【孤独のグルメ】家庭風スリランカカレーの店
2018-04-22
1: ◆fHuyXsksUQ 2018/04/21(土) 20:18:33 ID:H.jWFvgM
孤独のグルメの二次創作です
漫画版をベースにしてます
『家庭風スリランカカレーの店』
.
漫画版をベースにしてます
『家庭風スリランカカレーの店』
.
2: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/04/21(土) 20:19:18 ID:H.jWFvgM
その日、俺はとある馴染みの顧客の元へイギリスのアンティークのティーセットの納品に出かけていた。
その顧客はなんでも最近自分で紅茶を入れることにハマり、本格的なティーセットが欲しくなったとのことだった。
「まあ、なんて素敵なの!」
ハイブランドを嫌味なく上品に着こなす60代の貴婦人。
そんな様子の顧客は俺が用意したティーセットを気に入ってくれたようだ。
長年高級ブティックを経営していたという彼女は昨今の不況の日本でも高い買い物をしてくれる有り難い客だ。
「イギリスの古美術商に伝手がありましてね。良さそうな物を見繕ってもらったんです」
「井之頭さんは流石ねえ。今はインターネットでなんでも手に入るっていうけど、こういう本物は通販じゃ中々購入できないのよね」
「ええ。アンティークのような希少で価値のあるものを手に入れるには人間同士の繋がりがどうしても必要になってきますから」
「そうなのよねぇ。ドレスや着物だってそう。ただお金を出せばいいってものじゃないのよ」
うんうんと頷く彼女。
ブティックを経営してきただけに本物の良品を安定して供給する難しさを分かっているんだろうな。
それからしばらく彼女と紅茶の話をしてから、他にいくつかこまごまとしたアンティーク品の注文を受けて、彼女の家を辞した。
その顧客はなんでも最近自分で紅茶を入れることにハマり、本格的なティーセットが欲しくなったとのことだった。
「まあ、なんて素敵なの!」
ハイブランドを嫌味なく上品に着こなす60代の貴婦人。
そんな様子の顧客は俺が用意したティーセットを気に入ってくれたようだ。
長年高級ブティックを経営していたという彼女は昨今の不況の日本でも高い買い物をしてくれる有り難い客だ。
「イギリスの古美術商に伝手がありましてね。良さそうな物を見繕ってもらったんです」
「井之頭さんは流石ねえ。今はインターネットでなんでも手に入るっていうけど、こういう本物は通販じゃ中々購入できないのよね」
「ええ。アンティークのような希少で価値のあるものを手に入れるには人間同士の繋がりがどうしても必要になってきますから」
「そうなのよねぇ。ドレスや着物だってそう。ただお金を出せばいいってものじゃないのよ」
うんうんと頷く彼女。
ブティックを経営してきただけに本物の良品を安定して供給する難しさを分かっているんだろうな。
それからしばらく彼女と紅茶の話をしてから、他にいくつかこまごまとしたアンティーク品の注文を受けて、彼女の家を辞した。
3: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/04/21(土) 20:21:26 ID:H.jWFvgM
なんでも彼女はスリランカのハイグロウンティーが一番好みだそうだ。
「スリランカか。確かインドの近くの島国だよな。どんな国なんだろう」
スリランカについては紅茶の名産地ということしか知らない。
「インドの近くってことはやっぱりカレーを食べてるんだろうか」
そんなことを考えていると急に空腹感を強く感じた。
「もう二時か。そりゃあお腹が空くわけだ」
その日は先ほどの彼女の件も含めていくつか用事が重なったせいで昼食を食べられなかったのだ。
適当に車で道を走れば何かしらお店はみつかるだろうが……
「しかしこりゃあすっかりカレー腹になっちまったぞ。カレーを食べないと収まらんな」
カレーカレー。この近所にカレー屋はないものか。
「そうだ。近くの駅前にセンター街があったはずだ。そこならカレー屋くらいあるだろ」
駅の近くのコインパーキングに車を停めてさっそく向かってみた。
「お、あるある。ラーメン屋、うどん屋、洋食、トンカツ……、カレー屋はないのかな」
今日はすっかりカレー心に火がついてしまったのだ。
「スリランカか。確かインドの近くの島国だよな。どんな国なんだろう」
スリランカについては紅茶の名産地ということしか知らない。
「インドの近くってことはやっぱりカレーを食べてるんだろうか」
そんなことを考えていると急に空腹感を強く感じた。
「もう二時か。そりゃあお腹が空くわけだ」
その日は先ほどの彼女の件も含めていくつか用事が重なったせいで昼食を食べられなかったのだ。
適当に車で道を走れば何かしらお店はみつかるだろうが……
「しかしこりゃあすっかりカレー腹になっちまったぞ。カレーを食べないと収まらんな」
カレーカレー。この近所にカレー屋はないものか。
「そうだ。近くの駅前にセンター街があったはずだ。そこならカレー屋くらいあるだろ」
駅の近くのコインパーキングに車を停めてさっそく向かってみた。
「お、あるある。ラーメン屋、うどん屋、洋食、トンカツ……、カレー屋はないのかな」
今日はすっかりカレー心に火がついてしまったのだ。
4: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/04/21(土) 20:22:46 ID:H.jWFvgM
センター街の端にある店舗案内の表示を見てみるとかなりたくさんの料理屋があるようだ。
「あったあった。インド風カレー屋マハラジャ、カレー専門店小林屋、欧風カレーのA&B……、いくつもあるじゃないか」
やっぱり日本人はカレーが大好きなんだな。
「うーん、こりゃ迷うな……、何か決め手はないかな……、お、『家庭風スリランカカレーの店』だって?」
ドンピシャのタイミングじゃないか!家庭風っていうのも面白そうだ。
「これはこの店で決まりだな」
さてさて、噂のスリランカのカレーとやらを見せてもらいましょう!
・
・
・
「あったあった。インド風カレー屋マハラジャ、カレー専門店小林屋、欧風カレーのA&B……、いくつもあるじゃないか」
やっぱり日本人はカレーが大好きなんだな。
「うーん、こりゃ迷うな……、何か決め手はないかな……、お、『家庭風スリランカカレーの店』だって?」
ドンピシャのタイミングじゃないか!家庭風っていうのも面白そうだ。
「これはこの店で決まりだな」
さてさて、噂のスリランカのカレーとやらを見せてもらいましょう!
