまま話を進めるにしても姫様をどうやって説得すればいいのか・・・」
姫「話は聞かせてもらったわ!!」バタン!
勇者「ぎゃ~~~~~!!」
大臣「ひ、姫様!?」
8: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:11:51 ID:gd5tB6sc
勇者「(い、いきなり化け物が来たかと思って叫んじゃった・・・相変わらず心臓に悪い顔してるな・・・)」
王様「どうした姫、話を聞いたって・・・」
姫「ようはアタシが魔王子の妻になれば万事解決なんでしょ?それじゃあしょうがない、一肌脱ぐわよ」
王様「い、いいのか姫よ?こんな不細工なんだぞ?」
姫「まあ、確かに不細工だけど何とかなるでしょ」
大臣「な、なんと立派な・・・」
勇者「(今まで誤解していた・・・この国の姫は見た目は不細工だが、心はもっと不細工・・・自分のものは自分のもの、国民のものは全て自分のもの、自分に逆らうものは容赦なく処刑、自分さえよければ全て良しの暴君だと思っていたのに・・・なんて立派な・・・)」
姫「(ここでアタシが行けば愚民どものアタシに対する評価はうなぎのぼり。相手は腐っても魔王の息子、つまりアタシは次期魔王婦人。仮に何か在って出戻りになっても暖かく迎え入れてアタシの命令にほいほい答えるようになる)」
王様「姫よ、我が娘よ・・・よく決意してくれた。この偉業はこの国で後世長らく伝えられるだろう・・・」
大臣「では早速魔王に承諾の通達を・・・」
王様「いや、承諾するにはこちらからも条件をつけることにする」
王様「どうした姫、話を聞いたって・・・」
姫「ようはアタシが魔王子の妻になれば万事解決なんでしょ?それじゃあしょうがない、一肌脱ぐわよ」
王様「い、いいのか姫よ?こんな不細工なんだぞ?」
姫「まあ、確かに不細工だけど何とかなるでしょ」
大臣「な、なんと立派な・・・」
勇者「(今まで誤解していた・・・この国の姫は見た目は不細工だが、心はもっと不細工・・・自分のものは自分のもの、国民のものは全て自分のもの、自分に逆らうものは容赦なく処刑、自分さえよければ全て良しの暴君だと思っていたのに・・・なんて立派な・・・)」
姫「(ここでアタシが行けば愚民どものアタシに対する評価はうなぎのぼり。相手は腐っても魔王の息子、つまりアタシは次期魔王婦人。仮に何か在って出戻りになっても暖かく迎え入れてアタシの命令にほいほい答えるようになる)」
王様「姫よ、我が娘よ・・・よく決意してくれた。この偉業はこの国で後世長らく伝えられるだろう・・・」
大臣「では早速魔王に承諾の通達を・・・」
王様「いや、承諾するにはこちらからも条件をつけることにする」
9: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:12:26 ID:gd5tB6sc
~魔王城~
魔王子「僕のことを呼んだかい?パァパ」
魔王「来たか息子よ。人間界に送った和平の申し出、呑むようだぞ。まあ条件を提示してきたがな」
魔王子「ホントかい、パァパ。それは喜ばしいね」
魔王「まったくだ。こっちの思惑も理解せずに話しに飛びついたんだろう。馬鹿なやつらだ」
魔王子「ところで人間が提示してきた条件ってなんだい?」
魔王「なに、お互いの顔合わせ・・・ようは見合いの場を設けろってことだ。政略結婚でないという風にしたいのだろう」
魔王子「こういう状況だから何をしても政略結婚だと思われるだろうに。馬鹿なやつらだね」
魔王「クククク、確かにな」
魔王子「それにしても人間界にあんな美女がいるなんて思わなかった」
魔王「羨ましい限りだよ。わしがもう100歳若かったらお前なんかに渡さないのに」
魔王子「パァパの寿命が迫ってるんだからしょうがないじゃない。こうなる事は運命なのさ。僕が立派にパァパの後をついで世界を手中に収めてあげるよ」
魔王「頼もしい限りだな」
魔王子「それにしても本当に美しい姫君だ。それに比べてうちの妹のような不細工を嫁に迎えないといけないなんて勇者には同情するよ」
魔王子「僕のことを呼んだかい?パァパ」
魔王「来たか息子よ。人間界に送った和平の申し出、呑むようだぞ。まあ条件を提示してきたがな」
魔王子「ホントかい、パァパ。それは喜ばしいね」
魔王「まったくだ。こっちの思惑も理解せずに話しに飛びついたんだろう。馬鹿なやつらだ」
魔王子「ところで人間が提示してきた条件ってなんだい?」
魔王「なに、お互いの顔合わせ・・・ようは見合いの場を設けろってことだ。政略結婚でないという風にしたいのだろう」
魔王子「こういう状況だから何をしても政略結婚だと思われるだろうに。馬鹿なやつらだね」
魔王「クククク、確かにな」
魔王子「それにしても人間界にあんな美女がいるなんて思わなかった」
魔王「羨ましい限りだよ。わしがもう100歳若かったらお前なんかに渡さないのに」
魔王子「パァパの寿命が迫ってるんだからしょうがないじゃない。こうなる事は運命なのさ。僕が立派にパァパの後をついで世界を手中に収めてあげるよ」
魔王「頼もしい限りだな」
魔王子「それにしても本当に美しい姫君だ。それに比べてうちの妹のような不細工を嫁に迎えないといけないなんて勇者には同情するよ」
10: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:13:04 ID:gd5tB6sc
魔王子「あんなでも女だから性処理用として使ってやろうかと思ったけど、あの顔見てたら吐き気を催したよ」
魔王「ああ、やめて正解だ。竜妃と子作りしたときもチ〇コが腐るかと思った」
魔王子「側室として迎え入れるのはともかくよく子供作れたね」
魔王「この歳になるとゲテモノを喰らうのも一興と思ってな。まあ、結果的に利用できるようになったからよしとしよう」
魔王「お前はゲテモノなんかに手を出そうとは思うな。魔王となればいい女がおのずと寄ってくるからな」
魔王子「ああ、お見合いが楽しみだ」
魔王「ああ、やめて正解だ。竜妃と子作りしたときもチ〇コが腐るかと思った」
魔王子「側室として迎え入れるのはともかくよく子供作れたね」
魔王「この歳になるとゲテモノを喰らうのも一興と思ってな。まあ、結果的に利用できるようになったからよしとしよう」
魔王「お前はゲテモノなんかに手を出そうとは思うな。魔王となればいい女がおのずと寄ってくるからな」
魔王子「ああ、お見合いが楽しみだ」
11: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:14:00 ID:gd5tB6sc
~見合い会場・勇者サイド~
勇者「き、緊張するな~」
大臣「掌に人と3回書いて飲み込むと緊張が和らぐそうですよ」
勇者「な、なるほど・・・人・・・人・・・人・・・」
勇者「それより大臣さん、来ていただいてありがとうございます」
大臣「いえいえ、こういう事態ですので気になさらないでください」
大臣「城で待っているよりもこうして近くで見ているほうが安心できますしね」
勇者「あ、安心って・・・」
大臣「来たようですね」
勇者「き、緊張するな~」
大臣「掌に人と3回書いて飲み込むと緊張が和らぐそうですよ」
勇者「な、なるほど・・・人・・・人・・・人・・・」
勇者「それより大臣さん、来ていただいてありがとうございます」
大臣「いえいえ、こういう事態ですので気になさらないでください」
大臣「城で待っているよりもこうして近くで見ているほうが安心できますしね」
勇者「あ、安心って・・・」
大臣「来たようですね」
12: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:14:30 ID:gd5tB6sc
~お見合い会場・魔王サイド~
魔王子「あぁ~、緊張してきたよパァパ」
魔王「緊張したら人と手のひらに書いてのみ込むといいらしいぞ」
魔王子「なるほど、人、人、人・・・そういえば最近人間の丸焼きとか食べてないね」
魔王「そうだな、見合いが終わったら奴隷を二、三人買って帰るか」
魔王子「それがいいよパァパ」
魔王「緊張は和らいだか?」
魔王子「すっかり緊張が解けたよ。パァパの言った通り人を飲んで正解だね」
魔王「どうやら来たようだな」
魔王子「あぁ~、緊張してきたよパァパ」
魔王「緊張したら人と手のひらに書いてのみ込むといいらしいぞ」
魔王子「なるほど、人、人、人・・・そういえば最近人間の丸焼きとか食べてないね」
魔王「そうだな、見合いが終わったら奴隷を二、三人買って帰るか」
魔王子「それがいいよパァパ」
魔王「緊張は和らいだか?」
魔王子「すっかり緊張が解けたよ。パァパの言った通り人を飲んで正解だね」
魔王「どうやら来たようだな」
13: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:15:12 ID:gd5tB6sc
~お見合い会場・勇者サイド~
竜妃「お待たせして申し訳ございません。わたくし、母親の竜妃ともうします。それでこっちが娘の・・・」
竜姫「竜姫です。よろしくお願いします」
大臣「これはご丁寧に。私は大臣。こちらの勇者様のまあ今日は親代わりと言う事で」
勇者「勇者と申します。本日は晴天に恵まれてお足元の悪いなか来ていただいてありがとうございます」
大臣「勇者様、どこかで聞いたことのあるボケのような挨拶になっていますよ」
勇者「あ、も、申しわけございません!」
竜姫「あはは、緊張なさらないでください。私も緊張していますけど」
勇者「あは、あははは」
竜姫「ふふふ」
大臣「お二方緊張が解けたようですのでお食事といたしましょう」
竜妃「そうですわね。せっかくですから」
竜妃「お待たせして申し訳ございません。わたくし、母親の竜妃ともうします。それでこっちが娘の・・・」
竜姫「竜姫です。よろしくお願いします」
大臣「これはご丁寧に。私は大臣。こちらの勇者様のまあ今日は親代わりと言う事で」
勇者「勇者と申します。本日は晴天に恵まれてお足元の悪いなか来ていただいてありがとうございます」
大臣「勇者様、どこかで聞いたことのあるボケのような挨拶になっていますよ」
勇者「あ、も、申しわけございません!」
竜姫「あはは、緊張なさらないでください。私も緊張していますけど」
勇者「あは、あははは」
竜姫「ふふふ」
大臣「お二方緊張が解けたようですのでお食事といたしましょう」
竜妃「そうですわね。せっかくですから」
14: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:15:45 ID:gd5tB6sc
~お見合い会場・魔王サイド~
王様「これはこれは、お待たせしてしまいまして」
姫「お待たせしました。姫と申します」
魔王「この魔王様を待たせるとは不届き千万な奴だ。にゅにゃっはっぴゃっ」
魔王子「魔王子と申します。このような美しいお方に会えるなんて夢のようです」
王様「(キモイ笑い方・・・)」
姫「(うわ・・・顔面偏差値低すぎ・・・)」
魔王「まったくせがれがこんなに美しい女性とお見合いできるなんて羨ましい限りだ」
王様「こ、こちらこそ・・・こんなにイケメンな王子がお相手だなんて・・・」
姫「全くですわ」
姫「(いくら作戦とはいえイケメンなんてありえない)」
魔王子「いやいや、よく言われますよ」
魔王「お互い挨拶もすんだことだし、まあ食事でもしながら楽しみましょうや」
王様「ぜ、ぜひとも・・・」
王様「これはこれは、お待たせしてしまいまして」
姫「お待たせしました。姫と申します」
魔王「この魔王様を待たせるとは不届き千万な奴だ。にゅにゃっはっぴゃっ」
魔王子「魔王子と申します。このような美しいお方に会えるなんて夢のようです」
王様「(キモイ笑い方・・・)」
姫「(うわ・・・顔面偏差値低すぎ・・・)」
魔王「まったくせがれがこんなに美しい女性とお見合いできるなんて羨ましい限りだ」
王様「こ、こちらこそ・・・こんなにイケメンな王子がお相手だなんて・・・」
姫「全くですわ」
姫「(いくら作戦とはいえイケメンなんてありえない)」
魔王子「いやいや、よく言われますよ」
魔王「お互い挨拶もすんだことだし、まあ食事でもしながら楽しみましょうや」
王様「ぜ、ぜひとも・・・」
15: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:16:32 ID:gd5tB6sc
~お見合い会場・勇者サイド~
大臣「この料理は当国の腕利きのコックが腕によりをかけました」
大臣「この山菜のてんぷらは勇者殿の故郷から送っていただいた山菜を使用しています」
竜妃「まぁ・・・このような料理・・・久しぶりです」
竜姫「あ、あの・・・このお料理は・・・どうやって食べれば・・・」
勇者「てんぷらは色々食べ方はありますけど個人的には塩を少量かけて食べるのが好きですね」
竜姫「お塩ですね・・・あ・・・とっても美味しいです」
勇者「それは良かった」
大臣「さあさあ、竜妃様も召し上がってください」
竜妃「はい、いただきます・・・とっても・・・美味しいです・・・」
大臣「では私も」
大臣「この料理は当国の腕利きのコックが腕によりをかけました」
大臣「この山菜のてんぷらは勇者殿の故郷から送っていただいた山菜を使用しています」
竜妃「まぁ・・・このような料理・・・久しぶりです」
竜姫「あ、あの・・・このお料理は・・・どうやって食べれば・・・」
勇者「てんぷらは色々食べ方はありますけど個人的には塩を少量かけて食べるのが好きですね」
竜姫「お塩ですね・・・あ・・・とっても美味しいです」
勇者「それは良かった」
大臣「さあさあ、竜妃様も召し上がってください」
竜妃「はい、いただきます・・・とっても・・・美味しいです・・・」
大臣「では私も」
16: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:17:18 ID:gd5tB6sc
~お見合い会場・魔王サイド~
魔王「この料理は我が国から持ってきたものだ」
魔王「魔王子はこの山ガエルの肝焼きが大好物でな。ぜひとも姫に食べてもらいたくて作ってもらった」
王様「お・・・おぅ・・・」
王様「(カエルの肝はいいんだけど・・・焼いてあるのに何で動いてるの・・・)」
魔王子「これを行儀が悪いけどかぶりつくのが一番おいしい食べ方さ・・・ん、うまい!」
魔王「相変わらずいい食いっぷりじゃないか息子よ・・・んん~うまい!!」
姫「い、いただきます・・・」
王様「(普段いただきますなんて言わない姫が言った!!)」
姫「・・・ん・・・結構おいしい・・・」
王様「・・・ん・・・(生臭さ・・・吐きそう・・・)」
魔王「この料理は我が国から持ってきたものだ」
魔王「魔王子はこの山ガエルの肝焼きが大好物でな。ぜひとも姫に食べてもらいたくて作ってもらった」
王様「お・・・おぅ・・・」
王様「(カエルの肝はいいんだけど・・・焼いてあるのに何で動いてるの・・・)」
魔王子「これを行儀が悪いけどかぶりつくのが一番おいしい食べ方さ・・・ん、うまい!」
魔王「相変わらずいい食いっぷりじゃないか息子よ・・・んん~うまい!!」
姫「い、いただきます・・・」
王様「(普段いただきますなんて言わない姫が言った!!)」
姫「・・・ん・・・結構おいしい・・・」
王様「・・・ん・・・(生臭さ・・・吐きそう・・・)」
17: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:17:53 ID:gd5tB6sc
~お見合い会場・勇者サイド~
竜姫「本当にすいません・・・勇者さんの分までいただいてしまって・・・」
勇者「いえいえ、故郷に帰れば山菜のてんぷらはいつも食べてるので気にしないでください」
竜妃「本当に申し訳ありません。魔王城では食事も奪い合いなので」
竜妃「でも、竜姫にはちゃんとしたマナーを教えていますので」
大臣「なかなか苦労されているのですね」
勇者「あれくらいの分け合いでしたら普通ですよ。気にしないでください」
竜姫「ありがとうございます」
竜姫「本当にすいません・・・勇者さんの分までいただいてしまって・・・」
勇者「いえいえ、故郷に帰れば山菜のてんぷらはいつも食べてるので気にしないでください」
竜妃「本当に申し訳ありません。魔王城では食事も奪い合いなので」
竜妃「でも、竜姫にはちゃんとしたマナーを教えていますので」
大臣「なかなか苦労されているのですね」
勇者「あれくらいの分け合いでしたら普通ですよ。気にしないでください」
竜姫「ありがとうございます」
18: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:18:33 ID:gd5tB6sc
~お見合い会場・魔王サイド~
魔王「魔王子との取り合いで勝ち取る女性がいるとは思わなかった」
魔王子「まったくだよ、この僕が負けるだなんて」
姫「あらごめんあそばせ、女性だからって手加減しないでいただいて構いませんのよ」
王様「(獣の食事かよ・・・帰りたい・・・)」
魔王子「改めてあなたのことが好きになりました」
姫「おほほほほ」
姫「(結構居心地いいんじゃない?顔面偏差値低いの気にしなけりゃ快適そう)」
魔王「魔王子との取り合いで勝ち取る女性がいるとは思わなかった」
魔王子「まったくだよ、この僕が負けるだなんて」
姫「あらごめんあそばせ、女性だからって手加減しないでいただいて構いませんのよ」
王様「(獣の食事かよ・・・帰りたい・・・)」
魔王子「改めてあなたのことが好きになりました」
姫「おほほほほ」
姫「(結構居心地いいんじゃない?顔面偏差値低いの気にしなけりゃ快適そう)」
19: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:19:08 ID:gd5tB6sc
~お見合い会場・勇者サイド~
大臣「ではそろそろ老兵は引き下がるとしましょう」
竜妃「そうですわね。竜姫、失礼のないようにね」
大臣「勇者様も先走らないように」
勇者「行っちゃいましたね」
竜姫「はい・・・」
勇者「・・・」
竜姫「・・・」
勇者「あの・・・」
竜姫「ごめんなさい!」
勇者「ど、どうしたんですか!?頭を上げてください!」
竜姫「貴方のような優しいお方に私のような醜い女を嫁とさせるようなことになるなんて・・・」
勇者「何言ってるの?貴方は・・・美しいですよ」
竜姫「そんなことありません・・・私のような・・・私のような・・・ぐす・・・」
勇者「大丈夫、落ち着いて・・・あなたは美しいですよ。安心してください」
大臣「ではそろそろ老兵は引き下がるとしましょう」
竜妃「そうですわね。竜姫、失礼のないようにね」
大臣「勇者様も先走らないように」
勇者「行っちゃいましたね」
竜姫「はい・・・」
勇者「・・・」
竜姫「・・・」
勇者「あの・・・」
竜姫「ごめんなさい!」
勇者「ど、どうしたんですか!?頭を上げてください!」
竜姫「貴方のような優しいお方に私のような醜い女を嫁とさせるようなことになるなんて・・・」
勇者「何言ってるの?貴方は・・・美しいですよ」
竜姫「そんなことありません・・・私のような・・・私のような・・・ぐす・・・」
勇者「大丈夫、落ち着いて・・・あなたは美しいですよ。安心してください」
20: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:19:39 ID:gd5tB6sc
竜姫「で・・・でも・・・」
勇者「何度だって言いますよ、あなたは美しい」
竜姫「ぐす・・・ごめんなさい・・・」
勇者「もしあなたとこのような形でなく出会ったとしても自分は貴方をお嫁さんにしましたよ」
竜姫「ほ、本当ですか・・・?」
勇者「ウソは言いません。絶対です」
竜姫「ありがとうございます・・・」
勇者「何度だって言いますよ、あなたは美しい」
竜姫「ぐす・・・ごめんなさい・・・」
勇者「もしあなたとこのような形でなく出会ったとしても自分は貴方をお嫁さんにしましたよ」
竜姫「ほ、本当ですか・・・?」
勇者「ウソは言いません。絶対です」
竜姫「ありがとうございます・・・」
21: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:20:18 ID:gd5tB6sc
~お見合い会場・魔王サイド~
魔王「では、我々は引き揚げましょう」
王様「ええ、あとは若い二人で」
王様「(や、やっと解放される・・・)」
魔王子「ははは、二人っきりだと緊張しちゃうね」
姫「ふふふ、確かに」
姫「(いや~、やっぱりきついわ~。顔面偏差値マイナスはきついわ~)」
姫「(魔王がいたから何とかプラスに見えていたけど、一人だと完全にマイナスだわ~)」
魔王子「姫さん、僕は貴方を一目見た時からあなたに心を奪われました」
魔王子「僕の正妻となってください」
姫「こんな場で告白だなんて・・・正妻?」
魔王子「僕は次期魔王だからね。側室は何人か取らないとね」
姫「私一人を愛してくれないっていうの?その顔で?」
魔王子「魔王の宿命なのさ。血を絶やさないために必要なこと」
魔王子「勿論一番は姫さん、あなただ」
魔王「では、我々は引き揚げましょう」
王様「ええ、あとは若い二人で」
王様「(や、やっと解放される・・・)」
魔王子「ははは、二人っきりだと緊張しちゃうね」
姫「ふふふ、確かに」
姫「(いや~、やっぱりきついわ~。顔面偏差値マイナスはきついわ~)」
姫「(魔王がいたから何とかプラスに見えていたけど、一人だと完全にマイナスだわ~)」
魔王子「姫さん、僕は貴方を一目見た時からあなたに心を奪われました」
魔王子「僕の正妻となってください」
姫「こんな場で告白だなんて・・・正妻?」
魔王子「僕は次期魔王だからね。側室は何人か取らないとね」
姫「私一人を愛してくれないっていうの?その顔で?」
魔王子「魔王の宿命なのさ。血を絶やさないために必要なこと」
魔王子「勿論一番は姫さん、あなただ」
22: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:20:49 ID:gd5tB6sc
姫「(国の違いから考え方が違うのかしら・・・でもまてよ、よくかんがえればあっちが側室を設けるなら私も愛人の一人や二人作っても問題ないわけね)」
姫「そ、それならしょうがないわね。あなたのプロポーズ、受けてあげるわ」
魔王子「本当かい?ならさっそく式の日取りを決めないと!忙しくなるぞ~!」
姫「(笑うとさらにキモイ・・・)」
姫「そ、それならしょうがないわね。あなたのプロポーズ、受けてあげるわ」
魔王子「本当かい?ならさっそく式の日取りを決めないと!忙しくなるぞ~!」
姫「(笑うとさらにキモイ・・・)」
23: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:21:36 ID:gd5tB6sc
~お見合い会場・勇者サイド~
勇者「落ち着きました?」
竜姫「はい・・・ごめんなさい・・・」
勇者「あの・・・こんな時に言うことじゃないかもしれないんですけど・・・」
勇者「俺と・・・結婚してください!」
竜姫「ほ、本当によろしいのですか・・・?」
勇者「はい、初めてあなたを見た時からあなたに心奪われています」
竜姫「本当に・・・本当に・・・?」
勇者「本当に本当です」
竜姫「本当に本当に本当に?」
勇者「本当に本当に本当です!」
竜姫「う、うれしいです・・・ありがとうございます・・・」
勇者「そ、それじゃあ・・・」
竜姫「私でよろしければ・・・お願いします」
勇者「あ、ありがとうございます!」
勇者「落ち着きました?」
竜姫「はい・・・ごめんなさい・・・」
勇者「あの・・・こんな時に言うことじゃないかもしれないんですけど・・・」
勇者「俺と・・・結婚してください!」
竜姫「ほ、本当によろしいのですか・・・?」
勇者「はい、初めてあなたを見た時からあなたに心奪われています」
竜姫「本当に・・・本当に・・・?」
勇者「本当に本当です」
竜姫「本当に本当に本当に?」
勇者「本当に本当に本当です!」
竜姫「う、うれしいです・・・ありがとうございます・・・」
勇者「そ、それじゃあ・・・」
竜姫「私でよろしければ・・・お願いします」
勇者「あ、ありがとうございます!」
24: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:22:08 ID:gd5tB6sc
その後二組のカップルは結婚した
勇者と竜姫は人間国に、魔王子と姫は魔族国で生活することとなった
お互いなれないことも多く、衝突も多かったが末永く幸せに暮らした
あ、いや・・・姫は浮気をした罪で正妻から第五側室まで落とされたらしい
姫「なんで!?魔王子だって側室とってんじゃん!?」
姫「実家にも帰れないし部屋は狭いし子供は不細工だしもうサイテ~~~!!」
勇者と竜姫は人間国に、魔王子と姫は魔族国で生活することとなった
お互いなれないことも多く、衝突も多かったが末永く幸せに暮らした
あ、いや・・・姫は浮気をした罪で正妻から第五側室まで落とされたらしい
姫「なんで!?魔王子だって側室とってんじゃん!?」
姫「実家にも帰れないし部屋は狭いし子供は不細工だしもうサイテ~~~!!」
25: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/03(土) 21:22:44 ID:gd5tB6sc
いいオチが思いつかなかった・・・
26: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/02/03(土) 21:55:52 ID:erkSo19U
勇者側の続き読みたい
27: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/02/04(日) 06:38:49 ID:3htiOLpI
勇者の続きを是非!
