アカギ「白糸台の大星を倒してほしい?」カイジ「ああ……」
2020-04-14
1: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)02:08:59 ID:Gbo90fgIa
カイジ「俺の借金取りの娘さんがそいつのことで頭を抱えてるとかでよ……」
カイジ「大星とかいうのを更生させれれば借金チャラにしてくれるらしい!」
アカギ「ふーん……それで?」
カイジ「え?」
アカギ「まさか俺に協力しろって?」
カイジ「……あ、ああ」
アカギ「はぁ………」
カイジ「なんだよ!?」
アカギ「カイジさん、流石のアンタでも女子校生ぐらいには勝てるだろ」
アカギ「俺抜きでも十分じゃ……」
カイジ「いや、違う!確かにたかだが女子校生だが……なんていうかヤバイんだ………っ!」
アカギ「?」
カイジ「と、とにかく動画を見てもらった方が早い!」
カイジ「大星とかいうのを更生させれれば借金チャラにしてくれるらしい!」
アカギ「ふーん……それで?」
カイジ「え?」
アカギ「まさか俺に協力しろって?」
カイジ「……あ、ああ」
アカギ「はぁ………」
カイジ「なんだよ!?」
アカギ「カイジさん、流石のアンタでも女子校生ぐらいには勝てるだろ」
アカギ「俺抜きでも十分じゃ……」
カイジ「いや、違う!確かにたかだが女子校生だが……なんていうかヤバイんだ………っ!」
アカギ「?」
カイジ「と、とにかく動画を見てもらった方が早い!」
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4: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)02:14:12 ID:Gbo90fgIa
淡『立直!!』
アカギ「七連続ダブリー……確かにコレの相手はカイジさんじゃ無理そうだね」
カイジ「いやダブリーもだけど、本当に恐ろしいのはこっからだ……!」
淡『カン!』
カイジ「最後の山角での暗槓……っ!そして……」
淡『ツモ!!6000オール!』
カイジ「またもやカン裏モロ乗り……!おかしい、狂ってやがる………っ!」
アカギ「ククク……面白いじゃないか」
カイジ「え?]
アカギ「狂気の沙汰ほど面白い……っ!」
カイジ「と、とにかくコイツの相手はお前に任せるからな!」
アカギ「七連続ダブリー……確かにコレの相手はカイジさんじゃ無理そうだね」
カイジ「いやダブリーもだけど、本当に恐ろしいのはこっからだ……!」
淡『カン!』
カイジ「最後の山角での暗槓……っ!そして……」
淡『ツモ!!6000オール!』
カイジ「またもやカン裏モロ乗り……!おかしい、狂ってやがる………っ!」
アカギ「ククク……面白いじゃないか」
カイジ「え?]
アカギ「狂気の沙汰ほど面白い……っ!」
カイジ「と、とにかくコイツの相手はお前に任せるからな!」
6: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)02:19:21 ID:Gbo90fgIa
ざわ・・・・ ざわ・・・・
アカギ「きたぜ、白糸台」
カイジ「ああ」
アカギ「それで?どこに行けばいいんだ?」
カイジ「ちょっと待ってくれ……今から弘世に電話を」
菫「伊藤」
カイジ「!」ビクッ
菫「よく来たな、てっきりまた逃げ出すのかと思ってたよ」
カイジ「ま、まぁな……これで借金がチャラになるんなら安いモンだろ」
菫「そう簡単にはいかないだろうがな……ところでそちらの男性は誰だ?」
カイジ「俺の助っ人だ」
菫「助っ人……?まぁ、いいだろう。部室に案内するからついてきてくれ」
アカギ「きたぜ、白糸台」
カイジ「ああ」
アカギ「それで?どこに行けばいいんだ?」
カイジ「ちょっと待ってくれ……今から弘世に電話を」
菫「伊藤」
カイジ「!」ビクッ
菫「よく来たな、てっきりまた逃げ出すのかと思ってたよ」
カイジ「ま、まぁな……これで借金がチャラになるんなら安いモンだろ」
菫「そう簡単にはいかないだろうがな……ところでそちらの男性は誰だ?」
カイジ「俺の助っ人だ」
菫「助っ人……?まぁ、いいだろう。部室に案内するからついてきてくれ」
7: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)02:25:35 ID:Gbo90fgIa
モブs「部長!!お疲れ様です!!」ズラッ
菫「うむ」
カイジ「なんだこりゃ……まるで帝愛みてーだ」
菫「淡、前に言ってた今日お前の相手をしてくれる方々が見えたぞ」
淡「んー?」
カイジ「………」
アカギ「………」
淡「………」ジロジロ
淡「へー」
淡(白髪頭の方、中々イケてそうじゃん…!!)
淡「雑魚ばっか相手すんのも飽きてたからさ、ちょーどいいや!」
菫「うむ」
カイジ「なんだこりゃ……まるで帝愛みてーだ」
菫「淡、前に言ってた今日お前の相手をしてくれる方々が見えたぞ」
淡「んー?」
カイジ「………」
アカギ「………」
淡「………」ジロジロ
淡「へー」
淡(白髪頭の方、中々イケてそうじゃん…!!)
淡「雑魚ばっか相手すんのも飽きてたからさ、ちょーどいいや!」
8: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)02:29:43 ID:Gbo90fgIa
カイジ「こっちは俺とアカギで打つ……!そっちは?」
淡「テルー!」
照「?」パクパク
淡「おやつタイムしゅーりょー!」バッ
照「あっ……」
淡「ねね、こっちきて麻雀打とうよ!」
照「別にいいけど、淡から誘うなんて珍しいね………ん?」
アカギ「…………」
照「…………」
アカギ「………ククク」
照「……いいよ淡、打とうか」
淡「おっけー、じゃこっちは私とテルで決定!!」
淡「テルー!」
照「?」パクパク
淡「おやつタイムしゅーりょー!」バッ
照「あっ……」
淡「ねね、こっちきて麻雀打とうよ!」
照「別にいいけど、淡から誘うなんて珍しいね………ん?」
アカギ「…………」
照「…………」
アカギ「………ククク」
照「……いいよ淡、打とうか」
淡「おっけー、じゃこっちは私とテルで決定!!」
10: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)02:30:54 ID:h3cw4envB
こんなん勝てるわけないでしょ(正論)
11: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)02:36:45 ID:Gbo90fgIa
東一局
起家・カイジ
カイジ(うわ……ひでぇ!あまりにひどすぎるだろこの配牌……っ!!)
アカギ「………」
アカギ「いきなり六向聴なんて、やってくれるね」
淡「ふふーん」ニコニコ
照(やっぱ私にも効果あるんだ)
淡「ツモ!1000・2000!」
カイジ「くそっ……親流れ!」
カイジ(あんな配牌で和了しろって方が無茶だろ……!)
アカギ「………」
淡(なーんだ、思ったより大したことなさそう
起家・カイジ
カイジ(うわ……ひでぇ!あまりにひどすぎるだろこの配牌……っ!!)
アカギ「………」
アカギ「いきなり六向聴なんて、やってくれるね」
淡「ふふーん」ニコニコ
照(やっぱ私にも効果あるんだ)
淡「ツモ!1000・2000!」
カイジ「くそっ……親流れ!」
カイジ(あんな配牌で和了しろって方が無茶だろ……!)
アカギ「………」
淡(なーんだ、思ったより大したことなさそう
14: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)02:45:01 ID:Gbo90fgIa
東二局
親・淡
淡(よーし、私の親番!)
淡(この白髪頭はともかく、久々にテルと打つし……ちょっとエンジンかけてこっと!)
淡「立直!!」
カイジ(きた……っ!親番ダブリー……!)
アカギ「……へぇ、本当にダブリーくるんだ」
淡(むー、こいつらあんま驚いてなくてつまんない)
淡(あの東京予選の子みたいな顔してくれると思ってたのに)
アカギ「立直」
淡(ていうか黒髪の方弱そ……)
淡「え?」
親・淡
淡(よーし、私の親番!)
淡(この白髪頭はともかく、久々にテルと打つし……ちょっとエンジンかけてこっと!)
淡「立直!!」
カイジ(きた……っ!親番ダブリー……!)
アカギ「……へぇ、本当にダブリーくるんだ」
淡(むー、こいつらあんま驚いてなくてつまんない)
淡(あの東京予選の子みたいな顔してくれると思ってたのに)
アカギ「立直」
淡(ていうか黒髪の方弱そ……)
淡「え?」
16: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)02:51:47 ID:ZZhDQnCHs
あわあわがダブリーしかけてアカギもダブリーしかけたってことか
18: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)02:53:01 ID:Gbo90fgIa
アカギ「聞こえなかったか?立直だ」
淡「っ!?」
照(淡の絶対安全圏の支配を上回った……?)
淡(い、いやいや……こういうこともたまにあるよね)
淡(問題は和了できるかどうかで……)
淡(……チッ、流石に一発じゃ和了できないか)
アカギ「ツモ」
淡「…は?」
アカギ「ダブリー一発、ドラ7……6000・12000」
淡「いっ!?」
淡(ダブリー一発でかつドラが7って……ふざけすぎでしょ!どんだけツイてんのコイツ)
淡「っ!?」
照(淡の絶対安全圏の支配を上回った……?)
淡(い、いやいや……こういうこともたまにあるよね)
淡(問題は和了できるかどうかで……)
淡(……チッ、流石に一発じゃ和了できないか)
アカギ「ツモ」
淡「…は?」
アカギ「ダブリー一発、ドラ7……6000・12000」
淡「いっ!?」
淡(ダブリー一発でかつドラが7って……ふざけすぎでしょ!どんだけツイてんのコイツ)
19: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)02:58:52 ID:Gbo90fgIa
淡「ねぇ、テル」
照「分かってる」
照「………東一局目に鏡で見たけど」ボソッ
カイジ「?」
照「黒髪の人は淡の絶対安全圏に限らず不要牌を呼び寄せるみたい」
淡「じゃあアイツは無視でいいんだね?」コソコソ
照「今のところは……でも油断は禁物」
アカギ「………」
淡「そ、それでアイツは?」
照「何も見えなかった」
淡「へ!?」
照「正確には真っ暗で何にも映ってなかった……」
淡「なにそれ怖い……ていうか照の鏡でも見れない奴いるんだ」
照「分かってる」
照「………東一局目に鏡で見たけど」ボソッ
カイジ「?」
照「黒髪の人は淡の絶対安全圏に限らず不要牌を呼び寄せるみたい」
淡「じゃあアイツは無視でいいんだね?」コソコソ
照「今のところは……でも油断は禁物」
アカギ「………」
淡「そ、それでアイツは?」
照「何も見えなかった」
淡「へ!?」
照「正確には真っ暗で何にも映ってなかった……」
淡「なにそれ怖い……ていうか照の鏡でも見れない奴いるんだ」
21: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)03:02:17 ID:C2u3wPDjP
カイジ(´;ω;`)
22: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)03:03:59 ID:ZZhDQnCHs
カイジ運悪すぎワロタ
24: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)03:07:44 ID:Gbo90fgIa
東三局
親・照
照「……」パチッ
カイジ「アカギ……その」パチッ
アカギ「なに?カイジさん」
カイジ「い、今気付いたんだが……大星と一緒に打ってる宮永って子さ」
カイジ「確か高校生チャンピオンじゃなかったか……」サー
アカギ「だろうね」パチッ
カイジ「!!」ドン
淡「!?」ビクッ
カイジ(大星だけでもキツイのに、よりにもよってチャンピオンまでくるなんて……終わりだっ!!)ドンドン
アカギ(とりあえずカイジさんが飛ばないようにしつつ打つ必要があるな)
親・照
照「……」パチッ
カイジ「アカギ……その」パチッ
アカギ「なに?カイジさん」
カイジ「い、今気付いたんだが……大星と一緒に打ってる宮永って子さ」
カイジ「確か高校生チャンピオンじゃなかったか……」サー
アカギ「だろうね」パチッ
カイジ「!!」ドン
淡「!?」ビクッ
カイジ(大星だけでもキツイのに、よりにもよってチャンピオンまでくるなんて……終わりだっ!!)ドンドン
アカギ(とりあえずカイジさんが飛ばないようにしつつ打つ必要があるな)
28: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)03:15:32 ID:Gbo90fgIa
照「ロン」
カイジ「うわ!?」
照「1500」
カイジ「お、おう……」
淡(お!やっと始めるんだテル)
照「ツモ 2000オール」
照「ツモ 3900オール」ギュルルル
アカギ「…………」
カイジ(や、やばい……!どっかで止めなきゃ俺が飛んじまう……っ!)
アカギ「だいじょぶだいじょぶ」
カイジ「えっ?」
アカギ「カイジさんは飛ばさせはしないよ」
カイジ「うわ!?」
照「1500」
カイジ「お、おう……」
淡(お!やっと始めるんだテル)
照「ツモ 2000オール」
照「ツモ 3900オール」ギュルルル
アカギ「…………」
カイジ(や、やばい……!どっかで止めなきゃ俺が飛んじまう……っ!)
アカギ「だいじょぶだいじょぶ」
カイジ「えっ?」
アカギ「カイジさんは飛ばさせはしないよ」
30: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)03:25:02 ID:Gbo90fgIa
照「立直」
カイジ(今度はダブリーかよ……!)
アカギ「…………」
淡「あ、テルひどい!それ私の!」
淡「……っていうことで立直しちゃおっと」
カイジ(こ、こんなモンどうしようもねーだろ……!)
カイジ(どの牌切ればいいかわかんねーよ……っ!)
アカギ「カイジさん」
カイジ「っ!?」
アカギ「俺のツモまで繋いでくれ。そしたら必ず答えてみせる」
カイジ「………」
カイジ(くそっ……こうなったらヤケだ!南無三!!)パチッ
カイジ(今度はダブリーかよ……!)
アカギ「…………」
淡「あ、テルひどい!それ私の!」
淡「……っていうことで立直しちゃおっと」
カイジ(こ、こんなモンどうしようもねーだろ……!)
カイジ(どの牌切ればいいかわかんねーよ……っ!)
アカギ「カイジさん」
カイジ「っ!?」
アカギ「俺のツモまで繋いでくれ。そしたら必ず答えてみせる」
カイジ「………」
カイジ(くそっ……こうなったらヤケだ!南無三!!)パチッ
31: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)03:31:07 ID:Gbo90fgIa
アカギ「ロン」
カイジ(が………ダメ………ッ!!)
アカギ「役牌、1000」
カイジ「…………」
カイジ「って、え!?何でお前が俺に?」
アカギ「とりあえず宮永照の親番を流す必要があった」
アカギ「あのまま和了され続けると打点がとんでもないことになるからさ」
カイジ「じゃあさっき俺のツモまで繋げっていったのはなんだよ?!」
アカギ「別に何の意味もない」
カイジ「…………」
淡「意外とあっさり連荘止められちゃったね、テル」
照「…………」
カイジ(が………ダメ………ッ!!)
アカギ「役牌、1000」
カイジ「…………」
カイジ「って、え!?何でお前が俺に?」
アカギ「とりあえず宮永照の親番を流す必要があった」
アカギ「あのまま和了され続けると打点がとんでもないことになるからさ」
カイジ「じゃあさっき俺のツモまで繋げっていったのはなんだよ?!」
アカギ「別に何の意味もない」
カイジ「…………」
淡「意外とあっさり連荘止められちゃったね、テル」
照「…………」
32: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)03:37:27 ID:Gbo90fgIa
照「……失敗した」
淡「失敗?そりゃテルだって親流れぐらいは……」
照「いやそうじゃない、勝つ為には私が親番だったこの局で終わらせる必要があったから」
淡「へ?何で?」
照「次の親番……」
アカギ「………ククク」
東四局
親・アカギ
淡(テルがあんだけ警戒してるってことは何か仕掛けてくるのかな?)
淡(私の絶対安全圏破るぐらいだしもう驚かないけど……)
アカギ「………」パチ
淡「………」
淡(あれ、またダブリーぐらいしてくると思ってのに意外と普通?)
淡「失敗?そりゃテルだって親流れぐらいは……」
照「いやそうじゃない、勝つ為には私が親番だったこの局で終わらせる必要があったから」
淡「へ?何で?」
照「次の親番……」
アカギ「………ククク」
東四局
親・アカギ
淡(テルがあんだけ警戒してるってことは何か仕掛けてくるのかな?)
淡(私の絶対安全圏破るぐらいだしもう驚かないけど……)
アカギ「………」パチ
淡「………」
淡(あれ、またダブリーぐらいしてくると思ってのに意外と普通?)
33: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)03:44:07 ID:Gbo90fgIa
淡(警戒しすぎだったね……それじゃあ遠慮なく!)
照「……っ!」
淡「立直!!」
アカギ「ロン」
淡「………へ?」
アカギ「平和のみ」
淡「…………」
淡(チッ、平和くらいくれてやる)
アカギ「…………」パチッ
淡「……チラッ」
アカギ「……クク」
淡(今度は流石に大丈夫だよね……?)
淡「立直!」
アカギ「ロン」
照「……っ!」
淡「立直!!」
アカギ「ロン」
淡「………へ?」
アカギ「平和のみ」
淡「…………」
淡(チッ、平和くらいくれてやる)
アカギ「…………」パチッ
淡「……チラッ」
アカギ「……クク」
淡(今度は流石に大丈夫だよね……?)
淡「立直!」
アカギ「ロン」
34: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)03:51:29 ID:Gbo90fgIa
アカギ「断ヤオのみ」
淡(ま、またぁ!!?)
淡「……立直」
アカギ「ロン」
淡「………」イライラ
淡「りー……ち……」ボソッ
アカギ「ロン」
淡「」ピキッ
淡「ちょっと!!」ガタッ
アカギ「ん?」
淡「いい加減にしてよ!」
淡「いくらなんでもありえないって!イカサマだよこんなの!!」
カイジ(お前が言うなよ……)
淡(ま、またぁ!!?)
淡「……立直」
アカギ「ロン」
淡「………」イライラ
淡「りー……ち……」ボソッ
アカギ「ロン」
淡「」ピキッ
淡「ちょっと!!」ガタッ
アカギ「ん?」
淡「いい加減にしてよ!」
淡「いくらなんでもありえないって!イカサマだよこんなの!!」
カイジ(お前が言うなよ……)
35: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)03:59:37 ID:Gbo90fgIa
照「淡、座って」
淡「でも!!」
アカギ「ククク………」
淡「なに笑ってんの!?」ムッ
アカギ「そう怒るなよ……弱い方が悪い、違うか?」
淡「なっ……!誰が!!」カチン
アカギ「悔しかったら和了ればいいだろ」
淡「っ!!」
―――――――――――
―――――――――
淡「雑魚すぎて話になんないよ」
淡「え?言葉を選べって……どう考えても弱い方が悪いでしょ」
淡「悔しかったら和了ればいいじゃん」
――――――――――
――――――――――――
淡「…………」
淡「でも!!」
アカギ「ククク………」
淡「なに笑ってんの!?」ムッ
アカギ「そう怒るなよ……弱い方が悪い、違うか?」
淡「なっ……!誰が!!」カチン
アカギ「悔しかったら和了ればいいだろ」
淡「っ!!」
―――――――――――
―――――――――
淡「雑魚すぎて話になんないよ」
淡「え?言葉を選べって……どう考えても弱い方が悪いでしょ」
淡「悔しかったら和了ればいいじゃん」
――――――――――
――――――――――――
淡「…………」
37: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)04:10:17 ID:Gbo90fgIa
淡「…………」
淡(私が……弱い?)
淡(……そんなの認めない)
淡(認めない認めない認めない!!絶対認めない!!)
カイジ(アカギの奴、俺と宮永のツモ順が来る前に大星を飛ばす気だ……)
カイジ(常識じゃありえねーけど、やっちまう辺りやっぱアカギはすげぇ……っ!)
照(淡……)
アカギ「……」パチッ
淡(配牌聴牌……でもこれじゃダメ)
淡(もっと、もっと………限界を超える!!)
淡「ツモ!!」
カイジ「!?」
照「!」
アカギ「…………」
淡「地和、8000・16000!!」
淡(私が……弱い?)
淡(……そんなの認めない)
淡(認めない認めない認めない!!絶対認めない!!)
カイジ(アカギの奴、俺と宮永のツモ順が来る前に大星を飛ばす気だ……)
カイジ(常識じゃありえねーけど、やっちまう辺りやっぱアカギはすげぇ……っ!)
照(淡……)
アカギ「……」パチッ
淡(配牌聴牌……でもこれじゃダメ)
淡(もっと、もっと………限界を超える!!)
淡「ツモ!!」
カイジ「!?」
照「!」
アカギ「…………」
淡「地和、8000・16000!!」
38: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)04:24:01 ID:Gbo90fgIa
カイジ「地和って……そんなバカげた話があるかよ!!}
照「でも現に淡は和了ってる。これが現実」
アカギ「へぇ……やるじゃん」
淡「負けない!………私は、負けない!!絶対負けない!」
アカギ「今の地和はデカかったね」
カイジ「お、俺の点棒……あと残り1000点とちょっとしかない」
カイジ「これじゃあもう……」
アカギ「……いや、十分だ」
アカギ「カイジさん、ちょっと耳かして」
南一局
親・カイジ
カイジ「…………」
照「でも現に淡は和了ってる。これが現実」
アカギ「へぇ……やるじゃん」
淡「負けない!………私は、負けない!!絶対負けない!」
アカギ「今の地和はデカかったね」
カイジ「お、俺の点棒……あと残り1000点とちょっとしかない」
カイジ「これじゃあもう……」
アカギ「……いや、十分だ」
アカギ「カイジさん、ちょっと耳かして」
南一局
親・カイジ
カイジ「…………」
41: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)04:37:10 ID:Gbo90fgIa
アカギ『カイジさんの配牌ってさ、いっつも不要牌が集まりやすいよね』
アカギ『それって裏返すと国士が集まりやすいんじゃないかって思うんだけどさ……』
アカギ『まぁ、あくまで思うだけだから脳の片隅に置くぐらいで』
カイジ(国士一向聴……これで必要な牌がくれば和了できるが)
カイジ(大星に地和出された瞬間ゲームオーバー……!)
カイジ(どうする……どうすれば……!!)
アカギ「ククク」
カイジ「?」
アカギ「止まることが強い時もある。しかし今この状況で強さとは進むことだ」
カイジ「………!」ざわ・・・
カイジ「……分かった」
カイジ(お前を信じる、アカギ!!)
アカギ『それって裏返すと国士が集まりやすいんじゃないかって思うんだけどさ……』
アカギ『まぁ、あくまで思うだけだから脳の片隅に置くぐらいで』
カイジ(国士一向聴……これで必要な牌がくれば和了できるが)
カイジ(大星に地和出された瞬間ゲームオーバー……!)
カイジ(どうする……どうすれば……!!)
アカギ「ククク」
カイジ「?」
アカギ「止まることが強い時もある。しかし今この状況で強さとは進むことだ」
カイジ「………!」ざわ・・・
カイジ「……分かった」
カイジ(お前を信じる、アカギ!!)
42: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)04:48:44 ID:ZZhDQnCHs
やっぱり不要牌集まる=ヤオチュウ牌集まるだったか
44: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)04:51:02 ID:Gbo90fgIa
カイジ「っ!!」パチッ
アカギ「ポン」
淡「っ!?」
淡(鳴いて地和を避けた?!)
照「……」
アカギ「……カイジさん、あとはよろしく」パチッ
カイジ(国士聴牌……)ドクンドクン
カイジ(これでツモれば……!!)
カイジ「ツモ………っ!!!」
カイジ「ツモツモツモ……ツモ!!!国士無双16000オール!!」
淡「なっ……!」
カイジ「アカギ!!逆転だ!!大逆転だ!!!!」
淡(土壇場で有効牌を引くなんて……コイツ!)
照(流石に予想外……)
アカギ「………けどまだまだ、まだ終わってない」
カイジ「え?」
アカギ「どちらかが飛ぶまでやる……勝負の後には骨も残さないほど……」
アカギ「ポン」
淡「っ!?」
淡(鳴いて地和を避けた?!)
照「……」
アカギ「……カイジさん、あとはよろしく」パチッ
カイジ(国士聴牌……)ドクンドクン
カイジ(これでツモれば……!!)
カイジ「ツモ………っ!!!」
カイジ「ツモツモツモ……ツモ!!!国士無双16000オール!!」
淡「なっ……!」
カイジ「アカギ!!逆転だ!!大逆転だ!!!!」
淡(土壇場で有効牌を引くなんて……コイツ!)
照(流石に予想外……)
アカギ「………けどまだまだ、まだ終わってない」
カイジ「え?」
アカギ「どちらかが飛ぶまでやる……勝負の後には骨も残さないほど……」
45: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)04:58:07 ID:Gbo90fgIa
カイジ「……」パチッ
アカギ「ポン」
淡(また!?地和確定だったのに……地和で和了れない!!)
カイジ「……」パチッ
アカギ「ポン」
照(……っ!?まさか……!)
カイジ「……!」パチッ
アカギ「ポン!!」
照「………」フー
アカギ「………ツモ」
淡「へっ?」
アカギ「小四喜」
淡「あっ……」
アカギ「8000・16000」
アカギ「ポン」
淡(また!?地和確定だったのに……地和で和了れない!!)
カイジ「……」パチッ
アカギ「ポン」
照(……っ!?まさか……!)
カイジ「……!」パチッ
アカギ「ポン!!」
照「………」フー
アカギ「………ツモ」
淡「へっ?」
アカギ「小四喜」
淡「あっ……」
アカギ「8000・16000」
46: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)05:07:41 ID:Gbo90fgIa
菫「試合終了、だな」
照「うん、私が飛んで終わり……ごめんね淡」
淡「…………」
照「淡、泣いてる?」
淡「………あ、あれ?」ポロポロ
淡「お、おかしいね!何か眼がすごく滲むよ……!」ゴシゴシ
カイジ「勝った……っ!これで借金は帳消しだぜ!!」
アカギ「結果として大星の矯正になったのか?」
菫「ああ、予想以上だったよ……」
菫「淡を覚醒させてくれて、こちらこそ本当にありがとう」
淡「白髪頭!!」
アカギ「ん?」
淡「……名前、教えてよ」
アカギ「やだね」
照「うん、私が飛んで終わり……ごめんね淡」
淡「…………」
照「淡、泣いてる?」
淡「………あ、あれ?」ポロポロ
淡「お、おかしいね!何か眼がすごく滲むよ……!」ゴシゴシ
カイジ「勝った……っ!これで借金は帳消しだぜ!!」
アカギ「結果として大星の矯正になったのか?」
菫「ああ、予想以上だったよ……」
菫「淡を覚醒させてくれて、こちらこそ本当にありがとう」
淡「白髪頭!!」
アカギ「ん?」
淡「……名前、教えてよ」
アカギ「やだね」
47: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)05:10:13 ID:C2u3wPDjP
アカギがちょくちょく可愛い
48: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)05:15:24 ID:Gbo90fgIa
淡「いいじゃんそんぐらい!!私の名前知ってるのにずるい!!」
アカギ「うそうそ、冗談」
アカギ「赤木………赤木しげる」
淡「赤木……しげる」
淡「次は百万回倒す!!赤木しげる!!」
アカギ「はいはい、そうだね、それじゃ」スタスタ
淡「こっちむけー!!」
照「…………」
アカギ「………」
アカギ「ククク、別に後輩の為だからって手を抜かなくてもよかったのに」ボソッ
照「……何のことか分からないな」
カイジ「おーいアカギ!帰るぞー!!」
アカギ「うそうそ、冗談」
アカギ「赤木………赤木しげる」
淡「赤木……しげる」
淡「次は百万回倒す!!赤木しげる!!」
アカギ「はいはい、そうだね、それじゃ」スタスタ
淡「こっちむけー!!」
照「…………」
アカギ「………」
アカギ「ククク、別に後輩の為だからって手を抜かなくてもよかったのに」ボソッ
照「……何のことか分からないな」
カイジ「おーいアカギ!帰るぞー!!」
49: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)05:20:08 ID:Gbo90fgIa
―――――――――
―――――
カイジ「今回はアカギのおかげで本当に助かった!!ホントありがとうございました!!」
アカギ「いいけど、もうこれっきりにしろよ」
カイジ「……それで、一つお願いがあるんだが」ざわ・・・
アカギ「…………」ざわ・・・
カイジ「ちょっと用事があって……お、大阪まで一緒に来てくれないか?」ざわ・・・
激終
―――――
カイジ「今回はアカギのおかげで本当に助かった!!ホントありがとうございました!!」
アカギ「いいけど、もうこれっきりにしろよ」
カイジ「……それで、一つお願いがあるんだが」ざわ・・・
アカギ「…………」ざわ・・・
カイジ「ちょっと用事があって……お、大阪まで一緒に来てくれないか?」ざわ・・・
激終
50: 名無しさん@おーぷん 2014/06/28(土)05:26:36 ID:qaMPlRi2z
>>1
乙
乙
51: 名無し 2016/01/17(日)14:46:48 ID:i4U
神スレ
引用元: アカギ「白糸台の大星を倒してほしい?」カイジ「ああ……」
アカギ「ククク……ポケモンでハワイだ…」
2020-03-31
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 12:49:41.83 ID:cpjX8lna0
風に舞う一枚のチラシ……
神の見えざる力で引き寄せられるかの様に……
とある少年の元へ……!
少年「……」ピラ
チラシ『ポケモンワールドチャンピオンシップス 開催地:ハワイ』
開催地…ハワイ……!
地上に残された唯一の理想郷…ハワイ……!
少年「ククク……」
後にポケモン界を震撼せしめる少年……赤木しげる…
……これがその始まり
アカギ「ククク……ポケモンでハワイだ……」
神の見えざる力で引き寄せられるかの様に……
とある少年の元へ……!
少年「……」ピラ
チラシ『ポケモンワールドチャンピオンシップス 開催地:ハワイ』
開催地…ハワイ……!
地上に残された唯一の理想郷…ハワイ……!
少年「ククク……」
後にポケモン界を震撼せしめる少年……赤木しげる…
……これがその始まり
アカギ「ククク……ポケモンでハワイだ……」
関連
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5: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 12:52:34.95 ID:cpjX8lna0
アカギ…早速近所のソフマップへ……
そして見つける……
棚に陳列された廃人への片道切符……ポケットモンスターBW2
だが……!
アカギ「……」テクテク
アカギ意外にもこれをスルー……!
そして見つける……
棚に陳列された廃人への片道切符……ポケットモンスターBW2
だが……!
アカギ「……」テクテク
アカギ意外にもこれをスルー……!
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 12:57:11.77 ID:cpjX8lna0
店員「アリャットーシター」
まさに狂気……!
店を出たアカギが手にしたのは……ポケットモンスター『赤』……!
赤木の……『赤』……!
アカギ「ポケットモンスター赤木」ニヤ
アカギ、無法の一人ボケ……!
まさに狂気……!
店を出たアカギが手にしたのは……ポケットモンスター『赤』……!
赤木の……『赤』……!
アカギ「ポケットモンスター赤木」ニヤ
アカギ、無法の一人ボケ……!
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 12:58:19.68 ID:Zo3o0E5TO
ざわ…ざわ…
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 12:59:07.97 ID:2GS2G/Fq0
よりにもよって名前が「しげる」なのは運命を感じる
12: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 12:59:54.04 ID:n1AhZv4vO
GB本体はどうしたwww
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:03:16.45 ID:cpjX8lna0
---ジャパンカップ当日
ハワイへ行くための第一関門…ジャパンカップ…
上位2名のみが日本代表としてハワイへの切符を手にする狭き門…!
欲望渦巻く幕張メッセに、アカギが降り立った…!
アカギ「……」
このときアカギはポケモンを数分プレイし、
オーキドから「ポケモンを持たずに草むらに入るな」という簡単な説明を受けただけで
ポケモンバトルなど一切知らない、ド素人以前の状態だったという……
ハワイへ行くための第一関門…ジャパンカップ…
上位2名のみが日本代表としてハワイへの切符を手にする狭き門…!
欲望渦巻く幕張メッセに、アカギが降り立った…!
アカギ「……」
このときアカギはポケモンを数分プレイし、
オーキドから「ポケモンを持たずに草むらに入るな」という簡単な説明を受けただけで
ポケモンバトルなど一切知らない、ド素人以前の状態だったという……
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:06:41.78 ID:cpjX8lna0
黒服(スタッフ)「大会にエントリーされる方ですか?」
アカギ「ああ…」
黒服「では、こちらに必要事項を記入して下さい」
アカギ「はいはい…」カキカキ
このときアカギ意外に素直
アカギ「ああ…」
黒服「では、こちらに必要事項を記入して下さい」
アカギ「はいはい…」カキカキ
このときアカギ意外に素直
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:11:28.37 ID:cpjX8lna0
男A「ボーマンダ!流星群だ!」
男B「ハッサムに交代!」
アカギ「……」ジー
他の参加者の試合を見物するアカギ……
そして……
アカギ「!?」
アカギ、その類稀なる感性で微かな違和感に気付く……!
①なんか過去に自分がプレイしたポケモンより画面が綺麗(白黒じゃない)
②なんかゲームボーイの形が違う(画面二つ)
この二つの符号が意味するものはひとつ……!
男B「ハッサムに交代!」
アカギ「……」ジー
他の参加者の試合を見物するアカギ……
そして……
アカギ「!?」
アカギ、その類稀なる感性で微かな違和感に気付く……!
①なんか過去に自分がプレイしたポケモンより画面が綺麗(白黒じゃない)
②なんかゲームボーイの形が違う(画面二つ)
この二つの符号が意味するものはひとつ……!
21: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:14:08.71 ID:6A90lL/E0
意外に素直www
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:16:03.28 ID:gqVvfAO7O
微かな違和感どころじゃないwww
24: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:16:36.17 ID:pxkscOngO
アカギのゲームボーイってあれか
電池四本使うやつ
電池四本使うやつ
26: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:18:17.75 ID:iyK688ac0
>>24
懐かしすぎ泣いた
懐かしすぎ泣いた
25: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:17:12.88 ID:cpjX8lna0
???「ちょっとトイレに行ってこようかな……」スッ
荷物をその場に残し席を立つ男……
無用心…!
アカギ「……」スッ
アカギ、ソフトごとDSを奪取……!
これじゃ泥棒……!
アカギ「……」スッ
なんとアカギ自分のGBを荷物へ投入……!
無法の免罪符……!
格差の等価交換……!
アカギ「……」ダッ
一目散にその場を離れるアカギ……人混みの中へ消える……
荷物をその場に残し席を立つ男……
無用心…!
アカギ「……」スッ
アカギ、ソフトごとDSを奪取……!
これじゃ泥棒……!
アカギ「……」スッ
なんとアカギ自分のGBを荷物へ投入……!
無法の免罪符……!
格差の等価交換……!
アカギ「……」ダッ
一目散にその場を離れるアカギ……人混みの中へ消える……
29: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:19:38.40 ID:cpjX8lna0
他の参加者のバトルを見て大まかなルールを理解した孤高の天才アカギ
使用するポケモンを選ぶため、入手したROMを起動……!
『つづきから カイジ プレイ時間999:59』
使用するポケモンを選ぶため、入手したROMを起動……!
『つづきから カイジ プレイ時間999:59』
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:21:26.30 ID:iyK688ac0
カイジ…
廃人か…
廃人か…
39: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:23:37.13 ID:Zo3o0E5TO
ぐっ…なんだこれっ……
ありえないっ……こんな仕打ち………っ!
ありえないっ……こんな仕打ち………っ!
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:24:52.53 ID:pxkscOngO
アカギの事だから
初代でどうにかすると思ったらパクるんかいwww
初代でどうにかすると思ったらパクるんかいwww
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:25:17.59 ID:cpjX8lna0
『4V2Uラティオス』
『5V1Uメタグ口ス』
『めざ草ニョロトノ』
アカギ「ククク…なるほど……凡夫だ…」ピコピコ
『ラティアス達をまとめて逃しますか?』
アカギ「人をはめることばかり考えてきた人間のボックス…痩せたポケモン…」ピコピコ
『ばいばい ラティオス達』
悪魔…!!
『5V1Uメタグ口ス』
『めざ草ニョロトノ』
アカギ「ククク…なるほど……凡夫だ…」ピコピコ
『ラティアス達をまとめて逃しますか?』
アカギ「人をはめることばかり考えてきた人間のボックス…痩せたポケモン…」ピコピコ
『ばいばい ラティオス達』
悪魔…!!
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:31:23.31 ID:cpjX8lna0
ついに廻って来たアカギの番…
黒服「それではアカギさん、スタンバイお願いします」
アカギ「ああ……」
結局アカギが選んだポケモンは
『スピアー』
『クイタラン』
『ゴローニャ』
『リーフィア』
『バイバニラ』
『カモネギ』
ゴミ……!!
黒服「それではアカギさん、スタンバイお願いします」
アカギ「ああ……」
結局アカギが選んだポケモンは
『スピアー』
『クイタラン』
『ゴローニャ』
『リーフィア』
『バイバニラ』
『カモネギ』
ゴミ……!!
49: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:33:38.90 ID:qjPoo1Qb0
昭和40年のスピアーは、現在の価値に換算すると
ウルガモスに相当する・・・!!
ウルガモスに相当する・・・!!
51: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:36:51.65 ID:cpjX8lna0
黒服「ここにDSをセットして下さい」
アカギの初バトル……
アカギの前には最初の供物…生贄…
黒沢「よろしくお願いします」
アカギ「よろしく……」
黒服「それでは、バトル開始!」
ついに始まる…最強伝説アカギ……!!
アナウンス『ピンポンパンポーン』
アナウンス『伊藤カイジ君のDSを見つけた方は至急係の者へお知らせ下さい』
アカギの初バトル……
アカギの前には最初の供物…生贄…
黒沢「よろしくお願いします」
アカギ「よろしく……」
黒服「それでは、バトル開始!」
ついに始まる…最強伝説アカギ……!!
アナウンス『ピンポンパンポーン』
アナウンス『伊藤カイジ君のDSを見つけた方は至急係の者へお知らせ下さい』
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:46:30.96 ID:cpjX8lna0
今回のジャパンカップ…
蓋を開けてみればアカギ怒涛の16連勝……!
参加者100万人を押し退け、決勝進出……!
この時点でハワイ確定……!
アカギ「……」ニヤ
アカギうれしそう…!
しかしここで不可解な疑問……
何故あのゴミポケ共でアカギはここまで勝ち残れたのか……?
黒服(実況)「いやーアカギ君のバイバニラはすごいですねー」
黒服(解説)「はい。なんせ先制の爪の発動率と絶対零度の命中率がここまで10割ですからねー」
狂気の沙汰……!!
蓋を開けてみればアカギ怒涛の16連勝……!
参加者100万人を押し退け、決勝進出……!
この時点でハワイ確定……!
アカギ「……」ニヤ
アカギうれしそう…!
しかしここで不可解な疑問……
何故あのゴミポケ共でアカギはここまで勝ち残れたのか……?
黒服(実況)「いやーアカギ君のバイバニラはすごいですねー」
黒服(解説)「はい。なんせ先制の爪の発動率と絶対零度の命中率がここまで10割ですからねー」
狂気の沙汰……!!
55: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:47:14.51 ID:xc5GS8XD0
カイジ改造してんじゃねえかwwwwwwww
56: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:49:11.82 ID:CT96A+CW0
クズwww
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:49:34.87 ID:msIofS+6I
チートw
58: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:52:39.10 ID:cpjX8lna0
ついに決勝戦…これに勝てば日本最強…!
黒服「準備はいいですか?」
カイジ「ああ…始めてくれ…」
アカギ「いつでもどうぞ…」
黒服「決勝戦!赤木しげるvs伊藤開司!ファイッ!」
テレレレレレレレ…
アカギ画面『えんどう が しょうぶ を しかけてきた !』
カイジ画面『カイジ が しょうぶ を しかけてきた !』
カイジ「!?」
黒服「準備はいいですか?」
カイジ「ああ…始めてくれ…」
アカギ「いつでもどうぞ…」
黒服「決勝戦!赤木しげるvs伊藤開司!ファイッ!」
テレレレレレレレ…
アカギ画面『えんどう が しょうぶ を しかけてきた !』
カイジ画面『カイジ が しょうぶ を しかけてきた !』
カイジ「!?」
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:54:21.15 ID:8fhMs5wnO
その時…! カイジに電流走る…!
63: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:54:44.48 ID:n1AhZv4vO
遠藤さん貸したのかwww
65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:57:20.70 ID:vHU86ZBD0
カイジwwwww
がんばったなwwww
がんばったなwwww
66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:57:48.74 ID:cpjX8lna0
カイジ「お、お前~~~…!」ガシ
アカギ「ククク…どうしました…『えんどう』さん…」
カイジ「これ…これは俺の……!」
黒服「何をやっているんだ!離れろ!」ガシ
カイジ「こいつ…盗んだんだ…!俺のROMを…今日のために地下でコツコツ育てた俺のポケモン達を…!」
ざわ… ざわ…
試合一時中断…!
アカギ「ククク…どうしました…『えんどう』さん…」
カイジ「これ…これは俺の……!」
黒服「何をやっているんだ!離れろ!」ガシ
カイジ「こいつ…盗んだんだ…!俺のROMを…今日のために地下でコツコツ育てた俺のポケモン達を…!」
ざわ… ざわ…
試合一時中断…!
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:58:55.16 ID:zekVtQV20
こいつ盗りやがった・・・!
68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 13:59:54.79 ID:Xp+9YmYNO
地下でかよwwwwwwwww
69: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 14:00:32.20 ID:cpjX8lna0
ざわ… ざわ…
アカギのROMを調べるカイジと黒服……
カイジ「いない…!俺のメタグ口ス…バンギラス…!マルチスケイルカイリューも…!」
カイジ「半分以上逃がされてやがる……!」
アカギ「ククク…元々これは俺のROM…最初からそんな奴らはいなかったのさ……」
白を切る悪魔……!
アカギのROMを調べるカイジと黒服……
カイジ「いない…!俺のメタグ口ス…バンギラス…!マルチスケイルカイリューも…!」
カイジ「半分以上逃がされてやがる……!」
アカギ「ククク…元々これは俺のROM…最初からそんな奴らはいなかったのさ……」
白を切る悪魔……!