・
・
・
5: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/04/21(土) 20:23:44 ID:H.jWFvgM
「へえ、ここか」
外装や中身は普通の喫茶店みたいなシックなデザイン。
特にこれぞスリランカ、といった様子はない。
しかし奥の厨房にはコック姿の褐色の肌の大柄な男性が何かの作業をしているところが見えた。
「本物のスリランカ人がやってるのかな?ちょっとワクワクしてきたぞ」
ランチタイムを過ぎているせいかお店には他に客はいなかった。
「すいませーん!」
店に入ってなるべく大きくはっきりと声をかける。聞き取られなかったら厄介だ。
すると意外にもその褐色のシェフ本人がメニューと水を持ってやってきた。
ウェイターはいないのだろうか?
「ハイ。いらっしゃいまセ。メニューをどうぞ」
アクセントに若干の違和感はあるもののかなり流暢な日本語だった。
どうやら言葉が通じないことを恐れる必要はなさそうだ。
外装や中身は普通の喫茶店みたいなシックなデザイン。
特にこれぞスリランカ、といった様子はない。
しかし奥の厨房にはコック姿の褐色の肌の大柄な男性が何かの作業をしているところが見えた。
「本物のスリランカ人がやってるのかな?ちょっとワクワクしてきたぞ」
ランチタイムを過ぎているせいかお店には他に客はいなかった。
「すいませーん!」
店に入ってなるべく大きくはっきりと声をかける。聞き取られなかったら厄介だ。
すると意外にもその褐色のシェフ本人がメニューと水を持ってやってきた。
ウェイターはいないのだろうか?
「ハイ。いらっしゃいまセ。メニューをどうぞ」
アクセントに若干の違和感はあるもののかなり流暢な日本語だった。
どうやら言葉が通じないことを恐れる必要はなさそうだ。
6: ◆fHuyXsksUQ 2018/04/21(土) 20:25:57 ID:H.jWFvgM
「どれどれ。マトンカレー、チキンカレー、それに、フィッシュカレーにフルーツカレーだって?」
フィッシュはともかくフルーツカレーっていったいどんなのだろう?リンゴやバナナがごろごろ入ってるんだろうか?
気にはなったが今はフルーツを食べたい気分じゃない。
「それに紅茶とデザートのセットもあるのか。やっぱりスリランカティーなんだろうな」
しかし紅茶とカレーって合うんだろうか?
インドや東南アジアじゃカレーはヨーグルト系の飲料と合わせるという話はよく聞くけど。
「ここはオーソドックスにチキン……、いや、普段食べないマトンでいってみるか」
並みと大盛りがあるが、ここは並にしておこう。初めてのお店だし無理は禁物だ。
紅茶は……、食後にデザートと一緒に頼んでみるか。
「すいません。マトンカレー並みをお願いします」
「マトン、並でスネ。かしこまりまシタ」
やはりそのシェフ本人が注文を受けて厨房に入っていった。
フィッシュはともかくフルーツカレーっていったいどんなのだろう?リンゴやバナナがごろごろ入ってるんだろうか?
気にはなったが今はフルーツを食べたい気分じゃない。
「それに紅茶とデザートのセットもあるのか。やっぱりスリランカティーなんだろうな」
しかし紅茶とカレーって合うんだろうか?
インドや東南アジアじゃカレーはヨーグルト系の飲料と合わせるという話はよく聞くけど。
「ここはオーソドックスにチキン……、いや、普段食べないマトンでいってみるか」
並みと大盛りがあるが、ここは並にしておこう。初めてのお店だし無理は禁物だ。
紅茶は……、食後にデザートと一緒に頼んでみるか。
「すいません。マトンカレー並みをお願いします」
「マトン、並でスネ。かしこまりまシタ」
やはりそのシェフ本人が注文を受けて厨房に入っていった。
7: ◆fHuyXsksUQ 2018/04/21(土) 20:27:07 ID:H.jWFvgM
他に客が来たらどうするんだろう。
そう思っていたらすぐにカレーを持って出てきた。どうやら大鍋に作り置きしているらしく、そこからついできたようだ。
なるほど、これなら1人でもなんとかなるわけだ。
あるいは忙しい時間帯だけウェイターを雇っているのかもしれない。
「マトンカレーです」
・家庭風スリランカのマトンカレー
オーソドックスな白い丸皿に盛りつけられている。
見た目は日本のカレーとほぼ同じでお皿の半分程度に白いご飯、もう半分に粘りのある茶色いカレーが載っている。
量は一般的なカレー一人分。
具はマトンと思しき一口サイズのお肉が多めに入っている。
他にハーブと思われる葉っぱのようなものとイクラくらいの大きさの黒い粒がルーにいくつも混ざっている。
付け合わせや箸休めはなく、かなりシンプル。
そう思っていたらすぐにカレーを持って出てきた。どうやら大鍋に作り置きしているらしく、そこからついできたようだ。
なるほど、これなら1人でもなんとかなるわけだ。
あるいは忙しい時間帯だけウェイターを雇っているのかもしれない。
「マトンカレーです」
・家庭風スリランカのマトンカレー
オーソドックスな白い丸皿に盛りつけられている。
見た目は日本のカレーとほぼ同じでお皿の半分程度に白いご飯、もう半分に粘りのある茶色いカレーが載っている。
量は一般的なカレー一人分。
具はマトンと思しき一口サイズのお肉が多めに入っている。
他にハーブと思われる葉っぱのようなものとイクラくらいの大きさの黒い粒がルーにいくつも混ざっている。
付け合わせや箸休めはなく、かなりシンプル。
8: ◆fHuyXsksUQ 2018/04/21(土) 20:28:10 ID:H.jWFvgM
「見た目は日本のカレーとほとんど同じだな。あまりスリランカスリランカしてないぞ。家庭風だからかな」