引用元: お見合い勇者
勇者「実は恋人の魔法使いが死んだと思っていた弟で現魔王!?」
2018-02-05
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 15:52:44.20 ID:wwxGJ3jCO
勇者「なんでなんだ・・・なんでなんだよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ」
魔王「ごめんね・・・勇s・・・お兄c・・・なんて呼べば良い?」
勇者「勇者でいい・・・じゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!え?何?恋人と思っていた魔法使いが実はある性転換魔術によるもので?性転換する前は死んだと思われていた弟で?その弟は水面下で魔物達を操っていた魔王?知らねえェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!」
魔王「ごめんね勇者、私、いや、俺魔王だったんだ」
勇者「なんで?なんでそんなことしたの?てか盗賊(女)と商人(女)が魔物を逆レイプしてテクノブレイクしたってのもお前の仕業?」
魔王「いや、あれはマジ。わたs・・・俺は何もしてない」
勇者「私って言い間違えるの女だった頃の名残?一人称が私の魔王も少なからずいると思うけど。むしろ一人称が俺の魔王の方が少ないと思うけど」
魔王「あ、俺っていうのは弟の頃の名残」
勇者「・・・あっそう」
勇者「って違ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァうッ!!俺が聞きたいのはそゆことじゃねェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!」
魔王「ごめんね・・・勇s・・・お兄c・・・なんて呼べば良い?」
勇者「勇者でいい・・・じゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!え?何?恋人と思っていた魔法使いが実はある性転換魔術によるもので?性転換する前は死んだと思われていた弟で?その弟は水面下で魔物達を操っていた魔王?知らねえェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!」
魔王「ごめんね勇者、私、いや、俺魔王だったんだ」
勇者「なんで?なんでそんなことしたの?てか盗賊(女)と商人(女)が魔物を逆レイプしてテクノブレイクしたってのもお前の仕業?」
魔王「いや、あれはマジ。わたs・・・俺は何もしてない」
勇者「私って言い間違えるの女だった頃の名残?一人称が私の魔王も少なからずいると思うけど。むしろ一人称が俺の魔王の方が少ないと思うけど」
魔王「あ、俺っていうのは弟の頃の名残」
勇者「・・・あっそう」
勇者「って違ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァうッ!!俺が聞きたいのはそゆことじゃねェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!」
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 15:53:48.59 ID:wwxGJ3jCO
魔王「なに?」
勇者「おまっおまっ生きてたの?」
魔王「うん」
勇者「10年前、俺たちが草原エロ本見つけて口では「うわっこの女気持ち悪っ」とか言いつつ内心「このお姉さんエロッ!」と思いながらはしゃいでた時に、お前がなぜか空から落ちてきた盥で首の骨折って死んだんじゃないのか!?」
魔王「長いよ。そうだよ、俺は・・・私は一度死んだ」
魔王「あ、これ女だった頃の名残ね」
勇者「死ね」
魔王「その盥落としたのが、39代目魔王だったんだ。ちなみに私40代目魔王ね」
魔王「何でも、私が埋葬された後に生き返ってさ。桶から先代魔王のワープ能力で、そのエロ本が落ちてた付近にワープした訳よ」
魔王「そしたらさ、先代魔王が全裸で椅子にくくりつけられてたんだ」
魔王「その落ちてたエロ本ってSMものだったじゃん?(あれで私、女になってお兄ちゃんを虐めたいと思ったんだよなぁ)」
勇者「うん(そこからMに目覚めたんだよなぁ)」
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 15:55:07.24 ID:wwxGJ3jCO
魔王「実は、そのエロ本の持ち主先代魔王だったんだよ」
勇者「へぇ」
魔王「先代ドMでさぁ。でも性癖バレるわけにはいかねぇじゃん?」
勇者「うん」
魔王「だからあんな野原でエロ本見ながら一人で自慰してたんだと」
勇者「どうやってくくったんだよ」
魔王「従者にくくらせた」
勇者「・・・」
魔王「従者にくくらせた」
勇者「何で二回も言ったんだよ」
魔王「そしたら急に風が吹いてエロ本が吹っ飛んたんだ」
魔王「そして仕方なく盥で私らを呼んだんだって」
勇者「従者呼べよ」
魔王「・・・」
勇者「従者呼べよ」
魔王「何で二回言ったの?」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 15:55:43.88 ID:wwxGJ3jCO
魔王「確かにね・・・まぁでも、これで私が生きてる経緯わかったでしょ?」
勇者「おうよ!!」
魔王「お兄ちゃんテンション変だよ?」
勇者「お兄ちゃんって呼ぶんじゃねぇよ!?」
魔王「そしてその後、縄を解いた私に先代が「おみゃあには魔王さなる素質あるっぺ!」
って言われて」
勇者「先代・・・」
魔王「次に女になった経緯は、さっきのエロ本読んで目覚めたって言ったでしょ?」
勇者「言ってないね。心読んだけど」
魔王「!?」
魔王「ま、まぁいいよ。そして私は村の視察をしていた時に、たまたま女の子二人をはべらせていたお兄ちゃんを見つけたわけ」
魔王「その頃にはもう女だったよ」
勇者「お兄ちゃんって呼ぶんじゃねぇェェェェェェェェェ」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 15:56:22.37 ID:wwxGJ3jCO
魔王「たしかその村で勇者と出会ったんだよね」
勇者「じ、じゃあつまり、何か?お前、ゲイだったのか?」
魔王「お兄ちゃんは特別」
勇者「お兄ちゃんって呼ぶんじゃ(ry
魔王「その頃には視察も任されるほど、魔王軍のエースだったねぇ・・・。最年少幹部誕生まで時間の問題ってね」
魔王「だけど、私は葛藤した。大好きなお兄ち「お兄ちゃんって呼ぶんじゃねぇ」勇者を取るか魔王軍を取るか。結果は両方!私が魔王になって、女のまま勇者と恋人になる。魔王の私はおn「お兄ちゃんって呼ぶんじゃねぇ」勇者を殺させはしない」
魔王「確かに私は性別を偽り、o「お兄ちゃんって呼ぶんじゃねぇ」んなとして・・・」
勇者「・・・ごめん続けて」
魔王「女として勇者に近づいた。でも、私が魔法使いとして、恋人として一緒に過ごしたのは事実!夜の相性も良かったし」
勇者←ドM
魔王←ドS
魔王「夜の相性も恋人としての相性も悪いはず無いんだよなぁ」
勇者「・・・全てはあのエロ本から始まったって事か」
魔王「だから今度は、何も偽らない」
魔王「弟の私、いや、俺と」
魔王「一からやり直してくれ!」
魔王「俺はお兄ちゃんを愛してる!結婚を前提に、お付き合いしてください!」
勇者「えー丁重にお断りさせていただきますもとい死ね」グサ
魔王「お兄・・・ちゃ・・・ん」バタ
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/04(日) 15:56:52.33 ID:wwxGJ3jCO
兄「・・・夢で良かったぁ」
弟「お兄ちゃん!勉強教えて!」
兄「い、今からか?」
弟「うん!」
兄「・・・ま、いっか」
弟「保健体育なんだけど」
兄「」
終わり
引用元: 勇者「実は恋人の魔法使いが死んだと思っていた弟で現魔王!?」
魔王「勇者を育てて自分を討伐させる!」
2018-02-03
1: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:34:29 ID:fCWfJJqA
魔王「はぁ~・・・俺が魔王になってどれくらいだろうか・・・」
側近「一千年と少しくらいですね」
魔王「この世界を統一してしまうともうやることないよな~」
側近「一応魔王様を倒そうとする勇者がたま~に来るじゃないですか」
魔王「その勇者が前に来たのはいつだっけ?」
側近「二百年くらい前ですね」
魔王「もう人間どもは諦めて魔族と普通に交流してるし・・・そもそも俺を倒そうとしていた神々が俺を崇めている状態だからな~・・・」
側近「魔王様でなければ世界は幸せにできませんでしたよ」
魔王「あ~・・・俺はなんかこう・・・ものすごく戦うのが好きだった気がする・・・」
魔王「だから戦って戦って戦って・・・いつの間にか魔王になってた」
側近「なにかものすごく省略された気がしますけど」
魔王「だってしょうがないじゃ~ん・・・もうよく覚えてないんだもの」
魔王「あ~あ・・・今日もこの異世界から来た漫画とかいうのでも読んで無駄に生きるか・・・」
側近「でしたらこれが昨日発見された新たな漫画でございます」
魔王「そこに置いておいて~・・・あとなんか飲むもの持ってきて~」
側近「一千年と少しくらいですね」
魔王「この世界を統一してしまうともうやることないよな~」
側近「一応魔王様を倒そうとする勇者がたま~に来るじゃないですか」
魔王「その勇者が前に来たのはいつだっけ?」
側近「二百年くらい前ですね」
魔王「もう人間どもは諦めて魔族と普通に交流してるし・・・そもそも俺を倒そうとしていた神々が俺を崇めている状態だからな~・・・」
側近「魔王様でなければ世界は幸せにできませんでしたよ」
魔王「あ~・・・俺はなんかこう・・・ものすごく戦うのが好きだった気がする・・・」
魔王「だから戦って戦って戦って・・・いつの間にか魔王になってた」
側近「なにかものすごく省略された気がしますけど」
魔王「だってしょうがないじゃ~ん・・・もうよく覚えてないんだもの」
魔王「あ~あ・・・今日もこの異世界から来た漫画とかいうのでも読んで無駄に生きるか・・・」
側近「でしたらこれが昨日発見された新たな漫画でございます」
魔王「そこに置いておいて~・・・あとなんか飲むもの持ってきて~」
2: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:35:13 ID:fCWfJJqA
側近「かしこまりました」
魔王「えっと・・・これは新しいやつだな・・・おぉ・・・おぉぉおおぉ!」
側近「魔王様、お茶とお酒と炭酸水をお持ちしました」
側近「どれを飲まれますか?」
魔王「側近!俺は決めたぞ!!」
側近「はぁ・・・そんなにのどが渇いていたのですね。気が付かなくて申し訳ございません」
魔王「そうではない。俺を倒す勇者が現れないなら俺が勇者を育てればいい!」
側近「はぁ・・・しかし魔王様を倒すことのできるほどの力を持つ勇者など生まれるのでしょうか・・・」
魔王「異世界から連れてくればいい!漫画というものがこちらに来るのだから理論上これを書いたものがいるはずだ!」
魔王「ちょっと無理をすれば人一人連れてこれるだろう!」
側近「はぁ・・・まあ、理論上はそうかもしれないですけど・・・実際連れてくるときその者が死んでしまったらどうするのですか?」
側近「流石にそう何人もつれてこれないと思いますよ」
魔王「な~に、最悪魂を勇者の一族の赤子に宿らせるさ」
魔王「えっと・・・これは新しいやつだな・・・おぉ・・・おぉぉおおぉ!」
側近「魔王様、お茶とお酒と炭酸水をお持ちしました」
側近「どれを飲まれますか?」
魔王「側近!俺は決めたぞ!!」
側近「はぁ・・・そんなにのどが渇いていたのですね。気が付かなくて申し訳ございません」
魔王「そうではない。俺を倒す勇者が現れないなら俺が勇者を育てればいい!」
側近「はぁ・・・しかし魔王様を倒すことのできるほどの力を持つ勇者など生まれるのでしょうか・・・」
魔王「異世界から連れてくればいい!漫画というものがこちらに来るのだから理論上これを書いたものがいるはずだ!」
魔王「ちょっと無理をすれば人一人連れてこれるだろう!」
側近「はぁ・・・まあ、理論上はそうかもしれないですけど・・・実際連れてくるときその者が死んでしまったらどうするのですか?」
側近「流石にそう何人もつれてこれないと思いますよ」
魔王「な~に、最悪魂を勇者の一族の赤子に宿らせるさ」
3: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:35:54 ID:fCWfJJqA
魔王「いや、育てるという観点から考えて最初からそのほうがいいな」
魔王「そうしたら俺は勇者の父親として育てる方がいいな」
魔王「となると母親もいるよな・・・よし、側近よ!今日から俺とお前は夫婦だ!」
側近「え、あの・・・えぇ!!いや、魔王様・・・とても嬉しいんですけれどもいきなりそんな・・・ま、まだ心の準備が・・・それに人とおつきあいとか今までしてこなくて・・・あの・・・」
魔王「何勘違いしている。勇者を育てるために仮初の夫婦をやるんだよ」
側近「で、でも・・・仮初でも魔王様と夫婦・・・はぁぁぁ!」
魔王「倒れやがった・・・普段クールにしているのに結構おぼこいな」
魔王「まあいい、この異世界の漫画、『異世界転生したら魔王倒した』を参考に勇者を育てるぞ!」
魔王「そうだな、プロジェクト名・・・」
魔王「勇者を育てて自分を討伐させる!」
魔王「そうしたら俺は勇者の父親として育てる方がいいな」
魔王「となると母親もいるよな・・・よし、側近よ!今日から俺とお前は夫婦だ!」
側近「え、あの・・・えぇ!!いや、魔王様・・・とても嬉しいんですけれどもいきなりそんな・・・ま、まだ心の準備が・・・それに人とおつきあいとか今までしてこなくて・・・あの・・・」
魔王「何勘違いしている。勇者を育てるために仮初の夫婦をやるんだよ」
側近「で、でも・・・仮初でも魔王様と夫婦・・・はぁぁぁ!」
魔王「倒れやがった・・・普段クールにしているのに結構おぼこいな」
魔王「まあいい、この異世界の漫画、『異世界転生したら魔王倒した』を参考に勇者を育てるぞ!」
魔王「そうだな、プロジェクト名・・・」
魔王「勇者を育てて自分を討伐させる!」
4: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:36:33 ID:fCWfJJqA
男「あぁ~なんで俺はこんなに不幸に見舞われるんだ・・・」
男「両親は酒浸りのパチンカス・・・会社はブラック・・・」
男「もう死んじゃおうかな~・・・な~んていっても死ぬ勇気もない俺は悲しく会社に行くしかない・・・」
男「あ・・・トラック・・・」
男「両親は酒浸りのパチンカス・・・会社はブラック・・・」
男「もう死んじゃおうかな~・・・な~んていっても死ぬ勇気もない俺は悲しく会社に行くしかない・・・」
男「あ・・・トラック・・・」
5: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:37:14 ID:fCWfJJqA
魔王「あれから一ヶ月かけてようやく人一人の魂を呼び寄せることに成功した」
側近「まさか本当に成功するとは思いませんでしたよ」
魔王「それは俺もだ」
魔王「暇つぶし程度になるかと思っていたがまさかこの魂が向こうから飛んできたときは驚いた」
側近「それではその魂をこの女性に・・・」
側近「先日勇者一族の本家の者と性交をさせて受精したことを確認しました」
側近「今のうちならその魂を受精卵に定着させられるはずです」
魔王「・・・よし、押し込むとき少し痛いかもしれないが我慢しろよ」
魔王「はぁぁぁあ!」
魔王「・・・どうだ・・・一応は入ったようだが・・・」
側近「一応成功でしょうか・・・あとは生まれてくるのを待つしかありません」
側近「まさか本当に成功するとは思いませんでしたよ」
魔王「それは俺もだ」
魔王「暇つぶし程度になるかと思っていたがまさかこの魂が向こうから飛んできたときは驚いた」
側近「それではその魂をこの女性に・・・」
側近「先日勇者一族の本家の者と性交をさせて受精したことを確認しました」
側近「今のうちならその魂を受精卵に定着させられるはずです」
魔王「・・・よし、押し込むとき少し痛いかもしれないが我慢しろよ」
魔王「はぁぁぁあ!」
魔王「・・・どうだ・・・一応は入ったようだが・・・」
側近「一応成功でしょうか・・・あとは生まれてくるのを待つしかありません」
6: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:37:57 ID:fCWfJJqA
男「なんだろうここ・・・すごくあったかくてきもちいい・・・」
男「ここなら会社に行かなくてもすむし食事の心配もないし楽だな~」
男「昔もここに来たことがある気がするなぁ」
男「ここなら会社に行かなくてもすむし食事の心配もないし楽だな~」
男「昔もここに来たことがある気がするなぁ」
7: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:38:30 ID:fCWfJJqA
魔王「あれから十ヶ月経った。代理母の子供は順調に育ち、いま出産の時を迎えている」
魔王「ま、まだなのか・・・まだ生まれないのか・・・」
側近「魔王様落ち着いてください!そんなにイライラしていると妊婦も不安になります!」
側近「外で待っていてください!!」
魔王「お、おう・・・すまない・・・」
魔王「・・・」
魔王「・・・」
魔王「・・・」
魔王「・・・」
魔王「・・・ええい!まだなのか!!」
側近「生まれました!元気な男の子です!」
魔王「そうか!よくやったぞ側近!」
側近「い、いえ・・・私が産んだわけじゃないので・・・放してください」
魔王「あぁ、すまなかった」
魔王「それで代理母は?今回のことはきちんとお礼を言わないと」
魔王「ま、まだなのか・・・まだ生まれないのか・・・」
側近「魔王様落ち着いてください!そんなにイライラしていると妊婦も不安になります!」
側近「外で待っていてください!!」
魔王「お、おう・・・すまない・・・」
魔王「・・・」
魔王「・・・」
魔王「・・・」
魔王「・・・」
魔王「・・・ええい!まだなのか!!」
側近「生まれました!元気な男の子です!」
魔王「そうか!よくやったぞ側近!」
側近「い、いえ・・・私が産んだわけじゃないので・・・放してください」
魔王「あぁ、すまなかった」
魔王「それで代理母は?今回のことはきちんとお礼を言わないと」
8: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:39:05 ID:fCWfJJqA
側近「それが・・・赤子が生まれた途端容態が急変して・・・」
魔王「そ、そんな・・・」
側近「魂を入れたことで無理がたたったのか・・・」
魔王「悪い事をしたな・・・彼女を手厚く葬ってやれ」
側近「手配します」
側近「それと・・・魔王様、父親となったのですからこの子にお名前を授けてください」
魔王「ああ、そうだな。実を言うと名前は決めてある」
魔王「“男”だ!強くたくましく、俺を討伐する勇者、男の誕生だ!」
側近「いい名前ですね。これから頑張ってくださいね」
魔王「ああ。側近も母親として頑張ってくれよ」
側近「は、母親・・・魔王様と夫婦・・・うぅぅぅ」
魔王「また倒れやがった・・・」
魔王「そ、そんな・・・」
側近「魂を入れたことで無理がたたったのか・・・」
魔王「悪い事をしたな・・・彼女を手厚く葬ってやれ」
側近「手配します」
側近「それと・・・魔王様、父親となったのですからこの子にお名前を授けてください」
魔王「ああ、そうだな。実を言うと名前は決めてある」
魔王「“男”だ!強くたくましく、俺を討伐する勇者、男の誕生だ!」
側近「いい名前ですね。これから頑張ってくださいね」
魔王「ああ。側近も母親として頑張ってくれよ」
側近「は、母親・・・魔王様と夫婦・・・うぅぅぅ」
魔王「また倒れやがった・・・」
9: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:39:53 ID:fCWfJJqA
魔王「ほらほら、脇が空いてるぞ!そんなんじゃ勇者にはなれないぞ!」
男「やぁ~!と~!」