70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 14:01:10.16 ID:CT96A+CW0
それを言っちまったら…戦争だろうが…!
71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 14:02:36.19 ID:cpjX8lna0
黒服「アカギ選手のROMが自分のROMだと証明できなければ」
黒服「相手の戦術を盗み見る行為と見なし、カイジ、お前を失格にするぞ!」
カイジ「ふ…ふざけるなよ…!戦争だろうが…」
カイジ「疑ってるうちはまだしもそれを口にしたら…戦争だろうがっ…!」
アカギ「あらら…」
黒服「相手の戦術を盗み見る行為と見なし、カイジ、お前を失格にするぞ!」
カイジ「ふ…ふざけるなよ…!戦争だろうが…」
カイジ「疑ってるうちはまだしもそれを口にしたら…戦争だろうがっ…!」
アカギ「あらら…」
73: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 14:06:31.98 ID:cpjX8lna0
カイジ「そ…そうだ…育て屋だ…!」
カイジ「俺は育て屋に6vメタモンとロトムを預けている…!」
アカギ「?」
黒服「ふむ、それが確認出来れば、これがお前のROMだと認めて」
黒服「アカギを失格にする!」
アカギ「!」
このときアカギに電流走る…!
カイジ「俺は育て屋に6vメタモンとロトムを預けている…!」
アカギ「?」
黒服「ふむ、それが確認出来れば、これがお前のROMだと認めて」
黒服「アカギを失格にする!」
アカギ「!」
このときアカギに電流走る…!
74: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 14:09:14.48 ID:j++3PLyU0
なるほどだから逃がしたのか
77: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 14:11:06.15 ID:cpjX8lna0
アカギ「…」バッ!
カイジ「あ」
刹那…ROMを奪い取るアカギ…そして……!
パ キ ッ
カイジ「あ…ああ~~~~~…!」
アカギ…ROMを割る…!!
違法ダウンロードのことではない…!
物理的にROMを割る暴挙……!!
物理割れ厨……!!
カイジ「あ」
刹那…ROMを奪い取るアカギ…そして……!
パ キ ッ
カイジ「あ…ああ~~~~~…!」
アカギ…ROMを割る…!!
違法ダウンロードのことではない…!
物理的にROMを割る暴挙……!!
物理割れ厨……!!
78: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 14:11:55.97 ID:UW3OLxu/0
物理割れ厨wwwwww
アンタ鬼や
アンタ鬼や
79: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 14:12:08.37 ID:j++3PLyU0
>>77
どっちにしろ失格じゃねーかwwwww
どっちにしろ失格じゃねーかwwwww
80: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 14:12:12.76 ID:D5Gc8y8h0
カイジかわいそすぎワロタ
84: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 14:15:44.12 ID:cpjX8lna0
これでは検証のしようがない……!
アカギ掴む…失格を躱す無法の理…!
黒服「カイジ選手!不戦勝!」
勝負有り……!
優勝カイジ
準優勝アカギ
二人揃ってハワイへ……!
アカギ掴む…失格を躱す無法の理…!
黒服「カイジ選手!不戦勝!」
勝負有り……!
優勝カイジ
準優勝アカギ
二人揃ってハワイへ……!
86: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 14:16:17.76 ID:I+0NsQ7v0
アカギ行けたのかよwwwwww
87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 14:16:27.60 ID:UW3OLxu/0
どう考えても失格だろ!
カイジェ・・・
カイジェ・・・
94: ◆SjW3n2IeUgpB 2012/06/15(金) 14:21:41.55 ID:cpjX8lna0
黒服「Congratulation…!」
黒服「Congratulation…!」
黒服「おめでとう…!」
黒服「おめでとう…!」
すべてのポケモントレーナーに……おめでとう……!
第一部 ジャパンカップ編 完
黒服「Congratulation…!」
黒服「おめでとう…!」
黒服「おめでとう…!」
すべてのポケモントレーナーに……おめでとう……!
第一部 ジャパンカップ編 完
97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 14:23:30.88 ID:DRwRJAiI0
先制の爪、絶対零度10割のトリックは何だったんだ
改造じゃ大会には出られんし
改造じゃ大会には出られんし
99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 14:25:51.85 ID:G/184KpyO
>>97
ハワイ行きへの鍵は……
遇によって満ちる……!
ハワイ行きへの鍵は……
遇によって満ちる……!
100: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 14:26:39.52 ID:Un7GLW4o0
>>97
トリックなどない・・・!
10割の秘訣・・・それはアカギの持つ天運・・・・・・!
トリックなどない・・・!
10割の秘訣・・・それはアカギの持つ天運・・・・・・!
101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 14:27:30.89 ID:87fY7TMi0
>>97
理論上、乱数調整とかじゃ実現できないのか?
理論上、乱数調整とかじゃ実現できないのか?
103: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 14:32:11.05 ID:+4pfyRQvi
>>101
発動するターンが予想できるだけで自由自在に発動はできないんじゃないのか
発動するターンが予想できるだけで自由自在に発動はできないんじゃないのか
108: ◆wxAwtxxQKExw 2012/06/15(金) 14:56:33.23 ID:cpjX8lna0
栄光と破滅の交差点…ポケモンワールドチャンピオンシップス…!
ここはその開催地…常夏の楽園ハワイ……!!
今、その大地に二匹の魔物が降り立った……
カイジ「ついたぞ…ハワイだ…!」
アカギ「……」ウキウキ
ここはその開催地…常夏の楽園ハワイ……!!
今、その大地に二匹の魔物が降り立った……
カイジ「ついたぞ…ハワイだ…!」
アカギ「……」ウキウキ
111: ◆wxAwtxxQKExw 2012/06/15(金) 15:01:29.03 ID:cpjX8lna0
幕張での死闘後、二人は何故か意気投合……
優勝賞品のBW2を二人で分け合い、今日までポケモンを語らい…共に励む仲…
カイジ「まずは…ホテルへ向かおう…!」
アカギ「……」ウン
優勝賞品のBW2を二人で分け合い、今日までポケモンを語らい…共に励む仲…
カイジ「まずは…ホテルへ向かおう…!」
アカギ「……」ウン
112: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:02:31.66 ID:iyK688ac0
ウンwwwww
113: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:02:34.43 ID:xc5GS8XD0
アカギ可愛いな
115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:04:07.04 ID:Xp+9YmYNO
ROMぶっ壊されても許すとかカイジ優しすぎワロチ
117: ◆wxAwtxxQKExw 2012/06/15(金) 15:05:37.09 ID:cpjX8lna0
---全世界から群がった廃人共の負のオーラ漂うホテル
カイジ「俺達の試合は明日だ…それまで自由行動にしよう…!」
アカギ「……」ヤッタ
アカギと別れたカイジ……部屋に篭り最後の調整……
戦術の推敲……勝利への飽くなき執念……!
一方アカギ……猛ダッシュでビーチへ……
無表情でハシャギ狂う……自己の開放……!
カイジ「俺達の試合は明日だ…それまで自由行動にしよう…!」
アカギ「……」ヤッタ
アカギと別れたカイジ……部屋に篭り最後の調整……
戦術の推敲……勝利への飽くなき執念……!
一方アカギ……猛ダッシュでビーチへ……
無表情でハシャギ狂う……自己の開放……!
120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:10:29.90 ID:cpjX8lna0
そして翌日…血で血を洗い…魂を擦り減らす…狂気の宴……
ポケモンワールドチャンピオンシップス…当日……!
がっ…!
カイジ「あいつ…どこにもいねぇ…!」
カイジ「俺のROMを持って…どこかへ消えやがったっ…!」
アカギ消失……!
カイジのROMもろとも消失……!!
ポケモンワールドチャンピオンシップス…当日……!
がっ…!
カイジ「あいつ…どこにもいねぇ…!」
カイジ「俺のROMを持って…どこかへ消えやがったっ…!」
アカギ消失……!
カイジのROMもろとも消失……!!
122: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:11:34.19 ID:K0wvdxD+0
またかよwwww
121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:11:33.03 ID:j++3PLyU0
ハワイにきたら満足なんだろう
124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:13:44.37 ID:cpjX8lna0
たまらなく焦るカイジ……!
覚めない悪夢……疑心に満ちる心……
カイジ「…はっ!ひょっとして…もう会場に向かったんじゃ…!」
カイジ藁をも掴む思いで会場へ……
覚めない悪夢……疑心に満ちる心……
カイジ「…はっ!ひょっとして…もう会場に向かったんじゃ…!」
カイジ藁をも掴む思いで会場へ……
126: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:17:05.67 ID:cpjX8lna0
---全世界から群がった廃人共の死臭漂う会場
カイジ「はぁ…はぁ…」
会場の隅々まで探索するすカイジ……だがっ……!
カイジ「うっ……ううっ……」ボロボロ
遂にアカギ現れず…!
それもそのはず……何故ならアカギは……!
アカギ「ククク…」ビュイーン
ここ……!!
飛行機の中……!!
日本へ帰る飛行機の中……!!
カイジ「はぁ…はぁ…」
会場の隅々まで探索するすカイジ……だがっ……!
カイジ「うっ……ううっ……」ボロボロ
遂にアカギ現れず…!
それもそのはず……何故ならアカギは……!
アカギ「ククク…」ビュイーン
ここ……!!
飛行機の中……!!
日本へ帰る飛行機の中……!!
127: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:19:09.82 ID:hb+gxsENP
やってる事がインセクター羽蛾レベル
129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:19:43.06 ID:Zo3o0E5TO
ハワイ堪能しただけwwwwwwwwww
128: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:19:13.36 ID:Jkn4+a0W0
目的はもう果たしたしな・・・
131: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:23:00.27 ID:cpjX8lna0
家族との絆を一つにし、ポケモンを育ててきたちびっ子…
勉強、仕事を返上し、卵を産み続けた大きいお友達…
そんな彼らが、夢焦がれたポケモンワールドチャンピオンシップス…
ポケモンファン夢の舞台……それを……
あろうことか放棄……!!
常軌を逸したドタキャン……!!
アカギ「クク…どうするんだ…この木刀…」ブンブン
アカギ機内でお土産の木刀を振り回す……!
迷惑……!
勉強、仕事を返上し、卵を産み続けた大きいお友達…
そんな彼らが、夢焦がれたポケモンワールドチャンピオンシップス…
ポケモンファン夢の舞台……それを……
あろうことか放棄……!!
常軌を逸したドタキャン……!!
アカギ「クク…どうするんだ…この木刀…」ブンブン
アカギ機内でお土産の木刀を振り回す……!
迷惑……!
134: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:27:34.81 ID:cpjX8lna0
そもそもアカギの目的はハワイでのバカンス……
それが達成されれば…ポケモンバトルなど用済み……!
しかし……
アカギ「ポケモン…面白い……狂気の沙汰ほど面白い……!」ピコピコ
アカギ、ポケモンを気に入る……
機内でプレイ……音量MAX……
迷惑……!
それが達成されれば…ポケモンバトルなど用済み……!
しかし……
アカギ「ポケモン…面白い……狂気の沙汰ほど面白い……!」ピコピコ
アカギ、ポケモンを気に入る……
機内でプレイ……音量MAX……
迷惑……!
136: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:33:56.35 ID:cpjX8lna0
アカギ…ポケモンに熱中…
アカギ「へぇ…6vか……」ピコピコ
ポケモンはその面白さ故…幾人もの人生を喰い物にしてきた魔物……
例えばアカギがポケモンではなく……麻雀……!
仮に麻雀に興味を示していたのなら……
アカギは間違いなく、裏社会の伝説として君臨したであろう……!
ポケモンが麻雀界の逸材を奪ったのだ……!
アカギ「今度は素早さ逆vか……」ピコピコ
アカギ「へぇ…6vか……」ピコピコ
ポケモンはその面白さ故…幾人もの人生を喰い物にしてきた魔物……
例えばアカギがポケモンではなく……麻雀……!
仮に麻雀に興味を示していたのなら……
アカギは間違いなく、裏社会の伝説として君臨したであろう……!
ポケモンが麻雀界の逸材を奪ったのだ……!
アカギ「今度は素早さ逆vか……」ピコピコ
138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:37:57.29 ID:4aoyz2180
ワロタwwww
139: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:37:59.06 ID:NWCvZr8eO
カイジがかわいそすぎるwww
140: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:38:35.90 ID:iyK688ac0
>>14の状況から
すでに三値を理解してる…
だと?
すでに三値を理解してる…
だと?
141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:39:47.77 ID:cpjX8lna0
少女「…あ、あの!」
アカギ「?」ピコピコ
少女「き、機内でそんな大音量でゲームをしたら、他のお客さんに迷惑ですっ!」
注意されてしまったアカギ……
アカギ「あらら…」パタン
このときアカギ以外に素直……
アカギ「?」ピコピコ
少女「き、機内でそんな大音量でゲームをしたら、他のお客さんに迷惑ですっ!」
注意されてしまったアカギ……
アカギ「あらら…」パタン
このときアカギ以外に素直……
144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:43:27.02 ID:cpjX8lna0
アカギ「これ……」スッ
少女「え…?」
アカギ「やるよ……」グイグイ
なんとさっきまで遊んでいた自分のROMを差し出すアカギ……!!
少女へのサプライズプレゼント……!
常人には理解不能……!!
少女「え…?」
アカギ「やるよ……」グイグイ
なんとさっきまで遊んでいた自分のROMを差し出すアカギ……!!
少女へのサプライズプレゼント……!
常人には理解不能……!!
145: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:46:38.64 ID:xycSb3dv0
自分の……?
147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:49:21.79 ID:he7N2T0ii
カイジ……
148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:50:11.97 ID:cpjX8lna0
少女「でも…私ゲームしたことないし…」
困惑する少女……
アカギ「俺はROMをもう一つ持ってるから……」
微妙に会話が噛み合わないアカギ……
しかもそれはカイジのROM……!
少女「で…でも」
少女姉「おーい、咲!何をしている、早くこっちに来い!」
咲「あ、お姉ちゃんが呼んでる…」
困惑する少女……
アカギ「俺はROMをもう一つ持ってるから……」
微妙に会話が噛み合わないアカギ……
しかもそれはカイジのROM……!
少女「で…でも」
少女姉「おーい、咲!何をしている、早くこっちに来い!」
咲「あ、お姉ちゃんが呼んでる…」
149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:51:11.65 ID:xAXyFQi90
なんだと!!
150: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:52:01.81 ID:wqj6oRiI0
まさかアカギ清澄高校編か
151: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:52:26.72 ID:QsWunyKMi
また麻雀界の逸材を潰すつもりか
153: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:56:00.03 ID:cpjX8lna0
アカギ「……」
咲「……」
咲「じゃあ、このゲーム貰ってくね……」
咲「ありがとう……」タッタッタッ
アカギ「ククク……」
後に咲と呼ばれたあの少女は…ポケモン界で『魔王』の称号を手にし……
アカギの前に立ちはだかる……!
アカギがそのことに気付いていたかは定かでは無い……
もし、咲がポケモンではなく麻雀を好きになっていたら……
間違いなく麻雀界の魔王となっていたであろう……
ポケモンが麻雀界の逸材を奪ったのだ……!
咲「……」
咲「じゃあ、このゲーム貰ってくね……」
咲「ありがとう……」タッタッタッ
アカギ「ククク……」
後に咲と呼ばれたあの少女は…ポケモン界で『魔王』の称号を手にし……
アカギの前に立ちはだかる……!
アカギがそのことに気付いていたかは定かでは無い……
もし、咲がポケモンではなく麻雀を好きになっていたら……
間違いなく麻雀界の魔王となっていたであろう……
ポケモンが麻雀界の逸材を奪ったのだ……!
155: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:58:12.28 ID:bQ8hDifS0
咲もハマるのかよwwww
156: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 15:58:14.46 ID:ttv+pn5n0
ホンマポケモンは罪作りやで
160: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 16:02:02.88 ID:cpjX8lna0
一方その頃……
カイジ「くそっ…くそっ…何で俺ばっかり…こんな目に……!」ボロボロ
カイジ号泣……
人目も憚らず大の大人が号泣……
たかがゲームごときで号泣……
これには現地のハワイアンも失笑……
ハワイアン「HAHAHA!」
カイジ「くそっ…くそっ…何で俺ばっかり…こんな目に……!」ボロボロ
カイジ号泣……
人目も憚らず大の大人が号泣……
たかがゲームごときで号泣……
これには現地のハワイアンも失笑……
ハワイアン「HAHAHA!」
163: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 16:08:29.87 ID:cpjX8lna0
???「む?君は我が国の代表…カイジ君ではないかね?」
カイジ「あっ…あんたは……!」
まさに僥倖……!
カイジの前に現れた人物……
それは……!
ジュンイチロー「そんなに泣きじゃくって、どうかしたのか?」
カイジ「小泉ジュンイチロー元総理……!」
カイジ「あっ…あんたは……!」
まさに僥倖……!
カイジの前に現れた人物……
それは……!
ジュンイチロー「そんなに泣きじゃくって、どうかしたのか?」
カイジ「小泉ジュンイチロー元総理……!」
164: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 16:09:28.51 ID:fdMlTi8B0
ごった煮ってレベルじゃねーぞ
165: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 16:10:05.93 ID:xc5GS8XD0
ムダヅモ来たかwwwwwwwww
166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 16:10:48.13 ID:QEwOR30V0
こりゃ人鬼も来るな
169: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 16:14:33.62 ID:cpjX8lna0
ポケモンワールドチャンピオンシップス……
それはまさに各国の威信をかけて戦う場所……戦場……
当然応援に来る…各国のお偉いさん……!
カイジ「……!……!」カクカクシカジカ
事のあらましを説明するカイジ……
ジュンイチロー「話は分かった…」
ジュンイチロー「カイジ君、君にこれを託そう」スッ
カイジ「こ…これはっ……!」
それはまさに各国の威信をかけて戦う場所……戦場……
当然応援に来る…各国のお偉いさん……!
カイジ「……!……!」カクカクシカジカ
事のあらましを説明するカイジ……
ジュンイチロー「話は分かった…」
ジュンイチロー「カイジ君、君にこれを託そう」スッ
カイジ「こ…これはっ……!」
175: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 16:20:18.71 ID:cpjX8lna0
カイジ驚愕……
手渡された『真っ白』なROM……
ただのポケットモンスターホワイトではない……
総理専用ROM…ポケットモンスター『純白バージョン』……
その名も『ポケットモンスタービギニングオブザコスモス』……!
手渡された『真っ白』なROM……
ただのポケットモンスターホワイトではない……
総理専用ROM…ポケットモンスター『純白バージョン』……
その名も『ポケットモンスタービギニングオブザコスモス』……!
180: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 16:22:09.20 ID:VTYeks2a0
削り取って白くしたんだろうかwww
181: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 16:24:08.97 ID:iyK688ac0
中にはどんなポケモンが…?
182: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 16:24:11.23 ID:cpjX8lna0
カイジ「うっ…」ボロボロ
カイジ感涙……
カイジ「ありがとうございます……ありがとうございます……」ボロボロ
ジュンイチロー「もう泣くなカイジ君。君は国民の期待を一身に背負った戦士(ポケモン廃人)だろ」
カイジ「はい……!」ボロ…
ジュンイチロー「さあ行け!世界に日本男児のポケモン魂をしらしめてこい!」
カイジ「はい……!」タッタッタッ
カイジ駆ける…未来はカイジの手の中……!
カイジ感涙……
カイジ「ありがとうございます……ありがとうございます……」ボロボロ
ジュンイチロー「もう泣くなカイジ君。君は国民の期待を一身に背負った戦士(ポケモン廃人)だろ」
カイジ「はい……!」ボロ…
ジュンイチロー「さあ行け!世界に日本男児のポケモン魂をしらしめてこい!」
カイジ「はい……!」タッタッタッ
カイジ駆ける…未来はカイジの手の中……!
184: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 16:28:21.66 ID:cpjX8lna0
数日後……
波乱に満ちたポケモンワールドチャンピオンシップスは
カイジの優勝で幕を閉じた……
小泉ジュンイチロー元総理……
彼も本来なら麻雀でライジングサンとかをしていたはずの人物……
ポケモンが麻雀界の逸材を奪ったのだ……!
波乱に満ちたポケモンワールドチャンピオンシップスは
カイジの優勝で幕を閉じた……
小泉ジュンイチロー元総理……
彼も本来なら麻雀でライジングサンとかをしていたはずの人物……
ポケモンが麻雀界の逸材を奪ったのだ……!
185: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 16:30:11.07 ID:I+0NsQ7v0
奪ったどころの話じゃねえぞwwwwww
187: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 16:32:23.70 ID:VTYeks2a0
適当にかたづけんなwww
193: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 16:39:54.48 ID:cpjX8lna0
これはアカギとポケモンの数奇な運命……
そしてその運命に翻弄された麻雀界の逸材(になる予定だった人)達の物語……
後に語られる狂気のポケモンバトル……
雀卓を囲んだアカギ・カイジ・咲・ジュンイチローによる狂気のポケモンバトル……
その行く末を、このときアカギ今だ知らず……!
おわり
そしてその運命に翻弄された麻雀界の逸材(になる予定だった人)達の物語……
後に語られる狂気のポケモンバトル……
雀卓を囲んだアカギ・カイジ・咲・ジュンイチローによる狂気のポケモンバトル……
その行く末を、このときアカギ今だ知らず……!
おわり
194: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 16:40:51.71 ID:xc5GS8XD0
終わったwwwwwwwwww
195: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 16:41:09.06 ID:I+0NsQ7v0
面白かった
短いからこそクオリティ高かったな
乙
短いからこそクオリティ高かったな
乙
197: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 16:42:35.28 ID:QsWunyKMi
終わったwww乙
なかなか面白かったぜ
なかなか面白かったぜ
198: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 16:43:32.32 ID:PdLpNxwJi
雀卓でポケモンってやっていいのかw
楽しかったぞ
楽しかったぞ
200: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 16:47:33.93 ID:P4necEgG0
>>198
雀荘をポケモンが奪ったんだろう
雀荘をポケモンが奪ったんだろう
199: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/06/15(金) 16:43:49.53 ID:V2UrLue90
色々とカオスで面白かった!
乙!
乙!
引用元: アカギ「ククク……ポケモンでハワイだ…」
アカギ「ククク・・・はじめてのおつかいか」
2020-03-04
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:28:48.92 ID:MJXHOo0h0
老舗番組はじめてのおつかい・・・そこでテレビ史上に名を残す一つの伝説が始まろうとしていた
後に神域の子供として君臨するその伝説が・・・
アカギ母「そうよ、しげるくんには夕飯のカレーの材料を買ってきてもらうわ。できるしげる君?」
アカギ「人を頼ることばかり考えてきた人間の発想・・・痩せた考え・・・・・・」
アカギ「だが・・・面白い・・・・・・行ってみせよう。そのおつかい」
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3: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:30:49.98 ID:MJXHOo0h0
このときアカギ意外に素直。
後におつかい界を震撼せしめる赤木しげる5才・・・これがその始まり
はじめてのおつかい・・・このときアカギはおつかいの5分前に簡単に買い物の仕方の
説明を受けただけで、お金の使い方など一切知らない、一般の園児以下の状態だったという・・・
アカギ母「じゃあお願いね。」
アカギに渡されたのは、わずか1500円・・・これでカレーに必要な牛肉、たまねぎ、にんじん、じゃがいも、にんにんくを購入しなければならない
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:33:33.56 ID:MJXHOo0h0
まずはアカギ近くの商店街の肉屋へ向かう・・・
家から約50メートル、よく親と一緒に行く肉屋・・・
まず間違えない・・・だが・・・!
アカギ「・・・」テクテク
アカギ意外にもこれをスルー・・・!!
9: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:34:24.88 ID:IguQJ91Z0
やな五才だなwwwwww
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:34:32.26 ID:BvdFikyH0
これは期待
11: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:34:56.47 ID:MJXHOo0h0
所さん「あらあら」
アカギ母「しげる君いつも一緒に行ってるじゃない!」
モニターから見ていた母は驚愕する・・・
これには隠れていたダンボールに隠れてたスタッフも大慌て
すぐに着替えてアカギを追う
アカギが止まったのは、家から5km地点にある別の肉屋
アカギ「おっちゃん・・・牛肉500gください」
14: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:35:47.05 ID:TerQVF3J0
いいぞぉ!
15: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:35:58.69 ID:6IZLnHNk0
これは良スレの予感・・・!!
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:36:07.84 ID:oCiGwb7f0
スレタイ吹いた
17: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:36:16.86 ID:uYJAQec/0
>>11
5㎞も歩いたのか五歳児wwwwwwwwww
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:36:38.35 ID:MJXHOo0h0
肉屋おっちゃん「あいよ!400円だ。それとウチの店じゃ、じゃんけんをして買ったら半額になるんだ」
アカギ「ククク・・・そうなんですか」
アカギ・・・まるで、これを知っていたかのように笑う
アカギ母「しげる君ったら・・・あそこのお肉屋さんには連れて行ったこと無いのに」
アカギ「わかりました・・・やりましょう。じゃあ俺はグーを出します」
肉屋おっちゃん(プププッ馬鹿めっ・・・幼稚園じゃ通じるかもしれないがそんな手には大人はかかんないんだよ!)
20: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:37:15.44 ID:6IZLnHNk0
ま・・まさか・・・なっ・・・?
21: 忍法帖【Lv=7,xxxP】 2011/09/14(水) 00:37:40.93 ID:A23K+syN0
やりやがった・・・!
悪魔的奇手・・・・っ!!
23: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:37:56.80 ID:MJXHOo0h0
じゃんけん・・・ぽんっ・・・!!!
アカギが出したのはグー・・・おっちゃんはチョキ・・・
肉屋おっちゃん「・・・え?」
ざわっ・・・
肉屋おっちゃん「あちゃぁ負けちった!ボウズ強いな!じゃあ200円だ」
肉屋おっちゃん(チッ多少は賢いようだな)
アカギ「寝ぼけるな・・・続行だ・・・倍プッシュだ」
肉屋おっちゃん「はぁ?」
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:38:50.45 ID:b50oDcEoO
次の展開が想像出来過ぎるwwwww
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:38:54.21 ID:g6uNZz+60
じゃんけんを一回とは言っていない……!
31: 【14.8m】 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/09/14(水) 00:39:12.76 ID:ZEjyc9IX0
安定の倍プッシュ
32: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:39:21.19 ID:6IZLnHNk0
倍プッシュくっそワロタwwwwwwwwww
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:40:15.49 ID:MJXHOo0h0
アカギ「ただ俺が勝ち続けるだけじゃあんたに悪い・・・俺が負けたときは俺のありったけの金・・・1500円を渡す」
この子どもの常軌を逸した行動・・・普通のこどもなら、負けて全財産を失い母に怒られることを考えるはず・・・
肉屋のおっちゃんはしばし長考する・・・
肉屋おっちゃん(こいつは負けたからといって母にいいつけるような子どもじゃない・・・そんな空気を感じる。それにもし負けたとしても子どものいうことだ・・・何とでも誤魔化せる・・・)
肉屋おっちゃん「いいだろう気に入ったぜ生意気な坊主!今度は俺がグーを出すぞ!」
アカギ「わかりました・・・」
35: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:40:30.22 ID:4a0neGMi0
当時の500円とは現在の貨幣価値に直すと5000万・・
38: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:42:15.17 ID:tAX5G3gf0
>>35
どんな時代だよwwwww
41: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:43:00.59 ID:AOed/rQb0
まさに圧倒的価格破壊っ・・・!!
40: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:42:49.15 ID:MJXHOo0h0
肉屋(見てろ・・・ガキと大人の違いみせてやるぜ!)
じゃんけんっポン!
肉屋が負ける・・・・!!
じゃんけんっポン!
また肉屋が負ける・・・!!
繰り返されるじゃんけん・・・・・・肉屋は確実にアカギのじゃんけんの宣言により狂わされていた・・・!
そして・・・
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:43:15.74 ID:C8l2XvMn0
これはwwwwwwwwwwww
44: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:43:23.06 ID:3qKDWt1E0
肉屋(ぐにゃあ)
47: 忍法帖【Lv=7,xxxP】 2011/09/14(水) 00:44:03.18 ID:A23K+syN0
>>40
おっちゃん弱すぎんだろwww
いや・・・アカギが強すぎるのか・・・っ!!
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:44:40.53 ID:MJXHOo0h0
ついにアカギ・・・一円以下になるまで勝ち続け、ただで肉を得ることに成功・・!!
肉屋おっちゃん「ばっ馬鹿な・・・なんて強さだ。クソッ・・・おら坊主ただで持っていきな!」ヒョイ
だがっ・・・!!
アカギ「まだまだ終わらせない・・・! 地獄の淵が見えるまで」
肉屋おっちゃん(何を言ってるんだこいつ・・・)
50: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:45:18.89 ID:QdApaZC90
やめろwwwwww
52: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:45:44.10 ID:DKSlS6L90
ざわ……ざわ……
53: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:46:01.14 ID:1Q5UMmnr0
在庫の肉が無くなっておっちゃん自身の肉を賭ける事になるのか…
54: 忍法帖【Lv=21,xxxPT】 2011/09/14(水) 00:46:02.11 ID:ebQkaoK60
肉屋「ノーカン!ノーカン!」
59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:47:20.29 ID:ErT5tCJL0
たったこれだけなのになぜか笑いが止まらない
61: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:48:05.68 ID:MJXHOo0h0
アカギが提示した条件は、もし肉屋のおっちゃんが一勝でもすれば全財産+今までの肉をすべてくれるというもの
アカギ「今度は牛肉1.5kgだ・・・」
肉屋おっちゃん「ぐぬぬ・・・」
肉屋おっちゃん(一勝・・・たった一勝するだけでいいんだ・・・!!)
肉屋おっちゃん「わかった乗ってやるその賭けに・・・!」
62: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:48:13.74 ID:6IZLnHNk0
ざわっ・・・
64: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:48:51.32 ID:cdTa4Ibq0
ざわ・・
ざわ・・
65: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:49:08.08 ID:MJXHOo0h0
繰り返されるじゃんけん・・・気づけば、場は異様な光景
小さな少年が手にもっているのは・・・異常な量の肉っ・・・!
鶏肉、豚肉、牛肉計40kg・・・当然、アカギの力では持てない
肉屋おっちゃん「うわあぁああ、もう勘弁してくれぇえぇ」
おっちゃんは泣きながらアカギに土下座する・・・!!
66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:49:14.25 ID:nm9BlnF80
アカギ(5歳)は園児の中でも異端のおつかい感性を武器とする子供
その知略、まるで悪魔、悪魔、あ~く~ま・・・!!
67: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:49:17.82 ID:b50oDcEoO
なんでのるんだよwwwww
68: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:49:23.59 ID:edzs+Tfu0
400→200→100→50→25→12.5→6.25→3.125→1.5625→0.78125 か
勝ち過ぎだろw
70: 忍法帖【Lv=7,xxxP】 2011/09/14(水) 00:49:41.35 ID:A23K+syN0
おいおっちゃんムキになりすぎだろうwww
72: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:49:56.49 ID:g6uNZz+60
そんなん頭真っ白にして適当に出せば一回ぐらい勝てるだろwwwwwww
71: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:49:45.13 ID:tsj3b/Rz0
こんな緊迫してても掛ってる音楽は初めてのお使いなんだよな…
89: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:52:29.66 ID:MJXHOo0h0
アカギ「ククク・・・おっちゃん、俺はどの道この肉を持ち帰れない・・・そこで俺から提案がある・・・俺から格安で肉を買わないか・・・!」
肉屋おっちゃん「・・・・・・え?」
結局アカギは最初の500g以外の肉を全て売り、5000円を手にした・・・現在の所持金は6500円・・・!
泣きながらよろこぶおっちゃんを後にし野菜を買いに向かう・・・!
93: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:53:24.81 ID:tAX5G3gf0
>>89
もういやだこんな5歳児wwww
90: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:52:39.14 ID:AFjcyvPt0
当時の40kgは現在の重量に換算すると約4000kg……
92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:53:17.40 ID:7yOplC4C0
>>90
おっちゃん溜め込みすぎだろwww
97: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:53:43.07 ID:6IZLnHNk0
これモニターでどんな表情で見てるんだろうな・・・wwwwww
96: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:53:40.14 ID:INjXClyq0
所さんドン引きだろwwwwwww
98: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:53:53.08 ID:cdTa4Ibq0
アカギが格安とか言うのなんかいやだwwwwwwwww
99: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:53:53.64 ID:MJXHOo0h0
次にアカギは八百屋に向かう・・・はずだった
だが・・・
アカギが入ったのはスーパー・・・スタッフも大慌てで中に入る・・・・
そして何かを購入する・・・!
アカギ「これが銃ってやつか・・・!」
ざわっ・・・・・・・・・・ざわ・・・・・・・
102: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:54:38.38 ID:QoGJgDzL0
超展開wwwwwwww
103: 【3.5m】 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/09/14(水) 00:54:49.05 ID:ZEjyc9IX0
水鉄砲か
110: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:55:29.04 ID:4a0neGMi0
カレーに銃必要ないなww
115: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:56:47.43 ID:MJXHOo0h0
アカギ、おもちゃの銃を購入・・・!!さらにその手にはたくさんのお菓子が・・・!
アカギ母「そういえば昨日あの子、金曜ロードショーでアクション映画みてましたね」
うまい棒を食べながら珍しく満足げな表情をしたアカギ・・・今度こそ八百屋に向かう
しかし・・・
アカギ「金がない」
なんとお菓子とおもちゃの銃でお金を使い切ってしまった!現在の所持金はわずか100円・・・!
この子どもらしさに所さんもやっと笑顔を取り戻す・・!
118: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:57:31.12 ID:6IZLnHNk0
笑顔取り戻す前に企画終了だろwwwwwww
120: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:57:46.26 ID:05FxFLGD0
頭良いのか馬鹿なのかわからんww
124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:58:16.95 ID:AFjcyvPt0
6400円分のお菓子だと・・・
121: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:58:01.17 ID:rt43iwvB0
あんなもん・・・2、3日遊んだらパアさ・・・!
125: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:58:29.91 ID:1Q5UMmnr0
金曜ロードショーは天才を凡夫に変えるっ……!!!
127: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:58:54.15 ID:MJXHOo0h0
八百屋に行っても仕方の無くなったアカギ、ふらふらとさ迷い歩く
そして公園を見つけしばし休憩をする・・・
と、ここで3人の高校生の不良がやってくる・・・!!
不良A「でさぁあのクソ教師がさぁぁ」
不良B「うんうん」
スタッフに緊張が走る・・・
130: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:59:33.67 ID:nm9BlnF80
アカギキック炸裂するのか
132: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 00:59:57.15 ID:b50oDcEoO
もっかい肉屋行けよwwwww
133: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:00:01.50 ID:4a0neGMi0
不良撃たれるなww
138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:00:54.87 ID:MJXHOo0h0
一分が経過したころ、アカギ不良に近づく・・・!
所さん「おいおい大丈夫か?」
アカギ「なあ兄さん達・・・俺と勝負しませんか?」
不良C「あぁ?」
アカギが持ちかけた勝負は棒倒し・・・アカギが一回勝てば不良たちから100円を渡され、不良たちが勝てばアカギの全財産500円をもらえるというもの・・・!
不良B「こいつ馬鹿だから不利なことに気づいてないよ」ププッ
不良A「馬鹿、言うなっ」ゴンッ
不良C「いいだろうお兄さん達と遊びたいんだな」
141: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:02:16.60 ID:qqFsBwRG0
500円に釣られる不良wwwww
142: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:02:34.15 ID:1ykN/tP/0
玩具工場の三人組みたいな感じになりそう
143: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:02:44.79 ID:3qKDWt1E0
ここで静観するスタッフはアカギのすごさを見きってるな
144: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:02:46.16 ID:MJXHOo0h0
当然アカギは500円など持ち合わせていない・・・
だが五歳にして、まったく表情に出さずに嘘をつく・・・!
まずは一回目
アカギ先行
アカギ無言で砂を除ける・・・!
次に不良Aが砂をとる
不良A(悪いなクソガキ・・・ありがたく金はいただくぜ!)
だが・・・!
倒れる棒・・・!わずか一回で・・・!!
147: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:03:54.31 ID:nm9BlnF80
アカギつええええええええええ
148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:04:01.29 ID:tsj3b/Rz0
やってることは子供の遊びなのにすごく汚く見える件
152: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:05:00.38 ID:MJXHOo0h0
不良A「クッおら100円だっ」ポイッ
アカギ「ククク」
その後も何度も勝負をするが全てアカギの勝ちに終わる・・・!
それもその筈・・・アカギは棒に極細の糸をつけイカサマをしていた・・・
あまりにも大胆・・・だが毎回さり気なくアカギが棒を立て直すため不良達は気付かない!
ここまで不良達から取り上げた金は計3000円・・・!
158: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:05:29.94 ID:6IZLnHNk0
3000円wwwwwww
162: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:06:02.62 ID:MY+RFDWI0
100円ならともかく不良もよく3000円払ったなwwwwwwww
163: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:06:05.36 ID:a2bgpgXA0
DQNブチ切れるぞwwww
166: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:06:38.05 ID:XPqIktru0
30連敗wwwww
167: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:07:09.55 ID:MJXHOo0h0
流石におかしい・・・不良たちも異変に気付く・・・!
とっさにアカギは棒から糸をとるが・・・・
不良A「クソッふざけるな!!無しだこんな勝負・・・!」
不良B「イカサマだ!おら返せ俺達の金!」
不良C「いくらお前が強いからってありえねえよ!」
不良Bが殴りかかろうとしたその瞬間・・・!
バンッ・・・!!
アカギが銃で不良Bの足を撃つ・・!!
169: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:07:50.64 ID:6IZLnHNk0
>>167ワロチwwwwwww
171: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:08:01.95 ID:e1d7wa7+0
流石に三人もいたら十回もすればおかしいのわかるだろwwww
172: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:08:06.54 ID:b50oDcEoO
想像して吹いたwwww
174: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:08:14.91 ID:tsj3b/Rz0
火薬の銃のほうかよwww
177: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:08:47.38 ID:Y7fxXbhQ0
>>167
五歳児強すぎワロタwww
183: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:09:50.03 ID:qqFsBwRG0
せめて躊躇えよwwwwwwww
184: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:10:03.19 ID:MJXHOo0h0
不良B「痛たっ」
そしてアカギすぐさま不良Bの開いた口に銃を入れる!
アカギ「俺がまだ幼児の頃、虫をひねり殺したことがある……今、そんな気分だよ」
あたりは静まりかえる・・・
しかし・・・・その静寂はあっという間に壊された・・!
不良C「あははははっそんなおもちゃの銃で殺せると思っているのか!?」
アカギ「あらら」
190: 忍法帖【Lv=18,xxxPT】 2011/09/14(水) 01:10:33.16 ID:bd/XWmmL0
>>184
おまwww幼児だろwww
191: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:10:39.83 ID:0okKfjXw0
あららじゃねーよwwwww
192: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:10:55.85 ID:Q+lb+tB60
あららwwwww
193: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:10:57.58 ID:0CAyKFDz0
こいつにはおもちゃすら持たせてはならない
198: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:11:22.75 ID:MJXHOo0h0
どうやらアカギ、おもちゃの銃を本物の銃だと思っていた様子・・・!!
さすがのアカギもこれには驚く・・・!
不良B「びびらせてんじゃねぇよ。クソガキっ」
再び不良Bがなぐりかかる
・・・だが
アカギ「ピュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ」
不良達「!!!」
199: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:11:38.56 ID:nUOc9fpGO
クッソワロタwwwwwww
203: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:12:12.94 ID:HZHwjFd80
アカギかわいいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
208: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:12:25.16 ID:CdFQSw+DO
フエラムネかwwwwww
213: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:12:36.79 ID:oX2YnAFv0
たまにアカギがかわいい
216: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:13:32.83 ID:MJXHOo0h0
これにより周囲が再び静まり返る・・・・・・・・・
アカギが鳴らしたのは笛キャンディー・・・!
アカギ「お前らも気付いてんだろ・・・ここからじゃ木で直接は見えないが公園の後ろには交番がある。だからこの音ですぐに警察がくる。そして・・・・」
アカギおもちゃの銃を自分の目にあてる・・・
アカギ「目に怪我をした子どもが泣きながら不良三人を犯人呼ばわりしたらどうなるか」
アカギ・・・ためらいもなく引き金を引く動作をする・・・
217: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:13:35.06 ID:uZH2iwXMi
これはお蔵入りだろww
218: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:14:05.99 ID:6IZLnHNk0
こ、こいつは・・・・wwww
220: 忍法帖【Lv=34,xxxPT】 2011/09/14(水) 01:14:22.25 ID:07T1cswh0
警察こねーよwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
221: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:14:25.95 ID:MJXHOo0h0
不良C「でっできる訳が無い・・・そんなの!」
不良
不良B「やべえよ、やべえよ・・・逃げようよ」
アカギ「うせろ・・・いらつくんだよ、てめえら・・・・殺すぞ・・・・」
不良達「うわああああああああああああ」
不良達が一目散に逃げ出す・・・!
無論・・・笛キャンディーをならした程度では警察は来ない・・・だがアカギのその圧倒的な威圧感
異様な狂気が不良達の思考を奪った・・・!
225: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:15:01.87 ID:cdTa4Ibq0
ねーよwwwwwwwww
228: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:15:25.65 ID:oghdtShl0
不良wwwww
229: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:15:31.59 ID:MlbWyerH0
強すぎだろw
232: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:15:53.28 ID:0JECrN9A0
※全てテレビで放送されています
239: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:16:35.09 ID:gtDG4XdR0
スタッフ仕事しろwww
243: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:17:00.60 ID:MJXHOo0h0
アカギ「・・・」パクリ
ココアシガレットを咥え、ひとまず一服する・・・
このやりとりで見事、野菜代を手に入れたアカギっ・・・
暗くなってきた外を見て八百屋へ急ぐ
アカギ「夕飯までには戻らないとな・・・・」
だがっ・・・
アカギ「ククク・・・どこだここ」
アカギ・・・迷子になるっ!!