もっとも家庭風じゃないスリランカカレーというものを知らないのでこれが一般的なのかどうかも分からないが。
インドカレーはもっと派手な盛り付けだった気がする。
匂いも日本のカレーと大差ないようだ。ややハーブっぽい香りを感じる気がするがカレーの匂いが強すぎてよく分からない。
日本のカレーとの違いは正体不明の黒い粒とハーブっぽい葉っぱくらいか。
「うーん、福神漬けもラッキョウもないのか」
お肉が多いのは嬉しいが付け合わせがないのはちょっと寂しいな。カレーばかりだと味に飽きてきそうだ。
こりゃあ失敗だったかな。
まあ、こういう失敗も人生経験ってもんだ。
まずご飯だけを少しだけ食べてみよう。
「うーん、これ、普通の日本のご飯じゃないか?」
拍子抜けだ。
俺は肩透かしじゃなくてもっとスリランカ的なものを食わされたかったんだけどな。
もっとも家庭風じゃないスリランカカレーというものを知らないのでこれが一般的なのかどうかも分からないが。
インドカレーはもっと派手な盛り付けだった気がする。
匂いも日本のカレーと大差ないようだ。ややハーブっぽい香りを感じる気がするがカレーの匂いが強すぎてよく分からない。
日本のカレーとの違いは正体不明の黒い粒とハーブっぽい葉っぱくらいか。
「うーん、福神漬けもラッキョウもないのか」
お肉が多いのは嬉しいが付け合わせがないのはちょっと寂しいな。カレーばかりだと味に飽きてきそうだ。
こりゃあ失敗だったかな。
まあ、こういう失敗も人生経験ってもんだ。
まずご飯だけを少しだけ食べてみよう。
「うーん、これ、普通の日本のご飯じゃないか?」
拍子抜けだ。
俺は肩透かしじゃなくてもっとスリランカ的なものを食わされたかったんだけどな。
9: ◆fHuyXsksUQ 2018/04/21(土) 20:29:34 ID:H.jWFvgM
次に具なしのルーだけをスプーンで掬ってみた。かなりドロッとしている。
インドや東南アジアのカレーと違い、これは日本のカレー並みに粘りがあるな。
とりあえず口に入れてみたところ
「……これは……!」
美味い!すごい旨味と香辛料の辛味の洪水だ!
予想外の豊潤な味わいが口の中に広がった。
「なんだこの旨味は……?」
辛くもある。しかし辛さ以上に濃厚な旨味を強く感じる。
味は日本のカレーと似ているがもっとシンプルで力強い。それでいて複雑な香辛料の辛味も感じられる。
「こりゃあひょっとして豚骨スープか?」
というよりは羊骨スープなんだろうけど、この濃厚な味わいは豚骨ラーメンのスープに似てる。
濃厚な羊骨スープをベースにして香辛料を加えてカレーに仕立てているのか?
それにバターの風味も感じられる。
インドや東南アジアのカレーと違い、これは日本のカレー並みに粘りがあるな。
とりあえず口に入れてみたところ
「……これは……!」
美味い!すごい旨味と香辛料の辛味の洪水だ!
予想外の豊潤な味わいが口の中に広がった。
「なんだこの旨味は……?」
辛くもある。しかし辛さ以上に濃厚な旨味を強く感じる。
味は日本のカレーと似ているがもっとシンプルで力強い。それでいて複雑な香辛料の辛味も感じられる。
「こりゃあひょっとして豚骨スープか?」
というよりは羊骨スープなんだろうけど、この濃厚な味わいは豚骨ラーメンのスープに似てる。
濃厚な羊骨スープをベースにして香辛料を加えてカレーに仕立てているのか?
それにバターの風味も感じられる。
10: ◆fHuyXsksUQ 2018/04/21(土) 20:30:22 ID:H.jWFvgM
「こりゃあ失敗どころか大当たりだぞ」
次はご飯とルーだけを一緒に食べてみよう。
「うん、美味い。白ご飯とすごくよく合う」
この味は、給食のカレーだ。
日本の小学校の給食のカレーを何倍にも豊潤に作った味だ。
ご飯に合わない訳がない。
「遠い外国の味って気がしないなこりゃ」
思いがけない味のご近所感だ。
お肉も美味しい。マトンって結構癖があるけどカレーの風味のおかげで全然気にならない。
それでいて他の肉にない強い旨味があってカレーとよく合ってる。
「マトンも悪くないもんだな」
次はご飯とルーだけを一緒に食べてみよう。
「うん、美味い。白ご飯とすごくよく合う」
この味は、給食のカレーだ。
日本の小学校の給食のカレーを何倍にも豊潤に作った味だ。
ご飯に合わない訳がない。
「遠い外国の味って気がしないなこりゃ」
思いがけない味のご近所感だ。
お肉も美味しい。マトンって結構癖があるけどカレーの風味のおかげで全然気にならない。
それでいて他の肉にない強い旨味があってカレーとよく合ってる。
「マトンも悪くないもんだな」
11: ◆fHuyXsksUQ 2018/04/21(土) 20:31:33 ID:H.jWFvgM
さて、問題のこの黒い粒と葉っぱなんだけど。
「食べられるのかな?これ」
試しに黒い粒を口に入れて噛んでみた。
「うー!こりゃあ……胡椒の実か!」
どうやら粉にひいていないコショウの実がそのまま入っていたようだ。
口の中に強烈な、でも清涼な辛さが広がった。ルーの唐辛子の辛みとは全く種類の違う辛さだ。
「しかし悪くない、悪くないぞ。コショウの実の辛さが混ざって辛味が口の中で変化して楽しいな」
次にハーブのような葉っぱを口に入れてみると今度は紫蘇を鮮烈にしたような風味が広がった。
「うわ、なんだこりゃ、イメージと全然違うぞ。でもこれも悪くないぞ」
濃厚なカレーの味に染まった舌をさっぱりとリセットしてくれる。
しかもコショウやハーブをどれくらい一緒に食べるかで口の中の味わいに変化があって飽きが来ない。
「なるほど、こりゃあ箸休めがいらないわけだ。こいつらのおかげでいくらでも食べられるんだな」
よくできてる。
「食べられるのかな?これ」
試しに黒い粒を口に入れて噛んでみた。
