【ウマ娘】ウマっ娘(小)話~スぺグラお出かけ大作戦!ぜよ!!
2018-08-05
1: ingram 2018/07/29(日) 17:25:43.16 ID:mi8TSxk+0
"スズカ渡米"の一件は、スペシャルウィークを始めとした黄金世代のクラスメイト達に多大なるダメージを残した。それを危惧したハルウララは、1つの策を講じるのだが…。
・12R~EXの合間のお話?
・健康優良不健全SS
・いよいよもってキャラ崩壊
・競馬成分皆無
・何番せんじ感の集大成
では、よろしくお願い致します。
前々作:【ウマ娘】ウマっ娘(小)話
前作:ウマっ娘(小)話~リギル前史
・12R~EXの合間のお話?
・健康優良不健全SS
・いよいよもってキャラ崩壊
・競馬成分皆無
・何番せんじ感の集大成
では、よろしくお願い致します。
前々作:【ウマ娘】ウマっ娘(小)話
前作:ウマっ娘(小)話~リギル前史
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 17:31:37.11 ID:mi8TSxk+0
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スペ 「拝啓、皆ちゃん。スペシャルウィークです。突然ですが、スズカさんが渡米してしまいました!…分かっていた事なんですが、私の心はポッカリ大きな穴が開いたよう…。今はそのショックで、ご飯も2回しかお代わりできない位なんです…」
オグリ 「?!」ハラハラ
スペ 「あっ!オグリキャップさんは心配しないで下さいね?」
オグリ 「…!」コクコクモグモグ
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グラスワンダー「…皆様ご無沙汰しております、グラスワンダーです。…スズカさんが渡米してから、スペちゃんは心ここにあらずといった感じで、毎日ずーっとボンヤリしています。私が何を話しかけても、遊びに誘っても生返事ばかり…。スズカさんがいない今だからこそ、私に正面から向き合って欲しいのにな…」
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エル 「ハァイ?ユーのアイドル、エルコンドルパサーデースッ!
スペちゃんが落ち込んでマスが、ミー達がついてるから全く問題ナッシーング!…バーット?グラスの落ち込み具合の方が、ミーには気になりマース…何だか、面白くありマセーン…」
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4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 17:33:04.66 ID:mi8TSxk+0
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ハルウララ 「…ウーラッラーウーラッラーハールウッララー♪ウーラッでーウーラッでーオラオラよーっ…♪」
「…皆元気にしてたかな?ハルウララだよっ♪相変わらずの高知巡業、まだ1度も勝ててないけど、ワタシはますます絶好調!…何でかって?それは応援してくれるみんなのお・か・げ!」
「最近テレビで取り上げられて、注目度が急上昇!頑張るワタシに勇気をもらったって、グッズの売上がグッと上がったからなんだー!」
「船便や深夜バスでのほとんど日帰りコースだったのが、今は高速移動&宿泊セットのレース参戦と大きくランクアップ!疲れも貯まらず、特訓のスペシャルメニューも組めるようになったの!」
「…最近は成績も上がってきた気がするし、まずは一勝を目指して、ますます意気揚々なワタシなのですっ!」
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5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 17:33:56.63 ID:mi8TSxk+0
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--トレセン学園 教室
ハルウララ 「という事で、久々の母校に凱旋(?)帰校だよっ?…みんなー、たっだいまーっ!
ガラァッ!!
おっ久しぶりーっ!!…って、な、な、な…何じゃコリャー?!」
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6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 17:34:43.09 ID:mi8TSxk+0
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スペ 「…スズカさん、スズカさん、スズカさん、スズカさん、スズカさん、スズカさん、スズカさん、スズカさん、スズカさん…」ボーーッ
グラスワンダー「…スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん…」ブツブツ
エル 「…グラスぅ、グラスぅ、グラスぅ、グラスぅ、グラスぅ、グラスぅ、グラスぅ、グラスぅ、グラスぅ、グラスぅ、グラスぅ…」グスグス
セイウンスカイ 「…せえうーん♪それはー、きみがーみたひかりー♪ぼくがー、みーたー、きぼおー…♪」アハハー
キングヘイロー「…キーンッグッ、キーンッグッ、キッンッグッヘーイロー♪さがすっのさーいーまーこーこでっ…♪」ウフフー
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 17:35:22.17 ID:mi8TSxk+0
ハルウララ 「…ウーラッラーウーラッラーハールウッララー♪こっのっよは、わたしのっ、たっめにっあ、るっ♪」ウーッ♪
ハルウララ 「…って、しぇからしかーっ!!(※)」ドンガラガッシャーン!!
※…土佐弁で、やかましいわ。の意。
セイウンスカイ 「ウーララー?!よくぞ…よくぞ戻ってきてくれたわねっ?!!」グスッ
キングヘイロー「わ、私たちが…どれ程アナタの帰りを待ちわびていた事かっ!!」ウルウル
ハルウララ 「ふ、二人ともっ?!私が高知に行ってる間に何があったの?前はこんなんじゃなかったよねっ?!」
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8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 17:37:00.42 ID:mi8TSxk+0
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--トレセン学園 廊下
ハルウララ 「…そっかー。スズカさんがアメリカに行っちゃって、でスペちゃんが落ち込んじゃって、グラスちゃんがそれ見てまた落ち込んじゃって…」
キングヘイロー「ウララさんと違って、エルさんってナンチャッテムードメーカーでしょ?皆が調子良い時はノリがいいけど、グラスさんが落ち込んだ途端に元気を無くしてしまって…」
ハルウララ 「辛辣だー?!…まあ、エルちゃんて意外と空気読めちゃう娘だから…」
セイウンスカイ「ウララも大概かと思うけど…で、どうしようもないから私とキングは歌ってその場を凌いでたんだー」
ハルウララ 「ちょっとは努力しよーよ?」
キングヘイロー「何もしなかった訳じゃありませんのよ?でも、一番の原因のスペちゃんがあの有り様では…」
ハルウララ 「…そこでちょうど100戦目を迎えた、このハルウララの出番って訳だね?」
セイウンスカイ 「わー桁違いの参戦数。ほんと、タフだよねえ…まあ話の流れとは一切関係ないけど」
キングヘイロー「何か策がお有りのように見えますけど…」
ハルウララ 「うん。1つスペちゃんに提案してみたい事があるんだー…ま、ここは大舟に乗ったつもりで、このハルウララにまかせときんしゃいっ!!」ドンッ!
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 17:37:45.65 ID:mi8TSxk+0
キングヘイロー(あ、あの…ちなみにウララさんって、アッチ方面の素養って…)ヒソヒソ
セイウンスカイ (んー?全くといって無いんじゃないかな…)ヒソヒソ
キングヘイロー(スペちゃんはともかく、グラスさんにはむしろアッチ側の機微が必要なのでは?私たちがどうにも出来なかったのはそこに気を使ってたからですし…)ヒソヒソ
セイウンスカイ (だからこそ、私は小細工を一切仕掛けないウララのストレートな説得力に期待したいかなー?)ヒソヒソ
キングヘイロー(ふうっ…まあ、問題があるようなら、その場で私たちがフォローすれば良いですしね?)ヒソヒソ
セイウンスカイ (うん。でもグラスに気付かれないよう、あくまでも然り気無くね?ああ見えてあの娘、プライド高いから…)ヒソヒソ
ハルウララ 「?…何はともあれ、まずはスペちゃんと話をしないとねっ!!」
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10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 17:39:46.23 ID:mi8TSxk+0
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--トレセン学園 広場
セイウンスカイ 「…スペちゃん?おーい、スペちゃーん!ねえったらーっ!!」ペチペチ
スペ 「スズカさ…は、はえっ?あ、み、みんな?ど、どうしたの?」ハッ?!
キングヘイロー「どうしたも何も、2週間以上も皆と離れてたウララさんが戻って来たんですよ?」
スペ 「あ…そ、そういえばそうだったね。ご、ごめんね?ウララちゃん」タハハ…
ハルウララ 「こりゃ聞いてた以上に深刻だねえ…。ねえスペちゃん。スズカさんは向こうではどんな感じなの?」
スペ 「スズカさん?!新しい環境に慣れるのは大変だけど、毎日を楽しんで頑張ってるって!!」フンスッ
ハルウララ 「スズカさんは夢を叶えて、更にその先に行こうとしてるんだよね?じゃあ、スペちゃんはどう?」
スペ 「う…トレーニングに身が入ってないって、トレーナーさんに怒られてます…」
ハルウララ 「しかも話を聞いてると、全くスズカさんと連絡が取れてない感じでもないよね?」
スペ 「ほ…ほぼ毎夜電話でお話してます…」
ハルウララ 「ますます仲良しっと…こう言っちゃ何だけど、スズカさんが怪我した時に比べたら格段に状況は良くなってるよね?」
スペ 「う、うん…」
ハルウララ 「だったら次に会った時、スペちゃんもスズカさんの頑張りに答えないといけないんじゃないの?」
スペ 「分かってはいるんだけど…やっぱり私、寂しくて…」
ハルウララ 「…今まで一番、頼りにしたりされたりしてた相手がいなくなっちゃったから、どうしていいか分からなくなっちゃったんだね?」
スペ 「そう…なのかな?そうかも…」
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 17:40:41.54 ID:mi8TSxk+0
ハルウララ 「うん。そこでスペちゃん?今度は冷静になって、スズカさん以外に目を向けてみようよ」
スペ 「…え?」
ハルウララ 「…私たちだって、スペちゃんを頼りにしたりされたりしてるよね?」
スペ 「も、もちろん!だって大切なお友達同士なんだよ?」
ハルウララ 「そこで問題です!…その大切なお友達の中で、今とても元気の無い娘がいます。スペちゃん、何か心当たりは無いかな?」チャラーン♪
スペ 「あ…そ、そういえばグラスちゃん全然元気無かった…あ、あとエルちゃんも!」
エル 「スペちゃんはやっぱり優しいデース!」ワーン!
セイウンスカイ 「って、エルいたの?!」
キングヘイロー「全く気が付きませんでしたわっ!」
エル 「…何をしてもグラスが反応してくれなくて…居たたまれなくなって出てきちゃいまシタ…」グスッ
ハルウララ 「スペちゃん正解っ!…でも鳥の件は、今はとりあえず置いとこう?」
エル 「ヒドイ扱いデース?!」ガーン
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 17:42:05.47 ID:mi8TSxk+0
ハルウララ 「エルちゃんですらこの調子だからこそ…グラスちゃんを元気に出来るのは、スズカさんを復帰させたスペちゃんしかいないと私は思うんだよっ!!」ババーン!
スペ 「?!そ、そんなぁ…わ、私なんて大した事してないし…あれはスズカさんが頑張った結果であって…」アセアセ
エル 「ううっ。悔しいですが反論の余地がありマセーン…」
ハルウララ 「大切な友達同士としてのお願いなんだけど…スズカさんと同じように、今度はグラスちゃんを元気付けてあげてくれないかな?」
スペ 「!!…そっか…"今度は"グラスちゃんを…うん、そうだね。分かったよウララちゃんっ!」
ハルウララ 「スペちゃんならそう言ってくれると思ったよ!…そうだねー。まずは気分転換に、どこかお出かけしてみるってのはどうかなー?」
スペ 「あ、それ良いかも!私が落ち込んだとき、スズカさんもよく連れ出してくれてたし」
ハルウララ 「スペちゃん?私たちの前ではともかく、グラスちゃんの前では出来るだけスズカさんの事は口にしちゃダメだよ?」
キングヘイロー「え"?!」
セイウンスカイ (まさかウララからその言葉を聞くとは…)
ハルウララ 「グラスちゃんは、スペちゃんがスズカさんと離れ離れになって悲しんでいる事を知っています。少しでもスズカさんの話をしたら、逆にグラスちゃんがスペちゃんに気を使っちゃうと思うのですっ!」
キングヘイロー(ああ…なるほど。素直な意見ですわね…)
セイウンスカイ (実際は"また私じゃなくて、スズカさんばっかり…"ってなっちゃうからなんだけどね)
スペ 「?よく分かんないけど、分かったよウララちゃんっ!…でも何で、グラスちゃん元気無いんだろ?」
クラスメイツ+α ((((お前のせいだよっ!!))))
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 17:42:56.75 ID:mi8TSxk+0
ハルウララ 「…高知に行ってたウララにはよく分からないけど、スペちゃんに誘われたらグラスちゃんはきっと喜んでくれると思うよっ?」
キングヘイロー(そして然り気無く自分の身をを安全圏内に?!)
セイウンスカイ (私たちも、スペちゃんに聞かれた時の答えを今から準備しておかないと!それにしても巧くやったわね…ウララ)
スペ 「うんっ!こうしちゃいられないっ、早速グラスちゃんの所に行かないとっ!」ソワソワッ
ダッ!
ハルウララ 「ああっスペちゃん?私たちも一緒に…うわ、もうあんな遠くに…」
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 17:44:11.35 ID:mi8TSxk+0
セイウンスカイ 「…グラスが元気が無かった理由を、敢えて言わなかったね?」テクテク
ハルウララ 「負い目からの親切なんか意味無いもん。第一スペちゃんらしくないし」テクテク
エル 「…あくまでも純粋な親切心で当たる事、その結果どちらも元気になる事こそが大事…デスね?」テクテク
ハルウララ 「うんっ。そうすれば、スペちゃんにとっても、グラスちゃんにとっても、どちらの救いにもなると思うのですっ!」テクテク
キングヘイロー「更に欲を言えば、今回の過程で自然にスペちゃんがグラスちゃんの想いに気が付いてくれるのが理想的、ですが…」テクテク
セイウンスカイ 「…それにしてもやるねえウララー?正直見直しちゃった!要はスズカさんの代わりをグラスに見立ててあげたんだよね?(…言い方は悪いけど)」
ハルウララ 「えへへー♪…元々スペちゃんは面倒見の良い優しい娘。きっと元気の無いグラスちゃんを放っておけないはず!だからそこに気が付いてさえくれれば、全て丸く収まるって思ったんだー!!」
キングヘイロー(ですが…今思えば、私たちはスペちゃんのスズカさんへの想い…いえ"献身"を、余りにも軽く考えていたのかもしれません…)
セイウンスカイ (うん…ウララの無邪気な提案が、まさかあんな騒動に発展するなんて…この時は全く思いもしてなかったんだよね…)
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15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 17:45:26.82 ID:mi8TSxk+0
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--トレセン学園 教室内
グラスワンダー「…あ、スペちゃ…みんな、どこに行ってたんですか?気が付いたら私だけで…」オロオロ…
エル 「ちょっと席を外してただけデース!心配ナッシングネ?」
セイウンスカイ 「グラスの方こそ、誘ったの気が付いて無かったでしょー?」
グラスワンダー「ご、ごめんなさい…」シュン…
ハルウララ (そ、それにしても薄幸の美少女っぷりがより強調されて…)
キングヘイロー(ううっ、何かズルいですわっ…)
スペ 「?!(…本当にグラスちゃん元気無い…こんなになるまで気がつけなかったなんて…私ったら自分の事ばっかり!)」ギュウッ…
グラスワンダー「?…あ、あのスペちゃん?ど、どうしましt」
スペ 「よーしっ!グラスちゃん?今度のお休み、私と一緒にお出かけしようっ?!」
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 17:46:38.77 ID:mi8TSxk+0
グラスワンダー「…え?(あ…いつもの元気なスペちゃん!)…は、はいっ!それじゃあ皆でっ!!」パアアッ!
エル 「あ、ワタシもー…ムグウッ!」ジタバタ
ハルウララ 「え、エルちゃんちょっと待って?!」ガシイッ!
セイウンスカイ (…アッチ方面のセンサーがヤバさを感じ取ったかな?)ガシイッ!
スペ 「ううんっ、違うよっ?私とグラスちゃんの二人だけでお出かけしたいのっ!!」
キングヘイロー「…あらま♪///」
グラスワンダー「…え、ええっ?わ、私とスペちゃんの、ふ、二人きり?って…」ジワッ…
スペ 「ふえっ?!ぐ、グラスちゃんどうしたのっ!そんなに私とじゃイヤだっt」アセアセ
グラスワンダー「違いますっ!!…わ、私っ…う、嬉しくって…」ポロッ…
スペ 「はわわーっ?!ど、どうして泣いちゃうのっ?どこか痛いんじゃ?」ワタワタ
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 17:47:51.81 ID:mi8TSxk+0
グラスワンダー「だっ大丈夫!大丈夫ですから…っ…(ま、まさかっ…今まで何度となく、時に然り気無く時には勇気を出して大胆に誘ってみるものの何時もツレない態度の憎いアンチクショーでも大好きっ♪なあのスペちゃんの方から、ふ、二人っきりのお誘いだなんてっ…?!)」グルグル
エル 「?!普段の冷静かつ落ち着いたグラスからは想像もつかない程の舞い上がりっぷりデース?!」
スペ 「ま、また今度にした方がいいかな…」
グラスワンダー「いっ、いいえっ?!ふっ、ふつつか者ですがっ、こんどの休みと言わず今すぐにでもご一緒させて頂きたい所存でっ…!」アセアセ
キングヘイロー「この千載一遇のチャンスを逃すまいと必死の食い付きですわっ?!」
セイウンスカイ 「明らかに元気出たでたみたいだし、もーこれでいーんじゃないかなー」
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 17:48:42.19 ID:mi8TSxk+0
グラスワンダー「…はっ!ふ、二人きりって事は…これってもうデデデっ…デート?う、うふふ…(一日中スペちゃんと一緒。っ…き、期待してもいいんですよねっ?た、例えば、スペちゃんと手をつないでみたりとか…?キャーッ!!)」ジタバタ
ハルウララ 「ふっしぎー!グラスちゃん見てるだけで何考えてるか手に取るようにわかるー」ターノシー!
キングヘイロー「と言いますか、これはもう1人芝居の領域では…?」
セイウンスカイ 「共通ビジョンが見えるもんねー」
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 17:49:23.27 ID:mi8TSxk+0
グラスワンダー「す、スペちゃん?ふ、二人きりって事は…もっ、ももうこれってデ、ででっ…デートって事ですよねっ?!」オミミピコピコ
スペ 「?うん、二人きりでお出かけだよ!」
グラスワンダー「…ん?」クビカシゲ
スペ 「…んん?」クビカシゲ
グラスワンダー「でっ、ですからっ!…誰もいない状況で私達だけで行くわけですから、これってでで…デートっ、ですよねっ?!」オミミピコピコ
スペ 「?あ、うん。行くのは私たち二人だけだよ?」
グラスワンダー「…ん?」←何とか公私共にデートだと認識付けたい
スペ 「…んん?」←そもそもデートの意味が分かってない
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 17:50:37.79 ID:mi8TSxk+0
エル 「…恐ろしい程に全く会話が噛み合っていない事にすら気付いてまセーン…人の弱味を執拗に突いてくるグラス本来の姿から大きくかけ離れてマース!」
グラスワンダー「…エールー?」ゴゴゴッ…
グギュオッ!
エル 「ぎゃほぉおおんっ?!し、しっぽ尻尾!これが本来のグラスデース!!」イタイイタイ
キングヘイロー「ええ。すっかりいつも通りですわね?」
ハルウララ 「うんうん。良かった良かった♪」
セイウンスカイ 「それじゃあ後の事は若い二人に任せて、私たちは一旦席を外そうかー」
エル 「あんまりな仕打ちデース?!」ガーン?!
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24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 22:35:25.42 ID:mi8TSxk+0
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--トレセン学園 廊下
エル 「…何か、色々ヒドイデース…」グスッ…
セイウンスカイ 「だからごめんってばー…でもまずはグラスが元気にならないと、エルは振り向いてもらえなかったと思うよ?」ヨシヨシ
エル 「…でも心配デース…」
キングヘイロー「ですから、私たちも様子を見守る事にしましょう?!」
ハルウララ 「うんっ!名付けて"スペグラお出かけ大作戦"ぜよっ!!」
ザシャア…ッ!!
????????「話は聞かせてもらったわ!!」
25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 22:36:12.73 ID:mi8TSxk+0
キングヘイロー「どこからともなく高い崖がっ?!」
セイウンスカイ 「ここ一応トレセン学園内廊下の設定なんだけどっ?!」
ハルウララ 「そして黒ベタのシルエットキター?!」
キングヘイロー「これはいわゆる車田●美的登場シーン?!1970年代後半"リングに●けろ!"で確立された、超古典的演出ですわーっ!!」
ハルウララ 「1970年代といえばこのウマ娘!それは紛れもなくヤツさ?!スーパーカー マルゼンスキー先輩、ここに降臨っ!!」
????????「ハウディーヨー♪ワタシもいマース!」
エル 「ダイキシャトル先輩まで何してるんデスかーっ?!」
マルゼンスキー「あの…やっぱ古かったかしら?勝負服イラストのジョ●ョ立ちポーズの方がナウかった?」オロオロ
ハルウララ 「あれ●ョジョ立ちだったんだ?!」
セイウンスカイ 「そしてやっぱりセンスが古いっ!」
26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 22:37:20.24 ID:mi8TSxk+0
キングヘイロー「そ、それであの…今日はどういったご用件ですの?」
マルゼンスキー「話せば長くなるけれど…リギルのママ。いえ!お姉さんとして、グラスとエルの落ち込み具合に、私は心痛める毎日だったの…」
タイキシャトル「ミートゥー…ここ最近の二人のテイタラークぶりは、目を覆いたくなるほどデーシタから」
マルゼンスキー「そしてもちろん、こんな私に憧れの目を向けてくれるスペちゃんの事もね?…そんな私たちは、チームリギルとして、トレセン学園の先輩としての責任が大いにある…だからっ!」
キングヘイロー「だ…だから?」ゴクリッ…
マルゼンスキー「私も行きますっ!!」ワックワク!
セイウンスカイ 「やっぱりかーっ?!」ワーッ!
キングヘイロー「マルゼン先輩たち、ただでさえ目立ちますのに…」
マルゼンスキー「変装するからっ!」ワクワクッ!
キングヘイロー「ちょっと!大丈夫なんですのっ?!」
タイキシャトル「ソーリー?許してあげてほしいデース…マルゼン姉さん、この手の友情イベントにとんと縁がなかったデスから…」ホロリ…
エル 「学生の楽しみを取り返そうと、ハードなリギルのトレーニング後、散々色んな所に引きずり出されたものデース…」ホロリ…
ハルウララ 「ど、どうしよう…」ハラハラ
セイウンスカイ 「パーティーのポンコツ度合いが更に増したような気がするねえー…」ハーッ…
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27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 22:38:16.58 ID:mi8TSxk+0
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--トレセン学園付近 総合娯楽施設
グラスワンダー「…ど、どこかおかしくないですか?ちゃんと可愛くキレイになれてますか?私…」ミダシナミサッサッ
スペ 「…グラスちゃーんっ!!」フリフリ
グラスワンダー「…あ、スペちゃん!は、早かったですね?まだ時間あるのに…」フリフリ
スペ 「それを言うならグラスちゃんの方こそ…まだ20分も時間あるのにもう来てたんだね?」ハッハッ
グラスワンダー「だって楽しみで楽しみで…ああっスペちゃん?汗かいちゃってますよー」フキフキ
スペ 「あ、ありがとう!それじゃ行こっか?今日は全て私に任せてっ?!」フンスッ
グラスワンダー「…はいっ!エスコート、よろしくお願いしますねっ♪」
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28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 22:39:23.15 ID:mi8TSxk+0
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ハルウララ 「はいっ!という事で、超極秘ルートで入手したスペちゃんとグラスちゃんの今日のお出かけルートでーす!!」
セイウンスカイ 「極秘も何も、グラスが舞い上がっちゃって全部喋っちゃってるんだけどね?」
エル 「今日に向けてのコーディネートやらシミュレーションにまで付き合わされて、モー散々デース…」グッタリ
キングヘイロー「プラネタリウム→お食事→お買い物→スパリゾート。名付けて"スペちゃん癒しの第4コース"だそうですが…どうかしました?」
セイウンスカイ 「うーん…何だろ?このらしくなさと言うか、そこはかとない違和感は…どうも不安が拭いきれないんだよねー…」
タイキシャトル「オウ?!移動開始しましたヨ?サーチされないようにバックにつきマース!」
マルゼンスキー「フフフ…どうやら私たちの変装も完璧に馴染んでるみたいじゃない?さあ、楽しくなってきたわよー♪」
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29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 22:40:23.83 ID:mi8TSxk+0
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--総合娯楽施設~プラネタリウム内
…~♪
ナレーション 『…ケンタウルス座のα星"リギル・ケンタウルス"は、太陽から4.4光年と最も近い恒星として有名ですが…』
・・・・・・・・・・・・・・・・
グラスワンダー(…満天の星の煌めきが、逸る私の心を穏やかに静めてくれます…そして隣には、当たり前のようにスペちゃんが…)チラッ
スペ 「ほえ~っ…」キョウミシンシン
グラスワンダー(ふふっ…何てロマンチックなんでしょう。まるで宇宙に二人きりで浮かんでるみたい…)
30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 22:41:13.45 ID:mi8TSxk+0
スペ 「…ねえ、グラスちゃん?」ヒソヒソ
グラスワンダー「どうかしましたか?スペちゃん」ヒソヒソ
スペ 「…私ね?小さい時、よく田舎でこうやって寝転んで星を眺めてたの。それで、他のウマ娘さんの事とか、レースの事とか…お友達のこと想像してたんだー…」
グラスワンダー「スペちゃんのお家は…確かご近所さんから何キロも離れてて…」
スペ 「うん。近くに一緒に遊べるお友達もいなかったから…こうやってお友達と遊んだり…本気で走り合うことに憧れてて…」
グラスワンダー「そうだったんですよね…」
スペ 「ここに来てから毎日が楽しくて…時々辛いこともあるけど、そんな時はこうやって星を見上げて…そうすると、また元気になれるような気がするの」
グラスワンダー「スペちゃん…」
スペ 「だからね?グラスちゃんも星をみたら元気が出るんじゃないかって思って…真っ先にここに連れてきたかったんだ…」
31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 22:42:02.09 ID:mi8TSxk+0
グラスワンダー「そ、そんな事言われたら…わ、私っ…」グスッ…
スペ 「ああっ?!…ご、ごめんねグラスちゃん。私、変なこと言って…」オロオロ
グラスワンダー「そんな事ありません…ありがとうございます、スペちゃん。お陰さまで私、元気百倍ですよっ♪」ニコッ
スペ 「ふふっ、良かったあー…ふわ、あ。安心したら何だか眠くなって…色々準備してたから…あまり寝られなくて…」コシコシ
グラスワンダー(スペちゃんたら…そんなに楽しみにしてくれてたんだ…)
グラスワンダー「…いいですよスペちゃん?私起きてますから少し寝た方が…(興奮しちゃってそれどころじゃないし…それに)出るときは起こしてあげますから、ね?」
スペ 「ん…じゃあ…ちょっとだけ、休ませてもら、うね…?」スウッ…
グラスワンダー「ふふ…(…やった!スペちゃんのレアな寝顔が見れました!場内撮影禁止なのが惜しいけど)…え?!」
32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 22:43:02.78 ID:mi8TSxk+0
スペ 「すう…すう…」zzz…
…ギュウッ
グラスワンダー(キャーッ!キャーッ!い、いきなり第一目標の手を繋ぐが現実のものにっ?こ、これって…今日は人生最良の日ではっ?!)ドキドキ
スペ 「くう…くう…」ピコピコッ
グラスワンダー(お耳ピクピクして柔らかそう…だ、大丈夫かな?良いよね…起こさない程度に、そーっと…髪も一緒に…)
ナデナデ…
スペ 「…んっ…えへへっ…」zzz…
グラスワンダー(し、幸せ過ぎますぅ~っ!…柔らかくてあったかい…こっ、これだけで来た甲斐がありました…)
スペ 「…んんっ…」スウ…スウ…
グラスワンダー(って、ううっ近い近い…吐息が触れて…ハッ?す、スペちゃんの唇?ツヤツヤしてスベスベして…あ、これって…ちゃ、チャンスなんじゃ?!)
グラスワンダー「ご、ごめんねスペちゃん?で、でももう私我慢が…って?!」ハァハァ…
33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 22:43:45.91 ID:mi8TSxk+0
ガシイッ!
グラスワンダー「はわっ、はわわっ…(な、なんて熱いハグッ?!左足以外ガッチリホールドされて…み、身動きが出来な…)」ワナワナ
スペ 「…むにゃむにゃ…」ンンッ
ぎゅううううっ…
グラスワンダー(キャーッ!キャーッ!で、でも全身でスペちゃんの柔らかさと体温と鼓動を受け止められて…し、幸せ過ぎて死んじゃう?私もう死んじゃうんですかーっ?!)