245: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:17:34.07 ID:9oIF97Yx0
>>243
交番行けよ馬鹿かwwwwwwwww
246: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:17:34.71 ID:6IZLnHNk0
やだかわいい・・・・
247: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:17:35.06 ID:gfL9LFBp0
静観決め込むスタッフが黒服で再生される
254: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:18:34.35 ID:kJ5Tkx610
アカギ抜けてんなwwwwwww
257: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:18:58.73 ID:XPqIktru0
アカギっ・・・焦るっ・・・!!
258: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:19:17.65 ID:MJXHOo0h0
調子にのって知らない町を動きすぎたアカギ・・!
まったく不安を表情に出さない・・・!
だが・・・確実にその不安はアカギを蝕んでいた・・!!
アカギ「俺は死ぬのか・・・?」
電柱の隅で座り込むアカギ・・・
アカギは目を瞑り動かない・・・・・・
こうなってしまうのも無理はない・・・
アカギはその聡明さゆえ・・・今だかつて道に迷ったことが無いのだ・・!
そもそも一人で歩くのは初めて・・・アカギ・・人生初の窮地・・・!!
263: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:20:10.48 ID:1Q5UMmnr0
死なねーだろwww
260: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:19:45.43 ID:q8FdHaNS0
なんで5km先の肉屋に行けて迷子になるwww
264: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:20:20.79 ID:MJXHOo0h0
これにはスタジオの所さんやゲストも涙する・・
死んだように動かないアカギ・・・
沈黙が続くが・・30分が経過したころアカギが動く・・・・・・
アカギ、死の淵より生還ッ!!
顔色は悪く、体温も低下しているが、アカギは珍しくやる気に満ち溢れていた
268: 忍法帖【Lv=31,xxxPT】 2011/09/14(水) 01:21:08.64 ID:N7Zw2N7J0
30分www長いwwwwww
275: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:21:33.47 ID:dwMRETmgP
交番の存在wwwwwwwwwww
282: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:23:11.65 ID:MJXHOo0h0
アカギ「俺は生きてるって実感が昔から薄かった・・・だが俺はおつかいを味わいたいんだ。こんな気分は初めてだ・・生きてるってやつだろ・・これが・・・!」
動き出すアカギ・・・アカギが目指したのは近くの銭湯
銭湯にたどり着いたアカギ・・・ここで彼は常軌を逸した行動をとる・・・!
スタジオが凍りつく・・・!!
所さん「あっ・・・・・」
アカギ「ククク・・・あそこなら見えるだろう」
アカギ猛スピードで煙突に登る・・・・!
アカギ「地獄を一度くぐっちまうことさ。ツキの女神はいつだって、その先にしゃがみこんでいる。」
284: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:24:21.06 ID:qqFsBwRG0
早く野菜買えよwww
287: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:24:28.90 ID:RP57Ro5x0
ひとっ風呂浴びるのかと思った
290: 忍法帖【Lv=40,xxxPT】 2011/09/14(水) 01:26:08.25 ID:NcLsaNzo0
5歳児すげー
295: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:27:06.96 ID:2AVM2RWf0
常軌を逸してる…!
307: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:29:58.96 ID:MJXHOo0h0
近くに居たスタッフはあわてて止めようとする・・だが既に遅し・・!アカギはどんどん上っていく
アカギ「ククク・・・ なるほど・・・よく見える」
八百屋と家を見つけたアカギ・・・これでようやく道を把握する・・・!!
だが・・・・!!
アカギ「ククク・・・面白い・・・狂気の沙汰ほど面白い・・・!」
無駄にはしごから足を外し手の力だけで煙突を降る・・・!!
まさに狂気・・・!一体何の意味があるのか・・!
あわてるスタッフをよそに、無事に降りたアカギは急いで八百屋に向かう
313: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:32:09.07 ID:MJXHOo0h0
八百屋についたアカギはたまねぎ、にんじん、じゃがいも、にんにくを買う・・・
だが・・・
足りない・・・圧倒的金額・・・!この野菜だけで30000円・・・!
それもその筈・・・アカギ母が最後に仕掛けた難関・・・・アカギ母はこの状況でアカギがどう対処するのかを
見るために八百屋さんに不当な金額を請求するよう頼んでおいたのだ・・・!!
アカギ母「あの子賢いですから・・・これ位しないと駄目だと思ったんです」
無論・・・幼いとはいえアカギも気付かぬわけがない・・・だがここで騒いでもどうしようもない・・!
317: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:33:01.68 ID:NAuUnyT30
母さん鬼畜すぎんだろwww
323: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:34:10.90 ID:XpmzfTVni
なるほどアカギがグレるのもわかる
324: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:34:18.85 ID:MJXHOo0h0
アカギ「クク・・・悪い、おっちゃん金足りねえや」
ここはアカギ一旦引く・・!
まずは今より安い野菜はないかを探すアカギ・・・!!
たまねぎを手に取ったとき
ふと、レジの方を見て野菜を買ってる人を見ると・・・
ピキィィィィン
その時、アカギに電流走る・・・!
331: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:35:38.56 ID:MJXHOo0h0
アカギ「ククク・・・たまねぎ一つくださいな」
八百屋「はっ・・はい・・・3000円になります」
アカギ「クク・・・おい足りないぞ」
八百屋「何がでしょうか」
アカギ「さっきのやつがもらってたくじ引きの券だ」
八百屋「!!」
345: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:38:04.43 ID:MJXHOo0h0
くじ引きの券を手に入れたアカギ・・・早速商店街のくじ引きコーナーへと向かう
誰も居ないくじ引きのコーナー・・・このくじ引きの親父、商店街の住人の嫌われているのである・・・
このくじ引きの一等・・・100万円相当の海外旅行チケットがあたる確率は5000分の1・・・常人ではあたるはずも無い
アカギ「おっちゃん・・・くじ一回分だ・・・!」
くじ引きの親父「んだぁ坊主?たった一枚で俺のくじ引けると思ってんのかボケッ殺したろかあ」
アカギ「ククク・・・みてな・・・・・・凍りつかせてやる・・・!」ガラガラッ
359: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:43:04.42 ID:MJXHOo0h0
ガラッ・・・・・・!
出てきたのは金の玉・・・無論一等・・・アカギ一発でくじを引き当てる・・!!
くじ引きのおっちゃん「そんなぁああああああああああ」
アカギ「おいおい忘れてもらっちゃ困るぜ・・・」カランカランッ・・・!
アカギ・・・・自分で金を鳴らしチケットを親父からぶんどる・・・!
初の辺りに驚いた人たちがアカギに駆け寄る・・・
アカギ「やれやれ・・・早く帰らないとまずいのに」
アカギはすぐに人ごみを抜け、すぐさま八百屋に戻る・・・そして
アカギ「おっちゃん・・・この券と野菜交換してくれないか?」
361: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:44:09.48 ID:MJXHOo0h0
家に帰ったアカギ・・・母親と再会する
アカギ母「お帰りなさい!よく頑張ったね」
抱きつこうとするアカギ母・・・
だが・・・アカギこれをスルー・・!
アカギ「・・・・・・興味ねえな・・・・・・・・・」
完
376: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:45:43.19 ID:lGJqd1x20
おつ!
また違うシリーズ期待してる!!
378: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:45:48.20 ID:9vrp1usCO
素晴らしかった
乙
381: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:45:51.74 ID:+ezDAb430
久しぶりに爆笑した
乙
387: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:46:43.23 ID:enHA9ccJ0
こんな時間に爆笑したチクショー
乙
396: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:48:41.20 ID:1a59EABR0
この母親あってアカギが存在するのか
411: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/09/14(水) 01:55:06.56 ID:1Q5UMmnr0
赤木は何やらせても面白いな
アカギ「いいだろう…渡ってみせよう、その鉄骨」
2020-01-31
1: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 00:21:24.37 ID:deIC5HLV0
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7: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 00:27:14.24 ID:deIC5HLV0
遡ること数十分前―――
カイジ「遠藤に言われた通りの場所にやって来たが…ホテル、か? ここは…」
がや… がや…
カイジ「周りの連中をよく見りゃエスポワール組の連中もちらほら…」
石田「カイジ君!!」
カイジ「あ、アンタ…石田さん!? 何でまたこんなとこに…!」
石田「それはこっちのセリフだよカイジ君…! 君は前の船で大金を得たはずだったろう?」
そう、カイジは前回、エスポワールでの限定ジャンケンで白髪の青年・アカギの助けを得て大勝し、おおよそ200万の大金を得ていた。
カイジ「あ、あれは…その…なんていうか……!」
石田「つ、使い切っちゃったのかい!?」
カイジ「……」カアァ…!
カイジ「遠藤に言われた通りの場所にやって来たが…ホテル、か? ここは…」
がや… がや…
カイジ「周りの連中をよく見りゃエスポワール組の連中もちらほら…」
石田「カイジ君!!」
カイジ「あ、アンタ…石田さん!? 何でまたこんなとこに…!」
石田「それはこっちのセリフだよカイジ君…! 君は前の船で大金を得たはずだったろう?」
そう、カイジは前回、エスポワールでの限定ジャンケンで白髪の青年・アカギの助けを得て大勝し、おおよそ200万の大金を得ていた。
カイジ「あ、あれは…その…なんていうか……!」
石田「つ、使い切っちゃったのかい!?」
カイジ「……」カアァ…!
11: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 00:32:46.67 ID:deIC5HLV0
石田「ま、まあ私にとっては心強いよ! 今回も二人協力して頑張ろう!!」
カイジ「勘違いするなよ石田さん」
石田「ええ…?」
カイジ「敵だ…俺にとっちゃアンタも敵! アンタだけじゃない、周りにいる人間は全員敵だ!」
石田「そ、そんなぁ…」
カイジ(そうだ…同じバイトだった佐原だって例外じゃない…敵なんだ…全員……!)
カイジ(警戒すべきは俺と同じエスポワール組…あの修羅場を潜り抜けてきた連中……)
カイジ(ん…? あそこでタバコを吸ってるのは……)
アカギ「……」フゥ~
カイジ「ア、アカギ!?」
アカギ「…ん?」
カイジ「勘違いするなよ石田さん」
石田「ええ…?」
カイジ「敵だ…俺にとっちゃアンタも敵! アンタだけじゃない、周りにいる人間は全員敵だ!」
石田「そ、そんなぁ…」
カイジ(そうだ…同じバイトだった佐原だって例外じゃない…敵なんだ…全員……!)
カイジ(警戒すべきは俺と同じエスポワール組…あの修羅場を潜り抜けてきた連中……)
カイジ(ん…? あそこでタバコを吸ってるのは……)
アカギ「……」フゥ~
カイジ「ア、アカギ!?」
アカギ「…ん?」
17: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 00:38:42.51 ID:deIC5HLV0
アカギ「…お前は確か……カイジ…だったか?」
カイジ「あ、ああ…」クルッ
カイジは思わずアカギに背を向けた。
カイジ(合わせる顔がねえ…気恥ずかしくって、とても顔を見てられねえ…!)
アカギ「フフフ…なんだ、つれないな」
カイジ「いや、その…なんていうか…面目無くって」
アカギ「ん…?」
カイジ「折角アンタの助けも借りて前回大金を手に入れたのに…またこんなところに俺……」
アカギ「フフフ…」
カイジ(わ、笑われてる…! 無理もねえ…! こんなクズ…ダメ男…ほかにいねえ……!)
アカギ「馬鹿だなお前。そんなこと考えて顔を赤くしたり青くしたりしてたってわけか」
カイジ「え…?」
カイジ「あ、ああ…」クルッ
カイジは思わずアカギに背を向けた。
カイジ(合わせる顔がねえ…気恥ずかしくって、とても顔を見てられねえ…!)
アカギ「フフフ…なんだ、つれないな」
カイジ「いや、その…なんていうか…面目無くって」
アカギ「ん…?」
カイジ「折角アンタの助けも借りて前回大金を手に入れたのに…またこんなところに俺……」
アカギ「フフフ…」
カイジ(わ、笑われてる…! 無理もねえ…! こんなクズ…ダメ男…ほかにいねえ……!)
アカギ「馬鹿だなお前。そんなこと考えて顔を赤くしたり青くしたりしてたってわけか」
カイジ「え…?」
21: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 00:46:49.04 ID:deIC5HLV0
アカギ「いいじゃねえか。金ってのは使うためにあるもんだ」
カイジ「で、でも…俺は折角手にした成功のチャンスを…!」
アカギ「成功…? 成功って…何だ?」
カイジ「そ、そりゃあ、安定した収入を手に入れて、家庭も持って…所謂世間的な勝ち組というか……」
アカギ「そしてそこで得たものを維持するために日々を消費していく人生か。……成功ってのはし過ぎると碌なものにならないぜ」
カイジ「そ、それは…!」
カイジ(確かにそうだ…生きていくために色んな人間に頭を下げて…所謂社会の歯車…世間一般の大人……それが俺の成功なのか…?)
カイジ(違う…俺の…俺にとっての成功は……)
カイジ(勝負に勝つこと…! そうだ、前回のような、今日のような勝負に勝つことだ!!)
アカギ「ククク…なあ、タバコを一本くれないか? 切らしちまった」
カイジ「あ、ああ…箱ごと持ってけ」
カイジ(それにしても…コイツ、本当に俺とあんまり年変わらないのか? 人生を悟りすぎだろ…)
カイジ「で、でも…俺は折角手にした成功のチャンスを…!」
アカギ「成功…? 成功って…何だ?」
カイジ「そ、そりゃあ、安定した収入を手に入れて、家庭も持って…所謂世間的な勝ち組というか……」
アカギ「そしてそこで得たものを維持するために日々を消費していく人生か。……成功ってのはし過ぎると碌なものにならないぜ」
カイジ「そ、それは…!」
カイジ(確かにそうだ…生きていくために色んな人間に頭を下げて…所謂社会の歯車…世間一般の大人……それが俺の成功なのか…?)
カイジ(違う…俺の…俺にとっての成功は……)
カイジ(勝負に勝つこと…! そうだ、前回のような、今日のような勝負に勝つことだ!!)
アカギ「ククク…なあ、タバコを一本くれないか? 切らしちまった」
カイジ「あ、ああ…箱ごと持ってけ」
カイジ(それにしても…コイツ、本当に俺とあんまり年変わらないのか? 人生を悟りすぎだろ…)
24: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 00:59:27.73 ID:deIC5HLV0
帝愛の男「それではこれより会場に移動します」
カイジ(始まった…!)
帝愛の男「諸事情によりここにいる全員を一度に連れて行くことは出来ません。12人ずつ移動してもらいます。最初の12人を希望するものは挙手を…」
男A「あの…ギャンブルって、一体何をするんですか?」
帝愛の男「質問には一切お答えできません」
カイジ(く…! どうする…!)
アカギ「……」スッ
アカギ、挙手!
それを切欠に次々と手が上がり、最初の12人、その残り枠は3人!
カイジ(始まった…!)
帝愛の男「諸事情によりここにいる全員を一度に連れて行くことは出来ません。12人ずつ移動してもらいます。最初の12人を希望するものは挙手を…」
男A「あの…ギャンブルって、一体何をするんですか?」
帝愛の男「質問には一切お答えできません」
カイジ(く…! どうする…!)
アカギ「……」スッ
アカギ、挙手!
それを切欠に次々と手が上がり、最初の12人、その残り枠は3人!
26: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 01:02:51.74 ID:deIC5HLV0
カイジ(どうする…もしアカギが敵になるような内容のギャンブルだったら勝ち目は薄い…というよりゼロ……敗北必至…!)
カイジ(ぐぅぅ…! だがッ…!)
カイジ、挙手!
カイジに続くように石田、佐原も手を挙げ、ここに最初の12人が決定した。
帝愛の男「では会場にご案内しましょう。こちらへ」
32: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 01:11:35.49 ID:deIC5HLV0
カイジ(いきなり棺みたいな箱に入れられたと思ったら…一体どこに連れていこうとしてやがる…!)
カイジ(この感覚はエレベーター…上に連れて行かれてる…かなり長いぞ…?)
?「……!!」
カイジ(何だ…何か聞こえる)
?「ブレイブメンロード!! それでは勇者達の入場ですッ!!」
カイジ(開く…開いていく…! 硬く閉じられていた棺の扉が…!)
「「ヒャッホーッ!! ギャーハハハハハ!!」」
棺が開くと共にカイジの耳に飛び込んできたのは耳をつんざく罵声、嬌声。
34: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 01:19:16.40 ID:deIC5HLV0
カイジ「な…なんだこりゃあ…!」
カイジ、絶句!
自分達が立たされているビルの向かい側のビルまで4本の鉄骨が架けられている。
地面までの高さは8~10m。落ちれば骨折は確実。下手をすれば死ぬこともありえる。
自分達に付けられたゼッケン。電光掲示板に光る倍率。下で豪勢な料理をつまみながら口汚く観覧する者達。
カイジはあっさりと理解に至る…!
カイジ(鉄骨渡りでの競争…!! そして下の奴らは俺達に金をかけている…! 言わばこれは、人間競馬…!!)
男「ば、ばっかやろぉ~!! ふざけるな…出来るかこんなことぉ!!」
呆然…その場にいる全員が凍りつく…!
ただ二人…カイジと……白髪の青年、アカギを除いては…!!
カイジ、絶句!
自分達が立たされているビルの向かい側のビルまで4本の鉄骨が架けられている。
地面までの高さは8~10m。落ちれば骨折は確実。下手をすれば死ぬこともありえる。
自分達に付けられたゼッケン。電光掲示板に光る倍率。下で豪勢な料理をつまみながら口汚く観覧する者達。
カイジはあっさりと理解に至る…!
カイジ(鉄骨渡りでの競争…!! そして下の奴らは俺達に金をかけている…! 言わばこれは、人間競馬…!!)
男「ば、ばっかやろぉ~!! ふざけるな…出来るかこんなことぉ!!」
呆然…その場にいる全員が凍りつく…!
ただ二人…カイジと……白髪の青年、アカギを除いては…!!
37: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 01:25:25.98 ID:deIC5HLV0
カイジ(チャンス…! これはチャンスだ…! 皆が呆然としている今がチャンス…!)
カイジ(この高さなら、足から落ちれば死にはしない…! なら、行け! 皆が怖気づいている隙に…!!)
アカギ「……」フワッ
カイジの思考の間に先をとって鉄骨に足を踏み出したのはアカギ…赤木しげる!
その姿を見て皆次々と我を取り戻し、鉄骨に足を踏み出していく!
気付けばカイジ出遅れ! 先を行く男を追って鉄骨に躍り出る!
カイジ(くそ…! くそ、くそ…!! 出遅れた…! 出遅れちまった…!)
カイジ、痛恨! 痛恨の出遅れ!!
カイジ(この高さなら、足から落ちれば死にはしない…! なら、行け! 皆が怖気づいている隙に…!!)
アカギ「……」フワッ
カイジの思考の間に先をとって鉄骨に足を踏み出したのはアカギ…赤木しげる!
その姿を見て皆次々と我を取り戻し、鉄骨に足を踏み出していく!
気付けばカイジ出遅れ! 先を行く男を追って鉄骨に躍り出る!
カイジ(くそ…! くそ、くそ…!! 出遅れた…! 出遅れちまった…!)
カイジ、痛恨! 痛恨の出遅れ!!
39: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 01:28:07.92 ID:deIC5HLV0
カイジ(この出遅れは致命的…! こんな幅の狭い鉄骨じゃ、先に行ったものを追い抜くなんて出来はしない…!)
カイジ(先に行った者が、落ちたりでもしない限りは…!)
客「10番!! チャンスだ、チャンスだぞ!!」
カイジ「…10番? ってことは、俺のことか?」
客「…せ!」
カイジ「何だ…何を言ってる…?」
客「…せ!」
カイジ「え…?」
カイジ(先に行った者が、落ちたりでもしない限りは…!)
客「10番!! チャンスだ、チャンスだぞ!!」
カイジ「…10番? ってことは、俺のことか?」
客「…せ!」
カイジ「何だ…何を言ってる…?」
客「…せ!」
カイジ「え…?」
43: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 01:33:08.96 ID:deIC5HLV0
カイジは耳を澄まし、観客の口元を注視する。
カイジ「お…? せ……?」
カイジ「押せッ!?」
前を行く男「ひ、ひぃ~! や、やめろぉ~!!」
カイジが観客の言葉に気付いた瞬間、前を行くものは激しく動揺し先を急ぐ!
その目に絶望の涙を浮かべながら!!
男A「うわあああああ!!!!」
男B「ぎゃあああああ!!!!」
気付けば、阿鼻叫喚!
押され、落下した者の悲鳴や、押し、奈落に突き落としたものの謝罪の嗚咽に場は満ちている!
カイジ「お…? せ……?」
カイジ「押せッ!?」
前を行く男「ひ、ひぃ~! や、やめろぉ~!!」
カイジが観客の言葉に気付いた瞬間、前を行くものは激しく動揺し先を急ぐ!
その目に絶望の涙を浮かべながら!!
男A「うわあああああ!!!!」
男B「ぎゃあああああ!!!!」
気付けば、阿鼻叫喚!
押され、落下した者の悲鳴や、押し、奈落に突き落としたものの謝罪の嗚咽に場は満ちている!
45: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 01:39:06.65 ID:deIC5HLV0
カイジ「なんてこった…こんな不安定な足場で押されたら…持ちこたえるなんてまず無理…落下は確実…!」
カイジ「まるで…泣いている赤ん坊を崖下に突き落とす行為…!」
カイジ「ま、待てよ…ってことは、一番有利なのは…!!」
カイジの後ろを行く男(中山)「押す…押す…!」
カイジ「や…やばい……! 押さなきゃ…前の男を押さなきゃ押されちまう!!」
前の男「ひ、ひいい…!」
カイジ「幸い、この鉄骨は先細り…先に行くほど安定感を失っていく。追いつくのは容易い…そして、追いついたら…!」
カイジ、決断! 迷いを捨て、甘さを捨てる!
カイジ「…押す!!」
カイジ「まるで…泣いている赤ん坊を崖下に突き落とす行為…!」
カイジ「ま、待てよ…ってことは、一番有利なのは…!!」
カイジの後ろを行く男(中山)「押す…押す…!」
カイジ「や…やばい……! 押さなきゃ…前の男を押さなきゃ押されちまう!!」
前の男「ひ、ひいい…!」
カイジ「幸い、この鉄骨は先細り…先に行くほど安定感を失っていく。追いつくのは容易い…そして、追いついたら…!」
カイジ、決断! 迷いを捨て、甘さを捨てる!
カイジ「…押す!!」
48: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 01:43:29.34 ID:deIC5HLV0
そしてカイジは追いつく! 前を行く男、その無防備な背中に!
カイジ「押さなきゃ押される…押さなければ押されるんだ…!!」
前の男「や、やめ、やめろぉ~…!!」ボロ…! ボロ…!
カイジ「押さなきゃ押される…押さなきゃ押される……!」
前の男「ひぃいいぃ~~……!」
カイジ「でも…!!」ボロ…! ボロ…!
カイジ「押さない…!! 俺は押さないんだーーー!!」
中山(後ろにいた男)「ば、ばっかやろお~~!!」
(以下略)
カイジ「押さなきゃ押される…押さなければ押されるんだ…!!」
前の男「や、やめ、やめろぉ~…!!」ボロ…! ボロ…!
カイジ「押さなきゃ押される…押さなきゃ押される……!」
前の男「ひぃいいぃ~~……!」
カイジ「でも…!!」ボロ…! ボロ…!
カイジ「押さない…!! 俺は押さないんだーーー!!」
中山(後ろにいた男)「ば、ばっかやろお~~!!」
(以下略)
50: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 01:48:44.80 ID:deIC5HLV0
カイジは後ろにいた中山ともみ合いの末、鉄骨に手をついてしまい失格。
中山「おしまいだぁ! これでもう全て! 全て終わっちまったぁ!!」
カイジ「はぁ…はぁ…!」
カイジ(押せなかった…俺は非情になりきれなかった……!)
カイジ(だから負けた…!! チャンスをふいにしちまった……!)
カイジ(アイツなら…アカギなら…押していたんだろうか? 何の戸惑いも、躊躇も無く…)
カイジ(そうだ、アカギ…! アイツは…アイツはどうなった!?)
カイジは鉄骨に身を預けたまま、アカギの姿を探す。
カイジ(あ、あぁ~~!!!!)
中山「おしまいだぁ! これでもう全て! 全て終わっちまったぁ!!」
カイジ「はぁ…はぁ…!」
カイジ(押せなかった…俺は非情になりきれなかった……!)
カイジ(だから負けた…!! チャンスをふいにしちまった……!)
カイジ(アイツなら…アカギなら…押していたんだろうか? 何の戸惑いも、躊躇も無く…)
カイジ(そうだ、アカギ…! アイツは…アイツはどうなった!?)
カイジは鉄骨に身を預けたまま、アカギの姿を探す。
カイジ(あ、あぁ~~!!!!)
52: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 01:55:05.99 ID:deIC5HLV0
アカギは今にも後ろの男に追いつかれそうになっていた。
カイジ(ア、アカギ……!! お前ともあろうものがどうして…!)
どうして気が付かなかったのか。先を行く者が圧倒的に不利なこのレースのシステムに。
カイジ(お前なら…それくらい看破出来ただろうに……!! 舞い上がっていたのか…? お前も、この馬鹿げたレースを前にして…!!)
否、そうではない。
カイジは自分の思惑が間違っていたことに、ほんの数秒後に気付くことになる。
カイジ「ア、アカギィィィイイ!!!!」
アカギの後ろを行く者が遂にその手を伸ばす。
アカギは―――!!
カイジ「あ、ああああ……!!」
カイジ、絶句!
アカギは―――ごくあっさりと体ごと後ろを振り向いた!!
カイジ(ア、アカギ……!! お前ともあろうものがどうして…!)
どうして気が付かなかったのか。先を行く者が圧倒的に不利なこのレースのシステムに。
カイジ(お前なら…それくらい看破出来ただろうに……!! 舞い上がっていたのか…? お前も、この馬鹿げたレースを前にして…!!)
否、そうではない。
カイジは自分の思惑が間違っていたことに、ほんの数秒後に気付くことになる。
カイジ「ア、アカギィィィイイ!!!!」
アカギの後ろを行く者が遂にその手を伸ばす。
アカギは―――!!
カイジ「あ、ああああ……!!」
カイジ、絶句!
アカギは―――ごくあっさりと体ごと後ろを振り向いた!!
57: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 02:03:59.11 ID:deIC5HLV0
後ろの男「な…なあ!?」
アカギ「ククク…」
カイジ「何て奴だ…なんて…!!」
カイジは自らがしがみ付く鉄骨に目を落とす。
狭い…その幅はカイジの履く靴の幅よりなお狭い。
皆、己のバランスを保つのが精一杯の中で、アカギは反転してみせた。
本来、それはそれほど難しい事ではない。
たとえ足の接地面が弧を描く鉄棒であっても、体を後ろへと振り向かせるのは人並みのバランス感覚があれば出来ないことではないのだ。
だがそれは――あくまで地上数十センチ~1m、すなわち『通常』の場合である!
カイジ「死ぬのが怖くないのか…アイツは!!」
アカギ「ククク…」
カイジ「何て奴だ…なんて…!!」
カイジは自らがしがみ付く鉄骨に目を落とす。
狭い…その幅はカイジの履く靴の幅よりなお狭い。
皆、己のバランスを保つのが精一杯の中で、アカギは反転してみせた。
本来、それはそれほど難しい事ではない。
たとえ足の接地面が弧を描く鉄棒であっても、体を後ろへと振り向かせるのは人並みのバランス感覚があれば出来ないことではないのだ。
だがそれは――あくまで地上数十センチ~1m、すなわち『通常』の場合である!
カイジ「死ぬのが怖くないのか…アイツは!!」
61: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 02:11:48.01 ID:deIC5HLV0
地上10m…落ちれば重傷確実というこの状況では誰でも足が竦む…竦まざるをえない!
なのに…アカギはまるで大地に引かれた白線の上に立つように…泰然…震え一つ起こしていない!
後ろの男「何だ…何だお前はぁ…!!」ガクガク…!
アカギ「押すかい…? 俺を…」
アカギ「なら…きなよ。落ちて屍になるのは俺か…お前か…」
そう、アカギは看破していた! このブレイブメン・ロード、その特性に…!
先に行く者が不利と知りながら進んだ…何故か!?
アカギは一方的な狩りを…虐殺を好まない…!
アカギが望むのはあくまでお互いの破滅をかけた『勝負』なのだから…!!
異様な光景に下で観戦していた観客達も皆一様に息を飲む。
赤子の群れの中に紛れ込んだ――虎一匹!!
なのに…アカギはまるで大地に引かれた白線の上に立つように…泰然…震え一つ起こしていない!
後ろの男「何だ…何だお前はぁ…!!」ガクガク…!
アカギ「押すかい…? 俺を…」
アカギ「なら…きなよ。落ちて屍になるのは俺か…お前か…」
そう、アカギは看破していた! このブレイブメン・ロード、その特性に…!
先に行く者が不利と知りながら進んだ…何故か!?
アカギは一方的な狩りを…虐殺を好まない…!
アカギが望むのはあくまでお互いの破滅をかけた『勝負』なのだから…!!
異様な光景に下で観戦していた観客達も皆一様に息を飲む。
赤子の群れの中に紛れ込んだ――虎一匹!!
67: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 02:21:38.92 ID:deIC5HLV0
結局――その身から狂気を滲ませたアカギを落としにかかるものがいるわけも無く、このレースはアカギが一着、二着に佐原という結果になった。
その後、残りの48人がレースを終えるまでカイジたちは別室で待機を命じられる。
次々と別室に現れる後発の者達…その残りの人数を見ればおおよそどういったレース内容になったのか想像はつく。
だが、第五組目…つまり最後の組は生還者がゼロ…全員が落下、或いはリタイアという異常事態。
カイジ「一体何があったんだ…?」
そして、各レースの1位と2位に賞金が渡される。
だが、渡されたのは賞金とは名ばかりの一枚のチケットだった。
佐原「何だこりゃ…ふざけんな!!」
男「金だ! 金をよこせよ!!」
各レースの勝者が激昂する中、一人アカギはタバコを吹かし、薄い笑みを浮かべている。
その後、残りの48人がレースを終えるまでカイジたちは別室で待機を命じられる。
次々と別室に現れる後発の者達…その残りの人数を見ればおおよそどういったレース内容になったのか想像はつく。
だが、第五組目…つまり最後の組は生還者がゼロ…全員が落下、或いはリタイアという異常事態。
カイジ「一体何があったんだ…?」
そして、各レースの1位と2位に賞金が渡される。
だが、渡されたのは賞金とは名ばかりの一枚のチケットだった。
佐原「何だこりゃ…ふざけんな!!」
男「金だ! 金をよこせよ!!」
各レースの勝者が激昂する中、一人アカギはタバコを吹かし、薄い笑みを浮かべている。
70: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 02:27:53.06 ID:deIC5HLV0
アカギ「成程ね…」
カイジ「アカギ…」
アカギ「ん?」
カイジ「お前はいいのか…? その…」
アカギ「まあ…あんな茶番で終わるわけはないと思っていた。さっきのは前座…むしろ本番はこれからさ…」
カイジ「茶、茶番って、お前…!」
帝愛の男「では換金所へご案内しましょう。さっきの第5レース目で勝者が出なかったために1位と2位のチケットがあまっています」
帝愛の男「脱落された方にもまだチャンスがあるかもしれません」
カイジ「そ、そんなこと言われたら付いていくしかねえじゃねえか」
結局、その場にいた全員が男の後に続いた。
カイジ「アカギ…」
アカギ「ん?」
カイジ「お前はいいのか…? その…」
アカギ「まあ…あんな茶番で終わるわけはないと思っていた。さっきのは前座…むしろ本番はこれからさ…」
カイジ「茶、茶番って、お前…!」
帝愛の男「では換金所へご案内しましょう。さっきの第5レース目で勝者が出なかったために1位と2位のチケットがあまっています」
帝愛の男「脱落された方にもまだチャンスがあるかもしれません」
カイジ「そ、そんなこと言われたら付いていくしかねえじゃねえか」
結局、その場にいた全員が男の後に続いた。
72: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 02:36:55.31 ID:deIC5HLV0
男の後に続き、外へと連れ出されたカイジ達。
そこでカイジ達の前に現れたのは――!
利根川「おめでとう…! 勇者達…おめでとう……!」
カイジ(アイツは…! 前の船のときに壇上に上がっていた…!)
カイジ(ってことはやっぱり、あの船の時と今回と元締めは一緒か……)
佐原「いらねえこと言ってねえで早く金だ! 金を出せよ!!」
利根川「金は出す…出すが…換金にはリミットがある」
佐原「はぁ…?」
利根川「チケットの裏を見たまえ」
佐原「おい…これにのってる時間まであと二時間しかねえじゃねえか!!」
そこでカイジ達の前に現れたのは――!
利根川「おめでとう…! 勇者達…おめでとう……!」
カイジ(アイツは…! 前の船のときに壇上に上がっていた…!)
カイジ(ってことはやっぱり、あの船の時と今回と元締めは一緒か……)
佐原「いらねえこと言ってねえで早く金だ! 金を出せよ!!」
利根川「金は出す…出すが…換金にはリミットがある」
佐原「はぁ…?」
利根川「チケットの裏を見たまえ」
佐原「おい…これにのってる時間まであと二時間しかねえじゃねえか!!」
75: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 02:44:37.26 ID:deIC5HLV0
利根川「ふふ…換金所はスターサイドホテル、メインビルの地上22階…2214号室。だがこのホテルはオープン前で…エレベーターは作動していない。非常階段も閉ざされたままだ」
利根川「だから…我々で便宜を図り、道を通した……」
佐原「え…?」
カイジ「鬼が…!」
アカギ「…ふふ、随分と回りくどい言い方をするもんだ」
利根川「ほう、そちらの二人は察しがついたようだな…つまり、こういうことだ!」
利根川の命により今回の仕掛けを覆い隠していた暗幕が取り払われる。
現れたのは先ほど超えたはずの鉄骨――ただし、その高さは先ほどと比べるベくもない!!
落ちれば死!! 紛れも無く、死!!
利根川「だから…我々で便宜を図り、道を通した……」
佐原「え…?」
カイジ「鬼が…!」
アカギ「…ふふ、随分と回りくどい言い方をするもんだ」
利根川「ほう、そちらの二人は察しがついたようだな…つまり、こういうことだ!」
利根川の命により今回の仕掛けを覆い隠していた暗幕が取り払われる。
現れたのは先ほど超えたはずの鉄骨――ただし、その高さは先ほどと比べるベくもない!!
落ちれば死!! 紛れも無く、死!!
79: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 02:50:52.17 ID:deIC5HLV0
その後、利根川は参加者から噴出した不平不満を一喝し、封殺する。
カイジ「渡せ…」
利根川「ん?」
カイジ「さっきのレース…1位と2位のチケットが余ってるはずだ。それをよこせ」
カイジ「それをよこせば…渡ってやる」
利根川「素晴らしい…だが、今回は鉄骨に電流を流す。つまり、失格者の生き残りは無いと考えていただこう」
佐原「ば、ばっかやろう…! そんなこと…!!」
カイジ「…それでもいい。渡せ」
佐原「なっ!?」
アカギ(へえ…)
カイジ「渡せ…」
利根川「ん?」
カイジ「さっきのレース…1位と2位のチケットが余ってるはずだ。それをよこせ」
カイジ「それをよこせば…渡ってやる」
利根川「素晴らしい…だが、今回は鉄骨に電流を流す。つまり、失格者の生き残りは無いと考えていただこう」
佐原「ば、ばっかやろう…! そんなこと…!!」
カイジ「…それでもいい。渡せ」
佐原「なっ!?」
アカギ(へえ…)
82: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 02:58:22.12 ID:deIC5HLV0
石田「わ、私にもチケットを…!」
利根川「よかろう…さあ、他に参加するものはいないか!?」
アカギ「参加するさ…もちろんな」
利根川(んん…? 確かこいつは……エスポワールで……)
カイジ・石田・アカギ…その3人を切欠に、チケットを持つものは次々に参加を表明。
最後まで参加を渋っていた佐原も、最後には決意を固め、半ば叫ぶように参加を表明した。
さらにチケットを持っていた者が二人棄権…代わりに第一レースの脱落者から二人参戦した。
これで参加者はカイジ・アカギらを含め11人。
利根川「おい」
帝愛の男「は」
84: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 03:00:53.26 ID:deIC5HLV0
利根川「少し席を外す…奴らに渡る順番を決めさせておけ」
帝愛の男「どちらにいかれるので…?」
利根川「会長の所だ。少し気になることが出来た」
帝愛の男「どちらにいかれるので…?」
利根川「会長の所だ。少し気になることが出来た」
90: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 03:09:34.69 ID:deIC5HLV0
――スターサイドホテル・メインビル ????号室――
利根川「会長」
???「ん…?」
利根川が恭しく頭を下げた先に、白髪の老人が豪奢な椅子に悠然と腰掛けている。
部屋に備え付けられた6台のテレビには、今からカイジ達が渡ろうとしている鉄骨が、あらゆる角度から映し出されていた。
利根川「ひとつ、報告しておきたいことがございまして」
???「…何だ?」
会長と呼ばれたその老人の名は兵藤和尊…このギャンブルを主催する帝愛グループに君臨する王である。
利根川「今回鉄骨渡りに参加している男…赤木しげるという男についてです」
兵藤「何だ? この白髪の青年がどうかしたのか?」
利根川「覚えていらっしゃらないでしょうか? この男は前回の船で開始30分早々でゲームをクリアした男です」
兵藤「…おぉ~、おったおった。確かにおったな」
利根川「この男は先ほどの橋でも他を寄せ付けず圧勝しておりました……いかがいたしますか?」
兵藤「む…? どうするかとはどういう意味だ?」
利根川「会長」
???「ん…?」
利根川が恭しく頭を下げた先に、白髪の老人が豪奢な椅子に悠然と腰掛けている。
部屋に備え付けられた6台のテレビには、今からカイジ達が渡ろうとしている鉄骨が、あらゆる角度から映し出されていた。
利根川「ひとつ、報告しておきたいことがございまして」
???「…何だ?」
会長と呼ばれたその老人の名は兵藤和尊…このギャンブルを主催する帝愛グループに君臨する王である。
利根川「今回鉄骨渡りに参加している男…赤木しげるという男についてです」
兵藤「何だ? この白髪の青年がどうかしたのか?」
利根川「覚えていらっしゃらないでしょうか? この男は前回の船で開始30分早々でゲームをクリアした男です」
兵藤「…おぉ~、おったおった。確かにおったな」
利根川「この男は先ほどの橋でも他を寄せ付けず圧勝しておりました……いかがいたしますか?」
兵藤「む…? どうするかとはどういう意味だ?」
93: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 03:16:37.83 ID:deIC5HLV0
利根川「いえ…この男の参加を認めない、という処置もありかと。無いとは思いますが…この男はこのゲームをクリアしかねません」
兵藤「利根川…何を馬鹿なことを言っておる。帝愛に、ひいてはワシに逃げろというのか?」
利根川「いえ、そうではありません。そうではありませんが…」
兵藤「利根川…ワシを誰だと思っておる。ワシは王だ…この日本を金で牛耳る王…そうだろう?」
利根川「は! 『あの男』亡き今…この国の真の王は会長唯一人であります」
その時、利根川の言葉に泰然としていた兵藤の様子が変わる…!
兵藤「利根川…!」
利根川「は…?」
兵藤「なんたる言い草だ…! まるで『あの男』が生きていればワシより上だと言わんばかりではないか…!!」バシッ!
兵藤、殴打…!
利根川の頭を持っていた杖で殴りつける…!
兵藤「利根川…何を馬鹿なことを言っておる。帝愛に、ひいてはワシに逃げろというのか?」
利根川「いえ、そうではありません。そうではありませんが…」
兵藤「利根川…ワシを誰だと思っておる。ワシは王だ…この日本を金で牛耳る王…そうだろう?」
利根川「は! 『あの男』亡き今…この国の真の王は会長唯一人であります」
その時、利根川の言葉に泰然としていた兵藤の様子が変わる…!
兵藤「利根川…!」
利根川「は…?」
兵藤「なんたる言い草だ…! まるで『あの男』が生きていればワシより上だと言わんばかりではないか…!!」バシッ!
兵藤、殴打…!
利根川の頭を持っていた杖で殴りつける…!
102: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 03:24:52.80 ID:deIC5HLV0
利根川「がはッ…! も、申し訳ございません…! ですが…!」
兵藤「だが…何だ…!! ワシだ…ワシが王なのだ…例え、あの男が生きていようとも……!!」
利根川「は…! その通り…その通りであります…!! ただ、誤解を解くために申し上げさせていただくならば…」
利根川「王というものは君臨してこその王…! 滅びぬからこその王…! そういった意味で言えば、ギャンブルによって破滅したあの男にその資格は無し…!」
利根川「故にこの世に王は会長ただ一人…そういった意味での先ほどの発言でございます」
兵藤「二度は許さぬ…! せいぜい口には気をつけよ……!!」
利根川「は…! 大変失礼いたしました…では、私はこれで…!!」
兵藤(そうだ…王は逃げぬ…王は滅びぬ…王はただ君臨するのみ……!)
兵藤「王はワシだ…例え貴様が生きていたとしてもな……」
兵藤「鷲頭…巌……!!」ギリ…!
兵藤「だが…何だ…!! ワシだ…ワシが王なのだ…例え、あの男が生きていようとも……!!」
利根川「は…! その通り…その通りであります…!! ただ、誤解を解くために申し上げさせていただくならば…」
利根川「王というものは君臨してこその王…! 滅びぬからこその王…! そういった意味で言えば、ギャンブルによって破滅したあの男にその資格は無し…!」
利根川「故にこの世に王は会長ただ一人…そういった意味での先ほどの発言でございます」
兵藤「二度は許さぬ…! せいぜい口には気をつけよ……!!」
利根川「は…! 大変失礼いたしました…では、私はこれで…!!」
兵藤(そうだ…王は逃げぬ…王は滅びぬ…王はただ君臨するのみ……!)
兵藤「王はワシだ…例え貴様が生きていたとしてもな……」
兵藤「鷲頭…巌……!!」ギリ…!