「うー!こりゃあ……胡椒の実か!」
どうやら粉にひいていないコショウの実がそのまま入っていたようだ。
口の中に強烈な、でも清涼な辛さが広がった。ルーの唐辛子の辛みとは全く種類の違う辛さだ。
「しかし悪くない、悪くないぞ。コショウの実の辛さが混ざって辛味が口の中で変化して楽しいな」
次にハーブのような葉っぱを口に入れてみると今度は紫蘇を鮮烈にしたような風味が広がった。
「うわ、なんだこりゃ、イメージと全然違うぞ。でもこれも悪くないぞ」
濃厚なカレーの味に染まった舌をさっぱりとリセットしてくれる。
しかもコショウやハーブをどれくらい一緒に食べるかで口の中の味わいに変化があって飽きが来ない。
「なるほど、こりゃあ箸休めがいらないわけだ。こいつらのおかげでいくらでも食べられるんだな」
よくできてる。
12: ◆fHuyXsksUQ 2018/04/21(土) 20:32:18 ID:H.jWFvgM
「うん、美味い美味い」
夢中で貪っているうちにすっかりお皿を空っぽにしてしまった。
「ふう。美味しかった。これは親スリランカ派になる味だ」
しかし、一杯だけだとまだ足りないな。
こうなったらフルーツカレーとやらにも挑戦してみよう。
「すいませーん、フルーツカレーを追加でお願いします」
「はーい」
こちらもすぐに出てきた。
・家庭風スリランカのフルーツカレー
マトンカレーと同じ白い丸皿で供される。
盛り付けもマトンカレーと同じでお皿の半分にご飯、残り半分にルー。
ルーの色はやや黄色っぽく、ルーの中に何か小さい具がいっぱい混ざっている。
夢中で貪っているうちにすっかりお皿を空っぽにしてしまった。
「ふう。美味しかった。これは親スリランカ派になる味だ」
しかし、一杯だけだとまだ足りないな。
こうなったらフルーツカレーとやらにも挑戦してみよう。
「すいませーん、フルーツカレーを追加でお願いします」
「はーい」
こちらもすぐに出てきた。
・家庭風スリランカのフルーツカレー
マトンカレーと同じ白い丸皿で供される。
盛り付けもマトンカレーと同じでお皿の半分にご飯、残り半分にルー。
ルーの色はやや黄色っぽく、ルーの中に何か小さい具がいっぱい混ざっている。
13: ◆fHuyXsksUQ 2018/04/21(土) 20:33:22 ID:H.jWFvgM
「どれどれ?」
さっそくまずはルーだけを一口食べてみる。
「む、思ったより辛いぞ」
マトンカレーほどの濃厚な旨味はなくあっさりしているが、その分ピリリと辛い。
フルーツなんていうから甘いものを想像していたのに。
次にルーに浮いている具を一緒に食べてみる。
「こりゃあ、ドライフルーツだな。レーズンとマンゴーか?」
具を噛むと濃厚なドライフルーツの甘味が広がった。だからフルーツカレーなのか。
「しかしこれは……不思議と美味い!」
ピリリと辛いカレーと濃厚なドライフルーツの甘味が不思議と調和している。
別々に味わったらこの二つの味が調和するなんてとても想像が付かないだろう。
「こりゃあ初めての体験だぞ。甘いのと辛いのが全然喧嘩してないなんて」
さっそくまずはルーだけを一口食べてみる。
「む、思ったより辛いぞ」
マトンカレーほどの濃厚な旨味はなくあっさりしているが、その分ピリリと辛い。
フルーツなんていうから甘いものを想像していたのに。
次にルーに浮いている具を一緒に食べてみる。
「こりゃあ、ドライフルーツだな。レーズンとマンゴーか?」
具を噛むと濃厚なドライフルーツの甘味が広がった。だからフルーツカレーなのか。
「しかしこれは……不思議と美味い!」
ピリリと辛いカレーと濃厚なドライフルーツの甘味が不思議と調和している。
別々に味わったらこの二つの味が調和するなんてとても想像が付かないだろう。
「こりゃあ初めての体験だぞ。甘いのと辛いのが全然喧嘩してないなんて」
14: ◆fHuyXsksUQ 2018/04/21(土) 20:33:58 ID:H.jWFvgM
ルーだけならシンプルすぎてすぐ飽きるだろうし、ドライフルーツだけでも甘すぎていまいちだろう。
なのにルーの辛味とフルーツの甘味が口の中でお互いを引き立て合っている。
そしてご飯にも不思議と合うのだ。
「ご近所感あふれるカレーの次は異国情緒あふれるカレーだなんて、目まぐるしいな」
これもすぐに全部食べてしまった。
「ふー、さすがにお腹がいっぱいだ」
しかし満足した。会計をしようとするとシェフが話しかけてきた。
なのにルーの辛味とフルーツの甘味が口の中でお互いを引き立て合っている。
そしてご飯にも不思議と合うのだ。
「ご近所感あふれるカレーの次は異国情緒あふれるカレーだなんて、目まぐるしいな」
これもすぐに全部食べてしまった。
「ふー、さすがにお腹がいっぱいだ」
しかし満足した。会計をしようとするとシェフが話しかけてきた。
15: ◆fHuyXsksUQ 2018/04/21(土) 20:35:30 ID:H.jWFvgM
「スリランカの味、いかがでしタカ?」
「いやあ、美味しかったです。実はスリランカ料理を食べるのは初めてなんですが、とても親しみを感じる味でした」
「スリランカの家庭の味、実は日本と似てるんデス。スリランカ人はお米を食べまスシ、スープは鰹節とよく似たもので出汁を取るんデス」
「へえ、そうだったんですか。これが一般家庭の料理なんですか?」
「はい。材料は日本で買えるものを使ってマスシ、ちょっと贅沢にアレンジしてますケド、普通の家庭の料理デス。
なので他のスリランカ料理のお店のカレーと比べるとちょっと地味デス」
「へえー。でもとても美味しかったですよ」
「ありがとうございマス」
・
・
・
「いやあ、美味しかったです。実はスリランカ料理を食べるのは初めてなんですが、とても親しみを感じる味でした」