・・・・・・・・・・・・・・・・
34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/29(日) 22:44:31.30 ID:mi8TSxk+0
・・・・・・・・・・・・・・・・
マルゼンスキー(まあっ♪今の娘たちって進んでるのねー…)ドキドキ
タイキシャトル(ベリーエキサイティングデース!)ワクワク
エル (ぐっ、グラスぅ~っ…)ハラハラ
キングヘイロー(…そこですわっ!そう、一気に押し倒して…こうっ!)ワクワク
セイウンスカイ (お嬢様は抑圧されてる分ムッツリって本当だったのねー…マックイーンちゃんとか)←ヘンケン
ハルウララ 「ムニャムニャ…もー食べられないよー…」zzz…
-----------------
36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/30(月) 18:38:50.63 ID:+EY6gYpi0
-----------------
--総合娯楽施設
フラフラ…
グラスワンダー(ま…まさか予想していたホンワカ路線が、アッチ路線になるとは…嬉しい誤算でした…)ゴフッ
スペ 「だ、大丈夫?グラスちゃん…(…しまった!スズカさんが怪我してる時、怪我してる足に負担をかけまいと添い寝してあげてたからつい無意識に…)」ガタガタブルブル
グラスワンダー「ど、どうかしましたか?スペちゃん」
スペ 「ご、ごめんね?せっかくのプラネタリウムだったのに…私田舎者で…親しい友達とはこうするって…全然違うよね?バカだよね、私って…」グスッ…
グラスワンダー「いっ、いいのよスペちゃんっ?遊園地のどんなアトラクションよりも熱く、どんな動物園や水族館よりも可愛く、どんな映画よりも感動的で、もー完っ璧に癒されましたからっ!!」
スペ 「プラネタリウムってそんなにスゴかったのっ?!…でも、それなら良かったっ!」パアアッ!
グラスワンダー「ふふっ…私は、この笑顔のために生きてきたんですねえ…」ボタボタ
クラスメイツ+α ((((まずはその鼻血を止めてーっ?!))))
-----------------
37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/30(月) 18:39:31.17 ID:+EY6gYpi0
-----------------
--総合娯楽施設内 某洋食店内
スペ 「ジャーン!こちらが今日のメニューとなりまーすっ!!」
グラスワンダー(女の子らしい軽いオシャレな洋風パスタセット…スペちゃんは相変わらずの量ですけど。それは、それは良いんですがっ…)
デデーンっ!
グラスワンダー(こ、この…吸口が2つあるハート型のストローは…漫画とかドラマでよく見るアレ?!ほ、他に飲み物らしき物もこのテーブルには見当たりませんがっ…)キョロキョロ
・・・・・・・・・・・・・・・・
38: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/30(月) 18:40:10.11 ID:+EY6gYpi0
・・・・・・・・・・・・・・・・
ガタッ?!
マルゼンスキー「あ…あれは!全国のカップル垂涎伝説のデートアイテム"アベックストロー"?!」
ハルウララ 「え?アレってそんな名前なんですかっ?!」
キングヘイロー「…漫画とかドラマで良く見るシチュエーションですが、探してみると意外と取扱店の無い幻のアイテムがなぜこんなところにっ?!」
セイウンスカイ 「探した事あるんだ…」
マルゼンスキー「…アレの真の嬉し恥ずかし恐ろしい所はね?片方から吸っても飲めない…すなわち、同じタイミング同じ呼吸で無いと、飲むことが出来ないって事なのっ!」
エル 「ノーッ?!という事は、これがほんとの人生初の共同作業って事じゃないデースかーっ?!」ガッデム!
タイキシャトル「ヒューッ?!今日はスペちゃんの大胆さに当てられっぱなしデースっ!!」ヤリマスネー?!
キングヘイロー「ちょっ…大胆といえば、あの二人ごく当たり前のように食べさせ合いっこ始めたんですけどっ?!」キャーッ!
セイウンスカイ 「…いやー。グラスの方は大分混乱してるみたいだけどー?」
ハルウララ 「…うん、この焼き具合がまた…」モグモグ
オグリ 「…」コクコクモグモグ
・・・・・・・・・・・・・・・・
ガタッ?!
マルゼンスキー「あ…あれは!全国のカップル垂涎伝説のデートアイテム"アベックストロー"?!」
ハルウララ 「え?アレってそんな名前なんですかっ?!」
キングヘイロー「…漫画とかドラマで良く見るシチュエーションですが、探してみると意外と取扱店の無い幻のアイテムがなぜこんなところにっ?!」
セイウンスカイ 「探した事あるんだ…」
マルゼンスキー「…アレの真の嬉し恥ずかし恐ろしい所はね?片方から吸っても飲めない…すなわち、同じタイミング同じ呼吸で無いと、飲むことが出来ないって事なのっ!」
エル 「ノーッ?!という事は、これがほんとの人生初の共同作業って事じゃないデースかーっ?!」ガッデム!
タイキシャトル「ヒューッ?!今日はスペちゃんの大胆さに当てられっぱなしデースっ!!」ヤリマスネー?!
キングヘイロー「ちょっ…大胆といえば、あの二人ごく当たり前のように食べさせ合いっこ始めたんですけどっ?!」キャーッ!
セイウンスカイ 「…いやー。グラスの方は大分混乱してるみたいだけどー?」
ハルウララ 「…うん、この焼き具合がまた…」モグモグ
オグリ 「…」コクコクモグモグ
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39: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/30(月) 18:40:53.24 ID:+EY6gYpi0
・・・・・・・・・・・・・・・・
グラスワンダー(だ…ダメっ!アレが気になりすぎて、味が全く分からな…え?)
スペ 「はいっ!あーん…?」
ガタあッ?!
グラスワンダー「すっ…スペちゃん?!そ、それは…?」ワナワナ
スペ 「ん?グラスちゃん食べないの?おいしいよー?ほらっ、お口開けて?あーんって」
グラスワンダー(ごく自然に食べさせ合いっこですかーっ?!ちょっ…ちょ)
スペ 「?」
グラスワンダー「あ…あ~んっ…(ああもうっ。ああっ、もうっ!屈託の無いスペちゃんの笑顔見てたら、疑問や困惑の生じる時間すらもどかしくなっちゃいますっ!!)」
スペ 「はいどーぞっ…ふふっ、おいしい?」
グラスワンダー「はっ…はいっ!(味なんか全然分かりませんがっ!)」
40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/30(月) 18:41:34.61 ID:+EY6gYpi0
スペ 「…あ、それおいしそー。グラスちゃん、少しもらってもいい?」
グラスワンダー「あ、はいっ。もちろんっ!さ、どうz」
スペ 「うんっ。ありがとうグラスちゃんっ!…あーん…?」
ガタあッ?!
グラスワンダー(そりゃそーなりますよねーっ?!…落ち着きなさい?落ち着くんですよ、グラスワンダー…)フーッ,フーッ…
スペ 「?」
グラスワンダー「は、はい。す、スペちゃんっ?…あ、あ~んっ…」ブルブル
スペ 「あーん…もぐもぐ…うんっ!おいしーね、グラスちゃんっ?!」
グラスワンダー(ほんのり上気したスペちゃんの柔らかほっぺが、可愛くモグモグしてるーっ?!…で、でもっ)
スペ 「ん?…グラスちゃん、どうしたの?」
グラスワンダー「あ、あのっ…(げ、限界ですっ…)のっ、飲み物、欲しいかなーって…」アハハ…
スペ 「あ、うんっ!ごめんね、気がつかなくて…ヨイショっと!!」
デデーンっ!
グラスワンダー(ううっ。やっぱり…やっぱり、コレなんですね~っ?)シクシク
41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/30(月) 18:42:31.43 ID:+EY6gYpi0
スペ 「こうやってねー?一緒にー、同じタイミングでー…そうそう。最初はゆっくりー…」
グラスワンダー「こ…これでいいんですか…っ?」ドキドキ
スペ 「そうそう。じゃあ、行くねー?」
ざわざわ…
グラスワンダー「ん…んんっ…(み、みんな見てますよぉ~っ?///)」
ち…チューッ…
グラスワンダー(の…飲み物と一緒に、スペちゃんの甘いほのかなミルクのような甘い香りがーっ?で、でも…これって本当にスペちゃんの匂いなのかしら…いえ、風味っ?!)グルグル
スペ 「グラスちゃん、上手上手!」
グラスワンダー(?!ちょっ、ちょっと待って?!こ、これってひょっとして…飲み物を通じて伝わるスペちゃんの味…ってゆーか、既にさっきの食べさせ合いっこで、かっ、間接ディープキs)ドッキドキ
グラスワンダー「ごふうっ?!…ゴホゴホッ…」
スペ 「ぐ、グラスちゃーんっ?!だ、大丈夫?」フキフキ
42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/30(月) 18:43:21.84 ID:+EY6gYpi0
グラスワンダー「はあっ、はあっ…い、意外とむ、難しいんですねっ…!(主に心の平常心を保つのがっ!)」
スペ 「そうなの…あ!(…しまった!スズカさんが怪我してる時、いつもご飯を食べさせてあげてたから、つい無意識に…)」ガタガタブルブル
グラスワンダー「ど、どうかしましたか?スペちゃん」
スペ 「ご、ごめんね?せっかくの楽しいお食事だったのに…私田舎者で…親しい友達とはこうするって…全然違うよね?バカだよね、私って…」グスッ…
グラスワンダー「…いいえ、その通りです!まったく違わないですよ?スペちゃんっ!!」ババーンッ!
クラスメイツ+α ((((その通りな訳あるかーっ?!))))
スペ 「あ、ありがとうグラスちゃんっ!…でも、やっぱりもう1つ飲み物頼んでこようk」
グラスワンダー「さ、さあ?!スペちゃんもう一度挑戦させて下さいっ!!」ババーンッ!
クラスメイツ+α ((((まだやるんかーいっ?!))))
スペ 「うんっ、さすがグラスちゃんっ!それじゃあ行くよーっ?!」ババーンッ!
クラスメイツ+α ((((もう止めてあげてーっ?!))))
オグリ 「…」コクコクモグモグ
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44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/02(木) 20:40:32.32 ID:pQiOgPzM0
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--総合娯楽施設内 水着売り場
スペ 「ごめんね、グラスちゃん?今度は私のお買い物に付き合わせちゃって」
グラスワンダー「全然構いませんよ。ちなみに何を買う予定なんですか?」
スペ 「もうすぐ夏だよね?私、学園指定の水着しか無いから自分用の買っておきたくて…グラスちゃんに見立ててもらえたらな、って」
グラスワンダー「ももももちろんっ!…そ、そうだっ、わ、私のも見立ててもらえますか?そうしたら、今度皆でプールとか海に遊びに行けるじゃないですかっ?!」
スペ 「うんっ、そうだねっ。せっかくの夏だし、皆で遊びに行こうっ!」
グラスワンダー(…やった!やりました!スペちゃんを私好みの水着にコーデ出来るだけでなく、然り気無く夏の水着回への約束も取り付ける事ができました!)
スペ 「~♪(スズカさんと約束した、夏休みに一緒に海に行く時…私の水着見たら驚いてくれるかなー?)」
45: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/02(木) 20:41:15.14 ID:pQiOgPzM0
グラスワンダー「…(エスコートをお任せしているといえ、今日はスペちゃんにペースを握られっぱなしです!今度は私から…)…それじゃあ、まずは…これっ!」
スペ 「え、えー…ぐ、グラスちゃん?こ、これ紐みたいでっ…ほとんど布の部分が無いんだけどっ…」モジモジ
グラスワンダー「ダメですよ、スペちゃん?まず身体の線を確認してからでないと良い水着選びは出来ませんっ!ほら?手で隠さないでっ?!」
スペ 「しゃっ、写真は恥ずかしいよぅ…///」テデカオオオイッ
グラスワンダー「ダーメーでーすっ!肉眼では誤魔化されても、写真判定はシビアに結果を示してくれますから。はいっ?顔隠さないで、笑顔笑顔!」パシャーパシャー
スペ 「あ…アハッ?こ、こう、かなっ…///」…ハズカシッ!
・・・・・・・・・・・・・・・・
46: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/02(木) 20:41:46.16 ID:pQiOgPzM0
・・・・・・・・・・・・・・・・
エル 「ぐ、グラス…目が血走ってマース」
マルゼンスキー「何言葉巧みに自分の欲望の赴くまま行動してるの、あの娘はっ?!」
セイウンスカイ 「火薬庫で火遊びしてる感が半端ないんですけど…」
・・・・・・・・・・・・・・・・
47: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/02(木) 20:42:24.73 ID:pQiOgPzM0
・・・・・・・・・・・・・・・・
グラスワンダー「…ふうっ。今日のオカzもとい、体型チェックは充分ですね。では、それを踏まえて…コレとかコレ、後コレなんかはいかがでしょう?」
スペ 「あっ、カワイー♪で、でも私なんかに合うかなあ…?」テレテレ
グラスワンダー「もちろん!スペちゃん可愛いですからね。絶対似合うと思いますよ?」
スペ 「ありがとうっ!グラスちゃんに水着選んでもらえて良かったよ…ちょっと恥ずかしかったけど…」
グラスワンダー「ウフフ、こちらこそ~…どういたしまして 」win-winネッ!
スペ 「それじゃあ、早速試着してみるねっ?!」
グラスワンダー「はい。しっかりチェックさせてもらいますね~♪」
スペ 「…♪(これ見てスズカさん何て言ってくれるかな…可愛いねっとか?えへへ…)」
・・・・・・・・・・・・・・・・
48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/02(木) 20:42:54.91 ID:pQiOgPzM0
・・・・・・・・・・・・・・・・
タイキシャトル「スペちゃん、どの水着もカワイーデース!」
キングヘイロー「…自分の欲と好みは切り離して、ちゃんとスペちゃんの魅力が引き立つものを選んでますわね…らしいといえばらしい。意外といえば意外…」
ハルウララ 「ねーねー!私たちも今度、水着買いに来よーよー?!」
・・・・・・・・・・・・・・・・
49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/02(木) 20:43:24.65 ID:pQiOgPzM0
・・・・・・・・・・・・・・・・
グラスワンダー「ふうっ…少し興奮し過ぎてしまいました…でも、満足♪」
スペ 「それじゃー今度はグラスちゃんの番だねっ!私が選ぶのはー…んーと、コレとかコレ、後コレなんかはいかがでしょー?」
グラスワンダー「スタンダードなの、可愛いの、それに…あっ。ちょっとセクシーなのも選んでくれちゃいましたねー?…全くもう、スペちゃんったら…」クスッ
スペ 「えへへっ、ちょっとした仕返しですっ♪…さ、グラスちゃん。着てみよっ?」
グラスワンダー「はいっ。それじゃあちょっと試着室に入りますねー…んしょっ、と…」
シャッ…。
グラスワンダー「ふうっ…さ、まずはどの水着からにしましょうか?この可愛いのからにしようかなー…♪」
スペ 「うんっ分かった。それじゃあ脱がせていくねー?」
グラスワンダー「…は?」
スペ 「…え?」
グラスワンダー「きゃ…きゃあああああーーーッ?!す、す、す、スペちゃーんっ?!」
・・・・・・・・・・・・・・・・
50: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/02(木) 20:43:57.08 ID:pQiOgPzM0
・・・・・・・・・・・・・・・・
ガタァーッ?!
セイウンスカイ 「ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待ってよっ?!」
タイキシャトル「マジデスかっ?!」
マルゼンスキー「えらいスムーズに更衣室に入ってったからツッコむ隙も無かったわっ?!」
キングヘイロー「どっ、どどどどうなってんですのっ?スペちゃんの中の常識ってヤツはっ?!」
ハルウララ 「 」←余りの事態に思考停止中
・・・・・・・・・・・・・・・・
51: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/02(木) 20:44:30.91 ID:pQiOgPzM0
・・・・・・・・・・・・・・・・
スペ 「…あ。(…しまった!スズカさんが怪我してる時、着替えさせてあげてたからつい無意識に…)」ガタガタブルブル?
グラスワンダー「…す、スペちゃんっ?!」?
スペ 「ご、ごめんねっ?私、またやっちゃった…ほんと私って田舎者で…親しい友達とはこうするものだとばかり…っ…」グスッ…
グラスワンダー(…さすがにこうなったら、ハッキリと言うしかありませんね…っ!)
クラスメイツ+α ((((言ってやって、言ってやってっ?!))))?
グラスワンダー「…まったく!問題ないですよ、スペちゃんっ?!」ババーンッ!?
クラスメイツ+α 「「「「問題だらけだわーっ!!」」」」ババーンッ!?
スペ 「…うんっ!それじゃあ、お洋服全部脱いでっ?」
グラスワンダー「えっ…で、でも、それだとぜ、全部、見えちゃいますよっ…」
スペ 「?でも脱がないと水着着れないよー…?」
・・・・・・・・・・・・・・・・
52: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/02(木) 20:45:02.86 ID:pQiOgPzM0
・・・・・・・・・・・・・・・・
マルゼンスキー「…ど、どうなのコレっ?更衣室の中がまさに今、ドッタンバッタン大騒ぎになってるけどっ…?!」
タイキシャトル「え…えらいモノを見せつけられてる気がシマース…」
セイウンスカイ 「…あ、出てきた。満足げなスペちゃんと、息も絶え絶えなグラスの対比が、何とも…」
エル 「グラス、店員さんに全部お買い上げ宣言デース」
キングヘイロー「あ、あんな状況で…濡らしちゃったんですのね、グラスさん…三着、全て」
クラスメイツ+α「……///」カアッ…
ハルウララ 「 」←思考停止中
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53: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/02(木) 20:45:50.80 ID:pQiOgPzM0
-----------------
--総合娯楽施設内
クラスメイツ+α「……」テクテク
セイウンスカイ 「…唐突なんだけどさ?ウマ娘として2018春アニメに格別の思いがある私の中で、今2つの台詞がフラッシュバックしているんだよね…」テクテク
キングヘイロー「…本当に唐突ですわね…」テクテク
セイウンスカイ 「…いや、ごめん。さっきのスペちゃんを見てちょっと混乱してて…私なりにこの気持ちを整理してみようかと」
キングヘイロー「まあお気持ちは分かりますけど…で、お話の続きは?」
セイウンスカイ 「うん。…1つは"ゴール●ンカムイ"。歴戦の勇者が言い放つ"年寄りを見たら生き残りと思え"」
キングヘイロー「…年寄りだからってなめるな、むしろお前何かよりはるかに強いぞ?っていう、凄みのあるセリフですわね…」
セイウンスカイ 「そしてもう1つは"ひな●つり"。これまた歴戦の極道が言い放つ"おいおい、瞬殺だよ…(笑)"」
キングヘイロー「…それも自分の組長に向かって言う、イカれた方のおっしゃるセリフですわね…で?その二つがどうしたんですの?」
セイウンスカイ 「今のスペちゃんを言い表す言葉」
キングヘイロー「…と言いますと?」
セイウンスカイ 「田舎者(スペちゃん)を見たら?…おいおい、瞬殺だよ(こっちが)」
54: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/02(木) 20:46:26.00 ID:pQiOgPzM0
ハルウララ 「田舎者がただの危ない人になっちゃってるじゃんっ?!」イナカヲバカニスンナッ!
セイウンスカイ 「まあそれは冗談として…今までのグラスに対するスペちゃんの行動って、多分スズカさんにしてた事だよね?」
エル 「…舞い上がってるグラスは全く気が付いてないと思いマース…それを知ってたら荒れるに決まってマスから…」
マルゼンスキー「…どうやらスペちゃんの行動に違和感を感じていたのは、私だけじゃ無かったみたいね?」
ハルウララ 「?」←記憶が飛んでる
タイキシャトル「ノープロブレム。心配ナッシングネー?」ナデナデ
マルゼンスキー「皆、先に行っててくれる?…私、ちょっと確認しておきたい事があるから…」
セイウンスカイ 「…この正体不明な違和感と、その理由・そして原因の裏付けを…直接、容疑者に問い正そうと言うんですね?」
タイキシャトル「…イエース。情報は後で必ず共有しマース!」
キングヘイロー「…分かりましたわ。合流時はスマホに連絡を。ですが既に第三コーナーの大欅を抜け、最後の直線を迎えんとする所…余り時間がありません。お急ぎを」
マルゼンスキー「解ってる。このイヤな予感が正しければ…」
エル 「…このままでは、グラスのウマ娘生命がスペちゃんの手で潰されてしまいマース!!」
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55: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/02(木) 20:47:08.04 ID:pQiOgPzM0
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--同時刻 米国~某ウマ娘宿舎
Prrrr…カチャッ←例のウマ娘用長電話
??? 「ん…もしもし?こっちはまだ夜中の2時過ぎなんですが…」
マルゼンスキー『…お久しぶりね、サイレンススズカ。そっちの調子はどう?』
スズカ 「スマホから国際電話なんて…幾らかかるか知りませんよ?」
タイキシャトル『マルゼン姉さんが全額一括で支払うのでノープロブレムデース。それよりもスズカ?ユーに聞きたいことがありマース!(>>0�』
マルゼンスキー『え"?!』
※…ウマ娘なのでスマホはスピーカーモード。ハンズフリー通話により複数での同時会話が可能。
56: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/02(木) 20:47:58.32 ID:pQiOgPzM0
スズカ 「…なるほど。スペちゃんとグラスさんのお出かけ中に…」
マルゼンスキー『スペちゃんの正体不明な違和感。一見普通に見えながら行き過ぎた感のある行動力…あれは一体何なの?』
タイキシャトル『スズカなら…何か事情を知ってるんじゃないデスか?』
スズカ 「その原因と理由が私にある…と思われたのですね?」
マルゼンスキー『あんなハレンチな行為…おっ、おかーさんは許しませんよーっ?!』プンプン
スズカ 「誰がおかーさんですか…」
タイキシャトル『エッチなのはイケないと思いマース!おネーチャンだって許しまセーン?!』プンプン
スズカ 「だから誰がおネーチャンですか…第一それは誤解です。私ですら、その対象の一つに過ぎないのですから」
タイキシャトル『ホワッツ?!』
マルゼンスキー『どっ…どういう事だってばよ』
スズカ 「無理に古いネタをねじ込んでこなくても、実状はお話します…かつて同じリギルのチームメイトとして、共に走った仲間なのですから」
マルゼンスキー『実状?…一体、あなたどこまで…』
スズカ 「この問題は、私と同じスピカのチームメイトしか知りません。スペちゃんのクラスメイトに至っては、その一端しか知らないはずです…」
マルゼンスキー『チーム単位での問題?これってそんな大ごとなのっ?!』
スズカ 「はい。…まずスペちゃんは、トレセン学園に来て初めて同世代の友達を得た、アッチの世界の存在を知らない純粋培養の無垢な天使。…そこに異論はありませんね?」
タイキシャトル『イグザクトリー!』
マルゼンスキー『実状を話す前に、まずは現状確認って訳ね?…当然じゃないのっ!』フンスッ
スズカ (…しまった。このメンツ突っ込み不在だわ)
57: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/02(木) 20:48:36.91 ID:pQiOgPzM0
スズカ 「そう…その天使は、ただ下界のオーバルコースをグルグル回るためだけに存在する私たちウマ娘と仲良くなるために…」
マルゼンスキー『卑屈?!ヒクツすぎるわっ!!』
タイキシャトル『私の知っているスズカとだいぶ違いマース…』
スズカ 「人は変わるのです…いえ。正確には元に戻ったというべきか」
マルゼンスキー『そ、そこは元に戻らないで欲しかったわね…』
タイキシャトル『スピカぇ…』
スズカ 「そんな彼女は、いずれ来るであろう友達との楽しい日々を過ごすために、下界の仕来たりを一生懸命学んでいたんです…"彼女なりに"」
マルゼンスキー『…"彼女なりに"…?』
スズカ 「そう。問題は"彼女なりに"、という点にあります。…ここからは、最も身近で最も長くスペちゃんとお付き合いしてきた私なりの妄想…いえ。あくまで想定上でのお話なのですが…」
マルゼンスキー(然り気無く、自分が最もスペちゃんに近いんだっていうアピールを捩じ込んできたわね…)
・・・・・・・・・・・・・・・・
58: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/02(木) 20:49:15.87 ID:pQiOgPzM0
・・・・・・・・・・・・・・・・
--●年前 北海道の片田舎の一軒家 納屋
タイキシャトル(ワォ…これは一体?)
スズカ ("魂のオープン回線"、"VR妄想ネット"とでも言いましょうか…まあ細かい事はお気になさらず)
マルゼンスキー(スゴく気になるんだけど…)
スズカ ("…ネットは、広大ね…")
マルゼンスキー("攻殻●動隊"の"●子"?"素●"なのねっ?)
スズカ (今後、私の事は"グリーン・ゴースト"とでもお呼びください)
タイキシャトル(サムタイム、中二病染みたセリフを…)
スズカ (…これからあなたの目は、あなたの体を離れ、 この不思議な時間の中に入って行くのです…)
マルゼンスキー("ウ??トラQ"?"ウル??ラQ"なのねっ?)
タイキシャトル(昔の事は本当によく知ってマスね?スーパーカーおばあちゃん)
マルゼンスキー(人を安直に"コンピューターおばあちゃん"みたいに言うの止めてくれない?ていうか誰がおばあちゃんよ。せめてボディコン姉ちゃんって言いなさい)
スズカ (時代考証バッラバラ…穴だらけだわ、このSS)
59: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/02(木) 20:49:59.76 ID:pQiOgPzM0
幼スペ 「…ユキちゃーんっ(仮)!」
白子ヤギ「メェ~」
タイキシャトル(ちっちゃいスペちゃん、かわいーデース)
幼スペ 「あーっ、ダメだよユキちゃん(仮)!勝手に納屋の中に入っちゃ…あれ?いつもはお母ちゃんがカギ閉めてて入れないのに…」
白子ヤギ「メェ~」
幼スペ 「…わあっ!マンガ本がいっぱーい!!」キラキラ
タイキシャトル(…ド●ベン、●丁目の夕日、ス●ムダンク、美●しんぼ、エ●イカより愛をこめて、釣り●カ日誌…)
マルゼンスキー(何で田舎の納屋の中って、床屋にあるような長編マンガしか無いのかしら…)
スズカ (田舎あるあるですね)
幼スペ 「むーっ、難しそうなのばっかり…あっ?ユキちゃん(仮)の食べようとしてるご本、見ーせてっ?」
白子ヤギ「メッ!」サッ
マルゼンスキー(だっ、ダメよスペちゃんっ!それは大人が読むご本よーっ?!)
タイキシャトル(さっきのラインナップの中に蛍光印刷が映える大人向けマガジンがあれば、お子さまの興味を引くのは当然デース!)
スズカ (そうでなくてもお子さまは、見て欲しくない方へ引き寄せられますからね)
60: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/02(木) 20:50:49.15 ID:pQiOgPzM0
幼スペ 「いーっぱいお勉強してるから、漢字だって平気だもんっ!えーっと…"●●くーん、これ一緒に飲もっ?" "ばっ、バッカお前、こ、こんな恥ずかしいの飲めるかよっ…"」
タイキシャトル(お願いですから、お行儀よく立って声に出してリーディングしないでくだサーイッ!)
幼スペ 「"えっ?わ、私、せっかく●●くんと仲良く飲みたくて準備したのに…しくしく" "ばっ、バカ泣くなよ?…こ、これでいいのかっ?"…わあーっ。仲良しさんって、こーゆーので一緒にジュース飲むんだあ♪」
マルゼンスキー(ぶふぉっ?!…こ、これって…さ、さっきの"アベックストロー"じゃないのっ?!)
幼スペ 「"うんっ!へへっ…お、おいしーね?●●くんっ!どきどき" "お、おうっ…どきどき"」
61: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/02(木) 20:51:42.50 ID:pQiOgPzM0
バターンッ!!
お母ちゃん「しまったーっ!つい油断してカギを閉め忘れ…って、す、スペーっ?!」
幼スペ 「…あっ、お母ちゃんっ?私ねー、こーんなに漢字が一杯あるご本も読めるようになったよっ!」ニコニコ
お母ちゃん「?!あ、あれは若い身空の一人の女として、つい嗜んでしまった大人向け雑誌の一冊っ…こ、これはマズいわっ!!」
幼スペ 「?お母ちゃん、どうしたの?」
お母ちゃん「あーっとごめんねースペお母ちゃんついうっかり手が滑っちゃったーっ!!」
バリイッ!
幼スペ 「おかーちゃーんっ?!」
マルゼンスキー(ページ破っちゃったーっ?!)
お母ちゃん「乱丁本はお取り換えしまーす!…ユキっ(仮)?!」バッ!
白子ヤギ「メッ!」サッ
ムシャムシャ。
タイキシャトル(白ヤギさんたら読まずにイートーっ?!)
マルゼンスキー(さっきのページの中身はなーにっ?!)
スズカ (ぶっちゃけると、大人向けのガチなエッチシーンです)
マルゼンスキー(ですよねーっ?!)
62: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/02(木) 20:52:20.27 ID:pQiOgPzM0
お母ちゃん「はあっ…はあっ…す、スペ。ごめんね、ビックリした?ほーら続きだよー。読んでみなっ?!」サッ
幼スペ 「う、うんっ…。…"●●くん…スゴかったよ?" "お、おう…あのさ?" "ん?" "オレ…もっともっと強くなって…お、お前を守ってやるからなっ?" "うんっ…や、約束だよっ?" "お、おう…!" "おしまいっ"」
タイキシャトル(イッツ、ミラクル!一転、良かった感しか残らないフレンドリーワールドにっ?!)