109: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 03:33:17.70 ID:deIC5HLV0
利根川が戻り、ゲームが開始される!
くじで順番を決めたカイジ達は己を鼓舞し、靴に照準となる線を引いていく!
カイジ「ほら、アカギ。お前も…」
アカギ「いや、いらねえ」
カイジ「え?」
アカギ「結構気に入ってるんだよ、この靴」
そうして開始される狂気のゲーム…!
命をかけた鉄骨渡り…!!
その順番…右の橋は大田、佐原、西田、藤野、秋川の順番。
左の橋は中村、中山、カイジ、石田、小泉、そして最後尾にアカギ。
カイジ「いけえ! 大田! 中村! 俺たちは渡れるんだ!!」
男達は踏み出した…! 頼るものは己のみ…孤独…それが本質の死のゲームに…!!
くじで順番を決めたカイジ達は己を鼓舞し、靴に照準となる線を引いていく!
カイジ「ほら、アカギ。お前も…」
アカギ「いや、いらねえ」
カイジ「え?」
アカギ「結構気に入ってるんだよ、この靴」
そうして開始される狂気のゲーム…!
命をかけた鉄骨渡り…!!
その順番…右の橋は大田、佐原、西田、藤野、秋川の順番。
左の橋は中村、中山、カイジ、石田、小泉、そして最後尾にアカギ。
カイジ「いけえ! 大田! 中村! 俺たちは渡れるんだ!!」
男達は踏み出した…! 頼るものは己のみ…孤独…それが本質の死のゲームに…!!
146: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 09:01:24.05 ID:deIC5HLV0
死の鉄骨渡り……足を踏み出してからおおよそ5分もせぬうちにカイジは心の底から震えていた。
カイジ「何だ…何だこれは…! こんなに…こんなに違うものか…落ちたら死ぬという状況では……!!」
カイジの頬を伝う汗が鉄骨に滴り落ち、火花を上げる。
カイジ「ひ…! 嫌だ…この感覚は嫌だ…! 誰かに…冷えた両手で心臓を鷲づかみにされたようなこの感覚……!!」
石田「カイジ君…違うよ…さっきの橋とは全然違うよぉ……!!」ボロ…! ボロ…!
恐怖に震えているのはカイジだけではない…!
気付けば、橋の上にいる者は皆震え、恐怖と闘っていた!
利根川「魔物が顔を出したな…」
帝愛の男「は…?」
利根川「死という名の魔物だよ……だというのに……!」
そう、皆震えていた……!
利根川「何故貴様は震えない…!!」
アカギ「……」
ただ一人…赤木しげるを除いては…!
カイジ「何だ…何だこれは…! こんなに…こんなに違うものか…落ちたら死ぬという状況では……!!」
カイジの頬を伝う汗が鉄骨に滴り落ち、火花を上げる。
カイジ「ひ…! 嫌だ…この感覚は嫌だ…! 誰かに…冷えた両手で心臓を鷲づかみにされたようなこの感覚……!!」
石田「カイジ君…違うよ…さっきの橋とは全然違うよぉ……!!」ボロ…! ボロ…!
恐怖に震えているのはカイジだけではない…!
気付けば、橋の上にいる者は皆震え、恐怖と闘っていた!
利根川「魔物が顔を出したな…」
帝愛の男「は…?」
利根川「死という名の魔物だよ……だというのに……!」
そう、皆震えていた……!
利根川「何故貴様は震えない…!!」
アカギ「……」
ただ一人…赤木しげるを除いては…!
150: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 09:06:50.34 ID:deIC5HLV0
そして状況は激変する…!
大田「ぎゃあああああああ!!!!」
最初の犠牲者が出る…右の橋の先頭を行っていた大田が風の幻に取り付かれ、鉄骨に手を付き感電…落下した…!
秋川「い、嫌だああああああ!!!!」
その直後…! 今度は右の橋の最後尾にいた秋川が恐怖に負け、スタート地点に戻ろうとした瞬間足を踏み外し落下……!
二人…瞬く間に二人の人間が死に至る……!
石田「ひ…! うわああ……!!」
それは…残った人間を恐怖のどん底に叩き落すには十分すぎる光景だった…!
大田「ぎゃあああああああ!!!!」
最初の犠牲者が出る…右の橋の先頭を行っていた大田が風の幻に取り付かれ、鉄骨に手を付き感電…落下した…!
秋川「い、嫌だああああああ!!!!」
その直後…! 今度は右の橋の最後尾にいた秋川が恐怖に負け、スタート地点に戻ろうとした瞬間足を踏み外し落下……!
二人…瞬く間に二人の人間が死に至る……!
石田「ひ…! うわああ……!!」
それは…残った人間を恐怖のどん底に叩き落すには十分すぎる光景だった…!
155: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 09:11:56.63 ID:deIC5HLV0
中山「俺が悪かった…! これからは心を入れ替えます…! だから…助けて……!」
カイジ「皆…落ち着け…!! 落ち着けったら…!!」
パニック…! 橋の上にいる者は皆、参加を後悔し、死にたくないとただただ念じるのみ…!
カイジの必死の叫びも耳に届かない…!
西田「助けて…誰か助けて……!!」
カイジ「ぐ…ぐぐぐ……!」
カイジ「利根川ァ!!」
利根川「んん…?」
カイジ「電流を切れ!! 俺たちはやめる…! いいな…皆もそれで!!」
アカギ「…何?」
カイジ「皆…落ち着け…!! 落ち着けったら…!!」
パニック…! 橋の上にいる者は皆、参加を後悔し、死にたくないとただただ念じるのみ…!
カイジの必死の叫びも耳に届かない…!
西田「助けて…誰か助けて……!!」
カイジ「ぐ…ぐぐぐ……!」
カイジ「利根川ァ!!」
利根川「んん…?」
カイジ「電流を切れ!! 俺たちはやめる…! いいな…皆もそれで!!」
アカギ「…何?」
157: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 09:16:36.74 ID:deIC5HLV0
中山「切って…切ってくれ…!」
小泉「俺たちやめます!! だから!!」
藤野「ギブアップゥゥゥウウ!!」
利根川「馬鹿が…誰が真剣勝負の途中で棄権など許すか……! どこまでも愚鈍な奴らよ…!!」
カイジ「電流を切れ利根川ーーー!!」
アカギ「やれやれ…」
カイジ(…!? アカギ…!?)
アカギ「何でそんなことを言っちまうかね…」
アカギ「弱みを見せればそこを付け込まれる…奴らの思う壺……!」
小泉「俺たちやめます!! だから!!」
藤野「ギブアップゥゥゥウウ!!」
利根川「馬鹿が…誰が真剣勝負の途中で棄権など許すか……! どこまでも愚鈍な奴らよ…!!」
カイジ「電流を切れ利根川ーーー!!」
アカギ「やれやれ…」
カイジ(…!? アカギ…!?)
アカギ「何でそんなことを言っちまうかね…」
アカギ「弱みを見せればそこを付け込まれる…奴らの思う壺……!」
162: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 09:21:46.99 ID:deIC5HLV0
中山「ぎゃばばばばばば!!!!」
叫び声にカイジは前を向き直る…! 中山が鉄骨に抱きついていた…!!
カイジ「中山…! ばっかやろおぉぉおお!!」
中山「あぁ~~……!!」
カイジ「中山ーーー!!」
カイジは必死に手を伸ばすも届かない…! 中山…落下…!
藤野「ひ、う、うわ…!」
西田「よ、よせ…! 馬鹿…!!」
藤野・西田「うわあああああ!!!!」
連鎖…! 次々と奈落の底に落ちていく…!
叫び声にカイジは前を向き直る…! 中山が鉄骨に抱きついていた…!!
カイジ「中山…! ばっかやろおぉぉおお!!」
中山「あぁ~~……!!」
カイジ「中山ーーー!!」
カイジは必死に手を伸ばすも届かない…! 中山…落下…!
藤野「ひ、う、うわ…!」
西田「よ、よせ…! 馬鹿…!!」
藤野・西田「うわあああああ!!!!」
連鎖…! 次々と奈落の底に落ちていく…!
168: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 09:29:27.66 ID:deIC5HLV0
中村「ひいいあああああああ!!!!」
死神が…カイジ達の上空を旋回し、次の獲物を求め舌なめずりをしている…!!
皆怯え…死神を見ないように、目をあわさぬように頭を下げる…!
助けてくれ…どうか自分のところへは来ないでくれと…!
だが…アカギは目を逸らさない!
死神を見据え、相対し、なお跳ね返す!
小泉「がががががが…!! あぁーーーー!!!!」
例え目の前で人間が感電し、落ちて死のうとも…決して死から目を逸らさない!
カイジは見ていた…! 恐怖に震えながらも、そんなアカギの姿を…!
カイジ(くぅぅ…! なら、俺だって…!)
出切る…やれる…! 死に震えぬ男になる…!
理想や夢想ではない…目の前にそれを体現する男が存在するのだから…!
カイジ「なら…俺だってぇえええええ!!!!」
死神が…カイジ達の上空を旋回し、次の獲物を求め舌なめずりをしている…!!
皆怯え…死神を見ないように、目をあわさぬように頭を下げる…!
助けてくれ…どうか自分のところへは来ないでくれと…!
だが…アカギは目を逸らさない!
死神を見据え、相対し、なお跳ね返す!
小泉「がががががが…!! あぁーーーー!!!!」
例え目の前で人間が感電し、落ちて死のうとも…決して死から目を逸らさない!
カイジは見ていた…! 恐怖に震えながらも、そんなアカギの姿を…!
カイジ(くぅぅ…! なら、俺だって…!)
出切る…やれる…! 死に震えぬ男になる…!
理想や夢想ではない…目の前にそれを体現する男が存在するのだから…!
カイジ「なら…俺だってぇえええええ!!!!」
171: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 09:33:59.06 ID:deIC5HLV0
気付けば…橋の上に残っているのは4人…!
カイジ、佐原、石田…そしてアカギの4人…!
佐原「渡る…俺たちは渡るぞ、カイジ!!」
カイジ「ああ…! いくぞ佐原!!」
カイジと佐原はお互いを励ましあい、クリアを目指す…!
だが、平凡な中年、石田は…!!
石田「カイジ君…」
カイジ「石田さん、何してんだ! 行こう…!! 進むんだ…!!」
石田「ダメ…ダメなんだぁ…!!」ボロ…! ボロ…!
石田「どうしても足が震えて…先に進めないぃ…!!」
カイジ「石田さん…!」
カイジ、佐原、石田…そしてアカギの4人…!
佐原「渡る…俺たちは渡るぞ、カイジ!!」
カイジ「ああ…! いくぞ佐原!!」
カイジと佐原はお互いを励ましあい、クリアを目指す…!
だが、平凡な中年、石田は…!!
石田「カイジ君…」
カイジ「石田さん、何してんだ! 行こう…!! 進むんだ…!!」
石田「ダメ…ダメなんだぁ…!!」ボロ…! ボロ…!
石田「どうしても足が震えて…先に進めないぃ…!!」
カイジ「石田さん…!」
174: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 09:39:14.15 ID:deIC5HLV0
石田「カイジ君…お願いだ…」スッ
カイジ「何だよ…何の真似だよ…」
石田は差し出す…自分の分のチケットを…!
石田「俺はもうだめだ…それで…虫のいい話なんだが…これを…!」
カイジ「おい、何言ってんだ! 聞きたくねえよそんなもん!!」
石田「俺の代わりに換金して…俺の連れ合いに渡してやってはくれないか……」
カイジ「駄目だ! 自分で…自分でやれよそんなもの…!!」
石田「お願いだ…カイジ君……!」
カイジ「石田さん…!」
アカギ「やめときなよ」
石田「え…?」
気付けば、アカギは石田のすぐ後ろまで近づいてきていた。
アカギ「全ては茶番…無意味…」
カイジ「何だよ…何の真似だよ…」
石田は差し出す…自分の分のチケットを…!
石田「俺はもうだめだ…それで…虫のいい話なんだが…これを…!」
カイジ「おい、何言ってんだ! 聞きたくねえよそんなもん!!」
石田「俺の代わりに換金して…俺の連れ合いに渡してやってはくれないか……」
カイジ「駄目だ! 自分で…自分でやれよそんなもの…!!」
石田「お願いだ…カイジ君……!」
カイジ「石田さん…!」
アカギ「やめときなよ」
石田「え…?」
気付けば、アカギは石田のすぐ後ろまで近づいてきていた。
アカギ「全ては茶番…無意味…」
177: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 09:44:20.44 ID:deIC5HLV0
カイジ「てめえ! 何言ってんだアカギ!!」
カイジ、激昂…! 石田の決死の覚悟を…他者への祈りを馬鹿にされた気がして…!
アカギ「落ち着け…そうじゃない。俺が言いたいのはもっと別のこと…」
カイジ「え…?」
アカギ「終わってるんだよ…このゲームは既に…」
カイジ「…おい! お前何を!!」
カイジ、驚愕!
アカギが鉄骨に手をかけようとしている…!
カイジ「バ…! 何してんだ!! 死ぬぞ!! 感電して…死ぬ!!」
アカギ「ところが…そうでもないのさ」
カイジ、再び仰天…!!
アカギは鉄骨に手をかけ、その場に座り込んでいた!!
カイジ、激昂…! 石田の決死の覚悟を…他者への祈りを馬鹿にされた気がして…!
アカギ「落ち着け…そうじゃない。俺が言いたいのはもっと別のこと…」
カイジ「え…?」
アカギ「終わってるんだよ…このゲームは既に…」
カイジ「…おい! お前何を!!」
カイジ、驚愕!
アカギが鉄骨に手をかけようとしている…!
カイジ「バ…! 何してんだ!! 死ぬぞ!! 感電して…死ぬ!!」
アカギ「ところが…そうでもないのさ」
カイジ、再び仰天…!!
アカギは鉄骨に手をかけ、その場に座り込んでいた!!
187: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 09:51:39.75 ID:deIC5HLV0
カイジ「な、何で…!? 電流は!?」
アカギ「…何を言ってる。ギブアップを最初に宣言したのはお前だろう」
カイジ「…ッ!?」
アカギ「あんな弱みをさらせばつけこまれるのは当たり前。あの時点で俺たちの勝ちの目は消えた」
アカギ「たとえ俺たちがゴールしたとしても奴らは言うつもりだったのさ…」
アカギ「『あの時点で電流は切っていた。故に金は渡せない』と」
カイジ「そんな…! でもあの後も皆感電してたじゃないか…!!」
アカギ「そうやってこちらに刷り込ませた…『ギブアップなど出来ないのだ』…と」
カイジ「…通るかよそんな道理! 切るんだったらすぐ切れよ!!」
アカギ「通すのさ、奴らは」
石田「ひ、ひいい!!」
石田はしがみ付く。既に電流を通さぬ鉄骨へと。
石田「助かった…! 助かったぁ…!!」ボロ…! ボロ…!
アカギ「…何を言ってる。ギブアップを最初に宣言したのはお前だろう」
カイジ「…ッ!?」
アカギ「あんな弱みをさらせばつけこまれるのは当たり前。あの時点で俺たちの勝ちの目は消えた」
アカギ「たとえ俺たちがゴールしたとしても奴らは言うつもりだったのさ…」
アカギ「『あの時点で電流は切っていた。故に金は渡せない』と」
カイジ「そんな…! でもあの後も皆感電してたじゃないか…!!」
アカギ「そうやってこちらに刷り込ませた…『ギブアップなど出来ないのだ』…と」
カイジ「…通るかよそんな道理! 切るんだったらすぐ切れよ!!」
アカギ「通すのさ、奴らは」
石田「ひ、ひいい!!」
石田はしがみ付く。既に電流を通さぬ鉄骨へと。
石田「助かった…! 助かったぁ…!!」ボロ…! ボロ…!
195: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 10:00:01.92 ID:deIC5HLV0
カイジ「でも…なんで分かる…? もう電流が流れていないって…」
アカギ「ある時から気配が薄れた」
カイジ「気配?」
アカギ「足元から立ち上る…言うなれば死の気配ってやつが…」
カイジ(な、何てヤツ…!)
つまり、直感! 確たるものなどまるでなく、この男は利根川達の目論見を看破してみせたのだ!
カイジ(尋常じゃねえ…! 常人の外…枠外の人間…!)
カイジは悟る…アカギの無類の強さ、その根幹…!
優れた直感もさることながら、真に逸脱しているのはその精神性…!
自身のひらめきに容易く乗っかる、その度胸…!
カイジ(俺なら出切るか…? 仮に、電流の流れを感じ取れたとしても…! いや…とても出来ねえ…万が一を考え…きっと足が竦む…!!)
アカギ「ある時から気配が薄れた」
カイジ「気配?」
アカギ「足元から立ち上る…言うなれば死の気配ってやつが…」
カイジ(な、何てヤツ…!)
つまり、直感! 確たるものなどまるでなく、この男は利根川達の目論見を看破してみせたのだ!
カイジ(尋常じゃねえ…! 常人の外…枠外の人間…!)
カイジは悟る…アカギの無類の強さ、その根幹…!
優れた直感もさることながら、真に逸脱しているのはその精神性…!
自身のひらめきに容易く乗っかる、その度胸…!
カイジ(俺なら出切るか…? 仮に、電流の流れを感じ取れたとしても…! いや…とても出来ねえ…万が一を考え…きっと足が竦む…!!)
201: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 10:08:12.86 ID:deIC5HLV0
アカギ「それにしても…ククク……!」
カイジ「…どうした?」
アカギ「本当に電流を切るとは思わなかった。中途半端な公正感…いや、姑息…といった方が正しいだろうな」
アカギ「それが奴らの隙…故に殺しきらなかった…哀れな生贄の羊達を……」
アカギは胸のポケットからタバコを取り出し、火をつける。
紫の煙が夜空に溶け、消えていく。
アカギ「お前も一本どうだ? いい景色だぜ、中々」
カイジ「……元々俺のタバコだろ、それ」
アカギ「あらら」
カイジは笑う。賞金こそ得られなかったものの、無事に生還した。
今は喜ぼう。そして味わおう。この男と二人で吸うタバコの味を……
佐原「…なにこれどうなってんの?」
佐原、空気…!
カイジ「…どうした?」
アカギ「本当に電流を切るとは思わなかった。中途半端な公正感…いや、姑息…といった方が正しいだろうな」
アカギ「それが奴らの隙…故に殺しきらなかった…哀れな生贄の羊達を……」
アカギは胸のポケットからタバコを取り出し、火をつける。
紫の煙が夜空に溶け、消えていく。
アカギ「お前も一本どうだ? いい景色だぜ、中々」
カイジ「……元々俺のタバコだろ、それ」
アカギ「あらら」
カイジは笑う。賞金こそ得られなかったものの、無事に生還した。
今は喜ぼう。そして味わおう。この男と二人で吸うタバコの味を……
佐原「…なにこれどうなってんの?」
佐原、空気…!
209: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 10:14:12.75 ID:deIC5HLV0
利根川「…クソガキ共が…!」
帝愛の男「ど、どうします? 再び電流を流しますか?」
利根川「馬鹿者が…! 向こうのビルで食事をしていらっしゃる資産家の方々…彼らが見たいのは虐殺などではない!」
利根川「死にいく者が最後に見せる足掻き…命の輝き…そして生還叶わぬと気付いたときの絶望…! 皆様が望むのはそういったもの…!」
帝愛の男「は、はあ…」
利根川「既にこういった状況に陥った以上、奴らを殺す意味は無い…死体の処理も安くはないのだ……!」
利根川「……先にあちらに回るぞ。付いて来い」
帝愛の男「は!」
利根川(やはり…貴様がガンとなったか…! 赤木…しげる……!!)ギリ…!ギリ…!
帝愛の男「ど、どうします? 再び電流を流しますか?」
利根川「馬鹿者が…! 向こうのビルで食事をしていらっしゃる資産家の方々…彼らが見たいのは虐殺などではない!」
利根川「死にいく者が最後に見せる足掻き…命の輝き…そして生還叶わぬと気付いたときの絶望…! 皆様が望むのはそういったもの…!」
帝愛の男「は、はあ…」
利根川「既にこういった状況に陥った以上、奴らを殺す意味は無い…死体の処理も安くはないのだ……!」
利根川「……先にあちらに回るぞ。付いて来い」
帝愛の男「は!」
利根川(やはり…貴様がガンとなったか…! 赤木…しげる……!!)ギリ…!ギリ…!
217: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 10:22:44.12 ID:deIC5HLV0
―スターサイドホテル・メインビル―
生還…! 芋虫のように鉄骨を這い、カイジ、佐原、石田、アカギは生還する…!
無論…言うまでもなくアカギは唯一普通に歩いてクリア…! ガラスの橋も呆気なく看破した…!
黒服´s「……」
カイジ達4人を取り囲む黒服は一言も発さない…!
無事生還した4人にコングラッチュレーションの一言も無し…!
利根川「よくぞ気付いたものだ…電流が流れていないことに……」
闇の中から利根川が姿を現す。
カイジ「てめえ! 汚ねえペテン仕掛けやがって!!」
カイジ、激昂…! 利根川の姿を認めた瞬間、飛びかかろうとし、黒服達に取り押さえられる。
アカギ「それで…これからどうなる?」
利根川「ふん…! 当然賞金は無し、貴様らはここで起きたことを一切他言無用とし……」
アカギ「そうじゃない」
利根川「なにい?」
アカギ「俺が聞いたのはアンタの処遇だ…利根川幸雄」
利根川「何だとぉ…?」
生還…! 芋虫のように鉄骨を這い、カイジ、佐原、石田、アカギは生還する…!
無論…言うまでもなくアカギは唯一普通に歩いてクリア…! ガラスの橋も呆気なく看破した…!
黒服´s「……」
カイジ達4人を取り囲む黒服は一言も発さない…!
無事生還した4人にコングラッチュレーションの一言も無し…!
利根川「よくぞ気付いたものだ…電流が流れていないことに……」
闇の中から利根川が姿を現す。
カイジ「てめえ! 汚ねえペテン仕掛けやがって!!」
カイジ、激昂…! 利根川の姿を認めた瞬間、飛びかかろうとし、黒服達に取り押さえられる。
アカギ「それで…これからどうなる?」
利根川「ふん…! 当然賞金は無し、貴様らはここで起きたことを一切他言無用とし……」
アカギ「そうじゃない」
利根川「なにい?」
アカギ「俺が聞いたのはアンタの処遇だ…利根川幸雄」
利根川「何だとぉ…?」
226: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 10:31:33.51 ID:deIC5HLV0
アカギ「この命を賭けた鉄骨渡り…当然、一回目の時のように観覧していた連中がいるはずだ」
アカギ「おそらくあの時野次を交えて観覧していた連中とは一線を画す…言わばVIP中のVIP」
アカギ「お前は俺たちを嵌めるつもりで電流を切ったんだろうが結果的には裏目…俺達は無事生還した」
利根川「ぬぐ…く…」
アカギ「あんなガラスの橋まで用意してあったんだ…最後に残った何人かが足掻き、絶望する様…そこが言わばメインディッシュだった…」
アカギ「ところがアンタの独断でそいつがお流れ…見れたのは芋虫のように這い進む男達の姿だけ…興が削がれる事甚だしい……」
アカギ「当然、アンタには何かしらのペナルティが課される…それが当然」
利根川「き、貴様…!」
アカギ「そこでだ…もし、この先に何かもうひとつ勝負を用意してあるならば……それを受けてやってもいい」
利根川「何イ…?」
アカギ「おそらくあの時野次を交えて観覧していた連中とは一線を画す…言わばVIP中のVIP」
アカギ「お前は俺たちを嵌めるつもりで電流を切ったんだろうが結果的には裏目…俺達は無事生還した」
利根川「ぬぐ…く…」
アカギ「あんなガラスの橋まで用意してあったんだ…最後に残った何人かが足掻き、絶望する様…そこが言わばメインディッシュだった…」
アカギ「ところがアンタの独断でそいつがお流れ…見れたのは芋虫のように這い進む男達の姿だけ…興が削がれる事甚だしい……」
アカギ「当然、アンタには何かしらのペナルティが課される…それが当然」
利根川「き、貴様…!」
アカギ「そこでだ…もし、この先に何かもうひとつ勝負を用意してあるならば……それを受けてやってもいい」
利根川「何イ…?」
230: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 10:38:26.82 ID:deIC5HLV0
カイジ「アカギ…お前、何を…!」
アカギ「足りないのさ…こんなものじゃ、まるで足りない……」
利根川「きっさまぁ…調子に…!」
???「よいではないか」
闇の中から再び現れる者がいる…!
その男、帝愛グループのトップ…日本を金で牛耳る王……兵藤和尊…!
その異様な迫力にカイジ達は皆悟る…! この老人が…全ての元凶なのだと…!
兵藤「受けなさい、利根川…元々これは貴様の失態が招いた事態…ならば貴様が自分で尻を拭うが筋というもの…!」
利根川「…かしこまりました。では、勝負は…」
兵藤「究極の心理戦…Eカードがおもしろい……!!」
決戦…! アカギVS利根川…!
勝負の内容は皇帝と奴隷の殺し合い…Eカード!!
アカギ「足りないのさ…こんなものじゃ、まるで足りない……」
利根川「きっさまぁ…調子に…!」
???「よいではないか」
闇の中から再び現れる者がいる…!
その男、帝愛グループのトップ…日本を金で牛耳る王……兵藤和尊…!
その異様な迫力にカイジ達は皆悟る…! この老人が…全ての元凶なのだと…!
兵藤「受けなさい、利根川…元々これは貴様の失態が招いた事態…ならば貴様が自分で尻を拭うが筋というもの…!」
利根川「…かしこまりました。では、勝負は…」
兵藤「究極の心理戦…Eカードがおもしろい……!!」
決戦…! アカギVS利根川…!
勝負の内容は皇帝と奴隷の殺し合い…Eカード!!
250: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 10:48:29.80 ID:deIC5HLV0
必要ないとは思うけどEカードの簡単な説明。
・勝負は皇帝側と奴隷側に分かれて行われる。
・手札はお互いに五枚。その内一枚ずつが『皇帝』と『奴隷』になっており、他は全て『市民』で構成されている。
・皇帝は市民に勝ち、市民は奴隷に勝ち、奴隷は皇帝に勝つという力関係になっている。
・勝負は12戦行われ、3戦ずつで皇帝側と奴隷側を交代。
・勝負に際してはアカギ側は目か耳のどちらかを、利根川側は金を賭ける。
・アカギは針が伸縮する装置を目か耳のどちらかに装着し、針の進度をミリメートル単位でかける
・30ミリ、つまり3センチ失えば器官に届き、終了する。
・1ミリ=10万円で換算される。ただし、奴隷側で勝てばこの五倍、1ミリ=50万円となる。
大まかなところはこんなところ。後は原作読むか見るかググッてくれ。
アカギ「勝負を始める前に…いくつかルールの変更をしてほしい」
利根川「ん…? 馬鹿が、何を言い出す…!」
アカギ「勘違いしちゃいけない…あくまで勝負は『こちらが受けてやってる』んだ…立場はこちらが上…」
利根川「小僧…!」
アカギ「安心しなよ。ゲームを根底から揺るがすようなものじゃない。簡単なことさ」
・勝負は皇帝側と奴隷側に分かれて行われる。
・手札はお互いに五枚。その内一枚ずつが『皇帝』と『奴隷』になっており、他は全て『市民』で構成されている。
・皇帝は市民に勝ち、市民は奴隷に勝ち、奴隷は皇帝に勝つという力関係になっている。
・勝負は12戦行われ、3戦ずつで皇帝側と奴隷側を交代。
・勝負に際してはアカギ側は目か耳のどちらかを、利根川側は金を賭ける。
・アカギは針が伸縮する装置を目か耳のどちらかに装着し、針の進度をミリメートル単位でかける
・30ミリ、つまり3センチ失えば器官に届き、終了する。
・1ミリ=10万円で換算される。ただし、奴隷側で勝てばこの五倍、1ミリ=50万円となる。
大まかなところはこんなところ。後は原作読むか見るかググッてくれ。
アカギ「勝負を始める前に…いくつかルールの変更をしてほしい」
利根川「ん…? 馬鹿が、何を言い出す…!」
アカギ「勘違いしちゃいけない…あくまで勝負は『こちらが受けてやってる』んだ…立場はこちらが上…」
利根川「小僧…!」
アカギ「安心しなよ。ゲームを根底から揺るがすようなものじゃない。簡単なことさ」
264: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 10:55:02.11 ID:deIC5HLV0
アカギ「まずひとつ…この勝負、一戦ごとにこちらが金を得るということだが…俺はその金を現金でしか受け取らない。小切手などでの支払いは認めない」
利根川「……」チラリ
兵藤「よかろう」
アカギ「二つ目…賭けるのは目か耳かをどちらか一つということだったが…俺は三つ賭けよう」
利根川「何…!?」
アカギ「目が一つ開いていれば勝負には十分…俺は片目と両耳を賭ける」
利根川「何だと!?」
兵藤「うほほっ」
カイジ「な…何考えてんだアカギ!!」
アカギ「最後に…皇帝はいらない。12戦全て…俺は奴隷でいい」
カイジ「ば、馬鹿な…!」
アカギ「そうでなければ…アンタ達が破滅しない」
絶句…! その場にいた全員が絶句…!
ただ一人…兵藤和尊だけが手を叩き笑っていた…!!
利根川「……」チラリ
兵藤「よかろう」
アカギ「二つ目…賭けるのは目か耳かをどちらか一つということだったが…俺は三つ賭けよう」
利根川「何…!?」
アカギ「目が一つ開いていれば勝負には十分…俺は片目と両耳を賭ける」
利根川「何だと!?」
兵藤「うほほっ」
カイジ「な…何考えてんだアカギ!!」
アカギ「最後に…皇帝はいらない。12戦全て…俺は奴隷でいい」
カイジ「ば、馬鹿な…!」
アカギ「そうでなければ…アンタ達が破滅しない」
絶句…! その場にいた全員が絶句…!
ただ一人…兵藤和尊だけが手を叩き笑っていた…!!
275: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 11:01:58.13 ID:deIC5HLV0
勝負が開始される。
まずはアカギが自分の賭ける距離を宣言する。
アカギは両耳と右目に銀色に輝く装置をつけた異様な風体となっていた。
アカギ「聞くが…この針はどこまで伸びるようになっている?」
利根川「ん…?」
アカギ「誰も彼もが3センチぴったりで鼓膜、或いは眼球に到達するわけもない…多少の調節はきくようになっているはずだ」
利根川「45ミリだ…その機械は45ミリまで伸びるよう設定されている」
アカギ「なら…45ミリだ」
利根川「なにい…?」
アカギ「聞こえなかったのか? 俺は45ミリ賭けると言ったんだ…利根川幸雄…」
利根川「何だとぉ…!?」
つまり、死…! 負ければ紛うことなき、死!!
狂気に満ちた第一戦目が始まる…!
まずはアカギが自分の賭ける距離を宣言する。
アカギは両耳と右目に銀色に輝く装置をつけた異様な風体となっていた。
アカギ「聞くが…この針はどこまで伸びるようになっている?」
利根川「ん…?」
アカギ「誰も彼もが3センチぴったりで鼓膜、或いは眼球に到達するわけもない…多少の調節はきくようになっているはずだ」
利根川「45ミリだ…その機械は45ミリまで伸びるよう設定されている」
アカギ「なら…45ミリだ」
利根川「なにい…?」
アカギ「聞こえなかったのか? 俺は45ミリ賭けると言ったんだ…利根川幸雄…」
利根川「何だとぉ…!?」
つまり、死…! 負ければ紛うことなき、死!!
狂気に満ちた第一戦目が始まる…!
292: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 11:11:27.50 ID:deIC5HLV0
利根川(馬鹿が…とち狂いおって…この勝負、貴様に勝ちの目は無いのだ…!)
利根川は注視する…己の手首にまきつけられたその時計を…!
利根川(これは受信機…貴様の脈拍、体温、血圧、発汗量などを正確に記す測定器…!)
利根川(発信機は貴様の両耳、右目につけられた装置だ…!)
利根川(3つも装着したことにより、その精度はさらに高まった…これで、貴様の動揺、心の動きは手に取る様にわかる……)
利根川(大方、こちらの動揺を誘うための一気賭けだったのだろうか、結果は裏目…)
利根川(一戦目で殺してやる…アカギ…!!)
利根川、先出しとなる一回目は市民を選択。様子見の市民…!
それを受けてアカギもカードを提出…!
利根川(脈拍、血圧共に変化無し…ならばヤツのカードは…)
オープン…利根川『市民』…アカギ『市民』…引き分け…!
利根川(ふん…やはりか…まあ、ここはな……)
アカギ「……」
利根川は注視する…己の手首にまきつけられたその時計を…!
利根川(これは受信機…貴様の脈拍、体温、血圧、発汗量などを正確に記す測定器…!)
利根川(発信機は貴様の両耳、右目につけられた装置だ…!)
利根川(3つも装着したことにより、その精度はさらに高まった…これで、貴様の動揺、心の動きは手に取る様にわかる……)
利根川(大方、こちらの動揺を誘うための一気賭けだったのだろうか、結果は裏目…)
利根川(一戦目で殺してやる…アカギ…!!)
利根川、先出しとなる一回目は市民を選択。様子見の市民…!
それを受けてアカギもカードを提出…!
利根川(脈拍、血圧共に変化無し…ならばヤツのカードは…)
オープン…利根川『市民』…アカギ『市民』…引き分け…!
利根川(ふん…やはりか…まあ、ここはな……)
アカギ「……」
307: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 11:17:20.61 ID:deIC5HLV0
二枚目…先に出すのはアカギ…!
利根川(ここ…こちらが後出しとなるここでヤツが奴隷を出してくれば市民で殺す…)
アカギ「……」
アカギ、カードを提出…それを受けて利根川…!
利根川(計器類に変化無し…ならばあのカード…市民…か…?)
利根川、逡巡した後に提出…! 両者のカード出揃う…!
オープン…! アカギ…『市民』…利根川…『市民』!!
利根川(ふむ…やはり計器類は正常に作動しているな…)
利根川、慎重…! ここは慎重に『見』に回る…!
利根川(ここ…こちらが後出しとなるここでヤツが奴隷を出してくれば市民で殺す…)
アカギ「……」
アカギ、カードを提出…それを受けて利根川…!
利根川(計器類に変化無し…ならばあのカード…市民…か…?)
利根川、逡巡した後に提出…! 両者のカード出揃う…!
オープン…! アカギ…『市民』…利根川…『市民』!!
利根川(ふむ…やはり計器類は正常に作動しているな…)
利根川、慎重…! ここは慎重に『見』に回る…!
315: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 11:23:25.68 ID:deIC5HLV0
三枚目…利根川の先行…!
利根川、ここは何ら迷うことなく市民を選択…!
当然…たとえアカギの心を読めようと先だしでは対応出来ない…故に市民…!
それでアカギが奴隷を出して自滅すればもうけもの…!
利根川「……」
アカギ「……」
両者のカード出揃い、オープン…! またも引き分け…両者共に市民…!
利根川「ふっふっふ…どうしたアカギ君。奴隷は怖くて出せないか…? あーん…?」
利根川「どれ程大きな口を叩いてもそれが本心…死が怖いのだ…」
カイジ「か、勝手なことぬかしやがる…!」
利根川「表面上平静を繕っていても…内心はほっとしているんじゃないかね…? 皇帝が殺しにこなかったことに…」
アカギ「さあ…どうだろうね……」
利根川、ここは何ら迷うことなく市民を選択…!
当然…たとえアカギの心を読めようと先だしでは対応出来ない…故に市民…!
それでアカギが奴隷を出して自滅すればもうけもの…!
利根川「……」
アカギ「……」
両者のカード出揃い、オープン…! またも引き分け…両者共に市民…!
利根川「ふっふっふ…どうしたアカギ君。奴隷は怖くて出せないか…? あーん…?」
利根川「どれ程大きな口を叩いてもそれが本心…死が怖いのだ…」
カイジ「か、勝手なことぬかしやがる…!」
利根川「表面上平静を繕っていても…内心はほっとしているんじゃないかね…? 皇帝が殺しにこなかったことに…」
アカギ「さあ…どうだろうね……」
326: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 11:31:52.28 ID:deIC5HLV0
四枚目…ここが正念場…!
アカギが先に出し、利根川が対応出切る4枚目…!
アカギ「……」
アカギ、さしたる迷いも見せず提出…!
受けて利根川…!
利根川(なにい…ここに来てなおも変化無し…ということはあのカード…市民か?)
利根川(下らん…結局一度も勝負に来ずに…こちらが皇帝を出さぬ『逃げ』に出ることに期待する…全く…とんだ軟弱者だ…!)
利根川(こんなクズに気を揉まされていたとは…! 死ね…! 死んでその罪を償え…!!)
利根川、『皇帝』を提出! アカギの市民を殺しにかかる!
利根川「どうやらメッキは剥がれたな…強者の仮面を被った臆病者よ…」
アカギ「……」
利根川「駄目さ…肝心なときに勝負にいけないような男はまるで駄目…! 故に死ぬのだ…貴様は…今ここで…!!」
両者、カードオープン!! 利根川『皇帝』! それに対しアカギは!!
利根川「な…に…?」
アカギ、『奴隷』! 利根川の『皇帝』を刺す!!
アカギが先に出し、利根川が対応出切る4枚目…!
アカギ「……」
アカギ、さしたる迷いも見せず提出…!
受けて利根川…!
利根川(なにい…ここに来てなおも変化無し…ということはあのカード…市民か?)
利根川(下らん…結局一度も勝負に来ずに…こちらが皇帝を出さぬ『逃げ』に出ることに期待する…全く…とんだ軟弱者だ…!)
利根川(こんなクズに気を揉まされていたとは…! 死ね…! 死んでその罪を償え…!!)
利根川、『皇帝』を提出! アカギの市民を殺しにかかる!
利根川「どうやらメッキは剥がれたな…強者の仮面を被った臆病者よ…」
アカギ「……」
利根川「駄目さ…肝心なときに勝負にいけないような男はまるで駄目…! 故に死ぬのだ…貴様は…今ここで…!!」
両者、カードオープン!! 利根川『皇帝』! それに対しアカギは!!
利根川「な…に…?」
アカギ、『奴隷』! 利根川の『皇帝』を刺す!!
338: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 11:36:34.91 ID:deIC5HLV0
利根川「馬鹿な…!!」
利根川、混乱…!
利根川(何故…何故奴隷…何故…!?)
利根川(ヤツの脈拍等に大きな変化は無かった…だったら市民じゃないのか!?)
利根川(このEカードでは提出の直前、必ずカードを見ることになっている…!)
利根川(『奴隷』は見た目からして他とは異なる異質なカード…手に取れば必ず反応するのだ…!)
利根川(人間…ならば…!!)
アカギ「ククク…」
利根川「アカギ…!」
アカギ「何をしている…6750万だ。早く持ってきな」
利根川「ぐ、ぐぅぅ~……!!」グニャア~…!
利根川、混乱…!
利根川(何故…何故奴隷…何故…!?)
利根川(ヤツの脈拍等に大きな変化は無かった…だったら市民じゃないのか!?)
利根川(このEカードでは提出の直前、必ずカードを見ることになっている…!)
利根川(『奴隷』は見た目からして他とは異なる異質なカード…手に取れば必ず反応するのだ…!)
利根川(人間…ならば…!!)
アカギ「ククク…」
利根川「アカギ…!」
アカギ「何をしている…6750万だ。早く持ってきな」
利根川「ぐ、ぐぅぅ~……!!」グニャア~…!
360: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 11:43:46.54 ID:deIC5HLV0
カイジ「すげえ…! 何てヤツだ…! たった一回でもぎ取った…橋の時なんて目じゃない大金を…!」
目を輝かせるカイジ達とは裏腹に、兵藤の顔は見る見るうちに憤怒へと染まっていく…!
兵藤「利根川…! 貴様…なんたる醜態を…!」
利根川「う、うぅ…!」
兵藤「これでヤツは残り全てを1ミリ賭けで生き残る…! 勝ち逃げを許すことになるではないか…!」ビシッ!
利根川「も、申し訳…!」
兵藤「ここ一番で負けるヤツほど下らぬものは…」
アカギ「その点は安心しなよ…じいさん」
兵藤「何…?」
目を輝かせるカイジ達とは裏腹に、兵藤の顔は見る見るうちに憤怒へと染まっていく…!
兵藤「利根川…! 貴様…なんたる醜態を…!」
利根川「う、うぅ…!」
兵藤「これでヤツは残り全てを1ミリ賭けで生き残る…! 勝ち逃げを許すことになるではないか…!」ビシッ!
利根川「も、申し訳…!」
兵藤「ここ一番で負けるヤツほど下らぬものは…」
アカギ「その点は安心しなよ…じいさん」
兵藤「何…?」
363: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 11:46:08.77 ID:deIC5HLV0
アカギ「次も45ミリだ。次も…その次も…アンタの破滅、その時まで…」
カイジ「な…! 馬鹿な、よせアカギ!!」
アカギ「大丈夫大丈夫。まあ見てな…凍りつかせてやる」
カイジ「アカギ…!」
兵藤「利根川…殺せ、ヤツを…必ず殺せ……!」
利根川「は…!」
継続…狂気の45ミリ賭け、その第二戦…!
カイジ「な…! 馬鹿な、よせアカギ!!」
アカギ「大丈夫大丈夫。まあ見てな…凍りつかせてやる」
カイジ「アカギ…!」
兵藤「利根川…殺せ、ヤツを…必ず殺せ……!」
利根川「は…!」
継続…狂気の45ミリ賭け、その第二戦…!
377: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 11:52:52.45 ID:deIC5HLV0
次の先攻はアカギ…! アカギは薄笑みを浮かべながら利根川を見据え、カードを選ぶ…!
利根川(ク…まただ…また計器に変化無し…! どっちだ…!?)
利根川、苦悩…! 先ほどの勝負では変化は無くとも奴隷が顔を出した…!
利根川(ならば奴隷…奴隷か…? ぐ…しかし…!)
提出…! 時間ギリギリまで苦悩の後、利根川も提出する…!
オープン…利根川『市民』…アカギ……『市民』!!