「スリランカの家庭の味、実は日本と似てるんデス。スリランカ人はお米を食べまスシ、スープは鰹節とよく似たもので出汁を取るんデス」
「へえ、そうだったんですか。これが一般家庭の料理なんですか?」
「はい。材料は日本で買えるものを使ってマスシ、ちょっと贅沢にアレンジしてますケド、普通の家庭の料理デス。
なので他のスリランカ料理のお店のカレーと比べるとちょっと地味デス」
「へえー。でもとても美味しかったですよ」
「ありがとうございマス」
・
・
・
16: ◆fHuyXsksUQ 2018/04/21(土) 20:36:22 ID:H.jWFvgM
「うっぷ。ちょっと食べ過ぎたな」
コインパーキングへの道すがら
遠く離れた国の料理に日本の味とよく似た味と全く違う味の両方を見出したことに
俺は不思議な感慨を覚えていた。
「今までは紅茶のことしか知らなかったな。もっといろんな国のことを勉強してみても面白いかもしれないな」
紅茶……
……あ、紅茶とデザートのセットを頼むのを忘れてた……
コインパーキングへの道すがら
遠く離れた国の料理に日本の味とよく似た味と全く違う味の両方を見出したことに
俺は不思議な感慨を覚えていた。
「今までは紅茶のことしか知らなかったな。もっといろんな国のことを勉強してみても面白いかもしれないな」
紅茶……
……あ、紅茶とデザートのセットを頼むのを忘れてた……
17: ◆fHuyXsksUQ 2018/04/21(土) 20:37:37 ID:H.jWFvgM
以上で終了です
ちなみにこのお店は実在していませんが、日本の大学に留学していたスリランカ人の友人に
スリランカの家庭料理をご馳走してもらった時の経験がもとになっています
マトンカレー、フルーツカレー、どちらもとても美味しかったです
過去作もよろしければ
勇者「今日はここで食べるか」魔物「ヒヒヒ……」
彡(゚)(゚)「この水虫の薬、ほんまに使ってええんやろか……」
彡(X)(X)「痛!」
彡(゚)(゚)「やれ!怪人癌切除男!」
ちなみにこのお店は実在していませんが、日本の大学に留学していたスリランカ人の友人に
スリランカの家庭料理をご馳走してもらった時の経験がもとになっています
マトンカレー、フルーツカレー、どちらもとても美味しかったです
過去作もよろしければ
勇者「今日はここで食べるか」魔物「ヒヒヒ……」
彡(゚)(゚)「この水虫の薬、ほんまに使ってええんやろか……」
彡(X)(X)「痛!」
彡(゚)(゚)「やれ!怪人癌切除男!」
18: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/04/21(土) 22:06:25 ID:CDyf5duU
表現力良いね
19: 以下、名無しが深夜にお送りします 2018/04/21(土) 23:41:18 ID:6tm8NDYk
鰹節に似たものはモルジブフィッシュだろうね
孤独のグルメ~2018冬~
2018-04-06
1: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/06(金) 19:57:35.89 ID:dK43SOXf0
・ドラマの方の五郎さんのイメージ
・「場所どこだよ」とか言わんでください
・「場所どこだよ」とか言わんでください
2: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/06(金) 20:25:15.53 ID:dK43SOXf0
五郎「うーっ、寒っ」
五郎(昼を食いそびれて夕方になってしまった・・・)
五郎(腹が減った、すぐに何か食べたい所だが牛丼って気分じゃないな)
五郎(何かあったまる物・・・かといって鍋なんかじゃ食べるまでに時間が掛かってしまう)
五郎(すぐに食べれて腹の底からあったまるような・・・)
ガラガラガラ
キマリ「おいしかった~♪」
結月「寒い日の味噌ラーメン美味しいですね」
日向「寒ければ旨いなら、南極でも食べたいよね」
報瀬「南極で味噌ラーメン・・・いいかも」
五郎(味噌ラーメン!すぐ出てきてあったまる、よし、これだな)
五郎(・・・・・・南極とか聞こえた気がしたが・・・)
五郎(女子高生が南極に行くわけないよな)
五郎(昼を食いそびれて夕方になってしまった・・・)
五郎(腹が減った、すぐに何か食べたい所だが牛丼って気分じゃないな)
五郎(何かあったまる物・・・かといって鍋なんかじゃ食べるまでに時間が掛かってしまう)
五郎(すぐに食べれて腹の底からあったまるような・・・)
ガラガラガラ
キマリ「おいしかった~♪」
結月「寒い日の味噌ラーメン美味しいですね」
日向「寒ければ旨いなら、南極でも食べたいよね」
報瀬「南極で味噌ラーメン・・・いいかも」
五郎(味噌ラーメン!すぐ出てきてあったまる、よし、これだな)
五郎(・・・・・・南極とか聞こえた気がしたが・・・)
五郎(女子高生が南極に行くわけないよな)
3: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/06(金) 20:26:34.14 ID:dK43SOXf0
ガラガラガラ
店員「らっしゃいませ~」
五郎(先客はカウンターに一人)
小泉さん「・・・」ジッ
五郎(ずいぶん真剣にメニューを見ているな、どれどれ)
五郎(ん?メニューの最初が味噌ラーメン・・・味噌がメインの店なのか)
小泉さん「すいません、味噌ラーメンを」
五郎(やはり味噌ラーメンか、まぁ俺も最初から味噌のつもりだったし)
五郎「味噌ラーメン、と・・・餃子を」
店員「はい、餃子少々お時間掛かりますが・・・」
五郎「後からでいいですよ」