幼スペ 「…わあーっ!!お母ちゃん、二人とも仲良しで良かったねーっ?!」
お母ちゃん「お…おうっ!よ、よかったねースペ?」ナデナデ
幼スペ 「えへへっ…」ニコニコ
63: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/02(木) 20:52:53.55 ID:pQiOgPzM0
スズカ (俗に言うイチャラブ系と呼ばれる内容だったみたいですね…)
マルゼンスキー(…ロボット物で言えば、"出撃(きっかけ)"からいきなり"締め(賢者タイム)"になっちゃってて、肝心要な"変形合体(絡み)"と"必殺技(フィニッシュ)"が無くなってるじゃないのっ?!)
スズカ (…このように、好奇心旺盛なスペちゃんと、それを阻止せんとするお母ちゃんのイタチゴッコは、トレセン学園に入るまで続きました…)
マルゼンスキー(そっ、そんなに長くっ?!)
スズカ (…大自然に囲まれたこの環境の下、歪なまでの健やかさでスペちゃんの心体は育まれていったのです…。では何故このような事になってしまったのか?その後のお母ちゃんの様子をご覧ください…)
・・・・・・・・・・・・・・・・
67: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 14:10:42.45 ID:7+s60woe0
・・・・・・・・・・・・・・・・
--数年後 北海道の片田舎の一軒家内
お母ちゃん「うぃーっ、ヒック…」
タイキシャトル(豪快に酒(アルコール)と踊(ダンス)っちまってマース…)
お母ちゃん「…確かにスペは良い娘に育ったわ?出来れば、いつまでも一緒にいたい…」フッ…
スズカ (その気持ち、痛いほど分かりますよ?お母ちゃん)
お母ちゃん「でもねっ?…さすがにスペも多感なお年頃…まさか私の愛読書を隠れて読みだしたのは大きな誤算だった…」フウッ…
タイキシャトル(ヤングメンのリビドーにリミッターはナッシングデース)
お母ちゃん「…ぶっちゃけね?教育上良くないとは分かっててもさ、身を持て余す事ってあるじゃない?大人向け雑誌の十や二十は嗜むわよー…だって私、実際は結婚すらしていない、若い独り身の女なんだよーっ?!」ゴロゴロ
マルゼンスキー(確かに事情は察するけど、正直お母ちゃんはっちゃけ過ぎ)
お母ちゃん「そんな独り身の若い女に…この難題は重すぎるよ…」グスッ…
<子供の性教育本
マルゼンスキー(マルちゃんの叫び、わお。)
お母ちゃん「お子ちゃまの"赤ちゃんはどこから来るのー?"問題なんて、神が人に与えたもうた、永遠に答えの出ない無理難題じゃーんっ?!」ジタバタッ!
スズカ (純粋無垢なスペちゃんを自ら汚すような事は、極力排除したかったんですね…)
68: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 14:11:31.09 ID:7+s60woe0
お母ちゃん「…今までみたいに、近場に人がいないからって手頃なパブやキャバクラに連れていく訳にも行かないし…良い人ばっかりだから、大層スペを可愛がってくれたけど」…ヒック。
タイキシャトル(ヤングメンの地方離れは深刻な社会問題デース…)
お母ちゃん「…さすがに通信教育じゃあ"保健体育"までは教えてくれなかったわ…そこはまあ、トレセン学園のお友達に任せるか…」フッ…
マルゼンスキー(結果的に丸投げじゃないのっ!この人っ?!)
69: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 14:12:06.45 ID:7+s60woe0
トントンッ
スペ 「入るねっ?…もうっお母ちゃんたら、またこんなに呑んじゃって…はい、お水」
お母ちゃん「ううっ…スペー?いつもすまないねぇ…」
スペ 「ふふっ。それは言わない約束でしょーっ?」
お母ちゃん「…スペ?トレセン学園の推薦、絶対に取るよ?!」
スペ 「…うんっ、お母ちゃん!」ニコッ!
-----------------
70: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 14:12:44.82 ID:7+s60woe0
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--現在 米国~某ウマ娘宿舎
マルゼンスキー『ま…まさかこんな理由でスペちゃんがトレセン学園に送り込まれて来たなんて…』ガックリ
タイキシャトル『正直、知りたくありませんデシた…』ガックリ
スズカ 「まあまあ。一番の理由はもちろんスペちゃんの夢を叶えるためですから」ポンポン
マルゼンスキー『…そういう事なら、もうちょっとチームとしての責任を果たせなかったの、スピカはっ?!』
スズカ 「お母ちゃんですら踏み込めなかった枠外案件ですよっ?!トレーナーはセクハラ防止で最初から棄権、後輩は先輩を説得するに至らず、普段は傍若無人な先輩もこの件に関してはノータッチ!」
タイキシャトル『オ、オウ…』
スズカ 「むろん私もスペちゃん担当として、幾度となく挑戦してきましたよ?でも結局アッチの世界を知らないままっ!私の苦労こそ知ってほしいっ!!」
マルゼンスキー『…た、大変だったのね…』
タイキシャトル『な、何かソーリー…』
71: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 14:13:17.63 ID:7+s60woe0
スズカ 「ぐすっ…いえ。ここまでお話しすればお分かりかと思いますが…皆さんが感じていた"違和感"とその"原因""理由"とは…」
マルゼンスキー『…この"歪なまでに健やかな環境"で育まれた"無邪気な誠意"。そして、ここで初めて得た"友情への執着心"…』
タイキシャトル『これこそが…スペちゃんの"行き過ぎた献身"の正体だったのデース!』
スズカ 「お二人には、グラスさんがくれぐれもアッチに転ばないよう、厳重な警戒・監視と…いざとなった場合は、全力阻止をお願いします」
マルゼンスキー『スペちゃんの方は何もしなくていいの?』
スズカ 「スペちゃんは恐らく大丈夫…というより、心配しても何をしても無駄でしょう…」
タイキシャトル『なぜなぜホワーイ?』
スズカ 「私自身とお母ちゃん、その他の流れを見るに…どうも彼女は、清純な立場を絶対的に維持する"異能者(>>0�"なのでは?という考えに至ったからです」
※…世の理を越えた、常人が持たない能力を持った人物のこと。詳しくは「むせる」「ウドの珈琲は苦い」を検索。
スズカ 「"天使" 、"触れえざる者"…ふふ。まさに"異能者"その者では無いですか?」フフフ…
マルゼンスキー『…ごめんなさい。あなたが何を言ってるのか、ちょっと本気でよく解らないわ…』
スズカ 「ちなみに…スペちゃんの献身レベルは、こんなもんじゃありませんからね?覚悟しておいてください…」
ガチャッ…ツーツーツー…
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72: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 14:14:00.74 ID:7+s60woe0
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--総合娯楽施設内
キングヘイロー「…確かに言われて見れば、今日のお出かけルートって男性向成人雑誌の定番ばかりですわ…」
セイウンスカイ 「どーも女の子っぽさとか、スペちゃんらしさに欠けるって思ってたんだよねー…」
ハルウララ 「ちなみに、今のスペちゃんの性知識レベルは?」
タイキシャトル「キャベツ畑に仕込まれた高性能地雷か、コウノトリによる高々度爆撃でしかゲット出来ない高レアSSR。それがベイビー!…と信じて疑わないレベルデース」
セイウンスカイ 「お母ちゃんの…期待が重い…」
エル 「フレンズにだって、出来ないこと位ありマース…」
73: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 14:14:43.71 ID:7+s60woe0
マルゼンスキー「この件に関しては黄金世代に任せるとして…すんなり合流出来たけど、何で皆ここで留まってるの?」
キングヘイロー「あれですわ。さっきからお二人で何か話し込んでまして…」
タイキシャトル「…ん?お話というか、何か揉めてるように見えマース…」
ハルウララ 「一緒にトイレに行くか行かないかで揉めてるみたいだねー?」
マルゼンスキー「そんなの、女の子によくある連れションじゃ…ハッ?!ま、まさか…」
キングヘイロー「…スペちゃん、グラスさんのご用足しまで面倒を見る気満々じゃないですかっ?!」
ハルウララ 「ちょっ、ちょっと待って?こんなの絶対おかしいよっ?!」
セイウンスカイ 「…無邪気な誠意と、友情への執着心による…スペちゃんの行き過ぎた献身がこれほどの物とはっ…!」
エル 「ぐ、グラスぅっ?!頑張って、何とかスペちゃんを振り払って下サーイっ!!」
ハルウララ 「ここ以外、グラスちゃんと接触する機会は無いもんねっ?!」
ダッ…!
74: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 14:15:30.62 ID:7+s60woe0
マルゼンスキー「私たちもいくわよっ?」
スズカ 『…待って下さい』
タイキシャトル「スズカっ?!直接ブレインに話しかけてくるなんて…」
マルゼンスキー「…ついに直接来たわね。グリーン・ランタン」
スズカ 『グリーン・ゴーストです』
マルゼンスキー「やかましいわよ、緑の光を放ちながらふわふわ浮いちゃって…やっぱりあなた、ランタンだわ」
スズカ 『正直、毎回電話描写入れるのが面倒で…いいじゃないですか。国際電話代もバカにならないですし』
マルゼンスキー「メタいわね?!」
スズカ 『こちとら現地時間で既に深夜3時を回ってるんです。私の心はトレーニングでヘトヘトの身体を抜け、直接貴女達の心に話しかけています…』
マルゼンスキー「幽体離脱って事?」
タイキシャトル「魂だけ来れるなら、もう直接スペちゃんの所に来ればいーじゃないデースかー?」
スズカ 『……』
タイキシャトル「あ。これサムタイム来てるパターンデース」
マルゼンスキー「…覗きに利用してるわね?」
スズカ 『スペちゃん?私はいつでも貴女を見守っているわ』
マルゼンスキー「やめてやめて。ナーバスなネタを押し通さないで。…で、何しに来たのよ?」
スズカ 『一つ、伝え忘れていた事がありまして…』
・・・・・・・・・・・・・・・・
75: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 14:16:15.10 ID:7+s60woe0
・・・・・・・・・・・・・・・・
--●年前 北海道の片田舎の一軒家内
幼スペ 「…おかーちゃんっ?今日こそコレを教えてほしいのっ!」
お母ちゃん「そっ、それは…マッサージにかこつけ、泡の出るお風呂的な技術を駆使して、先輩男と後輩女が熱い絆を高め合う本っ?!」
幼スペ 「…厳しいウマ娘のトレーニング後は、筋肉が硬くなるからきちんとほぐさないとダメなの!そのために入念なマッサージがかかせないんだって!!」
お母ちゃん「す、スペ?それは違うマッサージで…」
幼スペ 「?じゃあこのご本のマッサージは何をしているの?」
お母ちゃん「ぐうっ?!そ、それは…」
幼スペ 「…ねえお母ちゃん、お願い。いずれ同じウマ娘の友達が出来たとき、私もマッサージしてあげたいのっ!!だから…ダメ、かな?」ウルウル…
お母ちゃん「…よっしゃスペ!今からお母ちゃんが、2丁目でソーp…マッサージしてるヨシコ(仮名)直伝の技を伝授しちゃるっ!!覚悟して来いやーっ?!」
幼スペ 「わーいっ!さすがお母ちゃんっ。行くよ、ユキちゃんっ(仮)?!」
白子ヤギ「メッ!」コクリ
・・・・・・・・・・・・・・・・
76: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 14:16:48.79 ID:7+s60woe0
・・・・・・・・・・・・・・・・
--現在 総合娯楽施設内
スズカ 『…このような止むに止まれぬ事情により、お母ちゃんはついに無邪気で無敵な献身マシーンを生み出すに至ってしまったのです…』
タイキシャトル「ハート・ボディにテクニックを加え、心技体全てを兼ね揃えたスペちゃんは…まさに無敵デース!」
マルゼンスキー「な、何て達の悪い…これは本格的にマズイわよっ?!ってゆーか、あんた絶対わざと黙ってたでしょっ?!」
タイキシャトル「あ、もう消えてマース」
マルゼンスキー「こ…この事実を知らず、このままグラスが終わりの無いディフェンスを続けていたら…っ」
タイキシャトル「スタンダップトゥザロージング…格ゲーで言えばユーローズしちゃいマース!!」
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77: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 14:17:26.25 ID:7+s60woe0
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--総合娯楽施設内 ウマ娘専用トイレ
グラスワンダー「はあっ…はあっ…な…何とかトイレだけはプライベートを死守しました…」
バターンッ!
キングヘイロー「…はあっ…はあっ…あ、あらグラスさん、偶然ですわねっ?」
グラスワンダー「…偶然じゃ、仕方ありませんね…」
ハルウララ 「偶然なら良いんだ」
エル 「もはやラブラブ具合を世間に見せつけたい、リア充思考な無敵っぷりデース…」
バターンッ!
マルゼンスキー「…はあっ…はあっ…あ、あらグラス、偶然ねっ?」
タイキシャトル「無理あり過ぎデース」
ギュウギュウ。
セイウンスカイ 「狭い狭い」
グラスワンダー「スーパーカーおばあちゃんまで…」
マルゼンスキー「…("逃げて差す"のは何もスズカだけの専売特許じゃないのよ?物理的に刺してこの場から逃げてやろうかしら…)」
78: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 14:18:07.79 ID:7+s60woe0
タイキシャトル「それはともかく、グラス?今からでも遅くありまセーン!」
マルゼンスキー「…あなた、今すぐここからお逃げなさい?」
グラスワンダー「…どういう事ですか?」
・・・・・・・・・・・・・・・・
グラスワンダー「…そう、ですか…無邪気な誠意と友情への執着心が、この行き過ぎた献身の正体、と…。それにしても、長い前振りでしたね?」
マルゼンスキー「冗談ではないのっ!…人には幸せの許容量、持って生まれた格や器というモノがある!!今のあなたには、残念ながらスズカ程のモノがあるとは…」
グラスワンダー「…いえ。私、逃げませんっ。やりますっ!」
マルゼンスキー「また(色んな意味での)レースに出れなくなるわよっ?!下手をすれば、あなたのウマ娘生命も…」
グラスワンダー「そうしたら…今度こそ正々堂々と、スペちゃんに面倒を見てもらえるじゃないですか…」ニヤリ
マルゼンスキー「?!…グラス?あ、あなた…強くなって…」ブワッ
セイウンスカイ 「…正々堂々?」
79: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 14:18:49.16 ID:7+s60woe0
グラスワンダー「ありがとうございます。今まではその関係が崩れる事を恐れて躊躇してきましたが…スペちゃんが本気なら、私も全力をもって受けて立つ事が出来ますっ!」
マルゼンスキー「フッ…忠告はしたわよ?」ニヤリ
エル 「…は?」
タイキシャトル「イエース。そこまで言うのであれば仕方ありまセーン…」ニヤリ
エル 「え?…グラスを止めるんじゃ…」
ハルウララ 「…当人がその気じゃしょーがありませんっ!」←説得諦め思考停止
エル 「…え?」
セイウンスカイ 「…もちろんあなた達の邪魔をしないレベルで…こっそりと居させてくれるかな?私たちも」ニヤリ
キングヘイロー「お二人の勝負の行く末を…私たちが見届けさせてもらいますわっ!」ニヤリ
エル 「え…え?」
グラスワンダー「皆…ありがとう!私、スズカさんを越えて見せます。そしてスペちゃんを我が手に!!」
エル 「ぐ、グラスーっ?!」
グラスワンダー「心配しないでエルっ?私…スペちゃんと幸せになりますからっ!!」
エル 「…もーっ、もーっ!だから根本的に心配してるポイントが違いまーすっ?!私はグラスの事がっ…」
マルゼンスキー「この一世一代の戦い…ここは一つ、盛り上げていくわよーっ?!」
クラスメイツ+α 「「「「オーーーーッ!!!!」」」」
エル 「だっ、誰かヘルプミーッ?!ここにいるのはバカばっかデースっ!!」ワーンッ!
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83: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 18:08:35.51 ID:93uTaovO0
おつおつ
時代考証はウマ娘で登場ウマ娘自体が放棄してるからヘーキヘーキ
時代考証はウマ娘で登場ウマ娘自体が放棄してるからヘーキヘーキ
84: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 19:46:12.62 ID:7+s60woe0
お読み頂きありがとうございます。
・ルドルフをコブラ、スズカをフェニックス一輝としたら、スペちゃんはキリコだなあ…。と思ってました(例えが古くて申し訳ございません)。
最強ではないが、最後まで戦場に立ち続ける根強さという、他キャラにない魅力を感じます。
・中のキャラクターの年齢差が分からなくて困ってます。まめにかくにんはしてるのですが…。
では続きです。
・ルドルフをコブラ、スズカをフェニックス一輝としたら、スペちゃんはキリコだなあ…。と思ってました(例えが古くて申し訳ございません)。
最強ではないが、最後まで戦場に立ち続ける根強さという、他キャラにない魅力を感じます。
・中のキャラクターの年齢差が分からなくて困ってます。まめにかくにんはしてるのですが…。
では続きです。
85: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 19:49:27.33 ID:7+s60woe0
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--総合娯楽施設~スパリゾート内
スペ 「…グラスちゃん!まずはここにある幾つかの施設で、充分に疲れた体を温めようねっ?!」
グラスワンダー「分かりましたー…ふふっ、スペちゃん、張り切ってますねー?」
スペ 「うんっ!じゃあ私に付いてきてねっ?」
・・・・・・・・・・・・・・・・
〈ジャグジー〉
コポコポコポ…
スペ 「あわわわわ…っ…」
グラスワンダー「あ~…っ…ふう。思わず声が出ちゃいますねえ~…」
・・・・・・・・・・・・・・・・
〈電気風呂〉
シュワシュワシュワ…
スペ 「ビリビリ~…っ…」
グラスワンダー「あ、あんっ。こっ、これは…効きますね~っ…」
・・・・・・・・・・・・・・・・
〈打たせ湯〉
ドドドドド…ッ
スペ 「…修行っ!」ニンッ!
グラスワンダー「うふふ。スペちゃんたら…」
・・・・・・・・・・・・・・・・
86: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 19:50:18.51 ID:7+s60woe0
・・・・・・・・・・・・・・・・
〈岩風呂〉
スペ 「…で、これがここの最大の売り、岩風呂ですっ!」
グラスワンダー「…良くある岩で出来た湯槽では無くて…石で出来た平らなベットみたいな所に、頭から脚に向かってお湯が流れてるんですね~…」
スペ 「うんっ。ここでは寝転がったまま、体を洗うことが出来るの。…で、石鹸を流すのにお湯が足らなかったら、すぐ脇の貯め湯を掬えば大丈夫!」
パシャパシャッ!
スペ 「それじゃあ…まずは、ここにうつ伏せに寝てくれる?グラスちゃん」ニコニコ
クラスメイツ+α ((((す、スペちゃんっ?!つ、ついにキターッ!!))))
グラスワンダー「…親しいお友達同士、体の洗いっこなんて当たり前ですものね?よろしくお願いします」
クラスメイツ+α ((((そして何の躊躇もなくグラスが受けてたったーっ?!))))
スペ 「うんっ!体を洗いながら、マッサージもしてあげるからねっ?!」パアアッ
グラスワンダー「ありがとうございます…私が終わったら、次はスペちゃんの番ですからね?」
・・・・・・・・・・・・・・・・
87: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 19:50:59.03 ID:7+s60woe0
・・・・・・・・・・・・・・・・
キングヘイロー「…さあ、ついにこの時がやって参りました!実況は私キングヘイロー、」
セイウンスカイ 「解説は私セイウンスカイ!演出ツッコミその他を愉快な仲間達でお届けするよー?」
キングヘイロー「…さてスカイさん。この勝敗は一体どのような形でつくのでしょうか?」
セイウンスカイ 「そーですねー…"勝者敗者は存在しない。ただ降りたか降りなかっただけ…だが、当人同士とそれを見届けた者だけがそれを知る…"」
キングヘイロー「首都高バトルに見せかけたポエム合戦漫画"湾岸M●DN●GHT"の一節ですね?」
セイウンスカイ 「はい。見た目大変分かり辛い勝負ですが、まずは当然のように先行をマウントしたスペちゃんの"献身的行為"を、グラスが理性を持ったまま受けきれるかどうか?…そこに勝敗結果の7割がかかっているといっても過言ではありません」
キングヘイロー「その位、この勝負の先行のターンは圧倒的に有利だという事ですね?ですが、グラスさんはそれを知ってて尚勝負を挑みました…それはなぜでしょう?」
セイウンスカイ 「この"献身的行為"を受けきる事で、この後のターン…"場の圧倒的支配権"を、グラスがごく自然な形で享受する事ができるからです。のほほんとしたいつものスペちゃんなら組み易し…そう、判断したのでしょう」
キングヘイロー「しかし、とある情報筋によりますと、スペちゃんはかなりの技術を擁しているとの話もありますが…」
セイウンスカイ 「そうは言っても…というのが、グラスの本音でしょう。この予想が勢いとなるか油断と出るか?既に自身のターンの事で頭が一杯なようですから」
88: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 19:51:57.21 ID:7+s60woe0
キングヘイロー「つまり、このような展開ですわね?んんっ…」
セイウンスカイ 「おおっ!やっちゃいますー?」
キングヘイロー『…フフ、スペちゃん?とても気持ち良かったです~。今までの疲れがすっかり取れちゃったみたい…』」←グラスの物真似
セイウンスカイ 『えへへ~。そう言ってもらえると嬉しいなあ…』←スペの物真似
キングヘイロー『…じゃあ次はスペちゃんの番ですね。さ?横になって下さい』←グラスの物真似
セイウンスカイ 『え、え~?…何だか恥ずかしいよお~///』←スペの物真似
キングヘイロー『わっ…私だって、相当恥ずかしかったんですからッ!…さ、さあ?早くっ』←グラスの物真似
セイウンスカイ 『う、うん…っ…』←スペの物真似
キングヘイロー『それじゃあ、ゆーっくりほぐしていきますねー…えいっ♪』←グラスの真似
セイウンスカイ 『キャッ?!…も、もうっ…グラスちゃんたらあ…ンッ、んんっ…』←スペの真似
キングヘイロー『す、スペちゃん?…もっと奥深い所にいくけど…怖くありませんから、ね?』←グラスの真似
セイウンスカイ 『う、うんっ…い、痛くしないで、ねっ?グラスちゃんっ…』←スペの真似
キングヘイロー『ん、んんっ…こ、ここをっ…こうっ…』←物真似風
セイウンスカイ 『んっ、そ、そんなとk…ああっ?!』←物真似風
キングヘイロー『はぁっ…はぁっ…だ、大丈夫、大丈夫ですからっ…~…!』
セイウンスカイ 『はっ…はっ…だ…ダメだっ…てばぁっ…ぁ、っんーっ…♪』
89: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 19:52:54.53 ID:7+s60woe0
ハルウララ 「ツバキのはなボトーッ!!(>>>0�」←思考停止中
マルゼンスキー「まあ、ビックリ。」
エル 「ぐっ、グラスぅーっ?!」ワアアアンッ
※…椿は咲き誇った状態でいきなりボトリと落ちるため、椿の落ちるさまを貞操にかけた、無常観を表す演出となっている。詳しくは「つげ●春」「高橋 ●美子」で検索。
キングヘイロー「…と、とまあ、このような展開を狙っている、と…」コホンッ
セイウンスカイ 「う、うん…そ、そういう事になるかなー?」アハハー
キングヘイロー「……」モジモジ
セイウンスカイ 「……」モジモジ
エル 「照れるくらいなら最初からやるんじゃネーデース」←荒んでる
キングヘイロー「……」ア,アノスカイサン?アトデチョットオハナシガ…
セイウンスカイ 「……」グ,グウゼンダネ?ジツハワタシモ…
エル 「何デースか、この間は」←荒んでる
マルゼンスキー「キック●フ(>>>0�?キックオ●なのねっ?」
※…お父さんお母さんに聞いてみよう。
タイキシャトル「時事ネタはすぐ風化しマース」
マルゼンスキー「…ご飯だけでも、美味しいわ?」
タイキシャトル「やかましいデース」
キングヘイロー「さあ、スタートしましたっ!」
セイウンスカイ 「果たして事態は、グラスの妄想…もとい、希望通りに運ぶのか?現場の状況はっ?」
・・・・・・・・・・・・・・・・
90: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 19:53:59.00 ID:7+s60woe0
・・・・・・・・・・・・・・・・
パシャっ…
グラスワンダー(…グラスワンダー?スペちゃんの献身の悦びに理性を失ってはダメですよ…ゴールの先にある更なる幸せにレディーゴーするためにも、余裕のある包容力が試されています…)
スペ 「よいしょっ、よいしょっ…どこか痒いところはありませんかー?」
グラスワンダー「フフッ…大丈夫ですよー?(スペちゃんたら、一生懸命に私の身体を…)」
スペ 「疲れている所があったら、遠慮なく言ってくださいねー?」ヨイショ,ヨイショ
グラスワンダー「はーい♪(中々やりますね?でもこの程度なら…でも、な、何て愛しいんでしょう…っ)」
ブワァ…ッ!
グラスワンダー「…スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん、スペちゃん…」
・・・・・・・・・・・・・・・・
91: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 19:54:30.13 ID:7+s60woe0
・・・・・・・・・・・・・・・・
マルゼンスキー「…って、何ウマっ気(蒼の闘気)だしてんのあの娘はっ?!」
キングヘイロー「あ、あれはっ…本気の走りを見せる時にごく一部のウマ娘が放つと言われる、伝説の闘気(オーラ)?!」
セイウンスカイ 「…グラス選手、早くも高い集中力(?)を見せておりますっ!」
・・・・・・・・・・・・・・・・
92: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 19:55:06.21 ID:7+s60woe0
・・・・・・・・・・・・・・・・
グラスワンダー(…私がスペちゃんの行為全てを受けきれるかが勝負。そうすれば次は自然な形で私のターンに入れる…そうなれば、スペちゃんの全てを手に入れる自信は、正直ある…)
グラスワンダー「実は私…これら全てがスズカさんに行われていた事に最初から気付いてました!私の中に存る"グリーン・ゴースト"が常にささやきかけてくるんですっ…」
脳内スズカ『貴女に、スペちゃんの圧倒的な愛(献身)を受け止める事が出来るかしらー?!』デキルカシラ-…デキルカシラ…←エコー
グラスワンダー「くっ…私、負けたくありませんっ!だからこそ私は、スペちゃんの献身的行為の全てを全力で受け止めるつもりっ!!」
ドク…ンッ…!
グラスワンダー「って…え、え?す、スペ…ちゃん?」ビクビクゥッ!
スペ 「あれえ?グラスちゃん、凝ってますねー…尻尾の付け根ー?…お耳の辺りー?…あ、お胸もかなっ?」
ゾクッ、ゾクゾクゥ…ッ!
グラスワンダー「すっ…スペちゃんっ?!」
・・・・・・・・・・・・・・・・
93: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 19:55:42.76 ID:7+s60woe0
・・・・・・・・・・・・・・・・
…パシャ…ンッ…!
エル 「す、スペちゃんの走り方が変わったっ?!…グラスの余裕が、いつの間にか無くなってマースっ!!」
セイウンスカイ 「…ピッチ走法で山を小刻みに駆け昇るっ!…かと思ったら、ストライド走法でなだらかに平地を馴らすように引き返す…ああんっ。こ、これは堪らないっ!…あ、競バの走り方のお話ですよ?」
キングヘイロー「…まずはスポンジ部分を端から切り崩し、クリームと共に丁寧に両端から頂きます。そしてイチゴは、愛おしむように最後まで弄び…焦らしっ、そして一気に摘まんでっ。お口の中で転がすようにして、押し潰すっ!…え、ええ。これぞ正しい、ショートケーキの食べ方ですわっ…」
マルゼンスキー「アアンッ…い、今時の子はこんなことまでっ?!」ハラハラ
タイキシャトル「あ…あの二人がっ、スペシャルでワンダーなだけデースっ!!」ドキドキ
ハルウララ 「すてぃーびーわんだー?」←思考停止中
・・・・・・・・・・・・・・・・
94: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 19:56:14.87 ID:7+s60woe0
・・・・・・・・・・・・・・・・
パシャンッ!
グラスワンダー(で、でもこれは…普段の温厚なスペちゃんからは予想も付かない荒々しい責め…いえ、違う。これは…これは、本気のスペちゃんの追い込みその物っ?!で、でもまだ堪えられないレベルじゃ…)
ゾクウッ…!