利根川(クソ…やはり市民…だったか…!)ギリ…!
アカギ「ククク…」
利根川「貴様! 何がおかしい!!」
アカギ「皇帝で来てれば勝てていた」
利根川「ぐ…!」
アカギ「肝心なときに勝負にこれないような男は…何だったかな…?」
利根川(殺す…! このガキ…必ず殺す…!!)
利根川(ク…まただ…また計器に変化無し…! どっちだ…!?)
利根川、苦悩…! 先ほどの勝負では変化は無くとも奴隷が顔を出した…!
利根川(ならば奴隷…奴隷か…? ぐ…しかし…!)
提出…! 時間ギリギリまで苦悩の後、利根川も提出する…!
オープン…利根川『市民』…アカギ……『市民』!!
利根川(クソ…やはり市民…だったか…!)ギリ…!
アカギ「ククク…」
利根川「貴様! 何がおかしい!!」
アカギ「皇帝で来てれば勝てていた」
利根川「ぐ…!」
アカギ「肝心なときに勝負にこれないような男は…何だったかな…?」
利根川(殺す…! このガキ…必ず殺す…!!)
394: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 11:58:49.97 ID:deIC5HLV0
二枚目…利根川の先攻…!
利根川(殺す…絶対に殺す…! 激痛にのた打ち回らせてやる…アカギ…!!)
利根川、カードを提出…! 受けてアカギ、ほぼノータイムで提出…!
オープン…!!
利根川のカードは…『市民』!!
利根川「馬鹿が…貴様の浅知恵など読めておる…! そうやってこちらを激昂させ…皇帝を引きずり出そうという腹…!」
利根川「出すものかよ…そんな見え見えの挑発に…!」
アカギ、オープン…! そのカードは……『市民』!!
利根川「なあ…!!」
アカギ「ククク…なあ利根川…さっきから面白いように踊ってくれているが…趣味なのか?」
利根川「アァカギィイイ!!!!」
利根川(殺す…絶対に殺す…! 激痛にのた打ち回らせてやる…アカギ…!!)
利根川、カードを提出…! 受けてアカギ、ほぼノータイムで提出…!
オープン…!!
利根川のカードは…『市民』!!
利根川「馬鹿が…貴様の浅知恵など読めておる…! そうやってこちらを激昂させ…皇帝を引きずり出そうという腹…!」
利根川「出すものかよ…そんな見え見えの挑発に…!」
アカギ、オープン…! そのカードは……『市民』!!
利根川「なあ…!!」
アカギ「ククク…なあ利根川…さっきから面白いように踊ってくれているが…趣味なのか?」
利根川「アァカギィイイ!!!!」
409: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 12:07:32.13 ID:deIC5HLV0
3枚目…アカギの提出…!
もはや見るまでもないかもしれないが、利根川は自身の時計に目を落とす。
利根川(やはり変化は無い…! 化け物め…! 殺してやる…殺してやるぞ、貴様…!!)
利根川、『皇帝』を提出! 再びアカギを殺しにかかる…!
だがそれは何も激情にかられてのことではない!
利根川(よくよく考えれば…この時計に何の反応も示さない時のカードは…九分九厘『市民』…)
利根川(こちらの思惑を裏切り…『奴隷』を出してきたのは一回だけ……)
利根川(偶然だったのではないか…? ヤツはその時に限り、カードをよく見ずに勘で切り出していった…)
利根川(勝負どころで一切動揺しない化け物であると考えるよりも、そちらの方が納得のいく理屈…道理…)
利根川(しかし…今回は違う。ヤツはしっかりとカードを見て、それから出してきた……!)
利根川(ならば…『市民』…! 物の道理で考えれば…ヤツのカードは『市民』でしかありえぬ!!)
伊達に帝愛の要職についてはいない。
利根川…ここに来て冷静に己のカードを切り出す…!
もはや見るまでもないかもしれないが、利根川は自身の時計に目を落とす。
利根川(やはり変化は無い…! 化け物め…! 殺してやる…殺してやるぞ、貴様…!!)
利根川、『皇帝』を提出! 再びアカギを殺しにかかる…!
だがそれは何も激情にかられてのことではない!
利根川(よくよく考えれば…この時計に何の反応も示さない時のカードは…九分九厘『市民』…)
利根川(こちらの思惑を裏切り…『奴隷』を出してきたのは一回だけ……)
利根川(偶然だったのではないか…? ヤツはその時に限り、カードをよく見ずに勘で切り出していった…)
利根川(勝負どころで一切動揺しない化け物であると考えるよりも、そちらの方が納得のいく理屈…道理…)
利根川(しかし…今回は違う。ヤツはしっかりとカードを見て、それから出してきた……!)
利根川(ならば…『市民』…! 物の道理で考えれば…ヤツのカードは『市民』でしかありえぬ!!)
伊達に帝愛の要職についてはいない。
利根川…ここに来て冷静に己のカードを切り出す…!
417: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 12:14:51.24 ID:deIC5HLV0
なのに…! あぁ…なのに…!!
アカギのカードは『奴隷』! 皇帝を刺す、『奴隷』…!!
利根川「ば…馬鹿な…! こんな…こんな…!!」
前の奴隷は偶然…その可能性は脆くも崩れ去った…!
残る結論はひとつ……!!
目の前の男は紛れも無く化け物…正真正銘の異端者…!! その証明…!!
利根川「ばけ…もの…!」
だが、利根川は引かない! 否、引けない!!
兵藤「……」ギリ…!ギリ…!
引けば破滅! 一億もの負債をもたらせば、まず間違いなく破滅!!
利根川は進むしかない…前に出て…悪魔を討ち取るしか生き残りの道は無し……!!
カイジ(すげえ…終わってみりゃ、危なげなく1億をぶんどった…!! いけるかも…!)
だが、現実はこれを12連戦…! 余りにも長い道のり…!
カイジ(無理することは無い…もう十分だ、アカギ…引け…! 引くんだ…!!)
アカギ「さあ…続けようか」
カイジ「…んもう!!」
アカギのカードは『奴隷』! 皇帝を刺す、『奴隷』…!!
利根川「ば…馬鹿な…! こんな…こんな…!!」
前の奴隷は偶然…その可能性は脆くも崩れ去った…!
残る結論はひとつ……!!
目の前の男は紛れも無く化け物…正真正銘の異端者…!! その証明…!!
利根川「ばけ…もの…!」
だが、利根川は引かない! 否、引けない!!
兵藤「……」ギリ…!ギリ…!
引けば破滅! 一億もの負債をもたらせば、まず間違いなく破滅!!
利根川は進むしかない…前に出て…悪魔を討ち取るしか生き残りの道は無し……!!
カイジ(すげえ…終わってみりゃ、危なげなく1億をぶんどった…!! いけるかも…!)
だが、現実はこれを12連戦…! 余りにも長い道のり…!
カイジ(無理することは無い…もう十分だ、アカギ…引け…! 引くんだ…!!)
アカギ「さあ…続けようか」
カイジ「…んもう!!」
445: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 12:25:28.46 ID:deIC5HLV0
3戦目…4戦目…5戦目…!!
ありとあらゆる思索を張り巡らそうとも、その全てはアカギに討ち取られていく…!
利根川(かくなる…かくなる上は……!)
利根川、己が定めたルールを破り、カードを見ずに提出する…!
利根川(どうだ…これなら…さすがのお前も偶然までは読めまい…!!)
アカギ「…そうでもない」
利根川「…へ?」
アカギ「お前は一度全てのカードを見ている…ならばたとえ切り飛ばすときに見ずとも…それは完全な偶然とはなりえない」
利根川のカードは『皇帝』! アカギのカードは『奴隷』!!
完全に偶然に任せても討ち取られる…!
こうなるともう何がなにやらわからない……!!
利根川「ぐ、ぐぅぅ…ぐぅ~…!!」グニャァ~
利根川、陥落…!!
9戦目を終え、利根川の負債…6億と750万…!!
ありとあらゆる思索を張り巡らそうとも、その全てはアカギに討ち取られていく…!
利根川(かくなる…かくなる上は……!)
利根川、己が定めたルールを破り、カードを見ずに提出する…!
利根川(どうだ…これなら…さすがのお前も偶然までは読めまい…!!)
アカギ「…そうでもない」
利根川「…へ?」
アカギ「お前は一度全てのカードを見ている…ならばたとえ切り飛ばすときに見ずとも…それは完全な偶然とはなりえない」
利根川のカードは『皇帝』! アカギのカードは『奴隷』!!
完全に偶然に任せても討ち取られる…!
こうなるともう何がなにやらわからない……!!
利根川「ぐ、ぐぅぅ…ぐぅ~…!!」グニャァ~
利根川、陥落…!!
9戦目を終え、利根川の負債…6億と750万…!!
451: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 12:33:08.18 ID:deIC5HLV0
パチ…パチ…パチ…!
部屋の中に拍手の音が鳴り響く…!
カイジ(だれだ…!? こんな状況で拍手なんて…あの会長ってじじいか…?)
否、兵藤もまた、苦虫を噛み潰したような顔で睨みつけている…!
この部屋の…入り口を…!!
カイジ(入り口…? 入り口に一体何が…ああ!)
いつの間にか、部屋の中に数人の男女が入ってきていた。
その煌びやかな衣装…成功者としての自信漲る顔つき…カイジにもその正体は容易にうかがい知れた!
カイジ(こいつらか…俺たちの橋渡りを眺めていた、醜悪な人間共は…!)ギリ…!
部屋の中に拍手の音が鳴り響く…!
カイジ(だれだ…!? こんな状況で拍手なんて…あの会長ってじじいか…?)
否、兵藤もまた、苦虫を噛み潰したような顔で睨みつけている…!
この部屋の…入り口を…!!
カイジ(入り口…? 入り口に一体何が…ああ!)
いつの間にか、部屋の中に数人の男女が入ってきていた。
その煌びやかな衣装…成功者としての自信漲る顔つき…カイジにもその正体は容易にうかがい知れた!
カイジ(こいつらか…俺たちの橋渡りを眺めていた、醜悪な人間共は…!)ギリ…!
457: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 12:38:59.41 ID:deIC5HLV0
兵藤「何をしにおいでかな…皆々様方…」
男「いえいえ、存外面白いショーになってまいりましたので…モニターでの観戦では物足りなく…ここに馳せ参じた次第であります」
兵藤「……」
男(ククク…面白い…まったくもって面白い…先ほどまでの橋渡りで得られた『安全』という愉悦…それもまた甘美なものだが…)
男(それよりもなお甘美な物がある…! それは『不幸』…! 他人の不幸は蜜の味…!!)
男(それが君臨する王者の凋落とあってはなおさら…別格だ……!!)
兵藤「…チ。利根川」
利根川「は…!」
兵藤「代われ…後はワシが相手をする…! 無様を晒しおって……!」
男「いえいえ、存外面白いショーになってまいりましたので…モニターでの観戦では物足りなく…ここに馳せ参じた次第であります」
兵藤「……」
男(ククク…面白い…まったくもって面白い…先ほどまでの橋渡りで得られた『安全』という愉悦…それもまた甘美なものだが…)
男(それよりもなお甘美な物がある…! それは『不幸』…! 他人の不幸は蜜の味…!!)
男(それが君臨する王者の凋落とあってはなおさら…別格だ……!!)
兵藤「…チ。利根川」
利根川「は…!」
兵藤「代われ…後はワシが相手をする…! 無様を晒しおって……!」
463: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 12:43:33.45 ID:deIC5HLV0
兵藤「地下行きだ…! クズが…! 見せるな…二度と…ワシにその醜悪なツラを……!!」
利根川「ぐ、ぐうぅ~~!!」
兵藤「連れて行け!」
黒服「はっ!!」
利根川「触るなッ!! …自分で歩く」
アカギ「……」
利根川「覚えていろ…悪魔め…! 貴様を殺すために俺は必ず舞い戻る…必ずな…!!」
アカギ「……」フゥ~…
アカギ、利根川には一瞥をくれただけ…タバコを取り出し、火をつける…!
アカギ「灰皿をくれないか?」
兵藤「…持って来い」
黒服「はっ」
利根川「ぐ、ぐうぅ~~!!」
兵藤「連れて行け!」
黒服「はっ!!」
利根川「触るなッ!! …自分で歩く」
アカギ「……」
利根川「覚えていろ…悪魔め…! 貴様を殺すために俺は必ず舞い戻る…必ずな…!!」
アカギ「……」フゥ~…
アカギ、利根川には一瞥をくれただけ…タバコを取り出し、火をつける…!
アカギ「灰皿をくれないか?」
兵藤「…持って来い」
黒服「はっ」
473: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 12:53:25.98 ID:deIC5HLV0
カイジ「すげえ…本当にすげえ…! 超えている…あの男だけは…俺たちの想像の外…! まさに神域…!」
カイジ「6億もの金をぶんどり、なおかつあの爺を勝負の場に引きずり出した…! 勝てる…命を弄ぶ奴らに一泡吹かしてやれる!!」
兵藤「さて…勝負に入る前に教えておこう…」
アカギ「…?」
兵藤「持って来い」
黒服「はっ」
しばらくの後に黒服が持ってきたのは金の束…! 圧倒的札束の山…!!
兵藤「今君に持っていかれている6億750万…それを差し引いてもまだワシにはこれだけの金がある…」
その額は…3億4250万円! 即ち、当初兵藤は9億5000万もの大金を持っていた計算…!
兵藤「もちろんこれは一部…世界の銀行に分散させたこのワシの総財産に比べれば微々たる物…!」
兵藤「だが…それでもなお…アカギ君、君の命はワシには届かない…!」
そう…もし残りの3戦、アカギが全勝しようとも得られる金は2億250万…足りない…!
兵藤の破滅には至らない…!
カイジ「6億もの金をぶんどり、なおかつあの爺を勝負の場に引きずり出した…! 勝てる…命を弄ぶ奴らに一泡吹かしてやれる!!」
兵藤「さて…勝負に入る前に教えておこう…」
アカギ「…?」
兵藤「持って来い」
黒服「はっ」
しばらくの後に黒服が持ってきたのは金の束…! 圧倒的札束の山…!!
兵藤「今君に持っていかれている6億750万…それを差し引いてもまだワシにはこれだけの金がある…」
その額は…3億4250万円! 即ち、当初兵藤は9億5000万もの大金を持っていた計算…!
兵藤「もちろんこれは一部…世界の銀行に分散させたこのワシの総財産に比べれば微々たる物…!」
兵藤「だが…それでもなお…アカギ君、君の命はワシには届かない…!」
そう…もし残りの3戦、アカギが全勝しようとも得られる金は2億250万…足りない…!
兵藤の破滅には至らない…!
488: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 13:01:08.62 ID:deIC5HLV0
兵藤「金は現金でしか受け取らないという縛り…それはこちらの現金の枯渇を狙ってのことだろう?」
兵藤「そして金を払えぬこちらの弱みを付け込み、さらなる財産を奪おうとした…それが君の狙い」
兵藤「だが、その狙いは今脆くも崩れ去った…まあ、こんな念を入れずともワシはあと3戦、負けぬがね…」
アカギ「……」
兵藤「さあ、始めようじゃないか…もっともこれは勝負ではなく…安泰が確約されたワシからすればほんの余興…」
カイジ「それは…どうかな…?」
兵藤「ん…?」
カイジ、起つ!!
カイジ(アンタの破滅を願うのは何もアカギだけじゃねえ…! 許すかよ…! 俺だって…みんなの無念を背負ってる…!!)
カイジ(アカギに任せっぱなしじゃ、みんなに合わせる顔がねえだろ!!)
カイジ「次の勝負から…俺も片目と両耳を賭ける!! これなら届く! 今この場での、アンタの滅びに!!」
兵藤「そして金を払えぬこちらの弱みを付け込み、さらなる財産を奪おうとした…それが君の狙い」
兵藤「だが、その狙いは今脆くも崩れ去った…まあ、こんな念を入れずともワシはあと3戦、負けぬがね…」
アカギ「……」
兵藤「さあ、始めようじゃないか…もっともこれは勝負ではなく…安泰が確約されたワシからすればほんの余興…」
カイジ「それは…どうかな…?」
兵藤「ん…?」
カイジ、起つ!!
カイジ(アンタの破滅を願うのは何もアカギだけじゃねえ…! 許すかよ…! 俺だって…みんなの無念を背負ってる…!!)
カイジ(アカギに任せっぱなしじゃ、みんなに合わせる顔がねえだろ!!)
カイジ「次の勝負から…俺も片目と両耳を賭ける!! これなら届く! 今この場での、アンタの滅びに!!」
507: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 13:13:41.09 ID:deIC5HLV0
兵藤「正気か…? このアカギ君の戦いに、君の命も賭けると、そういうのかね…?」
カイジ「ああ、そうだ…! これなら得られる金は二倍…! 最終戦を待たずして、アンタの金は枯渇する…!」
兵藤「突然後から割り込んできて…何をほざくかと思えば……」
男「おやおや、まさか…兵藤会長ともあろう方がお逃げになるので?」
兵藤「む…!」
兵藤(この小僧…これも計算のうちか…?)
カイジ(そうだ…この勝負をあいつらが見ている以上、お前は無様な真似は晒せない…受けるさ…それがどんなに無茶苦茶な条件でも…!)
カイジ(だってお前は…王なのだから……!!)
アカギ「やれやれ、勝手に話を進めてくれる」
カイジ「いいだろ、アカギ…お前の力は俺が一番よく知ってる…俺の命をお前に賭ける…!」
アカギ「…好きにするといい。確かに、これでヤツの滅びに手が届くのは事実…」
最終戦、始まる…!
カイジ「ああ、そうだ…! これなら得られる金は二倍…! 最終戦を待たずして、アンタの金は枯渇する…!」
兵藤「突然後から割り込んできて…何をほざくかと思えば……」
男「おやおや、まさか…兵藤会長ともあろう方がお逃げになるので?」
兵藤「む…!」
兵藤(この小僧…これも計算のうちか…?)
カイジ(そうだ…この勝負をあいつらが見ている以上、お前は無様な真似は晒せない…受けるさ…それがどんなに無茶苦茶な条件でも…!)
カイジ(だってお前は…王なのだから……!!)
アカギ「やれやれ、勝手に話を進めてくれる」
カイジ「いいだろ、アカギ…お前の力は俺が一番よく知ってる…俺の命をお前に賭ける…!」
アカギ「…好きにするといい。確かに、これでヤツの滅びに手が届くのは事実…」
最終戦、始まる…!
514: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 13:22:04.15 ID:deIC5HLV0
最終戦、兵藤の先攻…一枚目の提出…!
これを受け、アカギも提出を完了する…!
カイジ(アカギは何のカードを選択したんだ…? やはり最初は様子見の『市民』が定石だが…)
カードオープン!!
カイジ「な…なんだと!!」
兵藤のカードは『皇帝』!! 様子見なしの一発勝負!!
カイジ「ア、アカギは…!!」
アカギのカードは『奴隷』!! 兵藤との第一戦、ここはアカギが兵藤を読みきる!!
カイジ(あ、あぶねえ…! 様子見なんてしてたら瞬殺されていた…!)
カイジ(なんてヤツだ…兵藤和尊…この場面で一発目に『皇帝』を出してくるとは…)
カイジ(普通は出来ない…わかっていても、一枚目に『皇帝』を出すなんてこと…! それよりも『市民』を出して相手の自滅を待つほうが遥かに安心…安心だから…!)
カイジ(だが…アカギはさらにその上をいった! やはりこの勝負、勝てる!!)
これを受け、アカギも提出を完了する…!
カイジ(アカギは何のカードを選択したんだ…? やはり最初は様子見の『市民』が定石だが…)
カードオープン!!
カイジ「な…なんだと!!」
兵藤のカードは『皇帝』!! 様子見なしの一発勝負!!
カイジ「ア、アカギは…!!」
アカギのカードは『奴隷』!! 兵藤との第一戦、ここはアカギが兵藤を読みきる!!
カイジ(あ、あぶねえ…! 様子見なんてしてたら瞬殺されていた…!)
カイジ(なんてヤツだ…兵藤和尊…この場面で一発目に『皇帝』を出してくるとは…)
カイジ(普通は出来ない…わかっていても、一枚目に『皇帝』を出すなんてこと…! それよりも『市民』を出して相手の自滅を待つほうが遥かに安心…安心だから…!)
カイジ(だが…アカギはさらにその上をいった! やはりこの勝負、勝てる!!)
519: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 13:31:03.67 ID:deIC5HLV0
これでアカギに1億3500万が移動…兵藤の現金、残りは1億と750万…!
届く…! あと一度の勝利で、兵藤を倒せる…!
だというのに…兵藤は不敵に笑っていた…!
兵藤「成程成程…抜きん出ておる…! ワシが今まで倒してきた誰よりも…!」
兵藤「とはいえ、疑念も捨てきれぬ…果たして君のその勝利、才能によるものか…?」
カイジ「はあ? 何を…?」
兵藤「イカサマ…ではないのか…?」
カイジ「て、てめえ! 言うに事欠いて、何てこと!!」
兵藤「一目にはカードの背に違いなど無いように思える…だが、君の目にしか映らない極微小な傷をこちらのカードにつけていたとしたら…」
カイジ「ふ、ふざけんな! アカギはそっちのカードに触れてもいないだろうが!!」
兵藤「いやいや、わからぬ…ワシはずっとアカギ君を見つめていたわけではないのでな…一瞬の隙をつけば、可能だったかも知れぬ…!」
525: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 13:38:20.39 ID:deIC5HLV0
カイジ「てめえ…!」
アカギ「ククク…」
カイジ「アカギ!」
アカギ「それで…どうしたいんだ? 何か条件を付けたいんだろ?」
兵藤「流石に察しがいい…! その通り…ワシからの提案はカードの総交換…そして…勝負形式の変更だ…!!」
カイジ「勝負形式の変更…?」
兵藤「そうだ…流石にこうダラダラと10戦もカードの出し合いを見せられてはギャラリーの皆様も飽き飽き…!」
兵藤「このEカード…勝負している者にとっては血沸き肉踊る熱戦となっても…傍から見ればただのカードの出し合い…退屈…退屈なのだ…!!」
兵藤「忘れてはいけない…この勝負は元々あそこにいる方々を楽しませるために続けられた延長戦…! 本質はいかに彼らを歓待するかのみ…!」
アカギ「具体的には…?」
兵藤「伏せた10枚のカードから引いたカードで勝負する…というのはどうかな?」
アカギ「ククク…」
カイジ「アカギ!」
アカギ「それで…どうしたいんだ? 何か条件を付けたいんだろ?」
兵藤「流石に察しがいい…! その通り…ワシからの提案はカードの総交換…そして…勝負形式の変更だ…!!」
カイジ「勝負形式の変更…?」
兵藤「そうだ…流石にこうダラダラと10戦もカードの出し合いを見せられてはギャラリーの皆様も飽き飽き…!」
兵藤「このEカード…勝負している者にとっては血沸き肉踊る熱戦となっても…傍から見ればただのカードの出し合い…退屈…退屈なのだ…!!」
兵藤「忘れてはいけない…この勝負は元々あそこにいる方々を楽しませるために続けられた延長戦…! 本質はいかに彼らを歓待するかのみ…!」
アカギ「具体的には…?」
兵藤「伏せた10枚のカードから引いたカードで勝負する…というのはどうかな?」
530: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 13:43:02.12 ID:deIC5HLV0
カイジ「ふ、ふざけたことぬかすな! なんだそりゃ! とどのまりくじ引き…くじ引きじゃねえか!!」
カイジ「そんな…運に全てを任せるような勝負なんて……!」
兵藤「おやおや…これは的外れなことを言う…!」
カイジ「何だと…!?」
兵藤「運に全てを委ねる行為…これこそがギャンブルの本質…違うかね?」
カイジ「そ、それは…!」
兵藤「まあ、決めるのは君ではない…実際に勝負をする、アカギ君だ」
カイジ「く…! アカギ…!」
アカギ「面白い…受けよう」
カイジ「んもう!!」
カイジ「そんな…運に全てを任せるような勝負なんて……!」
兵藤「おやおや…これは的外れなことを言う…!」
カイジ「何だと…!?」
兵藤「運に全てを委ねる行為…これこそがギャンブルの本質…違うかね?」
カイジ「そ、それは…!」
兵藤「まあ、決めるのは君ではない…実際に勝負をする、アカギ君だ」
カイジ「く…! アカギ…!」
アカギ「面白い…受けよう」
カイジ「んもう!!」
548: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 13:50:13.51 ID:deIC5HLV0
兵藤「それでは新しいカードを準備させよう。おい」
黒服「はっ……どうぞ」
兵藤「このEカード…流通している数こそ少ないが、市販もされていてな…これはその新品…封も切っておらぬ新品だ…」
兵藤「カードはこれを使う…さて、先ほどまで使っていたカードを渡したまえ。こちらで破棄させよう」
アカギは先ほどまで使っていたカードの束を差し出す…が、受け取ろうとした黒服の手をかわすと、逆に先ほどまで兵藤が使っていた皇帝側の5枚を掠め取った。
黒服「な…なにを…!?」
アカギ「カードの準備もそちら…カードの破棄もそちらだってんじゃ釣り合わない…何に使われるかわかったものじゃない…これは俺たちの目の前で破棄してもらう」
兵藤「なに…?」
アカギ「つまり、こういうこと…」
アカギは前回の勝負で使ったカードの束を兵藤達の目の前で破り捨てる!
さらに火を放ち…カードを全て燃やし尽くした!!
兵藤「ククク…信用のないことだな……」
アカギ「まあ、念のため…さ」
黒服「はっ……どうぞ」
兵藤「このEカード…流通している数こそ少ないが、市販もされていてな…これはその新品…封も切っておらぬ新品だ…」
兵藤「カードはこれを使う…さて、先ほどまで使っていたカードを渡したまえ。こちらで破棄させよう」
アカギは先ほどまで使っていたカードの束を差し出す…が、受け取ろうとした黒服の手をかわすと、逆に先ほどまで兵藤が使っていた皇帝側の5枚を掠め取った。
黒服「な…なにを…!?」
アカギ「カードの準備もそちら…カードの破棄もそちらだってんじゃ釣り合わない…何に使われるかわかったものじゃない…これは俺たちの目の前で破棄してもらう」
兵藤「なに…?」
アカギ「つまり、こういうこと…」
アカギは前回の勝負で使ったカードの束を兵藤達の目の前で破り捨てる!
さらに火を放ち…カードを全て燃やし尽くした!!
兵藤「ククク…信用のないことだな……」
アカギ「まあ、念のため…さ」
557: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 13:57:31.79 ID:deIC5HLV0
VS兵藤第2戦…!
これまでの心理戦とは打って変わって運が物を言う、カードチョイスゲーム…!
勝負を始める前に、カイジとアカギは兵藤の用意したカードをチェック、確かに皇帝と奴隷が一枚ずつあることを確認する。
兵藤「それでは…順番だが…この勝負では言うまでもなくこの順番が重要…そこで、その先攻後攻は…これで決定する」
兵藤の手に乗せられたのは、二つのサイコロ…!
兵藤「このサイコロの出目が大きかったものが先攻だ…いいかな?」
アカギ「かまわない」
兵藤「それでは君から振りたまえ」
アカギは手渡されたサイコロをチェック、何の仕掛けも施されていないことを確認する。
カイジ「アカギ…頑張れ…!」
アカギ「……」
カイジ「アカギ…?」
アカギ「カイジ…このサイコロはお前が振るんだ」
カイジ「はあ!?」
これまでの心理戦とは打って変わって運が物を言う、カードチョイスゲーム…!
勝負を始める前に、カイジとアカギは兵藤の用意したカードをチェック、確かに皇帝と奴隷が一枚ずつあることを確認する。
兵藤「それでは…順番だが…この勝負では言うまでもなくこの順番が重要…そこで、その先攻後攻は…これで決定する」
兵藤の手に乗せられたのは、二つのサイコロ…!
兵藤「このサイコロの出目が大きかったものが先攻だ…いいかな?」
アカギ「かまわない」
兵藤「それでは君から振りたまえ」
アカギは手渡されたサイコロをチェック、何の仕掛けも施されていないことを確認する。
カイジ「アカギ…頑張れ…!」
アカギ「……」
カイジ「アカギ…?」
アカギ「カイジ…このサイコロはお前が振るんだ」
カイジ「はあ!?」
562: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 14:03:04.17 ID:deIC5HLV0
カイジ、仰天…!
カイジ「な、何を…!?」
アカギ「この勝負にはお前も命を賭けている…なら、振る権利はあるさ。何もかもを俺に任せることはない」
カイジ「そ、そんな……」
兵藤「何をぐずぐずしておる…勝負が先に進まんではないか…!」
カイジ「ぐ…ぐぐ…!!」
カイジ(いや…びびるな! これはアカギが俺を信用してくれたってこと…!)
カイジ(命を賭けた俺の気迫が、兵藤の出目を上回ることに賭けたってことだ…!)
カイジ「なら…答えなきゃ男じゃねえだろぉぉおおお!!!!」
カイジ、賽を振る!!
出た目は1! もうひとつも1! つまりは合計2!!
有りうる組み合わせの中で最も小さき数…!!
カイジ「あ、ああぁ~~~……!!!!」グニャァ~
カイジ「な、何を…!?」
アカギ「この勝負にはお前も命を賭けている…なら、振る権利はあるさ。何もかもを俺に任せることはない」
カイジ「そ、そんな……」
兵藤「何をぐずぐずしておる…勝負が先に進まんではないか…!」
カイジ「ぐ…ぐぐ…!!」
カイジ(いや…びびるな! これはアカギが俺を信用してくれたってこと…!)
カイジ(命を賭けた俺の気迫が、兵藤の出目を上回ることに賭けたってことだ…!)
カイジ「なら…答えなきゃ男じゃねえだろぉぉおおお!!!!」
カイジ、賽を振る!!
出た目は1! もうひとつも1! つまりは合計2!!
有りうる組み合わせの中で最も小さき数…!!
カイジ「あ、ああぁ~~~……!!!!」グニャァ~
568: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 14:06:42.93 ID:deIC5HLV0
兵藤「はっはっは! これは素晴らしいパートナーを引き連れたものだ、アカギ君」
カイジ「すまねえ、アカギ…すまねえ~……!!」ボロ…!ボロ…!
アカギ「へなへなするな」
カイジ「アカギ…」
アカギ「勝つつもりだぜ、俺は」
カイジ「で、でも…!」
兵藤「では、もう振る必要もないが…一応振るか…」
兵藤の目は6と6…あわせて12…最大の数…!
その圧倒的実力を予感させるその目…!
カイジ「く、くうぅ…!!」
カイジ「すまねえ、アカギ…すまねえ~……!!」ボロ…!ボロ…!
アカギ「へなへなするな」
カイジ「アカギ…」
アカギ「勝つつもりだぜ、俺は」
カイジ「で、でも…!」
兵藤「では、もう振る必要もないが…一応振るか…」
兵藤の目は6と6…あわせて12…最大の数…!
その圧倒的実力を予感させるその目…!
カイジ「く、くうぅ…!!」
574: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 14:11:48.37 ID:deIC5HLV0
兵藤「では、カードを並べ…始めよう…! 先に引くはワシ…!」
兵藤の手がテーブルに並べられた10枚のカードに伸びる…!
カイジ(引くな…! 引くな…!! 『アレ』を引くな~…!!)
この勝負、言うまでもなく先攻が圧倒的に有利…!
何故ならば…先に『あのカード』を引いた方が圧倒的に有利に立てるのだから…!
カイジ(頼む…!)
兵藤「カイジ君…祈っても無駄なのだ…! こういった時、ワシは引く…引くが定め…!!」
兵藤、カードを引きオープン……!
そのカードは…!
カイジ「あ、ああ~~~!!!!」
『皇帝』!! 兵藤、一発目に皇帝を引き当てる豪運!!
兵藤「引くのだ…ワシは、王なのだから……!!」
兵藤の手がテーブルに並べられた10枚のカードに伸びる…!
カイジ(引くな…! 引くな…!! 『アレ』を引くな~…!!)
この勝負、言うまでもなく先攻が圧倒的に有利…!
何故ならば…先に『あのカード』を引いた方が圧倒的に有利に立てるのだから…!
カイジ(頼む…!)
兵藤「カイジ君…祈っても無駄なのだ…! こういった時、ワシは引く…引くが定め…!!」
兵藤、カードを引きオープン……!
そのカードは…!
カイジ「あ、ああ~~~!!!!」
『皇帝』!! 兵藤、一発目に皇帝を引き当てる豪運!!
兵藤「引くのだ…ワシは、王なのだから……!!」
581: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 14:17:27.29 ID:deIC5HLV0
これでアカギは圧倒的窮地に立たされた…!
残った9枚のカード、その中のたった一つの奴隷を引き当てなければ負け…!
奴隷でなければ、死!!
カイジ「ぐ、ぐうぅ…!」
兵藤「ククク…カカカ…コココ…!!」
崩れ落ちるカイジ…勝ち誇る兵藤…!
そんな中、ただ一人…アカギだけは揺らがない…!
ただじっと、カードを見据えている…!
兵藤(無駄な足掻きを…!)
カイジ(あるのか…アカギ、勝ちの目が…!)
カイジ(いや、そうだ…! 俺は今まで一体何を見てきたんだ! 引く…! アカギは引く…!! 9分の1なんて、あいつからすれば引けて当然のこと…!)
カイジ(そうだろ…アカギ…!!)
カイジは祈る…! アカギの運、それが兵藤を凌駕することを…!
残った9枚のカード、その中のたった一つの奴隷を引き当てなければ負け…!
奴隷でなければ、死!!
カイジ「ぐ、ぐうぅ…!」
兵藤「ククク…カカカ…コココ…!!」
崩れ落ちるカイジ…勝ち誇る兵藤…!
そんな中、ただ一人…アカギだけは揺らがない…!
ただじっと、カードを見据えている…!
兵藤(無駄な足掻きを…!)
カイジ(あるのか…アカギ、勝ちの目が…!)
カイジ(いや、そうだ…! 俺は今まで一体何を見てきたんだ! 引く…! アカギは引く…!! 9分の1なんて、あいつからすれば引けて当然のこと…!)
カイジ(そうだろ…アカギ…!!)
カイジは祈る…! アカギの運、それが兵藤を凌駕することを…!
593: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 14:22:58.50 ID:deIC5HLV0
だが…カイジの思惑とは裏腹に…!
アカギ…動けず…! カードを見つめたまま、微動だにしない…!!
カイジ(どうしたんだアカギ…引くだろ…! お前なら引けるだろ…!!)
兵藤「ククク…じっと見つめていれば、カードが透けて見えるとでもいうのかね?」
アカギ「……」
兵藤「だんまりか…ククク、まあよい。精々集中することだ……」
カイジ(アカギ…お前まさか…!)
カイジは察する…! アカギの胸中…!
この場でただ一人…エスポワールのときからずっとアカギの背を追い続けていたカイジだけが……!
カイジ(アカギ…! アカギ…!!)
カイジ「お前…なにびびってんだぁーーーー!!!!」
アカギ…動けず…! カードを見つめたまま、微動だにしない…!!
カイジ(どうしたんだアカギ…引くだろ…! お前なら引けるだろ…!!)
兵藤「ククク…じっと見つめていれば、カードが透けて見えるとでもいうのかね?」
アカギ「……」
兵藤「だんまりか…ククク、まあよい。精々集中することだ……」
カイジ(アカギ…お前まさか…!)
カイジは察する…! アカギの胸中…!
この場でただ一人…エスポワールのときからずっとアカギの背を追い続けていたカイジだけが……!
カイジ(アカギ…! アカギ…!!)
カイジ「お前…なにびびってんだぁーーーー!!!!」
600: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 14:29:45.94 ID:deIC5HLV0
カイジ、狂乱!!
カイジ「ふざけんな! こんな土壇場で、なにびびってんだ!! おい!!」
黒服「こら、貴様! 暴れるな…!!」
カイジ「無敵なんだろ! 神域なんだろ!! だから、だから俺も命を賭けたのに…!」
カイジ「こんな土壇場で…馬脚をあらわすんじゃねえーーーー!!!!」
黒服「く…! 始末に負えん…! ロープを持ってこい!! 椅子に縛り付けるぞ!!」
カイジ「ふざけんな!! 取り消し…取り消しだ…!! 俺の賭けは取り消し…死ぬなら一人で死ね…!!」
兵藤「ククク…キキキ…カカカ…コココ……!!」
兵藤「そうだカイジ君! ワシはそれが見たかった…! 死の恐怖に負け、醜く露呈する本音…! いや、愉快愉快…!」
カイジ「なら助けろ…! 助けてください…! 俺だけでも…!!」
兵藤「ん~ふふふふ…!! 駄目じゃ…! アカギ君が奴隷を引けなければ死…君ももろともに、死……!!」
カイジ「あ、あああ~~~……!!」グニャア~
カイジ「ふざけんな! こんな土壇場で、なにびびってんだ!! おい!!」
黒服「こら、貴様! 暴れるな…!!」
カイジ「無敵なんだろ! 神域なんだろ!! だから、だから俺も命を賭けたのに…!」
カイジ「こんな土壇場で…馬脚をあらわすんじゃねえーーーー!!!!」
黒服「く…! 始末に負えん…! ロープを持ってこい!! 椅子に縛り付けるぞ!!」
カイジ「ふざけんな!! 取り消し…取り消しだ…!! 俺の賭けは取り消し…死ぬなら一人で死ね…!!」
兵藤「ククク…キキキ…カカカ…コココ……!!」
兵藤「そうだカイジ君! ワシはそれが見たかった…! 死の恐怖に負け、醜く露呈する本音…! いや、愉快愉快…!」
カイジ「なら助けろ…! 助けてください…! 俺だけでも…!!」
兵藤「ん~ふふふふ…!! 駄目じゃ…! アカギ君が奴隷を引けなければ死…君ももろともに、死……!!」
カイジ「あ、あああ~~~……!!」グニャア~
619: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 14:39:16.50 ID:deIC5HLV0
カイジ、消沈…! 縛られた椅子で力無くうな垂れる…!
兵藤「さてさて…そろそろ引きたまえアカギ君…」
アカギ「……」
兵藤(動かぬか…成程、確かに異才…飛びぬけて有能…!)
兵藤(感じておるか…不吉な何かを…!)
そう、兵藤がこれほど勝ち誇るには理由がある…!
この机に伏せられた9枚のカード……そこに、『奴隷』は無い!!
無いのだ! つまり、アカギの勝ち目など絶無!!
引けば死! 何を引こうとも…死!!
兵藤(もちろん、勝負の後にカードを検分する暇など与えぬ…『市民』を引いた瞬間、黒服に取り押さえさせ……ワシの手で45ミリ針を進ませてやろう…!)
兵藤、ここに来てイカサマ…! 勝負を確実にするためのイカサマ…!
無論、アカギもカイジも事前にカードのチェックは済ませていた…!
ならば何故、こんな事態に陥っているのか…!
考えられる理由はひとつだけ…! カードのすり替え…それしかない!!
ならばいつ…! それも分かってしまえば簡単なこと…!
それは…サイコロを振らせた時以外に無い!
兵藤「さてさて…そろそろ引きたまえアカギ君…」
アカギ「……」
兵藤(動かぬか…成程、確かに異才…飛びぬけて有能…!)
兵藤(感じておるか…不吉な何かを…!)
そう、兵藤がこれほど勝ち誇るには理由がある…!
この机に伏せられた9枚のカード……そこに、『奴隷』は無い!!
無いのだ! つまり、アカギの勝ち目など絶無!!
引けば死! 何を引こうとも…死!!
兵藤(もちろん、勝負の後にカードを検分する暇など与えぬ…『市民』を引いた瞬間、黒服に取り押さえさせ……ワシの手で45ミリ針を進ませてやろう…!)
兵藤、ここに来てイカサマ…! 勝負を確実にするためのイカサマ…!
無論、アカギもカイジも事前にカードのチェックは済ませていた…!
ならば何故、こんな事態に陥っているのか…!
考えられる理由はひとつだけ…! カードのすり替え…それしかない!!
ならばいつ…! それも分かってしまえば簡単なこと…!
それは…サイコロを振らせた時以外に無い!
663: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 14:48:12.20 ID:deIC5HLV0
だからこそのサイコロでの順番決めだった…!
順番を決めるだけならわざわざサイコロを準備する必要などない! それこそ、ジャンケンなど、なんでもいいのだ!
兵藤は自分の手元からアカギとカイジの視線を外すため、わざとサイコロという手段を取った…!
サイコロならば、その出目を確認するために目でサイコロを追う…追わざるを得ない!!
アカギがカイジにサイコロを振らせた時は見破られたかとヒヤリとしたが、アカギに気付いた様子は無し…!
兵藤は懐に隠し持っていた『奴隷』抜きの10枚セットとのすり替えを見事にやりおおせた!!
兵藤「カカカ…キキキ…コココ…!!」
だが、兵藤が真に恐ろしいのはここから…!
兵藤のイカサマは『奴隷抜きのカードにすり替えた』、その一点のみ!!
その後にサイコロで6と6を出したのも、一発目で『皇帝』を引いて見せたのも、全ては実力…!
一度目に王を引けなければこのイカサマはむしろ己の身を滅ぼす諸刃の刃…!
相手に『皇帝』を引かれてはそこで終わり…あまりにもリスキーな賭け……!!
しかし…兵藤は引いた…!
引く確信があった…!!
その一点で言えば…確かに彼はこの世に君臨する王であることに他ならない!!
アカギ「……」
カイジ「あ、アカギぃ~…」
勝負は決したのだ…!
順番を決めるだけならわざわざサイコロを準備する必要などない! それこそ、ジャンケンなど、なんでもいいのだ!
兵藤は自分の手元からアカギとカイジの視線を外すため、わざとサイコロという手段を取った…!
サイコロならば、その出目を確認するために目でサイコロを追う…追わざるを得ない!!
アカギがカイジにサイコロを振らせた時は見破られたかとヒヤリとしたが、アカギに気付いた様子は無し…!
兵藤は懐に隠し持っていた『奴隷』抜きの10枚セットとのすり替えを見事にやりおおせた!!
兵藤「カカカ…キキキ…コココ…!!」
だが、兵藤が真に恐ろしいのはここから…!