五郎(とにかく早く腹に何か入れたいからな)
五郎「ふぅ」
五郎(レトロな内装、古きよきラーメン屋って感じだな。落ち着く、が・・・)
小泉さん「・・・」
五郎(女子高生が一人で来る感じの店じゃないと思うんだが)
ブルルルル キキッ
ガラガラガラ
リン「・・・」
五郎(ん?また女の子?一人で飯を食うのが流行ってるのかな)
リン「・・・すいません、味噌を」
五郎(こっちも味噌ラーメンか、やはり味噌の店なのか)
店員「らっしゃいませ~」
五郎(先客はカウンターに一人)
小泉さん「・・・」ジッ
五郎(ずいぶん真剣にメニューを見ているな、どれどれ)
五郎(ん?メニューの最初が味噌ラーメン・・・味噌がメインの店なのか)
小泉さん「すいません、味噌ラーメンを」
五郎(やはり味噌ラーメンか、まぁ俺も最初から味噌のつもりだったし)
五郎「味噌ラーメン、と・・・餃子を」
店員「はい、餃子少々お時間掛かりますが・・・」
五郎「後からでいいですよ」
五郎(とにかく早く腹に何か入れたいからな)
五郎「ふぅ」
五郎(レトロな内装、古きよきラーメン屋って感じだな。落ち着く、が・・・)
小泉さん「・・・」
五郎(女子高生が一人で来る感じの店じゃないと思うんだが)
ブルルルル キキッ
ガラガラガラ
リン「・・・」
五郎(ん?また女の子?一人で飯を食うのが流行ってるのかな)
リン「・・・すいません、味噌を」
五郎(こっちも味噌ラーメンか、やはり味噌の店なのか)
5: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/06(金) 20:28:27.06 ID:dK43SOXf0
店員「はい、味噌ラーメンお待たせ!」
小泉さん「・・・」ジッ
小泉さん「・・・っ!」カッ
ズルズルズルッ
五郎(良い食いっぷりだ、相当ラーメンが好きなんだな)
店員「はい、こちらも味噌お待たせ!餃子少々お待ちください」
五郎(こっちも来た、どれどれ)
五郎(ずいぶん味噌の色が濃い・・・こってり系かな?うん、味噌のいい香りが・・・)
さっちゃん「うんこーーーーっ」ダダダダ
五郎「ブフッ!」
琴葉「来るな斉藤」タタタタ
斉藤「待ちやがれガキども~っ」ドダダダ
五郎(近所の子供か?まったく・・・)
結衣「・・・みんな、・・・待、って・・・」トテトテ
小泉さん「・・・」ジッ
小泉さん「・・・っ!」カッ
ズルズルズルッ
五郎(良い食いっぷりだ、相当ラーメンが好きなんだな)
店員「はい、こちらも味噌お待たせ!餃子少々お待ちください」
五郎(こっちも来た、どれどれ)
五郎(ずいぶん味噌の色が濃い・・・こってり系かな?うん、味噌のいい香りが・・・)
さっちゃん「うんこーーーーっ」ダダダダ
五郎「ブフッ!」
琴葉「来るな斉藤」タタタタ
斉藤「待ちやがれガキども~っ」ドダダダ
五郎(近所の子供か?まったく・・・)
結衣「・・・みんな、・・・待、って・・・」トテトテ
6: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/06(金) 20:29:47.06 ID:dK43SOXf0
五郎(気を取り直して・・・)ズルズル
五郎「!」
五郎(う、うまい、こってりめのスープにパンチのある味噌が合う!これには・・・)キョロキョロ
五郎(あった、胡椒だけじゃなくちゃんと一味を置いてあるのがえらい)パッパッ
五郎(・・・うん、ピリッと引き締まってうまい、さらに中からあったまる)
店員「はい、こちらさんも味噌ラーメン!」
リン「・・・」イタダキマス ズルズル
リン「ん~~っ♪」モグモグ
五郎(何だか俺と同じような匂いを感じる子だなぁ)
ガラガラガラ
あおい「えぇほんまに~?」
千明「あの色のやつめっちゃ売れてるらしいぜ」
なでしこ「え~絶対そうだもん。あっ!やっぱりリンちゃん!」
リン「おっ」モグモグ
あおい「あ、ほんまやった」
千明「何食べてんだ?」
リン「味噌、ウマいよ」
あおい「この店の味噌結構有名やしなぁ」
なでしこ「そうなんだぁ~おいしそうっ」
千明「テーブル空いてるしこっちにしようぜー」
なでしこ「うん、じゃあねリンちゃん」
リン「ん」ズルズル
五郎「!」
五郎(う、うまい、こってりめのスープにパンチのある味噌が合う!これには・・・)キョロキョロ
五郎(あった、胡椒だけじゃなくちゃんと一味を置いてあるのがえらい)パッパッ
五郎(・・・うん、ピリッと引き締まってうまい、さらに中からあったまる)
店員「はい、こちらさんも味噌ラーメン!」
リン「・・・」イタダキマス ズルズル
リン「ん~~っ♪」モグモグ
五郎(何だか俺と同じような匂いを感じる子だなぁ)
ガラガラガラ
あおい「えぇほんまに~?」
千明「あの色のやつめっちゃ売れてるらしいぜ」
なでしこ「え~絶対そうだもん。あっ!やっぱりリンちゃん!」
リン「おっ」モグモグ
あおい「あ、ほんまやった」
千明「何食べてんだ?」
リン「味噌、ウマいよ」
あおい「この店の味噌結構有名やしなぁ」
なでしこ「そうなんだぁ~おいしそうっ」
千明「テーブル空いてるしこっちにしようぜー」
なでしこ「うん、じゃあねリンちゃん」
リン「ん」ズルズル
7: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/06(金) 20:31:15.02 ID:dK43SOXf0
あおい「で、なんにするん?私は味噌やけど」
千明「じゃあ私はあえての醤油で。味比べてみようぜ」
なでしこ「じゃ私は・・・味噌ラーメン大盛とネギチャーシューご飯の並で!」
千明・あおい「「食うねぇ~」」
なでしこ「お、お腹空いちゃって」エヘヘ
五郎(ネギチャーシューご飯!そういうのもあるのか)