グラスワンダー「すっ…スペちゃんっ?!こっ、この"光"はっ…」
ユラア…ッ…
グラスワンダー「ふ、フフッ!やっと…やっと正面から本気で向かい合ってくれましたね、スペちゃんっ!!待っていましたよ?この時が来るのをっ…!」ユラァッ…
・・・・・・・・・・・・・・・・
96: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 19:57:01.12 ID:7+s60woe0
・・・・・・・・・・・・・・・・
ハルウララ 「…って、いつの間にか妖しげなお店のライティングみたいになってるーっ?!」←正気に戻った
マルゼンスキー「スペちゃんのは、ごく初期のプロモゲーム映像でしかお目にかかった事ないのにっ?!」
セイウンスカイ 「…何でドリームトロフィーでも見せなかった"ピンクの闘気"を、こんな所で発揮しちゃうかなー…」
キングヘイロー「グラスさんはレースじゃなくても本気で来られて、超嬉しそうですけどね…」
エル 「ノーッ!グラスを…グラスを止めないとーッ?!」
ガシィッ!!
タイキシャトル「エールー?タイマン勝負に手を出すのは野暮ってもんデース!!」ワックワクッ
エル 「あんた達、絶対楽しいダケネーっ?!グラスぅーーーっ!!」ワアアアンッ!
・・・・・・・・・・・・・・・・
97: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 19:58:08.51 ID:7+s60woe0
・・・・・・・・・・・・・・・・
パチャッ…
スペ 「…グラスちゃん。グラスちゃん?次は仰向けになってくださいね…」イケボ
グラスワンダー「…えっ?は、ハイッ♪(って!…ぶ、ブロワイエと対峙してた時のイケメン顔の凛々しいスペちゃんに見とれて、つ、つい仰向けになっちゃいましたけど…)」
パシャ…ッ…
グラスワンダー(…気がつけば…スペちゃんの献身につい無意識に身をよじりすぎて…水着がずれて"こより"みたいになっちゃってます…)
グラスワンダー「か、かろうじて引っ掛かってるこの頼りない"こより"だけが、私の中へ介入する"点と線"を隠していますけど…」
グラスワンダー(…さ、さっきの水着購入時は、硬く閉ざしたツボミのようなモノでしたが…今は献身のために完全に咲き誇った状態に…もはや"点と線"というには、あ、余りにも…っ…)カアッ///
グラスワンダー「はだけた瞬間、私がかろうじて隠してきた私の中身…臭くて汚ならしいモノが、見るも無惨にスペちゃんという白日の下にさらけ出されてしまいますっ…」
グラスワンダー(それは、私という存在が幻滅・嘲笑と共に地にまみれた最低の存在に叩き棄てられるに等しい…)モジモジ…
スペ 「邪魔だから取っちゃいますねー」バッ
グラスワンダー「…って、そんなあっさりーっ?!」
98: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 19:58:54.92 ID:7+s60woe0
カアア…ッ…
グラスワンダー「見、見られたっ?!…い、一度挫けた心は、二度とっ、二度とは…っ?!///」…カアアッ!
スペ 「………」…アレー?アトカラアトカライーッパイデテクルヨー?…ツカレチャッテルンダネー…
グラスワンダー「ああっ…周りの音もスペちゃんの声も、どこか別の世界のように遠くなります…っ…」ブルブル…
スペ 「………!」…ハズカシクナンカナインダヨ?デトックス?ッテイウンダッテ!
グラスワンダー「…ハッ?!いえ…似てるけど違う…私、自身のスペちゃんへの執着心で見えてなかった…これは、スペちゃんの、スズカさんへ見せた執着心その物っ?!」
…バッ!!
スペ 「…グラスちゃん、グラスちゃん、グラスちゃん、グラスちゃん、グラスちゃん、グラスちゃん、グラスちゃん、グラスちゃん、グラスちゃん…」ユラアッ…!
グラスワンダー「ひ…ヒィッ…!あ、圧倒的なまでの無邪気な誠意…これはもはや、献身という名の暴力っ?!貴女はこれに翻弄されていたというのっ?スズカさん…マ・ズ・い…っ!!」
パシャンッ!
グラスワンダー(…わ、私が求められてるんじゃない!私はただの…攻略対象?ただの獲物っ!こ、このままでは…じゅ、蹂躙されてしまいますーっ?!)
・・・・・・・・・・・・・・・・
99: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 19:59:48.27 ID:7+s60woe0
・・・・・・・・・・・・・・・・
ヒィィーーッ…ガクガク…ベチャアッ.
マルゼンスキー「ああっ?!力なく倒れた」
ハルウララ 「うまれたてのこじかみたいですねっ!」←思考停止中
エル 「ぐ…グラスぅ、おいてかないで下サーイっ…」グスグス
・・・・・・・・・・・・・・・・
100: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 20:00:20.66 ID:7+s60woe0
・・・・・・・・・・・・・・・・
パチャ…ッ!
グラスワンダー(寄せては返す波のように、ヤワな小舟の私を翻弄する、むず痒い快楽のうねり…)
スペ 「………?」…アセトイッショニ,カラダノナカノワルイモノ,ゼーンブダシチャオ-?
グラスワンダー(あまりにも猛威を奮う絶望的な、圧倒的な力の差に…むしろ、いっそ身を任せメチャクチャにされたい気持ちが頭をもたげてきます…)
スペ 「………♪」フフッ…グラスチャンノナカカラデテキタモノダモン.キタナクナンカナイヨ…トッテモ,キレイ♪
グラスワンダー(…わ、僅かで小さな私の弱みを確実に捉え…そこを起点にあっさりと、見るも無惨に裂かれていくんですっ…スペちゃんに勝つためだけに鍛え上げたはずの、私の、心身が…っ!)
・・・・・・・・・・・・・・・・
101: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 20:01:05.08 ID:7+s60woe0
・・・・・・・・・・・・・・・・
ヒァァーーッ…ガックンッガックンッ…
マルゼンスキー「ん、んんーっ?暗くてよく見えないわねー」
ハルウララ 「のけ反ったままヘッドバンキングしてますねっ!」←思考停止中
エル 「ぐ…グラスの心が…吸われてイキマース…」エグエグ
・・・・・・・・・・・・・・・・
102: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 20:01:47.85 ID:7+s60woe0
・・・・・・・・・・・・・・・・
ピ、チョン…ッ…!
グラスワンダー(…ッ…何?この恐怖を上回る、絶望のどん底にオリのように溜まり混んでいた澱んだ快楽は…)
スペ 「………?」…ダカラ,イーコ,イーコ…ココ?ウン,イーヨー?チカラヲヌイテー…?
グラスワンダー(…甘く気だるいオリが、一糸まとわぬ剥き出しの私の心身を、内から外から暴力的な優しさで容赦なく侵していきます…ッ…)
スペ 「……?…」…サ,ゼーンブ,ダシチャイマショウネ?…スコシコエオサエテ,ネ?イイコダカラ…シー,シーッテ…
グラスワンダー「こ、こんなの、初めてッ…す、ステキよスペちゃんっ?…壊してッ、いっそ私をメチャクチャにしてッ!!スペちゃーーー…ッn」
従業員 「…あのー…お客様?公共の場でこのような行為はご遠慮頂けませんと…」
スペ 「…ハッ?!///」
グラスワンダー「す…スペちゃ…」…チーン.
スペ 「は、恥ずかし…っ!」テデカオオオイッ!
・・・・・・・・・・・・・・・・
104: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 20:54:58.92 ID:7+s60woe0
忘れないうちに。
※印に関しましては、三回までは繰返しギャグとして認めてもらえそうですが、5回目ともなるとクドクなるかと思い、あえて外してみました。では。
※印に関しましては、三回までは繰返しギャグとして認めてもらえそうですが、5回目ともなるとクドクなるかと思い、あえて外してみました。では。
105: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 22:52:45.38 ID:7+s60woe0
お読み頂きありがとうございました。
では最後のパートです。
では最後のパートです。
106: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 22:54:43.33 ID:7+s60woe0
・・・・・・・・・・・・・・・・
キングヘイロー「勝利を確信したスペシャルウィーク!よもやウィニングランまで決めかねない勢いでしたが…」
セイウンスカイ 「従業員の判定により、グラスワンダーの逃げ切りが決まりましたっ!」
マルゼンスキー「かろうじて逃げ切ったわね…ま、勝利者なんて誰もいないけど」フウッ
トントン
タイキシャトル「恐るべし、日本総大将…」
エル 「やな日本総大将デース…」
トントン
ハルウララ 「 」←思考停止中
トントン
マルゼンスキー「…って、さっきから何よトントントントンうるさいわね…っ…」
ズーン…
ルドルフ「…ここで何をしている?」
マルゼンスキー「ギャフン。」
107: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 22:55:25.15 ID:7+s60woe0
ブライアン 「ここの従業員から、ウチの生徒らしき集団が騒がしいってクレームが来たんで…」
ヒシアマゾン 「来てみりゃ、まさかアネサン含めてリギルの面々だったとはな…」
マルゼンスキー「ご、後生よっ?ルドルフっ…も、もう終わったからっ、今回は見逃してっ?!」アタフタ
ヒシアマゾン 「あー…悪ぃが、そりゃムリだ。アネサン」
マルゼンスキー「どっ、どうしてっ?!」
ブライアン 「おハナさんとエアグルーヴから、リギルの関係者だったら即刻"お説教"だって言われてる」
エル 「ひっ…!」
タイキシャトル「ヒィイイーーーッ!!」
グラスワンダー「 」チーン.←意識不明
セイウンスカイ (い、今のうちにっ…!)
キングヘイロー(あっ?!ちょっ、ちょっと!何一人で逃げようと…っ…)
ズーン…
ルドルフ「…お前たちも、だ。トレーナーには話を通してある」
キングヘイロー「ひっ…!」
セイウンスカイ 「ヒィイイーーーッ!!」
スペ 「は、恥ずかし…っ!///」テデカオオオイッ!
ハルウララ 「 」←思考停止中
マルゼンスキー「もう…もうっ、お説教はこりごりだぁーいっ!」
タイキシャトル「あ…アイルビーバックねーっ?!」
ルドルフ「やかましい。いくぞ」
ズルズルズル…
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108: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 22:56:14.49 ID:7+s60woe0
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--数時間後 トレセン学園 美浦寮への道
カァーッ、カァーツ…
グラスワンダー「んっ…えっ?こ、ここは…」ハッ!
エル 「あ。気が付きましたカー?」テクテク
グラスワンダー「わ、私をおぶって?ご、ごめんなさいエル!すぐに降りて…あっ…」カクンッ
エル 「無理しないでいいデース…腰に力が入らないデショー?」テクテク
グラスワンダー「う、うんっ…エル?私…スペちゃんに、勝てなかったよ…」
エル 「…うん。見てまシタ」テクテク
グラスワンダー「バカですよね?私って…エルがあんなに、私のために忠告してくれてたのに…っ…」グスッ…
エル 「もう、いいデース…最後にこうやって、ちゃんといつものグラスが戻ってきてくれマシタ。私は…それだけで」フフッ
グラスワンダー「うん…グラスにこうやってオンブしてもらうの、私が足をケガして以来ですよね…?」
エル 「…あの時は本当に心配で…無事走れるようになって、ホッとしまシタ」スタスタ
グラスワンダー「あの時もエルは、私がどんな状態の時も明るく笑顔で接してくれましたよね?…イライラしてヒドイ事も言ったのに…っ…」グスッ…
エル 「そういう時もありマースよ…だから、あまり泣かないでクダサーイ」ニコッ
グラスワンダー「ぐすっ…エルー?いつも一緒にいてくれて、ありがとうございますっ」ニコッ
エル 「…アハッ!こちらこそ。これからもヨロシクネー?」スタスタ
グラスワンダー「…はいっ!」ニコッ
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109: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 22:57:07.54 ID:7+s60woe0
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--夜 トレセン学園 美浦寮内
ヒシアマゾン 「…体調、大丈夫か?」
グラスワンダー「ええ…エルのおかげで、何とか」
ヒシアマゾン 「そっか。あまり遅くまで話すんなよ?」フリフリ
グラスワンダー「はい、ありがとうございます。…もしもし?来ると、思っていました」
スズカ 『今日はお疲れ様…とでも、言っておこうかしら?』
グラスワンダー「ええ。…正直、あの行き過ぎたスペちゃんの献身。今回はそれに恐怖した私の完敗です…」
スズカ 『…あの時本気でスペちゃんにぶつかって来てくれた貴女と、トレーナーさんのおかげで…私は何とかスペちゃんを振り払うことが出来た。そして今がある…とても感謝しているわ?』
グラスワンダー「…でも時間が立つと、再び彼女の庇護のもとに立ち、今度こそ献身に全てを委ねたくなってしまう。これこそがスペちゃんの本領・真価だったんですね?」
スズカ 『ふふっ…スペちゃんは言わば"真冬のおコタ"その物よ。ダメと解っていても抗う事すら敵わない。ましてや、管理下におこうなど…』
グラスワンダー「それでも…貴女は諦めていない。それは私も同じです」
スズカ 『…一回デートした位で同じ立場に立ったとでも?貴女はまだ、あんなこんなのスペちゃんを知らないのに…』
グラスワンダー「今はまだ…でも、負けませんから。必ず貴女に追い付きます。そして…勝ちます」ユラァッ…
スズカ 『フフ…私に、追い付けるかしら…?』ユラァッ…
チン…ッ…
グラスワンダー「私は、あの娘(ひと)に勝ちたいっ。負ける訳には…いかないっ!!」
-----------------
110: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 22:57:45.86 ID:7+s60woe0
-----------------?
--米国~某ウマ娘トレーニング場
プツ…ッ…ツーツー…
スズカ 「…グラスちゃん?私のいない間に、ついにスペちゃんとの間に踏み込んできたわね…予想はしていたけれど。これは何か対策を打たないといけないみたいね…」
海外ウマ娘「…ヘイッ?!スズーカ、カモーンッ!!」
スズカ 「ふうっ…結局徹夜。今日の夜のスペちゃんとの電話は、少し抑えないとね…」
-----------------
111: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 22:58:18.78 ID:7+s60woe0
-----------------
--午前7時 トレセン学園 美浦寮内
ドッタン…バッタンッ!
エル 「…ん~っ。学校に行くこんな朝早くからどうしましたか~…って、ぐ、グラスゥっ?な、何でいきなり荷物まとめてるんデスかーっ?!」
グラスワンダー「…あ、エルっ?今までお世話になりましたっ!…私、栗東寮のスペちゃんのお部屋に引っ越します!!」
エル 「き、昨日のやり取りは一体何だったんデスかっ?一晩で何があったデスカーっ?!」
グラスワンダー「…グッバイ。そして、アディオスです?」
エル 「だ…誰か、グラスを止めてーっ?!」ワーンッ!
-----------------
112: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 22:59:00.56 ID:7+s60woe0
-----------------
--午前8時20分 トレセン学園 栗東寮内
スペ 「…うふふ。もー食べられないよー…」ムニャムニャ
おしまい。
-----------------
113: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/08/04(土) 22:59:30.70 ID:7+s60woe0
以上となります。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
引用元: 【ウマ娘】ウマっ娘(小)話~スぺグラお出かけ大作戦!ぜよ!!
ウマっ娘(娘)話~リギル前史
2018-07-23
1: ingram 2018/07/21(土) 00:09:29.17 ID:9Vzqhes+0
前作: 【ウマ娘】ウマっ娘(小)話
今まではスピカ寄りでしたが、これからはリギルその他も書き進めてみます。
・1Rの前のお話?
・公開設定が少なく、やむなく独自設定
・故に(?)ややキャラ崩壊気味
・競馬成分少な目?
・何番せんじ感?
では、よろしくお願い致します。
今まではスピカ寄りでしたが、これからはリギルその他も書き進めてみます。
・1Rの前のお話?
・公開設定が少なく、やむなく独自設定
・故に(?)ややキャラ崩壊気味
・競馬成分少な目?
・何番せんじ感?
では、よろしくお願い致します。
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 00:14:59.53 ID:9Vzqhes+0
-----------------
--??年前 トレセン学園 練習コース場
タッ、タッ、タッ、タッ…
ハッ,ハッ,ハッ,ハッ…
同期ウマ娘「…まーた性懲りもなく一人で走ってるんだ?マルゼンスキー」
マルゼンスキー「…あ!こ、こんにちは…」
同期ウマ娘「ここに来てもう3ヶ月にもなるってのに、どこのチームにも所属出来ないんでしょう?練習する意味なんか無いじゃない」
マルゼンスキー「あ、アハハ~…」ポリポリ
同期ウマ娘「ハッ…そりゃそーよね。外国ウマ娘が走れるレースなんて、そもそもここ日本には無いんだから!…あなた、何しに日本に来たの?」
マルゼンスキー「が、外国ウマ娘じゃないわよ?!私はれっきとした日本生まれの日本育ち!…確かにお父さんもお母さんもイギリス出身の持込みウマ娘だけど…」アセアセ
同期ウマ娘「ハァ…あなた、もういい加減 国に帰りなさいよ!目障りな上に邪魔なのよっ!!出る当ても無いレースに向けて無駄な練習して必要のない施設使用して…っ」
マルゼンスキー「い、痛いとこ付くわね…で、でも何度も言って申し訳ないけど、私の国はここ日本だから…帰る国も何も…」
同期ウマ娘「またそうやって…あなたが居るだけでイライラするのよっ!いい?!今度ここで見かけたら、また皆で追い出すからね!!」スタスタ…
マルゼンスキー「あ…そ、それじゃ、また…」フリフリ
同期ウマ娘「"また"なんて有るわけ無いじゃない!バッカじゃないのっ?!」
マルゼンスキー「…」フリフリ…
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 00:15:45.52 ID:9Vzqhes+0
タッ、タッ、タッ、タッ…
ハッ,ハッ,ハッ,ハッ…
マルゼンスキー「…苦しくったって~…悲しくったって~… コースの中なら、平気な、のっ♪」
ザッ…
マルゼンスキー「…って言うけど…やっぱツラいわ…練習コースの中だけじゃ…」
マルゼンスキー「あは。イイなぁ…私も同期のみんなと、仲良くしたいなあ…みんなと一緒に、走りたいなあ…レースに、出たいなあ…」ポロッ…
マルゼンスキー「…誰もが私の出生を知ると離れていっちゃう…私、日本のウマ娘なのに…日本が、みんなが、走るのが、大好きなのに…」ポロポロッ…
マルゼンスキー「…本当に…何で私、ここにいるんだろ…」グスッ
・・・・・・・・・・・・・・・・
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 00:16:20.13 ID:9Vzqhes+0
・・・・・・・・・・・・・・・・
カツ、カツ、カツ…
?? 「…さあ、後れ馳せながらついにトレーナー免許が発行されたわ!すっかり他チームから出遅れちゃったけど…」
カツっ!
?? 「私自身の夢のためにも…そして、不幸な事故で情熱を失ってしまった"あの人"のためにも!…で、あの娘は?あのウマ娘はいる?!…あっ、良かった。いたいた!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 00:20:18.23 ID:9Vzqhes+0
・・・・・・・・・・・・・・・・
マルゼンスキー「私…もう、田舎に帰るか、海外に行くしか、無いのかなあ…」グスッ…
?? 「…おーい?あのー、聞こえますかーっ?!」ブンブンッ
マルゼンスキー「キャアッ!…って、ビックリしたー…あれ?ここはウマ娘の練習コースよ。どうしたの、お嬢さん」
?? 「お嬢さんじゃありませんっ!
私、これでもれっきとしたトレーナーです!!…まだ駆け出しのペーペーですけど」チンチクリーン
マルゼンスキー「グスッ…その駆け出しのトレーナーちゃんが、どうしてこんな所にいるの?」ゴシゴシ
?? 「?!ど、どうしたんですか?どこか痛むんですかっ?!」
マルゼンスキー「!…あ、こ、これは…そう!目にゴミが入っただけなの。気にしない気にしない…でも、心配してくれてありがとうね?」アハハ
?? 「大切なお体ですから、気をつけて下さいね?…ところでマルゼンスキーさん!私のチームに入りませんか?!」
マルゼンスキー「私…もう、田舎に帰るか、海外に行くしか、無いのかなあ…」グスッ…
?? 「…おーい?あのー、聞こえますかーっ?!」ブンブンッ
マルゼンスキー「キャアッ!…って、ビックリしたー…あれ?ここはウマ娘の練習コースよ。どうしたの、お嬢さん」
?? 「お嬢さんじゃありませんっ!
私、これでもれっきとしたトレーナーです!!…まだ駆け出しのペーペーですけど」チンチクリーン
マルゼンスキー「グスッ…その駆け出しのトレーナーちゃんが、どうしてこんな所にいるの?」ゴシゴシ
?? 「?!ど、どうしたんですか?どこか痛むんですかっ?!」
マルゼンスキー「!…あ、こ、これは…そう!目にゴミが入っただけなの。気にしない気にしない…でも、心配してくれてありがとうね?」アハハ
?? 「大切なお体ですから、気をつけて下さいね?…ところでマルゼンスキーさん!私のチームに入りませんか?!」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 00:21:02.92 ID:9Vzqhes+0
マルゼンスキー「アハハー。チームへのお誘いなんだー?嬉しいなー入るわよー? 入れてくれるものなら喜んでー」ニコニコ
?? 「やった!ありがとうございますっ!!…まずは第1関門突破といったところねっ?!」グッ!
マルゼンスキー「…まあ私の名前を知って、素性を調べた途端にあなたも来なくなるんでしょうけど」フフッ
?? 「?そんな事絶対あり得ませんが。そもそも、お名前も素性もスペックもとっくに頭に叩き込んでますけど…」
マルゼンスキー「アハハー。それ じゃあレースが決まったら教えてくれるー?それまで一人で勝手にトレーニングでも何でもしてるからー」ヒラヒラ
?? 「あ、はい。分かりました!では
レースが決まったら呼びに来ますね?…さあ、忙しくなってきたわよー!!」ダッ!
マルゼンスキー「ああっ!ハイヒールのままコースを走るの危ないわよっ?!」 ハラハラ
?? 「大丈夫!それよりマルゼンスキーさんもオーバーワークはだめですよーっ?!」フリフリ
マルゼンスキー「危なっかしいわねー…でも、冷やかしでも心配してくれて嬉しかったな…もう会えないんだものね…」フリフリ
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10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 00:21:57.21 ID:9Vzqhes+0
-----------------
--数日後 トレセン学園 練習コース場
?? 「マルゼンスキーさん、デビューですよデビュー!!」
マルゼンスキー「…え?」
?? 「来る10月9日にレースが決まったんです!まずはウイニングライブの練習をしましょう!!」
マルゼンスキー「…え?」
?? 「あ、走りに関しては何の心配もしていません。むしろ明らかにオーバーワークですから、レースまで一切走らず、存分にライブに向けて練習しましょうね!」
マルゼンスキー「…え?」
?? 「勝負服も大至急仕立てないと…マルゼンスキーさんは、グラビアアイドル並みの高身長と体つきですから、きっと見栄えすると思うんですっ!」
マルゼンスキー「…え?」
?? 「ボーッとしてる暇はありませんよ?さあ、行きましょうっ!!」
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11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 00:22:56.92 ID:9Vzqhes+0
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--とあるレース場の実況席
実況 「…さあ今回の新ウマ娘戦!一番人気はマルゼンスキーとなっていますが」
解説 「大変華のあるウマ娘ですね。会場内、老若男女問わず高い人気を集めています…」
--とあるレース場の観客席
?? 「当然よ、私の選んだウマ娘なんだから!…さあマルゼンスキー、見せつけてあげて?貴女の段違いの実力を!!」
--とあるレース場のコース内
ワアァアーーッ!!
マルゼンスキー「…え?」ナンカカンセイガスゴインデスケド
実況 「各ウマ娘、ゲートに入ります」
マルゼンスキー「…え?」アラゲートッテオモッテタヨリセマイノネ.コレハイヤガルコモデテクルッテモノダワ
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 00:23:41.84 ID:9Vzqhes+0
バシャッ!
マルゼンスキー「…え?」アラヒライタワ.ハシッテイイノヨネ
実況 「いきなり先頭に躍り出たマルゼンスキー!」
マルゼンスキー「…え?」ヤッパリレンシュウコーストハチガウワネスゴクキレイデハシリヤスイワ
ズドドド…っ!!
解説 「これ…このまま行きますよ?速さの次元が違う、これは逃げなんてレベルじゃありません!」
マルゼンスキー「…え?」ドコマデモハシッテイケソウイイノカナワタシナンカガコノママハシッテ
ワアァアーーッ!!
マルゼンスキー「…え?」ミンナスゴクヨロコンデクレテルイイノカナコノママゴールシチャッテ
実況 「まだ離す、まだ離すっ…一体どこまで離すのかっ?!」
マルゼンスキー「…え?」ゴールラインツウカシチャウヨイイヨネハイゴール
実況 「後続とのその差は…な、何と、2秒差っ!じ、10ウマ身以上ーっ!!」
ウオオーーーーッ!!!
後が見えねぇっ!!
メチャクチャハヤイーッ!
?? 「ぃヨシッ!これであの娘を参戦させる説得材料が出来たわっ!!」ガッツポーズ
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13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 00:24:27.30 ID:9Vzqhes+0
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--その後のウイニングライブ会場
ワアァアーーッ!!
…~♪
マルゼンスキー「…え?あ…ウソだねバレバレよ今見てたでしょ♪…」アレワタシウタッテルオドッテルミンナエガオコレッテ…ユメヨネ?
ウオオーーーーッ!!!
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14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 00:25:03.12 ID:9Vzqhes+0
-----------------
--次のレース場
ワアァアーーッ!!
実況 「…9ウマ身以上の圧勝!マルゼンスキー、この強さは本物だぁーっ!!」
マルゼンスキー「…え?」…ユメヨネ?
-----------------
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 00:25:55.81 ID:9Vzqhes+0
-----------------
--更に次のレース場コース内
同期ウマ娘「…なんか調子に乗ってるみたいじゃない?外国ウマ娘が、一体どんな魔法でレースを走れるようになった訳?」
マルゼンスキー「…って!ゆ、夢じゃなかったのー?!」ハッ!
同期ウマ娘「はあ?…まあいいわ、今日は何かの間違いで出てきたアンタをこてんぱんにノしてあげるから、覚悟なさい!」
マルゼンスキー「ちょっと…ちょっと!私、本当にデビューしちゃってる?!」
バシャッ!
マルゼンスキー「はわわっ?!は…走らないとっ!」
・・・・・・・・・・・・・・・・
ワアァアーーッ!!
実況 「…写真判定のうえ、鼻差でマルゼンスキーの勝利が決まりました!」
解説 「いやあ、何か慌ててましたね?今回のマルゼンスキーは…何にしても、一番人気の期待に答えました!」
・・・・・・・・・・・・・・・・
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 00:26:54.15 ID:9Vzqhes+0
・・・・・・・・・・・・・・・・
同期ウマ娘「…ハッ…ハッ…さ、最初の2試合は、やっぱり運が良かったのね…み、見てなさい?つ、次のレースでは…私があなたをぶっちぎってあげるんだからっ!」ゼエゼエ
マルゼンスキー「…あ、うん。また…(いつの間にか…"また"なんて言葉が使えるようになったんだ、私)」フリフリ
?? 「まっ…マルゼンスキーさん?一体どうしちゃったんですか?調子悪いんですか?どこか痛めたんですか?!」
マルゼンスキー「と、トレーナーちゃんっ?!どうしちゃったって言うのは私のセリフよ!一体どんな魔法でほとんど海外ウマ娘扱いの私をレースに出したのっ?!」グイグイ
?? 「い、今さらですかっ?!そ、それは、規定書を隅から隅まで読んで抜け道を探したり…あ、後はマルゼンスキーさんの勝った実績を持って押し込んだり…」ガクガク
マルゼンスキー「チームは?そもそもチームに入ってないとウマ娘はレースに出れないんじゃないのっ?!」アッゴメン
?? 「ちゃ、ちゃんとチームですよっ?!…まあまだ、トレーナーの私とマルゼンスキーさん二人だけのチームですけど…」ケホケホ
マルゼンスキー「そ、そう…。冷やかしなんかじゃ、無かったんだ…」ハハ…
同期ウマ娘「…ハッ…ハッ…さ、最初の2試合は、やっぱり運が良かったのね…み、見てなさい?つ、次のレースでは…私があなたをぶっちぎってあげるんだからっ!」ゼエゼエ
マルゼンスキー「…あ、うん。また…(いつの間にか…"また"なんて言葉が使えるようになったんだ、私)」フリフリ
?? 「まっ…マルゼンスキーさん?一体どうしちゃったんですか?調子悪いんですか?どこか痛めたんですか?!」
マルゼンスキー「と、トレーナーちゃんっ?!どうしちゃったって言うのは私のセリフよ!一体どんな魔法でほとんど海外ウマ娘扱いの私をレースに出したのっ?!」グイグイ
?? 「い、今さらですかっ?!そ、それは、規定書を隅から隅まで読んで抜け道を探したり…あ、後はマルゼンスキーさんの勝った実績を持って押し込んだり…」ガクガク
マルゼンスキー「チームは?そもそもチームに入ってないとウマ娘はレースに出れないんじゃないのっ?!」アッゴメン
?? 「ちゃ、ちゃんとチームですよっ?!…まあまだ、トレーナーの私とマルゼンスキーさん二人だけのチームですけど…」ケホケホ
マルゼンスキー「そ、そう…。冷やかしなんかじゃ、無かったんだ…」ハハ…
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 00:27:43.54 ID:9Vzqhes+0
?? 「あの…マルゼンスキーさん?」
マルゼンスキー「ごめんなさい。改めて…私の、チーム名と…あなたの、トレーナー…さんのお名前を、教えてくれる?」
?? 「え?…チーム名は"リギル"、私の名前は"東条ハナ"って言います。…改めてよろしくお願いしますね?マルゼンスキーさん!」アクシュ
ギュウッ!