側近「魔法はパズルと同じです。魔法陣を思い描いて発動させたい魔法に必要なルーン文字を描いていくのです」
男「えっと・・・うぁ~!火が出た~!!」
魔王「いいか男、今の魔王はどこか狂ってしまっている。あいつを倒せるのはお前しかいないんだ」
魔王「勇者として、みんなを導いていくんだ」
男「はい、父さん!」
側近「男・・・私の可愛い息子・・・王様に会うときは無礼な振る舞いはしてはいけませんよ」
側近「決して“あんたが王様か~”とか“あんた偉そうだな~”とか言ってはいけませんよ」
男「さ、流石にそんな無礼な人はいないと思うよ、母さん・・・」
男「やぁ~!と~!」
側近「魔法はパズルと同じです。魔法陣を思い描いて発動させたい魔法に必要なルーン文字を描いていくのです」
男「えっと・・・うぁ~!火が出た~!!」
魔王「いいか男、今の魔王はどこか狂ってしまっている。あいつを倒せるのはお前しかいないんだ」
魔王「勇者として、みんなを導いていくんだ」
男「はい、父さん!」
側近「男・・・私の可愛い息子・・・王様に会うときは無礼な振る舞いはしてはいけませんよ」
側近「決して“あんたが王様か~”とか“あんた偉そうだな~”とか言ってはいけませんよ」
男「さ、流石にそんな無礼な人はいないと思うよ、母さん・・・」
10: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:40:28 ID:fCWfJJqA
魔王「あの子が生まれて十五年か・・・」
側近「立派に育ちましたね」
魔王「ああ、勇者として王様に呼ばれたんだ・・・強くなったよ」
側近「・・・寂しいですね」
魔王「そうだな・・・」
側近「あの・・・魔王様・・・」
魔王「んん?」
側近「もし・・・魔王様がお嫌でなければなのですが・・・私と子供を・・・作っていただけませんか・・・」
魔王「え・・・えぇぇ!?」
側近「だって・・・今まではあの子の父親と母親として一緒にいましたけど・・・あの子が旅立てばもとの魔王と側近の関係に戻るじゃないですか・・・」
側近「だからせめて・・・魔王様と一緒であった証がほしいんです・・・」
魔王「あ、あの・・・俺はお前とずっと一緒にいたいと思っている」
魔王「証というのではなく、本当に俺と夫婦となってくれないか?」
側近「うぅ・・・魔王様・・・」
側近「立派に育ちましたね」
魔王「ああ、勇者として王様に呼ばれたんだ・・・強くなったよ」
側近「・・・寂しいですね」
魔王「そうだな・・・」
側近「あの・・・魔王様・・・」
魔王「んん?」
側近「もし・・・魔王様がお嫌でなければなのですが・・・私と子供を・・・作っていただけませんか・・・」
魔王「え・・・えぇぇ!?」
側近「だって・・・今まではあの子の父親と母親として一緒にいましたけど・・・あの子が旅立てばもとの魔王と側近の関係に戻るじゃないですか・・・」
側近「だからせめて・・・魔王様と一緒であった証がほしいんです・・・」
魔王「あ、あの・・・俺はお前とずっと一緒にいたいと思っている」
魔王「証というのではなく、本当に俺と夫婦となってくれないか?」
側近「うぅ・・・魔王様・・・」
11: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:41:01 ID:fCWfJJqA
魔王「・・・なんでこんな時にも気絶するんだよ!?」
12: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:41:34 ID:fCWfJJqA
王様「よくぞ来た勇者よ、そなたには金貨五百枚と仲間を授けよう」
男「(金貨五百枚ってナイフも買えないじゃん・・・)」
賢者「私、馬鹿なリーダーに従う気はないのでそのつもりで」
魔道士「よろしくお願いします」
剣士「結構かわいい顔してんじゃん。今夜早速一発決めないか?」
男「まさかのハーレムパーティ・・・」
男「(金貨五百枚ってナイフも買えないじゃん・・・)」
賢者「私、馬鹿なリーダーに従う気はないのでそのつもりで」
魔道士「よろしくお願いします」
剣士「結構かわいい顔してんじゃん。今夜早速一発決めないか?」
男「まさかのハーレムパーティ・・・」
13: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:42:10 ID:fCWfJJqA
魔王「はぁ・・・きれいな月だ・・・」
兵士「魔王様、お久しぶりです」
魔王「よう兵士、久しぶりだな」
魔王「計画は順調に行っているようだな」
兵士「はい、魔王様がお作りになったコピー魔王は順調に悪事を働いております」
魔王「悪事って・・・まあ良いけど・・・それで、ここを壊滅させる計画に変更はないな?」
兵士「今のところ、変更の余地はございません」
魔王「そうか・・・それじゃあ、これからは細かく報告してくれ」
兵士「承りました。それと魔王様、一つ聞きたいのですが・・・」
魔王「なんだ?」
兵士「本来ならお子様が旅立ったあとは魔王様が前線で指揮を取る予定だったのにこれまで通りコピー魔王にやらせるというのはどういったお考えで?」
魔王「あん・・・なに、ここを離れるのが惜しくなったからな」
魔王「最後までここで生活しようと思ってな」
兵士「なるほど、やはり十五年もいると情がわくものなんですね」
側近「魔王様~準備できましたよ~!今夜もいっぱい愛してくださいね~」
兵士「魔王様、お久しぶりです」
魔王「よう兵士、久しぶりだな」
魔王「計画は順調に行っているようだな」
兵士「はい、魔王様がお作りになったコピー魔王は順調に悪事を働いております」
魔王「悪事って・・・まあ良いけど・・・それで、ここを壊滅させる計画に変更はないな?」
兵士「今のところ、変更の余地はございません」
魔王「そうか・・・それじゃあ、これからは細かく報告してくれ」
兵士「承りました。それと魔王様、一つ聞きたいのですが・・・」
魔王「なんだ?」
兵士「本来ならお子様が旅立ったあとは魔王様が前線で指揮を取る予定だったのにこれまで通りコピー魔王にやらせるというのはどういったお考えで?」
魔王「あん・・・なに、ここを離れるのが惜しくなったからな」
魔王「最後までここで生活しようと思ってな」
兵士「なるほど、やはり十五年もいると情がわくものなんですね」
側近「魔王様~準備できましたよ~!今夜もいっぱい愛してくださいね~」
14: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:42:49 ID:fCWfJJqA
魔王「あ、バカ!今声をかけるな!」
側近「あ、兵士さん・・・えっと・・・失礼しました///」
兵士「魔王様・・・計画の最終段階の変更は出来ませんよ?」
魔王「わ、分かっている!だから今だけだ!」
兵士「それならいいですが・・・ではまた伺います。腰を痛めないようにお気をつけください」
魔王「余計なことは言わなくていい!!」
魔王「全く・・・さーて、側近ちゃ~ん、今夜も寝かせないぞ~!」
側近「あ、兵士さん・・・えっと・・・失礼しました///」
兵士「魔王様・・・計画の最終段階の変更は出来ませんよ?」
魔王「わ、分かっている!だから今だけだ!」
兵士「それならいいですが・・・ではまた伺います。腰を痛めないようにお気をつけください」
魔王「余計なことは言わなくていい!!」
魔王「全く・・・さーて、側近ちゃ~ん、今夜も寝かせないぞ~!」
15: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:43:20 ID:fCWfJJqA
男「な、俺の故郷が壊滅・・・」
賢者「そういう噂が流れているわ。勇者を誕生させた村を嫌がらせで焼き払ったのね」
魔道士「幸いな事に殆どの住民は助かったらしいけど・・・」
男「両親は・・・俺の父さんと母さんは無事なのか・・・」
剣士「・・・残念ながら・・・両親は・・・」
男「そんな・・・うそだぁ~~!!」
賢者「そういう噂が流れているわ。勇者を誕生させた村を嫌がらせで焼き払ったのね」
魔道士「幸いな事に殆どの住民は助かったらしいけど・・・」
男「両親は・・・俺の父さんと母さんは無事なのか・・・」
剣士「・・・残念ながら・・・両親は・・・」
男「そんな・・・うそだぁ~~!!」
16: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:44:04 ID:fCWfJJqA
魔王「うまく焼き払えたな」
兵士「魔王様が手を回してくれたおかげで偽物の魔王様と側近のみの犠牲ですみました」
側近「さあ、あな・・・いえ、魔王様・・・早くお城に戻って次の作戦を」
側近「男を強くするために雑魚の魔物を生産しなくては」
魔王「ああ、そうだな。兵士、以前から俺を快く思っていないやつのピックアップは出来たか?」
兵士「こちらに」
魔王「ならばそいつらは男の進行ルート上に弱い順に配置しろ」
魔王「男が強くなるための礎となってもらう」
兵士「そのように手配します」
側近「魔王様・・・何という名采配を」
魔王「どうせ死ぬならいらないものを一掃したほうが新しい世界のためだからな」
側近「素晴らしいです・・・それで・・・お城に戻ったらお話があるんですけど・・・」
魔王「ああ、ちゃんと今夜も相手してやるから気にするな」
側近「そうではなくって・・・実は・・・子供が・・・」
魔王「でき・・・たのか・・・俺の子が・・・」
兵士「魔王様が手を回してくれたおかげで偽物の魔王様と側近のみの犠牲ですみました」
側近「さあ、あな・・・いえ、魔王様・・・早くお城に戻って次の作戦を」
側近「男を強くするために雑魚の魔物を生産しなくては」
魔王「ああ、そうだな。兵士、以前から俺を快く思っていないやつのピックアップは出来たか?」
兵士「こちらに」
魔王「ならばそいつらは男の進行ルート上に弱い順に配置しろ」
魔王「男が強くなるための礎となってもらう」
兵士「そのように手配します」
側近「魔王様・・・何という名采配を」
魔王「どうせ死ぬならいらないものを一掃したほうが新しい世界のためだからな」
側近「素晴らしいです・・・それで・・・お城に戻ったらお話があるんですけど・・・」
魔王「ああ、ちゃんと今夜も相手してやるから気にするな」
側近「そうではなくって・・・実は・・・子供が・・・」
魔王「でき・・・たのか・・・俺の子が・・・」
17: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:44:36 ID:fCWfJJqA
側近「そうみたいです・・・」
魔王「そうか・・・俺はその子を育てられないけど・・・強い子に育ててくれよ」
側近「もちろん・・・大切に育てます」
兵士「(まだ自分いるんだけどな~)」
魔王「そうか・・・俺はその子を育てられないけど・・・強い子に育ててくれよ」
側近「もちろん・・・大切に育てます」
兵士「(まだ自分いるんだけどな~)」
18: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:45:13 ID:fCWfJJqA
賢者「男・・・元気を出して・・・」
男「・・・」
賢者「あなたの村に戻ろう・・・噂が本当か確認しないと・・・」
男「・・・」
賢者「・・・いつまでウジウジしているのよ!あなた勇者でしょう!魔王を倒す前にそんなに腑抜けちゃ魔王の思う壺じゃない!!」
男「うるさい!お前に何がわかる!俺の、俺の家族は・・・俺が欲しかった家族なんだ・・・」
男「父さんは強くて優しい・・・母さんは厳しくても優しい・・・俺の欲しかった家族なんだ・・・」
賢者「男・・・」
男「ごめん・・・何言ってるかわからないよな・・・混乱してるんだ・・・ごめん・・・」
賢者「私の方こそごめんなさい・・・あなたの気持ちを考えないで・・・」
賢者「でも・・・今は私達もあなたの家族みたいなものだから・・・あなたが悲しむと・・・私達も悲しいの・・・」
男「ごめん・・・ごめん・・・」
賢者「男・・・」
男「・・・」
賢者「あなたの村に戻ろう・・・噂が本当か確認しないと・・・」
男「・・・」
賢者「・・・いつまでウジウジしているのよ!あなた勇者でしょう!魔王を倒す前にそんなに腑抜けちゃ魔王の思う壺じゃない!!」
男「うるさい!お前に何がわかる!俺の、俺の家族は・・・俺が欲しかった家族なんだ・・・」
男「父さんは強くて優しい・・・母さんは厳しくても優しい・・・俺の欲しかった家族なんだ・・・」
賢者「男・・・」
男「ごめん・・・何言ってるかわからないよな・・・混乱してるんだ・・・ごめん・・・」
賢者「私の方こそごめんなさい・・・あなたの気持ちを考えないで・・・」
賢者「でも・・・今は私達もあなたの家族みたいなものだから・・・あなたが悲しむと・・・私達も悲しいの・・・」
男「ごめん・・・ごめん・・・」
賢者「男・・・」
19: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:45:56 ID:fCWfJJqA
魔王「現在男の進路はどうだ?」
兵士「故郷の村を焼き払った直後は一週間ほど同じ場所に滞在していましたが今は順調に進んでいます」
兵士「こちらの用意した魔物や部下をことごとく斬り捨てていっております」
魔王「よしよし、順調か」
魔王「だが闇落ちしないように定期的に家族の思い出に浸れるイベントを用意してやれ」
兵士「了解しました」
側近「魔王様~お腹の子供の名前、考えてくれました~?」
魔王「おいおい、まだ性別もわからないのに決められないよ」
側近「何言ってるんですか。いついなくなってもいいように両方考えてください」
魔王「あ~それもそうか。すまなかった」
側近「いえいえ、まだ考えつかないならこれからベッドで一緒に考えましょう」
魔王「え~まだやることあるんだけど・・・しょうがないな~」
兵士「(やること終わらせてからにしてほしかった)」
兵士「故郷の村を焼き払った直後は一週間ほど同じ場所に滞在していましたが今は順調に進んでいます」
兵士「こちらの用意した魔物や部下をことごとく斬り捨てていっております」
魔王「よしよし、順調か」
魔王「だが闇落ちしないように定期的に家族の思い出に浸れるイベントを用意してやれ」
兵士「了解しました」
側近「魔王様~お腹の子供の名前、考えてくれました~?」
魔王「おいおい、まだ性別もわからないのに決められないよ」
側近「何言ってるんですか。いついなくなってもいいように両方考えてください」
魔王「あ~それもそうか。すまなかった」
側近「いえいえ、まだ考えつかないならこれからベッドで一緒に考えましょう」
魔王「え~まだやることあるんだけど・・・しょうがないな~」
兵士「(やること終わらせてからにしてほしかった)」
20: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:46:35 ID:fCWfJJqA
魔道士「男、どうしたの?」
男「今回助けた家族・・・無事に会えてよかったなって思って・・・」
魔道士「男・・・」
男「いや、羨ましいとは思うけど、恨めしいとは思ってないから」
男「やっぱり家族を引き離しちゃだめだよね」
男「魔王を倒せば・・・そんな悲しみもなくなる・・・」
魔道士「そうだね・・・私もそう思う・・・」
男「魔道士・・・」
魔道士「男・・・賢者に怒られちゃうよ・・・」
男「怒られたら・・・連帯責任ってことで」
魔道士「もう、バカ・・・」
男「今回助けた家族・・・無事に会えてよかったなって思って・・・」
魔道士「男・・・」
男「いや、羨ましいとは思うけど、恨めしいとは思ってないから」
男「やっぱり家族を引き離しちゃだめだよね」
男「魔王を倒せば・・・そんな悲しみもなくなる・・・」
魔道士「そうだね・・・私もそう思う・・・」
男「魔道士・・・」
魔道士「男・・・賢者に怒られちゃうよ・・・」
男「怒られたら・・・連帯責任ってことで」
魔道士「もう、バカ・・・」
21: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:47:12 ID:fCWfJJqA
兵士「報告します。勇者は順調に進行しており、伝説の武器を手に入れた模様」
魔王「そうか、ようやく武器を手に入れるところまで来たか」
側近「魔王様~もっと激しくしてください~」
兵士「こちらの用意した部下もあとは四天王を残すのみ」
兵士「予想よりも早くここに到着するかもしれません」
魔王「よしよし、それならここの準備も始めないとな」
側近「魔王様~計画が前倒しになるならもっともっと愛してください~」
兵士「魔王様・・・色々とお忙しいのはわかりますが、営みの最中に報告させるのは今後やめていただきたいのですが・・・」
魔王「す、すまない・・・側近が発情してしまったようで・・・」
側近「魔王様~愛しています~」
兵士「それでは失礼します」
魔王「そうか、ようやく武器を手に入れるところまで来たか」
側近「魔王様~もっと激しくしてください~」
兵士「こちらの用意した部下もあとは四天王を残すのみ」
兵士「予想よりも早くここに到着するかもしれません」
魔王「よしよし、それならここの準備も始めないとな」
側近「魔王様~計画が前倒しになるならもっともっと愛してください~」
兵士「魔王様・・・色々とお忙しいのはわかりますが、営みの最中に報告させるのは今後やめていただきたいのですが・・・」
魔王「す、すまない・・・側近が発情してしまったようで・・・」
側近「魔王様~愛しています~」
兵士「それでは失礼します」
22: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:47:57 ID:fCWfJJqA
男「これが昔の勇者が使ったという伝説の武器・・・きれいだ・・・」
剣士「本当にいい武器だな。あたしが使いたいぐらいだ」
男「装備できないんだからしょうがない」
剣士「それならあたしは、勇者の勇者を装備させてもらおうかな」
男「意味がわから・・・いて・・・」
剣士「賢者と魔道士とはヤッたんだろ?あたしにもしてくれないと不公平じゃないか」
男「いや~・・・また盛大な喧嘩が起こるのは見たくないな~」
剣士「抵抗しないんだから同意とみなすからな」
剣士「本当にいい武器だな。あたしが使いたいぐらいだ」
男「装備できないんだからしょうがない」
剣士「それならあたしは、勇者の勇者を装備させてもらおうかな」
男「意味がわから・・・いて・・・」
剣士「賢者と魔道士とはヤッたんだろ?あたしにもしてくれないと不公平じゃないか」
男「いや~・・・また盛大な喧嘩が起こるのは見たくないな~」
剣士「抵抗しないんだから同意とみなすからな」
23: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:48:40 ID:fCWfJJqA
火の四天王「勇者が近づいているのか」
水の四天王「そのようね。魔王に命じられて仕方なく迎え撃つけど面倒極まりないわ」
風の四天王「くっくっく・・・早く来ないかな~斬り刻みたいよ~」
土の四天王「がははは、俺が最初にぶっ潰してやるから安心しろ!行ってくるぞ!」
火の四天王「土はやられたか・・・」
水の四天王「まあ、予想はしてたわね」
風の四天王「くっくっく・・・あいつは四天王最弱・・・今度は僕が行くよ」
火の四天王「風もやられたか・・・」
水の四天王「一般人を人質に取るところは良かったんだけどね~。最後の最後で戦闘狂の血が騒いで勇者と一対一で」
水の四天王「次は私が行くわ。安心して、あなたを残して死んだりしないから」
火の四天王「水もいったか・・・俺を一人にしないとか言いながら馬鹿者が・・・」
火の四天王「しょうがない・・・四天王最強のこの俺が、じっくりといたぶってやる!」
水の四天王「そのようね。魔王に命じられて仕方なく迎え撃つけど面倒極まりないわ」
風の四天王「くっくっく・・・早く来ないかな~斬り刻みたいよ~」
土の四天王「がははは、俺が最初にぶっ潰してやるから安心しろ!行ってくるぞ!」
火の四天王「土はやられたか・・・」
水の四天王「まあ、予想はしてたわね」
風の四天王「くっくっく・・・あいつは四天王最弱・・・今度は僕が行くよ」
火の四天王「風もやられたか・・・」
水の四天王「一般人を人質に取るところは良かったんだけどね~。最後の最後で戦闘狂の血が騒いで勇者と一対一で」
水の四天王「次は私が行くわ。安心して、あなたを残して死んだりしないから」
火の四天王「水もいったか・・・俺を一人にしないとか言いながら馬鹿者が・・・」