兵藤のイカサマは『奴隷抜きのカードにすり替えた』、その一点のみ!!
その後にサイコロで6と6を出したのも、一発目で『皇帝』を引いて見せたのも、全ては実力…!
一度目に王を引けなければこのイカサマはむしろ己の身を滅ぼす諸刃の刃…!
相手に『皇帝』を引かれてはそこで終わり…あまりにもリスキーな賭け……!!
しかし…兵藤は引いた…!
引く確信があった…!!
その一点で言えば…確かに彼はこの世に君臨する王であることに他ならない!!
アカギ「……」
カイジ「あ、アカギぃ~…」
勝負は決したのだ…!
681: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 14:53:45.33 ID:deIC5HLV0
アカギ「ククク…」
否、勝負は終わってなどいない…!
兵藤「どうした…? 気でも触れたか…?」
わからぬのだ…勝負のあやは…最後の最後、その一瞬まで…!
アカギ「アンタは確かに王だった…だが、それ故に王であることをやめられない……」
アカギの選んだカードが開かれる…!
アカギ「たとえ…奴隷に刺されると…わかっていても……!」
アカギのカードは『奴隷』!! 有り得ぬはずの、『奴隷』!!
兵藤「馬鹿な!!」
カイジ「ア、アカギィ!!!!」
アカギ「勝負ありだ…アンタは今王の座から凋落した…!」
否、勝負は終わってなどいない…!
兵藤「どうした…? 気でも触れたか…?」
わからぬのだ…勝負のあやは…最後の最後、その一瞬まで…!
アカギ「アンタは確かに王だった…だが、それ故に王であることをやめられない……」
アカギの選んだカードが開かれる…!
アカギ「たとえ…奴隷に刺されると…わかっていても……!」
アカギのカードは『奴隷』!! 有り得ぬはずの、『奴隷』!!
兵藤「馬鹿な!!」
カイジ「ア、アカギィ!!!!」
アカギ「勝負ありだ…アンタは今王の座から凋落した…!」
702: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 15:00:37.78 ID:deIC5HLV0
兵藤「有り得ぬ! 貴様、一体何をした!!」
アカギ「有り得ないとは妙なことを言うね。俺はただ残りの9枚から『奴隷』を引いただけ…そうだろう?」
兵藤(すり替えか…! それしかない…だが、いつ…? カードはどこで準備した…!?)
アカギ「アンタの敗因はどこどこまでも自分が王であることにこだわったこと…」
アカギ「俺たちが奴隷になるのは簡単なのさ…ただ、人としての尊厳を捨てるだけでいい」
兵藤「の、のたまいよって…!!」
兵藤(すりかえた奴隷は利根川との戦いで使っていたものに違いあるまい…!)
兵藤(だがヤツは確かに差し出したカードを全て破り捨てていた…! そこに怪しい動作は無かったはずだ…!)
兵藤(となると…そうか…! 最初から4枚しか差し出していなかったのか…!)
兵藤(カードを抜き取ったのはそのさらに前…! おそらくこちらがカード交換を言い出した直後…!)
兵藤(こうなることを…読みきっていたのか…!!)
アカギ「有り得ないとは妙なことを言うね。俺はただ残りの9枚から『奴隷』を引いただけ…そうだろう?」
兵藤(すり替えか…! それしかない…だが、いつ…? カードはどこで準備した…!?)
アカギ「アンタの敗因はどこどこまでも自分が王であることにこだわったこと…」
アカギ「俺たちが奴隷になるのは簡単なのさ…ただ、人としての尊厳を捨てるだけでいい」
兵藤「の、のたまいよって…!!」
兵藤(すりかえた奴隷は利根川との戦いで使っていたものに違いあるまい…!)
兵藤(だがヤツは確かに差し出したカードを全て破り捨てていた…! そこに怪しい動作は無かったはずだ…!)
兵藤(となると…そうか…! 最初から4枚しか差し出していなかったのか…!)
兵藤(カードを抜き取ったのはそのさらに前…! おそらくこちらがカード交換を言い出した直後…!)
兵藤(こうなることを…読みきっていたのか…!!)
718: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 15:06:06.22 ID:deIC5HLV0
兵藤(ならばすり替えたのはいつだ…! ワシはヤツの挙動から目を離してはいなかったはずだ…!)
兵藤(ならば…一体いつ……?)
その時、兵藤にある疑念が走る…!
兵藤(待てよ…本当にそうか…? 違う…ワシは…たった一度だけヤツから目を離したのではなかったか……!?)
『奴隷になるのは簡単さ…ただ、人としての尊厳を捨てるだけでいい』
兵藤(あ、ああ~~~~~!!!!)
兵藤に電流走る!! その視線の先には椅子に縛り付けられた一人の男…伊藤カイジ!!
兵藤(き、さまかぁぁぁあああ!!!!)
カイジの表情を見て兵藤は確信する!!
通常、あれだけ死に怯えていた人間が助かったときに浮かべる表情…それは安堵…安堵以外にない!!
だが、カイジは……!
笑みを浮かべていた…! 勝ち誇りの笑みを……!!
兵藤(ならば…一体いつ……?)
その時、兵藤にある疑念が走る…!
兵藤(待てよ…本当にそうか…? 違う…ワシは…たった一度だけヤツから目を離したのではなかったか……!?)
『奴隷になるのは簡単さ…ただ、人としての尊厳を捨てるだけでいい』
兵藤(あ、ああ~~~~~!!!!)
兵藤に電流走る!! その視線の先には椅子に縛り付けられた一人の男…伊藤カイジ!!
兵藤(き、さまかぁぁぁあああ!!!!)
カイジの表情を見て兵藤は確信する!!
通常、あれだけ死に怯えていた人間が助かったときに浮かべる表情…それは安堵…安堵以外にない!!
だが、カイジは……!
笑みを浮かべていた…! 勝ち誇りの笑みを……!!
743: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 15:13:27.64 ID:deIC5HLV0
兵藤(おのれ…おのれえぇぇえええ!!!!)
決着は―――ついた。
もはや兵藤にこの場で払える現金は残っておらず、最終12戦目を待たずして戦いに幕は下りた…
佐原「すげえ…8億…! 8億だぜ…! 何だこの金の山……!!」
石田「もう…目が眩んでしまうよ…!」
佐原「ちくしょう…一束くらいくれねえかなぁ…!」
目の前にうず高く詰まれた金の山に狂喜する佐原、石田…!
カイジは…崩れ落ち、消沈する兵藤の前に立っていた…!
カイジ「どうだ…! 思い知ったか…! これが、お前が蔑んできた奴隷の力だ…!」
兵藤「……」
カイジ(へ…せいせいしたぜ!! そうやって死ぬまで寝ぼけてろ!!)
カイジ「さあ、アカギ行こう。こんな場所、さっさとおさらばだ」
アカギ「…何を言っている?」
カイジ「え?」
勝負は―――終わったはずだった。
決着は―――ついた。
もはや兵藤にこの場で払える現金は残っておらず、最終12戦目を待たずして戦いに幕は下りた…
佐原「すげえ…8億…! 8億だぜ…! 何だこの金の山……!!」
石田「もう…目が眩んでしまうよ…!」
佐原「ちくしょう…一束くらいくれねえかなぁ…!」
目の前にうず高く詰まれた金の山に狂喜する佐原、石田…!
カイジは…崩れ落ち、消沈する兵藤の前に立っていた…!
カイジ「どうだ…! 思い知ったか…! これが、お前が蔑んできた奴隷の力だ…!」
兵藤「……」
カイジ(へ…せいせいしたぜ!! そうやって死ぬまで寝ぼけてろ!!)
カイジ「さあ、アカギ行こう。こんな場所、さっさとおさらばだ」
アカギ「…何を言っている?」
カイジ「え?」
勝負は―――終わったはずだった。
766: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 15:18:39.32 ID:deIC5HLV0
アカギ「まだ最終12戦目が残っている…来いよ、兵藤」
カイジ「あ、アカギ! 何言ってんだ!! もうこれ以上勝負する必要なんてないだろ!! 勝っても金は得られないんだ!!」
アカギ「そうだな…だから…」
アカギは椅子に崩れ落ちている兵藤の前に立つ。
アカギ「俺が賭けた物に相当するものを…お前にも賭けてもらう…」
アカギ「即ち…命を……!」
カイジの背に怖気走る…! アカギの瞳、その暗い輝きを目にして…!
カイジ「狂ってる…! そんな勝負に何の意味がある…? こんな爺の命まで奪って、何になるっていうんだ!!」
アカギ「意味なんていらない…負けたものが無意味に死ぬ…それがギャンブル……」
カイジ「あ、アカギ! 何言ってんだ!! もうこれ以上勝負する必要なんてないだろ!! 勝っても金は得られないんだ!!」
アカギ「そうだな…だから…」
アカギは椅子に崩れ落ちている兵藤の前に立つ。
アカギ「俺が賭けた物に相当するものを…お前にも賭けてもらう…」
アカギ「即ち…命を……!」
カイジの背に怖気走る…! アカギの瞳、その暗い輝きを目にして…!
カイジ「狂ってる…! そんな勝負に何の意味がある…? こんな爺の命まで奪って、何になるっていうんだ!!」
アカギ「意味なんていらない…負けたものが無意味に死ぬ…それがギャンブル……」
773: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 15:23:10.17 ID:deIC5HLV0
兵藤「……」
アカギ「立てないか…? 何だ…同じ王を名乗っていても、随分と違うもんだな」
アカギの言葉…『王』という言葉に兵藤の肩が揺れる…反応する……!
アカギ「アイツなら来たぜ…鷲巣…鷲巣巌なら…」
兵藤「なん…じゃと…?」
鷲巣…ワシズといったのか…今…?
兵藤「…コココ…カカカ…キキキ…!!」
兵藤の目に光が戻る…! えもいわれぬ…狂気の光が……!!
兵藤「そうか…! 貴様か…!! 貴様だったのか赤木しげる…!! きぃさぁまぁがぁ…!!」
アカギ「立てないか…? 何だ…同じ王を名乗っていても、随分と違うもんだな」
アカギの言葉…『王』という言葉に兵藤の肩が揺れる…反応する……!
アカギ「アイツなら来たぜ…鷲巣…鷲巣巌なら…」
兵藤「なん…じゃと…?」
鷲巣…ワシズといったのか…今…?
兵藤「…コココ…カカカ…キキキ…!!」
兵藤の目に光が戻る…! えもいわれぬ…狂気の光が……!!
兵藤「そうか…! 貴様か…!! 貴様だったのか赤木しげる…!! きぃさぁまぁがぁ…!!」
792: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 15:31:11.96 ID:deIC5HLV0
兵藤「ならば…ワシは貴様を殺す…! 貴様を殺し、証明して見せよう…! ワシこそが…この世に君臨する唯一の王だということを……!」
アカギ「そうこなくっちゃな…始めようぜ…最終戦…文字通りのデスマッチを…!!」
テーブルへと向う二人を見て、カイジは口を開き呆けていた…!
ここに来て気付いた…アカギへの誤解…!
カイジ(俺はアイツを強い人間だと思っていた…! 死の恐怖を克服した、強い男だと…!)
だが事実は違った…! 事実は…むしろ真逆……!!
カイジ(アイツは死が怖くないんじゃない…むしろ、どこか死を望んでる…死にたがりの狂人……!!)
カイジ(狂っているんだ…つまるところ……!!)
天才だとか…異端だとか…そんな言葉では到底形容できぬその人間性…才覚…!!
まさしくそれは人の測りの外…神の域にあるといって過言ではない……!
だからこそ…カイジは確信する……!
この最終戦、アカギが負けるはずがないと……!!
そして、カイジは決意……!! ある一つの決意をこの時胸に秘めたのだった……!!
アカギ「そうこなくっちゃな…始めようぜ…最終戦…文字通りのデスマッチを…!!」
テーブルへと向う二人を見て、カイジは口を開き呆けていた…!
ここに来て気付いた…アカギへの誤解…!
カイジ(俺はアイツを強い人間だと思っていた…! 死の恐怖を克服した、強い男だと…!)
だが事実は違った…! 事実は…むしろ真逆……!!
カイジ(アイツは死が怖くないんじゃない…むしろ、どこか死を望んでる…死にたがりの狂人……!!)
カイジ(狂っているんだ…つまるところ……!!)
天才だとか…異端だとか…そんな言葉では到底形容できぬその人間性…才覚…!!
まさしくそれは人の測りの外…神の域にあるといって過言ではない……!
だからこそ…カイジは確信する……!
この最終戦、アカギが負けるはずがないと……!!
そして、カイジは決意……!! ある一つの決意をこの時胸に秘めたのだった……!!
808: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 15:36:40.05 ID:deIC5HLV0
5年後―――
アカギ「ロン」
おやじA「うわあー! また兄ちゃんかよ!! 強すぎだぜオイ!!」
おやじB「アンタ最近よく見るけど、ここの人間じゃねえだろ?」
アカギ「ああ、全国を転々として、こうやって暇つぶししてんのさ」
おやじC「ふうん…全国をねぇ……」
カイジ「アカギーー! 見つけたぞ!!」
アカギ「げっ」
カイジ「黙ってヤサ変えんのやめろって言ってんだろ!! 大体どこ行ったって白髪のめちゃギャンブルの強い奴っていえばすぐお前が捕まるんだからよ!!」
おやじA「何だオイ熱烈だな。あのにいちゃん、アンタのコレか?」
アカギ「やめろ、冗談じゃねえ」
アカギ「ロン」
おやじA「うわあー! また兄ちゃんかよ!! 強すぎだぜオイ!!」
おやじB「アンタ最近よく見るけど、ここの人間じゃねえだろ?」
アカギ「ああ、全国を転々として、こうやって暇つぶししてんのさ」
おやじC「ふうん…全国をねぇ……」
カイジ「アカギーー! 見つけたぞ!!」
アカギ「げっ」
カイジ「黙ってヤサ変えんのやめろって言ってんだろ!! 大体どこ行ったって白髪のめちゃギャンブルの強い奴っていえばすぐお前が捕まるんだからよ!!」
おやじA「何だオイ熱烈だな。あのにいちゃん、アンタのコレか?」
アカギ「やめろ、冗談じゃねえ」
819: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 15:41:11.84 ID:deIC5HLV0
カイジ「今度から引っ越すときはちゃんと俺に言えよな、お前」
アカギ「……」ワシワシ…!
アカギ、苛立ちからその白髪を掻き毟る…!
カイジ「ていうかお前いい加減携帯買えって! 機械オンチでもそれくらいの操作は出切るだろ」
アカギ「…いらねえよ、冗談じゃねえ。いつでも誰かと繋がってるなんて、気味悪いったらねえや」
カイジ「ちぇ、そしたらお前を追っかけるのも楽になんのによ…!」
アカギ、ため息…! 肺の底からの盛大なため息…!!
アカギ「お前…いつまで俺に付き纏う気だ」
カイジ「あ…? いつまでって…そんなの決まってんだろ…!!」
アカギ「……」ワシワシ…!
アカギ、苛立ちからその白髪を掻き毟る…!
カイジ「ていうかお前いい加減携帯買えって! 機械オンチでもそれくらいの操作は出切るだろ」
アカギ「…いらねえよ、冗談じゃねえ。いつでも誰かと繋がってるなんて、気味悪いったらねえや」
カイジ「ちぇ、そしたらお前を追っかけるのも楽になんのによ…!」
アカギ、ため息…! 肺の底からの盛大なため息…!!
アカギ「お前…いつまで俺に付き纏う気だ」
カイジ「あ…? いつまでって…そんなの決まってんだろ…!!」
824: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/11/07(土) 15:43:19.32 ID:deIC5HLV0
カイジ「お前に……勝つまでだ!! 勝負だ、アカギ!!!!」
アカギ(……いっそハワイあたりにでも逃げてみるかね……ったく)
賭博異端録 あかじ ―完―
832: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/11/07(土) 15:44:34.25 ID:gLeG16v4O
あかじ で吹いてしまった
お疲れ様でございます
お疲れ様でございます
836: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/11/07(土) 15:45:07.70 ID:I+Ezx8hkO
乙
この>>1はまさに逆境無頼
この>>1はまさに逆境無頼
839: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/11/07(土) 15:45:27.98 ID:Jm2H7Ah+0
兵藤の狂気や鷲巣との因縁をもう少し見たかった気がするが乙!
843: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/11/07(土) 15:46:21.36 ID:wW/TPYy7O
>>1乙
頑張ってくれてありがとう
頑張ってくれてありがとう
860: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/11/07(土) 15:51:16.29 ID:o2+vmzJ/O
乙っ……圧倒的乙っ……
ここから乙の嵐、乙と言わざるを得ない
ここから乙の嵐、乙と言わざるを得ない
862: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/11/07(土) 15:52:10.86 ID:rSdbmRjj0
乙。鷲頭を兵藤がライバル視とか面白かったよ
866: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/11/07(土) 15:54:30.05 ID:xwaXLqb/0
惹きこまれた乙
892: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/11/07(土) 16:22:44.21 ID:PSRvkADGO
面白かった。越境は燃えるな。そしてアカギはアカギだった。乙!
アカギ「『希望』の船、か。ククク、悪い冗談だ」
2020-01-21
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 13:32:25.92 ID:dZ3yxEfy0
アカギ「さて…どうなることやら」
カイジ「……何だアイツ?」
カイジ「……何だアイツ?」
関連
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2: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 13:37:08.66 ID:dZ3yxEfy0
カイジ(年は俺と同じくらいか…? 明らかに一人だけ様子が違う)
アカギ「……」カチ、シュボッ
カイジ(この船に乗っている奴らはどいつもこいつも社会で負けに負けて腐ったような連中)
アカギ「……」フゥー
カイジ「アイツは違う。何かが違う……」
カイジ「ん? 誰か近づいていったぞ」
船井「こんにちはアカギはん」
アカギ「……」カチ、シュボッ
カイジ(この船に乗っている奴らはどいつもこいつも社会で負けに負けて腐ったような連中)
アカギ「……」フゥー
カイジ「アイツは違う。何かが違う……」
カイジ「ん? 誰か近づいていったぞ」
船井「こんにちはアカギはん」
8: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 13:41:00.12 ID:dZ3yxEfy0
アカギ「…何故俺の名前を知っている?」
船井「さっきの軍資金調達のときに名乗っとったがな。あんさんは他の連中とは毛並みが違う。だから覚えとったんや」
アカギ「それで、何の用なんだい? 船井さん」
船井「おおー! ワシの名前も覚えててくれたんやな! 感激や~!!」
船井「よっしゃ、ほんなら自己紹介の必要はないな! アカギはん、ワシと組まへんか?」
アカギ「組む?」
船井「実はな、この限定ジャンケン……必勝法があるんよ」
カイジ(ええっ!? 必勝法!?)
船井「さっきの軍資金調達のときに名乗っとったがな。あんさんは他の連中とは毛並みが違う。だから覚えとったんや」
アカギ「それで、何の用なんだい? 船井さん」
船井「おおー! ワシの名前も覚えててくれたんやな! 感激や~!!」
船井「よっしゃ、ほんなら自己紹介の必要はないな! アカギはん、ワシと組まへんか?」
アカギ「組む?」
船井「実はな、この限定ジャンケン……必勝法があるんよ」
カイジ(ええっ!? 必勝法!?)
18: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 13:50:12.34 ID:dZ3yxEfy0
アカギ「へえ…そいつは初耳だ」
船井「アカギさん、さっきのルール説明は聞いとったやろ? この限定ジャンケンを勝ち抜くにはどないすればええんやった?」
アカギ「今俺たちが胸につけている星を3つ集め、カードを使い切ること…」
船井「そう! 3つ! 3つっちゅうことがミソなんや! 最初に俺等に渡された星は3つ、つまり現状維持でええんや」
船井「運武天武にかけてアホみたいにリスクを負う必要なんてない。あいこでええんや。仲間内であいこでカードを使い切ればそれで終わり。勝ち抜けや」
カイジ(ええ~!? そ、そんな手があったのか!!)
※船井は一人称「俺」だったね。浦部と混同してたわ。失礼。
船井「アカギさん、さっきのルール説明は聞いとったやろ? この限定ジャンケンを勝ち抜くにはどないすればええんやった?」
アカギ「今俺たちが胸につけている星を3つ集め、カードを使い切ること…」
船井「そう! 3つ! 3つっちゅうことがミソなんや! 最初に俺等に渡された星は3つ、つまり現状維持でええんや」
船井「運武天武にかけてアホみたいにリスクを負う必要なんてない。あいこでええんや。仲間内であいこでカードを使い切ればそれで終わり。勝ち抜けや」
カイジ(ええ~!? そ、そんな手があったのか!!)
※船井は一人称「俺」だったね。浦部と混同してたわ。失礼。
28: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 13:53:46.19 ID:dZ3yxEfy0
アカギ「成程…確かにそうだ」
船井「やろ?」
アカギ「アンタ…よくそんな方法をこんな短時間で思いついたね」
船井「ふくく…! 実はな、俺はリピーターなんよ」
アカギ「この船に乗るのは初めてじゃないってことか」
船井「そう! 俺以外にもちらほら見かけるで」
カイジ「なッ!? ふ、不公平じゃねえかそんなの!!」
船井「あん?」
カイジ「あ、い、いや、何でも……」
船井「やろ?」
アカギ「アンタ…よくそんな方法をこんな短時間で思いついたね」
船井「ふくく…! 実はな、俺はリピーターなんよ」
アカギ「この船に乗るのは初めてじゃないってことか」
船井「そう! 俺以外にもちらほら見かけるで」
カイジ「なッ!? ふ、不公平じゃねえかそんなの!!」
船井「あん?」
カイジ「あ、い、いや、何でも……」
33: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 13:58:42.01 ID:dZ3yxEfy0
船井「何を盗み聞きしてんねん。散れ、ダアホ」
カイジ「う、うぐぐ…!」
カイジ(くそ…! 何でそんなうまい話、俺に持ってこないんだ…!)
カイジ(一千万借りただろ…! 俺も、お前と同じで一千万…! 声をかけるなら俺だろ…! ちくしょう…!)
アカギ「話はわかった。やろうか、船井さん」
船井「おお! よっしゃほんなら善は急げや。もたもたしてたら金利がどんどん増えてまうからな」
船井「あっちの台でやろうや。おら、邪魔や。まだおったんかお前」
カイジ「うぐぐ…ぐぅ~……!」
カイジ「う、うぐぐ…!」
カイジ(くそ…! 何でそんなうまい話、俺に持ってこないんだ…!)
カイジ(一千万借りただろ…! 俺も、お前と同じで一千万…! 声をかけるなら俺だろ…! ちくしょう…!)
アカギ「話はわかった。やろうか、船井さん」
船井「おお! よっしゃほんなら善は急げや。もたもたしてたら金利がどんどん増えてまうからな」
船井「あっちの台でやろうや。おら、邪魔や。まだおったんかお前」
カイジ「うぐぐ…ぐぅ~……!」
43: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 14:04:08.44 ID:dZ3yxEfy0
船井「順番はグー、チョキ、パーや。間違えたらアカンで」
アカギ「ああ。グー、チョキ、パーだな」
船井「ほな、チェック!」
アカギ「セット」
船井「オープン!」
船井のカードはグー! それに対し、アカギは……
船井「…あん?」ざわ…
アカギ「ククク…悪いな船井さん。間違えた」
アカギはパー! グーを殺す、パー!
アカギ「ああ。グー、チョキ、パーだな」
船井「ほな、チェック!」
アカギ「セット」
船井「オープン!」
船井のカードはグー! それに対し、アカギは……
船井「…あん?」ざわ…
アカギ「ククク…悪いな船井さん。間違えた」
アカギはパー! グーを殺す、パー!
54: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 14:12:14.50 ID:dZ3yxEfy0
船井「な、なんやと…アカギ、貴様…!」
アカギ「次で帳尻を合わせよう。俺はグーを出す。アンタはパーを出せばいい」
船井(こ、こいつ…! わざとや…! 見抜かれとったんか、俺の狙い…!)
そう、船井は狙っていた。アカギの胸に光る星を。
今まさにアカギにやられたことは、そっくりそのまま船井がアカギにやろうとしていたことだった。
船井(俺としたことが見誤った…! コイツはカモなんかやない、俺と同じ狩る側の人間……!!)
船井「クソが!」
アカギ「もういいのか?」
船井「やかましい! ほら星や! 二度とツラ見せんな!!」
船井は台に叩きつけるように星を置き、去っていく。
現在、アカギの星は4つ。
カイジ「お、おいアンタ……」
アカギ「ん?」
アカギ「次で帳尻を合わせよう。俺はグーを出す。アンタはパーを出せばいい」
船井(こ、こいつ…! わざとや…! 見抜かれとったんか、俺の狙い…!)
そう、船井は狙っていた。アカギの胸に光る星を。
今まさにアカギにやられたことは、そっくりそのまま船井がアカギにやろうとしていたことだった。
船井(俺としたことが見誤った…! コイツはカモなんかやない、俺と同じ狩る側の人間……!!)
船井「クソが!」
アカギ「もういいのか?」
船井「やかましい! ほら星や! 二度とツラ見せんな!!」
船井は台に叩きつけるように星を置き、去っていく。
現在、アカギの星は4つ。
カイジ「お、おいアンタ……」
アカギ「ん?」
59: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 14:16:12.58 ID:dZ3yxEfy0
カイジ「なんてことしてんだよ」
アカギ「…何がだ?」
カイジ「何がって…折角垂れ下がった救いの糸を自分から断ち切るような真似……」
アカギ「…く、くくくく」
カイジ「な、何がおかしいんだよ」
アカギ「まるで白痴だな、アンタ」
カイジ「な、何だと!?」
アカギ「…何がだ?」
カイジ「何がって…折角垂れ下がった救いの糸を自分から断ち切るような真似……」
アカギ「…く、くくくく」
カイジ「な、何がおかしいんだよ」
アカギ「まるで白痴だな、アンタ」
カイジ「な、何だと!?」
66: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 14:19:50.82 ID:dZ3yxEfy0
アカギ「奴は俺から星をむしろうとしていた。最初に見せた人懐っこそうな笑顔は仮面。偽の善意…」
アカギ「ああしなければこちらが星を失っていた」
カイジ「そ、そんなの、何を根拠に……」
アカギ「…本気でいってるのか、アンタ」
カイジ「な、何だよ」
アカギ「……」フー…
カイジ「あ、おい待てよ!」
アカギ「ああしなければこちらが星を失っていた」
カイジ「そ、そんなの、何を根拠に……」
アカギ「…本気でいってるのか、アンタ」
カイジ「な、何だよ」
アカギ「……」フー…
カイジ「あ、おい待てよ!」
82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 14:25:09.64 ID:dZ3yxEfy0
アカギ「俺はそろそろ次の勝負に行きたいんだけどな」
カイジ「じゃあアンタには確信があったってのか? 奴が嘘をついている確信が」
アカギ(やれやれ、このままずっとついてきそうな雰囲気だな……)
アカギ「奴はリピーターと言っていただろう?」
カイジ「あ、ああ。確かにそうは言っていたけど…」
アカギ「その時点で奴の持ちかけた提案は破綻する。道理が通らない」
カイジ「はあ?」
カイジ「じゃあアンタには確信があったってのか? 奴が嘘をついている確信が」
アカギ(やれやれ、このままずっとついてきそうな雰囲気だな……)
アカギ「奴はリピーターと言っていただろう?」
カイジ「あ、ああ。確かにそうは言っていたけど…」
アカギ「その時点で奴の持ちかけた提案は破綻する。道理が通らない」
カイジ「はあ?」
94: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 14:29:53.99 ID:dZ3yxEfy0
カイジ「ど、どこがだよ」
アカギ「……」フゥー…
カイジ(あ、呆れたようにため息つきやがって…!)
カイジ(何だ…? 奴がリピーターであることと、奴の提案と何の関係があるんだ?)
カイジ(奴の提案は星を3つ保ったままのあいこでカードを使い切ること……)
カイジ(リピーター…? それが一体何の関係があるんだよ。くそ、全然わからねえ……)
アカギ「……」フゥー…
カイジ(あ、呆れたようにため息つきやがって…!)
カイジ(何だ…? 奴がリピーターであることと、奴の提案と何の関係があるんだ?)
カイジ(奴の提案は星を3つ保ったままのあいこでカードを使い切ること……)
カイジ(リピーター…? それが一体何の関係があるんだよ。くそ、全然わからねえ……)
114: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 14:42:10.27 ID:dZ3yxEfy0
カイジ(いや、待てよ…? リピーター…?)
カイジ(奴は…前回この船に乗ったときはどうしたんだ?)
カイジ(前回も、この手で切り抜けたのか……? そして今回もそれで切り抜けようとした…って)
カイジ(おいおい! そんなのありなのかよ!)
そう、もしそんなことがまかり通れば、娑婆での借金が何も怖くなくなる。
借金が重なれば船に乗り、仲間内であいこを繰り返し、借金をなくして降りる。
船井『俺以外にもちらほらみかけるでえ』
リピーター同士で結託し、そういった行為に走れば、帝愛はリピーターにとって都合のいい財布に成り下がってしまう。
アカギ「そんな真似を、主催者側の連中が…あの利根川という男が許すと思うか?」
まるで、カイジの心を読んだかのようなタイミングで、アカギはそう声をかけてきた。
カイジ(奴は…前回この船に乗ったときはどうしたんだ?)
カイジ(前回も、この手で切り抜けたのか……? そして今回もそれで切り抜けようとした…って)
カイジ(おいおい! そんなのありなのかよ!)
そう、もしそんなことがまかり通れば、娑婆での借金が何も怖くなくなる。
借金が重なれば船に乗り、仲間内であいこを繰り返し、借金をなくして降りる。
船井『俺以外にもちらほらみかけるでえ』
リピーター同士で結託し、そういった行為に走れば、帝愛はリピーターにとって都合のいい財布に成り下がってしまう。
アカギ「そんな真似を、主催者側の連中が…あの利根川という男が許すと思うか?」
まるで、カイジの心を読んだかのようなタイミングで、アカギはそう声をかけてきた。
124: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 14:51:22.03 ID:dZ3yxEfy0
アカギ「リピーターに現状維持など許されはしない。おそらく、一つか二つは星を上乗せしなきゃならないはずだ。それが必然」
アカギ「そもそもそんな提案を今日初めて会った俺などにしてくるのもおかしい。リピーターがいるのなら、当然そいつらとは顔なじみだろうし、まだそいつらに持ちかけたほうが勝算は高い」
カイジ「それは…確かに……」
アカギ「どうなんだ? そこのおっさん」
黒服A「ん?」
カイジ「ばっ…!? こいつらにそんなこと聞いても答えるわけ…」
黒服A「……ああ、その通りだ。リピーターに対しては現状維持など認めていない」
カイジ「ほら…! ってええ!?」
アカギ「そもそもそんな提案を今日初めて会った俺などにしてくるのもおかしい。リピーターがいるのなら、当然そいつらとは顔なじみだろうし、まだそいつらに持ちかけたほうが勝算は高い」
カイジ「それは…確かに……」
アカギ「どうなんだ? そこのおっさん」
黒服A「ん?」
カイジ「ばっ…!? こいつらにそんなこと聞いても答えるわけ…」
黒服A「……ああ、その通りだ。リピーターに対しては現状維持など認めていない」
カイジ「ほら…! ってええ!?」
137: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 14:56:55.48 ID:dZ3yxEfy0
アカギ「別に黒服の連中から情報を聞いちゃいけないとは言われていないからな」
アカギ「これくらいでいいだろ。じゃあな」
カイジ「あ、ちょっ…アンタ、名前は!?」
アカギ「…赤木。赤木しげる」
カイジ「お、俺はカイジ…伊藤カイジだ」
アカギ「ふーん……」
興味があるのやら無いのやら、アカギはただそれだけ返答するとその場を去っていった。
カイジ「アカギ…か」
アカギ「これくらいでいいだろ。じゃあな」
カイジ「あ、ちょっ…アンタ、名前は!?」
アカギ「…赤木。赤木しげる」
カイジ「お、俺はカイジ…伊藤カイジだ」
アカギ「ふーん……」
興味があるのやら無いのやら、アカギはただそれだけ返答するとその場を去っていった。
カイジ「アカギ…か」
148: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 15:04:09.23 ID:dZ3yxEfy0
カイジ「これからどうするか…」
カイジは椅子に座り、考えていた。この限定ジャンケン、その必勝法を。
カイジ(この限定ジャンケン…おそらく運武天武じゃない。勝つのは知略に長け、他者を出し抜くもの)
カイジ「…そういや、アカギは今どうなっているかな」
ふと、先ほど話した白髪の青年のことがカイジの脳裏をよぎる。
カイジは立ち上がり、アカギの姿を探し始めた。
アカギ「…チェック」
安藤「セ、セット」
アカギ「オープン」
安藤「う、うわぁあぁぁあああ!!!!」
カイジ「あ、あそこか」
カイジは椅子に座り、考えていた。この限定ジャンケン、その必勝法を。
カイジ(この限定ジャンケン…おそらく運武天武じゃない。勝つのは知略に長け、他者を出し抜くもの)
カイジ「…そういや、アカギは今どうなっているかな」
ふと、先ほど話した白髪の青年のことがカイジの脳裏をよぎる。
カイジは立ち上がり、アカギの姿を探し始めた。
アカギ「…チェック」
安藤「セ、セット」
アカギ「オープン」
安藤「う、うわぁあぁぁあああ!!!!」
カイジ「あ、あそこか」
164: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 15:11:44.20 ID:dZ3yxEfy0
カイジ「また勝ってやがる…一体どれだけの星をたくわえて……」
カイジ「なっ!?」
カイジ、驚愕…! アカギの胸に光る星、その数を目の当たりにして…!!
アカギの胸に光る星の数は8…!
☆☆☆☆☆☆☆☆
圧倒的輝き…! 目も眩む大勝利…!
カイジ(ば、馬鹿な…まださっき別れてから10分ちょっとしか…!!)
カイジ「なっ!?」
カイジ、驚愕…! アカギの胸に光る星、その数を目の当たりにして…!!
アカギの胸に光る星の数は8…!
☆☆☆☆☆☆☆☆
圧倒的輝き…! 目も眩む大勝利…!
カイジ(ば、馬鹿な…まださっき別れてから10分ちょっとしか…!!)
183: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 15:19:05.73 ID:dZ3yxEfy0
アカギ「まだやるかい?」
安藤「うぐぐぐ…!」
カイジ(一体どんな手を使ってるんだ…もっと近くで……)
安藤「も、もう一戦だ!!」
アカギ「…いいだろう」
カイジ(あの対戦している相手の星は残りひとつ…! 馬鹿な、何故勝負にいくんだ。目の前のこの男が異端っていうことはもうわかっただろうが…!)
安藤「……」ブツブツ…
カイジ(何を喋ってるんだ…?)
安藤「アイツの手札はあとグーが二枚、パーが二枚、チョキが一枚……」ブツブツ…
カイジ「えっ!?」
カイジ、驚愕。慌ててアカギの後ろに回り、アカギの手札を覗き見る。
アカギは当然カイジに気付くが意に介した様子も見せない。
カイジ「あ、あってる…!」
アカギの手札、対戦相手安藤の言うとおり…グー2枚、パー2枚、チョキ1枚!
安藤「うぐぐぐ…!」
カイジ(一体どんな手を使ってるんだ…もっと近くで……)
安藤「も、もう一戦だ!!」
アカギ「…いいだろう」
カイジ(あの対戦している相手の星は残りひとつ…! 馬鹿な、何故勝負にいくんだ。目の前のこの男が異端っていうことはもうわかっただろうが…!)
安藤「……」ブツブツ…
カイジ(何を喋ってるんだ…?)
安藤「アイツの手札はあとグーが二枚、パーが二枚、チョキが一枚……」ブツブツ…
カイジ「えっ!?」
カイジ、驚愕。慌ててアカギの後ろに回り、アカギの手札を覗き見る。
アカギは当然カイジに気付くが意に介した様子も見せない。
カイジ「あ、あってる…!」
アカギの手札、対戦相手安藤の言うとおり…グー2枚、パー2枚、チョキ1枚!
195: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 15:24:49.12 ID:dZ3yxEfy0
カイジ「ど、どうして…!」
???「簡単なことさ」
カイジ「だ、誰だ!?」
北見「俺の名前は北見。アンタは?」
カイジ「い、伊藤…伊藤カイジ……」
北見「そうか、カイジ。お前あの男の知り合いか? もちろん、デブのほうじゃないぜ」
カイジ「知り合いっていうか…さっきちょっと話しただけだけど……」
北見「俺は、ちょっと前からアイツをマークしてるんだけどな…アイツはやばいぜ。イカれてる」
カイジ「ど、どういうことだ?」
北見「アイツな…対戦相手に自分のカードを教えてるんだよ」
カイジ「えっ!?」
???「簡単なことさ」
カイジ「だ、誰だ!?」
北見「俺の名前は北見。アンタは?」
カイジ「い、伊藤…伊藤カイジ……」
北見「そうか、カイジ。お前あの男の知り合いか? もちろん、デブのほうじゃないぜ」
カイジ「知り合いっていうか…さっきちょっと話しただけだけど……」
北見「俺は、ちょっと前からアイツをマークしてるんだけどな…アイツはやばいぜ。イカれてる」
カイジ「ど、どういうことだ?」
北見「アイツな…対戦相手に自分のカードを教えてるんだよ」
カイジ「えっ!?」
214: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 15:32:06.76 ID:dZ3yxEfy0
北見「ご丁寧に手持ちの札を裏返して見せてんだ。嘘やブラフはついてないってこと」
カイジ「そんな馬鹿な…そんなことして一体何の得が…」
北見「それがあの男の悪魔的なところ…そら、始まるぜ」
カイジ「…!」
アカギ「もう一度俺の手札を確認するか? グーが2、パーが2、残りはチョキだ」
カイジの目の前で、アカギは安藤にカードを見せていく。
アカギ「さて…それじゃ、俺はチョキを出そう」
カイジ「はあっ!?」
アカギ、宣言…! 自分の出すカードを宣言する…!
そして早々にチェック、セットを済ませる…!
カイジ「そんな馬鹿な…そんなことして一体何の得が…」
北見「それがあの男の悪魔的なところ…そら、始まるぜ」
カイジ「…!」
アカギ「もう一度俺の手札を確認するか? グーが2、パーが2、残りはチョキだ」
カイジの目の前で、アカギは安藤にカードを見せていく。
アカギ「さて…それじゃ、俺はチョキを出そう」
カイジ「はあっ!?」
アカギ、宣言…! 自分の出すカードを宣言する…!
そして早々にチェック、セットを済ませる…!
223: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 15:37:14.56 ID:dZ3yxEfy0
北見「そう…ああやって教えるんだあの男は……! 自分の出すカードを…!」
北見「そうして考えさせる。対戦相手を思考に没頭させる。そしてその心理を読みきり…勝つ」
カイジ「ば、馬鹿な、そんなこと……」
北見「そう思うだろ? だが、俺が奴をチェックし始めたのはこの2戦前からだが…それで勝ってきている」
カイジ「相手の反応を見てからならまだしも、先にセットまで済ませて……」
北見「心理読みの天才…いや、悪魔的、といった方が正しいか…」
北見「そうして考えさせる。対戦相手を思考に没頭させる。そしてその心理を読みきり…勝つ」
カイジ「ば、馬鹿な、そんなこと……」
北見「そう思うだろ? だが、俺が奴をチェックし始めたのはこの2戦前からだが…それで勝ってきている」
カイジ「相手の反応を見てからならまだしも、先にセットまで済ませて……」
北見「心理読みの天才…いや、悪魔的、といった方が正しいか…」
244: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 15:44:22.61 ID:dZ3yxEfy0
北見の言うとおり、安藤は思索に没頭する。
だが、安藤には確信があった。だからこそ、この勝負を受けたといえる。
安藤(チョキは無い…チョキは絶対に無い…! さっきの勝負もコイツはチョキを宣言し、チョキを出してきた…)
安藤(同じことは2度続かない! しかもあいつのチョキは最後の一枚…使えるはずが無い!!)
安藤(手札の残りかたを見ても、こいつはきっとバランスよくカードを切っていくタイプ…! だから、チョキは無い!!)
安藤(つまり、コイツの出したカードはグーかパー! パーで必勝!)
安藤「チェック! セット!」
出揃う! 両者のカード!!
アカギ「オープン」
だが、安藤には確信があった。だからこそ、この勝負を受けたといえる。
安藤(チョキは無い…チョキは絶対に無い…! さっきの勝負もコイツはチョキを宣言し、チョキを出してきた…)
安藤(同じことは2度続かない! しかもあいつのチョキは最後の一枚…使えるはずが無い!!)
安藤(手札の残りかたを見ても、こいつはきっとバランスよくカードを切っていくタイプ…! だから、チョキは無い!!)
安藤(つまり、コイツの出したカードはグーかパー! パーで必勝!)
安藤「チェック! セット!」
出揃う! 両者のカード!!
アカギ「オープン」
268: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 15:55:36.99 ID:dZ3yxEfy0
安藤のカードはパー!!
アカギのカードはチョキ!! 宣言通りのチョキ!!
安藤「そ、そんな……」グニャァー
アカギ「最後のチョキを使うはずが無い…狙い撃ちさ、そんな心は。人は誰も彼もが保身に走るわけじゃない」
黒服「さあ、こい!!」
安藤「ひっ! やだ! 助けてください! 見逃してくださいよぉ~!!」
黒服「暴れるな!!」
安藤「うわあぁあぁあああ!!!!」
カイジ「くっ…!」
北見「目をそらしてないで見てみなよ。あの男を」
アカギ「……」
北見「今一人の人間を地獄に叩き込んだっていうのに、眉一つ動かさねえ…涼しい顔してやがるぜ…!」
カイジ(なんて奴だ…なんて……!!)
アカギのカードはチョキ!! 宣言通りのチョキ!!