ハナ 「キャアッ!…ま、マルゼンスキーさんっ?!一体何を…」ジタバタ
マルゼンスキー「本当に…本当にありがとうっ!…私にとってあなたは、シンデレラの魔女と王子様が同時に現れたようなものなのっ!夢みたいだけど…これって夢じゃないのよねっ?!」ギュウウッ
ハナ 「ゆ、夢なんかじゃありませんっ!それに、レースシーズンはまだ始まったばかりなんですよっ?」
マルゼンスキー「!…(…そういえば、いつの間にか私の歌や勝負服まで出来てたけど…これって、私が勝つ事を信じてくれてないと出来ない事じゃないっ…)」ジワッ…
ハナ 「…あれ?大丈夫ですか?」
マルゼンスキー「…(私…先を、未来を見据えて走ってもいいのね?トレーナーさんと…このチームリギルで!)」グスッ
ハナ 「マルゼンスキーさん?」
マルゼンスキー「…敬語なんて止めて?私の尊敬するトレーナーさんなんだから…ね?おハナさんっ!!」ニコッ
ハナ 「…おハナさんは止めてほしいけど…こちらこそよろしくお願いね?マルゼンスキー!」ニコッ
マルゼンスキー「ハイッ!…そうと決まれば次回こそ本気のレースをするわ!特訓の指示をお願いね?私のトレーナーさんっ!!」
-----------------
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 00:28:23.00 ID:9Vzqhes+0
-----------------
--更に次のレース場の実況席
実況 「…さあ4連勝目なるか?相も変わらず一番人気はマルゼンスキーとなっていますが」
解説 「前回接戦の末、辛うじて勝ち得た彼女を倒さんと、名ウマ娘が今回は名を連ねていますからね。マルゼンスキーと言えど簡単には行かないのでは無いでしょうか…」
-----------------
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 00:28:57.73 ID:9Vzqhes+0
-----------------
ーーレース場 観客席
????「…フン。大した連中には見えんがな?私にとっては…」
-----------------
--レース場 控え室
マルゼンスキー「…私は、真紅のシンデレラ♪魔女から授かった魔法の勝負服と、王子から与えられたチームを持って、ケンタウルスの脚で駆け抜ける…♪」フフフ
ハナ 「…(何か、昔の中二病みたいなノリになってる?!ノリノリ過ぎて入れ込み過ぎだけが心配だわ…)」
マルゼンスキー「フゥッ…今までになく気力も力もみなぎってるわ。トレーナーさん?何かご注文は?!」
ハナ 「フッ…決まってる。あなたの想いの丈を思いっきりぶつけて…あらゆるものを全力でぶっちぎってきなさい!」
-----------------
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 00:29:43.42 ID:9Vzqhes+0
-----------------
--レース場 コース上
ウオオーーーーッ!!
実況 「…出てきました!スーパーカーマルゼンスキー、いざ参るっ!!」
ウオオーーーーッ!!!
????「な…何だあのウマ娘はっ?!」
ギンッ!
解説 「鍛えに鍛えて出てきましたね…張り、艶、動き、どれを取っても文句無い仕上がりです!」
ワアァアーーーッ!!!
マルゼンスキー「…応援、本当にアリガト~♪」ナゲキッス♪
先輩ウマ娘「来たわね?!今日こそ決着をつけ、て…あ、あなた、本当にあのマルゼンスキーなの…?」ビクッ
マルゼンスキー「…ウフ。ええ、そうよ?これが本当のワ、タ、シ♪…今日"も"よろしくね?」ユラリッ…
先輩ウマ娘「ひ、ヒィッ?!」ビクウッ
????「…誰も気付いてないのか?初めて見たぞ…真紅い、闘気の舞い上がりなんて…」
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 00:30:21.98 ID:9Vzqhes+0
実況 「各ウマ娘、ゲートに入ります…」
マルゼンスキー「…これが、私の本当のレースに向けた全力…真のデビュー戦よっ!!」ズォッ!
バシャッ!
ワアァアーーーッ!!!
実況 「いつも通り、マルゼンスキーが一気に抜け出しトップに踊り出ます!」
解説 「ぐんぐん差を拡げていきますが…え?彼女、抑えてますよ?!」
実況 「え?それはどういう事ですか?!」
解説 「後半のラストスパートに向けて、力を蓄え込んでいるという事です!」
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 00:31:14.05 ID:9Vzqhes+0
ズドドド…っ!!
同期ウマ娘「ハッ…ハッ…お、おかしいじゃない?!私ベストタイムなのにっ!!」
ウオオーーーーッ!!!
実況 「最後の直線でまた伸びる!マルゼンスキー一人旅!マルゼンスキーこれは強い!その差は拡がる一方だ!!」
ワアァアーーーッ!!!
実況 「マルゼンスキー圧勝!な、なんと…じ、13ウマ身、2.2秒差ーっ!?走破タイム1分34秒4…これまでの記録を0.2秒更新するレコードタイムっ!このウマ娘は、期待を常に上回るっ!!」
ウオオーーーーッ!!!
同期ウマ娘「…か、怪物か…」アゼン
????「ふ、ふふっ、ははは…!見つけたぞ。初めて私が本気でぶつかり合いたいと思ったウマ娘にっ…!!」
-----------------
24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 01:39:51.74 ID:5YCG1/6A0
同期ウマ娘の元ネタはあの馬か。
茨城の草競馬が行われてた牧場で生前見たな。
先輩は誰が元ネタか気になる所。
茨城の草競馬が行われてた牧場で生前見たな。
先輩は誰が元ネタか気になる所。
25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 01:53:43.23 ID:9Vzqhes+0
>>24
ご指摘ありがとうございます&すいません。
元は先輩で書いていましたが、調べて見ると同期でビックリ。
アニメ本編見る限りでは同期がいないのか?
と思いましたが、正確には仲が良い同期がいないという意味なんだ、と思い、一気に書き上げた次第です。
同期ウマ娘に名前を付けなかったのは悪役をえんじてもらうためですが、
調べ直して良いウマなのが分かり、最後は良い奴になりそうです(最初が最初だけに仲良くはなれませんが)
仲の良い同期がいない寂しさと解釈し書き進めます
ご指摘ありがとうございます&すいません。
元は先輩で書いていましたが、調べて見ると同期でビックリ。
アニメ本編見る限りでは同期がいないのか?
と思いましたが、正確には仲が良い同期がいないという意味なんだ、と思い、一気に書き上げた次第です。
同期ウマ娘に名前を付けなかったのは悪役をえんじてもらうためですが、
調べ直して良いウマなのが分かり、最後は良い奴になりそうです(最初が最初だけに仲良くはなれませんが)
仲の良い同期がいない寂しさと解釈し書き進めます
28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 10:05:24.31 ID:9Vzqhes+0
-----------------
--数ヶ月後 トレーナー室内
他チームトレーナー「…しゃあ無えな?ウチん所から参加してやんよ」
ハナ 「あ、ありがとうございますっ!」
他チームトレーナー「なあに、困った時はお互い様さ…しっかしアンタも大変だな?まさかあまりの強さに回避ウマ娘が続出、レース成立の規定数に到達しないなんざ…」
ハナ 「…はい。昨シーズンの最優秀ウマ娘に選出されたのは良かったんですけど…」
他チームトレーナー「俺ぁ構わねえんだけどよ?上も含め、中には国内ウマ娘にレース参加権を制限しようって考えが根強いからなぁ…」
ハナ 「…その考えを否定するつもりは無いんです。ただファン視点で、単純に走らせてみたらどっちが強いかという興味は根強くあると思うんです」
他チームトレーナー「確かに、外国ウマ娘も出られるレースが無いのは問題だよな?まあ、それすら覆す"何か"が無えと変わらねえとは思うが…」
ハナ 「その"何か"を…私は、マルゼンスキーに託してるんです」
29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 10:06:17.49 ID:9Vzqhes+0
他チームトレーナー「…そういや、アイツの行方はまだ分かんねーのか?」
ハナ 「はい。どこで何してるんだか?全く"あの人"は…」
他チームトレーナー「良いトレーナーだったんだがな…まあ頑張んな?ウマ娘を助けられるのは俺達トレーナーしかいねえんだから…じゃ、俺ぁ行くわ」
パタンっ…
ハナ 「ふうっ…膝の骨折で3ヶ月の休養を余儀無くされたけど、あの娘は本当に良くやってくれている」ギシッ
ハナ 「もう少し…もう少しなの。上を何とか説得して、ようやく8連勝を条件に飲ませたのに…まさか最後の8戦目にして、参戦ウマ娘が足らなくなる上に、あんな条件が出るだなんて…」ハアッ…
-----------------
30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 10:07:34.08 ID:9Vzqhes+0
-----------------
--1ヶ月前 協会上層部会議室
…
ハナ 「…あの娘をドリームトロフィに出させてほしい!賞金なんかいらない、大外枠でいい、他の馬の邪魔もしません!ただ、マルゼンスキーの能力を確かめるだけでいい!そうすれば誰が一番強いか…そして、海外ウマ娘に対抗できるだけの力がある事を証明出来るんです!」
…
ハナ 「!…じゃあ次に勝って8連勝を決めれば…晴れてドリームトロフィへの出場を認めて頂けるのですね?!」パアッ
…
ハナ 「…え…?」
-----------------
--数ヶ月後 チームリギル部室内
ハナ (…ここまで来て…最後の最後で、ね…)
ハナ (ここに来るまで、ずいぶんとお偉いさん方の鼻っ柱を叩き折ってきてしまったものね。最後の華はお偉いさんに持たせろって事か…)
ハナ (…いえ。私の望みは、確かにこの娘がドリームトロフィを全力で走る事。なら、私の気持ちなんて些細な話…やる事は決まってるわね…)フッ…
--1ヶ月前 協会上層部会議室
…
ハナ 「…あの娘をドリームトロフィに出させてほしい!賞金なんかいらない、大外枠でいい、他の馬の邪魔もしません!ただ、マルゼンスキーの能力を確かめるだけでいい!そうすれば誰が一番強いか…そして、海外ウマ娘に対抗できるだけの力がある事を証明出来るんです!」
…
ハナ 「!…じゃあ次に勝って8連勝を決めれば…晴れてドリームトロフィへの出場を認めて頂けるのですね?!」パアッ
…
ハナ 「…え…?」
-----------------
--数ヶ月後 チームリギル部室内
ハナ (…ここまで来て…最後の最後で、ね…)
ハナ (ここに来るまで、ずいぶんとお偉いさん方の鼻っ柱を叩き折ってきてしまったものね。最後の華はお偉いさんに持たせろって事か…)
ハナ (…いえ。私の望みは、確かにこの娘がドリームトロフィを全力で走る事。なら、私の気持ちなんて些細な話…やる事は決まってるわね…)フッ…
31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 10:08:52.28 ID:9Vzqhes+0
マルゼンスキー「…あのー、おハナさん?お話って…」
ハナ 「あ、ご、ごめんなさいねっ?!…それとマルゼンスキー?私の事はトレーナーって呼びなさいって言ったでしょ?」メッ
マルゼンスキー「ウフフ、ごめんなさい。トレーナーさんっ♪」テヘッ
ハナ 「…8戦目が決まったわ。前から話していた通り、これに勝てば8連勝…ドリームトロフィへの参戦権を得る事が出来る」
マルゼンスキー「あまりにも夢過ぎて夢にさえ見なかったドリームトロフィに、まさかこの私が出れるなんて…っ!」パアッ
ハナ 「フフ…(…出来るだけショックを与えないように…落ち着いて話すのよ?東条ハナ)」
マルゼンスキー「…それでっ?!次のレースはどんな内容なのっ?!」
ハナ 「短距離ステークス…ダートなのっ…(あ…ダメだっ…感情が抑えられない…っ!)」ポロッ
32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 10:09:44.30 ID:9Vzqhes+0
ハナ 「…芝じゃないのっ…治ったばかりの脚に負担の掛かる、ダートなのっ…ごめんなさい…ごめんっ…(…どうして?どうしてこの娘ばっかり…)」ポロポロ
ギュウッ!
ハナ 「…ま、マルゼンスキー?」グスッ
マルゼンスキー「私なんかのためにっ…いつも苦労かけさせちゃってるの…私、ちゃんと知ってるよ?」ギュウウッ
ハナ 「!!…あなたは…」
マルゼンスキー「だから…心配しないで?私は大丈夫だからっ!これダート向けトレーニングメニューよね?行ってくるわっ?!」
バタンッ!…パタパタバタ…
ハナ 「む、無理はするなよっ!マルゼンスキー…」
・・・・・・・・・・・・・・・・
ザッ、ザッ、ザッ…
マルゼンスキー「よくも…よくも!"私のトレーナーさん"を泣かせたわね?見てらっしゃい…絶対後悔させてやるんだから…っ!!」
-----------------
33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 10:10:26.93 ID:9Vzqhes+0
今回はここまでです。
35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 17:17:25.11 ID:9Vzqhes+0
-----------------
--マルゼンスキー8戦目 レース場 コース上
同期ウマ娘「…ふふーん!あなた初めてのダートよね?トレーナーに頼んで無理矢理参加したの!今度こそケッチョンケッチョンに…」
マルゼンスキー「…"また"来てくれたんだ?私、スッゴく感謝してる…」ユラリッ
同期ウマ娘「ひ、ヒイーッ?!」
ハナ 「頼むっ…無事に帰ってきてくれ、マルゼンスキー…!」
????(…なぜ芝ではなく、短距離のダートなんだ?ついこの前怪我をしたウマ娘に対する行為では無い…何か事情がありそうだな…)
バシャッ!
ウオオーーーーッ!!!
実況 「マルゼンスキー、ダートでも圧勝!その差なんと10ウマ身!!」
同期ウマ娘「…か、怪物め…」アゼン
????「ダートでも10ウマ身差だと?!…これではますます一刻も早い手合わせをしないと…滾る血汐を抑えきれんっ!!」ブルッ
-----------------
40: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 17:24:11.69 ID:9Vzqhes+0
-----------------
--レース場 控え室内
マルゼンスキー「トレーナーさんっ!見ててくれました?!これなら文句無しですよねっ!!」ニコッ
ハナ 「え、ええ…もちろんそうだけど…あ、脚は大丈夫?あんな悪路を…」ウルッ
ギュウッ!
マルゼンスキー「泣いちゃダメっ!…芝でもダートでも関係ないの。貴女が死ぬ気で取ってきてくれたレースだもの…私はそこを全力で走って勝利をもぎ取るだけなんだからっ!」ギュウウッ
ハナ 「ま、マルゼンスキー…」グスッ
マルゼンスキー「…だから、私が勝ったら笑顔で出迎えて?それだけで私はまた頑張れるんだから…」スッ…
--レース場 控え室内
マルゼンスキー「トレーナーさんっ!見ててくれました?!これなら文句無しですよねっ!!」ニコッ
ハナ 「え、ええ…もちろんそうだけど…あ、脚は大丈夫?あんな悪路を…」ウルッ
ギュウッ!
マルゼンスキー「泣いちゃダメっ!…芝でもダートでも関係ないの。貴女が死ぬ気で取ってきてくれたレースだもの…私はそこを全力で走って勝利をもぎ取るだけなんだからっ!」ギュウウッ
ハナ 「ま、マルゼンスキー…」グスッ
マルゼンスキー「…だから、私が勝ったら笑顔で出迎えて?それだけで私はまた頑張れるんだから…」スッ…
41: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 17:24:45.00 ID:9Vzqhes+0
ハナ 「…そ、そうだわっ…おめでとうマルゼンスキー。8連勝で貴女自身はドリームトロフィシリーズ出場の権利を得たわ…」グスッ
マルゼンスキー「…ああ!そういう事になるのよね…」
ハナ 「忘れてたの?!…今の貴女にはその資格がある。その資格のおかげで、幾つかのチームから貴女を受け入れようという話が…」
マルゼンスキー「私、行かないわよ?」
ハナ 「え?な、何をいってるの…特に良さげなところを見繕ったのよ?…貴女の好きなところに…」
マルゼンスキー「私が好きなのは、おハナさんのいるチームリギルだもん」
ハナ 「ダメなのよ…チームに5人以上いないと、ドリームトロフィ参加は認められないの…だから」ポロッ
マルゼンスキー「関係ない!私が本当に一人ぼっちだった時、救ってくれたのは貴女だけだった!他に行くなんかあり得ない。私がドリームトロフィに出るのは過ぎた夢…その夢を見れるとしたら、それはチームリギル以外ありえないのっ!!」ポロポロ
ハナ 「全く…バカな娘ね?せっかくのチャンスをふいにして…っ」ポロポロ
マルゼンスキー「チャンスなんか幾らでもあるわっ!チームメイトが増えるまで、10でも20連勝でもしてみせるわよ!それとも、協会やトレセン学園は、たった一人のウマ娘の自由意思も受け止められないのかしら?!」
ハナ 「マルゼンスキー?あなた…強くなったわね…」グスッ
マルゼンスキー「あら?私はもともと強いのよ?」グスッ
ハナ 「そうかしら?初めて会った時めそめそ泣いてたくせに…」クスッ
マルゼンスキー「やっぱ知ってたんだ…恥ずかしい///」カアッ
ハナ 「いいえ?やっぱりあなたは強いわ…ずっと一人で頑張ってきたんだもの…私が来るまで」ナデナデ
マルゼンスキー「うん…頑張ったよ?おハナさんが来るまで」スリスリ
ハナ 「私が迎えに行くまで…頑張ってくれて、ありがとう?マルゼンスキー」
マルゼンスキー「…うんっ!迎えに来てくれてありがとう。私のトレーナーさんっ!」
-----------------
マルゼンスキー「…ああ!そういう事になるのよね…」
ハナ 「忘れてたの?!…今の貴女にはその資格がある。その資格のおかげで、幾つかのチームから貴女を受け入れようという話が…」
マルゼンスキー「私、行かないわよ?」
ハナ 「え?な、何をいってるの…特に良さげなところを見繕ったのよ?…貴女の好きなところに…」
マルゼンスキー「私が好きなのは、おハナさんのいるチームリギルだもん」
ハナ 「ダメなのよ…チームに5人以上いないと、ドリームトロフィ参加は認められないの…だから」ポロッ
マルゼンスキー「関係ない!私が本当に一人ぼっちだった時、救ってくれたのは貴女だけだった!他に行くなんかあり得ない。私がドリームトロフィに出るのは過ぎた夢…その夢を見れるとしたら、それはチームリギル以外ありえないのっ!!」ポロポロ
ハナ 「全く…バカな娘ね?せっかくのチャンスをふいにして…っ」ポロポロ
マルゼンスキー「チャンスなんか幾らでもあるわっ!チームメイトが増えるまで、10でも20連勝でもしてみせるわよ!それとも、協会やトレセン学園は、たった一人のウマ娘の自由意思も受け止められないのかしら?!」
ハナ 「マルゼンスキー?あなた…強くなったわね…」グスッ
マルゼンスキー「あら?私はもともと強いのよ?」グスッ
ハナ 「そうかしら?初めて会った時めそめそ泣いてたくせに…」クスッ
マルゼンスキー「やっぱ知ってたんだ…恥ずかしい///」カアッ
ハナ 「いいえ?やっぱりあなたは強いわ…ずっと一人で頑張ってきたんだもの…私が来るまで」ナデナデ
マルゼンスキー「うん…頑張ったよ?おハナさんが来るまで」スリスリ
ハナ 「私が迎えに行くまで…頑張ってくれて、ありがとう?マルゼンスキー」
マルゼンスキー「…うんっ!迎えに来てくれてありがとう。私のトレーナーさんっ!」
-----------------
42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 17:25:25.36 ID:9Vzqhes+0
-----------------
--レース場 控え室外 廊下
????「…そういう事だったのか…それにしても、良いチームじゃないか…」ミミピトッ
同期ウマ娘「…あなた、誰?関係者じゃ、ないわよね…」ジーッ
????「…あ」
-----------------
--レース場 控え室外 廊下
????「…そういう事だったのか…それにしても、良いチームじゃないか…」ミミピトッ
同期ウマ娘「…あなた、誰?関係者じゃ、ないわよね…」ジーッ
????「…あ」
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44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:16:52.06 ID:9Vzqhes+0
-----------------
--数ヶ月後 トレセン学園 チームリギル部室内
…バタンッ!
ハナ 「朗報よ、マルゼンスキー!今年入ってくる規格外の新人のおかげで、海外ウマ娘への規制が相当弛くなるらしいわ!」
マルゼンスキー「規格外の新人のおかげで?それってどういう…」
ハナ 「ついに日本にも、世界レベルで通用しそうなウマ娘が出てきたって事。日本にもこんなスゴいウマ娘がいるんだぞって事を、世界に対して見せ付けたくなったんでしょ?…あなたも含めて、ね」
マルゼンスキー「ふふ…さしずめ私は海外から来るであろう悪役の代理ね?でも存分にレースができるなら、それでも全然構わないわ!」
ハナ 「ええ!このチャンスを活かしてメンバーを増やし、今度こそドリームトロフィに出ましょう…チームリギルとして!!」
--数ヶ月後 トレセン学園 チームリギル部室内
…バタンッ!
ハナ 「朗報よ、マルゼンスキー!今年入ってくる規格外の新人のおかげで、海外ウマ娘への規制が相当弛くなるらしいわ!」
マルゼンスキー「規格外の新人のおかげで?それってどういう…」
ハナ 「ついに日本にも、世界レベルで通用しそうなウマ娘が出てきたって事。日本にもこんなスゴいウマ娘がいるんだぞって事を、世界に対して見せ付けたくなったんでしょ?…あなたも含めて、ね」
マルゼンスキー「ふふ…さしずめ私は海外から来るであろう悪役の代理ね?でも存分にレースができるなら、それでも全然構わないわ!」
ハナ 「ええ!このチャンスを活かしてメンバーを増やし、今度こそドリームトロフィに出ましょう…チームリギルとして!!」
45: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:17:42.41 ID:9Vzqhes+0
マルゼンスキー「で、その驚異の新人ウマ娘の名前は?」
ハナ 「このウマ娘よ…名前は、シンボリルドルフ。ちょうど今頃、各チームトレーナーに向けた新人ウマ娘達の公開練習に参加してるんじゃないかしら」
マルゼンスキー「チームリギルのトレーナーは参加しないの?」
ハナ 「彼女にとって最大のライバルのあなたを擁するチームリギルが?…シンボリルドルフ目的のトレーナー達がいなくなったら、他の娘目当てで見に行くわよ」
-----------------
46: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:18:17.24 ID:9Vzqhes+0
-----------------
--トレセン学園 練習コース場
ザワザワ…
他チームトレーナーA「どうかね、ぜひうちのチームに…!」
他チームトレーナーB「うちはアフターフォローが万全で…!」
他チームトレーナーC「ウマ娘の所属人数はうちが一番…!」
ルドルフ「………」
-----------------
--トレセン学園 練習コース場
ザワザワ…
他チームトレーナーA「どうかね、ぜひうちのチームに…!」
他チームトレーナーB「うちはアフターフォローが万全で…!」
他チームトレーナーC「ウマ娘の所属人数はうちが一番…!」
ルドルフ「………」
-----------------
47: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:19:17.98 ID:9Vzqhes+0
-----------------
--翌日のトレセン学園 練習コース場
マルゼンスキー「…そういえば噂の新人ウマ娘、昨日はどこにも所属チームを決めなかったみたいね?」
ハナ 「有力なチームトレーナーのほとんどが参加したはずなんだけどね?…ま、驚異の新人は気まぐれでもあるんだろうし、何も慌てて決める必要も無いし…」
????「…誰が気まぐれだって?私は信念に対しては限り無く一途だぞっ!!」
--翌日のトレセン学園 練習コース場
マルゼンスキー「…そういえば噂の新人ウマ娘、昨日はどこにも所属チームを決めなかったみたいね?」
ハナ 「有力なチームトレーナーのほとんどが参加したはずなんだけどね?…ま、驚異の新人は気まぐれでもあるんだろうし、何も慌てて決める必要も無いし…」
????「…誰が気まぐれだって?私は信念に対しては限り無く一途だぞっ!!」
48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:20:10.17 ID:9Vzqhes+0
ハナ 「?!お、お前…シンボリルドルフじゃないか!!」
ルドルフ「そうだ。あなた達に用があってわざわざ訪ねて来たというのに…好き勝手に気まぐれだの何だの好き放題言われ、かなり機嫌を損ねたぞ?」
ハナ 「その期待の新人ウマ娘が、私たちに一体何の用だ?」
ルドルフ「…何の用だと?ずいぶんな言い草だな。この時期に新人ウマ娘がチームを訪ねて来ると言えば、用件など1つしか無いだろう?!」
マルゼンスキー「え?それってひょっとして…私たちのチームに入りたい、って事?」
ルドルフ「…マルゼンスキー。私は貴女の走りをずっと見てきた。私が初めて、本気でぶつかり合いたいと思ったのがお前なんだ!」
マルゼンスキー「…えっ…ほ、本気でぶつかり合いたい…?」トクン…
ルドルフ「そうだ。ここトレセン学園に来る前から、私はリギルに決めていた!なのに公開練習には来ず、訪ねてみれば何しに来た呼ばわり…これでは私の立つ瀬が無い。チームリギルは、たった一人のウマ娘の自由意思も受け止められないのか?!」グスッ
49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:21:10.90 ID:9Vzqhes+0
マルゼンスキー「ごめんなさい…泣いてる?」チラッ
ルドルフ「…なっ、泣いてないっ!」プイッ
ハナ 「あー…それは確かに私が悪かったわ。ごめんなさいね?…でも私たちにも言い分はあるの。聞いてくれない?」
ルドルフ「…いいぞ。話を聞こうじゃないか」グスッ
ハナ 「まずあなたの最大のライバルたるマルゼンスキー…彼女の所属するチームに、そもそも単純に入るはずがないという思い込みがあったのは素直に認めるわ」
ルドルフ「…それから?」
ハナ 「次に、チームリギルは色々あって同僚や上の方に睨まれてる…つまり、敵が多いのよ。だから、期待の新人たるあなたを採れば、更に風当りが強くなる…これも理由の1つね」
50: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:22:16.15 ID:9Vzqhes+0
ルドルフ「…海外ウマ娘の扱いについて諸問題が発生している事は理解している。本来私が言うべき事では無いのだが…」
マルゼンスキー「…?」
ルドルフ「私がいる事で規制が緩くなり、マルゼンスキーの出走機会が増えるのであれば…同じチームの方が無視できなくなり、より効果を狙えるのではないか?」
ハナ 「…それを貴女自身が言うとはね。ただ逆の見方もあるのよ?例えば、私が貴女とマルゼンスキーの八百長を仕込むんじゃないか、とか…」
ルドルフ「ふむ…」
ハナ 「…だから最初から貴女は候補には入れてなかった。貴女の存在だけで私たちは救われた。その感謝と敬意を踏みにじり、巻き込むような真似をしたくなかった…それが一番の理由かしらね?」
51: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:23:09.60 ID:9Vzqhes+0
ルドルフ「…話は解った。互いの誤解が解け、互いの本心が解った。それは良い…だが私はまだ答えをもらっていない」
ハナ 「…」
ルドルフ「改めて問おう。このチームに…私は必要か否か?!」
ギュウッ!