火の四天王「しょうがない・・・四天王最強のこの俺が、じっくりといたぶってやる!」
25: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:49:52 ID:fCWfJJqA
魔王「四天王全員やられたか?」
兵士「そのようです。四天王を倒すたびに伝説の武器が強くなり魔王様についで強いと噂されていた火の四天王もあっさりとやられました」
魔王「よしよし、男が俺を殺す可能性がどんどん上がっていくな」
兵士「あとはここを目指すのみですので今は近くの村でタイミングを見計らっているようです」
魔王「そうか・・・それならば・・・」
側近「ま、魔王様~酸っぱいものが食べたいです~」
魔王「は~い、今持っていってあげるからね~」
兵士「今の最強は側近のようだな」
兵士「そのようです。四天王を倒すたびに伝説の武器が強くなり魔王様についで強いと噂されていた火の四天王もあっさりとやられました」
魔王「よしよし、男が俺を殺す可能性がどんどん上がっていくな」
兵士「あとはここを目指すのみですので今は近くの村でタイミングを見計らっているようです」
魔王「そうか・・・それならば・・・」
側近「ま、魔王様~酸っぱいものが食べたいです~」
魔王「は~い、今持っていってあげるからね~」
兵士「今の最強は側近のようだな」
26: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:50:22 ID:fCWfJJqA
賢者「男!この際だからはっきりして!」
魔道士「誰が一番好きなの!?」
剣士「もちろんあたしだよな?なぁ!?」
男「いや、最終決戦を前に話すことじゃないでしょ・・・」
賢者「何言ってるの、最終決戦の前だから言うのよ!」
魔道士「モチベーションが違うの!」
剣士「はっきりしないとスッキリ戦いに望めないんだよ!」
男「いや~・・・誰って決められないな~」
賢者「何よ!あなたを慰めてあげたのは誰?私よ!?」
魔道士「一番そばで話を聞いていたのは私でしょ!」
剣士「一番ワイルドにヤッたのは誰だ?あたしだろ?」
男「あ~いや~みんな好きじゃだめ?」
賢者「本当に優柔不断!」
魔道士「見損なったわ!」
剣士「そうしたらあれで決めるしかないな、そうだろ?」
魔道士「誰が一番好きなの!?」
剣士「もちろんあたしだよな?なぁ!?」
男「いや、最終決戦を前に話すことじゃないでしょ・・・」
賢者「何言ってるの、最終決戦の前だから言うのよ!」
魔道士「モチベーションが違うの!」
剣士「はっきりしないとスッキリ戦いに望めないんだよ!」
男「いや~・・・誰って決められないな~」
賢者「何よ!あなたを慰めてあげたのは誰?私よ!?」
魔道士「一番そばで話を聞いていたのは私でしょ!」
剣士「一番ワイルドにヤッたのは誰だ?あたしだろ?」
男「あ~いや~みんな好きじゃだめ?」
賢者「本当に優柔不断!」
魔道士「見損なったわ!」
剣士「そうしたらあれで決めるしかないな、そうだろ?」
27: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:51:00 ID:fCWfJJqA
男「あれ?」
賢者「誰が一番あなたを満足させるか勝負よ!」
魔道士「絶対負けないからね!」
剣士「あたしが一番だって証明してやるよ!」
男「やめてくれ~!!」
賢者・魔道士・剣士「さっさと服を脱ぐ!」
男「はい!!」
賢者「誰が一番あなたを満足させるか勝負よ!」
魔道士「絶対負けないからね!」
剣士「あたしが一番だって証明してやるよ!」
男「やめてくれ~!!」
賢者・魔道士・剣士「さっさと服を脱ぐ!」
男「はい!!」
28: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:51:47 ID:fCWfJJqA
魔王「来たか・・・勇者よ・・・」
男「魔王!覚悟!・・・と、父さん・・・?」
魔王「ああ、そうだ・・・俺だ・・・」
男「なんで・・・父さんが・・・」
魔王「なんでって、俺が魔王だからだよ」
男「そんな・・・うそだ・・・うそだぁ~!!」
魔王「本当だ。さあ、勇者よ、死闘を繰り広げようじゃないか!!」
男「魔王!覚悟!・・・と、父さん・・・?」
魔王「ああ、そうだ・・・俺だ・・・」
男「なんで・・・父さんが・・・」
魔王「なんでって、俺が魔王だからだよ」
男「そんな・・・うそだ・・・うそだぁ~!!」
魔王「本当だ。さあ、勇者よ、死闘を繰り広げようじゃないか!!」
29: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:53:04 ID:fCWfJJqA
魔王「強くなったな・・・息子よ・・・」
男「うぐぅ・・・ひぐぅ・・・ぐす・・・」
魔王「魔王を討ち滅ぼすのに・・・泣く勇者がいるか・・・」
男「だって・・・父さん・・・」
魔王「いいんだ・・・やれ・・・やるんだ!!」
男「うぅ・・・おぉぉぉぉぉぉx!!」
魔王「・・・」
男「ごめん父さん・・・やっぱりできないよ・・・魔王でも・・・父さんは父さんだ・・・」
魔王「男・・・」
男「だって・・・大好きな父さんなんだもの・・・お願いだから他の道を探そう・・・」
男「父さんが死ななくていい道を・・・」
側近「そうですよ、魔王様・・・やっぱり魔王様は死んではいけません」
魔王「側近・・・」
男「か、母さん・・・それにその子供は・・・」
側近「あなたの妹ですよ」
男「うぐぅ・・・ひぐぅ・・・ぐす・・・」
魔王「魔王を討ち滅ぼすのに・・・泣く勇者がいるか・・・」
男「だって・・・父さん・・・」
魔王「いいんだ・・・やれ・・・やるんだ!!」
男「うぅ・・・おぉぉぉぉぉぉx!!」
魔王「・・・」
男「ごめん父さん・・・やっぱりできないよ・・・魔王でも・・・父さんは父さんだ・・・」
魔王「男・・・」
男「だって・・・大好きな父さんなんだもの・・・お願いだから他の道を探そう・・・」
男「父さんが死ななくていい道を・・・」
側近「そうですよ、魔王様・・・やっぱり魔王様は死んではいけません」
魔王「側近・・・」
男「か、母さん・・・それにその子供は・・・」
側近「あなたの妹ですよ」
30: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:53:41 ID:fCWfJJqA
男「俺の・・・妹・・・」
男「やっぱり父さんは死んじゃいけない。こんなに大切なものがいるじゃないか・・・」
魔王「・・・」
男「俺にもいま大切な人が三人もいる。父さんの攻撃を受けて気を失っている三人だよ」
魔王「・・・」
男「父さん・・・一緒に村に帰ろう・・・何で父さんがこんなことしてるのかはしらないけど・・・一緒に暮らそう」
魔王「・・・俺は・・・死にたかったんだ・・・長い時間を生きて無意味に過ごして・・・死にたかった・・・」
魔王「でもな・・・お前を育てた間は充実していた・・・楽しかった・・・実際死にたくないとも思った・・・」
魔王「それに娘も生まれて・・・死んでたまるか!」
男「父さん・・・」
魔王「兵士いるか!?」
兵士「ここに」
魔王「『勇者を育てて自分を討伐させる』プロジェクトは失敗だ!後始末を頼む!」
兵士「了解しました。各地にばらまいた魔物の回収作業に入ります」
男「やっぱり父さんは死んじゃいけない。こんなに大切なものがいるじゃないか・・・」
魔王「・・・」
男「俺にもいま大切な人が三人もいる。父さんの攻撃を受けて気を失っている三人だよ」
魔王「・・・」
男「父さん・・・一緒に村に帰ろう・・・何で父さんがこんなことしてるのかはしらないけど・・・一緒に暮らそう」
魔王「・・・俺は・・・死にたかったんだ・・・長い時間を生きて無意味に過ごして・・・死にたかった・・・」
魔王「でもな・・・お前を育てた間は充実していた・・・楽しかった・・・実際死にたくないとも思った・・・」
魔王「それに娘も生まれて・・・死んでたまるか!」
男「父さん・・・」
魔王「兵士いるか!?」
兵士「ここに」
魔王「『勇者を育てて自分を討伐させる』プロジェクトは失敗だ!後始末を頼む!」
兵士「了解しました。各地にばらまいた魔物の回収作業に入ります」
31: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:54:13 ID:fCWfJJqA
兵士「魔王様、自分はこのプロジェクト・・・絶対失敗すると思っていましたよ」
魔王「ああ、最初に進言されたな・・・そんなこと・・・」
兵士「それでは・・・」
男「父さん・・・」
魔王「息子よ・・・また一緒に暮らそう・・・お前の嫁達も一緒に家族で・・・」
男「嫁だなんて・・・まだ決まったわけじゃないし・・・」
側近「あらそうなの?もう寝てるのかと思った」
男「あ、いや~・・・寝たには寝たけど・・・」
側近「それじゃあ責任持ってお嫁さんにしないと。お父さんに似て周りを振り回すのが得意なんだから」
男「ははは・・・敵わないや・・・」
魔王「男・・・」
男「父さん、俺、父さんの本当の息子じゃなくても父さんに育ててもらって嬉しいよ」
魔王「お前・・・知っていたのか?」
男「まあね・・・それに俺を他の世界から呼んだっていうのも知ってる。前世の記憶が残っているんだ」
魔王「ああ、最初に進言されたな・・・そんなこと・・・」
兵士「それでは・・・」
男「父さん・・・」
魔王「息子よ・・・また一緒に暮らそう・・・お前の嫁達も一緒に家族で・・・」
男「嫁だなんて・・・まだ決まったわけじゃないし・・・」
側近「あらそうなの?もう寝てるのかと思った」
男「あ、いや~・・・寝たには寝たけど・・・」
側近「それじゃあ責任持ってお嫁さんにしないと。お父さんに似て周りを振り回すのが得意なんだから」
男「ははは・・・敵わないや・・・」
魔王「男・・・」
男「父さん、俺、父さんの本当の息子じゃなくても父さんに育ててもらって嬉しいよ」
魔王「お前・・・知っていたのか?」
男「まあね・・・それに俺を他の世界から呼んだっていうのも知ってる。前世の記憶が残っているんだ」
32: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:54:46 ID:fCWfJJqA
魔王「そうか・・・色々混乱させたな・・・」
男「構わないよ。そのおかげで俺は欲しかった家族を手に入れられたんだから」
魔王「そうか・・・」
男「えへへ」
賢者「男~、魔王と和解したっていうのはわかったけど私達は和解してないわよ~」
魔道士「私達をお嫁さんにしてくれるのは嬉しいけど、誰が一番好きなのか聞いてないよ~」
剣士「こりゃあ、第二回戦を始めないといけないな~」
男「あの・・・君たち・・・こういう場でそんなことを話すにはどうかと・・・」
賢者・魔道士・剣士「つべこべ言わずにさっさと来る!!」
男「はいぃ!!」
魔王「あ~あ、あいつも営みで苦労するな」
側近「あら?魔王様は苦労なさったんですか?私とするのがお嫌でした?」
魔王「いやいや、そんなこと言ってないじゃないか。例えだよ例え」
側近「もう、そんな例えなんか言わないでくださいね」
側近「それと、赤ん坊がもう少しで眠りそうなのでその後は私達も・・・」
男「構わないよ。そのおかげで俺は欲しかった家族を手に入れられたんだから」
魔王「そうか・・・」
男「えへへ」
賢者「男~、魔王と和解したっていうのはわかったけど私達は和解してないわよ~」
魔道士「私達をお嫁さんにしてくれるのは嬉しいけど、誰が一番好きなのか聞いてないよ~」
剣士「こりゃあ、第二回戦を始めないといけないな~」
男「あの・・・君たち・・・こういう場でそんなことを話すにはどうかと・・・」
賢者・魔道士・剣士「つべこべ言わずにさっさと来る!!」
男「はいぃ!!」
魔王「あ~あ、あいつも営みで苦労するな」
側近「あら?魔王様は苦労なさったんですか?私とするのがお嫌でした?」
魔王「いやいや、そんなこと言ってないじゃないか。例えだよ例え」
側近「もう、そんな例えなんか言わないでくださいね」
側近「それと、赤ん坊がもう少しで眠りそうなのでその後は私達も・・・」
33: ◆gxgeF/n1Es 2018/02/01(木) 20:55:23 ID:fCWfJJqA
魔王「やっぱり俺も苦労してるかもな~」
側近「何か言いました?」
魔王「いいえ、喜んでお願いいたします」
十数年後、男の正妻決定戦は魔王と側近の娘に決まったのであった
側近「何か言いました?」
魔王「いいえ、喜んでお願いいたします」
十数年後、男の正妻決定戦は魔王と側近の娘に決まったのであった
34: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/02/01(木) 21:10:12 ID:Jryrj2Qw
乙
引用元: 魔王「勇者を育てて自分を討伐させる!」
少年「薄氷の僕ら、無人駅」
2018-02-02
1: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/01(木) 20:04:24.28 ID:3pcH/mqD0
少年(僕の住む村は、人里から離れた、集落のように小さな村だ)
少年(気候は常に寒い。夏冬関係なく、ほぼ一年中雪が降っている)
少年(人口はそんなに多くない。むしろ村の面積に対して少ないくらいだ)
少年(そして)
少年(この村には掟がある)
少年(それは、村の外に出てはいけないと言う事)
少年(気候は常に寒い。夏冬関係なく、ほぼ一年中雪が降っている)
少年(人口はそんなに多くない。むしろ村の面積に対して少ないくらいだ)
少年(そして)
少年(この村には掟がある)
少年(それは、村の外に出てはいけないと言う事)
2: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/01(木) 20:05:26.66 ID:3pcH/mqD0
少年「ああ、寒い寒い」
少年(この村の人達は一人で行動する事が多い)
少年(僕も例に漏れず、此処で釣りをするのが好きだ)
少年(静かな世界で、聞こえてくるのは水の音だけ)
少年(ああ、落ち着くなぁ)
少年(この村の人達は一人で行動する事が多い)
少年(僕も例に漏れず、此処で釣りをするのが好きだ)
少年(静かな世界で、聞こえてくるのは水の音だけ)
少年(ああ、落ち着くなぁ)
3: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/01(木) 20:09:08.45 ID:3pcH/mqD0
少年「……お!」ピクッ
少年(……よし、かかった!)クンッ
少年「うおっ、こ、これは……」ググッ
少年(すごい引きだっ……! これは大物だぞ……!)
少年「ぐ、ぎぎっ……ああっ!!」ザバッ
少年「お、おお……やった!!」
少年(「星屑イワナ」と呼ばれる魚だ。表面の皮にきらきらした結晶が付いている)
少年「……命を、いただきます」スッ
少年(僕は用意していたナイフで、出来るだけ苦しまないように魚を締める)
少年(その瞬間、抑えていた魚がびぐんと痙攣を起こす)
少年(何度釣っても、この瞬間だけは好きになれない)
少年(そうしてさっさと血抜きを済ませてしまい、それを雪を詰めた袋にしまう)
少年「……よし」
少年(そろそろ帰ろうかな)
少女「此処に居たのね。どう、釣れた?」
少年「! やあ。大物が釣れたばかりだよ」
少年(少女はいつも何処からともなくふわりと現れる。雪みたいな子だ)
少年(村の子供は僕と少女だけ。だから僕らはよく一緒に居る)
少年(彼女が頭を払ってくれたおかげで、ようやく頭に雪が積もっていた事に気が付いた)
少年「星屑イワナが釣れたんだ、ほら」
少女「……わあ、綺麗ね。まるでまだ生きているみたい」
少年「……」
少年(彼女の言葉が突き刺さる。それは僕が奪ったばかりの命だ)
少女「あ……ごめんね。悪気があった訳じゃないのよ」
少年「うん。大丈夫だよ」
少女「少年は優しいのね……ほら、戻ろう?」
少年「……うん」
少年(彼女はそう言うと、僕の手を引いて歩き出す)
少年(彼女の手は温かい)
少年(彼女に触れていると、少しも寒くないんだ)
少年(……よし、かかった!)クンッ
少年「うおっ、こ、これは……」ググッ
少年(すごい引きだっ……! これは大物だぞ……!)
少年「ぐ、ぎぎっ……ああっ!!」ザバッ
少年「お、おお……やった!!」
少年(「星屑イワナ」と呼ばれる魚だ。表面の皮にきらきらした結晶が付いている)
少年「……命を、いただきます」スッ
少年(僕は用意していたナイフで、出来るだけ苦しまないように魚を締める)
少年(その瞬間、抑えていた魚がびぐんと痙攣を起こす)
少年(何度釣っても、この瞬間だけは好きになれない)
少年(そうしてさっさと血抜きを済ませてしまい、それを雪を詰めた袋にしまう)
少年「……よし」
少年(そろそろ帰ろうかな)
少女「此処に居たのね。どう、釣れた?」
少年「! やあ。大物が釣れたばかりだよ」
少年(少女はいつも何処からともなくふわりと現れる。雪みたいな子だ)
少年(村の子供は僕と少女だけ。だから僕らはよく一緒に居る)
少年(彼女が頭を払ってくれたおかげで、ようやく頭に雪が積もっていた事に気が付いた)
少年「星屑イワナが釣れたんだ、ほら」
少女「……わあ、綺麗ね。まるでまだ生きているみたい」
少年「……」
少年(彼女の言葉が突き刺さる。それは僕が奪ったばかりの命だ)
少女「あ……ごめんね。悪気があった訳じゃないのよ」
少年「うん。大丈夫だよ」
少女「少年は優しいのね……ほら、戻ろう?」
少年「……うん」
少年(彼女はそう言うと、僕の手を引いて歩き出す)
少年(彼女の手は温かい)
少年(彼女に触れていると、少しも寒くないんだ)
4: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/01(木) 20:10:34.05 ID:3pcH/mqD0
少年(村には、入ってはいけない洞窟がある)
少年(十二歳になると、お祝いのお祭りと共に、洞窟に入る許可を貰える)
少年(僕と少女は誕生日が同じだ。ちょうど後一週間で十二歳になれる)
少年(今年は何をプレゼントしようかな)
少年(どうしようかな、何が喜んでくれるだろうか)
少年(その時、ふと昨日釣った星屑イワナを思い出した)
少年「そうだ、あの結晶を使って何か作ろう!」
少年(どんなものが良いかな、……そうだ)
少年(よし、決めたぞ! きっと綺麗なものになるはずだ)
少年(そうと決まれば、善は急げだ)
少年(喜んでくれるといいな)
少年(十二歳になると、お祝いのお祭りと共に、洞窟に入る許可を貰える)
少年(僕と少女は誕生日が同じだ。ちょうど後一週間で十二歳になれる)
少年(今年は何をプレゼントしようかな)
少年(どうしようかな、何が喜んでくれるだろうか)
少年(その時、ふと昨日釣った星屑イワナを思い出した)
少年「そうだ、あの結晶を使って何か作ろう!」
少年(どんなものが良いかな、……そうだ)
少年(よし、決めたぞ! きっと綺麗なものになるはずだ)
少年(そうと決まれば、善は急げだ)
少年(喜んでくれるといいな)
5: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/01(木) 20:12:15.33 ID:3pcH/mqD0
少年「ふぅ~っ……今日は一段と寒いなぁ……!」
少年(手袋をしているのに、それでも寒さが突き刺さってくる)
少年(肌がびりびりと痛む)
少年(指先がとれてしまいそうだ)
少年(僕は素早く焚火の用意をする。乾燥するからそこまで好きじゃない)ササ
少年(雪が邪魔をして、普通のやり方では着火が難しい)
少年(そこで、この特殊な着火剤を使う)スッ
少年(「灯油魚」と言う魚の油袋だ)
少年(この油で火を起こすと、水の影響を受けなくなる)
少年(だから、例え雪が降っていようが関係なく火を起こせるんだ)ボッ
少年「ふう、少しはましになったかな」
少年(よし、今日も釣るぞ!)
少年(手袋をしているのに、それでも寒さが突き刺さってくる)
少年(肌がびりびりと痛む)
少年(指先がとれてしまいそうだ)
少年(僕は素早く焚火の用意をする。乾燥するからそこまで好きじゃない)ササ
少年(雪が邪魔をして、普通のやり方では着火が難しい)
少年(そこで、この特殊な着火剤を使う)スッ
少年(「灯油魚」と言う魚の油袋だ)
少年(この油で火を起こすと、水の影響を受けなくなる)
少年(だから、例え雪が降っていようが関係なく火を起こせるんだ)ボッ
少年「ふう、少しはましになったかな」
少年(よし、今日も釣るぞ!)