安藤「そ、そんな……」グニャァー
アカギ「最後のチョキを使うはずが無い…狙い撃ちさ、そんな心は。人は誰も彼もが保身に走るわけじゃない」
黒服「さあ、こい!!」
安藤「ひっ! やだ! 助けてください! 見逃してくださいよぉ~!!」
黒服「暴れるな!!」
安藤「うわあぁあぁあああ!!!!」
カイジ「くっ…!」
北見「目をそらしてないで見てみなよ。あの男を」
アカギ「……」
北見「今一人の人間を地獄に叩き込んだっていうのに、眉一つ動かさねえ…涼しい顔してやがるぜ…!」
カイジ(なんて奴だ…なんて……!!)
278: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 16:02:24.94 ID:dZ3yxEfy0
カイジ(最後のチョキを、しかも宣言通りのカードをあんな涼しい顔して切っていくなんて…人間じゃない!)
カイジ(手元に一つしかない、最後のチョキを……)
カイジ「…え? 最後のチョキ?」
カイジ「うぐっ!」
突然カイジは口を塞れる。二人の男がカイジを押さえつけていた。
どちらもカイジには見覚えの無い男達。その後ろで北見が笑っていた。
北見「気付いたか。だが悪いな。奴は俺がいただく」
カイジ「む、むぐ…!」
北見「悪魔じみた奴の唯一の弱点…奴は自己の保身を考えなさ過ぎた……!」
カイジ(手元に一つしかない、最後のチョキを……)
カイジ「…え? 最後のチョキ?」
カイジ「うぐっ!」
突然カイジは口を塞れる。二人の男がカイジを押さえつけていた。
どちらもカイジには見覚えの無い男達。その後ろで北見が笑っていた。
北見「気付いたか。だが悪いな。奴は俺がいただく」
カイジ「む、むぐ…!」
北見「悪魔じみた奴の唯一の弱点…奴は自己の保身を考えなさ過ぎた……!」
287: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 16:10:01.11 ID:dZ3yxEfy0
北見「なあ、アンタ」
アカギ「……」
北見「凄いなその星の数…ひーふーみー…9個か! まだ開始して30分しかたってないってのに大したもんだ」
北見「俺はよ、アンタみたいな人を探していたのよ。見なよ」
北見はその胸に光る星を誇示するように胸を張る。
☆☆☆☆☆☆☆
その数七つ…! 圧倒的勝ち組…!!
北見「どいつもこいつも歯ごたえが無くってな。アンタみたいな、ひりつく勝負が出来そうな男を捜してた」
もちろん、北見が身につけている星は自身で勝ち得たものではない。
カイジを押さえつける仲間二人から二つずつ預かったものだ。
アカギ「ククク…それで、俺があんたのお眼鏡にかなったってワケだ」
北見「そうだ…やろうぜ。俺と勝負を」
アカギ「…いいよ。やろう」
北見(よし!! かかった!!)
アカギ「……」
北見「凄いなその星の数…ひーふーみー…9個か! まだ開始して30分しかたってないってのに大したもんだ」
北見「俺はよ、アンタみたいな人を探していたのよ。見なよ」
北見はその胸に光る星を誇示するように胸を張る。
☆☆☆☆☆☆☆
その数七つ…! 圧倒的勝ち組…!!
北見「どいつもこいつも歯ごたえが無くってな。アンタみたいな、ひりつく勝負が出来そうな男を捜してた」
もちろん、北見が身につけている星は自身で勝ち得たものではない。
カイジを押さえつける仲間二人から二つずつ預かったものだ。
アカギ「ククク…それで、俺があんたのお眼鏡にかなったってワケだ」
北見「そうだ…やろうぜ。俺と勝負を」
アカギ「…いいよ。やろう」
北見(よし!! かかった!!)
297: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 16:16:32.62 ID:dZ3yxEfy0
北見「アンタ、名前は?」
アカギ「赤木…赤木しげる」
北見「俺は北見だ。アカギさん、提案があるんだが」
アカギ「なんだ?」
北見「さっきも言ったけど、俺は正直もうこんなゲーム飽き飽きしてるんだ。普通の勝負じゃ物足りない。アンタみたいな好敵手にめぐり合えたんだから、なおさらな」
アカギ「何が言いたい」
北見「星4つ賭けでどうだ…アカギさん」
カイジ(よ、4つ!?)
アカギ「……」
北見(く…! そこまで命知らずの馬鹿じゃなかったか…!?)
アカギ「いいぜ。その勝負受けよう」
北見(や、やった!)
カイジ(ば、馬鹿な!)
アカギ「飽き飽きしてたってのは、俺も同感……」ボソ…
アカギ「赤木…赤木しげる」
北見「俺は北見だ。アカギさん、提案があるんだが」
アカギ「なんだ?」
北見「さっきも言ったけど、俺は正直もうこんなゲーム飽き飽きしてるんだ。普通の勝負じゃ物足りない。アンタみたいな好敵手にめぐり合えたんだから、なおさらな」
アカギ「何が言いたい」
北見「星4つ賭けでどうだ…アカギさん」
カイジ(よ、4つ!?)
アカギ「……」
北見(く…! そこまで命知らずの馬鹿じゃなかったか…!?)
アカギ「いいぜ。その勝負受けよう」
北見(や、やった!)
カイジ(ば、馬鹿な!)
アカギ「飽き飽きしてたってのは、俺も同感……」ボソ…
318: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 16:24:07.73 ID:dZ3yxEfy0
北見「そうか! 流石だなアカギさん! それでこそだ!」
北見「燃えてきたぜ…! なあアカギさん、少しわがままを言っていいかな…」
アカギ「なんだ」
北見「星4つを掛けての大勝負だ…あいこで終わりってんじゃつまらない……!」
北見「決着が着くまで勝負を続けるってことにしないか!? 人生には滝つぼに身投げするような覚悟を決めるべき時ってのがある…俺はそれが今だと思うんだ!!」
北見「こんなに気持ちが煮えたぎってて、決着があいこなんて肩透かしもいいとこ。なあ、アカギさん…!!」
カイジ(馬鹿な…そんな条件…!!)モゴモゴ
北見(大丈夫…今まで俺は決してアカギの視界には入らなかった…! 俺がアカギのカードを把握していることをコイツは知らない…!!)
アカギ「……」
カイジ(気付け、アカギ!!)モゴモゴ
北見(気付くな、アカギ!!)
アカギ「…いいよ。受けよう」
北見「燃えてきたぜ…! なあアカギさん、少しわがままを言っていいかな…」
アカギ「なんだ」
北見「星4つを掛けての大勝負だ…あいこで終わりってんじゃつまらない……!」
北見「決着が着くまで勝負を続けるってことにしないか!? 人生には滝つぼに身投げするような覚悟を決めるべき時ってのがある…俺はそれが今だと思うんだ!!」
北見「こんなに気持ちが煮えたぎってて、決着があいこなんて肩透かしもいいとこ。なあ、アカギさん…!!」
カイジ(馬鹿な…そんな条件…!!)モゴモゴ
北見(大丈夫…今まで俺は決してアカギの視界には入らなかった…! 俺がアカギのカードを把握していることをコイツは知らない…!!)
アカギ「……」
カイジ(気付け、アカギ!!)モゴモゴ
北見(気付くな、アカギ!!)
アカギ「…いいよ。受けよう」
342: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 16:34:59.45 ID:dZ3yxEfy0
カイジ(なっ!?)
北見(よしっ!! 勝った!!)
北見「チェック!」
北見は即座に手札からパーを選択し、場に伏せる。
北見(まだだ…まだ笑うな…しかし…!)
北見「セット!」
北見(くふふ…! 駄目だ、どうしてもにやけちまう!!)
アカギ「ククク…」
北見「…? なんだ、何がおかしい。早くカードを置けよ、アカギ」
アカギ「自分で吊り上げた賭け金に舞い上がったな」
北見「なに…?」
アカギ「アンタなら、もう少し冷静でいれば気付けただろうに」
北見「おい…アカギ、お前何してる……?」
アカギの手がポケットに伸びる…! つまみ出されたのは一枚のカード…!!
北見(よしっ!! 勝った!!)
北見「チェック!」
北見は即座に手札からパーを選択し、場に伏せる。
北見(まだだ…まだ笑うな…しかし…!)
北見「セット!」
北見(くふふ…! 駄目だ、どうしてもにやけちまう!!)
アカギ「ククク…」
北見「…? なんだ、何がおかしい。早くカードを置けよ、アカギ」
アカギ「自分で吊り上げた賭け金に舞い上がったな」
北見「なに…?」
アカギ「アンタなら、もう少し冷静でいれば気付けただろうに」
北見「おい…アカギ、お前何してる……?」
アカギの手がポケットに伸びる…! つまみ出されたのは一枚のカード…!!
367: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 16:41:28.04 ID:dZ3yxEfy0
北見「なっ…!?」
北見、混乱…!
北見「な、なんだそりゃあ! 何してんだてめえ!! おい審判!! アリかよこんなの!!」
黒服「ルール上何の問題もない」
アカギ「俺はまだセットはおろか、チェックも済ませていない。お前が勝手に舞い上がってセットまで済ませただけだ」
アカギ、ポケットから取り出したカードを台に伏せる。
アカギ「チェック。セット」
北見「ふざけるな…! 変える…! 俺のカードを変える…!!」
黒服「駄目だ。自ら『セット』を宣言したならば、いかなる理由があろうともカードの変更は認めない。
北見「駄目…! 駄目だ…! ふざけるな…そんなの……!!」
アカギ「オープン」
アカギのカードはチョキ! 北見、撃沈!
北見、混乱…!
北見「な、なんだそりゃあ! 何してんだてめえ!! おい審判!! アリかよこんなの!!」
黒服「ルール上何の問題もない」
アカギ「俺はまだセットはおろか、チェックも済ませていない。お前が勝手に舞い上がってセットまで済ませただけだ」
アカギ、ポケットから取り出したカードを台に伏せる。
アカギ「チェック。セット」
北見「ふざけるな…! 変える…! 俺のカードを変える…!!」
黒服「駄目だ。自ら『セット』を宣言したならば、いかなる理由があろうともカードの変更は認めない。
北見「駄目…! 駄目だ…! ふざけるな…そんなの……!!」
アカギ「オープン」
アカギのカードはチョキ! 北見、撃沈!
383: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 16:47:01.31 ID:dZ3yxEfy0
北見「チョキは…あと一枚じゃなかったのかよ…! この嘘つきめ…ペテン野郎!!」
アカギ「おいおい、俺は一度も嘘はついちゃいない。さっきも言っただろ。グーは2枚、パーは2枚、『残りは…チョキ』だと」
北見「ぐぅ…! ぐぅ、ぐうう~~…!!」
男A「北見てめえ!!」
男B「何が絶対勝てるだ!! 俺たちの星どうすんだこらあ!!」
北見「うるせえ!! 一人じゃ何も出来ねえ愚図のくせによ!!」
男A「てめえぇ~……!!」
男B「ぶっ殺してやる!!」
北見グループ、こうなっては今後協力など出来ようはずもない。
解体…! 解体せざるを得ない…!!
アカギ「おいおい、俺は一度も嘘はついちゃいない。さっきも言っただろ。グーは2枚、パーは2枚、『残りは…チョキ』だと」
北見「ぐぅ…! ぐぅ、ぐうう~~…!!」
男A「北見てめえ!!」
男B「何が絶対勝てるだ!! 俺たちの星どうすんだこらあ!!」
北見「うるせえ!! 一人じゃ何も出来ねえ愚図のくせによ!!」
男A「てめえぇ~……!!」
男B「ぶっ殺してやる!!」
北見グループ、こうなっては今後協力など出来ようはずもない。
解体…! 解体せざるを得ない…!!
397: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 16:52:41.44 ID:dZ3yxEfy0
アカギはこれで星の数を13に増やす…!
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
星、星、星…!
アカギはここにきて初めて困った表情を見せた…!
収まりきらない…胸のプレートに……!!
アカギ「あらら」
カイジ(なんて男だ…なんて…!!)
カイジ(北見がいなければ、滝つぼに沈んでいたのは俺だった…!)
もう、カイジはアカギと勝負などする気にはなれない。
隠しているカードが一枚だけとは限らないのだから。
つまるところ心理戦になる。ならざるを得ない。
だが、その土俵では……!
カイジ(勝てる…わけがない……!!)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
星、星、星…!
アカギはここにきて初めて困った表情を見せた…!
収まりきらない…胸のプレートに……!!
アカギ「あらら」
カイジ(なんて男だ…なんて…!!)
カイジ(北見がいなければ、滝つぼに沈んでいたのは俺だった…!)
もう、カイジはアカギと勝負などする気にはなれない。
隠しているカードが一枚だけとは限らないのだから。
つまるところ心理戦になる。ならざるを得ない。
だが、その土俵では……!
カイジ(勝てる…わけがない……!!)
408: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 16:59:26.00 ID:dZ3yxEfy0
カイジはアカギの胸で輝く星をただ呆然と見ていた。
カイジ(何の冗談だよ…あの量…)
アカギが獲得した星は一枚のプレートでは収まらず、この船の中で唯一2枚のプレートを胸につけている。
そこまでの事態になれば、当然目立つ。目立たざるを得ない。
男C「おいおい…何だアレ……」
おっさんA「し、信じられない……」
船井「…ちっ」
そして誰もアカギには挑まない。敏感に感じ取る。
アカギの放つ異常性を…!
アカギ「……」シュボッ…
アカギはただ、退屈そうに会場内を見回していた。
カイジ(何の冗談だよ…あの量…)
アカギが獲得した星は一枚のプレートでは収まらず、この船の中で唯一2枚のプレートを胸につけている。
そこまでの事態になれば、当然目立つ。目立たざるを得ない。
男C「おいおい…何だアレ……」
おっさんA「し、信じられない……」
船井「…ちっ」
そして誰もアカギには挑まない。敏感に感じ取る。
アカギの放つ異常性を…!
アカギ「……」シュボッ…
アカギはただ、退屈そうに会場内を見回していた。
430: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 17:05:45.18 ID:dZ3yxEfy0
カイジ(そうだ…こうなるのも当然。誰も挑まない。勝てるわけがないのだから…)
余りに燦然と輝く才能を見せ付けられ、気落ちするカイジ…!
自分にはあの境地には至れない…! 自分の限界を痛感する…!
カイジ(そうさ、勝てるわけがない。俺だけじゃなくって、誰もアイツに勝てるわけが無い)
カイジ(そうさ、誰も―――)
カイジ「……」
カイジ「誰も…勝てない?」
カイジ「あ、あああ……!!」
その時、カイジに電流走る…!
余りに燦然と輝く才能を見せ付けられ、気落ちするカイジ…!
自分にはあの境地には至れない…! 自分の限界を痛感する…!
カイジ(そうさ、勝てるわけがない。俺だけじゃなくって、誰もアイツに勝てるわけが無い)
カイジ(そうさ、誰も―――)
カイジ「……」
カイジ「誰も…勝てない?」
カイジ「あ、あああ……!!」
その時、カイジに電流走る…!
448: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 17:12:57.38 ID:dZ3yxEfy0
カイジ(そうだ…勝てない…誰も勝てないんだ…! だから…!)
カイジの頭が急速に回転していく…!
カイジ(勝てる…! そりゃあ100%じゃないが、勝ちの目がある…!)
カイジ(なら、行け…! 今は勝負に行くべき時…!!)
カイジは進む! 歩き出す! 会場の隅で静かに佇む、アカギの元へと……!
カイジの頭が急速に回転していく…!
カイジ(勝てる…! そりゃあ100%じゃないが、勝ちの目がある…!)
カイジ(なら、行け…! 今は勝負に行くべき時…!!)
カイジは進む! 歩き出す! 会場の隅で静かに佇む、アカギの元へと……!
544: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 17:53:43.43 ID:dZ3yxEfy0
カイジ「アカギ」
アカギ「ん…? またアンタか。また何かあんのかい?」
カイジ「ああ…俺と勝負しろ…!」
アカギ「……」
アカギ「ククク…勝ちの目でも見つけたかい?」
カイジ「ああ…見つけたさ…細い細い蜘蛛の糸…!」
アカギ「面白い…受けよう、その勝負」
カイジ(よし…! ひとまず勝負にはこぎつけた…!)
アカギ「ちょうどよかったな。アンタが審判してくれ」
カイジ「アンタ?」
黒服A「……」
カイジ「うわあ!? いたのかアンタ!!」
カイジ(コイツ、確かリピーターについて教えてくれた…)
アカギ「始めようか」
アカギ「ん…? またアンタか。また何かあんのかい?」
カイジ「ああ…俺と勝負しろ…!」
アカギ「……」
アカギ「ククク…勝ちの目でも見つけたかい?」
カイジ「ああ…見つけたさ…細い細い蜘蛛の糸…!」
アカギ「面白い…受けよう、その勝負」
カイジ(よし…! ひとまず勝負にはこぎつけた…!)
アカギ「ちょうどよかったな。アンタが審判してくれ」
カイジ「アンタ?」
黒服A「……」
カイジ「うわあ!? いたのかアンタ!!」
カイジ(コイツ、確かリピーターについて教えてくれた…)
アカギ「始めようか」
564: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 18:03:18.47 ID:dZ3yxEfy0
アカギVSカイジ……!!
アカギの手札はグーが2枚、パーが2枚、チョキの枚数は不明…!
対するカイジ、グー4枚、パー4枚、チョキ4枚…!
アカギの星は☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 圧巻の13個…!
対するカイジ☆☆☆ 開始から変わらぬ3個…!
カードも星も開始時点からまったく動いていないカイジ。
初戦の相手にアカギを選ぶ暴挙…!
アカギ「チェック」
カイジ「…チェック!」
アカギ「セット」
カイジ「セット!!」
カイジの人生において、最大の挑戦が始まる…!!
アカギの手札はグーが2枚、パーが2枚、チョキの枚数は不明…!
対するカイジ、グー4枚、パー4枚、チョキ4枚…!
アカギの星は☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ 圧巻の13個…!
対するカイジ☆☆☆ 開始から変わらぬ3個…!
カードも星も開始時点からまったく動いていないカイジ。
初戦の相手にアカギを選ぶ暴挙…!
アカギ「チェック」
カイジ「…チェック!」
アカギ「セット」
カイジ「セット!!」
カイジの人生において、最大の挑戦が始まる…!!
575: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 18:11:26.75 ID:dZ3yxEfy0
カイジ(奴のカードの中でグーは2枚、パーは2枚、そこは恐らく鉄板…!)
カイジ(チョキと違い、アカギはグーとパーについてはしっかりと数を明言している…! そこは信用できる…アカギはそんなケチな嘘はつかない…はず!)
カイジ(だとすれば、問題はさっきの北見との対戦の時のように、まだチョキを隠し持っているかってこと…!)
カイジ(だが、アカギ…俺には確信がある…)
カイジ(お前はまだ、チョキを隠し持っている!!)
カイジは睨みつける…! アカギの胸に輝く13個の星を…!!
カイジ(チョキと違い、アカギはグーとパーについてはしっかりと数を明言している…! そこは信用できる…アカギはそんなケチな嘘はつかない…はず!)
カイジ(だとすれば、問題はさっきの北見との対戦の時のように、まだチョキを隠し持っているかってこと…!)
カイジ(だが、アカギ…俺には確信がある…)
カイジ(お前はまだ、チョキを隠し持っている!!)
カイジは睨みつける…! アカギの胸に輝く13個の星を…!!
585: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 18:17:18.19 ID:dZ3yxEfy0
カイジ(そう、お前は勝って来た…! 勝ち続けてきた…!!)
カイジ(ああ、断言してやるさ。この船にお前に勝てるやつなんていない!)
カイジ(あいこで張り合えるやつすらいなかったはずだ…!)
カイジ(まさに無敵…誰も並びえぬ者……!!)
カイジ(だが…だからこそ浮かび上がった…! お前がチョキを持つ事実)
カイジ(もし、仮に…お前がチョキを持っていなかったとしたら……)
カイジ(合わねえんだよ…! 数が……!!)
カイジ(ああ、断言してやるさ。この船にお前に勝てるやつなんていない!)
カイジ(あいこで張り合えるやつすらいなかったはずだ…!)
カイジ(まさに無敵…誰も並びえぬ者……!!)
カイジ(だが…だからこそ浮かび上がった…! お前がチョキを持つ事実)
カイジ(もし、仮に…お前がチョキを持っていなかったとしたら……)
カイジ(合わねえんだよ…! 数が……!!)
594: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 18:27:18.83 ID:dZ3yxEfy0
そう、仮にアカギがチョキを持っていないならば、アカギの残り手札は4枚。
だが、アカギの胸では13個の星が輝いている。
13個という数は見せかけ。13という数まで膨れ上がったのは、あくまで北見との星4つ勝負があったからに過ぎない。
カイジ(そうだ…お前の星の数を『お前が勝利した数』に換算する、すると…!)
7勝…! アカギはこの限定ジャンケンに取り組んでから既に7勝している計算…!
カイジ(お前は全てに勝ってきた…ああ、もう一度断言してやるぜ)
カイジ(『全て』にだ…! あいこすら無く…全て勝利……!!)
そう仮定するならば…アカギの手札は初期の12枚から7枚引いて5枚でなくてはならない!!
絶対無敵…それ故に露呈した真実の姿…!!
カイジ(もちろん…カード売買についても考えなくてはならない。しかし、今はまだ開始してから30分程しかたっていない序盤戦…)
カイジ(カードを売買、交換するってことは自分の手札、その情報を相手に明け渡すってこと……!)
カイジ(そりゃあ時間がたち、場が煮詰まればいずれは行われるだろうが…今は無い!)
カイジ(鉄板! アカギのチョキ一枚持ち!!)
だが、アカギの胸では13個の星が輝いている。
13個という数は見せかけ。13という数まで膨れ上がったのは、あくまで北見との星4つ勝負があったからに過ぎない。
カイジ(そうだ…お前の星の数を『お前が勝利した数』に換算する、すると…!)
7勝…! アカギはこの限定ジャンケンに取り組んでから既に7勝している計算…!
カイジ(お前は全てに勝ってきた…ああ、もう一度断言してやるぜ)
カイジ(『全て』にだ…! あいこすら無く…全て勝利……!!)
そう仮定するならば…アカギの手札は初期の12枚から7枚引いて5枚でなくてはならない!!
絶対無敵…それ故に露呈した真実の姿…!!
カイジ(もちろん…カード売買についても考えなくてはならない。しかし、今はまだ開始してから30分程しかたっていない序盤戦…)
カイジ(カードを売買、交換するってことは自分の手札、その情報を相手に明け渡すってこと……!)
カイジ(そりゃあ時間がたち、場が煮詰まればいずれは行われるだろうが…今は無い!)
カイジ(鉄板! アカギのチョキ一枚持ち!!)
600: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 18:31:31.68 ID:dZ3yxEfy0
カイジ(だから…俺の出すべきカードは……!!)
黒服A「お互いのカードは出揃った。さあ開け」
カイジ(俺の…出すべきカードは……!!)
カイジ「オォーーープン!!」
カイジ、開示……!!
カイジのカードは…!
『チョキ』!!
黒服A「お互いのカードは出揃った。さあ開け」
カイジ(俺の…出すべきカードは……!!)
カイジ「オォーーープン!!」
カイジ、開示……!!
カイジのカードは…!
『チョキ』!!
616: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 18:40:06.58 ID:dZ3yxEfy0
カイジ(もちろん、お前は知っている…! 俺がお前と安藤、北見との勝負を見ていたことを…!)
カイジ(つまり、俺がお前のグー2枚、パー2枚持ちを把握していることをお前は知っている…!)
カイジ(俺が出した必勝のパーを、お前は隠し持ったチョキで殺す…これが通常の筋書き……)
カイジ(だが、お前は勝負を持ちかけてきた俺に何かを感じ取ったはずだ! それを感じ取って、ただチョキを出すなんて真似をお前がするはずがない)
カイジ(届く…! すなわち、俺のパー殺しのチョキ、それを殺す『グー』、その策略に…!)
カイジ(お前はパーでそのグーを殺す。俺はこのチョキで…お前のパーを殺す!!)
カイジ(もし仮にお前が俺を見誤り、通常のチョキで来たとしてもあいこ…! 二重の戦略…!)
カイジ(すなわちこれは……必勝のチョキ!!)
カイジ「どうだ! オープンしろ、アカギ!!」
アカギ「ククク…」
カイジ(つまり、俺がお前のグー2枚、パー2枚持ちを把握していることをお前は知っている…!)
カイジ(俺が出した必勝のパーを、お前は隠し持ったチョキで殺す…これが通常の筋書き……)
カイジ(だが、お前は勝負を持ちかけてきた俺に何かを感じ取ったはずだ! それを感じ取って、ただチョキを出すなんて真似をお前がするはずがない)
カイジ(届く…! すなわち、俺のパー殺しのチョキ、それを殺す『グー』、その策略に…!)
カイジ(お前はパーでそのグーを殺す。俺はこのチョキで…お前のパーを殺す!!)
カイジ(もし仮にお前が俺を見誤り、通常のチョキで来たとしてもあいこ…! 二重の戦略…!)
カイジ(すなわちこれは……必勝のチョキ!!)
カイジ「どうだ! オープンしろ、アカギ!!」
アカギ「ククク…」
626: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 18:45:01.83 ID:dZ3yxEfy0
カイジ「何が…おかしい…!」
アカギ「…惜しかったな」
カイジ「な、何だと…!?」
アカギ「保身を考えた刃じゃ……」
アカギ、オープン…!
カードは…『グー』!! カイジの渾身のチョキを殺す!!
アカギ「俺には届かねえ…」
カイジ「そ、そんな……!!」グニャア~
アカギ「…惜しかったな」
カイジ「な、何だと…!?」
アカギ「保身を考えた刃じゃ……」
アカギ、オープン…!
カードは…『グー』!! カイジの渾身のチョキを殺す!!
アカギ「俺には届かねえ…」
カイジ「そ、そんな……!!」グニャア~
645: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 18:52:41.29 ID:dZ3yxEfy0
カイジ(最悪…! 最悪の展開…!!)
アカギ「俺のチョキ持ちを読みきったところまではよかったんだがな。そこから先がいけない」
アカギ「自己保身は突き詰めれば死にたくないという生物としての本能…それを殺せなければ……」
アカギ「ギャンブルには、勝てない」
カイジ「く…!」
カイジ(最悪の展開…これで奴の手持ちカードはグー1枚、パー2枚、チョキ1枚…!)
カイジ(これじゃただの手札の読みあい…! 奴の十八番の心理戦…!)
カイジ(勝てない…!!)
アカギ「どうする…? 続けるか?」
カイジ「……」
カイジ、完全に沈黙!!
アカギ「俺のチョキ持ちを読みきったところまではよかったんだがな。そこから先がいけない」
アカギ「自己保身は突き詰めれば死にたくないという生物としての本能…それを殺せなければ……」
アカギ「ギャンブルには、勝てない」
カイジ「く…!」
カイジ(最悪の展開…これで奴の手持ちカードはグー1枚、パー2枚、チョキ1枚…!)
カイジ(これじゃただの手札の読みあい…! 奴の十八番の心理戦…!)
カイジ(勝てない…!!)
アカギ「どうする…? 続けるか?」
カイジ「……」
カイジ、完全に沈黙!!
660: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 18:59:43.08 ID:dZ3yxEfy0
アカギ「それなりに楽しめた。じゃあな」
おっさんA「ああ、やっぱり勝てなかったよ」
男D「無謀なガキだぜ、全く…」
いつの間にか、二人の周りには数人のギャラリーが集まってきていた。
だが、アカギの圧倒的な強さを再び見せ付けられただけで、すごすごと退散していく。
カイジ「…待て」
アカギ「…?」
だから、カイジのそんな声にももはや誰も見向きはしない。
カイジ「もう一戦だ…!」
会場の片隅で、カイジの死闘が再び、静かに始まった。
おっさんA「ああ、やっぱり勝てなかったよ」
男D「無謀なガキだぜ、全く…」
いつの間にか、二人の周りには数人のギャラリーが集まってきていた。
だが、アカギの圧倒的な強さを再び見せ付けられただけで、すごすごと退散していく。
カイジ「…待て」
アカギ「…?」
だから、カイジのそんな声にももはや誰も見向きはしない。
カイジ「もう一戦だ…!」
会場の片隅で、カイジの死闘が再び、静かに始まった。
674: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 19:06:40.22 ID:dZ3yxEfy0
アカギVSカイジ…第2戦……!
アカギのカードはグーが1枚、パーが2枚、チョキが一枚、合計4枚。
星はカイジからひとつ奪って14にその数を増やした。
カイジ「……」ハァー…ハァー…
アカギ(顔つきが変わった…ククク、これは楽しめそうだ)
アカギ「カイジ」
カイジ「…何だ」
アカギ「俺は…『グー』を出そう」
カイジ「な…に…!?」
この一言により、カイジは再び引き摺り込まれる…!
思考の渦…! 底無しの大海に……!!
アカギのカードはグーが1枚、パーが2枚、チョキが一枚、合計4枚。
星はカイジからひとつ奪って14にその数を増やした。
カイジ「……」ハァー…ハァー…
アカギ(顔つきが変わった…ククク、これは楽しめそうだ)
アカギ「カイジ」
カイジ「…何だ」
アカギ「俺は…『グー』を出そう」
カイジ「な…に…!?」
この一言により、カイジは再び引き摺り込まれる…!
思考の渦…! 底無しの大海に……!!
701: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 19:13:39.38 ID:dZ3yxEfy0
カイジ(く、『グー』だと…! なら、俺がパーを出すと読んでチョキでくるのか…?)
カイジ(いや、さらにその裏をかいてパー…さらに裏をかいてグー…!?)
裏の裏の裏の裏のそのまた裏……!
決して終わることの無い思考のループ…!
まるで丸いグラウンドを延々と走らされているよう…!
カイジ(駄目だ…このままじゃキリがない…! 考え方を変えるんだ……」
カイジ(すなわち、奴のグー宣言を信じるか否か…! この一点に絞る…)
カイジ(信じるならパー…! 信じないならチョキ……! このどちらか……!)
カイジ(いや、さらにその裏をかいてパー…さらに裏をかいてグー…!?)
裏の裏の裏の裏のそのまた裏……!
決して終わることの無い思考のループ…!
まるで丸いグラウンドを延々と走らされているよう…!
カイジ(駄目だ…このままじゃキリがない…! 考え方を変えるんだ……」
カイジ(すなわち、奴のグー宣言を信じるか否か…! この一点に絞る…)
カイジ(信じるならパー…! 信じないならチョキ……! このどちらか……!)
727: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 19:19:59.12 ID:dZ3yxEfy0
アカギ「セットだ」
カイジ「ぐ…!」
カイジの手がチョキに伸びる…!
カイジ(いや…! 駄目だ! 俺がこんな考えに至る事なんて、アカギは100%読んでくる…!)
カイジ(そうだ…俺の考えなんて全て手のひらの上…!)
カイジ(なら…ならば……!!)
カイジ、手元の11枚のカードからグー、チョキ、パーを一枚ずつ抜き出し、残りをポケットにしまう。
抜き出した3枚はシャッフルした後、台の上に並べた。
アカギ「…なんのつもりだ?」
カイジ「考えれば負ける。それは100%……だから…!」
カイジ「俺は…考えるのを止める!!」
カイジ「ぐ…!」
カイジの手がチョキに伸びる…!
カイジ(いや…! 駄目だ! 俺がこんな考えに至る事なんて、アカギは100%読んでくる…!)
カイジ(そうだ…俺の考えなんて全て手のひらの上…!)
カイジ(なら…ならば……!!)
カイジ、手元の11枚のカードからグー、チョキ、パーを一枚ずつ抜き出し、残りをポケットにしまう。
抜き出した3枚はシャッフルした後、台の上に並べた。
アカギ「…なんのつもりだ?」
カイジ「考えれば負ける。それは100%……だから…!」
カイジ「俺は…考えるのを止める!!」
745: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/10/24(土) 19:25:10.90 ID:dZ3yxEfy0
アカギ「……」
カイジ「アカギ…お前は言ったな…! 自己保身…死にたくない気持ち…それを殺さねばギャンブルには勝てないと…!!」
カイジ「だから、俺は俺を殺す! 俺はこの勝負に星を残りの2つ全て賭ける!!」
カイジ「星14個のお前には屁でもないはず…! 受けろ、アカギ!!」
アカギ「ク…ククク……!!」
カイジ「倍プッシュだ!!!!」
アカギ「面白い…! 受けよう、その勝負……!!」
カイジ「アカギ…お前は言ったな…! 自己保身…死にたくない気持ち…それを殺さねばギャンブルには勝てないと…!!」
カイジ「だから、俺は俺を殺す! 俺はこの勝負に星を残りの2つ全て賭ける!!」
カイジ「星14個のお前には屁でもないはず…! 受けろ、アカギ!!」
アカギ「ク…ククク……!!」
カイジ「倍プッシュだ!!!!」
アカギ「面白い…! 受けよう、その勝負……!!」
777: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/10/24(土) 19:34:26.33 ID:dZ3yxEfy0
カイジは何も自棄になったわけではない!!
これは、カイジの理! 心理の読みあいなら100%自分に勝機は無い!!
だが、仮に運否天賦に身を任せれば、3分の1の確率で勝てる!
すなわち勝率33.3333…%!
破格…通常の読みあいに比べれば破格の勝率!!
その上、星を潤沢に持つアカギと異なり、カイジは自分の人生を賭けた!
身投げ…底の見えぬ谷を飛び越える行為…!!
だが、その明日を欲さぬ心が運を呼び込むのがギャンブル!!
カイジ「チェック!!」
だが、本当の理で考えればアカギと勝負をすることを避ける…!
それが道理…! 昨日までのカイジの自然……!
だが、カイジは感じていた! これまでの人生では味わったことの無い飢え…渇き……!
勝ちたい…この男に……!
超えたい…この男を……!
たとえ目の前の男が…神の域にいようとも……!!
カイジ「セット!!」
カイジ「オォーーープン!!!!」
これは、カイジの理! 心理の読みあいなら100%自分に勝機は無い!!
だが、仮に運否天賦に身を任せれば、3分の1の確率で勝てる!
すなわち勝率33.3333…%!
破格…通常の読みあいに比べれば破格の勝率!!
その上、星を潤沢に持つアカギと異なり、カイジは自分の人生を賭けた!
身投げ…底の見えぬ谷を飛び越える行為…!!
だが、その明日を欲さぬ心が運を呼び込むのがギャンブル!!
カイジ「チェック!!」
だが、本当の理で考えればアカギと勝負をすることを避ける…!
それが道理…! 昨日までのカイジの自然……!
だが、カイジは感じていた! これまでの人生では味わったことの無い飢え…渇き……!
勝ちたい…この男に……!
超えたい…この男を……!
たとえ目の前の男が…神の域にいようとも……!!
カイジ「セット!!」
カイジ「オォーーープン!!!!」
786: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/10/24(土) 19:38:12.52 ID:dZ3yxEfy0
アカギのカードは『チョキ』!
対するカイジは……!
カイジ「……く」
カイジ「くっそぉおおおお……!」
カイジのカードは『チョキ』!!
あいこ…! 決着、つかず……!
対するカイジは……!
カイジ「……く」
カイジ「くっそぉおおおお……!」
カイジのカードは『チョキ』!!
あいこ…! 決着、つかず……!
804: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/10/24(土) 19:44:43.21 ID:dZ3yxEfy0
半ば奇襲をかけ、己の命をかけてもなお超えることは出来なかった。
カイジは直感する…! 次にアカギと勝負しても、この男はその運否天賦すら考慮に入れてくるだろう。
勝てない…勝利の機は逸したのだ……!
カイジ「くそ…! くそ…!!」ポロポロ…!
アカギ「セット」
カイジ「え?」
カイジ、困惑…! アカギが再び台にカードをセットしていた。
アカギ「ついでだ。もう一戦付き合ってくれ」
カイジ「え…? いや、だって…?」
アカギの思惑がカイジにはわからない。
アカギのカードはチョキが無くなってグーとパー。
どちらにせよ、パーを出せば負けはないのだ。
カイジは直感する…! 次にアカギと勝負しても、この男はその運否天賦すら考慮に入れてくるだろう。
勝てない…勝利の機は逸したのだ……!
カイジ「くそ…! くそ…!!」ポロポロ…!
アカギ「セット」
カイジ「え?」
カイジ、困惑…! アカギが再び台にカードをセットしていた。
アカギ「ついでだ。もう一戦付き合ってくれ」
カイジ「え…? いや、だって…?」
アカギの思惑がカイジにはわからない。
アカギのカードはチョキが無くなってグーとパー。
どちらにせよ、パーを出せば負けはないのだ。
827: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/10/24(土) 19:49:43.83 ID:dZ3yxEfy0
カイジ「セ、セット…」
カイジ、勝負の後の精神飽和状態、半ば夢心地でパーをセットする。
アカギ「オープン」
カイジのカードはパー…!
アカギのカードも当然…!
カイジ「はッ!? えッ!?」
アカギ、『グー』!! まさかの『グー』!!
アカギ「ほらよ」ジャラジャラ…!
カイジ「わわわ…! はっ!?」
カイジに手渡される星の数、なんと11。
アカギの胸には星が3つだけ残っている。
カイジ、勝負の後の精神飽和状態、半ば夢心地でパーをセットする。
アカギ「オープン」
カイジのカードはパー…!
アカギのカードも当然…!
カイジ「はッ!? えッ!?」
アカギ、『グー』!! まさかの『グー』!!
アカギ「ほらよ」ジャラジャラ…!
カイジ「わわわ…! はっ!?」
カイジに手渡される星の数、なんと11。
アカギの胸には星が3つだけ残っている。
851: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/10/24(土) 19:54:37.42 ID:dZ3yxEfy0
カイジ「い、意味がわからないんだけど」
アカギ「それなりに楽しませてもらったお礼さ。俺はもう抜ける。過ぎた金は邪魔なだけだからな」
カイジ「ぬ、抜けるって、お前はまだカードを……!」
カイジ「な…!?」
その時、カイジに電流走る……!
カイジ「も、持ってない…! 何で!? どこに消えた!?」
その時、再びカイジに電流走る……!
カイジ「まさか…入れたのか!? このボックスに、残ったカード全てを!!」
カイジ「馬鹿な…審判は!? 審判は何で止めなかったんだ!?」
アカギ「それなりに楽しませてもらったお礼さ。俺はもう抜ける。過ぎた金は邪魔なだけだからな」
カイジ「ぬ、抜けるって、お前はまだカードを……!」
カイジ「な…!?」
その時、カイジに電流走る……!
カイジ「も、持ってない…! 何で!? どこに消えた!?」
その時、再びカイジに電流走る……!
カイジ「まさか…入れたのか!? このボックスに、残ったカード全てを!!」
カイジ「馬鹿な…審判は!? 審判は何で止めなかったんだ!?」
875: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/10/24(土) 20:01:48.86 ID:dZ3yxEfy0
カイジ「あれ!? あの黒服はどこにいった!?」
いつの間にか消えていた黒服Aの姿を探すカイジ。
見つけた。黒服Aはアカギの傍を離れていくところだった。
カイジ「ア、アカギ!!」
アカギ「ん?」
カイジ「お、お前、カード……」
アカギ「ああ、あのボックスに入れた。もちろん、台の上につけたカメラに映らないようにな」
カイジ「く、黒服は……? 黒服は何をしてたんだ!?」
アカギ「買収した」
カイジ「はあああ!?」
アカギ「金を渡すところはカメラには映ってないはずだがな」
カイジ「そ、そんな、そんなこと……」
アカギ「黒服の奴らだって人間さ。全員命令絶対遵守のマシーンってわけじゃない。帝愛が嫌いで、金が好きってやつもいるだろうよ」
いつの間にか消えていた黒服Aの姿を探すカイジ。
見つけた。黒服Aはアカギの傍を離れていくところだった。
カイジ「ア、アカギ!!」
アカギ「ん?」
カイジ「お、お前、カード……」
アカギ「ああ、あのボックスに入れた。もちろん、台の上につけたカメラに映らないようにな」
カイジ「く、黒服は……? 黒服は何をしてたんだ!?」
アカギ「買収した」
カイジ「はあああ!?」
アカギ「金を渡すところはカメラには映ってないはずだがな」
カイジ「そ、そんな、そんなこと……」
アカギ「黒服の奴らだって人間さ。全員命令絶対遵守のマシーンってわけじゃない。帝愛が嫌いで、金が好きってやつもいるだろうよ」
890: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/10/24(土) 20:07:23.49 ID:dZ3yxEfy0
アカギ「もちろん、きちんと偶数で終わらすって条件はあったがな」
カイジ「ぐ、偶数? あ…」
アカギ「勝負で消費された形をとる以上、俺とお前のカードを合わせて偶数にしとかなきゃ、後で余りが出ちまうからな。だから、お前ともう一戦する必要があった」
カイジ「な、何て奴だ…最後まで…!!」
アカギ「暇つぶしにこの船に乗ってみたが、お前のおかげで存外楽しめた。じゃあな」
カイジ「あ…! おい!!」
アカギはその後、一回も振り返ることなく会場を後にした。
カイジ「何だよ…お礼くらい言わせろよ……」
カイジはアカギが去ったドアを見つめ、拳を握り締める。
手の中で、11個の星がじゃらりと音を立てていた。
カイジ「ぐ、偶数? あ…」
アカギ「勝負で消費された形をとる以上、俺とお前のカードを合わせて偶数にしとかなきゃ、後で余りが出ちまうからな。だから、お前ともう一戦する必要があった」
カイジ「な、何て奴だ…最後まで…!!」
アカギ「暇つぶしにこの船に乗ってみたが、お前のおかげで存外楽しめた。じゃあな」
カイジ「あ…! おい!!」
アカギはその後、一回も振り返ることなく会場を後にした。
カイジ「何だよ…お礼くらい言わせろよ……」
カイジはアカギが去ったドアを見つめ、拳を握り締める。
手の中で、11個の星がじゃらりと音を立てていた。
907: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/10/24(土) 20:13:15.91 ID:dZ3yxEfy0
その後―――
カイジ「うっひょ~う! 酒がうんめえ~!! 悪魔的だ!!」
石田「カイジ君、ありがとう…本当にありがとう……!」
カイジ「いいってことよ! さあ、飲もうぜ石田さん! 今日から俺たち生まれ変わるんだ!!」
石田「うん…! ありがとう…! 本当にありがとう…!!」
カイジ「おねえちゃん、生おかわりね!」
カイジはアカギからもらった星を元手に限定ジャンケンに大勝。
たまたま縁あって別室送りになっていた石田という冴えないおっさんを救い、大金を持って船を下りた。
カイジ「未来は僕らの手の中~!」
そしてカイジは堕落し、再び借金にまみれて地獄のゲームに参加することになる。
そこで、あの男と再会することなど夢にも思わずに……!!