ルドルフ「?!な、何を…マルゼンスキー?お、おいっ…」
マルゼンスキー「…ありがとうっ…シンボリルドルフっ…」ギュウウッ
ハナ 「…それが答えよ。私たちに今必要だったのは、共に同じ高みに立つ仲間…戦友なの。だから歓迎するわ、シンボリルドルフ!ようこそ…チームリギルへ!!」
ルドルフ「フッ…これからよろしく頼む!」
52: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/21(土) 21:24:04.79 ID:9Vzqhes+0
????????「全く…相変わらず話が回りくどいぞ?ルドルフ」
?????? 「面白そうな話だね…ボク達も交ぜてくれるかな?」
ハナ 「エアグルーヴ?それに…フジキセキ!」
エアグルーヴ「トレセン学園トップクラスを2名も擁するチームなら…高みを目指すには持ってこいだな!」
フジキセキ 「その通り。それに尊敬すべき先輩の泣き顔は見たくないからね」
マルゼンスキー「る、るどるふぅ…み、みんな~っ!!」グスグスッ
ルドルフ「あぁ泣かないでくれ、マルゼンスキー。お前に涙は似合わない…世間の偏見?そんなもの、私たちの本気の走りを持って押し通って見せる!!」
ハナ 「ああ!…これでチームリギルは計4人。必ず5人以上のメンバーを集めて…マルゼンスキーをドリームトロフィに送り込むぞっ!!」
-----------------
56: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/22(日) 18:22:08.53 ID:ncIY39Hi0
-----------------
--約1年後 チームリギル 選抜試験会場
ブライアン 「…おい、ゴールドシップ。お前、やめるのか?」
ゴルシ 「ああ。一応顔は出してみたが、どーもこーゆーお堅いのは性に合わなくてなー…」
ヒシアマゾン 「だろうな~…」
ゴルシ 「むしろ規格外のお前らが、こんなクソ真面目なチームにすんなり入るの決めちまった方が意外だぞ?」
ブライアン 「フン…同じ条件下、同じ環境で、ガチで殺り合いたいヤツに出会っちまったからな…」
ヒシアマゾン 「おーおー怖えー怖えー…」ヘヘッ
ブライアン 「笑うなアマさん」
ヒシアマゾン 「アマさん言うな」
--約1年後 チームリギル 選抜試験会場
ブライアン 「…おい、ゴールドシップ。お前、やめるのか?」
ゴルシ 「ああ。一応顔は出してみたが、どーもこーゆーお堅いのは性に合わなくてなー…」
ヒシアマゾン 「だろうな~…」
ゴルシ 「むしろ規格外のお前らが、こんなクソ真面目なチームにすんなり入るの決めちまった方が意外だぞ?」
ブライアン 「フン…同じ条件下、同じ環境で、ガチで殺り合いたいヤツに出会っちまったからな…」
ヒシアマゾン 「おーおー怖えー怖えー…」ヘヘッ
ブライアン 「笑うなアマさん」
ヒシアマゾン 「アマさん言うな」
57: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/22(日) 18:23:10.39 ID:ncIY39Hi0
ゴルシ 「シンボリルドルフか…まあそれもいーんじゃね?」
ブライアン 「…チーム決まったら真っ先に教えろよ?」
ゴルシ 「あれ?心配してくれてんの?」
ブライアン 「いや?これまた見事に」
ヒシアマゾン 「全く。全然」
ゴルシ 「…おいおいゴルシちゃん傷つくなー泣いちゃうぞこのヤロ」
ブライアン 「大丈夫だろお前なら…適当にうまくやるだろうしな?」
ゴルシ 「へへっ…実はオレもな?全く心配してねー」
ブライアン 「フフッ…だろうな」
ゴルシ 「んじゃなー」ヒラヒラ
ヒシアマゾン 「おーう」ヘイヘイ
・・・・・・・・・・・・・・・・
58: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/22(日) 18:24:16.89 ID:ncIY39Hi0
・・・・・・・・・・・・・・・・
ハナ 「貴女の推してたウマ娘が残ったわね…まるでいつぞやの誰かさんみたいじゃない?」フフッ
ルドルフ「だから、他人事じゃないのさ…可愛い奴らだろう?」ニヤリ
ハナ 「はいはい。じゃあ決まりね」
ルドルフ「…あのゴールドシップとか言うのは引き留めなくて良いのか?中々の逸材と見たが…」
ハナ 「悪いけど、気紛れなジャジャ馬にかまけてる暇は無いの(…"あの人"は好きそうだけどね…)」
ルドルフ「…5人以上揃って、これでようやくドリームトロフィへの出場権を得た訳だな?」
ハナ 「ええ…ようやくあの娘を晴れ舞台に立たせてあげれるわ!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・
59: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/22(日) 18:25:23.74 ID:ncIY39Hi0
・・・・・・・・・・・・・・・・
ゴルシ 「はぁ…ああは言ったものの、さて、どーすっかなー…」テクテク
さわさわ…
??? 「…おお!この張り、肉付き…これは理想的な…」
ゴルシ 「…お前。この私の魅力的な脚に何してくれちゃってるわけ?」
トレーナー 「…あ。」
-----------------
60: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/22(日) 18:27:09.08 ID:ncIY39Hi0
-----------------
--数ヶ月後 ドリームトロフィ コース上
…ワアアァーーッ!!!
マルゼンスキー「ああ…居場所の無かったこの私が…皆のおかげで、夢の舞台に立ててる…!!」ウルッ
マルゼンスキー「…ダメ!泣くのはまだ早いわ…全力で走る!!全てはこのためだったんだから…っ!」グッ!
バシャッ!
ウオオーーーーッ!!!
-----------------
61: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/22(日) 18:28:33.59 ID:ncIY39Hi0
-----------------
--北海道の片田舎の一軒家内
幼ウマ娘「…お母ちゃん!赤いウマ娘さん…スゴく速いよ?スゴいスゴい!!」ブンブン!
お母ちゃん「スゴいねー…素人の私が見ても分かるよ、圧倒的じゃないか」
幼ウマ娘「ヤッター!!勝ったよ?誰も追い付けなかった!」ピョンピョン!
お母ちゃん「ふぅん…スーパーカー、マルゼンスキーって言うんだ」
幼ウマ娘「…あれれ?赤いおウマ娘さん泣いてるよ?怪我したのかな?痛いのかな?」グスッ
お母ちゃん「違うねー…きっとこの人は、夢の舞台で存分に走れて、スゴく嬉しいんだよ。人は…ウマ娘は、嬉しくても泣くんだ。あんたを産んだときのお母ちゃんみたいにね?」ナデナデ
幼ウマ娘「そっかぁ…嬉しいんだぁ!なら良かったねぇ?」ニコニコ
お母ちゃん「…お前も、この人みたいになるんだよ?スペ!」
幼ウマ娘「うんっ!」ニコッ
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62: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/22(日) 18:29:34.58 ID:ncIY39Hi0
-----------------
--ドリームトロフィ 観客席
ハナ 「気高く、美しく、可憐で、華やかだ…そして傍にいた私は、彼女が限りなく優しく、そして強い事も知っている…!」グスッ
ルドルフ「ああ…ようやく見れた!これが見たかった!!おめでとうとは敢えて言わないぞ?なぜなら、お前こそこの晴れ舞台に最も相応しい存在だからだ!」ブルッ…!
ルドルフ(…ありがとうマルゼンスキー。これで私は、お前が見せてくれた、私の望む進むべき世界に自信を持って挑むことが出来る!)
-----------------
64: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/22(日) 22:03:08.19 ID:ncIY39Hi0
-----------------
--更に数年後 ドリームトロフィ 観客席
ザワザワ…
タイキシャトル 「…今度は、私の番デースっ!」フンスッ
オペラオー 「このレースこそ、華麗な僕に相応しい…!」
グラスワンダー「先輩方の走りを目に焼き付ける…来るときに備えて!」
エルコンドル 「国内も海外も…全部ミーが頂きマース!」
スズカ 「誰よりも速く走るなら…避けては通れない場所…っ!」
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--更に数年後 ドリームトロフィ 観客席
ザワザワ…
タイキシャトル 「…今度は、私の番デースっ!」フンスッ
オペラオー 「このレースこそ、華麗な僕に相応しい…!」
グラスワンダー「先輩方の走りを目に焼き付ける…来るときに備えて!」
エルコンドル 「国内も海外も…全部ミーが頂きマース!」
スズカ 「誰よりも速く走るなら…避けては通れない場所…っ!」
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65: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/22(日) 22:03:50.76 ID:ncIY39Hi0
-----------------
-- ドリームトロフィ 控え室内
ルドルフ「…生徒会に入り、理不尽な制限や要求にも対抗できるだけの力を手に入れた…これでおハナさんの負担も大分減らせるだろう」
ハナ 「おハナさんはよせ…だが、マルゼンスキーの受けた理不尽な仕打ちを、もう他のウマ娘にさせないのはありがたいな?」
エアグルーヴ「ウマ娘の自由意思を、組織の都合に左右させず全うさせるのが生徒会のあるべき姿だ…」
フジキセキ 「それはリギルに限らない。他のどのチームにも、そしてウマ娘達に公平に与えられるべき権利だからな!」
-- ドリームトロフィ 控え室内
ルドルフ「…生徒会に入り、理不尽な制限や要求にも対抗できるだけの力を手に入れた…これでおハナさんの負担も大分減らせるだろう」
ハナ 「おハナさんはよせ…だが、マルゼンスキーの受けた理不尽な仕打ちを、もう他のウマ娘にさせないのはありがたいな?」
エアグルーヴ「ウマ娘の自由意思を、組織の都合に左右させず全うさせるのが生徒会のあるべき姿だ…」
フジキセキ 「それはリギルに限らない。他のどのチームにも、そしてウマ娘達に公平に与えられるべき権利だからな!」
66: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/22(日) 22:04:40.17 ID:ncIY39Hi0
マルゼンスキー「フフッ…ねえみんな?私、チームメイトとドリームトロフィに出ることになったら、やってみたかった事があるんだけど…」
エアグルーヴ「フフッ…相変わらずマイペースですね。いいんじゃないですか?」
フジキセキ 「やってみましょう?マルゼンスキー先輩!」
ヒシアマゾン 「へへ。ガラじゃねえが…」
ブライアン 「あねさんが言うんじゃ、やらないわけにはいかないな?」
マルゼンスキー「こーら。あねさんじゃないわ、お姉さんでしょ?…ほら、トレーナーさんもっ!」メッ
ハナ 「わ、私は良いわよ…」
マルゼンスキー「ダーメーでーす、ほら早く!」
67: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/22(日) 22:05:21.32 ID:ncIY39Hi0
ルドルフ「円陣を組むぞ…トレーナー?何か一言」
ハナ 「…皆の力を、チームリギルの力を、存分に見せつけてきなさいっ!!」
マルゼンスキー「ふふっ…それじゃあ、行きましょうか…チームリギルー…?!」
「「「「ファイっ、オーッ!!!」」」
おしまい
-----------------
68: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/22(日) 22:06:11.43 ID:ncIY39Hi0
以上となります。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
69: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/23(月) 00:28:47.77 ID:PIdMvJoA0
おつ!
泣けた
泣けた
引用元: ウマっ娘(娘)話~リギル前史
【ウマ娘】ウマっ娘(小)話
2018-07-10
1: ingramtgsk 2018/07/02(月) 22:47:57.85 ID:h28fVppb0
ゲーム出るの冬かあ…。
ウマ娘ロスが酷く、皆さんの二次創作物を楽しく拝見させて頂いている物の、まだまだ飢えが凌げないのでツラツラと妄想をSSにまとめてみる事にしました。
・12R~EXの合間のお話
・競馬成分少な目
・ややキャラ崩壊気味
・何番せんじ感
では、よろしくお願い致します。
ウマ娘ロスが酷く、皆さんの二次創作物を楽しく拝見させて頂いている物の、まだまだ飢えが凌げないのでツラツラと妄想をSSにまとめてみる事にしました。
・12R~EXの合間のお話
・競馬成分少な目
・ややキャラ崩壊気味
・何番せんじ感
では、よろしくお願い致します。
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/02(月) 22:53:03.07 ID:h28fVppb0
-----------------?
<ボテ腹伝説>
イナリワン (ここトレセン学園は、トウィンクルシリーズを夢見るウマ娘たちのいわば登竜門であり、育成機関!)
スーパークリーク (私達はレースを競いあい、勝ち取ったウイニングライブで華やかなライブを披露するために、学園生活を通じて日々切磋琢磨しています)
タマモクロス (いわば全てのクラスメイトがライバルであり、同じ釜の飯を食う戦友ちゅう訳や)
イナリワン (そりゃあ同期の桜ともなれば、格別の思い入れも出てくる)
スーパークリーク(最初は孤高の存在と思っていたオグリちゃんも、ちょっと不器用で口下手なだけの優しい良い子。今では私たち4人すっかり仲良くなりました)
オグリ (…)モグモグ
イナリワン (ようやく大食いを恥ずかしがらなくなったのは良いけど、連れてこっちまでつい食べ過ぎちまうのが難だけどな?)
タマモクロス (そんな中、平和な食堂での一時にそっと忍び寄る一つの影があったんや…)
・・・・・・・・・・・・・・・・
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/02(月) 22:54:23.96 ID:h28fVppb0
・・・・・・・・・・・・・・・・
--トレセン学園 食堂内?
イナリワン 「…お、おい後ろ!またあのコが来たぞ?」
スーパークリーク「リターンマッチ?リターンマッチですのね?!」
カツ、カツ、カツ…
タマモクロス 「…黄金世代と呼ばれる並みいる同期との数々の死闘を経て」
スーパークリーク「ついには世界の強豪ブロワイエをも打ち倒した日本総大将…」
イナリワン 「…本当の敵は、諦めだ。スペシャルウィーク、逆襲のラン!」
--トレセン学園 食堂内?
イナリワン 「…お、おい後ろ!またあのコが来たぞ?」
スーパークリーク「リターンマッチ?リターンマッチですのね?!」
カツ、カツ、カツ…
タマモクロス 「…黄金世代と呼ばれる並みいる同期との数々の死闘を経て」
スーパークリーク「ついには世界の強豪ブロワイエをも打ち倒した日本総大将…」
イナリワン 「…本当の敵は、諦めだ。スペシャルウィーク、逆襲のラン!」
4: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/02(月) 22:55:22.51 ID:h28fVppb0
タマモクロス 「そんなアイツが狙いを定めたのが…」
イナリワン 「我らがアイドル。芦毛の怪物、オグリキャップ!」
オグリ 「…///」カアアッ
スーパークリーク「そこで照れちゃうんですよねえ」ウフフ
スペ 「…」カチャ…ッ…
タマモクロス 「たかが食器置くだけで何凄みのある音立てとんねん…って、相変わらずオグリに負けず劣らず量多っ?!」
オグリ 「!…」ガチャ…ッ…
タマモクロス 「いやお前は対抗して食器置き直さんでええから」
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/02(月) 22:56:23.66 ID:h28fVppb0
スーパークリーク「そしてお互い鋭い視線をぶつけあっています!」
イナリワン 「早くも熱い火花がバチバチと音を立てているかのようだぜぃっ!!」
スペ 「…!」フッ…
オグリ 「…!」フッ…
タマモクロス 「ドヤ顔で通じ合うの止めえや」
スーパークリーク「今の邂逅で一体お互いの何が解ったというのでしょうか?!」
イナリワン 「ここで熱いエールのやり取りでもおっ始めようってのかい?え?ええっ?!」
オグリ 「…」モグモグ
スペ 「…」ムグムグ
イナリワン 「そして何のやり取りもなく黙って食い始めるんかいっ!!」タハーッ!!
スーパークリーク「この世の全ての食材に、それに関わる全ての人に、感謝を込めて頂きます!…要約するとそんな感じだったみたいですね!!」
タマモクロス 「どこぞの美食屋か?!」
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/02(月) 22:57:38.65 ID:h28fVppb0
オグリ 「…!」ガツガツ
スペ 「…!」バクバク
イナリワン 「ものスゴい集中力で飯の山を減らして行きやがるっ!」
カチャッ…
オグリ 「…」ゴチソウサマデシタ
スペ 「…」キョウモオイシカッタデス
スーパークリーク「両者共に一礼!ほぼ同時に食べ終わったようです」
イナリワン 「オグリは一見表情が変わらないように見えるな」
タマモクロス 「対するスペシャルウィークの方は悔しそうな表情を浮かべとる…」
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/02(月) 22:58:52.89 ID:h28fVppb0
オグリ 「…今日も、良い勝負だった…」ニコッ
スペ 「ありがとうございます…でも、明日はこうはいきませんよ?」ニコッ
スーパークリーク「おおっと、両者初めて会話を交わしました。感動的ですねえ…でもあの二人、一体何と戦ってるんでしょうか…」
イナリワン 「量なんだか速さなんだか、勝敗基準がさっぱり分からんからな…」
タマモクロス 「何はともあれ、まずはそのボテ腹を何とかせえよ」
オグリ 「望むところだ…ダービーよりも」
スペ 「負けられない闘いが、」
ボテ腹ズ 「「ここ(食堂)にはあるッ!!」」カッ!
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/02(月) 22:59:42.91 ID:h28fVppb0
ガッターン!
キングヘイロー「本末転倒ですわ?!」
パサー 「ミー達のアイデンティティがクライシスデース?!」
グラス 「…!(やだスペちゃんカッコ可愛いい…!)」
セイウンスカイ 「ち、ちょっと?何か蒼いの出ちゃってるんだけど?!」
ウララ 「…うんっ。よく分かんないけど、熱いライバル関係だねっ!」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/02(月) 23:00:35.31 ID:h28fVppb0
スーパークリーク「…ビックリしましたー」
イナリワン 「で、アンタらは柱の影でこそこそ何しとんの?」
セイウンスカイ 「あ、あははー…ついに見つかっちゃった」
グラス 「あのー…私たちがご飯を食べていると、いつの頃からか後でオグリキャップ先輩もご飯を食べている事が多くなって…」
パサー 「それがどうしても気になって仕方がないスペちゃんが、今度は私が!って逆にオグリ先輩の後を取るようになったんデース!」
キングヘイロー「でもヘタに先輩を怒らせてしまってはどうにも良くありませんから、心配なので私たちも後から見守る事にしたのです」
タマモクロス 「おいおい、全ての元凶はオグリってか…今の話、間違いは無いんやな?!」
オグリ 「…」コクコク
スーパークリーク「フムフム…一緒にいると気分良く食が進むから?なるほどねえ…」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/02(月) 23:01:23.62 ID:h28fVppb0
イナリワン 「無っ器用な奴らだな?お前ら。それなら互いの仲間に声かけて、皆で一緒にメシ食えば良かっただけの話じゃねーか!なあ?」
ウララ 「うんっ私もそう思ってた!スペちゃん?皆で食べるご飯はきっともっと美味しいよっ!!」
オグリ 「…!!」…ハッ!
スペ 「…!!」…ハッ!
タマモクロス 「今気がつきましたって顔すんな!お前ら二人とも友達付き合い下手か?!」
オグリ 「…」コクコク
スペ 「…」コクコク
タマモクロス 「はぁ…だからな?もう今度から皆で一緒に食べよーや」
オグリ 「…///」テレテレ
スペ 「…///」テレテレ
タマモクロス 「仲良しかっ!!」
おしまい。
-----------------
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/02(月) 23:03:42.98 ID:h28fVppb0
こんな感じで書いていきます。
今回はここまで。
また同じ頃合いに書き貯めた一本を上げさせてもらいます。
14: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/03(火) 23:52:40.69 ID:OoKYVBb80
今日はAパート。行きます。
15: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/03(火) 23:53:49.79 ID:OoKYVBb80
-----------------
<ゴールドシップはいつも通り>
--とあるレース場の観客席
マックイーン 「さあっ!今日は渡米準備で留守中のトレーナーとスズカさんの分までゴールドシップを応援しますわよーっ?!」
スピカ 「「「「おーーーッ!!!!」」」」
テイオー「…あれ?何かゲートの付近が騒がしいけど…」
--とあるレース場の実況席
解説 「ゲートに入らないみたいウマ娘がいるみたいですね。あれは…ゴールドシップでしょうか?」
実況 「係員が数人掛りで押し込もうとしているようですが…全く動きがありません!」
--とあるレース場の観客席
スカーレット 「何だかボーッとしてるわね…」
ウオッカ「あ、やっと入った」
マックイーン 「一体何をやってるんですの…」
16: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/03(火) 23:54:33.45 ID:OoKYVBb80
--とあるレース場の実況席
解説 「ようやく全ウマ娘がゲートに入りました!」
バシャッ!ヒャッハーッ!!
実況 「アッー…???!!!」
解説 「な、何と一番人気のゴールドシップ、スタートと同時に派手に伸び上がり?!大きく出遅れましたーーーっ!!」
--とあるレース場の観客席
スピカ 「「「「!!… … … 」」」」アングリ
観客 「!!… … … … 」アングリ
・・・・・・・・・・・・・・・・
17: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/03(火) 23:55:15.97 ID:OoKYVBb80
・・・・・・・・・・・・・・・・
--チーム スピカ 部室内?
テイオー「…で、やっぱ大負けしちゃったねー?」
マックイーン 「バッカじゃないですのっ?!バッカじゃないですのっ?!」ギリイッ!ギリイッ!!
ゴルシ 「ギブギフギブイヤまじで本気で荷重かけたキャメルクラッチだけは止めて体がブロッケンしちゃうーっ!」パンパンパンッ!
スカーレット 「やっぱメジロのお嬢様は伊達じゃないわねー」ツヨイワーコワイワー
ウオッカ「…(罰として危険技が掛けられると分かっているのに、なぜゴルシ先輩はいつもスゴスゴと技に掛かられに行くのだろう…)」
18: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/03(火) 23:56:06.15 ID:OoKYVBb80
スペ 「スタート前からゲート入りを嫌がってましたよね?何か心配事でもあったんですか?」
ゴルシ 「あ?あぁ。別に嫌がってねーし、心配事も無え。悪かったな…ちと考え事してただけだって」イテテ
テイオー「考え事って?」
ゴルシ 「いやあ…。ここ最近、スピカにいるのがスゴく良いなあって思ってさ」フッ…
マックイーン 「き!…急に何を言い出しますの?そんな話で誤魔化されませんわよっ!」トゥンク…
19: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/03(火) 23:56:41.22 ID:OoKYVBb80
ゴルシ 「だってさあ、チーム人数足らないからトウィンクルシリーズ参加出来ないって言われてたリギルがだよ?」
スカーレット 「そうそう。最初はゴールドシップ先輩しかいなかったもんねー…」シミジミ
ゴルシ 「いつの間にか愉快な仲間が出揃ってさあ…」
ウオッカ「ほんと、随分と賑やかになったよなあ…」シミジミ
ゴルシ 「いや。賑やかな要因の7割以上はお前ら二人のせいだからな?まあ、それはともかく…」
20: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/03(火) 23:57:18.83 ID:OoKYVBb80
ゴルシ 「その日の状況で敵にも味方にもなる観客席の中に、必ず自分を応援してくれる仲間がいる…これって本当にスゴい事なんだぜ?」
スペ 「…ハイッ!私にとってのニンジンは、いつだってスピカの皆さんでしたから!!」グスッ
ゴルシ 「だから、普段のトレーニングだって楽しくって仕方ねー。お前たちとなら、どんな猛特訓だって付き合ってやるぜ?!」
テイオー「…そうだよね。時々よく分かんないメニュー組むけど、何だかんだ言いながらいつも最後まで付き合ってくれるもんねっ!」ヘヘッ
ゴルシ 「おうよっ!今じゃレースより、次どんな面白トレーニングをするかを考えるのが楽しくってさ?ついヒャッハーしちまった!!」アハハー
21: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/03(火) 23:58:28.64 ID:OoKYVBb80
スピカ 「「「「………ん?」」」」
マックイーン 「本末転倒ですわ?!」メジロッ
スカーレット 「私たちのアイデンティティがクライシス帝国?!」ウマピョイッ!
ウオッカ「え、てつを?!」ギリッユルザンッ!
テイオー「ダメだこいつ早く何とかしないと!」メチャクチャヤバイー
スペ 「テイオーちゃん言い方ァ!!」スペッ
ガシイッ!
マックイーン 「バッカじゃないですのっ?!バッカじゃないですのっ?!」ズドンッ!ズドンッ!!
ゴルシ 「ギブギブイヤまじでキン肉ドライバーの連続掛けは止めて頭がブロッケン伯爵しちゃうーっ!」ノーッノーッ!
スペ 「マックイーンちゃんストップ!白目剥いて舌が出ちゃってるよっ?!」
スカーレット 「それって、いつものゴールドシップ先輩じゃない」
ウオッカ「…今のなんか明らかに協力しないと出来ないのに、どうしてゴルシ先輩は自ら技を掛けられに行くのだろう…」
テイオー「そんなのどうでもいいから早く二人とも止めてってばー!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・
22: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/03(火) 23:59:50.33 ID:OoKYVBb80
・・・・・・・・・・・・・・・・
ゴルシ 「…なあマックイーン?悪かったって。いつまでも怒ってないで、もう帰ろうぜ?皆も帰っちまったし、いい加減機嫌直せよー」
マックイーン 「直る訳無いじゃない!大体あなたと来たら、いっつもふざけてばかりで。この前だって…!!」
ゴルシ 「そう言うなよー…ちゃんと勝つ時は、きちんと勝ってるだろー?」
マックイーン 「ちゃんとなもんですかっ!たまに勝ったと思ったら、舌出しながらふざけるわ、最後の最後まで本気は出さないわ!!」
ゴルシ 「あんまり余裕で勝っちまうと、記者さんが何も書く事無くなっちまうだろ?だから話題作りのためにも…」
マックイーン 「…その言葉、走りたくても走れずに泣いているウマ娘の前で言えるんですの…?」
ゴルシ 「ま…マックイーン?お、おい…」
マックイーン 「グラスさんや…スズカさんの前で、そのふざけた言葉を口に出す事があなたには出来るんですのっ?!」ポロッ…
ゴルシ 「…なあマックイーン?悪かったって。いつまでも怒ってないで、もう帰ろうぜ?皆も帰っちまったし、いい加減機嫌直せよー」
マックイーン 「直る訳無いじゃない!大体あなたと来たら、いっつもふざけてばかりで。この前だって…!!」
ゴルシ 「そう言うなよー…ちゃんと勝つ時は、きちんと勝ってるだろー?」
マックイーン 「ちゃんとなもんですかっ!たまに勝ったと思ったら、舌出しながらふざけるわ、最後の最後まで本気は出さないわ!!」
ゴルシ 「あんまり余裕で勝っちまうと、記者さんが何も書く事無くなっちまうだろ?だから話題作りのためにも…」
マックイーン 「…その言葉、走りたくても走れずに泣いているウマ娘の前で言えるんですの…?」
ゴルシ 「ま…マックイーン?お、おい…」
マックイーン 「グラスさんや…スズカさんの前で、そのふざけた言葉を口に出す事があなたには出来るんですのっ?!」ポロッ…
23: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/04(水) 00:00:39.47 ID:nHKRmmAE0
ゴルシ 「?!」
マックイーン 「言えないですわよね?いいえ…言う事を想定すらしていないでしょう、本当は心優しいあなたがっ!!」
ゴルシ 「…マックイーン…お前…」
マックイーン 「わたっ…私は、本当は悔しいんですっ!さっきテイオーが言ってた通り、あなたは何だかんだ言いながら誰よりも長くスピカの練習に付き合っています!!」ポロポロ…
ゴルシ 「…」
マックイーン 「皆が何と言っているかあなたは知ってるんですのっ?!稀代の癖ウマ娘、走らせてみないと分からない、だってゴルシだもん、散々なものなんですよっ!!」エッグエッグ…
ゴルシ 「…知ってるけど、さ…」
マックイーン 「本当は誰よりも優しくて…誰よりも強い…なのに、なぜ、肝心の勝負事からは…ふざけて逃げるのですかっ?!」ボロボロ…
ゴルシ 「あ、あー…ご、ごめんなマックイーン?ま、まさか泣かせちまうとは…」オロオロ
マックイーン 「!!…あ、謝るのはそこじゃないですわっ!だ、たからっ…あなたって人は…っ…!!」ダッ!
バタンッ!パタパタパタ…
ゴルシ 「………はあーっ………」ポリポリ
-----------------
24: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/04(水) 00:02:20.05 ID:nHKRmmAE0
-----------------
--とあるレース場の観客席
スカーレット 「…ゴールドシップ先輩、四番人気ですって」
ウオッカ「何だってこんな強豪だらけのレースに参戦したんです?」
トレーナー 「仕方ないだろう。手っ取り早く参戦できるレースを望んでいたのは、他でもないゴルシ自身なんだからさ」
スペ 「前のレースの疲れも残ってそうだし、その割には相変わらず皆の練習全てに付き合ってくれてたし、心配です…」
テイオー「…そりゃ同じスピカとしては応援するよ?だけど観客の立場からしたら、やらかしちゃう可能性のあるウマ娘を応援する気には中々ならないだろうし、ねー…」
マックイーン 「……」
-----------------
25: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/04(水) 00:03:20.13 ID:nHKRmmAE0
-----------------
--とあるレース場のコース上
ゴルシ 「…だってしょうがないじゃん。あれからマックイーン、ロクに口も聞いてくれないし、レースで勝って良いとこ見せないとどうしようも無いみたいだし…」チラッ
ゴルシ 「かと言って、強豪強豪言うけどさ。こう何て言うの?闘争心を煽られるような敵もまたいないんだよなあ…」ウーン
ゴルシ 「そんな事言ってる場合じゃないのは充分解ってるんだよ?マックイーンを泣かせちゃったんだ、ここで本気を出さないとヤバいなんてもんじゃないっ!」グッ!
ゴルシ 「でもなあ…そもそも一緒に走りたい奴はとっくにスピカに引きずり込んじまってるし、せめてリギルの連中でもいれば多少のヤル気も出るんだけどなあ…」ハアーッ…
-----------------
26: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/04(水) 00:05:04.44 ID:nHKRmmAE0
-----------------
--とあるレース場の観客席
テイオー「何か百面相してる…ぱかチューブかな?」
ウオッカ「まあそれでも、普段に較べたら落ち着いてる…って言えるのか?」
トレーナー 「ありゃあ、覇気が無いって言うんだよ」
マックイーン 「…~っ!(あの時はついカッとなって、その後はつい意地を張って冷たくしてしまいましたが…早く謝っておくべきでしたわっ…)」ハラハラ
スペ 「…マックイーンちゃん…大丈夫?」ソッ…
マックイーン 「!…心配してくれて、ありがとう…。大丈夫ですわ」ニコッ…
ザワアッ…?!