6: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/01(木) 20:13:44.91 ID:3pcH/mqD0
少年(今日は三匹も星屑イワナを釣る事が出来た)ニコ
少年(しかし……気になるな)
少年(星屑イワナは珍しい魚だ。一週間に一度釣れるか釣れないかくらい)
少年(彼らがよく姿を見せるようになったら)
少年(流星群が近づいている証だ、と言う伝承がある)
少年(しかし……気になるな)
少年(星屑イワナは珍しい魚だ。一週間に一度釣れるか釣れないかくらい)
少年(彼らがよく姿を見せるようになったら)
少年(流星群が近づいている証だ、と言う伝承がある)
7: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/01(木) 20:14:57.26 ID:3pcH/mqD0
職人「少年か。何の用だい」
少年「あのね、これを使って……を作って欲しいんだ」ゴニョゴニョ
職人「ほう、面白いな。しかし良いのか? 高く売れるぞ」
少年「うん、良いんだよ」
職人「……はぁん。なるほどねえ」
少年「……何」
職人「照れるなって! 任せておけよ。ばっちりと仕上げてやる」
少年「うん、お願いね」
少年(僕はお金を渡すと、軽い足取りで店を出る)
少年(早く出来ないかな)
少年「あのね、これを使って……を作って欲しいんだ」ゴニョゴニョ
職人「ほう、面白いな。しかし良いのか? 高く売れるぞ」
少年「うん、良いんだよ」
職人「……はぁん。なるほどねえ」
少年「……何」
職人「照れるなって! 任せておけよ。ばっちりと仕上げてやる」
少年「うん、お願いね」
少年(僕はお金を渡すと、軽い足取りで店を出る)
少年(早く出来ないかな)
8: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/01(木) 20:17:08.74 ID:3pcH/mqD0
少年「もうすぐだね。誕生日」
少女「そうね。もう少しであなたのプレゼントも完成するわ」
少年「期待しておくよ。僕のプレゼントも後少しかな」
少女「フフ、どんな素敵な物なのかしら」
少年「お互い誕生日が楽しみだね」
少女「そうね。洞窟には何があるのかな」
少年「宝物とかが眠ってたりしてね」
少女「……ん、もう家に戻るわ。プレゼントを完成させたいし」
少年「そうだね、僕もそうするよ」
少女「ばいばい、また明日」
少年「うん、また明日」
少女「そうね。もう少しであなたのプレゼントも完成するわ」
少年「期待しておくよ。僕のプレゼントも後少しかな」
少女「フフ、どんな素敵な物なのかしら」
少年「お互い誕生日が楽しみだね」
少女「そうね。洞窟には何があるのかな」
少年「宝物とかが眠ってたりしてね」
少女「……ん、もう家に戻るわ。プレゼントを完成させたいし」
少年「そうだね、僕もそうするよ」
少女「ばいばい、また明日」
少年「うん、また明日」
9: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/01(木) 20:18:26.90 ID:3pcH/mqD0
少年「お、おお……」
職人「いやあ、良い仕事をしたぜ。どうだ、気に入ったか?」
少年「うん! 思ってた通りだよ!」
少年(僕はそっとそれを鞄に仕舞い込む)
少年(作って貰ったのは砂時計。それもただの砂時計じゃない)
少年(星屑イワナの結晶を砂にしてある、「星屑の砂時計」だ)
少年(砂時計をひっくり返すと、星空のような色の砂が、きらきらと輝きながら落ちてゆく)
少年(僕の宝物にしたいくらいだ)
少年「綺麗だなぁ」
少年(早く少女に渡したいな。きっと喜ぶだろうな)
職人「いやあ、良い仕事をしたぜ。どうだ、気に入ったか?」
少年「うん! 思ってた通りだよ!」
少年(僕はそっとそれを鞄に仕舞い込む)
少年(作って貰ったのは砂時計。それもただの砂時計じゃない)
少年(星屑イワナの結晶を砂にしてある、「星屑の砂時計」だ)
少年(砂時計をひっくり返すと、星空のような色の砂が、きらきらと輝きながら落ちてゆく)
少年(僕の宝物にしたいくらいだ)
少年「綺麗だなぁ」
少年(早く少女に渡したいな。きっと喜ぶだろうな)
10: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/01(木) 20:20:29.24 ID:3pcH/mqD0
少年「うー寒い」
少年(そうして僕は、上機嫌で家へと歩き出す)
少年「あ、雪ウサギだ!」
少年(ふと目の前を横切ったのは、「雪ウサギ」の親子だ)
少年(雪から生まれ、寿命が尽きると雪へと還る、儚い動物)
少年(ああ、可愛らしいなあ。動物の親子は見ていて微笑ましい)
少年「……あれ?」
少年(ある事が頭に過り、歩んでいた足が止まる)
少年「僕は誰から生まれたんだ?」
少年(そうして僕は、上機嫌で家へと歩き出す)
少年「あ、雪ウサギだ!」
少年(ふと目の前を横切ったのは、「雪ウサギ」の親子だ)
少年(雪から生まれ、寿命が尽きると雪へと還る、儚い動物)
少年(ああ、可愛らしいなあ。動物の親子は見ていて微笑ましい)
少年「……あれ?」
少年(ある事が頭に過り、歩んでいた足が止まる)
少年「僕は誰から生まれたんだ?」
12: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/02(金) 20:07:04.38 ID:tFwOjaKn0
少年「いよいよ明日だね」
少女「そうね。村の人達も忙しそうだわ」
少年「ねえ……少女」
少女「なあに?」
少年「僕、いや、僕らって……」
少女「……」
少年「……ごめん、何でもないよ」
少女「そう……」
少年(少女は聡い子だ。僕の気持ちを察して、何も聞かないでくれる)
少年(だって、言える訳ないじゃないか)
少年(「僕らって、一体何なんだろう」)
少年(その言葉を口にすると、今の幸せな時間が崩れてしまうような気がして)
少年(僕はただ、口を噤むしかなかった)
少女「そうね。村の人達も忙しそうだわ」
少年「ねえ……少女」
少女「なあに?」
少年「僕、いや、僕らって……」
少女「……」
少年「……ごめん、何でもないよ」
少女「そう……」
少年(少女は聡い子だ。僕の気持ちを察して、何も聞かないでくれる)
少年(だって、言える訳ないじゃないか)
少年(「僕らって、一体何なんだろう」)
少年(その言葉を口にすると、今の幸せな時間が崩れてしまうような気がして)
少年(僕はただ、口を噤むしかなかった)
13: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/02(金) 20:08:45.39 ID:tFwOjaKn0
少女「……大丈夫よ」
少年「……少女」
少女「何があったのかは分からないけど、きっと大丈夫」
少年「……うん」
少年(少女の言葉は、僕の心に巣食った不安を優しく取り除いてくれる)
少年(彼女の言葉は不思議と心に入ってくるんだ)
少年「ねえ、少女」
少女「うん」
少年「……明日、楽しみにしてるね」
少女「ええ。私もよ」ニコ
少年(例え、僕らが何であっても)
少年(この気持ちは変わらないはずだ)
少年「……少女」
少女「何があったのかは分からないけど、きっと大丈夫」
少年「……うん」
少年(少女の言葉は、僕の心に巣食った不安を優しく取り除いてくれる)
少年(彼女の言葉は不思議と心に入ってくるんだ)
少年「ねえ、少女」
少女「うん」
少年「……明日、楽しみにしてるね」
少女「ええ。私もよ」ニコ
少年(例え、僕らが何であっても)
少年(この気持ちは変わらないはずだ)
14: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/02(金) 20:12:13.67 ID:tFwOjaKn0
少年(次の日、僕はいつもより早く目が覚めた)
少年(今日は少し寒さが弱まったな。散歩にでも行こう)ガチャ
少年「……洞窟には何があるんだろう」
少年(子供が入ってはいけない場所)
少年(つまり、斧みたいに危険なものが置いてあったり)
少年(壊してはいけないような、大事なものが置いてあったり)
少年(それとも……)
バシャッ!
少年「!」
少年(水の上を、何かが)
バシャッ!
少年(また星屑イワナだ……水面を跳ねるなんて珍しいな)
バチャチャチャチャ……!
少年「い、いや……おかしい!」
少年(十匹以上の数が、一斉に跳ねだしたぞ!?)
少年(驚いているようにも、怒っているようにも、怯えているようにも見える)
少年「……」
少年(何かが起こる気がする)
少年(今日は少し寒さが弱まったな。散歩にでも行こう)ガチャ
少年「……洞窟には何があるんだろう」
少年(子供が入ってはいけない場所)
少年(つまり、斧みたいに危険なものが置いてあったり)
少年(壊してはいけないような、大事なものが置いてあったり)
少年(それとも……)
バシャッ!
少年「!」
少年(水の上を、何かが)
バシャッ!
少年(また星屑イワナだ……水面を跳ねるなんて珍しいな)
バチャチャチャチャ……!
少年「い、いや……おかしい!」
少年(十匹以上の数が、一斉に跳ねだしたぞ!?)
少年(驚いているようにも、怒っているようにも、怯えているようにも見える)
少年「……」
少年(何かが起こる気がする)
15: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/02(金) 20:41:00.52 ID:tFwOjaKn0
少女「あら、おはよう。よく眠れた?」
少年「……まあね。それより……はい!」
少年(僕は彼女にそっと砂時計を渡す)
少女「わあ綺麗! これ……あの魚の?」
少年「そうだよ、特注で作って貰ったんだ」
少女「ありがとう! すごく素敵よ」ニコ
少年(こんなに元気に笑う少女は珍しい)
少年(頑張って釣って良かったなぁ)ニコ
少女「お返しに、私からもプレゼントよ。はい」
少年「あ、マフラーだ!」
少女「少年のそれ、もう古いみたいだったから」
少年「ありがとう、すごく暖かいよ」ニコ
少年(柔らかい赤色の毛糸で出来ている。少女の優しさに包まれてるみたいだ)
少年(こんなに大きい物を編むのは、きっと大変だっただろうに)
少年(嬉しいなあ。すごく嬉しい)
少女「誕生日ってやっぱり良いものよね……さ、広場に向かいましょ?」
少年「うん。行こうか」
少年「……まあね。それより……はい!」
少年(僕は彼女にそっと砂時計を渡す)
少女「わあ綺麗! これ……あの魚の?」
少年「そうだよ、特注で作って貰ったんだ」
少女「ありがとう! すごく素敵よ」ニコ
少年(こんなに元気に笑う少女は珍しい)
少年(頑張って釣って良かったなぁ)ニコ
少女「お返しに、私からもプレゼントよ。はい」
少年「あ、マフラーだ!」
少女「少年のそれ、もう古いみたいだったから」
少年「ありがとう、すごく暖かいよ」ニコ
少年(柔らかい赤色の毛糸で出来ている。少女の優しさに包まれてるみたいだ)
少年(こんなに大きい物を編むのは、きっと大変だっただろうに)
少年(嬉しいなあ。すごく嬉しい)
少女「誕生日ってやっぱり良いものよね……さ、広場に向かいましょ?」
少年「うん。行こうか」
16: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/02(金) 20:43:08.95 ID:tFwOjaKn0
少年(広場では住人が集まり、皆が祝福してくれた)
少年(僕らには十二歳になった証として、草の冠が渡された)
少年(皆の拍手が照れくさい。でも、嬉しくてつい笑ってしまう)
少年(ずらりと並んだ御馳走を食べ終わる頃には、各々が会話に花を咲かせていた)
少年「ぐえ、お腹いっぱいだ。苦しい……」
少女「食べ過ぎよ。でも、美味しかったね」
少年「一度きりのお祭りだからね。へへ」
村長「それでは……今から二人は洞窟に向かってもらおう」
少年「……! 分かりました」
少女「楽しみね、フフ」
少年(洞窟、と言う言葉でふと我に返る)
少年(嬉しくて忘れていたけど、そうだ)
少年(ついに、洞窟に行く事になるんだ)
少年「……」
少年(僕は不安を周りに悟られないように)
少年(マフラーに深く、顔をうずめた)
少年(僕らには十二歳になった証として、草の冠が渡された)
少年(皆の拍手が照れくさい。でも、嬉しくてつい笑ってしまう)
少年(ずらりと並んだ御馳走を食べ終わる頃には、各々が会話に花を咲かせていた)
少年「ぐえ、お腹いっぱいだ。苦しい……」
少女「食べ過ぎよ。でも、美味しかったね」
少年「一度きりのお祭りだからね。へへ」
村長「それでは……今から二人は洞窟に向かってもらおう」
少年「……! 分かりました」
少女「楽しみね、フフ」
少年(洞窟、と言う言葉でふと我に返る)
少年(嬉しくて忘れていたけど、そうだ)
少年(ついに、洞窟に行く事になるんだ)
少年「……」
少年(僕は不安を周りに悟られないように)
少年(マフラーに深く、顔をうずめた)
17: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/02(金) 20:45:38.51 ID:tFwOjaKn0
少年(例の洞窟は、村から少し離れた場所にある)
少年(……何だろう、寒さが和らいだ、と言うより)
少年(……空気が揺らいでる?)
少年(洞窟を進むにつれて、その揺らぎが強くなってきた)
少年(洞窟の中はやけに明るい。明かりが必要ないくらいだ)
少年(何だろう、壁の内部を発光する水が走っている?)
少年(まるで血が流れてるみたいだ)
少年(奥に開けた空間があるな。あそこに何かが……)
少女「?」
少年(少女は何も疑問に感じていない)
少年(いざとなったら)
少年(僕が少女を守るんだ)グッ
少年(……何だろう、寒さが和らいだ、と言うより)
少年(……空気が揺らいでる?)
少年(洞窟を進むにつれて、その揺らぎが強くなってきた)
少年(洞窟の中はやけに明るい。明かりが必要ないくらいだ)
少年(何だろう、壁の内部を発光する水が走っている?)
少年(まるで血が流れてるみたいだ)
少年(奥に開けた空間があるな。あそこに何かが……)
少女「?」
少年(少女は何も疑問に感じていない)
少年(いざとなったら)
少年(僕が少女を守るんだ)グッ
18: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/02(金) 20:50:33.70 ID:tFwOjaKn0
少年(ようやく、奥までたどり着いた)
少年(小さな池がある。エメラルド色の綺麗な水だ)
少年「……!」
少年(池には、星屑イワナ達が悠々と泳いでいる様が見える)
少年(どれも大きく、結晶が立派だ。此処は彼らの巣なのだろうか)
少年(そして、池の中央にあるのは……凍った岩?)
少年(色は薄い水色。それに様々な色が星のように混ざり合っている)
少年(何だ……? 何処かで会ったような気がする)
少年(……「会った」?)
村長「この池は……遥か昔、隕石が落ちて出来たとされている」
村長「信じ難い話だとは思うが……」
村長「我々は、この氷から生まれたのだよ」
少年(――!?)
少年(小さな池がある。エメラルド色の綺麗な水だ)
少年「……!」
少年(池には、星屑イワナ達が悠々と泳いでいる様が見える)
少年(どれも大きく、結晶が立派だ。此処は彼らの巣なのだろうか)
少年(そして、池の中央にあるのは……凍った岩?)
少年(色は薄い水色。それに様々な色が星のように混ざり合っている)
少年(何だ……? 何処かで会ったような気がする)
少年(……「会った」?)
村長「この池は……遥か昔、隕石が落ちて出来たとされている」
村長「信じ難い話だとは思うが……」
村長「我々は、この氷から生まれたのだよ」
少年(――!?)
19: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/02(金) 20:52:35.16 ID:tFwOjaKn0
少女「えっ……」
村長「村の命全てが、この氷から生み出されている」
村長「そして、我々が死ぬと……その命はこの氷へと還元されるのだ」
村長「そうして、また次の命が生まれる」
村長「この氷の力の範囲外に出てしまうと、我々はやがて消えてしまう」
村長「だから、村の外に出てはいかんのだよ」
少年(頭をぶん殴られたような衝撃が走った)
村長「二人にはショックだとは思うが……」
少年(あの雪ウサギと同じだったんだ)
少年(僕らも、いつか消えてなくなってしまう)
少年(この村から出る事も出来ない)
少年(そんなの、まるで呪いみたいじゃないか)
少年(じゃあ、僕らは何のために生きているんだ?)
少年「何で……何でそんな事っ!!」
村長「……辛いだろうが、これが我らの理なのだよ」
少年「皆……皆それでいいの!?」
村長「……我らに何が出来る? 受け入れるしかないだろう?」
少女「……」ポロッ
少年「……っでも、納得できないよ! そんなの!!」
村長「……ゆっくりと考えなさい。心を整理する時間が必要だ」
村長「早く大人になりなさい」
少年(そうして、村長は村へと帰っていった)
少年(僕は……)
村長「村の命全てが、この氷から生み出されている」
村長「そして、我々が死ぬと……その命はこの氷へと還元されるのだ」
村長「そうして、また次の命が生まれる」
村長「この氷の力の範囲外に出てしまうと、我々はやがて消えてしまう」
村長「だから、村の外に出てはいかんのだよ」
少年(頭をぶん殴られたような衝撃が走った)
村長「二人にはショックだとは思うが……」
少年(あの雪ウサギと同じだったんだ)
少年(僕らも、いつか消えてなくなってしまう)
少年(この村から出る事も出来ない)
少年(そんなの、まるで呪いみたいじゃないか)
少年(じゃあ、僕らは何のために生きているんだ?)
少年「何で……何でそんな事っ!!」
村長「……辛いだろうが、これが我らの理なのだよ」
少年「皆……皆それでいいの!?」
村長「……我らに何が出来る? 受け入れるしかないだろう?」
少女「……」ポロッ
少年「……っでも、納得できないよ! そんなの!!」
村長「……ゆっくりと考えなさい。心を整理する時間が必要だ」
村長「早く大人になりなさい」
少年(そうして、村長は村へと帰っていった)
少年(僕は……)
20: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/02(金) 20:54:17.91 ID:tFwOjaKn0
少年「……」
少女「……ぐすっ」
少年「……泣かないでよ、少女」
少女「……ごめんなさい、少しっ……驚いて」
少年「僕も……不思議に思ってたんだ。どうして僕らには親が居ないのか」
少年「僕らは……っ、何なんだろうね……!」
少女「……ううっ……」
少年(どうせ僕らの命が偽物なのだとしたら)
少年(あんな氷……!)
少年「……」
少年(……駄目だ。僕には壊せない)
少年(もし壊す事が出来たとして……村の皆までが消えてしまうとしたら)
少年(それは……嫌だ)
少年「でも、納得出来ない」
少女「……少年」
少年「……戻ろうか」
少女「……ぐすっ」
少年「……泣かないでよ、少女」
少女「……ごめんなさい、少しっ……驚いて」
少年「僕も……不思議に思ってたんだ。どうして僕らには親が居ないのか」
少年「僕らは……っ、何なんだろうね……!」
少女「……ううっ……」
少年(どうせ僕らの命が偽物なのだとしたら)
少年(あんな氷……!)
少年「……」
少年(……駄目だ。僕には壊せない)
少年(もし壊す事が出来たとして……村の皆までが消えてしまうとしたら)
少年(それは……嫌だ)
少年「でも、納得出来ない」
少女「……少年」
少年「……戻ろうか」
21: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/02(金) 20:55:21.00 ID:tFwOjaKn0
少年(僕らはいつもの釣り場に戻った)
少年(もう日は暮れている。此処なら人は来ない)
少年(僕らは無言で、岩の上に座った)
少年「あ……! 珍しいね、ほら見て」
少女「オーロラだわ……綺麗ね」
少年(紫色の夜空を見上げると、薄緑色のオーロラが現れていた)
少年(ゆらゆらと揺らめく様は、何だか優しくて)
少年(それを見ていると、僕らは何だか心が落ち着いてきたんだ)
少年(もう日は暮れている。此処なら人は来ない)
少年(僕らは無言で、岩の上に座った)
少年「あ……! 珍しいね、ほら見て」
少女「オーロラだわ……綺麗ね」
少年(紫色の夜空を見上げると、薄緑色のオーロラが現れていた)
少年(ゆらゆらと揺らめく様は、何だか優しくて)
少年(それを見ていると、僕らは何だか心が落ち着いてきたんだ)
22: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/02(金) 21:00:27.06 ID:tFwOjaKn0
少女「私達も、あの星みたいに小さな存在なのね」
少年「……うん。そうだね」
少年「大人になるって、どういう事なんだろうな」
少女「……大人になるためには、大切な何かを捨てないといけないのかもね」
少年「僕は……そんなの嫌だな」
少年「無理に大人になるくらいなら――」
少女「あ……ねえ見て、あれって!!」
少年「あ、あれは!」
少年(夜空に、光を放ちながら流れていく物体)
少年(あれは、流星群……!)