店員「餃子お待たせしましたー!」
五郎(お、来た来た)
五郎(ずいぶん皮が厚い・・・皮から手作りか!これは期待できそうだ)パクッ
五郎「っ!あふっ!」ハフハフ
五郎(たっぷりの肉汁が厚い皮に包まれて熱い・・・が、うまいっ!米が欲しくなるな)
店員「お待たせしました、味噌と醤油、それから味噌の大盛とネギチャーシューご飯の並ですね」
千明「お、来たな」
なでしこ「おいしそう~!」
な・あ・千「「「いただきま~~す」」」
千明「じゃあ私はあえての醤油で。味比べてみようぜ」
なでしこ「じゃ私は・・・味噌ラーメン大盛とネギチャーシューご飯の並で!」
千明・あおい「「食うねぇ~」」
なでしこ「お、お腹空いちゃって」エヘヘ
五郎(ネギチャーシューご飯!そういうのもあるのか)
店員「餃子お待たせしましたー!」
五郎(お、来た来た)
五郎(ずいぶん皮が厚い・・・皮から手作りか!これは期待できそうだ)パクッ
五郎「っ!あふっ!」ハフハフ
五郎(たっぷりの肉汁が厚い皮に包まれて熱い・・・が、うまいっ!米が欲しくなるな)
店員「お待たせしました、味噌と醤油、それから味噌の大盛とネギチャーシューご飯の並ですね」
千明「お、来たな」
なでしこ「おいしそう~!」
な・あ・千「「「いただきま~~す」」」
8: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/06(金) 20:33:22.36 ID:dK43SOXf0
あおい「味噌めっちゃウマ~や」ズルズル
なでしこ「こってりスープに太めの麺が合うよぅ」ズルズル
千明「ん!醤油もめちゃめちゃうまいぞこれ!」ズルズル
小泉さん「・・・」ピクッ
あおい「え、ほんまに?どれどれ・・・うまっ!」
なでしこ「味噌と違ってあっさりだけど、コクがあっておいしいねぇ」
五郎(醤油もうまいのか、ちょっと気になるな)
五郎(・・・しかし)
なでしこ「ん~~っ♪」ズルズル
なでしこ ゴクゴク「ぷはっ!」(≧ワ≦)
なでしこ「ネギチャーヒューごふぁんもおいひいよぅ」(≧~≦)モグモグ
五郎(・・・ずいぶんうまそうに食う子だな)
五郎(・・・)
五郎「すいません、ネギチャーシューご飯の並を」
店員「はい!ネギチャ並ね」
五郎(思わずつられてしまった・・・)
リン「ふぅ・・・ごちそうさま」
店員「はーい、ありがとうございます」
リン「じゃ」
なでしこ「っ!(モグモグゴックン)じゃあね~リンちゃん」
千明「ふあめ」モグモグ
あおい「バイクやろ?気ぃ付けてなぁ~」
なでしこ「こってりスープに太めの麺が合うよぅ」ズルズル
千明「ん!醤油もめちゃめちゃうまいぞこれ!」ズルズル
小泉さん「・・・」ピクッ
あおい「え、ほんまに?どれどれ・・・うまっ!」
なでしこ「味噌と違ってあっさりだけど、コクがあっておいしいねぇ」
五郎(醤油もうまいのか、ちょっと気になるな)
五郎(・・・しかし)
なでしこ「ん~~っ♪」ズルズル
なでしこ ゴクゴク「ぷはっ!」(≧ワ≦)
なでしこ「ネギチャーヒューごふぁんもおいひいよぅ」(≧~≦)モグモグ
五郎(・・・ずいぶんうまそうに食う子だな)
五郎(・・・)
五郎「すいません、ネギチャーシューご飯の並を」
店員「はい!ネギチャ並ね」
五郎(思わずつられてしまった・・・)
リン「ふぅ・・・ごちそうさま」
店員「はーい、ありがとうございます」
リン「じゃ」
なでしこ「っ!(モグモグゴックン)じゃあね~リンちゃん」
千明「ふあめ」モグモグ
あおい「バイクやろ?気ぃ付けてなぁ~」
9: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/06(金) 20:34:24.86 ID:dK43SOXf0
五郎(あれ、そういえば俺より先に入ってた子は・・・)
小泉さん「・・・」ジッ
五郎(食べ終わってるみたいだが・・・またメニューを睨んでいる)
小泉さん「すいません、醤油ラーメンを」
店員「えっ、あ、はい醤油ですね」
五郎(二杯目行った!確かにさっきの聞いてて気になったけど、そのまま二杯目とは・・・相当ラーメン好きなんだな)
店員「はい、ネギチャーシューご飯の並お待たせしました」
五郎(・・・ずいぶんネギが多い、ん?てっきり薄切りのチャーシューがのってるかと思ったら、これチャーシューの切れ端をタレで煮てあるのか!)
五郎(味が濃そうなチャーシューにたくさんのネギ、そしてご飯・・・)
五郎(やはり混ぜて・・・いや、ここはまずそのまま)パクッ
五郎(!濃い味のチャーシュー、そこにネギのさっぱり感が合って米が進む・・・これはうまいぞ)
五郎(全体をよく混ぜると・・・うん、ネギでいい感じに薄まったタレの味とご飯がちょうどいい・・・餃子といいサイドメニューにも力を入れているとは、良い店じゃないか)
ガラガラガラ
花名「はぁ~外寒かった」
たまて「お、テーブル席空いてますよ」
栄依子「じゃそっちにしよっか」
冠「・・・」
五郎(また女の子・・・なんだかすごいアウェイ感が出てきたぞ、本来俺みたいなおっさんのホームのはずなのに)
店員「醤油ラーメンお待たせしましたー」
小泉さん「・・・」ズルズル
小泉さん「はぁ~~~」
小泉さん「・・・」ジッ
五郎(食べ終わってるみたいだが・・・またメニューを睨んでいる)
小泉さん「すいません、醤油ラーメンを」
店員「えっ、あ、はい醤油ですね」
五郎(二杯目行った!確かにさっきの聞いてて気になったけど、そのまま二杯目とは・・・相当ラーメン好きなんだな)
店員「はい、ネギチャーシューご飯の並お待たせしました」
五郎(・・・ずいぶんネギが多い、ん?てっきり薄切りのチャーシューがのってるかと思ったら、これチャーシューの切れ端をタレで煮てあるのか!)