スカーレット 「…え?え?な、何なの?!」
??? 「話は全て聞かせてもらったわ…主にスペちゃんからっ!」 ザシャアッ!
ウオッカ「あっ、あなたは?!」タケー!
--とあるレース場の観客席
テイオー「何か百面相してる…ぱかチューブかな?」
ウオッカ「まあそれでも、普段に較べたら落ち着いてる…って言えるのか?」
トレーナー 「ありゃあ、覇気が無いって言うんだよ」
マックイーン 「…~っ!(あの時はついカッとなって、その後はつい意地を張って冷たくしてしまいましたが…早く謝っておくべきでしたわっ…)」ハラハラ
スペ 「…マックイーンちゃん…大丈夫?」ソッ…
マックイーン 「!…心配してくれて、ありがとう…。大丈夫ですわ」ニコッ…
ザワアッ…?!
スカーレット 「…え?え?な、何なの?!」
??? 「話は全て聞かせてもらったわ…主にスペちゃんからっ!」 ザシャアッ!
ウオッカ「あっ、あなたは?!」タケー!
27: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/04(水) 00:06:15.52 ID:nHKRmmAE0
スカーレット 「わざわざ観客席の上の方から登場して、そのままジャンプしたわよっ?!」
トレーナー「おいコラ、無茶すんなっての!」
ザンッ!
スズカ 「ここに集結。スズカでした!」ドヤアッ!
スペ 「ど、どうしよう…スズカさんがどこか遠くの人になっちゃったみたいで」オロオロ
テイオー「安心しなよスペちゃん?むしろグッと近付いてるから」ヨシヨシ
スカーレット 「…そっかー、これがやりたいがためだけにわざと遅れて来たんだー」
ウオッカ「クールなスズカ先輩が、すっかりスピカ色に染まっちゃって…」
28: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/04(水) 00:07:08.65 ID:nHKRmmAE0
ザワザワ…
スカーレット 「うー…皆が見てるじゃない?!恥ずかしいわよぅ…///」
スズカ 「気にする事は何もないわ!ここは、安心して私に任せてっ?!」ビシイッ!
ウオッカ「そりゃスズカ先輩は気にならないでしょうよ!当事者ですもんねっ?!」
テイオー「早くスズカを止めないとっ…アレ?トレーナーは?」
スペ 「スピカの新人勧誘だって、若いウマ娘のピチピチの太腿を撫で回すお仕事に向かいましたっ!」
ウオッカ「誰もが所属チームを決めちゃったこの時期にっ?!」
スカーレット 「あンのバカトレーナー、肝心な時に役に立たないんだからっ!」
スズカ 「みんな、落ち着いて?…これはもうアレをするしかないわね…」ズズズ…
マックイーン 「あ、アレって…まさか?!」
-----------------
29: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/04(水) 00:08:11.13 ID:nHKRmmAE0
-----------------
--とあるレース場のコース上
ゴルシ 「…ふうっ!あれやこれやウジウジ考えてても仕方ねー。しゃあない、覚悟決めっかー…って」
ザワザワ…
ゴルシ 「ん、何だ?観客席の方がやけに騒がしいけど…ん、んんっ?!」
-----------------
--とあるレース場の観客席
スピカ 「「「「「勝て~…勝て~…勝て~ッ!!!! 」 」」」」ネンネンネン…!
マックイーン 「…~っ!!」
-----------------
--とあるレース場のコース上
ゴルシ 「…は、ははっ!あいつら…あんなに前はやるの嫌がってたのに…けど!!」グッ…!
ゴルシ 「…すっげー、ヤル気出たわ…!!」…ニヤリッ
-----------------
30: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/04(水) 00:09:08.64 ID:nHKRmmAE0
-----------------
--とあるレース場の実況席
バシャッ!
実況 「…さあ、各ウマ娘一斉にスタート!」
解説 「全てのウマ娘がキレイに出揃いましたね…って、おや…?!各ウマ娘が、一斉…に?!」
実況 「な、何と!あの最後尾スタートが常のゴールドシップが、既に先頭集団の中にいる?!初っ端から前代未聞のスタートとなりましたーっ!!」
-----------------
31: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/04(水) 00:10:05.80 ID:nHKRmmAE0
-----------------
--とあるレース場の観客席
ザワアッ?!
トレーナー 「あ、あのゴルシが…まさかの先行策だとぉーっ?!」
マックイーン 「だ、大丈夫なんですのっ?!」ハラハラ
トレーナー 「むしろ理想の形だって!元々アイツの売りは無尽蔵なスタミナだ。最初から良い位置に付けていれば、最後はアイツ自身のペースでいつでもゴールを狙える!!」
マックイーン 「それが分かっているのなら、なんで最初から言わなかったんですの?!」
トレーナー 「何度言っても聞きゃしないから、もう諦めてアイツ任せにしてたんだよっ!!」
マックイーン 「あ、ああ。そういう訳でしたのね…」
トレーナー 「ヘソ曲げると何するか分からんからなあ…でも何で今回に限ってヤル気出したんだろうな?アイツは」ニヤニヤ
マックイーン 「んんっ!さ、さあっ…?」コホンッ
ワアーッ!!!
トレーナー 「…よしっ、良い形のまま最終コーナーに入った!…それにしてもあの走り、どっかで見た事無いか?」
マックイーン 「え…っ?」
トレーナー 「あの何者をも寄せ付けない速さ…まるでお前みたいじゃないか、マックイーン?!」
マックイーン 「…ゴールドシップっ!」パアッ
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32: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/04(水) 00:11:12.50 ID:nHKRmmAE0
-----------------
--とあるレース場の実況席
エェェーッ??!!
実況 「ゴールドシップ突き抜けたーっ!…最後の直線、終わってみれば、並みいる強豪を全く物ともせず、な、何と…三バ身半差の圧勝っ!別格の強さをつけましたっ!!」
--とあるレース場の観客席
スピカ 「「「「!!… … … 」」」」アングリ
観客 「!!… … … … 」アングリ
・・・・・・・・・・・・・・・・
--とあるレース場の実況席
エェェーッ??!!
実況 「ゴールドシップ突き抜けたーっ!…最後の直線、終わってみれば、並みいる強豪を全く物ともせず、な、何と…三バ身半差の圧勝っ!別格の強さをつけましたっ!!」
--とあるレース場の観客席
スピカ 「「「「!!… … … 」」」」アングリ
観客 「!!… … … … 」アングリ
・・・・・・・・・・・・・・・・
33: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/04(水) 00:11:52.72 ID:nHKRmmAE0
・・・・・・・・・・・・・・・・
ゴルシ 「ワーイ、1着とったぞー♪見てくれてたマックイーン?褒めて褒めてー」
マックイーン 「あ…貴方って人は…っ…!」 ブルブル
ゴルシ 「…って、ありゃ?どしたの?」
スピカ 「「「「お前はもっと…!! 」」」」
観客 「普段から本気出せーーっ!!!」
ゴルシ 「…アルェー?」テヘペロー
おしまい。
-----------------
ゴルシ 「ワーイ、1着とったぞー♪見てくれてたマックイーン?褒めて褒めてー」
マックイーン 「あ…貴方って人は…っ…!」 ブルブル
ゴルシ 「…って、ありゃ?どしたの?」
スピカ 「「「「お前はもっと…!! 」」」」
観客 「普段から本気出せーーっ!!!」
ゴルシ 「…アルェー?」テヘペロー
おしまい。
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34: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/04(水) 00:12:21.35 ID:nHKRmmAE0
<痴漢、だめ、ゼッタイ!>
スズカ 「それはそうと…スピカ期待の新人は、見つかりましたか?」ニッコリ…
トレーナー 「…ハッ!!」ドキイッ!
おしまい。
-----------------
35: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/04(水) 00:13:09.67 ID:nHKRmmAE0
次回はBパートとなります。では。
36: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/04(水) 00:16:22.13 ID:Q+ONRMsio
宝塚…ゴールドシップ…
うっ、頭が…
うっ、頭が…
37: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/04(水) 00:17:35.76 ID:CAx4w4wL0
おつ
14年宝塚はまじで頭おかしいレースだった
14年宝塚はまじで頭おかしいレースだった
42: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 21:49:32.81 ID:AGdX4rj30
-----------------
〈ご注文はどのウマ娘執事ですか?〉
--チーム スピカ 部室内
テイオー「…エーッ?ウオッカ、カイチョーから執事喫茶で働かないかって薦められてるのー?!」
ウオッカ「正直あんま気が進まないんだけどなー…」
マックイーン 「…そういえば、以前ファン大感謝祭で行った執事喫茶の評判が、予想以上に良かったと聞きましたわ」ワタシハサンザンデシタケド
テイオー「むしろ来すぎて、入ることが出来なかったファンが続出したからねー」カイエンドウジニカケコンデヨカッタヨー
ゴルシ 「で、その時来れなかったファンへのサービスと地域交流の一環で、少し形を変えて行う事にしたらしい」キューブカチャカチャ
テイオー「いいなイイナー!ボクだったら即OKだしてるよ?!」
ウオッカ「トレーナーはどう思います?バイト扱いとはいえ、それなりに修得に時間がかかるらしいし、練習時間が減るのは正直…」
トレーナー 「良い話なんじゃねーか?幸いお前は今クールダウンの時期なんだし」
マックイーン 「レースにしてもライブにしてもここでの生活にしても、ファンや地域の皆様の協力が無ければ何も成り立ちませんからね」
ゴルシ 「売上の一部はこっちにも入ってくるんだろ?小遣い稼ぎにはもってこいな話だ。行ってこい行ってこい!」
〈ご注文はどのウマ娘執事ですか?〉
--チーム スピカ 部室内
テイオー「…エーッ?ウオッカ、カイチョーから執事喫茶で働かないかって薦められてるのー?!」
ウオッカ「正直あんま気が進まないんだけどなー…」
マックイーン 「…そういえば、以前ファン大感謝祭で行った執事喫茶の評判が、予想以上に良かったと聞きましたわ」ワタシハサンザンデシタケド
テイオー「むしろ来すぎて、入ることが出来なかったファンが続出したからねー」カイエンドウジニカケコンデヨカッタヨー
ゴルシ 「で、その時来れなかったファンへのサービスと地域交流の一環で、少し形を変えて行う事にしたらしい」キューブカチャカチャ
テイオー「いいなイイナー!ボクだったら即OKだしてるよ?!」
ウオッカ「トレーナーはどう思います?バイト扱いとはいえ、それなりに修得に時間がかかるらしいし、練習時間が減るのは正直…」
トレーナー 「良い話なんじゃねーか?幸いお前は今クールダウンの時期なんだし」
マックイーン 「レースにしてもライブにしてもここでの生活にしても、ファンや地域の皆様の協力が無ければ何も成り立ちませんからね」
ゴルシ 「売上の一部はこっちにも入ってくるんだろ?小遣い稼ぎにはもってこいな話だ。行ってこい行ってこい!」
43: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 21:50:18.13 ID:AGdX4rj30
ウオッカ「んー…お金、お金なあ…そりゃ自由に出来る分があるに越したことは無いけど…」
テイオー「あーっ?ひどいよ、ボクの時はあんなに裏切者呼ばわりして反対してたくせにーっ!」
ゴルシ 「あん時は、あくまでリギルの演し物だっただろ?今のはトレセン学園全体の話だ、ぜっ?!」マンヂガタメッ!
テイオー「ア"ーッ"???!!」
ウオッカ「…あ。そういえばもうすぐ5月か…」
?!イタイイタイイタイイタイタイイタイモーイーカゲンワザトイテヨー?!
?????? 「フフーン?…ウオッカがかしずく姿を見れるのは、中々悪くないかもね…」ニヤリッ
-----------------
44: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 21:51:41.73 ID:AGdX4rj30
-----------------?
--ある日の執事喫茶
エアグルーヴ「今日デビューなのに、早速"専属"を決め込むとはな?」
オペラオー 「期待の新人だね?ボクもうかうかしてられないっ!」キラーン
フジキセキ 「今まで修得してきた事をそのまま出せば良い。頑張れよ、ウオッカ?」
ウオッカ「はい寮長、ありがとうございます。お二人にもご迷惑をおかけしないよう頑張ります!…さて、そろそろお嬢様のお出迎えをしない、と…」
カランカラーン♪
?????? 「大和 緋美(だいわ あけみ)です♪」ニコニコ
45: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 21:52:27.70 ID:AGdX4rj30
ウオッカ「…こんな所で何やってんの?スカーレット」
スカーレット 「ここでの私の名前は、大・和 ・緋・美っ!…全く、言葉使いが悪い上に私の名前も忘れたの?本当にダメな執事なんだからっ!!」フフーン!
ウオッカ「はあ…(ここ仮名での予約も有りだから、全然気が付かなかった…どういうつもりだ?まあ初執事の経験相手としてはちょうど良いかも…)」
ズイッ!
スカーレット 「?!…な、何よっ」ビクッ
ウオッカ「…失礼致しました。お帰りなさいませ、緋美お嬢様」ニコッ…
スカーレット 「んなっ?!」ドキーッ?!
ウオッカ「僕らと出会えた運命に、祝杯を捧げ…奇跡の様な時間を、共に過ごしましょう」ユウガニイチレイ
スカーレット 「あぅ…は、ハイ。ヨロシクお願いシマシュ…///」ゴニョゴニョ
・・・・・・・・・・・・・・・・
46: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 21:53:38.98 ID:AGdX4rj30
・・・・・・・・・・・・・・・・
ウオッカ「…お嬢様?…緋美お嬢様?聞こえていますか?」
スカーレット 「ひゃっ?!ヒャイッ!!」ドキッ!
ウオッカ「…緋美お嬢様?そろそろ"お出かけ"のお時間でございます」
スカーレット 「///は?エ?そ、ソウネッ!」ワタワタ
・・・・・・・・・・・・・・・・
カランカラーン♪
オハヤイオカエリヲ、アケミオジョウサマ
エ,エエ.デキルダケハヤクカエルワネ?
パタン
スカーレット 「……///」フリフリ
スカーレット 「…ハッ!な、何という事?どっ、ドキドキして舞い上がってるうちに終わっちゃってるじゃないっ?!」ガーン!
スカーレット 「え、エヘヘっ…でも、ウオッカの執事姿、本当にステキだったわー…スッゴク優しかったし…紳士的ってゆうかあ…///」テレテレ
スカーレット 「って!も、元はと言えば、何かとすぐに突っ掛かってくるウオッカが悪いんだからねっ?!男らしい服は着るくせに、男装は今まで頼んでもしてくれなかったし!!」プンプンッ
スカーレット 「でもこれは予想外の楽しさねっ!さあ、次回はどんな事をお願いして…イヤ!困らせてやろうかしらっ♪」ルンルン♪
-----------------
47: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 21:54:50.49 ID:AGdX4rj30
-----------------?
--しばらく後の生徒会室
ルドルフ「…ダイワスカーレット。しばらく君は、執事喫茶に出入り禁止だ」ドドンッ!
スカーレット 「んなっ、何でですかっ?!」バンッ!
ルドルフ「ウオッカ出店の日は必ずと言っていい程"専属"で来ているじゃないか。さすがにこれは行き過ぎだろう」
スカーレット 「誰にも迷惑をかけて無いのに、いきなりのこの仕打ちは納得致しかねますっ!!」
ルドルフ「…元々この"トレセン学園の執事喫茶"は、ファンへのサービスと地域交流の一環を兼ねて行われている事は、君も知っているな?」
スカーレット 「もちろんです!それが何か?」
ルドルフ「その行動が、ウオッカ本来のファンへの還元や、新規層の開拓の邪魔となっている」
スカーレット 「?!そ、それは…」グヌヌッ
48: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 21:55:31.39 ID:AGdX4rj30
ルドルフ「今回のようなケースは、実は君で二人目でな。生徒の自主性と倫理観に期待して、敢えて対策を取っていなかったのだが…」
スカーレット 「!!想定されるべき事項だったって事ですよね?!そういう事なら最初から規定で決めておいて下さいよ!」
ルドルフ「ほう?見込みが甘かったのは、あくまでこちら側の落ち度と言いたい様だな…」ギランッ!
スカーレット 「うぐっ…!」ビクゥッ
ルドルフ「…フッ。正否はともかく、正面切ってこの私に立ち向かってくるとは、流石スピカと言ったところだな。面白い…ならば、こうしよう」
スカーレット 「…はぇっ?!」ビクビク
ルドルフ「まず来店ペースを今の半分に減らす事。そしてウマ娘や人に限らず、ウオッカに毎回新規の客を連れてくる事」
スカーレット 「そ…その二つの条件が守れるなら?」ゴクリ…
ルドルフ「君の出禁を、免除する事にしよう」ニヤリ
-----------------
49: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 21:56:57.31 ID:AGdX4rj30
-----------------
ーー数日後の執事喫茶
スカーレット 「…って、怪しげなマルチ商法じゃあるまいし、何で私がウオッカのために苦労しなきゃなんないのよ…」ブツブツ
テイオー「いやあ、よくぞ数いるスピカの面々からボクを選んでくれたよねー?」
スカーレット 「どうせ一緒に行くなら、執事喫茶に興味があって、その何たるかを熟知してる娘の方が良いかなって思っただけよ」テクテク
テイオー「うん!特に生徒会主催の執事喫茶に関する事なら、大船に乗ったつもりでバッチリ任せてよ!!」フフーン!
スカーレット 「…フフフ、あんなノルマなんかお茶の子さいさい。今の私に死角なんか無いわ!テイオー、今日は存分に楽しむわよー?!」
テイオー「オー!…今日は滅多に無いカイチョー出勤日なんだー。"久々の"執事喫茶、たっのしみだなー♪」テイオーステップ
スカーレット 「…んん?(何かが引っ掛かるけど…ま、いっか。もう到着しちゃうし)」テクテク
・・・・・・・・・・・・・・・・
ーー数日後の執事喫茶
スカーレット 「…って、怪しげなマルチ商法じゃあるまいし、何で私がウオッカのために苦労しなきゃなんないのよ…」ブツブツ
テイオー「いやあ、よくぞ数いるスピカの面々からボクを選んでくれたよねー?」
スカーレット 「どうせ一緒に行くなら、執事喫茶に興味があって、その何たるかを熟知してる娘の方が良いかなって思っただけよ」テクテク
テイオー「うん!特に生徒会主催の執事喫茶に関する事なら、大船に乗ったつもりでバッチリ任せてよ!!」フフーン!
スカーレット 「…フフフ、あんなノルマなんかお茶の子さいさい。今の私に死角なんか無いわ!テイオー、今日は存分に楽しむわよー?!」
テイオー「オー!…今日は滅多に無いカイチョー出勤日なんだー。"久々の"執事喫茶、たっのしみだなー♪」テイオーステップ
スカーレット 「…んん?(何かが引っ掛かるけど…ま、いっか。もう到着しちゃうし)」テクテク
・・・・・・・・・・・・・・・・
50: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 21:58:14.14 ID:AGdX4rj30
・・・・・・・・・・・・・・・・
カランカラーン♪
スカーレット 「コホンッ…ただいま戻りました。今日は新しいお友達を連れてきたんですのよ?」
テイオー「東海 帝子(とうかい ていこ)でーっす!あ…新堀 帝子(しんぼり ていこ)の方が、ここでは良いのかなー…///」テレテレ
ルドルフ「…なぜ、ここにいる。私は言ったはずだぞ?お前は出入り禁止だと!」ズーン…!
スカーレット 「ひ、ヒーッ?!え、え?で、でもでも、じ、条件さえ守れば免除してくれるってお話でしたよねっ?!ねっ?!」アタフタ
ルドルフ「…この様子だと、スカーレットはまだ状況がよく解っていないようだな?」ギンッ!
スカーレット 「ヒェ…ッ!!よく分からないけどごめんなさいっ!ゴメンナサイ…」ガタガタ
ルドルフ「はあっ…誤解させてしまったようで悪かったな?お前に言ってるんだぞ、トウカイテイオー」
スカーレット 「…って!もしやと思ってたけど、やっぱりアンタが一人目の出禁だったのね?!」
テイオー「あちゃー、やっぱダメだったかー」テヘペロー
51: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 21:59:24.27 ID:AGdX4rj30
ルドルフ「事情を伝えられていなかったとはいえ、これでは条件を満たしたとは言えないな?スカーレット、残念だが今日は諦めて…」
スカーレット 「?!そ、そんな~っ…」
テイオー「ちょおっと待ってよ?!スカーレットは全然悪くないっ!ボクがカイチョーに文句があって連れてきてもらっただけなんだからっ!!」
ルドルフ「…ほう?この期に及んでまだ文句があると…」
テイオー「大ありだよ!ボクには一方的に出禁を言い渡しておきながら、どうしてスカーレットには条件付きで免除したのさ?!」
ルドルフ「ムッ?!そ、それはだな…」
テイオー「ズルいよズルいよ!おんなじ条件なら、ボクだってカイチョーにいっぱい友達連れてくるよ?なのにこれって不公平じゃないのっ?!」
ルドルフ「ムゥ…確かに、全生徒に対して公平であるべき生徒会長としては片手落ちだったかもしれないな…」
テイオー「さっすがカイチョー!話せるぅっ!!」
ルドルフ「その点に関してと、巻き込んでしまったスカーレットには素直に謝ろう…お詫びと言っては何だが、特別に入店も許可する」
スカーレット 「あ…ありがとうございますっ!」パアアッ!
ルドルフ「ただし、条件を満たしていないので今回の"専属"は無しだ。極力空いている時間に希望する執事を寄こす"通常"で良ければ。の話だが…」
52: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 22:00:16.43 ID:AGdX4rj30
テイオー「…ごめんね?スカーレット。ボクのせいで"専属"取れなくて…」
スカーレット 「謝らなくていいわよ。むしろ感心した位だし」
テイオー「え、何が?」
スカーレット 「テイオー…あんた、強いわね?何度否定されても食らい付くその根性、見習わなきゃって思ったわ!」ニコッ
テイオー「そう?大した事ないよ。だってボク、カイチョーの事大好きなんだもん!傍にいるためなら何だってするよっ!」ニカッ
ルドルフ「フッ…では改めて。お帰りなさいませ、お嬢様方」
・・・・・・・・・・・・・・・・
53: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 22:00:56.79 ID:AGdX4rj30
・・・・・・・・・・・・・・・・
ザワザワ…
ルドルフ「…ではお嬢様。お早いお帰りを…」
ウオッカ「何なりとお申し付け下さいませ、お嬢様…」
…キャーッ!
テイオー「ほぅっ…こう離れて見ても、いーよねー執事姿!(カイチョーの!!)」
スカーレット 「んー…冷静に見直してみても、いーわよねー執事姿!(ウオッカの!!)」
テイオー「…ん?」
スカーレット 「…んん?」
・・・・・・・・・・・・・・・・
54: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 22:01:38.23 ID:AGdX4rj30
・・・・・・・・・・・・・・・・
ヒソヒソ
ルドルフ「…お嬢様は当家の至宝でございます」
ウオッカ「お嬢様の笑顔を護る事が、私の何よりの誇りでございます」
キャッキャッ
テイオー「クゥッ見て見て、あの立ち振舞い!やっぱカッコいいよねー?!(カイチョーの!!)」
スカーレット 「フフッあれあれ!時折見せるあの困惑しながら浮かべる笑顔が堪らないのよ!(ウオッカの!!)」
テイオー「…ん?」
スカーレット 「…んん?」
・・・・・・・・・・・・・・・・
55: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 22:02:45.50 ID:AGdX4rj30
・・・・・・・・・・・・・・・・
スカーレット (?っかしーわね…テイオーと同じものを見ているはずなのに、何かがズレているというか何というか…そこはかとない違和感が拭いきれないわー…)
テイオー「…ねえねえ、カイチョー?」ヒソヒソ
ルドルフ「こら。今私は仕事中だぞ?」ヒソヒソ
テイオー「スカーレットみたいにボクも友達連れてこれば、またココに来ても良いでしょー?」ヒソヒソ
ルドルフ「ダメだ。そうでなくても私達は普段からよく会っているだろう?特定生徒との癒着を疑われるのは余り良い事では無いからな」ヒソヒソ
テイオー「エーッ?!やだやだ!もっとカイチョーの執事姿を見たいのにーっ!!」ジタバタ
ルドルフ「…トウカイテイオー。余り我が儘を言うんじゃない」ギンッ!
テイオー「ヒウッ?!」ビクッ
ルドルフ「私は別にそれでも構わないんだぞ?ただ、生徒会室への出入りを禁止するだけだからな」
56: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 22:03:26.89 ID:AGdX4rj30
テイオー「…え?か、カイチョー?お、怒った…の?」オソルオソル
ルドルフ「…」
テイオー「…ヤダ…ヤダよぅ…」グスッ…
ルドルフ「!…て、テイオー?」バッ
テイオー「グスッ…生徒会室でカイチョーに会えなくなるの…やだぁ…」ポロポロ
ルドルフ「おっ、おい?!ここで泣くのは…」
テイオー「わっ、ワガママ言ってごっ、ごめんなさ"い"っ…カ"イ"チ"ョー」ワアアンッ!!
57: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 22:04:29.15 ID:AGdX4rj30
…ザワアッ?!
ザワザワ…
スカーレット 「う、うわあぁっ…ち、ちょっとテイオー?!みんな見てるからっ…」オロオロ
ウオッカ「お、おいテイオー…泣き止まないぞ、どうすんだコレっ…」ハラハラ
テイオー「カイチョー…きっ…キライになっちゃ…ヤダぁ…ヤダよぉ…!!」エッグエッグ
ルドルフ「…ふぅっ。全く…いつまでも子供のままなのですから。困ったものですね…」ギュウッ…
キャーーーッ?!
パシャパシャ!!
テイオー「!!…え?か、カイチョー?…だ、抱っこ…?」ビクビク
58: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 22:05:21.48 ID:AGdX4rj30
ルドルフ「…私が、あなたを嫌いになるはずないでしょう?だから、安心なさい…」ナデナデ
テイオー「…カイチョー?ほんとに?」ギュウッ
ルドルフ「ええ。…それに、ここでの私は生徒会長ではありませんよ?呼び方、分かりますね?」ナデナデ
テイオー「…るどるふ。ボク、また生徒会室に遊びに行ってもいいの…?」グスグス
ルドルフ「もちろんです…きちんとイイ子にしていたら、ですけどね」ホラナミダフイテ
テイオー「…生徒会室のおかし、いっしょに食べてくれる?」ウンッ
ルドルフ「…あれはブライアンがこっそり隠しているものですから…彼に許可をもらってからにしましょう?帝王坊っちゃま」キレイニナリマシタヨ?
テイオー「…坊っちゃまじゃないもん。お嬢様だもん」ポフッ
ルドルフ「フッ…そうでしたね。失礼しました、帝子お嬢様」ヨシヨシ
59: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 22:06:07.23 ID:AGdX4rj30
キャーーーッ?!
パシャパシャ!!
エ?ナニコレナニカノダシモノ?
オネガイシタラオナジコトヤッテモラエルノカシラ?
ウオッカ「…さっすがルドルフ会長!ハプニングをエンターテイメントに昇華させるとは!」
スカーレット 「え…何これ…」
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60: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 22:07:21.45 ID:AGdX4rj30
-----------------
ーー数日後の執事喫茶
スカーレット 「はぁ…前回はあの茶番劇のせいで最後まで調子が出なかったわ…とにかく仕切り直しよっ!」テクテク
スペ 「今日のお休みにお誘いありがとうございますっ!楽しみですね、スズカさん♪」スキップ
スズカ 「スペちゃん、あんまりはしゃいでるとまた転んじゃうわよ?」フフッ
スカーレット (フフフ…今日は仲の良いスペ先輩とスズカ先輩をゲストに迎え、私は何の気兼ねもなくウオッカとの時間を過ごせるって寸法よっ!」グッ!
スズカ 「…心の中が駄々もれになっちゃってるわよ?スカーレット」
61: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 22:08:39.19 ID:AGdX4rj30
カランカラーン♪
スペ 「ほえ~。立派なお家(洋館)…」
ウオッカ「…お帰りなさいませ。緋美お嬢様より、本日初めてのご帰宅だとお聞きしております。お名前をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
スズカ 「ええと…音無 涼香(おとなし すずか)です」
スペ 「はわっ?スズカさんって本当はそんな名前だったんですか?!」スペッ
スズカ 「ふふっ…違うわ?ここだけの名前。スペちゃん、こういうお店は初めてだものね?」
スカーレット 「雰囲気作りの一環なんです。
西洋のイメージが強いせいか、普通は洋風な名前で呼ばれたい人が多いわよね?」
スズカ 「逆に私たちみたいなウマ娘の場合、洋風な名前が基本でしょう?だからこういう所では和風な普通の名前が良いかなって」
ウオッカ「せっかくの機会だから、という事で男性になりたい方もいらっしゃるんですよ?」
スカーレット 「…この前、左近允 覇者(さこんじ はしゃ)とか名乗ってるのを聞いて、思わず紅茶噴き出しそうになっちゃったわよ」
ウオッカ「この場合、私たち執事も旦那様、若様、ぼっちゃま、と呼び方も変えてご対応させて頂くんです」
スペ 「おぼっちゃま?!そ、そうなんだ…じゃあ私は、えとエト…と、特別週間(とくべつしゅうかん)で!」トモダチンコ!