少年「は、ははっ! すごい、初めて見たよ!」
少女「なんて数……!」
少年「!」
少年(な、何だ!? 星屑イワナ達が一斉に水面を泳ぎ始めたぞ)
少女「光ってる……?」
少年(星屑イワナの結晶が、流星群に呼応して光ってる……!)
少年(何だろう……喜んでいるように見える)
少年(あの洞窟の氷も、おそらく元は隕石)
少年(彼らは、隕石と何らかの関係があるのかな)
少年「お願い事をしてみようか」
少女「ええ、そうね」
少年(流れ星様、もし願いを叶えてくれるなら)
少年(どうか、僕らを守っていて下さい)
少女「これだけ多いんですもの。きっと願いは届くわ」
少年「うん。きっと大丈夫だよね」
少年(偽物の命の僕らでも)
少年(ほんの小さな願いを祈る事くらいは自由だろう?)
少年(そう思った瞬間)
少年(誰かが僕らを見て、優しく微笑んだ気がした)
少年「……うん。そうだね」
少年「大人になるって、どういう事なんだろうな」
少女「……大人になるためには、大切な何かを捨てないといけないのかもね」
少年「僕は……そんなの嫌だな」
少年「無理に大人になるくらいなら――」
少女「あ……ねえ見て、あれって!!」
少年「あ、あれは!」
少年(夜空に、光を放ちながら流れていく物体)
少年(あれは、流星群……!)
少年「は、ははっ! すごい、初めて見たよ!」
少女「なんて数……!」
少年「!」
少年(な、何だ!? 星屑イワナ達が一斉に水面を泳ぎ始めたぞ)
少女「光ってる……?」
少年(星屑イワナの結晶が、流星群に呼応して光ってる……!)
少年(何だろう……喜んでいるように見える)
少年(あの洞窟の氷も、おそらく元は隕石)
少年(彼らは、隕石と何らかの関係があるのかな)
少年「お願い事をしてみようか」
少女「ええ、そうね」
少年(流れ星様、もし願いを叶えてくれるなら)
少年(どうか、僕らを守っていて下さい)
少女「これだけ多いんですもの。きっと願いは届くわ」
少年「うん。きっと大丈夫だよね」
少年(偽物の命の僕らでも)
少年(ほんの小さな願いを祈る事くらいは自由だろう?)
少年(そう思った瞬間)
少年(誰かが僕らを見て、優しく微笑んだ気がした)
23: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/02(金) 21:11:14.70 ID:tFwOjaKn0
トプ……
少年「……えっ!?」
少年(ど、どうなっているんだ!?)
少年(魚達が光に包まれて、宙に浮かび上がったぞ!)
少年(いや、宙を泳いでいるのか……!)
少女「奇跡だわ……綺麗……!」
少年(淡く揺らぐオーロラと、尾を引きながら白く輝く流星群)
少年(宝石のように光りながら、僕らの頭上を舞う魚)
少年(なんて綺麗なんだろう)
少年(まるで、僕らは)
少女「ねえ少年」
少年「ん?」
少女「まるで私達、この瞬間のために生きてきたみたいね」ニコ
少年「……僕も今、そう思ったんだ」ニコ
少女「きっと、命って消えてしまうからこそ美しいのね」
少年「うん。終わりがあるから、皆一生懸命生きてるんだろうね」
少女「でもね、少年」
少年「?」
少女「私はあなたと一緒なら、消えてしまっても良いと思うのよ」ニコ
少年「――!」
少年(あれ、何だろう)ポロ
少年(どうして僕は泣いているんだ?)
少年(悲しくなんて無いのに)
少年(ああそうか、僕は)
少年(感動しているのか……!)
少年「……えっ!?」
少年(ど、どうなっているんだ!?)
少年(魚達が光に包まれて、宙に浮かび上がったぞ!)
少年(いや、宙を泳いでいるのか……!)
少女「奇跡だわ……綺麗……!」
少年(淡く揺らぐオーロラと、尾を引きながら白く輝く流星群)
少年(宝石のように光りながら、僕らの頭上を舞う魚)
少年(なんて綺麗なんだろう)
少年(まるで、僕らは)
少女「ねえ少年」
少年「ん?」
少女「まるで私達、この瞬間のために生きてきたみたいね」ニコ
少年「……僕も今、そう思ったんだ」ニコ
少女「きっと、命って消えてしまうからこそ美しいのね」
少年「うん。終わりがあるから、皆一生懸命生きてるんだろうね」
少女「でもね、少年」
少年「?」
少女「私はあなたと一緒なら、消えてしまっても良いと思うのよ」ニコ
少年「――!」
少年(あれ、何だろう)ポロ
少年(どうして僕は泣いているんだ?)
少年(悲しくなんて無いのに)
少年(ああそうか、僕は)
少年(感動しているのか……!)
24: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/02(金) 21:13:03.63 ID:tFwOjaKn0
少年「ごめんね、また泣いちゃった」
少女「ううん、嬉しい時には泣いてもいいのよ」
少年「僕もさ、君と一緒なら消えてしまっても良いんだ」
少年「村で生きる人達は正しいと思う」
少年「でも、やっぱり僕は納得出来ない」
少女「……うん」
少年「僕は……呪いに縛られて生きるのは嫌だ」
少年「ただ自分の運命に抗いたいだけ、なのかもしれないけれど」
少年「それでも僕は」
少年「外に出ようと思う」
少女「フフ……ええ、行きましょ?」
少女「ううん、嬉しい時には泣いてもいいのよ」
少年「僕もさ、君と一緒なら消えてしまっても良いんだ」
少年「村で生きる人達は正しいと思う」
少年「でも、やっぱり僕は納得出来ない」
少女「……うん」
少年「僕は……呪いに縛られて生きるのは嫌だ」
少年「ただ自分の運命に抗いたいだけ、なのかもしれないけれど」
少年「それでも僕は」
少年「外に出ようと思う」
少女「フフ……ええ、行きましょ?」
25: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/02(金) 21:27:45.47 ID:tFwOjaKn0
少年(村からかなり離れた所に、駅員が居ない無人駅が存在する)
少年(当然、村の人間が此処まで来る事は無い)
少年(僕も名前を知っているだけだ)
少年(今は誰もが寝静まった夜の闇の中)
少年(僕と少女の白い息が、薄暗い明かりに照らされている)
少年(何だか、不思議な感じだ)
少年「切符、って言うのを買えばいいのかな」
少女「そうね。……もう通っても良いのかしら」
少年「良いんじゃないかな」
少年(僕らは古びた木の椅子に座る)
少年「電車はいつ来るんだろう」
少女「さあ、焦る事無いわ。時間はまだあるもの」
少年「そうだね」ニコ
少年(当然、村の人間が此処まで来る事は無い)
少年(僕も名前を知っているだけだ)
少年(今は誰もが寝静まった夜の闇の中)
少年(僕と少女の白い息が、薄暗い明かりに照らされている)
少年(何だか、不思議な感じだ)
少年「切符、って言うのを買えばいいのかな」
少女「そうね。……もう通っても良いのかしら」
少年「良いんじゃないかな」
少年(僕らは古びた木の椅子に座る)
少年「電車はいつ来るんだろう」
少女「さあ、焦る事無いわ。時間はまだあるもの」
少年「そうだね」ニコ
26: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/02(金) 21:28:42.22 ID:tFwOjaKn0
少女「……ねえ、空の色が明るくなってない?」
少年「本当だ。日が昇るみたいだね」
少年(そんな他愛も無い話をしていると、東の方角から何かの音がしてきた)
少年(橙色の四角い物体が、ゆっくりとこちらへ近づいてくる)
少年「これが「電車」か……!」
少女「大きいわね。どうやって動いているのかしら」
少年「もう入って良いのかな? 入ろうか」
少年(僕らは電車に乗り込む。乗客は一人も居ない)
少年(行先なんて決めてないさ)
少年(ただ、何処か遠くへ行きたいんだ)
少年「本当だ。日が昇るみたいだね」
少年(そんな他愛も無い話をしていると、東の方角から何かの音がしてきた)
少年(橙色の四角い物体が、ゆっくりとこちらへ近づいてくる)
少年「これが「電車」か……!」
少女「大きいわね。どうやって動いているのかしら」
少年「もう入って良いのかな? 入ろうか」
少年(僕らは電車に乗り込む。乗客は一人も居ない)
少年(行先なんて決めてないさ)
少年(ただ、何処か遠くへ行きたいんだ)
27: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/02(金) 21:30:49.41 ID:tFwOjaKn0
ガタン……ガタンガタン…
少年「わあ、すごく速いね」
少女「そうね。……ねえ、気付いてる?」
少年「……うん」
少年(段々と、僕と言う存在が消えていくのが分かる)
少年(もう少しで、僕らは……)
少女「あとどれくらいの間、こうして居られるのかしら」
少年「……ねえ、村を飛び出して後悔している?」
少女「……少し。村の人達は心配しているでしょうね」
少年「そうだよね……」
少女「でも、あなたと一緒に居れて嬉しいわ」
少年「少女……」
少年「……僕らは、きっと幸せだよ」ニコ
少女「……うん」ニコ
少年「あのね、僕はずっと……」
少年(その言葉を口にしようとした瞬間、意識が遠のき始めた)
少年(……待ってくれ、後少しだけで良いんだ)
少年(これだけは……最期に伝えたいんだ!!)
少年(その瞬間、少女のバッグから、砂時計が浮かび上がった)
少年「わあ、すごく速いね」
少女「そうね。……ねえ、気付いてる?」
少年「……うん」
少年(段々と、僕と言う存在が消えていくのが分かる)
少年(もう少しで、僕らは……)
少女「あとどれくらいの間、こうして居られるのかしら」
少年「……ねえ、村を飛び出して後悔している?」
少女「……少し。村の人達は心配しているでしょうね」
少年「そうだよね……」
少女「でも、あなたと一緒に居れて嬉しいわ」
少年「少女……」
少年「……僕らは、きっと幸せだよ」ニコ
少女「……うん」ニコ
少年「あのね、僕はずっと……」
少年(その言葉を口にしようとした瞬間、意識が遠のき始めた)
少年(……待ってくれ、後少しだけで良いんだ)
少年(これだけは……最期に伝えたいんだ!!)
少年(その瞬間、少女のバッグから、砂時計が浮かび上がった)
28: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/02(金) 21:35:14.05 ID:tFwOjaKn0
少年「え……?」
少女「浮いてる……どうして?」
少年(砂時計は蒼く光を放ち、僕らの目の前に浮遊している)
少年(そしてくるりと回転し、窓際に着地した)
少年(さらららら、と輝く砂粒が流れ始める)
少年「……あれ? 意識が」
少年(何で……まさか砂時計が止めてくれているのか?)
少女「不思議ね……これも奇跡なのかしら」
少年(流れ星が、願いを叶えてくれたのかな)
少年(……ありがとう。今度こそ言える)
少年「ねえ少女。僕はずっと君の事が好きだったんだ」
少女「!」
少年「最期まで僕と一緒に居てくれてありがとう」ニコ
少女「……私もよ。最期まであなたと居れて幸せだわ」ニコ
少年(ああ)
少年(やっと言えた)
少年(もう寒さなんて微塵も感じない)
少年(何だか、眠たくなってきたな)
少女「浮いてる……どうして?」
少年(砂時計は蒼く光を放ち、僕らの目の前に浮遊している)
少年(そしてくるりと回転し、窓際に着地した)
少年(さらららら、と輝く砂粒が流れ始める)
少年「……あれ? 意識が」
少年(何で……まさか砂時計が止めてくれているのか?)
少女「不思議ね……これも奇跡なのかしら」
少年(流れ星が、願いを叶えてくれたのかな)
少年(……ありがとう。今度こそ言える)
少年「ねえ少女。僕はずっと君の事が好きだったんだ」
少女「!」
少年「最期まで僕と一緒に居てくれてありがとう」ニコ
少女「……私もよ。最期まであなたと居れて幸せだわ」ニコ
少年(ああ)
少年(やっと言えた)
少年(もう寒さなんて微塵も感じない)
少年(何だか、眠たくなってきたな)
29: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/02(金) 21:42:20.21 ID:tFwOjaKn0
少年(僕らはぎゅっと手を繋いだ)
少年(例え僕らが薄氷のような儚い存在だとしても)
少年(今この瞬間だけは、きっと生きていると言い切れる)
少年(そう思えたんだ)
少年(砂時計の、最後の砂粒が下に落ちる)
少年(日が昇ってきた)
少年(眩しい光が僕らを透過していく)
少年(僕らは透明になっていく)
少年「……さようなら、少女」
少女「ええ、さようなら……」
少年(右手の感覚がふわりと無くなる)
少年(少女の手が消えたのか、僕の手が消えたのか)
少年(どちらが先だったんだろう)
少年(僕らは静かに目を閉じ)
少年(そうして、電車には小さな砂時計だけが残った)
ガタン……ガタンガタン……
少年(例え僕らが薄氷のような儚い存在だとしても)
少年(今この瞬間だけは、きっと生きていると言い切れる)
少年(そう思えたんだ)
少年(砂時計の、最後の砂粒が下に落ちる)
少年(日が昇ってきた)
少年(眩しい光が僕らを透過していく)
少年(僕らは透明になっていく)
少年「……さようなら、少女」
少女「ええ、さようなら……」
少年(右手の感覚がふわりと無くなる)
少年(少女の手が消えたのか、僕の手が消えたのか)
少年(どちらが先だったんだろう)
少年(僕らは静かに目を閉じ)
少年(そうして、電車には小さな砂時計だけが残った)
ガタン……ガタンガタン……
30: ◆XkFHc6ejAk 2018/02/02(金) 21:43:36.23 ID:tFwOjaKn0
31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/02/02(金) 21:54:47.35 ID:PK0vJn/xo
儚くて良かった。乙
引用元: 少年「薄氷の僕ら、無人駅」
女騎士「くっ、ころsay!」
2018-02-02
1: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/13(土) 00:28:45 ID:pUU8TggQ
女騎士「say,say,say!」
2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/13(土) 00:32:51 ID:pUU8TggQ
オーク「おっ、英語か」
女騎士「イエス!」
オーク「やるねぇ。では、これは何だか分かるかな」
スッ
女騎士「イッツアペン!」
オーク「そう、ペンだね」
オーク「アイハブアペン」
女騎士「イエス!」
オーク「やるねぇ。では、これは何だか分かるかな」
スッ
女騎士「イッツアペン!」
オーク「そう、ペンだね」
オーク「アイハブアペン」
3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/13(土) 00:35:04 ID:pUU8TggQ
♪テテテレテテ
オーク「アイハブアペーン」
オーク「アイハブアアッポー」
オーク「ンー!」
オーク「アッポーペーン」
女騎士「オゥ…ビューティフォォォ…」
オーク「アイハブアペーン」
オーク「アイハブアアッポー」
オーク「ンー!」
オーク「アッポーペーン」
女騎士「オゥ…ビューティフォォォ…」
6: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/13(土) 01:53:24 ID:pUU8TggQ
女騎士「わ、私もやるぞ!」
♪テテテレテテ
女騎士「アイハブアペーン」
ダダッ ガシッ
オーク「!?」
女騎士「アイハブアオーク」
オーク「ひっ、やめ…」
女騎士「ンー!」
ブスリ
オーク「ンー!」
「「オークペン!」」
♪テテテレテテ
女騎士「アイハブアペーン」
ダダッ ガシッ
オーク「!?」
女騎士「アイハブアオーク」
オーク「ひっ、やめ…」
女騎士「ンー!」
ブスリ
オーク「ンー!」
「「オークペン!」」
7: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/13(土) 01:56:00 ID:pUU8TggQ
ボタボタ
オーク「あ…うぁ…わ、ワイの尻から謎の液体が…ぺ、ペンなんか刺すから」
オーク「ひでぇ…ひでぇよ…こんなんじゃ、満足にア〇ル・プレイができねぇ…」
オーク「こんなんじゃ…満足できねェよ…!」
オーク「あ…うぁ…わ、ワイの尻から謎の液体が…ぺ、ペンなんか刺すから」
オーク「ひでぇ…ひでぇよ…こんなんじゃ、満足にア〇ル・プレイができねぇ…」
オーク「こんなんじゃ…満足できねェよ…!」
10: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/13(土) 07:19:38 ID:pUU8TggQ
女騎士「満足、か…」
ギリッ
女騎士「私の母は…父は…満足かどうか知る事すらできなかった…」
女騎士「お前の…お前等のせいで、だ!」
ギギリ ペン ネジコム
オーク「ひぎぃ!ペンがさらに奥まで浸透!」
女騎士「痛いか?ならそれは幸せだ。痛いかさえも分からず死んだ者達の憎しみ、悲しみ…味わえ!」
ネジコム ネジコム
ニョキッ
オーク「うぼらぁ!?」
女騎士「ふん、ねじ込み過ぎて口からペン先が出てくるか…滑稽だ」
ギリッ
女騎士「私の母は…父は…満足かどうか知る事すらできなかった…」
女騎士「お前の…お前等のせいで、だ!」
ギギリ ペン ネジコム
オーク「ひぎぃ!ペンがさらに奥まで浸透!」
女騎士「痛いか?ならそれは幸せだ。痛いかさえも分からず死んだ者達の憎しみ、悲しみ…味わえ!」
ネジコム ネジコム
ニョキッ
オーク「うぼらぁ!?」
女騎士「ふん、ねじ込み過ぎて口からペン先が出てくるか…滑稽だ」
11: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/13(土) 07:22:15 ID:pUU8TggQ
オーク「もひゅはぁ…うひゅう…」
女騎士「何言ってるかまるで分からんなぁ!」
ギギリ ネジコム
オーク「ンヒュヒュア!?」
女騎士「このまま貫通してしまうか?あぁ?」
ネジコム
女騎士「串刺しにしたところで、食えたものではないがなぁ!」
ネジコム
女騎士「何言ってるかまるで分からんなぁ!」
ギギリ ネジコム
オーク「ンヒュヒュア!?」
女騎士「このまま貫通してしまうか?あぁ?」
ネジコム
女騎士「串刺しにしたところで、食えたものではないがなぁ!」
ネジコム
12: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/13(土) 07:25:11 ID:pUU8TggQ
ボタボタ
オーク「…」
オーク(尻穴から謎の液体が…緑の…液体が…が、ががが…液体液体液体液体液体液体液体!)
オーク(えきたいえきたいえきたい…いきたいいきたいいきたい…ネスサンネスサンネスサン…)
オーク(キ、モ、チ、イ、イ…)
ドプァァァ
女騎士「なっ…緑溢るる液体の波!?」
オーク「…」
オーク(尻穴から謎の液体が…緑の…液体が…が、ががが…液体液体液体液体液体液体液体!)
オーク(えきたいえきたいえきたい…いきたいいきたいいきたい…ネスサンネスサンネスサン…)
オーク(キ、モ、チ、イ、イ…)
ドプァァァ
女騎士「なっ…緑溢るる液体の波!?」
14: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/13(土) 09:32:41 ID:pUU8TggQ
ドプァァァ
ドプァァァ TSUNAMI…
女騎士「わ、わびしさに…怯える…」
ガクガク
女騎士「こ、この緑の液体は…オークの尻穴から溢れる緑の液体は!何なんだぁ!?」
女騎士「波!TSUNAMIのような!緑の!あ、あああ!うわぁぁぁぁぁぁぁ!」
オーク「くかっ、かかきっ…どうやら発狂したようだな…俺の体液…特に尻穴から出る緑の体液には人を狂わせる成分が含まれている!」
オーク「さぁ…どんどん狂うといい…どんどん堕ちていくといい!」
オーク「そうしてボロ雑巾のようになった貴様を…『緑人類』にしてやる…!」
ドプァァァ TSUNAMI…
女騎士「わ、わびしさに…怯える…」
ガクガク
女騎士「こ、この緑の液体は…オークの尻穴から溢れる緑の液体は!何なんだぁ!?」
女騎士「波!TSUNAMIのような!緑の!あ、あああ!うわぁぁぁぁぁぁぁ!」
オーク「くかっ、かかきっ…どうやら発狂したようだな…俺の体液…特に尻穴から出る緑の体液には人を狂わせる成分が含まれている!」
オーク「さぁ…どんどん狂うといい…どんどん堕ちていくといい!」
オーク「そうしてボロ雑巾のようになった貴様を…『緑人類』にしてやる…!」
15: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/13(土) 09:37:54 ID:pUU8TggQ
・ ・ ・ ・ ・
~緑人類とは?~
オーク族の尻穴から分泌される液体と人間のDNAがなんやかんやで共鳴してなんやかんやして
皮膚に葉緑素を含む、新たな人類
緑人類になるのである。
・ ・ ・ ・ ・
オーク「さぁ…口から接種すれば効果は絶大だ…飲むのだ…飲むのだ!」
ケツアナ ドロリッチョ!