五郎(味が濃そうなチャーシューにたくさんのネギ、そしてご飯・・・)
五郎(やはり混ぜて・・・いや、ここはまずそのまま)パクッ
五郎(!濃い味のチャーシュー、そこにネギのさっぱり感が合って米が進む・・・これはうまいぞ)
五郎(全体をよく混ぜると・・・うん、ネギでいい感じに薄まったタレの味とご飯がちょうどいい・・・餃子といいサイドメニューにも力を入れているとは、良い店じゃないか)
ガラガラガラ
花名「はぁ~外寒かった」
たまて「お、テーブル席空いてますよ」
栄依子「じゃそっちにしよっか」
冠「・・・」
五郎(また女の子・・・なんだかすごいアウェイ感が出てきたぞ、本来俺みたいなおっさんのホームのはずなのに)
店員「醤油ラーメンお待たせしましたー」
小泉さん「・・・」ズルズル
小泉さん「はぁ~~~」
10: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/06(金) 20:35:13.35 ID:dK43SOXf0
たまて「ここは味噌がおいしいんですよう!」
栄依子「へぇー、醤油ラーメンはどうなの?」
たまて「え、知りません。味噌の事しか聞いて無いですねえ」
栄依子「えー気になるんだけど」
たまて「そう言うならちょうど醤油ラーメン食べてる方がいますから聞いて来たら良いじゃないですかね」
栄依子「ん、それもそうね。すみませ~ん」ガタッ
花名「え、栄依子ちゃん行っちゃったよ」
たまて「まさか本当に行くとは・・・なんかすごい話し掛けるなオーラを出してる方でしたけど」
栄依子「 」
小泉さん「 」
花名「普通に話してるよ・・・」
たまて「普通に話してますねえ・・・」
冠「・・・」ジッ
たまて「かむちゃんメニュー見詰めすぎですよう」
花名「すごく真剣に見てる・・・」
たまて「そういえば外に居た人何だったんでしょうねえ?」
花名「看板に隠れてた人?なんか中をうかがってたみたいだったけど・・・」
たまて「誰か待っているのでしょうか・・・あ、えーこちゃん帰って来ましたね」
栄依子「ただいま、なんか味噌はこってり、醤油はあっさりだけどどっちもおいしいって」スマホポチポチ
たまて「・・・さりげなく連絡先交換して来ましたねこの人は」
栄依子「小泉さんいろいろラーメン食べ歩いてるみたいだから、また今度おすすめとか聞こうかと」
たまて「こうしてえーこちゃんの攻略対象がまた一人増える訳ですな」
栄依子「なによ攻略対象って」
花名「栄依子ちゃんはすごいなぁ」
冠「ん」ドヤァ
栄依子「何で冠がドヤ顔?」
栄依子「へぇー、醤油ラーメンはどうなの?」
たまて「え、知りません。味噌の事しか聞いて無いですねえ」
栄依子「えー気になるんだけど」
たまて「そう言うならちょうど醤油ラーメン食べてる方がいますから聞いて来たら良いじゃないですかね」
栄依子「ん、それもそうね。すみませ~ん」ガタッ
花名「え、栄依子ちゃん行っちゃったよ」
たまて「まさか本当に行くとは・・・なんかすごい話し掛けるなオーラを出してる方でしたけど」
栄依子「 」
小泉さん「 」
花名「普通に話してるよ・・・」
たまて「普通に話してますねえ・・・」
冠「・・・」ジッ
たまて「かむちゃんメニュー見詰めすぎですよう」
花名「すごく真剣に見てる・・・」
たまて「そういえば外に居た人何だったんでしょうねえ?」
花名「看板に隠れてた人?なんか中をうかがってたみたいだったけど・・・」
たまて「誰か待っているのでしょうか・・・あ、えーこちゃん帰って来ましたね」
栄依子「ただいま、なんか味噌はこってり、醤油はあっさりだけどどっちもおいしいって」スマホポチポチ
たまて「・・・さりげなく連絡先交換して来ましたねこの人は」
栄依子「小泉さんいろいろラーメン食べ歩いてるみたいだから、また今度おすすめとか聞こうかと」
たまて「こうしてえーこちゃんの攻略対象がまた一人増える訳ですな」
栄依子「なによ攻略対象って」
花名「栄依子ちゃんはすごいなぁ」
冠「ん」ドヤァ
栄依子「何で冠がドヤ顔?」
11: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/06(金) 20:36:32.37 ID:dK43SOXf0
たまて「で、注文はどうしますか?わたしとしては味噌は譲れませんが」
栄依子「別に譲んなくていいわよ、私は聞いて来ちゃったし醤油かな」
花名「わたしも醤油かなぁ、冠ちゃんは?」
冠「・・・味噌ラーメン大盛とネギチャーシューご飯の大、それと餃子二皿」
花名「わ、冠ちゃんすごい」
冠「これくらい余裕、あと餃子はみんなで食べる」
たまて「良いですね餃子・・・あ、でもえーこちゃんは今後の予定次第では食べない方がいいかもですねえ」
栄依子「何いってんだかこの子は・・・今日は別に困らないわよ」
花名「今考えてたよね」
たまて「というか『今日は』というのが気になります」
栄依子「アハハ」
五郎(ふぅ食べたな・・・)
五郎「ごちそうさま~」
店員「はい、ありがとうございます!」
栄依子「別に譲んなくていいわよ、私は聞いて来ちゃったし醤油かな」
花名「わたしも醤油かなぁ、冠ちゃんは?」
冠「・・・味噌ラーメン大盛とネギチャーシューご飯の大、それと餃子二皿」
花名「わ、冠ちゃんすごい」
冠「これくらい余裕、あと餃子はみんなで食べる」
たまて「良いですね餃子・・・あ、でもえーこちゃんは今後の予定次第では食べない方がいいかもですねえ」
栄依子「何いってんだかこの子は・・・今日は別に困らないわよ」
花名「今考えてたよね」
たまて「というか『今日は』というのが気になります」
栄依子「アハハ」
五郎(ふぅ食べたな・・・)
五郎「ごちそうさま~」
店員「はい、ありがとうございます!」
12: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/06(金) 20:37:30.66 ID:dK43SOXf0
ガラガラガラ
五郎「ふぅ」
悠「っ!」ササッ
五郎(なんだ今の子、看板に隠れたけど・・・まぁいいか)
シュボ フゥーーー
五郎(どれも旨かった・・・今度は醤油を食べに来てみるか)
ーーendーー
ピピ美「おい出番がねーぞ」
ポプ子「さてはアンチだなオメー」
五郎「ふぅ」
悠「っ!」ササッ
五郎(なんだ今の子、看板に隠れたけど・・・まぁいいか)
シュボ フゥーーー
五郎(どれも旨かった・・・今度は醤油を食べに来てみるか)
ーーendーー
ピピ美「おい出番がねーぞ」
ポプ子「さてはアンチだなオメー」
13: 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2018/04/06(金) 20:41:58.15 ID:dK43SOXf0
以上です。なんか勢いで書きました。
〇〇がない・・・とか言われるかも知れませんが、これしか知らんので・・・
〇〇がない・・・とか言われるかも知れませんが、これしか知らんので・・・
引用元: 孤独のグルメ~2018冬~
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