ウオッカ「まさかの直訳ですかお嬢様?!」
スカーレット 「女の子の名前っぽさどころか性別まで放棄されちゃってる?!」
スズカ 「あの…そこは無理に合わせなくても良いのよ?いつものスペちゃんで…」
・・・・・・・・・・・・・・・・
62: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 22:09:37.78 ID:AGdX4rj30
・・・・・・・・・・・・・・・・
スカーレット 「…さ!何やかんやあったけど無事注文も出来たし、出だしはまずまずのスタートね!(今日は良い感じでウオッカと絡めそうだわ…)」フフフ
スペ 「…~ッ!」ソワソワ
スズカ 「どうかしたの、スペちゃん?」
スペ 「あ、ハイッ!…あ、あの~、これから何が始まるのかナッ?って思って」ワクワク
スカーレット 「そうですね、まずは注文の品を執事のウオッカが持ってきて…」
スペ 「あ、私知ってます!こう、カンパーイ!ってして」カチャーン!テ
スズカ 「スペちゃんっ?!」
スカーレット 「繊細なティーカップであまり乾杯はしないわよっ?!」
スペ 「プロージット!って」ジークカイザー!
スカーレット 「あーマズイ流れだわーでも一応聞いとくスペ先輩その後は?!」
スペ 「飲み干した後、コップを床にガチャーンってして」ガチャーン!テ
63: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 22:10:36.73 ID:AGdX4rj30
バターンッ!
ウオッカ「お止めくださいお嬢様?!」オノミモノヲオモチシマシタッ!
スズカ 「あら早い」
スペ 「その後どこかに出撃しちゃいますっ!!」フンスッ
ウオッカ「どこにお出かけしようってんですかお嬢様?!」
スペ 「競馬場かな?」
スカーレット 「この世界にはどこにも"馬"自体がいないのに?!」
スペ 「あれ?こう、コップを段々に積み上げて」
ウオッカ「我が家(当店)を激震させる斬新なご提案っすねお嬢様?!」
スペ 「上から飲み物注いでコジャレた噴水みたいにするんじゃ」
スカーレット 「それってシャンパンタワーじゃないっ!!」
スペ 「お母ちゃんに聞きましたっ!」キャッバックラッ!テ
ウオッカ「お母ちゃんロクなもんじゃないっすねお嬢様?!」
スペ 「ちなみに実家では毎日、銀●伝(旧作)がやってました!」クタバレカイザー!
スカーレット 「何それちょっとだけ羨ましいっ!!」
スペ 「最終回が終わるとまた最初っからやりますっ!」ギンガノレキシガマタ1ページッ!
ウオッカ「田舎あるあるっすかお嬢様?!」
64: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 22:11:32.69 ID:AGdX4rj30
スズカ 「ふふっ、スペちゃんったら♪」クスクス
ウオッカ「アンタも止めてくださいよお嬢様?!」
スズカ 「まあそんな事より、まずは私の話を聞いてくれないかしら?」
ウオッカ「限りなく自由っすねお嬢様?!」
スズカ 「あんなこんなで今現在。どこか影ある憂いを秘めた、クールガールなこの私…」
スカーレット 「自分語り始まっちゃった?!」
スズカ 「でも子供の頃の私は、走ることの大好きなとても人懐こい子だったらしいの…中の人が戸惑うのも当然なギャップよね?」
ウオッカ「中の人なんていませんよお嬢様?!」
スズカ 「私、今こそそのギャップを無くして本来の自分を取り戻したい…そう!ツッコミでは無く、ボケとしてっ!!」
スカーレット 「スピカは芸人集団じゃないわよ?!そうでなくても天然日本総大将と無茶振り不沈艦のせいでボケ過供気味なんだから、アンタは今まで通りただのクールな傍観者でいてちょうだいっ!!」
65: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/07(土) 22:12:11.05 ID:AGdX4rj30
カランカラーン♪
ウオッカ「…緋美お嬢様?邸内ではお静かになさって下さい。お嬢様ともあろうお方がはしたないですよ?」
スカーレット 「アンタだってさっきまで素の状態だったでしょーが?!いきなり冷静に設定思い出してんじゃないわよっ?!」
・・・・・・・・・・・・・・・・
69: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 20:01:55.44 ID:VoqNeGnM0
・・・・・・・・・・・・・・・・
スペ 「ふ、二人とも何かごめんね?皆でのお出かけがつい嬉しくて、変なテンションになっちゃった…」テヘヘ
スズカ 「私もごめんなさい…良いお店は、つい本来の自分をさらけ出してしまうものなのね…」ハァッ
スカーレット 「…あーもーいーです。疲れた…私ここで寝込んでるから、後は二人で適当にやってて下さーい…」ヒラヒラ
ウオッカ(スカーレットのヤツ、面倒だけオレに押し付けやがった!)ガーン!
スペ 「うんっ。でもウオッカちゃん凄い!"制服もきちんと着こなしてる"し、"ちゃんとお客さんに対応出来てる"もんねっ!!」ニコッ
ウオッカ「…へ、ヘヘヘッ♪スペ先輩に褒められると、何だか素直に嬉しいっス」ホンワァ
スペ 「そ、そうなの?でもそうなら良かったよぉ」ホワホワ
ウオッカ(と同時に、元々そんなに無い自信オレ無くしそうっす…。スペ先輩、ただ普通の"店"と"店員"としか見てないじゃないっすかー?!)ヒソヒソ
スズカ (気にしちゃダメよ?スペちゃんはここに来て初めて同世代の友達が出来た、コッチの世界の存在を知らない純粋培養の無垢な幼女…いえ、天使なんだから!)ヒソヒソ
ウオッカ(色々大丈夫っすか、スズカ先輩っ?!)
スペ 「?」キョトン
ウオッカ(むう…これが無自覚栗毛ハンター(注)の実力…侮りがたし!)
(注)…彼女に出会った栗毛は、その存在に心奪われてしまう。サイレンススズカ、グラスワンダー、ダイキシャトルに加え、何故か鹿毛のマルゼンスキーにも被害が飛び火。抱き締めたいな、スペちゃん!
70: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 20:02:29.15 ID:VoqNeGnM0
ウオッカ「…そうだ!せっかくの機会ですから、お二人とも執事服をお召しになってみませんか?」
スペ 「そういえば、前の大感謝祭の時にテイオーさんも執事さんの格好をしていたような…」
ウオッカ「外に着ていくのは禁止なんですけどね。この邸宅の中でなら、他の方の迷惑にならない程度には自由に行動できますよ?種類も豊富ですし」
スズカ 「…ハッ!これはスペちゃんにコッチの世界を教える良い機会(チャンス)かもしれないわっ?!」キタコレ!
ウオッカ「…(薦めなきゃ良かったかなー…)」
・・・・・・・・・・・・・・・・
71: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 20:03:27.80 ID:VoqNeGnM0
・・・・・・・・・・・・・・・・
スペ 「…スズカさんの執事姿、カッコいいですっ!!」キラキラ
ウオッカ「柔らかい雰囲気なのに、凛とした真の強さを感じます。素敵ですよ、お嬢様?」
スズカ 「ありがとう。自分から言い出したものの、やっぱり少し恥ずかしいわね…でも、ここは勇気を出して試してみないと。確か…」
ズイッ!
スペ 「あの…スズカ、さん?ち、近いんですけど…」
スズカ 「…スペお嬢様の笑顔を護る事が私の何よりの誇り、そして喜びでございます。奇跡の様な時間を…これからも共に過ごしましょう」テヲトリ
スペ 「………」
スズカ 「あ、あの…す、スペちゃん?」ダメダッタカナ?
スペ 「…~っ!!///」ボフッ!
ウオッカ「ス、スペ先輩?!だ、大丈夫ですか?!」ハイ,オミズ!
スペ 「…あ、あの…よく分からないんですが何かこう…キュウッて来て…いつもと違うドキドキがしましたっ!」ドキドキ
スズカ 「ふうっ…ありがとうウオッカ。あなたのお陰でスペちゃんにコッチの世界の萌芽が芽生えたみたい…大切に育てていかないと、ね?」
ウオッカ「…(何を言ってるんだろう、この人は)」
・・・・・・・・・・・・・・・・
72: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 20:04:00.80 ID:VoqNeGnM0
・・・・・・・・・・・・・・・・
ーーその頃の美浦寮周辺
マルゼンスキー「?!待って…それはイケないわ!!」ヒヒーン!
ダイキシャトル「大切な何かが汚されてイク感じがしたデース?!」ヒヒーン!
グラスワンダー「今すぐ私イカないと…なぜその場にいるのが私じゃないんですかっ?!」」ヒヒーン!
・・・・・・・・・・・・・・・・
73: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 20:05:01.09 ID:VoqNeGnM0
・・・・・・・・・・・・・・・・
スズカ 「さ、今度はスペちゃんの番よ?」
ウオッカ「溌剌とした爽やかさが良いですね。とても可愛らしいですよ、お嬢様?」
スペ 「あはは…中々ウオッカさんやスズカさんみたいにカッコ良くはいかないね?」
スズカ 「そんな事無いわ。ちょっと執事とは方向性が違うけど…スペちゃん?ブロワイエと戦った時の事、思い出せる?」
スペ 「…ブロワイエ…?」キリッ!
ウオッカ「あ、日本総大将の顔つきに」
スズカ 「私じゃなくて俺。私の事は呼び捨てで…そう、ゴールを一心に見つめながら…はい、スタート!」パンッ!
スペ 「スズカ…俺、約束を守るよ。日本一に、俺はなるっ!!」ギンッ!
74: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 20:05:32.64 ID:VoqNeGnM0
スズカ 「…ふうっ…」フラッ…
スペ 「す、スズカさんっ?だ、大丈夫ですか?!」
スズカ 「大丈夫、大丈夫よスペちゃん…予想以上の破壊力に少し目眩がしただけだから」クラクラ
ウオッカ「…そんなお嬢様に朗報です。先程のスペお嬢様の姿を一部始終動画に納めることに成功しております…ただ」
スズカ 「完璧な仕事ぶりね、ウオッカ…何です?遠慮なく話しなさい」
ウオッカ「執事による撮影は別料金となっておりますが…いかが致しますか?」
スズカ 「しっかりしてるのね…請求書に記載しておいて下さい。後でまとめて支払いますから」
ウオッカ「かしこまりました、お嬢様」
・・・・・・・・・・・・・・・・
75: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 20:06:05.60 ID:VoqNeGnM0
・・・・・・・・・・・・・・・・
スペ 「私、シズカさんが執事だったら毎日来ちゃうかも…♪」
スズカ 「ふふっ、私もスペちゃんの可愛い執事だったら来ちゃうわね♪」
キャッキャッ…
スカーレット 「むう…(こういう楽しみ方もあるのねー…)」ゴロゴロ
スズカ 「ね、ウオッカ?今度は私が指名するから…また別の人を連れてきてもいい?」
ウオッカ「もちろん、いつでも大歓迎ですよ!」
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76: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 20:06:44.99 ID:VoqNeGnM0
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ーー数日後の執事喫茶
スカーレット 「…この前はスペ先輩の天然さと、スズカ先輩の暴走に振り回されてすっかりペースを乱されてしまったわ…でも今日こそはっ!」テクテク
カランカラーン♪
ウオッカ「…お帰りなさいませ。緋美お嬢様より、本日初めてのご帰宅だとお聞きしております。お名前は…」
マックイーン 「あの、目白 真姫(めじろ まき)で…」コホンッ
ウオッカ「目白 魔苦院 様と承っております」
マックイーン 「だから何なんですの?!その珍走団みたいなあて字は!!」
ウオッカ「それでは、目白 ま、魔くい…苦院 お嬢様?こちらへ…」
マックイーン 「読み辛いのなら無理に漢字読みしなくてもよろしいですわっ!…もう良いです、いつも通りで」ハアッ
・・・・・・・・・・・・・・・・
77: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 20:07:32.87 ID:VoqNeGnM0
・・・・・・・・・・・・・・・・
スカーレット 「…そういえば、何かごめんね?あまり乗り気じゃないのに引っ張り出す形になっちゃって」
マックイーン 「いえ。友人からのお誘いですから、それは素直に嬉しいんですのよ?ただ我が家には普通に執事がいますし、憧れる感覚が今一つ分からないのに来るのは失礼なのではないか、と…」
スカーレット 「普通なら鼻につく話なんだろうけど、アンタは寮生活も一人で規律正しくこなしてるから、嫌味が無いわよね?」
マックイーン 「ふふっ…ですから今日は、友人であるウオッカの陣中見舞いとして来ましたわ。まあ、この話を聞いた家の執事達が嫉妬するとは思わなかったですけど…」
スカーレット 「愛されてるわよね~?」
マックイーン 「からかわないで下さいます?…それにしても、強引に誘ったあげく姿も見せず、ロクな予約も出来なかったあのバカは一体何をしてるんですのっ?!」
78: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 20:08:10.33 ID:VoqNeGnM0
ゴルシ 「…オイオイ。こういう場でそういう言葉使いはマズイんじゃねーの?」
マックイーン 「ご、ゴールドシップ?!ど、どうしてアナタが執事の格好をっ?!」ドキッ!
ゴルシ 「生徒会には出店の許可を得るのに何かと縁があってなー?ここでも最初の頃に少しだけ手伝ってたから、昔のよしみで貸してもらったって訳」ニアウ?
ウオッカ「…ゴールドシップ先輩?話し方に気をつけて下さいよ」ヤレヤレ
ゴルシ 「おお悪ぃ悪ぃ!…お待たせしましたマックイーンお嬢様。ロイヤルアールグレイでございます」イケボ
マックイーン 「ヒャウッ!…な、中々この執事喫茶というのも、趣があって大変よろしいものですわねっ、スカーレット?!」 チョロイーン!
スカーレット 「わ、分かってくれたマックイーン?!さすが良家のお嬢様は見る目が違うわねっ!!」
79: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 20:09:12.83 ID:VoqNeGnM0
ザワザワ…
ミテミテマックイーンヨ?チッチャクッテカワイー
ゴールドシップモキュウジシテクレルノカナ
キャッキャッゴールドシップサマー!
ゴルシ 「…結構客が多いなー、商売繁盛で結構な話じゃんか。なあ、マックイーン?」フリフリ
マックイーン 「あ、あのっ…他の普通のお客様からの要望もあるみたいですけれど…そ、そちらにはいかなくてもいいんですの?」 ソワソワ
ゴルシ 「んー…今日は手伝いじゃなくてプライベートでお茶しに来ただけだからなー。オレはマックイーンだけの専用執事だから!」ニカッ
マックイーン 「…~ッ///!あ、貴方って人はっ…!!」カアアッ
ゴルシ 「まあ、ここ風に言わせてもらえれば… 」コホンッ
マックイーン 「え?あ、あのゴールドシップ?」 ドキドキ
ゴルシ 「…マックイーンお嬢様がお寛ぎ下さるこの空間と…貴女の笑顔を護る事が、私の何よりの誇りでございますから」 イケボ
マックイーン 「はうっ…も、もうっ!…バカゴルシ♪/// 」チョロイーン♪
・・・・・・・・・・・・・・・・
80: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 20:10:38.76 ID:VoqNeGnM0
・・・・・・・・・・・・・・・・
ゴルシ 「話は変わるけど…何やかんや言いながら、お前一番ウオッカや執事喫茶の売上に貢献してるみてーだな?」
スカーレット 「何か引っ掛かる言い方しますね、ゴールドシップ先輩?」
ゴルシ 「…客商売に大事なのは、ニーズへの即応とそのアピール。そしてコストパフォーマンスだ」キューブカチャカチャ
マックイーン 「…伊達に、無闇やたらと出店を出している訳じゃない着眼点ですわね♪」←チョウゴマンエツ
ゴルシ 「ウオッカを呼べばスカーレットを通じてスピカの面々がゲストに来る。それがまた一般客を呼ぶ…リギルだけに拘らない、会長の読みにまんまと填まったって訳だ」…チャッ!
ウオッカ「?!(六面完成に僅か5.2秒だ、と…?!)」
ゴルシ 「ちなみに、一般客とウマ娘と、規定が異なるの知ってたか?一般客向けにはキチンと反則事項が記載されてる。ウマ娘向けの規定だけ、わざと穴を開けてあるんだよ」
スカーレット 「…(後で知ったわよ!どーでもいーけど、そのやる気と頭を1/10だけでもレースで発揮しなさいってのよ…)」
ゴルシ 「ところで…マックイーンお嬢様?愚かな私めのたった1つの細やかなお願いを…叶えては頂けませんか?」
マックイーン 「ふふっ、愚問ね?…貴方の望む事なら、この私の出来る限りの力を使って、何でも叶えて差し上げますわっ!」チョロイーン♪
ゴルシ 「…何でも、とおっしゃいましたね?お嬢様… 」ニヤリッ
・・・・・・・・・・・・・・・・
81: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 20:12:06.85 ID:VoqNeGnM0
・・・・・・・・・・・・・・・・
マックイーン 「って、何でいつの間にか私まで執事の格好をさせられてるんですのっ?!」 チョイーン
スカーレット 「ノリノリで着付けされてたじ
ゃない…それよりも私も執事の格好をしてみたわっ!」 バイーン
ゴルシ 「……(カッコいいと言うより、可愛いだなこりゃ。七五三の男の子みてー)」
ウオッカ「……(顔だけは凛々しいんだが、体つきのせいか如何わしい店のコスプレにしか見えねー)」
マックイーン 「?!」ビキイッ?!
スカーレット 「?!」ビキイッ?!
ガシイッ!ギリギリギリ…
ゴルシ 「ギブギフギブ無表情で本気の魔のショーグン・クローだけは止めて頭がブロッケンしちゃうーっ!」パンパンパンッ!?
ウオッカ「ギブギブイヤまじでパロスペシャルは止めてって言うか、いつの間に会得してたんだよスカーレットーっ?!」ノーッノーッ!?
バターンっ!
フジキセキ 「よーしお前ら、寮長の私の目の前でイイ根性だ!栗東寮の地下牢に今すぐ叩き込んでやるからな?このバカポニー共!!」
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マックイーン 「って、何でいつの間にか私まで執事の格好をさせられてるんですのっ?!」 チョイーン
スカーレット 「ノリノリで着付けされてたじ
ゃない…それよりも私も執事の格好をしてみたわっ!」 バイーン
ゴルシ 「……(カッコいいと言うより、可愛いだなこりゃ。七五三の男の子みてー)」
ウオッカ「……(顔だけは凛々しいんだが、体つきのせいか如何わしい店のコスプレにしか見えねー)」
マックイーン 「?!」ビキイッ?!
スカーレット 「?!」ビキイッ?!
ガシイッ!ギリギリギリ…
ゴルシ 「ギブギフギブ無表情で本気の魔のショーグン・クローだけは止めて頭がブロッケンしちゃうーっ!」パンパンパンッ!?
ウオッカ「ギブギブイヤまじでパロスペシャルは止めてって言うか、いつの間に会得してたんだよスカーレットーっ?!」ノーッノーッ!?
バターンっ!
フジキセキ 「よーしお前ら、寮長の私の目の前でイイ根性だ!栗東寮の地下牢に今すぐ叩き込んでやるからな?このバカポニー共!!」
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82: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 20:12:41.49 ID:VoqNeGnM0
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ーー数日後の執事喫茶
スカーレット 「…ふ、フジ寮長怖わー…結局いつものスピカでのドタバタで終わっちゃったわね。この次こそっ…!」テクテク
カランカラーン♪
スカーレット 「…えっ?」
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83: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 20:13:36.26 ID:VoqNeGnM0
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ーー栗東寮 スカーレットとウオッカの相部屋
バターンっ!
ウオッカ「うわ、ビックリした?!な、何だよスカーレット!ドアは静かに明け閉めしろって、フジ寮長から注意されてるだろっ!!」
スカーレット 「ちょ、ちょっとウオッカ?執事喫茶のメンバーにアンタの名前が無かったんだけど、コレどういう事っ?!…あ、ひょっとしてこの前の騒ぎで…」
ウオッカ「いや、それは関係ない。先月末で辞めたから、そりゃ今月からは無くなってるだろうな」
スカーレット 「なっ、何で辞めちゃうのよ?!」
ウオッカ「な、何でって言われても…トレーニング間のほんのお小遣い稼ぎのつもりだったし、元々そんな乗り気じゃ無かったし…」
スカーレット 「……っ…」 ポロッ
ウオッカ「って、お、おい?!」
スカーレット 「あ…(私、分かっちゃった…)」グスッ
スカーレット 「…う、ううっ(…普段は私が素直じゃないから喧嘩友達って感じで…もちろんそれも良いけど…)」グスグス…
スカーレット 「う…うわあぁんっ!(お嬢様と執事という偽りの関係の中でしか、素直じゃない私の本心は出せなくて…)」
スカーレット (…私は、私は…ウオッカに、たた素直に優しくされたかっただけ、なんだ…)
84: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 20:14:15.97 ID:VoqNeGnM0
ウオッカ「お、おいおい…いつものじゃなくて、マジ泣きじゃんか…」オロオロ
スカーレット 「…ううぅ~…っ…」ポロポロ
ウオッカ「んー仕方ないな、少し早いけど…ほら、スカーレット!」ゴソゴソ…
ポコッ
スカーレット 「…アいたっ…こ、小包?」グスッ…
ウオッカ「5月だろ?お前の誕生日…プレゼント」
スカーレット 「あ…」ギュウッ
ウオッカ「…それ買うためにバイトしてたんだよ。だから、目標額に達したら元々辞めるつもりだったんだ」
スカーレット 「あ、ありがと…///」エヘ
85: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 20:14:51.86 ID:VoqNeGnM0
ウオッカ「…それにしてもスカーレットって、そんなに執事が好きたったっけ?」
スカーレット 「ほ、ほっといてくれるっ?」プイッ
ウオッカ「…あーあ。ずっと執事してて、今度の休みは久々に暇だなあ!どこかに遊びに行こうかなあ?」チラッ
スカーレット 「?!…し、仕方ないわねー。私が付き合ってあげるわよっ!!」パアアッ
おしまい。
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86: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 20:16:41.05 ID:VoqNeGnM0
Bパート終了となります。
後でおまけのCパートを書いて、一旦申請したいと思います。
後でおまけのCパートを書いて、一旦申請したいと思います。
88: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 22:00:35.34 ID:VoqNeGnM0
読んで頂きありがとうございました。
ではCパートとなります。
ではCパートとなります。
89: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 22:01:27.87 ID:VoqNeGnM0
90: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 22:02:49.28 ID:VoqNeGnM0
-----------------
<ご注文はトレーナーさんです♪>
ーーウオッカ最終日の執事喫茶
カランカラーン♪
ウオッカ「…お帰りなさいませ、旦那様。涼香お嬢様より、本日初めてのご帰宅だとお聞きしております」
トレーナー 「…ヨッ!結局ここに来れたの、お前の最終日になっちまって悪かったな?これ、お土産だ」
ウオッカ「綺麗な花束ですね、ありがとうございます!」
トレーナー 「次のレースも決まった事だしな?せっかく執事喫茶に慣れた所で悪いんだが…」
ウオッカ「いえ、元々その予定でしたから。明日からはまたトレーニング開始ですよね?またよろしくお願いします!」
トレーナー 「それにしても…ここ、俺が来るのはやっぱ場違いじゃないか?」
ウオッカ「男性のお客様…旦那様も多いんですよ?気になさらず」
トレーナー 「そ、そっか…」
ウオッカ「…今日は涼香お嬢様より、渡米に関する詰めの打合せをするためにご帰宅なさったとお聞きしております」
トレーナー 「スピカの部室でも良かったんだけどな?お前たちがいない部室で話すのも何か気が引けちまって…良い機会だと思って利用させてもらう事にしたって訳だ」
ウオッカ「ありがとうございます。今日は個室をご用意させて頂いておりますので、周りをお気になさらずごゆっくりお寛ぎ下さい」
トレーナー 「それで…やっぱアレ、着なきゃダメなのか?」
ウオッカ「ふふっ…涼香お嬢様たってのお申し付けですからね?さ、お嬢様もお待ちです。着付け室の方へご案内させて頂きますね…」
・・・・・・・・・・・・・・・・
<ご注文はトレーナーさんです♪>
ーーウオッカ最終日の執事喫茶
カランカラーン♪
ウオッカ「…お帰りなさいませ、旦那様。涼香お嬢様より、本日初めてのご帰宅だとお聞きしております」
トレーナー 「…ヨッ!結局ここに来れたの、お前の最終日になっちまって悪かったな?これ、お土産だ」
ウオッカ「綺麗な花束ですね、ありがとうございます!」
トレーナー 「次のレースも決まった事だしな?せっかく執事喫茶に慣れた所で悪いんだが…」
ウオッカ「いえ、元々その予定でしたから。明日からはまたトレーニング開始ですよね?またよろしくお願いします!」
トレーナー 「それにしても…ここ、俺が来るのはやっぱ場違いじゃないか?」
ウオッカ「男性のお客様…旦那様も多いんですよ?気になさらず」
トレーナー 「そ、そっか…」
ウオッカ「…今日は涼香お嬢様より、渡米に関する詰めの打合せをするためにご帰宅なさったとお聞きしております」
トレーナー 「スピカの部室でも良かったんだけどな?お前たちがいない部室で話すのも何か気が引けちまって…良い機会だと思って利用させてもらう事にしたって訳だ」
ウオッカ「ありがとうございます。今日は個室をご用意させて頂いておりますので、周りをお気になさらずごゆっくりお寛ぎ下さい」
トレーナー 「それで…やっぱアレ、着なきゃダメなのか?」
ウオッカ「ふふっ…涼香お嬢様たってのお申し付けですからね?さ、お嬢様もお待ちです。着付け室の方へご案内させて頂きますね…」
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91: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 22:03:43.31 ID:VoqNeGnM0
・・・・・・・・・・・・・・・・
カランカラーン♪
ウオッカ「…涼香お嬢様、旦那様がお見えになりました」
スズカ 「まあ…ふふっ」
トレーナー 「…ヨオ…やっぱ俺にはこういう格好は似合わないと思うんだけどな…」
ウオッカ「いえいえ、よくお似合いですよ?…では涼香お嬢様。お飲み物はこちらに置いておきますので…」クスクス
スズカ 「ありがとう、ウオッカ。用があったら呼ぶわね?」
ウオッカ「はい。では失礼させて頂きます」
パタン…
カランカラーン♪
ウオッカ「…涼香お嬢様、旦那様がお見えになりました」
スズカ 「まあ…ふふっ」
トレーナー 「…ヨオ…やっぱ俺にはこういう格好は似合わないと思うんだけどな…」
ウオッカ「いえいえ、よくお似合いですよ?…では涼香お嬢様。お飲み物はこちらに置いておきますので…」クスクス
スズカ 「ありがとう、ウオッカ。用があったら呼ぶわね?」
ウオッカ「はい。では失礼させて頂きます」
パタン…
92: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 22:04:25.10 ID:VoqNeGnM0
トレーナー 「全く…邸内を歩いている途中、物珍しさかジロジロ見られたぞ?」
スズカ 「ごめんなさい。どうしてもトレーナーさんの執事する姿を見たくなって…それとも、渡米前の最後の我儘を聞いてくれるって約束、忘れてしまいましたか?」
トレーナー 「忘れちゃいないけどさ…執事なんてやったことないからな。大した事は出来ないぞ?」
スズカ 「お茶は私が淹れますし、お菓子も私が取り分けます…フフッ、ただこうして一緒にいてくれるだけでいいんです…あ!」
トレーナー 「どうした?」
スズカ 「あと一つだけ、お願いしていいですか?…私が悩んだり困ったりした時にしてくれた…その、頭を、撫でてほしいんです…」
トレーナー 「はぁ…別にそのくらいなら何時だってお安いご用なのにな?」
スズカ 「フフッ…だって何か子供っぼくないですか?皆の前じゃ、やっぱり恥ずかしいですから…///」
トレーナー 「はいはい、こうですか?スズカお嬢様」ナデナデ
スズカ「はいっ。…~♪」スリスリ
おしまい。
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93: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/07/08(日) 22:06:53.49 ID:VoqNeGnM0
以上となります。
スピカ無双でリギルその他まで行かなかった…
熱いグラスぺが見たいな?チラッ
ありがとうございました。
申請出してきます。
スピカ無双でリギルその他まで行かなかった…
熱いグラスぺが見たいな?チラッ
ありがとうございました。
申請出してきます。
引用元: ?【ウマ娘】ウマっ娘(小)話
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