続く…!!
カイジ「うっひょ~う! 酒がうんめえ~!! 悪魔的だ!!」
石田「カイジ君、ありがとう…本当にありがとう……!」
カイジ「いいってことよ! さあ、飲もうぜ石田さん! 今日から俺たち生まれ変わるんだ!!」
石田「うん…! ありがとう…! 本当にありがとう…!!」
カイジ「おねえちゃん、生おかわりね!」
カイジはアカギからもらった星を元手に限定ジャンケンに大勝。
たまたま縁あって別室送りになっていた石田という冴えないおっさんを救い、大金を持って船を下りた。
カイジ「未来は僕らの手の中~!」
そしてカイジは堕落し、再び借金にまみれて地獄のゲームに参加することになる。
そこで、あの男と再会することなど夢にも思わずに……!!
続く…!!
934: 1 ◆QKyDtVSKJoDf 2009/10/24(土) 20:17:00.47 ID:dZ3yxEfy0
というわけでアカギがカイジの世界にいたら――終了です。
もちろん、時代は合わないので、完全なパラレルってことで。
誤字が多くて大変に失礼しました。
読んでくれてサンキュー。
皆が議論で白熱するのはそれだけ福本作品を好きな証。
こんなに嬉しいことはあるまいよ。
もちろん、時代は合わないので、完全なパラレルってことで。
誤字が多くて大変に失礼しました。
読んでくれてサンキュー。
皆が議論で白熱するのはそれだけ福本作品を好きな証。
こんなに嬉しいことはあるまいよ。
937: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 20:18:09.28 ID:RxtZVcSh0
>>1乙!
面白かったよ~
面白かったよ~
938: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 20:18:09.37 ID:9GlwnD4H0
「こうなったらいいな」っていう妄想カイジだな。
お手軽に楽しめたよ>>1乙
お手軽に楽しめたよ>>1乙
940: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 20:18:39.53 ID:qq6vimMWO
最後までカイジがダメ男でワロタwwwww>>1乙
949: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 20:21:20.72 ID:GlfYNKjpO
>>1
感謝っ……!
圧倒的感謝っ……!
感謝っ……!
圧倒的感謝っ……!
957: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/10/24(土) 20:22:38.19 ID:ZrZktZV5O
久しぶりに良スレだった!
>>1乙!
>>1乙!
アカギ「ククク……お前ハム太郎って言うのか」
2019-08-15
1: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:15:35.92 ID:HTcxHH+q0
船旅の途中船が遭難したアカギは無人島にいた
アカギ(……うっ、ここは?)
アカギ(無人島……)
アカギ(食べられそうなものは何も無いな……ん?)
ハム太郎「ここはどこなのだ?ボクは船に乗ってる途中嵐に巻き込まれて……」
アカギ「ハムスター……」
ハム太郎「あ、人がいるのだ」
アカギ「ククク…食料確保だ」
ハム太郎「やっやめるのだ!」
アカギ(……うっ、ここは?)
アカギ(無人島……)
アカギ(食べられそうなものは何も無いな……ん?)
ハム太郎「ここはどこなのだ?ボクは船に乗ってる途中嵐に巻き込まれて……」
アカギ「ハムスター……」
ハム太郎「あ、人がいるのだ」
アカギ「ククク…食料確保だ」
ハム太郎「やっやめるのだ!」
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4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:21:24.29 ID:HTcxHH+q0
アカギ「ん?こいつほっぺたが……」
ハム太郎「ひっ、ひまわりの種が落ちるのだ!」
アカギ「ククク…なるほどそんなところに食料を隠してたってわけか」
ハム太郎「かっ!返すのだ!」
アカギ「ひまわりの種か、まぁ食えないことはないか……」
ハム太郎「それはボクのなのだ!」
アカギ「ん?なんだ……返せって言ってるのか……?」
ハム太郎「返さないとひどいのだ!」
アカギ「そうか……お前の大事な食料だもんな……」
ハム太郎「返してほしいのだ……!」
アカギ「なら、ギャンブルだ」
ハム太郎(……なにを言ってるのだ?)
ハム太郎「ひっ、ひまわりの種が落ちるのだ!」
アカギ「ククク…なるほどそんなところに食料を隠してたってわけか」
ハム太郎「かっ!返すのだ!」
アカギ「ひまわりの種か、まぁ食えないことはないか……」
ハム太郎「それはボクのなのだ!」
アカギ「ん?なんだ……返せって言ってるのか……?」
ハム太郎「返さないとひどいのだ!」
アカギ「そうか……お前の大事な食料だもんな……」
ハム太郎「返してほしいのだ……!」
アカギ「なら、ギャンブルだ」
ハム太郎(……なにを言ってるのだ?)
10: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:25:57.51 ID:HTcxHH+q0
アカギ「よく聞けハムスター、非常時だ、食料は平等に分けなきゃいけない」
ハム(……?)
アカギ「このひまわりの種を勝負して取り合おう」
ハム(よくわからないけど勝負するようなのだ……)
アカギ「ここにカップが二つある、このどちらかにひまわりの種を入れる」
ハム(なんとなく言ってることがわかるのだ……)
アカギ「お前はどちらにひまわりの種が入ってるか当てる、当てたらお前の勝ちだ」
ハム(カップの中を当てればいいようなのだ)
ハム(……?)
アカギ「このひまわりの種を勝負して取り合おう」
ハム(よくわからないけど勝負するようなのだ……)
アカギ「ここにカップが二つある、このどちらかにひまわりの種を入れる」
ハム(なんとなく言ってることがわかるのだ……)
アカギ「お前はどちらにひまわりの種が入ってるか当てる、当てたらお前の勝ちだ」
ハム(カップの中を当てればいいようなのだ)
16: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:28:52.20 ID:HTcxHH+q0
アカギ「ククク、まずは第一試合だ」
ハム(ひまわりの種をカップに入れたのだ)
アカギ「よし、いいぜ、選べ」
ハム「こんなの簡単なのだ、ひまわりの種は匂いでわかるのだ」
アカギ「そっちでいいのか?」
ハム「確認を取っているのだ、もちろんこっちでいいのだ」
アカギ「じゃあ、カップオープン……」
ハム「見るまでもないのだ、ボクの勝ちなのだ」
ハム(ひまわりの種をカップに入れたのだ)
アカギ「よし、いいぜ、選べ」
ハム「こんなの簡単なのだ、ひまわりの種は匂いでわかるのだ」
アカギ「そっちでいいのか?」
ハム「確認を取っているのだ、もちろんこっちでいいのだ」
アカギ「じゃあ、カップオープン……」
ハム「見るまでもないのだ、ボクの勝ちなのだ」
19: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:31:47.84 ID:HTcxHH+q0
アカギ「正解は……こっちだ」
ハム「なっ……!そんなバカななのだっ……!」 ぐにゃ~
アカギ「ククク…残念だったな、第一戦目はオレの勝ちだ」
ハム「おかしいのだ……確かにこっちから匂いがしたのだ」
アカギ「さて、第二戦目だ」
ハム「今度は慎重にやるのだ……」
ハム「なっ……!そんなバカななのだっ……!」 ぐにゃ~
アカギ「ククク…残念だったな、第一戦目はオレの勝ちだ」
ハム「おかしいのだ……確かにこっちから匂いがしたのだ」
アカギ「さて、第二戦目だ」
ハム「今度は慎重にやるのだ……」
27: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:34:37.69 ID:HTcxHH+q0
ハム「くんくん……」
アカギ(ククク……やはり獣……匂いで当てに来たか)
ハム「こっちなのだ!」
アカギ「そっちでいいのか、じゃあオープンだ」
ハム「………っ!?」
アカギ「ククク、ハズレだ……ハム吉」
ハム(ぐっ……!)
ハム太郎痛恨の2連敗っ……!
アカギ(ククク……やはり獣……匂いで当てに来たか)
ハム「こっちなのだ!」
アカギ「そっちでいいのか、じゃあオープンだ」
ハム「………っ!?」
アカギ「ククク、ハズレだ……ハム吉」
ハム(ぐっ……!)
ハム太郎痛恨の2連敗っ……!
48: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:38:27.15 ID:HTcxHH+q0
ハム「おかしいのだ……こんなバカなことが連続で続くなんて変なのだ……」
ハム太郎に違和感……
しかしこの時ハム太郎は気づかない……
アカギが罠をしかけたことを……
アカギ「さて、三回戦といこうか」
ハム(そうなのだ、次は匂いのないほうを選んでみるのだ)
アカギ「さぁ、選べハム吉」
ハム(もう騙されないのだ……今度は逆を選ぶのだ、次こそボクの勝ちなのだ……)
ハム太郎に違和感……
しかしこの時ハム太郎は気づかない……
アカギが罠をしかけたことを……
アカギ「さて、三回戦といこうか」
ハム(そうなのだ、次は匂いのないほうを選んでみるのだ)
アカギ「さぁ、選べハム吉」
ハム(もう騙されないのだ……今度は逆を選ぶのだ、次こそボクの勝ちなのだ……)
57: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:41:29.60 ID:HTcxHH+q0
ハム「こっちなのだ!」
アカギ(ククク……)
ハム(なんなのだ……この笑いは……)
アカギ「そっちでいいのか?」
ハム(まさか、裏の裏をかいて今度は匂いがあるほうが正解……いや、そんなことはないのだ)
アカギ「じゃあオープ……」
ハム「ま、待つのだ!」
アカギ「……?なんだ、変えるつもりか……」
ハム(ど、どうすればいいのだ……ここは変えるべきか……そのままで行くか迷うのだ)
アカギ(ククク……)
ハム(なんなのだ……この笑いは……)
アカギ「そっちでいいのか?」
ハム(まさか、裏の裏をかいて今度は匂いがあるほうが正解……いや、そんなことはないのだ)
アカギ「じゃあオープ……」
ハム「ま、待つのだ!」
アカギ「……?なんだ、変えるつもりか……」
ハム(ど、どうすればいいのだ……ここは変えるべきか……そのままで行くか迷うのだ)
70: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:46:05.99 ID:HTcxHH+q0
アカギ(ククク……迷走しているなハム吉)
ハム(ぐぐっ……)
アカギ(お前が迷えば迷うほど……オレの術中……お前はもう抜けられない、この罠から)
ハム「やっぱりそのまま匂いのない方にするのだ!」
アカギ「そっちでいいのか、じゃあ……開けるぜ」
ハム(匂いなしのほうなのだ……今度は絶対に……)
カップオープン!
ハム「……なっ!?」
アカギ「ククッ!」
ハム「また……負けたのだ……」
アカギ「ヘタに考えたのが……お前の敗因だ」
ハム(この人間……悪魔じみてるのだ)
ハム(ぐぐっ……)
アカギ(お前が迷えば迷うほど……オレの術中……お前はもう抜けられない、この罠から)
ハム「やっぱりそのまま匂いのない方にするのだ!」
アカギ「そっちでいいのか、じゃあ……開けるぜ」
ハム(匂いなしのほうなのだ……今度は絶対に……)
カップオープン!
ハム「……なっ!?」
アカギ「ククッ!」
ハム「また……負けたのだ……」
アカギ「ヘタに考えたのが……お前の敗因だ」
ハム(この人間……悪魔じみてるのだ)
75: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:51:18.90 ID:HTcxHH+q0
ハム(おかしいのだ……まるでこちらの意図を読まれているかのようなのだ)
アカギ「四回戦だ、さぁ選べハム吉」
ハム「もう、負けるわけにはいかないのだ……」
ハム太郎三度の苦渋を舐めさせられ真剣に挑むっ……!
ハム「こっちなのだ!」
アカギ「残念だったな」
ハム「そんなっ……またハズレたのだ!」
ハム太郎っ……!再び煮え湯を飲まされるっ……!
アカギ「四回戦だ、さぁ選べハム吉」
ハム「もう、負けるわけにはいかないのだ……」
ハム太郎三度の苦渋を舐めさせられ真剣に挑むっ……!
ハム「こっちなのだ!」
アカギ「残念だったな」
ハム「そんなっ……またハズレたのだ!」
ハム太郎っ……!再び煮え湯を飲まされるっ……!
82: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 00:56:53.98 ID:HTcxHH+q0
アカギ(こんな簡単なトリックにひっかかるかね……)
ハム「ぐぅぅ……くやしいのだ……」
アカギ「ククク……まぁ今までのは冗談だ」
ハム「……?」
アカギ「返してやるよ……ひまわりの種」
ハム「なんなのだ?返してくれるようなのだ……」
アカギ「悪いが今までちょっとだけイカサマをさせてもらった」
ハム「……?」
ハム「ぐぅぅ……くやしいのだ……」
アカギ「ククク……まぁ今までのは冗談だ」
ハム「……?」
アカギ「返してやるよ……ひまわりの種」
ハム「なんなのだ?返してくれるようなのだ……」
アカギ「悪いが今までちょっとだけイカサマをさせてもらった」
ハム「……?」
87: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:00:03.06 ID:HTcxHH+q0
アカギ「お前が選んだほうのカップ、開けてやる」
ハム「……っ!?」
そのときハム太郎に電流走るっ!
ハム「入っていたのだ……!こっちのカップにもっ……!」
アカギ「ククク……まぁ……そういうことだ」
ハム(選んでないほうだけを開けてそっちに種があれば……必然逆には入ってないと思い込むのだ……!)
アカギ「ようやく気づいたか……?」
ハム(ボクは……遊ばれてただけなのだ……)
アカギ「ククッ……ハハハハッ!」
ハム「……っ!?」
そのときハム太郎に電流走るっ!
ハム「入っていたのだ……!こっちのカップにもっ……!」
アカギ「ククク……まぁ……そういうことだ」
ハム(選んでないほうだけを開けてそっちに種があれば……必然逆には入ってないと思い込むのだ……!)
アカギ「ようやく気づいたか……?」
ハム(ボクは……遊ばれてただけなのだ……)
アカギ「ククッ……ハハハハッ!」
92: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:03:13.03 ID:HTcxHH+q0
アカギ「まぁ……冗談はこのへんにして……」
ハム「………ひどい人間なのだ」
アカギ「次はいよいよ真剣勝負といこうか」
ハム(……また勝負するようなのだ)
アカギ「心配するな、次はちゃんとやってやるよ」
ハム「この人間……すごい自信たっぷりなのだ……」
アカギ「じゃあ行くぜ、次はがんばって当ててみろ」
ハム(今度は大丈夫なのだ、二者択一なら半分は勝つのだ)
ハム「………ひどい人間なのだ」
アカギ「次はいよいよ真剣勝負といこうか」
ハム(……また勝負するようなのだ)
アカギ「心配するな、次はちゃんとやってやるよ」
ハム「この人間……すごい自信たっぷりなのだ……」
アカギ「じゃあ行くぜ、次はがんばって当ててみろ」
ハム(今度は大丈夫なのだ、二者択一なら半分は勝つのだ)
101: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:10:03.90 ID:HTcxHH+q0
アカギ「オープン」
ハム「また負けたのだ……12連敗なのだ……」
アカギ「ククッ、まったくツイてないなハム吉」
ハム「まるでこちらの考えを読まれているようなのだ…」
アカギ「さて、今日はもう眠くなった、続きは明日にしよう」
ハム(この人間寝る気なのだ……)
アカギ「それじゃまた明日な……(ゴロ」
ハム(眠ったようなのだ……これはもしかして……)
ハム太郎、アカギの眠りを確信するっ……!
ハム太郎に訪れた絶好のチャンス!垂涎の好機っ……!
ハム「また負けたのだ……12連敗なのだ……」
アカギ「ククッ、まったくツイてないなハム吉」
ハム「まるでこちらの考えを読まれているようなのだ…」
アカギ「さて、今日はもう眠くなった、続きは明日にしよう」
ハム(この人間寝る気なのだ……)
アカギ「それじゃまた明日な……(ゴロ」
ハム(眠ったようなのだ……これはもしかして……)
ハム太郎、アカギの眠りを確信するっ……!
ハム太郎に訪れた絶好のチャンス!垂涎の好機っ……!
117: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:18:29.51 ID:HTcxHH+q0
ハム「今なら、ひまわりの種を取り返せるのだ……」
アカギ「Zzzzz…」
ハム「眠ってる間に種を奪い……あとは隠せばこっちのものなのだ」
ハム太郎、アカギが眠りについた隙をついて
種の奪還に挑むっ……!
ハム「んっ……?見つからないのだ……匂いもしないのだ…」
ハム太郎……アカギの体を物色するも発見できないっ……!
ハム「そんな……おかしいのだ……」
しばらく考えた末、ある異変に気づくっ……!
アカギ「Zzzzz…」
ハム「眠ってる間に種を奪い……あとは隠せばこっちのものなのだ」
ハム太郎、アカギが眠りについた隙をついて
種の奪還に挑むっ……!
ハム「んっ……?見つからないのだ……匂いもしないのだ…」
ハム太郎……アカギの体を物色するも発見できないっ……!
ハム「そんな……おかしいのだ……」
しばらく考えた末、ある異変に気づくっ……!
129: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:25:25.59 ID:HTcxHH+q0
ハム「こ、これは………」
ざわ……
ハム「ここ……土を掘った跡があるのだ……」
そう、アカギはひまわりの種を土に埋めていたのだっ……!
ハム「こちらがやろうとしたこを先にやられたのだ……」
ハム太郎の戦略、あっけなく轟沈!
ハム「ぐっ……くやしいのだ……(ボロ…ボロ…」
ざわ……
ハム「ここ……土を掘った跡があるのだ……」
そう、アカギはひまわりの種を土に埋めていたのだっ……!
ハム「こちらがやろうとしたこを先にやられたのだ……」
ハム太郎の戦略、あっけなく轟沈!
ハム「ぐっ……くやしいのだ……(ボロ…ボロ…」
138: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:30:57.68 ID:HTcxHH+q0
アカギ「朝か……」
ハム「くぅ……(ボロ……」
アカギ「腹減ったな……」
ハム「ボロ…ボロ…」
アカギ「ひまわりの種でも食べるか……」
ハム(あっ!ボクの種が食べられるのだっ!)
アカギ「うし……うし……」
ハム(ああああっ…!?)
アカギ(むしゃ……くちゃ……)
ハム(ひ、ひどいのだ……)
アカギ「ククク……けっこううまいもんだな」
ハム「うぅ……うぅ……(ボロ……」
ハム「くぅ……(ボロ……」
アカギ「腹減ったな……」
ハム「ボロ…ボロ…」
アカギ「ひまわりの種でも食べるか……」
ハム(あっ!ボクの種が食べられるのだっ!)
アカギ「うし……うし……」
ハム(ああああっ…!?)
アカギ(むしゃ……くちゃ……)
ハム(ひ、ひどいのだ……)
アカギ「ククク……けっこううまいもんだな」
ハム「うぅ……うぅ……(ボロ……」
149: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:34:30.18 ID:HTcxHH+q0
ハム「ずるいのだ!ボクにも食べさせるのだ!」
アカギ「……?」
ハム「さっさと出すのだ!ひまわりの種っ!」
アカギ「なんだお前も食べたいのか……?」
ハム「食べたいのだっ!」
アカギ「まぁ……本来ならくれてやりたいとこだが……」
ハム「……?」
アカギ「種は、自分の力で手に入れろよ」
ハム(ダメなのだ、とてもくれる気がなさそうなのだ……サービス……サービスしてほしいだ!)
アカギ「さて、今日はまた別のギャンブルでもしてみるか……」
アカギ「……?」
ハム「さっさと出すのだ!ひまわりの種っ!」
アカギ「なんだお前も食べたいのか……?」
ハム「食べたいのだっ!」
アカギ「まぁ……本来ならくれてやりたいとこだが……」
ハム「……?」
アカギ「種は、自分の力で手に入れろよ」
ハム(ダメなのだ、とてもくれる気がなさそうなのだ……サービス……サービスしてほしいだ!)
アカギ「さて、今日はまた別のギャンブルでもしてみるか……」
157: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:38:56.08 ID:HTcxHH+q0
アカギ「実はここに麻雀牌がある……」
ハム「なんなのだ……大きな箱を取り出したのだ……」
アカギ「まぁ……ハム吉にはさすがに麻雀はできないだろうから……」
ハム「………なにをするつもりなのだ?」
アカギ「9(ナイン)で勝負だ」
ハム(よくわからないけどあれを使って勝負するようなのだ)
ハム「なんなのだ……大きな箱を取り出したのだ……」
アカギ「まぁ……ハム吉にはさすがに麻雀はできないだろうから……」
ハム「………なにをするつもりなのだ?」
アカギ「9(ナイン)で勝負だ」
ハム(よくわからないけどあれを使って勝負するようなのだ)
168: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:43:14.11 ID:HTcxHH+q0
アカギ「ククク……今までは種1個の取り合いだったが次はそうはいかない」
ハム「……なにをするきなのだ?」
アカギ「9(ナイン)で稼いだ点数分種を獲得するってのはどうだ?」
ハム(なにか危険な予感がするのだ……)
アカギ「そうか、オッケーか、それでこそ男だ」
ハム(なにか勝手に話しが進んでるようなのだ……)
アカギ「9(ナイン)のルールは簡単だ、1~9までの牌を一つ選び数字の大きいほうが勝ち」
ハム(……?)
アカギ「9で8に勝てば一気に17個の種をゲットできる、わかったか?」
ハム(よくわからないけど勝負には負けられないのだ……)
ハム「……なにをするきなのだ?」
アカギ「9(ナイン)で稼いだ点数分種を獲得するってのはどうだ?」
ハム(なにか危険な予感がするのだ……)
アカギ「そうか、オッケーか、それでこそ男だ」
ハム(なにか勝手に話しが進んでるようなのだ……)
アカギ「9(ナイン)のルールは簡単だ、1~9までの牌を一つ選び数字の大きいほうが勝ち」
ハム(……?)
アカギ「9で8に勝てば一気に17個の種をゲットできる、わかったか?」
ハム(よくわからないけど勝負には負けられないのだ……)
176: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:46:49.08 ID:HTcxHH+q0
アカギ「じゃあ軽く模擬戦をやってみるか」
ハム(この1~9のどれかを選べばいいようなのだ)
アカギ「じゃあオレはこれだ」
ハム(数字の大きいこれにするのだ)
アカギ「決まったようだな……じゃあオープンだ」
ハム太郎
__
│九│
│萬│を選択
━━━
対してアカギ……
ハム(この1~9のどれかを選べばいいようなのだ)
アカギ「じゃあオレはこれだ」
ハム(数字の大きいこれにするのだ)
アカギ「決まったようだな……じゃあオープンだ」
ハム太郎
__
│九│
│萬│を選択
━━━
対してアカギ……
182: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:49:42.39 ID:HTcxHH+q0
アカギの選んだ配は……
__
│一│
│萬│
━━━
アカギ「やるな、お前の勝ちだ」
ハム「勝った……のだ?」
アカギ「本来ならこれで1+9で10個種を手に入れられる」
ハム(よくわからないけどこの勝負ならイケそうなのだ!)
190: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 01:55:07.73 ID:HTcxHH+q0
アカギ「じゃあ本番だ……」スッ
アカギ牌を1枚選ぶ
対してハム太郎も選ぶっ……!
ハム「ここはハムの『八』なのだっ……!」
アカギ「決まったようだな、じゃあ……オープン」
アカギが選んだ牌は……
__
│九│
│萬│
━━━
アカギ9で8を刺す、完璧な勝利!
アカギ牌を1枚選ぶ
対してハム太郎も選ぶっ……!
ハム「ここはハムの『八』なのだっ……!」
アカギ「決まったようだな、じゃあ……オープン」
アカギが選んだ牌は……
__
│九│
│萬│
━━━
アカギ9で8を刺す、完璧な勝利!
201: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:02:22.22 ID:HTcxHH+q0
アカギ「まずは17個だ……」
ハム(どうやら負けたようなのだ)
アカギ「種は残り53個だ」
ハム(心配いらないのだ、このゲーム……どうやら最低1回は勝てるようになってるのだ)
アカギ「じゃあ二回戦だ」
ハム(これなのだ、この9なら絶対に勝てるのだ)
アカギ「決まったようだな、オープンだ」
アカギの牌は1萬……!
アカギ「ククク……お前の勝ちだ、もってけ10個だ」
ハム「やったのだ!遂に……遂に手に入れたのだ!」
ハム(どうやら負けたようなのだ)
アカギ「種は残り53個だ」
ハム(心配いらないのだ、このゲーム……どうやら最低1回は勝てるようになってるのだ)
アカギ「じゃあ二回戦だ」
ハム(これなのだ、この9なら絶対に勝てるのだ)
アカギ「決まったようだな、オープンだ」
アカギの牌は1萬……!
アカギ「ククク……お前の勝ちだ、もってけ10個だ」
ハム「やったのだ!遂に……遂に手に入れたのだ!」
216: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:06:45.90 ID:HTcxHH+q0
ハム(うれしいっ……!念願の……ひまわりの種っ……!)
ハム太郎の脳内をかけめぐるっ……!
ドーパミン……βエンドルフィン……!チロシン……!
エンケファリン……!セロトニン……!ノルアドレナリン……!
まさにっ……桃源郷っ……!至福の……極みっ……!
アカギ「ククク……三回戦だ」
ハム太郎(今のボクなら……全然負ける気がしないのだ!)
アカギ「オープン……」
ハム太郎の脳内をかけめぐるっ……!
ドーパミン……βエンドルフィン……!チロシン……!
エンケファリン……!セロトニン……!ノルアドレナリン……!
まさにっ……桃源郷っ……!至福の……極みっ……!
アカギ「ククク……三回戦だ」
ハム太郎(今のボクなら……全然負ける気がしないのだ!)
アカギ「オープン……」
222: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:13:18.65 ID:HTcxHH+q0
勝負結果
回戦 アカギ ハム
1 ○9 ×8
2 ×1 ○9
3 ○6 ×5
4 ○2 ×1
5 ○3 ×2
6 ○4 ×3
7 ○7 ×6
8 ○8 ×7
9 ○5 ×4
総合得点
アカギ 80点
ハム 10点
回戦 アカギ ハム
1 ○9 ×8
2 ×1 ○9
3 ○6 ×5
4 ○2 ×1
5 ○3 ×2
6 ○4 ×3
7 ○7 ×6
8 ○8 ×7
9 ○5 ×4
総合得点
アカギ 80点
ハム 10点
231: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:16:14.88 ID:HTcxHH+q0
アカギ「80対10か、なかなか良い勝負だったなハム吉」
ハム(負けたようなのだ……でも10個手に入ったからいいのだ」
アカギ「しかし……」
ハム(ん?なにかよくない予感がするのだ……)
アカギ「さっき言ったようにひまわりの種は全部で70個しかない」
ハム「なにか数字を言ってるようだけどよくわからないのだ……」
アカギ「90個あればお前にも10個あげられるが……」
ハム「なんだ……なにを言っているのだ……?」
ざわ…
ざわ…
ハム(負けたようなのだ……でも10個手に入ったからいいのだ」
アカギ「しかし……」
ハム(ん?なにかよくない予感がするのだ……)
アカギ「さっき言ったようにひまわりの種は全部で70個しかない」
ハム「なにか数字を言ってるようだけどよくわからないのだ……」
アカギ「90個あればお前にも10個あげられるが……」
ハム「なんだ……なにを言っているのだ……?」
ざわ…
ざわ…
238: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:19:03.62 ID:HTcxHH+q0
アカギ「ここはやはり勝ち分を差し引くしかないな……」
ハム「よくわからないけど早く勝ち分をよこすのだ」
アカギ「80-10=70」
ハム「……?」
アカギ「つまり……オレが70個、お前の取り分はゼロだ」
ハム「あっ!ひまわりの種がっ……!」
アカギ「ククク、悪く思うなよ……」
ハム(なぜだっ……!なぜボクばかりがこんな目に合うのだ……!)ぐにゃ~~~
ハム「よくわからないけど早く勝ち分をよこすのだ」
アカギ「80-10=70」
ハム「……?」
アカギ「つまり……オレが70個、お前の取り分はゼロだ」
ハム「あっ!ひまわりの種がっ……!」
アカギ「ククク、悪く思うなよ……」
ハム(なぜだっ……!なぜボクばかりがこんな目に合うのだ……!)ぐにゃ~~~
255: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:26:44.76 ID:HTcxHH+q0
一週間後……
アカギ「ふぅ、なかなか助けがこないなハム吉」
ハム「あばばばば………おびょびょびょびょ……」
アカギ「お前も大分消耗してきたようだな」
ハム(なにも食べずに1週間が経ったのだ……)
アカギ「まぁ、お互いがんばろうぜ」
ハム(この人間が種を奪ったのが原因なのだ……)
アカギ「うし……うし……くちゃ……むしゃ……」
ハム(また種をうまそに食べてるのだ……憎いのだ……こうなったら……)
ハム太郎にある決意が芽生えるっ……!
それは決意というより……殺意!
ハム太郎意を決してアカギに飛びかかるっ……!
アカギ「ふぅ、なかなか助けがこないなハム吉」
ハム「あばばばば………おびょびょびょびょ……」
アカギ「お前も大分消耗してきたようだな」
ハム(なにも食べずに1週間が経ったのだ……)
アカギ「まぁ、お互いがんばろうぜ」
ハム(この人間が種を奪ったのが原因なのだ……)
アカギ「うし……うし……くちゃ……むしゃ……」
ハム(また種をうまそに食べてるのだ……憎いのだ……こうなったら……)
ハム太郎にある決意が芽生えるっ……!
それは決意というより……殺意!
ハム太郎意を決してアカギに飛びかかるっ……!
260: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:30:27.55 ID:HTcxHH+q0
アカギ「ハハッ、じゃれるなよハム吉」
ハム(こいつの腕を食いちぎってやるのだ!)
アカギ「ハハハッ、くすぐったいぞハム吉」
ハム「カリカリカリカリ!」
アカギ「ん?なんだ……?そんなに噛みついてどうした?」
ハム「カリカリカリカリ!!」
アカギ「ククク……そうか、そういうことか……」
ハム「カリカリカリカリ!!!」
アカギ「オレと腕一本賭けて勝負がしたいっていうわけか……良い覚悟だハム吉」
ハム(ゾク…ゾク……なにかいけないスイッチを踏んだ気がするのだ……)
ざわ……
ざわ……
ハム(こいつの腕を食いちぎってやるのだ!)
アカギ「ハハハッ、くすぐったいぞハム吉」
ハム「カリカリカリカリ!」
アカギ「ん?なんだ……?そんなに噛みついてどうした?」
ハム「カリカリカリカリ!!」
アカギ「ククク……そうか、そういうことか……」
ハム「カリカリカリカリ!!!」
アカギ「オレと腕一本賭けて勝負がしたいっていうわけか……良い覚悟だハム吉」
ハム(ゾク…ゾク……なにかいけないスイッチを踏んだ気がするのだ……)
ざわ……
ざわ……
282: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:43:51.82 ID:HTcxHH+q0
アカギ「さてギャンブルの方法だが……」
ハム(またなにか勝負になったようなのだ)
アカギ「たまたまここにルーレットを持ってきている」
ハム(なにかでかいのが出てきたのだ)
アカギ「ククク、まぁそんな不安そうな顔をするな、ルールは簡単だ」
ハム(一体なにをするつもりなのだ……)
アカギ「これを回して玉を転がし玉の落ちたルーレットの目を当てる、それだけだ」
ハム(なにを言ってるのかさっぱりなのだ)
アカギ「もしオレが負けたら腕一本くれてやろう……」
ハム(……?)
アカギ「ただし、お前が負けたら……お前をまるごと食う、いいな?」
ハム(うっ……なにか命にかかわることをしようとしてるのだ……)
ざわ……
ハム(またなにか勝負になったようなのだ)
アカギ「たまたまここにルーレットを持ってきている」
ハム(なにかでかいのが出てきたのだ)
アカギ「ククク、まぁそんな不安そうな顔をするな、ルールは簡単だ」
ハム(一体なにをするつもりなのだ……)
アカギ「これを回して玉を転がし玉の落ちたルーレットの目を当てる、それだけだ」
ハム(なにを言ってるのかさっぱりなのだ)
アカギ「もしオレが負けたら腕一本くれてやろう……」
ハム(……?)
アカギ「ただし、お前が負けたら……お前をまるごと食う、いいな?」
ハム(うっ……なにか命にかかわることをしようとしてるのだ……)
ざわ……
292: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:48:09.50 ID:HTcxHH+q0
アカギ「賭けるのは二択だ、赤か、黒か」
ハム(シート状のものがあるのだ……きっとここに乗るってことなのだ…)
アカギ「ハム吉は赤か、じゃあオレは黒だ」
ハム(この勝負……勝たなくちゃ……まずい気がするのだ……)
アカギ「じゃあ、回すぜ?」
ハム「おおっ!すごいのだ!丸いものが回ってるのだ!」
アカギ(ククク……)
ハム(シート状のものがあるのだ……きっとここに乗るってことなのだ…)
アカギ「ハム吉は赤か、じゃあオレは黒だ」
ハム(この勝負……勝たなくちゃ……まずい気がするのだ……)
アカギ「じゃあ、回すぜ?」
ハム「おおっ!すごいのだ!丸いものが回ってるのだ!」
アカギ(ククク……)
299: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:53:12.07 ID:HTcxHH+q0
アカギ(ハム吉、悪いがこの勝負……すでにオレの意のままにある……)
カラ……
カラカラ……
アカギ(オレが狙った目は……既に決まっている)
アカギが安堵に浸っていたそのときっ……!
アカギの予想を超える事態は起きたっ……!
ハム「回っていて楽しそうなのだ!」
アカギ「なっ……!?」
ハム「ボクはハムスターだから回るものを見るとっ……!走りたくなるのだっ……!」
アカギ「……とっとこ走ってる……ハム吉がっ……!?」
アカギハム太郎の意外な行動に茫然自失っ……!
カラ……
カラカラ……
アカギ(オレが狙った目は……既に決まっている)
アカギが安堵に浸っていたそのときっ……!
アカギの予想を超える事態は起きたっ……!
ハム「回っていて楽しそうなのだ!」
アカギ「なっ……!?」
ハム「ボクはハムスターだから回るものを見るとっ……!走りたくなるのだっ……!」
アカギ「……とっとこ走ってる……ハム吉がっ……!?」
アカギハム太郎の意外な行動に茫然自失っ……!
312: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 02:57:20.68 ID:HTcxHH+q0
ハム「うはぁぁぁぁああああ!」
走るハム太郎っ……!
正しいっ……走り方っ……!
ハム「ほぉぉぉぉおおおお!!!」
アカギ(まさか……こんな手があるとは……)
ざわ……
ざわ……
アカギ「ククク……良いだろう……もし赤が来たら……そのときは……くれてやるっ!オレの腕っ!」
ハム「ふぉぉぉぉおおお!!!」
とっとこ走るっ……ハム太郎っ……!
まさにっ……圧倒的走りっ……!
走るハム太郎っ……!
正しいっ……走り方っ……!
ハム「ほぉぉぉぉおおおお!!!」
アカギ(まさか……こんな手があるとは……)
ざわ……
ざわ……
アカギ「ククク……良いだろう……もし赤が来たら……そのときは……くれてやるっ!オレの腕っ!」
ハム「ふぉぉぉぉおおお!!!」
とっとこ走るっ……ハム太郎っ……!
まさにっ……圧倒的走りっ……!
324: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:01:27.07 ID:HTcxHH+q0
そして遂に……ルーレットの目が出るっ……!
玉の落ちた先は…………「00」
どちらも負けっ……!
つまりは引き分けっ……!
アカギ「なっ………」
ハム「ふぅ楽しかったのだ……」
アカギ「ククク……」
ハム「……?」
アカギ「ハハハハッ!!」
ハム「……なんなのだ?」
アカギ「ハハハハッ!やるなハム吉!」
ハム「…?……??」
玉の落ちた先は…………「00」
どちらも負けっ……!
つまりは引き分けっ……!
アカギ「なっ………」
ハム「ふぅ楽しかったのだ……」
アカギ「ククク……」
ハム「……?」
アカギ「ハハハハッ!!」
ハム「……なんなのだ?」
アカギ「ハハハハッ!やるなハム吉!」
ハム「…?……??」
332: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:07:17.36 ID:HTcxHH+q0
アカギ「気に入ったぜ、ハム吉……」
ハム「なっ、離すのだ!」
アカギ「これは褒美だ、とっておけ」
ハム「なんなのだ?ひまわりの種……なぜ渡すのだ?」
アカギ「いや、褒美というよりは……そうだな友情の証ってとこだな」
ハム「なんだかよくわからないけど……ひまわりの種をもらえたのだ!やったのだ!」
アカギ「そんなにうれしいか」
ハム「いただきますなのだ!カリカリカリカリ」
アカギ「ククク、もっと欲しければくれてやる……」
ハム「なっ、離すのだ!」
アカギ「これは褒美だ、とっておけ」
ハム「なんなのだ?ひまわりの種……なぜ渡すのだ?」
アカギ「いや、褒美というよりは……そうだな友情の証ってとこだな」
ハム「なんだかよくわからないけど……ひまわりの種をもらえたのだ!やったのだ!」
アカギ「そんなにうれしいか」
ハム「いただきますなのだ!カリカリカリカリ」
アカギ「ククク、もっと欲しければくれてやる……」
339: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:11:55.21 ID:HTcxHH+q0
さらに一週間後……
アカギ「救援が来ないな……」
ハム「種が完全になくなったのだ……おなかすいたのだ」
アカギ「さすがに腹減ったな……」
ハム「もうダメなのだ……」
アカギ「このままここでくたばるのかもな……」
アカギが死を覚悟したその時……
遂に……救援の船が来たっ……!
僥倖っ!まさに僥倖っ!
船「ボ~~~~」
アカギ「救援が来ないな……」
ハム「種が完全になくなったのだ……おなかすいたのだ」
アカギ「さすがに腹減ったな……」
ハム「もうダメなのだ……」
アカギ「このままここでくたばるのかもな……」
アカギが死を覚悟したその時……
遂に……救援の船が来たっ……!
僥倖っ!まさに僥倖っ!
船「ボ~~~~」
347: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:16:26.26 ID:HTcxHH+q0
ヒロ子「ハム太郎!」
ハム「ロコちゃん!助けに来てくれたのだ!」
ヒロ子「よかった、まだ生きてた!」
春名一家の船旅に連れて来られたハム太郎……
アカギも乗っていたその船が転覆……
春名家はなんかうまく救出されて2週間ハム太郎を捜索していた
なんかそんな設定っ……!まさに圧倒的こじつけっ……!
ハム「ロコちゃん!助けに来てくれたのだ!」
ヒロ子「よかった、まだ生きてた!」
春名一家の船旅に連れて来られたハム太郎……
アカギも乗っていたその船が転覆……
春名家はなんかうまく救出されて2週間ハム太郎を捜索していた
なんかそんな設定っ……!まさに圧倒的こじつけっ……!
367: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:25:07.45 ID:HTcxHH+q0
アカギ「助けが来たか……」
ヒロ子「大丈夫ですか?」
アカギ「ああ……なんとかな」
ヒロ子「あなたがハム太郎を守ってくれたんですね……本当にありがとうございました!」
ハム「途中いじわるもされたけど仲良くなったのだ」
アカギ「ククク……お前ハム太郎って言うのか」
ヒロ子「はい、ハム太郎がお世話になりました」
こうしてアカギとハム太郎無事本土にたどり着いた……
ヒロ子「大丈夫ですか?」
アカギ「ああ……なんとかな」
ヒロ子「あなたがハム太郎を守ってくれたんですね……本当にありがとうございました!」
ハム「途中いじわるもされたけど仲良くなったのだ」
アカギ「ククク……お前ハム太郎って言うのか」
ヒロ子「はい、ハム太郎がお世話になりました」
こうしてアカギとハム太郎無事本土にたどり着いた……
376: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:32:19.51 ID:HTcxHH+q0
ヒロ子「それではさようならアカギさん」
アカギ「ん?ああ……これ少ないけど」
ヒロ子「えっ……封筒?」
アカギ「これでハム太郎にひまわりの種でも買ってやってくれ」
ヒロ子「あ、はい……」
ハム「ひまわりの種って聞こえたのだ……お腹いっぱい食べたいのだ!」
ククク……じゃあなハム吉……
とっとこ走れハム吉っ……!
アカギ「ククク……お前ハム太郎って言うのか」
おわり
アカギ「ん?ああ……これ少ないけど」
ヒロ子「えっ……封筒?」
アカギ「これでハム太郎にひまわりの種でも買ってやってくれ」
ヒロ子「あ、はい……」
ハム「ひまわりの種って聞こえたのだ……お腹いっぱい食べたいのだ!」
ククク……じゃあなハム吉……
とっとこ走れハム吉っ……!
アカギ「ククク……お前ハム太郎って言うのか」
おわり
378: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:33:08.35 ID:ZDZjkXSC0
何だかんだで格好良く終わったwww
386: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:34:33.68 ID:O7E+JNB50
おもしろかったwwwww
388: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:34:53.64 ID:5tXBAGW50
乙
ガチで笑ったわwww
ガチで笑ったわwww
389: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:35:27.56 ID:eyVGIwvE0
くし…
くし…
くし…
390: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:35:32.97 ID:WtnUwsxy0
さわやかな終わり方ッ…
でも下手するとどっちか死んでたり腕もがれてたりしたかもしれない過程は総スルーッツ…
でも下手するとどっちか死んでたり腕もがれてたりしたかもしれない過程は総スルーッツ…
406: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:45:21.68 ID:vc0dmZMdO
圧倒的…乙っ!!
416: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2009/12/24(木) 03:55:39.09 ID:ZP69N91J0
>>1乙wwwww
稀に見る良アカギSSだったwwww
稀に見る良アカギSSだったwwww
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