女騎士「あぷぁ…」
ビクンビクン
女騎士「あ…」
~緑人類とは?~
オーク族の尻穴から分泌される液体と人間のDNAがなんやかんやで共鳴してなんやかんやして
皮膚に葉緑素を含む、新たな人類
緑人類になるのである。
・ ・ ・ ・ ・
オーク「さぁ…口から接種すれば効果は絶大だ…飲むのだ…飲むのだ!」
ケツアナ ドロリッチョ!
女騎士「あぷぁ…」
ビクンビクン
女騎士「あ…」
16: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/13(土) 09:41:40 ID:pUU8TggQ
女騎士の皮膚が徐々に緑色を帯び
やがて真に緑となった時
彼女はもはや人ではなくなった。
そう!
女騎士は緑人類になったのだ!
女騎士「くぉぉぉぉぉん!」
オーク「ふはは!完成だ!貴様はこの瞬間から!緑人類だ!」
やがて真に緑となった時
彼女はもはや人ではなくなった。
そう!
女騎士は緑人類になったのだ!
女騎士「くぉぉぉぉぉん!」
オーク「ふはは!完成だ!貴様はこの瞬間から!緑人類だ!」
17: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/13(土) 09:44:20 ID:pUU8TggQ
・ ・ ・ ・ ・
第一部
『緑人類』編、完。
第二部
『家畜アパート』編に続く…
第一部
『緑人類』編、完。
第二部
『家畜アパート』編に続く…
18: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/13(土) 09:51:17 ID:pUU8TggQ
~予告~
『さぁ、踊ろうか!破滅のワルツを!』
『人は人、豚は豚…貴方はどっちかしら?』
『止めろ、そいつらは…』
『さぁ、入居を歓迎しますヨ』
『やがて、全てが緑になる』
『啓示は、変わらない』
『そんなもの…ぶっ壊すだけ!』
カミングスーン…
『さぁ、踊ろうか!破滅のワルツを!』
『人は人、豚は豚…貴方はどっちかしら?』
『止めろ、そいつらは…』
『さぁ、入居を歓迎しますヨ』
『やがて、全てが緑になる』
『啓示は、変わらない』
『そんなもの…ぶっ壊すだけ!』
カミングスーン…
21: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/17(水) 11:01:48 ID:MoFMbLwY
・ ・ ・ ・ ・
~都内某所、とある酒場~
女騎士「ふぅ…ぐふぅ…」
グビグビ
店主「お客さん、もうその辺にしたほうが…」
女騎士「あぁ?私に指図するのか?緑人類である私に!?」
店主「いえ、ただ飲み過ぎかと…」
女騎士「ふん、酒でも飲まねばやってられんさ」
~都内某所、とある酒場~
女騎士「ふぅ…ぐふぅ…」
グビグビ
店主「お客さん、もうその辺にしたほうが…」
女騎士「あぁ?私に指図するのか?緑人類である私に!?」
店主「いえ、ただ飲み過ぎかと…」
女騎士「ふん、酒でも飲まねばやってられんさ」
22: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/17(水) 11:06:11 ID:MoFMbLwY
女騎士「見ろ、この緑の肌を。知り合いのオークにいいようにされて、このザマだ!」
店主「でも光合成できるんでしょう?」
女騎士「できるさ。できるに決まっているだろう葉緑素があるんだから!」
店主「ですか」
店主「でも光合成できるんでしょう?」
女騎士「できるさ。できるに決まっているだろう葉緑素があるんだから!」
店主「ですか」
23: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/17(水) 16:06:19 ID:MoFMbLwY
ササッ
シュババッ
店主「天津飯、技を借りるぜぇ…太陽拳!」
ピカー
女騎士「うぉまぶしっ」
ジュクジュク
女騎士「ぐっ、私の表皮の葉緑素が勝手に…うわぁぁぁ!」
ジュクジュク
女騎士「光合成しちゃうにょるぉぉぉぉぉ!」
アヘェ…
ビクンビクン
シュババッ
店主「天津飯、技を借りるぜぇ…太陽拳!」
ピカー
女騎士「うぉまぶしっ」
ジュクジュク
女騎士「ぐっ、私の表皮の葉緑素が勝手に…うわぁぁぁ!」
ジュクジュク
女騎士「光合成しちゃうにょるぉぉぉぉぉ!」
アヘェ…
ビクンビクン
24: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/17(水) 16:10:44 ID:MoFMbLwY
ポワァ
女騎士「で、デンプンできちゃぅ…」
店主「どぉれ、拝見…」
サッ
店主「ヨウ素液…こいつで…」
ポタポタ
女騎士「ひゃんっ!」
ジワァ ムラサキィ…
店主「ほう、紫色!やはりデンプンが出来ていますね!」
女騎士「い、言わないで…」
女騎士「で、デンプンできちゃぅ…」
店主「どぉれ、拝見…」
サッ
店主「ヨウ素液…こいつで…」
ポタポタ
女騎士「ひゃんっ!」
ジワァ ムラサキィ…
店主「ほう、紫色!やはりデンプンが出来ていますね!」
女騎士「い、言わないで…」
27: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/18(木) 18:06:08 ID:AANx2j/Q
店主「ふふ、嫌がる女の声、表情…たまらんねェ!」
ポタポタ ムラサキィ…
女騎士「や、やだ!止めてください!ひ、人を…警察を呼びますよ!」
店主「ふん、無駄無駄。今時もめ事に首を突っ込む物好きはいないさ」
ザザッ
?「いや、いるよ。少なくともここに一人、ね」
女騎士「!」
店主「なんだぁ貴様は!?」
?「私は弓兵。ちょっとお節介な女の子、ってね」
ポタポタ ムラサキィ…
女騎士「や、やだ!止めてください!ひ、人を…警察を呼びますよ!」
店主「ふん、無駄無駄。今時もめ事に首を突っ込む物好きはいないさ」
ザザッ
?「いや、いるよ。少なくともここに一人、ね」
女騎士「!」
店主「なんだぁ貴様は!?」
?「私は弓兵。ちょっとお節介な女の子、ってね」
28: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/18(木) 18:11:07 ID:AANx2j/Q
店主「弓兵…なるほど、確かにあんたはお節介で有名だ」
弓兵「分かっているならその辺にしてあげて」
店主「常連のあんたに言われちゃしょうがない。ヨウ素液は止めてやるよ」
スッ
店主「悪かったな、女騎士さんよ」
女騎士「…」
弓兵「分かっているならその辺にしてあげて」
店主「常連のあんたに言われちゃしょうがない。ヨウ素液は止めてやるよ」
スッ
店主「悪かったな、女騎士さんよ」
女騎士「…」
29: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/18(木) 19:17:25 ID:AANx2j/Q
弓兵「ま、調子に乗りすぎるとこがあるけど悪い人じゃないから。許してあげて」
女騎士「…はい」
店主「おわびのしるしに、どうぞ」
スッ
店主「この店のおすすめ…レッド・メチルだ」
女騎士「赤い…酒…?」
女騎士「…はい」
店主「おわびのしるしに、どうぞ」
スッ
店主「この店のおすすめ…レッド・メチルだ」
女騎士「赤い…酒…?」
30: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/18(木) 19:20:15 ID:AANx2j/Q
店主「そう。高純度のメチルアルコールと激辛ラー油を混ぜたものだ。喉と肺が焼けるみてぇに美味いぜ」
女騎士「ほぅ」
グビリ
女騎士「くぅっ、なかなかクるな…」
ドクンッ
女騎士「うぐっ…喉が…熱い…ぐぅっ…あ゛、あ゛あ゛あ゛…」
女騎士「ほぅ」
グビリ
女騎士「くぅっ、なかなかクるな…」
ドクンッ
女騎士「うぐっ…喉が…熱い…ぐぅっ…あ゛、あ゛あ゛あ゛…」
31: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/18(木) 19:26:09 ID:AANx2j/Q
ズキィ
女騎士「この衝撃…ぐぁぁ…延髄突き割るような…衝撃は!」
ゴプァ…
女騎士「え゛ろろろろ」
店主「うわっ吐きやがった!」
女騎士「ぐふっ…」
バタリ
弓兵「ありゃ、気絶しちゃったか」
女騎士「この衝撃…ぐぁぁ…延髄突き割るような…衝撃は!」
ゴプァ…
女騎士「え゛ろろろろ」
店主「うわっ吐きやがった!」
女騎士「ぐふっ…」
バタリ
弓兵「ありゃ、気絶しちゃったか」
32: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/21(日) 00:55:56 ID:oyWvLB66
・ ・ ・ ・ ・
~宿屋~
女騎士「…」
女騎士「うぅん…」
弓兵「おはよう」
女騎士「!?」
女騎士「うわぁぁぁ!目覚めたら見知らぬ女とベットにいる私!」
弓兵「そうだね」
女騎士「しかも裸!」
弓兵「そうだね」
弓兵「ごちそうさま」
~宿屋~
女騎士「…」
女騎士「うぅん…」
弓兵「おはよう」
女騎士「!?」
女騎士「うわぁぁぁ!目覚めたら見知らぬ女とベットにいる私!」
弓兵「そうだね」
女騎士「しかも裸!」
弓兵「そうだね」
弓兵「ごちそうさま」
33: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/21(日) 00:58:06 ID:oyWvLB66
女騎士「なっ…ごちそうさまだと?」
弓兵「そうだよ、レズビアンだよ」
女騎士「なっ…」
弓兵「酒に酔った君を介抱するフリをして宿屋に連れ込み、いろいろした私は…レズビアンだよ」
女騎士「なんとぉー!」
弓兵「ごちそうさま」
女騎士「二回も!」
弓兵「そうだよ、レズビアンだよ」
女騎士「なっ…」
弓兵「酒に酔った君を介抱するフリをして宿屋に連れ込み、いろいろした私は…レズビアンだよ」
女騎士「なんとぉー!」
弓兵「ごちそうさま」
女騎士「二回も!」
34: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/21(日) 01:01:24 ID:oyWvLB66
弓兵「その緑の肌を日が昇るまで舐めに舐めた私は…」
女騎士「…」
弓兵「レズビアンだよ」
女騎士「なっ…」
弓兵「私は女の子が大好きなんだ」
弓兵「男は汚くて嫌いなんだ。とにかく女の子が大好きなんだ」
女騎士「なるほど。私ほどのイイ女なら襲いたくもなる訳だ」
弓兵「うん」
女騎士「で、だ」
女騎士「…」
弓兵「レズビアンだよ」
女騎士「なっ…」
弓兵「私は女の子が大好きなんだ」
弓兵「男は汚くて嫌いなんだ。とにかく女の子が大好きなんだ」
女騎士「なるほど。私ほどのイイ女なら襲いたくもなる訳だ」
弓兵「うん」
女騎士「で、だ」
35: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/21(日) 05:04:00 ID:oyWvLB66
ノタリ
女騎士「まだ終わりじゃあるまいな?」
弓兵「えっ」
女騎士「酔っていて記憶があいまいでな…満足できたか否か…改めて判断せねばなるまいよ」
女騎士「私の二つ名は【性暴君】…目に入ったものは何であろうと犯さねば収まらぬ!それが性暴君たる私!」
ガバァ
女騎士「【躊躇無く開く楽園の扉(オープンザドア)】!」
女騎士「まだ終わりじゃあるまいな?」
弓兵「えっ」
女騎士「酔っていて記憶があいまいでな…満足できたか否か…改めて判断せねばなるまいよ」
女騎士「私の二つ名は【性暴君】…目に入ったものは何であろうと犯さねば収まらぬ!それが性暴君たる私!」
ガバァ
女騎士「【躊躇無く開く楽園の扉(オープンザドア)】!」
37: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/22(月) 20:06:15 ID:8B55O7NM
ギャギャギャギャ!
弓兵「股から黒い渦が…ぶ、ブラックホール!?」
女騎士「そう、この渦は全てを吸い込む。怒り、悲しみ…性欲、そして…命さえも!」
ギャギャギャギャ!
弓兵「す、吸われ…」
女騎士「こうやって私は全てを吸い込んできた…魔物も…人間も…そして、他の『女騎士』さえもっ…!」
弓兵「!」
弓兵「股から黒い渦が…ぶ、ブラックホール!?」
女騎士「そう、この渦は全てを吸い込む。怒り、悲しみ…性欲、そして…命さえも!」
ギャギャギャギャ!
弓兵「す、吸われ…」
女騎士「こうやって私は全てを吸い込んできた…魔物も…人間も…そして、他の『女騎士』さえもっ…!」
弓兵「!」
38: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/22(月) 20:09:00 ID:8B55O7NM
女騎士「かつての大戦に生み出された人造兵…『女騎士』…」
女騎士「だが戦いが終わり平和になった世に…それは…いてはいけない存在となった」
女騎士「お前くらいの年なら知っている筈だ…そう、女騎士狩りが行われたんだ!」
女騎士「だが戦いが終わり平和になった世に…それは…いてはいけない存在となった」
女騎士「お前くらいの年なら知っている筈だ…そう、女騎士狩りが行われたんだ!」
39: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/01/22(月) 20:13:23 ID:8B55O7NM
女騎士「私も狩られ、死ぬ運命にあった…」
女騎士「だが、私はそれを免れた…」
女騎士「『同族殺し』という恥知らずな行為をする事でな!」
弓兵「同族殺し…じゃあ、貴女は…同じ人造兵である女騎士を…」
女騎士「あぁ…吸って吸って吸って…殺して殺して殺して…やがて、私だけに、なった…」
女騎士「だが、私はそれを免れた…」
女騎士「『同族殺し』という恥知らずな行為をする事でな!」
弓兵「同族殺し…じゃあ、貴女は…同じ人造兵である女騎士を…」
女騎士「あぁ…吸って吸って吸って…殺して殺して殺して…やがて、私だけに、なった…」
41: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/02/02(金) 00:23:44 ID:glv/1b8Y
弓兵「あ、貴女は…」
女騎士「こんな恥知らずな私だ…消えてしまった方が、いいだろう?」
弓兵「そんな…そんな事っ…」
女騎士「…」
サファァァ…
サファテ…
弓兵「!?」
女騎士「どうやら…時間のようだ…」
弓兵「か、体が塩に…じ、時間って…いったい!?」
女騎士「人造兵の寿命は短い…そしてその時が来たら…同質量の塩になり消えるのさ」
女騎士「こんな恥知らずな私だ…消えてしまった方が、いいだろう?」
弓兵「そんな…そんな事っ…」
女騎士「…」
サファァァ…
サファテ…
弓兵「!?」
女騎士「どうやら…時間のようだ…」
弓兵「か、体が塩に…じ、時間って…いったい!?」
女騎士「人造兵の寿命は短い…そしてその時が来たら…同質量の塩になり消えるのさ」
42: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/02/02(金) 00:27:04 ID:glv/1b8Y
弓兵「そん、な…」
ヘタリ
弓兵「そんなの…そんなのって…ないよ!」
ポロポロ…
弓兵「勝手に造られて勝手に狩られて勝手に狩らされて…それじゃあ…あんまりに…貴女は…貴女が!」
女騎士「私の…私なんかの為に…泣いてくれる、のか…」
女騎士「最後に…温かい気持ちで…逝く事ができる…」
ビシッ ケイレイ
女騎士「感謝、する…」
ヘタリ
弓兵「そんなの…そんなのって…ないよ!」
ポロポロ…
弓兵「勝手に造られて勝手に狩られて勝手に狩らされて…それじゃあ…あんまりに…貴女は…貴女が!」
女騎士「私の…私なんかの為に…泣いてくれる、のか…」
女騎士「最後に…温かい気持ちで…逝く事ができる…」
ビシッ ケイレイ
女騎士「感謝、する…」
43: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/02/02(金) 00:29:01 ID:glv/1b8Y
弓兵「女騎し…」
サファァァ…
弓兵「あ、あぁ…あああ…」
弓兵「貴女は…」
弓兵「たしかに、ここにいた」
弓兵「生きていた」
弓兵「…」
シュバッ クルルルル
♪ズン…
♪ズンチャッ…
サファァァ…
弓兵「あ、あぁ…あああ…」
弓兵「貴女は…」
弓兵「たしかに、ここにいた」
弓兵「生きていた」
弓兵「…」
シュバッ クルルルル
♪ズン…
♪ズンチャッ…
44: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/02/02(金) 00:35:19 ID:glv/1b8Y
♪ズンチャッズンチャッ
弓兵「こんな世界に産み落とされて、ゴミクズみてぇに無茶苦茶されて」
♪ズンチャッズンチャッ
弓兵「同族狩りの恥知らず、地獄みてぇだ終わりは見えず」
♪ズンチャッズンチャッ
弓兵「だけど語り継ぐぜメーン、そんな彼女の生きた証、生(せい)、生、生!」
弓兵「女騎士の口癖、今言うぜ」
弓兵「くっ、ころ生!」
弓兵(裏声)「生、生、生!」
Ho! Ho! Ho!
【完】
弓兵「こんな世界に産み落とされて、ゴミクズみてぇに無茶苦茶されて」
♪ズンチャッズンチャッ
弓兵「同族狩りの恥知らず、地獄みてぇだ終わりは見えず」
♪ズンチャッズンチャッ
弓兵「だけど語り継ぐぜメーン、そんな彼女の生きた証、生(せい)、生、生!」
弓兵「女騎士の口癖、今言うぜ」
弓兵「くっ、ころ生!」
弓兵(裏声)「生、生、生!」
Ho! Ho! Ho!
【完】
引用元: 女騎士「くっ、ころsay!」
勇者「パーティが無防備過ぎて困る・・・」
2018-01-30
1: ◆gxgeF/n1Es 2018/01/27(土) 20:53:37 ID:R26B6nbc
商人(女)「勇者、おっはよ~!」
勇者(男)「ひっつくな商人!」
商人「えぇ~、朝の挨拶は全身でやるのがモットーなのよ」
勇者「そんなモットー捨ててしまえ!!」
商人「それを捨てるだなんてとんでもない!!」
魔法使い(女)「おはよ~・・・二人とも朝から元気ね~」
商人「おはよ~、魔法使い。今日もエッチな下着が覗いてるね~」
魔法使い「あらあら・・・はだけちゃってた。でも仲間の前だから恥ずかしくないわね」
勇者「恥ずかしがれよ!僕は男だ!」
魔法使い「勇者は男でも仲間だから恥ずかしくなんかないの」
勇者「どんな理屈だよ・・・」
僧侶「お、おはようございます。準備してたら遅くなっちゃいました」
商人「あ、僧侶おはよ~」
魔法使い「おはよう」
勇者「僧侶、君からも言ってくれ・・・仲間内でももっと羞恥心を持って・・・バフ・・・」
勇者(男)「ひっつくな商人!」
商人「えぇ~、朝の挨拶は全身でやるのがモットーなのよ」
勇者「そんなモットー捨ててしまえ!!」
商人「それを捨てるだなんてとんでもない!!」
魔法使い(女)「おはよ~・・・二人とも朝から元気ね~」
商人「おはよ~、魔法使い。今日もエッチな下着が覗いてるね~」
魔法使い「あらあら・・・はだけちゃってた。でも仲間の前だから恥ずかしくないわね」
勇者「恥ずかしがれよ!僕は男だ!」
魔法使い「勇者は男でも仲間だから恥ずかしくなんかないの」
勇者「どんな理屈だよ・・・」
僧侶「お、おはようございます。準備してたら遅くなっちゃいました」
商人「あ、僧侶おはよ~」
魔法使い「おはよう」
勇者「僧侶、君からも言ってくれ・・・仲間内でももっと羞恥心を持って・・・バフ・・・」
2: ◆gxgeF/n1Es 2018/01/27(土) 20:54:16 ID:R26B6nbc
僧侶「勇者様・・・朝から胸に顔を突っ込むなんて元気ですね」
商人「勇者やる~」
魔法使い「あらあら羨ましい。僧侶のおっぱい柔らかそうだもんね」
勇者「なんですぐ後ろに立ってるんだ!」
僧侶「何も恥ずかしいことなんかないですよ。仲間なんですからこれくらい問題ありません」
勇者「お前らはもっと羞恥心をみにつけろ~!!!」
商人「勇者~資金もあるし馬車買おうよ~」
勇者「絶対嫌だ!」
魔法使い「馬車があったほうが道中楽でしょ?食料もたくさん載せられるし」
勇者「腐らせるのがオチだ!」
僧侶「野宿も屋根がある方がいいじゃないですか」
勇者「それが一番問題だ!お前らのことだどうせ僕に絡んでくるだろう!!」
商人「も~、仲間内なんだから恥ずかしくないでしょう」
魔法使い「むしろ恥ずかしいと思っている方が恥ずかしいわ」
商人「勇者やる~」
魔法使い「あらあら羨ましい。僧侶のおっぱい柔らかそうだもんね」
勇者「なんですぐ後ろに立ってるんだ!」
僧侶「何も恥ずかしいことなんかないですよ。仲間なんですからこれくらい問題ありません」
勇者「お前らはもっと羞恥心をみにつけろ~!!!」
商人「勇者~資金もあるし馬車買おうよ~」
勇者「絶対嫌だ!」
魔法使い「馬車があったほうが道中楽でしょ?食料もたくさん載せられるし」
勇者「腐らせるのがオチだ!」
僧侶「野宿も屋根がある方がいいじゃないですか」
勇者「それが一番問題だ!お前らのことだどうせ僕に絡んでくるだろう!!」
商人「も~、仲間内なんだから恥ずかしくないでしょう」
魔法使い「むしろ恥ずかしいと思っている方が恥ずかしいわ」
3: ◆gxgeF/n1Es 2018/01/27(土) 20:54:51 ID:R26B6nbc
僧侶「神様も言ってますよ、汝、恥ずかしがることなかれって」
勇者「恥ずかしがれよ!恥ずかしいんだよ!そんな神様滅ぼしてしまえ!!」
商人「ありゃー・・・この宿屋予約が一杯で一部屋しか空いてないって」
魔法使い「どんな部屋?」
店員「高級スイートルームでございます」
僧侶「それじゃあ四人で一部屋で問題ないですね」
勇者「問題あるだろう!なんで僕も一緒の部屋なんだよ!僕は野宿する!」
商人「だめだよ勇者~これはいい機会だから勇者の羞恥心を少し緩和させようよ~」
魔法使い「そうそう、これからまだまだ道のりは長いのに、仲間内で一緒の部屋にいることが恥ずかしいだなんて支障をきたすわよ」
僧侶「このお部屋、専用のおっきいお風呂がついてますよ。これで普通料金じゃあお得じゃないですか」
勇者「なんでお前らそんなに力が強いんだよ!?三人ががりとはいえなんで肉体戦闘要員でないお前らに僕は引きずられているんだ!」
商人「これがスイートルーム!ひろーい!」
勇者「恥ずかしがれよ!恥ずかしいんだよ!そんな神様滅ぼしてしまえ!!」
商人「ありゃー・・・この宿屋予約が一杯で一部屋しか空いてないって」
魔法使い「どんな部屋?」
店員「高級スイートルームでございます」
僧侶「それじゃあ四人で一部屋で問題ないですね」
勇者「問題あるだろう!なんで僕も一緒の部屋なんだよ!僕は野宿する!」
商人「だめだよ勇者~これはいい機会だから勇者の羞恥心を少し緩和させようよ~」
魔法使い「そうそう、これからまだまだ道のりは長いのに、仲間内で一緒の部屋にいることが恥ずかしいだなんて支障をきたすわよ」
僧侶「このお部屋、専用のおっきいお風呂がついてますよ。これで普通料金じゃあお得じゃないですか」
勇者「なんでお前らそんなに力が強いんだよ!?三人ががりとはいえなんで肉体戦闘要員でないお前らに僕は引きずられているんだ!」
商人「これがスイートルーム!ひろーい!」
4: ◆gxgeF/n1Es 2018/01/27(土) 20:55:22 ID:R26B6nbc
魔法使い「ベッドも4人で寝れるわね」
僧侶「ベッドフカフカ~」
勇者「あぁもう・・・」
商人「まずは早速お風呂だね!」
魔法使い「当然みんなで入るのね!」
僧侶「仲間と一緒のお風呂だなんてワクワクしますね!」
勇者「僕は一緒に入らないぞ・・・」
商人「駄目!」
魔法使い「駄目よ!」
僧侶「駄目ですよ、ちゃんと入らないと臭いますよ」
勇者「風呂に入らないとは言ってない、一緒に入らないんだ!」
商人「そんな事言いながら服脱いでるじゃん」
勇者「え・・・何だこれ!?」
魔法使い「私の操作魔法で操らせてもらってるわ」
勇者「な、やめろ!」
僧侶「ベッドフカフカ~」
勇者「あぁもう・・・」
商人「まずは早速お風呂だね!」
魔法使い「当然みんなで入るのね!」
僧侶「仲間と一緒のお風呂だなんてワクワクしますね!」
勇者「僕は一緒に入らないぞ・・・」
商人「駄目!」
魔法使い「駄目よ!」
僧侶「駄目ですよ、ちゃんと入らないと臭いますよ」
勇者「風呂に入らないとは言ってない、一緒に入らないんだ!」
商人「そんな事言いながら服脱いでるじゃん」
勇者「え・・・何だこれ!?」
魔法使い「私の操作魔法で操らせてもらってるわ」
勇者「な、やめろ!」
5: ◆gxgeF/n1Es 2018/01/27(土) 20:56:00 ID:R26B6nbc
僧侶「勇者様、恥ずかしくなんかないですよ。人類生まれてくるときはみんな裸なんです。裸でいることが正しい姿なんです」
勇者「服着て生まれてくるほうが怖いわ!ちょ、まてまて・・・パンツは・・・」
商人「なに~?人に見せられないくらい貧相なものしか持ってないの~?」
魔法使い「大丈夫よ、大きくしたいなら私が特性のお薬作ってあげる」
僧侶「勇者様、大きさなんて関係ないんですよ。愛さえあれば女は満足できます」
勇者「や、やめ・・・」
商人「!」
魔法使い「!!」
僧侶「!!!」
勇者「だから・・・やめろって・・・」
商人「・・・さ、さーて私も服脱ごうかな」
魔法使い「そうね、みんなで入るんだもの・・・勇者は先に入っていて」
僧侶「え、えっと・・・ありがとうございます」
勇者「・・・」トコトコ バタンッ
商人「勇者のあれ・・・大きかった・・・」
勇者「服着て生まれてくるほうが怖いわ!ちょ、まてまて・・・パンツは・・・」
商人「なに~?人に見せられないくらい貧相なものしか持ってないの~?」
魔法使い「大丈夫よ、大きくしたいなら私が特性のお薬作ってあげる」
僧侶「勇者様、大きさなんて関係ないんですよ。愛さえあれば女は満足できます」
勇者「や、やめ・・・」
商人「!」
魔法使い「!!」
僧侶「!!!」
勇者「だから・・・やめろって・・・」
商人「・・・さ、さーて私も服脱ごうかな」
魔法使い「そうね、みんなで入るんだもの・・・勇者は先に入っていて」
僧侶「え、えっと・・・ありがとうございます」
勇者「・・・」トコトコ バタンッ
商人「勇者のあれ・・・大きかった・・・」
6: ◆gxgeF/n1Es 2018/01/27(土) 20:56:42 ID:R26B6nbc
魔法使い「まさに勇者ね」
僧侶「やっぱり愛より大きさかもしれません」
勇者「ブクブクブクブク・・・」
商人「広いお風呂~」
魔法使い「僧侶、また少し大きくなったんじゃない?」
僧侶「そうかもしれません。大好きな人のこと想うと大きくなるものなんですかね」
商人「あらあら、誰のことかな~?」
魔法使い「正直に言っちゃいなさいよ~」
僧侶「流石にそれは~・・・勇者様です///」
商人「えぇ~私も勇者の事想っているのに全然大きくならない・・・」
魔法使い「商人は肌がスベスベでいいじゃない。私なんてお腹のお肉が気になりだして・・・」
僧侶「そんなこと無いですよ~魔法使いさんスレンダーできれいですよ」
勇者「・・・」
商人「勇者、ごめんね・・・まさかあれにコンプレックス抱いてたなんて思わなかったから・・・」
僧侶「やっぱり愛より大きさかもしれません」
勇者「ブクブクブクブク・・・」
商人「広いお風呂~」
魔法使い「僧侶、また少し大きくなったんじゃない?」
僧侶「そうかもしれません。大好きな人のこと想うと大きくなるものなんですかね」
商人「あらあら、誰のことかな~?」
魔法使い「正直に言っちゃいなさいよ~」
僧侶「流石にそれは~・・・勇者様です///」
商人「えぇ~私も勇者の事想っているのに全然大きくならない・・・」
魔法使い「商人は肌がスベスベでいいじゃない。私なんてお腹のお肉が気になりだして・・・」
僧侶「そんなこと無いですよ~魔法使いさんスレンダーできれいですよ」
勇者「・・・」
商人「勇者、ごめんね・・・まさかあれにコンプレックス抱いてたなんて思わなかったから・・・」
7: ◆gxgeF/n1Es 2018/01/27(土) 20:57:18 ID:R26B6nbc
魔法使い「大丈夫よ、あの大きさなら受け入れられるわ」
僧侶「わ、私は初めてだから優しくお願いしますね///」
勇者「お前ら・・・謝りに来たのか揉みに来たのかどっちだ!?」
商人「だ、だって~こんな立派なもの、触りたくなるじゃん」
魔法使い「タマタマも立派な大きさね。子宝に恵まれそう」
僧侶「わ、私は見るのも初めてだったので記念に・・・」
勇者「羞恥心ないどころか変態じゃねぇか!!」
商人「あ・・・行っちゃった・・・」
魔法使い「流石にやり過ぎたかしら」
僧侶「でもしょうがないですよ、勇者様の勇者様が屈強なんですから」
勇者「・・・」フテネ
商人「さ、明日も早いしさっさと寝よう」
魔法使い「僧侶は寝る時いつも裸なの?」
僧侶「そうです。締め付けられるのが嫌なので」
僧侶「わ、私は初めてだから優しくお願いしますね///」
勇者「お前ら・・・謝りに来たのか揉みに来たのかどっちだ!?」
商人「だ、だって~こんな立派なもの、触りたくなるじゃん」
魔法使い「タマタマも立派な大きさね。子宝に恵まれそう」
僧侶「わ、私は見るのも初めてだったので記念に・・・」
勇者「羞恥心ないどころか変態じゃねぇか!!」
商人「あ・・・行っちゃった・・・」
魔法使い「流石にやり過ぎたかしら」
僧侶「でもしょうがないですよ、勇者様の勇者様が屈強なんですから」
勇者「・・・」フテネ
商人「さ、明日も早いしさっさと寝よう」
魔法使い「僧侶は寝る時いつも裸なの?」
僧侶「そうです。締め付けられるのが嫌なので」
8: ◆gxgeF/n1Es 2018/01/27(土) 20:57:50 ID:R26B6nbc
勇者「・・・」
商人「パンティはともかくブラはしておかないと型くずれしちゃうんじゃない?」
魔法使い「そうね、せっかくきれいな大きさに整っているんだから」
僧侶「そうですか?ならブラして寝ます・・・あれ・・・フックが引っかからない・・・」
僧侶「勇者様、ブラのフック止めてもらってもいいですか?」
勇者「・・・」
商人「完全無視だね」
魔法使い「しょうがないわね。また明日謝りましょう」
僧侶「それじゃあおやすみなさい」
勇者「朝か・・・なんでこいつらは裸で僕にくっついているんだ」
勇者「右に僧侶、左に魔法使い、商人には乗られてる・・・何があったんだ・・・」
商人「あ、勇者おはよ~・・・えへへぇ」
魔法使い「んん・・・朝なのね・・・勇者・・・ふふふ」
僧侶「勇者様ぁ・・・んんん・・・まだ痛ぁい・・・」
商人「パンティはともかくブラはしておかないと型くずれしちゃうんじゃない?」
魔法使い「そうね、せっかくきれいな大きさに整っているんだから」
僧侶「そうですか?ならブラして寝ます・・・あれ・・・フックが引っかからない・・・」
僧侶「勇者様、ブラのフック止めてもらってもいいですか?」
勇者「・・・」
商人「完全無視だね」
魔法使い「しょうがないわね。また明日謝りましょう」
僧侶「それじゃあおやすみなさい」
勇者「朝か・・・なんでこいつらは裸で僕にくっついているんだ」
勇者「右に僧侶、左に魔法使い、商人には乗られてる・・・何があったんだ・・・」
商人「あ、勇者おはよ~・・・えへへぇ」
魔法使い「んん・・・朝なのね・・・勇者・・・ふふふ」
僧侶「勇者様ぁ・・・んんん・・・まだ痛ぁい・・・」
9: ◆gxgeF/n1Es 2018/01/27(土) 20:58:21 ID:R26B6nbc
勇者「・・・な、何があったんだ・・・」
商人「覚えてないの~?皆にあんなふうにして」
魔法使い「昨日電気を消して寝ようとベッドに入ったら勇者が襲ってきたんじゃない」
僧侶「私初めてなのに何回も絶頂しちゃいました///」
勇者「う、嘘だろ・・・」
商人「本当だよ!まさか乙女の純血をちらしたのに覚えてないの!?」
魔法使い「私や商人はともかく、僧侶のことは覚えてないなんて悪い冗談だわ」
僧侶「あ、あんなに無理矢理して覚えてないんですかぁ・・・」
勇者「え・・・えぇ・・・えぇぇぇ!!?」
店員「昨日はお楽しみでしたね」
勇者「あぁん!!?」
店員「ひっ・・・」
商人「ちょっと勇者、人相変わっちゃってるよ・・・」
魔法使い「一般人に脅しをかけるなんてそんなことしちゃ駄目よ」
商人「覚えてないの~?皆にあんなふうにして」
魔法使い「昨日電気を消して寝ようとベッドに入ったら勇者が襲ってきたんじゃない」
僧侶「私初めてなのに何回も絶頂しちゃいました///」
勇者「う、嘘だろ・・・」
商人「本当だよ!まさか乙女の純血をちらしたのに覚えてないの!?」
魔法使い「私や商人はともかく、僧侶のことは覚えてないなんて悪い冗談だわ」
僧侶「あ、あんなに無理矢理して覚えてないんですかぁ・・・」
勇者「え・・・えぇ・・・えぇぇぇ!!?」
店員「昨日はお楽しみでしたね」
勇者「あぁん!!?」
店員「ひっ・・・」
商人「ちょっと勇者、人相変わっちゃってるよ・・・」
魔法使い「一般人に脅しをかけるなんてそんなことしちゃ駄目よ」
10: ◆gxgeF/n1Es 2018/01/27(土) 20:58:59 ID:R26B6nbc
僧侶「このへんまだ痛いんですけど・・・たんこぶとか出来てませんか?」
勇者「お前らがしょうもない嘘をつくからだろうが!!」
商人「だってぇ・・・こうでもしないと・・・ねぇ・・・」
魔法使い「皆あなたが好きなことに嘘はないんだから受け入れてくれてもいいじゃない」
僧侶「私も迫真の演技で頑張ったんですよ」
勇者「本当にお前らは・・・羞恥心というものを学んでくれぇ!!」
勇者「お前らがしょうもない嘘をつくからだろうが!!」
商人「だってぇ・・・こうでもしないと・・・ねぇ・・・」
魔法使い「皆あなたが好きなことに嘘はないんだから受け入れてくれてもいいじゃない」
僧侶「私も迫真の演技で頑張ったんですよ」
勇者「本当にお前らは・・・羞恥心というものを学んでくれぇ!!」
11: ◆gxgeF/n1Es 2018/01/27(土) 20:59:32 ID:R26B6nbc
これ以上は完全ガチエロしか思いつかないからやめる
ガチエロ無しでコメディを書いてみたかったんだ
後悔はしていない
お詫びに別バージョンをどうぞ
ガチエロ無しでコメディを書いてみたかったんだ
後悔はしていない
お詫びに別バージョンをどうぞ
12: ◆gxgeF/n1Es 2018/01/27(土) 21:00:02 ID:R26B6nbc
勇者(女)「戦士!そっちに行った!一度防御してから反撃して!」
戦士(男)「防御など軟弱者のする事!男は黙って一刀両断!ぐはぁ!」
勇者「やられているじゃないの!この腕力バカ!!」
勇者「武闘家!そのモンスター、カウンターを狙っているわ!一回避けて!」
武闘家(男)「カウンターをカウンターするスピードを俺は持っている!ハイヤー!!ベフェェ・・・」
勇者「思いっきり更にカウンター食らってるじゃない!このスピード狂!!」
勇者「剣士!モンスターが迫ってる!普通に戦って!」
剣士(男)「拙者、たった一撃に全てをかけるために修行をしている身。迫り来る魔者を会心の一撃で斬り捨てるのが我が流派。たとえその確率が0.01%であっても実質100%!!せいやぁ!あら?ぐほぉぉ!」
勇者「当てることすらできてないじゃない!!この廃ギャンブラー!!」
勇者「また全員死んだ・・・こうなったら拡散広域強雷魔法!!」
勇者(108)「・・・無駄に・・・無駄にレベルが上がってしまった・・・何よレベル108って・・・99か100でカンストじゃないの?」
勇者「棺桶引きずるのは大変だから復活させよう・・・蘇生魔法、蘇生魔法、蘇生魔法」
戦士(10)「いや~まだまだ筋肉が足りないな」
武闘家(12)「まったく・・・己のスピードに肉体が追いつかないとは・・・」
戦士(男)「防御など軟弱者のする事!男は黙って一刀両断!ぐはぁ!」
勇者「やられているじゃないの!この腕力バカ!!」
勇者「武闘家!そのモンスター、カウンターを狙っているわ!一回避けて!」
武闘家(男)「カウンターをカウンターするスピードを俺は持っている!ハイヤー!!ベフェェ・・・」
勇者「思いっきり更にカウンター食らってるじゃない!このスピード狂!!」
勇者「剣士!モンスターが迫ってる!普通に戦って!」
剣士(男)「拙者、たった一撃に全てをかけるために修行をしている身。迫り来る魔者を会心の一撃で斬り捨てるのが我が流派。たとえその確率が0.01%であっても実質100%!!せいやぁ!あら?ぐほぉぉ!」
勇者「当てることすらできてないじゃない!!この廃ギャンブラー!!」
勇者「また全員死んだ・・・こうなったら拡散広域強雷魔法!!」
勇者(108)「・・・無駄に・・・無駄にレベルが上がってしまった・・・何よレベル108って・・・99か100でカンストじゃないの?」
勇者「棺桶引きずるのは大変だから復活させよう・・・蘇生魔法、蘇生魔法、蘇生魔法」
戦士(10)「いや~まだまだ筋肉が足りないな」
武闘家(12)「まったく・・・己のスピードに肉体が追いつかないとは・・・」
13: ◆gxgeF/n1Es 2018/01/27(土) 21:00:44 ID:R26B6nbc
剣士(20)「拙者もまだまだ修行が足らん。会心の一撃を常に発動させる極みの奥義、まだまだ奥が深いものだ」
勇者「お願い・・・みんな普通に戦って・・・防御して・・・」
戦士「防御をする前に攻撃を当てれば勝てる!」
勇者「それで何回死んだと思っているのよ・・・この間は最弱のスライムにさえ負けたじゃない・・・」
武闘家「最速にまさる最強なし!」
勇者「攻撃力が皆無だから相手にダメージ与えられてないわよ・・・それに動きが単調だから見切られてるし・・・」
剣士「会心に勝る攻撃なし!それが男の花道よ!」
勇者「貴方はたまに会心が入るから他の2人よりレベルが上なだけで、普通に戦ったほうが早いから・・・」
戦士「なんだよ勇者、文句ばっかり」
武闘家「男というものは一つを極める不器用な生き物、それを理解してくれないと」
剣士「勇者殿、リラックスればよいのですぞ」
勇者「・・・このクソども・・・もぉいい・・・殺す・・・あんたらここで殺す!」
戦士「ゆ、勇者!暴力は、暴力はいけない!!」
武闘家「暴力では何も解決しないぞ!」
勇者「お願い・・・みんな普通に戦って・・・防御して・・・」
戦士「防御をする前に攻撃を当てれば勝てる!」
勇者「それで何回死んだと思っているのよ・・・この間は最弱のスライムにさえ負けたじゃない・・・」
武闘家「最速にまさる最強なし!」
勇者「攻撃力が皆無だから相手にダメージ与えられてないわよ・・・それに動きが単調だから見切られてるし・・・」
剣士「会心に勝る攻撃なし!それが男の花道よ!」
勇者「貴方はたまに会心が入るから他の2人よりレベルが上なだけで、普通に戦ったほうが早いから・・・」
戦士「なんだよ勇者、文句ばっかり」
武闘家「男というものは一つを極める不器用な生き物、それを理解してくれないと」
剣士「勇者殿、リラックスればよいのですぞ」
勇者「・・・このクソども・・・もぉいい・・・殺す・・・あんたらここで殺す!」
戦士「ゆ、勇者!暴力は、暴力はいけない!!」
武闘家「暴力では何も解決しないぞ!」
14: ◆gxgeF/n1Es 2018/01/27(土) 21:01:23 ID:R26B6nbc
剣士「勇者殿のご乱心だ!であえであえぃ!!」
勇者「殲滅・・・魔法・・・」
戦士「ちょっと待てそれは本当に消滅してしまう!」
武闘家「せめて弱雷魔法でお仕置きだっちゃでお願いします!」
剣士「何卒ご慈悲を~!!」
勇者(120)「は~新しい仲間探さないとな~。今度はショタハーレムパーティにしようかな~」
戦士の墓「」
武闘家の墓「」
剣士の墓「」
勇者「殲滅・・・魔法・・・」
戦士「ちょっと待てそれは本当に消滅してしまう!」
武闘家「せめて弱雷魔法でお仕置きだっちゃでお願いします!」
剣士「何卒ご慈悲を~!!」
勇者(120)「は~新しい仲間探さないとな~。今度はショタハーレムパーティにしようかな~」
戦士の墓「」
武闘家の墓「」
剣士の墓「」
引用元: 勇者「パーティが無防備過ぎて困る・・・」